JP4786061B2 - ラテックス組成物及びその製造法 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明はビニルピリジン、スチレン、ブタジエン三元共重合体ラテックス組成物及びその製造法にする。本発明の共重合ラテックス組成物は、共重合反応中において微細凝固物の発生が少なく、かつ、製造されたラテックス組成物の機械的安定性及び化学的安定性に優れている。この共重合体ラテックス組成物は主として接着剤用途に用いられ、その中でも特にタイヤ、コンベヤベルト、ベルト、ホース等のゴム製品に含まれている繊維とゴムとの接着剤あるいはバインダーとして有用であるほか、カーペットバッキング剤や塗料、その他工業用及び家庭用の各種用途に応じた接着剤にも好適に用いられる。
【0002】
【従来の技術】
一般に共重合体ラテックス組成物の製造にあたっては、反応系が充分な安定性を有していないと、反応物の攪拌による機械的シェアーあるいは単量体との接触により、反応系中のゴム成分が析出して凝固物が発生する。このような凝固物が反応機内壁に付着すると、重合温度や重合速度のコントロールに大きな支障をもたらす。このため、反応機内壁に付着した凝固物の除去を度々行わなければならず、生産性を著しく低下させる。
【0003】
また、製造されたラテックスの機械的シェアーに対する安定性(機械的安定性)が不足していると、配管中でのシェアーあるいはポンプによるシェアーなどにより、ラテックスが不安定となり、凝固物を析出して詰まりなどの問題を引き起こしたり、ラテックスの粒子径が変化し得られる製品の品質が損なわれるなどの問題がある。ラテックスの安定性の向上には、重合時あるいは重合後に界面活性剤を増量する方法が一般的であるが、ラテックスの泡立ち性に問題を生じたり、他の性能が低下することが多く未だ満足な結果を得るには至っていない。
【0004】
また、タイヤ、コンベヤベルト、ベルト、ホースなどのゴム製品の補強用にはフィラメント、コード、ケーブル、コード繊維及び帆布などの形態で補強材料が使用される。この補強材料とゴムとの接着性(結合性)はゴム製品の諸物性を左右するほか、ゴム製品の製品寿命にも大きく影響する。このような用途には従来、補強材料とゴムとの接着力を得るため、特定の樹脂をラテックスに溶解あるいは混合させた接着剤組成物が使用されている。
かかる特定の樹脂としてはレゾルシン−ホルムアルデヒド樹脂やウレア−ホルムアルデヒド樹脂などが挙げられ、これらの1種、または2種以上が混合して用いられる。
特にレゾルシン−ホルムアルデヒド樹脂が最も一般的に使用されている。
【0005】
また、ラテックスとしてはビニルピリジン−スチレン−ブタジエン三元共重合体ラテックス、スチレン−ブタジエン共重合体ラテックス、天然ゴムラテックスなどが挙げられ、これらの1種、または2種以上が混合して用いられる。
特にビニルピリジン−スチレン−ブタジエン三元共重合体ラテックスが最も一般的に用いられる。すなわち、ゴムと補強材料との接着には、ビニルピリジン−スチレン−ブタジエン三元共重合体ラテックスとレゾルシン−ホルムアルデヒド樹脂とを組み合わせた接着剤(以下RFLと略す)が最も広く使用されている。
【0006】
このようなRFLの使用方法は、一般的に繊維材料に接着剤を塗布後、熱処理を行い接着剤と繊維材料とを結合させ、その後、この繊維材料を配合ゴムに埋設し、加硫と同時に配合ゴムと繊維材料の結合を行う。
【0007】
一方、ビニルピリジン−スチレン−ブタジエン三元共重合体ラテックス組成物の製造にあたって、界面活性剤の使用量はラテックス及びRFLの泡立ち性、さらにゴムと補強材料(繊維)の接着力の面からも適当量以下に抑制しなければならない。
しかしながら従来法によりビニルピリジン−スチレン−ブタジエン三元共重合体ラテックス組成物を製造した場合は前記のようにラテックスの製造時に凝集物が発生したり、得られたラテックス組成物の機械的安定性及び化学的安定性が低いなど生産性において種々の問題があった。
【0008】
得られた共重合体ラテックス組成物の機械的安定性及び化学的安定性が低いと、RFLを調製した場合の安定性低下も引き起こし、接着剤組成物のみならず様々なゴム製品の製造時における作業性の面でも問題がある。例えばRFLの安定性が低いと、ディッピング工程のしぼりロールにRFL凝集物が付着し、生産性の面で重大な問題となる。このため、界面活性剤または安定剤などの添加により安定性の改良が試みられたり、特開昭63−57685に開示されているようにカルボキシ変性SBRラテックスとビニルピリジン系ラテックスのブレンドなどが試みられているが、まだ十分とは言えない。
【0009】
