JP4795841B2 - 発芽ハトムギ発酵処理物 - Google Patents
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Description
本発明に用いる発芽ハトムギは、ハトムギ種子を1〜200mm発芽させたものである。芽の部分が200mmを超えた発芽ハトムギを用いる場合、ハトムギの種子部に含まれる栄養分が少ないため、微生物による発酵が十分に行えない場合がある。その結果、優れた生理活性を有する発芽ハトムギ発酵処理物が得られない場合がある。発芽方法は、当業者が通常用いる方法を用いればよく特に制限されない。
上記発芽ハトムギは、発酵する前に予め酵素処理しておくことが好ましい。酵素処理することによって、発芽ハトムギ中に含まれる成分を低分子化し、発酵を容易とすること、あるいは含有される有効成分(活性成分)を発芽ハトムギ中から溶出させることができる。酵素処理は、発芽ハトムギと酵素とを接触させればよく、例えば、発芽ハトムギ粉砕物を含む緩衝液中に酵素を添加することにより行われる。
次いで、上記発芽ハトムギまたはその酵素処理物を発酵する。発酵は、発酵の種類に応じて、乳酸菌、納豆菌、糸状菌、および放線菌からなる群より選択される少なくとも一種の微生物を用いて行われる。これらの微生物の中でも、乳酸菌が特に好ましい。微生物は、単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。上記微生物は、発酵を効率的に行う観点から、微生物を対数増殖期となるまで種培養しておくこと(種培養液)が好ましい。
岡山県産ハトムギ種子を十分水洗した後、25℃、相対湿度45%の環境下で5日間発芽させた。芽の長さは4〜8mm(平均6mm)であった。この発芽ハトムギを水洗した後、減圧下、40℃にて乾燥し、ボールミルを用いて粉砕した。この粉砕物1kgに蒸留水6Lを加えて50℃にて5時間撹拌した後、121℃にて15分間滅菌し、室温まで冷却して発芽ハトムギ含有液を得た。
ラクトバチラス・アシドフィラスJCM1229の代わりに、表1に記載の乳酸菌を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、発芽ハトムギ発酵物のエタノール処理粉末(淡黄色粉末)を得た。これらの粉末の収量を表1にまとめて示す。
実施例1〜8で得られた各発芽ハトムギ含有液に、さらにアミラーゼAD「アマノ」1(α−アミラーゼ、天野エンザイム株式会社)を10g添加し、60℃にて3時間作用させた。その後、121℃にて15分間滅菌して発芽ハトムギ酵素処理液を得た。それぞれ発芽ハトムギ酵素処理液1〜8とする。
アスペルギルス・ニゲルJCM5546を、ポテトデキストロース培地10mL中で30℃にて18時間培養し、アスペルギルス・ニゲルJCM5546の種培養液を得た。
アスペルギルス・オリゼJCM2230を、ポテトデキストロース培地10mL中で30℃にて18時間培養し、アスペルギルス・オリゼJCM2230の種培養液を得た。
岡山県産ハトムギ種子を十分水洗した後、減圧下、40℃にて乾燥し、ボールミルを用いて粉砕した。この粉砕物100gに、蒸留水600mLを加えて80℃にて5時間加熱混合した。その後、10,000×gの条件下、4℃にて20分間遠心分離を行い、上清を得た。上清をさらに凍結乾燥してハトムギエキス(淡黄色粉末)0.9gを得た。
岡山県産ハトムギ種子を十分水洗した後、減圧下、40℃にて乾燥し、ボールミルを用いて粉砕した。この粉砕物100gに、蒸留水600mLを加えて121℃にて15分間滅菌した。アミラーゼAD「アマノ」1(α−アミラーゼ、天野エンザイム株式会社)を100mg添加し、60℃にて3時間作用させた。その後、121℃にて15分間滅菌してハトムギ酵素処理液を得た。
