JP3397774B2 - 水硬性組成物 - Google Patents
水硬性組成物Info
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- Y02W30/50—Reuse, recycling or recovery technologies
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Description
充填性(優れた流動性と材料分離抵抗性)を有し、施工
性に極めて優れるとともに、硬化後には、機械的特性
(圧縮強度、曲げ強度、破壊エネルギー等)に優れる水
硬性組成物に関する。
強度等)に優れる水硬性組成物(コンクリート等)の開
発が行なわれている。例えば、特公昭60−59182号公報
の「請求の範囲」には、粒径50Å〜0.5μmの無機固体粒
子A(例えば、シリカダスト粒子)と、粒径0.5〜100μ
mかつ粒子Aより少なくとも1オーダー大きい固体粒子
B(例えば、少なくとも20重量%がポルトランドセメン
トからなるもの)と、表面活性分散剤(例えば、高縮合
ナフタレンスルホン酸/ホルムアルデヒド縮合体等のコ
ンクリートスーパープラスチサイザー)と、追加の素材
C(砂、石、繊維等からなる群より選択されるもの)と
を含む水硬性複合材料が開示されている。この公報に記
載の水硬性複合材料は、硬化後に100MPa以上の圧縮強度
を有し、機械的特性に優れる(第32頁の63欄の第1
表)。
(圧縮強度、曲げ強度、破壊エネルギー等)に優れる水
硬性組成物(コンクリート等)は、次のような利点を有
する。 現場打ちで建築物等を構築する場合には、コンクリ
ート層の厚さを薄くすることができるので、コンクリー
トの打設量が少なくなり、労力の軽減、コストの削減、
利用空間の増大等を図ることができる。 プレキャスト部材を製造する場合には、該プレキャ
スト部材の厚さを薄くすることができるので、軽量化を
図ることができ、運搬や施工が容易になる。 耐摩耗性や、中性化・クリープ等に対する耐久性が
向上する。 現在、これらの利点〜に鑑みて、前述の特公昭60−
59182号公報に開示された水硬性複合材料よりも機械的
特性に優れる水硬性組成物が望まれている。
や、プレキャスト部材を製造する場合においては、水硬
性組成物(コンクリート等)の打設時間の短縮化や、打
設後のコンクリート等に加える振動の所要時間の短縮化
等の観点から、流動性及び材料分離抵抗性に優れる水硬
性組成物(いわゆる自己充填性を有する水硬性組成物)
を用いることが有利である。
報に開示された水硬性複合材料では、硬化前における流
動性及び材料分離抵抗性の向上と、硬化後の機械的特性
(圧縮強度、曲げ強度、破壊エネルギー等)の向上を両
立させることは、困難であった。例えば、130MPa以上の
圧縮強度と10KJ/m2以上の破壊エネルギーを発現させよ
うとする場合には、水/結合材比を0.20以下と極端に小
さくし、かつ有機繊維のような補強材を配合する必要が
あるため、流動性が小さくなり、自己充填性が得られな
い。一方、自己充填性を確保しようとすると、水/結合
材比及び減水剤の量が大きくなり、130MPa以上の圧縮強
度と10KJ/m2以上の破壊エネルギーを発現することは困
難である。
材料分離抵抗性に優れ、自己充填性を有するとともに、
硬化後には、130MPaを超える圧縮強度と10KJ/m2以上の
破壊エネルギーを有する等、機械的特性(圧縮強度、曲
げ強度、破壊エネルギー等)に優れる水硬性組成物を提
供することを目的とする。
達成するために鋭意研究した結果、特定の粒径を有する
材料を特定の割合で組み合わせ、かつ、有機繊維及び/
