JP4800627B2 - 強誘電体メモリ素子 - Google Patents

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Description

本発明は、強誘電体メモリ素子及びその製造方法に関する。
強誘電体特有の自発分極を利用した不揮発性メモリ素子(強誘電体メモリ素子)は、その高速書き込み/読み出し、低電圧動作等の特徴から、既存の不揮発性メモリのみならず、SRAM(スタティックRAM)やDRAM等の殆どのメモリに置き換わる可能性を秘めた究極のメモリとして注目されている。強誘電体材料としては数々の候補が挙げられているが、中でもチタン酸ジルコン酸鉛(Pb(Zr,Ti)O以下PZTと略記)をはじめとするペロブスカイト型酸化物やSrBiTa等のビスマス層状化合物が極めて優れた強誘電特性を示すため有望視されている。
一般に上述の酸化物材料をキャパシタ絶縁層として用いる場合、上電極形成後に、各メモリ素子間の電気的絶縁を主目的としてSiO等の層間絶縁膜で被覆される。その成膜手法としては、段差被覆性に優れるCVD(Chemical Vapor Deposition)法をもちいるのが一般的である。ところがこのような成膜手法をもちいると、反応副生成物として水素が発生する。特に活性化した水素がSiO及び上電極を透過して強誘電体薄膜まで到達すると、その還元作用によって強誘電体の結晶性が損なわれ、電気特性が著しく劣化してしまう。また、スイッチング素子としてのMOSトランジスタは、素子製造工程で発生するシリコン単結晶中の格子欠陥によって特性が劣化するため、最終段階において水素混合窒素ガス中で熱処理を施す必要がある。ところがこの工程における水素濃度は上述の層間絶縁膜形成時にくらべてさらに高濃度であり、強誘電体薄膜に与えるダメージはより深刻となる。
このような水素による強誘電体キャパシタの還元劣化を防止するため、強誘電体薄膜キャパシタを形成後、これを覆うように保護膜を成膜して水素の侵入を阻止する方法が試みられている。この保護膜は一般的に水素バリア膜と称されている。この保護膜の存在によって、層間絶縁膜形成時の水素雰囲気から強誘電体キャパシタが隔離されるため、電気特性の初期値からの劣化を防止することができる。
通常水素バリア膜は、強誘電体キャパシタを形成したあと、これを被覆するように成膜するのが一般的である。このことによって、強誘電体キャパシタを、後工程で発生する水素から隔離することが可能となる。しかしながら、強誘電体キャパシタを水素バリアで被覆すると、水素以外の元素も遮断される。たとえば、酸素雰囲気で基板加熱しても、水素バリア膜が酸素に対してもバリア膜として機能するため、酸素が強誘電体に供給されなくなる。すなわち、一度水素バリア膜で覆ってしまうと、あとから強誘電体の結晶性を回復させ、キャパシタの電気特性を確保するのが極めて困難になるといえる。水素バリア膜が被覆される段階では、強誘電体キャパシタが所望の特性を維持していることが不可欠となる。ところが、強誘電体キャパシタの形成段階で強誘電体にダメージが生じることがしばしばある。キャパシタを形成するには一般的にドライエッチングによる加工が採用されるが、目的のエッチングが終了したあとは、レジストを剥離する必要がある。この剥離方法としてはOプラズマやNプラズマに暴露して燃焼させてしまう方法を挙げることができる。しかしながら、レジストの燃焼過程で発生する水素や、水分子あるいは還元性のエッチングガスが強誘電体キャパシタの上電極を透過して、上電極と強誘電体の界面に到達すると、この領域で強誘電体が還元され著しく結晶性を損なってしまう。このダメージは後からの加熱では十分修復できず、さらに、後工程における還元雰囲気に対してより敏感で、容易に結晶性が乱れてしまう。分極スイッチングに寄与できないダメージ領域が生じてしまうという問題点があった。
なお、引っ張り応力を有する水素バリア膜を強誘電体キャパシタ上に被覆すると、キャパシタ側壁部で強誘電体の分極電荷のロスが大きくなり、特に微細化したキャパシタで特性が出なくなる。
特開2001−44375号公報
本発明の強誘電体メモリ素子は、キャパシタ作製の段階で上電極と強誘電体との界面に生じるダメージを抑制できる構造を得ること及び水素バリア膜の応力に起因した強誘電体特性の劣化を抑制することを目的としている。また、本発明の強誘電体メモリ素子の製造方法は、キャパシタ作製の段階で上電極と強誘電体との界面に生じるダメージを抑制することを目的としている。
(1)本発明に係る強誘電体メモリ素子は、
基板と、
前記基板の上方に形成され、下部電極、強誘電体膜及び上部電極を含む強誘電体キャパシタと、
前記強誘電体キャパシタを被覆して設けられた水素バリア膜と、
前記水素バリア膜の上方に設けられた層間絶縁膜と、
を含み、
前記水素バリア膜における前記上部電極の上方に設けられた部分の膜厚は、前記水素バリア膜における前記強誘電体キャパシタの側壁に設けられた部分の膜厚よりも大きい。
本発明によれば、強誘電体キャパシタに還元性元素(例えば水素)が浸入するのを防止するとともに、微細化しても十分な強誘電体特性を得ることができる。
なお、本発明において、特定のA層の上方にB層が設けられているとは、A層上に直接B層が設けられている場合と、A層上に他の層を介してB層が設けられている場合と、を含むものとする。このことは、以下の発明においても同様である。
(2)この強誘電体メモリ素子において、
前記強誘電体膜の上面の面積は、前記強誘電体膜と前記上部電極との界面の面積よりも大きくてもよい。
これによれば、強誘電体膜のパターニング時に形成される強誘電体膜の側壁のダメージが強誘電体キャパシタの強誘電体特性に寄与せず、優れた強誘電体特性を得ることができる。
(3)この強誘電体メモリ素子において、
前記水素バリア膜は、
前記上部電極の上方に設けられた第1水素バリア膜と、
前記第1水素バリア膜の上方、及び前記強誘電体キャパシタの側壁を含む領域に設けられた第2水素バリア膜と、
を含んでもよい。
(4)この強誘電体メモリ素子において、
前記水素バリア膜は、
前記上部電極の上方に設けられた第1水素バリア膜と、
前記第1水素バリア膜及び前記強誘電体膜の上方に設けられた第2水素バリア膜と、
前記第2水素バリア膜の上方、及び前記強誘電体キャパシタの側壁を含む領域に設けられた第3水素バリア膜と、
を含んでもよい。
(5)この強誘電体メモリ素子において、
前記水素バリア膜は、ALCVD(Atomic-Layer CVD)法により形成されていてもよい。
これによれば、水素バリア膜の高密度化を図り、より優れた水素バリア機能を得ることができる。
(6)この強誘電体メモリ素子において、
前記水素バリア膜は、アルミニウム、チタン、ハフニウム、ジルコニウム、マグネシウム又はタンタルのいずれか1つ以上の元素を含む酸化物であってもよい。
これによれば、優れた水素バリア機能を示すため、水素バリア膜の厚さを低減できるという効果を有する。
(7)本発明に係る強誘電体メモリ素子の製造方法は、
下部電極、強誘電体膜及び上部電極を含む強誘電体キャパシタを被覆する水素バリア膜を形成することを含み、
前記水素バリア膜のうち前記上部電極の上方に設けられた部分を複数層にすることにより、前記水素バリア膜における前記上部電極の上方に設けられた部分の膜厚を前記水素バリア膜における前記強誘電体キャパシタの側壁に設けられた部分の膜厚よりも大きくする。
