JPH08209087A - ゴムと繊維との接着剤組成物 - Google Patents

ゴムと繊維との接着剤組成物

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JPH08209087A
JPH08209087A JP3764595A JP3764595A JPH08209087A JP H08209087 A JPH08209087 A JP H08209087A JP 3764595 A JP3764595 A JP 3764595A JP 3764595 A JP3764595 A JP 3764595A JP H08209087 A JPH08209087 A JP H08209087A
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carbon atoms
alkyl group
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JP3764595A
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English (en)
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Yasushi Toyoda
豊田  泰
Takashi Takenaka
俊 竹中
Toshitaka Nishioka
利恭 西岡
Akira Kamimura
彰 上村
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SUMIKA A B S RATETSUKUSU KK
Original Assignee
SUMIKA A B S RATETSUKUSU KK
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 (A)ビニルピリジン5〜30重量%、ブタ
ジエン40〜80重量%、芳香族ビニル5〜55重量%
および共重合可能な他の単量体0〜20重量%からなる
共重合体ラテックス100重量部(固形分換算)と
(B)レゾルシン−ホルマリン樹脂〔RF〕5〜30重
量部(固形分換算)からなるゴムと繊維の接着剤組成物
〔RFL〕において、特定のアンオン性乳化剤を、該ラ
テックスを重合する際の乳化剤として使用するか、また
はRFLを作製する際、該乳化剤を予めラテックスに添
加したラテックス配合物とした後、RFと配合するか、
またはRFLを作製する際、該乳化剤とラテックスおよ
びRFを一括にて配合する。 【化1】 【効果】 本発明のRFLは、機械的安定性に優れ、か
つゴムと繊維との接着力(初期接着力、耐熱接着力)お
よび浸せき処理後の繊維の切断強度にも優れるものであ
り、工業的に非常に有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ゴムと繊維との接着剤
組成物に関するものである。さらに詳しくは、タイヤ、
ベルト、ホース等のゴム製品に含まれている補強用繊維
とゴムとの接着に供される改良された接着剤組成物に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】現在、ナイロン繊維、ポリエステル繊
維、アラミド繊維等が、ゴム補強用繊維として使用され
ている。これらの繊維とゴムとの接着には、すでにビニ
ルピリジン−ブタジエン系共重合体ラテックスとレゾル
シン−ホルマリン樹脂からなる接着剤組成物(以下、R
FLと称する)が広く使用されている。現在、このRF
Lに使用されているビニルピリジン−ブタジエン系共重
合体ラテックスは、その製造に際し、エマルジョンラテ
ックスハンドブック(大成社発行第187頁)や特開昭
60−92371号公報などから明らかな通り、主な乳
化剤としてオレイン酸ナトリウム、ロジン酸ナトリウ
ム、ラウリルスルホン酸ナトリウム等が用いられてい
る。
【0003】
【発明が解決する問題点】しかしながら、これらビニル
ピリジン−ブタジエン系共重合体ラテックスの重合にお
いて通常に用いられている上記乳化剤を使用した場合、
得られたビニルピリジン−ブタジエン系共重合体ラテッ
クスとレゾルシン−ホルマリン樹脂(RF)からなるR
FLは、機械的安定性に劣るため、繊維をRFLに浸せ
き処理する工程において凝集物を発生させ、処理された
製品に好ましくない異物を付着させて商品価値を低下さ
せたり、また、浸せき処理時や浸せき処理後の乾燥工程