岡山県産ハトムギ種子を十分水洗した後、25℃、相対湿度45%の環境下で5日間発芽させた。芽の長さは4〜8mm(平均6mm)であった。この発芽ハトムギを水洗した後、減圧下、40℃にて乾燥し、ボールミルを用いて粉砕した。この粉砕物100gに蒸留水600mLを加えて80℃にて5時間加熱混合した。さらに、95%エタノールを600mL添加し、4℃で12時間放置した。その後、10,000×gの条件下、4℃にて20分間遠心分離を行い、上清を得た。上清をさらに凍結乾燥して発芽ハトムギエキスのエタノール処理粉末(淡黄色粉末)1.0gを得た。
実施例1〜18の発芽ハトムギ発酵処理物(発芽ハトムギ発酵物のエタノール処理粉末または発芽ハトムギ発酵液粉末)、比較例1の生ハトムギエキス、比較例2の生ハトムギ発酵処理物(発芽ハトムギ発酵物のエタノール処理粉末)、および比較例3の発芽ハトムギエキスをそれぞれ試料として用いて、以下の(1)〜(12)の評価を行った。結果を表2にまとめて示す。
各試料を蒸留水に1.0mg/mLの濃度で溶解させた。各試料溶液について紫外可視分光光度計を用いて200〜800nmの間でスキャニングを行った。実施例1の発芽ハトムギ発酵処理物のスペクトルを図1に示す。
ポリフェノール含量は、Folin−Denis法(分析実務者が書いた 五訂日本食品標準成分表分析マニュアルの解説、254頁、2001年、中央法規出版(株))により没食子酸等量として求めた。すなわち、各試料を蒸留水15mg/mLの濃度で溶解し、試料溶液を調製した。この試料溶液1mLと、フォーリン試薬(タングステン酸ナトリウム25g、リンモリブデン酸5g、リン酸12.5mLに蒸留水180mLを加えて2時間煮沸還流後、蒸留水で1Lとしたもの)1mLとを混合して5分間放置した。さらに、10%炭酸ナトリウム水溶液を1mL添加し、1時間放置後、700nmにおける吸光度を測定した。また、試料溶液の代わりに蒸留水のみを用いたこと以外は上記と同様にして測定した吸光度をコントロールとした。各種濃度の没食子酸水溶液を調製して上記と同様に測定して検量線を作成し、各試料に含まれるポリフェノール含量を没食子酸等量として測定した。
DPPH(1,1−Diphenyl−2−picrylhydrazyl)を利用して以下の方法にてラジカル捕捉活性を測定した。すなわち、試料を蒸留水に種々の濃度で溶解し、試料溶液を調製した。試料溶液250μLに、0.5mMのDPPHメタノール溶液を250μL加えて撹拌し、暗所にて1時間反応させた。得られた反応液について517nmにおける吸光度を測定した。この吸光度をAとする。他方、DPPHを用いないこと以外は上記と同様にして吸光度を測定した。この吸光度をBとする。得られた吸光度AおよびBの値を用いてラジカル捕捉活性(%)を以下の式から算出した。
ラジカル捕捉活性(%)={1−(A/B)}×100
試料を蒸留水に15mg/mLの濃度で溶解し、試料溶液を調製した。試験管に、上記試料溶液、0.3mMのキサンチン水溶液、0.1MのNa2CO3緩衝液(pH8.5)、0.75mMのニトロブルーテトラゾリウム水溶液、0.6mMのEDTA水溶液、および1g/Lのウシ血清アルブミン溶液をそれぞれ0.1mL加え、25℃にて10分間静置した。次いで、キサンチンオキシダーゼ溶液を加えて素早く攪拌し、25℃にて20分間静置して反応させた。その後、10mM塩化カルシウム溶液0.5mLを加えて反応を停止させて、波長560nmにおける吸光度を測定した。得られた吸光度をAとする。なお、吸光度Aのブランクとしてキサンチンオキシダーゼ溶液の代わりに蒸留水を用いて吸光度を測定した。この吸光度をBとする。
スーパーオキサイド消去率(%)={1−(A−B)/(C−D)}×100
100mMリン酸緩衝液(pH6.8)に、試料を10mg/mLとなるように溶解した。この試料溶液0.1mLに変異原としてTrp−P−2(0.1mL)を添加し、さらにサルモネラ・チフィムリウム(Salmonella typhimurium)TA98の培養液0.1mL、ヒスチジン−ビオチン溶液0.1mL、S9Mix(0.5mL)を添加した。添加後、37℃にて30分間保持し、0.6%NaClを含む0.7%軟寒天溶液と共に最少培地に注ぎ、プレート上に均一に広げて固化させた。その後、37℃にて2日間培養し、最小培地プレート上に生じたコロニー数(復帰変異コロニー数)を計測した。得られたコロニー数をAとする。
