JP4798482B2 - 耐熱性ならびに耐薬品性に優れた熱可塑性エラストマー、その製造方法及びその用途 - Google Patents

耐熱性ならびに耐薬品性に優れた熱可塑性エラストマー、その製造方法及びその用途 Download PDF

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本発明は、PVDFと架橋アクリル系ゴムとのブレンドから成る新しい型の熱可塑性エラストマー組成物に関するものである。さらには、本発明はすでに市販されている非極性型熱可塑性エラストマーに比し、優れた引張強度、破断伸び、弾性等を有するだけでなく耐熱性や耐薬品性が著しく改善されたPVDF系熱可塑性エラストマーに関するものである。
熱可塑性エラストマーは熱可塑性の加工特性と普通の熱硬化性ゴムの性能とを有している。通常、熱可塑性エラストマーはエラストマーと熱可塑性ポリマーブレンドとを溶融混練し、動的な加硫処理をすることにより調整される。動的な加硫というのはエラストマーが動的せん断下で選択的に加硫され、熱可塑性ポリマーマトリクス中に微細な、架橋したゴム粒子を形成させることである。得られた生成物はその後迅速な熱可塑性成形法により多様なエンドユーザー用に加工される。
例えば、ポリブタジエン、スチレンとブタジエンとのランダム共重合体、グラフト共重合体、ブロック共重合体、EPDMゴム、天然ゴムやポリイソプレン等の非極性ゴムは、ポリプロピレン、ポリエチレンやポリスチレン等の非極性の熱可塑性樹脂と容易に混合することができる。しかしながら、非極性かつ不飽和度が高いゴムはポリオレフィンの融点が低いために、一般的には100℃以上の温度で長時間使用することができない。従って、非極性かつ不飽和ゴムと熱可塑性樹脂とから成る熱可塑性エラストマーは一般的には安定剤を加えることにより、高温仕様の性能を出している。EPDMゴムとポリオレフィンとのブレンドによる既知の熱可塑性エラストマーは通常120℃以下の温度域で用いられる(特許文献1〜3)。
一方、非極性ゴムは膨潤や溶解による性能劣化を避けるため、自動車用トランスミッション流体、モーターオイル、不凍液等の溶媒様流体に晒されるような使われ方はされないのが一般的である。そのような耐膨潤性はニトリルゴム、クロル化ポリエチレンゴム、ネオプレン等の極性ゴムの使用により達成される。極性ゴムは一般的にポリプロピレンのような非極性熱可塑性ポリマーとは相溶しないので、相容化剤を使う必要がある。加硫したアクリル酸エステル共重合体ゴムと相容化剤としてのポリオレフィン含有グラフト共重合体から成るポリオレフィンのブレンドが開示されている(特許文献4)。
他方、極性ゴムはポリアミド、ポリエステル、ポリアクリレート、ポリカーボネイト等の極性、熱可塑性樹脂とのブレンド化が可能である(特許文献5)。より望ましい、極性・熱可塑性ポリマーの多くは高温で溶融する、例えばナイロン6は225℃で溶ける。ただし、ほとんどの極性ゴムは長時間溶融ブレンドすると劣化する傾向があり、そのため最適性能を持たない熱可塑性エラストマーの組成となってしまう。
幸運にも、いくつかの極性アクリル系ゴムは例外的に熱安定性が良く、熱可塑性を有するブレンド化に有効である。かようなゴムにはアクリルエステル共重合体ゴムが含まれる。例えば、ポリアミド、ポリエステルやスチレン樹脂のような極性・熱可塑性ポリマーと酸含有アクリルエステル共重合体ゴムとのブレンドである(特許文献5〜8)。このようなブレンドにより熱安定性が増すけれども、溶媒の膨潤には影響され易い。
フッ素含有のエラストマー(ゴム)は高い熱安定性と特に優れた耐薬品性を示す。しかしながら、価格が高いこととフッ素系ゴムの熱硬化性がゴムとしての利用を妨げている。本発明は、PVDFとアクリル系ゴムから成る新規なフッ素含有熱可塑性エラストマーに関するものであり、市販されている非極性の熱可塑性エラストマーに比べ、優れた引張強度、破断伸び、弾性等を有するだけでなく耐熱性や耐薬品性が著しく改善されている。
