JP4762384B2 - アクリル系単量体組成物およびアクリル系共重合体並びに耐熱樹脂 - Google Patents

アクリル系単量体組成物およびアクリル系共重合体並びに耐熱樹脂 Download PDF

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    • C08F8/00Chemical modification by after-treatment
    • C08F8/48Isomerisation; Cyclisation

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、透明性および成形性に優れる耐熱樹脂の原料として好適なアクリル系単量体組成物およびアクリル系共重合体並びに該アクリル系共重合体を用いた耐熱樹脂に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
メタクリル樹脂は、無色透明性、表面光沢、耐候性に優れ、また、機械的性質、熱的性質、表面硬度、成形加工性のバランスが良好であることから、自動車、家電製品等における光学関連用途に幅広く使用されている。
【0003】
近年、これらの用途においては、デザインの自由度、コンパクト化、高性能化を図るため、光源を樹脂に近接して配置する設計が多く行われている。このため、より耐熱性に優れる耐熱樹脂が熱望されている。
【0004】
耐熱樹脂の製造方法としては、例えば、メタクリル酸メチル(MMA)とネオペンチルグリコールジメタクリレート等の多官能メタクリレートとの共重合体を架橋させることにより耐熱性を向上させる方法が知られている。しかしながら、該方法により得られた樹脂は、耐熱性は向上するものの、重合体の加熱流動性が低く、成形性に問題がある。
【0005】
また、その他の方法として、MMAと、α−メチルスチレンや無水マレイン酸との共重合、または、メタクリル酸ボルニル等の、嵩高いアルキル基を有するメタクリル酸エステルとの共重合により、嵩高い側鎖を導入して耐熱性を向上させる方法が知られている。しかしながら、該方法は、嵩高い側鎖を導入することにより耐熱性を向上させることはできても、樹脂としての機械的強度が弱くなるという問題を招来する。
【0006】
さらに、他の方法としては、N−置換マレイミドや無水マレイン酸等の環状モノマーをMMAと共重合させることにより、主鎖に環構造を導入して主鎖の剛直性を高め、耐熱性を向上する方法が知られている。主鎖に環構造を導入する方法は、嵩高い側鎖を導入する方法と比較して耐熱性向上効果が高い割に機械的強度の低下が少ないという利点を有している。しかしながら、環状モノマーは、一般的に、MMAとの共重合性が悪く、耐熱付与成分の導入に限界があり、しかも、重合終了時にも未反応モノマーとして残存する傾向にある。このような環状モノマーのポリマー中における残存は、該ポリマーを成形して得られる成形品の成形時における着色や耐候性等の物性の低下を引き起こす。
【0007】
そこで、米国特許第2,146,209号には、主鎖に環構造を導入する方法として、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)と第一級アルキルアミンとを反応させることにより主鎖に六員環イミド構造(グルタルイミド環構造)を導入する方法が開示されている。また、特開昭60−20905号公報には、MMAとメタクリル酸あるいはメタクリル酸t−ブチルエステルとの共重合体を加熱処理し、主鎖に無水グルタル酸構造を導入する方法が開示されている。上記の側鎖反応による主鎖への六員環構造の導入は、耐熱性が向上し、さらに、機械的強度においてもメタクリル樹脂以上の性能を付与することができる。しかしながら、六員環イミド構造の導入は、該構造を有する共重合体の成形時に未反応遊離アミン等の窒素元素に基づく着色を引き起こす。また、無水グルタル酸構造を導入してなる共重合体は、水、アルコール、アミンとの反応性が高く、容易に開環し、耐熱性の向上効果が十分に発揮されないという問題点を有している。
【0008】
そこで、このような問題を招来しない耐熱樹脂の製造方法として、Polym.Prepr.,8,11,576(1967) 、J.Polym.Sci.,A.,27,751(1989)には、2−(ヒドロキシメチル)アクリル酸アルキルエステル類とスチレンとの共重合体を加熱してラクトン環化させることにより耐熱樹脂を得る方法が開示されている。しかしながら、該文献に記載の方法は、耐熱樹脂製造時にポリマーの一部が架橋し、溶融成形することができなくなるという問題点を有している。
【0009】
そこで、特開平9−241323号公報には、2−(ヒドロキシメチル)アクリル酸アルキルエステルに由来する構造単位を有する重合体を加熱してラクトン環化を生じさせるに際して、エステル化触媒の存在下または溶媒存在下で加熱を行うことにより、ポリマーの架橋を防止する方法が開示されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の方法においても架橋を十分に防止することは困難であり、上記の方法により得られた耐熱樹脂もまた、透明性、成形性が要求される分野への使用には問題がある。さらに、この2−(ヒドロキシメチル)アクリル酸アルキルエステルに由来する構造単位を有する重合体を加熱して耐熱樹脂を製造する場合において、ゲル化が明らかとなるのは耐熱樹脂を製造するために、得られた重合体を実際に加熱処理した後であるため、一旦ゲル化が生じると、生成したゲル化物を除去し、装置を洗浄するために多大な費用や労力、時間を必要とするという問題を有している。
【0011】