抗変異原性(%)=〔(B−A)/(B−C)〕×100
試料を蒸留水に15mg/mLの濃度で溶解した試料溶液;0.05Mリン酸ナトリウム緩衝溶液(pH7.0)に、マッシュルームから分離および精製したチロシナーゼ(シグマ(Sigma)社)を200U/mLの濃度で溶解したチロシナーゼ溶液;および上記リン酸ナトリウム緩衝溶液(pH7.0)に、チロシンを0.03質量%となるように溶解したチロシン溶液をそれぞれ調製した。
チロシナーゼ阻害率(%)={1−(A−B)/(C−D)}×100
B16マウスメラノーマF0ストレイン(B16F0)細胞を35mmディッシュに1ディッシュあたり2000個播種して、5%二酸化炭素存在下、37℃にて24時間培養した。培養後、試料を蒸留水に5mg/mLの濃度で溶解した試料溶液0.1mLを添加した5質量%ウシ胎児血清(FCS)添加ダルベッコ改変イーグル培地(DMEM)に交換した。交換後さらに7日間培養した。0.25%トリプシンを用いて細胞をはがし、1.5mLマイクロチューブに移して遠心分離して細胞沈殿物を得た。この細胞沈殿物について以下の基準で目視判定を行い、スコア化(5段階スコア:1白−5黒)した。なお、スコア化において、試料溶液を添加していない、5質量%ウシ胎児血清(FCS)添加ダルベッコ改変イーグル培地(DMEM)を用いたこと以外は上記と同様にして得られた細胞沈殿物の色(基準1)、およびさらに10mMのβ−アルブチン水溶液を加えた5質量%ウシ胎児血清(FCS)添加ダルベッコ改変イーグル培地(DMEM)を用いたこと以外は上記と同様にして得られた細胞沈殿物の色(基準2)を基準に用いた。
5: 著しく黒化する(基準1と同等の色である)
4: 黒化が強い
3: 黒化している
2: やや黒化している
1: 全く黒化しない(基準2と同等の色である)
試料を0.2Mトリス塩酸緩衝液(pH8.0)に15mg/mLの濃度で溶解した試料溶液;コラゲナーゼ水溶液(2U/mL);および20mmol/Lの塩化カルシウムを含有する0.2Mトリス塩酸緩衝液(pH8.0)に、Pz−ペプチド(BACHEM Fenichemikalien AG社)が0.5mol/Lとなるように溶解した基質溶液をそれぞれ調製した。
コラゲナーゼ阻害率(%)={1−(A−B)/(C−D)}×100
試料を蒸留水に15mg/mLの濃度で溶解した試料溶液;0.2Mトリス塩酸緩衝液(pH8.0)10mLに、エラスターゼTypeIII(シグマ(Sigma)社)5mgを溶解したエラスターゼ溶液;および0.2mMのN-succinyl-ala-ala-ala-p-nitroanilide(シグマ(Sigma)社)水溶液(基質溶液)をそれぞれ調製した。
エラスターゼ阻害率(%)={1−(A−B)/(C−D)}×100
試料を蒸留水に15mg/mLの濃度で溶解した試料溶液;酢酸緩衝液(pH4.0)に、ヒアルロニダーゼを400U/mLの濃度で含有するヒアルロニダーゼ溶液;2.5mmol/LのCaCl2水溶液にCompound48/80を2.0mg溶解させた活性化剤溶液;および0.5mg/mLヒアルロン酸カリウム緩衝液(基質溶液)をそれぞれ調製した。
ヒアルロニダーゼ阻害率(%)={1−(A−B)/(C−D)}×100
体重250〜300gのWister系雄性ラット5匹を頚動脈切断により放血致死させた後、腹腔内にPBS(NaClを154mM、KClを2.7mM、CaCl2を0.9mM、グルコースを5.6mM、およびHEPESを5mMの割合で含む:pH7.4)10mLを注入し、腹部を2分間おだやかにマッサージした。開腹後、腹水を採取し、腹腔内をPBS10mLでさらに洗浄した。腹水と洗浄液とを合わせ、120×gの条件下、4℃にて10分間遠心分離を行い、細胞ペレットを得た。細胞ペレットについて、PBSで洗浄し、上記と同じ条件で遠心分離する操作を2回繰り返して行った後、PBS0.5mLに再浮遊させた。この細胞浮遊液を、密度勾配遠心分離法により精製し、肥満細胞分画を得た。肥満細胞分画にPBSを加えて6×10-3cells/mLになるように調製して肥満細胞浮遊液(MC液)を得た。