本発明によれば、強誘電体キャパシタに還元性元素(例えば水素)が浸入するのを防止するとともに、微細化しても十分な強誘電体特性を得ることができる。
(8)本発明に係る強誘電体メモリ素子の製造方法は、
(a)基板の上方に、下部電極、強誘電体膜及び上部電極を順に積層して形成すること、
(b)前記上部電極の上方に第1の水素バリア膜を形成すること、
(c)前記第1水素バリア膜、前記上部電極、前記強誘電体膜及び前記下部電極をパターニングすることにより、強誘電体キャパシタを形成すること、
(d)前記強誘電体キャパシタを被覆する第2水素バリア膜を形成すること、
を含む。
本発明によれば、上部電極上に予め形成されている第1水素バリア膜が、上部電極のパターニングをはじめ、これ以降のキャパシタ形成に必要なパターニング後のレジスト剥離工程において発生する還元性元素から強誘電体膜を保護するという効果を有する。
(9)本発明に係る強誘電体メモリ素子の製造方法は、
(a)基板の上方に、下部電極、強誘電体膜及び上部電極を順に積層して形成すること、
(b)前記上部電極をパターニングすること、
(c)前記上部電極及び前記強誘電体膜の上方に第1の水素バリア膜を形成すること、
(d)前記第1水素バリア膜、前記強誘電体膜及び前記下部電極を、前記上部電極よりも大きい面積を有するようにパターニングすること、
(e)前記強誘電体キャパシタを被覆する第2の水素バリア膜を形成すること、
を含む。
本発明によれば、強誘電体膜のパターニング時に形成される強誘電体膜の側壁のダメージが強誘電体キャパシタの強誘電体特性に寄与しないので、優れた強誘電特性を得ることができる。
(10)本発明に係る強誘電体メモリ素子の製造方法は、
(a)基板の上方に、下部電極、強誘電体膜及び上部電極を順に積層して形成すること、
(b)前記上部電極の上方に第1水素バリア膜を形成すること、
(c)前記第1水素バリア膜及び前記上部電極をパターニングすること、
(d)前記第1水素バリア膜及び前記強誘電体膜の上方に第2水素バリア膜を形成すること、
(e)前記第2水素バリア膜、前記強誘電体膜及び前記下部電極を、前記上部電極よりも大きい面積を有するようにパターニングすることにより、強誘電体キャパシタを形成すること、
(f)前記強誘電体キャパシタを被覆する第3水素バリア膜を形成すること、
を含む。
本発明によれば、上部電極上に予め形成されている第1水素バリア膜が、上部電極のパターニングをはじめ、これ以降のキャパシタ形成に必要なパターニング後のレジスト剥離工程において発生する還元性元素から強誘電体膜を保護することができる。また、強誘電体膜のパターニング時に形成される強誘電体膜の側壁のダメージが強誘電体キャパシタの強誘電体特性に寄与せず、悪影響を及ぼすことがない。さらに、下部電極をパターニングするとき、下部電極と強誘電体膜との界面にエッチングに起因したダメージ領域の形成を防止することができる。これらのことから非常に優れた強誘電体特性を得ることができる。
(11)この強誘電体メモリの製造方法において、
前記第1水素バリア膜を、前記上部電極と同一手法により形成してもよい。
これによれば、上部電極を成膜した後、大気解放せずに連続して第1水素バリア膜を成膜できるため、上部電極成膜後に上部電極表面に水分やその他有機分子など、水素の発生源となる分子が吸着するのを防ぐことができる。
(12)この強誘電体メモリ素子の製造方法において、
少なくとも1つの前記水素バリア膜を、スパッタリング法により形成してもよい。
(13)この強誘電体メモリ素子の製造方法において、
少なくとも1つの前記水素バリア膜を、ALCVD(Atomic-Layer CVD)法により形成してもよい。
これによれば、水素バリア膜のステップカバレッジ特性に優れるため、例えば強誘電体キャパシタ側壁からの還元性元素の浸入を防止することができる。
(14)この強誘電体メモリ素子の製造方法において、
前記ALCVD法において、供給される金属元素の酸化剤としてオゾンをもちいてもよい。
これによれば、強誘電体膜の結晶性を損なうことなく、水素バリア膜を形成することができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
(第1の実施の形態)
図1から図11は、本発明の第1の実施の形態に係る強誘電体メモリ素子の製造方法を模式的に示したものである。
(1)図1に示すように、基板100にプラグ101を形成し、プラグ101上にバリアメタル層102及び下部電極120を形成する。
まず、スイッチングトランジスタが形成された基板100上にリソグラフィ工程により、コンタクトホール形成用のレジストパターンを形成後、ドライエッチング法によりコンタクトホールを形成する。CVD(Chemical Vapor Deposition)法により導電膜(例えばタングステン膜)を堆積した後、化学的機械的研磨により当該導電膜を研磨し、コンタクトホール内にプラグ(例えばタングステンプラグ)101を形成する。なお、基板100は、半導体基板及びその上の層間絶縁層を含む。
次に、プラグ101上を含む領域にバリアメタル層102として、例えば窒化チタンアルミニウム(TiAlN)膜をスパッタリング法により成膜する。その後、バリアメタル層102上に下部電極120を形成する。バリアメタル層102は、プラグ101と下部電極120との間に介在する。また、下部電極120は、単層から形成してもよいし、複数層から形成してもよい。例えば、下部電極120は、イリジウム薄(Ir)膜103および白金(Pt)膜104を積層することにより形成してもよい。
なお、下部電極120は、例えばPt、Ir、Ir酸化物(IrO)、Ru、Ru酸化物(RuO)、SrRu複合酸化物(SrRuO)などの少なくとも1層を積層させることにより形成することができ、その材質は限定されるものではない。また、下部電極120の形成方法としては、スパッタリング法、真空蒸着法、CVD法などが挙げられる。
(2)次に、図2及び図3に示すように、下部電極120上に強誘電体膜105及び上部電極106を形成する。
まず、下部電極120上にスピンコート法によって鉛、チタンおよびジルコニウムを含む有機溶液を塗布し、乾燥をおこなうことにより前駆体膜を得る。このスピンコート法と乾燥の各工程は、前駆体膜が所望の膜厚に達するまで繰り返し行う。最後に525℃で5分間の酸素アニール処理を施すことにより、結晶性薄膜である強誘電体膜(Pb(Zr,Ti)O)105を得ることができる。その後、強誘電体膜105上にスパッタリング法により上部電極106として白金を成膜する。上部電極106の材質及び形成方法は、下部電極120について説明した通りである。
また、強誘電体膜105の材料は上述のPZT系に限定されるものではなく、PZTN系、SBT系、BST系、BIT系、BLT系のいずれを適用してもよい。また、強誘電体膜105の形成方法については、例えば溶液塗布法(ゾル・ゲル法、MOD(Metal Organic Decomposition)法などを含む)、スパッタ法、CVD(Chemical Vapor Deposition)法、MOCVD(Metal Organic Chemical Vapor Deposition)法など、様々な手法を適用することができる。
