JP4781760B2 - エンジン - Google Patents

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JP4781760B2
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Description

本発明は、エンジンに関するものである。
下記特許文献1には、前後2本のバランサを備えたエンジンの2軸2次バランサ装置に関する技術が開示されている。
かかる2軸2次バランサ装置は、2本のバランサを互いに逆方向に回転させる必要があるため、一方のバランサには、クランク軸の回転動力をクランクギヤを介して直接的に伝達することができるが、他方のバランサには、クランクギヤとの間にアイドラギヤ等を介在させて動力を伝達しなければならない。
そこで、特許文献1では、クランクギヤの後方にクラッチギヤを配置してクランクギヤに噛み合わせるとともに、前側のバランサを前記クランクギヤに噛み合わせ、後側のバランサを前記クラッチギヤに噛み合わせるようにしている。
特公平2−52134号公報
特許文献1の技術は、後側のバランサに動力を伝達するためにクラッチギヤを用いているため、バランサ専用のアイドルギヤ等を備える必要がなく、部品点数減及びクランクケースのコンパクト化が可能である。
しかし、クラッチギヤは、変速装置に接続されるためにクランクケース内の配置に自由度が少なく、後側のバランサの配置も大きく制限されていた。バランサ装置は、振動低減のため、2本のバランサの相対的な配置を適切に設定することが重要であるため、一方のバランサの配置が制限されると、他方のバランサの配置も制限され、周辺部品との取り合いも含めて設計が困難となり、クランクケースのコンパクト化にも限度があった。
一方、上記バランサは、回転軸心に対して偏心したウエイトを備えており、このウエイトとクランク軸とは、回転方向の位相を適切に設定する必要がある。クランク軸とバランサとの位相合わせは、通常、双方のギヤの側面にポンチマーク等の刻印を設け、刻印同士を合わせることにより行われていた。
しかし、多気筒エンジンの場合、通常、クランク軸には複数のウエブが設けられており、クランクケース内のレイアウトの関係から、バランサに動力を伝達するクランクギヤを、ウエブとウエブの間に配置せざるを得ない場合がある。この場合、クランクギヤの側方には、ウエブが接近して配置されるため、クランクギヤにポンチ等によって刻印するのが困難になる。
また、前後2本のバランサには、クランク軸と位相を合わせるため、それぞれに刻印を設ける必要があるが、通常、2本のバランサは同じ部品が用いられるため、各バランサには、前用と後用の2つの刻印が付されることになる。しかし、双方の刻印が同じ種類(例えば、ポンチマーク)であると、どちらの刻印を用いて位相を設定すればよいかが判別し難くなる。
本発明は、以上のような実情に鑑みてなされたものであり、クランク軸の回転動力をバランサに伝達するバランサ駆動用ギヤをコンパクトに配置することを第1の目的とする。
また、本発明は、バランサに動力を伝達する伝導ギヤに対する目印を容易に形成できるようにすることを第2の目的とし、バランサに形成した2つの目印を容易に判別できるようにすることを第3の目的とする。
請求項1記載の発明は、クランク軸の回転動力で回転するバランサを備えているバランサ装置と、前記クランク軸に始動用動力を伝達して前記クランク軸を回転させるスタータモータと、を備えるエンジンにおいて、前記クランク軸は、外周部にギヤ歯が形成されるクランクギヤを含み、前記バランサ装置は、前記クランク軸と前記バランサとの間で、前記クランクギヤに歯合し、前記クランク軸から前記バランサへ動力を伝達するバランサ駆動用ギヤを備え、前記スタータモータは、前記バランサ駆動用ギヤを介して、前記クランク軸に始動用動力を伝達するようになっており、前記バランサ駆動用ギヤの軸心と、前記バランサの軸心と、前記スタータモータの出力軸心と、が三角形状に配置され、前記クランク軸の上方にシリンダを配置するとともに、後方に変速装置を配置し、前記シリンダの後方で前記変速装置の上方に、前記バランサ駆動用ギヤを配置し、前記スタータモータを、前記バランサ駆動用ギヤの後方で前記変速装置の上方に配置し、前記バランサを、前記バランサ駆動用ギヤの上方で前記シリンダの後方に配置している、ことを特徴とする。
