JP4809250B2 - 搬送装置 - Google Patents
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Description
なお、ワークの搬送方向を処理部に適切に送るため、搬送方向を転換させる方向転換装置も知られている。この方向転換装置は、固定軸の表面の薄板に穿設した気体噴出孔からエアを吹き出して空気圧によりワークを浮上させ、ワークの搬送方向を転換させるものである(例えば、特許文献5参照)。
特許文献1のような搬送機構では、供給リールから送り出されるワークが、自重によって弛んで過剰なテンションがかかることを、エアダンサで減少させている。
しかしながらこのような搬送機構では、ワークが露光ステージにおいて水平状態であることと併せて、マスクとワークとが接触するため、ワークが薄く幅広なものになるのに従って、自重が増加して弛み易くなり、弛みを解消することができないという問題点がある。
なお、このような搬送機構においては、マスクとワークが密着又は密接するので、塵埃等が静電気によってマスクおよびワークに付着して転写される場合もあるため、露光後のパターンの解像度が低下するという問題点がある。
なお、搬送経路中において、供給側弛緩吸収手段および巻取側弛緩吸収手段を境に連続するワークの搬送を連動させることなく送ることができる。
また、供給リール回転部から第1搬送ローラまでの位置関係により、ワークが斜め下方向に搬送されるため、ワークの自重で弛むことが解消される。さらに、第2搬送ローラから巻取リール回転部までの位置関係により、ワークが斜め上方向に搬送されるため、ワークの自重で弛むことが解消される。
かかる構成によれば、搬送装置は、供給側第2ガイドローラおよび巻取側第1ガイドローラをワーク位置調整手段により、軸方向に移動させることで、処理部上のワークの軸方向の位置および傾きを調整して、ワークのより精度の高い位置決めを行うことができる。
かかる構成によれば、搬送装置は、第1搬送ローラおよび第2搬送ローラのローラ本体が合成樹脂で成形されていることにより、搬送されるワークの微細な振動が樹脂製のローラ本体によって吸収される。
かかる構成によれば、搬送装置は、ワーク接続手段を備えたことにより、処理部で処理中のテープ状のワークの最後尾と、次に使用される新しいテープ状のワークの最先端部とを搬送経路状で接続して繋ぐことが可能となる。
かかる構成によれば、搬送装置は、処理部が露光ステージである場合、テープ状のワークを露光装置の処理に合わせて1コマずつ安定した状態で搬送して、ワークにマスクのパターンを露光させることができる。
かかる構成によれば、供給側第2ガイドローラおよび巻取側第1ガイドローラが軸方向に移動することにより、次に送られてくるワークの1コマの姿勢(傾き)が露光ステージの所定位置に合致するようになる。このため、露光ステージ上に送られてくる次の1コマとマスクとの位置ずれ量が小さくなり、マスクとワークとの位置合わせ時間が短縮される。
かかる構成によれば、第1搬送ローラおよび第2搬送ローラがワークの送り量を露光ステージに静止する1コマで設定する。そのため、次に送られてくるワークの1コマが露光ステージの所定位置に合致するようになる。このため、露光ステージ上に送られてくる次の1コマとマスクとの位置ずれ量が小さくなり、マスクとワークとの位置合わせ時間が短縮される。
かかる構成によれば、搬送装置は、ワークが処理部に送られる際に吸着されながら搬送されるので、ワークがローラ表面においてすべることがなく、1コマ分の送り量を正確に送ることができる。
かかる構成によれば、搬送装置は、ワークが供給側第1ガイドローラ、供給側第2ガイドローラ、巻取側第1ガイドローラ、巻取側第2ガイドローラにおいて吸着されながら搬送されるので、ワークがローラ表面においてすべることがなく、ワークが供給リールからスムーズに送り出されると共に、ワークが巻取リールへスムーズに巻き取られるようにできる。
まず、本発明の実施形態の搬送機構Aを説明するのに先立って、搬送機構Aによって搬送されるテープ状のワーク(以下、「テープ」という)Tについて説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る搬送機構を示すブロック図である。図2は、本発明の実施形態に係る搬送機構を示す概略斜視図である。