又は炭素繊維を配合することによって、上記目的を達成
することができるとの知見を得、本発明に到達した。
成物は、ブレーン比表面積2,500〜5,000cm2/gのセメ
ント粒子100重量部と、BET比表面積5〜25m2/gの微
粒子10〜40重量部と、ブレーン比表面積5,000〜30,00
0cm2/gの無機粒子A10〜50重量部と、ブレーン比表面
積2,500〜5,000cm2/gの無機粒子B5〜35重量部と、有
機繊維及び/又は炭素繊維と、減水剤と、水とを含
有する水硬性組成物であって、(1)上記無機粒子A
が、上記セメント粒子及び上記無機粒子Bよりも大きな
ブレーン比表面積を有しており、(2)上記セメント粒
子と上記無機粒子Bのブレーン比表面積の差が、100cm2
/g以上であり、(3)上記無機粒子Aと上記無機粒子B
の合計量が、上記セメント粒子100重量部に対して15〜5
5重量部であることを特徴とする。このように構成した
水硬性組成物は、硬化前には、自己充填性(優れた流動
性及び材料分離抵抗性)を有し、施工性に優れるととも
に、硬化後には、130MPaを超える圧縮強度と10KJ/m2以
上の破壊エネルギーを有する等、機械的特性(圧縮強
度、曲げ強度、破壊エネルギー等)に優れる。
上記無機粒子Bよりも1,000cm2/g以上大きなブレーン比
表面積を有することが好ましい(請求項2)。このよう
に構成すれば、施工性及び強度発現性をより一層向上さ
せることができる。上記水硬性組成物は、85%重量累積
粒径が2mm以下である骨材を含み、該骨材の配合量が、
上記セメント粒子と上記微粒子と上記無機粒子Aと上記
無機粒子Bとの合計量100重量部に対して、130重量部以
下であるように構成することができる(請求項3)。こ
のような数値範囲内に骨材の粒径及び配合量を限定する
ことは、硬化後の強度発現性等の観点から好ましいもの
である。上記骨材は、75μm以下の粒子の含有量が2.0重
量%以下であることが好ましい(請求項4)。このよう
に構成すれば、流動性と材料分離抵抗性をより一層向上
させることができる。
は、上記有機繊維及び/又は炭素繊維の配合量が、当該
水硬性組成物中の体積百分率で0.1〜10.0%であること
を特徴とする。有機繊維及び/又は炭素繊維の配合量を
この範囲内とすれば、ファイバーボールの生成等の問題
を招かずに、本発明の優れた効果を確保することができ
る。上記水硬性組成物は、硬化前には、240mm以上のフ
ロー値を有し、硬化後には、130MPa以上の圧縮強度、15
MPa以上の曲げ強度、及び10KJ/m2以上の破壊エネルギー
を有することができる(請求項6)。特に、75μm以下
の粒子の含有量が2重量%以下であるような粒度分布を
上記骨材が有している場合には、上記水硬性組成物は、
硬化前には、250mm以上のフロー値を有し、硬化後に
は、130MPa以上の圧縮強度、15MPa以上の曲げ強度、及
び10KJ/m2以上の破壊エネルギーを有することができる
(請求項8)。
する本発明で使用するセメント粒子としては、普通ポル
トランドセメント、早強ポルトランドセメント、中庸熱
ポルトランドセメント、低熱ポルトランドセメント等の
各種ポルトランドセメントが挙げられる。本発明におい
て、水硬性組成物の早期強度を向上させようとする場合
には、早強ポルトランドセメントを使用することが好ま
しく、水硬性組成物の流動性を向上させようとする場合
には、中庸熱ポルトランドセメントや低熱ポルトランド
セメントを使用することが好ましい。
0〜5,000cm2/g、好ましくは3,000〜4,500cm2/gである。
該値が2,500cm2/g未満であると、水和反応が不活発にな
って、130MPaを超える圧縮強度が得られ難い等の欠点が
