JP4785120B2 - ハロヒドリンエポキシダーゼ活性を有するロドコッカス属細菌の形質転換体 - Google Patents
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Description
なお、エピハロヒドリンは種々の有機薬品の原料として有用な物質である。2種の異なる官能基を有する化合物である4−ハロ−3−ヒドロキシニトリルは、種々の医薬品や生理活性物質の合成原料として有用な物質である。これは特に、L−カルニチンの合成原料として有用であることが知られている。
上記を利用した微生物変換反応の例としては、コリネバクテリウム(Corynebacterium)属、ミクロバクテリウム(Microbacterium)属またはオウレオバクテリウム(Aureobacterium)属のハロヒドリンエポキシダーゼの作用により、1,3-ジハロ-2-プロパノールから光学活性4-ハロ-3-ヒドロキシブチロニトリルを製造する方法(特許文献1、特許文献2参照)及びエピハロヒドリンから光学活性4-ハロ-3-ヒドロキシブチロニトリルを製造する方法(特許文献3参照)が知られている。
さらに、遺伝子組換え技術を利用し、コリネバクテリウム(Corynebacterium)属由来のハロヒドリンエポキシダーゼ酵素遺伝子を有する組換えベクターを得、この組換えベクターを含有した形質転換体を使用した3−ヒドロキシブチロニトリルの製造方法が知られている(特許文献4、特許文献5、非特許文献3参照)。
しかしながら、上述のハロヒドリンエポキシダーゼを発現する形質転換体の活性は低く、工業的に実用可能な生産性を有するものではなかった。
(1)ハロヒドリンエポキシダーゼ遺伝子を有する組換えベクターを含有するロドコッカス(Rhodococcus)属細菌の形質転換体。(2)(1)の形質転換体を培養して、得られる培養物から採取されたハロヒドリンエポキシダーゼ。(3)(1)の形質転換体を培養して、得られる培養物からハロヒドリンエポキシダーゼを採取するハロヒドリンエポキシダーゼの製造方法。(4)(1)の形質転換体を培養して、得られる培養物を界面活性剤で処理する培養物の処理方法。(5)(1)の形質転換体を培養して得られる培養物またはその処理物を1,3−ジハロ−2−プロパノールと接触させることによりエピハロヒドリンを生成するエピハロヒドリンの製造方法。(6)(1)の形質転換体を培養して得られる培養物またはその処理物を、シアン化合物存在下、1,3−ジハロ−2−プロパノールまたはエピハロヒドリンと接触させることにより4−ハロ−3−ヒドロキシブチロニトリルを生成する4−ハロ−3−ヒドロキシブチロニトリルの製造方法。
本発明に係るハロヒドリンエポキシダーゼとは、1,3−ジハロ−2−プロパノールをエピハロヒドリンに変換する活性およびその逆反応を触媒する活性を有する酵素(EC number: 4.5.1.-)である。この酵素を産生する微生物としては、コリネバクテリウム(Corynebacterium)sp.N−1074(FERM BP-2643)、ミクロバクテリウム(Microbacterium)sp.N−4701(FERM BP-2644)、アグロバクテリウム ラジオバクター(Agrobacteriu radiobacter) AD1、マイコバクテリウム(Mycobacterium)sp.GP1およびアースロバクター(Arthrobacter)sp.AD2等が挙げられる。特に好ましい微生物は、コリネバクテリウム(Corynebacterium)sp.N−1074(FERM BP-2643)である。
N−1074株は、独立行政法人産業技術総合研究所特許生物寄託センター(茨城県つくば市東1-1-1中央第6)に昭和63年11月10日付で寄託されており、その受託番号はFERM BP-2643である。
N-4701株は、独立行政法人産業技術総合研究所特許生物寄託センター(茨城県つくば市東1-1-1中央第6)に平成1年4月19日付で寄託されており、その受託番号はFERM BP-2644である。
