JPH11116313A - コンクリート防水用組成物及び防水施工方法 - Google Patents
コンクリート防水用組成物及び防水施工方法Info
- Publication number
- JPH11116313A JPH11116313A JP30331697A JP30331697A JPH11116313A JP H11116313 A JPH11116313 A JP H11116313A JP 30331697 A JP30331697 A JP 30331697A JP 30331697 A JP30331697 A JP 30331697A JP H11116313 A JPH11116313 A JP H11116313A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- concrete
- waterproofing
- cement
- polymer
- emulsion
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C04—CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
- C04B—LIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
- C04B24/00—Use of organic materials as active ingredients for mortars, concrete or artificial stone, e.g. plasticisers
- C04B24/24—Macromolecular compounds
- C04B24/26—Macromolecular compounds obtained by reactions only involving carbon-to-carbon unsaturated bonds
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C04—CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
- C04B—LIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
- C04B28/00—Compositions of mortars, concrete or artificial stone, containing inorganic binders or the reaction product of an inorganic and an organic binder, e.g. polycarboxylate cements
- C04B28/02—Compositions of mortars, concrete or artificial stone, containing inorganic binders or the reaction product of an inorganic and an organic binder, e.g. polycarboxylate cements containing hydraulic cements other than calcium sulfates
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C04—CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
- C04B—LIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
- C04B2111/00—Mortars, concrete or artificial stone or mixtures to prepare them, characterised by specific function, property or use
- C04B2111/00474—Uses not provided for elsewhere in C04B2111/00
- C04B2111/00482—Coating or impregnation materials
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C04—CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
- C04B—LIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
- C04B2111/00—Mortars, concrete or artificial stone or mixtures to prepare them, characterised by specific function, property or use
- C04B2111/00474—Uses not provided for elsewhere in C04B2111/00
- C04B2111/00612—Uses not provided for elsewhere in C04B2111/00 as one or more layers of a layered structure
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C04—CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
- C04B—LIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
- C04B2111/00—Mortars, concrete or artificial stone or mixtures to prepare them, characterised by specific function, property or use
- C04B2111/20—Resistance against chemical, physical or biological attack
- C04B2111/27—Water resistance, i.e. waterproof or water-repellent materials
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02W—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