また、近年、省エネルギーの観点からタイヤなどは軽量化が進み、ゴム中に埋設された補強用繊維及びその接着剤に対する熱或いは動的作用が益々大きくなり、製品を構成する種々の材料強度、モジュラスなどの向上化が望まれると共に繊維−ゴム間の接着力の向上も要求されている。
【0010】
従来のビニルピリジン−スチレン−ブタジエン三元共重合体ラテックス組成物ではこのような問題を解決するため、例えばレゾルシン−ホルムアルデヒド樹脂との混合比率を変えて繊維側に強固に結合させようとするとゴム側の結合力が低下し、一方、ゴム側への結合力を増大させると繊維側の結合力が低下するという不都合が生じていた。
【0011】
また、補強材料のうち、ポリエステル繊維はポリアミド繊維と比較し、伸びが少ない上、寸法安定性が非常に優れているため、ラジアルタイヤのカーカスコードなどの用途を中心に広く使われ始めている。
【0012】
しかしながらポリエステル繊維ではポリアミド繊維、レーヨン繊維などに比べて不活性であるため、加硫直後の繊維−ゴム間の接着力(初期接着力)が低下する問題があった。
さらに、ポリエステル繊維は耐熱性に乏しく高温加硫後や高温履歴後(例えば高速走行後)において、繊維−ゴム間の接着力(耐熱接着力)及び繊維強度が低下する問題があった。
【0013】
このため、例えば特開平3−163181号、特開平11−29755、特開平11−92730号公報には、二段重合法によりポリマーを二重構造化し、さらに共重合体組成比率を所定の範囲に規制したり、トルエン浸積抽出によるゲル/ゾル比率を規制したりすることにより初期接着力、耐熱接着力の向上をはかったりしているが、未だ充分とは言い難い。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
近年のタイヤの高性能化、或いは高温加硫化に伴い、耐熱接着力に対する要求は益々厳しく、共重合体ラテックス組成物のさらなる改良が求められている。すなわち、RFLの安定性向上を図ると共に初期接着力と同時に耐熱接着力にも優れた繊維−ゴム間の接着剤用共重合体ラテックス組成物が求められている。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は前記の課題を解決すべく鋭意研究を重ねた。その結果、ビニルピリジン-スチレン-ブタジエン三元共重合体ラテックス組成物を製造するにあたり、芳香族ビニル化合物のスルホン酸塩(以下(a)と表記することがある)、(メタ)アクリル酸エステル化合物(以下(b)と表記することがある)を用いた共重合体ラテックス組成物は、機械的安定性及び化学的安定性に優れ、共重合体ラテックス製造時においても微細凝固物の発生が少なくなり、しかもこのような共重合体ラテックス組成物を繊維−ゴム間の接着に広く用いられるRFLなどの接着剤に使用すると、その接着剤組成物の安定性が向上し、かつ優れた耐熱接着力が得られることを見出して本発明を完成した。
【0016】
すなわち本発明は芳香族ビニル化合物のスルホン酸塩(a)の存在下に、2−ビニルピリジン、スチレン、ブタジエン、(メタ)アクリル酸エステル化合物(b)を共重合して得られる共重合体ラテックス組成物を提供するものである。本発明の共重合体ラテックス組成物においては前記(a)成分がスチレンスルホン酸塩、(b)成分がメタクリル酸グリシジルであるのが好ましい。
【0017】
本発明の好ましい共重合体ラテックス組成物は、2−ビニルピリジン5〜20重量部、スチレン35〜75重量部、1,3−ブタジエン5〜60重量部で構成される単量体混合物(I)を重合させ、ついで2−ビニルピリジン5〜20重量部、スチレン5〜35重量部、1,3−ブタジエン45〜90重量部で構成される単量体混合物(II)を重合させる分割重合を行い、粒子内に組成比の異なる共重合体を有する共重合体ラテックス組成物として得られる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の共重合体ラテックス組成物の製造方法について詳細に説明する。
【0019】
本発明においては、単量体混合物の乳化重合してビニルピリジン−スチレン−ブタジエン共重合体ラテックス組成物を製造するにあたり、(a)芳香族ビニル化合物のスルホン酸塩、(b)(メタ)アクリル酸エステル化合物を用いることが必須である。
かかる共重合体ラテックス組成物の製造に用いられる単量体はビニルピリジンとしては2−ビニルピリジンが最も好ましく、スチレン系の単量体としてはスチレンが好ましくブタジエン系の単量体としては1,3−ブタジエンであるのが好ましい。
【0020】
本発明の共重合体ラテックス組成物の製造において用いられるビニルピリジン、スチレン、ブタジエンの典型的な組成及び重合操作はつぎのとおりである。即ち、単量体混合物(I)100重量部中、
