JP5175845B2 - 光学活性1,2−ジオール類の製造に用いられる不斉酸化酵素 - Google Patents

光学活性1,2−ジオール類の製造に用いられる不斉酸化酵素 Download PDF

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Description

本発明は医薬、農薬、生理活性物質および強誘電性液晶などの光学活性化合物の合成において有用な中間体となりうるR体1,2-プロパンジオール、S体3-クロロ-1,2-プロパンジオールおよびS体3-クロロ-2-メチル-1,2-プロパンジオール等の光学活性1,2-ジオール類の製法に使用する微生物由来の酵素、該酵素をコードする遺伝子およびそれらを利用した光学活性1,2-ジオール類の製法に関する。
光学活性化合物の製法としては、対応する光学活性出発物質から目的物へ変換する化学的合成法のほか、対応するラセミ体を光学分割剤で処理して光学活性体に分割する方法が用いられる。また近年、微生物または酵素を用いて生体触媒反応により光学活性体を分離する方法が多く報告されている。
本発明者等は先に1,2-プロパンジオールの両エナンチオマー混合物を作用させると不斉資化分割によりR体1,2-プロパンジオールを残存させる微生物シュードモナス ニトロレデューセンス(Pseudomonas nitroreducens)DS-S-RP8株を土壌より単離した(特許文献1)。
また、3-ハロゲノ-2-メチル-1,2-プロパンジオールの両エナンチオマー混合物をDS-S-RP8株に作用させると、該微生物の酵素による不斉酸化反応により、S体3-ハロゲノ-2-メチル-1,2-プロパンジオールを残存させることができることも報告した(特許文献2)。
さらに、3-ハロゲノ-1,2-プロパンジオールのラセミ体を不斉酸化させる微生物シュードモナス sp.DS-SI-5株についても報告している(特許文献3)。特許文献3に開示する3-ハロゲノ-1,2-プロパンジオールのR体の資化能を有し、該R体を単一炭素源として生育しうるシュードモナス属に属する微生物として、特許文献3には示していないが出願人はシュードモナス ニトロレデューセンスDS-S-RP8株を用いうることを確認している。
しかしながら微生物の野生株を用いた光学分割の効率は工業的利用を考えると満足の行くものとは言えない。また、菌株の成長ステージによって光学分割の効率が変化し、安定した反応を行うことが困難であった。
特開2002-253295 特開2006-197803 特開2001-149090
本発明は、上記問題点の解決を課題とするものであり、光学活性1,2-ジオール類の製法に使用する微生物由来の酵素、該酵素をコードする遺伝子およびそれらを利用した光学活性1,2-ジオール類の製法を提供することを目的とする。
本発明はまた、該遺伝子を含むベクター、形質転換体、および該酵素を用いる光学活性体の製造方法を提供することも目的とする。
本発明者らは、R体1,2-プロパンジオール、S体3-クロロ-1,2-プロパンジオールおよびS体3-クロロ-2-メチル-1,2-プロパンジオール等の光学活性1,2-ジオール類を安価に製造する方法を見出すべく、種々研究を重ねた結果、Pseudomonas nitroreducens DS-S-RP8株から上記の不斉資化分割および不斉酸化反応を担う酵素を特定し、該酵素遺伝子を単離し、その塩基配列ならびにアミノ酸の一次構造を決定することに成功し、本発明を完成するに至った。
これにより、組換えDNAの手法を用いて微生物に該酵素を大量に生産させることが可能になり、立体識別性も向上し、微生物の触媒能力を従来と比較して飛躍的に増大することができる。
即ち本発明は、以下の(a)または(b)のいずれかの塩基配列からなる遺伝子を提供する:
(a)配列番号1の第112塩基〜第2184塩基、
(b)配列番号1の第112塩基〜第2184塩基と相補的な塩基配列とストリンジェントな条件下でハイブリダイズする塩基配列であって、S体1,2-プロパンジオールを立体選択的に酸化する不斉酸化活性を有するタンパク質をコードする塩基配列。
本発明にはまた、下記いずれかの配列からなる遺伝子を包含する:
(c)配列番号1の第112塩基〜第2184塩基において、1または数個の塩基が欠失、付加または置換されている塩基配列であって、S体1,2-プロパンジオールを立体選択的に酸化する不斉酸化活性を有するタンパク質をコードする塩基配列、
(d)配列番号5のアミノ酸配列をコードする塩基配列、
(e)配列番号5のアミノ酸配列において、1または数個のアミノ酸が欠失、置換または付加されているアミノ酸配列であって、S体1,2-プロパンジオールを立体選択的に酸化する不斉酸化活性を有するアミノ酸配列をコードする塩基配列、および、
(f)配列番号5のアミノ酸配列と少なくとも75%以上の相同性を有するアミノ酸配列であって、S体1,2-プロパンジオールを立体選択的に酸化する不斉酸化活性を有するアミノ酸配列をコードする塩基配列。
また、本発明は、以下の(a’)または(b’)のいずれかのタンパク質を提供する:
(a’)配列番号5のアミノ酸配列からなるタンパク質、
(b’)配列番号5のアミノ酸配列において、1または数個のアミノ酸が欠失、置換または付加されているアミノ酸配列からなり、S体1,2-プロパンジオールを立体選択的に酸化する不斉酸化活性を有するタンパク質。
本発明はまた、
(c’)配列番号5のアミノ酸配列と少なくとも75%以上の相同性を有するアミノ酸配列からなり、S体1,2-プロパンジオールを立体選択的に酸化する不斉酸化活性を有するタンパク質も包含する。
