JP7014240B2 - (s)-3-ハロゲノ-2-メチル-1,2-プロパンジオールを製造する方法 - Google Patents

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IPOD FERM BP-7080 IPOD FERM BP-7793
本発明は、3-ハロゲノ-2-メチル-1,2-プロパンジオールのエナンチオマー混合物から、微生物を利用して(S)-3-ハロゲノ-2-メチル-1,2-プロパンジオールを製造する方法に関する。
3-ハロゲノ-2-メチル-1,2-プロパンジオールの光学活性体は、医薬品・農薬・生理活性物質等の光学活性化合物の製造において極めて重要、且つ有用な化合物である。
微生物を用いた光学活性な3-ハロゲノ-2-メチル-1,2-プロパンジオールの製法として、特許文献1を挙げることができる。しかしながら、工業的により効率的な製造方法の開発が求められている。
特開2006-197803号公報
本発明は、高光学純度の(S)-3-ハロゲノ-2-メチル-1,2-プロパンジオールをより効率よく製造できる(S)-3-ハロゲノ-2-メチル-1,2-プロパンジオールの製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明者らは研究を重ね、以下の知見を得た。
特許文献1では、3-ハロゲノ-2-メチル-1,2-プロパンジオールのエナンチオマー混合物に作用して、3-ハロゲノ-2-メチル-1,2-プロパンジオールのS体を残存させうる能力を有する微生物(以下、「本発明の微生物」ということもある)を培養する際、培地のpHに関し、調製した培地のpH、すなわち、培養開始時のpHのみに着目しており、培養中にpHが変動することやそのpHを特定範囲内に制御することに関して一切示唆がない。
これに対して、本発明者らは、上記本発明の微生物を培養することにより、培地のpHが急激に変動することに着目した。通常、培養中は特許文献1の様にpHを制御しないか、もしくは培養中に培地のpHを制御する場合は、調製した培地のpH、すなわち、培養開始時のpHを維持するように行うことが技術常識である。本発明者らは、この技術常識に反し、鋭意検討した結果、驚くべきことに、pH制御を行わなかった場合や培養中の培地のpHを培養開始時のpHを維持するように制御した場合に比べて、培養中の培地の最低pHを、培養開始時のpHと、pH制御を行わなかった場合の培養中の最低pHとの間に位置する特定のpH範囲内に制御することにより、すなわち、培養中の培地の最低pHを特定範囲内に制御して培養することにより、その後の反応工程において、短い反応時間で高い光学純度の(S)-3-ハロゲノ-2-メチル-1,2-プロパンジオールを得ることができることを見出して、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、3-ハロゲノ-2-メチル-1,2-プロパンジオールのエナンチオマー混合物に作用して、3-ハロゲノ-2-メチル-1,2-プロパンジオールのS体を残存させうる能力を有する、シュードモナス(Pseudomonas)属に属する微生物を、培養中の最低pHが4.6超過6.0未満の範囲となるように培養する培養工程と、
前記培養工程で得られた微生物、又はその処理物を、3-ハロゲノ-2-メチル-1,2-プロパンジオールのエナンチオマー混合物と反応させる反応工程と、
を含む(S)-3-ハロゲノ-2-メチル-1,2-プロパンジオールの製造方法に関する。
前記製造方法において、前記微生物が、シュードモナス(Pseudomonas)sp.DS-SI-5株(国際寄託番号:FERM BP-7080)、シュードモナスニトロレデューセンス(Pseudomonas nitroreducens)DS-S-RP8株(国際寄託番号:FERM BP-7793)からなる群より選ばれる少なくとも1種以上であることが好ましい。
