JP4778736B2 - 広角ズームレンズ系 - Google Patents

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Description

本発明は、一眼レフカメラ用、特にデジタル一眼レフ(SLR)カメラ用として好適な広角ズームレンズ系に関する。
デジタルSLRカメラは、撮像素子サイズが銀塩SLRカメラのフィルムサイズより小さいことから、より広角(短焦点距離)の光学系が必要となる。このような広角ズームレンズ系としては、例えば、特開平10-325923号公報、特開平11-174328号公報、特開2004-240038号公報、及び特開2002-287031号公報で提案されるような、負正の2群ズームレンズ系又は負正負正の4群ズームレンズ系がよく用いられている。
特開平10-325923号公報 特開平11-174328号公報 特開2004-240038号公報 特開2002-287031号公報
従来の広角ズームレンズ系は、変倍比が2倍程度のものがほとんどであり、2倍を超えるものでも、APSCサイズのような画面サイズの小さい撮像素子用の広角ズームレンズ系では、画角が100°を越えるものは知られていない。
特開平10-325923号公報の広角ズームレンズ系は、100゜に近い十分な画角を有しているが、変倍比は2倍以下である。特開平11-174328号公報の広角ズームレンズ系は、変倍比が2.8倍程度であるが、十分な画角は得られない。特開2004-240038号公報、特開2002-287031号公報の広角ズームレンズ系はそれぞれ、変倍比が2.2倍程度、2倍程度であって、画角も不十分である。
本発明は、小型の撮像素子を備えるデジタルSLR用に好適な、短焦点距離端の画角が100°程度と広く、かつ変倍比(ズーム比)が2.5から3倍程度の広角ズームレンズ系を得ることを目的とする。
本発明の広角ズームレンズ系は、第1の態様では、物体側から順に、負の屈折力の第1レンズ群、正の屈折力の第2レンズ群、負の屈折力の第3レンズ群、及び正の屈折力の第4レンズ群からなり、短焦点距離端から長焦点距離端への変倍に際し、第1レンズ群と第2レンズ群のレンズ群間隔が減少し、第2レンズ群と第3レンズ群のレンズ群間隔が増大し、第3レンズ群と第4レンズ群のレンズ群間隔が減少する広角ズームレンズ系において、次の条件式(1)、(2)及び(3)を満足することを特徴としている。
(1)0.9<f2/ft<1.2
(2)2.9<f4/fw<3.4
(3)1.3<|f1|/fw<1.5(f1<0)
但し、
fi;第iレンズ群の焦点距離(i=1から4)、
ft;長焦点距離端の全系の焦点距離、
fw;短焦点距離端の全系の焦点距離、
である。
この第1の態様では、第1レンズ群は、物体側から順に少なくとも、物体側に凸の負メニスカスレンズ、物体側に凸の負メニスカスレンズ、像側に凹の負レンズ、及び正レンズを含むことが好ましい。
本発明の広角ズームレンズ系は、第2の態様では、物体側から順に、負の屈折力の第1レンズ群、正の屈折力の第2レンズ群、負の屈折力の第3レンズ群、及び正の屈折力の第4レンズ群からなり、短焦点距離端から長焦点距離端への変倍に際し、第1レンズ群と第2レンズ群のレンズ群間隔が減少し、第2レンズ群と第3レンズ群のレンズ群間隔が増大し、第3レンズ群と第4レンズ群のレンズ群間隔が減少する広角ズームレンズ系において、負の屈折力の第1レンズ群は物体側から順に、正レンズ、物体側に凸の負メニスカスレンズ、物体側に凸の負メニスカスレンズ、像側に凹の負レンズ、及び正レンズからなること、及び次の条件式(1)及び(2)を満足することを特徴としている。
(1)0.9<f2/ft<1.2
(2)2.9<f4/fw<3.4
但し、
fi;第iレンズ群の焦点距離(i=1から4)、
ft;長焦点距離端の全系の焦点距離、
fw;短焦点距離端の全系の焦点距離、
である。
この第2の態様では、本発明の広角ズームレンズ系は、次の条件式(3)を満足することが好ましい。
(3)1.3<|f1|/fw<1.5(f1<0)
本発明の広角ズームレンズ系は、次の条件式(4)を満足することが好ましい。
(4)1.0<|f3|/ft<1.5(f3<0)
第2レンズ群は、一組の正の屈折力の接合レンズと正レンズからなることが好ましい。
第3レンズ群は、二組の負の屈折力の接合レンズからなることが好ましい。
第4レンズ群は、一組の接合レンズと二枚の正レンズ、あるいは二組の接合レンズと正レンズからなることが好ましい。
本発明によれば、画角が100°程度と広く、かつ変倍比(ズーム比)が2.5から3倍程度の広角ズームレンズ系を得ることができる。