米国特許第4,104,210号明細書 米国特許第4,130,535号明細書 米国特許第4,311,628号明細書 米国特許第4,555,546号明細書 米国特許第4,141,863号明細書 米国特許第4,310,638号明細書 米国特許第4,327,199号明細書 米国特許第4,473,683号明細書
本発明は、PVDFと架橋アクリル系ゴムとのブレンドから成る優れた特性の熱可塑性エラストマー組成物及びその製造方法を提供する。すなわち、本発明の熱可塑性エラストマー組成物は、優れた引張強度、伸び、弾性だけでなく、耐熱性や格段に優れた耐薬品性(低溶媒膨潤性)を示す。さらに該熱可塑性エラストマーに用いられているゴムは、反応性基を有する機能化されたアクリル系ゴムであるので、架橋剤により動的に加硫する。
なお、本発明に用いられているPVDFは典型的な市販の成形グレードであって、融点が150℃〜180℃にあるような高分子量のものである。
すなわち、本発明は
(a)150℃〜180℃の融点を持つポリフッ化ビニリデン(PVDF)の50〜60重量%
(b)反応点としてエポキシ樹脂基を有するアクリル系ゴムの50〜40重量%
(c)ポリフッ化ビニリデン(PVDF)とアクリル系ゴムとの総重量が100部に対してアクリル系ゴムの架橋剤を0.1〜10部を含み、かつ、アクリル系ゴムがポリフッ化ビニリデン(PVDF)マトリックス相に分散しているか又はポリフッ化ビニリデン(PVDF)とアクリル系ゴムとが共連続構造を形成していることを特徴とする熱可塑性エラストマー組成物である。
また、本発明の熱可塑性エラストマー組成物においては、さらに、フィラー、可塑剤、強化剤、着色剤から選ばれる添加物のいずれかを含むことができる。
さらに本発明は、反応点としてエポキシ基を有するアクリル系ゴムの50〜40重量%を、最初にポリフッ化ビニリデン(PVDF)の50〜60重量%と溶融混合し、該ゴムをPVDFマトリックス相に分散させるかPVDF相と共連続構造を形成させた後、アクリル系ゴムの架橋剤を添加し、動的せん断流動場下でゴムの活性点で架橋剤と反応させて該ゴムを架橋する熱可塑性エラストマーの製造方法である。
また本発明の熱可塑性エラストマーの製造方法においては、150℃〜280℃の温度範囲においてアクリル系ゴムを分散させることができる。
さらに本発明の悦可塑性エラストマーの製造方法においては、ミル、ブラベンダー型混練機、バンバリー型混練機、もしくは二軸押出し機、連続式混練押出し機から選ばれる溶融成型加工機を用いて組成物の混練と反応を同時に行わせることができる。
また本発明は、本発明の熱可塑性エラストマー組成物を、混練押出し機、射出成型機、熱プレス機から選ばれる成型機を用いて溶融成形した、ホース、チューブ、又はシートから選ばれるいずれかの物品である。
本発明により、PVDF系熱可塑性エラストマーは優れた引張強度、伸び、弾性率等を示すことが分かっただけでなく、耐熱性や耐薬品性が著しく改善されることが分かった。該エラストマーは通常の熱可塑的成形加工法により粒子や細片等多様な形態に加工され得る。該エラストマーはチューブ、軟質ホース、リング等の自動車用部品(例えば自動車用流体、輸送チューブ、ブレーキホース等)用途として、また耐熱、耐薬品性パッキングやO-リング、電気電子部品や他の分野におけるシーリング用途として広く用いられる。
本発明に用いられているPVDFは典型的な市販の成形グレードであって、融点が150℃〜180℃にあるような高分子量物である。本発明に用いられている高分子量PVDF樹脂は、CH2=CF2のラジカル重合により作製されたものである。種々の分子量ならびに多様な構造(例えば分岐とか頭−頭等の)をもつあらゆる種類のPVDFが該熱可塑性エラストマーを作製するのに用いられる。PVDFは半結晶性ポリマーであり、分子構造に依存して150℃〜180℃の融点をもつ。