でディッピングマシーン(浸せき処理機)の各部に異物
を付着させるという問題、また前記浸せき処理工程での
RFLの泡立ちが激しく、浸せき処理作業に支障をきた
し、生産性を低下させるという問題点を有していた。特
に、RFLの泡立ちに関しては、ラテックスからもたら
される乳化剤量によるところが大きく、この乳化剤量が
少ない程泡立ちは少ないが、逆にラテックス重合時の重
合安定性および重合後の機械的安定性が低下するため、
結果として生産性の低下は避けられないのが現状であ
る。
【0004】
【問題点を解決するための手段】本発明者等は、かかる
問題点を解決すべく、鋭意検討した結果、ある特定の乳
化剤を、ビニルピリジン−ブタジエン系共重合体ラテッ
クスを重合する際の乳化剤として使用するか、またはR
FLを作製する際、該乳化剤を予めラテックスに添加し
たラテックス配合物とした後、RFと配合するか、また
はRFLを作製する際、該乳化剤とラテックスおよびR
Fを一括にて配合することにより、ゴムと繊維との接着
力および浸せき処理後の繊維の切断強度等の低下を招く
ことなく、上記の問題点を解決できることを見出し、本
発明を完成するに至った。
【0005】すなわち、本発明の第1発明は、(A)ビ
ニルピリジン5〜30重量%、ブタジエン40〜80重
量%、芳香族ビニル単量体5〜55重量%およびこれら
と共重合可能な他の単量体0〜20重量%からなる単量
体混合物100重量部を、下記一般式(a)、(b)お
よび(c)で示される化合物から選ばれた一種以上のア
ニオン性乳化剤0.1〜15重量部の存在下で乳化重合
させて得られる共重合体ラテックス100重量部(固形
分換算)および、(B)レゾルシン−ホルマリン樹脂5
〜30重量部(固形分換算)とからなることを特徴とす
るゴムと繊維の接着剤組成物。
【0006】第2発明は、(A)ビニルピリジン5〜3
0重量%、ブタジエン40〜80重量%、芳香族ビニル
単量体5〜55重量%およびこれらと共重合可能な他の
単量体0〜20重量%からなる共重合体ラテックス10
0重量部(固形分換算)に対して、下記一般式(a)、
(b)および(c)で示される化合物から選ばれた一種
以上のアニオン性乳化剤0.1〜15重量部が予め添加
された共重合体ラテックス配合物100重量部(固形分
換算)および、(B)レゾルシン−ホルマリン樹脂5〜
30重量部(固形分換算)とからなることを特徴とする
ゴムと繊維の接着剤組成物。
【0007】第3発明は、(A)ビニルピリジン5〜3
0重量%、ブタジエン40〜80重量%、芳香族ビニル
単量体5〜55重量%およびこれらと共重合可能な他の
単量体0〜20重量%からなる共重合体ラテックス10
0重量部(固形分換算)に対して、(B)レゾルシン−
ホルマリン樹脂5〜30重量部(固形分換算)および下
記一般式(a)、(b)および(c)で示される化合物
から選ばれた一種以上のアニオン性乳化剤0.1〜15
重量部とからなることを特徴とするゴムと繊維の接着剤
組成物を提供するものである。
【0008】
【化10】
【0009】(式中、R1 は炭素数4〜20のアルキル
基または芳香環を含む炭化水素基、R2 、R3 は水素ま
たは炭素数1〜20のアルキル基または芳香環を含む炭
化水素基、nは2〜70の整数、MはNa、KまたはN
4 である。)
【0010】
【化11】
【0011】(式中、R4 は炭素数4〜20のアルキル
基、nは2〜70の整数、MはNa、KまたはNH4
ある。)
【0012】
【化12】 (式中、R5 は炭素数4〜20のアルキル基、R6 は水
素または炭素数1〜20のアルキル基、R7 は水素また
はプロペニル基、nは1〜100の整数、MはNa、K
またはNH4 である。)
【0013】以下、本発明について詳細に説明する。
【0014】本発明における共重合体ラテックスとは、
ビニルピリジン5〜30重量%、ブタジエン40〜80
重量%、芳香族ビニル単量体5〜55重量%およびこれ
らと共重合可能な他の単量体0〜20重量%からなる単
量体混合物を共重合してなる共重合体ラテックスであ
る。共重合体ラテックスの組成がこの範囲外では、処理
された繊維とゴムとの接着力が低下するので好ましくな
い。
【0015】ビニルピリジンとしては、2−ビニルピリ
ジン、3−ビニルピリジン、4−ビニルピリジン、2−
メチル−5−ビニルピリジンなどが挙げられ、これらを
1種または2種以上用いることができる。特に、2−ビ
ニルピリジンの使用が好ましい。
【0016】ブタジエンとしては、1,3−ブタジエ
ン、2−メチル−1,3−ブタジエン、2,3−ジメチ
ル−1,3−ブタジエンなどが挙げられ、これらを1種
