JP4785305B2 - スピニングリール - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、スピニングリール、特に、釣り竿に装着され、釣り竿の長手方向に沿う軸回りに釣り糸を巻き取るレバーブレーキ型のスピニングリールに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、磯釣りを行う場合、レバーブレーキ型のスピニングリールがしばしば使用される。レバーブレーキ型のスピニングリールは、ロータを張力に応じて逆転させて魚とのやり取りを容易にするために使用される。レバーブレーキ型のスピニングリールは、リール本体に揺動自在に装着された制動レバーを備えている。通常、制動レバーを釣り竿装着側に揺動させると、操作力に応じて制動力が強くなる。
【0003】
この種のレバーブレーキ型のスピニングリールにおいて、制動レバーの操作により、ロータの糸繰り出し方向の回転を所定の制動力で制動する所定制動状態と制動を解除する制動解除状態とに切換可能なものが知られている。このスピニングリールでは、釣り竿から離反する方向に押圧するとその位置で保持されて所定の逆転制動状態が維持される。その状態から制動レバーを釣り竿側に引き込むと逆転制動状態が解除されロータが自由回転可能になる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
前記従来の構成では、制動レバーの操作により、ロータを逆転規制状態と自由回転可能状態とに切り換えできる。このため、たとえば釣り場を移動するときには所定制動状態にして仕掛けの自重により釣り糸が繰り出すのを防止できる。また、魚の当たりがあり仕掛けの食い込みを良くするために仕掛けを流そうとする時には、ロータを自由回転状態に切り換えできるので便利である。しかし、自由回転状態で釣りを行うと、魚の種類によっては仕掛けにかかった後にロータが回転しすぎて糸ふけを生じることがある。
【0005】
そこで、比較的に弱い所定制動状態で釣りを行えると糸ふけを防止して食い込みを良くすることができて便利である。しかし、所定制動状態での制動力が弱いと釣り場の移動時に釣り糸が繰り出されるおそれがある。逆に、所定制動状態での制動力が強いと魚の突然の強い引き込みによって釣り糸が切断されるおそれがある。このように前記従来の構成では、種々の用途や釣法等に対して所定制動状態で対処するのが困難であり、所定制動状態を使用しているときの利便性が損なわれるおそれがある。
【0006】
本発明の課題は、レバーブレーキ型のスピニングリールにおいて、所定制動状態における利便性を向上させることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
発明1に係るスピニングリールは、釣り竿に装着され、釣り竿の長手方向に沿う軸回りに釣り糸を巻き取るリールであって、リール本体と、ロータと、スプールと、制動手段と、制動操作手段と、第1所定制動手段と、第2所定制動手段とを備えている。リール本体は、釣り竿に装着される装着部と、装着部と間隔を隔てて配置されたリールボディと、前記装着部と前記リールボディとを連結する脚部とを有する。ロータは、リールボディの前部に回転自在に装着されたものである。スプールは、ロータの前部でリール本体に前後移動自在に装着され、ロータにより外周面に釣り糸が巻き付けられるものである。制動手段は、ロータの糸繰り出し方向の回転を制動可能な手段である。制動操作手段は、制動解除位置と、前記制動解除位置より前記装着部から離反する方向に位置する所定制動位置と、前記制動解除位置より前記装着部に接近する方向とに揺動自在にリール本体に設けられ、制動解除位置から装着部に接近する方向に操作すると制動手段の制動力を調整可能な手段である。第1所定制動手段は、制動操作手段が所定制動位置に配置されると、ロータの糸繰り出し方向の回転を第1所定制動状態に保持する手段である。第2所定制動手段は、制動操作手段が所定制動位置に配置されると、ロータの糸繰り出し方向の回転を第1所定制動状態より強い第2所定制動状態に保持する手段である。選択手段は、第1所定制動手段と第2所定制動手段とを択一的に選択する手段である。選択手段は、制動操作手段と異なる位置で揺動して第1所定制動手段と第2所定制動手段とを択一的に選択する切換レバーを有する。
【0008】
このスピニングリールでは、制動手段では、制動操作手段を装着部に接近する方向に操作すると制動手段への圧接力が徐々に大きくなり、ロータの糸繰り出し方向の回転に対する制動力が増加する。また、第1所定制動手段では、ロータの糸繰り出し方向の回転が第1所定制動状態に保持され、第2所定制動手段では、ロータの糸繰り出し方向の回転が第1制動状態より強い第2所定制動状態に保持される。この2つの所定制動手段は、選択手段によりいずれかを選択できる。ここでは、釣り場を移動するときなど比較的大きな制動力が必要な場合には、選択手段により第2所定制動手段を選択してロータを第2所定制動状態にする。また、釣りを行っているときに魚の食い込みをよくしかつ糸ふけを防止するときには、第1所定制動手段を選択して比較的弱い第1所定制動状態にする。これにより突然の引き込みにも釣り糸が切断しにくくなる。このように用途や釣法や魚の種類などに応じて所定制動状態を2つのうちから選択できるので、所定制動状態における利便性を向上させることができる。
【0009】
発明2に係るスピニングリールは、発明1に記載のリールにおいて、第1制動手段は、ロータの糸繰り出し方向の回転にのみ連動するワンウェイクラッチと、ワンウェイクラッチと間隔を隔てて配置されワンウェイクラッチの糸繰り出し方向の回転に連動して回転する制動部材とを有する。この場合には、ロータの糸繰り出し方向の回転を制動するための第1制動手段を簡素な構成で実現できる。
【0010】
発明3に係るスピニングリールは、発明2に記載のリールにおいて、第1所定制動手段は、制動部材に接離自在な制動片を有し、制動片を制動部材に接触させることによりロータを第1所定制動状態に保持する。この場合には、制動手段を用いて第1所定制動状態にできるので、第1所定制動手段の構成が簡素になる。
【0011】
発明4に係るスピニングリールは、発明2又は3に記載のリールにおいて、第2所定制動手段は、第1所定制動手段と異なる位置でロータの糸繰り出し方向の回転を制動可能である。この場合には、第2所定制動手段により第1所定制動手段と異なる位置で制動できるので、第1所定制動手段に比べて強い制動力を得ることが可能になる。
【0012】
発明5に係るスピニングリールは、発明4に記載のリールにおいて、第2所定制動手段は、リール本体に対して回転不能な第1円板部材と、第1円板部材に圧接しかつロータ糸繰り出し方向の回転に連動して回転する第2円板部材とを有する。この場合には、第2制動手段では、ロータが糸繰り出し方向に回転すると、それに連動して第2円板部材が回転し、リール本体に対して回転不能な第1円板部材が第2回転部材に圧接して所定の制動力でロータの糸繰り出し方向の回転が制動される。ここでは、第2所定制動手段は、両円板部材の圧接力により所定の制動力を得ているので、制動時の圧接面積が大きくなる。このため、大きな制動力を小さい面圧で得ることができ、耐久性を維持して比較的大きな制動力を容易に得ることができる。