本発明によれば、3-ハロゲノ-2-メチル-1,2-プロパンジオールのエナンチオマー混合物に作用して、3-ハロゲノ-2-メチル-1,2-プロパンジオールのS体を残存させうる能力を有する、シュードモナス(Pseudomonas)属に属する微生物を、培養中の最低pHが4.6超過6.0未満の範囲となるように培養することにより、3-ハロゲノ-2-メチル-1,2-プロパンジオールのエナンチオマー混合物から、効率よく高光学純度の(S)-3-ハロゲノ-2-メチル-1,2-プロパンジオールが得られる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の光学活性(S)-3-ハロゲノ-2-メチル-1,2-プロパンジオールの製造方法は、3-ハロゲノ-2-メチル-1,2-プロパンジオールのエナンチオマー混合物に作用して、3-ハロゲノ-2-メチル-1,2-プロパンジオールのS体を残存させうる能力を有する、シュードモナス(Pseudomonas)属に属する微生物を、培養中の最低pHが4.6超過6.0未満の範囲となるように培養する培養工程と、前記培養工程で得られた微生物、又はその処理物を、3-ハロゲノ-2-メチル-1,2-プロパンジオールのエナンチオマー混合物と反応させる反応工程と、を含む製造方法である。
本明細書において、3-ハロゲノ-2-メチル-1,2-プロパンジオールにおけるハロゲノとは、ハロゲン化を意味し、具体的には、フルオロ(F)化、クロロ(Cl)化、ブロモ(Br)化、ヨード(I)化を意味する。中でも、クロロ(Cl)化が好ましい。よって、前記微生物としては、3-クロロ-2-メチル-1,2-プロパンジオールのエナンチオマー混合物(CAS No.597-33-1)に作用して、3-クロロ-2-メチル-1,2-プロパンジオールのS体(CAS No.120255-23-4)を残存させうる能力を有することが好ましい。
原料化合物
3-ハロゲノ-2-メチル-1,2-プロパンジオールのエナンチオマー混合物は、その製造方法は限定されないが、例えば、2-メチル-エピハロヒドリンのエナンチオマー混合物の化学的開環反応によって得られる。3-ハロゲノ-2-メチル-1,2-プロパンジオールのエナンチオマー混合物を合成できればどのような開環反応でもよいが、好ましくは、硫酸酸性下での開環反応で得ることができる。
本発明の微生物
本発明に使用する微生物は、3-ハロゲノ-2-メチル-1,2-プロパンジオールのエナンチオマー混合物に作用して、3-ハロゲノ-2-メチル-1,2-プロパンジオールのS体を残存させうる能力を有する限り、特に限定されない。すなわち、本発明に使用する微生物は、3-ハロゲノ-2-メチル-1,2-プロパンジオールのエナンチオマー混合物に作用して、3-ハロゲノ-2-メチル-1,2-プロパンジオールのR体を選択的に分解し、3-ハロゲノ-2-メチル-1,2-プロパンジオールのS体を残存させうる能力を有する限り、特に限定されない。
3-ハロゲノ-2-メチル-1,2-プロパンジオールのS体を残存させうる能力を有する微生物としては、シュードモナス属に属する微生物が挙げられる。中でも、シュードモナスsp.DS-SI-5株(国際寄託番号:FERM BP-7080)、シュードモナスニトロレデューセンス(Pseudomonas nitroreducens)DS-S-RP8株(国際寄託番号:FERM BP-7793)が好ましく、シュードモナスsp.DS-SI-5株(国際寄託番号:FERM BP-7080)、シュードモナスニトロレデューセンス(Pseudomonas nitroreducens)DS-S-RP8株(国際寄託番号:FERM BP-7793)がより好ましく、シュードモナスsp.DS-SI-5株(国際寄託番号:FERM BP-7080)が更に好ましい。3-ハロゲノ-2-メチル-1,2-プロパンジオールのS体を残存させうる能力を有する微生物は1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて使用できる。本発明方法において、3-ハロゲノ-2-メチル-1,2-プロパンジオールのS体を残存させうる能力を有する微生物を用いることで、(S)-3-ハロゲノ-2-メチル-1,2-プロパンジオールを製造することができる。
