JP4793742B1 - Pcb汚染廃電気機器の処理システム - Google Patents

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Abstract

【課題】 この発明は、PCB油を抜油した後のPCB汚染廃電気機器を洗浄し、無害化することを目的としたものである。
【解決手段】
PCB汚染廃電気機器からPCB油を抜油した後、前記廃電気機器を洗浄槽に収容し、光触媒を含む洗浄液中に浸漬すると共に、前記廃電気機器内へ洗浄槽内の洗浄液を吹出して循環流動洗浄した後、前記廃電気機器を洗浄槽から取り出し、前記廃電気機器内部の残留洗浄液を除去した後、乾燥することを特徴としたPCB汚染廃電気機器の処理方法により上記目的を達成した。
【選択図】図1

Description

この発明は、PCB汚染廃電気機器からPCB油を抜油した空廃電気機器の中に残留したPCB油を分解除去することを目的としたPCB汚染廃電気機器の処理システムに関する。
従来PCB汚染廃電気機器(主としてトランス、その他コンデンサ、または安定器など)は、PCB油の適当な処理方法が確立していなかったために、処理困難な物として専ら保管されていた。
また、PCB油の分解処理方法に関して色々の提案があり工業的に処理させようとしているが、トランス内に残留したPCB油の清掃処理については、未だ処理技術が確立されていなかった。
特開2004−317087号公報 特開2004−73938号公報 特開2006−333986号公報
従来PCBを工業的に処理する方法が確立していなかったので、廃電気機器に使用したPCB油は廃電気機器内に入れたまま保存されていた。従って、その量が膨大になり、今後更なる増加を防止するためにPCB油の処理について幾多の提案があり、化学的に処理されるようになったが、PCB油取り出し後の廃電気機器内に付着しているPCB油の分解処理については全然考慮されていなかった。
従来容器内に付着している内容物の残渣は、通常洗浄し、その排水を浄化すれば比較的簡単に処理できるので、特別の問題はなかった。然しながら、毒性の強いPCBについては、通常の処理では無害化できないこと及び微量でも毒性が大きいなどの理由により、洗浄液の手軽な浄化は不可能に近い問題点があった。そこで廃電気機器から抜油したPCB油は化学処理(又は燃焼処理)によって無害化したとしても、廃電気機器内面に付着したPCB油は手軽な処理ができないために、再び保存論が生じ新たな問題点となっていた。
この発明は、PCB汚染廃電気機器等(以下「トランス」という)の内部をPCB油を分解できる洗浄液で洗浄し、まず内壁を清浄化すると共に、排液中の未分解の浮遊PCB油は比重分離により分離し、残った洗浄液は循環使用する方式を採用することにより、前記従来の問題点を解決したのである。
この発明で使用する洗浄液は、酸化チタンに鉄及びアパタイトを加えた光触媒(以下EP−01という)であって、紫外線のみならず、可視光線にも応答する。
通常光触媒は紫外線を吸収してエネルギーの高い状態となり、そのエネルギーを反応物質に与えて化学反応を起こさせる物質として知られており、酸化チタンが多用されている。前記EP−01は、酸化チタンに鉄及びアパタイトを加えた点に特殊性がある。従来使用されている酸化チタンを用いた光触媒は、紫外線を受けることによって強力な酸化分解力と殺菌力を発揮する物質であるが、強力な紫外線を当てなければならないという制約がある。紫外線は太陽光中には3%〜4%しか含まれず、蛍光灯にも僅かしか含まれていない。また産業廃棄物のような高濃度の汚染物質を分解しようとすると、反応速度が遅くなり分解に時間がかかる問題点があった。そこで反応速度を上げようとすると、強力な紫外線を発生する光源を必要とし、高価で光源寿命が短く、かつ電力が多量に必要となるなどランニングコストが高騰する問題点があった。
然るに酸化チタンに鉄とアパタイトを組み合わせることにより、低コスト、かつ高活性で紫外線だけでなく、可視光にも応答するように改良されたので、比較的低廉な光触媒処理となった。例えば、太陽光や、電灯の光で十分働くことが確認された。更にケミカルライトの場合には、従来比で5.9培の効率が確認された。前記におけるアパタイトは、燐とカルシウムを主成分とする鉱物(燐灰石)で、菌やかびを吸着する特性を有し、光触媒で菌やかびを処理するのに有効である。また、繊維やプラスチックの分解を防止する。更にアパタイトには脱臭効果もある。