本発明は、上記従来の問題点に鑑みなされたものであり、その目的は、ゲル化せず、透明性および成形性に優れる耐熱樹脂および該耐熱樹脂を製造するための原料として好適に用いることができるアクリル系単量体組成物並びにアクリル系共重合体を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本願発明者等は、上記の目的を達成すべく鋭意検討した結果、特定の構造を有するアクリル系単量体と、該アクリル系単量体と共重合可能なその他単量体とを共重合させてなるアクリル系共重合体であって、規定の酸価を有するかあるいは規定の条件下で溶解させたテトラヒドロフラン溶液の濃度が規定の粘度を有するアクリル系共重合体が、耐熱樹脂製造時にゲル化せず、透明性および成形性に優れる耐熱樹脂を製造するための原料として好適であることを見い出すと共に、上記特定の構造を有するアクリル系単量体と該アクリル系単量体と共重合可能なその他単量体とを含む単量体組成物の酸価を規定することで、上記規定の酸価を有するアクリル系共重合体を容易に得ることができることを見い出して本発明を完成させるに至った。
【0013】
即ち、本発明に係る請求項1記載のアクリル系単量体組成物は、上記の課題を解決するために、一般式(1)
【0014】
【化4】
Figure 0004762384
【0015】
(式中、R1 、R2 は各々独立して水素原子または有機残基を表す)
で表されるアクリル系単量体と、該アクリル系単量体と共重合可能なその他単量体とを含むアクリル系単量体組成物であって、酸価が5mgKOH/g以下であることを特徴としている。
【0016】
本発明に係る請求項2記載のアクリル系共重合体は、上記の課題を解決するために、一般式(1)
【0017】
【化5】
Figure 0004762384
【0018】
(式中、R1 、R2 は各々独立して水素原子または有機残基を表す)
で表されるアクリル系単量体と、該アクリル系単量体と共重合可能なその他単量体とを共重合させてなるアクリル系共重合体であって、酸価が5mgKOH/g以下であることを特徴としている。
【0019】
本発明に係る請求項3記載のアクリル系共重合体は、上記の課題を解決するために、一般式(1)
【0020】
【化6】
Figure 0004762384
【0021】
(式中、R1 、R2 は各々独立して水素原子または有機残基を表す)
で表されるアクリル系単量体と、該アクリル系単量体と共重合可能なその他単量体とを共重合させてなるアクリル系共重合体であって、該アクリル系共重合体を250℃で30分間加熱処理した後、テトラヒドロフランに溶解してなる1%テトラヒドロフラン溶液の25℃における粘度が10cps〜10,000cpsの範囲内であることを特徴としている。
【0022】
本発明に係る請求項4記載の耐熱樹脂は、上記の課題を解決するために、請求項2または3記載のアクリル系共重合体を加熱してなることを特徴としている。
【0023】
本発明に係る請求項5記載のアクリル系共重合体の製造方法は、上記の課題を解決するために、請求項2または3記載のアクリル系共重合体の製造方法であって、請求項1記載のアクリル系単量体組成物を重合させることを特徴としている。
【0024】
以下に本発明を詳しく説明する。
本発明にかかるアクリル系共重合体は、前記一般式(1)で表されるアクリル系単量体と、該アクリル系単量体と共重合可能な、該アクリル系単量体以外のその他単量体とを含むアクリル系単量体組成物を重合させてなる共重合体であり、その酸価は5mgKOH/g以下である。
【0025】
上記アクリル系共重合体の製造方法において原料として用いられる前記一般式(1)で表されるアクリル系単量体は、特に限定されるものではないが、式中、R1 、R2 で示される置換基が各々独立して水素原子または有機残基で構成される水酸基含有単量体である。
【0026】
上記R1 、R2 で示される置換基のうち、有機残基とは、具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、n−ヘキシル基、シクロヘキシル基、n−オクチル基、2−エチルヘキシル基、ラウリル基等の、炭素数1〜18、好ましくは炭素数1〜12の直鎖状または分岐鎖状のアルキル基;フェニル基、トルイル基、キシリル基、ナフタレン基、ベンジル基等の、好ましくは炭素数6〜12の、無置換あるいは置換アリール基;ヒドロキシメチル基、2−ヒドロキシエチル基、2−ヒドロキシプロピル基、3−ヒドロキシプロピル基、4−ヒドロキシブチル基、6−ヒドロキシヘキシル基等の、炭素数1〜6のヒドロキシアルキル基;複素環基等が挙げられる。尚、R1 で示される置換基は、アルデヒド系化合物に由来する置換基である。
【0027】
前記一般式(1)で表されるアクリル系単量体としては、具体的には、例えば、2−(ヒドロキシメチル)アクリル酸メチル、2−(ヒドロキシメチル)アクリル酸エチル、2−(ヒドロキシメチル)アクリル酸イソプロピル、2−(ヒドロキシメチル)アクリル酸n−ブチル、2−(ヒドロキシメチル)アクリル酸t−ブチル等が挙げられる。
【0028】
これらアクリル系単量体は、一種類のみを用いてもよく、また、二種類以上を適宜混合して用いてもよい。これら例示のアクリル系単量体のなかでも、2−(ヒドロキシメチル)アクリル酸メチル、2−(ヒドロキシメチル)アクリル酸エチルが、所望するアクリル系共重合体を容易に得ることができることから好ましい。
【0029】
本発明において用いられる上記のアクリル系単量体は、従来公知の方法、例えば、プロパギルアルコールをカルボニル化した後、エステル化する方法(米国特許第3,066,165号)、トリアルキルホスホノアセテートを水酸化カリウム存在下にホルマリンと反応(Wittig-Horner Reaction)させる方法(Org.Synth.,66,220(1988))、相当するビニル化合物とアルデヒド系化合物とを、触媒として三級アミン化合物および水の存在下で反応させる方法(特開平7−285906号公報)、あるいは、これらの方法により得られたアクリル系単量体を塩基性物質により洗浄処理する方法により、容易に得ることができる。尚、上記の洗浄処理については後述する。
【0030】