2−ビニルピリジン5〜20重部、好ましくは10〜15重量部;
スチレン35〜75重量部、好ましくは45〜70重量部;及び
1,3−ブタジエン5〜60重部、好ましくは15〜45重量部にて構成される単量体混合物を重合し、ついで単量体混合物(II)100重量部中、
2−ビニルピリジン5〜20重量部、好ましくは7〜18重量部;
スチレン5〜35重量部、好ましくは10〜30重部;及び
1,3−ブタジエン45〜90重量部、好ましくは52〜83重量部
で構成される単量体混合物を重合する分割重合を行って、粒子内に組成比が異なる共重合体を得る。
【0021】
かかる共重合体ラテックス組成物製造において、単量体混合物(I)の2−ビニルピリジン含有量が前記範囲よりも少ないと、得られた共重合体ラテックス組成物をRFLとして使用した際、繊維−ゴム間の接着力が乏しくなることがある。反対にこの範囲を越えるときは、ラテックスの安定性が低下すると共に、RFLとして使用した場合、RFLでの安定性が乏しくさらにはラテックスの加硫反応が促進されて好ましくない。
またスチレン含有量が前記範囲より少ないときは、ラテックス粒子の強度が低下し、接着力の低下につながる。反対に前記範囲を越えると、ラテックス粒子が硬くなりすぎ、製品を高歪下で使用した場合の接着力低下を起こすおそれがある。1,3−ブタジエン含有量が前記範囲より少ないときは、架橋が少なくなり、このため接着力低下を引き起こす。また前記範囲を越えるときは、ラテックスの架橋が多くなりすぎて好ましくない。
【0022】
さらに、次に単量体混合物(II)の2−ビニルピリジン含有量が前記範囲より少ないときは、RFLとして使用した際、繊維−ゴム間の接着力が乏しくなることがある。反対に前記範囲を越えるときは接着剤が脆くなり、好ましくない。
【0023】
またスチレン含有量が前記範囲より少ないときは、ラテックス粒子の強度が低下し、接着力の低下につながる。反対に前記範囲を越えるときは、接着剤層と接着ゴムとの共加硫性が低下し、そのため接着力が低下することがある。
【0024】
1,3−ブタジエン含有量が前記範囲より少ないときは、架橋が少なくなりすぎ接着力低下を引き起こす。一方、前記範囲を越えるときは、架橋が多くなりすぎ接着力並びに耐久性の低下をおこすことがある。
【0025】
また単量体混合物(I)から得られる共重合体と単量体混合物(II)より得られた共重合体の重量比は80/20〜40/60であり、好ましくは75/25〜45/55である。単量体混合物(I)から得られる共重合体がこれより少ないと、初期接着力は良好であるものの、耐熱接着力が低下する。一方、単量体混合物(I)から得られる共重合体がこれより多いと、接着剤層内の粒子間、及び粒子とゴム中のポリマーとの間の架橋が少なくなり、その結果接着力低下を引き起こす場合がある。
【0026】
本発明の乳化重合の方法としては、シードを用いるシード重合方式或いはシードを用いないノンシード重合方式のいずれをも採用することができる。
【0027】
シード重合方式には、用いる単量体の一部を予め重合反応器内で反応させ、シードを調製し、そのシード存在下に、残りの単量体を重合反応機に添加する内部(インターナル)方式と超微粒子径ラテックスを予め調製し、その所定量をシードとして重合反応器に仕込んだ後、これに単量体を添加する外部(エクスターナル)方式がある。
【0028】
他方、ノンシード重合方式はシードを用いることなく、重合反応器に予め所定量の乳化剤を入れ、これに単量体を添加して、乳化重合を行う方法である。
【0029】
これらの仕込み方法としては単量体成分を一括して重合系に加えるモノマー一括仕込方法のほか、単量体成分を分割して重合系に加える分割仕込重合方法や単量体連続添加仕込重合方法などがある。本発明においては分割仕込重合方法あるいは単量体連続添加仕込重合方法で行うことが必須となる。
【0030】
本発明においては単量体混合物(I)の重合転化率が80%以上、好ましくは80〜95%に到達した後、単量体混合物(II)の重合を行うことが重要となる。単量体混合物(I)の重合転化率が80%に達していないと、共重合体粒子の二層構造が得にくく、そのため、耐熱接着力が低下することがある。本発明の共重合体ラテックス組成物を製造する場合、通常0〜100℃の温度で、単量体の転化率が90%好ましくは95%以上に達するまで行われる。
【0031】
(a)芳香族ビニル化合物のスルホン酸塩