あり、5,000cm2/gを超えると、セメントの粉砕に時間が
かかり、また、所定の流動性を得るための水量が多くな
るため、硬化後の収縮量が大きくなる等の欠点がある。
フューム、シリカダスト、フライアッシュ、スラグ、火
山灰、シリカゾル、沈降シリカ等が挙げられる。一般
に、シリカフュームやシリカダストは、そのBET比表
面積が5〜25m2/gであり、粉砕等をする必要がないの
で、本発明の微粒子として好適である。微粒子のBET
比表面積は、5〜25m2/gである。該値が5m2/g未満である
と、組成物の粒子の充填性に緻密さを欠くため、130MPa
を超える圧縮強度が得られ難い等の欠点があり、25m2/g
を超えると、所定の流動性を得るための水量が多くなる
ため、130MPaを超える圧縮強度が得られ難い等の欠点が
ある。
部に対して10〜40重量部、好ましくは20〜40重量部であ
る。配合量が10重量部未満では、130MPaを超える圧縮強
度を発現させることが困難となり、機械的特性が低下す
るとともに、流動性が極端に低下する。一方、配合量が
40重量部を超えると、流動性が低下する。
Bは、セメント以外の無機粒子であり、具体的には、ス
ラグ、石灰石粉末、長石類、ムライト類、アルミナ粉
末、石英粉末、フライアッシュ、火山灰、シリカゾル、
炭化物粉末、窒化物粉末等が挙げられる。中でも、スラ
グ、石灰石粉末、石英粉末は、コストの点や硬化後の品
質安定性の点で好ましく用いられる。なお、無機粒子A
と無機粒子Bは、同じ種類の粉末を使用してもよいし、
異なる種類の粉末を使用してもよい。
〜30,000cm2/g、好ましくは6,000〜20,000cm2/gのもの
である。また、無機粒子Aは、セメント粒子及び無機粒
子Bよりもブレーン比表面積が大きいものである。無機
粒子Aのブレーン比表面積が5,000cm2/g未満であると、
セメント粒子や無機粒子Bとのブレーン比表面積の差が
小さくなり、自己充填性を確保することが困難になる等
の欠点があり、30,000cm2/gを超えると、粉砕に手間が
かかるため、材料が入手し難くなったり、所定の流動性
が得られ難くなる等の欠点がある。また、無機粒子A
が、セメント粒子及び無機粒子Bよりも大きなブレーン
比表面積を有することによって、無機粒子Aが、セメン
ト粒子及び無機粒子Bと、微粒子との間隙を埋めるよう
な粒度を有することになり、自己充填性等を確保するこ
とができる。
とのブレーン比表面積の差(換言すれば、無機粒子A
と、セメント粒子と無機粒子Bのうちブレーン比表面積
の大きい方とのブレーン比表面積の差)は、硬化前の作
業性(施工性)と硬化後の強度発現性の観点から、1,00
0cm2/g以上が好ましく、2,000cm2/g以上がより好まし
い。
重量部に対して10〜50重量部、好ましくは15〜40重量部
である。配合量が10重量部未満または50重量部を超える
と、硬化後130MPaを超える圧縮強度を発現させようとし
た場合、自己充填性を確保することが困難となり、施工
性が極端に低下する。
〜5,000cm2/gである。また、セメント粒子と無機粒子B
とのブレーン比表面積の差は、100cm2/g以上であり、硬
化前の作業性(施工性)と硬化後の強度発現性の観点か
ら、好ましくは200cm2/g以上である。無機粒子Bのブレ
ーン比表面積が2,500cm2/g未満であると、自己充填性を
確保することが困難になる等の欠点があり、5,000cm2/g
を超えると、ブレーン比表面積の数値が無機粒子Aに近
づくため、組成物を構成する粒子の充填性が低下し、流
動性が低下する等の欠点がある。また、セメント粒子と
無機粒子Bとのブレーン比表面積の差が100cm2/g以上で