ハロヒドリンエポキシダーゼは、例えば、GenBankに公表されており、コリネバクテリウムsp.(Corynebacterium)N-1074由来の ハロヒドリンエポキシダーゼ遺伝子(hheB)のAccession番号は D90350である。アミノ酸配列は、配列番号1で表され、その塩基配列は、配列番号2で表される。
例えば、ロドコッカス(Rhodococcus)属細菌で複製増殖可能なDNA領域としては、プラスミドpAN12、pNC903、pFAJ2600、pRC10、pRC20、pRC001、pRC002、pRC003またはpRC004等に含まれる複製増殖可能なDNA領域が挙げられる。好ましくは、プラスミドpRC001、pRC002、pRC003またはpRC004に含まれる複製増殖可能なDNA領域が挙げられる。プラスミド pRC001 、pRC002、pRC003またはpRC004は、各々ロドコッカス ・ロドクロウス(Rhodococus rhodochrous) ATCC 4276、ATCC 14349、ATCC 14348、IFO 3338株由来のプラスミドであり、特開平2-84198 号公報、特開平4-148685号公報、特開平5-64589号公報、特開平5-68566 号公報に記載されている。
複製増殖可能なDNA領域を含む組換えベクターとしては、pSJ020およびpSJ034等が挙げられる。好ましいベクターは、pSJ034である。
なお、pSJ034はロドコッカス(Rhodococcus)属細菌においてニトリルヒドラターゼを発現するプラスミドであり、特開平10-337185号公報に示す方法でpSJ023より作製することができる。なお、pSJ023は形質転換体ATCC12674/pSJ023(FERM BP-6232)として独立行政法人産業技術総合研究所 特許生物寄託センター(茨城県つくば市東1丁目1番地1 中央第6)に平成9年3月4日付け寄託されている。
pSJ034は、ロドコッカス・エリスロポリス(Rhodococus erythropolys) SK92-B1株由来のニトリラーゼ発現調節遺伝子により組換え遺伝子を発現するベクターであり、マルチクローニング部位に酵素遺伝子を導入すると数残基のアミノ酸がN末端に結合した融合タンパク質として発現する。
ロドコッカス(Rhodococcus)属細菌の形質転換体に含まれる組換えベクターには、ハロヒドリンエポキシダーゼ遺伝子のほか、プロモーター、ターミネーター、エンハンサー、スプライシングシグナル、ポリA付加シグナル、選択マーカー、リボソーム結合配列(SD配列)等を連結することができる。なお、選択マーカーとしては、例えばカナマイシン耐性遺伝子、ジヒドロ葉酸還元酵素遺伝子、アンピシリン耐性遺伝子、ネオマイシン耐性遺伝子等が挙げられる。
ロドコッカス(Rhodococcus)属細菌としては、例えば、ロドコッカス・ロドクロウス(Rhodococus rhodochrous) ATCC999株、ATCC12674株、ATCC17895株、ATCC15998株、ATCC33275株、ATCC184、ATCC4001株、ATCC4273株、ATCC4276株、ATCC9356株、ATCC12483株、ATCC14341株、ATCC14347株、ATCC14350株、ATCC15905株、ATCC15998株、ATCC17041株、ATCC19149株、ATCC19150株、ATCC21243株、 ATCC29670株、ATCC29672株、ATCC29675株、ATCC33258株、ATCC13808株、ATCC17043株、ATCC19067株、ATCC21999株、ATCC21291株、ATCC21785株、ATCC21924株、 IFO14894株、IFO3338株、NCIMB11215株、NCIMB11216株、JCM3202株、ロドコッカス・ロドクロウス(Rhodococus rhodochrous) J1株(FERM BP-1478)、ロドコッカス ・グロベルルス(Rhodococcus globerulus)IFO14531株、ロドコッカス ・ルテウス(Rhodococcus luteus)JCM6162株、JCM6164株、ロドコッカス ・エリスロポリス(Rhodococcus erythropolis)IFO12538株、IFO12320株、ロドコッカス ・エクイ(Rhodococcus equi)IFO3730株、JCM1313株が挙げられる。