JP4790655B2 - 廃液からの鉄分の回収方法 - Google Patents

廃液からの鉄分の回収方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4790655B2
JP4790655B2 JP2007111307A JP2007111307A JP4790655B2 JP 4790655 B2 JP4790655 B2 JP 4790655B2 JP 2007111307 A JP2007111307 A JP 2007111307A JP 2007111307 A JP2007111307 A JP 2007111307A JP 4790655 B2 JP4790655 B2 JP 4790655B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
iron
tank
iii
slurry
waste liquid
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2007111307A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2008264687A (ja
Inventor
信行 小野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Steel Corp filed Critical Nippon Steel Corp
Priority to JP2007111307A priority Critical patent/JP4790655B2/ja
Publication of JP2008264687A publication Critical patent/JP2008264687A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4790655B2 publication Critical patent/JP4790655B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P10/00Technologies related to metal processing
    • Y02P10/20Recycling
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02WCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
    • Y02W10/00Technologies for wastewater treatment
    • Y02W10/10Biological treatment of water, waste water, or sewage
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02WCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
    • Y02W10/00Technologies for wastewater treatment
    • Y02W10/30Wastewater or sewage treatment systems using renewable energies
    • Y02W10/37Wastewater or sewage treatment systems using renewable energies using solar energy

Landscapes

  • Removal Of Specific Substances (AREA)
  • Purification Treatments By Anaerobic Or Anaerobic And Aerobic Bacteria Or Animals (AREA)
  • Manufacture And Refinement Of Metals (AREA)
  • Biological Treatment Of Waste Water (AREA)
  • Separation Of Suspended Particles By Flocculating Agents (AREA)