本発明によれば、本発明の遺伝子を含むベクターおよび該ベクターを含む形質転換体が提供される。
さらに本発明は、本発明のタンパク質を基質である1,2-プロパンジオールのS体もしくは両エナンチオマー混合物へ作用させることを含む、R体1,2-プロパンジオールの製造方法に関する。
本発明はまた、本発明のタンパク質を基質である3-クロロ-1,2-プロパンジオールまたは3-クロロ-2-メチル-1,2-プロパンジオールのR体もしくは両エナンチオマー混合物へ作用させることを含む、S体3-クロロ-1,2-プロパンジオールまたはS体3-クロロ-2-メチル-1,2-プロパンジオールの製造方法に関する。
本発明のタンパク質を基質へ作用させる際、本発明のタンパク質を発現する微生物を、基質へ作用させてもよい。本発明のタンパク質を発現する微生物としては、本発明の遺伝子にて形質転換した微生物が例示される。
また、本発明のタンパク質を本来発現している微生物、例えばシュードモナス ニトロレデューセンスDS−S−RP8より本発明のタンパク質の働きに競合する働きを有するタンパク質、即ち同じ基質に作用するが、本発明のタンパク質と比して立体選択性が反対、あるいは低い酵素、例えば配列番号6に記載のアミノ酸配列をコードする遺伝子を相同組み換えノックアウトにより遺伝子改変したものであってもよい。本発明はまた、この配列番号6に記載のアミノ酸配列をコードする遺伝子である、配列番号3の塩基配列中第88塩基〜第1857塩基からなる遺伝子を提供する。
本発明で提供される酵素を用いることによって、1,2-ジオール類の光学活性体を効率よく、安定的にかつ安価に製造することが可能となる。
本発明の完成までに、シュードモナス ニトロレデューセンスDS-S-RP8株は少なくとも5種類の酸化酵素を発現していることが判明した。かかる5種類の酵素は酸化能が相違し、また基質に対する立体選択性もそれぞれに相違する。従って、野生株を用いて上記1,2-ジオール類の一方の一方のエナンチオマーを得ようとしても効率が悪く、また使用する培地組成や野生株の成長のステージによって各酸化酵素の発現の程度が変化する。
本明細書および特許請求の範囲において不斉資化分割あるいは不斉酸化反応とは、両エナンチオマー混合物のうち一方の光学活性体を立体選択的に酸化分解する反応をいう。かかる働きにより、もう一方の光学活性体が残存され、光学活性体の分割が達成される。
本明細書および特許請求の範囲において、「S体1,2-プロパンジオールを立体選択的に酸化する不斉酸化活性を有する」とは、該タンパク質が1,2-プロパンジオールのS体エナンチオマーを基質とした場合の酸化分解活性が、R体エナンチオマーを基質とした場合の酸化分解活性の2倍以上、好適には5倍以上、より好適には8倍以上であることを意味する。
本発明によれば、以下の(a)〜(f)のいずれかの塩基配列からなる遺伝子が提供される:
(a)配列番号1の第112塩基〜第2184塩基、
(b)配列番号1の第112塩基〜第2184塩基と相補的な塩基配列とストリンジェントな条件下でハイブリダイズする塩基配列であって、S体1,2-プロパンジオールを立体選択的に酸化する不斉酸化活性を有するタンパク質をコードする塩基配列。
(c)配列番号1の第112塩基〜第2184塩基において、1または数個の塩基が欠失、付加または置換されている塩基配列であって、S体1,2-プロパンジオールを立体選択的に酸化する不斉酸化活性を有するタンパク質をコードする塩基配列、
(d)配列番号5のアミノ酸配列をコードする塩基配列、
(e)配列番号のアミノ酸配列において、1または数個のアミノ酸が欠失、置換または付加されているアミノ酸配列であって、S体1,2-プロパンジオールを立体選択的に酸化する不斉酸化活性を有するアミノ酸配列をコードする塩基配列、および、
(f)配列番号5のアミノ酸配列と少なくとも75%以上の相同性を有するアミノ酸配列であって、S体1,2-プロパンジオールを立体選択的に酸化する不斉酸化活性を有するアミノ酸配列をコードする塩基配列。
また、本発明によって下記:
(a’)配列番号5のアミノ酸配列からなるタンパク質、
(b’)配列番号5のアミノ酸配列において、1または数個のアミノ酸が欠失、置換または付加されているアミノ酸配列からなり、S体1,2-プロパンジオールを立体選択的に酸化する不斉酸化活性を有するタンパク質、および
(c’)配列番号5または6に記載のアミノ酸配列と少なくとも75%以上の相同性を有するアミノ酸配列からなり、S体1,2-プロパンジオールを立体選択的に酸化する不斉酸化活性を有するタンパク質
からなる群から選択される不斉酸化酵素であるタンパク質が提供される。
本発明はさらに、配列番号3の塩基配列中第88塩基〜第1857塩基からなる遺伝子が提供される。
本明細書および特許請求の範囲において、「1または数個のアミノ酸が欠失、置換または付加されている」とは、例えば1〜20個、好ましくは1〜15個、より好ましくは1〜10個、さらに好ましくは1〜5個の任意の数のアミノ酸が欠失、置換または付加されていることを意味する。また、「1または数個の塩基が欠失、付加または置換されている」とは、例えば1〜20個、好ましくは1〜15個、より好ましくは1〜10個、さらに好ましくは1〜5個の任意の数の塩基が欠失、置換または付加されていることを意味する。