本実施形態の広角ズームレンズ系は、図13の簡易移動図に示すように、物体側から順に、負の屈折力の第1レンズ群10、正の屈折力の第2レンズ群20、負の屈折力の第3レンズ群30、及び正の屈折力の第4レンズ群40からなり、短焦点距離端(W)から長焦点距離端(T)へのズーミングに際し、第1レンズ群10は一旦像側に移動してからUターンして物体側に移動し、第2レンズ群20、第3レンズ群30及び第4レンズ群40はそれぞれ物体側に単調に移動する。このとき、第1レンズ群10と第2レンズ群20のレンズ群間隔は、最初は大きく減少した後徐々に減少し、第2レンズ群20と第3レンズ群30のレンズ群間隔は単調に増大し、第3レンズ群30と第4レンズ群40のレンズ群間隔は単調に減少し、第4レンズ群40と像面の間隔は単調に増大する。絞りSは、第2レンズ群20または第3レンズ群30と一緒に移動する。
条件式(1)は、第2レンズ群の焦点距離と長焦点距離端における全系の焦点距離の比に関する条件式である。条件式(1)の上限を超えて、第2レンズ群の正のパワーが弱くなると、所望の焦点距離を達成するためには第4レンズ群に強い正のパワーを与える必要がある。この場合には、短焦点距離端における倍率色収差が良好に補正できない。条件式(1)の下限を超えて、第2レンズ群の正のパワーが強くなると、特に長焦点距離端における球面収差及びコマ収差が大きく発生してしまう。
条件式(2)は、第4レンズ群の焦点距離と短焦点距離端における全系の焦点距離の比に関する条件式である。条件式(2)の上限を超えて、第4レンズ群の正のパワーが弱くなると、歪曲収差が良好に補正できない。条件式(2)の下限を超えて、第4レンズ群の正のパワーが強くなると、球面収差及びコマ収差が大きくなり、補正が困難になる。また、短焦点距離端における倍率色収差を良好に補正できない。
条件式(3)は、第1レンズ群の焦点距離と短焦点距離端における全系の焦点距離の比に関する条件式である。条件式(3)の上限を超えて、第1レンズ群の負のパワーが弱くなると、所望のバックフォーカスを確保するために、第3レンズ群の負のパワーを強くしなければならず、球面収差及びコマ収差が補正過剰となる。条件式(3)の下限を超えて、第1レンズ群の負のパワーが強くなると、短焦点距離端における歪曲収差及び非点収差が大きくなり補正が困難になる。また、第2レンズ群に強い正のパワーが必要となるため、長焦点距離端において球面収差が大きくなり補正が困難になる。
条件式(4)は、第3レンズ群の焦点距離と長焦点距離端における全系の焦点距離の比に関する条件式である。条件式(4)の上限を超えて、第3レンズ群の負のパワーが弱くなると、ズーム(変倍)全域での像面湾曲や球面収差の補正が不十分となる。条件式(4)の下限を超えて、第3レンズ群の負のパワーが強くなると、球面収差、コマ収差、及び非点収差等が補正過剰となる。
第1レンズ群は、具体的には例えば、物体側から順に、物体側に凸の負メニスカスレンズ、物体側に凸の負メニスカスレンズ、像側に凹の負レンズ、及び正レンズを含む構成とすることができる。
第1レンズ群は、より具体的には、物体側から順に、物体側に凸の負メニスカスレンズ、物体側に凸の負メニスカスレンズ、正レンズ、像側に凹の負レンズ、及び正レンズから構成することもできる。
第1レンズ群の最も物体側のレンズ(物体側に凸の負メニスカスレンズ)に非球面を用いることによって、広角ズームレンズ系(レンズ系)で発生する歪曲収差及び非点収差を良好に補正することができる。非球面は、レンズの周辺に行くに従って負のパワーが弱くなる形状をしている。この非球面を第1レンズ群の最も物体側のレンズの物体側の面に用いると、特に歪曲収差を良好に補正することができる。または、この非球面を第1レンズ群の最も物体側のレンズの像側の面に用いると、第1レンズ群の最も物体側のレンズの厚み(物体側中心から像側コバ面までの距離)を薄くすることができる。
第1レンズ群は、例えば、2枚の負メニスカスレンズのうち、物体側に配置される負メニスカスレンズの物体側に正レンズを配置することもできる。この正レンズは好ましくは、両凸正レンズであることがよい。すなわち、第1レンズ群は、物体側から順に、両凸正レンズ、物体側に凸の負メニスカスレンズ、物体側に凸の負メニスカスレンズ、像側に凹の負レンズ、及び正レンズから構成することができる。2枚の負メニスカスレンズのうち、像側に配置される負メニスカスレンズを合成樹脂製非球面レンズにすると、歪曲収差及び非点収差を補正することができる。そして、最も物体側に両凸正レンズを配置すると、合成樹脂製非球面レンズの歪曲収差を補正することができる。
合成樹脂製レンズは耐久性に乏しいため、最も物体側のレンズに使用することは好ましくない。そして、径が大きすぎると、コバ厚が大きくなり、温度変化による収差の変動が大きくなるため好ましくない。そのため、第1レンズ群のレンズのうちで比較的小径なレンズ(2枚の負メニスカスレンズのうち、像側に配置される負メニスカスレンズ)に合成樹脂製非球面レンズを使用することがよい。負メニスカスレンズの曲率の小さい面に非球面を設けると、レンズ周辺部の曲率を大きく(緩く)することができ、温度変化による収差の変化を小さくすることができる。
第2レンズ群は、具体的には例えば、一組の接合レンズと正レンズから構成することができる。第2レンズ群は、より具体的には、物体側から順に、負レンズと正レンズの接合レンズ、正レンズから構成することができる。全体として正の屈折力の第2レンズ群は、群内の接合レンズが全体として正の屈折力を有することによって、第2レンズ群内で発生する球面収差、及びコマ収差を良好に補正することができる。
第3レンズ群は、具体的には例えば、二組の接合レンズから構成することができる。第3レンズ群は、より具体的には、物体側から順に、正レンズと負レンズの接合レンズ、負レンズと正レンズの接合レンズから構成することができる。第3レンズ群は、全体として負の屈折力を有することによって、高次の球面収差及びコマ収差を発生させず、所定の屈折力を得ることができる。また、第3レンズ群の最も像側に、像側に凸の正レンズを配置すると、非点収差を良好に補正することができる。
第4レンズ群は、具体的には例えば、一組の接合レンズと二枚の正レンズ、あるいは二組の接合レンズと正レンズから構成することができる。第4レンズ群は、より具体的には、物体側から順に、正レンズ、正レンズと負レンズの接合レンズ、及び正レンズから構成することができる。または、物体側から順に、正レンズと負レンズの接合レンズ、正レンズと負レンズの接合レンズ、及び正レンズから構成することができる。第4レンズ群は、三枚の正レンズを含むことができる。
条件式(5)は、第4レンズ群の最も物体側の正レンズのアッベ数(Np1)に関する条件式であり、条件式(6)は、真ん中の正レンズのアッベ数(Np2)に関する条件式である。
(5)Np1>70
(6)Np2>65
最も物体側の正レンズは、より好ましくは、次の条件式(5’)を満足するのがよい。
(5’)Np1>80
条件式(5)及び(6)を満たすことによって、倍率色収差を良好に補正することが容易となる。真ん中の正レンズの像側には、さらに正レンズを配置し、この正レンズ(最も像側の正レンズ)の正のパワーを適度に分配すると、球面収差及びコマ収差の発生をより容易に抑えることができる。
次に具体的な実施例を示す。諸収差図及び表中、SAは球面収差、SCは正弦条件、球面収差で表される色収差(軸上色収差)図及び倍率色収差図中のd線、g線、C線はそれぞれの波長に対する収差、Sはサジタル、Mはメリディオナル、Wは半画角(゜)、FはFナンバー、fは全系の焦点距離、fBはバックフォーカス、rは曲率半径、dはレンズ厚またはレンズ間隔、Nd はd線の屈折率、νはアッベ数を示す。F、f、W、fB、及び変倍に伴って間隔が変化するレンズ間隔の値(d値)は、短焦点距離端-中間焦点距離-長焦点距離端の順に示している。
また、回転対称非球面は次式で定義される。
x=cy2/[1+[1-(1+K)c2y2]1/2]+A4y4+A6y6+A8y8+A10y10+A12y12・・・
(但し、cは曲率(1/r)、yは光軸からの高さ、Kは円錐係数、A4、A6、A8、・・・・・は各次数の非球面係数)
図1ないし図4と表1は本発明による広角ズームレンズ系の実施例1を示している。図1は短焦点距離端におけるレンズ構成図、図2はその諸収差図、図3は長焦点距離端におけるレンズ構成図、図4はその諸収差図、表1はその数値データである。
本実施例の広角ズームレンズ系は、物体側から順に、負の第1レンズ群10、正の第2レンズ群20、絞りS、負の第3レンズ群30、及び正の第4レンズ群40からなる。第1レンズ群10は、物体側から順に、両凸正レンズ、物体側に凸の2枚の負メニスカスレンズ、物体側の面に合成樹脂材料による非球面層が接着形成されている負レンズ、及び正レンズからなる。第2レンズ群20は、物体側から順に、負レンズと正レンズの貼合せレンズ、及び正レンズからなる。第3レンズ群30は、物体側から順に、正レンズと負レンズの貼合せレンズ、及び負レンズと正レンズの貼合せレンズからなる。第4レンズ群40は、物体側から順に、正レンズと負レンズの貼合せレンズ、正レンズと負レンズの貼合せレンズ、及び正レンズからなる。第4レンズ群40中の最も像側の正レンズの物体側の面には、合成樹脂材料による非球面層が接着形成されている。絞りSは、第17面(第3レンズ群30)の極から前方1.60にある。