- Y02W30/00—Technologies for solid waste management
- Y02W30/50—Reuse, recycling or recovery technologies
- Y02W30/91—Use of waste materials as fillers for mortars or concrete
Landscapes
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Ceramic Engineering (AREA)
- Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
- Materials Engineering (AREA)
- Structural Engineering (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Inorganic Chemistry (AREA)
- Building Environments (AREA)
- Curing Cements, Concrete, And Artificial Stone (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 耐水性、クラック追随性に優れた防水塗膜を
形成してコンクリートを防水するポリマー含有コンクリ
ート防水組成物とコンクリート防水施工方法。 【解決手段】 ポリマー、セメント、骨材、減水剤及び
保水剤の各成分を含有し、該ポリマー成分はガラス転移
温度(Tg)が−5℃以下でかつ−15℃を超えるノニ
オン−カチオン両性アルカリ硬化型アクリル−スチレン
系合成樹脂のエマルションであり、該エマルションの樹
脂固形分に対するセメント成分の重量比(P/C)が3
0〜80%であることを特徴とするコンクリート防水用
組成物、及び該防水用組成物によるコンクリート構造物
の防水施工方法。
形成してコンクリートを防水するポリマー含有コンクリ
ート防水組成物とコンクリート防水施工方法。 【解決手段】 ポリマー、セメント、骨材、減水剤及び
保水剤の各成分を含有し、該ポリマー成分はガラス転移
温度(Tg)が−5℃以下でかつ−15℃を超えるノニ
オン−カチオン両性アルカリ硬化型アクリル−スチレン
系合成樹脂のエマルションであり、該エマルションの樹
脂固形分に対するセメント成分の重量比(P/C)が3
0〜80%であることを特徴とするコンクリート防水用
組成物、及び該防水用組成物によるコンクリート構造物
の防水施工方法。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コンクリート防水
用組成物及びその施工方法に関するもので、特にベラン
ダ、バルコニー、厨房、浴室、トイレ、エレベーターピ
ット、共同溝、受水層等のコンクリート面にコンクリー
ト防水組成物を塗布することにより、コンクリート表面
を覆い、かつクラック部分を充填してセメントとポリマ
ーが硬化し、皮膜化し、耐水性、クラック追従性を有す
る防水塗膜を形成してコンクリートを防水するものであ
る。
用組成物及びその施工方法に関するもので、特にベラン
ダ、バルコニー、厨房、浴室、トイレ、エレベーターピ
ット、共同溝、受水層等のコンクリート面にコンクリー
ト防水組成物を塗布することにより、コンクリート表面
を覆い、かつクラック部分を充填してセメントとポリマ
ーが硬化し、皮膜化し、耐水性、クラック追従性を有す
る防水塗膜を形成してコンクリートを防水するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】セメントを使用した防水加工剤として
は、セメントにポリマーを添加するモルタル防水と、セ
メントに緻密化剤を添加する珪酸質塗膜防水とが古くか
ら知られている。セメントにポリマーを添加すると、セ
メント硬化体の接着性が向上し、ドライアウト、クラッ
ク発生が防止され、空隙充填効果等が向上して、セメン
ト硬化体の防水性能が改善される。
は、セメントにポリマーを添加するモルタル防水と、セ
メントに緻密化剤を添加する珪酸質塗膜防水とが古くか
ら知られている。セメントにポリマーを添加すると、セ
メント硬化体の接着性が向上し、ドライアウト、クラッ
ク発生が防止され、空隙充填効果等が向上して、セメン
ト硬化体の防水性能が改善される。
【0003】ポリマー含有セメントに使用されている主
なポリマーとしては、エチレン酢酸ビニル共重合樹脂エ
マルション、各種アクリル酸エステル共重合樹脂エマル
ション、スチレンブタジエンゴム(SBR)等が知られ
ている。セメントを使用した防水加工剤にポリマーエマ
ルションを使用する場合、ポリマーエマルションが酢酸
ビニル系のものは耐水性、耐アルカリ性に劣り、エチレ
ン−酢ビ系では耐アルカリ性は改善されるが耐水性は不
十分である。また、合成ゴム系(SBR)のものは耐候
性が劣ることから、総合的にはアクリル系が良いといわ
れている。
なポリマーとしては、エチレン酢酸ビニル共重合樹脂エ
マルション、各種アクリル酸エステル共重合樹脂エマル
ション、スチレンブタジエンゴム(SBR)等が知られ
ている。セメントを使用した防水加工剤にポリマーエマ
ルションを使用する場合、ポリマーエマルションが酢酸
ビニル系のものは耐水性、耐アルカリ性に劣り、エチレ
ン−酢ビ系では耐アルカリ性は改善されるが耐水性は不
十分である。また、合成ゴム系(SBR)のものは耐候
性が劣ることから、総合的にはアクリル系が良いといわ
れている。
【0004】また、エマルションのイオン化程度は使用
する界面活性剤によって定まり、アニオン系エマルショ
ンはセメントの硬化を阻害し、硬化が遅くなるし、カチ
オン系エマルションはゲル化が起こるという難点があ
る。さらにノニオン系を使用する場合、添加量によって
はエマルションの安定性が悪くなることがあるといわれ
ている。このようなポリマー含有セメントによるモルタ
ル防水は、その特性から、防水力が弱く、充分な防水性
能を発揮させるためには充分な厚み、たとえば50〜1
00mmというような厚みを必要とするし、また、経年
変化により浮きや剥離が生じるという難点がある。
する界面活性剤によって定まり、アニオン系エマルショ
ンはセメントの硬化を阻害し、硬化が遅くなるし、カチ
オン系エマルションはゲル化が起こるという難点があ
る。さらにノニオン系を使用する場合、添加量によって
はエマルションの安定性が悪くなることがあるといわれ
ている。このようなポリマー含有セメントによるモルタ
ル防水は、その特性から、防水力が弱く、充分な防水性
能を発揮させるためには充分な厚み、たとえば50〜1
00mmというような厚みを必要とするし、また、経年
変化により浮きや剥離が生じるという難点がある。
