JP4748389B2 - 経路探索装置 - Google Patents
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Description
また、道路条件だけでなく、運転者の生体情報を考慮して、運転難易度を判定し経路探索する技術が特許文献1で提案されている。
このため、特許文献記載技術では、過去に走行したことのない経路については、運転者の生体情報を利用した(運転難易度を考慮した)経路探索を行うことはできなかった。
(2)請求項2記載の発明では、目的地を入力する目的地入力手段と、前記入力された目的地までの経路を探索する経路探索手段と、前記経路探索手段で探索した複数の走行経路に対して、該走行経路上を走行している他車両のストレス状態を取得する他車両情報取得手段と、前記探索した各走行経路に対して、該走行経路を走行している他車両のストレス状態から、各走行経路の快適度を決定する快適度決定手段と、前記決定した快適度に基づいて決定した経路の案内を行う経路案内手段と、運転者の生体情報を取得し、その生体情報の異常を検出する生体異常検出手段と、前記生体の異常を検出した際の走行環境と異常状態とを記憶する異常状態記憶手段と、前記経路探索手段で探索した複数の走行経路に対して、走行経路に含まれる、前記異常状態記憶手段に記憶されている生体異常となった走行環境と同一環境の区間の長さの、該走行経路の全長に対する割合を環境適合指数として算出する環境適合指数算出手段と、を有し、前記他車両情報取得手段は、前記経路探索手段で探索した複数の走行経路に対して、該走行経路上を走行しており、生体異常となった走行環境が前記異常状態記憶手段に記憶されている走行環境と同一、類似する他車両について、その現在位置と該他車両の運転者の現在のストレス状態を取得し、前記快適度決定手段は、各走行経路を走行している他車両数とストレス状態の無い車両数との関係と、前記環境適合指数に応じて各走行経路の快適度を決定する、ことを特徴とする経路探索装置を提供する。
(3)請求項3記載の発明では、目的地を入力する目的地入力手段と、前記入力された目的地までの経路を探索する経路探索手段と、前記経路探索手段で探索した複数の走行経路に対して、該走行経路上を走行している他車両のストレス状態を取得する他車両情報取得手段と、前記探索した各走行経路に対して、該走行経路を走行している他車両のストレス状態から、各走行経路の快適度を決定する快適度決定手段と、前記決定した快適度に基づいて決定した経路の案内を行う経路案内手段と、運転者の生体情報を取得し、その生体情報の異常を検出する生体異常検出手段と、前記生体の異常を検出した際の走行環境と異常状態とを記憶する異常状態記憶手段と、前記経路探索手段で探索した各走行経路に対する渋滞情報を取得する渋滞情報取得手段と、前記取得した渋滞情報に基づき、各走行経路に含まれる、渋滞している区間の合計距離の、該走行経路の全長に対する割合を渋滞度として算出する渋滞度算出手段と、を有し、前記他車両情報取得手段は、前記経路探索手段で探索した複数の走行経路に対して、該走行経路上を走行しており、生体異常となった走行環境が前記異常状態記憶手段に記憶されている走行環境と同一、類似する他車両について、その現在位置と該他車両の運転者の現在のストレス状態を取得し、前記快適度決定手段は、各走行経路を走行している他車両数とストレス状態の無い車両数との関係と、前記異常状態記憶手段に記憶されている渋滞に対する生体異常の量と、前記渋滞度とに応じた各走行経路の快適度を決定する、ことを特徴とする経路探索装置を提供する。
(4)請求項4記載の発明では、前記決定した快適度を前記各走行経路とともに表示する快適度表示手段を備えたことを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の経路探索装置を提供する。
(5)請求項5記載の発明では、前記経路探索手段は、前記異常状態となった走行環境の経路区間が少なくなる走行経路を探索することを特徴とする請求項2、請求項3又は請求項4に記載の経路探索装置を提供する。
(6)請求項6記載の発明では、前記経路探索手段は、前記異常状態記憶手段に記憶されている異常状態となった走行環境に対応するコストを増加して経路探索を行うことを特徴とする請求項2、請求項3、請求項4、又は請求項5に記載の経路探索装置を提供する。
(7)請求項7記載の発明では、前記経路探索手段は、現在の生体情報が異常である場合に、更に対応する走行環境のコストを増加して経路探索を行うことを特徴とする請求項6に記載の経路探索装置を提供する。
(1)実施形態の概要