本発明において(a)芳香族ビニル化合物のスルホン酸塩とはスチレンスルホン酸(塩)、α−メチルスチレンスルホン酸(塩)、ビニルトルエンスルホン酸(塩)、p−メチルスチレンスルホン酸(塩)、ビニルナフタレンスルホン酸(塩)等が挙げられ特にスチレンスルホン酸(塩)が好ましく用いられる。これら塩を構成するアルカリとしてはナトリウム、カリウム、アンモニアが用いられ、特にナトリウムが好ましい。
上記芳香族ビニル化合物のスルホン酸塩は単独でまたは2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0032】
これらの使用量は全単量体100重量部に対して0.01〜5重量部、好ましくは0.05〜3重量部、さらに好ましくは0.1〜1重量部である。使用量がこれより少ないと、ラテックス製造時における微細凝固物の発生抑制の効果が少なく、得られた共重合体ラテックス組成物及びRFLでの機械的安定性あるいは化学的安定性に劣ることがある。
反対に前記範囲を越えると得られた共重合体ラテックス組成物及びRFLでの泡立ち性が高すぎたり、コスト的に好ましくない。
【0033】
(b)(メタ)アクリル酸エステル化合物
本発明において、(b)(メタ)アクリル酸エステル化合物としては(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸グリシジルなどが挙げられ、特に(メタ)アクリル酸グリシジルが好ましく用いられる。これら(メタ)アクリル酸エステル化合物は単独でまたは2種以上を組み合わせて用いてもよい。これらの使用量は全単量体100重量部に対して0.1〜5重量部、好ましくは0.5〜3重量部である。
使用量がこれより少ないと、RFLとして使用した際、高温加硫後や高温履歴後の繊維−ゴム間の接着力(耐熱接着力)が劣る場合がある。一方、前記の範囲を越えると、得られた共重合体ラテックス組成物及びRFLでの機械的安定性あるいは化学的安定性に劣ることがある。この成分(b)は少なくとも単量体混合物(I)に加えるのが好ましい。
【0034】
(共重合体ラテックス組成物の製造)
本発明の共重合体ラテックス組成物を製造するには、従来より公知の乳化重合方法、すなわち、例えば、水のような水性媒体中に単量体混合物、重合連鎖移動剤、重合開始剤、乳化剤などを加えて乳化重合を行う方法が用いられる。
【0035】
(i)重合連鎖移動剤
重合連鎖移動剤は、一般に乳化重合において知られている通常の連鎖移動剤を用いることができる。このような重合連鎖移動剤としては、例えば、2−メルカプトプロピオン酸等のメルカプトカルボン酸またはその塩(例えば、メルカプト酢酸アンモニウムなど)、例えば、メルカプトコハク酸などのメルカプトジカルボン酸またはその塩(例えば、メルカプトジカルボン酸塩など)、例えば、2−メルカプトエタノール、などの分子内に水酸基を有するメルカプタン類、例えば、2−メルカプトエチルアミンなどの分子内にアミノ基を有するメルカプタン類、例えば、チオグリコール酸、3,3'−チオジプロピオン酸などの分子内にカルボキシル基を有するモノスルフィド類またはその塩、例えば、β−チオジグリコールなどの分子内に水酸基を有するモノスルフィド類、例えば、チオジエチルアミンなどの分子内にアミノ基を有するモノスルフィド類、例えば、ジチオジグリコール酸、2,2'−ジチオジプロピオン酸、などの分子内にカルボキシル基を有するジスルフィド類またはその塩、例えば、チオジグリコール酸無水物などのようにモノスルフィド類およびジスルフィド類の酸無水物、例えば、D−,L−またはDL−シスチンなどのように分子内にカルボキシル基とアミノ基を有するジスルフィド類、例えば、クロロメタノール、2−クロロエタノール、などの分子内に水酸基を有するハロゲン化炭化水素類、例えば、モノクロロ酢酸、ジクロロ酢酸、クロロフマル酸、クロロマレイン酸、クロロマロン酸などの分子内にカルボキシル基を有するハロゲン化炭化水素類またはその塩、例えば、クロロマレイン酸無水物などのようにハロゲン化炭化水素類の酸無水物、例えば、ヘキシルメルカプタン、オクチルメルカプタン、n−ドデシルメルカプタン、t−ドデシルメルカプタン、などのモノチオール類、例えば、1,10−デカンジオール、トリグリコールジメルカプタンなどのジチオール、トリメチロールプロパントリスチオグリコレートなどのトリチオール、ペンタエリスリトールテトラキスチオグリコレート、などのテトラチオールなど、分子内に少なくとも2つのメルカプト基を有するポリチオール、例えば、ジメチルキサントゲンジスルフィド、ジエチルキサントゲンジスルフィド、などのキサントゲンジスルフィド、例えば、テトラメチルチウラムジスルフィド、などのチウラムジスルフィド、例えば四塩化炭素、四臭化炭素、などのハロゲン化炭化水素、例えば、メルカプト酢酸2−エチルヘキシルエステル、メルカプトプロピオン酸トリデシルエステルなどのメルカプトカルボン酸アルキルエステル、例えば、メルカプト酢酸メトキシブチルエステル、メルカプトプロピオン酸メトキシブチルエステルなどのメルカプトカルボン酸アルコキシアルキルエステル、例えば、オクタン酸2−メルカプトエチルエステルなどのカルボン酸メルカプトアルキルエステルおよびα−メチルスチレンダイマー、ターピノーレン、α−テルピネン、γ−テルピネン、ジペンテン、アニソール、アリルアルコール等を挙げることができる。