前記酸化チタンに光を当てると、図13に示すように、マイナスの電荷を持った電子と、プラスの電荷を持った正孔が生成される。この電子と正孔とは強い還元力、酸化力を持っており、水と溶存酸素などの反応により、OHラジカルやスーパーオキサイドアニオン(O )などの活性酸素を生じる。
前記正孔やOHラジカルのエネルギーは120kcal/mol相当以上であって、有機物結合エネルギーよりもはるかに大きいため、例えば炭素−水素結合、炭素−窒素結合、炭素―酸素結合、酸素―水素結合、窒素―水素結合などの各有機結合を簡単に切断し、分解することができる。
前記のように、EP−01はPCBの分解能を有する光触媒であるが、同様の作用効果を有する光触媒ならば、これを使用することができる。要するにトランスのようにPCB油が付着していた容器の汚染物分解処理は光触媒による洗浄処理で、分解と剥離の両作用により比較的容易、低廉かつ確実にPCB油を処理することができる。前記は分解液循環利用であるから、ランニングコストも著しく少なくてすむことになっている。
即ちこの発明は、処理すべきPCB汚染廃電気機器の搬入路に抜油を収容するタンクと、該タンクの抜油を定量宛収容するドラム缶を備えた抜油及び油詰め手段と、前記廃電気機器を網篭に入れて収容できると共に、酸化チタンに鉄及びアパタイトよりなるPCB油を分解できる光触媒を加えた洗浄液を収容し、ケミカルライトを備えた洗浄槽と、洗浄済の前記廃電気機器を傾動して、残留洗浄液を取り出す抜液手段と、前記抜液した廃電気機器に熱風を吹きつけて乾燥する乾燥手段とを組み合わせたことを特徴とするPCB汚染廃電気機器の処理システムである。
また、抜油手段は、廃電気機器内へ入れる吸引ノズルと、吸引ノズルのポンプと、前記吸引ノズルで抜いた油を収容するタンクとからなることを特徴とした請求項1記載のPCB汚染廃電気機器の処理システムであり、洗浄槽は、側壁上部にケミカルライトを設置すると共に、前記洗浄槽内の洗浄液を加圧流動させる送液パイプと、循環洗浄液タンク、活性炭付排気装置及び油水分離装置を付設したことを特徴とする請求項1記載のPCB汚染廃電気機器の処理システムであり、また、抜液手段は、洗浄済みの廃電気機器を台車に載置固定台車をアーム付き支柱に支持させ、操作ワイヤーを引いて前記台車を傾動させることを特徴とした請求項1記載のPCB汚染廃電気機器の処理システムである。
また、他の処理装置の発明は、洗浄液タンク、帯ヒーター、ケミカルライト、及び高圧ポンプを載置した洗浄車と、洗浄車の洗浄液タンク及び高圧ポンプを処理すべき大型廃電気機器と連結する送液パイプ及び排液パイプと、抜油パイプとを組み合わせたことを特徴としたPCB汚染大型廃電気機器の処理装置である。
更に、洗浄液は、洗浄槽内で循環させながらトランスを洗浄することを特徴としたPCB汚染廃電気機器の処理システムとしたものであり、洗浄液は、その表面を照射光で照射することを特徴としたPCB汚染廃電気機器の処理システムとしたものである。
この発明においては、まずトランスからPCB油を抜き取ってタンクに貯蔵し、このタンクから移送容器(例えばドラム缶)に移すようにして、トランスとドラム缶との間にタンクを介在させることによる抽出と充填とのアンバランスを調整すると共に、作業性の合理化を図っている。即ち、抽出作業と充填作業をリンクさせる必要性がない。次に、PCB油を抜き取ったトランスを洗浄槽に入れ、EP−01を調合した洗浄液を吹き付けて、トランス内に残留したPCB油を剥離、分解する。前記洗浄液は循環使用できると共に、前記トランス壁から剥離し、分解できなかったPCB油は比重分離して集め、これをドラム缶に収容する。また洗浄液は光触媒の作用によって残留したPCB油を分解する。前記において、洗浄液は、オーバーフローする以外は減少しないが、減少分を補うことによって常時同一量を循環使用することができる。
前記のように、洗浄液は紫外線又は可視光を受けて変化し、PCB油を分解するが、分解できなかったPCB油は液面に浮かぶので、これを集めてドラム缶に貯めることになる。