【0013】
発明6に係るスピニングリールは、発明5に記載のリールにおいて、第1及び第2円板部材は、ワンウェイクラッチと制動部材との間に配置されている。この場合には、ワンウェイクラッチと制動部材とに隙間がある場合、その隙間に第2所定制動手段を配置できるので、前後方向の寸法を増やすことなく第2所定制動手段を配置可能になる。
【0014】
発明7に係るスピニングリールは、発明5又は6に記載のリールにおいて、ワンウェイクラッチは、ロータに回転不能に装着される外輪と、外輪の内周側に間隔を隔てて配置された内輪と、両輪の間に配置された円筒コロとを有するローラクラッチであり、第1円板部材は、内輪に対して回転自在でありかつリール本体に対して回転不能になり得、第2円板部材は、内輪に連動して回転する。この場合には、ローラクラッチにより糸繰り出し方向の回転に連動して制動部材及び第2円板部材をスムーズに回転させることができる。
【0015】
発明8に係るスピニングリールは、発明5から7のいずれかに記載のリールにおいて、切換レバーは、第1円板部材をリール本体に対して回転不能な状態と回転可能な状態とに切り換えることにより第2所定制動状態と制動解除状態とに第2所定制動手段を切り換える。この場合には、第1円板部材をリール本体に対して回転不能にすると、制動可能状態になってロータが第2所定制動状態になり、回転可能にすると、制動不能状態になってロータが自由回転可能状態になる。ここでは、第1円板部材の回転状態を切り換えるだけで簡単に第2所定制動状態と制動解除状態とに切り換えできる。
【0016】
発明9に係るスピニングリールは、釣り竿に装着され、釣り竿の長手方向に沿う軸回りに釣り糸を巻き取るリールであって、リール本体と、ロータと、スプールと、制動手段と、制動操作手段と、第1所定制動手段と、第2所定制動手段とを備えている。リール本体は、釣り竿に装着される装着部と、装着部と間隔を隔てて配置されたリールボディと、前記装着部と前記リールボディとを連結する脚部とを有する。ロータは、リールボディの前部に回転自在に装着されたものである。スプールは、ロータの前部でリール本体に前後移動自在に装着され、ロータにより外周面に釣り糸が巻き付けられるものである。制動手段は、ロータの糸繰り出し方向の回転を制動可能な手段である。制動操作手段は、装着部に接離する方向に移動自在にリール本体に設けられ、装着部に接近する方向に操作すると制動手段の制動力を調整可能な手段である。第1所定制動手段は、ロータの糸繰り出し方向の回転を第1所定制動状態に保持する手段である。第2所定制動手段は、ロータの糸繰り出し方向の回転を前記第1所定制動状態より強い第2所定制動状態に保持する手段である。選択手段は、第1所定制動手段と前記第2所定制動手段とを択一的に選択する手段である。制動手段は、ロータの糸繰り出し方向の回転にのみ連動するワンウェイクラッチと、ワンウェイクラッチと間隔を隔てて配置されワンウェイクラッチの糸繰り出し方向の回転に連動して回転する制動部材とを有する。第1所定制動手段は、制動操作手段と異なる位置で制動部材に接離自在な制動片を有し、制動片を制動部材に接触させることによりロータを第1所定制動状態に保持する。第2所定制動手段は、第1所定制動手段と異なる位置でロータの糸繰り出し方向の回転を制動可能である。
【0017】
このスピニングリールでは、制動手段では、制動操作手段を装着部に接近する方向に操作すると制動手段への圧接力が徐々に大きくなり、ロータの糸繰り出し方向の回転に対する制動力が増加する。また、第1所定制動手段では、ロータの糸繰り出し方向の回転が第1所定制動状態に保持され、第2所定制動手段では、ロータの糸繰り出し方向の回転が第1制動状態より強い第2所定制動状態に保持される。この2つの所定制動手段は、選択手段によりいずれかを選択できる。ここでは、釣り場を移動するときなど比較的大きな制動力が必要な場合には、選択手段により第2所定制動手段を選択してロータを第2所定制動状態にする。また、釣りを行っているときに魚の食い込みをよくしかつ糸ふけを防止するときには、第1所定制動手段を選択して比較的弱い第1所定制動状態にする。これにより突然の引き込みにも釣り糸が切断しにくくなる。このように用途や釣法や魚の種類などに応じて所定制動状態を2つのうちから選択できるので、所定制動状態における利便性を向上させることができる。
【0018】
また、ロータの糸繰り出し方向の回転を制動するための第1制動手段を簡素な構成で実現できる。
【0019】
さらに、制動手段を用いて第1所定制動状態にできるので、第1所定制動手段の構成が簡素になる。
【0020】
さらにまた、第2所定制動手段により第1所定制動手段と異なる位置で制動できるので、第1所定制動手段に比べて強い制動力を得ることが可能になる。
【0021】
発明10に係るスピニングリールは、発明2から9のいずれかに記載のリールにおいて、制動操作手段の装着部に接近する方向の操作に連動して第1所定制動手段による第1所定制動状態又は第2所定制動手段による第2所定制動状態を解除する解除手段をさらに備える。この場合には、制動操作手段の操作によりいずれの所定制動状態にあっても簡単に制動解除状態に戻すことができる。このため、所定制動状態にしたままで解除し忘れにくくなる。
【0022】
【発明の実施の形態】
〔実施形態1〕
〔全体構成〕
図1に示す本発明の一実施形態を採用したスピニングリールは、ハンドル1を備えたリール本体2と、リール本体2の前部に回転自在に支持されたロータ3と、ロータ3の前部に配置された釣り糸を巻き取るスプール4とを備えている。
【0023】
リール本体2は、例えば合成樹脂製又は金属製である。リール本体2は、釣り竿に装着される前後に長い装着部2cと、装着部2cと間隔を隔てて配置されたリールボディ2aと、装着部2cとリールボディ2aとを連結する脚部2bとを有している。リールボディ2aは、内部に機構装着空間を有しており、その側部は開口している。この開口部分は蓋部材2d(図3)により覆われている。リールボディ2aの内部には、ロータ3を回転させるためのロータ駆動機構5と、ロータ3の糸繰り出し方向の回転(逆転)を制動するためのレバーブレーキ機構6と、スプール4を回転軸芯に沿って前後方向に移動させてスプール4に釣り糸を均一に巻き取るためのオシレーティング機構7とが設けられている。
【0024】
ロータ3は例えば合成樹脂又は金属製であり、リール本体2に回転自在に支持されている。ロータ3は、円筒部3aと、円筒部3aの側方に互いに対向して設けられた第1アーム部3b及び第2アーム部3cとを有している。円筒部3aの前壁3dの中央部には貫通孔3eを有するボス部3fが形成されている。この貫通孔3eにスプール軸8及びピニオンギア12(後述)が貫通している。第1アーム部3bの先端と第2アーム部3cの先端部とには、揺動自在にベールアーム9が設けられている。このベールアーム9により釣り糸がスプール4に案内される。
【0025】
