JP2594289B2 - 透明耐熱樹脂の製造方法 - Google Patents

透明耐熱樹脂の製造方法

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JP2594289B2 JP62236246A JP23624687A JP2594289B2 JP 2594289 B2 JP2594289 B2 JP 2594289B2 JP 62236246 A JP62236246 A JP 62236246A JP 23624687 A JP23624687 A JP 23624687A JP 2594289 B2 JP2594289 B2 JP 2594289B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明に係わる製造方法により得られる樹脂は、透明
性及び耐熱性にすぐれるため、レンズ、光ディスク、光
ファイバー等の光学用素子の材料として好適である。
(従来の技術、及び問題点) メタクリル酸メチルを主成分とするメタクリル系樹脂
は光学特性、機械特性、成形加工性にすぐれることか
ら、レンズ、光ディスク、光ファイバー等の光学素子用
の材料として使用されている。しかしながら従来のメタ
クリル系樹脂は熱変形温度が低いために、これらで作ら
れたレンズにあっては傷防止のためのハードコーティン
グ処理時に熱変形をきたし、また、光ディスクにあって
は使用時にクリープによりソリの発生がみられる。メタ
クリル系樹脂の耐熱性を改良する試みはこれまでに多く
なされており、例えばメタクリル酸メチルにα−メチル
スチレン及び無水マレイン酸を共重合する方法(特公昭
49−10156号)がある。
しかしこの方法で得られる樹脂は熱安定性に難があ
り、成形加工時に樹脂の分解、発泡が多発する。
一方、メタクリル酸メチルにマレイミド系単量体を共
重合する方法(特公昭43−9753号、特開昭61−141715
号、特開昭61−171708号)は前者に比べて熱安定性が格
段に向上した樹脂を与えるが、一般にマレイミド系単量
体は共重合体性にやや難があるために、通常の重合条件
で得られる樹脂中には未反応のマレイミド系単量体が多
量に残存し、成形加工時に黄変やシルバーストリーク発
生の原因となる。また、樹脂中の未反応マレイミド単量
体を除去するには煩雑な精製工程を必要とし、経済性の
面でも好ましくない。
(問題点を解決するための手段) そこでかかる不都合なく熱安定性にすぐれ、透明性及
び耐熱性の良好なメタクリル系樹脂を得る方法につき、
本発明者らが鋭意検討したところ、メタクリル酸アルキ
ルエステル及び不飽和ジカルボン酸無水物を主要構成要
素として得られる共重合体を第1級アミンでイミド化す
ることにより、頭初の目的の樹脂が得られることを見出
し、本発明に至った。
すなわち、本発明は、 一般式 (式中Rは炭素数1以上のアルキル基である) で示される単量体(I)40〜99重量%、不飽和ジカルボ
ン酸無水物単量体(II)1〜60重量%及びこれらと共重
合可能な単量体(III)0〜50重量%からなる単量体群
(但し、(I)+(II)+(III)の合計量は100重量
%)を共重合して得られる共重合体を、触媒として第3
級アミンを用い、かつ第1級アミンでイミド化すること
を特徴とする透明耐熱樹脂の製造方法に関するものであ
る。
ここで樹脂を構成する単量体群について説明する。
単量体(I)はその一般式においてR1が1以上のアル
キル基のものが使用できるが、その中でとくに好ましい
ものはメタクリル酸メチルである。
単量体(II)としてはマレイン酸、イタコン酸、シト
ラコン酸、アコニット酸等の無水物があり、これらの中
でマレイン酸無水物がとくに好ましい。
単量体(I)及び(II)と共重合可能な単量体(II
I)としてはスチレン、α−メチルスチレン、ビニルト
ルエン、及びこれらのハロゲン置換誘導体、アクリル
酸、メタクリル酸、炭素数1以上のアルキル基を有する
アクリル酸アルキルエステル、アクリロニトリル、N−
フェニルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド、
N−(2,6−ジメチルフェニル)マレイミド、N−(2,6
−ジエチルフェニル)マレイミド等が例示され、これら
の中ではスチレン、α−メチルスチレンが好ましい。
単量体群100重量%中、単量体(I)及び(II)の占
める割合は、(I)40〜99重量%、好ましくは50〜95重
量%、(II)1〜60重量%、好ましくは5〜50重量%で