Description

本発明は、鋼板の酸洗廃液やめっき廃液等の複数の金属を含む廃液や、酸性で重金属を含む金属鉱山排水を処理して、廃液中の鉄分を回収する方法に関する。
鋼板の表面に表面処理等を施す際には、前処理として酸洗処理やアルカリ処理を行い、鋼板の表面に生成したスケールの除去を行っている。この酸洗処理では、硫酸、硝酸、硝弗酸等を含む酸性の液を用いるため、鋼板の場合には、鋼板中の鉄、ニッケルなどの金属を溶解した酸性廃液が発生し、めっき鋼板の場合には、めっき液中に含まれるニッケルや亜鉛、母材中の鉄などの金属を溶解した廃液が発生する。つまり、これら廃液は、2価鉄イオンと3価鉄イオンのほかにニッケルイオンと亜鉛イオンなどの金属イオンを含んだ酸性廃液となる。
このような酸性廃液は、通常、アルカリ液を加えて中和処理を行った後、凝集剤を添加してシックナーなどの沈殿池を利用して金属水酸化物を沈殿させてスラリーとし、このスラリーを脱水してスラッジケーキに加工することによって処理される。従って、スラッジケーキ中には、鉄以外にニッケル、亜鉛などの金属水酸化物が含まれており、鉄源としてリサイクルするには成分上問題となる。また、これらの金属水酸化物は、粒子が小さいため、スラッジケーキの含水率も高く、鉄源としてリサイクルするには、スラッジケーキの乾燥費用が高くなる。さらに、スラッジケーキの含水率が高いことから、多量に水を含んだ状態で搬送することになるため、輸送費用が増加する等の問題がある。
また、2価鉄イオンを含んだ酸性廃液としては、他に金属鉱山から発生する鉱山廃水がある。金属鉱山では、主として硫化鉱物を採掘するため、採掘後には黄鉄鉱、黄銅鉱、閃亜鉛鉱などの鉱物が残り、これらが地下水や空気中の酸素と反応して酸性で2価鉄イオンをはじめ、重金属を含んだ鉱山廃水が発生する。
特許文献1および特許文献2では、これらの2価鉄イオンを含んだ酸性排水の処理方法が開示されている。これらの特許文献においては、鉄酸化細菌を保持している反応槽に上記廃液を投入し、2価鉄イオンを3価鉄イオンに酸化し、かつ、pHを3〜5に調整し、3価鉄イオンを水酸化鉄(III)として析出させて、その後、高分子凝集剤を添加によりフロックを作成し、それを沈殿池で回収し、その一部を反応槽に戻す方法が提案されている。酸性廃液中の2価鉄イオンを酸化処理するためには、反応槽内の鉄酸化細菌総量(細菌濃度×容量)を保持することが必要である。また、鉄酸化細菌は、析出した水酸化鉄(III)に付着しており、反応槽内の鉄酸化細菌総量を保持するということは、反応槽内に水酸化鉄(III)からなる固形物を保持することである。反応槽内の固形物濃度を大きくすると、粒子同士の緩衝頻度が大きくなり、沈降速度が小さくなるため、沈殿槽を大きくせねばならず、一方、反応槽内の固形物濃度を小さくすると、粒子同士の緩衝頻度は小さくなり、沈降速度は大きくなるが、反応槽容量は大きくなり、攪拌動力も多く必要となるという問題があった。
特開2004−202488号公報 特開2005−296866号公報
本発明は、上記従来技術の問題点に鑑み、設備コストを抑制し、かつ、反応槽内攪拌動力や高分子凝集剤使用量を抑制しながら安価に、2価の鉄イオンを含む酸性廃液を処理する方法を提供することを第1の目的とする。
また、回収する水酸化鉄(III)粒子のフロックを含むスラリーを、脱水性を改善した鉄含有スラリーとし、これを脱水して得られる鉄含有脱水ケーキの含水率を低下させることが可能な方法を提供することを第2の目的とする。
さらに、2価鉄イオンを含む酸性廃液中にニッケルイオン、亜鉛イオンの少なくともいずれかを含む場合、ニッケルや亜鉛の濃度が高いケーキを得ることを第3の目的とする。
本発明者は、上記目的を解決するために、2価鉄イオンを含む酸性廃液を、沈降性の良い微生物担体を予め投入してエアレーションにより攪拌している第1の反応槽内に供給するとともに、鉄酸化細菌により2価鉄イオンを酸化しながらアルカリ剤投入により該廃液のpHを3以上5以下に調整し、水酸化鉄(III)主体の粒子を生成させ、まず、沈降性の良い微生物担体を回収した後、高分子凝集剤を添加して水酸化鉄(III)主体の粒子を凝集し、その凝集体を液体より分離・回収し、脱水して鉄含有脱水ケーキを製造する方法を鋭意検討した。その結果、第1の反応槽内に沈降性の良い微生物担体を予め投入し、これより廃液処理の下流側で沈降性の良い微生物担体を回収し、回収した微生物単体の全量を第1の反応槽に再投入し、一方、第1沈殿槽で沈降しなかった水酸化鉄(III)主体の粒子を含むスラリーを凝集槽に投入し、高分子凝集剤によりフロックを形成し、沈降性を改善してから、第2の沈殿槽で水酸化鉄(III)主体の粒子を回収することで、或いは回収した水酸化鉄(III)主体の粒子の一部を再度第1の反応槽に投入することで、スラリーが緻密な水酸化鉄(III)主体の粒子となり、スラリーの脱水性が向上し、残りの水酸化鉄(III)主体の粒子を脱水して低含水率の脱水ケーキを製造できることを見出した。
また、沈降速度の大きい微生物担体を採用することで、第1の反応槽中の微生物濃度を上昇でき、その結果、第1の反応槽を小さくでき、これに伴い、攪拌動力を抑制できることを見出した。
更に、第1の反応槽内に沈降速度が大きい微生物担体を投入することで、高分子凝集剤を添加しなくても第1の沈殿槽又は沈降部を備えた第1の反応槽で鉄酸化細菌が付着した微生物担体を回収することができるため、第2の沈殿槽へ送られる水酸化鉄(III)主体のスラリー中のスラリー濃度を低下するこができ、高分子凝集剤の添加量を削減できるとともに、第2の沈殿槽での沈降速度を上昇でき、第2の沈殿槽をコンパクトにできることを見出した。
更にまた、2価鉄イオンを含む酸性廃液中にニッケルイオンおよび/又は亜鉛イオンを含む場合、第2の沈殿槽で水酸化鉄(III)粒子のフロックを沈降分離した後の上澄み(以下、「1次処理水」という場合がある)を、第3の反応槽に供給し、かつ、第3の反応槽内の該処理液を攪拌し、該処理液のpHを6以上10以下に調整して、ニッケルおよび/又は亜鉛の金属水酸化物粒子を生成させ、該金属水酸化物粒子を含むスラリーを固液分離して濃縮し、その後、脱水してケーキを得ることで、ニッケルおよび/又は亜鉛濃度の高いケーキを得ることができることを見出した。
すなわち、本発明は、上記知見に基づいてなされたものであり、その要旨は以下のとおりである。
(1)鉄酸化細菌と、コークス粉、活性炭、石炭粉、軽石粉、及び発泡スラグからなる群から選ばれたいずれか1つ以上からなって水中での沈降速度が200〜2000m/Dであり、前記鉄酸化細菌が付着する微生物担体とが投入され、且つ、エアレーションにより攪拌されている第1の反応槽内に、2価鉄イオンを含む酸性廃液を供給して、前記鉄酸化細菌により前記2価鉄イオンを3価鉄イオンに酸化すると共に、前記第1の反応槽内のpHを3以上5以下に調整して水酸化鉄(III)粒子を生成する際に、前記微生物担体の質量と前記水酸化鉄(III)粒子の質量の合計量に対する、前記微生物担体の質量を、70質量%以上95質量%以下とする水酸化鉄(III)粒子の生成工程と、
前記水酸化鉄(III)粒子の生成工程から排出された前記水酸化鉄(III)粒子及び前記微生物担体を含むスラリーを、第1の沈殿槽で沈降分離し、沈降した微生物担体を前記第1の反応槽に返送する微生物担体の沈降分離工程と、
前記微生物担体の沈降分離工程から排出された前記水酸化鉄(III)粒子を含むオーバーフロースラリーを凝集槽に送液し、高分子凝集剤を添加して、前記水酸化鉄(III)粒子のフロックを形成するフロック形成工程と、
前記フロック形成工程から排出された前記水酸化鉄(III)粒子のフロックを含むスラリーを、第2の沈殿槽で沈降分離し、沈降した前記水酸化鉄(III)粒子のフロックを含むスラリーを回収する鉄分回収工程とを有することを特徴とする廃液からの鉄分の回収方法である。
(2)前記第1の反応槽における槽内の後段に前記微生物担体の沈降部を設け、当該沈降部で前記微生物担体を沈降させ、沈降により分離された前記水酸化鉄(III)粒子を含むスラリーを前記第1の反応槽から排出することで、前記第1の反応槽が前記第1の沈殿槽を兼ねることを特徴とする前記(1)記載の廃液からの鉄分の回収方法である。
)前記鉄分回収工程において前記第2の沈殿槽で沈降した前記水酸化鉄(III)粒子のフロックを含むスラリーの一部を、前記第1の反応槽に戻すことを特徴とする前記(1)又は(2)に記載の廃液からの鉄分の回収方法である。
)前記(1)〜()のいずれか1つに記載の廃液からの鉄分の回収方法において、前記2価鉄イオンを含む酸性廃液は、更に、ニッケルイオン、又は亜鉛イオンの少なくともいずれか1種を含んでなり、前記鉄分回収工程の第2の沈殿槽で水酸化鉄(III)粒子のフロックを沈降分離した後の上澄みを第3の反応槽に供給し、pHを6以上10以下に調整して、ニッケル、又は亜鉛の少なくともいずれかを含む金属水酸化物粒子を生成する金属水酸化物粒子の生成工程と、