【0005】一方、珪酸質塗膜防水は、緻密化剤含有セ
メントによりコンクリート表層をセメントで緻密化する
効果を利用したものである。セメントを緻密化させる方
法としては米国特許第2,522,707号明細書記載
の方法がある。この方法は、炭酸ソーダ、ヒドロキシカ
ルボン酸、酒石酸等をセメントに添加した組成物がコン
クリートのミクロポアーを充填して組織を緻密化する効
果を有することを利用したものである。しかし、この方
法は、コンクリート構造体全体を充分に水で濡らしてお
いてから防水加工を施さないと防水効果が充分に発揮さ
れないという施工上の困難性があるし、また、コンクリ
ートに常に水分が補給されないと長期にわたってコンク
リートの不透水性を維持することができないという欠点
がある。
メントによりコンクリート表層をセメントで緻密化する
効果を利用したものである。セメントを緻密化させる方
法としては米国特許第2,522,707号明細書記載
の方法がある。この方法は、炭酸ソーダ、ヒドロキシカ
ルボン酸、酒石酸等をセメントに添加した組成物がコン
クリートのミクロポアーを充填して組織を緻密化する効
果を有することを利用したものである。しかし、この方
法は、コンクリート構造体全体を充分に水で濡らしてお
いてから防水加工を施さないと防水効果が充分に発揮さ
れないという施工上の困難性があるし、また、コンクリ
ートに常に水分が補給されないと長期にわたってコンク
リートの不透水性を維持することができないという欠点
がある。
【0006】上記のような難点があるにもかかわらず、
モルタル防水及び珪酸質塗膜防水によるコンクリート構
造体の防水施工法は、受水層、地下構造物等の防水施工
法として、また、ベランダ、バルコニー、浴室床の防水
施工としても一部採用されてはいるが、それぞれが上記
のような欠点を有するすることから、現在の防水施工法
としての主流はシート防水、ウレタンなどの塗膜防水及
びアスファルト防水による防水施工である。
モルタル防水及び珪酸質塗膜防水によるコンクリート構
造体の防水施工法は、受水層、地下構造物等の防水施工
法として、また、ベランダ、バルコニー、浴室床の防水
施工としても一部採用されてはいるが、それぞれが上記
のような欠点を有するすることから、現在の防水施工法
としての主流はシート防水、ウレタンなどの塗膜防水及
びアスファルト防水による防水施工である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】前述したように、モル
タル防水では、水密性を確保するために50〜100m
mという塗り厚さが必要であることから、価格、作業性
の点で問題があるし、また、このような厚さ故に収縮ク
ラックが生じることが避けられず、前記した問題を抱え
ている。それ故、本発明は、コンクリート構造物に塗布
した場合に、コンクリート構造物のクラック及びミクロ
ポアを細密充填して組織を緻密化させると共に硬化して
耐水性の防水皮膜を形成することができるポリマー含有
セメント組成物を提供することを課題とするものであ
る。
タル防水では、水密性を確保するために50〜100m
mという塗り厚さが必要であることから、価格、作業性
の点で問題があるし、また、このような厚さ故に収縮ク
ラックが生じることが避けられず、前記した問題を抱え
ている。それ故、本発明は、コンクリート構造物に塗布
した場合に、コンクリート構造物のクラック及びミクロ
ポアを細密充填して組織を緻密化させると共に硬化して
耐水性の防水皮膜を形成することができるポリマー含有
セメント組成物を提供することを課題とするものであ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、基本的には従
来のポリマー含有セメント防水組成物を、ポリマー及び
シリカフュームによって改質することを特徴とするもの
であり、この防水組成物を1〜3mmの塗り厚で塗工
し、防水性能を発揮させる施工方法である以下の各発明
を包含する。
来のポリマー含有セメント防水組成物を、ポリマー及び
シリカフュームによって改質することを特徴とするもの
であり、この防水組成物を1〜3mmの塗り厚で塗工
し、防水性能を発揮させる施工方法である以下の各発明
を包含する。
【0009】(1)ポリマー、セメント、骨材、減水剤
及び保水剤の各成分を含有し、該ポリマー成分はガラス
転移温度(Tg)が−5℃以下で、かつ−20℃を超え
るアニオン−カチオン両性アルカリ硬化型アクリル−ス
チレン系合成樹脂エマルションからなり、セメントに対
する該エマルションの樹脂固形分の重量%(P/C)が
30〜80%で、ポゾラン反応を起こす成分としてSi
O2 の含有量が90%以上でかつ平均粒子径が0.1〜
0.2μmであるシリカフューム微粒子をセメントに対
して5〜20%含有することを特徴とするコンクリート
防水用組成物。
及び保水剤の各成分を含有し、該ポリマー成分はガラス
転移温度(Tg)が−5℃以下で、かつ−20℃を超え
るアニオン−カチオン両性アルカリ硬化型アクリル−ス
チレン系合成樹脂エマルションからなり、セメントに対
する該エマルションの樹脂固形分の重量%(P/C)が
30〜80%で、ポゾラン反応を起こす成分としてSi
O2 の含有量が90%以上でかつ平均粒子径が0.1〜
0.2μmであるシリカフューム微粒子をセメントに対
して5〜20%含有することを特徴とするコンクリート
防水用組成物。
【0010】(2)セメント、ポリマー、珪砂5〜8号
からなる骨材、リグニンスルホン酸ナトリウム、メラミ
ンスルホン酸縮合物、β−ナフタリンスルホン酸高縮合
物ナトリウム塩から選ばれた少なくとも1種の減水剤、
ヒドロキシエチルセルロース(HEC)及びメチルセル
ロース(MC)から選ばれた保水剤、及びシリカフュー
ムのそれぞれの成分を含有することを特徴とする(1)
記載のコンクリート防水用組成物。
からなる骨材、リグニンスルホン酸ナトリウム、メラミ
ンスルホン酸縮合物、β−ナフタリンスルホン酸高縮合
物ナトリウム塩から選ばれた少なくとも1種の減水剤、
ヒドロキシエチルセルロース(HEC)及びメチルセル
ロース(MC)から選ばれた保水剤、及びシリカフュー
ムのそれぞれの成分を含有することを特徴とする(1)
記載のコンクリート防水用組成物。
【0011】(3)前記アニオン−カチオン両性アルカ
リ硬化型アクリル−スチレン系合成樹脂エマルション
は、アクリル酸の2−エチルヘキシルアクリレート(T
g−85℃)とポリメタクリル酸(Tg130℃)を主
成分とし、これにスチレン樹脂(Tg87℃)を付加し
て得られる樹脂エマルションであることを特徴とする前
記(1)又は(2)記載のコンクリート防水用組成物。
リ硬化型アクリル−スチレン系合成樹脂エマルション
は、アクリル酸の2−エチルヘキシルアクリレート(T