前記一般式(1)で表されるアクリル系単量体と共重合可能なその他単量体(以下、共重合成分と記す場合もある)としては、特に限定されるものでないが、前記一般式(1)で表されるアクリル系単量体との反応性や重合性等が良好であり、所望の耐熱樹脂が容易に得られることから、一般式(2)
【0031】
【化7】
Figure 0004762384
【0032】
(式中、R3 は水素原子またはメチル基を表し、R4 は水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、フェニル基、−OCOCH3 基、−CN基、−COR5 基または−COOR6 基を表し、R5 、R6 は各々水素原子または有機残基を表す)
で表されるビニル単量体が好適に用いられる。
【0033】
上記一般式(2)で表されるビニル単量体は、特に限定されるものではないが、式中、R3 で示される置換基が水素原子またはメチル基を表し、R4 で示される置換基が水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、フェニル基、−OCOCH3 基、−CN基、−COR5 基または−COOR6 基を表し、R5 、R6 が各々水素原子または有機残基で構成されるビニル単量体である。上記R5 、R6 で示される置換基のうち、有機残基としては、具体的には、炭素数1〜18のアルキル基、アリール基、炭素数1〜6のヒドロキシアルキル基または複素環基を示す。
【0034】
上記一般式(2)で表されるビニル単量体としては、具体的には、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、スチレン、α−メチルスチレン、アクリロニトリル、メチルビニルケトン、エチレン、プロピレン、酢酸ビニル等が挙げられる。
【0035】
また、上記一般式(2)で表されるビニル単量体以外の共重合成分としては、特に限定されるものではないが、具体的には、例えば、塩化ビニル、塩化ビニリデン等のハロゲン化ビニル類;マレイミド、N−フェニルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド、N−ベンジルマレイミド、N−イソプロピルマレイミド、N−(2−クロロフェニル)マレイミド、N−(2−ブロモフェニル)マレイミド等のマレイミド類;無水マレイン酸;マレイン酸ジシクロヘキシル等のマレイン酸エステル類;フマル酸ジブチル、フマル酸ジシクロヘキシル等のフマル酸エステル類;α−メチレン−γ−ブチロラクトン;等が挙げられる。
【0036】
これら共重合成分は、一種類のみを用いてもよく、また、二種類以上を適宜混合して用いてもよい。上記例示の単量体のなかでも、メタクリル酸メチル、メタクリル酸シクロヘキシル、スチレンが特に好適に用いられる。
【0037】
本発明にかかるアクリル系共重合体は、前記一般式(1)で表されるアクリル系単量体と、該アクリル系単量体と共重合可能なその他単量体(共重合成分)とを共重合させることにより容易に製造される。
【0038】
該アクリル系共重合体の酸価は、例えば、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、アクリル酸ナトリウム、メタクリル酸ナトリウム等、耐熱樹脂の製造に際して着色等の問題が生じない塩基性化合物を添加することにより調整することができるが、前記一般式(1)で表されるアクリル系単量体と、該アクリル系単量体と共重合可能なその他単量体(共重合成分)、好ましくは上記一般式(2)で表されるビニル単量体とを含むアクリル系単量体組成物であって、その酸価が5mgKOH/g以下であるアクリル系単量体組成物を重合反応させることで、酸価が5mgKOH/g以下のアクリル系共重合体を容易に得ることができる。
【0039】
上記アクリル系共重合体の酸価が5mgKOH/g以下であれば、ラクトン環化し易く、耐熱性に優れると共に、耐熱樹脂製造時にゲル化せず、透明性、成形性に優れ、溶融成形可能な耐熱性樹脂を得ることができる。一方、上記アクリル系共重合体の酸価が5mgKOH/gを越える場合には、耐熱樹脂製造時にゲル化が生じ、透明性、成形性等に問題が生じる。
【0040】
上記アクリル系単量体組成物における前記一般式(1)で表されるアクリル系単量体と該アクリル系単量体と共重合可能なその他単量体(共重合成分)との配合比率は、所望する耐熱樹脂の物性や、用いるアクリル系単量体組成物の組成等に応じて適宜設定される。
【0041】
例えば、上記アクリル系単量体組成物における前記一般式(1)で表されるアクリル系単量体とその共重合成分との配合比率(前記一般式(1)で表されるアクリル系単量体:共重合成分)は、1:9〜7:3の範囲内であることが好ましい。
【0042】
上記アクリル系単量体組成物における前記一般式(1)で表されるアクリル系単量体の配合比率が上記の配合比率よりも少なければ、耐熱性に優れた耐熱樹脂を得ることができなくなるおそれがある。一方、上記アクリル系単量体組成物における前記一般式(1)で表されるアクリル系単量体の配合比率が上記の配合比率よりも多ければ、得られる耐熱樹脂の耐熱性は向上するが、比率の増大に見合った耐熱性向上効果を得ることはできず、経済的に不利となるとなるので好ましくない。
【0043】
また、上記アクリル系単量体組成物が共重合成分を含まない場合、即ち、得られるアクリル系重合体が前記一般式(1)で表されるアクリル系単量体のホモポリマーである場合には、得られるアクリル系重合体の酸価が5mgKOH/g以下であっても耐熱樹脂製造時にゲル化が生じ、透明性、成形性に優れる耐熱樹脂を得ることができなくなるので好ましくない。
【0044】
つまり、本発明にかかるアクリル系共重合体は、前記一般式(1)で表されるアクリル系単量体と、該アクリル系単量体と共重合可能なその他単量体(共重合成分)とを含むアクリル系単量体組成物を、その酸価が5mgKOH/g以下となるように調製した後、該アクリル系単量体組成物を重合反応させることにより容易に得ることができる。