図1および図2に示すように、テープTは、電子回路基板として使用されるフレキシブル基板や、樹脂成形品をフープ成形するときに使用されるフープ材等のフイルム状テープの素材からなる。このテープTは、例えば、テープ幅が160mm、テープ全長が200mの薄く幅広な部材からなり、供給リール回転部1に巻回されている。このテープTの左右両縁部側には、パーフォレイションホール(図示せず)が形成されているものや、パーフォレイションホールがないものがある。
搬送機構Aは、テープTを鉛直方向に設けた露光ステージ51a(処理部51)へ、露光装置5で処理される単位として1ブロック毎の処理に合わせて1コマずつ間欠的に搬送する装置である。この搬送機構Aは、テープTが巻回された供給リールB1の中央のリール穴に装着して供給リールB1を回転させる供給リール回転部1と、搬送されるテープTをガイドする供給側第1ガイドローラ2と、供給側第2ガイドローラ3とを備えている。また、搬送機構Aは、処理部51の上下位置に配置されテープTを搬送するための第1搬送ローラ4および第2搬送ローラ6と、巻取側第1ガイドローラ7および巻取側第2ガイドローラ8と、テープTを巻き取る巻取リールB2を回転させる巻取リール回転部9と、を備えている。さらに、搬送機構Aは、搬送中のテープTの弛みを吸収する供給側弛緩吸収手段D1および巻取側弛緩吸収手段D2を備えている。
供給リール回転部1は、電子回路基板の素材であるテープTが巻回されたボビン状の供給リールB1を軸支してテープTを送り出すための部材であり、供給リールB1の軸筒部が装着される軸部を中心として回転自在に装置筐体(図示せず)に配設され、図示しない駆動モータにより回転する。
なお、供給リールB1は、例えば、巻回部分の直径が750mmのものからなり、左右の縁にフランジ部(図示せず)を有する。この供給リールB1に巻回されたテープTは、第1搬送ローラ4によって引っ張られることにより、供給リール回転部1と共に回転して、供給側第1ガイドローラ2に送り出される。
図1および図2に示すように、供給側第1ガイドローラ2は、供給リールB1に巻回されたテープTが供給側弛緩吸収手段D1に向けて送り出されるように巻き掛けられる補助ローラであり、軸部を中心として回転自在に配設されている。この供給側第1ガイドローラ2は、供給リール回転部1より下方に配置されて、供給リール回転部1から斜め下方に送られて来たテープTが、自重で供給側第1ガイドローラ2から略鉛直下方向に垂れ下がるように配設されている。
図3に示すように、供給側第1ガイドローラ2は、テープTが巻き掛けられて面接触するローラ本体21と、ローラ本体21を回転自在に軸支する支軸22と、この支軸22に回転自在に設けられてベアリング23と、このベアリング23を保持する装置筐体24と、を備えている。
なお、後記する巻取側第2ガイドローラ8(図2参照)は、例えば、この供給側第1ガイドローラ2と同一構造をしている。
再び図1および図2に戻り、供給側弛緩吸収手段D1は、供給リール回転部1と供給側第2ガイドローラ3との間のテープTを収納する位置に配置され、供給リール回転部1から供給されたテープTにテンションを与えて弛みを吸収する装置である。さらに、詳述すると、この供給側弛緩吸収手段D1は、供給リール回転部1から送り出されたテープTが、供給リール回転部1と供給側第1ガイドローラ2との間、および供給側第2ガイドローラ3と第1搬送ローラ4との間を搬送されるときに、過度の負荷や弛みが発生しないように、箱体内において自重でU字状に弛むようにさせテンションを与える装置である。
図4は、本発明の実施形態に係る搬送機構における供給側第2ガイドローラを示す拡大断面図である。
図4に示す供給側第2ガイドローラ3は、テープTを供給側弛緩吸収手段D1から第1搬送ローラ4に向けて送ると共に(図1および図2参照)、テープTを矢印bの幅方向(矢印aの軸方向)に移動させることができるワーク位置調整手段32を備えたローラである。この供給側第2ガイドローラ3は、モータM1と、このモータM1を保持する装置筐体33と、モータ軸M1aに固定されたボールねじ34とを備えている。また、供給側第2ガイドローラ3は、テープTを搬送するための回転自在なローラ本体31と、ボールねじ34の回転によって軸方向に移動するナット35と、このナット35と一体に動くスプライン軸36と、このスプライン軸36と一体に動く支軸37と、この支軸37とローラ本体31との間に介在されたベアリング38と、を備えている。