g−85℃)とポリメタクリル酸(Tg130℃)を主
成分とし、これにスチレン樹脂(Tg87℃)を付加し
て得られる樹脂エマルションであることを特徴とする前
記(1)又は(2)記載のコンクリート防水用組成物。
【0012】(4)前記アニオン−カチオン両性アルカ
リ硬化型アクリル−スチレン系合成樹脂エマルション
は、ポリマー粒子表面にアルカリ硬化反応基(シラノー
ル架橋)を有するアニオン−カチオン両性アルカリ硬化
型アクリル−スチレン系合成樹脂エマルションであるこ
とを特徴とする前記(1)、(2)又は(3)記載のコ
ンクリート防水用組成物。
リ硬化型アクリル−スチレン系合成樹脂エマルション
は、ポリマー粒子表面にアルカリ硬化反応基(シラノー
ル架橋)を有するアニオン−カチオン両性アルカリ硬化
型アクリル−スチレン系合成樹脂エマルションであるこ
とを特徴とする前記(1)、(2)又は(3)記載のコ
ンクリート防水用組成物。
【0013】(5)前記セメントは、ポルトランドセメ
ント、早強セメント及びアルミナセメントから選ばれた
1種であることを特徴とする(1)〜(4)のいずれか
に記載のコンクリート防水用組成物。
ント、早強セメント及びアルミナセメントから選ばれた
1種であることを特徴とする(1)〜(4)のいずれか
に記載のコンクリート防水用組成物。
【0014】(6)コンクリート下地に対してプライマ
ー処理、コンクリート防水組成物による下塗り処理及び
上塗り処理を順次施して該コンクリート構造物面を被覆
する塗膜を形成し、該塗膜上に保護モルタル施工を施す
工程からなり、かつ、該コンクリート防水用組成物とし
て、前記(1)〜(5)のいずれかに記載のコンクリー
ト防水用組成物を使用することを特徴とするコンクリー
ト下地の防水施工方法。
ー処理、コンクリート防水組成物による下塗り処理及び
上塗り処理を順次施して該コンクリート構造物面を被覆
する塗膜を形成し、該塗膜上に保護モルタル施工を施す
工程からなり、かつ、該コンクリート防水用組成物とし
て、前記(1)〜(5)のいずれかに記載のコンクリー
ト防水用組成物を使用することを特徴とするコンクリー
ト下地の防水施工方法。
【0015】(7)コンクリート下地に対してプライマ
ー処理及びコンクリート防水組成物による下塗り処理を
施し、該下塗り処理層上に防水用クロスを敷設し、該ク
ロス上にさらに前記コンクリート防水組成物による上塗
り処理を施して該コンクリート下地を被覆する塗膜を形
成し、該塗膜上に保護モルタル施工を施す工程からな
り、かつ該コンクリート防水用組成物として、前記
(1)〜(5)のいずれかに記載のコンクリート防水用
組成物を使用することを特徴とするコンクリート下地の
防水施工方法。 (8)前記塗膜上の保護モルタル施工に代えて着色化粧
仕上げ施工を施すことを特徴とする、前記(6)又は
(7)に記載のコンクリート下地の防水施工方法。
ー処理及びコンクリート防水組成物による下塗り処理を
施し、該下塗り処理層上に防水用クロスを敷設し、該ク
ロス上にさらに前記コンクリート防水組成物による上塗
り処理を施して該コンクリート下地を被覆する塗膜を形
成し、該塗膜上に保護モルタル施工を施す工程からな
り、かつ該コンクリート防水用組成物として、前記
(1)〜(5)のいずれかに記載のコンクリート防水用
組成物を使用することを特徴とするコンクリート下地の
防水施工方法。 (8)前記塗膜上の保護モルタル施工に代えて着色化粧
仕上げ施工を施すことを特徴とする、前記(6)又は
(7)に記載のコンクリート下地の防水施工方法。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明のポリマーセメント防水組
成物に使用できるセメントは、ポルトランドセメント、
早強セメント及びアルミナセメントから選択される。し
かし、エフロレッセンスの発生がなく、可使時間が充分
に確保できることと、硬化時間に温度依存性がないこと
などの理由から、アルミナセメントが特に好ましい。
成物に使用できるセメントは、ポルトランドセメント、
早強セメント及びアルミナセメントから選択される。し
かし、エフロレッセンスの発生がなく、可使時間が充分
に確保できることと、硬化時間に温度依存性がないこと
などの理由から、アルミナセメントが特に好ましい。
【0017】本発明のポリマーセメント防水組成物に使
用されるポリマーエマルションは、ガラス転移温度(T
g)が−5℃以下で、かつ−20℃を超えるアニオン−
カチオン両性アルカリ硬化型アクリル−スチレン系合成
樹脂エマルションである。該アニオン−カチオン両性ア
ルカリ硬化型アクリル−スチレン系合成樹脂エマルショ
ンとしては、アクリル酸の2−エチルヘキシルアクリレ
ート(Tg−85℃)とポリメタクリル酸(Tg130
℃)を主成分とし、これにスチレン樹脂(Tg87℃)
を付加して得られる樹脂エマルションが特に好ましい。
アクリル酸として他のエチルアクリレート(例えばTg
−22℃)、ブチルアクリレート(Tg−54℃)等で
は耐アルカリ性が不十分であり、適当ではない。
用されるポリマーエマルションは、ガラス転移温度(T
g)が−5℃以下で、かつ−20℃を超えるアニオン−
カチオン両性アルカリ硬化型アクリル−スチレン系合成
樹脂エマルションである。該アニオン−カチオン両性ア
ルカリ硬化型アクリル−スチレン系合成樹脂エマルショ
ンとしては、アクリル酸の2−エチルヘキシルアクリレ
ート(Tg−85℃)とポリメタクリル酸(Tg130
℃)を主成分とし、これにスチレン樹脂(Tg87℃)
を付加して得られる樹脂エマルションが特に好ましい。
アクリル酸として他のエチルアクリレート(例えばTg
−22℃)、ブチルアクリレート(Tg−54℃)等で
は耐アルカリ性が不十分であり、適当ではない。
【0018】本発明で使用されるポリマーエマルション
のポリマー粒子は、その表面にアルカリ硬化反応基(シ
ラノール架橋)を有するものが好ましい。かかるアルカ
リ反応性基を有するポリマーは、耐水性を向上させ、よ
り強固な塗膜を形成させる。また、該アルカリ硬化型ポ
リマーは、セメントとの混和性安定性にすぐれ、さら
に、従来のカチオン性ポリマーが+−の電気的な吸着の
みにより接着力が補強されているのとは異なり、電気的
な吸着に加えて、ポリマー粒子表面のアルカリ硬化型反
応基がセメントのアルカリ成分によりポリマー粒子間で
の化学的架橋反応を起こして接着力を補強する効果を有
する。
のポリマー粒子は、その表面にアルカリ硬化反応基(シ
ラノール架橋)を有するものが好ましい。かかるアルカ
リ反応性基を有するポリマーは、耐水性を向上させ、よ
り強固な塗膜を形成させる。また、該アルカリ硬化型ポ
リマーは、セメントとの混和性安定性にすぐれ、さら
に、従来のカチオン性ポリマーが+−の電気的な吸着の