本発明の微生物は、3-ハロゲノ-2-メチル-1,2-プロパンジオールのS体を残存させうる能力を有する限り、野生株、変異株、遺伝子組換え株、又は細胞融合株等のいずれであってもよい。
培養工程
培養工程では、3-ハロゲノ-2-メチル-1,2-プロパンジオールのエナンチオマー混合物に作用して、3-ハロゲノ-2-メチル-1,2-プロパンジオールのS体を残存させうる能力を有する、シュードモナス(Pseudomonas)属に属する微生物を、培養中の最低pHが4.6超過6.0未満の範囲となるように培養する。
培養工程に用いる、培地の組成としては、通常、微生物が生育する培地であれば、特に制限されない。培地としては、拡大培養に用いられるもの(前培養培地)、及び生産培養に用いられるもの(本培養培地)が挙げられる。本培養培地は、前培養培地として用いられる培地を基本として、さらに添加物を含有させて調整することができる。培地の性状については、好ましくは液体培地であるが、寒天培地であってもよい。培地は、炭素源の他、一般的には窒素源、ミネラル等を含んでいてもよい。
炭素源としては、糖質及び糖質材料が挙げられる。糖質としては、糖類(単糖、二糖、オリゴ糖)、多糖類、及び糖アルコールが挙げられる。糖類としては、乳糖、ショ糖、グルコース、デンプン、キシリトール、デキストロース等が挙げられ、グリセリンが好ましい。糖質材料は、糖質を含む有機組成物であればよく、例えば、乳及びその加工品(脱脂粉乳、ホエイ、ミルクパウダー、練乳等)、豆乳及びその加工品(豆乳加水分解物等)、穀類、果実、野菜等の食品が挙げられる。乳としては、ウシ、ヤギ、ヒツジ、水牛、ラクダ、ラマ、ロバ、ヤク、ウマ、トナカイ等の任意の哺乳動物に由来するものが挙げられる。なお糖質は、単離されたものであってもよいし、糖質材料に含まれているものであってもよい。例えば、フルクトース(糖質)は、果実(糖質材料)に含まれる形態のものを用いてもよい。これらの炭素源は、1種を単独で用いてもよいし、複数種を組み合わせて用いてもよい。中でも、グリセリンが好ましい。
培地中の炭素源の濃度については特に限定されず、培地の種類や培養方式等に応じて適宜設定すればよいが、例えば、0.1~5w/v%、好ましくは0.5~4w/v%、より好ましくは0.5~2.5w/v%が挙げられる。
窒素源としては、任意の無機窒素源又は有機窒素源を使用することができる。例えば、酵母エキス(ビール酵母等)、肉エキス、カゼイン等のタンパク質;ペプトン(プロテアーゼペプトン等)等のタンパク質加水分解物、ペプチド等のペプチド類;アンモニウム塩(クエン酸アンモニウム等)、硝酸塩等の含窒素塩等が挙げられる。これらの窒素源は、1種を単独で用いてもよいし、複数種を組み合わせて用いてもよい。中でも、酵母エキス、ペプトン、硫酸アンモニウムが好ましく、酵母エキス、ペプトンがより好ましい。
培地中の窒素源の濃度については特に限定されず、培地の種類や培養方式等に応じて適宜設定すればよいが、タンパク質の場合、例えば0.1~5w/v%、好ましくは0.5~4w/v%、より好ましくは0.5~2.5w/v%が挙げられ;ペプチド類の場合、例えば0.1~5w/v%、好ましくは0.5~4w/v%、より好ましくは0.5~2.5w/v%が挙げられ;含窒素塩の場合、例えば0.03~1.5w/v%、好ましくは0.05~1w/v%、より好ましくは0.1~0.5w/v%が挙げられる。
ミネラルとしては、例えば、マンガン(硫酸マンガン等)、亜鉛、鉄、ナトリウム(酢酸ナトリウム等)、カリウム(硫酸水素二カリウム、リン酸カリウム等)、マグネシウム(硫酸マグネシウム等)、カルシウム、リン(リン酸カリウム等)、硫黄(硫酸マンガン、硫酸水素カリウム、硫酸マグネシウム等)、微量元素等が挙げられる。これらのミネラルは、1種を単独で用いてもよいし、複数種を組み合わせて用いてもよい。これらのミネラルの中でも、好ましくは、マンガン、ナトリウム、マグネシウム、カリウムが挙げられる。
培地中のミネラルの濃度については特に限定されず、培地の種類や培養方式等に応じて適宜設定すればよいが、マンガンの場合、例えば0.001~0.01w/v%、好ましくは0.003~0.008w/v%が挙げられ;ナトリウムの場合、例えば0.05~1.5w/v%、好ましくは0.1~1w/v%が挙げられ;マグネシウムの場合、例えば0.001~0.02w/v%、好ましくは0.005~0.015w/v%が挙げられ;カリウムの場合、例えば0.05~1w/v%、好ましくは0.1~0.5w/v%が挙げられる。