これによれば、スタータ用フリーホイールギヤとバランサ駆動用ギヤとを、異なる軸心上に配置する場合に比べて、側方から見てコンパクトに配置することができる。
これによれば、部品の共用による部品点数減が可能になり、また、クラッチギヤ等に比べて配置の自由度が高いスタータモータのスタータ用フリーホイールギヤを、バランサ駆動用ギヤとして用いることによって、バランサの配置設計が容易に行え、コンパクトな配置も可能となる。また、始動時にしか利用されないスタータ用フリーホイールギヤを、バランサ駆動用ギヤとしても有効に活用することができる。
また、バランサ駆動用ギヤの軸心と、バランサの軸心と、スタータモータの出力軸心と、が三角形状に配置されているので、スタータモータと、スタータ用フリーホイールギヤ及びバランサ駆動用ギヤと、バランサとをコンパクトに配置することができる。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記クランクギヤは、前記クランク軸のうちで走行駆動力を伝達するための走行系クランクギヤとは、異なって形成される。
請求項3記載の発明は、請求項1又は2に記載の発明において、前記バランサ駆動用ギヤは、支軸に回転自在に支持されるとともに、前記支軸に回転自在に支持される中間ギヤがワンウェイクラッチを介して前記バランサ駆動用ギヤに連結され、前記中間ギヤ及び前記ワンウェイクラッチを介して、前記スタータモータからの動力が前記バランサ駆動用ギヤに伝達される。
請求項4記載の発明は、請求項1〜3のいずれか1つに記載の発明において、前記バランサは、2軸2次バランサ装置の一部を構成し、前記クランクギヤには、前記バランサとは異なる他のバランサが直接歯合される。
請求項記載の発明は、請求項2〜4のいずれか1つに記載の発明において、進行方向に略直角な方向に並んだ複数の気筒を有する並列複数気筒エンジンであって、前記走行系クランクギヤは、前記クランク軸よりも後方に配置されるクラッチギヤに走行系動力を伝達する。
請求項記載の発明は、請求項1〜3のいずれか1つに記載の発明において、前記バランサと、前記クランク軸の回転動力で回転する他のバランサとを備え、前記他のバランサが、前記クランク軸から伝導ギヤを介して動力が伝達され、前記伝導ギヤに、前記他のバランサに対する回転方向の位相を設定するための目印が形成され、前記伝導ギヤが、型成形されるとともに、前記目印が、前記伝導ギヤの成形と同時に型成形される。
これによれば、ポンチマーク等の機械加工による目印を形成し難い場所に伝導ギヤが配置される場合でも、容易に目印を設けることができる。
請求項記載の発明は、請求項1〜3のいずれか1つに記載の発明において、前記バランサと、前記クランク軸の回転動力で回転する他のバランサとを備え、双方の前記バランサが同一の部品で構成され、双方の前記バランサに、回転方向の位相を設定するための各バランサ用の2つの目印が設けられ、該2つの目印が、互いに異なる形態とされている。
これによれば、各バランサの位相合わせに用いる目印を容易に判別することができる。
図1は、本発明の実施形態にかかるエンジンの左側面図である。このエンジン10は、主として自動二輪車に用いられるものであり、クランクケース11と、該クランクケース11の上部に設けられたシリンダヘッド12と、クランクケース11の下部に設けられたオイルパン13とを供えている。
クランクケース11内には、シリンダ14と、クランク室15と、ミッション室16と、ブリーザー室17と、バランサ室18とが形成されている。クランクケース11は、シリンダ14、クランク室15の上部、ミッション室16の上部、ブリーザー室17を構成する上部ケース21と、クランク室15の下部及びミッション室16の下部を構成する下部ケース22とで構成され、上部ケース21と下部ケース22とは合面23でボルト等により接合されている。