本明細書および特許請求の範囲において、「ストリンジェントな条件」とは、特異的なハイブリダイゼーションのみが起こり、非特異的なハイブリダイゼーションが起きないような条件をいう。このような条件は、通常、0.2xSSC、0.1%SDS、65℃程度である。ハイブリダイゼーションにより得られるDNAは(a)の塩基配列からなるDNAと70%以上の高い相同性を有することが望ましく、さらに80%以上の相同性を有することが好ましい。ハイブリダイゼーションは、Molecular Cloning: A laboratory Mannual, 2nd Ed., Cold Spring Harbor Laboratory, Cold Spring Harbor, NY., 1989.)等に記載されている方法に準じて行うことができる。
本明細書および特許請求の範囲において、「相同性」とは、2つのポリペプチドあるいはポリヌクレオチド間の配列の類似の程度を意味し、比較対象のアミノ酸配列または塩基配列の領域にわたって最適な状態(配列の一致が最大となる状態)にアラインメントされた2つの配列を比較することにより決定される。相同性の数値(%)は両方のアミノ酸または塩基配列に存在する同一のアミノ酸または塩基を決定して、適合部位の数を決定し、次いでこの適合部位の数を比較対象の配列領域内のアミノ酸または塩基の総数で割り、得られた数値に100をかけることにより算出される。最適なアラインメントおよび相同性を得るためのアルゴリズムとしては当業者が通常利用可能な種々のアルゴリズム(例えば、BLASTアルゴリズム、FASTAアルゴリズムなど)が挙げられる。アミノ酸配列の相同性は、例えばBLASTP、FASTAなどの配列解析ソフトウェアを用いて決定される。塩基配列の相同性は、BLASTN、FASTAなどのソフトウェアを用いて決定される。
「配列番号5のアミノ酸配列と少なくとも75%以上の相同性を有するアミノ酸配列」とは、配列番号5のアミノ酸配列との相同性は75%以上であれば特に制限はなく、例えば、75%以上、好ましくは80%以上、より好ましくは85%以上、さらに好ましくは90%以上、特に好ましくは95%以上、最も好ましくは98%以上であることを意味する。
本発明の配列番号1に示す不斉酸化酵素遺伝子は、シュードモナス属に属する微生物シュードモナス ニトロレデューセンスDS-S-RP8株の染色体DNAから単離されたものである。本株は本出願人により郵便番号305−8566 茨城県つくば市東1丁目1番地1 中央第6 独立行政法人産業技術総合研究所特許生物寄託センターに平成13年6月29日に国際寄託されている。国際番号はFERM BP-7793である。
本発明の遺伝子の取得方法は特に限定されない。本発明の遺伝子は、所望の酵素を産生することが予測される微生物の染色体からのクローニングにより、あるいはDNA合成機を用いた合成によって得ることができ、その形態は一本鎖、二本鎖のいずれでも良い。
クローニングによって本発明の遺伝子を得る場合の染色体供与微生物としては、DS-S-RP8株ならびに該株と同様の性質を有する株であるシュードモナスSp.DS-SI-5株(FERM BP-7080)アルカリゲネスsp。DS-S-7G株(FERM BP-3098)などが例示されるがこれらに限定されない。
その遺伝子供与体からの本発明の不斉酸化酵素遺伝子をもつDNA断片の取得は、配列番号1の不斉酸化酵素遺伝子塩基配列の一部をプローブとして、遺伝子供与体の染色体DNAから常法により作製したDNAライブラリーよりハイブリダイゼーション法を用いて目的の遺伝子のDNA断片を得ることができる。
取得した不斉酸化酵素遺伝子のDNA塩基配列の決定法としては、例えばジデオキシシークエンス法が挙げられる。この方法には、PCRにより遺伝子を増幅する方法や核酸分解酵素により欠失させる方法などの、遺伝子工学分野で慣用される様々な手法が含まれる。これらの方法により、配列番号1で示される目的のDNA塩基配列中に全アミノ酸をコードするオープンリーディングフレーム(ORF)が確認できる。
ここで、S体1,2-プロパンジオールを立体選択的に酸化分解する不斉酸化酵素活性を有する限り、配列番号5に示したアミノ酸配列について1または数個のアミノ酸が欠失、置換または付加されていてもよい。例えば、DNAがコードするアミノ酸配列についてアミノ酸のいくつかの欠失、挿入、置換等を生じるようにDNAを改変することは、合成オリゴヌクレオチドを用いた部位特異的変異導入法などの周知の方法で適宜行うことができる。また、配列番号1に示したDNAまたは該DNAを適宜改変したDNAを鋳型にして、Mn2+イオンの存在下(通常0.5〜10mMの濃度)、または特定のヌクレオチドの濃度を低くしてPCR法を行うことによってランダムに変異が導入されたDNAを得ることができる。このようにして得られたDNAのうち、不斉酸化酵素活性を有するタンパク質をコードするものが、本願発明に含まれることは言うまでもない。
本発明の酵素の精製方法は、特に限定されないが、通常のタンパク質の精製方法を適当に組み合わせることにより精製することができる。例えば、菌体を超音波により破砕後、硫酸アンモニウムによる塩析を行ない、沈殿の溶解物を疎水クロマトグラフィー、陰イオン交換クロマトグラフィー、ゲルろ過クロマトグラフィーを組み合わせることにより、ドデシル硫酸ナトリウム-ポリアクリルアミドゲル電気泳動(以下SDS-PAGEと略す)で単一になるまで精製することができる。
さらに本発明は本発明の遺伝子の塩基配列を含むベクターを提供する。
本発明の遺伝子を、該酵素の発現を可能とするプロモーターなどの機能領域および宿主での複製オリジンを有するベクターに組み込めば、得られたベクターを用いて本発明の遺伝子を宿主細胞に導入し形質転換体を得ることができる。このようなベクターのうち好ましいのは、宿主細胞中で自律複製可能であり、さらに組換え細胞のみを選別できるような適当な選択マーカーが付与されたものが例示される。かかるベクターとしては市販のものが数多く提供されており、特に限定されず宿主の種類に応じて適当なものを選択すればよい。例えば、宿主をシュードモナス属細菌とする場合、特開2001−204473に記載のプラスミドベクター、pTM33が特に好適に用いられる。