前記金属水酸化物粒子の生成工程から排出された前記金属水酸化物粒子を含むスラリーを沈降分離し、沈降した前記金属水酸化物粒子を含むスラリーを回収する金属水酸化物粒子回収工程とを、更に有することを特徴とする廃液からの鉄分の回収方法である。
)前記(1)〜()のいずれか1つに記載の廃液からの鉄分の回収方法において、前記回収した水酸化鉄(III)粒子のフロックを含むスラリー、又は、前記回収した水酸化鉄(III)粒子のフロックを含むスラリー及び金属水酸化物粒子を含むスラリーを、更に脱水処理してケーキとすることを特徴とする廃液からの鉄分の回収方法である。
本発明の方法によれば、設備コストを抑制し、かつ、反応槽内攪拌動力や高分子凝集剤使用量を抑制しながら安価に、2価の鉄イオンを含む酸性廃液を処理することができる。
また、本発明の方法によれば、回収する水酸化鉄(III)粒子のフロックを含むスラリーを、脱水性を改善した鉄含有スラリーとし、これを脱水して得られる鉄含有脱水ケーキの含水率を低下させることが可能となる。
更に、本発明の方法によれば、2価鉄イオンを含む酸性廃液中にニッケルイオン、又は亜鉛イオンの少なくともいずれかを含む場合においては、ニッケルや亜鉛の濃度が高いケーキを得ることが可能となる。
本発明の全体プロセスについて、説明する。
予め鉄酸化細菌とこの鉄酸化細菌の微生物担体とが投入され、エアレーションにより攪拌されている第1の反応槽内に2価鉄イオンを含む酸性廃液を供給する。このうち、微生物担体については、コークス粉、活性炭、石炭粉、軽石粉、及び発泡スラグからなる群から選ばれたいずれか1つ以上からなり、これらはいずれも沈降速度が大きく、水中で沈降する。第1の反応槽内では鉄酸化細菌により2価鉄イオンを3価鉄イオンに酸化すると共に、更にアルカリを第1の反応槽に投入することにより、第1の反応槽内のpHを3以上5以下に調整して、鉄イオンを水酸化鉄(III)として析出させる。そして、水酸化鉄(III)粒子及び前記微生物担体を含むスラリーを第1の沈殿槽に送り、この第1の沈殿槽で微生物担体を回収し、回収した微生物担体を第1の反応槽に投入する。一方、第1の沈殿槽からオーバーフローした水酸化鉄(III)主体の粒子を含むオーバーフロースラリーを凝集槽に送り、高分子凝集剤を添加してフロックを形成する。その後、水酸化鉄(III)粒子のフロックを含むスラリーを第2の沈殿槽で固液分離してスラリーを濃縮し、沈降した前記水酸化鉄(III)粒子のフロックを含むスラリーを回収する。この際、好ましくは、沈降した水酸化鉄(III)粒子のフロックを含むスラリーの一部を第1の反応槽に返送し、余剰のスラリーを脱水して鉄含有脱水ケーキを得るようにしてもよい。
あるいは、第1の反応槽内の後段(反応槽における廃液処理の下流側)に微生物担体を沈降させる沈殿部を設け、第1の反応槽が前記第1の沈殿槽を兼ねるようにしてもよい。すなわち、2価鉄イオンを含む酸性廃液を、鉄酸化細菌と、沈降速度の大きいコークス粉、活性炭、石炭粉、軽石粉、及び発泡スラグからなる群から選ばれたいずれか1つ以上の微生物担体を予め投入してエアレーションにより攪拌している第1の反応槽兼沈殿槽内に供給し、鉄酸化細菌により2価鉄イオンを3価鉄イオンに酸化すると共に更にアルカリを第1の反応槽兼沈殿槽に投入することにより、第1の反応槽兼沈殿槽内のpHを3以上5以下に調整して鉄イオンを水酸化鉄(III)として析出させ、微生物担体を第1の反応槽兼沈殿槽内で保持したまま、第1の反応槽兼沈殿槽から水酸化鉄(III)主体の粒子を含むスラリーを凝集槽に投入し、高分子凝集剤を添加しフロックを形成した後、第2の沈殿槽で固液分離してスラリーを濃縮し、その後、該濃縮したスラリーを脱水してケーキを得る。
ところで、2価鉄イオンの酸化方法として、オゾンや過酸化水素などを用いた化学処理もあるが、コスト高となるため、本発明では、微生物処理を行う。
まず、微生物担体として沈降速度の大きいものを用いた場合の効果について述べる。
第1の反応槽における2価鉄イオンの酸化能力は、反応槽内の鉄酸化細菌の総量(微生物濃度×反応槽容量)が重要な要因である。特許文献1では、鉄酸化細菌が付着している水酸化鉄(III)主体の粒子を含むスラリーを沈殿槽で分離・回収し、大量のスラリーを反応槽へ返送することが必要であった。そのためには、高分子凝集剤を多用する必要があり、かつ、スラリー濃度が高いため、沈降速度が小さくなり、それに伴い沈殿槽の大きさが大きくなる。
これに対して、本発明の第1の実施形態では、沈降速度の大きい微生物担体を第1の反応槽内に投入し、鉄酸化細菌を微生物担体に付着させることによって、高分子凝集剤を投入することなしに第1の沈殿槽で回収し、それを第1の反応槽内に返送することで、その微生物担体を第1の反応槽内に保持することができ、所要の2価鉄イオン酸化能力を保持できる。微生物担体の沈殿槽中の沈降速度としては、200〜2000m/Dである。微生物担体の大きさに置き換えると、微生物担体の比重にもよるが、300〜2000μm程度になる。300μm未満であれば、沈降速度が小さくなり、第1の沈殿槽で回収できなくなる。2000μm超であれば、第1の反応槽内の微生物担体の流動化に要する撹拌動力が大きくなり経済的でない。
微生物担体の材料としては、水酸化鉄(III)の付着性が良く且つ水中で沈降する、活性炭、コークス粉、石炭粉、軽石、発泡スラグなどがあげられる。これらを混合して用いても構わない。
酸性領域において、水酸化鉄(III)はプラスに帯電するのに対し、前記微生物担体はマイナスに帯電するため付着性がよく、かつ、比表面積が大きいため、多くの水酸化鉄(III)を付着させることができる。微生物担体の比表面積については0.5〜500m2/g(BET値)が好ましい。0.5m2/g未満であれば、単位質量あたりの2価鉄イオンの酸化速度は小さくなり、第1の反応槽での2価鉄イオンの酸化能力は低下する。これは、微生物担体単位質量あたりの水酸化鉄(III)の付着量が低下し、鉄酸化細菌が少なくなるためと考える。また、500m2/g超の場合、単位質量あたりの2価鉄イオンの酸化速度はあまり大きくならず、第1の反応槽での2価鉄イオンの酸化能力は向上しない。これは、超微細な孔は、微生物担体表面に析出する水酸化鉄(III)相により、塞がれてしまいやすいために、2価鉄イオン酸化能力に大きく寄与しないものと推定する。
第1の反応槽内の微生物担体が流動化するためには、微生物担体濃度は60質量%以下が適当である。例えば500〜1000μmの篩で選別したコークス粉の沈降速度とコークス粉濃度との関係を示したのが図2である。コークス粉濃度が上昇するにつれて、コークス粉同士が干渉するため、沈降速度は小さくなる。鉄酸化細菌自体は、別途馴養したものを投入しても良いし、本発明を適用する廃液中に存在する鉄酸化細菌を増殖させて用いても良い。
第1の反応槽内の鉄酸化細菌によって2価鉄イオンは3価鉄イオンに酸化されるが、pH3〜5の領域では、水酸化鉄(III)として析出する。析出した水酸化鉄(III)主体の粒子にも鉄酸化細菌は付着する。析出した水酸化鉄(III)は、後述する造粒操作および高分子凝集剤添加によっても沈降速度は改善する。そのスラリー濃度と沈降速度の関係として、図3がある。図3から明らかなように、スラリー濃度が小さいほど、粒子同士の干渉は少なく、沈降速度が大きくなる。
第1の反応槽内に沈降速度の大きい微生物担体を添加することで、高分子凝集剤を添加することなしに、第1の沈殿槽で鉄酸化細菌が付着した微生物担体を回収できる。第1の沈殿槽で析出した水酸化鉄(III)主体の粒子は第1の沈殿槽ではほとんど沈殿しない。第1の沈殿槽で沈降しなかった水酸化鉄(III)主体の粒子を含むオーバーフロースラリーは凝集槽で高分子凝集剤を添加し、凝集体を形成させることで、沈降速度が大きくなり、第2の沈殿槽で沈降する。第1の沈殿槽からのオーバーフロースラリーのスラリー濃度を3.5質量%以下にすることで、沈降速度を100〜350m/Dまで上昇させることができる。
次に、第2の沈殿槽で回収した水酸化鉄(III)主体の粒子を第1の反応槽に戻す量について述べる。
第2の沈殿槽で、沈殿し回収した水酸化鉄(III)主体の粒子は単独、もしくは、ファンデルスワールス力により凝集し、さらに、凝集槽で添加した高分子凝集剤により、ゆるく凝集している。その回収した水酸化鉄(III)主体の粒子群(水酸化鉄(III)粒子のフロックを含むスラリー)の一部を第1の反応槽に返送すると、水酸化鉄(III)主体の粒子の表面上に水酸化鉄(III)が析出し、それぞれの粒子が大きくなり、または、凝集している粒子が一体化することで緻密な粒子となり粒子径は大きくなる。緻密で粒子径が大きくなると、第2の沈殿槽の下部から引き抜くスラリーの脱水性は向上し、第1の反応槽に返送しない残りの水酸化鉄(III)主体の粒子を脱水して低含水率の脱水ケーキを製造できる。