【0045】
上記のアクリル系単量体組成物の調製方法は、特に限定されるものではなく、例えば、前記一般式(1)で表されるアクリル系単量体、あるいは塩基性物質により洗浄処理することにより前記一般式(1)で表されるアクリル系単量体を得ることができる単量体、具体的には、前記した米国特許第3,066,165号、Org.Synth.,66,220(1988) 、特開平7−285906号公報等に開示された製法により得られるアクリル系単量体と、該アクリル系単量体と共重合可能なその他単量体とを含む単量体組成物を塩基性物質により洗浄処理する方法;塩基性物質による洗浄処理等を施すことにより、該アクリル系単量体組成物における各単量体成分の酸価を予め5mgKOH/g以下に調整する方法;等が挙げられる。
【0046】
上記の洗浄処理に用いられる塩基性物質としては、特に限定されるものではないが、具体的には、例えば、塩基性イオン交換樹脂、炭酸水素ナトリウム、水酸化ナトリウム等が挙げられる。上記塩基性イオン交換樹脂としては、具体的には、ローム&ハース社製の塩基性イオン交換樹脂である、アンバーライトA−21、アンバーライトIRA−68、アンバーライトIRA−60E、アンバーライトIRA−35、アンバーライトIRA−45;三菱化学株式会社製の塩基性イオン交換樹脂である、ダイヤイオンWA−10、ダイヤイオンWA−20、ダイヤイオンWA−30;ダウ・ケミカル社製の塩基性イオン交換樹脂である、ダウエックスWGR2、ダウエックス66;住友化学株式会社製の塩基性イオン交換樹脂である、デュオライトA−368、デュオライトA−568、デュオライトA−578等が挙げられる。これら塩基性物質のなかでも塩基性イオン交換樹脂が好適に用いられる。
【0047】
洗浄処理方法としては、被洗浄処理物を、必要に応じて水および/または有機溶媒の存在下で塩基性物質と撹拌処理した後、分別する方法を用いることができる。該洗浄処理後の被洗浄処理物は、そのままアクリル系共重合体の原料として用いることができるが、使用形態によっては、洗浄処理後、さらに蒸留してから用いることがより好ましい。
【0048】
上記アクリル系単量体組成物の重合反応、即ち、前記一般式(1)で表されるアクリル系単量体と、該アクリル系単量体と共重合可能なその他単量体との共重合反応は、例えばラジカル重合反応、イオン重合反応により容易に実施できるが、好ましくはラジカル重合反応が用いられる。また、上記ラジカル重合反応に際しては、例えば、バルク重合法、溶液重合法、懸濁重合法等、従来公知の種々の方法を採用することができるが、重合反応の制御の容易さから、溶液重合法が特に好適に用いられる。
【0049】
上記ラジカル重合反応において用いられるラジカル重合開始剤としては、特に限定されるものではなく、例えば、アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ系重合開始剤や、ベンゾイルパーオキサイド等のパーオキサイド系重合開始剤等が挙げられるが、特に限定されるものではない。
【0050】
また、重合開始剤の使用量や、重合時間、重合温度等の反応条件等は、使用する重合開始剤やアクリル系単量体組成物の組成、重合系等に応じて適宜設定されるものであり、特に限定されるものではない。尚、上記の重合反応は、窒素ガス等の不活性ガス雰囲気下で行うことが好ましい。
【0051】
得られるアクリル系共重合体の重合度は、重量平均分子量が、5,000〜1,000,000の範囲内、好ましくは10,000〜500,000の範囲内となるような値が好ましい。重量平均分子量が5,000未満では長期の機械物性の維持が困難であり、長期使用に際して問題となる。また、重量平均分子量が1,000,000を越えても、重量平均分子量が1,000,000を越えるアクリル系共重合体を得るために必要とする労力や製造コスト、製造条件等に見合った性能向上効果を得ることはできず、経済的に不利となるので好ましくない。
【0052】
また、上記の重合反応を行う際には、上記重量平均分子量を調整する目的で、メチルメルカプトプロピオン酸、ドデシルメルカプタン等の連鎖移動剤を適宜添加してもよい。
【0053】
本発明にかかるアクリル系共重合体は、例えば、上記の重合反応に対して不活性な有機溶媒の存在下で、前記アクリル系単量体組成物、即ち、前記一般式(1)で表されるアクリル系単量体と該アクリル系単量体と共重合可能なその他単量体との総量に対し、ラジカル重合開始剤を0.1重量%〜5重量%の割合で添加し、重合温度60℃〜150℃で1時間〜10時間重合反応を行った後、重合反応に用いた上記の有機溶媒を除去し、得られた共重合体を貧溶媒中に沈殿させて残存モノマーを除去することにより得ることができる。
【0054】
本発明にかかるアクリル系単量体組成物を原料として用いれば、通常、上記の重合反応により酸価が5mgKOH/g以下のアクリル系共重合体を得ることができるが、該アクリル系共重合体の酸価を調整する目的で、耐熱樹脂の製造に際して着色等の問題が生じない前記の塩基性化合物を添加してもよい。
【0055】
本発明にかかる耐熱樹脂は、上記のアクリル系共重合体を加熱し、揮発成分を除去することにより、容易に得ることができる。本発明において、耐熱樹脂とは、前記した共重合成分(その他単量体)を重合してなる樹脂(以下、ベース樹脂と記す)に対し、特定の単量体成分を共重合したり、特定の構造や官能基を導入することにより得られる、ベース樹脂よりも耐熱性を向上させた樹脂を示す。本発明にかかる耐熱樹脂は、酸価が規定された上記のアクリル系共重合体をその原料として用いることで、ゲル化せず、透明性および成形性に優れ、溶融成形が可能である。
【0056】
しかしながら、一般的に、ゲル化が確認できるのは、耐熱樹脂の原料となる重合体を加熱処理し、耐熱樹脂を製造するときであり、このときにはじめてゲル化するか否かが明らかとなる。従って、ゲル化が生じた場合、最終的に生じたゲル化物を除去し、装置を洗浄するには多大な労力や時間、費用を必要とする。