本実施形態では、車両の走行中において運転者の生体情報(心拍、発汗量、筋電位、脳波、瞳孔等)を測定し、異常状態を検出する。異常状態か否かの判断は、予め判定データ(基準値)が規定されており、例えば、心拍の場合所定基準値を超えた場合に異常と判断し、また瞳孔や脳波などの自律神経系の場合には交感神経系優位の状態を異常と判断する。
そして、異常状態を検出した場合に、その異常の状態(内容と程度)及び異常状態となった地点や区間における環境情報(車両量、信号量、道路種別、車線数、等)を、その運転者が快適に走行することができない環境に関する個人的な特性として、個人特性データーベースに格納しておく。
この経路探索では、異常状態となった走行環境と同一の区間を探索対象から外すのではなく、該当区間が探索経路に含まれにくくなるように計算用のコストを変更するものである。例えば、500mの区間であっても、運転者にとって苦手な区間であればコストを2倍にし、1kmの区間として計算することで、選択されにくくする。
このため、探索した複数の走行経路中にも、異常状態となった経路を含む場合がある。そこで、本実施形態では、出発地点から目的地までの距離のなかに、苦手な区間(生体異常となった走行環境と同一環境の区間)以外の区間(苦手でない区間)が含まれている割合を環境適合指数として算出する。
このように本実施形態では、運転者の経路探索の際の生体情報に基づいた経路探索も行うようになっている。
本実施形態では、経路探索された複数の走行経路に対して、環境適合指数と渋滞指数を算出し、その両者から各走行経路の運転者に対する快適度を求めて、快適度の高い順に運転者に提供する。提供の際には、快適度の高い経路を所定数(例えば、3経路)だけ地図中に表示する。各経路は、渋滞区間や苦手区間を色分け等により識別可能にし、各経路の快適度(お薦め度)と共に表示する。
図1は、本実施形態における経路探索装置の構成を表したものである。
この図1に示すように、経路探索装置は、各種プログラムやデータに従って経路探索装置全体を制御するECU(電子制御装置)10を備えており、ECU10には現在位置検出装置11、生体情報取得装置12、画像入力装置15、データ記憶部16、プログラム記憶部17、入力装置18、音声出力装置19、表示装置20、通信装置22が接続されている。
現在位置検出装置11は、人工衛星を利用して車両の位置を測定するGPS(Global Positioning Systems)センサ111を備えている。
なお、現在位置検出装置11は、GPSセンサ111による現在位置検出を補足する装置として、車速センサ112、ジャイロセンサ113を備えている。
更に、地磁気を検出して車両の方位を求める地磁気センサ等を備えるようにしてもよい。
本実施形態の経路探索装置では、車両が走行を開始すると、所定時間間隔で心拍数と発汗量等の各センサ121〜124及び画像処理装置125による測定を行い、その結果をECU10に供給するようになっている。
発汗センサ122は、ステアリングに配置され、発汗状態によって流れる電流値の変化から発汗状態を検出する。
脳波センサ124は、脳波を測定し、何波(ベータ波、アルファ波、デルタ波、シータ波)が出ている状態かを測定する。
本実施形態において、血圧センサは、例えば、人体において心臓の収縮に伴う血液の脈波が心臓から指先に到達するまでの脈波伝播時間(PWTT:Pulse Wave Transmit Time)と血圧との相関関係を利用して血圧測定を行うものである。
血圧センサは、心臓の拍動時に発生する電位変化を検知して心臓の収縮タイミングを検知するための電極センサと、指先の血流量の変化を赤外線により検知して脈波が指先に到達したタイミング(脈拍)を捉えるための赤外線センサを備えており、これらセンサにより検知した脈波伝播時間に基づいた演算により血圧を測定する。
なお、特開2000−107141号公報に記載されるように、心臓からの距離の差を利用して、脈拍を計測する脈拍センサを両センサ部に配置するようにしてもよい。
画像入力装置15で撮像した運転者の顔画像は、画像処理装置125に供給されて、画像処理により瞳孔の変化の検出に使用される。
記録媒体には、記録内容に応じて異なる媒体を使用するようにしてもよい。
道路情報は、現在位置検出装置11で検出された車両の現在位置と道路情報とのマップマッチングにより現在走行中の道路及び該道路上の位置を検出するのに使用される。また、道路情報のうち、信号の量、道路種別、車線数、右左折の量、カーブ、高低差等は、生体異常が検出された際の走行環境(快適経路判定データ)として記憶される。
