JP4801581B2 - 車両に装備される物入れ - Google Patents
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Description
中開位置における保持状態を解除するには、運転者が揺動係合部材235を図の矢印に示す方向に回動操作して、係合凹部238の係止軸232への係合を解除する。係合が解除されると、引き出しは開放側に付勢されているので、開放側に開放される。
全閉位置と全開位置の間の中開位置で保持する機構を有する引き出しにおいて、引き出しを中開位置から全開位置にする操作を、容易に行うことができる技術があれば好ましい。
請求項7に係る発明では、収納ケースに弾発機構が設けられ、この弾発機構により引き出しが全閉状態から全開状態になるように力が加わるように構成され、ピン状突起が一旦袋小路部にて止められた後に、引き出しを少し戻すと、ピン突起は連絡溝を通って第1ガイド溝に進入して引き出しが全開となることを特徴とする。
従って、運転者は、中開位置にある引き出しを全開位置まで開く操作を極めて容易に行うことができる。
従って、運転者は、中開位置にある引き出しを全開位置まで開く操作を極めて容易に行える。運転者の体格によって引き出しの開き操作が煩雑となることもない。
ピン状突起が第2ガイド溝に戻ることはないので、引き出しを中開位置から全開位置に確実に開放させることができる。
袋小路部を平面視でV字状にするとともに第1ガイド溝と第2ガイド溝と連絡溝とで囲われる部分を三角形部にし、この三角形部の袋小路に面する頂点よりも、袋小路部のV字底が第1ガイド溝寄りに位置するように袋小路部を定めたので、袋小路部に入ったピン状突起は、引き出しを少し戻したときに、連絡溝に移行する。
逆止機構が不要となるので、中開停止機構の構造を簡便にすることができる。
引き出しを外したときには、引き出し側に設けられているアーム部材のメンテナンスを容易に行うことができる。
請求項7に係る発明では、引き出しを中間位置から全開位置に開けるときは、引き出しを少し戻すと、ピン状突起は連絡溝を通って第1ガイド溝に進入して引き出しが全開となるように構成したので、運転者は、中開位置にある引き出しを全開位置まで開く操作を極めて容易に行うことができる。押し引きする操作のみで引き出しを中開位置から全開位置に開くことができるので、運転者の体格によって引き出しの開く操作が煩雑となることもない。
図1は本発明に係る自動二輪車の左側面図であり、自動二輪車10は、ヘッドパイプ11の上部から斜め後下に延びているメインフレーム12L、12R(手前側の符号12Lのみ示す。)と、前記ヘッドパイプ11の下部から斜め後下に延び、次いで略下に延び、最後に後方に延びて前記メインフレーム12L、12Rに連結されているダウンフレーム13L、13R(手前側の符号13Lのみ示す。)と、前記メインフレーム12L、12Rの後部から斜め後上に延びているシートレール14L、14R(手前側の符号14Lのみ示す。)と、このシートレール14L、14Rの中間点16L、16R(手前側の符号16Lのみ示す。)と前記メインフレーム12L、12Rの後端部との間を連結しているミドルフレーム17L、17R(手前側の符号17Lのみ示す。)と、これらのミドルフレーム17L、17Rの上部と前記シートレール14L、14Rの後部との間を連結しているレールステー18L、18R(手前側の符号18Lのみ示す。)と、前記シートレール14L、14Rとミドルフレーム17L、17Rとの間に掛け渡してピボット軸19を支持しているピボットプレート21L、21R(手前側の符号21Lのみ示す。)と、これらのピボットプレート21L、21Rにピボット軸19を介して下方に延びているリンク部材22と、このリンク部材22及び支持軸23を介して後方に延びており上下にスイング可能なリヤスイングアームを兼ねるパワーユニット24と、このパワーユニット24の後端部とシートレール14Lとの間に掛け渡しているリヤクッションユニット25Lと、パワーユニット24の後部に設けた駆動軸としての後輪車軸26と、この後輪車軸26に取り付けた後輪27と、車体フレーム31の構成要素としてのシートレール14L、14Rに取り付けられている収納ボックス32と、この収納ボックス32の前部32aを覆い運転者が座るフロントシート33と、収納ボックス32の後部32bを覆い同乗者が座るリヤシート34と、このリヤシート34の周囲を囲うリヤスポイラー35と、前部のヘッドパイプ11に転舵自在に取り付けられているフロントフォーク36と、このフロントフォーク36に前輪車軸37を介して取り付けられている前輪38と、フロントフォーク36の上端部に取り付けられているステアリングハンドル41と、を備える。なお、パワーユニット24にはエンジン42を含む。
