JP4771212B2 - ナビゲーション装置 - Google Patents
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一方、運転者が緊張状態であるか否かを判断し、案内方法を変更する技術が特許文献2で提案されている。すなわち、運転者の発生ピッチ、発生ボリューム、スイッチ類操作頻度、アクセル・ブレーキ操作頻度に基づき、運転集中度を求め、運転者の心拍数とその分散に基づき、活動水準を求める。そして、運転集中度と活動水準に基づき、案内モードとして、ノーマルモード、あせりモード、散漫モードあるいは意識低下モードを設定し、設定したモードに従った表現内容の音声案内を行う技術について提案している。
このため、例えば、進路方向を間違えた場合に、間違えたことによる運転者の緊張状態を検出して案内方法が変わることはあっても、新たに走行経路を探索する場合の探索経路については反映されていなかった。
(2)請求項2記載の発明では、前記再探索手段は、前記運転操作の負担が少ない経路として、右折がより少ない経路を選択して経路探索手段で探索した走行経路に戻る経路を探索する、ことを特徴とする請求項1に記載のナビゲーション装置を提供する。
(3)請求項3記載の発明では、走行した経路の履歴を蓄積する走行経路履歴蓄積手段を備え、前記再探索手段は、前記運転操作の負担が少ない経路として、前記走行経路履歴蓄積手段に蓄積された経路を優先して走行経路を再探索する、ことを特徴とする請求項1、又は請求項2に記載のナビゲーション装置を提供する。
(4)請求項4記載の発明では、前記再探索手段は、前記運転操作の負担が少ない経路として、前記生体情報が安定するまで進路変更しない走行経路を再探索する、ことを特徴とする請求項1から請求項3のうちのいずれか1の請求項に記載のナビゲーション装置を提供する。
(5)請求項5記載の発明では、前記再探索手段は、前記判定手段で故意と判断された場合、外れた道路種別と同種の道路を優先して走行経路を再探索する、ことを特徴とする請求項1から請求項4のうちのいずれか1の請求項に記載のナビゲーション装置を提供する。
(6)請求項6記載の発明では、前記経路案内手段は、誤りで走行経路から外れた場合に、走行経路の案内を詳細に行う詳細モードにする、ことを特徴とする請求項1から請求項5のうちのいずれか1の請求項に記載のナビゲーション装置を提供する。
(7)請求項7記載の発明では、前記判定手段は、生体情報以外の情報に基づいて、前記故意か誤りかの誤判定を防止する誤判定防止手段を備える、ことを特徴とする請求項1から請求項6のうちのいずれか1の請求項に記載のナビゲーション装置を提供する。
(1)実施形態の概要
本実施形態のナビゲーション装置では、走行経路の案内中に心拍数や発汗状態などの生体情報を、所定タイミング毎に取得(検出)する。
そして、車両が案内中の走行経路から外れた場合に、その経路外れが運転者の意志(故意)によるものか、又は、誤りによるものかを、生体情報の変化から判定する。
すなわち、走行経路から外れた前後において、心拍数が上昇したり発汗量が増えている場合には、自立神経系の生体計測ではミス(経路外れ)をしたことにより運転者は交感神経系優位の状態、この場合は動揺からくる緊張状態、となるため、誤って案内経路から外れたものと判定する。
具体的には、運転者の操作負担を軽減するために、元の走行経路に戻るための経路を再探索する場合に、できるだけ右折が少ない経路を選択することで負担を少なくする。
また、車両が走行した経路を、走行履歴として蓄積しておき、走行経路から誤って外れた場合には、過去に走行したことのある道路を優先的に使用して再探索する。このように、走行経験がある経路が再探索されるので、運転者は精神的負担も少ない状態で走行を継続することができる。
さらに、誤って走行経路からはずれた場合には、詳細モードに変更して進路案内の方法を詳細に行う。具体的には、進路変更の案内をする場合に、距離と方向だけの案内から、進路変更前の段階での車線変更の案内も行うようにしたり、案内の内容も「右方向」から「右折です」等のように明確な案内を行うようにする。
以下、本発明のナビゲーション装置における好適な実施の形態について、図1から図6を参照して詳細に説明する。
図1は、本実施形態におけるナビゲーション装置の構成を表したものである。
この図1に示すように、ナビゲーション装置は、各種プログラムやデータに従ってナビゲーション装置全体を制御するCPU10を備えており、CPU10には現在位置検出装置11、生体情報センサ12、表示装置13、入力装置14、音声出力装置15、データ記憶部16、プログラム記憶部17、その他の装置(通信手段としてし外部の情報センタやインターネットと 接続するための通信制御装置等)が接続されている。