また、後記する巻取側第1ガイドローラ7(図2参照)は、例えば、この供給側第2ガイドローラ3と同一構造をしている。
図5は、本発明の実施形態に係る搬送機構における第1搬送ローラを示す拡大断面図である。
図5に示す第1搬送ローラ4は、テープTを供給側第2ガイドローラ3から露光ステージ51a(処理部51)に向けて搬送させるローラであり(図1および図2参照)、この第1搬送ローラ4をモータM2によって間欠的に回転駆動させてテープTを1コマずつ搬送させる。この第1搬送ローラ4には、テープTをローラ本体41のローラ表面41aに吸着させる吸着孔41bを有すると共に、吸着孔41bを介してテープTを吸着するための吸着手段42が接続されている。このため、第1搬送ローラ4は、この第1搬送ローラ4の回転で搬送されるテープTが空回りしないようになっている。
そのローラ表面41aには、多数の吸着孔41bが穿設されている。このため、テープTは、巻き掛けられたローラ表面41aの吸着孔41bを空気が流れることによって、ローラ表面41aを冷却できる。
なお、ローラ表面41aは、ステンレス、又はステンレスの細線を密に巻回したものであっても構わない。
第1搬送ローラ4は、このように樹脂製のローラ本体41と吸着手段42とを備えて、テープTをエアの負圧でローラ表面41aに吸着させながら円滑に搬送できるように構成されている。
装置筐体43は、モータM2およびモータ軸M2aを所定の位置に支持するための部材であり、この装置筐体43によって、第1搬送ローラ4が所定の高さに配設されている(図1参照)。
なお、後記する第2搬送ローラ6は、例えば、この第1搬送ローラ4と同一構造をしている。
ここで、図2に示す処理部51を説明する。処理部51は、第1搬送ローラ4の真下に配置されて、この第1搬送ローラ4から供給されたテープTに対して所定の処理を行う装置である。この処理部51は、第1搬送ローラ4と、第2搬送ローラ6との間のテープTが鉛直下方向に搬送される箇所に処理面を沿って配設されている。なお、本実施形態では、処理部51を後記の露光装置5の露光処理を行う露光ステージ51aとする。なお、露光ステージ51aは、図示しないテープTを吸着する吸着孔が形成されていて、1コマずつテープTを吸着して保持する。
第2搬送ローラ6は、露光ステージ51aの搬送方向の下流側に配置されて、この露光ステージ51aで処理したテープTを巻き取る側に搬送させるローラであり、第1搬送ローラ4および露光ステージ51a(処理部51)の真下に配置されている。この第2搬送ローラ6は、図5に示す第1搬送ローラ4と同一構造をしており、図2に示すように、テープTをローラ本体61のローラ表面61aに吸着させる吸着手段62と、ローラ本体61を回転させるモータM3と、を備えている。
巻取側第1ガイドローラ7は、第2搬送ローラ6の搬送方向の下流側に配置されてテープTを巻取側弛緩吸収手段D2に送るローラである。巻取側第1ガイドローラ7は、図4に示す供給側第2ガイドローラ3と同一構造をしており、図2に示すように、テープTの位置を幅方向(軸方向)に移動させて調整するワーク位置調整手段72と、このワーク位置調整手段72の動力源となるモータM4等を備えている。
巻取側弛緩吸収手段D2は、巻取側第1ガイドローラ7と巻取側第2ガイドローラ8との間のテープTを収納できる位置に配置される。巻取側弛緩吸収手段D2は、第2搬送ローラ6と巻取側第1ガイドローラ7との間のテープTの弛みと、巻取側第2ガイドローラ8と巻取リールB2との間のテープTの弛みを吸収する装置である。巻取側弛緩吸収手段D2の搬送方向の上流側には、巻取側第1ガイドローラ7が配置され、巻取側弛緩吸収手段D2の搬送方向の下流側には、巻取側第2ガイドローラ8が配置されている。この巻取側弛緩吸収手段D2は、例えば、供給側弛緩吸収手段D1と同じ構成からなり、すなわち、箱体D2aを備えている。
巻取側弛緩吸収手段D2を通過するテープTは、巻取側第1ガイドローラ7から送り込まれて、テープTの自重によって箱体D2a内でU字状に垂れ下がり、上方の巻取側第2ガイドローラ8に向けて搬送される。