スプール4は例えば金属製であり、ロータ3の第1アーム部3bと第2アーム部3cとの間に配置されている。スプール4はスプール軸8の先端に着脱自在かつ回転不能に装着されている。スプール4は、外周に釣り糸が巻かれる糸巻き胴部4aと、糸巻き胴部4aの後部に一体形成されたスカート部4bと、糸巻き胴部4aの前端に固定されたフランジ部4cとを有している。スプール軸8は、オシレーティング機構7により前後方向に移動可能である。
【0026】
ロータ駆動機構5は、ハンドル1が固定されたハンドル軸10とともに回転するマスターギア11と、このマスターギア11に噛み合うピニオンギア12とを有している。ハンドル軸10は、リール本体2に回転自在に支持されている。ピニオンギア12は筒状に形成されており、その前部12aはロータ3の貫通孔3eを貫通してスプール4側に延びている。この前部12aで、ロータ3はナット13によりピニオンギア12に回転不能に固定されている。ピニオンギア12は、中間部と後部とで軸受14,15によりリール本体2に回転自在に支持されている。ナット13には、軸受35が装着されており、これによりピニオンギア12とスプール軸8との間に所定の隙間を確保している。ナット13は、袋状のリテーナ36により緩み止めされている。リテーナ36は前壁3dに形成された環状溝3gに装着された止め輪37により抜け止めされている。リテーナ36とナット13の前端面との間には、スプール軸18との隙間をシールするリップ付きのシール部材38が装着されている。
【0027】
〔レバーブレーキ機構の構成〕
レバーブレーキ機構6は、図1〜図3に示すように、制動部16と、制動部16の制動力を調整操作するための制動レバー17と、制動部16を第1所定制動状態に操作するための補助レバー18と、制動レバー17を装着部2cから離反する方向に付勢するコイルばね19と、補助レバー18により第1所定制動状態と制動解除状態とに切換可能な第1所定制動部20と、第1所定制動状態より強い第2所定制動状態でロータ3を制動可能な第2所定制動部21と、第2所定制動状態をオンオフ切り換えするためのオンオフ切換部54とを有している。
【0028】
〔制動部の構成〕
制動部16は、図3に示すように、制動レバー17の先端が圧接されて制動される制動部本体31と、制動部本体31をロータ3の糸繰り出し方向の回転にのみ連動して回転させるワンウェイクラッチ32とを有している。
【0029】
制動部本体31は、図2に示すように、ロータ3の内周側にロータ3と同心に配置された制動円筒(制動部材の一例)40と、制動円筒40を傾動自在かつ回転不能に支持する回転円筒41と、リールボディ2aに設けられた円弧状の突出部42とを有している。
【0030】
制動円筒40は、図2及び図6に示すように、薄肉の有底円筒形状の金属製円筒であり、その周部の先端の周接部40aが外周側に配置された突出部42と内周側に配置された制動レバー17の圧接部17d(後述)との間に配置される。また、制動レバー17の圧接部17dと異なる周方向位置で周接部40aの内周側に第1所定制動部20の圧接部27a(図3)が配置されている。制動円筒40はその中心部にギア歯形状の内歯部40bを有している。
【0031】
回転円筒41はワンウェイクラッチ32によりロータ3の糸繰り出し方向の回転には一体で回転し、巻き取り時にはロータ3の回転力が作用しないようロータ3に連結されている。回転円筒41は、大径部41aと小径部41bとを有する段付きの金属製円筒部材であり、大径部41aには、内歯部40bに噛み合う外歯部41cが形成されている。この外歯部41cの前後端にワンウェイクラッチ32及び制動円筒40が間隔を隔てて回転不能に係止されている。大径部41aの前部外周面には、ワンウェイクラッチ32を後方に押圧して係止するための止め輪45が装着される環状溝41dが形成され、小径部41bの後部外周面には、軸受44(後述)を係止するための止め輪46が装着される環状溝41eが形成されている。
【0032】
大径部41aの内周部には、ピニオンギア12との間に軸受43が配置されている。小径部41bの外周部にはリールボディ2aとの間に軸受44が配置されている。このため、回転円筒41は、前部が軸受43によりピニオンギア12に回転自在に支持され、後部が軸受44によりリールボディ2aに回転自在に支持されている。軸受43の内輪43aは、ピニオンギア12を支持する軸受14との間に配置された筒状のカラー47(図2)により後方への移動が規制されている。軸受43の内輪43aの前面にはロータ3のボス部3fが当接している。ボス部3fの外周面と大径部41aの内周面との隙間は、ボス部3fに装着されたリップ付きのシールリング48によりシールされている。
【0033】
軸受44の内輪44aは、止め輪46により後方への移動が規制されている。また、軸受44の外輪44bは、円形孔50aを有しリールボディ2aの先端に固定された押さえ板50により前方への移動が規制されている。
【0034】
回転円筒41の大径部41aと小径部41bとの境界部分には、大小2段の外径を有する段付きカラー49が装着されている。段付きカラー49の小径部分と押さえ板50の円形孔50aとの隙間は、段付きカラー49に装着されたリップ付きのシールリング51によりシールされている。
【0035】
突出部42は、図2及び図3に示すように、リールボディ2aの前部に前方に突出して形成されている。突出部42には、円弧状の合成樹脂製の制動シュー42aが装着されている。
【0036】
ワンウェイクラッチ32は外輪遊転型のローラクラッチであり、ロータ3の円筒部3aの内周側に回転不能に外輪32aが連結されている。内輪32b(図2)の内周面には、回転円筒41の外歯部41cに係止される内歯部32cが形成されており、内輪32bは、回転円筒41に回転不能に連結されている。内輪32bは、止め輪45により後方に押圧された状態で回転円筒41に装着されている。これにより、このワンウェイクラッチ32と制動円筒40との間に後で詳細に説明する第2所定制動部21が装着されている。
【0037】
〔制動レバーの構成〕
図1に示すように、制動レバー17は、リール本体2に装着された支持軸33によりリール本体2に揺動自在に支持されている。また、前述したように、制動レバー17は、コイルばね19により装着部2cと離反する方向に付勢されている。制動レバー17は、図8に示す制動解除位置と、制動解除位置より装着部2cに接近した図10に示す制動位置との間で揺動自在にリール本体2に取り付けられている。
【0038】
制動レバー17は、支持軸33による支持部分から湾曲して前方に延びる制動操作部17aと、支持部分から湾曲して斜め前下方に延びる制動作用部17bとを有している。制動操作部17aは、支持部分から装着部2cに沿ってベールアーム9の外方付近まで前方に延びた後、径方向外方に向けて延び、さらに先端が前方に向けて湾曲した形状である。この湾曲部分から前方が釣り竿を握る手の人差し指で操作可能な第1操作部17cとなっている。第1操作部17cは、制動レバー17の揺動により図1に示す第1位置から装着部2cに接近する方向に移動可能である。制動操作部17aは、脚部2bから前方部分にかけて、径方向外方に延びる部分まで幅が大きくなっており、その幅広部分17hには、装着部2cに向けて略矩形の開口17eが形成されている。この開口17eから後述する補助レバー18の操作部材26が装着部2cに向かって上方に露出している。また、幅広部分17hから前方に向けて開口17gが形成されている。この開口17gを貫通して前方に向かって操作部材26が突出している。この開口17gは、制動レバー17と、補助レバー18との隙間から釣り糸が侵入して糸カミが生じるのを防止するために設けられている。