または2種以上用いることができる。特に、1,3−ブ
タジエンの使用が好ましい。
【0017】芳香族ビニル系単量体としては、スチレ
ン、α−メチルスチレン、モノクロロスチレンなどが挙
げられ、これらを1種または2種以上用いることができ
る。特に、スチレンの使用が好ましい。
【0018】また、これらと共重合可能な他の単量体と
しては、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のシ
アン化ビニル単量体、アクリル酸、メタクリル酸、イタ
コン酸、フマル酸等のエチレン系不飽和カルボン酸単量
体及びメチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)ア
クリレート、2−エチルヘキシルアクリレート等のエチ
レン系不飽和カルボン酸アルキルエステル系単量体等が
挙げられ、これらを1種または2種以上用いることがで
きる。
【0019】本発明にて用いられるアニオン性乳化剤と
は、上記特許請求の範囲における一般式(a)、(b)
および(c)にて示される化合物である。
【0020】本発明の第1発明においては、単量体混合
物100重量部に対し、上記のアニオン性乳化剤0.1
〜15重量部の存在下で乳化重合してなる共重合体ラテ
ックスを使用するものである。該アニオン性乳化剤が
0.1重量部未満ではRFLの安定性に劣り、また15
重量部を超えると接着力に劣り好ましくない。
【0021】また、第1発明においては、本発明の効果
を妨げない範囲内で、該アニオン性乳化剤と共に他の乳
化剤、例えば脂肪酸ナトリウム、脂肪酸カリウム、ラウ
リルスルホン酸ナトリウム、ポリオキシエチレンラウリ
ルエーテル、ナフタレンスルホン酸ナトリウムのホルマ
リン縮合物、ロジン酸ナトリウム、ロジン酸カリウム等
を使用することも可能であるが、これら他の乳化剤は、
単量体混合物100重量部に対して5重量部以下で使用
することが望ましい。
【0022】本発明の第2発明においては、共重合体ラ
テックス100重量部(固形分)に対し、該アニオン性
乳化剤0.1〜15重量部が予め添加された共重合体ラ
テックス配合物とRFを混合するものである。該アニオ
ン性乳化剤が0.1重量部未満ではRFLの安定性に劣
り、また15重量部を超えると接着力に劣り好ましくな
い。
【0023】さらに、本発明の第3発明においては、共
重合体ラテックス100重量部(固形分)に対し、RF
および該アニオン性乳化剤0.1〜15重量部を一括混
合するものである。該アニオン性乳化剤が0.1重量部
未満ではRFLの安定性に劣り、また15重量部を超え
ると接着力に劣り好ましくない。
【0024】なお、第2発明および第3発明において使
用する共重合体ラテックスの重合時に使用する乳化剤と
しては特に制限はなく、上記した該アニオン性乳化剤お
よび他の乳化剤を使用することができるが、他の乳化剤
を使用する場合には、単量体混合物100重量部に対し
て5重量部以下で使用することが好ましい。
【0025】これら本発明にて使用される共重合体ラテ
ックスは、公知の乳化重合法によって製造することがで
きる。すなわち、一括添加重合法、分割添加重合法、連
続添加重合法、多段重合法、パワーフィード重合法など
が採用できる。
【0026】また、本発明の乳化重合法においては、従
来公知の連鎖移動剤、重合開始剤、電解質、重合促進
剤、キレート剤等、さらには炭化水素系溶剤を使用する
ことができる。
【0027】本発明の共重合体ラテックスの乳化重合に
おいて使用される連鎖移動剤としては、n−ヘキシルメ
ルカプタン、n−オクチルメルカプタン、t−オクチル
メルカプタン、n−ドデシルメルカプタン、t−ドデシ
ルメルカプタン、n−ステアリルメルカプタン等のアル
キルメルカプタン、ジメチルキサントゲンジサルファイ
ド、ジイソプロピルキサントゲンジサルファイド等のキ
サントゲン化合物、α−メチルスチレンダイマー、ター
ピノレンや、テトラメチルチウラムジスルフィド、テト
ラエチルチウラムジスルフィド、テトラメチルチウラム
モノスルフィド等のチウラム系化合物、2,6−ジ−t
−ブチル−4−メチルフェノール、スチレン化フェノー
ル等のフェノール系化合物、アリルアルコール等のアリ
ル化合物、ジクロルメタン、ジブロモメタン、四臭化炭
素等のハロゲン化炭化水素化合物、α−ベンジルオキシ
スチレン、α−ベンジルオキシアクリロニトリル、α−
ベンジルオキシアクリルアミド等のビニルエーテル、ト
リフェニルエタン、ペンタフェニルエタン、アクロレイ
ン、メタアクロレイン、チオグリコール酸、チオリンゴ