あり、単量体(I)が40重量%未満、又は単量体(II)
が60重量%をこえる場合には得られる樹脂の透明性、成
形性が著しく低下し、複屈折も大きくなるので好ましく
ない。また一方、(I)が99重量%をこえるか、(II)
が1重量%未満の場合には樹脂の耐熱性が不充分でか
つ、屈折率が上がらず好ましくない。単量体群は単量体
(I)及び(II)を必須成分とするが、これに50重量%
をこえない範囲で前述のような単量体(III)を添加し
ても得られる樹脂のすぐれた諸特性が低下しないうえ、
屈折率を高めることができる場合がある。
次にこれら単量体群の共重合方法について説明する。
重合には公知の塊状重合法、乳化重合法、懸濁重合法及
び溶液重合法のいずれもが採用可能であるが、塊状重合
法は重合熱の除去が困難であり、乳化重合法及び懸濁重
合法の場合には、水系で重合を行なうため、不飽和ジカ
ルボン酸無水物の開環が生起し、共重合が妨げられる。
これに対し溶液重合法では重合熱の除去が容易であ
り、重合終了後に適切な脱溶媒措置を講ずれば、未反応
単量体、開始剤残渣などの不純物の除去が容易であり、
高純度の樹脂を得ることができ、光学素子用途に特に適
した材料を提供することが可能である。
推奨される脱溶媒法としては、加熱、加圧された重合
物溶液をオリフィスを通して低温減圧空間に急激に放出
することにより溶媒を揮散させる方法、重合物溶液を脱
揮装置の付いた押出機のホッパー口に連続的に供給し
て、脱溶媒と樹脂のペレット化を同時に行なう方法(た
とえば特開昭60−243102号)があげられる。
溶液重合法において使用可能な溶媒としては、アセト
ン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シ
クロヘキサノン、テトラヒドロフラン、ブチルセロソル
ブ、ジメチルホルムアミド、イソプロピルアルコール、
ブチルアルコール、ベンゼン、トルエン、キシレン、エ
チルベンゼンなどがあげられ、これらの中でメチルエチ
ルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン
が特に好ましい。これら溶媒は、単量体100重量部あた
り、5〜400重量部、好ましくは10〜250重量部使用する
のがよい。5重量部未満では単量体組成によっては系の
粘度が極めて高く、重合熱の除去が困難であり、400重
量部をこえる場合は重合速度が遅く、また得られる重合
体の分子量が低い。重合開始剤としては通常の有機過酸
化物、例えばベンゾイルパーオキサイド、ラウロイルパ
ーオキサイド、オクタノイルパーオキサイド、アセチル
パーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−
ブチルクミルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイ
ド、t−ブチルパーオキシアセテート、t−ブチルパー
オキシイソブチレート、t−ブチルパーオキシラウレー
ト、t−ブチルパーオキシベンゾエート、2,5−ジメチ
ル−2,5−ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、t−
ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、2,2−ジ
−(t−ブチルパーオキシ)ブタン、ジ−t−ブチルパ
ーオキシ−ヘキサヒドロテレフタレート、ジ−t−ブチ
ルパーオキシアゼレート、あるいはアゾビス化合物、例
えば2,2′−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリ
ル)、(1−フェニルエチル)アゾジフェニルメタン、
2,2′−アゾビスイソブチロニトリル、ジメチル2,2′−
アゾビスイソブチレート、2,2′−アゾビス(2−メチ
ルブチロニトリル)、1,1′−アゾビス(1−シクロヘ
キサンカルボニトリル)、2−(カルバモイルアゾ)−
イソブチロニトリル、2,2′−アゾビス(2,4,4−トリメ
チルペンタン)等を使用することができる。その好まし
い使用量は単量体100重量部に対し、0.01〜2重量部、
更に好ましくは0.05〜1重量部である。0.01重量%未満
では重合速度が遅く、2重量部をこえると、樹脂中の不
純物(開始剤残渣)が多くなり、光学素子用途に適さな
くなる。
重合温度は開始剤の分解温度に応じて50℃〜150℃の
範囲で適宜設定することができる。
次に得られた共重合体のイミド化について説明する。