図2に示すように、巻取側第2ガイドローラ8は、巻取リールB2に巻回されるテープTをその巻取リールB2に向けて搬送されるように案内するための補助ローラであり、図3に示す供給側第1ガイドローラ2と同一構造をしている。この巻取側第2ガイドローラ8は、不図示の装置筐体によって所定の位置に、軸部を中心として回転自在に配設されている。巻取側第2ガイドローラ8は、巻取側弛緩吸収手段D2から搬送されて来たテープTが、この巻取側第2ガイドローラ8から斜め上方に向けて送られるように配設されている。
図2に示すように、巻取リール回転部9は、処理部51(露光装置5)で処理したテープTを巻き取る巻取リールB2を軸支するものであり、巻取リールB2の軸筒部が装着される軸部を中心として回転自在に配設され駆動モータ(図示せず)により駆動する。
図1に戻り、露光装置5は、搬送機構Aによって1コマずつ搬送されるテープTに、マスクMのパターンを1ブロックずつ露光する装置である。この露光装置5は、光源52と、反射鏡53と、フライアイレンズLと、マスクMを支持する支持手段54と、投影光学系(例えば、ダイソン光学系又は縮小投影光学系)55と、撮像装置56と、露光ステージ51aとを備えている。また、露光装置5は、カメラデータ入力装置57と、画像処理装置58と、記憶装置59と、制御装置10と、スイッチ装置12とを備えている。
また、制御装置10は、供給側弛緩吸収手段D1および巻取側弛緩吸収手段D2におけるテープTの位置の監視と、露光ステージ51aにおけるテープTの着脱と、撮像装置56の移動と、光源52の点滅および遮光の制御と、それらすべての監視等とを制御する。なお、スイッチ装置12は、搬送機構AのモータM1,M2,M3,M4や、吸引ポンプ(図示せず)や、露光装置5等をON,OFFするためのコントローラである。
次に、図6を参照して搬送機構Aの各部材の位置関係を説明する。
図6は、本発明の実施形態に係る搬送機構を示す概略構成図である。
図6に示すように、供給リール回転部1と、供給側第1ガイドローラ2と、供給側第2ガイドローラ3と、第1搬送ローラ4と、第2搬送ローラ6と、巻取側第1ガイドローラ7と、巻取側第2ガイドローラ8と、巻取リール回転部9とは、それぞれ同一面に配置され、正面視して上下方向に略同一直線上にそれぞれ配置されている。
供給側弛緩吸収手段D1は、供給側第1ガイドローラ2とこの供給側第1ガイドローラ2と同等の高さの位置に配設された供給側第2ガイドローラ3との間で垂れ下がるテープTを収納できる位置に設けられている。
第1搬送ローラ4と、露光ステージ51a(処理部51)と第2搬送ローラ6とは、鉛直方向に略一直線に配置されている。第1搬送ローラ4を通過するテープTは、供給側第2ガイドローラ3から斜め下方向に向かって搬送されて来たのを、第1搬送ローラ4に巻き掛けられて、鉛直方向の露光ステージ51aに向けて方向転換される。
次に、図7を主に、各図を参照しながら搬送機構Aの作用を説明する。
図7は、本発明の実施形態に係る搬送機構の作動を示すフローチャートである。
まず、加工前の新しい素材であるテープTを図1および図2に示すように、搬送機構Aにセットして搬送可能な状態にする。すなわち、新しいテープTが巻回された供給リールB1を供給リール回転部1にセットして、テープTの先端部を引き出しながら供給側第1ガイドローラ2、供給側第2ガイドローラ3、第1搬送ローラ4にそれぞれ巻き掛け、露光ステージ51aと撮像装置56との間を挿通させる。さらに、テープTを第2搬送ローラ6、巻取側第1ガイドローラ7、巻取側第2ガイドローラ8に巻き掛けて、テープTの先端部を巻取リール回転部9に装着した巻取リールB2に係止させる。そして、供給側弛緩吸収手段D1および巻取側弛緩吸収手段D2上のテープTは、箱体D1a,D2a内にU字状に弛ませる。
そして、図2に示す第1搬送ローラ4および第2搬送ローラ6に配置された搬送駆動用のモータM2,M3が駆動すると共に、吸引ポンプ(図示せず)も駆動してテープTをローラ表面41a,61aに吸着させながら一ブロック送る動作を行う。
第1搬送ローラ4は、吸着手段42によってテープTをローラ表面41aに吸着させた状態で、モータM2が回転することによって、テープTの1コマを鉛直下方向に方向転換して搬送させる。このとき、第1搬送ローラ4は、合成樹脂によって形成されているため、テープTの振動を吸収する。
その撮像装置56で撮像した両マーク画像からテープTとマスクMとの位置ずれ量及び姿勢のずれ量を演算し、制御装置10に伝達する(ステップS7)。
ステップS8では、制御装置10からの位置ずれ量に基づき、支持手段54の駆動機構によりマスクMを移動させ、マスクMとテープTとを整合させる。