あることによって、組成物を構成する粒子の充填性が向
上し、自己充填性等を確保することができる。
重量部に対して5〜35重量部、好ましくは10〜30重量部
である。配合量が5〜35重量部の範囲外では、硬化後130
MPaを超える圧縮強度を発現させようとした場合、流動
性が低下し、施工性が低下する。無機粒子Aと無機粒子
Bの合計量は、セメント粒子100重量部に対して15〜55
重量部、好ましくは25〜50重量部である。合計量が15〜
55重量部の範囲外では、硬化後130MPaを超える圧縮強度
を発現させようとした場合、自己充填性を確保すること
が困難となり、施工性が極端に低下する。
ロン繊維、ポリプロピレン繊維、ポリエチレン繊維、ア
ラミド繊維等が挙げられる。炭素繊維としては、PAN
系炭素繊維やピッチ系炭素繊維が挙げられる。中でも、
ビニロン繊維は、コストや入手のし易さの点で好ましく
用いられる。有機繊維及び/又は炭素繊維の寸法は、水
硬性組成物中における該繊維の材料分離の防止や、硬化
後の破壊エネルギーの向上の点から、直径が0.005〜1.0
mm、長さ2〜30mmであることが好ましく、直径が0.01〜
0.5mm、長さ5〜25mmであることがより好ましい。また、
有機繊維及び/又は炭素繊維のアスペクト比(繊維長/
繊維直径)は、好ましくは20〜200、より好ましくは30
〜150である。
水硬性組成物(セメント粒子、微粒子、無機粒子A、無
機粒子B、有機繊維及び/又は炭素繊維、減水剤、水、
及び必要に応じて配合される骨材からなる組成物)中の
体積百分率で好ましくは0.1〜10.0%、より好ましくは
1.0〜9.0%、特に好ましくは2.0〜8.0%である。配合量
が0.1%未満では、硬化後の破壊エネルギーを十分に向
上させることができず、10.0KJ/m2以上の破壊エネルギ
ーが得られ難いので好ましくない。配合量が10.0%を超
えると、混練時の作業性等を確保するために単位水量が
増大するうえ、配合量を増やしても繊維の増強効果が向
上しないため、経済的でなく、さらに、混練物中にいわ
ゆるファイバーボールを生じ易くなるので、好ましくな
い。
できる。骨材としては、川砂、陸砂、海砂、砕砂、珪砂
等又はこれらの混合物を使用することができる。骨材
は、粒径2mm以下で、かつ75μm以下の粒子の含有量が2.
0重量%以下のものを用いることが好ましい。ここで、
骨材の粒径とは、85%重量累積粒径である。該骨材を使
用することによって、流動性や作業性が向上する。骨材
の粒径が2mmを超えると、硬化後の機械的特性が低下す
るので好ましくない。また、75μm以下の粒子の含有量
が2.0重量%を超えると、モルタルの流動性や作業性が
低下する。
現性の点から、最大粒径が2mm以下の骨材を用いること
が好ましく、最大粒径が1.5mm以下の骨材を用いること
がより好ましい。また、流動性や作業性の点から、75μ
m以下の粒子の含有量が1.5重量%以下である骨材を用い
ることがより好ましい。骨材の配合量は、水硬性組成物
(モルタル)の施工性や硬化後の機械的強度の観点か
ら、セメント粒子、微粒子、無機粒子A、無機粒子Bの
合計量100重量部に対して130重量部以下が好ましく、さ
らには、自己収縮や乾燥収縮の低減、水和発熱量の低減
等の観点から、40〜130重量部がより好ましい。
ルを調製する場合、前記各材料に加えて、減水剤及び水
が配合される。減水剤としては、リグニン系、ナフタレ
ンスルホン酸系、メラミン系、ポリカルボン酸系の減水
剤、AE減水剤、高性能減水剤又は高性能AE減水剤を
使用することができる。これらのうち、減水効果の大き
な高性能減水剤又は高性能AE減水剤を使用することが
好ましい。
子、無機粒子A、無機粒子Bの合計量100重量部に対し