前記のようにして、トランスの内壁に付着したPCB油を除去したトランスは、乾燥して再使用し、又は資源として利用するが、有害とされるPCB油が全て除去されているので、通常の金属廃棄物又は再利用トランスとして取り扱うことができる。
前記のように、この発明は、従来知られているトランス処理技術より著しく優れている。これを表示すると表1のとおりである。
Figure 0004793742
この発明によれば、光触媒を利用した洗浄液でトランスを分解洗浄するので、トランス内壁からPCB油を効率よく除去し、PCBを分解できる効果がある。また、PCB油を抽出したトランスは、前記処理によって無害の金属廃棄物となるので、トランスとして再利用し、又は金属資源として再生できるなどの効果がある。
また、洗浄液は光触媒水溶液であるから、オーバーフロー、デカンテーション及び遠心分離等の比重分離による油水分離をすることが可能であり、揮発性及び可燃性もなく、法規制による危険物にも該当しない安全なものであり、環境への影響も極めて小さいなどの諸効果がある。また、循環して永く使用することができるので、洗浄液は自然減量分(例えばオーバーフロー分)だけ補充すれば長く(理論上1年以上)使用し得る効果がある。
また、洗浄工程で、一般的に要件とされている前処理(例えばトランスの分解や予備洗浄など)が不要であり、一回の洗浄で総て完了するので、工程が短縮される効果がある。
次にこの発明のシステムによれば、トランスの移動より順次合理的、かつ定められた各手段毎に簡単、確実に分離、分解処理される効果がある。また、各手段は単純で殆ど目視下の処理であるから、故障を生じる余地がなく、作業者の安全はもとより、システムも安全、確実に処理が進行できる効果がある。
次にランニングコストが極めて少なく(例えば光源用及びモーター用の電気料だけ)、PCB油を合理的に無害化できる効果がある。
この発明の方法の実施例を示すブロック図。 同じく各処理の配置を示す一部を省略した平面図。 同じくPCB油入りトランスのPCB油を抜油するまでの説明図。 同じく洗浄槽の斜視図。 (a)同じく洗浄槽の一部を省略した側面図、(b)同じく高圧洗浄用ホースをトランス内へ挿入した説明図。 (a)同じく洗浄済みトランスを反転機にセットした図、(b)同じく反転した図(洗浄液抽出)。 同じくトランス乾燥の説明図。 同じく循環洗浄液一次受タンクの拡大斜視図。 同じく移動不可能トランスの抜油の実施例の概念図。 同じく洗浄の概念図。 同じく他の抜油の概念図。 同じく網篭入りトランスを洗浄槽に収容する場合の説明図。 同じくOHラジカルなどによる有機物分解の説明図。
この発明は、トランス内に残留するPCB油を抜油し、この抜いたPCB油は、一旦タンクに集めた後、ドラム缶に収容して処理場所へ運搬する。前記のようにして、残留PCB油を抜き取ったトランスは、EP−01を調合して得た洗浄液を収容した洗浄槽内へ収容し、前記洗浄液の循環により高圧洗浄して、トランス内に残留したPCB油を悉く洗浄除去する。この場合にトランスの内壁は、高圧(例えば20kg/cm (約1.96MPa))の洗浄液を吹き付けるようにすれば、壁面に付着したPCB油は分解され、又は剥離して洗浄液に混入する。洗浄液に混入した未分解のPCB油は、比重分離で浮上するので(洗浄液の比重が1.0であり、比重が1.0以下の油などは何れも浮上する)、分解を免れた微量のPCB油は、オーバーフローして洗浄槽外へ排出されるので、排出液中のPCB油を分離し、これをドラム缶に収容する。このようにして無害化処理したトランスは、内部の洗浄液を抜き取り、乾燥後再使用又は再利用の場所に送られる。
前記トランスの蓋は、トランスの搬入時に取り、トランスと同様に洗浄槽に収容してトランスと同様に洗浄処理する。洗浄を終えた蓋は、乾燥機で熱風乾燥し、所定の場所に移して資源化し、又は再使用する。
この発明のトランス洗浄方法の実施例を図1に基づいて説明する。処理すべきトランスを搬入し、蓋を取外した後PCB油をトランスから抽出する。このPCB油はタンクに入れ、このタンクからドラム缶に収容する。前記において、一つのトランスに入っているPCB油は少量であるから、他の容器(例えばドラム缶)へ直接移すと、ドラム缶が一になるまでに時間がかかるので、前記抽出PCB油は一旦タンクに入れ(複数のトランスから同時抜油)、タンク内に相当量の油が溜まった段階でドラム缶に収容するようにし、作業の円滑化を図った。