そこで、第1の反応槽内の水酸化鉄(III)主体の固形物量をA(kg)とし、2価鉄イオンに加えて少なくともニッケルイオン、又は亜鉛イオンのいずれか1つ以上を含む酸性廃液中の2価鉄イオンを鉄酸化細菌により酸化し、アルカリ剤を投入して、水酸化鉄(III)主体の粒子が新たに析出する量、すなわち、第1の反応槽に投入する前記2価鉄イオンを含む酸性廃液中の2価鉄イオンおよび3価鉄イオンの総量をB(kg/日)としたとき、A÷B(日)と脱水圧力0.5MPaで脱水した際の脱水ケーキ中の水分との関係を図4に示す。図4からA÷Bが0.6日以上であれば、低含水率の脱水ケーキを得られることがわかる。また、A÷Bが2.0日以上としても脱水ケーキ中の水分には差異があまりなく、A÷Bを2.0日以上するのは、第2の沈殿槽からのスラリーの返送量が多くなり、経済的ではない。
なお、A(kg)=第1の反応槽内Fe濃度(kg/m3)×第1の反応槽液量(m3
B(kg/日)=酸性廃液のFe濃度(kg/m3)×酸性廃液投入量(m3/日)
とする。
次に、予め篩い分けを行った300〜2000μmの微生物担体を第1の反応槽に投入した場合を例に、第1の反応槽内に存在する微生物担体および第2の沈殿槽から返送された水酸化鉄(III)主体の粒子の表面上に付着している鉄酸化細菌による2価鉄イオンの酸化能力について述べる。
第1の反応槽内から得たスラリーを目開き300μmにより篩分けし、篩上の微生物担体を回収した。また、篩下のスラリーを目開き74μmにより篩分けし、篩下の水酸化鉄(III)主体の粒子からなるスラリーを回収した。微生物担体および水酸化鉄(III)主体の粒子からなるスラリーを、2価鉄イオンを含む酸性廃液に添加し、水酸化ナトリウム溶液でpH4に調整しながら、エアレーションで攪拌を行った状態で、2価鉄イオン濃度の経時変化を測定し、単位質量あたりの2価鉄イオンの酸化速度を調べた。その結果、微生物担体では、平均0.12g-Fe2+/g-dry/日であり、水酸化鉄(III)主体の粒子では、平均0.15g-Fe2+/g-dry/日であった。
以上の知見より、単位質量あたりの酸化速度は微生物担体より水酸化鉄(III)主体の粒子の方が2〜3割大きいが、同じスラリー濃度での沈降速度は、微生物担体の方が50〜300倍大きいことが判明した。そこで、第1の反応槽内の固形物のうち、つまり、微生物担体質量と水酸化鉄(III)主体の粒子の総質量のうち、微生物担体質量の比率を70〜95質量%にすることで、第1の沈殿槽からのオーバーフロースラリーのスラリー濃度は低下できる。そのスラリー濃度を3.5質量%以下とすることで、凝集槽で高分子凝集剤添加後、沈降速度を100〜350m/Dまで上昇させることができ、第2の沈殿槽をコンパクト化できる。3.5質量%超の場合、沈降速度は小さくなり、第2の沈殿槽はコンパクトにできない。また、前記のA÷Bを0.6〜2.0日にすれば、脱水性に大きな差異は生じないので、第2の沈殿槽から第1の反応槽への返送スラリー量をさらに低減しても影響がなく、第1の反応槽内の水酸化鉄(III)主体の粒子の濃度を1質量%程度まで下げられ、さらに第2の沈殿槽を小さくできることが判明した。1質量%未満にすると、脱水性が悪化する。また、凝集槽から第2の沈殿槽へ流入する水酸化鉄(III)主体の固形物を低下することで、凝集槽で添加する高分子凝集剤の量を減少させることができることが判明した。
次に、元素分離について、述べる。
2価鉄イオン、3価鉄イオン、ニッケルイオンおよび亜鉛イオンを、それぞれ400mg/L、400mg/L、30mg/L、30mg/Lを含む溶液のpHと排水中元素の残存比率の関係を示したのが図1である。図1より、3価鉄イオンはpH3〜5において析出し、亜鉛イオン、ニッケルイオンおよび2価鉄イオンはpH6〜10で析出する。
亜鉛イオンおよびニッケルイオンを鉄イオンから分離するためには、まず、2価鉄イオンを化学的酸化もしくは生物学的酸化により3価鉄イオンに酸化し、その後、pHを3〜5に調整することで、水酸化鉄(III)が析出する。このスラリーから固液分離操作によって、固体部と液体部を分離し、固体部を回収する。その後、液体部のpHを6〜10にすることで、水酸化亜鉛、水酸化ニッケルが析出する。このスラリーから固液分離操作によって、液体部のみを分離し、固体部を回収する。このようにすることで、鉄イオンはニッケルイオン、亜鉛イオンから分離できることになる。
つまり、金属化合物を析出させる過程において、pHで数段階に制御し、各段階で析出する金属化合物を抜き取ることにより、元素分離を行うことができる。
続いて、本発明を具体化した実施の形態について説明する。
図5には、本発明の廃液からの鉄含有脱水ケーキの製造方法(廃液からの鉄分の回収方法)に係る処理装置の一例を示す。図5に示すように、本発明の一実施の形態に係る鉄含有脱水ケーキの製造方法に適用される排水処理装置10は、例えば、薄鋼板を硫酸、硝酸、硝弗酸等の酸液で酸洗処理した後の廃液の一例である酸洗排水、または、表面処理した後のめっき廃液からなる酸洗めっき排水、または、金属鉱山を採掘した後に発生する酸性で重金属を含んだ鉱山排水などの2価鉄イオンを含む酸性廃液を処理する第1の反応槽12と、第1の反応槽12内をエアレーションにより攪拌するとともに鉄酸化細菌へ酸素を供給する散気装置14と、鉄酸化細菌を付着させる微生物担体13と、第1の反応槽12内のpHを測定するpH計15と、第1の反応槽12内の液のpHを調整する中和剤17の投入制御する中和剤用バルブ16と、微生物担体を回収する第1の沈殿槽18と、回収した微生物担体を第1の反応槽12へ戻す微生物担体返送ポンプ19と、第1の沈殿槽18からのオーバーフロースラリー中の水酸化鉄(III)主体の粒子をフロック化させる高分子凝集剤21と、それを受ける凝集槽20と、攪拌する攪拌機22と、凝集槽20でフロック化したスラリーを沈殿させる第2の沈殿槽23と、沈殿したスラリーを返送スラリー27として第1の反応槽12に戻したり引抜きスラリー26として脱水機へ引き抜いたりするスラリーポンプ24とからなる。
第1の反応槽12内の水酸化鉄(III)主体の粒子および微生物担体の固形物濃度は10〜30質量%である。微生物担体の質量と水酸化鉄(III)粒子の質量の合計量に対する微生物担体の質量は、70〜95質量%である。残りの固形物は、2価鉄イオンを含む酸性廃液11の中和処理時に発生した水酸化鉄(III)主体の粒子とスラリーポンプ24によって、第1の反応槽12に返送した返送スラリー27中の水酸化鉄(III)主体の粒子であり、反応槽12内のスラリー中に1〜3.5質量%含んでいる。微生物担体の大きさは、微生物担体の比重にもよるが、300〜2000μmに篩い分けし、鉄酸化細菌の付着性が良い活性炭、コークス粉、石炭粉、軽石、発泡スラグなどである。第1の沈殿槽18におけるOFR(over flow rate、処理水量÷沈殿槽水面積)は200〜2000m/Dの範囲で設定することが好ましい。また、第2の沈殿槽に流入するスラリー濃度は1〜3.5質量%なので、第2の沈殿槽23におけるOFRは50〜350m/Dの範囲で設定できる。図3からは、OFR100m/D以上となるが、余裕率を考慮し、50m/Dとしている。なお、第1の反応槽12内の微生物担体濃度としては、予め第1の反応槽12内に投入する微生物担体の質量を測定することで管理できる。もしくは、第1の反応槽12内の浮遊固形物質を目開き300μmの篩いで300μm以上の粒子群を分離し、その固形物量を測定することでも管理することができる。
次に、図5に基づいて、本発明である鉄含有脱水ケーキの製造方法の一実施形態について説明する。
薄鋼板を酸洗処理した後の酸洗廃液やめっき廃液からなる酸洗めっき排水、または鉱山排水等の2価鉄イオンを含む酸性廃液11を第1の反応槽12内に連続して供給する。一般的な酸性廃液11は、pHが2以下で、Fe、Zn、Ni等の金属を総量で0.01〜1質量%溶解しており、これらの金属のほとんどは金属イオンとして存在しているが、少量は懸濁粒子として存在している。
第1の反応槽12内には、スラリー中の微生物担体13濃度が7〜28質量%になるように添加し、馴養させた鉄酸化細菌を添加しておき、その中に酸性廃液11を連続して供給し、第1の反応槽12内で散気装置14により攪拌する。酸性廃液11中に含まれる2価鉄イオンは鉄酸化細菌によって酸化され、水酸化鉄(III)を生成する。pH計15で第1反応槽12内のpHを連続測定しながら、中和剤用バルブ16を調整してNaOH、Ca(OH)2、あるいは、Mg(OH)2溶液からなる中和剤17を第1の反応槽12に添加して、第1の反応槽12内のpHを3〜5に調整する。ここで、pH3未満になると、酸性めっき廃液中の3価鉄イオンの析出が悪くなる。一方、pHが5超になると、ニッケルや亜鉛等の金属水酸化物が析出し易くなり、鉄の金属水酸化物を分離することができにくくなる。つまり、この第1回目の中和処理によって、図1に示すように、水酸化鉄(III)を主体とした粒子が析出し、酸性廃液11中から3価鉄イオンを分離することができる。