イミド化反応に用いる第1級アミンの例としてメチル
アミン、エチルアミン、ブチルアミン、シクロヘキシル
アミン等のアルキルアミン、及びこれらのクロル又はブ
ロモ置換アルキルアミン、アニリン、トリルアミン、ナ
フチルアミン、2−メチルアニリン、2,6−ジメチルア
ニリン、2,6−ジエチルアニリン等の芳香族アミン及び
クロル又はブロモ置換アニリン等のハロゲン置換芳香族
アミンがあげられる。
イミド化反応は、溶液状態、懸濁状態、塊状溶融状態
のいずれの状態でも行なえるが、溶液重合で得られた共
重合体をイミド化反応に供する場合は、該共重合体の溶
液中に第1級アミンを溶解すれば、均一系で反応が行な
えるので好ましい。また共重合体と第1級アミンの混合
溶液を脱揮装置の付いた押出機に供給して、イミド化と
同時に脱溶媒を行なう方法も採用できる。
またイミド化する際には、触媒として第3級アミンが
好ましく用いられる。
イミド化反応の温度は約80℃〜350℃であり、好まし
くは100〜300℃である。80℃未満の場合は反応速度が遅
く、反応に長時間を要し、実用的でない。一方、350℃
をこえる場合には重合体の熱分解による物性低下をきた
す。
また、反応させる第1級アミンの量は不飽和ジカルボ
ン酸無水物基に対して0.8モル当量以上が好ましい。0.8
モル当量未満であるとイミト化重合体中に酸無水物基が
多量となり、熱安定性が低下し、好ましくない。
イミド化反応を終了した共重合体溶液は前述のような
脱揮装置付押出機により、脱溶媒されペレット状の樹脂
が回収される。
なお、本発明において得られる樹脂には必要に応じ
て、ヒンダードフェノール化合物、有機(亜)リン酸エ
ステルのような熱安定剤、ベンゾトリアゾール系紫外線
吸収剤、ヒンダードアミン系紫外線安定剤、各種滑剤等
を添加してもよい。
(実施例) 以下本発明をさらに実施例により説明するが、本発明
はその要旨をこえない限り以下の実施例に限定されるも
のではない。
なお実施例中の部、%はいずれも重量基準で表わし
た。
実験例1 メタクリル酸メチル(MMA)−無水マレイン
酸(MAH)コポリマーの合成 撹拌機を備えたオートクレーブにメタクリル酸メチル
150部、無水マレイン酸50部、シクロヘキサノン180部、
2,2′−アゾビスイソブチロニトリル0.4部を仕込み、系
内を窒素ガスで置換後、室温下で30分間撹拌して無水マ
レイン酸を溶解した。80℃に昇温して3時間撹拌を続け
たのち、メタクリル酸メチル300部、シクロヘキサノン2
70部、2,2′−アゾビスイソブチロニトリル0.6部よりな
る混合物を6時間で連続的に添加した。添加後、110℃
に昇温してさらに3時間撹拌して粘稠な共重合体溶液
を得た。溶液の一部をサンプリングしてガスクロマトグ
ラフィーにより未重合単量体を定量した結果、重合率と
してメタクリル酸メチル99.0%、無水マレイン酸99.5%
を得た。
実験例2 MMA−MAHコポリマーの合成 実験例1と同様のオートクレーブにメタクリル酸メチ
ル200部、無水マレイン酸100部、シクロヘキサノン270
部、2,2′−アゾビスイソブチロニトリル0.6部を仕込
み、系内を窒素ガスで置換後、室温下で30分間撹拌して
無水マレイン酸を溶解した。80℃に昇温して4時間撹拌
を続けたのち、メタクリル酸メチル200部、シクロヘキ
サノン180部、2,2′−アゾビスイソブチロニトリル0.4
部からなる混合物を4時間で連続的に添加した。添加後
110℃に昇温してさらに3時間撹拌して共重合体溶液
を得た。実験例1と同様にして重合率を求めたところ、
メタクリル酸メチル98.6%、無水マレイン酸99.1%であ
った。
実験例3 MMA−MAH−St(スチレン)コポリマーの合成 オートクレーブにメタクリル酸メチル125部、無水マ
レイン酸100部、シクロヘキサノン200部、2,2′−アゾ
ビスイソブチロニトリル0.45部を仕込み、系内を窒素ガ
スで置換後、室温下で30分間撹拌して無水マレイン酸を
溶解した。80℃に昇温して3時間撹拌を続けたのち、メ
タクリル酸メチル250部、スチレン25部、シクロヘキサ
ノン250部、2,2′−アゾビスイソブチロニトリル0.55部
からなる混合物を6時間で連続的に添加した。添加後、
110℃に昇温してさらに3時間撹拌して重合を終了し、
共重合体溶液を得た。重合率はメタクリル酸メチル9
8.5%、無水マレイン酸99.8%、スチレン100%であっ
た。
実験例4 MMA−MAHコポリマーのイミド化 実験例1で得た共重合体溶液190部を撹拌機付オー
トクレーブに仕込み、150℃に昇温後、撹拌しながら、