次に、前記PCB油を抽出したトランスを洗浄槽へ投入する。洗浄槽は複数のトランスを収容し得る大きさであって、洗浄液EP−01が収容してある。
前記洗浄槽内の洗浄液は、ポンプによって循環すると共に、洗浄ノズルから前記トランスの内壁に向かって吹出し、洗浄液の循環によってトランス内のPCB油を分解乃至剥離して液面に浮遊する。そこで浮遊したPCB油は、オーバーフローにより洗浄槽から取り出し、PCB油を分離してドラム缶に収容する。
前記において、洗浄液の吹出し圧力は例えば20kg/cm (約1.96MPa)であって、トランス壁面に強く当たるようにする。また前記洗浄槽の上縁部には、ケミカルライト(例えば蛍光灯、紫外線と可視光が一緒に照射される)が設置してあって、前記洗浄液を照射する。従って、光触媒の作用によりPCBを分解し、無害化する。即ち洗浄液は光を照射されて活性化し、洗浄液に混入しているPCBを分解して無害化することができる。
このようにしてトランスからPCB油を分離したならば、トランスを取り出して熱風乾燥(100℃以上)してトランスのPCB油の処理を完了する。
前記において取り外したトランスの蓋も、前記洗浄槽に入れ、EP−01を吹き付けて洗浄する。洗浄終了後は、洗浄槽から取り出し、残液を取り出して熱風乾燥する。このようにして処理を終えたトランスは再使用し、又は再生資源として用いる。
前記において、EP−01の加圧を20kg/cm (約1.96MPa)にしたが、この圧力に限定されることはなく、10kg/cm (約0.98MPa)〜50kg/cm (約4.90MPa)の間で適宜使用する。圧力が低いと、トランス各部(特に隅部)への洗浄液の投射が不十分になるおそれがあるが、普通の洗浄状態で目的を達成することができるので、吹出し圧力を50kg/cm (約4.90MPa)以上にする必要性がない。実用上は洗浄液がトランス壁面に投射され、かつ循環すれば目的を達成する。
前記熱風は、通常100℃〜120℃であるが、湿度を低くすれば100℃以下でも効率よく乾燥することができる。
前記洗浄槽の容量は、トランスの収容量によって決まるが、比較的大きい方が効率がよいので、例えばトランス10個以上収容できる容量とする。
また、洗浄槽内の洗浄液量は、循環使用であるから、ある程度の余裕をもつ必要がある。但し、洗浄目的はトランス内部であるから、トランス内部が強制循環液に平均して接触できればよいと考えられる。また循環液は、トランス内部で一定方向へ流動する必要があるので、循環液の吹出口の位置は循環液の流動に支障がないようにする。
この発明のシステムの実施例を図2、3、4、5に基づいて説明する。図2において、PCB油入りのトランス1を矢示30の方向からコンベア2上へ搬入し、蓋を外す。コンベア2は、コロコンベア又はベルトコンベアよりなり、自動又は手動により前記トランス1を抜油位置まで矢示31のように移動する。ついで各トランス1、1へ吸引ノズル4を入れ、それぞれのポンプ5、5を始動してトランス1、1内のPCB油をPCB油受けタンク6内へ抜油する。前記各トランス1、1内のPCB油は少量であるから、PCB油受けタンク6に収容し、十分の量になってから、ドラム缶7に収容する。前記ドラム缶7の空き缶は、矢示32のようにコンベア8により移動し(自動)、PCB油受けタンク6の付近に停止する。油を充填したドラム缶7はコンベアにより矢示33、34、35のように運ばれる。図中3は吸引ノズル、ポンプ、PCB油受けタンクよりなる油の抽出装置、24は洗浄液調合抜取槽、25は油水分離後のPCB油受けタンク、26は再生後洗浄液受けタンク、27は油水分離装置、28は循環洗浄液二次受けタンク、29は循環洗浄液一次受けタンク、40は活性炭付排気装置、41はコンプレッサー、42は洗浄液抜取り場、43はフォークリフト、44はコンベアの下に設置してあるオイルパン、45はクレーンである。