好ましくはロドコッカス・ ロドクロウス ATCC 12674株、ATCC17895株、ATCC15998株等が、特に好ましくはロドコッカス ・ロドクロウス ATCC 12674株が挙げられる。
上記ATCC株は、アメリカンタイプカルチャーコレクションから入手可能である。IFO株は、独立行政法人製品評価技術基盤機構バイオテクノロジー本部生物遺伝資源部門(NBRC)から入手可能である。JCM株は、独立行政法人 理化学研究所 バイオリソースセンター 微生物材料開発室から入手可能である。
本発明に係るハロヒドリンエポキシダーゼは、上述の方法で調製されたハロヒドリンエポキシダーゼ遺伝子を含有する形質転換体を培養し、その培養物から採取することにより得ることができる。
ここで、「培養物」とは、培養菌体等を意味するものである。
本発明に係る形質転換体を培養する方法は、通常の方法に従って行われる。
ロドコッカス(Rhodococcus)属細菌の形質転換体を培養する培地としては、微生物が資化し得る炭素源、窒素源、無機塩類等を含有し、形質転換体の培養を効率的に行うことができる培地であれば、天然培地、合成培地のいずれを用いてもよい。炭素源としては、グルコース、フラクトース、スクロース、デンプン等の炭水化物、酢酸、プロピオン酸等の有機酸、エタノール、プロパノール等のアルコール類が挙げられる。窒素源としては、アンモニア、塩化アンモニウム、硫酸アンモニウム、酢酸アンモニウム、リン酸アンモニウム等の無機酸若しくは有機酸のアンモニウム塩又はその他の含窒素化合物のほか、ペプトン、肉エキス、コーンスティープリカー等が挙げられる。無機物としては、リン酸第一カリウム、リン酸第二カリウム、リン酸マグネシウム、硫酸マグネシウム、塩化ナトリウム、硫酸第一鉄、硫酸マンガン、硫酸銅若しくは炭酸カルシウム等が挙げられる。
ロドコッカス(Rhodococcus)属細菌の形質転換体の培養は、振盪培養又は通気攪拌培養などの好気的条件下、30〜40℃で行うことが好ましい。培養は、無機又は有機酸、アルカリ溶液等を用いて適時pH 調整を行うことが好ましい。培養中は必要に応じてアンピシリンやカナマシン等の抗生物質を培地に添加してもよい。
プロモーターとして誘導性のプロモーターを用いた発現ベクターを含有する形質転換体を培養する場合は、必要に応じてインデューサーを培地に添加してもよい。
界面活性剤の終濃度は、0.05%〜1%とすることが好ましく、0.1%〜0.5%とすることが特に好ましい。処理温度は、0℃〜40℃とすることが好ましく、4℃〜20℃とすることが特に好ましい。処理時間は菌体処理の効果が認められる時間内であればよく、15分〜24時間とすることが好ましく、30分〜2時間とすることが特に好ましい。
界面活性剤としては、陰イオン性界面活性剤、陽イオン性界面活性剤またはノニオン性界面活性剤を用いることができる。陰イオン性界面活性剤としては、ドデシル硫酸ナトリウム等を用いることができる。陽イオン性界面活性剤としては、塩化ベンゼトニウム等を用いることができる。ノニオン性界面活性剤としては、トリトンX100等を用いることができる。
界面活性剤で処理した菌は、バッファーで洗浄して用いても良いし、洗浄せずそのまま用いても良い。
また、ハロヒドリンエポキシダーゼが菌体外に産生される場合には、培養液をそのまま使用するか、遠心分離等により菌体又は細胞を除去する。その後、酵素の単離精製に用いられる一般的な生化学的方法、例えば硫酸アンモニウム沈殿、ゲルクロマトグラフィー、イオン交換クロマトグラフィー、アフィニティークロマトグラフィー等を単独で又は適宜組み合わせて用いることにより、前記培養物中からハロヒドリンエポキシダーゼを単離精製することができる。