第1の反応槽12から第1の沈殿槽18に、微生物担体13と水酸化鉄(III)主体の粒子が流れ込む。高分子凝集剤が添加されていないので、フロック化しておらず、水酸化鉄(III)主体の粒子は沈降速度が10m/D以下と非常に小さい。また、第1の沈殿槽18のOFRは、200〜2000m/Dであるため、沈降速度の大きい微生物担体は第1の沈殿槽18で沈殿するが、水酸化鉄(III)が主体の粒子のほとんどは沈降せずに、次の凝集槽20に送液される。第1の沈降槽18で沈殿し回収した微生物担体13は、微生物担体返送ポンプ19によって、第1の沈降槽18中の一部のスラリーと共に第1の反応槽12に返送される。
第1の沈殿槽18から凝集槽20にオーバーフローした水酸化鉄(III)主体の粒子を含むオーバーフロースラリーに、高分子凝集剤21を添加し、攪拌機22で攪拌することにより、沈降性のよいフロックを形成させる。凝集槽20で形成したフロックは第2の沈殿槽23に送液され、沈殿槽23で沈殿する。沈殿槽上部からは、1次処理水25が排出される。1次処理水25はpHが3〜5で、ニッケル、亜鉛などの金属イオンを含んでいる。第2の沈殿槽の下部に沈積した水酸化鉄(III)主体のフロックは、スラリーポンプ24によって第1の反応槽12に返送スラリー27として返送される。返送量は、第1の反応槽12内のFe量をA(kg)とし、2価鉄イオンを含む酸性廃液中のFe量をB(kg/日)としたとき、A÷Bを0.6〜2.0日にするのが好ましい。余剰となった水酸化鉄(III)主体のスラリーは引抜きスラリー26として間欠的に引き抜かれ、後述の方法で脱水される。
第2の沈殿槽23からの1次処理水25は、図示していないが、後段の中和槽で中和剤を投入しpH6〜10に調整し、1次処理水中のニッケル・亜鉛などの金属イオンを水酸化物として析出させた後、さらに後段の凝集槽で高分子凝集剤を加えフロック状態にし、さらに後段の沈殿槽でニッケル・亜鉛などの水酸化物を含有するスラリーを分離する。分離されたスラリーは後述の方法で脱水される。
第2の沈殿槽23で分離した水酸化鉄(III)主体のスラリーおよび図示していないニッケル・亜鉛などの水酸化物を含有するスラリーを分離する沈殿槽からのスラリーは、それぞれ脱水されて、スラッジケーキに加工する。脱水方法としては、フィルタープレス、真空脱水機、遠心脱水機などの脱水機を使用して脱水する方法や天日乾燥によって脱水する方法がある。この脱水されたスラッジケーキは、それぞれ資源として有効活用することができる。なお、脱水方法によって脱水後の水分は大きく異なるが、フィルタープレスで脱水した場合、第2の沈殿槽23から回収される水酸化鉄(III)主体の脱水ケーキは、水分40〜50質量%であり、図示していない沈殿槽から回収されるニッケル・亜鉛などの金属水酸化物からなる脱水ケーキは、水分65〜85質量%である。水分に大きな差が生じるのは、回収される金属水酸化物に結晶水を含むためである。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明は上記した形態に限定されるものではなく、要旨を逸脱しない条件の変更等は全て本発明の範囲である。
例えば、図5では、第1の沈殿槽18と微生物担体返送ポンプ19で微生物担体13を回収し、第1の反応槽12に返送しているが、図6に示すように、反応槽と沈殿槽を一体型にした第1の反応槽兼沈殿槽30を用いることができる。すなわち、第1の反応槽兼沈殿槽30は、反応部31と沈降部32を有し、反応部31の下部に反応部31内を攪拌する散気装置34があり、酸性廃液11と微生物担体13を混合している。沈降部32のOFRは200〜2000m/Dで、沈降終末速度以下に設定しているため、沈降速度の大きい微生物担体13のみ沈降し、再度、反応部31に自動的に戻る。
また、図5では、第1の沈降槽18の下部に微生物担体回収用にポンプ19および返送配管を設置しているが、その代わりに沈殿物を掻き揚げる装置、例えばスクリュー型、コンベヤ型などの装置を設置してもよい。更に、第1の反応槽12内の混合として、散気装置14のかわりに散気装置と攪拌機を併用して用いても良い。
また、2価鉄イオンを含む酸性廃液中に3価のクロムイオンを含む場合、3価のクロムは鉄酸化細菌によって酸化された3価鉄イオンとともに第1の反応槽12で析出し、高分子凝集剤21を添加する凝集槽20でフロックを形成し、第2の沈殿槽23で沈殿・分離される。
[実施例]
次に、本発明の廃液からの鉄含有脱水ケーキの製造方法の実施例を挙げるが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
なお、本実施例は、実廃水と相関関係を取りながら、室内実験で行った実施例であり、この実験結果は、スラッジリサイクル上、望ましい結果であり、実廃水と何ら相違ないものと考える。
(実施例1)
酸洗めっき廃液として、表1に示す2価鉄イオン、ニッケルイオン、亜鉛イオンを含む溶液を使用し、図5の処理装置を用いて、この酸洗めっき模擬排水の処理を行った。また、微生物担体13として500〜1000μmに粒度調整したコークス粉(40kg)を第1の反応槽に添加した。コークス粉の沈降速度は、おおよそ1700m/Dであった。
第1の反応槽12および凝集槽20の容量はそれぞれ、270L、15Lであり、第1の沈殿槽18の水表面積は154cm2でOFRは800m/D、第2の沈殿槽23の水表面積は324cm2でOFRは227m/Dである。なお、第1の反応槽12内には、予め、鉄酸化細菌を投入している。
酸洗めっき廃液を第1の反応槽12に5.1L/分で連続的に供給するとともに、苛性ソーダ水溶液を中和剤17として添加し、第1の反応槽12内のpHを4で制御し、さらに、第1の反応槽12の底部に設置した散気装置14から空気を20NL/分で吹き込み、第1の反応槽12内の攪拌を行った。
第1の反応槽12に投入された酸洗めっき廃水中の2価鉄イオンは、コークス粉表面上および第2の沈殿槽23から返送したスラリー中に含まれる水酸化鉄(III)主体の粒子表面上に付着している鉄酸化細菌によって3価鉄イオンにほぼ全量酸化され、水酸化鉄(III)として水酸化鉄(III)主体の粒子表面上およびコークス粉の表面上に析出し、粒子を大きくさせた。第1の沈殿槽18でコークス粉は沈降し微生物担体返送ポンプ19によって、第1の反応槽12に戻し、水酸化鉄(III)主体の粒子を含む上澄水は、凝集槽20に投入され、高分子凝集剤21(アニオン系)により水酸化鉄(III)主体の粒子はフロックを形成し、第2の沈殿槽23で分離した。分離したスラリーのスラリー濃度は9〜11質量%であり、第1の反応槽12内のスラリー濃度が16質量%(15.5〜16.5質量%)になるように、スラリーポンプ24にて、約0.7L/分で第1の反応槽兼沈殿槽30に返送スラリー27として返送した。第1の反応槽12内のスラリーのうち、コークス粉に起因するものが約92質量%である。余剰となったスラリーは、間欠的に引抜きスラリー26として引抜き、0.5MPaの加圧力を有するフィルタープレス脱水機で脱水して、脱水ケーキとした。なお、前述のA÷Bは、約0.72日であった。
第2の沈殿槽23で分離した上澄水(1次処理水25)は、ニッケルイオンおよび亜鉛イオンを含んでいる。図示していないが、後段の中和槽で中和剤を投入しpH9に調整し、1次処理水25中のニッケル・亜鉛の金属イオンを水酸化物として析出させた後、さらに後段の凝集槽で高分子凝集剤(アニオン系)を加えフロック状態にし、さらに後段の沈殿槽でニッケル・亜鉛の水酸化物を含有するスラリーを分離した。
この際の1次処理水25中の成分を表1に、第2の沈殿槽23から引き抜いた引抜きスラリー26を脱水した後の脱水ケーキの成分を表2に示す。表1の1次処理水水質より2価鉄イオンが主体に析出しており、表2のケーキ成分からも水酸化鉄(III)主体の成分になり、かつ、水分は48質量%(含水ケーキ[wet]中の水分量の割合)と低いため、水分の低い他原料との混練等の操作を加えることで、鉄源として利用できるようになった。また、ケーキ成分中のC分は少し含まれているが、後述する比較例とほぼ同レベルであり、微生物担体として添加したコークス粉はほとんど流出していない。
なお、スラリーポンプ24にて、第1の反応槽12に返送しなかった場合も実施したが、その場合は、第2の沈殿槽23で分離したスラリーを0.5MPaの加圧力を有するフィルタープレス脱水機で脱水した脱水ケーキ中の水分が57質量%になり、スラリーポンプ24にて、第1の反応槽12に返送した場合と比較して、脱水性は低下した。
(実施例2)