ヒスタミン遊離抑制率(%)=(B−A)/B×100
RAW264.7細胞(大日本製薬株式会社)を1.0×105個/mLの濃度に調製し、48穴プレートに300μLずつ分注し、5%CO2の条件下、37℃にて10分間培養した。試料を含む10mMNaHCO3溶液(pH7.5)に溶解させた試料溶液(10.0mg/mL)0.2mLを添加した後、さらにLPS(大腸菌由来リポポリサッカライド、シグマ(Sigma)社、終濃度100ng/mL)3μLを加え、5%CO2の条件下、37℃にて16時間培養した。培養液を、10000rpmの条件下、5分間遠心分離して上清を得た。この上清240μLを採取し、プロスタグランジンE2(PGE2)濃度をProstaglandin E2 Assay(Amersham Pharmacia Biotech社)を用いて定量した。ELISAには上清を10倍希釈して用いた。なお、試料溶液を用いない場合のPGE2の濃度について測定したところ、721pg/mLであり、試料溶液およびLPSを用いない場合のPGE2の濃度は、14.2pg/mLであった。
以下の成分を以下の割合で混合して適宜温度をかけて均一に乳化して乳液を得た。
成分 配合比
モノステアリン酸ソルビタン 0.3
モノステアリン酸グリセリン 0.2
セタノール 0.5
スクワラン 3.0
流動パラフィン 4.0
トリ−2−エチルヘキサン酸グリセリル 2.0
メチルポリシロキサン 1.0
パラベン 0.1
カルボキシビニルポリマー水溶液(1%) 10.0
グリセリン 5.0
1,3−ブチレングリコール 7.0
エチルアルコール 5.0
実施例1の発芽ハトムギ発酵物のエタノール処理粉末 0.5
L―ヒドロキシプロリン 0.2
セルロース末 3.0
香料 0.01
精製水 残量
目じりの状態を目視にて観察し、以下の評価基準に基づいて評価した。結果を表3に示す。
A(3点) :非常に改善された
B(2点) :改善された
C(1点) :やや改善された
D(0点) :改善効果がない
E(−1点):悪化した
顔全体の皮膚の状態を目視にて観察し、以下の評価基準に基づいて評価した。結果を表3に示す。
A(3点) :非常に改善された
B(2点) :改善された
C(1点) :やや改善された
D(0点) :改善効果がない
E(−1点):悪化した
以下の成分を以下の割合で均一に混合して化粧水を得た。
成分 配合比
グリセリン 10.0
1,3−ブチレングリコール 6.0
実施例1の発芽ハトムギ発酵物のエタノール処理粉末 1.0
クエン酸 0.1
クエン酸ナトリウム 0.3
ポリオキシエチレン 1.0
エチルアルコール 8.0
パラベン 0.1
香料 0.1
精製水 残量
以下の成分を以下の割合で混合して加温溶解後、冷却することにより軟膏を得た。
成分 配合比
ステアリン酸 18.0
セタノール 4.0
パラベン 0.1
トリエタノールアミン 2.0
グリセリン 5.0
実施例1の発芽ハトムギ発酵物のエタノール処理粉末 1.0
グリチルリチン酸ジカリウム 0.5
精製水 残量
以下の成分を以下の割合で混合して撹拌後、冷却することによりリキッドファンデーションを得た。
成分 配合比
液状ラノリン 2.0
流動パラフィン 5.0
ステアリン酸 2.0
セタノール 1.0
モノステアリン酸グリセリン 1.0
パラメトキシケイ皮酸−2−エチルヘキシル 8.0
パラベン 0.1
グリセリン 5.0
トリエタノールアミン 1.0
カルボキシメチルセルロース 0.2
ベントナイト 0.5
酸化チタン 6.0