て、固形分換算で0.1〜4.0重量部が好ましく、0.3〜2.0
重量部がより好ましい。配合量が0.1重量部未満では、
混練が困難になるとともに、流動性が低くなり、自己充
填性が得られない。配合量が4.0重量部を超えると、材
料分離や著しい凝結遅延が生じ、また、硬化後の機械的
特性が低下することもある。なお、減水剤は、液状また
は粉末状のいずれでも使用することができる。
の量は、セメント粒子、微粒子、無機粒子A、無機粒子
Bの合計量100重量部に対して、好ましくは10〜30重量
部、より好ましくは12〜25重量部である。水の量が10重
量部未満では、混練が困難になるとともに、流動性が低
下し、自己充填性が得られない。水の量が30重量部を超
えると、硬化後の機械的特性が低下する。
値は、好ましくは240mm以上、より好ましくは250mm以上
である。特に、75μm以下の粒子の含有量が2.0重量%以
下である骨材を用いた場合には、該フロー値は、好まし
くは250mm以上、より好ましくは265mm以上、特に好まし
くは280mm以上である。なお、本明細書中において、フ
ロー値とは、「JIS R 5201(セメントの物理試験方法)
11.フロー試験」に記載される方法において、15回の落
下運動を行なわないで測定した値である。また、前記フ
ロー試験において、フロー値が200mmに達する時間は、
好ましくは10.5秒以内、より好ましくは10.0秒以内であ
る。当該時間は、作業性と粘性を評価する尺度として用
いられる。
度は、好ましくは130MPa以上、より好ましくは140MPa以
上である。硬化後のペーストまたはモルタルの曲げ強度
は、好ましくは15MPa以上、より好ましくは18MPa以上で
ある。硬化後のペーストまたはモルタルの破壊エネルギ
ーは、好ましくは10KJ/m2、より好ましくは20KJ/m2以上
である。
たはモルタルの混練方法は、特に限定するものではな
く、例えば、(a)水、減水剤以外の材料(具体的には、
セメント粒子、微粒子、無機粒子A、無機粒子B、有機
繊維及び/又は炭素繊維、及び必要に応じて配合される
骨材)を予め混合して、プレミックス材を調製してお
き、該プレミックス材、水、減水剤をミキサに投入し、
混練する方法、(b)粉末状の減水剤を用意し、水以外の
材料(具体的には、セメント粒子、微粒子、無機粒子
A、無機粒子B、減水剤、有機繊維及び/又は炭素繊
維、及び必要に応じて配合される骨材)を予め混合し
て、プレミックス材を調製しておき、該プレミックス材
及び水をミキサに投入し、混練する方法、(c)各材料を
各々個別にミキサに投入し、混練する方法、等を採用す
ることができる。
トの混練に用いられるどのタイプのものでもよく、例え
ば、揺動型ミキサ、パンタイプミキサ、二軸練りミキサ
等が用いられる。また、養生方法も特に限定するもので
はなく、気中養生や蒸気養生等を行なえばよい。
条件を表1に示す。
評価] 各材料を個別に二軸練りミキサに投入し、混練した。混
練後、次のように硬化前及び硬化後の物性を測定し評価
した。 (1)フロー値 「JIS R 5201(セメントの物理試験方法)11.フロー試
験」に記載される方法において、15回の落下運動を行な
わないで測定した。 (2)200mm到達時間 上記フロー試験において、フロー値が200mmに達するま
での時間を測定した。 (3)圧縮強度 各混練物をφ50×100mmの型枠内に流し込み、20℃で48
時間前置き後、90℃で48時間蒸気養生して、硬化体(3
本)を作製した後、「JIS A1108(コンクリートの圧縮
試験方法)」に準じて、該硬化体の圧縮強度を測定し
た。硬化体(3本)の測定値の平均値を圧縮強度とし
た。