酸洗めっき廃液として、表1に示す2価鉄イオン、ニッケルイオン、亜鉛イオンを含む溶液を使用し、図6の処理装置を用いて、この酸洗めっき模擬排水の処理を行った。また、微生物担体13として500〜1000μmに粒度調整したコークス粉(40kg)を第1の反応槽兼沈殿槽に添加した。コークス粉の沈降速度は、おおよそ1700m/Dであった。
反応部31および凝集槽20の容量はそれぞれ、270L、15Lであり、沈降部32の水表面積は154cm2でOFRは800m/D、第2の沈殿槽23の水表面積は324cm2でOFRは227m/Dである。なお、第1の反応槽兼沈殿槽30内には、予め、鉄酸化細菌を投入している。
酸洗めっき廃液を第1の反応槽兼沈殿槽30に5.1L/分で連続的に供給するとともに、苛性ソーダ水溶液を中和剤17として添加し、第1の反応槽兼沈殿槽30内のpHを4で制御し、さらに、反応部31の底部に設置した散気装置14から空気を20NL/分で吹き込み、反応部31内の攪拌を行った。
第1の反応槽兼沈殿槽30に投入された酸洗めっき廃水中の2価鉄イオンは、コークス粉表面上および第2の沈殿槽23から返送したスラリー中に含まれる水酸化鉄(III)主体の粒子表面上に付着している鉄酸化細菌によって3価鉄イオンにほぼ全量酸化され、水酸化鉄(III)として水酸化鉄(III)主体の粒子表面上およびコークス粉の表面上に析出し、粒子を大きくさせた。沈降部32でコークス粉は沈降し反応部31内に戻り、水酸化鉄(III)主体の粒子を含む上澄水は、凝集槽20に投入され、高分子凝集剤21(アニオン系)により水酸化鉄(III)主体の粒子はフロックを形成し、第2の沈殿槽23で分離した。分離したスラリーのスラリー濃度は9〜11質量%であり、第1の反応槽兼沈殿槽30内のスラリー濃度が16質量%(15.5〜16.5質量%)になるように、スラリーポンプ24にて、約0.7L/分で第1の反応槽兼沈殿槽30に返送スラリー27として返送した。第1の反応槽兼沈殿槽内のスラリーのうち、コークス粉に起因するものが約92質量%である。余剰となったスラリーは、間欠的に引抜きスラリー26として引抜き、0.5MPaの加圧力を有するフィルタープレス脱水機で脱水して、脱水ケーキとした。なお、前述のA÷Bは、約0.72日であった。
第2の沈殿槽23で分離した上澄水(1次処理水25)は、ニッケルイオンおよび亜鉛イオンを含んでいる。図示していないが、後段の中和槽で中和剤を投入しpH9に調整し、1次処理水25中のニッケル・亜鉛の金属イオンを水酸化物として析出させた後、さらに後段の凝集槽で高分子凝集剤(アニオン系)を加えフロック状態にし、さらに後段の沈殿槽でニッケル・亜鉛の水酸化物を含有するスラリーを分離した。
この際の1次処理水25中の成分を表1に、第2の沈殿槽23から引き抜いた引抜きスラリー26を脱水した後の脱水ケーキの成分を表2に示す。表1の1次処理水水質より2価鉄イオンが主体に析出しており、表2のケーキ成分からも水酸化鉄(III)主体の成分になり、かつ、水分は47質量%(含水ケーキ[wet]中の水分量の割合)と低いため、水分の低い他原料との混練等の操作を加えることで、鉄源として利用できるようになった。また、ケーキ成分中のC分は少し含まれているが、後述する比較例とほぼ同レベルであり、微生物担体として添加したコークス粉はほとんど流出していない。
なお、スラリーポンプ24にて、第1の反応槽兼沈殿槽30に返送しなかった場合も実施したが、その場合は、第2の沈殿槽23で分離したスラリーを0.5MPaの加圧力を有するフィルタープレス脱水機で脱水した場合、脱水ケーキ中の水分が57質量%になり、スラリーポンプ24にて、第1の反応槽兼沈殿槽30に返送した場合と比較して、脱水性は低下した。
(比較例1)
酸洗めっき廃液として、表1に示す2価鉄イオン、ニッケルイオン、亜鉛イオンを含む溶液を使用し、図7の処理装置を用いて、この酸洗めっき模擬排水の処理を行った。微生物担体は添加していない。
第1の反応槽12および凝集槽20の容量はそれぞれ、730L、15Lであり、第2の沈殿槽23の水表面積は2,190cm2でOFRは34m/Dである。なお、第1の反応槽12内には、予め、鉄酸化細菌を投入している。
酸洗めっき廃液を第1の反応槽12に5.1L/分で連続的に供給するとともに、苛性ソーダ水溶液を中和剤17として添加し、第1の反応槽12内のpHを4で制御し、さらに、第1の反応槽12の底部に設置した散気装置14から空気を55NL/分で吹き込み、第1の反応槽12内の攪拌を行った。
第1の反応槽12に投入された酸洗めっき廃水中の2価鉄イオンは、第2の沈殿槽23から返送した返送スラリー27中に含まれる水酸化鉄(III)主体の粒子表面上に付着している鉄酸化細菌によって3価鉄イオンにほぼ全量酸化され、酸洗めっき廃液中に含まれていた鉄イオンが水酸化鉄(III)として水酸化鉄(III)主体の粒子表面上に析出し、粒子を大きくさせた。第1の反応槽12から水酸化鉄(III)主体の粒子を含むスラリーは、凝集槽20に投入され、高分子凝集剤21により水酸化鉄(III)主体の粒子はフロックを形成し、第2の沈殿槽23で分離した。分離したスラリーのスラリー濃度は9〜11質量%であり、第1の反応槽12内のスラリー濃度が5〜6質量%になるように、スラリーポンプ24にて、約2.6L/分で第1の反応槽12に返送スラリー27として返送した。余剰となったスラリーは、間欠的に引抜きスラリー26として引抜き、0.5MPaの加圧力を有するフィルタープレス脱水機で脱水して、脱水ケーキとした。なお、前述のA÷Bは、約9.1日であった。
第2の沈殿槽23で分離した上澄水(1次処理水25)は、ニッケルイオンおよび亜鉛イオンを含んでいる。図示していないが、中和槽で中和剤を投入しpH9に調整し、1次処理水中のニッケル・亜鉛の金属イオンを水酸化物として析出させた後、凝集槽で高分子凝集剤を加えフロック状態にし、沈殿槽でニッケル・亜鉛の水酸化物を含有するスラリーを分離した。
この際の1次処理水25中の表1に、第2の反応槽23から引き抜いたスラリーを脱水した後の脱水ケーキの成分を表2に示す。表1の1次処理水水質よりFe2+イオンが主体に析出しており、表2のケーキ成分からも水酸化鉄(III)主体の成分になり、かつ、水分は49質量%と低いため、水分の低い他原料との混練等の操作を加えることで、鉄源として利用できる。
Figure 0004790655
Figure 0004790655
実施例と比較例ともに、脱水性に大きさ差異はない。しかしながら、それを具現化するのに必要な反応槽と凝集槽の容量は、実施例1および2:281L、 比較例1:745Lとなり、また、沈殿槽の水表面積は、実施例1および2:478cm2、 比較例1:2,190cm2 となり、実施例の方が槽容量および水表面積が小さく、設備コストは抑制できる。
また、高分子凝集剤使用量は、実施例1:21g−dry/D、実施例2:19g−dry/D、比較例1:73g−dry/Dであり、高分子凝集剤使用量は低減できる。
更に、攪拌動力として投入した反応槽(12と30)内への空気吹き込み量は、実施例1:20NL/分、実施例2:20NL/分、比較例1:55NL/分 であり、攪拌動力も削減できる。
表1記載の2価鉄を含んだ酸洗廃液(5m3/分)を処理した場合の設備費・ランニングコストの試算を行ったのが表3(比較例1を100として、相対比較)である。表3より、設備費およびランニングコストともに、実施例が優れていることがわかる。
Figure 0004790655
廃液のpHと廃液中の金属イオンの残存比率(質量比)の関係を示した図である。 コークス粉(500〜850μm)の沈降速度とスラリー濃度との関係を示した図である。 水酸化鉄(III)主体の粒子の沈降速度とスラリー濃度との関係を示した図である。 第1の反応槽12内の水酸化鉄(III)主体の固形物量をA(kg)とし、鉄イオンと他の複数の金属イオンを含む酸性廃液にアルカリ剤を投入して、水酸化鉄(III)主体の粒子が新たに析出する量をB(kg/日)としたとき、A÷B(日)と脱水圧力0.5MPaで脱水した際の脱水ケーキ中の水分との関係を示した図である。 本発明の廃水からの鉄含有脱水ケーキの製造方法に係る処理装置の一例である。 反応槽兼沈殿槽を利用した本発明の廃水からの鉄含有脱水ケーキの製造方法に係る処理装置の一例である。 比較例で適用した処理装置である。
符号の説明
10・・・鉄含有脱水ケーキの製造方法に適用される排水処理装置
11・・・2価鉄イオンを含む酸性廃液
12・・・第1の反応槽
13・・・微生物担体
14・・・散気装置
15・・・pH計
16・・・中和剤用バルブ
17・・・中和剤
18・・・第1の沈殿槽
19・・・微生物担体返送ポンプ
20・・・凝集槽
21・・・高分子凝集剤
22・・・攪拌機
23・・・第2の沈殿槽
24・・・スラリーポンプ
25・・・1次処理水
26・・・引抜スラリー
27・・・返送スラリー
30・・・第1の反応槽兼沈殿槽
31・・・反応部
32・・・沈降部