(1) 1,3−ジハロ−2−プロパノールのエピハロヒドリンへの変換
本変換反応は、1,3−ジハロ−2−プロパノールを上述の培養物またはその処理物と接触させることにより行う。基質である1,3−ジハロ−2−プロパノールは、以下に示す化合物である。
ハロゲン原子としては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素が好ましく、塩素、臭素が特に好ましい。具体的には1,3−ジフルオロ−2−プロパノール、1,3−ジクロロ−2−プロパノール、1,3−ジブロモ−2−プロパノール、1,3−ジヨード−2−プロパノール等が挙げられ、好ましくは、1,3−ジクロロ−2−プロパノール、1,3−ジブロモ−2−プロパノールである。
基質は反応液に一括添加あるいは分割添加することができる。分割添加により基質濃度を一定にすることが蓄積性の観点から望ましい。
反応液の溶媒としては、酵素活性の最適pH4〜10の付近である水または緩衝液が好ましく、特に水が好ましい。緩衝液としては、例えば、リン酸、ホウ酸、クエン酸、グルタル酸、リンゴ酸、マロン酸、o-フタル酸、コハク酸又は酢酸等の塩等によって構成される緩衝液、Tris緩衝液あるいはグッド緩衝液等が好ましい。
反応温度は、5〜50℃、反応 pH は4〜10の範囲で行うことが好ましい。
反応温度は、より好ましくは10〜40℃である。反応 pHは、より好ましくはpH6〜9である。反応時間は基質等の濃度、菌体濃度あるいはその他の反応条件等によって適時選択するが、1〜120 時間で終了するように条件を設定するのが好ましい。尚、本反応においては、反応の進行に伴い生成する塩素イオンを反応系内から取り除くことにより、光学純度をより一層向上させることができる。この塩素イオンの除去は、硝酸銀等の添加によって行うことが好ましい。
反応液中に生成、蓄積したエピハロヒドリンは公知の方法を用いて採取および精製することができる。例えば、反応液から遠心分離等の方法を用いて菌体を除いた後、酢酸エチルなどの溶媒で抽出を行い、減圧下に溶媒を除去することによりエピハロヒドリンのシロップを得ることができる。また、これらのシロップを減圧下に蒸留することによりさらに精製することもできる。
変換
本変換反応は、1,3−ジハロ−2−プロパノールを上述の培養物またはその処理物と接触させることにより行う。
基質である1,3−ジハロ−2−プロパノールは、式(1)に示す化合物である。
好ましくは1,3−ジクロロ−2−プロパノール、1,3−ジブロモ−2−プロパノール等である。
また、シアン化合物としては、シアン化水素、シアン化カリウム、シアン化ナトリウム、シアン酸又はアセトンシアンヒドリン等の反応液中に添加した際にシアンイオン(CN−)又はシアン化水素を生じる化合物又はその溶液を用いることができる。反応液中の基質濃度は、 酵素安定性の観点から0.01〜15(W/V) %が好ましく、0.01〜10%が特に好ましい。
また、シアン化合物の使用量は、酵素安定性の観点から基質の1〜3倍量(モル)が好ましい。
反応条件は、上記(1)と同様に行うことができる。
反応液中に生成、蓄積した4−ハロ−3−ヒドロキシブチロニトリルは公知の方法を用いて採取および精製することができる。例えば、反応液から遠心分離等の方法を用いて菌体を除いた後、酢酸エチルなどの溶媒で抽出を行い、減圧下に溶媒を除去することにより4−ハロ−3−ヒドロキシブチロニトリルのシロップを得ることができる。また、これらのシロップを減圧下に蒸留することによりさらに精製することもできる。
(3) エピハロヒドリンの4−ハロ−3−ヒドロキシブチロニトリルへの変換
本変換反応は、エピハロヒドリンを上述の培養物またはその処理物と接触させることにより行う。
基質であるエピハロヒドリンは、以下に示す化合物である。