間前置き後、90℃で48時間蒸気養生して、硬化体(3
本)を作製した後、「JIS R 5201(セメントの物理試験
方法)」に準じて、該硬化体の曲げ強度を測定した。載
荷条件は、下支点間距離12cm、上支点間距離4cmの4点
曲げとした。硬化体(3本)の測定値の平均値を曲げ強
度とした。 (5)破壊エネルギー 破壊エネルギーは、上記曲げ強度試験において、荷重が
最大荷重に達してから、最大荷重の1/3に低下するま
での間の荷重−荷重点変位の積分値を、供試体断面積で
除した値として算出した。なお、荷重点変位としては、
曲げ試験機のクロスヘッド変位量を用いた。結果を表2
に示す。
流動性が良好で、自己充填性を有するとともに、優れた
機械的強度(圧縮強度、曲げ強度、破壊エネルギー)を
有するのに対し、比較例1〜7では、流動性等が劣り、
自己充填性が得られていない。特に、75μm以下の粒子
の含有量が2重量%以下である実施例1〜15、17〜
20では、極めて優れた流動性(270mm以上のフロー
値)を得ている。
自己充填性(優れた流動性及び材料分離抵抗性)を有
し、施工性に極めて優れるとともに、硬化後には、130M
Pa以上の圧縮強度及び10KJ/m2以上の破壊エネルギーを
有する等、機械的特性に優れる。
Claims (8)
- 【請求項1】ブレーン比表面積2,500〜5,000cm2/gの
セメント粒子100重量部と、 BET比表面積5〜25m2/gの微粒子10〜40重量部と、 ブレーン比表面積5,000〜30,000cm2/gの無機粒子A10
〜50重量部と、 ブレーン比表面積2,500〜5,000cm2/gの無機粒子B5〜
35重量部と、 有機繊維及び/又は炭素繊維と、減水剤と、 水と を含有する水硬性組成物であって、 (1)上記無機粒子Aが、上記セメント粒子及び上記無
機粒子Bよりも大きなブレーン比表面積を有しており、 (2)上記セメント粒子と上記無機粒子Bのブレーン比
表面積の差が、100cm2/g以上であり、 (3)上記無機粒子Aと上記無機粒子Bの合計量が、上
記セメント粒子100重量部に対して15〜55重量部である
ことを特徴とする水硬性組成物。 - 【請求項2】 上記無機粒子Aが、上記セメント粒子及
び上記無機粒子Bよりも1,000cm2/g以上大きなブレーン
比表面積を有する請求項1に記載の水硬性組成物。 - 【請求項3】 85%重量累積粒径が2mm以下である骨材
を含み、該骨材の配合量が、上記セメント粒子と上記微
粒子と上記無機粒子Aと上記無機粒子Bとの合計量100
重量部に対して、130重量部以下である請求項1又は2
に記載の水硬性組成物。 - 【請求項4】 上記骨材は、75μm以下の粒子の含有量
が2.0重量%以下である請求項3に記載の水硬性組成
物。 - 【請求項5】 上記有機繊維及び/又は炭素繊維の配合
量が、水硬性組成物中の体積百分率で0.1〜10.0%であ
る請求項1〜3のいずれか1項に記載の水硬性組成物。 - 【請求項6】 硬化前には、240mm以上のフロー値を有
し、硬化後には、130MPa以上の圧縮強度、15MPa以上の
曲げ強度、及び10KJ/m2以上の破壊エネルギーを有する
請求項5に記載の水硬性組成物。 - 【請求項7】 上記有機繊維及び/又は炭素繊維の配合
量が、水硬性組成物中の体積百分率で0.1〜10.0%であ
る請求項4に記載の水硬性組成物。 - 【請求項8】 硬化前には、250mm以上のフロー値を有
し、硬化後には、130MPa以上の圧縮強度、15MPa以上の
曲げ強度、及び10KJ/m2以上の破壊エネルギーを有する
請求項7に記載の水硬性組成物。
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