更に本発明は、本発明のタンパク質をコードするDNAにより形質転換され、本発明の不斉酸化酵素活性を有する酵素の産生能を有する微生物を提供する。
用いられる宿主細胞としては、組換えベクターでもって形質転換され、かつ本遺伝子を発現させることができるようなものであれば特に制限なく使用することができる。このような宿主細胞としては、本発明の目的に沿って本遺伝子の発現を達成し得る限り、グラム陰性菌あるいはグラム陽性菌の区別なく、さらには、下等細胞あるいは高等細胞の区別なく、動物由来細胞であろうと植物由来細胞であろうと使用できる。
具体的に本発明で使用することのできる宿主細胞としては、例えば、大腸菌(Escherichia coli)、エンテロバクター属、サッカロミセス属、キサントモナス属、アセトバクター属、シュードモナス属、グルコノバクター属、アゾトバクター属、リゾビウム属、クレブシエラ属、サルモネラ属及びセラチア属から選ばれる微生物が挙げられる。特にシュードモナス属微生物が好適に用いられる。
形質転換体は、適当な栄養培地中で培養を行なうことにより大量に得ることができる。培養に用いられる培地は微生物の生育に必要な炭素源、窒素源、無機物質等を含む通常の培地であれば何でも良い。例えば炭素源としてグルコース,フラクトース等の炭水化物、グリセロール、マンニトール、ソルビトール、プロピレングリコール等のアルコール類、酢酸,クエン酸,リンゴ酸,マレイン酸,フマル酸,グルコン酸とその塩類などの有機酸、またはそれらの混合物を用いることができる。窒素源として硫酸アンモニウム,硝酸アンモニウム,リン酸アンモニウム等の無機窒素化合物および尿素,ペプトン,カゼイン,酵母エキス,肉エキス,コーンスチープリカー等の有機窒素化合物とそれらの混合物を挙げることができる。その他、無機塩としてリン酸塩,マグネシウム塩,カリウム塩,マンガン塩,鉄塩,亜鉛塩,銅塩など、更に必要に応じてビタミン類を加えてもよい。また、高酵素活性を持った形質転換菌体を得るための酵素誘導添加物として、上記培地およびペプトン培地、ブイヨン培地等の栄養培地に使用する菌株に応じて、効果的に目的のDNAを発現させるためにアンピシリン、カナマイシン、クロラムフェニコール等の抗生物質を培養液に添加してもよいし、イソプロピルβ-D(-)-チオガラクトピラノシド(IPTG)等のプロモーターの活性化誘導剤を用いることもできる。培養は用いる形質転換体により適した条件で培養するとよく、例えば好気的条件下でpH4〜10、温度20〜60℃の任意の範囲に制御して1〜5日間培養を行えばよい。
こうして製造される不斉酸化酵素を大量に産生する形質転換体は、安価な培地中で大量に調製することができ、光学活性1,2-ジオール類の製造等に利用することができる。
得られた不斉酸化酵素産生形質転換体の細胞から該酵素の抽出は次の方法で行うことができる。1)フレンチプレスや超音波破砕による機械的(物理的)方法、2)リゾチームなどの酵素処理方法、3)自己溶解法、4)浸透圧を利用した抽出法などの方法によって形質転換体を破壊して行うことができる。
本発明はさらに、本発明にて提供される酵素を用いて光学活性1,2-ジオール類を得る製造方法を提供する。本発明の方法は、1,2-ジオール類のエナンチオマー混合物あるいは一方のエナンチオマーに本発明の不斉酸化活性を有するタンパク質を接触させ、一方のエナンチオマーのみ選択的に酸化分解させ、他方のエナンチオマーを得る方法である。
本発明の方法は具体的には例えば、1,2-プロパンジオールのエナンチオマー混合物もしくはS体へ本発明の不斉酸化活性を有するタンパク質と接触させ、S体1,2-プロパンジオールを選択的に酸化分解させ、R体1,2-プロパンジオールを残存させることによってR体1,2-プロパンジオールを得る方法、および3-クロロ-1,2-プロパンジオールまたは3-クロロ-2-メチル-1,2-プロパンジオールのR体もしくは両エナンチオマー混合物へ本発明の不斉酸化活性を有するタンパク質と接触させ、該化合物のR体エナンチオマーを選択的に酸化分解させ、S体3-クロロ-1,2-プロパンジオールまたは3-クロロ-2-メチル-1,2-プロパンジオールを残存させる、S体3-クロロ-1,2-プロパンジオールまたは3-クロロ-2-メチル-1,2-プロパンジオールの製造方法である。
本発明の方法において、出発物質となる1,2-プロパンジオール類の両エナンチオマー混合物もしくは目的とは反対の立体選択性を有する化合物は従来から知られる化学合成法などによって調製すればよい。
「本発明の不斉酸化活性を有するタンパク質と接触させ」とは、本発明にて提供される不斉酸化酵素そのものを基質と接触させても、本発明にて提供される遺伝子またはベクターにて形質転換され、本発明の不斉酸化酵素を発現する細胞と基質を接触させてもよい。後者の場合、細胞としては細胞培養液中に懸濁された細胞、細胞培養液の遠心分離により得た細胞およびその細胞処理物(細胞破砕物または細胞抽出液)あるいは、それらを常法により固定化したものを基質と接触させてもよい。
あるいは、「本発明の不斉酸化活性を有するタンパク質と接触させ」とは、本来本発明の不斉酸化活性を有するタンパク質を発現している微生物から、本発明のタンパク質の不斉酸化活性と競合するタンパク質の発現をノックアウトして遺伝子改変したものであってもよい。本発明の不斉酸化活性を有するタンパク質を発現している微生物としては、シュードモナス ニトロレデューセンスDS−S−RP8が、本発明の不斉酸化活性と競合するタンパク質としては、配列番号6に記載のタンパク質が例示される。標的とするタンパク質をノックアウトする方法としては、公知のものを採用すればよく、例えば配列番号6に記載のタンパク質をコードする遺伝子を相同組み合えによりノックアウトする方法が例示される。