【0036】
これら重合連鎖移動剤は、単独で又は2種以上を組み合わせて用いられる。本発明においては、モノチオール、ポリチオール、キサントゲンジスルフィド、チウラムジスルフィド、メルカプト酢酸2−エチルヘキシルエステル、オクタン酸2−メルカプトエチルエステル、メルカプト酢酸メトキシブチルエステル、メルカプトプロピオン酸メトキシブチルエステル、α−メチルスチレンダイマー、ターピノーレン等が好ましく用いられ、モノチオールが最も好ましく用いられる。
【0037】
これら重合連鎖移動剤の使用量は、単量体混合物100重量部あたり、通常、0.05〜20重量部、好ましくは0.1〜15重量部の範囲であり、最も好ましくは0.2〜10重量部である。
【0038】
連鎖移動剤の使用量 が0.05重量部より少ないときは、得られた共重合体ラテックス組成物のムーニー値が高く、そのためゴム弾性に乏しくなり、RFLとして使用した際、繊維−ゴム間の接着力が乏しくなることがある。反対に20重量部を越えたときは、ラテックス製造時における微細凝固物の発生抑制に対する効果が少なく、得られたラテックス組成物及びRFLでの機械的安定性あるいは化学的安定性に劣ることがある。
【0039】
(ii)重合開始剤
重合開始剤は、一般に乳化重合において知られている通常の重合開始剤を用いることができる。 このような重合開始剤としては、例えば、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸アンモニウム等の無機過硫酸塩、例えばクメンハイドロパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、イソプロピルベンゼンパーオキサイド等の有機過酸化物、例えば、アゾイソブチロニトリル等のアゾ系の開始剤等が用いられる。これらは単独で、又は2種以上を組み合わせて用いてもよく、さらに例えば、亜硫酸塩、亜硫酸水素塩、ピロ亜硫酸塩、亜ニチオン酸塩、ニチオン酸塩、チオ硫酸塩、例えばホルムアルデヒドスルホン酸塩、ベンズアルデヒドスルホン酸塩などの還元性スルホキシレート、例えば、硫酸第一鉄、硫酸アンモニウム第一鉄、ナフテン酸第一銅などの還元剤と組み合わせてなる所謂レドックス系開始剤としても用いることができる。本発明においては過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸アンモニウム等の無機過硫酸塩が重合安定性の面からも特に好ましく用いられる。
【0040】
重合開始剤の使用量は全単量体100重量部に対して通常0.1〜5重量部であり、好ましくは0.2〜2重量部の範囲である。
【0041】
(iii)乳化剤
乳化剤は、一般に乳化重合において知られている通常の乳化剤を用いることができる。
このような乳化剤としては、例えば、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸等の脂肪酸のアルカリ金属塩(特にナトリウム、カリウム塩)、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリルスルホン酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ドデシルジフェニルエーテルスルホン酸ナトリウム、琥珀酸ジアルキルエステルスルホン酸ナトリウム、ロジン酸アルカリ金属塩(特にナトリウム、カリウム塩)、ホルムアルデヒド縮合ナフタレンスルホン酸ナトリウム等のアニオン系界面活性剤、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエステル、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル等のノニオン系界面活性剤、例えば、ラウリルベタイン、ステアリルベタインの塩などのアルキルベタイン型の塩、ラウリル−β−アラニン、ラウリルジ(アミノエチル)グリシン、オクチルジ(アミノエチル)グリシンなどのアミノ酸型等の両面界面活性剤などを併用することができる。
【0042】
このような乳化剤の使用量は全単量体100重量部に対して通常0.1〜8重量部であり、好ましくは1〜6重量部の範囲である。