上記のPVDFの実例としては、呉羽化学工業(株)から市販されている商品名KF850とKF1000とがある。
ここで使われている用語、“エラストマー”というのはゴムのような弾性を示す熱可塑性組成物を意味しており、50%以上の弾性回復率をもつものを言う。
本発明の熱可塑性エラストマー組成物に用いるアクリル系ゴムとしては、ポリアクリレートゴム、アクリルエステル共重合体ゴムやその類似物等の加硫化が可能なアクリル系ゴムから成る。これらのゴムはエステル基を有するだけでなく、PVDFと相容化し得るような十分な極性を保持していなくてはならない。さらに、該ゴムは例えばエポキシ基、酸、ヒドロキシル基、活性なハロゲン基や他の官能基のような官能基を架橋サイトとして持つものであり、好ましくはエポキシ基か酸が望ましい。本発明で用いたアクリル系ゴムは室温より低いガラス転移温度を有していることが必要である。
上記のアクリル系ゴムの実例としては、反応点としてエポキシ基をもつ、商品名 AR
(日本ゼオン(株)製)が市販されている。
本発明における熱可塑性エラストマー組成物に用いられた架橋剤は多官能性の、少なくとも二官能性化合物であって、アクリル系ゴムの反応性基と反応することによりアクリル系ゴムを選択的に硬化させるものである。本発明においては、ゴムが架橋点としてエポキシ基をもつとき、架橋剤としてはアミド、酸、もしくはイソシアネート基をもつ化合物が良い。効率的な架橋剤としてはヘキサメチレンジアミンカルバメート(HMDC)、メチレンジアニリン、ジフェニルグアニジンやその類似物のようなアミンを含むものが好ましい。一般的に、架橋剤の量はアクリル系ゴムとPVDF の総重量が100部に対して架橋剤を0.1〜10部が必要である。架橋剤が0.1部以下では架橋が十分ではなく、10部を超えると硬くなりすぎる。通常は、その量はゴムの分子量や分子中の反応性基の量に依存する。架橋剤の好ましい量は本発明の熱可塑性エラストマー組成物により、どのように所望する性能を最適化するか、という日常的な実験によって容易に決められる。また、熱可塑性エラストマーの成形加工性からも決めることができる。架橋剤の量と架橋の程度は得られた熱可塑性エラストマーから溶媒抽出したゴムの量により決められる。
上記架橋剤の実例としては、Rhenogran HMDC-70/AEMDという商標でRhein Chemical Co.から市販されているアミン系のものがある。
本発明の熱可塑性エラストマー組成物は、好ましくはまず最初に加硫化可能なアクリル系ゴムとPVDFとをPVDFの融点以上の温度で混練し、次にその混練物に架橋剤を添加し、通常の溶融混練機、例えばラバーミル、ブラベンダー型混練機、バンバリー型混練機あるいは二軸押出し機や連続押出し機のような混練押出し機を用いてアクリル系ゴムが十分架橋する温度で該ブレンド物を連続的に混合することにより作製する。PVDFとアクリル系ゴムとをPVDFの融点以上の温度でまず最初に混練する。該ゴムはPVDFと相容化するので、この時点で該ブレンド物は微少なドメインサイズの海-島構造もしくは共連続構造を形成する。溶融したPVDFと加硫化可能なアクリル系ゴムとを3分〜10分混練し、続いて架橋剤を加えることにより動的架橋が始まる。架橋させるに適した温度範囲は、PVDFの融点から分解する温度の間である。典型的には、その温度範囲はおよそ150℃〜300℃である。熱可塑性エラストマー組成物を得るためには、実質的な架橋が起こるまで上記の混練を中断することなく持続することが重要なポイントである。
次に本発明を参考例と比較しながらさらに詳細に説明する。