この生体情報の状態区分に基づく正常か異常かを判断する基準については、生体情報判定データ164に格納されている。
心拍は、生体情報判定データ164に基づき、1分当たりの心拍が50未満の場合に低、50以上110未満の場合に中、110以上の場合に高と判定される。
発汗は、単位面積(1平方センチメートル)当たりの1分間の発汗量で判定され、0.1mg未満の場合に少、0.1mg以上0.5mg未満の場合に適量、0.5mg以上の場合に多と判定される。
筋電位は、測定電位が50μV未満の場合に低、50μV以上500μV未満の場合に適度、500μV以上の場合に強と判断される。
デルタ波は、0.5〜4Hz未満の脳波で、ぐっすり眠っている場合に現れる。
シータ波は、4〜8Hz未満の脳波で、とろとろと眠くなってきた時に現れる。
アルファ波は、8〜13Hz未満の脳波で、健康な成人の、安静、リラックス、閉眼時に後頭部に現れる。
ベータ波は、13〜40Hz未満の脳波で、精神活動をしている部位に現れる。
瞳孔の場合、明るい場所の場合(運転者周辺が明るい場合)、4mm未満の場合に狭、4〜7mm未満の場合に通常、7mm以上の場合に広と判定される。
一方、暗い場所の場合、2mm未満の場合に狭、2〜5mm未満の場合に通常、5mm以上の場合に広と判定される。
そして、明るさに応じた瞳孔変化がない場合にも、異常と判定される。
図3に示されるように、保存対象となる環境情報としては、時刻、天気、明るさ、気温、車両量、信号、道路種別、車線数、右左折、踏切、高低差、カーブ等がある。
時刻、天気、明るさ、気温については、センサや時計から検出する。
車両量については、通信装置22から取得するが、撮像装置による撮像画像から画像処理により取得するようにしてもよい。
信号、道路種別、車線数、右左折、踏切、高低差、カーブについては、地図DB161の道路情報から取得する。
また、他の項目については図3に示したように区分されている。
経路コストデータ163に格納されるコストは、一般的な基準経路や最短時間経路を算出するためのコストと、上記各経路の所要走行時間を算出するための時間データである。
時間コストは、各区間を走行する場合の所要走行時間である。
基準コスト=距離×種別係数×幅員係数×生体異常係数r …式(1)
ここで、種別係数の値としては例えば国道の場合で1.0で、一般道=1.5と規定され、例えば、距離200mの区間に対する基準コストは、次のように計算される。
片側1車線の国道の距離コスト=200×1.5×1.0=300m
この生体異常係数は、時間コストに対しても適用される。
経路案内プログラム174は、本実施形態により探索された快適経路に従って、運転者に経路を表示装置20や音声出力装置19による画像や音声により案内するプログラムである。
入力装置18は、本実施形態において目的地の設定等に使用される。
経路探索の際には、本実施形態により探索された複数の快適経路とその快適度等が表示される。
また、快適経路に従って走行を開始した場合には、表示装置20には、車両周辺や快適経路周辺の地図や、探索経路、周辺施設案内画面なども表示されるようになっている。
本実施形態において通信装置22は、情報センタやVICSセンタ等から渋滞や交通規制などの道路交通情報を取得するようになっている。
通信装置22で取得した渋滞情報については、本実施形態において、渋滞指数を算出する際に使用される。
図4は、個人特性蓄積処理の動作を表したフローチャートである。
この個人特性蓄積処理は、車両の走行開始により実行され走行中実行が継続されるが、イグニッションオンにより実行され、イグニッションオフにより終了するようにしてもよい。
ECU10は、検出した生体情報について、生体情報判定データ164に従って、異常となった項目(心拍、発汗等)があるか否かを判断する(ステップ11)。
なお、生体情報が正常か異常かについて、所定期間の計測が必要な項目や変化の計測が必要な項目(瞳孔の変化等)の場合には、所定量だけ計測値(取得値)をRAMに格納しておいて判定することになる。
すなわち、ECU10は、走行の停止やエンジンがオフされた場合、また、上記したように所定量蓄積後停止する場合の所定量に達した場合に(ステップ13;Y)、処理を終了し、それ以外は(ステップ13;N)ステップ10に戻って、生体異常の監視を継続する。
図5は、快適経路探索処理の動作を表したフローチャートである。
ECU10は、目的地設定において、ユーザが設定した目的地と出発地を取得する(ステップ21)。
次いでECU10は、運転者の現在の生体情報に応じて経路探索用の基準設定を行うための特性判定処理を行う(ステップ22)。
ECU10は、生体情報取得装置12により各生体情報の検出を行い(ステップ31)、検出した生体情報について、生体情報判定データ164に従って、異常となった項目(心拍、発汗等)があるか否かを判断する(ステップ32)。
なお、生体情報の検出と異常の判定については、車両の走行中における個人特性蓄積処理(図4)のステップ10、11において行われている処理と同じなので、その判断を兼用するようにしてもよい。
すなわち、ECU10は、個人特性DB162の蓄積データから、生体異常となっている項目と、その環境データを検索し、異常となった回数が所定のP回以上である環境項目を抽出する。例えば、交差点、細街路、渋滞している場合の生体異常回数が所定のP回を越えている場合に、かかる交差点等はユーザの苦手な環境と判断できるので、これをユーザの特性として抽出する。
なお、係数qを乗じる代わりに/加えて、生体情報異常が検出された現時点の環境項目に対する所定回数に係数q2を乗じるようにしてもよい。
経路探索の基準設定においてECU10は、ステップ33又はステップ34で抽出した環境項目に対応する時間コストと基準コストに乗ずる生体異常係数r(r>1、例えば、1)を設定する。
この生体異常係数は上記した式(1)で使用される。
例えば、抽出された右左折や複雑な構造の交差点(環境項目)などのコストを高くする等の経路探索基準が設定される。
この経路探索では、コストに生体情報の異常に基づいて運転者が苦手と考えられる走行環境のコストを高くすることで、運転者に苦手な区間が選択されにくくなり、より快適な経路が選択されやすくなる。
本実施形態では、ステップ23の経路探索をした後に、渋滞情報を取得することで、渋滞情報を取得する範囲を特定することができるので効率的に渋滞情報を取得することができる。
なお、渋滞情報については、経路探索の途中において該当区間についての渋滞情報を順次取得するようにしてもよい。
図7は、快適度判定について説明するための図である。
いま、図7(a)に示されるように、出発地点Sから目的地Gまでの生体情報を考慮した走行経路として、経路a、経路b、経路cの3経路が探索されたものとする。
各経路a、b、cの所要時間については、該当箇所や区間の時間コストに生体異常係数rを乗じて計算した値である。
そして、図7(a)では、ステップ24で取得した渋滞情報の区間が渋滞と混雑に分けて表示されている。
いま、出発地点Sから目的地Gまでの経路の距離(実際の距離)をL1とし、経路中に存在する苦手区間の距離をL2とした場合の環境適合指数Eは、次の式(2)で表される。
環境適合指数E=((L1−L2)/L1)×100(%) …式(2)
従って、環境適合指数は、出発地点Sから目的地Gまでの距離のなかに、苦手区間以外の区間(苦手でない区間)が含まれている割合で表されることになる。
なお、環境適合指数を算出する場合、渋滞区間については考慮されず、次の渋滞指数として反映される。
渋滞指数J=j×S …式(3)で表される。
J=(L3/L1)×100(%) …式(4)
嫌渋滞係数Sは、例えば、異常回数がU1回未満は0(渋滞を嫌に思わない運転者)、異常回数がU1以上U2未満はS=1.2(渋滞が多少嫌いな運転者)、異常回数がU2以上はS=1.5(渋滞がとても嫌いな運転者)に設定されているが、この値は適宜変更可能である。
この快適度Vは、環境適合指数E−渋滞指数Jの値をV(E,J)とした場合、次のように決められる。
快適度Vは、V(E,J)が50%未満を1、50%以上60%未満を2、60%以上70%未満を3、70%以上というように決定され、数値が大きいほど運転者にとって快適な経路であることを表している。
なお、本実施形態では、快適度Vを4段回に区分しているが、より多くの区分に分けるようにしてもよい。
その際、決定した快適経路と共に、他の経路についても快適度が高いW(例えば、快適経路を含めて3つ)の経路について、表示装置20に表示することで、ユーザに変更可能な経路として提供する。
そして、苦手区間についても色分け等により識別可能に表示するようにしてもよい。
なお、ユーザが表示した経路のいずれも選択せずに走行を開始した場合、ECU10は、決定した快適経路の案内を開始する。
(3)第2実施形態の概要
この第2実施形態では、目的地まで経路探索した複数の走行経路上を走行している他車両のうち、自車両の運転者と同一の特性を持つ(生体異常となっている項目と、その環境項目が同一又は類似している場合)他車両の運転者が、現在どのような状態で運転しているかを、情報センタから取得する。
他車両の状態としては、生体情報の異常項目の数と程度に応じたストレス度(ストレス大、ストレス小、ストレス無の3の状態)をその車両位置と共に取得する。
そして、各経路に対して、その経路上の全車両数に対するストレス無の車両数の比率から快適指数Kを算出し、この快適指数Kの値に応じて快適度V2を決定する。
第2実施形態における経路探索装置の構成としては、図1に示した第1実施形態の構成に加え、他車特性取得プログラムがプログラム記憶部17に格納される。
また、快適経路探索プログラム171及び個人特性取得プログラム173の一部が変更される。
以下第2実施形態について相違点を中心に説明する。
この場合、各車両は運転者の体重や座席位置、顔画像の画像認識等によって、運転者を区別し、各運転者毎に運転者IDを登録しておくようにする。
また、運転者自身が運転者IDを入力するようにしてもよい。
また情報センタでは、受信した各車両の特性データを車両ID毎に特性データーベースに蓄積しておくことで、問い合わせが有った特定運転者の特性と同一(類似)の特性を持つ車両を抽出することが可能になる。
例えば、所定量蓄積した特性データから、その運転者の苦手な環境項目(図3の各項目)を記憶するようする。
この他車情報取得処理は、渋滞情報取得(ステップ24)の前後どちらでもよい。
車両のECU10は、ステップ23で探索した各走行経路と車両IDを通信装置22を介して情報センタに送信する(ステップ41)。
この場合、経路上に存在する他車両の検出は、各車両の個人特性蓄積処理において所定間隔毎に送信されてくる特性データと現在位置に基づいて行われる。
ここで、同一特性については、問い合わせの有った車両IDに対応する特性(苦手な走行環境項目)と、他車両の特性とのあいだで、所定割合以上の一致があれば同一とみなすようになっている。
一方、車両のECU10では、情報センタから送信される各車両の現在位置とストレス状態を受信し(ステップ46)、他車情報取得処理を終了する。
第2実施形態の快適度判定において、ECU10は、図9(a)に示されるように、出発地点Sから目的地Gまでの生体情報を考慮した走行経路a、経路b、経路cの3経路が表示装置20に表示される。
そして、第1実施形態の場合に加え、情報センタから受信した各他車両の位置とその運転者のストレス状態(ストレス大、ストレス小、ストレス無)を区別して表示する。
すなわち、快適指数Kは、各経路上に存在する全車両数をX1とし、そのうちストレス無の車両数をX2とした場合、快適指数Kは次の式(5)により算出する。
快適指数K=(X2/X1)×100(%) …式(5)
ついで、ECU10は、V(E,J,K)が40%未満を1、40%以上50%未満を2、50%以上60%未満を3、60%以上の区分に従って、快適度Vを決定する。
例えば、説明した実施形態では、検出する生体情報として、脈拍数と発汗情報等を検出するようにしたが、他の生体情報として血圧センサにより運転者の血圧を検出するようにしてもよい。
この場合の血圧センサは、例えば、人体において心臓の収縮に伴う血液の脈波が心臓から指先に到達するまでの脈波伝播時間(PWTT:Pulse Wave Transmit Time)と血圧との相関関係を利用して血圧測定を行うものである。
血圧センサは、心臓の拍動時に発生する電位変化を検知して心臓の収縮タイミングを検知するための電極センサと、指先の血流量の変化を赤外線により検知して脈波が指先に到達したタイミング(脈拍)を捉えるための赤外線センサを備えており、これらセンサにより検知した脈波伝播時間に基づいた演算により血圧を測定する。
なお、特開2000−107141号公報に記載されるように、心臓からの距離の差を利用して、脈拍を計測する脈拍センサを両センサ部に配置するようにしてもよい。
11 現在位置検出装置
111 GPSセンサ
112 車速センサ
113 ジャイロセンサ
12 生体情報取得装置
121 心拍センサ
122 発汗センサ
123 筋電位センサ
124 脳波センサ
125 画像処理装置
15 画像入力装置
16 データ記憶部
17 プログラム記憶部
18 入力装置
19 音声出力装置
20 表示装置
22 通信装置
Claims (7)
- 目的地を入力する目的地入力手段と、
前記入力された目的地までの経路を探索する経路探索手段と、
前記経路探索手段で探索した複数の走行経路に対して、該走行経路上を走行している他車両のストレス状態を取得する他車両情報取得手段と、
前記探索した各走行経路に対して、該走行経路を走行している他車両のストレス状態から、各走行経路の快適度を決定する快適度決定手段と、
前記決定した快適度に基づいて決定した経路の案内を行う経路案内手段と、