培地は、上記成分以外に、ビタミン(ビタミンB群等)、界面活性剤(非イオン性界面活剤(Tween等)、陰イオン性界面活性剤(SDS等)等)、抗菌剤(トリクロサン等)、抗生物質(モネシン等)等の他の成分を含んでもよい。これらの他の成分は、1種を単独で用いてもよいし、複数種を組み合わせて用いてもよい。これらの他の成分の中でも、好ましくは界面活性剤、より好ましくは非イオン性界面活性剤が挙げられる。
培地中の他の成分の濃度については特に限定されず、他の成分の種類、培地の種類、培養方式等に応じて適宜設定すればよいが、界面活性剤を含む場合、界面活性剤の濃度として、例えば0.01~0.5w/v%、好ましくは0.02~0.3w/v%が挙げられる。
本発明の製造方法における微生物の培養方法としては、培養中の最低pHが4.6超過6.0未満の範囲となるように培養する限り、微生物が成育する条件下であれば特に限定されない。
培養温度としては、微生物が成育できる温度であればよく、例えば20~40℃、好ましくは25~37℃が挙げられる。培養時間としては、実際に培養する微生物の種類等に合せて適宜設定すればよく、例えば10~96時間が挙げられる。また、微生物が次の反応工程に用いることができる程度に十分に生育する培養時間であればよく、微生物が十分に生育しているかの判断指標として、培養液のODが、10以上であればよく、12以上であることが好ましい。本発明においては、培養液のODが上記判断基準を超えた時点で、次の反応工程に移行することができる。
なお、本明細書において、単にODと記載した場合は660nmにおける光学濃度(OD値)を意味する。
また、培養槽を用いて培養を行う場合、通気量は、0.1~1vvmであればよく、撹拌速度は50~600rpmであればよい。培養は加圧または無加圧のいずれでも培養することができる。なお、加圧する場合の圧力は、0.1~1.5kgf/cmの範囲で調整すればよい。
本発明の培養工程においては、培養中に微生物が増殖するに伴い、培養液のpHが徐々に低下(酸性側へ推移)する。特に、増殖期において培養液のpHが大きく低下し、pHが4.6以下にまで低下し、その後増殖期が終了するまで4.6以下のままとなる。そこで、本発明の製造方法における培養工程では、pHを制御する。より、具体的には、培養中の最低pHを4.6超過6.0未満の範囲となるように制御すればよく、下限は、好ましくは4.7以上、より好ましくは4.8以上、さらに好ましくは4.9以上、特に好ましくは5.0以上、最も好ましくは5.1以上であり、上限は、好ましくは5.9以下、より好ましくは5.8以下、さらに好ましくは5.7以下、特に好ましくは5.6以下、最も好ましくは5.5以下である。
本明細書において、4.6超過とは4.6を超えることを意味する。
調製した培地のpH、すなわち、培養開始時のpHは、上記培養中の最低pH以上のpHであれば特に限定されないが、好ましくは6.0以上、より好ましくは6.5以上であり、好ましくは9.0以下、より好ましくは8.5以下、さらに好ましくは8.0以下、特に好ましくは7.5以下、最も好ましくは7.0以下である。培養開始時のpHが上記範囲内であると、効果がより好適に得られる傾向がある。
培養工程における培養液のpH制御は、培養中の培養液のpHが低下(酸性に推移)することを抑制する目的で行うため、pH制御には塩基を用いる。培養液のpH制御に用いる塩基としては、通常、微生物の培養に用いることのできる塩基を用いることができ、例えば、炭酸カルシウム懸濁液、炭酸ナトリウム溶液、炭酸カリウム、炭酸アンモニウムのような炭酸アルカリ塩水溶液;水酸化ナトリウム水溶液、水酸化カリウム水溶液、水酸化カルシウム水溶液のような水酸化アルカリ塩水溶液;アンモニア水溶液等を例示することができる。中でも、水酸化ナトリウム水溶液、水酸化カリウム水溶液、水酸化カルシウム水溶液のような水酸化アルカリ塩水溶液が好ましい。