基質と酵素または酵素を含む細胞との接触は、緩衝液に混合した微生物菌体混合液に基質を添加する方法などがある。反応温度は15〜50℃が好ましく、反応pHは6〜9で行なうのが好ましい。基質は初期に一括添加してもよいし、分割添加してもよい。反応は通常、攪拌あるいは振とうしながら行い、反応時間は基質濃度、微生物菌体または酵素量により異なるが、1〜120時間で終了するのがよい。好ましくはガスクロマトグラフィーなどの分析により、目的の光学活性体の濃度および光学純度を測定し終点を決定するのがよい。
以下実施例をもって、本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、実施例中の%は特に記載のない限り(w/v)で表す。
〔実施例1〕 不斉酸化酵素の特定
グリセリン10g/l、酵母エキス10g/l、ペプトン10g/lを含む栄養培地100ml(pH7.2)を入れた500ml容バッフル付き三角フラスコに、あらかじめ同栄養培地プレートで生育させたシュードモナスニトロレデューセンスDS-S-RP8株の菌体を1白金耳分植菌し、30℃で24hr培養を行ない種培養液を得た。次いで、5L容のジャーファーメンターに上記栄養培地2.5Lを調製、および下記表1に示す1,2-プロパンジオールを単一炭素源とする最少培地2.5Lを調製し、30℃で24hr培養を行なった。各培養液を遠心分離し、菌体を調製した。
Figure 0005175845
得られた湿菌体を、50mM トリス−HCl(pH7.5)バッファーに懸濁後、−20℃に冷却したアセトン中に攪拌しながら徐々に滴下した。生じた沈殿をろ過にて回収し、再度冷却したアセトン中に加えた。沈殿をろ過にて回収し、減圧下にてアセトンを除去し、沈殿を乾燥させ、乾燥菌体を得た。乾燥菌体を50mM トリス−HCl (pH7.5)バッファーに加え、よく攪拌した後、遠心分離により不溶性分を取り除き、無細胞抽出液を得た。
得られた無細胞抽出液を50mMトリス−HCl(pH7.5)バッファーで平衡化したDEAE−Toyoperlによる陰イオン交換クロマトグラフィーに供した。
[酵素活性の確認]
各画分の酵素活性を、Tetrahedron Asymmetry Vol.5, pp.239-246, 1994の方法にて確認した。具体的には50mMトリス-HCl(pH7.5)バッファーに0.25mMフェナジンメソサルフェート(PMS)、0.25mM 2,6−ジクロロフェノールインドフェノール(DCIP)および0.2%(v/v)S体プロパンジオールを加えた反応液を調製し、この反応液2.7mlに酵素液300μlを加え、30℃で10分間反応させDCIPの還元による600nmの吸光度の減少を利用した比色定量により行なった。
該酵素の活性画分を回収した。この画分を分画分子量10,000の限外ろ過膜で濃縮後、CM−Toyoperlによる陽イオン交換クロマトブラフィーに供し、上記と同様にして該酵素の活性画分を回収し分画分子量10,000の限外ろ過膜で濃縮して酵素液を得た。
[活性染色]
得られた酵素液を、ポリアクリルアミドゲル電気泳動(Native PAGE)に供し、泳動後に活性染色を行った。反応液として、50mMトリス-HCl(pH7.5)バッファーに0.5mMフェナジンメソサルフェート(PMS)、0.5mMテトラニトロテトラゾリウムブルー、および基質であるS体1,2−プロパンジオール0.2%(v/v)を添加した溶液を調製し、電気泳動後のゲルを20分間浸して活性染色を行なった(Tetrahedron Asymmetry Vol.5,pp.239-246, 1994)。
活性染色の結果、栄養培地で培養した菌体の酵素液は5種類のバンド、最少培地で培養した菌体の酵素液は2種類のバンドが確認できた。栄養培地での5種類のバンドのうちの2種類は、最少培地での2種類のバンドと同じ位置に存在した。この2種類のバンド(PnE1、PnE2)をゲルから切り出し、切り取ったゲルを50mMトリス-HCl(pH7.5)バッファー中でホモジネートし、一晩4℃で攪拌し、該酵素を抽出した。
得られた不斉酸化酵素は、SDS-PAGEで解析した結果、それぞれほぼ単一バンドとなり、その分子量は、78kDa(PnE1)および69kDa(PnE2)であった。
[酵素活性の確認1]
得られた両酵素の(S)-1,2-プロパンジオール及び(R)-1,2-プロパンジオールに対する活性を(1)に示した方法で調べた。その結果、両酵素とも(S)-1,2-プロパンジオールを優先的に分解することが確認された。
Figure 0005175845
(S)-1,2-プロパンジオールに対する活性を100とした。
[酵素活性の確認2]
PnE1について各基質に対する反応性を確認した。反応性は上記活性染色法に基づいて行った。染色度合いの強い程、該基質に対する酸化分解活性が強い。結果を表2に示す。
Figure 0005175845
〔実施例2〕不斉酸化酵素のN末端アミノ酸配列の解析
実施例1で得られた2種類の不斉酸化酵素溶液をSDS-PAGEに供し、PVDF膜にブロッティングし、プロテインシークエンサーにてN末端アミノ酸配列の解析を行った結果、配列番号7および8に記載のアミノ酸配列が得られた。
〔実施例3〕不斉酸化酵素遺伝子のクローニング
(1)シュードモナス ニトロレデューセンスDS-S-RP8株からの染色体DNAの調製