【0039】
制動作用部17bの先端は、制動円筒40の内周側に対向して配置され、そこには、図2に示すように、制動円筒40の周接部40aの内周面に接触可能な圧接部17dが着脱自在に取り付けられている。圧接部17dは合成樹脂製であり、制動レバー17の揺動により制動円筒40を外方に配置された制動シュー42aに押圧する。制動レバー17は、何も操作されないとコイルばね19により付勢されて、図1に示すように、制動解除位置に配置されて圧接部17dが制動円筒40から離反している。
【0040】
コイルばね19は、制動レバー17の制動操作部17aとリール本体2の脚部2bとの間に圧縮状態で配置されている。コイルばね19は、制動レバー17を制動解除側に向けて図1反時計回りに付勢している。これにより、制動レバー17から手を離すと、ロータ3は制動解除状態になる。
【0041】
〔補助レバーの構成〕
補助レバー18は、第1所定制動部20によりロータ3を図8及び図10に示す制動解除状態と図9に示す第1所定制動状態とに切り換える操作を行うためのものである。補助レバー18は、図8及び図10に示すように、第2操作部26a(後述)が装着部2cに接近した第2位置に配置される制動解除位置と、図9に示すように、第2操作部26aが装着部2cから離反した第3位置に配置される所定制動位置との間で揺動する。補助レバー18は、図1、図3〜図5に示すように、支持軸33回りに揺動自在にリール本体2に支持された第1レバー部材25と、第1レバー部材25に装着された操作部材26とを有している。
【0042】
第1レバー部材25は、制動レバー17の図8手前側側面に並べて配置されている。第1レバー部材25は、支持部分から制動レバー17に沿って上前方及び下前方に延びており、上方に延びた先端にねじ29により操作部材26が固定されている。第1レバー部材25の先端は制動レバー17の制動操作部17aの幅広部分17hの開口17e内に位置している。また、支持部分より斜め前下方に延びた第1レバー部材25の基端は、制動部16の後方に対向して配置されている。レバー本体25aの基端には、第1所定制動部20の第2レバー部材27の先端が係止される矩形の係止切欠き25cが形成されている。係止切欠き25cは、第2レバー部材27の先端部の横断面積より大きい面積の矩形の切欠きである。
【0043】
操作部材26は、先端に第2操作部26aを有し、基端側(図8右側)に第3操作部26bを有している。第2操作部26aは、装着部2cから離反する側に第1操作部17cと対向して配置され、第3操作部26bは、制動レバー17の第1操作部17cより基端側に配置されている。このため、第2操作部26aは、釣り竿を握る手の人差し指で押し込み操作可能であり、第3操作部26bは、釣り竿を握る手の中指で押し込み操作可能である。とくに、第1操作部17cと第2操作部26aは、同じ指による引き込み操作と押し込み操作とが可能である。第2操作部26aは、補助レバー17の揺動により図1及び図8に示す第2位置と図9及び図10に示す第3位置とに配置される。
【0044】
操作部材26は、制動操作部17aの幅広部分17hに設けられた開口17eから装着部2cに向けて上方に突出して配置されている。この突出部分に第3操作部26bが設けられている。操作部材26は、開口17eの下部から開口17gを貫通して前方に延びており、延びた先端に第2操作部26aが形成されている。このように第2操作部26aが開口17gを貫通して前方に延びているので、第2操作部26aの周囲、特にベールアーム9に近接する部分が開口17eにより囲まれる。このため、釣り糸が糸ふけによりこの部分に接触しても操作部材26と制動レバー17との隙間への釣り糸の噛み込み(糸カミ)が生じにくくなる。
【0045】
また、第3操作部26bの先端には、制動操作部17aの上面に係止される係止部26cが僅かに凹んで形成されている。係止部26cは、補助レバー18が制動解除位置にあるとき、制動操作部17aの開口17eの前部上面と間隔を隔てて配置されている。また、補助レバー18が制動解除位置に配置されると、図4に示すように、第3操作部26bの係止部26cは、制動操作部17aの開口17eの前部上面にほぼ接触する。これにより、補助レバー18は、所定制動位置にあるとき、制動レバー17の装着部2cに接近する方向の揺動に連動して制動解除位置に揺動する。
【0046】
〔第1所定制動部の構成〕
第1所定制動部20は、第1レバー部材25と連動して揺動する第2レバー部材27と、第2レバー部材27を制動解除位置と第1所定制動位置とで保持するトグルばね28とを有している。第2レバー部材27は、図3及び図11に示すように、リール本体2の前部にスプール軸8と平行な軸回りに揺動自在に装着されている。第2レバー部材27の基端から揺動中心までの距離は、先端から揺動中心までの距離より2倍以上長い。第2レバー部材27の先端は、係止切欠き25cに係止されており、第2レバー部材27は、第1レバー部材25と連動して制動解除位置に(図11(a))と所定制動位置(図11(b))との間で揺動する。
【0047】
ここで、制動解除位置あるとき第2レバー部材27の基端はトグルばね28により付勢されて係止切欠き25cの上面に接触し、所定制動位置にあるとき下面に接触する。第2レバー部材27の途中には、先端が制動円筒40の周接部40aの内周側に配置された圧接部27aが着脱自在に設けられている。第2レバー部材27は、圧接部27aの設置部分からさらに折れ曲がって延びており、延びた基端にトグルばね28が装着されている。また、圧接部27aと先端との間には、第2所定制動部21と連動させるための連動突起27b(図7)が形成されている。圧接部27aに対向して制動円筒40の外周側には、制動シュー30の先端部が制動円筒40と間隔をあけて配置されている。制動シュー30は、基端部がリールボディ2aの前端面に固定されている。
【0048】
ここでは、第2位置にある第2操作部26aを押し込み操作して第3位置に配置し、第1レバー部材25を、図8に示す制動解除位置から図9に示す第1所定制動位置側に揺動させると、それに連動して第2レバー部材27も制動解除位置から第1所定制動位置に揺動する。この結果、圧接部27aが制動円筒40を制動シュー30とで挟持してロータ3の糸繰り出し方向の回転を第1所定制動状態で制動する。
【0049】
トグルばね28は、図3及び図11に示すように、第2レバー部材27を付勢して第2操作部26aを第2位置と第3位置とに振り分けて付勢し、その姿勢を保持することができる。トグルばね28は、第2レバー部材27の基端に装着された捩じりコイルばねである。トグルばね28は、一端が第2レバー部材27の基端に係止され、他端がリールボディ2aの前端面に係止されている。トグルばね28は、図9に示すように、第2レバー部材27が制動解除位置に配置されると、第2レバー部材27を図11(a)の時計回りに付勢し、所定制動位置に配置されると図11(b)の反時計回りに付勢する。これにより、第2レバー部材27が制動解除位置と第1所定制動位置とで保持され、さらに第1レバー部材25が制動解除位置と第1所定制動位置とに保持される。
【0050】
ここでは、第2レバー部材27の基端から揺動中心までの距離が先端から揺動中心までの距離より2倍以上長いので、第1レバー部材25が揺動すると、その揺動が第2レバー部材27の基端側で2倍以上の揺動距離となって現れ、トグルばね28が容易に反転可能になる。
【0051】
〔第2所定制動部の構成〕
第2所定制動部21は、図6に示すように、リール本体2に対して回転不能な第1ドラグディスク22と、第1ドラグディスク22に圧接する第2ドラグディスク23と、3枚のドラグワッシャ24a〜24cとを有している。第2所定制動部21は、ロータ3の糸繰り出し方向の回転を第1所定制動状態より強力な第2所定制動状態で制動可能である。
【0052】
第1ドラグディスク22は、たとえばステンレス合金などの金属製の円板部材であり、外周部に鋸歯状の係止歯22aが形成されている。第1ドラグディスク22は、オンオフ切換部54によりリール本体2に対して矢印で示す糸繰り出し方向に回転不能な状態と回転可能な状態とに切り換えられる。これにより、第2所定制動部21は、オン(第2所定制動状態)オフ(制動解除状態)切り換えされる。
【0053】
第2ドラグディスク23は、たとえばステンレス合金などの金属製の円板部材であり、回転円筒41に回転不能かつ軸方向移動自在に装着されている。第2ドラグディスク23の内周面には、回転円筒41の外歯部41cに噛み合う内歯部23aが形成されている。ドラグワッシャ24a〜24cは、それぞれ布又はフェルト製の円板部材であり、ドラグワッシャ24aはワンウェイクラッチ32の内輪32bと第1ドラグディスク22との間に、ドラグワッシャ24bは第1ドラグディスク22とは第2ドラグディスク23との間に、ドラグワッシャ24cは第2ドラグディスク23とは制動円筒40との間にそれぞれ圧接状態で配置されている。
【0054】
第2所定制動部21は、止め輪45により付勢された内輪32bにより制動円筒40側に押圧され、第1ドラグディスク22がリール本体2に対して回転不能な状態のとき、制動円筒40の糸繰り出し方向の回転を第2所定制動状態で制動する。このときの制動力は、主に、第1ドラグディスク22と第2ドラグディスク23との摩擦力により定められ、制動時の圧接面積が大きくなる。このため、大きな制動力を小さい面圧で得ることができ、耐久性を維持して比較的大きな制動力を容易に得ることができる。
【0055】
〔オンオフ切換部の構成〕
オンオフ切換部54は、図3及び図7に示すように、リール本体2の蓋部材2dに揺動自在に装着された切換レバー55と、切換レバー55により揺動する切換カム56と、切換カム56により揺動して第1ドラグディスク22に係合する係止部材57とを有している。
【0056】
切換レバー55は、オフ位置とオン位置との間で揺動自在に蓋部材2dに装着されている。切換レバー55は、鍔付きの軸受ブッシュ58を介して蓋部材2dに回動自在に装着された金属製の軸部55aと、軸部55aとインサート成形された合成樹脂製のレバー部55bとを有している。軸部55aには、切換カム56を回転不能に装着するための互いに平行な面取り部55cが形成されている。また、軸部55aの先端には、切換カム56を抜け止めするためのC型止め輪59が装着される環状溝55dが形成されている。
【0057】
切換カム56は、金属製のプレス成形された板状部材であり、切換レバー55と連動してオフ位置とオン位置とに回動するものである。切換カム56は、軸部55aに回転不能に装着される円形の装着部56aと、装着部56aから径方向外方に延びるばね止め部56bと、装着部56aから折り曲げられて前方に延びる係止突起56cとを有している。装着部56aの中心には、面取り部55cに係止される小判孔56dが形成されている。これにより、切換カム56は軸部55aに回転不能に係止される。ばね止め部56bには、一端が蓋部材2dに係止されたトグルばね60が係止されている。トグルばね60は、死点を超えると切換カム56を逆側の位置に向けて付勢する。このトグルばね60により、切換レバー55及び切換カム56はオン位置とオフ位置とに付勢される。
【0058】
係止部材57は、たとえば金属製のプレス成形された板状部材であり、第1ドラグディスク22の係止歯22aを係止する係止位置と係止歯22aから離反する離反位置とに回動自在にリールボディ2aに装着されている。係止部材57は、切換カム56のオン位置からオフ位置への揺動に連動して係止位置から離反位置に回動する。係止部材57は、リールボディ2aに回動自在に装着される円形の装着部57aと、装着部57aから径方向外方に延びる係止爪部57bと、装着部57aから折り曲げられて後方に延びる連結部57cと、連結部57cの後端から折り曲げられて略上方に延びる連動係止部57dとを有している。
【0059】
係止部材57は、捩じりコイルばね61により係止位置側に付勢されている。装着部57aは、回動軸となる取付ボルト62によりリールボディ2aに回動自在に支持されている。係止爪部57bは、第1ドラグディスク22の係止歯22aを係止可能なように先端部が前方に折り曲げられている。連動係止部57dは、切換カム56がオン位置からオフ位置に回動するとき、係止突起56cにより押圧される。これにより係止部材57は、係止位置から離反位置に回動する。また、連動係止部57dは、第2レバー部材27が制動レバー17に連動して制動解除位置に向けて揺動すると、第2レバー部材27の連動突起27bによっても押圧されて、係止位置から離反位置に回動する。したがって、第2所定制動部21は、制動レバー17又は補助レバー18の操作によっても第2所定制動状態が解除される。
【0060】
〔リールの動作及び操作〕
キャスティング時にはベールアーム9を糸開放姿勢側に倒し、釣り竿を降り出すことにより、スプール4の外周から釣り糸が繰り出される。糸巻取時には、ハンドル1を糸巻き取り方向に回転させると、ベールアーム9が図示しない戻し機構により糸巻き取り姿勢に戻る。ハンドル1の回転力はハンドル軸10、マスターギア11を介してピニオンギア12に伝達される。ピニオンギア12に伝達された回転力は、ピニオンギアの前部12aを介してロータ3に伝達される。このときロータ3は糸巻き取り方向に回転するので、ワンウェイクラッチ32の作用によりこの回転力は回転円筒41には伝達されない。ピニオンギア12が回転すると図示しない中間ギアによりその回転がオシレーティング機構7に伝達され、スプール軸8が前後方向に往復移動する。
【0061】
制動レバー17を何も操作しなければ、制動レバー17はコイルばね19により押圧され制動解除位置側に配置される。このとき、補助レバー18の第2操作部26aが第2位置に配置されていると、図8、図11(a)に示すように、圧接部17d及び圧接部27aが制動円筒40から離反し、ロータ3は制動解除状態になる。また、第2所定制動部21において、第2レバー部材27が制動解除位置に配置されると、連動突起27bにより係止部材57が離反位置側に押圧され、切換レバー55のオンオフにかかわらず第2所定制動部21も制動解除状態になる。
【0062】