【0057】
このため、ゲル化が生じる可能性について予め確認できることは、工業的実施においては極めて重要である。従って、耐熱樹脂を製造する前に予備確認を行うことにより、耐熱樹脂を製造する際にゲル化せず、透明性、成形性に優れる耐熱樹脂を容易に得ることが可能となる。
【0058】
そこで、本願発明者等は、耐熱樹脂を製造する際にゲル化しない条件について鋭意検討を行った結果、前記一般式(1)で表されるアクリル系単量体と、該アクリル系単量体と共重合可能なその他単量体、好ましくは上記一般式(2)で表されるビニル単量体とを共重合させてなるアクリル系共重合体であって、該アクリル系共重合体を250℃で30分間加熱処理した後、THFに溶解してなる1%THF溶液の25℃における粘度が10cps〜10,000cpsの範囲内であれば、耐熱樹脂を製造する際にゲル化せず、透明性、成形性に優れる耐熱樹脂を得ることができることを見い出した。
【0059】
また、前記一般式(1)で表されるアクリル系単量体と、該アクリル系単量体と共重合可能なその他単量体とを共重合させてなり、かつ、酸価が5mgKOH/g以下であるアクリル系共重合体は、上記の条件を満足するものであることが判った。
【0060】
従って、上記の知見から、得られたアクリル系共重合体をTHFに溶解してなる1%THF溶液の25℃における粘度を測定することによりゲル化を判断するゲル化試験を耐熱樹脂を製造する前の予備試験として行い、この結果、上記1%THF溶液の25℃での粘度が10cps〜10,000cpsとなるアクリル系共重合体のみを耐熱樹脂の原料として用いることにより、耐熱樹脂を製造する際のゲル化物の生成を防止し、透明性、成形性に優れる耐熱樹脂を安定して得ることができることが判る。また、上記のゲル化試験を、耐熱樹脂を製造する前の予備試験として行うことで、耐熱樹脂を製造時のゲル化の有無を、短時間で判断することができる。
【0061】
上記のゲル化試験は、具体的には、以下に示す方法により行われる。先ず、得られたアクリル系共重合体10gをアルミ製皿に分取し、予め250℃に恒温化した恒温槽に入れ、30分間加熱処理する。次いで、この加熱処理後のアクリル系共重合体1gを分取し、THF99gに溶解し、1%THF溶液を調整する。この1%THF溶液1ccを、E型粘度計(東京計器製VICONIED型)、ローター0.8°を用いて25℃での粘度を測定する。
【0062】
また、前記一般式(1)で表されるアクリル系単量体は、反応性水酸基を有するアクリル系単量体であることから、重合反応時における該アクリル系単量体の比率が多くなると、耐熱樹脂を製造する際に、部分架橋によるゲル化が生じ易くなる。このため、酸価を規定の範囲内に調整しない場合には高度な重合条件の制御が必要となり、操作が煩雑になる。そこで、上記のゲル化試験を行い、該ゲル化試験による1%THF溶液の25℃での粘度が上記の規定を満たす重合反応条件を求めることで、耐熱樹脂製造時にゲル化せず、透明性、成形性に優れる耐熱樹脂の原料として好適なアクリル系共重合体を得ることが可能となる。つまり、透明性、成形性に優れる耐熱樹脂の原料として好適なアクリル系共重合体を得るためには、上記のゲル化試験において1%THF溶液の25℃での粘度が上記の規定を満たす重合反応条件下で、前記一般式(1)で表されるアクリル系単量体と、該アクリル系単量体と共重合可能なその他単量体とを共重合させればよい。
【0063】
本発明において、上記耐熱樹脂を製造するために、上記アクリル系重合体を加熱処理する際に用いられる加熱装置としては、上記アクリル系重合体を加熱し、その揮発成分を除去することができるものであれば、特に限定されるものではないが、上記の揮発成分を除去するための例えば真空機能を有する加熱炉や押出機等を用いることが好ましい。
【0064】
上記加熱処理における加熱温度は、特に限定されるものではないが、150℃〜350℃の範囲内が好ましく、200℃〜350℃の範囲内であることがより好ましい。
【0065】
また、上記加熱処理における加熱時間は、耐熱グレード等に応じて適宜設定されるものであり、特に限定されるものではないが、一般的に、1時間〜5時間の範囲内である。
【0066】
また、加熱処理時に、上記アクリル系重合体に、酢酸、シュウ酸、マレイン酸等のプロトン酸;臭化テトラメチルホスホニウム、臭化テトラエチルホスホニウム、臭化テトラブチルホスホニウム、臭化テトラブチルトリフェニルホスホニウム等のホスホニウム塩を添加して加熱処理してもよい。これらの化合物を添加することにより、加熱温度を低くしても、所望の耐熱樹脂を効果的に製造することができる。
【0067】
以上のように、本発明にかかるアクリル系重合体は、前記一般式(1)で表されるアクリル系単量体と、該アクリル系単量体と共重合可能なその他単量体、好ましくは前記一般式(2)で表されるビニル単量体とを共重合させてなる共重合体であり、前記ゲル化試験による1%THF溶液の25℃での粘度が10cps〜10,000cpsの範囲内であるという規定を満足することで、耐熱樹脂製造時にゲル化せず、透明性および成形性に優れる耐熱樹脂を製造するための原料として好適に用いることができる。
【0068】
そして、前記一般式(1)で表されるアクリル系単量体と、該アクリル系単量体と共重合可能なその他単量体、好ましくは前記一般式(2)で表されるビニル単量体とを共重合させてなり、かつ、酸価が5mgKOH/g以下であるアクリル系重合体は、前記ゲル化試験による1%THF溶液の25℃での粘度が上記の規定の範囲を満足し、耐熱樹脂製造時にゲル化せず、透明性および成形性に優れ、溶融成形可能な耐熱性樹脂を得ることができる。上記のアクリル系重合体は、ラクトン環化し易く、耐熱性に特に優れる耐熱樹脂を得ることができる。
【0069】