Claims (5)

  1. 鉄酸化細菌と、コークス粉、活性炭、石炭粉、軽石粉、及び発泡スラグからなる群から選ばれたいずれか1つ以上からなって水中での沈降速度が200〜2000m/Dであり、前記鉄酸化細菌が付着する微生物担体とが投入され、且つ、エアレーションにより攪拌されている第1の反応槽内に、2価鉄イオンを含む酸性廃液を供給して、前記鉄酸化細菌により前記2価鉄イオンを3価鉄イオンに酸化すると共に、前記第1の反応槽内のpHを3以上5以下に調整して水酸化鉄(III)粒子を生成する際に、前記微生物担体の質量と前記水酸化鉄(III)粒子の質量の合計量に対する、前記微生物担体の質量を、70質量%以上95質量%以下とする水酸化鉄(III)粒子の生成工程と、
    前記水酸化鉄(III)粒子の生成工程から排出された前記水酸化鉄(III)粒子及び前記微生物担体を含むスラリーを、第1の沈殿槽で沈降分離し、沈降した微生物担体を前記第1の反応槽に返送する微生物担体の沈降分離工程と、
    前記微生物担体の沈降分離工程から排出された前記水酸化鉄(III)粒子を含むオーバーフロースラリーを凝集槽に送液し、高分子凝集剤を添加して、前記水酸化鉄(III)粒子のフロックを形成するフロック形成工程と、
    前記フロック形成工程から排出された前記水酸化鉄(III)粒子のフロックを含むスラリーを、第2の沈殿槽で沈降分離し、沈降した前記水酸化鉄(III)粒子のフロックを含むスラリーを回収する鉄分回収工程とを有することを特徴とする廃液からの鉄分の回収方法。
  2. 前記第1の反応槽における槽内の後段に前記微生物担体の沈降部を設け、当該沈降部で前記微生物担体を沈降させ、沈降により分離された前記水酸化鉄(III)粒子を含むスラリーを前記第1の反応槽から排出することで、前記第1の反応槽が前記第1の沈殿槽を兼ねることを特徴とする請求項1記載の廃液からの鉄分の回収方法。
  3. 前記鉄分回収工程において前記第2の沈殿槽で沈降した前記水酸化鉄(III)粒子のフロックを含むスラリーの一部を、前記第1の反応槽に戻すことを特徴とする請求項1又は2に記載の廃液からの鉄分の回収方法。
  4. 請求項1〜のいずれか1項に記載の廃液からの鉄分の回収方法において、前記2価鉄イオンを含む酸性廃液は、更に、ニッケルイオン、又は亜鉛イオンの少なくともいずれか1種を含んでなり、前記鉄分回収工程の第2の沈殿槽で水酸化鉄(III)粒子のフロックを沈降分離した後の上澄みを第3の反応槽に供給し、pHを6以上10以下に調整して、ニッケル、又は亜鉛の少なくともいずれかを含む金属水酸化物粒子を生成する金属水酸化物粒子の生成工程と、
    前記金属水酸化物粒子の生成工程から排出された前記金属水酸化物粒子を含むスラリーを沈降分離し、沈降した前記金属水酸化物粒子を含むスラリーを回収する金属水酸化物粒子回収工程とを、更に有することを特徴とする廃液からの鉄分の回収方法。
  5. 前記請求項1〜のいずれか1項に記載の廃液からの鉄分の回収方法において、前記回収した水酸化鉄(III)粒子のフロックを含むスラリー、又は、前記回収した水酸化鉄(III)粒子のフロックを含むスラリー及び金属水酸化物粒子を含むスラリーを、更に脱水処理してケーキとすることを特徴とする廃液からの鉄分の回収方法。
JP2007111307A 2007-04-20 2007-04-20 廃液からの鉄分の回収方法 Expired - Fee Related JP4790655B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007111307A JP4790655B2 (ja) 2007-04-20 2007-04-20 廃液からの鉄分の回収方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007111307A JP4790655B2 (ja) 2007-04-20 2007-04-20 廃液からの鉄分の回収方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008264687A JP2008264687A (ja) 2008-11-06
JP4790655B2 true JP4790655B2 (ja) 2011-10-12