みにより接着力が補強されているのとは異なり、電気的
な吸着に加えて、ポリマー粒子表面のアルカリ硬化型反
応基がセメントのアルカリ成分によりポリマー粒子間で
の化学的架橋反応を起こして接着力を補強する効果を有
する。
【0019】本発明の防水組成物によって形成される防
水塗膜の特性に関しては、ポリマーの耐水性が大きなフ
ァクターを占めているが、防水塗膜がクラック追随性を
備えていることも重要である。防水組成物のクラック追
随性はポリマーとセメントとの混合物の配合比率及び使
用ポリマーのTg(ガラス転移温度)に左右され、配合
比率は作業性に影響する。ポリマーとセメント混合物の
配合比率はポリマー成分10部に対してセメント成分3
5〜11部が好適であり、特に物性、作業性から33〜
12.5部(ポリマー固形分とセメントの重量比P/C
では30〜80%)が好ましい。
水塗膜の特性に関しては、ポリマーの耐水性が大きなフ
ァクターを占めているが、防水塗膜がクラック追随性を
備えていることも重要である。防水組成物のクラック追
随性はポリマーとセメントとの混合物の配合比率及び使
用ポリマーのTg(ガラス転移温度)に左右され、配合
比率は作業性に影響する。ポリマーとセメント混合物の
配合比率はポリマー成分10部に対してセメント成分3
5〜11部が好適であり、特に物性、作業性から33〜
12.5部(ポリマー固形分とセメントの重量比P/C
では30〜80%)が好ましい。
【0020】本発明のポリマーセメント防水組成物に使
用される骨材としては、通常のポリマーセメント防水組
成物に使用されている骨材であれば特に制限はないが、
コンクリート下地のミクロポア構造への組成物の細密充
填性を良好とならしめる目的から、珪砂5〜8号からな
る骨材が最も好ましい。
用される骨材としては、通常のポリマーセメント防水組
成物に使用されている骨材であれば特に制限はないが、
コンクリート下地のミクロポア構造への組成物の細密充
填性を良好とならしめる目的から、珪砂5〜8号からな
る骨材が最も好ましい。
【0021】本発明のポリマーセメント防水組成物に使
用される減水剤としては、通常のポリマー−セメント防
水組成物に使用されている減水剤であれば特に制限はな
いが、リグニンスルホン酸ナトリウム、メラミンスルホ
ン酸縮合物、β−ナフタリンスルホン酸高縮合物ナトリ
ウム塩から選ばれた少なくとも1種の減水剤が好適に使
用される。
用される減水剤としては、通常のポリマー−セメント防
水組成物に使用されている減水剤であれば特に制限はな
いが、リグニンスルホン酸ナトリウム、メラミンスルホ
ン酸縮合物、β−ナフタリンスルホン酸高縮合物ナトリ
ウム塩から選ばれた少なくとも1種の減水剤が好適に使
用される。
【0022】本発明のポリマーセメント防水組成物に使
用される保水剤としては、通常のポリマー−セメント防
水組成物に使用されている保水剤であれば特に制限はな
いが、ヒドロキシエチルセルロース(HEC)及びメチ
ルセルロース(MC)から選ばれた保水剤が特に好適に
使用される。
用される保水剤としては、通常のポリマー−セメント防
水組成物に使用されている保水剤であれば特に制限はな
いが、ヒドロキシエチルセルロース(HEC)及びメチ
ルセルロース(MC)から選ばれた保水剤が特に好適に
使用される。
【0023】本発明のポリマーセメント防水組成物にお
いては、ポゾラン反応を起こす成分が使用される。特に
緩やかなポゾラン反応を起こす成分は緻密な構造を形成
することから、防水性には非常に有効である。ポゾラン
反応成分としてはメタカオリンやシリカフュームなどを
使用することができるが、特にシリカフュームの使用が
好ましい。
いては、ポゾラン反応を起こす成分が使用される。特に
緩やかなポゾラン反応を起こす成分は緻密な構造を形成
することから、防水性には非常に有効である。ポゾラン
反応成分としてはメタカオリンやシリカフュームなどを
使用することができるが、特にシリカフュームの使用が
好ましい。
【0024】また、ポゾラン反応を有効に生起させるた
めには、シリカフュ−ム成分の平均粒径は0.1〜0.
2μm程度の微粒子粉末で、シリカ含量が90%以上で
あることが重要である。平均粒径が大きく粒子が粗かっ
たり、シリカ含量が低いものでは充分な効果が得られな
い。また、その添加量もセメント成分に対して5%未満
では効果が不十分で、20%を越えると作業性が悪くな
るので、5%以上、20%以下が好ましい。
めには、シリカフュ−ム成分の平均粒径は0.1〜0.
2μm程度の微粒子粉末で、シリカ含量が90%以上で
あることが重要である。平均粒径が大きく粒子が粗かっ
たり、シリカ含量が低いものでは充分な効果が得られな
い。また、その添加量もセメント成分に対して5%未満
では効果が不十分で、20%を越えると作業性が悪くな
るので、5%以上、20%以下が好ましい。
【0025】本発明のポリマーセメント防水組成物の使
用方法は、図7に示すように、先ず下地との密着性を確
保するためのプライマーの塗布を行い、つぎに、防水組
成物を刷毛又は鏝でコンクリート表面に、下塗り及び上
塗りの2度塗りしてピンホール等の塗膜欠陥がないよう
な厚みを確保する。そして該塗膜上にはさらに保護モル
タル施工するのが一般的である。保護モルタルは、形成
される塗膜が弾性の防水塗膜であり、傷つき易いので表
面を保護するために設けられる。また、ベランダ等の仕
上げ加工であれば、塗料、塗り床材等の化粧仕上げ材の
塗布が有効であり、浴室、厨房、トイレなどの室内の床
の防水施工であれば保護モルタルを施工後、その上にタ
イル貼り、シート貼りが行われる。さらに、塗膜の厚さ
を厚くすることにより、エレベータービットや受入槽な
どの防水施工に適用される。
用方法は、図7に示すように、先ず下地との密着性を確
保するためのプライマーの塗布を行い、つぎに、防水組
成物を刷毛又は鏝でコンクリート表面に、下塗り及び上
塗りの2度塗りしてピンホール等の塗膜欠陥がないよう
な厚みを確保する。そして該塗膜上にはさらに保護モル
タル施工するのが一般的である。保護モルタルは、形成
される塗膜が弾性の防水塗膜であり、傷つき易いので表
面を保護するために設けられる。また、ベランダ等の仕
上げ加工であれば、塗料、塗り床材等の化粧仕上げ材の
塗布が有効であり、浴室、厨房、トイレなどの室内の床
の防水施工であれば保護モルタルを施工後、その上にタ
イル貼り、シート貼りが行われる。さらに、塗膜の厚さ
を厚くすることにより、エレベータービットや受入槽な
どの防水施工に適用される。
【0026】また、図8及び図9に示すように、前記施
工方法における下塗りと上塗りの間にクロスを配置し、
その上に中塗りを行ってから上塗りを施すことが行われ
る。このような施工方法は浴室、厨房の床防水施工法と
して行われることが多い。さらに、最上層のモルタル層