DS-S-RP8株をグリセリン10g/l、酵母エキス10g/l、ペプトン10g/lを含む液体培地5ml中で20時間培養し、遠心分離により菌体を回収した。
菌体を490μlのTE溶液(10mMトリス−HCl、pH8.0,0.1mM EDTA)に懸濁し、10%SDSを30μl、20mg/mlプロテアーゼKを50μl添加し、50℃で1時間反応させた。その後、等量のフェノール:クロロホルム:イソアミルアルコール(25:24:1)による抽出を行ったあと、0.1倍量の3M酢酸ナトリウム溶液を添加し、0.6倍量の2−プロパノールを静かに重層した。その結果界面に生じたDNAをガラス棒で糸状に巻きつけ回収した。得られたDNAを再度TEに溶解させ、染色体DNA溶液を調製した。
(2)プローブの作製
実施例2で決定したPnE1およびPnE2それぞれのN末端アミノ酸配列を元に、アミノ酸配列から予想されるDNA配列についてコドン縮重を考慮してPCRプライマーを合成した(配列番号9、10)。また、実施例2で決定したPnE1およびPnE2それぞれのアミノ酸配列をもとに相同性の検索を行った結果、PQQを補酵素とする各種アルコール脱水素酵素との相同性がみられた。その保存領域を検索し、その保存領域の内部アミノ酸配列を元に、アミノ酸配列から予想されるDNA配列についてコドン縮重を考慮してPCRプライマー(配列番号11、12)を合成した。なお縮重プライマーは配列表に記載の配列においてhがa、cまたはt、nがa、c、gまたはt、rがaまたはg、yがcまたはtを示すものそれぞれの組合せの混合プライマーである。
上記N末端および内部アミノ酸配列より合成したPCRプライマーを組み合わせ(配列番号7と9および8と10)、(1)で抽出した染色体50ngを鋳型にして、ExTaqDNAポリメラーゼ(宝酒造株式会社製)を用いてPCR(熱変性96℃、30秒、アニーリング54℃、1分、伸長反応72℃、1分)を40サイクル行ない、4℃まで冷却後アガロースゲル電気泳動により増幅DNAを確認し、DNA断片を常法によりアガロースゲルより回収した。次いで、そのDNA断片をpUC118(宝酒造株式会社製)にサブクローニングし、塩基配列をDNAシークエンサーで決定した。その結果、決定したDNA塩基配列中に、あらかじめ決定した部分アミノ酸配列(配列番号7および8)をコードする領域を確認できたので、得られた増幅DNAを常法に従って32Pでラベルし、プローブDNAとした。
(3)PnE1遺伝子制限酵素地図の作成
抽出したDS-S-RP8株の染色体DNAを種々の制限酵素で切断し、1%アガロースゲルを用いて電気泳動後、ニトロセルロースメンブレンに転写させた。風乾後、(2)で作製したプローブを用いて、65℃で20時間ハイブリダイゼーション反応を行った。
ハイブリダイゼーションを行なったメンブレンは、(i)2×SSC、65℃、15分、(ii)1×SSC、65℃、30分で洗浄し、X線フィルムと増感紙をあて、オートラジオグラムをとった。この結果、種々のシグナルを比較することにより、不斉酸化酵素遺伝子領域近辺の制限酵素地図を作製した。
(4)ゲノムライブラリーからのPnE1遺伝子のクローニング
(3)で作製した制限酵素地図から目的とする不斉酸化酵素遺伝子の全長が含まれることを考慮して、プラスミドpBluescriptII KS(東洋紡績株式会社製)のNotI-KpnI部位に約6200塩基対のDS-S-RP8株の染色体DNAに由来する多種類のDNA断片を挿入したゲノムライブラリーを作製した。これを大腸菌JM109株に導入して得られた形質転換体160個体をニトロセルロースメンブレンにレプリカした後、0.5N NaOHにメンブレンを浸して溶菌し、1M トリス-HCl(pH7.5)にメンブレンを浸して中和した。風乾後、(2)で作製したプローブを用いて、65℃で20時間ハイブリダイゼーション反応を行なった。
ハイブリダイゼーションを行なったメンブレンは、(i)2×SSC、65℃、15分、(ii)1×SSC、65℃、30分、(iii)0.5×SSC、65℃、1時間で洗浄し、X線フィルムと増感紙をあて、オートラジオグラムをとった。この結果、陽性シグナルを与える1個の形質転換体を得た。
(5)PnE1遺伝子塩基配列の決定
上記陽性株から常法によりプラスミドを抽出し、PnE1遺伝子を得た。次いで、実施例3の(2)で決定したプローブの塩基配列を元に、プライマーウォーキング法により不斉酸化酵素遺伝子の塩基配列をジデオキシ法により決定した。決定した塩基配列を配列番号1に、またその塩基配列から推定されるアミノ酸配列を配列番号2に示す。また、配列番号1に示す塩基配列のうち第1〜第111塩基はシグナルペプチドをコードするものである。配列番号5にPnE1の成熟タンパク質のアミノ酸配列を示す。
(6)PnE2遺伝子のクローニングと塩基配列の決定
プラスミドpUC19のEcoRI-KpnI部位に約6800塩基対のDS-S-RP8株の染色体DNAに由来する多種類のDNA断片を挿入したゲノムライブラリーを作製し、使用した以外は、(3)-(5)の同じ手法を用いて、PnE2の遺伝子クローニングおよび塩基配列の決定を行なった。決定した塩基配列を配列番号3に、またその塩基配列から推定されるアミノ酸配列を配列番号4に示す。配列番号3に示す塩基配列のうち、第1から第87塩基はシグナルペプチドをコードするものである。配列番号6にPnE2の成熟タンパク質のアミノ酸配列を示す。
〔実施例4〕 PnE1発現プラスミドの作製
(1)PnE1遺伝子のサブクローニング
