JP4766732B2 - オーディオアンプのバイアス回路 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、オーディオアンプのバイアス回路に係り、特に、電源供給が断たれた際のオーディオアンプの動作の安定性を図ったものに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の回路としては、例えば、図3に示されたような構成のものが公知・周知となっている。
以下、同図を参照しつつこの従来回路について説明すれば、まず、この従来回路例は、いわゆるオーディオアンプに適用された場合の構成例を示すものである。
すなわち、オーディオアンプは、バイアス回路51と、初段増幅回路52と、次段増幅回路53と、出力回路54とを具備して構成されたものとなっている。
バイアス回路51は、第1の抵抗器R1と第2の抵抗器R2により電源電圧Vccをいわゆる抵抗分圧し、初段増幅回路52の動作点を定める基準電圧Vrefを、第1及び第2の抵抗器R1,R2の相互の接続点に出力し、第5の抵抗器R5を介して、初段増幅回路52の第11のトランジスタQ11のベースに印加するようになっている。
【0003】
初段増幅回路52の第11のトランジスタQ11のベースには、外部から被増幅信号(図3においては「入力」と表記)が印加され、この初段増幅回路52により、第3及び第4の抵抗器R3,R4の比で定まる増幅率で増幅されるようになっている。そして、初段増幅回路52の増幅出力は、次段増幅回路53によりさらに増幅され、出力回路54を介してスピーカSPへ印加され、スピーカSPの駆動が行われるようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、かかる従来回路においては、初段増幅回路52がいわゆる差動増幅器を用いて構成されたものとなっているため、入力信号(被増幅信号)について、同相入力電圧範囲を考慮する必要がある。
すなわち、初段増幅回路52は、基準電圧Vrefに対して図4において二点鎖線で示されたような同相入力電圧範囲を有しており、初段増幅回路52への入力信号の電圧レベルがこの範囲を超えると、初段増幅回路52における入力オフセット電圧が大きくなるため、入力信号の電圧レベルは、この同相入力電圧範囲を超えないように留意することが必要となる。
【0005】
しかしながら、電源電圧が正常に供給されている間は、同相入力電圧範囲は一定であるために、入力信号のレベルを、この同相入力電圧範囲を超えるようなレベルへ故意に変えない限り問題を生ずるようなことはないが、電源電圧の供給が断たれると、入力信号の電圧レベルが不可避的に同相入力電圧範囲を超えることとなり、次述するような不都合を招くという問題がある。
すなわち、初段増幅回路52の同相入力電圧範囲は、第11及び第12のトランジスタQ11,Q12へ電流を流す必要があるため、下記する式1で表されるものとなる。
【0006】
+Vicm<Vcc−Vbe−Vsat・・・(式1)
【0007】
ここで、+Vicmは、同相入力電圧範囲を、Vccは、電源電圧を、Vbeは、トランジスタのベース・エミッタ間電圧を、Vsatは、トランジスタの飽和状態におけるコレクタ・エミッタ間電圧を、それぞれ表すものとする。
電源電圧が正常に供給されて回路が正常動作している状態において、ある時刻例えば、図4に示されたように時刻t1において、電源電圧の供給を断ったとすると、同相入力電圧範囲は、次のように変化することとなる。
まず、時刻t1において電源電圧Vccの供給が断たれると、電源電圧Vccは、即座に低下し始める。また、同時に基準電圧Vrefも低下し始めるが、第2の抵抗器R2と並列接続されたコンデンサC1の蓄積電荷のために、その低下の程度は、電源電圧Vccの低下速度に比して非常に緩慢なものとなる(図4参照)。
回路が正常に動作するためには、常に、+Vicm>Vrefであることが必要となるが、電圧低下の速度に差はあるものの電源電圧Vccと基準電圧Vrefとが共に低下してゆく結果、遂には、時刻t2(図4参照)において、+Vicm>Vrefの条件が満足されなくなる。その結果、出力電位が変化し、スピーカSPが駆動されてノイズ(異音)が発生するという不都合な動作を生ずる。
【0008】
本発明は、上記実状に鑑みてなされたもので、電源供給を停止した際にスピーカから異音の発生のない、オーディオアンプのバイアス回路を提供するものである。
本発明の他の目的は、正常時の電源電圧が変更されたような場合であっても、電源供給を停止した際にスピーカから異音の発生を防止するという動作が確保できるオーディオアンプのバイアス回路を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記発明の目的を達成するため、本発明に係るオーディオアンプのバイアス回路は、