(3)次に、図4に示すように、上部電極106上に第1水素バリア膜107を形成する。第1水素バリア膜107は、成膜条件を適宜調整することにより、引っ張り応力を有するように形成する。
第1水素バリア膜107の材料としては、例えば、酸化アルミニウム(AlOx)膜が挙げられる。あるいは、第1水素バリア膜107の材料は、チタン、ハフニウム、ジルコニウム、マグネシウム又はタンタルのいずれか1つ以上の元素を含む酸化物であってもよい。これらの材料によれば、優れた水素バリア機能を示すため、水素バリア膜の厚さを低減できるという効果を有する。第1水素バリア膜107は、CVD法又はスパッタ法などで成膜することができる。例えば、原子層堆積法(ALCVD:Atomic-Layer CVD)を適用してもよい。その場合、供給原料として各種有機アルミニウムをもちいることができる。例えば、トリメチルアルミニウム(TMA)をもちいてもよい。酸化剤としてはオゾン(O)をもちいることができる。なお、CVD法によれば、水素バリア膜の高密度化を図ることができるのみならず、ステップカバレッジ特性に優れるため、例えば強誘電体キャパシタ側壁からの還元性元素の浸入を防止することができる。
第1水素バリア膜107を、上部電極106と同一の成膜手法により形成してもよい。例えば、上部電極106及び第1水素バリア膜107を、いずれもスパッタリング法を適用して形成してもよい。これによれば、上部電極106をスパッタ成膜した後、大気解放せずに連続して第1水素バリア膜107を成膜できるため、上部電極106成膜後に上部電極106表面に水分やその他有機分子など、水素の発生源となる分子が吸着するのを防ぐことができる。
(4)次に、図5に示すように、第1水素バリア膜107、上部電極106、強誘電体膜105、下部電極120及びバリアメタル層102をパターニングすることによって、強誘電体キャパシタ130を形成する。強誘電体キャパシタ130は、プラグ101上に形成する。パターニングは、リソグラフィ技術を適用して、ドライエッチング法により行うことができる。その後、再度酸素雰囲気における675℃−5分のアニール処理を施す。
(5)次に、図6及び図7に示すように、強誘電体キャパシタ130を被覆するように、第2水素バリア膜108を形成する。第2水素バリア膜108は、成膜条件を適宜調整することにより、引っ張り応力を有するように形成する。
詳しくは、第2水素バリア膜108を、強誘電体キャパシタ130上の第1水素バリア膜107、強誘電体キャパシタ130の側壁、及び基板100を被覆するように形成する。すなわち、強誘電体キャパシタ130(すなわち上部電極106)の上方には、第1及び第2水素バリア膜107,108を積層して形成し、強誘電体キャパシタ130の側壁には、第2水素バリア膜108のみを形成する。こうして、水素バリア膜における強誘電体キャパシタ130の上面の膜厚を、水素バリア膜における強誘電体キャパシタ130の側壁の膜厚よりも相対的に大きくすることができる。
第2水素バリア膜108の材料は、第1水素バリア膜107の説明を適用することができ、第1水素バリア膜107と同一材料であってもよいし、異なる材料であってもよい。また、第2水素バリア膜108の成膜手法についても、第1水素バリア膜107について説明した通りであり、第1水素バリア膜107と同一の成膜手法(例えば両方ともALCVD法)であってもよいし、異なる成膜手法(例えば第1水素バリア膜:スパッタリング法、第2水素バリア膜:ALCVD法)であってもよい。
なお、図7に示すように、第2水素バリア膜108は所望サイズにパターニングする。
(6)次に、図8及び図9に示すように、層間絶縁膜109を形成し、層間絶縁膜109にコンタクトホール111を形成する。
層間絶縁膜109として、例えばプラズマ化学気相成長法によりTEOS(Tetraethylorthosilicate)−SiO膜を堆積することができる。コンタクトホール111は、強誘電体薄膜キャパシタの上部電極106との電気的コンタクトを得るためのもので、例えばドライエッチング法により形成することができる。次に基板100を加熱する。これは層間絶縁膜109中に含有される水分の放出を目的としている。層間絶縁膜109がオゾンTEOS−SiO膜であれば、強誘電体キャパシタ130形成後のアニール条件で加熱するのが望ましい。例えば、675℃で5分間、酸素雰囲気における熱処理を施してもよい。また層間絶縁膜109がプラズマTEOS−SiO膜であれば、水分含有量はオゾンTEOS−SiO膜にくらべて少ないので、処理温度は強誘電体キャパシタ130後のアニール温度以下で良い。この加熱は水分の放出ではなく、むしろ強誘電体キャパシタ130に加えられたプラズマダメージを回復することが目的となる。
(7)次に、図10及び図11に示すように、コンタクトホール111の内面を含む領域に導電膜110を形成する。
導電膜110は、スパッタリング法により成膜することができる。導電膜110の材料は導電性であれば種類を選ばない。後工程において高温の熱処理が必要な場合は、導電膜110を熱的・化学的に安定な貴金属(例えばPt,Ir,又はそれらの酸化膜)から形成することが好ましい。導電膜110を貴金属の積層膜から形成してもよい。後工程において熱処理が不要な場合は、アルミニウムや窒化チタンなどにより導電膜110を形成してもよい。その後、図11に示すように、導電膜110をパターニングする。
こうして、強誘電体キャパシタ130を有する強誘電体メモリ素子を製造することができる。この強誘電体メモリ素子は、基板100と、プラグ101と、強誘電体キャパシタ130と、第1及び第2水素バリア107,108と、を含む。水素バリア膜(第1及び第2水素バリア膜107,108)は、上部電極106の上方に設けられた部分の膜厚が強誘電体キャパシタ130の側壁に設けられた部分の膜厚よりも大きくなっている(例えば2倍又は4倍程度)。
以下に、本実施の形態についての実施例を説明する。
1−1.試料
上述の製造方法により得られたものを試料1とする。詳しくは、第1水素バリア膜107としてAlOx膜を、ALCVD法により60nmの膜厚で成膜した。また、第2水素バリア膜108としてAlOx膜を、ALCVD法により20nmの膜厚で成膜した。ALCVD法による成膜条件は、表1に示す通りである。
Figure 0004800627
また、第1及び第2水素バリア膜107,108の成膜では、(1)O供給工程、(2)Oパージ工程、(3)TMA供給工程、(4)TMAパージ工程の一連の工程を必要膜厚に達するまで繰り返し行った。(1)〜(4)の工程は、いずれもパルス状の供給であり、各パルス時間は表2に示す通りである。
Figure 0004800627
一方、比較のため従来法により試料2を作製した。すなわち上述の試料1の作製工程において、第1水素バリア膜107の形成を省略し、第2水素バリア膜としてAlOx膜をALCVD法により80nmの膜厚で成膜した。こうして得られた試料2は、第1水素バリア膜が形成されていないこと以外は試料1と同じ素子構造を有する。
1−2.特性評価
それぞれの作製方法で得られたメモリ素子の特性を比較することにした。ここでは強誘電体薄膜キャパシタの強誘電特性に注目することにした。上下電極間に適当な交流電圧を印加したとき、上下電極には印加電圧の大きさと向きに依存してある一定量の電荷が誘起される。この様子をモニターするため、横軸に印加電圧、縦軸に電荷量をプロットすると分極軸の反転に起因した強誘電体特有のヒステリシスループが得られる。電圧ゼロのときの分極量は残留分極量と称され、この値の大きいほど電荷量すなわち信号が大きく、読み出しに有利であるといえる。
