JPWO2015170704A1 - 新規ポリマー及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
項1.
一般式(2):
R2及びR3は、同一又は異なって、水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアリール基、又は置換基を有していてもよいヘテロアリール基を示し、或いはR2及びR3は互いに結合して隣接する炭素原子と共に環を形成してもよい。
R4は、水素原子又はハロゲン原子を示す。)
で表される構造単位を含むポリマー。
項2.
R1で示される基が、アルキル基、アリール基、ヘテロアリール基、アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基、ヘテロアリールカルボニル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、ヘテロアリールオキシカルボニル基、アルコキシカルボニルアルキル基、アリールオキシカルボニルアルキル基、又はヘテロアリールオキシカルボニルアルキル基(これらの基は、置換基を有していてもよい。)である、項1に記載のポリマー。
項3.
さらに、一般式(2)で表される構造単位以外の重合可能なモノマーを由来する構造単位を含む、項1又は2に記載のポリマー。
項4.
項1〜3の何れか一項に記載のポリマーであって、
一般式(1):
項5.
項1又は2に記載のポリマーの製造方法であって、
一般式(1):
で表されるモノマーを重合する工程を備える、製造方法。
項6.
項3又は4に記載のポリマーの製造方法であって、
一般式(1):
で表されるモノマーと他の重合可能なモノマーとを共重合する工程を備える、製造方法。
項7.
一般式(5):
R4は、水素原子又はハロゲン原子を示す。
Yは、水素原子又はカウンターカチオンを示す。)
で表される構造単位を含むポリマーの製造方法であって、
項1に記載のポリマーを加水分解する工程を備える、製造方法。
項8.
一般式(1a):
R2a及びR3aは、同一又は異なって、水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアリール基、又は置換基を有していてもよいヘテロアリール基を示し、或いはR2及びR3は互いに結合して隣接する炭素原子と共に環を形成してもよい。
R4aは、水素原子又はハロゲン原子を示す。
波線は、二重結合の立体化学がE体、Z体、又はE体とZ体との混合物であることを表す。ただし、下記式(a)〜(e)で表される化合物を除く。)
で表される化合物。
項1〜4の何れか一項に記載のポリマーを用いた光学材料用樹脂組成物。
項10.
項1〜4の何れか一項に記載のポリマーを用いた成形体。
項11.
項1〜4の何れか一項に記載のポリマーを用いた光学材料。
項12.
項1〜4の何れか一項に記載のポリマーを用いたレンズ。
本発明のポリマーの製造方法は、一般式(1)で表されるモノマー(以下、「一般式(1)のモノマー」、又は「一般式(1)で表される化合物」ということもある)を重合する工程を備える。該製造方法によって得られるポリマー化合物は、分子内に一般式(2)で表される構造単位(ユニット)を有するポリマーである。また、このようにして得られたポリマーを化学変換(修飾)して、分子内に一般式(5)で表される構造単位を含むポリマーを製造することもできる。
一般式(2)で表される構造単位を含むポリマーは、例えば、一般式(1)で表される化合物を重合反応させて製造することができる。また、一般式(1)で表される化合物と必要に応じて他の重合可能なモノマーとを共重合反応させて製造することができる。
R2及びR3は、同一又は異なって、水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアリール基、又は置換基を有していてもよいヘテロアリール基を示し、或いはR2及びR3は互いに結合して隣接する炭素原子と共に環を形成してもよい。
R4は、同一又は異なって、水素原子又はハロゲン原子を示す。)
R1で示される有機基は、炭素原子を含む基であり、炭素原子以外の原子(例えば、水素原子、酸素原子、窒素原子、硫黄原子、フッ素原子、塩素原子等)を有していてもよい。
R2及びR3が、同一又は異なって、水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアリール基、又は置換基を有していてもよいヘテロアリール基であり、或いはR2及びR3は互いに結合して隣接する炭素原子と共に環を形成してもよく、
R4が、水素原子又はハロゲン原子である、ポリマーであり;