Family

ID=40044954

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007111307A Expired - Fee Related JP4790655B2 (ja) 2007-04-20 2007-04-20 廃液からの鉄分の回収方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4790655B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102888511A (zh) * 2012-10-12 2013-01-23 中南大学 一种湿法冶金酸性浸出液的除铁方法
CN103011514A (zh) * 2012-12-13 2013-04-03 杭州绿色环保技术开发有限公司 焦化废水生化处理工艺及装置

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4707752B2 (ja) * 2009-05-27 2011-06-22 壽昭 落合 水処理方法及び水処理システム
JP5296126B2 (ja) * 2011-03-14 2013-09-25 Jx日鉱日石金属株式会社 ヨウ化物イオンと鉄(ii)イオンを含む酸性溶液の酸化処理方法
KR101360501B1 (ko) * 2012-08-20 2014-02-11 재단법인 포항산업과학연구원 니켈 습식 제련 공정 부산물로부터의 유가물 회수 설비
KR101500140B1 (ko) * 2013-09-11 2015-03-09 주식회사 포스코 니켈의 습식제련 공정의 부산물로부터 철 및 산을 회수하는 장치 및 방법
CN105130041A (zh) * 2015-06-26 2015-12-09 中钢集团马鞍山矿山研究院有限公司 一种改进型的含重金属酸性废水的处理方法
CN108179273A (zh) * 2018-01-19 2018-06-19 重庆康普化学工业股份有限公司 一种采用溶剂萃取的反萃铁的方法

Family Cites Families (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS51142860A (en) * 1975-04-30 1976-12-08 Dowa Mining Co Ltd Method for oxidation treatment of fe2+ in waste liquor
JPS59209700A (ja) * 1983-05-13 1984-11-28 Dowa Mining Co Ltd 鉄酸化バクテリアを使用する高濃度重金属含有排水の処理法
JPS6084196A (ja) * 1983-05-31 1985-05-13 Dowa Mining Co Ltd 高濃度重金属含有排水の処理法
JPH0720595B2 (ja) * 1986-05-30 1995-03-08 三菱マテリアル株式会社 排水処理法
JPH0228390B2 (ja) * 1987-05-12 1990-06-22 Dowa Koei Kk Ryusandai1tetsuofukumuhaisuinoshorihoho
JP2649995B2 (ja) * 1991-04-03 1997-09-03 デンカエンジニアリング株式会社 有機性酸性廃水の生物処理方法及び装置
JP3434325B2 (ja) * 1993-08-19 2003-08-04 環境エンジニアリング株式会社 溶存鉄含有排水の処理方法
JPH08173990A (ja) * 1994-12-27 1996-07-09 Nippon Steel Corp 2価鉄含有排水の処理装置
JPH09314165A (ja) * 1996-05-23 1997-12-09 Denka Consult & Eng Co Ltd 有機性物質含有廃水の処理方法
JP2001191091A (ja) * 2000-01-13 2001-07-17 Hitachi Plant Eng & Constr Co Ltd 水中に含まれる鉄イオンの除去方法及びその装置
JP2003071201A (ja) * 2001-09-05 2003-03-11 Nippon Steel Corp 複数の金属を含む廃液の処理方法
JP4173988B2 (ja) * 2002-12-09 2008-10-29 新日本製鐵株式会社 複数の金属を含む廃液の処理方法および有価金属の回収方法
JP2005238181A (ja) * 2004-02-27 2005-09-08 Nippon Steel Corp 廃水の処理及び有価金属の回収方法並びにメッキ溶液の製造方法
JP4369793B2 (ja) * 2004-04-14 2009-11-25 新日本製鐵株式会社 廃液からの鉄含有脱水ケーキの製造方法
JP2005313017A (ja) * 2004-04-27 2005-11-10 Dowa Techno Engineering Co Ltd 鉄酸化バクテリアと中和剤を使用した酸化中和方法
JP4520963B2 (ja) * 2006-06-29 2010-08-11 Dowaテクノエンジ株式会社 低pH廃水に含まれる第一鉄イオンのバクテリア酸化方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102888511A (zh) * 2012-10-12 2013-01-23 中南大学 一种湿法冶金酸性浸出液的除铁方法
CN103011514A (zh) * 2012-12-13 2013-04-03 杭州绿色环保技术开发有限公司 焦化废水生化处理工艺及装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2008264687A (ja) 2008-11-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4790655B2 (ja) 廃液からの鉄分の回収方法
EP1330414B9 (en) Method for treatment of water and wastewater
US8663478B2 (en) Method for treating water by advanced oxidation and ballasted flocculation, and corresponding treatment plant
JP4235094B2 (ja) 金属鉱山排水の処理方法および有価金属の回収方法
JP5005225B2 (ja) 弗素含有廃液の処理方法
JP4589748B2 (ja) 鉄とクロムを含む酸性廃液の処理方法
JP5509927B2 (ja) 金属含有水の処理方法及び金属含有水の処理装置
CN105540988A (zh) 基于超磁分离和微波能技术结合的废水处理工艺及系统
CN103755075A (zh) 一种处理碳化硅酸性废水的工艺方法
JP4518893B2 (ja) 重金属含有排水処理方法およびその装置
CN101466855B (zh) 硫化镍沉淀方法
JP4272122B2 (ja) 凝集沈殿水処理方法及び装置
JP4369793B2 (ja) 廃液からの鉄含有脱水ケーキの製造方法
US20210379605A1 (en) Method and arrangement for process water treatment
JP5693992B2 (ja) 多種金属イオン含有排水からの溶存鉄の回収方法
JP2006263703A (ja) セレン含有水の処理方法および処理装置
JP2004105923A (ja) 金属含有排水中の有価金属の回収方法および利用方法
JP5730660B2 (ja) 金属イオン含有廃水の処理方法
JP4173988B2 (ja) 複数の金属を含む廃液の処理方法および有価金属の回収方法
CN112158896A (zh) 一种高效湿法脱硫废水处理净水剂及应用
CN112723581B (zh) 工艺水处理方法
CN118045599A (zh) 一种改性微砂的制备方法及化工废水降硬脱toc除磷处理方法
WO2019130635A1 (ja) 水処理方法及び装置
CN117964150A (zh) 一种从高铜高银氰化黄金氰化废水资源综合回收方法
Younger et al. Active treatment of polluted mine waters

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20090916

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110331

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110412

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110609

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110628

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110720

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140729

Year of fee payment: 3

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 4790655

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140729

Year of fee payment: 3

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140729

Year of fee payment: 3

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees