JP4796913B2 - キーインターロックアクチュエータ - Google Patents

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Description

本発明は、キーによって回動操作されるキーロータと、自動変速機のシフトレバーとを連係させたキーインターロック装置を、「ロック」状態と、「アンロック」状態に切り換え作動させるキーインターロックアクチュエータに関するものである。
キーインターロックアクチュエータにて駆動されるこの種のキーインターロック装置は、基本的には、シフトレバーがパーキングポジション以外のポジションにシフトされた状態では、キーロータを作動位置である「ACC」位置から「LOCK」位置へ回動することを阻止する構成となっている。
従来のキーインターロックアクチュエータとしては、例えば、下記に示す特許文献1〜3が挙げられる。
特開平8−197973号公報 特開平8−200480号公報 特開2000−229557号公報
上記特許文献1では、運転席の側方に配置されているシフトレバーの揺動に応じて引き操作されるシフトインターロックケーブルが車のボディ内に配索されており、このシフトインターロックケーブルの端部がインパネ(インストルメントパネル)内に配置されているロック装置内の第1のスライド部材に連結されている。また、シリンダ錠側に設けられているキー装置に接続されているインターロックケーブルが前記ロック装置内まで配索され、該ロック装置内の第2のスライド部材に連結されている。
そして、キーの操作と、ブレーキペダルの踏み操作と、シフトレバーの操作とにより、「LOCK」位置から「ACC」位置への回動を阻止したり、「ACC」位置から「LOCK」位置への回動を阻止するようになっている。
また、特許文献2では、イグニッションスイッチとシフトレバーとの間にボディ内に配索されて、緊張状態にあるときパーキングロック部材によりシフトレバーをP位置に固定するロックアップケーブルと、このロックアップケーブルの途中に介装され、ソレノイドスプリングのバネ力でロックアップケーブルを緊張させる電磁ソレノイドと、この電磁ソレノイドを電源に電気接続するための電源回路とが設けられている。
そして、イグニッションスイッチ、P位置スイッチ、及びストップスイッチの全てがオンのときのみ電源回路により電磁ソレノイドを電源に接続し、ロックアップケーブルをストローク移動させてシフトレバーのP位置への固定を解き、シフトレバーのシフトを可能にしている。
さらに、特許文献3に記載されているキーロック装置は、一対のロックプレートが設けられていて、各ロックプレートには、イグニッションスイッチに設けたソレノイドによって揺動されるストッパがそれぞれ係合可能となっている。このストッパがロックプレートの側壁に対向する状態では、キーノブの「LOCK」位置から、「ACC」位置への回転が阻止され、また、ストッパが他方のロックプレートの側壁に対向する状態では、キーノブの「ACC」位置から「ロック」位置への回転が阻止されるようになっている。
このように、上記特許文献1においては、イグニッションスイッチとシフトレバーとをキーインターロックケーブルやシフトインターロックケーブルで接続して、シフトレバーの動きに対応させてイグニッションのロックを行なうものであり、また、特許文献2では、ロックアップケーブルにソレノイドを介在させて、該ソレノイドによりロックアップケーブルを操作している。
しかし、シフトインターロックケーブルやロックアップケーブル等のコントロールケーブルをインパネ内に配索する方法では、車両の居住空間の拡大や、インパネ式シフト等によりコントロールケーブルを配索するインパネ内のスペースを確保することが困難になってきているのが現状である。また、特許文献3では、イグニッション部分に直接ソレノイドを設けているものの、現実的にはイグニッション部分にはソレノイドを取り付けるスペースは無いという問題がある。
本発明は上述の問題点に鑑みて提供したものであって、少なくとも以下の目的を持ったキーインターロックアクチュエータを提供するものである。
(1)インパネ内にキーインターロックアクチュエータを配置して、コントロールケーブルを駆動するソレノイドとイグニッション部分とをコントロールケーブルで接続することによってイグニッション部分にソレノイドを配置しなくても良いようにすること。
(2)ソレノイドとコントロールケーブルとの間にレバーを介在させて、このレバーの動作によりコントロールケーブルのストローク量を増大させ、ソレノイドの大型化を回避させること。
(3)小型のソレノイドを用いることで、低コスト化、小型化を図ること。
(4)ソレノイドの種類としてキープソレノイドを使用し、このキープソレノイドによりコイルへ通電する時間を短くし、省電力化を図ること。
(5)キーインターロックアクチュエータが故障した場合に備えて、作業者がインパネ内に手を入れて手動でも操作ができるようにすること。
(6)コントロールケーブルのエンド先端にストッパラバーを設けることで、作動時のエンドとキーシリンダとの衝突音を小さくすること。
そこで、本発明の請求項1に記載のキーインターロックアクチュエータでは、シフトレバー141がパーキングポジションに位置し、規制部材28に対して連動部材42が移動可能な状態のときにキーの回転操作若しくは前記シフトレバー141のシフト操作が可能な「アンロック」状態と、
前記シフトレバー141がパーキングポジション以外の位置に位置し、前記連動部材42に対して前記規制部材28は移動が規制され、前記連動部材42は移動可能な「ロック」状態との関係を有するキーインターロック装置を備え、
前記連動部材42を先端に設けたコントロールケーブル40を備えていると共に、該コントロールケーブル40をストローク移動させるアクチュエータ本体60をインパネ内に配置し
記コントロールケーブル40をストローク移動させる手段としてソレノイド66を用い、前記ソレノイド66として、前記プランジャー99の吸引と復帰動作には瞬時通電にて作動し、停止後でも前記プランジャー99の位置を保持することができるキープソレノイド66を用いていることを特徴としている。
請求項2に記載のキーインターロックアクチュエータでは、前記シフトレバー141に設けられているシフトノブボタン142の押操作によるロックピン143の移動によりシフトレバー141のシフト操作を可能にし、
前記シフトレバー141がパーキングポジションに位置し、前記ロックピン143の移動により前記シフトノブボタン142の押操作の有無を検出するP位置検出スイッチ146を有し、