合面23は、水平線に対してやや前下がり傾斜状に配置され、シリンダ14の軸線O7は、鉛直線に対してやや前傾状に配置されている。ブリーザー室17とバランサ室18とは、シリンダ14の後方でミッション室16の上方に、左右に並んで配置され、上端が共通の蓋78によって閉鎖されている。ブリーザー室17の後方にはスタータモータ68が配置されている。
このエンジン10は、進行方向に略直角な方向に並んだ複数の気筒を有する並列複数気筒エンジン(例えば並列4気筒エンジン)であり、シリンダヘッド12の前部であって各気筒の排気ポートには、排気管25が接続されている。該排気管25は、エンジン10の前側を通って下方に延びると共に、後方へ屈曲してエンジン10の下側を通り、さらに後方に延びている。また、シリンダ14の前部(排気側)には、冷却水用供給ホース26の一端が接続されており、該供給ホース26の他端はエンジン10の左側部に設けられたウォーターポンプ27の吐出口27Aに接続されている。ウォーターポンプ27の吸込口27Bには、吸引ホース28の後端が接続され、吸引ホース28の前端は、ラジエータ29のタンク30に接続されている。シリンダヘッド12の後部であって各気筒の吸気ポートには、スロットルボディ31が接続されており、該スロットルボディ31を介してエンジン10に混合気が供給される。エンジン10の左側部でウォーターポンプの前側には、ゼネレーター32が設けられ、該ゼネレーター32のロータがクランク軸33の端部に接続されている。
図2は、エンジン10内の動力伝達系を概略的に示す右側面図である。クランク軸33は、クランク室15に軸心O1を左右方向に向けて配置されており、クランク軸33のクランクピン34にはコンロッド35の大端部が連結され、コンロッド35の小端部にはピストン36が連結されている。ピストン36は、シリンダ14に摺動自在に嵌合している。
クランク室15の後方のミッション室16には、変速装置37が配置されており、該変速装置37は、クランク軸33と略平行に入力軸38及び出力軸39を備えるとともに、入力軸38と出力軸39との間で動力を伝達する変速ギヤ群40を備えている。入力軸38の端部にはクラッチギヤ41が設けられ、該クラッチギヤ41は、クランク軸33に設けられたクランクギヤ45bに噛み合っている。出力軸39は、図示しないチェーン伝導機構等を介して走行系動力を出力する。
図3は、図2のIII−III矢視断面図である。クランク軸33は、軸方向に複数のウエブ45a〜45dを並設するとともに、両端部や各ウエブ45a〜45d間にジャーナル部46a〜46c及びクランクピン47a,47bを設けてなり、ウエブ45a〜45d、ジャーナル部46a〜46c、クランクピン47a,47bは、鍛造によって一体に型成形されている。本実施形態のエンジン10は並列4気筒であるため、クランク軸33には8つのウエブが設けられ、右から2番目と3番目(左から7番目、6番目)のウエブ45b,45cは、外周にギヤ歯を形成したクランクギヤを構成している。右から2番目のクランクギヤ45bには、クラッチギヤ41が噛み合っている。
〔スタータ装置の構成〕
図4は、図2のIV−IV矢視断面図である。クランク軸33の右から3番目のクランクギヤ(伝導ギヤ)45cには、スタータ用フリーホイールギヤ61が噛み合っている。スタータ用フリーホイールギヤ61は、クランクケース11に支持された支軸62に軸受63を介して回転自在に支持され、さらに、支軸62には、第1中間ギヤ64が回転自在に支持されており、スタータ用フリーホイールギヤ61は、第1中間ギヤ64にワンウェイクラッチ65を介して連結されている。したがって、スタータ用フリーホイールギヤ61は、第1中間ギヤ64に対して一方向に一体回転し、他方向に相対回転するようになっている。
前記第1中間ギヤ64は、第2中間ギヤ66に噛み合っている。第2中間ギヤ66は支軸71に回転自在に支持され、支軸71には、第3中間ギヤ67が第2中間ギヤ66と一体回転自在に支持されている。第3中間ギヤ67は、スタータモータ68の出力軸69に設けた出力ギヤ70に噛み合っている。したがって、スタータモータ68の作動により、第3中間ギヤ67、第2中間ギヤ66、第1中間ギヤ64、スタータ用フリーホイールギヤ61、クランクギヤ45cを経てクランク軸33に始動用動力が伝達されるようになっている。