【0043】
(iv)pH調整剤
本発明における共重合体ラテックス組成物の製造には必要に応じてpH調整剤を用いることができる。このようなpH調整剤としては、例えばアンモニア、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどのアルカリ性物質が用いられる。
共重合体ラテックス組成物のpHは通常9〜12、好ましくは10〜11の範囲である。
このpH値が9より低いときは、RFL配合液の安定性が低下することがあり、pHが12を越えると接着力低下をおこす場合がある。
【0044】
(v)その他の成分
さらに、本発明の方法においては、乳化重合をエチレンジアミン四酢酸ナトリウムなどのキレート剤、ポリカルボン酸塩などの分散剤や燐酸塩のような無機塩などの存在下に行ってもよい。また必要に応じて、例えば、スチレン化フェノール、ヒンダードフェノール、イミダゾール類、パラフェニレンジアミン等の老化防止剤、例えば、アセトフェノン、桂皮アルデヒド、パニリン、ラベンダー油などの付香剤、例えば、サイアベンダゾール、プレベントール、バイナジン等の防菌剤、例えば、シリコン系、高級アルコール系等の消泡剤、例えば、ジメチルジチオカルバミン酸塩類、NNジメチルヒドロキシアミン、チオ尿素等の反応停止剤、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、尿素等の凍結防止剤などの添加剤を適宜加えてもよい。
【0045】
(接着剤組成物)
本発明の共重合体ラテックス組成物を含有する接着剤組成物は、タイヤ、コンベヤベルト、ベルト、ホース等のゴム製品に含まれている繊維とゴムとの接着剤あるいはバインダーとして有用なほか、カーペットバッキング剤や塗料、その他工業用及び家庭用の各種用途に応じた接着剤にも好適に用いることができるが、なかでもゴムと繊維との接着剤として好適に用いることができ、特にタイヤコード用として有用である。
【0046】
本発明の共重合体ラテックス組成物をゴムと繊維との接着に用いる場合、共重合体ラテックス組成物の物性として平均粒子径は70〜150nm好ましくは90〜120nm、ゲル含有量は80重量%以下、好ましくは60重量%以下であり、さらにムーニー粘度は10〜100、好ましくは20〜80である。
【0047】
平均粒子径は乳化剤等を、また、ゲル含有量及びムーニー粘度は重合連鎖移動剤等を公知の方法すなわち、その量あるいは添加方法等をコントロールすることにより、好適な範囲に設定することができる。
【0048】
接着剤組成物を調整するには、本発明の共重合体ラテックス組成物と、例えばフェノール樹脂とを混合する。本発明で用いられるフェノール樹脂としてはフェノール、クレゾール、キシレノール、レゾルシン等のフェノール類とホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、フルフラール等のアルデヒド類から得られるが、その使用目的により、フェノール−ホルムアルデヒド系樹脂、フェノール−フルフラール系樹脂、レゾルシン−ホルムアルデヒド系樹脂が好ましく用いられる。
【0049】
本発明の接着剤組成物には、特にレゾルシン−ホルムアルデヒド系樹脂が好ましい。このレゾルシン−ホルムアルデヒド系樹脂としては、例えば特開昭55−142635号に開示されている樹脂等を用いることができるが、特に制限されるものではない。接着剤組成物におけるフェノール樹脂の使用量は通常ラテックス固形分100重部に対してフェノール樹脂を10〜40重量部(乾燥重量)混合したものである。また、接着力を高めるため、繊維前処理剤として従来から使用されている2,6−ビス(2,4−ジヒドロキシフェニルメチル)−4−クロロフェノールなどの化合物、ポリエポキシド化合物及び/又はブロックドポリイソシアネート化合物等と併用してもよい。
【0050】
本発明の接着剤組成物が適用できる有機繊維は特に制限されず、ナイロン繊維、レーヨン繊維、ビニロン繊維、ポリエステル繊維、アラミド繊維、ポリウレタン繊維等に使用することができ、これらの繊維は織物、コード、ケーブル、帆布、短繊維、糸等のいずれの形態であってもよい。
【0051】
本発明の接着剤組成物の使用方法は特に制限されるものでない。すなわち既知のフェノール樹脂−ラテックス組成物からなる接着剤と同様にして適用できる。例えば接着剤組成物液に繊維材料を浸漬する方法、ドクターナイフ或いはハケ等で塗布する方法、スプレー等で吹き付け塗布する方法などいずれの方法でもよい。通常、接着剤組成物を10〜30重量%濃度に調製し、所望の形態の繊維を浸漬処理し、乾燥、熱処理した後、未加硫ゴム配合物と共に形成し、加硫することにより、繊維とゴムとを接着する方法が採られている。