また、前記一般式(1)で表されるアクリル系単量体と、該アクリル系単量体と共重合可能なその他単量体とを含み、かつ、酸価が5mgKOH/g以下であるアクリル系単量体組成物は、酸価が5mgKOH/g以下の上記のアクリル系重合体の原料として好適である。従って、該アクリル系単量体組成物は、酸価が5mgKOH/g以下の上記のアクリル系重合体の原料として、また、前記ゲル化試験による1%THF溶液の25℃での粘度が10cps〜10,000cpsであるアクリル系重合体の原料として、好適に用いることができる。
【0070】
本発明により得られた耐熱樹脂は、ゲル化せず、透明性および成形性に優れ、耐熱性を必要とする種々の用途に広範囲に渡って用いることができる。
【0071】
【実施例】
以下、実施例により、本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらにより何ら限定されるものではない。
また、実施例および比較例で得られたアクリル系単量体組成物およびアクリル系重合体の酸価(mgKOH/g)は、試料1gをジオキサン20mlに溶解し、常温にて5時間撹拌した後、0.05N水酸化カリウム−エタノール性溶液にて滴定中和することにより測定した。また、得られた耐熱樹脂の耐熱性は、ガラス転移温度により評価した。
【0072】
アクリル系単量体組成物中のアクリル系単量体は、以下の製造例に基づいて製造した。また、得られた物質(アクリル系単量体)の同定は1 H−NMR、13C−NMRおよび赤外吸収スペクトル(IR)を測定することにより行った。
【0073】
〔製造例1〕
本製造例では、Org.Synth.,66.220(1988) を参考にしてアクリル酸系単量体として2−(ヒドロキシメチル)アクリル酸メチルを得た。先ず、撹拌装置、温度計、冷却器、および滴下ロート等を備えた1000ml四つ口フラスコに、パラホルムアルデヒド48g、1Nリン酸4ml、および純水110mlを仕込み、90℃で1.5時間加熱撹拌し、透明なホルマリン水溶液を得た。次いで、このホルマリン水溶液を室温まで冷却し、トリメチルホスフォノアセテート72.8gを加え、室温にて100rpmで撹拌した。
【0074】
一方、純水60mlに炭酸カリウム60.7gを溶解し、この炭酸カリウム水溶液を滴下ロートに仕込んだ。次いで、この炭酸カリウム水溶液を上記フラスコ内に徐々に滴下し、上記フラスコ内の反応液の温度を35℃〜40℃に維持しながら撹拌、反応させた。
【0075】
滴下終了後、40℃で5分間さらに撹拌を続けた後、この反応液を氷浴で室温まで急冷して反応を終了させた。その後、この反応液にジエチルエーテル200mlおよび飽和食塩水150mlを添加して濾過し、濾液を有機相と水相とに分液した。次に、上記の水相に対して抽媒としてエーテルを用いて抽出操作を行い、該抽媒を有機相に加えた。次いで、この有機相を飽和食塩水で洗浄後、硫酸マグネシウムで乾燥し、エバポレーターにて減圧下に溶媒を除去し、続いて減圧下で蒸留することにより、無色透明液状の2−(ヒドロキシメチル)アクリル酸メチルを得た。得られた2−(ヒドロキシメチル)アクリル酸メチルの酸価は6.8mgKOH/gであった。
【0076】
〔製造例2〕
本製造例では、特開平7−285906号公報に基づいてアクリル酸系単量体として2−(ヒドロキシメチル)アクリル酸エチルを得た。先ず、温度計、ガス吹き込み管、冷却管、撹拌装置、および水浴を備えた1000mlの四つ口フラスコに、エチルアクリレート400g、35重量%ホルムアルデヒド水溶液86g、30重量%トリメチルアミン水溶液98g、およびp−メトキシフェノール0.4gを仕込んだ。その後、上記の反応溶液に空気を吹き込みながら該反応溶液を60℃で3時間撹拌して反応させた。
【0077】
反応終了後、反応溶液を有機相と水相とに分液した。次に、上記有機相を1%水酸化ナトリウム水溶液で洗浄し、さらに純水で洗浄した後、分別蒸留を行い、73℃〜76℃/5mmHgの留分である無色透明液体状の2−(ヒドロキシメチル)アクリル酸エチルを得た。得られた2−(ヒドロキシメチル)アクリル酸エチルの酸価は0.10mgKOH/gであった。
【0078】
〔実施例1〕
先ず、製造例1で得られた2−(ヒドロキシメチル)アクリル酸メチル116gを、純水300gに溶解した。次いで、この水溶液を、ローム&ハース社製の塩基性イオン交換樹脂「アンバーライトIRA−45」300mlを充填した内径2cmの処理塔に通した。続いて、この処理液を、エバポレーターにて30mmHgの減圧下で水を除去した後、減圧蒸留にて精製し、酸価0.30mgKOH/gの無色透明液状の2−(ヒドロキシメチル)アクリル酸メチルを得た。
【0079】
次いで、上記の2−(ヒドロキシメチル)アクリル酸メチル35部とメタクリル酸メチル65部とを混合溶解し、アクリル酸系単量体組成物を調製した。このアクリル酸系単量体組成物の酸価は0.1mgKOH/gであった。
【0080】
次いで、温度計、ガス吹き込み管、冷却管、撹拌装置、および水浴を備えた1000mlの四つ口フラスコに、上記のアクリル酸系単量体組成物100部、溶媒としてのトルエン100部、および重合開始剤としてのベンゾイルパーオキサイド1部を一括して仕込み、浴温120℃にて1時間撹拌して重合を行った。続いて、この重合反応液を、室温まで冷却した後、この重合反応液に対して過剰のメタノール中に投入して重合物を沈殿させ、これを濾過して分別した。次いで、得られた重合物を80℃にて減圧乾燥させることにより、本発明にかかるアクリル系共重合体を白色粉体として得た。ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)にて測定した上記アクリル系共重合体の重量平均分子量は160,000であり、酸価は0.10mgKOH/gであった。
【0081】
続いて、ゲル化試験として上記アクリル系共重合体10gをアルミ皿に分取し、250℃の恒温槽にて30分間加熱処理した後、この加熱処理したアクリル系共重合体1 gをTHF99gの入った容器に投入・溶解した。このアクリル酸系共重合体の1%THF溶液より1ccを分取し、25℃における粘度をE型粘度計(東京計器製VICONIED型、ローター0.8°)にて測定した。この結果、80cpsであった。また、上記アクリル系共重合体の1%THF溶液内にゲル不溶物がないことを目視にて確認した。