バイアス回路と、初段増幅回路と、次段増幅回路と、出力回路とを具備してなり、前記初段増幅回路は、外部から被増幅信号が印加され、当該被増幅信号を増幅し、その増幅出力は、前記次段増幅回路によりさらに増幅され、前記出力回路を介してスピーカの駆動を可能としてなるオーディオアンプの前記初段増幅回路のバイアス電圧を発生する前記バイアス回路であって、
電源とアースとの間に、分圧用の第1及び第2の抵抗器が、前記電源側から順次直列接続されると共に、前記第2の抵抗器には、コンデンサが並列接続され、前記第1及び第2の抵抗器の相互の接続点の電圧は、前記初段増幅回路の動作点を定める基準電圧として、外部から被増幅信号が印加される前記初段増幅回路のトランジスタのベースに印加されるようになっている一方、
差動増幅器を構成するpnp形の第1及び第2のトランジスタが設けられ、
前記第1及び第2のトランジスタエミッタと電源との間に、第1の定電流源が設けられ、
前記第1のトランジスタのベースは、前記第1及び第2の抵抗器の相互の接続点に接続され、
前記第2のトランジスタのベースと電源との間に、ダイオード接続された第3及び第4のトランジスタが直列接続され、
前記第2のトランジスタのベースとアースとの間に、第2の定電流源が設けられ、
前記第1及び第2のトランジスタのコレクタとアースとの間に、カレントミラー回路が設けられ、
前記第2のトランジスタのコレクタに、第7のトランジスタのベースが接続され、
前記第7のトランジスタは、そのエミッタがアースに接続される一方、そのコレクタには、電源供給が停止された際に前記オーディオアンプの出力回路の動作を停止せしめる遮断信号が出力されてなり、
前記カレントミラー回路は、npn形の第5及び第6のトランジスタを有してなり、
前記第5のトランジスタは、ダイオード接続されると共に、そのベースは、前記第6のトランジスタのベースに接続され、
前記第5のトランジスタのコレクタは、第1のトランジスタのコレクタに、前記第6のトランジスタのコレクタは、第2のトランジスタのコレクタに、それぞれ接続される一方、
前記第5及び第6のトランジスタのエミッタは、共にアースに接続されてなるものである。
【0010】
かかる構成においては、電源が供給されている正常時においては、第1のトランジスタのベース電位Vb1<第2のトランジスタのベース電位Vb2と予め設定されており、例えば、第2のトランジスタのコレクタ側に、遮断信号出力用にnpn形のトランジスタを設けて、そのベースを第2のトランジスタのコレクタに接続すると共に、この遮断信号出力用のトランジスタのエミッタをアースに接続し、そのコレクタに遮断信号を得るようにした場合には、正常時には、第2のトランジスタに殆ど電流が流れないため、この遮断信号出力用のトランジスタは、オフ状態となる。一方、電源供給が停止された場合、電源供給の停止と共に、第1及び第2のトランジスタのそれぞれのベース電位Vb1,Vb2は低下してゆくが、第1のトランジスタのベース電位Vb1は、コンデンサの蓄積電荷のために比較的緩慢に低下してゆくのに対して、第2のトランジスタのベース電位Vb2はそれに比して急速に低下してゆき、オーディオアンプの同相入力電圧範囲が、オーディオアンプの初段の増幅回路のバイアス電圧を下回るより早いタイミングで、Vb1>Vb2となる。そのため、第2のトランジスタが動作すると共に、遮断信号出力用のトランジスタが導通状態となるので、この導通状態を遮断信号として、オーディオアンプの出力段の動作停止に用いることができ、それにより、従来のような電源供給停止時におけるスピーカからの異音の発生を防止することができるものである。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図1及び図2を参照しつつ説明する。
なお、以下に説明する部材、配置等は本発明を限定するものではなく、本発明の趣旨の範囲内で種々改変することができるものである。
最初に、本発明の実施の形態におけるオーディオアンプのバイアス回路の基本構成について図1を参照しつつ説明する。
このバイアス回路の基本構成例は、例えば、先に従来回路で説明したような構成を有してなるオーディオアンプ(図3参照)について適用されるもので、図1は、本発明に係るバイアス回路の基本構成例のみを示しており、この回路が用いられるオーディオアンプの回路構成部分は省略されたものとなっている。
まず、回路構成について説明すれば、pnp形の第1及び第2のトランジスタ(図1においては、それぞれ「Q1」、「Q2」と表記)1,2は、双方のエミッタ同士が接続されると共に、第1の定電流源14に接続されて、差動増幅器を構成するものとなっている。