運転者の生体情報を取得し、その生体情報の異常を検出する生体異常検出手段と、
前記生体の異常を検出した際の生体異常となっている項目とその走行環境項目とを前記運転者の特性として記憶する異常状態記憶手段と、を有し、
前記他車両情報取得手段は、前記経路探索手段で探索した複数の走行経路に対して、該走行経路上を走行しており、生体異常となっている項目とその走行環境項目が、前記異常状態記憶手段に記憶されている前記運転者の生体異常となっている項目とその走行環境項目と同一、類似する他車両について、その現在位置と該他車両の運転者の現在のストレス状態を取得する、ことを特徴とする経路探索装置。 - 目的地を入力する目的地入力手段と、
前記入力された目的地までの経路を探索する経路探索手段と、
前記経路探索手段で探索した複数の走行経路に対して、該走行経路上を走行している他車両のストレス状態を取得する他車両情報取得手段と、
前記探索した各走行経路に対して、該走行経路を走行している他車両のストレス状態から、各走行経路の快適度を決定する快適度決定手段と、
前記決定した快適度に基づいて決定した経路の案内を行う経路案内手段と、
運転者の生体情報を取得し、その生体情報の異常を検出する生体異常検出手段と、
前記生体の異常を検出した際の走行環境と異常状態とを記憶する異常状態記憶手段と、
前記経路探索手段で探索した複数の走行経路に対して、走行経路に含まれる、前記異常状態記憶手段に記憶されている生体異常となった走行環境と同一環境の区間の長さの、該走行経路の全長に対する割合を環境適合指数として算出する環境適合指数算出手段と、を有し、
前記他車両情報取得手段は、前記経路探索手段で探索した複数の走行経路に対して、該走行経路上を走行しており、生体異常となった走行環境が前記異常状態記憶手段に記憶されている走行環境と同一、類似する他車両について、その現在位置と該他車両の運転者の現在のストレス状態を取得し、
前記快適度決定手段は、各走行経路を走行している他車両数とストレス状態の無い車両数との関係と、前記環境適合指数に応じて各走行経路の快適度を決定する、
ことを特徴とする経路探索装置。 - 目的地を入力する目的地入力手段と、
前記入力された目的地までの経路を探索する経路探索手段と、
前記経路探索手段で探索した複数の走行経路に対して、該走行経路上を走行している他車両のストレス状態を取得する他車両情報取得手段と、
前記探索した各走行経路に対して、該走行経路を走行している他車両のストレス状態から、各走行経路の快適度を決定する快適度決定手段と、
前記決定した快適度に基づいて決定した経路の案内を行う経路案内手段と、
運転者の生体情報を取得し、その生体情報の異常を検出する生体異常検出手段と、
前記生体の異常を検出した際の走行環境と異常状態とを記憶する異常状態記憶手段と、
前記経路探索手段で探索した各走行経路に対する渋滞情報を取得する渋滞情報取得手段と、
前記取得した渋滞情報に基づき、各走行経路に含まれる、渋滞している区間の合計距離の、該走行経路の全長に対する割合を渋滞度として算出する渋滞度算出手段と、を有し、
前記他車両情報取得手段は、前記経路探索手段で探索した複数の走行経路に対して、該走行経路上を走行しており、生体異常となった走行環境が前記異常状態記憶手段に記憶されている走行環境と同一、類似する他車両について、その現在位置と該他車両の運転者の現在のストレス状態を取得し、
前記快適度決定手段は、各走行経路を走行している他車両数とストレス状態の無い車両数との関係と、前記異常状態記憶手段に記憶されている渋滞に対する生体異常の量と、前記渋滞度とに応じた各走行経路の快適度を決定する、
ことを特徴とする経路探索装置。 - 前記決定した快適度を前記各走行経路とともに表示する快適度表示手段を備えたことを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の経路探索装置。
- 前記経路探索手段は、前記異常状態となった走行環境の経路区間が少なくなる走行経路を探索することを特徴とする請求項2、請求項3又は請求項4に記載の経路探索装置。
- 前記経路探索手段は、前記異常状態記憶手段に記憶されている異常状態となった走行環境に対応するコストを増加して経路探索を行うことを特徴とする請求項2、請求項3、請求項4、又は請求項5に記載の経路探索装置。
- 前記経路探索手段は、現在の生体情報が異常である場合に、更に対応する走行環境のコストを増加して経路探索を行うことを特徴とする請求項6に記載の経路探索装置。
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