を適当な仕上げ材層とする施工方法は、バルコニーやベ
ランダの防水施工法として行われる。このような施工場
所については、前記保護モルタルに代えて化粧仕上げ材
を施すことができる。
工方法における下塗りと上塗りの間にクロスを配置し、
その上に中塗りを行ってから上塗りを施すことが行われ
る。このような施工方法は浴室、厨房の床防水施工法と
して行われることが多い。さらに、最上層のモルタル層
を適当な仕上げ材層とする施工方法は、バルコニーやベ
ランダの防水施工法として行われる。このような施工場
所については、前記保護モルタルに代えて化粧仕上げ材
を施すことができる。
【0027】本発明のコンクリート防水組成物は、使用
されるポリマーエマルションがアニオン−カチオン両性
アルカリ硬化型アクリル−スチレン系合成樹脂エマルシ
ョンであるため、耐候性、耐紫外線性、耐オゾン性、耐
熱劣化性、耐水性、耐アルカリ性等に優れ、さらにシリ
カフュームのポゾラン反応によるコンクリートのミクロ
ポア充填効果、セメントの細密充填効果とクラック追随
性を合わせ備えた防水塗膜をコンクリートに付与するこ
とができる組成物である。
されるポリマーエマルションがアニオン−カチオン両性
アルカリ硬化型アクリル−スチレン系合成樹脂エマルシ
ョンであるため、耐候性、耐紫外線性、耐オゾン性、耐
熱劣化性、耐水性、耐アルカリ性等に優れ、さらにシリ
カフュームのポゾラン反応によるコンクリートのミクロ
ポア充填効果、セメントの細密充填効果とクラック追随
性を合わせ備えた防水塗膜をコンクリートに付与するこ
とができる組成物である。
【0028】
実験例1:エマルションの種類の耐水性に与える影響 ポルトランドセメント500g、珪砂6号500gの粉
体を250gの下記エマルション200gの水で混練
し、1mm厚さのシート状塗膜を製造し、20℃、65
%RHで2週間養生した後、耐水性を比較し、結果を表
1に示した。
体を250gの下記エマルション200gの水で混練
し、1mm厚さのシート状塗膜を製造し、20℃、65
%RHで2週間養生した後、耐水性を比較し、結果を表
1に示した。
【0029】
【表1】 (エマルションのTgは−10℃のものを使用) △・・・・・1日水中浸漬後、わずかに白化 ○・・・・・1日水中浸漬後、白化が殆どなし ◎・・・・・1日水中浸漬後、白化が全くなし
【0030】上記試験の結果、本発明の防水組成物にお
いて、耐水性は一応、アクリル<エチレン酢ビ<アクリ
ルスチレン<アルカリ硬化型アクリルスチレンの順とな
ったが、いずれのエマルションも耐水性については特に
問題はなかった。
いて、耐水性は一応、アクリル<エチレン酢ビ<アクリ
ルスチレン<アルカリ硬化型アクリルスチレンの順とな
ったが、いずれのエマルションも耐水性については特に
問題はなかった。
【0031】実験例2:エマルションのTgの影響 エマルションのTgを変え、ポルトランドセメント50
0g、珪砂6号500gの粉体を250gのエマルショ
ン及び200gの水で混練し、1mm厚さのシート状塗
膜を製造し、20℃、65%RHで2週間養生した後、
塗膜物性を測定し、結果を表2及び図1、図2に示し
た。ポリマー成分としては、アルカリ硬化型アクリルス
チレンエマルションを使用した。
0g、珪砂6号500gの粉体を250gのエマルショ
ン及び200gの水で混練し、1mm厚さのシート状塗
膜を製造し、20℃、65%RHで2週間養生した後、
塗膜物性を測定し、結果を表2及び図1、図2に示し
た。ポリマー成分としては、アルカリ硬化型アクリルス
チレンエマルションを使用した。
【0032】
【表2】
【0033】上記実験結果は、クラック追従性に関係す
る塗膜の伸びがエマルションのTgの影響を受けること
を示しており、Tgが−5℃以下のものが好ましいこと
を示している。さらに、塗膜のタック及び強度をも考慮
すると、本発明の防水組成物においては、使用するポリ
マーエマルションは、Tgが−20℃位までであること
が好ましいことを示している。
る塗膜の伸びがエマルションのTgの影響を受けること
を示しており、Tgが−5℃以下のものが好ましいこと
を示している。さらに、塗膜のタック及び強度をも考慮
すると、本発明の防水組成物においては、使用するポリ
マーエマルションは、Tgが−20℃位までであること
が好ましいことを示している。
【0034】実験例3:樹脂の添加量の影響 ポルトランドセメント500g、珪砂6号500gの粉
体をエマルション250g及び水200gで混練し、1
mmのシート状塗膜を製造し、20℃、65%RHで2
週間養生した後、塗膜の物性を比較し、結果を表3及び
図3〜図6に示した。吸水性はJIS A6916、透
水性、伸びはJISA6909の方法で行った。ポリマ
ーエマルションとしてはTg−10℃のアルカリ硬化型
アクリルスチレンエマルションを使用した。
体をエマルション250g及び水200gで混練し、1
mmのシート状塗膜を製造し、20℃、65%RHで2
週間養生した後、塗膜の物性を比較し、結果を表3及び
図3〜図6に示した。吸水性はJIS A6916、透
水性、伸びはJISA6909の方法で行った。ポリマ
ーエマルションとしてはTg−10℃のアルカリ硬化型
アクリルスチレンエマルションを使用した。
【0035】
【表3】 * P/C:セメントに対するポリマー固形分の重量割合
【0036】表3及び図3〜図6から、吸水性がなく、
透水性が小さく、塗膜強度と塗膜伸びが期待できるのは
P/Cが30〜80位であることが分かる。
透水性が小さく、塗膜強度と塗膜伸びが期待できるのは
P/Cが30〜80位であることが分かる。
【0037】 実験例4:シリカフューム添加による作業性 配合1.ポルトランドセメント500g+珪砂500g+水400g 2.ポルトランドセメント500g+シリカフューム25g+珪砂525 g+水420g 3.ポルトランドセメント500g+シリカフューム50g+珪砂550 g+水440g 4.ポルトランドセメント500g+シリカフューム100g+珪砂60 0g+水480g 5.ポルトランドセメント500g+シリカフューム150g+珪砂65 0g+水520g 6.ポルトランドセメント500g+シリカフューム200g+珪砂70 0g+水560g 上記の各配合物を混練し、フレキシボード板に塗布して
作業性を確認した。
作業性を確認した。
【0038】
【表4】
【0039】 実験例5:シリカフュームとエマルションの併用効果 配合1.ポルトランドセメント500g+珪砂500g+水400g 2.ポルトランドセメント500g+シリカフューム25g+珪砂525 g+水420g 3.ポルトランドセメント500g+珪砂525g+自己架橋アクリルス チレンエマルション350g 4.ポルトランドセメント500g+シリカフューム25g+珪砂525 g粉体+自己架橋アクリルスチレンエマルション350g