また、第2のトランジスタ2のベースには、所定の電圧V1が印加されるように、ベースと電源ライン(電源電圧Vccが印加されるライン)との間に定電圧源が設けられている。これによって、通常状態(電源電圧が正常に印加されている状態)では、第2のトランジスタ2のベースは、第1のトランジスタ1のベースに比して高電位にバイアスされた状態となる。
【0012】
一方、電源ラインとアースとの間には、第1及び第2の抵抗器(図1においては、それぞれ「R1」、「R2」と表記)11,12が直列接続されると共に、その相互の接続点は、第1のトランジスタ1のベースに接続されている。そして、第1及び第2の抵抗器11,12により電源電圧Vccがいわゆる抵抗分圧されて基準電圧Vrefが得られ、この基準電圧Vrefが第1のトランジスタ1のバイアス電圧として印加されるようになっている。
また、第1のトランジスタ1のベースに対するこの第1及び第2の抵抗器11,12の相互の接続点におけるインピーダンスを低くするため、第2の抵抗器12には、コンデンサ(図1においては「C1」と表記)13が並列接続されている。
【0013】
なお、この第1及び第2の抵抗器1,2並びにコンデンサ13で構成される部分は、先に図3で示されたオーディオアンプのバイアス回路51を構成する部分となるものである。すなわち、この部分は、図1に示された第1及び第2のトランジスタ1,2による差動増幅器と共用されるものとなっている。
【0014】
そして、この図1においては、図示を省略しているが、第1又は第2のトランジスタ1,2の出力端(コレクタ側)を、図3に示されたような従来のオーディオアンプ において、例えば、出力回路54の適宜な箇所へ接続する。このようにすることで、詳細は図2に示された具体的な回路構成例において明らかにするが、電源供給が停止された場合に、出力回路54の動作を停止させて、従来と異なり、スピーカSPからの異音(ノイズ)が発生しないようにすることができるものとなっている。
【0015】
次に、図1に示されたオーディオアンプのバイアス回路のより具体的な回路構成例について図2を参照しつつ説明する。なお、図1に示された基本構成における構成要素と同一の構成要素については、同一の符号を付すこととする。
まず、この具体回路構成例においては、npn形の第8のトランジスタ(図1においては「Q8」と表記)8が、そのベースとコレクタとが相互に接続されて、いわゆるダイオード接続状態とされると共に、その接続点に電源電圧Vccが印加されるようになっている。一方、第8のトランジスタ8のエミッタとアースとの間には、第1及び第2の抵抗器11,12が直列接続されると共に、第2の抵抗器12の両端には、コンデンサ13が並列接続されている。
そして、第1及び第2の抵抗器11,12並びにコンデンサ13の相互の接続点は、第1のトランジスタ1のベースに接続されたものとなっている。
【0016】
差動増幅器を構成するpnp形の第1及び第2のトランジスタ1,2のエミッタは、相互に接続されると共に、その接続点には、第1の定電流源14が接続されたものとなっている。
また、npn形の第3及び第4のトランジスタ(図2においては、それぞれ「Q3」、「Q4」と表記)3,4が、それぞれベースとコレクタとが接続されたいわゆるダイオード接続状態とされると共に、第3のトランジスタ3のエミッタと第4のトランジスタ4のコレクタとが接続されている。そして、第3のトランジスタ3のコレクタには、電源電圧Vccが印加されるようになっている一方、第4のトランジスタ4のエミッタとアースとの間には、第2の定電流源15が接続されると共に、さらに、第4のトランジスタ4と第2の定電流源15との接続点には、第2のトランジスタ2のベースが接続されたものとなっている。
【0017】
一方、第1及び第2のトランジスタ1,2のコレクタ側には、npn形の第5及び第6のトランジスタ(図2においては、それぞれ「Q5」、「Q6」と表記)5,6により構成されてなるカレントミラー回路20が接続されたものとなっている。すなわち、第5及び第6のトランジスタ5,6は、ベースが相互に接続される一方、第5のトランジスタ5は、ベースとコレクタとが相互に接続されて、いわゆるダイオード接続状態とされている。そして、第5のトランジスタ5のコレクタには、第1のトランジスタ1のコレクタが、第6のトランジスタ6のコレクタには、第2のトランジスタ2のコレクタが、それぞれ接続されている。
一方、第5及び第6のトランジスタ5,6のエミッタは、共にアースに接続されたものとなっている。
【0018】
また、第2のトランジスタ2のコレクタには、npn形の第7のトランジスタ7のベースが接続されており、この第7のトランジスタ7のコレクタは、出力回路遮断信号出力端子とされる一方、第7のトランジスタ7のエミッタは、アースに接続されたものとなっている。