より好ましくは、R1が、アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基、アルコキシカルボニル基、又はアリールオキシカルボニル基であり、
R2及びR3が、同一又は異なって、水素原子、直鎖、分岐若しくは環状の炭素数1〜10のアルキル基、又は置換基を有していてもよいアリール基であり、
R4が、水素原子又はハロゲン原子である、ポリマーであり;
さらに好ましくは、R1が、アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基、又はアルコキシカルボニル基であり、
R2及びR3が、同一又は異なって、水素原子、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、s−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基又はフェニル基であり、
R4が、水素原子又は臭素原子である、ポリマーである。
一般式(1a):
R2a及びR3aは、同一又は異なって、水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアリール基、又は置換基を有していてもよいヘテロアリール基を示し、或いはR2及びR3は互いに結合して隣接する炭素原子と共に環を形成してもよい。
R4aは、水素原子又はハロゲン原子を示す。
波線は、二重結合の立体化学がE体、Z体、又はE体とZ体との混合物であることを表す。ただし、下記式(a)〜(e)で表される化合物を除く。)
で表される化合物が好ましく、さらに、
一般式(1b):
R2b及びR3bは、同一又は異なって、水素原子、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、s−ブチル基又はイソブチル基を示し、或いはR2b及びR3bは互いに結合して隣接する炭素原子と共に環を形成してもよい。
R4bは、水素原子又はハロゲン原子を示す。
波線は、二重結合の立体化学がE体、Z体、又はE体とZ体との混合物であることを表す。ただし、上記式(a)〜(e)で表される化合物を除く。)
で表される化合物がより好ましく、
一般式(1c):
R2c及びR3cは、同一又は異なって、水素原子、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、s−ブチル基又はイソブチル基を示し、R2c及びR3cのうち、少なくとも一方は水素原子を示す。
R4cは、水素原子、塩素原子又は臭素原子を示す。
波線は、二重結合の立体化学がE体、Z体、又はE体とZ体との混合物であることを表す。ただし、上記式(a)〜(e)で表される化合物を除く。)
で表される化合物がさらに好ましく、
中でも、一般式(1d):
R2d及びR3dは、同一又は異なって、水素原子、又はイソブチル基を示し、R2d及びR3dのうち、少なくとも一方は水素原子を示す。
R4dは、水素原子、又は臭素原子を示す。
波線は、二重結合の立体化学がE体、Z体、又はE体とZ体との混合物であることを表す。)
で表される化合物、又は、
一般式(1e):
R2e及びR3eは、同一又は異なって、水素原子、メチル又はイソブチル基を示し、R2e及びR3eのうち、少なくとも一方は水素原子を示す。
R4eは、水素原子、又は臭素原子を示す。
波線は、二重結合の立体化学がE体、Z体、又はE体とZ体との混合物であることを表す。)
で表される化合物がさらに好ましく、
下記の化合物(1−1)及び化合物(1−3)が特に好ましい。
上記1.1の重合反応で得られたポリマーは、開環反応(加水分解等)により化学変換(修飾)することができる。これにより、多様な官能基又は物性を有するポリマーを製造することができる。具体的な変換スキームを下記に示す。
上記で得られた一般式(2)で表される構造単位を含むポリマーは、オキサゾリジン−5−オン骨格を有しており、これを加水分解反応に供してアミノ基とカルボキシル基とを有する化合物に変換する。必要に応じて、カルボキシル基(カルボン酸)を塩にすることができる。
で表される構造単位を含む。
一般式(1)で表されるモノマーは、種々の方法で製造される。例えば、Athelstan L. J. Beckwith,et al., Aust. J. Chem., 1993, 46,1425−1430の記載に準じて、一般式(1)のモノマーを製造することができる。例えば、下記のルート(反応式−1)を挙げることができる。
式(6)で表されるアラニンは、例えば、L−アラニン、D−アラニン、これらの混合物等が挙げられる。アラニンは、自然由来のアラニンを使用することができる(グリーンケミストリー)。即ち、アラニン由来のモノマーからラジカル重合して得られるポリマーは、実際に工業化する上で非常に重要である。