ロータ3を逆転させて魚とやりとりする時には、制動レバー17の第1操作部17cを例えば人差し指により装着部2c側に引き込み操作して制動力を調整する。
【0063】
釣り糸が魚により引かれてロータ3が糸繰り出し方向に逆転すると、その回転力がワンウェイクラッチ32を介して回転円筒41に伝達され、さらに制動円筒40に伝達される。この結果、制動円筒40がロータ3と一体で回転する。制動レバー17の第1操作部17cを装着部2cに接近する方向に引き込み操作すると、たとえ第2レバー部材27が所定制動位置にあっても、図9に示すように、制動操作部17aが操作部材26の係止部26cを装着部2cに接近する方向に押圧し、補助レバー18が制動レバー17に連動して所定制動位置から制動解除位置側に揺動し、第2レバー部材27が制動解除位置側に揺動する。この結果、第1所定制動部20又は第2所定制動部21による第1又は第2所定制動状態が一旦解除される。このとき、トグルばね28が、第2レバー部材27の揺動により反転し、第2レバー部材27が制動解除位置側に付勢され、第1レバー部材25が制動解除位置側で保持される(図11(a))。
【0064】
この状態でさらに制動レバー17を装着部2cに接近する方向に操作すると、図10に示すように、制動レバー17の圧接部17dが制動円筒40の周接部40aを径方向外方に強く押圧し、制動円筒40を傾け、周接部40aの外面が制動シュー42aに圧接する。この制動力は制動レバー17に加える力を加減することにより調整でき、ロータ3の逆転量を任意に調整できる。この結果、制動レバー17の操作力に応じた制動力がロータ3に付与される。このように、第1又は第2所定制動状態の解除を忘れても、制動レバー17を引き込み操作するだけで、第1又は第2所定制動状態を解除できる。
【0065】
釣り場を移動する時やリールを収納する時には、第1操作部17cから手を離した状態で、補助レバー18の第2操作部26a又は第3操作部26bを装着部2cから離反する方向に押し込み操作する。すると、図9及び図11(b)に示すように、補助レバー18が制動解除位置から所定制動位置に揺動し、第2レバー部材27が制動解除位置から所定制動位置に揺動し、トグルばね28によりその位置で保持される。この所定制動位置では、第3操作部26bの係止部26cが制動操作部17aの開口17eにほぼ接触する。
【0066】
このとき、切換レバー55がオフ位置にあるときには、係止部材57が切換カム56を介して離反位置側に押圧されているので、第2所定制動部21は作用しない。このため、制動円筒40の周接部40aの外周面が圧接部27aにより径方向外方に押圧されてロータ3が制動シュー30とで挟持され、第1所定制動部20による第1所定制動状態でロータ3の糸繰り出し方向の回転が制動される。この結果、釣り場を移動するときなリールを収納するときに、仕掛けの重さなどにより釣り用リールが不意にスプール4から繰り出されることがなくなる。
【0067】
一方、切換レバー55をオフ位置からオン位置に操作すると、係止部材57に対する押圧が解除され、係止部材57は、捩じりコイルばね61より付勢されて係止位置に回動する。この結果、係止部材57が第1ドラグディスク22を係止し第1ドラグディスク22がリール本体2に対して回転不能な状態になる。この結果、第2所定制動部21による制動力が制動円筒40に作用し、第2所定制動部21による第2所定制動状態でロータ3の糸繰り出し方向の回転が制動される。したがって、ここでは、第1所定制動部20による弱い制動力と第2所定制動部21による強い制動力との強弱2つの所定制動状態を得ることができる。この結果、たとえば、釣り場の移動等のときには第2所定制動部21による強い第2所定制動状態にし、釣りをしているときには釣り糸の切断を防止するために第1所定制動部20による弱い第1所定制動状態にするなどの選択が可能になる。
【0068】
さらに、仕掛けの垂らし長さを変更するためや、魚に当たりがあった時に魚に仕掛けを確実に食い込ませるために、ロータ3を第1又は第2所定制動状態から制動解除状態にしたい場合には、制動レバー17を僅かに装着部2cに接近する方向に操作すればよい。すると、前述した図9に示すように、制動レバー17により第2操作部26aが押圧されて補助レバー18が制動解除位置側に揺動する。この結果、第2レバー部材27が制動解除位置に揺動して第1又は第2所定制動状態がいったん解除される。もちろん、第2操作部26aを引き込み操作しても所定制動状態を解除できる。
【0069】
ここでは、制動レバー17ではなく、別に設けられた補助レバー18を装着部2cから離反する方向に操作することにより第1又は第2所定制動部20,21を制動解除状態から所定制動状態に切り換えできるので、回転規制操作を行う際に必要なストロークを制動レバーの操作ストローク以下にすることができる。
このため、制動レバー17の操作ストロークを増やすことなく片手でロータ3の回転規制操作を簡単に行えるようになる。しかも制動による規制を加えているだけであるので、所定制動状態で大きな負荷が作用しても釣り糸が切れにくくなる。また、所定制動状態のとき、制動レバー17の引き込み操作と連動して補助レバー18が揺動するように構成したので、第1又は第2所定制動状態から制動解除状態への切換操作を制動レバー17で行える。このため、制動解除操作が容易になる。
【0070】
また、制動解除状態と第1又は第2所定制動状態とで2つのレバー17,18の位置関係が異なるので、ロータ3が制動解除状態にあるのか所定制動状態にあるのかを瞬時に判別できる。とくに、たとえば補助レバーの操作部材26の側面を色付けして制動解除位置にあるときその色が見え、所定制動位置にあるとき見えないようにすれば、ロータ3の状態判別をより瞬時に行いやすくなる。
【0071】
さらに、第1操作部17cと第2操作部26aとを装着部2cと接離する方向に対向して配置しているので、同じ指の押し込み操作と引き込み操作とで制動操作と規制切換操作とを行うことができる。このように、制動操作と同じ指で規制切換操作を行えるので、他の指を釣り竿から離す必要がなくなり、円滑に規制切換操作を行えるようになる。また、第2位置や第3位置に第2操作部を配置すると位置保持手段により手を離してもその位置で保持されるので、規制状態を持続できる。
【0072】
さらにまた、補助レバー18の先端部分の第2操作部26aを制動レバー17に設けた開口17gで囲んでいるので、ベールアーム9で糸ふけが生じたりキャスティング時に釣り糸が制動レバー17に接触したりしても、補助レバー18と制動レバー17との隙間に釣り糸が噛み込みこむ、いわゆる糸カミが生じにくくなる。
【0073】
また、第2所定制動部21は、円板状の両ドラグディスク22,23の圧接力により所定の制動力を得ているので、制動時の圧接面積が大きくなる。このため、大きな制動力を小さい面圧で得ることができ、耐久性を維持して比較的大きな制動力を容易に得ることができる。また、第1所定制動部20による第1所定制動状態と第2所定制動部21による第2所定制動部21とを切換レバー55で切り換えできるので、釣り対象の魚や用途などに応じて所定制動状態における制動力を適宜選択できる。
【0074】
〔実施形態2〕