【0040】上記の各配合物を混練したモルタルを、舗
道ブロック板にそれぞれ1.5kg/m2 塗布し、20
℃、65%RHで2週間養生した後、吸水性及び透水性
を測定した。吸水性はJIS A6916、透水性はJ
IS A6909の方法で行った。エマルションとして
は、Tg−10℃のアルカリ硬化型アクリルスチレンエ
マルションを使用した。
道ブロック板にそれぞれ1.5kg/m2 塗布し、20
℃、65%RHで2週間養生した後、吸水性及び透水性
を測定した。吸水性はJIS A6916、透水性はJ
IS A6909の方法で行った。エマルションとして
は、Tg−10℃のアルカリ硬化型アクリルスチレンエ
マルションを使用した。
【0041】
【表5】
【0042】本実験に使用した材料は下記のとおりであ
る。 セメント・・・・・・・・・・・・デンカアルミナセメント1号 珪砂 ・・・・・・・・・・・・ニッチツ珪砂 アクリルスチレンエマルション・・ヨドゾール(日本エヌエスシー社製) シリカフューム・・・・・・・・・マイクロシリカ(エルケムジャパン社製)
る。 セメント・・・・・・・・・・・・デンカアルミナセメント1号 珪砂 ・・・・・・・・・・・・ニッチツ珪砂 アクリルスチレンエマルション・・ヨドゾール(日本エヌエスシー社製) シリカフューム・・・・・・・・・マイクロシリカ(エルケムジャパン社製)
【0043】表4から、本発明の防水組成物に使用され
るシリカフュームの使用量は施工時の作業性に影響を与
えること分かり、表5から、本発明の防水組成物におい
ては、シリカフュームとポリマーエマルションの併用が
作業性に悪影響を与えることなく、塗膜の吸水性及び透
水性を向上させる効果があることが分かる。
るシリカフュームの使用量は施工時の作業性に影響を与
えること分かり、表5から、本発明の防水組成物におい
ては、シリカフュームとポリマーエマルションの併用が
作業性に悪影響を与えることなく、塗膜の吸水性及び透
水性を向上させる効果があることが分かる。
【0044】
【発明の効果】以上のように、本発明におけるポリマー
セメント防水組成物を利用すれば、従来のポリマーセメ
ントモルタルの欠陥が改良され、より優れた防水性の塗
膜が得られることから、コンクリート防水組成物として
幅広い応用が可能である。
セメント防水組成物を利用すれば、従来のポリマーセメ
ントモルタルの欠陥が改良され、より優れた防水性の塗
膜が得られることから、コンクリート防水組成物として
幅広い応用が可能である。
【図1】防水組成物におけるエマルションのTgと塗膜
伸びの関係を示す図。
伸びの関係を示す図。
【図2】防水組成物におけるエマルションのTgと塗膜
強度の関係を示す図。
強度の関係を示す図。
【図3】防水組成物におけるエマルションのP/Cと塗
膜吸水性の関係を示す図。
膜吸水性の関係を示す図。
【図4】防水組成物におけるエマルションのP/Cと塗
膜透水性の関係を示す図。
膜透水性の関係を示す図。
【図5】防水組成物におけるエマルションのP/Cと塗
膜強度の関係を示す図。
膜強度の関係を示す図。
【図6】防水組成物におけるエマルションのP/Cと塗
膜伸びの関係を示す図。
膜伸びの関係を示す図。
【図7】本発明の防水組成物による防水施工例を示す
図。
図。
【図8】本発明の防水組成物による防水施工例を示す
図。
図。
【図9】本発明の防水組成物による防水施工例を示す
図。
図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C04B 24:26 ) 111:27
Claims (4)
- 【請求項1】 ポリマー成分、セメント、骨材、減水剤
及び保水剤の各成分を含有し、該ポリマー成分はガラス
転移温度(Tg)が−5℃以下で、かつ−20℃を超え
るアニオン−カチオン両性アルカリ硬化型アクリル−ス
チレン系合成樹脂エマルションからなり、セメントに対
する該エマルションの樹脂固形分の重量%(P/C)は
30〜80%であり、ポゾラン反応を起こす成分として
のシリカフューム微粒子(SiO2 含有量が90%以上
で、平均粒子径が0.1〜0.2μm)をセメントに対
して5〜20%含有することを特徴とするコンクリート
防水用組成物。 - 【請求項2】 コンクリート下地に対してプライマー処
理、コンクリート防水組成物による下塗り処理及び上塗
り処理を順次施して該コンクリート下地を被覆する塗膜
を形成し、該塗膜上にさらに保護モルタル施工を施す工
程からなり、かつ、該コンクリート防水用組成物とし
て、前記請求項1記載のコンクリート防水用組成物を使
用することを特徴とするコンクリート構造物面の防水施
工方法。 - 【請求項3】 コンクリート下地に対してプライマー処
理及びコンクリート防水組成物による下塗り処理を施
し、該下塗り処理層上に防水用クロスを敷設し、該クロ
ス上にさらに前記コンクリート防水組成物による中塗り
及び上塗り処理を施して該コンクリート下地を被覆する
塗膜を形成し、該塗膜上に保護モルタル施工を施す工程
からなり、かつ該コンクリート防水用組成物として、前
記請求項1記載のコンクリート防水用組成物を使用する
ことを特徴とするコンクリート下地の防水施工方法。 - 【請求項4】 前記塗膜上の保護モルタル施工に代えて
化粧仕上げ施工を施すことを特徴とする、請求項2又は
3に記載のコンクリート下地の防水施工方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30331697A JPH11116313A (ja) | 1997-10-20 | 1997-10-20 | コンクリート防水用組成物及び防水施工方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30331697A JPH11116313A (ja) | 1997-10-20 | 1997-10-20 | コンクリート防水用組成物及び防水施工方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11116313A true JPH11116313A (ja) | 1999-04-27 |
Family
ID=17919506
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP30331697A Pending JPH11116313A (ja) | 1997-10-20 | 1997-10-20 | コンクリート防水用組成物及び防水施工方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11116313A (ja) |