一般式(9a)で表される化合物及び一般式(9b)で表される化合物は、重合後のポリマーの立体規則性の向上を考慮すると、一方の化合物が高純度で(高いジアステレオ比で)含まれていることが好ましい。例えば、一般式(9a)又は(9b)で表される化合物:一般式(9b)又は(9a)で表される化合物のモル比が50:50〜100:0、好ましくは80:20〜100:0、より好ましくは90:10〜100:0、特に好ましくは95:5〜100:0である。
I)式(6)で表されるアラニンと一般式(7)で表されるカルボニル化合物と一般式(8)で表される化合物とを一度に反応させることができ;
II)まず、式(6)で表されるアラニンと一般式(7)で表されるカルボニル化合物とを反応させて、イミノ化合物を製造してから、当該イミノ化合物と一般式(8)で表される化合物とを反応させることができ;又は
III)式(6)で表されるアラニンと一般式(8)で表される化合物とを反応させて、N−置換アラニン化合物を製造してから、当該N−置換アラニン化合物と一般式(7)で表されるカルボニル化合物とを反応させることができる。
次いで、上記で得た一般式(9)で表される化合物を、例えば、溶媒(例えば、四塩化炭素等)の存在下、ハロゲン化剤(例えば、N−ブロモスクシンイミド(NBS)、N−クロロスクシンイミド(NCS)、N−ヨードスクシンイミド(NIS)、N,N−ジブロモヒダントイン(NDBH)、N−ブロモサッカリン(NBSA)、臭素、塩素、ヨウ素等)及びラジカル開始剤(例えば、2,2’−アゾビス(イソブチロニトリル)(AIBN)等)を反応させる。通常、還流冷却器を備えたフラスコ中で上記混合物を一定時間還流する。反応後、常法により処理してハロゲン化された化合物を得る。
本発明の一般式(2)で表される構造単位単位を含むポリマーは、例えば、漂白殺菌助剤;界面活性助剤;高分子凝集剤;キレート剤;高分子電解質;静電防止剤(繊維製品、衣服等);サニタリー用品(高分子吸水剤、アイス枕等);曇り防止素材(ガラスの曇り止め);接着剤;インク材料;半導体封止材料;フォトレジスト材料;生体機能性材料;医用又は環境保全材料;表面改質剤(携帯電話、電子機器等の金属表面のコーティング等);光学材料(レンズ、光ファイバー、半導体封止材料、保護フィルム、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイパネル用光吸収材料、液晶ディスプレイ用スペーサ形成用感光組成物等)などの各種用途に用いることができる。
本発明の光学材料用樹脂組成物は、一般式(2)で表される構造単位を含むポリマーを含有する。
本発明の成形体は、本発明の光学材料用樹脂組成物を成形することで製造できる。本発明の成形体は、光学材料用樹脂組成物に溶媒を加えて、キャスト成形して成形体を得ることができる。本発明の成形体は、溶媒を用いずに固体状態で射出成形、圧縮成形等の手法によって成形することもできる。
本発明の光学材料は、高屈折性、高耐熱性及び高光線透過率を併せ持ち、光学特性に優れた成形体から得られる。本発明の光学材料は、光学材料が利用される分野であれば特に制限されない。例えば、光学特性を利用した光学部品、特に光を透過する光学部品(いわゆるパッシブ光学部品)として好適に利用することができる。このような光学部品を備えた光学機能装置としては、例えば、各種ディスプレイ装置(液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ等)、各種プロジェクタ装置(OHP、液晶プロジェクタ等)、光ファイバー通信装置(光導波路、光増幅器等)、カメラ、ビデオ等の撮影装置等が挙げられる。
本発明の光学材料は、特にレンズ基材に好適である。本発明のレンズは、本発明の一般式(2)で表される構造単位を含むポリマーを用いて製造される。本発明の光学材料用樹脂組成物を用いて製造されたレンズ基材は、高屈折性、光線透過性、及び軽量性を併せ持ち、光学特性に優れている。また、一般式(1)で表されるモノマーと、他の重合可能なモノマー(併用モノマー)とを共重合させて得られるポリマーについては、併用モノマーの種類及びその含有量を適宜調節することにより、レンズ基材のガラス転移温度、透過率及び屈折率を任意に調節することが可能である。
[測定機器]
実施例及び比較例において、各種物性測定は以下の機器により測定した。
・1H−NMR:JEOL ECA−400WB(400MHz)
・IR:JASCO FT/IR−230
・旋光度:JASCO P−1030
・分離、精製:Tosoh HLC−8020