〔バランサ装置の構成〕
図2に示すように、クランクケース11内には、2軸2次バランサ装置が設けられている。該2軸2次バランサ装置は、前後2本のバランサ51,52を備えており、前側のバランサ51は、クランク軸33の前方にクランク軸33と略平行に配置され、後側のバランサ52は、クランク軸33の後斜め上方であってシリンダ14の後方に、クランク軸33と略平行に配置されている。前側のバランサ51のバランサ軸55と、クランク軸33と、変速装置37の出力軸39とは、クランクケース11の上部ケース21と下部ケース22との合面23に配置されている。後側のバランサ52は、バランサ室18内に配置されている。
図3に示すように、前後のバランサ51,52は、同一の部品によって構成されており、クランクケース11に支持されたバランサ軸55と、該バランサ軸55に軸受56を介して回転自在に支持されたバランサウエイト57と、該バランサウエイト57にダンパ58を介して連結されたバランサギヤ59とを備えている。前側のバランサ51のバランサギヤ59は、クランクギヤ45cに噛み合い、クランク軸33から直接的に回転動力が伝達されるようになっている。
後側のバランサ52のバランサギヤ59には、前述のスタータ用フリーホイールギヤ61が噛み合い、該スタータ用フリーホイールギヤ61は、前記クランクギヤ45cに噛み合っている。したがって、後側のバランサ52は、スタータ用フリーホイールギヤ61を介してクランク軸33から回転動力が伝達されるようになっている。
すなわち、スタータ用フリーホイールギヤ61は、図4に示すように、スタータモータ68からクランク軸33へ始動用動力を伝達する機能だけでなく、図3に示すように、後側のバランサ52に動力を伝達する”バランサ駆動用ギヤ”としても機能するようになっている。
図2において、スタータモータ68は、クランク軸33及びシリンダ14の後方で変速装置37(ミッション室16)の上方に配置されている。スタータモータ68の出力軸69と軸心O6と、スタータ用フリーホイールギヤ(バランサ駆動用ギヤ)61及び第1中間ギヤ64の軸心O3と、第2,第3中間ギヤ66,67の軸心O5とは、側方から見て略一直線上に並んでいる。また、スタータモータ68の出力軸69の軸心O6と、スタータ用フリーホイールギヤ(バランサ駆動用ギヤ)61及び第1中間ギヤ64の軸心O3と、後側のバランサ52の軸心O4とは、側方から見て三角形状に配置されており、これらは、シリンダ14の後方で、ミッション室16上方のスペースに収められている。
なお、スタータモータ68は、図4に示すように、出力軸69(出力ギヤ70)がクランクケース11内に挿入され、モータ本体68Aをクランクケース11の外面に取り付けられている。
図5は、クランクギヤ45cと、前側のバランサ51のバランサギヤ59の側面図である。クランクギヤ45cの外周部には、バランサ51との位相を合わせるための目印74が形成されている。この目印74は、図3及び図4に示すように、クランクギヤ45cの歯の近傍を切欠く(凹ませる)ことによって構成されており、クランク軸33を鍛造成型する際に、同時に型成形されるようになっている。本実施形態の場合、クランク軸33は、2つの割型によって成型され、図5に1点差線で示す位置Yが割型の割面となっている。目印74は、一方の割型に突起を設けることによって成型され、クランクギヤ45cの型抜き方向Xの外端部に設けられるようになっている。
バランサギヤ59の側面には、クランクギヤ45cに設けた目印74に対応する目印75が設けられており、本実施形態の目印75は、ポンチマークよりなる点状の刻印とされている。クランクケース11に前側のバランサ51を組み込むには、クランクギヤ45cの目印74に、バランサギヤ59の目印75を合わせながら、両ギヤ45c、59を噛み合わせる。
また、バランサギヤ59の側面には、前記ポンチマークによる目印75の他に、切り込み線よりなる線状の目印76が形成されている。この切り込み線76は、後側のバランサ52をクランクケース11内に組み込むときの目印となる。具体的には、図6に示すように、後側のバランサ52は、クランクケース11の後上部に形成したバランサ室18の開口77から若干突出して配置され、この開口77に取り付けた蓋体78で覆われるようになっている。そして、バランサ52は、切り込み線76を開口77と蓋体78との合面79に沿わせながら、クランクケース11に組み込むようになっている。