まず、(試料作製)(引張特性)(弾性回復率)(熱劣化試験)(耐薬品性試験)(原料となる試料)の概要について説明する。
(試料作製)
溶融混練する前に、用いる全ての試料を真空下80℃で一昼夜乾燥した。その後、PVDFとアクリル系ゴムとの所定量を190℃に設定した東洋精機(株)製混練押出し機ラボプラストミルに投入し、スクリュー回転数100rpmで3〜10分間、溶融混練した。続いて該ゴムを架橋するために架橋剤を加える。該ゴムの架橋は、上記混練押出し機の制御部におけるトルクの上昇(図1参照)により検証される。通常、この架橋(加硫過程)を終了させるのに、さらに10分程度の混練を必要とする。混練後、押出された試料を微細片にカットする。その後、この微細片状試料を熱プレスに入れ、200℃で数分間プレスし、厚さ1〜2mmのシートにする。本シートからダンベル型の試料を切り出し、各種の測定に供した。
(引張特性)
熱可塑性エラストマー組成物の引張特性はASTM法D638に準拠した方法により測定した。応力-ひずみ曲線(S-S カーブ)はオリエンテック(株)社製引張試験機UMT-300を用いて測定した。本試験は20℃、相対湿度50%、速度10mm/minで行った。引張強度、弾性率ならびに伸びはS-S カーブから解析した。
(弾性回復率)
弾性回復率の試験は、上記引張試験機UMT-300を用いて20℃、速度10mm/minで行った。本試験では、100%ひずみまで到達させた後、応力がゼロになるまでひずみを戻すことにより行った。弾性回復率は該ひずみ回復実験から得られ、応力がゼロになる時の残留伸長により定義される。
(熱劣化試験)
熱劣化試験は、ASTM法D573に準拠して行った。ダンベル型試験片を120℃に設定したオーブン中にセットし、2週間保持した。熱劣化後の弾性回復率ならびに引張特性は上記記載の同じ試験機を用いて行った。
(耐薬品性試験)
耐薬品性試験はASTM法D471に準拠して行った。試料は溶媒中(トルエン、蟻酸)に72時間浸漬することにより行った。試料の厚さを測定し、元の厚さに対する溶媒浸漬後の変化を百分率(%)で評価した。また、試料の重量変化も測定し、同様に元の重量との変化を百分率(%)で評価した。
(試料)
試料としては、以下のものを用いた。
PVDF : KF850 (呉羽化学工業(株)製)
アクリル系ゴム : AR 32 (日本ゼオン(株))
架橋剤(ヘキサメチレンジアミンカルバメート) : Rhenogran HMDC-70/AEMD(Rhein Chemical Co.)
まず、架橋剤を含まない場合を、表1に参考例1−6として示す。
表1には架橋剤を加えないときのPVDFとアクリル系ゴム間の組成が各性能に及ぼす効果を示す。PVDFの組成が高くなると引張強度、弾性率(硬さ)、耐薬品性等が向上する。120℃でのエージング後、全試料の伸びが著しく減少する一方で弾性率は急激に上昇する。
Figure 0004798482
表2には、架橋剤を含まない場合(参考例7)と架橋剤を含みかつ架橋剤添加量を変えて動的加硫をした場合の熱可塑性エラストマー(PVDF/アクリル系ゴム=50/50ブレンド)の組成(実施例1−4)と発現した物性との相関を示す。架橋剤を添加することにより引張強度、伸び、弾性率、弾性回復率(図2)等が軒並み改善され、耐薬品性も向上する。さらに、動的加硫後の熱可塑性エラストマーは著しく改善された耐熱性と耐薬品性を示す。本熱可塑性エラストマーのユニークな特徴は、高温エージング後の驚くべき性能保持(特に、伸び、強度、弾性回復率等)である。実際、120℃でのエージング後の熱可塑性エラストマーの弾性はエージング前のそれよりも大きい(図3)。
Figure 0004798482