ハロゲン原子としては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素が好ましく、塩素、臭素が特に好ましい。具体的にはエピフルオロヒドリン、エピクロロヒドリン、エピブロモヒドリン、エピヨードヒドリン等が挙げられ、特に好ましくはエピクロロヒドリン、エピブロモヒドリンである。
また、シアン化合物はシアン化水素、シアン化カリウム、シアン化ナトリウム、シアン酸又はアセトンシアンヒドリン等の反応液中に添加した際にシアンイオン(CN−)又はシアン化水素を生じる化合物又はその溶液を用いることができる。
反応条件、採取および精製方法は、上記(2)と同様に行うことができる。
なお、1,3−ジクロロ−2−プロパノール、エピクロルヒドリン及び4−クロロ−3−ヒドロキシブチロニトリルの定量は、ガスクロマトグラフィーを用いて下記の分析条件で行った。
試料調製方法: 試料を等量の酢酸エチルに溶解
装置: カラムオーブン 島津製作所社製 GC-17A
インテグレータ 島津製作所社製 C-R5A
カラム: ULBON HR−1701 信和化工株式会社製
キャリヤー: He 純度 99.995%以上
メイクアップガス: He 純度 99.995%以上
検出器ガス: 水素 純度 99.995%以上
カラム温度: 50℃から10℃ずつ昇温して、250℃で5分保持
インジェクション温度: 250℃
デテクタ温度: 250℃
線速度 : 35 cm/s
リテンションタイム:1,3−ジクロロ−2−プロパノール 10min
エピクロルヒドリン 5min
4−クロロ−3−ヒドロキシブチロニトリル 14min
(1)組換えベクターの構築
コリネバクテリウム(Corynebacterium)sp.N−1074 (FERM BP-2643)を、MYK培地(0.5%ポリペプトン、0.3%バクトイーストエキス、0.3%バクトモルトエキス、1%グルコース、0.2%K2HPO4及び0.2%KH2PO4、pH7.0)100ml中、30℃で72時間振盪培養した。
培養後、菌体を集菌し、Saline−EDTA溶液(0.1M EDTA及び0.15M NaCl(pH8.0))4mlに懸濁した。次いで、懸濁液にリゾチーム8mgを加えて、37℃で1〜2時間振盪した後、-20℃で凍結した。
次に、凍結した懸濁液に、Tris-SDS液(1%SDS、0.1M NaCl及び0.1M Tris-HCl(pH9.0))10mlを穏やかに振盪しながら加え、さらにプロテイナーゼK(メルク社)(最終濃度0.1mg)を加えて37℃で1時間振盪し混合液を得た。
次いで、混合液に等量のTE飽和フェノール(TE:10mM Tris-HCl及び1mM EDTA(pH8.0))を加えて撹拌した後、遠心した。遠心後、上層を回収し、2倍量のエタノールを加え、析出したDNAをガラス棒で巻きとり、90%、80%、70%のエタノールの順にすすぎ、残存するフェノールを取り除いた。
得られたDNAをTE緩衝液3mlに溶解させた。次いで、溶液にリボヌクレアーゼA溶液(100℃、15分間の加熱処理済)を10μg/mlになるよう加え、37℃で30分間振盪した。その後プロテイナーゼKを加え、37℃で30分間振盪した後、等量のTE飽和フェノール(TE:10mM Tris-HCl及び1mM EDTA(pH8.0))を加えて遠心し、上層と下層とに分離させた。
得られた上層に等量のTE飽和フェノール(TE:10mM Tris-HCl及び1mM EDTA(pH8.0))を加えてから上層と下層とに分離させるまでの操作を2回繰り返した後、得られた上層に等量のクロロホルム(4%イソアミルアルコール含有)を加えて遠心し、上層と下層とに分離させた(以下、上記操作を「フェノール処理」という)。その後、上層に2倍量のエタノールを加え、ガラス棒でDNAを巻き取り、回収し、染色体DNAを得た。
得られた染色体DNAを鋳型として使用し、以下に示す反応液組成及びプライマーを用いてPCRを行った。
染色体DNA(1/20希釈) 10μl