前記実施形態1では、第2所定制動部21における第2所定制動状態の制動力が固定されているが、調整できるようにしてもよい。
【0075】
図12において、制動力調整部80は、回転円筒141の大径部141a外周面の前半分に形成された雄ねじ部141fと、内輪132bの内周側に雄ねじ部110fに螺合するように配置されたナット部材81と、ナット部材81を回転円筒141に対して相対回転させるための回動操作部82とを有している。なお、回転円筒141の大径部141a外周面の後半分には、外歯部141cが形成されている。この制動力調整部80では、回動操作部82によりナット部材81と回転円筒141とを相対回転させることにより、内輪132bとともにワンウェイクラッチ132を後方に押圧し、第1ドラグディスク22に作用する圧接力を変化させる。
【0076】
内輪132bの内周面の前半分には、ナット部材81が収納される円筒状の収納部132dが形成され、後半分には、回転円筒141の外歯部141cに噛み合う内歯部132cが形成されている。ナット部材81は、収納部132dに収納されて内輪132bに対して回転自在である。ナット部材81は、内輪132bの内歯部132cを介して内輪132bを後方(図12右方)に押圧する。ナット部材81の前端面には、周方向に沿って形成された多数の凹凸からなる回動係止用の第1係止部81aが形成されている。
【0077】
回動操作部82は、ロータ103のボス部103eの外周面に設けられている調整操作部材83と、調整操作部材83を前方(図12左方)に付勢するコイルばね84とを有している。ロータ103の前壁103dには、調整操作部材83をロータ103の前方から操作できるようにするための円弧状の開口部103gが形成されている。調整操作部材83は、ボス部103eに回動かつ軸方向移動自在に装着されたリング状の装着部83aと、装着部83aの外周側から開口部103gを貫通して前方に突出するつまみ部83bと、装着部83aの後面に周方向に形成された多数の凹凸からなる第2係止部83cとを有している。第2係止部83cは、第1係止部81aと係合して調整操作部材83の回動に連動してナット部材81を回動させる。
【0078】
ボス部103eの外周面には、C型止め輪85が装着され、C止め輪85と調整操作部材83との間にコイルばね84が圧縮状態で装着されている。これにより、調整操作部材83は、常時前方に付勢されている。
【0079】
このような構成の回動操作部82による制動力の調整は、つまみ部83bを押圧して両係止部81a,83cを係合させた状態で、制動レバー17により制動円筒40を介して回転円筒141を回転しないようにして行う。
【0080】
〔リールの動作及び操作〕
通常の制動レバー17や補助レバー18の操作については前記実施形態1と同様なため説明を省略する。
【0081】
第2所定制動部21の第2所定制動状態の制動力を調整する場合には、スプール4を外した状態で、制動レバー17を装着部2cに向けて引き込み操作し、制動円筒40を介して回転円筒141の両方向への回転を規制した状態にする。この状態で、つまみ部83bを押し込んで両係止部81a,83cを係合させた状態にする。そして、つまみ部83bをたとえばロータ103正面から見て時計回りに回すと押圧力が強くなり、第2所定制動状態での制動力が増加する。また、逆方向に回すと減少する。つまみ部83b回して開口部103gの端部に接触した状態でさらに調整したい場合には、つまみ部83bの押圧を解除して逆方向に回動させた後、再度押圧した状態で回動させればよい。このような順送り動作を繰り返せば開口部103gの長さに関係なく制動力を調整できる。
【0082】
〔実施形態3〕
前記実施形態2では、つまみにより制動力を調整したが、この実施形態3では、ボルトを利用して制動力を調整している。
【0083】
図13に示すように、第2所定制動部121は、第1ドラグディスク122と、ワンウェイクラッチ232の内輪232bと一体で回転する第2ドラグディスク123と、第2ドラグディスク123とで第1ドラグディスク122を挟持する第3ドラグディスク124とを有している。第1ドラグディスク122は、第3ドラグディスク124に形成された段差部124aに回転自在に装着されている。第1ドラグディスク122の外周面には実施形態1と同様に係止歯122aが形成されている。第3ドラグディスク124は、回転円筒41に回転不能かつ軸方向移動自在に装着されている。段差部124aは、第3ドラグディスク124の径方向の中間部に前方に突出して形成された環状の部分であり、その突出厚みは第1ドラグディスク122の厚みより薄い。段差部124aには、調整ボルト91が螺合するねじ孔124bが形成されている。また、第2ドラグディスク123及び内輪232bのねじ孔124bに対向する部分には、貫通孔123aが形成されている。
【0084】
貫通孔123aには、制動力調整部90を構成する調整ボルト91が貫通している。調整ボルト91の頭部は、ワンウェイクラッチ232の前面に係止されている。制動力調整部90は、前述したねじ孔124bと調整ボルト91により構成される。ロータ203の前壁203dには、調整ボルト91の頭部をドライバーにより調整するための調整孔203gが形成されている。
【0085】
〔リールの動作及び操作〕
通常の制動レバー17や補助レバー18の操作については前記実施形態1と同様なため説明を省略する。
【0086】
第2所定制動部121の第2所定制動状態の制動力を調整する場合には、スプール4を外した状態で、ロータ203を糸繰り出し方向に回して調整孔203gから調整ボルト91の頭部を臨めるようにする。この状態で、調整孔203gにたとえばプラスドライバーを挿入して調整ボルト91を回す。調整ボルト91を回すと、第3ドラグディスク124が前後に移動して第1ドラグディスク122を挟持する力が変化しロータの糸繰り出し方向の制動力が変化する。これにより第2所定制動部121の制動力を調整できる。
【0087】
〔他の実施形態〕
(a) 前記3つの実施形態では、制動レバー17と補助レバー18により制動操作と所定制動操作とを行ったが、1本の制動レバーで制動操作と所定制動操作とを行うようにしてもよい。
【0088】
(b) 前記実施形態では、制動レバー17や補助レバー18をリール本体2に揺動自在に装着したが、装着部2cに接離する方向に移動するのであれば直線移動するようにしてもよい。
【0089】
(c) 前記実施形態では、第2所定制動部21をワンウェイクラッチ32と制動円筒40との間に配置したが、別の場所に配置してもよい。たとえば、ハンドル軸に設けられたマスターギアに接触可能に第2所定制動部21を配置し、第2所定制動部21でマスターギアの糸繰り出し方向の回転を制動するように構成してもよい。この場合、リール本体に回転不能な第1円板部材とワンウェイクラッチを介して糸繰り出し方向の回転にのみ連動して回転するように構成された第2円板部材とをマスターギアを押圧するように設け、両円板部材の圧接力によりマスターギアを介してロータを制動するようにしてもよい。さらに、第1円板部材をリール本体に回転不能な状態と回転可能な状態とにオンオフできるようにしてもよい。また、圧接力を調整できるようにしてもよい。
【0090】