培養工程における培養液のpH制御は、培養中に培養液のpHが低下(酸性に推移)してくるタイミングで制御を行えばよく、具体的には、例えば、微生物が増殖し、培養液のpHが低下(酸性に推移)する増殖期において、制御することが好ましい。増殖期において、pHが酸性側に推移することを防ぐことで、立体選択分解活性が高く、立体特異性が高い微生物を得ることができる。なお、培養工程において、特許文献1の様に培養液のpHの低下を制御せずに、そのまま放置しておき、培養中の最低pHが4.6以下となると、立体選択分解活性が低下し、次の反応工程に用いても効率よく高光学純度の(S)-3-ハロゲノ-2-メチル-1,2-プロパンジオールが得られない。なお、培養液のpH制御を開始するタイミングは、特に限定されないが、例えば、培養中に増殖期に入ったタイミングで、pH制御を行えばよい。また、微生物の生育状態に応じて、適宜pH制御のタイミングを選択すればよい。
中でも、培養中のpH値が、予め決めておいた最低pH値となった後は、培養中のpH値を増殖期が終了するまで最低pH値に維持することが好ましく、培養中に増殖期に入ったタイミングで、pH制御を開始し、培養中のpH値が、予め決めておいた最低pH値となった後は、培養中のpH値を増殖期が終了するまで最低pH値に維持することがより好ましい。
なお、本明細書において、増殖期とは、培養液に含まれる細胞が一定の間隔で細胞分裂して増殖し、培養液全体に含まれる細胞の総数がそれぞれ2倍ずつになるために時間軸に対して細胞数の対数が直線となる期間のことを意味する。
培養中のpHが、前記培養中の最低pH範囲内に制御されている期間は、培養時間全体の5%以上であることが好ましく、7%以上であることがより好ましく、10%以上であることがさらに好ましく、13%以上であることが特に好ましく、15%以上であることが最も好ましく、上限は特に限定されないが、培養時間全体の80%以下であることが好ましく、75%以下であることがより好ましく、70%以下であることが更に好ましく、60%以下であることが特に好ましく、50%以下であることが最も好ましい。
このようにして微生物を培養することにより、反応工程に用いる微生物が得られる。
反応工程
反応工程では、前記培養工程で得られた微生物、又はその処理物を、3-ハロゲノ-2-メチル-1,2-プロパンジオールのエナンチオマー混合物と反応させる。
本発明の反応工程においては、前記培養工程で得られた微生物、又はその処理物を使用することができる。「微生物の処理物」には、菌体破砕物、菌体から抽出された酵素等が含まれる。微生物、又はその処理物は、常法に従い固定化したもの等を挙げることができる。
本発明の反応工程において、「反応させる」とは、微生物、又はその処理物と、基質である3-ハロゲノ-2-メチル-1,2-プロパンジオールのエナンチオマー混合物とを、一つの反応系内に共存させることにより、酵素と基質とを接触させることをいう。ここでいう酵素は、菌体内外又は微生物処理物中に存在する、(R)-3-ハロゲノ-2-メチル-1,2-プロパンジオールに対して立体選択的な分解能を有する酵素である。
本発明の反応工程は、培養液から分離した菌体を適当な溶液、例えば緩衝液に懸濁した懸濁液に3-ハロゲノ-2-メチル-1,2-プロパンジオールのエナンチオマー混合物を加えることにより行ってもよい。
また、微生物を固定化したもの、微生物処理物、又は微生物処理物を固定化したものを用いる場合も、これらを緩衝液のような溶液中に懸濁又は溶解させたものに、3-ハロゲノ-2-メチル-1,2-プロパンジオールのエナンチオマー混合物を加えることにより、立体選択的な分解反応を行ってもよい。
いずれの場合も、反応温度は15~60℃が好ましく、25~35℃がより好ましい。上記温度範囲であれば十分に反応が進行し、かつ十分な酵素活性が得られる傾向がある。
より具体的には、前記培養工程で得られた培養液に基質である3-ハロゲノ-2-メチル-1,2-プロパンジオールのエナンチオマー混合物を加え反応を行えばよい。