10×PCR Buffer(タカラバイオ) 10μl
プライマーDH-04(配列番号4) 1μl
プライマーDH-07(配列番号5) 1μl
2.5mM dNTP 8μl
滅菌水 69μl
ExTaq DNAポリメラーゼ(タカラバイオ) 1μl
総量 100μl
プライマー
DH-04: ggtctagaatggctaacggaagactggcaggc (配列番号4)
DH-07: cgcctgcaggctacaacgacgacgagcgcctg (配列番号5)
得られた組換え体プラスミドを、pJHB047と名付けた。このpJHB047はハロヒドリンエポキシダーゼのN末端に14残基のニトリラーゼタンパク質が結合した融合タンパク質としてロドコッカス(Rhodococcus)属細菌内で発現する。
図1は、組換え体プラスミドpJHB047の構造を示す模式図である。
同様にプライマーDH-05とDH-07を使用しPCRを行い、増幅した0.8KbのPCR断片(配列番号3)を使用してプラスミドを構築した。
以下に示す反応液組成及びプライマーを用いてPCRを行った。
染色体DNA(1/20希釈) 10μl
10×PCR Buffer(タカラバイオ) 10μl
プライマー DH-05(配列番号6) 1μl
プライマーDH-07(配列番号5) 1μl
2.5mM dNTP 8μl
滅菌水 69μl
ExTaq DNAポリメラーゼ(タカラバイオ) 1μl
総量 100μl
プライマー
DH-05: ggtctagaccgattactactccaacttcacca (配列番号6)
DH-07: cgcctgcaggctacaacgacgacgagcgcctg (配列番号5)
ロドコッカス・ロドクロウス(Rhodococcus rhodochrous) ATCC 12674 株の対数増殖期の細胞を遠心分離器により集菌し、氷冷した滅菌水にて3回洗浄し、滅菌水に懸濁した。(1)で調製したプラスミド(pJHB047、pJHB057)各 1μlと菌体懸濁液各10μlを混合し、各々氷冷した。キュベットに各プラスミドと各菌体の懸濁液を入れ、遺伝子導入装置 Gene Pulser (BIO RAD)により2.0KV、200 OHMSで電気パルス処理を行った。電気パルス処理液を氷冷下10分静置し、37℃で10分間ヒートショクを行った。その後、キュベットにMYK培地(0.5%ポリペプトン、0.3%バクトイーストエキス、0.3%バクトモルトエキス、0.2%K2HPO4 、0.2% KH2PO4 )500μl を加え、30℃、5時間静置した後、50μg/mlカナマイシン入りMYK寒天培地に塗布し、30℃、3日間培養した。得られたコロニーのプラスミドを確認し、2種の形質転換体(ロドコッカス・ロドクロウス(Rhodococcus rhodochrous) ATCC12674/pJHB047、ATCC12674/pJHB057)を得た。
実施例1で得られたロドコッカス・ロドクロウス(Rhodococcus rhodochrous) ATCC12674/pJHB047、ATCC12674/pJHB057をGGPK培地(1.5%グルコース、1%グルタミン酸ナトリウム、0.1%バクトイーストエキス、0.05%K2HPO4、0.05%KH2PO4、0.05% MgSO4・7H2O、カナマイシン 50μg/ml、pH7.2)100mlに植菌し、30℃で72時間振盪培養した。培養菌体を50mM トリス−硫酸緩衝液(pH 8.0)で洗浄し、氷中で超音波破砕器により破砕した。破砕した菌体の遠心分離上清を酵素溶液として用いてハロヒドリンエポキシダーゼの活性測定を行った。タンパク質濃度はタンパク定量キット(BioRad社製)を用いて、一定量に調整した。
この酵素溶液(タンパク濃度:30mg/ml)1mlを50mlの300mM のトリス−硫酸緩衝液(pH 8.0)に加え、さらに1%(W/V)(=77.5mM) となるように1,3−ジクロロ−2−プロパノールを添加し、20℃で1時間反応した。活性は、ガスクロマトグラフィーで1,3−ジクロロ−2−プロパノールおよび生成エピクロルヒドリンの濃度を測定した。結果を表1に示した。