〔本実施形態の作用効果〕
以上の構成によって、本実施形態は次の作用効果を奏する。
(1)図3及び図4に示すように、クランク軸33から後側のバランサ52に動力を伝達するバランサ駆動用ギヤとして、スタータモータ68からクランク軸33に始動用動力を伝達するスタータ用フリーホイールギヤ61を用いているので、別々のギヤを用いる場合に比べて、部品点数減及びクランクケースのコンパクト化を図ることができる。特に、バランサ駆動用ギヤとスタータ用フリーホイールギヤとは、1つの軸心O3上に配置されることになるため、側方から見てコンパクトに構成することができる。
また、クラッチギヤ41等に比べて配置の自由度が高いスタータモータ68のスタータ用フリーホイールギヤ61を、後側のバランサ52用としても用いることによって、バランサ52の配置設計が容易に行え、よりコンパクトな配置も可能となる。また、始動時にしか利用されないスタータモータ68のスタータ用フリーホイールギヤ61を、バランサ駆動用ギヤとしても有効に活用することができる。
(2)図2に示すように、スタータモータ68の出力軸心O6と、後側のバランサ52の軸心O4と、スタータ用フリーホイールギヤ(バランサ駆動用ギヤ)61の軸心O3とが、三角形状に配置され、また、スタータ用フリーホイールギヤ(バランサ駆動用ギヤ)61の軸心O3とスタータモータ68の出力軸心O6とを結ぶ線分Z1と、スタータ用フリーホイールギヤ(バランサ駆動用ギヤ)61の軸心O3と後側のバランサ52の軸心O4とを結ぶ線分Z2と、が鋭角に配置されているので、スタータモータ68、後側のバランサ52、スタータ用フリーホイールギヤ(バランサ駆動用ギヤ)61をコンパクトに配置することができる。
(3)図2に示すように、シリンダ14の後方で変速装置37の上方のスペースに、スタータモータ68、後側のバランサ52、スタータ用フリーホイールギヤ(バランサ駆動用ギヤ)61を三角形状に配置しているので、これらを、駆動系動力(走行系動力)の伝達部品(クランク軸33,変速装置37等)から若干離れた位置にコンパクトに配置することができ、クランクケース10への組付けも容易に行うことができる。
(4)図3及び図5に示すように、クランクギヤ45cに設けた目印74は、クランク軸33(クランクギヤ45c)と同時に型成形されるので、当該目印74を簡単に設けることができる。特に、本実施形態のように、クランクギヤ45cが、略同径の他のクランクギヤ45bと並設されている場合、クランクギヤ45cの側面にポンチ等の機械加工を施しがたくなっているため、型成形により目印74を形成することが一層有効である。
(5)バランサ51,52は、前用と後用とが同一の部品で構成され、バランサギヤ59には、図5及び図6に示すように、クランク軸33との回転方向の位相を設定するための前用と後用の2つの目印75,76が形成されている。2つの目印75,76は、ポンチマーク75と切り込み線76の異なる形態になっているので、バランサ51,52を前用又は後用として用いる場合に、どちらの目印75,76を用いればよいかを容易に判別できる。
〔他の実施形態〕
(1)バランサギヤ59に形成した2つの目印75,76は、ポンチマークや切り込み線に限らず、他の形態(例えば、△、□等のマーク)にすることができる。
(2)クランクギヤ45cに形成した目印74は、凹みとするに限らず突起とすることもできる。この場合、クランクギヤ45cを成型する割型に凹みを形成すればよい。また、凹みは、型抜きの観点から割面Yの近傍に形成するのが好ましい。
(3)目印74を形成するギヤは、クランク軸33に一体成型したクランクギヤ45cに限らず、他の動力伝達用の伝導ギヤであってよい。
(4)クランク軸33は、鍛造による型成形に限らず鋳造による型成形とすることができる。
(5)スタータモータ68は、スタータ用フリーホイールギヤ(バランサ駆動用ギヤ)61の上方に配置することができ、後側のバランサ52は、スタータ用フリーホイールギヤ(バランサ駆動用ギヤ)61の後方に配置することができる。