図12(A)から図12(C)は、本実施例に係る試料1における強誘電体キャパシタのヒステリシスループを示す図であり、それぞれは、強誘電体キャパシタサイズが1μm角、10μm角、100μm角のものを示している。図13(A)から図13(C)は、従来に係る試料2における強誘電体キャパシタのヒステリシスループを示す図であり、それぞれは、強誘電体キャパシタサイズが1μm角、10μm角、100μm角のものを示している。
各図から明らかなように、試料1では、キャパシタサイズによらず、良好な角型性を有しかつ大きな残留分極量を示すヒステリシスループが得られている。一方、試料2では、キャパシタサイズが大きい場合には試料1と同様の強誘電体特性が得られているものの、キャパシタサイズが小さくなるに従ってヒステリシスループの形状が歪み、残留分極量が小さくなっている。試料1と試料2の素子構造の違いによって、キャパシタ特性に大きな特性差の現れることが明らかになった。
上述したように、試料1及び試料2の構造面での差は、強誘電体キャパシタの側壁に設けられたAlOxの水素バリア膜の膜厚のみである。このことが強誘電体キャパシタの側壁において強誘電体特性に何らかの影響を与えると仮定した場合、試料2で特にキャパシタサイズが小さくなるに従って特性低下することと密接な関連が予想される。
ここで、ALCVD法によって成膜されたAlOx膜の応力を調べたところ、図14に示される結果が得られた。上述の試料2におけるALCVD法により成膜される水素バリア膜(AlOx膜)には、引っ張り応力が加えられており、図14によれば、水素バリア膜の膜厚の増加とともに単調に引っ張り応力が増加することがわかる。このことが強誘電体キャパシタの強誘電体特性に与える影響を、図15(A)及び図15(B)を参照して説明する。
図15(A)は、水素バリア膜が形成されていない場合の強誘電体キャパシタの分極ベクトル(実線矢印)を模式的に示す図である。また、図15(B)は、本実施例により第1及び第2水素バリア膜107,108が形成されている場合の強誘電体キャパシタの分極ベクトル(実線矢印)を模式的に示す図である。なお、図15(B)において、点線矢印は水素バリア膜に起因して生じる応力を示している。
強誘電体膜105の結晶構造は、正方晶であり、その分極軸<001>である。ところが、図15(A)に示すように、通常、強誘電体膜105は(111)配向させるため、分極ベクトルは基板面に対する法線方向(Y方向)とは一定の角度をなす斜め方向に延びる。なお、この分極ベクトルの大きさ(詳しくはY方向成分の大きさ)が電極上に現れる電荷量の大小を決定するので、その挙動が極めて重要である。
図15(B)を参照して、本実施例における分極ベクトルを考察する。
まず、強誘電体膜105における上部電極106近傍に注目する。上部電極106上に成膜された第1及び第2水素バリア膜107,108(AlOx膜)は引っ張り応力を有するように形成されているため、これに接する上部電極106及び強誘電体膜105には反対の圧縮応力が加わっていることになる。この圧縮応力は、強誘電体膜105の分極ベクトルを基板面に対する法線方向に揃えるように機能するため、分極ベクトルにおける基板面垂直成分(Y方向成分)の大きさが増加する。したがって、その分だけ電極上に現れる電荷量が大きくなるため、読み出しマージンの観点で有利となる。
一方、強誘電体膜105の側壁に注目すると、この場合には上部電極106近傍とは現象が反対になる。強誘電体膜105上に成膜された第2水素バリア膜108(AlOx膜)は引っ張り応力を有するように形成されているため、これに接する強誘電体膜105には反対の圧縮応力が加えられることになる。この圧縮応力は、強誘電体膜105の分極ベクトルを基板面に対する水平方向に揃えるように機能するため、分極ベクトルにおける基板面垂直成分(Y方向成分)の大きさが減少する。このことは電極上に現れる信号電荷量の低下を引き起こす。
すなわち、強誘電体キャパシタ直上に被覆されるAlOx水素バリア膜が引っ張り応力を有する場合、強誘電体膜の上部電極近傍では分極ベクトルが“立つ”ため、電荷量が増加するが、強誘電体膜の側壁では分極ベクトルが“寝る”ため、電荷量が減少する。
したがって、水素バリア膜を均一の膜厚で形成した場合、強誘電体キャパシタサイズが小さくなるほど、強誘電体膜の側壁の分極ロスが顕著に現れるようになり、ヒステリシス特性の劣化となって見えてくることになる。これは、試料2で測定されたヒステリシス特性のキャパシタサイズ依存性と一致している。すなわち、強誘電体膜の側壁に堆積されたAlOx水素バリア膜の引っ張り応力によって、特に強誘電体キャパシタの側壁で大きな信号電荷のロスが生じたものと考えられる。
一方、試料1でも強誘電体キャパシタの側壁にはAlOx水素バリア膜が配置されている。しかしながら、試料2と比べるとその厚みは1/4である(試料1=20nm、試料2=80nm)。強誘電体膜に加えられる応力は、AlOx水素バリア膜の厚さに比例するため、圧縮応力が少なくなり(1/4程度)、その結果、分極ベクトルの向きが影響を受けるまでに至らず、信号電荷のロスが生じなかったものと考えられる。すなわち、本実施例の場合、キャパシタサイズ依存性は発生せず、強誘電体キャパシタを微細化しても十分な強誘電体特性が得られることがわかる。逆にいうと、キャパシタサイズを微細化すればするほど、本実施例に係る強誘電体キャパシタの強誘電体特性が優れていることが分かる。
(第2の実施の形態)
図16から図26は、本発明の第2の実施の形態に係る強誘電体メモリ素子の製造方法を模式的に示したものである。本実施の形態では、上部電極206のパターニング工程と、強誘電体膜204、下部電極220及びバリアメタル層202の複数のパターニング工程とを分けて行う。
(1)図16に示すように、基板200にプラグ201を形成し、プラグ201上にバリアメタル層202及び下部電極220を形成する。その詳細は、第1の実施の形態において説明した通りである。なお、下部電極220は、イリジウム薄(Ir)膜203及び白金(Pt)膜204を積層することにより形成することができる。
(2)次に、図17から図19に示すように、下部電極220上に強誘電体膜205及び上部電極206を形成する。
強誘電体膜205及び上部電極206の材料及び成膜手法は、第1の実施の形態において説明した通りである。ただし、本実施の形態では、上部電極206をレジストマスクにより所望パターンにパターニングする。上部電極206は、後工程で所望パターンにパターニングされる強誘電体膜205の平面形状よりも小さくなるように形成する。すなわち、上部電極206は、パターニング後の強誘電体膜205の外周端部(例えば外周端部の全周)を避ける形状に形成する。
(3)次に、図20に示すように、上部電極206及びその周囲の強誘電体膜205上に、第1水素バリア膜207を形成する。第1水素バリア膜207は、成膜条件を適宜調整することにより、引っ張り応力を有するように形成する。
第1水素バリア膜207は、例えば酸化アルミニウム(AlOx)膜を原子層堆積法により形成することができる。供給原料として各種有機アルミニウム(例えばトリメチルアルミニウム(TMA))をもちいることができる。酸化剤としてはオゾン(O)をもちいることができる。