【0052】
【実施例】
次に、本発明を実施例および比較例を挙げて、具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、実施例および比較例において、「部」および「%」は断りのない限り重量基準である。
【0053】
[実施例1]
(1)共重合体ラテックス組成物の調製
窒素置換した5リットル容量のオートクレーブに水140部、ロジン酸カリウム1.5部、ナフタレンスルホン酸ナトリウムのホルマリン縮合物1.0部、スチレンスルホン酸ナトリウム0.1部、2−ビニルピリジン7.5部、スチレン35.1部、1,3−ブタジエン16.5部、メタクリル酸グリシジル0.9部、t−ドデシルメルカプタン0.2部、過硫酸ナトリウム0.3部を仕込み、攪拌しながら50℃にて反応させた。
単量体混合物(I)の重合転化率が80〜90%に達した後、引き続き、ロジン酸カリウム2.0部、2−ビニルピリジン6.0部、スチレン6.0部、1,3−ブタジエン28部、t−ドデシルメルカプタン0.4部を添加し、更に重合を続けた。
【0054】
重合転化率(全単量体基準)が95%以上に達した後、得られた共重合体ラテックス組成物を30℃まで冷却し、ハイドロキノン0.1部を加えて、重合を停止した。次に、6%水酸化カリウムにて得られた共重合体ラテックス組成物のpHを10.0〜11.0に調製し、減圧下、未反応単量体を除去し、固形分40%の共重合体ラテックス組成物を得た。
【0055】
レゾルシン−ホルムアルデヒド−ラテックス(RFL)接着剤組成物の調製
下記組成の混合物を調製し、25℃で24時間熟成することによりレゾルシン−ホルムアルデヒド−ラテックス(RFL)接着剤組成物を得た。
【0056】
水 564.2重量部
レゾルシン 16.5重量部
ホルマリン(37%) 20.1重量部
水酸化ナトリウム(10%) 12.0重量部
(1)で調製した共重合体ラテックス組成物 387.2重量部
【0057】
(なお、表−1において単量体混合物(I)及び(II)の組成を表す部数は、各単量体混合物(I)又は(II)100重量部に対する値である。)
【0058】
[実施例2〜5]
表−1に示す単量体組成にて重合を行った以外は実施例1と同様に乳化重合を行い、共重合体ラテックスを得た。特に実施例2〜4では共重合体(I)と共重合体(II)の重量比率は60/40で実施例5では50/50で行った。
引き続き、得られた共重合体ラテックス組成物を実施例1と同様のレゾルシン−ホルムアルデヒド樹脂液の調製及びレゾルシン−ホルムアルデヒド−ラテックス(RFL)接着剤組成物の調製を行い、 RFL接着剤組成物を得た。
【0059】
[比較例1〜4]
表−1に示す単量体組成にて重合を行った以外は実施例1と同様に乳化重合を行い、共重合体ラテックス組成物を得た。
但し、比較例1、2では(a)成分であるスチレンスルホン酸ナトリウムを、比較例3では(b)成分であるメタクリル酸グリシジルを添加せずに乳化重合を行った。また、比較例4では(a)、(b)成分すべてを添加せずに乳化重合を行った。引き続き、得られた共重合体ラテックスを実施例1と同様のレゾルシン−ホルムアルデヒド樹脂液の調製及びレゾルシン−ホルムアルデヒド−ラテックス(RFL)接着剤組成物の調製を行い、 RFL接着剤組成物を得た。
【0060】
[比較例5]
表−1に示す単量体組成にて重合を実施するが、比較例5では分割仕込重合方法を採用せず、モノマー一括仕込方法で重合を行った。すなわち、同一粒子内に組成比が異なる共重合体を有することのない例である。引き続き、得られた共重合体ラテックスを実施例1と同様のレゾルシン−ホルムアルデヒド樹脂液の調製及びレゾルシン−ホルムアルデヒド−ラテックス(RFL)接着剤組成物の調製を行い、 RFL接着剤組成物を得た。
【0061】
(評価方法)
得られた共重合体ラテックス組成物の物性は以下の方法で測定した。
【0062】
(1)平均粒子径
コールターカウンターMODEL N4+(コールター(株)製)を用いて測定した。
【0063】
(2)トルエン不溶分(ゲル分)
得られた共重合体ラテックス組成物をガラスモールドに流し、厚さ0.3mmのフィルムを作成した。このフィルムを2〜3mm角に切り、0.4gを精秤した。その試料をトルエン100mlに浸漬し、30℃の振とう式恒温槽で6時間振とうする。その後、100メッシュ金網でろ過し、ろ液の固形分を求め、このゾル固形分よりゲル分を算出した。
【0064】
ムーニー粘度
得られた共重合体ラテックス(200g)に20%塩化ナトリウム50g添加し、業務用ジュースミキサーにて奨液が透明になるまで攪拌する。