酸、2−エチルヘキシルチオグリコレート等が挙げら
れ、これらを1種または2種以上用いることができる。
【0028】本発明の共重合体ラテックスの乳化重合に
おいて使用される重合開始剤としては、過硫酸カリウ
ム、過硫酸ナトリウム、過硫酸アンモニウム等の水溶性
重合開始剤、レドックス系重合開始剤、過酸化ベンゾイ
ル等の油溶性重合開始剤を適宜用いることができる。
【0029】また、炭化水素系溶剤としては、ペンタ
ン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、シクロヘキサン、
シクロヘプタン等の飽和炭化水素、ペンテン、ヘキセ
ン、ヘプテン、シクロペンテン、シクロヘキセン、シク
ロヘプテン、4−メチルシクロヘキセン、1−メチルシ
クロヘキセン等の不飽和炭化水素、ベンゼン、トルエ
ン、キシレン等の芳香族炭化水素が挙げられる。
【0030】本発明の接着剤組成物(RFL)は、前記
共重合体ラテックス(配合物)100重量部(固形分)
とレゾルシン−ホルマリン樹脂(B)5〜30重量部
(固形分)を含むことが必要である。レゾルシン−ホル
マリン樹脂(B)の使用量が5重量部未満では、処理さ
れた繊維とゴムとの接着力が低下し、また30重量部を
越えると処理された繊維の切断強度および切断伸度が低
下する。
【0031】本発明における接着剤組成物には、本発明
にて使用する共重合体ラテックスの他に天然ゴムラテッ
クス、SBRラテックス、NBRラテックス、MBRラ
テックス、およびこれらの変性ラテックス等を必要に応
じて配合しても差し支えない。
【0032】また、この接着剤組成物には、イソシアネ
ート、ブロックドイソシアネート、エチレン尿素、2,
6−ビス(2,4−ジヒドロキシフェニルメチル)−4
−クロロフェノール、一塩化イオウとレゾルシンの縮合
物及びレゾルシン−ホルマリン縮合物との混合物などの
変性レゾルシン−ホルマリン樹脂、ポリエポキシド、変
性ポリ塩化ビニル、カーボンブラックといった接着助
剤、充填剤、架橋剤、加硫剤、加硫促進剤等を必要に応
じて配合しても差し支えない。
【0033】本発明の接着剤組成物が使用される繊維と
しては、ナイロン繊維、ポリエステル繊維、アラミド繊
維等が挙げられるが、特にこれらに限定されず、また、
これらの繊維はコード、ケーブル、織物、帆布、短繊維
等いずれの形態であっても良い。
【0034】また、本発明の接着剤組成物で処理された
繊維と接着に供されるゴムとしては、天然ゴム、SB
R、NBR、クロロプレンゴム、ポリブタジエンゴム、
ポリイソプレンゴム更にはそれらの各種変性ゴム等が挙
げられるが、特にこれらに限定されるものではない。
【0035】
【実施例および比較例】以下に、本発明の優れた効果を
明示するために、実施例および比較例を挙げ、本発明を
更に具体的に説明するが、本発明はその要旨を越えない
限り、これらの実施例によって限定されるものではな
い。なお、実施例および比較例中に示した割合を示す部
および%は、特に断りの無い限り、重量を基準としたも
のである。
【0036】共重合体ラテックスの製造 耐圧性の重合反応器にイオン交換水140部を仕込み、
表1に示した乳化剤、単量体を添加し、さらにt−ドデ
シルメルカプタン0.4部を加えて乳化させた後、過硫
酸カリウム0.5部を加えて全体を50℃に保ち重合を
開始した。重合転化率が95%に達した時点で、ハイド
ロキノン0.1部を加えて重合を停止し、水蒸気蒸留に
より未反応単量体を除去し共重合体ラテックスA〜Iを
得た。
【0037】共重合体ラテックス配合物の調製 上記の共重合体ラテックスD、FおよびG100重量部
に対し、表2に示したアニオン性乳化剤を添加し、共重
合体ラテックス配合物J〜Rを得た。
【0038】なお、表1および表2さらに表4および表
5に示されるアニオン性乳化剤は以下のとおりである。 oアニオン性乳化剤(1):エチレンオキシドの付加モ
ル数5のポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル
硫酸ナトリウム oアニオン性乳化剤(2):エチレンオキシドの付加モ
ル数5のポリオキシエチレンノニル硫酸ナトリウム oアニオン性乳化剤(3):エチレンオキシドの付加モ
ル数10のポリオキシエチレンノニルフェノール硫酸エ
ステルアンモニウム oアニオン性乳化剤(4):エチレンオキシドの付加モ
ル数20のポリオキシエチレンノニル硫酸ナトリウム oアニオン性乳化剤(5):エチレンオキシドの付加モ