(表1)
F = 1: 4.1 - 4.1 - 4.1
f = 12.35 - 18.00 - 27.20
W = 50.5 - 38.5 - 27.3
fB = 39.10 - 45.23 - 56.19
面NO. r d Nd ν
1 858.206 2.45 1.78590 44.2
2 -858.206 0.20 - -
3 75.826 2.00 1.80400 46.6
4 18.361 6.20 - -
5 36.116 2.20 1.52538 56.3
6* 17.815 10.90 - -
7* 179.763 0.20 1.52972 42.7
8 94.285 1.40 1.80400 46.6
9 21.748 0.67 - -
10 23.242 4.79 1.67270 32.1
11 125.165 22.74-11.23-3.73 - -
12 80.962 1.20 1.80518 25.4
13 16.554 4.04 1.59551 39.2
14 -81.310 1.63 - -
15 27.064 3.48 1.56732 42.8
16 -52.067 2.92-8.49-15.71 - -
17 -1135.057 1.78 1.51633 64.1
18 -34.252 1.10 1.80400 46.6
19 73.268 1.03 - -
20 -40.185 1.10 1.80440 39.6
21 19.677 4.13 1.84666 23.8
22 -81.952 16.61-11.04-3.82 - -
23 35.503 5.98 1.49700 81.6
24 -16.308 1.20 1.80400 46.6
25 -21.919 0.10 - -
26 -948.014 4.68 1.49700 81.6
27 -18.857 1.00 1.80610 33.3
28 114.003 0.67 - -
29* 407.185 0.10 1.52972 42.7
30 407.185 3.70 1.48749 70.2
31 -27.300 - - -
*は回転対称非球面。
非球面データ(表示していない非球面係数は0.00である。);
面NO K A4 A6 A8
6 0.00 -0.42793×10-4 -0.63602×10-8
7 0.00 0.45876×10-5 0.63267×10-7 0.12729×10-9
29 0.00 -0.20106×10-4 -0.22331×10-8 0.16723×10-10
図5ないし図8と表2は本発明による広角ズームレンズ系の実施例2を示している。図5は短焦点距離端におけるレンズ構成図、図6はその諸収差図、図7は長焦点距離端におけるレンズ構成図、図8はその諸収差図、表2はその数値データである。基本的なレンズ構成は、実施例1と同様である。絞りSは、第17面(第3レンズ群30)の極から前方0.80にある。
(表2)
F = 1: 4.1 - 4.1 - 4.1
f = 12.35 - 18.03 - 27.20
W = 50.5 - 38.4 - 27.2
fB = 37.90 - 43.44 - 52.75
面NO. r d Nd ν
1 788.461 2.53 1.80610 40.9
2 -788.461 0.20 - -
3 83.994 2.00 1.80400 46.6
4 18.402 5.53 - -
5 31.074 2.20 1.52538 56.3
6* 17.500 11.22 - -
7* 212.480 0.20 1.52972 42.7
8 99.655 1.50 1.80400 46.6
9 23.084 0.61 - -
10 24.224 4.81 1.63980 34.5
11 144.463 24.10-12.03-4.26 - -
12 61.343 1.20 1.84666 23.8
13 17.373 5.86 1.56732 42.8
14 -79.677 0.10 - -
15 27.153 3.42 1.60342 38.0
16 -54.987 3.10-8.04-14.76 - -
17 -115.535 2.02 1.80518 25.4
18 -33.422 1.10 1.80400 46.6
19 88.469 0.90 - -
20 -40.996 1.10 1.80100 35.0
21 14.259 5.29 1.80518 25.4
22 -149.607 15.11-10.17-3.45 - -
23 35.293 5.68 1.49700 81.6
24 -16.337 1.20 1.83400 37.2
25 -21.435 0.10 - -
26 4353.677 4.86 1.49700 81.6
27 -18.605 1.00 1.80610 33.3
28 127.381 0.79 - -
29* -2100.845 0.10 1.52972 42.7
30 -2100.845 3.59 1.48749 70.2
31 -26.657 - - -
*は回転対称非球面。
非球面データ(表示していない非球面係数は0.00である。);
面NO K A4 A6 A8
6 0.00 -0.40373×10-4 -0.18637×10-7 0.85365×10-11
7 0.00 0.46523×10-5 0.59049×10-7 0.14405×10-9
29 0.00 -0.21442×10-4 -0.12815×10-7 0.38712×10-1
図9ないし図12と表3は本発明による広角ズームレンズ系の実施例3を示している。図9は短焦点距離端におけるレンズ構成図、図10はその諸収差図、図11は長焦点距離端におけるレンズ構成図、図12はその諸収差図、表3はその数値データである。
第1レンズ群10は、物体側から順に、物体側に凸の2枚の負メニスカスレンズ、負レンズ、像側の面に合成樹脂材料による非球面層が接着形成されている両凹負レンズ、及び正レンズからなり、第4レンズ群40は、物体側から順に、正レンズ、正レンズと負レンズの貼合せレンズ、及び正レンズからなる。第4レンズ群40中の最も像側の正レンズの物体側の面には、合成樹脂材料による非球面層が接着形成されている。その他の基本的なレンズ構成は、実施例1と同様である。絞りSは、第16面(第2レンズ群20)の極から後方0.40にある。
(表3)
F = 1: 4.1 - 4.1 - 4.1
f = 12.35 - 18.00 - 27.20
W = 50.6 - 38.5 - 27.4
fB = 39.22 - 45.76 - 57.40
面NO. r d Nd ν
1* 89.195 2.50 1.74320 49.3
2 24.220 4.38 - -
3 42.540 1.70 1.72916 54.7
4 21.410 7.50 - -
5 -73.992 1.50 1.77200 26.8
6 -129.067 6.54 - -
7 -91.873 1.80 1.80400 46.6
8 40.714 0.05 1.52972 42.7
9* 40.714 1.63 - -
10 37.617 4.32 1.65282 33.4
11 -290.090 25.04-11.81-3.00 - -
12 49.657 1.00 1.82445 28.1
13 17.010 4.00 1.53740 47.8
14 -106.402 2.47 - -
15 27.838 3.35 1.59973 39.9
16 -65.139 2.95-7.30-12.62 - -
17 -81.146 1.31 1.80518 25.4
18 -43.371 1.00 1.80500 39.7
19 148.058 1.03 - -
20 -43.607 1.00 1.80400 46.6
21 21.001 2.85 1.80071 25.9
22 -109.168 12.67-8.32-3.00 - -
23 36.912 4.24 1.49700 81.6
24 -22.177 0.10 - -
25 -336.437 4.90 1.49700 81.6
26 -14.481 1.00 1.80499 32.3
27 73.546 0.58 - -
28* 169.786 0.10 1.52972 42.7
29 169.786 3.59 1.48749 70.2
30 -23.713 - - -
*は回転対称非球面。
非球面データ(表示していない非球面係数は0.00である。);
面NO K A4 A6 A8 A10
1 0.00 0.13476×10-4 -0.17396×10-7 0.21732×10-10 -0.10178×10-13
9 0.00 0.96627×10-5 -0.74568×10-7 0.22822×10-9 -0.22211×10-12
28 0.00 -0.19569×10-4 -0.23778×10-8 0.23120×10-9