反応工程におけるpHは4.0~7.0が好ましく、5.0~6.5がより好ましい。これはアルカリ性条件下では、基質が閉環してグリシドールが生成し易いため、中性ないしは酸性条件が好ましいからである。また、上記範囲であれば、十分な酵素活性が得られる傾向がある。
また、反応工程において、必要に応じて、通気により反応系を好気的条件にすることにより、一層効率的に分解反応が進行する。反応系内の溶存酸素濃度は高い方が好ましい。反応系を加圧することにより溶存酸素濃度を高くすることもできる。反応工程において、通気を行う場合の通気量は、0.1~1vvmであればよく、撹拌速度は50~600rpmであればよい。また。反応は加圧または無加圧のいずれでも反応することができる。なお、加圧する場合の圧力は、0.1~1.5kgf/cmの範囲で調整すればよい。
反応液中の基質濃度は0.1~20%(w/v)が好ましく、1~10%(w/v)がより好ましく、1~5%(w/v)がさらに好ましい。上記の濃度範囲であれば、効率的に光学活性体を得ることができ、かつ十分な酵素活性が得られる傾向がある。
ここで、前記培養工程で得られた微生物、又はその処理物は、非常に高い酵素活性を有するため、反応液中の基質濃度が比較的高い場合であっても比較的短時間で、高光学純度の(S)-3-ハロゲノ-2-メチル-1,2-プロパンジオールが得られる。そのため、前記培養工程で得られた微生物、又はその処理物をより効率的に利用するためには、反応液中の基質濃度の下限値は、好ましくは1.5%(w/v)以上、より好ましくは2.0%(w/v)以上、さらに好ましくは2.5%(w/v)以上、特に好ましくは3.0%(w/v)以上、最も好ましくは3.2%(w/v)以上、より最も好ましくは3.3%(w/v)以上である。
基質は初期に一括して加えてもよく、分割して添加してもよい。微生物、又はその処理物の使用量は、20~72時間程度で反応が完了する量とすればよい。
反応は通常撹拌あるいは振盪しながら行えばよい。反応時間は基質濃度、微生物又はその処理物の量等により異なるが、20~72時間程度で終了させるのが好ましい。好ましくはガスクロマトグラフィー等の分析により、目的とする光学活性体の光学純度を測定して終点を決定するのがよい。
反応の進行に伴い、反応液のpHが徐々に低下あるいは上昇する場合は、適当なアルカリまたは酸を添加することにより培養液中のpHを至適範囲内にコントロールすればよい。例えば、アルカリとしては炭酸カルシウム懸濁液、炭酸ナトリウム溶液、炭酸カリウム、炭酸アンモニウのような炭酸アルカリ塩水溶液;水酸化ナトリウム水溶液、水酸化カリウム水溶液、水酸化カルシウム水溶液のような水酸化アルカリ塩水溶液;アンモニア水溶液等の通常酸を中和させるのに使用されるものを使用できる。また、酸としては、塩酸、燐酸等の通常アルカリを中和させるのに使用されるものを使用できる。
本発明の微生物、又はその処理物を3-ハロゲノ-2-メチル-1,2-プロパンジオールのエナンチオマー混合物に作用させることにより、立体選択的又は立体特異的に3-ハロゲノ-2-メチル-1,2-プロパンジオールのR体が分解される。
精製工程
この様にして得られた反応液中に残存する(S)-3-ハロゲノ-2-メチル-1,2-プロパンジオールは一般的な方法で回収することができる。例えば、反応液から菌体を遠心分離等で除いた後、上清をエバポレーターにより濃縮し、エーテル等の溶媒で抽出すればよい。さらに、この抽出液を無水硫酸マグネシウム等を用いて脱水した後、減圧下で溶媒を除去することにより、(S)-3-ハロゲノ-2-メチル-1,2-プロパンジオールのシロップを得ることができる。さらに、抽出、蒸留、各種クロマトグラフィーのような常法で精製してもよい。
(実施例)
以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。実施例中の%は特に記載のない限り%(w/v)を表す。
(合成例1)
3-クロロ-2-メチル-1,2-プロパンジオールの合成