イグニッションスイッチ15がオンでシフトレバー141がパーキングポジションに位置し、前記シフトノブボタン142が押された時の前記P位置検出スイッチ146の出力にて、前記連動部材42を駆動して「ロック」作動させ、
イグニッションスイッチ15がオンでシフトレバー141がパーキングポジションに位置し、前記シフトノブボタン142が押されない時の前記P位置検出スイッチ146の出力にて前記連動部材42を駆動して「アンロック」作動させる制御部150を前記アクチュエータ本体60に設けていることを特徴としている。
請求項3に記載のキーインターロックアクチュエータでは、前キープソレノイド66の直線運動するプランジャー99と、直線運動する前記コントロールケーブル40との間に回転運動するレバー120を介在させていることを特徴としている。
請求項に記載のキーインターロックアクチュエータでは、前記レバー120に、手動操作用延長部が設けられていることを特徴としている。
請求項に記載のキーインターロックアクチュエータでは、前記連動部材42の先端にはゴム製のストッパ55を設けていることを特徴としている。
本発明の請求項1に記載のキーインターロックアクチュエータによれば、連動部材42を先端に設けたコントロールケーブル40を備えていると共に、該コントロールケーブル40をストローク移動させるアクチュエータ本体60をインパネ内に配置しているので、イグニッション部分にはコントロールケーブル40を駆動するソレノイド66を配置する必要がない。そのため、イグニッション部分にソレノイド66を配置するためのスペースを確保する必要がなく、見映えの向上を図ることができる。
また、前記ソレノイド66として、前記プランジャー99の吸引と復帰動作には瞬時通電にて作動し、停止後でも前記プランジャー99の位置を保持することができるキープソレノイド66を用いていることで、連動部材42を引き戻す「ロック」作動させる場合には、該キープソレノイド66の吸引力発生用のコイル97aに瞬時通電をさせるだけである。さらに、連動部材42を突き出す「アンロック」作動をさせる場合には、キープソレノイド66の保持力解除用のコイル97bに瞬時通電をするだけで良いので、コイル97への通電時間を短くでき、省電力化を図ることができる。
請求項2に記載のキーインターロックアクチュエータによれば、インパネ内に配置したアクチュエータ本体60の制御部150により、イグニッションスイッチ15がオンでシフトレバー141がパーキングポジションに位置し、前記シフトノブボタン142が押された時の前記P位置検出スイッチ146の出力にて、前記連動部材42を駆動して「ロック」作動させ、また、イグニッションスイッチ15がオンでシフトレバー141がパーキングポジションに位置し、前記シフトノブボタン142が押されない時の前記P位置検出スイッチ146の出力にて前記連動部材42を駆動して「アンロック」作動させることができ、「ロック」作動、「アンロック」作動をスムーズに行なわせることができる。
請求項3に記載のキーインターロックアクチュエータによれば、前キープソレノイド66の直線運動するプランジャー99と、直線運動する前記コントロールケーブル40との間に回転運動するレバー120を介在させているので、コントロールケーブル40のストローク量を増大させることができ、キープソレノイド66の大型化を回避することができる。このコントロールケーブル40の必要ストロークをキープソレノイド66のプランジャー99の直線運動量のみで確保しようとすると、キープソレノイド66が大型化してしまうことになるが、レバー120によりキープソレノイド66の小型化を達成している。これにより、キープソレノイド66の低コスト化、小型化を図ることができる。
請求項に記載のキーインターロックアクチュエータによれば、前記レバー120に、手動操作用延長部が設けられているので、アクチュエータ本体60が故障した場合には、作業者がインパネ内に手を入れてレバー120の操作、つまりアクチュエータ本体60を手動でも操作を行なうことができる。
請求項に記載のキーインターロックアクチュエータによれば、前記連動部材42の先端にはゴム製のストッパ55を設けているので、作動時の連動部材42と連動部材収容部23の内面との衝突音を小さくすることができる。特に、キーインターロック装置はシリンダ錠12側に設けられていて、運転者の近傍に位置していることから、無用な衝突音の発生もなく、運転者に違和感や不安感を与えることもない。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。先ず、本発明のキーインターロックアクチュエータを説明する前に、キーインターロックアクチュエータにて作動されて、キーシリンダの「LOCK」位置から「ACC」位置への回動阻止と、「ACC」位置から「LOCK」位置への回動阻止するキーインターロック装置の構成について図1〜図7により説明する。
図1において、筒状のハウジング11の前部の内部には、周知な構成のシリンダ錠12が配設されており、このシリンダ錠12にはキーロータ13が回動可能に設けられている。
このキーロータ13は、施錠位置たる「LOCK」位置でキー孔13aに対するキー(図示せず)の抜き差しが可能で、差し込まれたキーが矢印A方向へ回動操作されることに伴い、それぞれ作動位置たる「ACC」、「ON」、及び「START」位置へ順に回動され、その作動位置ではキーの抜き取りが出来ない構成となっている。
また、キーロータ13の後方には、該キーロータ13と一体に回動されるカム部材14が設けられており、このカム部材14を介して、後方に設けられているイグニッションスイッチ15が操作されるようになっている。カム部材14には、前部寄りの外周部に、キーインターロック装置用の第1のカム凸部16と第2のカム凸部17が設けられ、また後部寄りの外周部に、ステアリングロック用のカム凸部18が設けられている。
なお、このカム部材14は、シリンダ錠12をハウジング11に組み込む前にハウジング11の前面開口部側からハウジング11内に挿入して組み込まれる。
上記第1のカム凸部16と第2のカム凸部17のうち、第1のカム凸部16には、図4にも示すように、後部側の角部部分に斜面からなる第1のカム面19が形成されている。また、第2のカム凸部17には、前部側の角部部分に斜面からなる第2のカム面20が形成されていると共に、前面部を規制部21としている。この規制部21は、カム部材14の軸方向に対して直交する面となっている。
ハウジング11内において、カム部材14の前部に対応する外周部部分には、規制部材収容部22及び連動部材収容部23が設けられ、また、カム部材14の後部に対応する部分には、ステアリングロック用収容部24が設けられている。この場合、規制部材収容部22はカム部材14の軸方向に沿って延び、また、連動部材収容部23は、この規制部材収容部22に対して斜めに交差する方向に延びている。連動部材収容部23の一端部には、挿入口23aが形成されている。