第7のトランジスタ7のコレクタは、具体的には、先に従来回路として図3に示されたようなオーディオアンプの出力回路54の適宜な箇所、すなわち、この第7のトランジスタ7のいわゆるオン・オフ動作(詳細は後述)によって、出力回路54の動作を実質的に停止できるような箇所(例えば、第15及び第16のトランジスタQ15,16のベースや、その前段のアンプの入力段等)に接続して用いられるようになっている。
【0019】
次に、かかる構成における動作について説明する。
まず、定常状態(電源電圧が正常に供給されている状態)における第7のトランジスタ7の動作状態としては、この発明の実施の形態においては、非動作状態(オフ)であるとする。
かかる前提の下、定常状態において、第1のトランジスタ1のベース電位Vb1は基準電圧Vrefと等しく、下記する式2で表されるものとなる。
【0020】
Vb1=Vref=(Vcc−Vbe)/2・・・(式2)
【0021】
なお、ここで、第1及び第2の抵抗器11,12の抵抗値は相等しいものとする。また、Vbeは、トランジスタのベース・エミッタ間電圧である。
一方、Q2のベース電位Vb2は、下記する式3によって表される。
【0022】
Vb2=Vcc−2Vbe・・・(式3)
【0023】
ここで、−2Vbeは、第3及び第4のトランジスタ3,4において生ずる電圧降下分であり、この電圧は、先の図1における所定の電圧V1に対応するものである。
先に述べたように定常状態において第7のトランジスタ7はオフであるから、そのため、Vb1<Vb2であることが必要である。
この不等式Vb1<Vb2を、それぞれ先の式2及び式3により書き換えて整理すると、Vcc>3Vbeが導かれる。
すなわち、Vccが約2.1V以上の定常状態で、第7のトランジスタ7はオフ状態となり、第7のトランジスタ7のコレクタの接続先の回路、すなわち、例えば、図3に示されたオーディオアンプの出力回路54において、その動作になんら影響を与えることがなく、そのため、通常のアンプ動作が得られることとなる。
【0024】
次に、電源供給が断(オフ)とされた場合について説明すれば、この場合、まず、第1のトランジスタ1のベース電位Vb1は、コンデンサ13における蓄積電荷のために直ぐさま急下降することはなく、比較的緩慢に低下してゆくこととなる。
一方、第2のトランジスタ2のベース電位Vb2は、先に示された式3に基づいて低下してゆくこととなる。
ここで、同相入力電圧+Vicmと、第2のトランジスタ2のベース電位Vb2の関係は、先に示された式1と式3により下記する式4で表されるものとなる。
【0025】
+Vicm−Vb2=Vbe−Vce≒0.4>0・・・(式4)
【0026】
何となれば、Vbe=約0.7、Vce(コレクタ・エミッタ間電圧)=約0.3Vだからである。
そして、この式4から次のことが言える。すなわち、第2のトランジスタ2のベース電位Vb2は、同相入力電圧範囲よりも低いため、従来回路において、電源供給が停止された場合に、同相入力電圧範囲が基準電圧Vrefより小となるようなタイミング(例えば図4の時刻t2)よりも早いタイミングでVb1>Vb2の関係となり、この不等式が成立すると同時に第7のトランジスタ7が導通状態となる。この第7のトランジスタ7の導通により、そのコレクタ電位は、アース電位となる。第7のトランジスタ7のコレクタは、その電位がアース電位となった際に、オーディオアンプの出力回路54(図3参照)の動作を停止させるに都合のよい箇所に接続されているため、第7のトランジスタ7が導通し、コレクタがアース電位になると、出力回路54の動作が停止状態とされ、すなわち、換言すれば、図3に示されたオーディオアンプの出力回路54における終段のトランジスタである第15及び第16のトランジスタQ15,Q16の増幅動作が停止されることとなる。そのため、電源供給が断たれても、同相入力電圧範囲が基準電圧Vrefを下回る以前に、第7のトランジスタ7が導通することで、オーディオアンプの出力回路54の動作が停止されて、スピーカが駆動されないため、従来のような異音の発生が防止されることとなるものである。
【0027】
なお、上述した発明の実施の形態におけるpnp形トランジスタを、PチャンネルMOSトランジスタに代えても良く、上述したと同様な回路動作を得ることができる。
また、電源電圧の低下を検出するため、電圧検出回路を用いて、その検出結果に応じて、上述した回路構成例における第7のトランジスタ7に対応するトランジスタを動作させるような構成も考えられるが、その場合、通常、検出電圧は固定となるため、オーディオアンプの動作電源電圧範囲も固定となり、汎用性に欠けるものとなる。しかし、本発明に係る回路の場合、定常状態の電源電圧を任意い変えても、先に述べたような動作が可能である。