(d) 前記実施形態では、補助レバーを制動レバーと連動させたが、それぞれ独立して動作するようにしてもよい。
【0091】
【発明の効果】
本発明に係るスピニングリールでは、釣り場を移動するときなど比較的大きな制動力が必要な場合には、選択手段により第2所定制動手段を選択してロータを第2所定制動状態にする。また、釣りを行っているときに魚の食い込みをよくしかつ糸ふけを防止するときには、第1所定制動手段を選択して比較的弱い第1所定制動状態にする。このように用途や釣法や魚の種類などに応じて所定制動状態を2つのうちから選択できるので、所定制動状態における利便性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態1によるスピニングリールの側面断面図。
【図2】 その制動部の断面拡大図。
【図3】 図1のIII−III断面図。
【図4】 図1のIV−IV断面図。
【図5】 スピニングリールの正面部分図。
【図6】 第2所定制動部の分解斜視図。
【図7】 オンオフ切換部の分解斜視図。
【図8】 制動解除状態の各レバーと制動円筒の状態を示す断面模式図。
【図9】 所定制動状態の各レバーと制動円筒の状態を示す断面模式図。
【図10】 制動状態における各レバーと制動円筒の状態を示す断面模式図。
【図11】 制動解除状態と所定制動状態での第2レバー部材の動作を示す模式図。
【図12】 実施形態2の図2に相当する図。
【図13】 実施形態3の図2に相当する図。
【符号の説明】
2 リール本体
2a リールボディ
2c 装着部
3,203 ロータ
4 スプール
6 レバーブレーキ機構
16 制動部
17 制動レバー
20 第1所定制動部
21,121 第2所定制動部
22,122 第1ドラグディスク
23,123 第2ドラグディスク
32,132,232 ワンウェイクラッチ
32b,132b,232b 内輪
40 制動円筒
54 オンオフ切換部
80,90 制動力調整部
Claims (10)
- 釣り竿に装着され、釣り竿の長手方向に沿う軸回りに釣り糸を巻き取るスピニングリールであって、
前記釣り竿に装着される装着部と、前記装着部と間隔を隔てて配置されたリールボディと、前記装着部と前記リールボディとを連結する脚部とを有するリール本体と、
前記リールボディの前部に回転自在に装着されたロータと、
前記ロータの前部で前記リール本体に前後移動自在に装着され、前記ロータにより外周面に釣り糸が巻き付けられるスプールと、
前記ロータの糸繰り出し方向の回転を制動可能な制動手段と、
制動解除位置と、前記制動解除位置より前記装着部から離反する方向に位置する所定制動位置と、前記制動解除位置より前記装着部に接近する方向とに揺動自在に前記リール本体に設けられ、前記制動解除位置から前記装着部に接近する方向に操作すると前記制動手段の制動力を調整可能な制動操作手段と、
前記制動操作手段が前記所定制動位置に配置されると、前記ロータの糸繰り出し方向の回転を第1所定制動状態に保持する第1所定制動手段と、
前記制動操作手段が前記所定制動位置に配置されると、前記ロータの糸繰り出し方向の回転を前記第1所定制動状態より強い第2所定制動状態に保持する第2所定制動手段と、
前記第1所定制動手段と前記第2所定制動手段とを択一的に選択する選択手段と、を備え、
前記選択手段は、前記制動操作手段と異なる位置で揺動して前記第1所定制動手段と前記第2所定制動手段とを択一的に選択する切換レバーを有する、スピニングリール。 - 前記制動手段は、前記ロータの糸繰り出し方向の回転にのみ連動するワンウェイクラッチと、前記ワンウェイクラッチと間隔を隔てて配置され前記ワンウェイクラッチの糸繰り出し方向の回転に連動して回転する制動部材とを有する、請求項1に記載のスピニングリール。
- 前記第1所定制動手段は、前記制動部材に接離自在な制動片を有し、前記制動片を前記制動部材に接触させることにより前記ロータを前記第1所定制動状態に保持する、請求項2に記載のスピニングリール。
- 前記第2所定制動手段は、前記第1所定制動手段と異なる位置で前記ロータの糸繰り出し方向の回転を制動可能である、請求項2又は3に記載のスピニングリール。
- 前記第2所定制動手段は、前記リール本体に対して回転不能な第1円板部材と、前記第1円板部材に圧接しかつ前記ロータ糸繰り出し方向の回転に連動して回転する第2円板部材とを有する、請求項4に記載のスピニングリール。
- 前記第1及び第2円板部材は、前記ワンウェイクラッチと前記制動部材との間に配置されている、請求項5記載のスピニングリール。
- 前記ワンウェイクラッチは、前記ロータに回転不能に装着される外輪と、前記外輪の内周側に間隔を隔てて配置された内輪と、前記両輪の間に配置された円筒コロとを有するローラクラッチであり、
前記第1円板部材は、前記内輪に対して回転自在でありかつ前記リール本体に対して回転不能になり得、前記第2円板部材は、前記内輪に連動して回転する、請求項5又は6に記載のスピニングリール。 - 前記切換レバーは、前記第1円板部材を前記リール本体に対して回転不能な状態と回転可能な状態とに切り換えることにより前記第2所定制動状態と制動解除状態とに前記第2所定制動手段を切り換える、請求項5から7のいずれかに記載のスピニングリール。
- 釣り竿に装着され、釣り竿の長手方向に沿う軸回りに釣り糸を巻き取るスピニングリールであって、
前記釣り竿に装着される装着部と、前記装着部と間隔を隔てて配置されたリールボディと、前記装着部と前記リールボディとを連結する脚部とを有するリール本体と、
前記リールボディの前部に回転自在に装着されたロータと、
前記ロータの前部で前記リール本体に前後移動自在に装着され、前記ロータにより外周面に釣り糸が巻き付けられるスプールと、
前記ロータの糸繰り出し方向の回転を制動可能な制動手段と、
前記装着部に接離する方向に移動自在に前記リール本体に設けられ、前記装着部に接近する方向に操作すると前記制動手段の制動力を調整可能な制動操作手段と、
前記ロータの糸繰り出し方向の回転を第1所定制動状態に保持する第1所定制動手段と、
前記ロータの糸繰り出し方向の回転を前記第1所定制動状態より強い第2所定制動状態に保持する第2所定制動手段と、
前記第1所定制動手段と前記第2所定制動手段とを択一的に選択する選択手段と、を備え、
前記制動手段は、前記ロータの糸繰り出し方向の回転にのみ連動するワンウェイクラッチと、前記ワンウェイクラッチと間隔を隔てて配置され前記ワンウェイクラッチの糸繰り出し方向の回転に連動して回転する制動部材とを有し、
前記第1所定制動手段は、前記制動部材に接離自在な制動片を有し、前記制動片を前記制動部材に接触させることにより前記ロータを前記第1所定制動状態に保持し、
前記第2所定制動手段は、前記第1所定制動手段と異なる位置で前記ロータの糸繰り出し方向の回転を制動可能である、スピニングリール。 - 前記制動操作手段の前記装着部に接近する方向の操作に連動して前記第1所定制動手段による前記第1所定制動状態又は前記第2所定制動手段による第2所定制動状態を解除する解除手段を、さらに備える、請求項2から9のいずれかに記載のスピニングリール。
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