Cited By (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004292174A (ja) * | 2002-03-29 | 2004-10-21 | Taiheiyo Cement Corp | セメント組成物及びこれを用いたコンクリート製品 |
JP2005041770A (ja) * | 2003-07-09 | 2005-02-17 | Ube Ind Ltd | ポリマーセメント組成物 |
JP2007169093A (ja) * | 2005-12-20 | 2007-07-05 | Taiheiyo Material Kk | ポリマーセメント組成物 |
JP2008013384A (ja) * | 2006-07-04 | 2008-01-24 | Ube Ind Ltd | 水硬性組成物 |
JP2009234881A (ja) * | 2008-03-28 | 2009-10-15 | Ube Ind Ltd | 着色防水用ポリマーセメント組成物 |
JP2019189806A (ja) * | 2018-04-27 | 2019-10-31 | 宇部興産株式会社 | 建設構造物用塗布剤 |
JP2019189805A (ja) * | 2018-04-27 | 2019-10-31 | 宇部興産株式会社 | 建設構造物用塗布剤 |
JP2019189807A (ja) * | 2018-04-27 | 2019-10-31 | 宇部興産株式会社 | 建設構造物用塗布剤 |
CN111718680A (zh) * | 2020-05-27 | 2020-09-29 | 山西省交通科技研发有限公司 | 一种提升新旧混凝土粘接力的界面胶粘剂及其制备方法和施工工艺 |
-
1997
- 1997-10-20 JP JP30331697A patent/JPH11116313A/ja active Pending
Cited By (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004292174A (ja) * | 2002-03-29 | 2004-10-21 | Taiheiyo Cement Corp | セメント組成物及びこれを用いたコンクリート製品 |
JP2005041770A (ja) * | 2003-07-09 | 2005-02-17 | Ube Ind Ltd | ポリマーセメント組成物 |
JP2007169093A (ja) * | 2005-12-20 | 2007-07-05 | Taiheiyo Material Kk | ポリマーセメント組成物 |
JP2008013384A (ja) * | 2006-07-04 | 2008-01-24 | Ube Ind Ltd | 水硬性組成物 |
JP2009234881A (ja) * | 2008-03-28 | 2009-10-15 | Ube Ind Ltd | 着色防水用ポリマーセメント組成物 |
JP2019189806A (ja) * | 2018-04-27 | 2019-10-31 | 宇部興産株式会社 | 建設構造物用塗布剤 |
JP2019189805A (ja) * | 2018-04-27 | 2019-10-31 | 宇部興産株式会社 | 建設構造物用塗布剤 |
JP2019189807A (ja) * | 2018-04-27 | 2019-10-31 | 宇部興産株式会社 | 建設構造物用塗布剤 |
CN111718680A (zh) * | 2020-05-27 | 2020-09-29 | 山西省交通科技研发有限公司 | 一种提升新旧混凝土粘接力的界面胶粘剂及其制备方法和施工工艺 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2532904B2 (ja) | 優れた彩色適性を有する軽量の目地材 | |
JPH11116313A (ja) | コンクリート防水用組成物及び防水施工方法 | |
KR20070114493A (ko) | 에폭시를 이용한 콘크리트 표면 보호 보수제 조성물과 이를적용하는 공법 | |
GB2048357A (en) | Joining new concrete to old | |
JP5576107B2 (ja) | 断熱構造体 | |
Nair et al. | Commercially available waterproofing agents in India: A review | |
JP2012116696A (ja) | モルタル及び/又はコンクリートの界面又は表面処理剤組成物 | |
CN107989329A (zh) | 一种卫生间及厨房防水施工的方法 | |
KR102349881B1 (ko) | 내구성이 우수한 탄성도막방수재의 제조방법 및 탄성도막방수재가 코팅된 고무화 아스팔트 자착식 방수시트 | |
JP2005155216A (ja) | 屋上の外断熱防水工法 | |
JP2000185957A (ja) | ポリマー含有セメントモルタル組成物 | |
JP2003119063A (ja) | 低収縮軽量モルタル、及び低収縮軽量モルタルを用いた下地調整工法 | |
JP3188937B2 (ja) | 仕上用ポリマ−セメント系組成物、及びそれを用いたセメント系成型品の製造方法 | |
JP4982123B2 (ja) | 塗膜形成方法 | |
BR112013028265B1 (pt) | composição, método para inibir emissão de vapor de umidade da superfície de uma estrutura de concreto e método para inibir a perda de água a partir de uma estrutura de concreto | |
JPH06116531A (ja) | 水系塗膜防水材用フッ素系重合体含有水系上塗り塗料 | |
JP2002161625A (ja) | 建築物基礎梁部表面の仕上工法 | |
JP4570844B2 (ja) | セメント施工用プライマー、セメント施工方法、及びセメント構造物 | |
KR20140060042A (ko) | 콘크리트 바탕 조정용 복합방수재 및 이를 이용한 방수공법 | |
JPS6329557Y2 (ja) | ||
JP4017253B2 (ja) | 接着剤組成物 | |
JP5564169B2 (ja) | 断熱構造体 | |
JPH029638B2 (ja) | ||
JP2002047766A (ja) | 土木・建築物の防水難燃施工法 | |
JPH0665531A (ja) | 石材調着色仕上げ塗装法 |