連動部材収容部23には、後述する本発明のキーインターロックアクチュエータを構成しているコントロールケーブル40のインナーケーブル41のケーブルエンドに接続されている連動部材42が、当該連動部材収容部23の長手方向に沿って移動(スライド)可能に収容されている。この連動部材42は、連動部材収容部23に対して一端部の挿入口23aから挿入されるようにしている。
また、コントロールケーブル40のアウターケーシング43の端部には合成樹脂製のケーシングキャップ44が装着されており、このケーシングキャップ44の両側の側片45に係合孔46がそれぞれ穿孔されている。この係合孔46を、カバー33の端部の外面に突設された係合凸部33aに係合させることで、カバー33を介して連動部材収容部23側にケーシングキャップ44が取り付けられている。
なお、図1〜図7において示しているコントロールケーブル40の連動部材42やケーシングキャップ44の形状は、後述する形状と少し異なっているが、機能的には同じである。
また、コントロールケーブル40の他端部は、後述するようにインナーケーブル41により連動部材42を連動部材収容部23内においてその長手方向にスライドさせるソレノイドが設けられていて、シフトレバーの操作により上記ソレノイドが制御されて、連動部材42がスライド制御されるようになっている。
すなわち、連動部材42は、シフトレバーのシフトノブボタン142(図21参照)が押されることに伴い、図2に示す第1の位置へ移動され、また、シフトレバーのシフトノブボタン142が離されることに伴い、図6に示す第2の位置へ移動されるようになっている。
上記連動部材42には、図2中左側部に係止凹部47が形成されており、この係止凹部47において、図2中上部側の係止面48は、連動部材42の移動方向に対して斜めに交差する斜面となっている。
規制部材収容部22には、規制部材28が上記連動部材42を跨ぐようにして、当該規制部材収容部22の長手方向(カム部材14の軸方向)に沿って移動可能に収容されている。規制部材28は、図3に示すように、一端部に第1の凸部29を有すると共に、他端部にはこの第1の凸部29より長い第2の凸部30を有している。
規制部材28の第1の凸部29が規制部材収容部22の底面上をスライドすると共に、第2の凸部30が規制部材収容部22の底部に形成された孔31を通してカム部材14側へ突出している。第2の凸部30の基端部には、係止凸部32が形成されている。
規制部材収容部22及び連動部材収容部23の図1中上面側の開口面は、カバー33により閉塞されるようになっている。このカバー33は、周縁部の下部に複数個の係合爪33bを有していて、この係合爪33bを連動部材収容部23の周縁部下部の凸部23bに係合させることにより、ハウジング11に対して着脱可能に装着されている。
このカバー33の装着状態で、連動部材収容部23の上記挿入口23aが開放されていて、この状態で、その挿入口23aから上記連動部材42を挿入してケーシングキャップ44の係合孔46をカバー33の係合凸部33aに係合させるようにしている。
一方、上記ステアリングロック用収容部24には、図示はしないが、ステアリングロック用のカム凸部18により移動される可動枠及びロックバー、並びにこれらをステアリングシャフト側へ付勢するバネが収容されるようになっている。そして、上記キーロータ13が「LOCK」位置へ回動され、且つキーが抜き取られたときに、ロックバーの先端部がステアリングシャフトに係合して当該ステアリングシャフトをロックし、キーロータ13が作動位置へ回動されたときには、そのロックが解除されるように構成されている。
次に、上記構成の作用について説明する。キーロータ13が「LOCK」位置に位置され、且つ、シフトレバーがパーキングポジションに位置された状態では、カム部材14、規制部材28及び連動部材42は図2及び図3に示す状態となっている。
すなわち、カム部材14における第2のカム凸部17が規制部材収容部22と対応する位置にあり、この第2のカム凸部17の規制部21が規制部材28の第2の凸部30の側面に当接することにより、規制部材28が図2に示す規制位置に保持されている。また、ステアリングロック用のロックバーがステアリングシャフトに係合することにより、ステアリングシャフトがロックされた状態となっている。
インナーケーブル41を介して連動する連動部材42は、図2に示す第1の位置に位置されている。この状態では、連動部材42の係止凹部47に、規制部材28の係止凸部32部分が挿入された状態となっており、また、規制部材28の第1の凸部29の内面と連動部材42の右側面との間には所定の隙間が形成された状態となっている。
図2の状態で、キーロータ13のキー孔13aをキーに差し込んで、そのキーによりキーロータ13を作動位置方向である矢印Aの方向へ回動させると、カム部材14における第1のカム凸部16の第1のカム面19が、規制部材28における第2の凸部30を押すことにより、規制部材28が矢印Cの方向へ移動されるようになる。
このとき、キーロータ13が作動位置の一つである「ACC」位置まで回動されると、規制部材28は図5に示す規制解除位置まで移動される。
この状態では、規制部材28の係止凸部32が連動部材42の係止凹部47から退出した位置にあり、連動部材42の矢印B方向及び反対方向への移動が許容された状態となっている。
また、キーロータ13が作動位置の一つである「ACC」位置まで回動されることに伴い、ステアリングシャフトに対するロックバーの係合が外れて、ステアリングシャフトのロックが解除されるようになる。
図5の状態(キーロータ13が「ON」位置まで回動され、且つ、シフトレバーがパーキングポジションにある状態)で、シフトレバーのシフトノブボタンが押されると、インナーケーブル41を介して連動部材42が矢印Bの方向へ引っ張られて、図6に示す第2の位置へ移動される。
連動部材42が第2の位置へ移動した状態では、連動部材42の主体部が、規制部材28における第1の凸部29と係止凸部32との間に挿入された状態となっていて、この連動部材42により、規制部材28の左右方向(矢印C方向及び矢印Cとは反対方向)への移動が規制された状態となっている(図7参照)。
この図6及び図7の状態で、キーロータ13を作動位置から「LOCK」位置へ回動させようとすると、カム部材14における第2のカム凸部17の第2のカム面20が規制部材28の第2の凸部30を押して、規制部材28を矢印Cとは反対方向(規制位置方向)へ移動させようとするが、規制部材28を移動させることはできないため、キーロータ13を「LOCK」位置まで回動させることができない。