ル数60のポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテ
ル硫酸ナトリウム oアニオン性乳化剤(6):エチレンオキシドの付加モ
ル数25のポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル
硫酸アンモニウム
【0039】RFL液の調整(1) 水239部に水酸化ナトリウム0.3部、レゾルシン1
1部を加えて溶解させる。これに37%ホルマリン1
6.2部を加え、25℃で6時間熟成することによって
レゾルシン−ホルマリン樹脂(RFレジン)を得た。次
いで、前記の共重合体ラテックス100部(固形分)に
得られたRFレジンを表4に示す部数で配合し、撹拌し
た後、これを25℃で18時間熟成し、RFL液1〜2
4を調製した。
【0040】RFL液の機械的安定性(1) 得られたRFL液の機械的安定性をJIS K6387
−1982に参考として示された方法に従い、荷重5k
g、回転時間5分の条件で測定し、求められた凝固率
(%)に応じて下記の3段階評価を行い、その結果を表
4に示した。 ○:0.2%未満 △:0.2%以上2%未満 ×:2%以上
【0041】タイヤコード浸漬処理、コードの切断強度
および接着力測定(1) 試験用シングルコードディッピングマシンを用いて、得
られたRFL液によりナイロンタイヤコード(1260
D/3)の浸漬処理を行った。得られた処理コードの切
断強度をJIS−L−1017に従って測定した。結果
を表4に示す。次いで、得られた処理コードを表3の配
合処方で調製されたゴム配合物にはさみ、145℃で3
0分間プレス加硫し、ASTM D2138−67(H
Pull Test法)に従って接着力を測定した。
結果を表4に示す。
【0042】RFL液の調整(2) 水333.5部に水酸化ナトリウム1.3部、レゾルシ
ン16.6部を加えて溶解させる。これに37%ホルマ
リン14.6部を加え、25℃で2時間熟成することに
よってレゾルシン−ホルマリン樹脂(RFレジン)を得
た。次いで、前記の共重合体ラテックス100部(固形
分)に得られたRFレジンを表5に示す部数で配合し、
撹拌した後、これを25℃で20時間熟成し、その後、
2,6−ビス(2,4−ジヒドロキシフェニルメチル)
−4−クロロフェノール(ICI Vulnax社製;
バルカボンドE)を35部添加し、RFL液25〜48
を調製した。
【0043】RFL液の機械的安定性(2) 得られたRFL液の機械的安定性をJIS K6387
−1982に参考として示された方法に従い、荷重5k
g、回転時間5分の条件で測定し、求められた凝固率
(%)に応じて下記の3段階評価を行い、その結果を表
5に示した。 ○:0.2%未満 △:0.2%以上2%未満 ×:2%以上
【0044】タイヤコード浸漬処理、コードの切断強度
および接着力測定(2) 試験用シングルコードディッピングマシンを用いて、得
られたRFL液によりポリエステルタイヤコード(15
00D/2)の浸漬処理を行った。得られた処理コード
の切断強度をJIS−L−1017に従って測定した。
結果を表3に示す。次いで、得られた処理コードを表3
の配合処方で調製されたゴム配合物にはさみ、145℃
で30分間、および170℃で80分間の2条件でプレ
ス加硫し、ASTM D2138−67(H Pull
Test法)に従って初期接着力(145℃、30分
間)および耐熱接着力(170℃、80分間)を測定し
た。結果を表5に示す。
【0045】
【表1】
【0046】
【表2】
【0047】
【表3】 *N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾリル −スルフェンアミド
【0048】
【表4】
【0049】
【表5】
【0050】
【発明の効果】以上のとおり、本発明の接着剤組成物
は、機械的安定性に優れ、かつゴムと繊維との接着力
(初期接着力、耐熱接着力)および浸せき処理後の繊維
の切断強度にも優れるものであり、工業的に非常に有用
である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 上村 彰 大阪市此花区春日出中3丁目1番98号 住 友ダウ株式会社大阪研究室内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)ビニルピリジン5〜30重量%、
    ブタジエン40〜80重量%、芳香族ビニル単量体5〜
    55重量%およびこれらと共重合可能な他の単量体0〜
    20重量%からなる単量体混合物100重量部を、下記