アニリン9.5部、トリエチルアミン0.03部よりなる混合
物を1時間かけて添加した。この後、140℃でさらに10
時間撹拌し、イミド化反応を終了した。ガスクロマトグ
ラフィーにより、未反応アニリンを定量したところ、ア
ニリンの反応率は98.5%であった。ここで得られたMMA
−MAHコポリマーのイミド化物はN−フェニルマレイミ
ド単位を16.2%を有しており、これをイミド化体と称
する。
実験例5 MMA−MAHコポリマーのイミド化 実験例4でアニリン9.5部をシクロヘキシルアミン10
部に変更し、反応温度を200℃に変える以外は実験例4
と同様の操作を経てイミド化反応を終えた。シクロヘキ
シルアミンの反応率は97.0%であった。ここで得られた
MMA−MAHコポリマーのイミド化物は、N−シクロヘキシ
ルマレイミド単位を16.5%含有しており、これをイミド
化体と称する。
実験例6 MMA−MAHコポリマーのイミド化 実験例4で、アニリン9.5部を2,6−ジエチルアニリン
15.2部に変え、反応温度、時間を200℃、25時間とする
以外は実験例4と同様にしてイミド化反応を終了した。
2,6−ジエチルアニリンの反応率は93.8%であった。こ
こで得られたMMA−MAHコポリマーのイミド化物は、N−
(2,6−ジエチルフェニル)マレイミド単位を19.6%含
有しており、これをイミド化体と称する。
実験例7 MMA−MAHコポリマーのイミド化 実験例2で得た共重合体溶液190部を撹拌機付オー
トクレーブに仕込み、200℃に昇温後、撹拌しながら2,6
−ジエチルアニリン30.4部、トリエチルアミン0.1部か
らなる混合物を1時間かけて添加した。添加後、200℃
でさらに25時間撹拌した。2,6−ジエチルアニリンの反
応率は94.6%であった。ここで得られたMMA−MAHコポリ
マーのイミド化物は、N−(2,6−ジエチルフェニル)
マレイミド単位を35.4%含有しており、これをイミド化
体とする。
実験例8 MMA−MAHコポリマーのイミド化 実験例7で2,6−ジエチルアニリン30.4部をシクロヘ
キシルアミン20部に変える以外は実験例7と同様の操作
を行なった。シクロヘキシルアミンの反応率は98.0%で
あった。ここで得られたMMA−MAHコポリマーのイミド化
物はN−シクロヘキシルマレイミド単位を30.8%含有し
ており、これをイミド化体とする。
実験例9 MMA−MAH−Stコポリマーのイミド化 実験例3で得た共重合体溶液190部を撹拌機付オー
トクレーブに仕込み、200℃に昇温後、撹拌しながら2,6
−ジメチルアニリン24.7部、トリエチルアミン0.12部よ
りなる混合物を1時間かけて添加した。こののち、200
℃でさらに20時間撹拌した。2,6−ジメチルアニリンの
反応率は92.0%であった。ここで得られたMMA−MAH−St
コポリマーのイミド化物はN−(2,6−ジメチルフェニ
ル)マレイミド単位を31.9%含有しており、これをイミ
ド化体とする。
実験例10 MMA−MAH−Stコポリマーのイミド化 実験例9で、2,6−ジメチルアニリン24.7部を、2−
クロロアニリン26部に変える以外は実験例9と同様の操
作を行なった。2−クロロアニリンの反応率は93.3%で
あった。ここで得られたMMA−MAH−Stコポリマーのイミ
ド化物はN−(2−クロロフェニル)マレイミド単位を
32.9%含有しており、これをイミド化体とする。
実験例11 マレイミド系モノマーの共重合 撹拌機を備えたオートクレーブにメタクリル酸メチル
65部、N−フェニルマレイミド35部、シクロヘキサノン
100部、2,2′−アゾビスイソブチロニトリル0.2部を仕
込み、系内を窒素ガスで置換後、室温下で30分間撹拌し
てN−フェニルマレイミドを溶解した。80℃に昇温して
8時間重合を行なった。重合率はメタクリル酸メチル9
9.0%、N−フェニルマレイミド73.5%であった。ここ
で得られたポリマーを共重合体Iとする。
実験例12 マレイミド系モノマーの共重合 オートクレーブにメタクリル酸メチル60部、N−(2,
6−ジエチルフェニル)マレイミド40部、シクロヘキサ
ノン100部、2,2′−アゾビスイソブチロニトリル0.2部
を仕込み、系内を窒素ガスで置換後、室温下で30分間撹
拌してN−(2,6−ジエチルフェニル)マレイミドを溶
解した。80℃に昇温して8時間重合を行なった。重合率
はメタクリル酸メチル98.1%、N−(2,6−ジエチルフ
ェニル)マレイミド42.5%であった。ここで得られたポ