次に、露光ステージ51a上でマスクMと整合できたテープTは、投影光学系55(図1参照)と相対する位置にある露光ステージ51aの表面で一次的に固定されて、図示しないシャッタ機構を開放することで、投影光学系55から露光光を照射してマスクMのパターンが転写される(ステップS9)。
制御装置10が、例えば、図2に示すように、供給側第2ガイドローラ3および巻取側第1ガイドローラ7のモータM1,M4を回転させて、ローラ本体31,71が矢印aの軸方向に移動すると、テープTは、矢印bの幅方向に移動する。供給側第2ガイドローラ3と第1搬送ローラ4と第2搬送ローラ6と巻取側第1ガイドローラ7とは、それぞれ平行に配置されていることにより、供給側第2ガイドローラ3および巻取側第1ガイドローラ7を矢印aの軸方向に移動させると、第1搬送ローラ4と第2搬送ローラ6との間(露光ステージ51a)を搬送されるテープTが矢印cの幅方向に移動させてテープTの幅方向位置および傾き(姿勢)が調整される。
このようにして、搬送機構Aは、テープTの幅方向と送り量とを調整して露光ステージ51aに正確に搬送させることができる。
次に、図8を参照して、本発明の実施形態に係る搬送機構の変形例を説明する。
なお、変形例において、図1〜図7に示した実施形態に係る搬送機構Aと同一機能を有する部材の説明は省略する。
図8は、本発明の実施形態に係る搬送機構の変形例を示す図であり、ワーク接続手段の設置状態を示す要部拡大概略図である。
この場合、ワーク接続手段11は、供給側弛緩吸収手段D1の搬送方向の上流側の供給側弛緩吸収手段D1より高い位置に配置される。
ワーク接続手段11は、図8に示すように、露光ステージ51a(図1参照)で処理中のテープT2の最後尾T2aと、次の新しいテープT1の最先端部T1aとを接続するための接続装置である。ワーク接続手段11は、例えば、表面をテフロン(登録商標)でコーティングしたステージ11aと、このステージ11a上に配置されてテープT1を保持する保持部11cと、テープT1とテープT2とを熱圧着する圧着部11bとを備えている。
テープT2が一連の処理工程で最終端近くになったら、搬送機構Aの動作を停止して、供給リール回転部1に巻回されていたテープT2の最後尾T2aを供給側弛緩吸収手段D1の上方のステージ11a上に載せる。ステージ11aが配置されている供給側弛緩吸収手段D1の上方の位置は、現在まで処理されていたテープT2が供給側第1ガイドローラ2に巻き掛けられる直近の位置にあり、テープT1,T2の接続作業が行い易い。
このように搬送機構A1は、搬送経路中にワーク接続手段11を備えているので、短時間でテープT1,T2を接続できるため、作業効率を向上させることができる。
図1および図2に示す供給側弛緩吸収手段D1および巻取側弛緩吸収手段D2は、搬送経路中のテープTの弛みを吸収したり、テープTにテンションを与えるものであればよい。例えば、供給側弛緩吸収手段D1および巻取側弛緩吸収手段D2は、テープTが送り込まれる箱体D1aと、この箱体D1aの開口部に向けてエアを吹き付けて開口部上を通過するテープTをU字状に垂れ下がった状態にするファンとを備えたエアダンサでもよい。
このようにすれば、供給リール回転部1からテープTをさらにスムーズに送り出し、また、巻取リール回転部9では、テープTをさらにスムーズに巻き取ることができるようになる。
なお、処理部51をフープ成形装置として使用する場合には、巻取リール回転部9を各部ブロック毎に切断する切断装置にしてもよい。
2 供給側第1ガイドローラ
3 供給側第2ガイドローラ
4 第1搬送ローラ
5 露光装置
6 第2搬送ローラ
7 巻取側第1ガイドローラ
8 巻取側第2ガイドローラ
9 巻取リール回転部
11 ワーク接続手段
32 ワーク位置調整手段
41,61 ローラ本体
41a,61a ローラ表面
41b 吸着孔
42,62 吸着手段
51 処理部
51a 露出ステージ
A,A1 搬送機構
B1 供給リール
B2 巻取リール
D1 供給側弛緩吸収手段
D2 巻取側弛緩吸収手段
M マスク
T テープ(ワーク)
T1 新しいテープ(新しいワーク)
T1a 最先端部
T2 処理中のテープ(処理中のワーク)
T2a 最後尾
Claims (9)
- テープ状のワークを鉛直方向に設けた処理部上に搬送して処理するための搬送機構であって、