表3には、架橋剤を含まない場合(参考例8)と架橋剤を含みかつ架橋剤添加量を変えて動的加硫をした熱可塑性エラストマー(PVDF/アクリル系ゴム=60/40ブレンド)の組成(実施例5−8)と発現した物性との相関を示す。架橋剤の添加により引張強度、伸び、弾性率(図4)、弾性回復率や耐薬品性が向上する。熱可塑性エラストマーは高温エージング後にも驚くべき性能保持(引張強度、伸び、弾性回復率等における)を示す。本エラストマーにおいても120℃でのエージング後、弾性が著しく改善された。
Figure 0004798482
本発明のPVDF系熱可塑性エラストマーは優れた引張強度、伸び、弾性率、耐熱性や耐薬品性が著しく改善されているので、チューブ、軟質ホース、リング等の自動車用部品や、耐熱、耐薬品性パッキングやO-リング、電気電子部品や他の分野におけるシーリング用途として広く用いられ、産業上の利用可能性が高いものである。
PVDF/アクリル系ゴムと異なる添加量の架橋剤を190℃でスクリュー回転数100rpmで混練した時の混練時間とトルクとの関係;架橋剤添加量(a)0.2phr; (b) 0.4phr; (c) 0.6phr; and (d) 0.8phr 架橋剤添加量を変えたときの熱可塑性エラストマー(PVDF/アクリル系ゴム=50/50ブレンド)における弾性回復率挙動(架橋剤添加量;a : 0 phr, b : 0.4 phr, c :0.8 phr) 架橋剤添加(添加量0.8phr)熱可塑性エラストマー(PVDF/アクリル系ゴム=50/50ブレンド)におけるエージング処理前後の弾性回復率挙動の比較(エージング処理:120で2週間乾燥機中にて保持) 熱可塑性熱可塑性エラストマー(PVDF/アクリル系ゴム=60/40ブレンド)の架橋剤添加量を変えて動的架橋を行った際の引張特性に及ぼす効果(架橋剤添加量; a : 0 phr, b: 0.2 phr, c : 0.4 phr, d 0.6 phr, e : 0.8 phr)

Claims (6)

  1. (a)150℃〜180℃の融点を持つポリフッ化ビニリデン(PVDF)の50〜60重量%
    (b)反応点としてエポキシ樹脂基を有するアクリル系ゴムの50〜40重量%
    (c)ポリフッ化ビニリデン(PVDF)とアクリル系ゴムとの総重量が100部に対してアクリル系ゴムの架橋剤を0.1〜10部を含み、かつ、アクリル系ゴムがポリフッ化ビニリデン(PVDF)マトリックス相に分散しているか又はポリフッ化ビニリデン(PVDF)とアクリル系ゴムとが共連続構造を形成していることを特徴とする熱可塑性エラストマー組成物。
  2. さらに、フィラー、可塑剤、強化剤、着色剤から選ばれる添加物のいずれかを含む請求項1に記載した熱可塑性エラストマー組成物。
  3. 反応点としてエポキシ基を有するアクリル系ゴムの50〜40重量%を、最初にポリフッ化ビニリデン(PVDF)の50〜60重量%と溶融混合し、該ゴムをPVDFマトリックス相に分散させるかPVDF相と共連続構造を形成させた後、アクリル系ゴムの架橋剤を添加し、動的せん断流動場下でゴムの活性点で架橋剤と反応させて該ゴムを架橋する熱可塑性エラストマーの製造方法。
  4. 150℃〜280℃の温度範囲においてアクリル系ゴムを分散させる請求項3に記載した熱可塑性エラストマーの製造方法。
  5. ミル、ブラベンダー型混練機、バンバリー型混練機、もしくは二軸押出し機、連続式混練押出し機から選ばれる溶融成型加工機を用いて組成物の混練と反応を同時に行わせる請求項3に記載した熱可塑性エラストマーの製造方法。
  6. 請求項1又は請求項2に記載された熱可塑性エラストマー組成物を、混練押出し機、射出成型機、熱プレス機から選ばれる成型機を用いて溶融成形した、ホース、チューブ、又はシートから選ばれるいずれかの物品。
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