JP4789865B2 - ローラチェーン - Google Patents
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Description
このずれが一対の内リンクプレートのいずれか一方にでも生じて、チェーン使用中に内リンクプレート同士の内幅(間隔)が広がると、内リンクプレートと隣接する外リンクプレートとが面接触して屈曲抵抗が発生し、チェーンが屈曲不良になる、という問題がある。
また、逆に内リンクプレート同士の内幅が狭まると、ローラ回転不良が発生するという問題がある。
さらに、このようなチェーン屈曲不良、ローラ回転不良に起因して、チェーンとスプロケットとが噛合い不良を起こし、チェーンがスプロケットに乗り上げる等の不都合な現象を起こすと共に、チェーンが破損するという問題がある。
その結果、チェーン屈曲不良、ローラ回転不良に起因するスプロケットとの噛合い不良を回避することができ、ひいてはチェーン破損を防止することができる。
また、内リンクプレートのブシュ孔の端縁部内周には面取りにより環状切欠部が形成されているので、環状切欠部を案内にして環状薄肉部がかしめられて締鋲されるため、締鋲部を内リンクプレートのプレート面から突出させることなく締鋲することができる。
また、ブシュ端部が内リンクプレートの外側面と面一であるので、締鋲部が形成されていない従来のローラチェーンと同じ幅のローラチェーンとすることができる。
なお、延長ピン9はアタッチメントが取り付けられるピンであり、図1〜図3における符号10は内リンクプレート4に備えられたアタッチメントである。
内リンクプレート4に形成されたブシュ孔5の外側面4a側の端縁部内周には、面取りにより環状切欠部5aが形成され、この環状切欠部5aは外側面4a側に向けて徐々にブシュ内径が大きくなる末広状になっている。
この環状切欠部5aは、内リンクプレート4の少なくとも外リンクプレート7に対向する外側面4a側に形成されていればよく、反対側の内側面4b側は面取りされてなくてもよい。
なお、環状切欠部5aがブシュ孔5の両端縁部、すなわち、外側面4a側及び内側面4b側に形成されている場合は、チェーン製造時に内リンクプレート4の表裏を区別する必要がないため、組み立て工程を簡略化することができる。
また、ブシュ3のブシュ小径部3aの先端部分には、ブシュ内径側からブシュ外径側に向けて徐々に肉厚が薄くなる環状薄肉部3dが形成されている。
また、図7〜図9に示すように、ブシュ孔5に嵌合されたブシュ3は、環状薄肉部3dが部分的に等間隔でかしめられ、4箇所の締鋲部3eで締鋲(十文字締鋲)される。
この場合、ブシュ孔5に嵌合したブシュ小径部3aの最先端であるブシュ3の端部と内リンクプレート4の外側面4aとを面一にする。
このようにすると、環状薄肉部3dが環状切欠部5a側にかしめられ、このかしめられた締鋲部3eが内リンクプレート4の外側面から突出しない。
その結果、締鋲部が形成されていない従来のローラチェーンと同じ幅のローラチェーンとすることができる。
環状薄肉部3dをかしめて締鋲する場合、4箇所で締鋲することが好ましいが、3箇所以上で等間隔にかしめて締鋲しても構わない。
なお、締鋲部3eの締鋲量が小さいときは、図10の(A)に示すような態様となり、締鋲部3eの締鋲量が大きいときは、図10の(B)に示すような態様になる。
ブシュ3のブシュ小径部3が内リンクプレート4のブシュ孔5に圧入され、ブシュ3外周の環状段差部3cがブシュ孔5のプレート面4b側の端縁部に当接して係合し、ブシュ3のブシュ小径部3の先端部分に形成された環状薄肉部3dが4箇所でかしめられて締鋲されているので、ブシュ3をブシュ孔5に強固に嵌合固定することができる。
また、ローラチェーンに過大張力が作用したり、あるいは高温域でローラチェーンを使用してクリープ現象が発生して、内リンクプレート4のブシュ孔5が広がり、ブシュ3とブシュ孔5との嵌合力が低下したとしても、ブシュ孔5に嵌合されているブシュ3は、環状段差部3cと4箇所の締鋲部3eとにより固定されているため、ブシュ3とブシュ孔5とでずれることはなく、ブシュ3と内リンクプレート4とでずれが生じるのを防止することができる。
また、内リンクプレート4のブシュ孔5の端縁部内周には面取りにより環状切欠部5aが形成されているので、環状切欠部5aを案内にしてかしめられるため、締鋲部3eを内リンクプレート4の外側面4aから突出させないようにすることができる。
2・・・ ローラ
3・・・ ブシュ
3a・・・ ブシュ小径部
3b・・・ ブシュ大径部
3c・・・ 環状段差部
3d・・・ 環状薄肉部
3e・・・ 締鋲部
4 ・・・ 内リンクプレート
4a・・・ 内リンクプレートの外側面
4b・・・ 内リンクプレートの内側面
5 ・・・ ブシュ孔
5a・・・ 環状切欠部
6 ・・・ ピン
7 ・・・ 外リンクプレート
8 ・・・ ピン孔
9 ・・・ 延長ピン
10・・・ アタッチメント
Claims (2)
- ローラを回転自在に外嵌したブシュの両端が一対の内リンクプレートに形成したブシュ孔に嵌合固定されているとともに前記ブシュ内に回転自在に挿入したピンが一対の外リンクプレートに形成したピン孔に嵌着されてなるローラチェーンにおいて、
前記内リンクプレートの外側面側に向けて徐々にブシュ内径を大きくした環状切欠部が、前記内リンクプレートのブシュ孔の端縁部内周に面取りにより形成され、
前記ブシュが、前記ブシュ孔に嵌合するブシュ小径部とローラを外嵌するブシュ大径部との境界部分に環状段差部を有しているとともに前記ブシュ小径部の先端部分にブシュ内径側からブシュ外径側に向けて徐々に肉厚を薄くした環状薄肉部を有し、
前記内リンクプレートのブシュ孔にブシュ小径部を圧入したブシュの環状段差部が、該ブシュ孔の内側面側の端縁部に係合し、
前記ブシュ小径部の環状薄肉部が、前記ブシュ孔の環状切欠部側の3箇所以上で等間隔にかしめられて部分的に締鋲されて前記内リンクプレートの外側面から突出することなく内リンクプレートの外側面と面一になっていることを特徴とするローラチェーン。 - 前記ローラ、ブシュ、ピン、内リンクプレート及び外リンクプレートが、ステンレス鋼からなっていることを特徴とする請求項1記載のローラチェーン。
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