なお、本実施の形態においても、第1水素バリア膜207の材料又は成膜手法は限定されるものではない。例えば、第1水素バリア膜207を、上部電極206と同様に、例えばスパッタリング法により形成してもよい。
(4)次に、図21に示すように、第1水素バリア膜207、強誘電体膜205、下部電極220及びバリアメタル層202をパターニングすることによって、強誘電体キャパシタ230を形成する。
強誘電体キャパシタ230は、プラグ201上に形成する。パターニングは、リソグラフィ技術を適用して、ドライエッチング法により行うことができる。その後、再度酸素雰囲気における675℃−5分のアニール処理を施す。なお、第1水素バリア膜207、強誘電体膜205、下部電極220及びバリアメタル層202は、上部電極206よりも平面形状が大きくなるように形成する。
(5)次に、図22に示すように、強誘電体キャパシタ230を被覆するように、第2水素バリア膜208を形成する。第2水素バリア膜208は、成膜条件を適宜調整することにより、引っ張り応力を有するように形成する。
詳しくは、第2水素バリア膜208を、強誘電体キャパシタ230上の第1水素バリア膜207、強誘電体キャパシタ230の側壁、及び基板200を被覆するように形成する。すなわち、強誘電体キャパシタ230(例えば上部電極206)の上方には、第1及び第2水素バリア膜207,208を積層して形成し、強誘電体キャパシタ230の側壁には、第2水素バリア膜208のみを形成する。こうして、水素バリア膜における強誘電体キャパシタ230の上面の膜厚を、水素バリア膜における強誘電体キャパシタ230の側壁の膜厚よりも相対的に大きくすることができる。
第2水素バリア膜208の材料は、第1水素バリア膜207の説明を適用することができ、第1水素バリア膜207と同一材料であってもよいし、異なる材料であってもよい。また、第2水素バリア膜208の成膜手法についても、第1水素バリア膜207について説明した通りであり、第1水素バリア膜207と同一の成膜手法(例えば両方ともALCVD法)であってもよいし、異なる成膜手法(例えば第1水素バリア膜:スパッタリング法、第2水素バリア膜:ALCVD法)であってもよい。
(6)次に、図23及び図24に示すように、層間絶縁膜209を形成し、層間絶縁膜209にコンタクトホール211を形成する。
層間絶縁層209として、例えばプラズマ化学気相成長法によりTEOS(Tetraethylorthosilicate)−SiO膜を堆積することができ、コンタクトホール211は例えばドライエッチング法により形成することができる。なお、その後に基板200を加熱することは、第1の実施の形態においても説明した通りである。
(7)次に、図25及び図26に示すように、コンタクトホール211の内面を含む領域に導電膜210を形成する。導電膜210はスパッタリング法により成膜し、その後パターニングする。導電膜210の材料は導電性であれば種類は選ばず、第1の実施の形態において説明した内容を適用することができる。
こうして、強誘電体キャパシタ230を有する強誘電体メモリ素子を製造することができる。この強誘電体メモリ素子は、基板200と、プラグ201と、強誘電体キャパシタ230と、第1及び第2水素バリア207,208と、を含む。上部電極206の平面形状は、強誘電体膜205の平面形状よりも小さくなっている。水素バリア膜(第1及び第2水素バリア膜207,208)は、上部電極206の上方に設けられた部分の膜厚が強誘電体キャパシタ230の側壁に設けられた部分の膜厚よりも大きくなっている(例えば2倍又は4倍程度)。
以下に、本実施の形態についての実施例を説明する。
2−1.試料
上述の製造方法により得られたものを試料3とする。詳しくは、第1水素バリア膜207としてAlOx膜を、ALCVD法により60nmの膜厚で成膜した。また、第2水素バリア膜208としてAlOx膜を、ALCVD法により20nmの膜厚で成膜した。ALCVD法による成膜条件の詳細は、実施例1の説明を適用することができる。
一方、比較のため従来法により試料4を作製した。すなわち上述の試料3の作製工程において、第1水素バリア膜207の形成を省略し、第2水素バリア膜としてAlOx膜をALCVD法により80nmの膜厚で成膜した。こうして得られた試料4は、第1水素バリア膜が形成されていないこと以外は試料3と同じ素子構造を有する。
2−2.特性評価
それぞれの作製方法で得られたメモリ素子の特性を比較することにした。ここでは強誘電体薄膜キャパシタの強誘電特性に注目することにした。上下電極間に適当な交流電圧を印加したとき、上下電極には印加電圧の大きさと向きに依存してある一定量の電荷が誘起される。この様子をモニターするため、横軸に印加電圧、縦軸に電荷量をプロットすると分極軸の反転に起因した強誘電体特有のヒステリシスループが得られる。電圧ゼロのときの分極量は残留分極量と称され、この値の大きいほど電荷量すなわち信号が大きく、読み出しに有利であるといえる。
図27は、本実施例に係る試料3における強誘電体キャパシタのヒステリシスループを示す図であり、図28は、従来に係る試料4における強誘電体キャパシタのヒステリシスループを示す図である。
各図から明らかなように、試料3では角型性が良く、大きな残留分極量を示すヒステリシスループが得られているのに対して、試料4ではヒステリシスループの形状が歪み、残留分極量が小さくなっている。試料3と試料4の素子形成過程の違いによって配線後のキャパシタ特性に大きな特性差の現れることが明らかになった。
実施例1の考察のほか、以下のことが考えられる。
強誘電体キャパシタのエッチングには一般的にレジストマスクをもちいる。ここでは、強誘電体膜、下部電極及びバリアメタル層をパターニングするために所望形状のレジストマスクを形成している。パターニングした後、このレジストマスクを除去する必要があるが、そのためにしばしばアッシングをおこなう。アッシング工程では、例えば窒素や酸素プラズマ、水あるいはメタノールなどがもちいられる。ところがこれらの分子がプラズマ化される過程、あるいはレジストと反応する過程で発生する水素分子がレジスト除去後に上部電極に到達すると、ここで解離して活性化した水素ラジカルとして強誘電体膜へ浸入する。このような現象が生じると、特に上部電極と強誘電体層との界面において強誘電体膜が還元され、その電気特性は著しく劣化してしまう。また、上部電極として用いる白金などの貴金属や強誘電体材料のエッチングにはフッ素を含有する分子をエッチャントとしてもちいる。これらの分子はレジスト中にも取り込まれているため、レジストアッシングの段階で解放される。フッ素原子も強い還元作用を発現する元素であるため、水素と同様、強誘電体膜を還元してその特性を著しく劣化させてしまう。強誘電体膜の結晶性が還元作用によって乱されると、後工程で熱処理を施しても回復が難しい。また層間絶縁膜として強誘電体キャパシタの上にTEOS−SiO膜を堆積した場合、この成膜過程で発生する水素が上部電極側から浸入すると、上述同様、特に上部電極と強誘電体膜の界面で強誘電体膜を還元し、その電気特性を著しく損ねてしまう。試料4において大きな特性劣化が生じているのは、強誘電体キャパシタエッチング後のレジストマスクのアッシングと、層間絶縁膜であるTEOS−SiO膜堆積に起因した水素ダメージに因るものと考えられる。
一方、試料3では強誘電体キャパシタの上部電極をパターニングによって形成したあと、第1水素バリア膜207を形成している。このため、強誘電体膜205、下部電極220及びバリアメタル層202のエッチング後に行うレジストマスクのアッシング雰囲気においては、還元性元素が上部電極へ到達するのを防止することができる。また、強誘電体キャパシタ230形成後に、第2水素バリア膜208を被覆するため、上部電極206上にはキャパシタ側壁よりも厚い水素バリア膜が形成されることになる。したがって層間絶縁膜209の形成時に発生する水素が、上部電極206側から強誘電体膜205へ浸入するのを完全に防止することができる。その結果、図27に示されるように、水素ダメージフリーな優れた強誘電特性を得ることが可能となった。
2−3.特性評価
さらに本実施例において得られた試料3と、上述の実施例1における試料1とで強誘電特性を比較する。図12(A)から図12(C)(試料1)と、図27(試料3)のヒステリシス特性を比べると、試料3で得られたヒステリシスループの方が全体的に角型性に優れ、良好なヒステリシス特性を示していることがわかる。
試料1では、上部電極106上に設けたマスクによって、上部電極106、強誘電体膜105、下部電極層120及びバリアメタル層102を一括エッチングする方法が適用されている。これに対して本実施例の試料3では、上部電極206のみを先にパターニングした後、これより大きい面積で強誘電体膜205、下部電極膜220及びバリアメタル層202をエッチングする。この場合、試料1と同様に強誘電体膜205の側壁にエッチングダメージが生じるが、強誘電体キャパシタ230の電気特性に寄与するのは、強誘電体膜205のうち上部電極206と下部電極220に挟まれた部分であるため、強誘電体膜205の側壁のダメージ部分は強誘電体キャパシタ230の電気特性に影響を与えることがない。ここで、エッチングダメージとは、エッチングに起因したダメージを指し、エッチングガスに暴露されることにより結晶性が乱れ、本来の強誘電体特性が得られなくなる現象を意味する。このエッチングダメージ部分では、主に揮発性の元素が欠損し、化学結合が不安定になっている。このようなダメージ部分は、後工程で発生した水素や水分により、容易に還元され低誘電率層を形成し、結果的に強誘電体キャパシタの電気特性の劣化を引き起こす。以上のことから、本実施例における試料3の素子形成プロセス及び素子構造は、強誘電体キャパシタのプロセス耐性を向上させる上で極めて有効であるといえる。
(第3の実施の形態)
図29から図41は、本発明の第3の実施の形態に係る強誘電体メモリ素子の製造方法を模式的に示したものである。本実施の形態では、第1及び第2水素バリア膜307,308に加えて、さらに第3水素バリア膜309を形成する。
(1)図29に示すように、基板300にプラグ301を形成し、プラグ301上にバリアメタル層302及び下部電極320を形成する。その詳細は、第1の実施の形態において説明した通りである。なお、下部電極320は、イリジウム薄(Ir)膜303及び白金(Pt)膜304を積層することにより形成することができる。
(2)次に、図30及び図31に示すように、下部電極320上に強誘電体膜305及び上部電極306を形成する。強誘電体膜305及び上部電極306の材料及び成膜手法は、第1の実施の形態において説明した通りである。
(3)次に、図32に示すように、上部電極306上に第1水素バリア膜307を形成する。第1水素バリア膜307は、成膜条件を適宜調整することにより、引っ張り応力を有するように形成する。
第1水素バリア膜307は、例えば酸化アルミニウム(AlOx)膜を原子層堆積法により形成することができる。供給原料として各種有機アルミニウム(例えばトリメチルアルミニウム(TMA))をもちいることができる。酸化剤としてはオゾン(O)をもちいることができる。
なお、本実施の形態においても、第1水素バリア膜307の材料又は成膜手法は限定されるものではない。例えば、第1水素バリア膜307を、上部電極306と同様に、例えばスパッタリング法により形成してもよい。
(4)次に、図33に示すように、第1水素バリア307及び上部電極306を所望パターンにパターニングする。第1水素バリア307及び上部電極306は、後工程で所望パターンにパターニングされる強誘電体膜305の平面形状よりも小さくなるように形成する。すなわち、第1水素バリア膜307及び上部電極306は、パターニング後の強誘電体膜305の外周端部(例えば外周端部の全周)を避ける形状に形成する。
(5−1)次に、図34に示すように、第1水素バリア膜307及びその周囲の強誘電体膜305上に、第2水素バリア膜308を形成する。すなわち、上部電極306上に、第1及び第2水素バリア膜307,308を積層して形成する。第2水素バリア膜308は、成膜条件を適宜調整することにより、引っ張り応力を有するように形成する。
第2水素バリア膜308の材料は、第1水素バリア膜307の説明を適用することができ、第1水素バリア膜307と同一材料であってもよいし、異なる材料であってもよい。また、第2水素バリア膜308の成膜手法についても、第1水素バリア膜307について説明した通りであり、第1水素バリア膜307と同一の成膜手法(例えば両方ともALCVD法)であってもよいし、異なる成膜手法(例えば第1水素バリア膜:スパッタリング法、第2水素バリア膜:ALCVD法)であってもよい。
(5−2)次に、図35に示すように、第2水素バリア膜308及び強誘電体膜305を所望パターンにパターニングする。パターニングは、リソグラフィ技術を適用して、ドライエッチング法により行うことができる。第2水素バリア膜308及び強誘電体膜305は、上部電極306及び第1水素バリア膜307よりも平面形状が大きくなるように形成する。
(5−3)次に、図36に示すように、残りの下部電極320及びバリアメタル層302をパターニングすることによって、強誘電体キャパシタ330を形成する。
強誘電体キャパシタ330は、プラグ301上に形成する。パターニングは、リソグラフィ技術を適用して、ドライエッチング法により行うことができる。その後、再度酸素雰囲気における675℃−5分のアニール処理を施す。なお、下部電極320及びバリアメタル層302は、強誘電体膜305よりも平面形状が大きくなるように形成する。
(5−4)その後、図37に示すように、強誘電体キャパシタ330を被覆するように、第3水素バリア膜309を形成する。第3水素バリア膜309は、成膜条件を適宜調整することにより、引っ張り応力を有するように形成する。
詳しくは、第3水素バリア膜309を、強誘電体キャパシタ330上の第1及び第2水素バリア膜307,308、強誘電体キャパシタ330の側壁、及び基板300を被覆するように形成する。すなわち、強誘電体キャパシタ330(例えば上部電極306)の上方には、第1から第3水素バリア膜307,308,309を積層して形成し、下部電極320及びバリアメタル層302の側壁には、第3水素バリア膜309のみを形成する。また、上部電極306及び強誘電体膜305の両者の側壁には、第2及び第3水素バリア膜308,309を形成する。こうして、水素バリア膜における強誘電体キャパシタ330の上面の膜厚を、水素バリア膜における強誘電体キャパシタ330の側壁の膜厚よりも相対的に大きくすることができる。
第3水素バリア膜309の材料及び成膜手法は、第1水素バリア膜307の説明を適用することができる。材料については、第1から第3水素バリア膜307,308,309のうちの全部が同一材料から形成されていてもよいし、いずれか1つが他と異なる材料から形成されていてもよいし、全部のそれぞれが異なる材料から形成されていてもよい。成膜手法については、第1から第3水素バリア膜307,308,309のうちの全部が同一成膜手法(例えば3つともにALCVD法)であってもよいし、いずれか1つが他と異なる成膜手法であってもよい。後者の例として、第1水素バリア膜307をスパッタリング法により形成し、第2及び第3水素バリア膜308,309をALCVD法により形成してもよい。あるいは、他の例として、第1及び第2水素バリア膜307,308をスパッタリング法により形成し、第3水素バリア膜309をALCVD法により形成してもよい。
(6)次に、図38及び図39に示すように、層間絶縁膜310を形成し、層間絶縁膜310にコンタクトホール311を形成する。
層間絶縁層310として、例えばプラズマ化学気相成長法によりTEOS(Tetraethylorthosilicate)−SiO膜を堆積することができ、コンタクトホール311は例えばドライエッチング法により形成することができる。なお、その後に基板300を加熱することは、第1の実施の形態においても説明した通りである。
(7)次に、図40及び図41に示すように、コンタクトホール311の内面を含む領域に導電膜312を形成する。導電膜312はスパッタリング法により成膜し、その後パターニングする。導電膜312の材料は導電性であれば種類は選ばず、第1の実施の形態において説明した内容を適用することができる。
こうして、強誘電体キャパシタ330を有する強誘電体メモリ素子を製造することができる。この強誘電体メモリ素子は、基板300と、プラグ301と、強誘電体キャパシタ330と、第1から第3水素バリア307,308,309と、を含む。上部電極306の平面形状は、強誘電体膜305の平面形状よりも小さくなっている。さらに、強誘電体膜305の平面形状は、下部電極320の平面形状よりも小さくなっている。水素バリア膜(第1から第3水素バリア膜307,308,309)は、上部電極306の上方に設けられた部分の膜厚が強誘電体キャパシタ330の側壁に設けられた部分の膜厚よりも大きくなっている(例えば2倍又は4倍程度)。
以下に、本実施の形態についての実施例を説明する。
3−1.試料
上述の製造方法により得られたものを試料5とする。詳しくは、第1水素バリア膜307としてAlOx膜をALCVD法により60nmの膜厚で成膜し、第2水素バリア膜308としてAlOx膜をALCVD法により10nmの膜厚で成膜し、第3水素バリア膜309としてAlOx膜をALCVD法により10nmの膜厚で成膜した。ALCVD法による成膜条件の詳細は、実施例1の説明を適用することができる。
一方、比較のため従来法により試料6を作製した。すなわち上述の試料6の作製工程において、第1及び第2水素バリア膜307,308の形成を省略し、試料5において第3水素バリア膜309に相当する水素バリア膜のみをALCVD法により80nmの膜厚で形成した。こうして得られた試料6は、第1水素バリア膜307と第2水素バリア膜308が形成されていないこと以外は試料5と同じ素子構造を有する。
3−2.特性評価
それぞれの作製方法で得られたメモリ素子の特性を比較することにした。ここでは強誘電体薄膜キャパシタの強誘電特性に注目することにした。上下電極間に適当な交流電圧を印加したとき、上下電極には印加電圧の大きさと向きに依存してある一定量の電荷が誘起される。この様子をモニターするため、横軸に印加電圧、縦軸に電荷量をプロットすると分極軸の反転に起因した強誘電体特有のヒステリシスループが得られる。電圧ゼロのときの分極量は残留分極量と称され、この値の大きいほど電荷量すなわち信号が大きく、読み出しに有利であるといえる。
図42は、本実施例に係る試料5における強誘電体キャパシタのヒステリシスループを示す図であり、図43は、従来に係る試料6における強誘電体キャパシタのヒステリシスループを示す図である。
各図から明らかなように、試料5では角型性が良く、大きな残留分極量を示すヒステリシスループが得られているのに対して、試料6ではヒステリシスループの形状が歪み、残留分極量が小さくなっている。試料5と試料6の素子形成過程の違いによって配線後のキャパシタ特性に大きな特性差の現れることが明らかになった。
試料6において強誘電体特性の大きな劣化が生じているのは、強誘電体キャパシタエッチング後のレジストマスクのアッシングと、層間絶縁膜であるTEOS−SiO膜堆積に起因した水素ダメージに因るものと考えられる。詳しくは、実施例2において説明した通りである。
一方、本実施例においては、強誘電体キャパシタの形成に際して、第1パターニング工程として上部電極306を形成し、第2パターニング工程として強誘電体膜305を形成し、第3パターニング工程として下部電極320及びバリアメタル層302を形成する。すなわち、試料5では、第1から第3のパターニング工程の順に3段階のエッチングをおこなっている。まず、第1パターニング工程では、上部電極306をパターニングする前に、上部電極306に予め第1水素バリア膜307を形成している。そのため上部電極306をパターニングした後のレジストアッシング工程では、水素が上部電極306へ浸入するのを防ぐことができる。また、第2パターニング工程では、強誘電体膜305をパターニングする前に、強誘電体膜305に予め第2水素バリア膜307を形成している。そのため強誘電体膜305をパターニングした後のレジストアッシング工程では、水素が強誘電体膜305と上部電極306の界面へ到達するのを防ぐことができる。さらに、第3パターニング工程では、下部電極320及びバリアメタル層302をパターニングする前に、下部電極320に予め第3水素バリア膜309を形成している。そのため下部電極320及びバリアメタル層302をパターニングした後のレジストアッシング工程においても、既に複数の水素バリア膜が上部電極306上及び強誘電体膜305上に形成されているので、水素が上部電極306と強誘電体膜305の界面に到達することは無い。そして、層間絶縁膜310を堆積する段階では強誘電体キャパシタ330の上部電極306上に、試料6にくらべて厚い水素バリア膜(第1から第3水素バリア膜307,308,309)が形成されているため、水素が特に上部電極306側から強誘電体膜305へ浸入するのを完全に防止することができる。その結果、図42に示されるように、水素ダメージフリーな優れた強誘電特性を得ることが可能となった。
4−1.試料
上述の実施例3の試料5では、第1水素バリア膜307、第2水素バリア膜308および第3水素バリア膜309ともにALCVD法をもちいた。また、供給原料としてトリメチルアルミニウム(TMA)をもちい、酸化剤としてオゾンをもちいた。
一方、比較のための試料7を、酸化剤としてオゾンの代わりに水(HO)を用いて形成した。その他の条件は試料5と同様とする。
4−2.特性評価
こうして得られた試料7の強誘電特性をしらべるため、ヒステリシスループを測定したところ、図44のような結果が得られた。図42と比べると明らかに特性に劣ることがわかる。水とオゾンのどちらもTMAに対して酸化剤として働くことに変わりはないものの、酸化剤の違いに依存してキャパシタ特性に大きな差が現れた。