さらに、上述した発明の実施の形態においては、遮断信号を出力するトランジスタ(本発明の実施の形態においては、第7のトランジスタ7)がいわゆるオン状態の場合、その信号によりオーディオアンプの出力回路が動作停止状態とされることとしたが、必ずしもかかる論理である必要はなく、これとは逆、すなわち、第7のトランジスタ7のベースを第1のトランジスタ1のコレクタに接続する構成として、遮断信号を出力する第7のトランジスタ7がいわゆるオフ状態となった場合にオーディオアンプの出力回路が動作停止状態とされることとしてもよいものである。
【0028】
【発明の効果】
以上、述べたように、本発明によれば、電源供給が停止された際に、オーディオアンプの入力段のバイアス電圧が同相入力電圧範囲を越える前に、オーディオアンプの終段の回路を完全に動作停止状態とできるような構成とすることにより、電源供給が停止された際に、オーディオアンプの入力段のバイアス電圧が同相入力電圧範囲を越えることに起因するスピーカからの異音の発生が確実に防止され、動作特性の安定したオーディオアンプを提供することができる。
また、差動増幅器を用いて電圧の低下を検出するようなような構成としたので、検出電圧固定の回路と異なり、正常時の電源電圧の設定自体が変更されても何ら支障なく機能を果たすことができるという効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るオーディオアンプのバイアス回路の基本構成を示す回路図である。
【図2】本発明に係るオーディオアンプのバイアス回路の具体的な一回路構成例を示す回路図である。
【図3】従来回路の一例を示す回路図である。
【図4】電源電圧の変化に対する同相入力電圧範囲及び基準電圧の変化を示すタイミング図である。
【符号の説明】
1…第1のトランジスタ
2…第2のトランジスタ
7…第7のトランジスタ
20…カレントミラー回路
54…出力回路

Claims (2)

  1. バイアス回路と、初段増幅回路と、次段増幅回路と、出力回路とを具備してなり、前記初段増幅回路は、外部から被増幅信号が印加され、当該被増幅信号を増幅し、その増幅出力は、前記次段増幅回路によりさらに増幅され、前記出力回路を介してスピーカの駆動を可能としてなるオーディオアンプの前記初段増幅回路のバイアス電圧を発生する前記バイアス回路であって、
    電源とアースとの間に、分圧用の第1及び第2の抵抗器が、前記電源側から順次直列接続されると共に、前記第2の抵抗器には、コンデンサが並列接続され、前記第1及び第2の抵抗器の相互の接続点の電圧は、前記初段増幅回路の動作点を定める基準電圧として、外部から被増幅信号が印加される前記初段増幅回路のトランジスタのベースに印加されるようになっている一方、
    差動増幅器を構成するpnp形の第1及び第2のトランジスタが設けられ、
    前記第1及び第2のトランジスタのエミッタと電源との間に、第1の定電流源が設けられ、
    前記第1のトランジスタのベースは、前記第1及び第2の抵抗器の相互の接続点に接続され、
    前記第2のトランジスタのベースと電源との間に、ダイオード接続された第3及び第4のトランジスタが直列接続され、
    前記第2のトランジスタのベースとアースとの間に、第2の定電流源が設けられ、
    前記第1及び第2のトランジスタのコレクタとアースとの間に、カレントミラー回路が設けられ、
    前記第2のトランジスタのコレクタに、第7のトランジスタのベースが接続され、
    前記第7のトランジスタは、そのエミッタがアースに接続される一方、そのコレクタには、電源供給が停止された際に前記オーディオアンプの前記出力回路の動作を停止せしめる遮断信号が出力されてなり、
    前記カレントミラー回路は、npn形の第5及び第6のトランジスタを有してなり、
    前記第5のトランジスタは、ダイオード接続されると共に、そのベースは、前記第6のトランジスタのベースに接続され、
    前記第5のトランジスタのコレクタは、第1のトランジスタのコレクタに、前記第6のトランジスタのコレクタは、第2のトランジスタのコレクタに、それぞれ接続される一方、
    前記第5及び第6のトランジスタのエミッタは、共にアースに接続されてなることを特徴とするオーディオアンプのバイアス回路。
  2. pnp形トランジスタに代えてPチャンネルMOSトランジスタを用いてなることを特徴とする請求項記載のオーディオアンプのバイアス回路。
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