析出したゴム塊を直径5mm程度の大きさにほぐし、白濁部分がなくなるまで真空乾燥を行う。その後、JISK−6300に従って、ムーニー粘度(ML1+4100℃)を測定した。
【0065】
(4)機械的安定性
JIS K6387−1982に示された方法に従い、荷重10Kg、回転時間5分の条件で試験を行い、凝固率(%)を求めた。得られた凝固率(%)に応じて、下記のような3段階評価を行った。
…0.2 %未満
…0.2%以上、1%未満
×…1%以上
【0066】
化学的安定性
得られた共重合体ラテックス100gに10%塩化カルシウム5mlを2分間で滴下し、100メッシュ金網で濾過し、その凝固物量から上記の機械的安定性と同様に凝固率(%)を求めた。得られた凝固率(%)に応じて、下記のような3段階評価を行った。
…0.2 %未満
…0.2%以上、1%未満
×…1%以上
【0067】
RFL液機械的安定性
共重合体ラテックス組成物の機械的安定性の測定と同様にJIS K6387−1982に示された方法に従い、荷重10Kg、回転時間5分の条件で試験を行い、凝固率(%)を求めた。得られた凝固率(%)に応じて、下記のような3段階評価を行った。
…0.2 %未満
…0.2%以上、1%未満
×…1%以上
【0068】
初期接着力、耐熱接着力
ポリエチレンテレフタレートの1670デシテックスのフィラメントを上撚数40回/10cm、下撚数40回/10cmで撚糸し、このコードを
水 98.64重量部
ジグリセロールトリグリシジルエーテル 1.20重量部
ナトリウムジオクチルスルホサクシネート 0.02重量部
水酸化ナトリウム 0.14重量部
の組成を有する接着剤組成物に浸漬し、160℃で1分間乾燥後、240℃で1.5分間熱処理を行った。
その後、この処理コードを得られたレゾルシン−ホルムアルデヒド−ラテックス(RFL)接着剤組成物に浸漬し、160℃で1分間乾燥後、240℃で1.5分間熱処理を行った。
引き続き,上記処理によって得られたコードを以下の配合処方で製造されたゴム配合物にはさみ、初期接着力測定においては加硫条件が130℃で20分プレス加硫を、耐熱接着力測定では加硫条件170℃で20分プレス加硫を行い、ASTM D−2138−67(Hプルテスト法)に従って、接着力を測定した。
【0069】
(ゴム配合処方)
天然ゴム 70.0(部)
SBR 30.0(部)
SRFカーボン 20.0(部)
HAFカーボン 20.0(部)
パインタール 5.0(部)
スチレン化フェノール 2.0(部)
ステアリン酸 2.5(部)
亜鉛華 4.5(部)
加硫促進剤CZ* 1.2(部)
硫黄 2.4(部)
(*;N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾリル−スルフェンアミド)
【0070】
【表1】
【0071】
【発明の効果】
本発明の共重合体ラテックス組成物は共重合反応中に微細凝固物の発生が少なく、得られた共重合体ラテックス組成物の機械的安定性及び化学的安定性に優れている。また、RFLとして使用した場合、 RFLでの安定性が高く、初期接着力と共に耐熱接着力にも優れる。従って、タイヤ、コンベヤベルト、ベルト、ホース等のゴム製品中の繊維とゴムとの接着剤として有用である。
Claims (7)
- スチレンスルホン酸塩の存在下に2−ビニルピリジン、スチレン、1,3−ブタジエン及びメタクリル酸グリシジルを共重合することを特徴とする共重合体ラテックス組成物。
- 単量体混合物(I)100重量部中、2−ビニルピリジン5〜20重量部、スチレン35〜75重量部及び1,3−ブタジエン5〜60重量部で構成される単量体混合物を重合させ、ついで単量体混合物(II)100重量部中、2−ビニルピリジン5〜20重量部、スチレン5〜35重量部、1,3−ブタジエン45〜90重量部で構成される単量体混合物を重合させる分割重合を行って得られた、粒子内に組成比の異なる共重合体を有してなる請求項1記載の共重合体ラテックス組成物。
- 全単量体100重量部に対してスチレンスルホン酸塩が0.01〜5重量部、メタクリル酸グリシジルが0.1〜5重量部である請求項2記載の共重合体ラテックス組成物。
- 単量体混合物(I)より得られた共重合体と単量体混合物(II)より得られた共重合体の重量比が80/20〜40/60である請求項2記載の共重合体ラテックス組成物。
- 請求項1のラテックス組成物を含有する接着剤組成物。
- さらにフェノール樹脂を含有する請求項5記載の接着剤組成物。
- フェノール樹脂がレゾルシン−ホルマリン系樹脂である請求項6記載の接着剤組成物。
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