したがって、シフトレバーがパーキングポジション以外のポジションにある状態では、キーロータ13を「LOCK」位置まで回動させることができないから、不用意にキーが抜かれたり、ステアリングシャフトがロックされたりすることが防止される。
図6の状態(キーロータ13が作動位置に回動され、且つ、シフトレバーがパーキングポジション以外のポジションにある状態)で、シフトレバーをパーキングポジションへシフトすると、連動部材42が矢印Bとは反対方向へ移動して図5に示す第1の位置に位置されるようになる。
この状態では、連動部材42の係止凹部47が規制部材28の係止凸部32と対応する状態となっており、規制部材28の矢印Cとは反対方向への移動が許容された状態となっている。
図5の状態で、キーロータ13を作動位置から「LOCK」位置方向へ回動させると、第2のカム凸部17の第2のカム面20が規制部材28の第2の凸部30を押すことにより、規制部材28を矢印Cとは反対方向(規制位置方向)へ移動させるようになる。
したがって、キーロータ13が作動位置にある状態で、シフトレバーのシフトノブボタンが離されると、キーロータ13を「LOCK」位置まで回動させることができるようになる。
キーロータ13を「LOCK」位置まで回動させると、図2に示すように、規制部材28は規制位置へ移動され、規制部21により規制位置に保持されるようになり、連動部材42が第1の位置から第2の位置へ移動することが規制されるようになる。
また、キーロータ13を「LOCK」位置まで回動させることに伴い、キーをキーロータ13から抜き取ることができるようになると共に、ステアリングシャフトがロックバーによりロックされるようになる。
このように、規制部材28を図2に示す規制位置から図5及び図6に示す規制解除位置へ移動させることは、カム部材14の第1のカム面19にて行ない、また、規制解除位置から規制位置へ移動させることは、カム部材14の第2のカム面20にて行なうようにしている。
なお、上記図1〜図7に示したキーインターロック装置は、例として挙げたものであり、従来のシフトレバーとキーインターロックケーブルで機械的に接続されている場合や、電気的に連動部材42の移動を制御する本発明の場合にも適用できる構成となっている。
次に、上記キーインターロック装置を駆動する本発明のキーインターロックアクチュエータについて説明する。図8はキーインターロックアクチュエータ1の全体を示し、図8(a)は平面図を、図8(b)は正面図をそれぞれ示している。
図8において、このキーインターロックアクチュエータ1は、箱状のアクチュエータ本体60と、このアクチュエータ本体60から導出されている上記コントロールケーブル40とで構成されている。コントロールケーブル40の一端側には上記連動部材42が設けられていて、他端側はアクチュエータ本体60内に挿入されている。
アクチュエータ本体60の外殻を構成しているケース68は、ベース61と、このベース61の上に配置される四角枠状の中ケース62と、この中ケース62の上面の開口面を覆設するカバー63とで構成されている。なお、これら、ベース61、中ケース62及びカバー63は合成樹脂製としている。
図9はカバー63及び中ケース62を外した場合のアクチュエータ本体60の平面図を示し、図10はベース61を示している。図9及び図10に示すように、ベース61の上面に各種の部品が実装されるようになっており、ベース61の左側には(図10(a)参照)、周囲に複数の位置決め片64にて囲まれることで形成されるソレノイド収容部65が設けられている。
そして、このソレノイド収容部65にキープソレノイド66を配置し、周囲の複数の位置決め片64にてキープソレノイド66の前後左右の位置決めを行なっている。また、キープソレノイド66の上下方向の位置決めは上記中ケース62にて行なっている。
また、ベース61には底面が閉塞された円筒状の軸支部67が形成されており、この軸支部67にはレバー120(図9参照)を軸支すべく図14に示すシャフト70が軸支されるようになっている。図14に示すように、このシャフト70の略中央部分には鍔部71が一体に周設されており、この鍔部71より下方の下部72に図15に示すレバー120の軸穴121を挿通し、シャフト70の下端部分を上記軸支部67に挿入するようにしている。
また、シャフト70の鍔部71より上方の上部73に図9に示すようにコイル状のスプリング110を配置するようにしている。
図10(a)に示すように、レバー120の回動時にベース61との衝突音を防止するためのゴム製のストッパ74(74a、74b)(図9参照)を装着するためのストッパ収容部75(75a、75b)がベース61に形成されている。
上記ストッパ74は、図9に示すように、断面を略凸字状に形成されており、その突出部分は略波形に形成された突出部76とし、レバー120の側面が当接した際に、この突出部76にて受けるようにしている。この突出部76を略波形に形成していることで、単に平面とした場合よりも、一層弾力性を富ませて、レバー120の側面が当たった場合の衝撃自体と、この衝撃による衝撃音(打音)を無くすようにしている。
図11は中ケース62を示し、図11(a)は中ケース62の平面図を、(b)は破断側面図を、(c)は底面図を、(d)は破断正面図をそれぞれ示している。中ケース62の両側の側面下部には、ベース61の両側の側面上部に設けた係合突起77(図10(c)参照)と係合する略コ字型の係合片85が設けられている。
中ケース62の前後の側面の下部には略三角形状の取付部78がそれぞれ突設されており、この取付部78にはネジ79(図8(a)参照)を挿通させる挿通孔80が穿孔されている。そして、上記ベース61の係合突起77に中ケース62の係合片85を係合させると共に、ネジ79を挿通孔80を介してベース61に設けたねじ穴81に螺着することで、中ケース62がベース61に装着される。
なお、図10に示すように、ベース61には車のインパネ内にキーインターロックアクチュエータ1を配置固定するための取付片82が一体に突設されていて、この取付片82にボルト挿通用の挿通孔83が穿孔されている。
また、図11に示すように中ケース62には中板86が水平面上に一体に形成されており、この中板86の下面には下面を開口した円筒状の軸支部87が一体に形成されている。この軸支部87に上記シャフト70の上部73が軸支されるようになっており、中ケース62の軸支部87とベース61の軸支部67にシャフト70が軸支される。