メインフレーム12L、12Rとダウンフレーム13L、13Rとで囲まれる領域には燃料タンク43が配置され、この燃料タンク43の上方で、左右のメインフレーム12L、12Rの間には第1クロスメンバ44が掛け渡され、燃料タンク43の下方で、左右のダウンフレーム13L、13Rの間には第2クロスメンバ45が掛け渡され、前記ピボットプレート21L、21Rの近傍で前記左右のシートレール14L、14Rの間には第3クロスメンバ46が掛け渡され、前記左右のシートレール14L、14R後端部の間にはリヤクロスメンバ47が掛け渡されている。
インナカバー59には、物入れ60が備えられ、物入れ60の前面はリッド60aで覆われている。従って、運転者は手を伸ばして、物入れ60を容易に開閉操作することができる。物入れ60の構造については、次図以降で詳述する。
物入れ60は、インナカバー(図2の符号59)に取り付けられている収納ケース81と、この収納ケース81に水平スライド可能に設けられている引き出し82とを備える。全開時には、図示せぬストッパにより、引き出し82が収納ケース81から落下しないようになっており、このストッパを解除することで、収納ケース81から引き出し82を容易に取り外すことができる。
すなわち、物入れ60には、小物を収納する引き出し82と、この引き出し82を図矢印s方向に水平スライド可能に収納する収納ケース81とが備えられている。
加えて、アーム部材85は、引き出し82側に設けられているので、引き出し82を外すことで、アーム部材85のメンテナンスを容易に行うことができる。
弾発機構93のフック部材97を引き出し82のフック掛部98に引っ掛けることで、引き出し82を全開位置(K)となる方向に付勢することができる。
引き出し82を全閉位置(H)又は中開位置(TK)に保持する機構として、物入れ60には、引き出し82を全閉位置(H)で保持するロック機構及び中開位置(TK)で保持する中開停止機構が設けられている。その詳細について、次図以降で説明する。
すなわち、アーム部材85は、引き出し82に平面視で水平旋回可能に設けられ、アーム部材85の先端部85aにピン状突起84を備えている。
引き出し(図5の符号82)は、弾発機構(図5の符号93)によって開放側に付勢されているので、引き出し82を全閉位置に保持するため、収納ケース(図5の符号81)には、ロック機構87が設けられている。
ばね107はストッパ108を図矢印b方向に付勢する部材である。
引き出し(図5の符号82)が全閉位置にあるとき、ピン状突起84はロック機構87の受け部105に位置し、引き出し82が半開位置にあるとき、ピン状突起84は袋小路部111に位置し、引き出し82が全開位置にあるとき、ピン状突起84は第1ガイド溝112の開端部113に位置するものである。
中開停止機構83は、収納ケース81の底板81bに、引き出し82のスライド方向に延設された溝群86を備える。この溝群86は、引き出し82に設けるピン状突起84を案内するものである。
第1ガイド溝112の端部112aは、収納ケース81の端部81aまで延出して開放される開放端124を有するので、ピン状突起84を有するアーム部材85を第1ガイド溝112に容易に嵌合させることができる。従って、引き出し82を収納ケース81に容易に組み付けることができる。
引き出し(図5の符号82)を全閉位置から中開位置にするときには、ロック機構87のストッパ108を矢印m方向に移動させ、ピン状突起84を開放させると、引き出し82を全閉位置から中開位置へ引き出すことができる。前述のように、引き出し82が中開位置にあるとき、ピン状突起84は、袋小路部111に位置するものである。
ピン状突起84が第2ガイド溝114に戻ることはないので、引き出し(図5の符号82)を中開位置に停めることができる。
つまり、ピン状突起84が第1ガイド溝112を進むことで全開位置から全閉位置に到る。