各実施例の各条件式に対する値を表4に示す。
(表4)
実施例1 実施例2 実施例3
条件式(1) 1.03 0.98 1.07
条件式(2) 3.12 3.04 3.19
条件式(3) 1.32 1.35 1.39
条件式(4) 1.39 1.24 1.39
表4から明らかなように、実施例1ないし3は条件式(1)〜(4)を満足しており、また諸収差図から明らかなように諸収差は比較的よく補正されている。
本発明による広角ズームレンズ系の実施例1の短焦点距離端におけるレンズ構成図である。 図1の構成における諸収差図である。 同実施例1の長焦点距離端におけるレンズ構成図である。 図3の構成における諸収差図である。 本発明による広角ズームレンズ系の実施例2の短焦点距離端におけるレンズ構成図である。 図5の構成における諸収差図である。 同実施例2の長焦点距離端におけるレンズ構成図である。 図7の構成における諸収差図である。 本発明による広角ズームレンズ系の実施例3の短焦点距離端におけるレンズ構成図である。 図9の構成における諸収差図である。 同実施例3の長焦点距離端におけるレンズ構成図である。 図11の構成における諸収差図である。 本発明による広角ズームレンズ系のズーム軌跡を示す簡易移動図である。

Claims (8)

  1. 物体側から順に、負の屈折力の第1レンズ群、正の屈折力の第2レンズ群、負の屈折力の第3レンズ群、及び正の屈折力の第4レンズ群からなり、
    短焦点距離端から長焦点距離端への変倍に際し、第1レンズ群と第2レンズ群のレンズ群間隔が減少し、第2レンズ群と第3レンズ群のレンズ群間隔が増大し、第3レンズ群と第4レンズ群のレンズ群間隔が減少する広角ズームレンズ系において、
    次の条件式(1)、(2)及び(3)を満足することを特徴とする広角ズームレンズ系。
    (1)0.9<f2/ft<1.2
    (2)2.9<f4/fw<3.4
    (3)1.3<|f1|/fw<1.5(f1<0)
    但し、
    fi;第iレンズ群の焦点距離(i=1から4)、
    ft;長焦点距離端の全系の焦点距離、
    fw;短焦点距離端の全系の焦点距離。
  2. 請求項1記載の広角ズームレンズ系において、負の屈折力の第1レンズ群は物体側から順に少なくとも、物体側に凸の負メニスカスレンズ、物体側に凸の負メニスカスレンズ、像側に凹の負レンズ、及び正レンズを含む広角ズームレンズ系。
  3. 物体側から順に、負の屈折力の第1レンズ群、正の屈折力の第2レンズ群、負の屈折力の第3レンズ群、及び正の屈折力の第4レンズ群からなり、
    短焦点距離端から長焦点距離端への変倍に際し、第1レンズ群と第2レンズ群のレンズ群間隔が減少し、第2レンズ群と第3レンズ群のレンズ群間隔が増大し、第3レンズ群と第4レンズ群のレンズ群間隔が減少する広角ズームレンズ系において、
    負の屈折力の第1レンズ群は物体側から順に、正レンズ、物体側に凸の負メニスカスレンズ、物体側に凸の負メニスカスレンズ、像側に凹の負レンズ、及び正レンズからなること、及び
    次の条件式(1)及び(2)を満足することを特徴とする広角ズームレンズ系。
    (1)0.9<f2/ft<1.2
    (2)2.9<f4/fw<3.4
    但し、
    fi;第iレンズ群の焦点距離(i=1から4)、
    ft;長焦点距離端の全系の焦点距離、
    fw;短焦点距離端の全系の焦点距離。
  4. 請求項3記載の広角ズームレンズ系において、次の条件式(3)を満足する広角ズームレンズ系。
    (3)1.3<|f1|/fw<1.5(f1<0)
  5. 請求項1ないし4のいずれか1項記載の広角ズームレンズ系において、次の条件式(4)を満足する広角ズームレンズ系。
    (4)1.0<|f3|/ft<1.5(f3<0)
  6. 請求項1ないし5のいずれか1項記載の広角ズームレンズ系において、正の屈折力の第2レンズ群は、一組の正の屈折力の接合レンズと正レンズからなる広角ズームレンズ系。
  7. 請求項1ないし6のいずれか1項記載の広角ズームレンズ系において、負の屈折力の第3レンズ群は、二組の負の屈折力の接合レンズからなる広角ズームレンズ系。
  8. 請求項1ないし7のいずれか1項記載の広角ズームレンズ系において、正の屈折力の第4レンズ群は、一組の接合レンズと二枚の正レンズ、あるいは二組の接合レンズと正レンズからなる広角ズームレンズ系。
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