前記ワークを送り出す供給リールを回転させる供給リール回転部と、
この供給リール回転部が回転して前記供給リールから送り出された前記ワークをガイドする供給側第1ガイドローラおよび供給側第2ガイドローラと、
この供給側第1ガイドローラおよび供給側第2ガイドローラ間の前記ワークにテンションを与える供給側弛緩吸収手段と、
前記供給側第2ガイドローラからの前記ワークを前記処理部に沿って搬送させ当該処理部の上方および下方に配置される第1搬送ローラおよび第2搬送ローラと、
この第2搬送ローラからの前記ワークをガイドする巻取側第1ガイドローラおよび巻取側第2ガイドローラと、
この巻取側第1ガイドローラおよび巻取側第2ガイドローラ間の前記ワークにテンションを与える巻取側弛緩吸収手段と、
前記巻取側第2ガイドローラからの前記ワークを巻き取る巻取リールを回転させる巻取リール回転部と、を備え、
前記供給リール回転部は、前記供給側第1ガイドローラより高い位置に配置され、
前記供給側第2ガイドローラは、前記供給側第1ガイドローラと同等又は低い位置に配置されると共に、前記第1搬送ローラより高い位置に配置され、
前記巻取リール回転部は、前記巻取側第2ガイドローラより高い位置に配置され、
前記巻取側第2ガイドローラは、前記巻取側第1ガイドローラと同等又は高い位置に配置されると共に、前記巻取リール回転部より低い位置に配置されることを特徴とする搬送装置。 - 前記処理部上の前記ワークの位置ずれ量に応じて、前記供給側第2ガイドローラおよび前記巻取側第1ガイドローラは、前記供給側第2ガイドローラおよび前記巻取側第1ガイドローラの軸方向に前記ワークを移動させるワーク位置調整手段を備えることを特徴とする請求項1に記載の搬送装置。
- 前記第1搬送ローラおよび前記第2搬送ローラは、ローラ本体が合成樹脂で成形されていることを特徴する請求項1又は請求項2に記載の搬送装置。
- 前記供給リールと前記供給側第1ガイドローラとの間に、前記処理部によって処理中のワークの最後尾と、次の新しいワークの最先端部とを接続するためのワーク接続手段を設置および除去自在に備えることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の搬送装置。
- 前記処理部は、前記搬送装置によって1コマずつ搬送されるワークに、マスクのパターンを露光するための露光ステージであることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の搬送装置。
- 前記処理部上の前記ワークの位置ずれ量がしきい値以下である場合に、前記露光ステージ上に静止する前記ワークの1コマと前記マスクとの位置ずれ量を、前記マスクが移動してほぼゼロにし、
前記処理部上の前記ワークの位置ずれ量がしきい値より大きい場合に、前記露光ステージ上に静止する前記ワークの1コマの次のコマが前記露光ステージ上の所定位置に移動するように、前記供給側第2ガイドローラおよび前記巻取側第1ガイドローラが軸方向に移動することを特徴とする請求項5に記載の搬送装置。 - 前記処理部上の前記ワークの位置ずれ量がしきい値以下である場合に、前記露光ステージ上に静止する前記ワークの1コマと前記マスクとの位置ずれ量を、前記マスクが移動してほぼゼロにし、
前記処理部上の前記ワークの位置ずれ量がしきい値より大きい場合に、前記露光ステージ上に静止する前記ワークの1コマの次のコマが前記露光ステージ上の所定位置に移動するように、前記第1搬送ローラおよび第2搬送ローラによるワークの送り量を設定することを特徴とする請求項5に記載の搬送装置。 - 前記第1搬送ローラおよび前記第2搬送ローラは、前記ワークをローラ表面に吸着させる吸着孔を有すると共に、前記吸着孔を介して前記ワークを吸着するための吸着手段が接続されていることを特徴とする請求項1ないし請求項7のいずれか1項に記載の搬送装置。
- 前記供給側第1ガイドローラ、供給側第2ガイドローラ、および、前記巻取側第1ガイドローラ、前記巻取側第2ガイドローラは、前記ワークをローラ表面に吸着させる吸着孔を有すると共に、前記吸着孔を介して前記ワークを吸着するための吸着手段が接続されていることを特徴とする請求項1ないし請求項8のいずれか1項に記載の搬送装置。
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