微粒子酸化チタン 2.0
微粒子酸化亜鉛 5.0
マイカ 2.0
タルク 4.0
着色顔料 4.0
実施例1の発芽ハトムギ発酵物のエタノール処理粉末 1.0
香料 0.05
精製水 残量
実施例1で得られた発芽ハトムギ発酵物のエタノール処理粉末10g、乳糖250g、コーンスターチ45gおよびカルボキシメチルセルロースカルシウム20gを転動造粒機に入れ、予熱混合し、ヒドロキシプロピルセルロース1.7gを溶解した水溶液34gをスプレーして、造粒末を得た。この造粒末にカルボキシメチルセルロースカルシウム100gおよびタルク40gを混合し、打錠機により打錠して錠剤を得た。
実施例23で得られた造粒末を、押出し成型器を用いて顆粒とした。
実施例1で得られた発芽ハトムギ発酵物のエタノール処理粉末10gをナタネ油300gに懸濁させて内容液を調製した。他方、ソフトカプセルの外層である皮膜はゼラチン400gおよびグリセリン100gを、蒸留水200gに60℃にて溶解させ、シート状にした。内容液を内殻のノズルから噴出させ、ロータリーダイを用いて製剤化し、ソフトカプセル400gを得た。
実施例1で得られた発芽ハトムギ発酵物のエタノール処理粉末10gとコーンスターチ250gと混合して内容物を調製した。ハードカプセルの外層は、市販の局方4号を用いた。当業者が通常用いる方法により、ハードカプセル50gを得た。
実施例1で得られた培養終了後の上清を凍結乾燥し、その30gを水3000mLに再溶解後、ヘキサン、酢酸エチル、およびn−ブタノール各々3000mLを加えて、液―液分配を行った。n−ブタノール分画部を、濃縮後、水に溶解させ、アンバーライトXAD−7を充填したカラムへインジェクションし、水―メタノール系で勾配をかけて分離した。水とメタノールとの容量比が40:60で溶出された画分をさらに酢酸エチルーヘキサン系溶媒を用いてシリカゲルクロマトグラフィーを行う(酢酸エチル:ヘキサン=4:6)ことにより、コニフェリルアルコール、フェルラ酸、およびシリンジ酸を分離した。比較例3で得られた生ハトムギエキスの上清も同様に操作を行ったところ、コニフェリルアルコール、フェルラ酸、およびシリンジ酸が得られた。実施例1〜18で得られた粉末の濃度を各々2.0mg/mLとし、高速液体クロマトグラフィー(カラム:ODS4.6×250mm、溶離液:H2O:MeCN=1:1、流速0.5mL/min、および検出器:UV−vis)で分析した結果、上記コニフェリルアルコール、フェルラ酸、およびシリンジ酸各々について、比較例3と比較して1.4−2.0倍の信号強度が得られた。
Claims (7)
- 1〜200mm発芽させたハトムギを発酵することより得られる発芽ハトムギ発酵処理物であって、
該発酵が、乳酸菌あるいは乳酸菌と糸状菌との組み合わせを用いて行われる、発芽ハトムギ発酵処理物。 - 前記ハトムギが、発酵前に酵素処理されている、請求項1に記載の発芽ハトムギ発酵処理物。
- 前記酵素が、糖質分解酵素である、請求項2に記載の発芽ハトムギ発酵処理物。
- 前記糖質分解酵素が、α―アミラーゼ、β―アミラーゼ、マルトトリオヒドロラーゼ、プルラナーゼ、アミログルコシダーゼ、α―グルコシダーゼ、β―グルコシダーゼ、イソアミラーゼ、グルコアミラーゼ、インベルターゼ、ペクチナーゼ、セルラーゼ、およびヘミセルラーゼからなる群より選択される少なくとも1種の酵素である、請求項3に記載の発芽ハトムギ発酵処理物。
- 請求項1から4のいずれかの項に記載の発芽ハトムギ発酵処理物を含有する、化粧料、食品、医薬品、または医薬部外品用組成物。
- 1〜200mm発芽させたハトムギを発酵する工程を包含し、該発酵が、乳酸菌あるいは乳酸菌と糸状菌との組み合わせを用いて行われる、発芽ハトムギ発酵処理物の製造方法。
- 前記発酵前に前記ハトムギを酵素処理する工程をさらに包含する、請求項6に記載の方法。
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