    一般式(a)、(b)および(c)で示される化合物か
    ら選ばれた一種以上のアニオン性乳化剤0.1〜15重
    量部の存在下で乳化重合させて得られる共重合体ラテッ
    クス100重量部(固形分換算)および、(B)レゾル
    シン−ホルマリン樹脂5〜30重量部(固形分換算)と
    からなることを特徴とするゴムと繊維の接着剤組成物。 【化1】 (式中、R1 は炭素数4〜20のアルキル基または芳香
    環を含む炭化水素基、R2 、R3 は水素または炭素数1
    〜20のアルキル基または芳香環を含む炭化水素基、n
    は2〜70の整数、MはNa、KまたはNH4 であ
    る。) 【化2】 (式中、R4 は炭素数4〜20のアルキル基、nは2〜
    70の整数、MはNa、KまたはNH4 である。) 【化3】 (式中、R5 は炭素数4〜20のアルキル基、R6 は水
    素または炭素数1〜20のアルキル基、R7 は水素また
    はプロペニル基、nは1〜100の整数、MはNa、K
    またはNH4 である。)
  2. 【請求項2】 (A)ビニルピリジン5〜30重量%、
    ブタジエン40〜80重量%、芳香族ビニル単量体5〜
    55重量%およびこれらと共重合可能な他の単量体0〜
    20重量%からなる共重合体ラテックス100重量部
    (固形分換算)に対して、下記一般式(a)、(b)お
    よび(c)で示される化合物から選ばれた一種以上のア
    ニオン性乳化剤0.1〜15重量部が予め添加された共
    重合体ラテックス配合物100重量部(固形分換算)お
    よび、(B)レゾルシン−ホルマリン樹脂5〜30重量
    部(固形分換算)とからなることを特徴とするゴムと繊
    維の接着剤組成物。 【化4】 (式中、R1 は炭素数4〜20のアルキル基または芳香
    環を含む炭化水素基、R2 、R3 は水素または炭素数1
    〜20のアルキル基または芳香環を含む炭化水素基、n
    は2〜70の整数、MはNa、KまたはNH4 であ
    る。) 【化5】 (式中、R4 は炭素数4〜20のアルキル基、nは2〜
    70の整数、MはNa、KまたはNH4 である。) 【化6】 (式中、R5 は炭素数4〜20のアルキル基、R6 は水
    素または炭素数1〜20のアルキル基、R7 は水素また
    はプロペニル基、nは1〜100の整数、MはNa、K
    またはNH4 である。)
  3. 【請求項3】 (A)ビニルピリジン5〜30重量%、
    ブタジエン40〜80重量%、芳香族ビニル単量体5〜
    55重量%およびこれらと共重合可能な他の単量体0〜
    20重量%からなる共重合体ラテックス100重量部
    (固形分換算)に対して、(B)レゾルシン−ホルマリ
    ン樹脂5〜30重量部(固形分換算)および下記一般式
    (a)、(b)および(c)で示される化合物から選ば
    れた一種以上のアニオン性乳化剤0.1〜15重量部と
    からなることを特徴とするゴムと繊維の接着剤組成物。 【化7】 (式中、R1 は炭素数4〜20のアルキル基または芳香
    環を含む炭化水素基、R2 、R3 は水素または炭素数1
    〜20のアルキル基または芳香環を含む炭化水素基、n
    は2〜70の整数、MはNa、KまたはNH4 であ
    る。) 【化8】 (式中、R4 は炭素数4〜20のアルキル基、nは2〜
    70の整数、MはNa、KまたはNH4 である。) 【化9】 (式中、R5 は炭素数4〜20のアルキル基、R6 は水
    素または炭素数1〜20のアルキル基、R7 は水素また
    はプロペニル基、nは1〜100の整数、MはNa、K
    またはNH4 である。)
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002363228A (ja) * 2001-06-08 2002-12-18 Takeda Chem Ind Ltd ラテックス組成物及びその製造法
JP2011122047A (ja) * 2009-12-10 2011-06-23 Bridgestone Corp ゴム組成物及び空気入りタイヤ
WO2011102003A1 (ja) * 2010-02-19 2011-08-25 日本エイアンドエル株式会社 接着剤用共重合体ラテックス

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