配列番号1の塩基配列より配列番号13及び14に示すPCRプライマーを設計し、実施例3の(5)で得られたプラスミド1ngを鋳型にしてPCR(熱変性94℃、15秒、アニーリング60℃、30秒、伸長反応68℃、3分)を30サイクル行なった。4℃まで冷却後、アガロースゲル電気泳動により増幅DNAを確認し、DNA断片を常法によりアガロースゲルより回収した。次いで、そのDNA断片をPCR産物クローニングキットであるTArget Clone(東洋紡績製)にて、キットのプロトコール通りにpTA2ベクター(2.96Kbp)へのクローニングを実施し、ライゲーション混液にてEscherichia coli DH5αコンピテントセル(東洋紡績製)を形質転換した。
30℃、18時間培養して得られた複数のコロニーを、再度アンピシリンを100μg/ml含む4mLのLB培地にて30℃、18時間培養し、培養液よりプラスミド抽出キット(MagExtractor-Plasmid:東洋紡績製)にてキットのプロトコール通りに個々のコロニーのプラスミドを抽出した。得られたプラスミドを制限酵素BamHI及びXhoIで37℃、2時間切断反応し、アガロースゲル電気泳動により目的のPCR産物がクローニングされたものを選択した。更に、DNAシーケンシングにより、PnE1遺伝子がBamHIからXhoIの方向にクローニングされているプラスミドを選択し、pTA−PnE1(5.23Kbp)とした。
(2) PnE1発現プラスミドの構築
特開2001−204473に記載のシュードモナス(Pseudomonas)用プラスミドpTM33(15.8Kbp)をBamHI及びXhoIで37℃、2時間切断反応し、アガロースゲル電気泳動後、13.7Kbpの断片を回収した。この断片を、ゲル中DNA抽出キット(MagExtractor-PCR&Gel Clean-up,東洋紡績製)にてキットのプロトコール通りに抽出し、50μL水溶液として回収した。
一方、実施例4の(1)で調製したpTA−PnE1、をBamHI及びXhoIで37℃、2時間切断反応し、アガロースゲル電気泳動後、2.27Kbpの断片を回収した。これらの断片を、MagExtractor-PCR&Gel Clean-upにて抽出し、50μL水溶液として回収した。
回収したプラスミドpTM33由来13.7Kbp断片とPnE1遺伝子を含む2.27Kbp断片を等モル量ずつ混合し、ライゲーションキット(Ligation high:東洋紡績製)にてキットのプロトコール通りに16℃、1時間のライゲーション反応を行った。その後、ライゲーション混液10μLを用いてEscherichia coli DH5αコンピテントセル(東洋紡績製)を形質転換した。30℃、18時間培養して得られた複数のコロニーを、再度アンピシリンを100μg/ml含む4mLのLB培地にて30℃、18時間培養し、培養液よりMagExtractor-Plasmidにてコロニーのプラスミドを抽出した。得られたプラスミドをBamHI及びXhoIで37℃、2時間切断反応し、アガロースゲル電気泳動により目的のPCR産物がクローニングされたものを選択した。更に、DNAシーケンシングにより、PnE1遺伝子を確認し、pTM−PnE1S(16.0Kbp)とした。
〔実施例5〕 PnE2発現プラスミドの作製
(1)PnE2遺伝子のサブクローニング
配列番号3の配列より配列番号15及び16に示すPCRプライマーを設計し、実施例3の(6)で得られたプラスミド1ngを鋳型にした以外は、実施例4記載の方法と同じ方法にてPnE2遺伝子のサブクローニングを行い、PnE2遺伝子がBamHIからXhoIの方向にクローニングされているプラスミドを選択し、pTA−PnE2(4.90Kbp)とした。
(2) PnE2発現プラスミドの構築
実施例5の(1)で得たプラスミドpTA−PnE2(4.90Kbp)を使用した以外は、実施例4の(2)記載の方法と同じ方法にてPnE2発現プラスミドの構築を行った。pTM33由来13.7Kbp断片とPnE2遺伝子を含む1.94Kbp断片を等モル量ずつ混合し、ライゲーション反応を実施後、ライゲーション混液10μLを用いてEscherichia coli DH5αコンピテントセルを形質転換した。コロニーのプラスミドを抽出し、得られたプラスミドをBamHI及びXhoIで37℃、2時間切断反応し、アガロースゲル電気泳動により目的のPCR産物がクローニングされたものを選択した。更に、DNAシーケンシングにより、PnE2遺伝子を確認し、pTM−PnE2S(15.7Kbp)とした。
〔実施例6〕組換えシュードモナス菌の作製
(1)コンピテントセルの調製
シュードモナス(Pseudomonas sp. TE3493 :茨城県つくば市東1丁目1番3号 通商産業省工業技術院生命工学工業技術研究所(現 郵便番号305−8566 茨城県つくば市東1丁目1番地1 中央第6 独立行政法人産業技術総合研究所特許性物寄託センター)に平成3年6月10日に国際寄託、国際寄託番号FERM BP−4169)菌株の培養液10mlより菌体を遠心分離(12,000rpm,5分間)し、8mlのバッファー(5mMリン酸カリウム(pH7.0),300mMシュークロース)で懸濁後、遠心分離で菌体を回収した。この操作を再度繰り返し、菌体を洗浄後、0.4mlのバッファーに懸濁することによりエレクトロポレーション用コンピテントセルを調製した。
(2)シュードモナスの形質転換
エレクトロポレーション用セルに、(1)で調製したコンピテントセルと実施例4あるいは5で作製したプラスミドDNA(pTM−PnE1SあるいはpTM−PnE2S)0.5μgを混合し、エレクトロポレーション装置(ジーンパルサー:Bio−Rad製)にセットして、25μF、200Ωのパルスを与えた。その後、混合液に5mlのLB培地を追加し、30℃、1時間振とう培養後、ストレプトマイシンを100μg/ml含むLB寒天培地にプレーティングし、30℃、18時間培養して、目的の形質転換体TE3493/pTM−PnE1S及びTE3493/pTM−PnE2Sを得た。