(6)バランサ駆動用ギヤとスタータ用フリーホイールギヤとは、別々のギヤで構成するともに同一軸心上に配置することができる。
本発明は、自動二輪車や自動四輪車等の車両用など、各種エンジンに好適に利用することができる。
本発明の実施形態にかかるエンジンの左側面図である。 エンジン内の動力伝達系を概略的に示す右側面図である。 図2のIII−III矢視断面図である。 図2のIV−IV矢視断面図である。 クランクギヤと前側のバランサギヤの側面図である。 後側のバランサギヤの側面図である。
10 エンジン
14 シリンダ
16 ミッション室
33 クランク軸
51 前側のバランサ
52 後側のバランサ
37 変速装置
61 スタータ用フリーホイールギヤ、バランサ駆動用ギヤ
68 スタータモータ
69 スタータモータの出力軸
55 バランサ軸
59 バランサギヤ
45c クランクギヤ

Claims (7)

  1. クランク軸の回転動力で回転するバランサを備えているバランサ装置と、前記クランク軸に始動用動力を伝達して前記クランク軸を回転させるスタータモータと、を備えるエンジンにおいて、
    前記クランク軸は、外周部にギヤ歯が形成されるクランクギヤを含み、
    前記バランサ装置は、前記クランク軸と前記バランサとの間で、前記クランクギヤに歯合し、前記クランク軸から前記バランサへ動力を伝達するバランサ駆動用ギヤを備え、
    前記スタータモータは、前記バランサ駆動用ギヤを介して、前記クランク軸に始動用動力を伝達するようになっており、
    前記バランサ駆動用ギヤの軸心と、前記バランサの軸心と、前記スタータモータの出力軸心と、が三角形状に配置され、
    前記クランク軸の上方にシリンダを配置するとともに、後方に変速装置を配置し、
    前記シリンダの後方で前記変速装置の上方に、前記バランサ駆動用ギヤを配置し、
    前記スタータモータを、前記バランサ駆動用ギヤの後方で前記変速装置の上方に配置し、前記バランサを、前記バランサ駆動用ギヤの上方で前記シリンダの後方に配置している、ことを特徴とする、エンジン。
  2. 前記クランクギヤは、前記クランク軸のうちで走行駆動力を伝達するための走行系クランクギヤとは、異なって形成される、請求項1記載のエンジン。
  3. 前記バランサ駆動用ギヤは、支軸に回転自在に支持されるとともに、
    前記支軸に回転自在に支持される中間ギヤがワンウェイクラッチを介して前記バランサ駆動用ギヤに連結され、前記中間ギヤ及び前記ワンウェイクラッチを介して、前記スタータモータからの動力が前記バランサ駆動用ギヤに伝達される、請求項1又は2に記載のエンジン。
  4. 前記バランサは、2軸2次バランサ装置の一部を構成し、
    前記クランクギヤには、前記バランサとは異なる他のバランサが直接歯合される、請求項1〜3のいずれか1つに記載のエンジン。
  5. 進行方向に略直角な方向に並んだ複数の気筒を有する並列複数気筒エンジンであって、
    前記走行系クランクギヤは、前記クランク軸よりも後方に配置されるクラッチギヤに走行系動力を伝達する、請求項2〜4のいずれか1つに記載のエンジン。
  6. 前記バランサと、前記クランク軸の回転動力で回転する他のバランサとを備え、前記他のバランサが、前記クランク軸から伝導ギヤを介して動力が伝達され、
    前記伝導ギヤに、前記他のバランサに対する回転方向の位相を設定するための目印が形成され、前記伝導ギヤが、型成形されるとともに、前記目印が、前記伝導ギヤの成形と同時に型成形される、請求項1〜3のいずれか1つに記載のエンジン。
  7. 前記バランサと、前記クランク軸の回転動力で回転する他のバランサとを備え、双方の前記バランサが同一の部品で構成され、双方の前記バランサに、回転方向の位相を設定するための各バランサ用の2つの目印が設けられ、該2つの目印が、互いに異なる形態とされている、請求項1〜3のいずれか1つに記載のエンジン。
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