JM109/pST111を用い、LB培地(1mM IPTG、50μg/mlアンピシリン含有)で37℃で20時間振盪培養した以外は、実施例2と同様の方法で酵素溶液を調製し、同様にして活性を測定した。結果を表1に示した。なお、pST111は、コリネバクテリウム(Corynebacterium)sp.N−1074のハロヒドリンエポキシダーゼ遺伝子(hheB)を含むBamHI-PastI1.1Kb 断片をpUC118 に結合させたプラスミドである(図3)。また、pST111は、特公平5−317066公報に記載されており、JM109/pST111は、FBRM P-12065として、独立行政法人産業技術総合研究所特許生物寄託センター(茨城県つくば市東1-1-1中央第6)に平成3年3月1日付け寄託されている。
100mM のトリス−硫酸緩衝液(pH 8.0)にシアン化カリウムを300mM になるように溶かした後、1Nの硫酸でpHを8.0 に調整した。この溶液25mlに実施例2で得られた酵素溶液(タンパク濃度:30mg/ml)1ml と100mM の1,3−ジクロロ−2−プロパノール溶液25mlを加え、20℃で1時間反応した。生成した4−クロロ−3−ヒドロキシブチロニトリルをガスクロマトグラフィーで測定して、活性を調べた。
結果を表2に示した。
比較例1で得られた酵素溶液を用いた以外は実施例3と同様に行った。結果を表2に示した。
100mM のトリス−硫酸緩衝液(pH 8.0)にシアン化カリウムを300mM になるように溶かした後、1Nの硫酸でpHを8.0 に調整した。この溶液25mlに実施例2で得られた酵素溶液(タンパク濃度:30mg/ml)1ml と100mM のエピクロルヒドリン溶液25mlを加え、20℃で1時間反応した。生成した4−クロロ−3−ヒドロキシブチロニトリルをガスクロマトグラフィーで測定して活性を調べた。
結果を表3に示した。
比較例1で得られた酵素溶液を用いた以外は実施例4と同様に行った。結果を表3に示した。
実施例2で培養したロドコッカス(Rhodococcus)属細菌形質転換体(ATCC12674/pJHB047)の培養菌体を50mM トリス−硫酸緩衝液(pH 8.0)で洗浄し、630nmでの吸光度が50になるように再懸濁を行った。次いで、界面活性剤であるドデシル硫酸ナトリウムを終濃度0.1%になるように加え、4℃で30分攪拌した。活性測定は実施例2の方法に従い、菌体処理液を反応液に一定量加えて行った。
結果を表4に示した。
界面活性剤を塩化ベンゼトニウムに変えた以外は実施例5と同様の方法で行った。
結果を表4に示した。
界面活性剤をトリトンX100に変えた以外は実施例5と同様の方法で行った。
結果を表4に示した。
界面活性剤を添加しなかった以外は実施例5と同様の方法で行った。
結果を表4に示した。
Claims (5)
- ハロヒドリンエポキシダーゼ遺伝子を有する組換えベクターを含有するロドコッカス(Rhodococcus)属細菌の形質転換体。
- 請求項1記載の形質転換体を培養して、得られる培養物からハロヒドリンエポキシダーゼを採取するハロヒドリンエポキシダーゼの製造方法。
- 請求項1記載の形質転換体を培養して、得られる培養物を界面活性剤で処理する培養物の処理方法。
- 請求項1記載の形質転換体を培養して得られる培養物またはその処理物を1,3−ジハロ−2−プロパノールと接触させることによりエピハロヒドリンを生成するエピハロヒドリンの製造方法。
- 請求項1記載の形質転換体を培養して得られる培養物またはその処理物を、シアン化合物存在下、1,3−ジハロ−2−プロパノールまたはエピハロヒドリンと接触させることにより4−ハロ−3−ヒドロキシブチロニトリルを生成する4−ハロ−3−ヒドロキシブチロニトリルの製造方法。
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