【0082】
そこで、上記アクリル系共重合体を試験管に入れ、窒素気流下、200℃にて120分間、熱処理することにより、本発明にかかる耐熱樹脂として上記アクリル系共重合体の変性樹脂を得た。この樹脂は溶融可能であり、成形温度280℃にて無色透明の試験片を容易に作成することができた。この樹脂のガラス転移温度(Tg)は140℃であった。
【0083】
〔実施例2〕
実施例1において、酸価0.30mgKOH/gの2−(ヒドロキシメチル)アクリル酸メチル35部に代えて、製造例2で得られた2−(ヒドロキシメチル)アクリル酸エチル60部を用いると共に、メタクリル酸メチルの使用量を65部から40部に変更した以外は、実施例1と同様の反応・操作を行った。予め調整したアクリル系単量体組成物の酸価は0.18mgKOHであった。また、GPCにて測定した上記アクリル系共重合体の重量平均分子量は104,000であり、酸価は0.17mgKOH/gであった。
【0084】
続いて、上記アクリル系共重合体を用いて、実施例1と同様のゲル化試験を行い、このアクリル系共重合体の1%THF溶液の25℃における粘度を測定した。この結果、230cpsであった。また、上記アクリル系共重合体の1%THF溶液内にゲル不溶物がないことを目視にて確認した。
【0085】
そこで、上記アクリル系共重合体を試験管に入れ、窒素気流下、200℃にて90分間、熱処理することにより、本発明にかかる耐熱樹脂として上記アクリル系共重合体の変性樹脂を得た。この樹脂は溶融可能であり、成形温度280℃にて無色透明の試験片を容易に作成することができた。この樹脂のガラス転移温度(Tg)は152℃であった。
【0086】
〔比較例1〕
実施例1において、酸価0.30mgKOH/gの2−(ヒドロキシメチル)アクリル酸メチル35部に代えて、製造例1で得られた酸価6.80mgKOH/gの2−(ヒドロキシメチル)アクリル酸メチル80部を用いると共に、メタクリル酸メチルの使用量を65部から20部に変更した以外は、実施例1と同様の反応・操作を行った。予め調整したアクリル系単量体組成物の酸価は5.55mgKOH/gであった。GPCにて測定した上記アクリル系共重合体の重量平均分子量は152,000であり、酸価は5.75mgKOH/gであった。
【0087】
続いて、ゲル化試験として上記アクリル系共重合体10gをアルミ皿に分取し、250℃の恒温槽にて30分間加熱処理した後、この加熱処理したアクリル系共重合体1 gをTHF99gの入った容器に投入し、撹拌したが、ゲル化が生じており、不溶物が認められ、完全には溶解しなかった。このため、溶液としての粘度測定は不可能であった。
【0088】
続いて、上記アクリル系共重合体を試験管に入れ、窒素気流下、200℃にて90分間、熱処理することにより、比較用の耐熱樹脂として上記アクリル系共重合体の変性樹脂を得た。この樹脂は無色透明であるが溶融できず、成形温度280℃では、不融の発泡した樹脂の塊となった。
【0089】
〔比較例2〕
実施例1と同様の四つ口フラスコに、製造例2で得られた酸価0.10mgKOH/gの2−(ヒドロキシメチル)アクリル酸エチル100部、溶媒としてのTHF100部、および重合開始剤としてのベンゾイルパーオキサイド1部を一括して仕込み、浴温120℃にて1時間撹拌して重合を行った。続いて、この重合反応液を、室温まで冷却した後、この重合反応液に対して過剰のn−ヘキサン中に投入して重合物を沈殿させ、これを濾過して分別し、乾燥させることにより、比較用のアクリル系重合体を白色粉体として得た。GPCにて測定した上記アクリル系重合体の重量平均分子量は210,000であり、酸価は0.12mgKOH/gであった。
【0090】
続いて、ゲル化試験として上記アクリル系重合体10gをアルミ皿に分取し、250℃の恒温槽にて30分間加熱処理した後、この加熱処理したアクリル系重合体1 gをTHF99gの入った容器に投入し、撹拌したが、ゲル化が生じており、不溶物が認められ、完全には溶解しなかった。このため、溶液としての粘度測定は不可能であった。
【0091】
また、上記アクリル系重合体を試験管に入れ、窒素気流下、200℃にて90分間、熱処理することにより、比較用の耐熱樹脂として上記アクリル系重合体の変性樹脂を得た。この樹脂は無色透明であるが溶融できず、成形温度280℃では、不融の発泡した樹脂の塊となった。
【0092】
上記実施例1および実施例2の結果から、本発明によれば、ゲル化せず、透明性および成形性に優れ、溶融成形可能で耐熱性に優れた耐熱樹脂を得ることができることが判る。また、比較例1に示すように原料となるアクリル系共重合体の酸価が5mgKOH/gを越えたり、比較例2に示すようにアクリル系単量体の単独重合体を原料として用いた場合には、耐熱樹脂製造時にゲル化が生じ、成形性に優れた耐熱樹脂を得ることができないことが判る。
【0093】
【発明の効果】
本発明によれば、一般式(1)
【0094】
【化8】
Figure 0004762384
【0095】
(式中、R1 、R2 は各々独立して水素原子または有機残基を表す)
で表されるアクリル系単量体と、該アクリル系単量体と共重合可能なその他単量体とを共重合させてなるアクリル系共重合体であり、該アクリル系共重合体を250℃で30分間加熱処理した後、テトラヒドロフランに溶解してなる1%テトラヒドロフラン溶液の25℃における粘度が10cps〜10,000cpsの範囲内であるアクリル系共重合体を耐熱樹脂の原料として用いることにより、耐熱樹脂製造時にゲル化せず、透明性および成形性に優れる耐熱樹脂を提供することができるという効果を奏する。該耐熱樹脂は、上記のアクリル系共重合体を加熱することにより、容易に得ることができる。
【0096】