図12はカバー63を示しており、図12(a)はカバー63の平面図を、(b)は破断側面図をそれぞれ示している。偏平なカバー63の各辺には先端部分を鉤型にした弾性を有する係止片90がそれぞれ一体に垂設されており、この係止片90が挿入係止される係止部91が図11に示す中ケース62の各側面の上部にそれぞれ形成されている。
カバー63の係止片90を中ケース62の係止部91にそれぞれ挿入係止すると共に、カバー63の中央部分に穿孔している穴92にネジ93(図8(a)参照)を中ケース62のボス状のねじ穴94に螺着することで、カバー63が中ケース62に確実に保持固定されることになる。
図13はキープソレノイド66を示し、図13(a)はキープソレノイド66の平面図を、(b)は側面図を、(c)は正面図をそれぞれ示している。このキープソレノイド66は、外殻を構成しているヨーク96と、このヨーク96内に配置されて磁気回路を形成するコイル97と、このコイル97の側方に配置されて磁気回路の一部に組み込まれている永久磁石98と、この永久磁石98及びコイル97の中心部分をスライドして吸引、復帰する棒状のプランジャー99と、コイル97に接続している複数本のリード線100と、このリード線100の先端に接続されていて外部からの電源を受けるためのコネクタ101等で構成されている。
上記キープソレノイド66は、磁気回路上の一部に永久磁石98を組み込んだもので、瞬間電流を吸引力発生用コイルに流すだけでプランジャー99を吸引し、電流を遮断しても、永久磁石98の磁気によりそのままプランジャー99を吸着保持しているものである。また、保持力解除用コイルに電流を瞬間流すとプランジャー99は復帰する。
このキープソレノイド66をベース61上に配置した場合、該キープソレノイド66から導出されているリード線100は、中ケース62の中板86の開口部102(図11(a)参照)を介して引き回すと共に、先端のコネクタ101はキープソレノイド66を制御するための制御回路を実装したプリント基板103(図8(a)参照)に接続されるようになっている。
また、図8に示すように、上記プリント基板103には外部との接続用のコネクタ104が実装されていて、このコネクタ104は、中ケース62の側面に開口した開口部105(図11(d)参照)より露出させている。
次に、コントロールケーブル40の構成について説明する。図17(a)はコントロールケーブル40の正面図を示し、(b)は要部平面図を示している。コントロールケーブル40を構成しているアウターケーシング43の一方の端部には、円筒状のクランプ材50にて該アウターケーシング43とケーシングキャップ44とをカシメて、該クランプ材50にてケーシングキャップ44とアウターケーシング43とを一体的に保持固定している。
また、アウターケーシング43の他方側には、略円筒状のキャップ51がクランプ材50にて上記と同様に保持固定されている。上記キャップ51の先端側には溝52が周設されており、また、この溝52より先端側に至るほど細径に形成されている。
上記アウターケーシング43内にはインナーケーブル41がスライド自在に挿通されており、インナーケーブル41の一端側には上述したように金属製の連動部材42が固着されており、また、インナーケーブル41の他端側には金属製の球体53が固着されている。
図18に示すように、金属製の連動部材42の先端面には略矢印状の突起54が一体に突設されており、この突起54に図19に示すゴム製のストッパ55が装着されるようになっている。すなわち、このストッパ55の内部には凹所56が形成されていて、この凹所56に連動部材42の突起54を嵌め込むことで、ストッパ55が連動部材42の先端面に装着される。
次に、アクチュエータ本体60のベース61上でシャフト70にて軸支されるレバー120について説明する。図15に示すように、合成樹脂製のレバー120の基部にはシャフト70の上部73が挿入される軸穴121が穿設されており、この軸穴121の近辺の上面には円柱状の突起122が一体に突設されている。
図9に示すように、レバー120をシャフト70にて軸支すると共に、シャフト70の上部73に挿通したスプリング110を鍔部71上に配置し、該スプリング110の一端に形成した略U字状の係止部111を突起122に引っ掛け係止している。また、スプリング110の他端112はキープソレノイド66の側面に当接係止し、このスプリング110の付勢力によりレバー120を図9の右方に付勢している。
また、図9及び図15に示すように、レバー120の先端側には底面が閉塞され、上面を開口した円形で凹状の球体収容部123が形成されており、この球体収容部123内にはインナーケーブル41の球体53が収容配置されるようになっている。
この球体収容部123の底面は、球体53の曲面に沿うように半球状に形成されており、また、この凹状の球体収容部123には、レバー120の上面と側方に連通する垂直スリット124が形成されている。さらには、球体収容部123からレバー120の側方と上記垂直スリット124に連通する水平スリット125が形成されている。
図16は図15(a)において、矢印B方向に見た図を示しており、インナーケーブル41の球体53をレバー120の球体収容部123に収容配置する場合には以下のようにして行なう。すなわち、インナーケーブル41を垂直スリット124に合わせながら球体53を球体収容部123内に入れる。このとき、インナーケーブル41を垂直スリット124の下方へと挿入しながら球体53を球体収容部123に挿入する。
次いで、図9に示すように、インナーケーブル41を垂直スリット124から水平スリット125へと入れることで、インナーケーブル41が横方向にアクチュエータ本体60から導出される形となる。
また、図13に示すように、キープソレノイド66のプランジャー99の先端にはスリット114が形成され、さらに、このスリット114と直交する形で穴115が貫通して設けてある。一方、図15に示すように、レバー120の基部側は偏平に形成された連結部126に楕円形状の連結穴127が穿孔されており、このレバー120の連結部126にキープソレノイド66のプランジャー99のスリット114を遊嵌挿入する。
そして、図9に示すように、ピン116をプランジャー99の穴115とレバー120の連結穴127に挿入し、レバー120とプランジャー99とを連結する。ピン116とプランジャー99の穴115とは圧入された状態であり、ピン116とレバー120の連結穴127とは遊嵌されている状態である。
また、図9及び図15に示すように、レバー120の左側の平坦面の部分をストッパ74aに当接する当接面133とし、レバー120の右側の平坦面の部分をストッパ74bに当接する当接面134としている。