・分子量(数平均分子量Mn、重量平均分子量Mw)及び分子量分布(Mw/Mn):GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー):Tosoh HLC−8220(カラム−TSKgel G7000HHR+G5000HHR+G3000)ポリスチレン標準
[モノマーの製造]
(2)次に、上記反応混合物、イソブチルアルデヒド55.18g(0.75mol)及びn−ペンタン200mlを、還流塔とDean-Stark separatorを備えた500mlのナス型フラスコに入れ、12時間還流させた。反応終了後、反応系を室温にまで冷却し、次いで、エバポレーターにより溶媒を除去し、白色固体の化合物を得た。さらに、これを、真空ポンプにより充分に乾燥させて、イミン化合物を含む反応混合物を得た。
(3)上記(2)の反応混合物とジクロロメタン200mlとを、500mlの四つ口フラスコに入れ、攪拌することにより懸濁液とした。500ml四つ口フラスコを氷水で冷却しながら、ジクロロメタン150mlに塩化ベンゾイル14.1g(0.50mol)を溶かした溶液を6時間にわたり滴下した。そして、滴下終了後、室温で攪拌しながら、さらに24時間反応させた。その後、水、5%炭酸水素ナトリウム水溶液、亜硫酸水素ナトリウム水溶液、水で順次洗浄した。次いで、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、エバポレーターにより溶媒を除去し、N−ベンゾイル−2−イソプロピル−4−メチルオキサゾリジン−5−オン(以下、「メチル体」という。)を99.5g(0.4mol)得た(収率:80.5%)。当該メチル体は、トランス体/シス体(メチル基とイソプロピル基との立体構造関係)=71.5:28.5の混合物であり、再結晶により、トランス体のみを得た。
(4)得られたトランス体10g(40.4mmol)、N−ブロモスクシンイミド14.4g(80.8mmol)、2,2−アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)663.4mg(4.0mmol)、及び四塩化炭素50mlを100mlナス型フラスコに入れ、氷水で冷却し、光を照射しながら(使用した紫外線光源:USHIO USH-500D超高圧水銀ランプ(500W)を備えたUSHIO UI-501C平行光束型高輝度光源装置を使用した。超高圧水銀ランプ点灯装置は、USHIO HB-50110AAを用いた。光源であるUSHIO USH-500D超高圧水銀ランプから反応系までの距離は約36cmである。)、3時間攪拌を行った。反応終了後、固体をろ過で取り除き、エバポレーターにより溶媒を除去した。
IR(KBr、cm−1)1636(C=C)、1664(C=O)、1798(C=O)、2877〜2973(CH3、CH)
1H−NMR(CDCl3、ppm)0.84(d,J=4.0Hz,3H)、1.04(d,J=4.0Hz,3H)、2.27(m,1H)、4.85(m,1H)、5.51(d,J=2.0Hz,1H)、6.01(d,J=2.0Hz,1H)、7.41(m,5H)
[α]D=+200.6(NaのD線に対する旋光度、[化合物]=1.0g/dl、CHCl3中)
1H−NMR(CDCl3、ppm)1.00(s,9H)、4.58(s,1H)、5.42(s,1H)、6.17(s,1H)、7.53(m,5H)
[α]D=−206.8(NaのD線に対する旋光度、[化合物]=1.0g/dl、CHCl3中)
(2)得られたトランス体8.0g(37.2mmol)、N−ブロモスクシンイミド(NBS)11.7g(74.3mmol)、四塩化炭素50ml、AIBN10mg(0.06mmol)を200mlのフラスコに入れ、0〜5℃の氷冷下で高圧水銀ランプによって光を照射しながら3時間攪拌を行った。反応終了後、固体をろ過で取り除き、エバポレーターにより溶媒を除去した。
IR(KBr、cm−1)1651(C=C)、1711(C=O)、1801(C=O)
1H−NMR(CDCl3、ppm)1.56(s,9H)、1.61(d,J=5.2Hz,3H)、5.57(s,1H)、5.80(q,J=5.2Hz,1H)
[α]D=+14.2(NaのD線に対する旋光度、[化合物]=1.0g/dl、CHCl3中)
実施例1
窒素置換したグローブボックス内で、製造例1のモノマー(N−ベンゾイル−2−イソプロピル−4−メチルオキサゾリジン−5−オン)49.1mg(0.2mmol)とスチレン187.5mg(1.8mmol)、並びにAIBN0.8mg(5mmol)と溶媒にベンゼンを用いて1mlに調整し60℃で10時間撹拌した。反応終了後、その溶液を撹拌している多量のn−ヘキサン(約20倍量)中に注いだ。沈殿したポリマーを室温で吸引濾過、乾燥することにより目的物(白色固体)を得た(Mn=25000(Mw/Mn=1.32))。得られたポリマーを用いて、ガラス転移温度(Tg)、透過率及び屈折率を測定した。その結果を表1に示した。