〔実施例7〕組換えシュードモナス菌におけるPnE1遺伝子及びPnE2遺伝子の発現
(1)培養液の調製
ペプトン10g/L、酵母エキス10g/L、グリセリン10g/Lからなる組成の培地100ml(pH7.0)を、500ml容のバッフル付き三角フラスコに入れ、121℃で15分間、加圧蒸気滅菌した。次いで、ストレプトマイシンを100μg/mLとなるように添加し、あらかじめ同栄養培地プレートで生育させた実施例6で得た組換えシュードモナス株を1白金耳分植菌し、30℃で24時間培養を行った。得られた培養液にラセミ体3−クロロ−2−メチル−1,2−プロパンジオールを1.0%(v/v)とCaCOを1.5%とを加え、30℃、120rpmで48時間反応させた。反応液中に残存する3−クロロ−2−メチル−1,2−プロパンジオールをガスクロマトグラフィー(GLサイエンス社製のカラム担体:PEG20M,60−80メッシュ(0.31−0.42mm)で分析した。反応終了後、反応液を取り出し、遠心操作により菌体を除去し、上清液を得た。この上清液をエバポレーターで濃縮し、エーテルにより抽出した。続いて無水硫酸マグネシウムにより脱水後、減圧下でエーテルを除去し、3−クロロ−2−メチル−1,2−プロパンジオールのシロップを得た。
本物質の光学純度の測定は、得られた3−クロロ−2−メチル−1,2−プロパンジオールの光学異性体を水酸化ナトリウム水溶液を用いたアルカリ処理により相当する2−メチルグリシドールの光学異性体に変換後、アステック社製のキャピラリーカラムA−PH[(0.25mm(ID)x30m(Length))を用いたガスクロマトグラフィーにより光学異性体の分析を行なった。
Figure 0005175845

PnE1遺伝子およびPnE2遺伝子で組換えることにより、各エナンチオマーの相対反応速度比であるエナンチオマー過剰度(e.e)が向上した。しかしながら、PnE2組換体で得られる光学純度はPnE1組換体にて得られる値と比して低く、またPnE1とPnE2は同じ基質に作用することからPnE1とPnE2の両方を含む系より、PnE1のみを含む系の方がより高い立体選択性をもって1,2-プロパンジオール類の光学分割を可能とすると解される。
(比較例)
ペプトン10g/L、酵母エキス10g/L、グリセリン10g/Lからなる組成の培地100ml(pH7.0)を、500ml容のバッフル付き三角フラスコに入れ、121℃で15分間、加圧蒸気滅菌した。次いで、あらかじめ同栄養培地プレートで生育させたPnE1及びPnE2遺伝子供与株であるシュードモナスニトロレデューセンス(Pseudomonas nitroreducens) DS−S−RP8株を1白金耳分植菌し、30℃で24時間培養を行った。得られた培養液にラセミ体3−クロロ−2−メチル−1,2−プロパンジオールを1.0%(v/v)とCaCOを1.5%とを加え、30℃、120rpmで48時間反応させ、実施例7と同様にして、残存率及び光学純度を測定した。その結果、DS−S−RP8株よりも遺伝子組換え体TE3493/pTM−PnE1Sの方が光学純度>99%e.e. での残存率すなわち収率が高かった。
Figure 0005175845

Claims (11)

  1. 以下の(a)または(b)のいずれかの塩基配列からなる遺伝子:
    (a)配列番号1の第112塩基〜第2184塩基、
    (b)配列番号1の第112塩基〜第2184塩基と90%以上の相同性を有し、S体1,2−プロパンジオールを同化合物のR体に比して立体選択的に酸化する活性、およびR体3−クロロ-2-メチル−1,2−プロパンジオールを、同化合物のS体に比して選択的に酸化する活性を有するタンパク質をコードする塩基配列。
  2. 配列番号1の第112塩基〜第2184塩基からなる遺伝子
  3. 以下の(a’)または(b’)のいずれかのタンパク質:
    (a’)配列番号5に記載のアミノ酸配列からなるタンパク質、
    (b’)配列番号5に記載のアミノ酸配列と90%以上の相同性を有し、S体1,2−プロパンジオールを同化合物のR体に比して立体選択的に酸化する活性、およびR体3−クロロ-2-メチル−1,2−プロパンジオールを同化合物のS体に比して選択的に酸化する活性を有するタンパク質
  4. 配列番号5に記載のアミノ酸配列からなるタンパク質
  5. 請求項1または2に記載の遺伝子を含むベクター。
  6. 請求項1または2の遺伝子もしくは請求項5のベクターを含む形質転換体。
  7. 請求項1または2に記載の遺伝子を微生物に発現させることを含む、請求項3または4に記載のタンパク質の製造方法。
  8. 請求項3または4に記載のタンパク質を、1,2-プロパンジオールの両エナンチオマー混合物またはS体に接触させることを含む、R体1,2-プロパンジオールの製造方法。
  9. 請求項3または4に記載のタンパク質を、3-クロロ-1,2-プロパンジオールまたは3-クロロ-2-メチル-1,2-プロパンジオールの両エナンチオマー混合物もしくはR体に接触させることを含む、S体3-クロロ-1,2-プロパンジオールまたはS体3-クロロ-2-メチル-1,2-プロパンジオールのエナンチオマーの製造方法。
  10. 請求項3または4記載のタンパク質を発現する微生物を用いる、請求項8または9記載の方法。
  11. 微生物が、請求項6記載の形質転換体である、請求項10記載の方法。
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