(a)は引き出し82が中開位置に位置するものであり、ピン状突起(図9の符号84)が、第2ガイド溝114に設けた袋小路部111に当たっているときの状態を示す。
(b)は引き出し82が全開位置にあることを示し、ピン状突起84が、第1ガイド溝112の開端部113に位置しているときの状態を示す。
袋小路部111を平面視でV字状にするとともに第1ガイド溝112と第2ガイド溝114と連絡溝115とで囲われる部分を三角形部118にし、この三角形部118の袋小路部111に面する頂点119よりも、袋小路部111のV字底127が第1ガイド溝112寄りに位置するように袋小路部111を定めた。
請求項1では、袋小路部の入口に付設する逆止機構を省略することは差し支えない。
また、収納ケースに設け引き出しを開放側に弾発付勢する弾発機構を省略することは差し支えない。
Claims (7)
- 小物を収納する引き出しと、この引き出しを水平スライド可能に収納する収納ケースと、前記引き出しが乗員側へ引き出される際に中間位置で前記引き出しを一旦停止させる中開停止機構からなる、車両に装備される物入れにおいて、
前記収納ケースに、全閉位置にある前記引き出しを開放側に、全開位置に至るまで弾発付勢する弾発機構と、
前記中開停止機構により、中開位置で停止した前記引き出しを、閉じる方向に操作せしめることで、前記中開停止機構を解除させる停止解除機構を備え、
前記引き出しは、閉じる方向に操作され、前記中開停止機構を解除された後に全開位置で停止することを特徴とする車両に装備される物入れ。 - 前記中開停止機構は、前記引き出し若しくは収納ケースに水平旋回可能に設けられ先端にピン状突起を備えているアーム部材と、前記ピン状突起を案内するために前記収納ケース若しくは前記引き出しに、前記引き出しのスライド方向に延設された溝群とからなり、
この溝群は、前記引き出しの全開位置から全閉位置まで前記ピン状突起を案内する第1ガイド溝と、全閉位置を起点として前記第1ガイド溝とは別個にほぼ直線的に延ばされ、引き出しの全閉位置から中開位置まで前記ピン状突起を案内する第2ガイド溝と、この第2ガイド溝の端部に設けられ前記ピン状突起を中開位置で一旦停める袋小路部と、この袋小路部から全閉位置側へ傾斜して延ばされ前記第1ガイド溝の途中に交叉する連絡溝と、からなり、
前記引き出しを開けると、前記ピン状突起が直線状の前記第2ガイド溝を進むため前記袋小路部で一旦停められ、次に前記引き出しを少し戻すことで前記ピン状突起が前記連絡溝を進んで前記第1ガイド溝に移り、次に前記引き出しが引き出されることで前記ピン状突起は前記第1ガイド溝を進み全開位置に到り、前記引き出しを閉じるときには前記ピン状突起が前記第1ガイド溝を進むことで全開位置から全閉位置に到るように構成したことを特徴とする請求項1記載の車両に装備される物入れ。 - 前記第2ガイド溝を全閉位置から中開位置へ向かって進むピン状突起の通過は許容するが、前記ピン状突起が全閉位置へ戻ることは妨げる逆止機構を、前記袋小路部の入口に付設したことを特徴とする請求項2記載の車両に装備される物入れ。
- 前記袋小路部を平面視でV字状にするとともに前記第1ガイド溝と第2ガイド溝と連絡溝とで囲われる部分を三角形部にし、この三角形部の袋小路部に面する頂点よりも、袋小路部のV字底が前記第1ガイド溝寄りに位置するように前記袋小路部を定めたことを特徴とする請求項2又は請求項3記載の車両に装備される物入れ。
- 前記溝群は、前記収納ケースに設け、前記アーム部材は、前記引き出しに設けることを特徴とする請求項2又は請求項4記載の物入れ。
- 前記第2ガイド溝の端部又は前記第1ガイド溝の端部は、前記収納ケースの端部まで延出して開放される開放端を有し、この開放端を末広がりに形成することを特徴とする請求項2〜5のいずれか1項記載の物入れ。
- 前記収納ケースに前記弾発機構が設けられ、この弾発機構により前記引き出しが全閉状態から全開状態になるように力が加わるように構成され、
前記ピン状突起が一旦袋小路部にて止められた後に、前記引き出しを少し戻すと、前記ピン状突起は前記連絡溝を通って前記第1ガイド溝に進入して前記引き出しが全開となることを特徴とする請求項2〜6のいずれか1項記載の物入れ。
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