有機合成用3Lのフラスコに、イオン交換水1700g、濃硫酸2.7gを添加し、反応液の温度を65-70℃に保ち、攪拌しながら2-メチル-エピクロルヒドリン1014.5gを滴下し、熟成も含め5時間反応させた。反応液中の2-メチル-エピクロルヒドリン及び3-クロロ-2-メチル-1,2-プロパンジオールの定量は、ガスクロマトグラフィー(GLサイエンス社製のカラム担体:PEG20M,60-80メッシュ(0.31-0.42mm))により行った。炭酸水素ナトリウムを加えて反応液のpHを6.0に調整した後、濃縮し、3-クロロ-2-メチル-1,2-プロパンジオールのシロップを1200g得た。
3-クロロ-2-メチル-1,2-プロパンジオールの光学純度の測定方法
3-クロロ-2-メチル-1,2-プロパンジオール250mgを1,2-ジクロロエタン10mLに溶解させ、4-ジメチルアミノピリジン600mgを加え、溶解後、冷却しながら塩化アセチル350μLを添加し、撹拌することによりアセチル化反応を行った。反応液に1N塩酸10mLを加えて撹拌し、静置分液後、水層を取り除いた。同様に5%炭酸水素ナトリウム10mLで洗浄し、続いて水10mLで洗浄した。水層を取り除き、有機層を硫酸マグネシウム(無水)で脱水、ろ過したものを下記条件でガスクロマトグラフィーにより分析に用いた。なお、光学純度はS体とR体の各チャートの面積を求め、次式により光学純度を求めた。
<計算式>
光学純度(%e.e.) =(S体の面積-R体の面積)/(S体の面積+R体の面積)×100

<GC条件>
カラム :CHIRALDEX G-BP (30mm×0.25mm I.D. Df=0.125μm)
検出器 :FID
スプリット比 :1/100
カラム流量(mL/min) :0.8
全流量(mL/min) :50
キャリアー :水素
カラム温度(℃) :110
検出器温度(℃) :250
注入量(μL) :2.0
R体のリテンションタイム:19分、S体のリテンションタイム:21分
(実施例1)
シュードモナスsp.DS-SI-5株を用いた反応
1.5w/v%ペプトン、1.75w/v%酵母エキス、1.0w/v%グリセリン、0.2w/v%硫酸アンモニウムからなる組成の培地100ml(pH6.8)を、500ml容のバッフル付き三角フラスコに入れ、121℃で20分間、加圧蒸気滅菌した。次いで、あらかじめ同栄養培地プレートで生育させたシュードモナスsp.DS-SI-5株を植菌し、30℃で24時間好気的に培養した。
1.5w/v%ペプトン、1.75w/v%酵母エキス、1.0w/v%グリセリン、0.2w/v%硫酸アンモニウムからなる組成の培地2.3L(pH6.8)を入れた5L容培養器を121℃、20分間加圧蒸気滅菌した。次いで上述した方法で得たシュードモナス(Pseudomonas)sp.DS-SI-5株の培養液100ml(4.2%(v/v)量)を上記培地に無菌的に接種し、30℃、500rpm、通気量0.2vvmでOD14.4となるまで培養した。なお、培養中のpHが徐々に低下するため、培養中において、培養液の最低pH(すなわち、培養中の培養液の最低pH)が5.1以上となるように、25%(w/w)NaOH水溶液を滴下しpHを制御した。すなわち、培養時間全体の23%において、培養液のpHを5.1に維持した。
培養後、合成例1で合成したラセミ体3-クロロ-2-メチル-1,2-プロパンジオール75.9g(3.3%)を加え30℃、500rpm、0.1vvmで24時間反応させた。反応中反応の進行によりpHが徐々に低下するので、25%(w/w)NaOH水溶液を滴下しpHを6.0に維持した。反応終了後、反応液を取り出し、遠心操作により菌体を除去し、上清液を得た。この上清液をエバポレーターで濃縮し、エーテルにより抽出した。続いて無水硫酸マグネシウムにより脱水後、減圧下でエーテルを除去し、3-クロロ-2-メチル-1,2-プロパンジオールのシロップを得、反応液中の3-クロロ-2-メチル-1,2-プロパンジオールの残存量、光学純度を測定した。反応終了後の3-クロロ-2-メチル-1,2-プロパンジオールの濃度は1.27%(残存率38.4%)であった。また、得られた3-クロロ-2-メチル-1,2-プロパンジオールは光学純度98.8%e.e.以上の(S)-3-クロロ-2-メチル-1,2-プロパンジオールであった。
(比較例1)