ここで、図9に示すように、コントロールケーブル40のキャップ51は、ベース61の側壁129に位置決め固定されるようになっている。すなわち、図10に示すように、ベース61の側壁129には上端面を開口した略U字状の切欠部130が形成されており、この切欠部130の内寸法を、キャップ51の溝52の外径より少し大きく設定して、切欠部130にキャップ51の溝52を挿入可能としている。
そして、図11(b)に示すように、中ケース62の下端より垂設した舌片131を切欠部130の上部に挿入し、舌片131の先端の半円形状の部分がキャップ51の溝52に挿入される。このようにして、キャップ51の溝52がベース61の切欠部130と中ケース62の舌片131とで挟持され、キャップ51はベース61と中ケース62とで前後左右、上下方向に位置決め配置されることになる。
また、レバー120をベース61上に配置した場合には、図9及び図10に示すように、ベース61に開口した開口部139からレバー120の先端部135が突出するようになっている。これは、例えばアクチュエータ本体60が故障した場合に備えて、作業者がインパネ内に手を入れてレバー120の操作、つまりアクチュエータ本体60を手動でも操作ができるようにしたものである。
上記のようにして構成されるキーインターロックアクチュエータ1を車のインパネ内に配置した状態を図20に示す。シフトレバー141の頭部の側面には図20及び図21に示すように、シフトノブボタン142が設けられており、このシフトノブボタン142に連動するロックピン143は、車体に固定されているディテントプレート144のディテント溝145に係合離脱自在に位置している。
機構自体は周知であるので説明は省略するが、シフトレバー141がパーキングポジションに位置した状態で、シフトノブボタン142を押し込むことで、機構を介してロックピン143が下方に移動させられ、該ロックピン143がディテント溝145から離脱することで、シフトレバー141をパーキングポジション(P位置)から他のポジションへシフトさせることができる。
本発明では、シフトレバー141が「P位置」で、シフトノブボタン142の操作状態(押されているか、押されていないか)を検出するP位置検出スイッチ146を、ディテントプレート144に設けている。図21(a)はシフトレバー141が「P位置」であって、シフトノブボタン142が押されていない状態を示しており、そのため、ロックピン143は上方に位置してディテントプレート144のディテント溝145に位置している。これにより、ロックピン143がP位置検出スイッチ146のアクチュエータ147を上方へ付勢していることで、P位置検出スイッチ146はオフ状態となっている。
次に、図21(b)に示すように、シフトレバー141が「P位置」で、シフトノブボタン142を押し込むと、ロックピン143は下方に移動するため、P位置検出スイッチ146のアクチュエータ147からロックピン143が離れることで、アクチュエータ147は復帰し、これにより、P位置検出スイッチ146はオン状態となる。
図22は、本発明に関する電気制御関係のブロック図を示し、キーインターロックアクチュエータ1には、プリント基板103に実装されている制御部150が設けられている。この制御部150にバッテリからの電源電圧+B、ACCスイッチ35(アクセサリースイッチ)、イグニッションスイッチ15、上記P位置検出スイッチ146、及びオートマチックトランスミッションのECUに設けられシフトレバー141のP位置を検出するP位置スイッチ148からの信号が入力されるようになっている。
ここで、P位置検出スイッチ146が「オフ」の状態(図21(a)参照)では、図22に示すように、P位置検出スイッチ146がグランド(GND)には接続されず、制御部150内の回路には「Hレベル」として電圧Vccが入力される。また、P位置検出スイッチ146が「オン」の状態(図21(b)参照)では、P位置検出スイッチ146が「Lレベル」としてグランドに接続されることになる。すなわち、ここでは、P位置検出スイッチ146の信号レベルとして、オンがGND(Lレベル)、オフがVcc(Hレベル)としている。
そして、イグニッションスイッチ15、P位置検出スイッチ146及びP位置スイッチ148からの信号の状態によって、キーインターロックアクチュエータ1の制御部150が、キープソレノイド66を駆動制御することで、図8に示すように、連動部材42を押し出したり(アンロック作動状態)、連動部材42を引き戻したり(ロック作動状態)するものである。
ここで、「アンロック作動状態」とは、図5に対応するものであり、連動部材42を連動部材収容部23の図中の上部に位置させた状態で(シフトレバー141がP位置の状態)、且つ規制部材28が図中の左方に移動して、連動部材42と規制部材28との係合が解除された状態をいう。この「アンロック」の状態では、キーを「LOCK」位置に回動操作が可能である。
また、「ロック作動状態」とは、図6に対応するものであり、連動部材42を連動部材収容部23の図中の下部に位置させた状態で(シフトレバー141がP位置以外の状態)、かつ規制部材28が図中の左方に移動して、連動部材収容部23と規制部材28とが係合している状態をいう。この「ロック」の状態では、連動部材42により規制部材28の左右方向への移動が規制され、キーを「ACC」位置から「LOCK」位置への回動が阻止されている状態である。
次に、キーインターロックアクチュエータ1の動作について説明する。キーをシリンダ錠12に差し込んで、「LOCK」位置から「ACC」位置を介して「ON」位置まで回動させ、さらに「START」位置まで回動させてエンジンを始動させる。エンジンを始動させるとキーは「ON」位置に戻る。
ここで、キーインターロックアクチュエータ1の「アンロック」作動の条件は、図23に示すように、イグニッションスイッチ15がオン、シフトレバー141がパーキングポジション(P位置)で、シフトノブボタン142を押さない場合(P位置検出スイッチ146がオフの場合)としている(図21(a)参照)。
また、「ロック」作動の条件は、図24に示すように、イグニッションスイッチ15がオン、シフトレバー141がP位置で、シフトノブボタン142を押した場合(P位置検出スイッチ146がオンの場合)としている(図21(b)参照)。
シフトレバー141が「P位置」にあって、シフトレバー141のシフトノブボタン142を押さない状態では、図21(a)に示すように、ロックピン143は上部に位置しているので、P位置検出スイッチ146はオフとなっている。この初期状態では、アクチュエータ本体60のキープソレノイド66のプランジャー99が復帰している状態であり(プランジャー99が突出して、図9のレバー120が実線で示す位置)、インナーケーブル41は、アクチュエータ本体60より押し出されている状態である。したがって、連動部材42は図5に対応する位置に位置し、「アンロック」状態となっている(図8参照)。