前記のようにして、PCB油を抽出したトランスは、クレーンを使用して吊り上げ、洗浄用の網篭9内へ収容する。この網篭9は、荒目(例えば5cm位)のパンチングメタルよりなり、洗浄液が自由に流通できるようにしてある。前記網篭の大きさは実施例では洗浄槽10へ二個入るように設計され、各網篭9へトランス1、1が6個入るようになっている。但し、トランスの大きさにより収容数は異なる。
前記網篭9の容量は、処理すべきトランスの大きさと、収容される洗浄槽10の容量を考慮して定める。網篭9の容量が小さいと、一度に処理できるトランスの数が少なくなり、容量が大きいと、その移動その他に用いる超重機器が大型になると共に、洗浄槽も大型となるので、各種機器を勘案し適宜定める。実施例は重量500kgのトランス12個収容することを想定して大きさを定めた。
前記網篭9に入れられたトランス1は、網篭9と共に洗浄槽10内へ収容されるが、網篭9を二つ(トランス12個)一度に収容できるようになっている。
前記において、洗浄槽10内へ収容した網篭9内のトランス1に対し、送液パイプ11、11をそれぞれ挿入し(図)、各送液パイプ11、11から洗浄液を吹き出す。この場合に、洗浄液は例えば20kg/cm (約1.96MPa)の圧力で吹出し、トランス1の内面を加圧流動して洗浄するようにしてある。前記送液パイプの吹出し口を移動させることもできるが、洗浄液の強制流動させることにより、十分洗浄することができる。前記処理時間は実験の結果、処理の確実性を重視して4時間としているが、適切な対応によって2時間以下であっても十分洗浄効果があり、更なる処理時間の短縮も可能である。
前記において、洗浄槽10の側壁上部には、ケミカルライト12、12が設置してあって(図)、前記洗浄液の液面を照射しているので、触媒によってOHラジカルやスーパーオキサイドアニオン(O )などの活性酸素を生じる。
一般に有機物を構成する分子中のエネルギーは、炭素−炭素結合(83kcal/mol)、炭素−水素結合(99kcal/mol)、炭素−窒素結合(73kcal/mol)、炭素−酸素結合(84kcal/mol)、酸素−水素結合(111kcal/mol)、窒素−水素結合(93kcal/mol)を保有しているが、これに対し、正孔やOHラジカルのエネルギーは120kcal/mol相当以上とはるかに大きいために、水中に溶け込んでいる種々の有害化学物質や、悪臭物質を無害化及び無臭化することができる。
前記のように、前記触媒は、ケミカルライトの照射を受けてOHラジカルやスーパーオキサイドアニオン(O )などの活性酸素を発生し、これにより水処理、大気浄化、脱臭、VOC処理、抗菌、防かび、セルフクリーニング、防汚、ぬめり防止など幅広い効果が認められるので、洗浄槽内は勿論、工場内の空気及び床、壁面などが清浄化処理される。
前記清浄化の終了したトランスは、洗浄槽10から取り出し、トランス反転機13にかけて、残留洗浄液を排出する。前記トランス反転機13は、トランス1を載置する台車14と、台車14を反転させる操作ワイヤー15と、台車14を支持するアーム16付き支柱17とからなっている。図6において、台車14上へトランス1を固定し、台車14の台板端のリング18にワイヤー15の一端を固定し、ワイヤー15の他端側を巻き取り器19に取り付け、巻き取り器19を始動してワイヤー15を矢示38のように巻き取れば、台車14は取付軸46を中心にして矢示36のように回転するので、残留洗浄液は矢示37のように案内板20を経てオイルパン21に収容される。図中22はトランス1の固定ねじである。
前記のようにして、洗浄液を除去したトランス1は、フォークリフト43を使用し、コンベア2上へ移して、乾燥機23に入れ熱風乾燥(乾燥空気温度100℃〜120℃)して乾燥済みトランスとし、再使用トランス又は再生資源として運ばれる。
前記のように、PCB油抜き取りと、洗浄によって全体が無害化されるので、爾後は通常の廃品(又は再使トランス)として普通に取り扱うことができる。
この発明の実施例を図9、10に基づいて説明する。この実施例は、移動不可能な大型トランスの抜油と洗浄に関するものである。この場合には、移動式抜油洗浄装置50を用いる。この移動式抜油洗浄装置50は、洗浄車51に洗浄液タンク52、帯ヒーター53、ケミカルライト54及び高圧ポンプ55を載置し、トランス56との間に、送液パイプ57と排液パイプ58を連結して行う。まず排液パイプ58のバルブ59を閉にすると共に、抜油パイプ60のバルブ61を開いてトランス56内のPCB油をドラム缶7に移す(図9)。この場合に、PCB油は自重により矢示38、39のように排油される。次に、バルブ61を閉にし、バルブ59を開とし、高圧ポンプ55を始動して洗浄液を矢示37のようにトランス56内へ送り込むと共に、排液ポンプ64を始動すれば、洗浄液は矢示37、38のように循環し、トランス56内を洗浄する。このようにして2時間程洗浄すれば、PCB油は確実に消失する。図中65は電源である。
前記のように、移動不可能なトランスについては、出張洗浄車51の出張により、抜油と、洗浄を行うことができる。前記において、ケミカルライトが洗浄タンク内の洗浄液を照射して活性化し、帯ヒーター53により洗浄液を適温(例えば40℃)に保温することができる。
また、抜油の他の実施例を図11に基づいて説明する。移動できないトランス56に耐圧ホース66の一端を接続し、耐圧ホース66の他端を台車68上の抜油ポンプ67に連結し、抜油ポンプ67を始動して矢示86,87のようにし、ドラム缶62に収容する。図中65は電源である。
次に図4は洗浄槽10の蓋10aを開いた斜視図である。前記洗浄槽10には、上部内側にケミカルライト12、12が設けられ、その下部に通気穴70と、鎖吊具71、71が設けられており、洗浄液が循環して内部に収容したトランス1を流動洗浄する。図中73は循環洗浄液一次受けタンク、73aは循環洗浄液二次受けタンク、74は活性炭付排気装置、75は油水分離装置、76は再生後洗浄液受けタンク、77は洗浄液調合抜取槽である。
また、図8は循環洗浄液一次受けタンク73の斜視図であって、内部に網79、79により保持されたフィルター80が設置されており、洗浄液中の大小の異物を阻止するようにしてある。
即ち洗浄液槽10から矢示81のように洗浄液受けタンク73内へ入った液は、フィルター80を経て矢示82のように抽水分離装置へ送られる。図中83はポンプである。
次に、処理すべきトランスは図12のように網篭9に入ったままクレーン45で吊り上げられ、洗浄槽10へ収容される。
1 トランス
2 コンベア
3 抽出装置
吸引ノズル
5 ポンプ
6 PCB油受けタンク
7 ドラム缶
8 コンベア
9 網篭
10 洗浄槽
11 送液パイプ
12、54 ケミカルライト
13 トランス反転機
14 台車
15 ワイヤー
16 アーム
17 支柱
18 リング
19 巻き取り器
20 案内板
21 オイルパン
23 乾燥機
24 洗浄液調合抜取槽
25 油水分離後のPCB油受けタンク
26 再生後洗浄液受けタンク
27 油水分離装置
43 フォークリフト
50 移動式抜油洗浄装置
51 洗浄車

Claims (4)

  1. 処理すべきPCB汚染廃電気機器の搬入路に抜油を収容するタンクと、該タンクの抜油を定量宛収容するドラム缶を備えた抜油及び油詰め手段と、前記廃電気機器を網篭に入れて収容できると共に、酸化チタンに鉄及びアパタイトよりなるPCB油を分解できる光触媒を加えた洗浄液を収容し、ケミカルライトを備えた洗浄槽と、洗浄済の前記廃電気機器を傾動して、残留洗浄液を取り出す抜液手段と、前記抜液した廃電気機器に熱風を吹きつけて乾燥する乾燥手段とを組み合わせたことを特徴とするPCB汚染廃電気機器の処理システム。
  2. 抜油手段は、廃電気機器内へ入れる吸引ノズルと、吸引ノズルのポンプと、前記吸引ノズルで抜いた油を収容するタンクとからなることを特徴とした請求項1記載のPCB汚染廃電気機器の処理システム。
  3. 洗浄槽は、側壁上部にケミカルライトを設置すると共に、前記洗浄槽内の洗浄液を加圧流動させる送液パイプと、循環洗浄液タンク、活性炭付排気装置及び油水分離装置を付設したことを特徴とする請求項1記載のPCB汚染廃電気機器の処理システム。
  4. 抜液手段は、洗浄済みの廃電気機器を台車に載置固定台車をアーム付き支柱に支持させ、操作ワイヤーを引いて前記台車を傾動させることを特徴とした請求項1記載のPCB汚染廃電気機器の処理システム。
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