基板表面にTMAが吸着した状態で水分子が供給されると、アルミニウム原子に結合しているメチル基(CH)が水分子と反応して配位子の交換をおこない、OH基に変化する。表面のメチル基がすべて反応して飽和した後は、未反応の水分子は余剰分子となって膜中に取り残され、PZTキャパシタ側へ拡散してしまう。HOは強誘電体(PZT)に浸透すると、その絶縁特性や強誘電特性を損ねてしまうことが知られている。したがって、本実施例ではTMAの酸化に必要な量以上の水分子がAlOxの成膜プロセスに供給されているため、PZTに取り込まれた水分子に起因してPZTキャパシタの特性劣化(結晶性劣化)を招いているものと考えられる。
一方、実施例3の試料5のようにTMAの酸化にオゾンを用いるときは次の反応が起こる。まず基板にTMAが吸着した状態でオゾンが供給されたとき、アルミニウム原子に結合しているメチル基は完全な燃焼反応によって二酸化炭素(CO)と水(HO)に分解される。これらの副生成物のうち水分子は未反応のメチル基に作用して上述と同様にOH基を生成する。水分子は反応過程で生成されるものの、TMAの配位子交換反応に消費されてしまうため、AlOx膜中への残留量はきわめて小さいかほとんど存在しないと考えられる。したがって本実施例で生じたようなPZTキャパシタの特性劣化には至らなかったものと考えられる。TMAの酸化剤としてオゾンを用いることが、強誘電体キャパシタの特性を維持する上で極めて有効であることが明らかになった。
第1の実施の形態に係る強誘電体メモリ素子の製造方法を示す図。 第1の実施の形態に係る強誘電体メモリ素子の製造方法を示す図。 第1の実施の形態に係る強誘電体メモリ素子の製造方法を示す図。 第1の実施の形態に係る強誘電体メモリ素子の製造方法を示す図。 第1の実施の形態に係る強誘電体メモリ素子の製造方法を示す図。 第1の実施の形態に係る強誘電体メモリ素子の製造方法を示す図。 第1の実施の形態に係る強誘電体メモリ素子の製造方法を示す図。 第1の実施の形態に係る強誘電体メモリ素子の製造方法を示す図。 第1の実施の形態に係る強誘電体メモリ素子の製造方法を示す図。 第1の実施の形態に係る強誘電体メモリ素子の製造方法を示す図。 第1の実施の形態に係る強誘電体メモリ素子及びその製造方法を示す図。 実施例1に係る試料1のヒステリシスループを示す図。 実施例1に係る試料2のヒステリシスループを示す図。 強誘電体膜の膜厚と応力の関係を示す図。 強誘電体キャパシタの分極ベクトルを説明する図。 第2の実施の形態に係る強誘電体メモリ素子の製造方法を示す図。 第2の実施の形態に係る強誘電体メモリ素子の製造方法を示す図。 第2の実施の形態に係る強誘電体メモリ素子の製造方法を示す図。 第2の実施の形態に係る強誘電体メモリ素子の製造方法を示す図。 第2の実施の形態に係る強誘電体メモリ素子の製造方法を示す図。 第2の実施の形態に係る強誘電体メモリ素子の製造方法を示す図。 第2の実施の形態に係る強誘電体メモリ素子の製造方法を示す図。 第2の実施の形態に係る強誘電体メモリ素子の製造方法を示す図。 第2の実施の形態に係る強誘電体メモリ素子の製造方法を示す図。 第2の実施の形態に係る強誘電体メモリ素子の製造方法を示す図。 第2の実施の形態に係る強誘電体メモリ素子及びその製造方法を示す図。 実施例2に係る試料3のヒステリシスループを示す図。 実施例2に係る試料4のヒステリシスループを示す図。 第3の実施の形態に係る強誘電体メモリ素子の製造方法を示す図。 第3の実施の形態に係る強誘電体メモリ素子の製造方法を示す図。 第3の実施の形態に係る強誘電体メモリ素子の製造方法を示す図。 第3の実施の形態に係る強誘電体メモリ素子の製造方法を示す図。 第3の実施の形態に係る強誘電体メモリ素子の製造方法を示す図。 第3の実施の形態に係る強誘電体メモリ素子の製造方法を示す図。 第3の実施の形態に係る強誘電体メモリ素子の製造方法を示す図。 第3の実施の形態に係る強誘電体メモリ素子の製造方法を示す図。 第3の実施の形態に係る強誘電体メモリ素子の製造方法を示す図。 第3の実施の形態に係る強誘電体メモリ素子の製造方法を示す図。 第3の実施の形態に係る強誘電体メモリ素子の製造方法を示す図。 第3の実施の形態に係る強誘電体メモリ素子の製造方法を示す図。 第3の実施の形態に係る強誘電体メモリ素子及びその製造方法を示す図。 実施例3に係る試料5のヒステリシスループを示す図。 実施例3に係る試料6のヒステリシスループを示す図。 実施例4に係る試料7のヒステリシスループを示す図。
符号の説明
100…基板 101…プラグ 102…バリアメタル層 105…強誘電体膜
106…上部電極 107…第1水素バリア膜 108…第2水素バリア膜
109…層間絶縁膜 110…導電膜 111…コンタクトホール 120…下部電極
130…強誘電体キャパシタ 200…基板 201…プラグ
202…バリアメタル層 205…強誘電体膜 206…上部電極
207…第1水素バリア膜 208…第2水素バリア膜 209…層間絶縁膜
210…導電膜 211…コンタクトホール 220…下部電極
230…強誘電体キャパシタ 300…基板 301…プラグ
302…バリアメタル層 305…強誘電体膜 306…上部電極
307…第1水素バリア膜 308…第2水素バリア膜 309…第3水素バリア膜
310…層間絶縁膜 311…コンタクトホール 312…導電膜
320…下部電極 330…強誘電体キャパシタ

Claims (3)

  1. 基板と、
    前記基板上に形成された強誘電体キャパシタと、
    前記強誘電体キャパシタを被覆するように設けられた水素バリア膜と、
    前記水素バリア膜上に設けられた層間絶縁膜と、
    を含み、
    前記強誘電体キャパシタは、下部電極、強誘電体膜、及び上部電極を備え、
    前記水素バリア膜は、前記上部電極の上方に設けられた第1水素バリア膜と、前記第1水素バリア膜の上方、及び前記強誘電体キャパシタの側部を含む領域に設けられた第2水素バリア膜と、を含み、
    前記水素バリア膜は、第1の部分と第2の部分とを有し、
    前記第1の部分は、前記上部電極の上方の前記第1水素バリア膜及び前記第2水素バリア膜を含み、
    前記第2の部分は、前記強誘電体膜の側部の前記第2水素バリア膜を含み、
    前記第1の部分の膜厚は、前記第2の部分の膜厚の4倍ないし8倍であり、
    前記第1水素バリア膜及び前記第2水素バリア膜は、引っ張り応力を有し、
    前記強誘電体キャパシタの面積は、100μm以下であり、
    前記強誘電体膜の結晶構造は、正方晶であって、分極軸の方向は、<001>であり、
    前記強誘電体膜は、(111)配向している、強誘電体メモリ素子
  2. 請求項1記載の強誘電体メモリ素子において、
    前記強誘電体膜の上面の面積は、前記強誘電体膜と前記上部電極との界面の面積よりも大きい、強誘電体メモリ素子。
  3. 請求項1又は請求項2記載の強誘電体メモリ素子において、
    前記第1の部分の膜厚は、前記第2の部分の膜厚の4倍である、強誘電体メモリ素子
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