次に、図21(b)に示すように、シフトレバー141が「P位置」にあって、運転者がシフトレバー141のシフトノブボタン142を押すと、ロックピン143がP位置検出スイッチ146から離れるため、P位置検出スイッチ146はオンとなる。この状態では、制御部150(図22参照)内の機能的なブロック図である図24に示すように、イグニッションスイッチ15とP位置スイッチ148からのHレベルの信号がアンドゲートG1に入力されることで、このアンドゲートG1の出力はHレベルとなる。また、P位置検出スイッチ146からオン信号であるLレベルの信号がアンドゲートG2に入力されることで、アンドゲートG2はLレベルの信号を出力する。
上記アンドゲートG2のLレベルの信号により、制御部150は、キープソレノイド66の吸引力発生用のコイル97aに瞬時通電をするように制御し、この吸引力発生用のコイル97aが通電されることで、プランジャー99がスプリング110の付勢力に抗して吸引される。プランジャー99が吸引されて、コイル97aへの通電が遮断されても、永久磁石98の保持力にてプランジャー99は吸引された状態で保持されている。
プランジャー99が吸引されると、レバー120はシャフト70を軸にして図9に示す二点鎖線の位置まで回動させられる。これにより、インナーケーブル41が引かれることで、連動部材42も引かれ、「ロック」作動される(図8参照)。この「ロック」の状態では、連動部材42は図6に示すように、連動部材収容部23内で図中のB方向に移動させられる。
運転者がシフトレバー141をシフトノブボタン142を押しながらP位置に戻した後に、シフトノブボタン142を離すと、図21(a)に示すように、ロックピン143が上昇してP位置検出スイッチ146はオフとなる。P位置検出スイッチ146がオフすると、図23に示すように、P位置検出スイッチ146からオフ信号であるHレベルの信号がアンドゲートG2の一方の入力端に入力されるので、このアンドゲートG2の出力はHレベルとなる。このHレベルの信号により、制御部150は、キープソレノイド66の保持力解除用のコイル97bに瞬時通電をするように制御し、この保持力解除用のコイル97aが通電されることで、プランジャー99は復帰して突き出される。
キープソレノイド66の保持力解除用のコイル97bへの通電が遮断されても、レバー120はスプリング110の付勢力により図9に示す実線の位置で保持されており、インナーケーブル41は突き出された状態を保持している。
プランジャー99が突き出されると、図9に示すように、レバー120はシャフト70を介して図中の反時計方向に回動し、このレバー120の回動によりインナーケーブル41が押し出されて、「アンロック」の作動を行なう(図8参照)。
この「アンロック」状態において、キーの回動操作が可能である。
ここで、シフトレバー141のシフトノブボタン142の操作において、キーインターロックアクチュエータ1のキープソレノイド66を制御してインナーケーブル41を図8において右方に押し出す場合の連動部材42の「アンロック」作動状態と、左方にインナーケーブル41を引き戻す場合の連動部材42の「ロック」作動状態において、本発明では、インナーケーブル41をキープソレノイド66のプランジャー99により直接駆動せずに、レバー120を介在させていることで、インナーケーブル41のストローク量を増大させることができる。
すなわち、図9に示すように、キープソレノイド66のプランジャー99は、シャフト70にて回動自在としたレバー120の基部側とピン116を介して回動自在に連結し、このプランジャー99の直線運動をレバー120により回転運動に変換し、さらに、レバー120の先端側とインナーケーブル41の球体53と回動自在に連結して、レバー120の回転運動をインナーケーブル41に直線運動へと変換している。
このようにして、キープソレノイド66とインナーケーブル41との間にレバー120を介在させていることで、インナーケーブル41のストローク量を増大させることができ、キープソレノイド66の大型化を回避することができる。
このインナーケーブル41の必要ストロークをキープソレノイド66のプランジャー99の直線運動量のみで確保しようとすると、キープソレノイド66が大型化してしまうことになるが、本発明では、レバー120によりキープソレノイド66の小型化を達成している。これにより、キープソレノイド66の低コスト化、小型化を図ることができる。
また、キープソレノイド66を駆動して、連動部材42を引き戻す「ロック」作動させる場合には、該キープソレノイド66の吸引力発生用のコイル97aに瞬時通電をさせるだけである。さらに、連動部材42を突き出す「アンロック」作動をさせる場合には、キープソレノイド66の保持力解除用のコイル97bに瞬時通電をするだけで良いので、コイル97への通電時間を短くでき、省電力化を図ることができる。
ここで、キープソレノイド66を駆動して連動部材42を突き出す「アンロック」作動をさせた場合、連動部材42は、図1に示す連動部材収容部23の内面に当接するが、連動部材42の先端部分にはゴム製のストッパ55を設けているので、作動時の連動部材42と連動部材収容部23の内面との衝突音を小さくすることができる。
特に、キーインターロック装置は図1に示すようにシリンダ錠12側に設けられていて、運転者の近傍に位置していることから、無用な衝突音の発生もなく、運転者に違和感や不安感を与えることもない。
また、レバー120の回動時においても、レバー120の一方の当接面133にはゴム製のストッパ74aが対応して配置され、他方の当接面134にはストッパ74bが対応して配置されているので、レバー120のストッパ74への衝突時に、衝撃を吸収すると共に、衝撃音も無くすようにしている。
また、本実施形態では、車のインパネ内のキーインターロックアクチュエータ1を配置し、キープソレノイド66とキーインターロック装置のイグニッション部分をインナーケーブル41で接続し、キープソレノイド66の駆動によりインナーケーブル41をストローク移動させていることで、イグニッション部分にキープソレノイド66を配置する必要がない。そのため、イグニッション部分にキープソレノイド66を配置するためのスペースを確保する必要がなく、見映えの向上を図ることができる。