車両が走行を開始すると、所定時間間隔で心拍数と発汗量を検出してCPU10に供給するようになっている。
表示装置13は、液晶表示装置、CRT等の各種表示装置が使用される。
なお、この表示装置13は、例えばタッチパネル等の、入力装置14としての機能を兼ね備えたものとすることができる。
記録媒体には、記録内容に応じて異なる媒体を使用するようにしてもよい。
道路情報には、本実施形態の経路案内における詳細モードにおいて車線変更案内を行うために、車線数情報や各車線の進行方向情報(直進用車線、右折用車線、左折用車線)が格納されている。
経路コストデータ162は、経路探索における探索の条件(距離優先、時間優先等)や、本実施形態における再探索の際に重み付けが変更されて、計算されるようになっている。
例えば、本実施形態における再探索においては、左折で進行する道路よりも、右折進行する道路のコストが大きくなるように変更される。
走行経路履歴データ164には、経路探索に基づいて経路案内が行われた走行経路だけでなく、経路案内なしに走行した経路も履歴データとして格納される。
走行経路履歴データ164には、走行した経路が格納されるようになっているが、道路地図データーベース161に格納されている各道路の道路番号を格納するようにしてもよい。また、走行した回数を各道路毎にカウントして記憶しておき、経路の再探索の際に、走行回数が多い道路ほど優先度を高くするようにしてもよい。
経路データ165には、運転者によって選択された探索経路だけではなく、経路探索機能によって種々の条件(距離優先、時間優先、有料道路優先、一般道優先等)に基づいて探索された複数の探索経路を格納するようにしてもよい。
目的地設定機能は、施設情報や画面表示された地図等を使用し、ユーザ入力に基づく目的地の設定を行う(目的地設定手段として機能)機能である。
経路探索機能は、道路地図データーベース161に格納された道路データを使用して、設定された目的地までの走行経路として、装置が推奨する推奨経路、有料道路を優先的に走行する有料優先経路、有料道路よりも一般道を優先して走行する一般優先経路、走行距離が短い距離優先経路、別ルート経路等の複数の走行経路を探索する(経路探索手段として機能)機能である。
予想到着時刻算出機能は、経路探索機能で設定された走行経路(又は再探索された走行経路)を通過して目的地まで走行した場合の目的に到着する予想時刻を算出する機能で、各道路の法定速度や、渋滞地点の有無、信号の有無、距離等から総合的に算出される。
取得した生体情報は、所定時間、例えば、2分間分保存され、最も古い情報が削除されて最新の情報が保存されるようになっている。なお、生体情報は、所定時間分ではなくて所定数分保存するようにしてもよい。
生体情報収集プログラム173は、走行経路の案内中に常時実行されるプログラムで、案内経路外れ処理プログラム175や案内方法&経路変更プログラム176とは独立して実行されるようになっている。
この走行経路履歴収集プログラム174は、車両が走行している間実行されることで走行履歴が収集され、案内方法&経路変更プログラム176とは独立して実行されるようになっている。
案内方法&経路変更プログラム176は、案内経路外れ処理プログラム175のサブルーチンプログラムで、運転者が誤って経路から外れた場合の再探索プログラムである。
この案内経路外れ処理は、経路案内プログラム172の走行経路案内機能が開始されると実行される。
CPU10は、案内中の走行経路から車両が外れたか否かを監視している(ステップ11)。すなわち、CPU10は、現在位置検出装置11から車両の現在位置を取得し、走行経路上に車両が位置しているか否かを判断する。
ここで取得する生体情報は、経路外れを検出した時点の前後所定時間に検出される生体情報である。
具体的にCPU10は、経路外れ後の心拍数が閾値t1以上で、外れ前の心拍数からの増加量が閾値t2以上である場合には、異常ありと判定する。また、発汗量が閾値T3以上で、外れ前の発汗量からの増加量が閾値T2以上である場合も異常ありと判定する。
この場合、CPU10は、最初の探索経路(経路から外れる前まで経路案内をしていた走行経路)とは違う道路を優先して再探索する。例えば、案内中の走行経路(有料道路)から一般道に外れた場合には、一般道路を優先して再探索する。この場合の再探索経路は目的地まででもよく、元の走行経路(外れる前の走行経路)のうち有料道路以降の一般道路まで戻る経路を再探索するようにしてもよい。
CPU10は、過去の走行履歴を、データ記憶部16の走行経路履歴データ164から検索する(ステップ161)。すなわち、走行経路の再探索の対象となる道路が走行経路履歴データ164に走行履歴として格納されているか否かを検索する。
このように、走行経験のある道路が含まれる走行経路が再探索されるので、運転者は、経路外れ以降の運転操作における負担や、精神的な負担が軽減される。
なお、再探索した走行経路は過去走行経験のある経路(道路)が含まれていることを音声で告知することで、運転者により安心感をもたせるようにしてもよい。
例えばCPU10は、右左折や複雑な構造の交差点(5叉路以上の複叉路等)のコストを高くすることで、経路の再探索を行う。なお、左折よりも右折のコストをより高くすることで、右折を少なくするようにしても良い。
この場合、CPU10は、「しばらく直進します」等のように右左折が不要であることを音声で案内することで運転者を安心させるようにしてもよい。
所定距離Mについては、車速vが大きいほど所定距離Mが長くなるようにするため、M=f(v)とし、車速vに応じて変化させるようにしてもよい。
詳細モードに変更されると、経路案内プログラム172では、進路変更の案内をする場合に、距離と方向だけの案内から、進路変更前の段階での車線変更の案内(レーンガイド)も行うようにしたり、案内の内容も「右方向です」から「右折です」等のように明確な案内を行うようにする。
図4は、従来の再探索経路と、間違えて外れた場合の再探索経路との違いを表したものである。
図4において、太い実線で表された走行経路Aが経路探索により探索された案内経路(走行経路)である。
そして、図中最初に右折する予定の交差点P1で運転者が誤って直進したものとする。
この場合、従来の再探索では、案内経路Aに戻るべく、次の交差点P2で右折する経路Bが再探索され、案内されるため、運転者は経路間違いで緊張、若しくは動揺している状態で運転操作の負担が大きい右折をしなければならない。
この走行経路Cに示されるように、本実施形態では、経路から外れた地点(交差点P)から所定距離M以内にある次の交差点P2での進路変更が禁止され、距離Mを経過した後の交差点P3で進路変更する経路となっている。
このため、距離Mまでの間に生体が安定(緊張感、動揺が少なくなった状態)し、落ち着いた状態での進路変更が可能になる。
図5に示されるように、国道を通過する案内経路Aを走行中に交差点P5で案内経路Aから外れた場合、誤って外れた場合には走行経路Cで示されるように、生体安定した直後の交差点P6を通過して更に次の交差点P7を左折する経路とすることで、直進のまま元の案内経路Aに戻ることが可能になる。
その結果、交差点P7を右折(右折後の道路も国道、若しくは同等幅員の道路)して元の案内経路Aに戻るのではなく、交差点P7を通過して次の交差点P8を左折することで、経路外れ後の道路と同レベル幅員の経路Dが再探索されることになる。
図6に示されるように、案内経路Aにおける高速道路入り口(インターチェンジ)において、運転者が故意に経路から外れた場合、点線で示す走行経路Dのように、一般道路を優先して再探索される。この場合の一般道を優先した再探索は、高速道路に限らず、有料道路から故意に外れた場合も同様に一般道が優先して再探索される。
逆に、案内経路である一般道から有料道路(高速道路を含む)への経路外れあり、それが運転者の故意である場合には、有料道路を優先した再探索が行われる。
再探索経路C1は、次のインターチェンジを案内する経路である。この場合は、次のインターチェンジまでの経路が所定距離以内で、かつ複雑でない場合に選択される。経路が複雑でない場合としては、直進中心の道路で構成されている場合や、進路変更の回数が所定回数(例えば、2回)以下である場合が該当する。
通常は左折を繰り返して戻る経路C2が再探索される。
これに対して、高速道路の入り口や、周辺道路の形状によっては右折により戻る経路が簡単な場合があり、このようなインターチェンジの場合には、右折を中心にして戻る経路C3が再探索される。
これにより走行経路を誤っても、落ち着いた後に進路変更したり右左折が少ない経路が再探索され案内されるので、運転者の運転操作が軽減されると共に、精神的な負担も軽減される。
例えば、説明した実施形態では、検出する生体情報として、脈拍数と発汗情報を検出するようにしたが、他の生体情報として瞳孔や脳波などの自律神経系の他の情報を検出し、その変化から交感神経系優位状態の場合に誤りによる経路外れと判断するようにしてもよい。
この場合、運転者を撮像する撮像装置を配置し、所定時間分画像データを保存しておき、画像処理により故意か、誤りかを判定する。
例えば、経路外れの後に、顔が本来進行すべき方向を向いたり、車両周囲を見渡している等の運転者の動き(挙動)が大きい場合には、誤って経路から外れたものと判断し、挙動に変化がない場合には故意に外れたものと判断する。
また、画像処理により、運転者の表情が大きく変化している場合には誤りであると判断するようにしてもよい。
また、顔を撮像し、瞳孔の変化から判断するようにしてもい。すなわち、瞳孔が開く方向に変化している場合には、交感神経系優位の状態であり、誤りと判断する。
運転者の視線の変化を画像処理により検出し、運転者の目線が一定していない(周囲環境を見る)場合や、ナビ画面(地図)を所定時間見ていたり、繰り返し見ている場合には誤りであると判断するようにしてもよい。
すなわち、過去の走行回数により、生体情報の閾値を変えるようにする。
例えば、初めての経路の場合には閾値を高めに設定し、何回か通っている経路の場合には閾値を低めに設定する。
この場合、各経路毎に走行回数を計数し記憶しておくようにする。
例えば、経路外れ後において、車速が低い場合、加速度が低い場合、減速度が大きい場(間違いに気を取られ、ブレーキ操作が遅くなり急ブレーキになりやすい)、アクセルやブレーキの踏み方が通常時と異なる場合、特にアクセルやブレーキ操作が遅くなる場合には、誤って経路から外れたものと判断する。
この場合、運転者が緊張状態となり、心拍数などの生体情報が変化するが、この生体情報の変化は、車外の人や他車両の危険行動によるものである。そのため、故意か誤り化の判定が困難となるが、危険行動検出後からしばらくたっても生体情報が安定しないときに誤りと判定するようにしてもよい。
この場合、経路探索を選択する際の条件(有料道路優先、一般道優先、距離優先、時間優先等)を記憶しておき、選択した条件に基づくロスを報知するようにする。例えば、時間優先の案内経路が選択されていれば、「誤りによる超過時間は○○分以内です」などの音声による案内を行う。
この場合の通常表示では、車両の現在位置とその周辺の地図表示及び案内経路を表示装置13に表示し、簡易表示では、地図を表示せず進行方向を示す矢印と距離だけを表示装置13に表示するようにする。
11 現在位置検出装置
12 生体情報センサ
121 心拍センサ
122 発汗センサ
13 表示装置
14 入力装置
15 音声出力装置
16 データ記憶部
17 プログラム記憶部
Claims (7)
- 目的地までの走行経路を探索する経路探索手段と、
車両の現在位置を検出する現在位置検出手段と、
前記検出した現在位置に応じて、前記走行経路を案内する経路案内手段と、
運転者の生体情報を取得する生体情報取得手段と、
前記検出した現在位置が前記走行経路から外れたことを検出する経路外れ検出手段と、
前記取得した生体情報の変化に基づいて、前記走行経路からの外れが運転者の故意か誤りかを判定する判定手段と、
前記判定手段で判定された故意か誤りかに基づいて再探索する経路を変更する再探索手段と、を備え、
前記再探索手段は、前記判定手段で誤りと判定された場合に、運転操作の負担が少ない経路を選択して走行経路を再探索する、
ことを特徴とするナビゲーション装置。 - 前記再探索手段は、前記運転操作の負担が少ない経路として、右折がより少ない経路を選択して経路探索手段で探索した走行経路に戻る経路を探索する、ことを特徴とする請求項1に記載のナビゲーション装置。
- 走行した経路の履歴を蓄積する走行経路履歴蓄積手段を備え、
前記再探索手段は、前記運転操作の負担が少ない経路として、前記走行経路履歴蓄積手段に蓄積された経路を優先して走行経路を再探索する、ことを特徴とする請求項1、又は請求項2に記載のナビゲーション装置。 - 前記再探索手段は、前記運転操作の負担が少ない経路として、前記生体情報が安定するまで進路変更しない走行経路を再探索する、ことを特徴とする請求項1から請求項3のうちのいずれか1の請求項に記載のナビゲーション装置。
- 前記再探索手段は、前記判定手段で故意と判断された場合、外れた道路種別と同種の道路を優先して走行経路を再探索する、ことを特徴とする請求項1から請求項4のうちのいずれか1の請求項に記載のナビゲーション装置。
- 前記経路案内手段は、誤りで走行経路から外れた場合に、走行経路の案内を詳細に行う詳細モードにする、ことを特徴とする請求項1から請求項5のうちのいずれか1の請求項に記載のナビゲーション装置。
- 前記判定手段は、生体情報以外の情報に基づいて、前記故意か誤りかの誤判定を防止する誤判定防止手段を備える、ことを特徴とする請求項1から請求項6のうちのいずれか1の請求項に記載のナビゲーション装置。
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