そして、特に、前記一般式(1)で表されるアクリル系単量体と該アクリル系単量体と共重合可能なその他単量体とを共重合させてなり、かつ、酸価が5mgKOH/g以下であるアクリル系重合体は、該アクリル系共重合体を250℃で30分間加熱処理した後、テトラヒドロフランに溶解してなる1%テトラヒドロフラン溶液の25℃における粘度が上記の規定を満足し、耐熱樹脂製造時にゲル化せず、透明性および成形性に優れ、溶融成形可能な耐熱性樹脂を得ることができるという効果を奏する。また、上記のアクリル系共重合体を用いれば、ラクトン環化し易く、耐熱性に特に優れる耐熱樹脂を得ることができるという効果を奏する。
【0097】
また、前記一般式(1)で表されるアクリル系単量体と、該アクリル系単量体と共重合可能なその他単量体とを含み、かつ、酸価が5mgKOH/g以下であるアクリル系単量体組成物を用いれば、酸価が5mgKOH/g以下の上記のアクリル系重合体を容易に得ることができる。
【0098】
従って、上記のアクリル系単量体組成物を用いれば、酸価が5mgKOH/g以下の上記のアクリル系重合体および前記ゲル化試験による1%THF溶液の25℃での粘度が10cps〜10,000cpsであるアクリル系重合体を容易に得ることができるという効果を奏することができる。

Claims (8)

  1. 一般式(1)
    Figure 0004762384
    (式中、 は水素原子、R は炭素数1〜12の直鎖状または分岐鎖状のアルキル基である)で表されるアクリル系単量体と、
    一般式(2)
    Figure 0004762384
    (式中、Rは水素原子またはメチル基を表し、Rは水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、フェニル基、−OCOCH基、−CN基、−COR基または−COOR基を表し、R、Rは各々水素原子または有機残基を表し、該有機残基は、炭素数1〜18のアルキル基またはアリール基である)で表され、該アクリル系単量体と共重合可能なビニル単量体とを、配合比率10重量%:90重量%〜70重量%:30重量%で含むアクリル系単量体組成物であって、
    酸価が5mgKOH/g以下であることを特徴とするアクリル系単量体組成物。
  2. 上記一般式(1)で表されるアクリル系単量体が、2−(ヒドロキシメチル)アクリル酸メチル、2−(ヒドロキシメチル)アクリル酸エチル、2−(ヒドロキシメチル)アクリル酸イソプロピル、2−(ヒドロキシメチル)アクリル酸n−ブチルおよび2−(ヒドロキシメチル)アクリル酸t−ブチルからなる群より選ばれる1種以上のアクリル系単量体であることを特徴とする請求項1に記載のアクリル系単量体組成物。
  3. 一般式(1)
    Figure 0004762384
    (式中、 は水素原子、R は炭素数1〜12の直鎖状または分岐鎖状のアルキル基である)で表されるアクリル系単量体と、
    一般式(2)
    Figure 0004762384
    (式中、Rは水素原子またはメチル基を表し、Rは水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、フェニル基、−OCOCH基、−CN基、−COR基または−COOR基を表し、R、Rは各々水素原子または有機残基を表し、該有機残基は、炭素数1〜18のアルキル基またはアリール基である)で表され、該アクリル系単量体と共重合可能なビニル単量体とを、配合比率10重量%:90重量%〜70重量%:30重量%で共重合させてなるアクリル系共重合体であって、
    酸価が5mgKOH/g以下であることを特徴とするアクリル系共重合体。
  4. 一般式(1)
    Figure 0004762384
    (式中、 は水素原子、R は炭素数1〜12の直鎖状または分岐鎖状のアルキル基である)で表されるアクリル系単量体と、
    一般式(2)
    Figure 0004762384
    (式中、Rは水素原子またはメチル基を表し、Rは水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、フェニル基、−OCOCH基、−CN基、−COR基または−COOR基を表し、R、Rは各々水素原子または有機残基を表し、該有機残基は、炭素数1〜18のアルキル基またはアリール基である)で表され、該アクリル系単量体と共重合可能なビニル単量体とを、配合比率10重量%:90重量%〜70重量%:30重量%で共重合させてなるアクリル系共重合体であって、
    該アクリル系共重合体を250℃で30分間加熱処理した後、テトラヒドロフランに溶解してなる1%テトラヒドロフラン溶液の25℃における粘度が10cps〜10,000cpsの範囲内であることを特徴とするアクリル系共重合体。
  5. 上記一般式(1)で表されるアクリル系単量体が、2−(ヒドロキシメチル)アクリル酸メチル、2−(ヒドロキシメチル)アクリル酸エチル、2−(ヒドロキシメチル)アクリル酸イソプロピル、2−(ヒドロキシメチル)アクリル酸n−ブチルおよび2−(ヒドロキシメチル)アクリル酸t−ブチルからなる群より選ばれる1種以上のアクリル系単量体であることを特徴とする請求項3または4に記載のアクリル系共重合体。
  6. 請求項3から5のいずれか1項に記載のアクリル系共重合体を、150℃〜350℃で1〜5時間加熱してなることを特徴とする耐熱樹脂。
  7. 請求項3から5のいずれか1項に記載のアクリル系共重合体を、150℃〜200℃で1〜5時間加熱してなることを特徴とする耐熱樹脂。
  8. 請求項3から5のいずれか1項に記載のアクリル系共重合体の製造方法であって、
    請求項1または2に記載のアクリル系単量体組成物を重合させることを特徴とするアクリル系共重合体の製造方法。
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