さらに、インパネ内に配置したアクチュエータ本体60の制御部150により、イグニッションスイッチ15がオンでシフトレバー141がパーキングポジションに位置し、前記シフトノブボタン142が押された時のP位置検出スイッチ146の出力にて、前記連動部材42を駆動して「ロック」作動させ、また、イグニッションスイッチ15がオンでシフトレバー141がパーキングポジションに位置し、前記シフトノブボタン142が押されない時の前記P位置検出スイッチ146の出力にて前記連動部材42を駆動して「アンロック」作動させることができ、「ロック」作動、「アンロック」作動をスムーズに行なわせることができる。
本発明の実施の形態におけるキーインターロック装置の分解斜視図である。 本発明の実施の形態におけるキーロータが「LOCK」位置に位置され、且つシフトレバーがパーキングポジションにある状態を、カバーを外して示す要部平面図である。 本発明の実施の形態における図2中のX−X線に沿う断面図である。 本発明の実施の形態におけるカム部材の要部平面図である。 本発明の実施の形態におけるシフトレバーがパーキングポジションにあり、キーロータが「ACC」位置へ回動された状態での要部平面図である。 本発明の実施の形態におけるキーロータが「ACC」位置へ回動され、且つ、シフトレバーがパーキングポジション以外のポジションにある状態での要部平面図である。 本発明の実施の形態における図6中Y−Y線に沿う断面図である。 (a)(b)は本発明の実施の形態におけるキーインターロックアクチュエータの平面図及び正面図である。 本発明の実施の形態におけるカバー及び中ケースを外した場合のアクチュエータ本体の平面図である。 (a)〜(c)は本発明の実施の形態におけるアクチュエータ本体のベースの平面図、側面図及び正面図である。 (a)〜(d)は本発明の実施の形態における中ケースの平面図、破断側面図、底面図及び破断正面図である。 (a)(b)本発明の実施の形態におけるカバーの平面図及び破断側面図である。 (a)〜(c)は本発明の実施の形態におけるキープソレノイドの平面図、側面図及び正面図である。 (a)(b)は本発明の実施の形態におけるシャフトの側面図及び正面図である。 (a)は本発明の実施の形態におけるレバーの平面図であり、(b)は図15(a)におけるA−A断面図である。 本発明の実施の形態における図15(a)においてB方向に見た図である。 (a)(b)は本発明の実施の形態におけるコントロールケーブルの正面図及び要部平面図である。 (a)〜(c)は本発明の実施の形態におけるコントロールケーブルの連動部材の拡大平面図、拡大正面図及び拡大側面図である。 (a)〜(c)は本発明の実施の形態における連動部材の先端の装着するストッパの拡大破断平面図、拡大側面図及び拡大正面図である。 本発明の実施の形態におけるインパネ内にキーインターロックアクチュエータを配置した状態を示す図である。 (a)(b)は本発明の実施の形態におけるシフトノブボタンの操作によるP位置検出スイッチの動作を示す説明図である。 本発明の実施の形態における電気制御関係を示すブロック回路図である。 本発明の実施の形態におけるロック作動状態を示す機能回路図である。 本発明の実施の形態におけるアンロック作動状態を示す機能回路図である。
符号の説明
1 キーインターロックアクチュエータ
15 イグニッションスイッチ
28 規制部材
40 コントロールケーブル
41 インナーケーブル
42 連動部材
55 ストッパ
60 アクチュエータ本体
66 キープソレノイド
99 プランジャー
120 レバー
141 シフトレバー
142 シフトノブボタン
143 ロックピン
146 P位置検出スイッチ
150 制御部

Claims (5)

  1. シフトレバー(141)がパーキングポジションに位置し、規制部材(28)に対して連動部材(42)が移動可能な状態のときにキーの回転操作若しくは前記シフトレバー(141)のシフト操作が可能な「アンロック」状態と、
    前記シフトレバー(141)がパーキングポジション以外の位置に位置し、前記連動部材(42)に対して前記規制部材(28)は移動が規制され、前記連動部材(42)は移動可能な「ロック」状態との関係を有するキーインターロック装置を備え、
    前記連動部材(42)を先端に設けたコントロールケーブル(40)を備えていると共に、該コントロールケーブル(40)をストローク移動させるアクチュエータ本体(60)をインパネ内に配置し
    前記コントロールケーブル(40)をストローク移動させる手段としてソレノイド(66)を用い、
    前記ソレノイド(66)として、前記プランジャー(99)の吸引と復帰動作には瞬時通電にて作動し、通電停止後でも前記プランジャー(99)の位置を保持することができるキープソレノイド(66)を用いていることを特徴とするキーインターロックアクチュエータ。
  2. 前記シフトレバー(141)に設けられているシフトノブボタン(142)の押操作によるロックピン(143)の移動によりシフトレバー(141)のシフト操作を可能にし、
    前記シフトレバー(141)がパーキングポジションに位置し、前記ロックピン(143)の移動により前記シフトノブボタン(142)の押操作の有無を検出するP位置検出スイッチ(146)を有し、
    イグニッションスイッチ(15)がオンでシフトレバー(141)がパーキングポジションに位置し、前記シフトノブボタン(142)が押された時の前記P位置検出スイッチ(146)の出力にて、前記連動部材(42)を駆動して「ロック」作動させ、
    イグニッションスイッチ(15)がオンでシフトレバー(141)がパーキングポジションに位置し、前記シフトノブボタン(142)が押されない時の前記P位置検出スイッチ(146)の出力にて前記連動部材(42)を駆動して「アンロック」作動させる制御部(150)を前記アクチュエータ本体(60)に設けていることを特徴とする請求項1に記載のキーインターロックアクチュエータ。
  3. キープソレノイド(66)の直線運動するプランジャー(99)と、直線運動する前記コントロールケーブル(40)との間に回転運動するレバー(120)を介在させていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のキーインターロックアクチュエータ。
  4. 前記レバー(120)に、手動操作用延長部が設けられていることを特徴とする請求項3に記載のキーインターロックアクチュエータ。
  5. 前記連動部材(42)の先端にはゴム製のストッパ(55)を設けていることを特徴とする請求項1に記載のキーインターロックアクチュエータ
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