培養中のpHを制御せず、実施例1と同様に培養を行った。OD12.4であった。なお、培養中における培養液の最低pH(すなわち、培養中の培養液の最低pH)は4.6まで低下した。すなわち、培養時間全体の25%において、培養液のpHは4.6であった。基質の仕込み量は、実施例1に記載した方法と同じ方法で反応を行った。反応終了後の3-クロロ-2-メチル-1,2-プロパンジオールの濃度は1.47%(残存率44.5%)であった。また、得られた3-クロロ-2-メチル-1,2-プロパンジオールは光学純度74.6%e.e.以上の(S)-3-クロロ-2-メチル-1,2-プロパンジオールであった。
(実施例2)
培養中における培養液の最低pH(すなわち、培養中の培養液の最低pH)が5.5以上となるように制御し、OD13.2となるまで培養した以外は、実施例1に記載した方法と同じ方法で培養を行った。すなわち、培養時間全体の20%において、培養液のpHを5.5に維持した。反応終了後の3-クロロ-2-メチル-1,2-プロパンジオールの濃度は1.42%(残存率43%)であった。また、得られた3-クロロ-2-メチル-1,2-プロパンジオールは光学純度97.4%e.e.以上の(S)-3-クロロ-2-メチル-1,2-プロパンジオールであった。
(比較例2)
培養中における培養液の最低pH(すなわち、培養中の培養液の最低pH)が6.0以上となるように制御し、OD13.0となるまで培養した以外は、実施例1に記載した方法と同じ方法で培養を行った。すなわち、培養時間全体の15%において、培養液のpHを6.0に維持した。反応終了後の3-クロロ-2-メチル-1,2-プロパンジオールの濃度は1.71%(残存率51.8%)であった。また、得られた3-クロロ-2-メチル-1,2-プロパンジオールは光学純度77.7%e.e.の(S)-3-クロロ-2-メチル-1,2-プロパンジオールであった。
上記の結果を表1にまとめた。
Figure 0007014240000001
上記の結果より、培養工程において、培養中の培養液の最低pH、すなわち、培養中における培養液の最低pHを4.6超過6.0未満の範囲に制御することで、反応液中の基質濃度が3.3%(w/v)と高いにもかかわらず、短い反応時間で高い光学純度の(S)-3-クロロ-2-メチル-1,2-プロパンジオールを得ることができた。一方、培養中の培養液のpHを制御しなかった場合(比較例1)、(S)-3-クロロ-2-メチル-1,2-プロパンジオールの光学純度が74.6%e.eであった。また、培養中の培養液のpHを制御しても、培養中の培養液の最低pHが6.0以上で制御を行った場合(比較例2)、(S)-3-クロロ-2-メチル-1,2-プロパンジオールの光学純度は、77.7%e.eと低かった。

Claims (2)

  1. 3-ハロゲノ-2-メチル-1,2-プロパンジオールのエナンチオマー混合物に作用して、3-ハロゲノ-2-メチル-1,2-プロパンジオールのS体を残存させる能力を有する、シュードモナス(Pseudomonas)属に属する微生物を、培養開始時のpHが6.0以上、培養中の最低pHが4.6超過6.0未満の範囲となるように培養する培養工程と、
    前記培養工程で得られた微生物、又はその処理物を、3-ハロゲノ-2-メチル-1,2-プロパンジオールのエナンチオマー混合物と反応させる反応工程と、
    を含み、
    前記培養工程において、
    培養中のpHが、予め決めておいた最低pHとなった後は、培養中のpHを前記培養中の最低pH範囲に維持し、
    培養中のpHが、前記培養中の最低pH範囲内に制御されている期間が、培養時間全体の15%以上である(S)-3-ハロゲノ-2-メチル-1,2-プロパンジオールの製造方法。
  2. 微生物が、シュードモナス(Pseudomonas)sp.DS-SI-5株(国際寄託番号:FERM BP-7080)、シュードモナスニトロレデューセンス(Pseudomonas nitroreducens)DS-S-RP8株(国際寄託番号:FERM BP-7793)からなる群より選ばれる少なくとも1種以上である請求項1に記載の方法。
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