リマーを共重合体IIとする。
実験例13 マレイミド系モノマーの共重合 オートクレーブにメタクリル酸メチル60部、スチレン
10部、N−(2−クロロフェニル)マレイミド30部、シ
クロヘキサノン100部、2,2′−アゾビスイソブチロニト
リル0.2部を仕込み、系内を窒素ガスで置換後、室温下
で30分間撹拌してN−(2−クロロフェニル)マレイミ
ドを溶解した。こののち、80℃に昇温して8時間反応を
行なった。重合率はメタクリル酸メチル99.0%、スチレ
ン100%、N−(2−クロロフェニル)マレイミド60.7
%であった。ここで得られたポリマーを共重合体IIIと
する。
実施例1〜7 イミド化体〜の溶液にトリス(モノ、ジノニルフ
ェニル)ホスファイトをポリマー100部あたり0.4部とな
るよう、溶解した。次にこれらのポリマー溶液を、窒素
で予め内部を置換された密閉系配管を通して2段脱揮装
置付の同方向回転2軸スクリュー押出機に供給し、脱溶
媒とポリマーのペレット化を同時に行なった。押出機の
シリンダー温度は250℃に設定し、シリンダー途中に設
けた脱揮口は減圧度が常に700mmHg以上になるようにし
た。得られた樹脂ペレット中の不純物含量をガスクロマ
トグラフィーによって定量し、第1表中に示した。ま
た、得られたペレットを射出成形し、種々の物性を測定
して結果を第1表に示した。
比較例1〜3 共重合体I〜IIIの溶液に実施例と同様の安定剤を添
加後、脱揮装置付単軸スクリュー押出機(シリンダー温
度設定250℃)に供給して脱溶媒と、ポリマーのペレッ
ト化を同時に行なった。ペレット中の不純物含量は第1
表に示すとおりである。ペレットの射出成形後の物性は
第1表に示した。
比較例4 (メタクリル酸メチルホモポリマー) 撹拌機付のオートクレーブにメタクリル酸メチル100
部、シクロヘキサノン250部、2,2′−アゾビスイソブチ
ロニトリル0.3部を仕込み、系内を窒素で置換後、撹拌
しながら80℃に昇温し、10時間保った。この後、実施例
と同様にして脱溶媒、ペレット化を行なった。射出成形
品の物性を第1表にまとめる。
なお、各種物性の測定は以下の方法によった。
1) 熱変形温度: ASTM−D648に準拠した。
2) 曲げ強度 ASTM−D790−71に準拠した。
3) 全光線透過率、ヘイズ: ペレットを射出成形機((株)日鋼商事製J10S型)に
て厚さ2mmの板状に成形して、(株)日本電色工業NDH−
Σ80 COLOR MEASURING SYSTEM TYPE IIにより測定し
た。
4) 屈折率、アッペ数: 3)で得られた厚さ2mmの成形片を用い、アップ屈折
率計により測定した。
5) 黄色度: 3)で得た成形品を用い、(株)日本電色工業Σ80 C
OLOR MEASURING SYSTEM TYPE IIにより測定した。
6) 複屈折: 東芝機械IS100E−3A射出成形機〔50Z、シリンダー温
度設定230〜270℃〕により、直径130mm、厚さ1.2mmのセ
ンターゲート金型(型温70℃)を用いてディスク基板を
成形し、神港精機SF II型偏光計により、ディスク基板
の中心から30mmの位置の複屈折を測定した。
注) 3)、4)、6)の測定に関して比較例1〜3の
成形物はシルバーストリークのない部分、あるいはシル
バーストリークのなかったテストピースについて測定を
行なった。
(発明の効果) 本発明に係わるメタクリル酸アルキルエステル及び不
飽和ジカルボン酸無水物を主要構成成分とする共重合体
を第1級アミンでイミド化することによって得られるイ
ミド化体は、成形時に黄変が少なくシルバーストリーク
が発生せず、また、透明性及び耐熱性のすぐれた成形物
を与えることが第1表より明らかであり、レンズ、光デ
ィスク、光ファイバー等の光学素子用途に適した材料で
ある。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式 (式中Rは炭素数1以上のアルキル基である) で示され単量体(I)40〜99重量%、 不飽和ジカルボン酸無水物単量体(II)1〜60重量%及
    び これらと共重合可能な単量体(III)0〜50重量%から
    なる単量体群(但し、(I)+(II)+(III)の合計
    量は100重量%)を共重合して得られる共重合体を、触
    媒として第3級アミンを用い、かつ第1級アミンでイミ
    ド化することを特徴とする透明耐熱樹脂の製造方法。
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