窒素置換したグローブボックス内で、製造例1のモノマー(N−ベンゾイル−2−イソプロピル−4−メチルオキサゾリジン−5−オン)4.9ml(0.02mmol)とスチレン206.2mg(1.98mmol)、並びにAIBN0.8mg(5mmol)と溶媒にベンゼンを用いて1mlに調整し60℃で10時間撹拌した。反応終了後、その溶液を撹拌している多量のn−ヘキサン(約20倍量)中に注いだ。沈殿したポリマーを室温で吸引濾過、乾燥することにより目的物(白色固体)を得た(Mn=23000(Mw/Mn=1.68))。得られたポリマーを用いて、ガラス転移温度(Tg)、透過率及び屈折率を測定した。その結果を表1に示した。
窒素置換したグローブボックス内で、スチレン1ml(8.7mmol)、及びAIBN0.8mg(4.9mmol)を60℃で10時間撹拌した。反応終了後、その溶液を撹拌している多量のn−ヘキサン(約20倍量)中に注いだ。沈殿したポリマーを室温で吸引濾過、乾燥することにより目的物(白色固体)を得た。得られたポリマーを用いて、ガラス転移温度(Tg)、透過率及び屈折率を測定した。その結果を表1に示した。
窒素置換したグローブボックス内で、製造例1のモノマー(N−ベンゾイル−2−イソプロピル−4−メチルオキサゾリジン−5−オン)147.2mg(0.6mmol)とメタクリル酸メチル140.2mg(1.4mmol)、並びにAIBN0.8mg(5mmol)と溶媒にベンゼンを用いて1mlに調整し60℃で10時間撹拌した。反応終了後、その溶液を撹拌している多量のn−ヘキサン(約20倍量)中に注いだ。沈殿したポリマーを室温で吸引濾過、乾燥することにより目的物(白色固体)を得た。得られたポリマーを用いて、ガラス転移温度(Tg)、透過率及び屈折率を測定した。その結果を表1に示した。
窒素置換したグローブボックス内で、製造例1のモノマー(N−ベンゾイル−2−イソプロピル−4−メチルオキサゾリジン−5−オン)49.1mg(0.2mmol)とメタクリル酸メチル180.2mg(1.8mmol)、並びにAIBN0.8mg(5mmol)と溶媒にベンゼンを用いて1mlに調整し60℃で10時間撹拌した。反応終了後、その溶液を撹拌している多量のn−ヘキサン(約20倍量)中に注いだ。沈殿したポリマーを室温で吸引濾過、乾燥することにより目的物(白色固体)を得た(Mn=23000(Mw/Mn=1.68))。得られたポリマーを用いて、ガラス転移温度(Tg)、透過率及び屈折率を測定した。その結果を表1に示した。
窒素置換したグローブボックス内で、メタクリル酸メチル1ml(9.4mmol)、及びAIBN0.8mg(4.9mmol)を60℃で10時間撹拌した。反応終了後、その溶液を撹拌している多量のn−ヘキサン(約20倍量)中に注いだ。沈殿したポリマーを室温で吸引濾過、乾燥することにより目的物(白色固体)を得た。得られたポリマーを用いて、ガラス転移温度(Tg)、透過率及び屈折率を測定した。その結果を表1に示した。
窒素置換したグローブボックス内で、製造例1のモノマー(N−ベンゾイル−2−イソプロピル−4−メチルオキサゾリジン−5−オン)49.1mg(0.2mmol)とアクリル酸n−ブチル230.7mg(1.8mmol)、並びにAIBN0.8mg(5mmol)と溶媒にベンゼンを用いて1mlに調整し60℃で10時間撹拌した。反応終了後、その溶液を撹拌している多量のn−ヘキサン(約20倍量)中に注いだ。沈殿したポリマーを室温で吸引濾過、乾燥することにより目的物(白色固体)を得た。得られたポリマーを用いて、ガラス転移温度(Tg)、透過率及び屈折率を測定した。その結果を表1に示した。
窒素置換したグローブボックス内で、製造例1のモノマー(N−ベンゾイル−2−イソプロピル−4−メチルオキサゾリジン−5−オン)24.5(0.1mmol)とアクリル酸n−ブチル243.5ml(1.9mmol)、並びにAIBN0.8mg(5mmol)と溶媒にベンゼンを用いて1mlに調整し60℃で10時間撹拌した。反応終了後、その溶液を撹拌している多量のn−ヘキサン(約20倍量)中に注いだ。沈殿したポリマーを室温で吸引濾過、乾燥することにより目的物(白色固体)を得た。得られたポリマーを用いて、ガラス転移温度(Tg)、透過率及び屈折率を測定した。その結果を表1に示した。
窒素置換したグローブボックス内で、アクリル酸n−ブチル1ml(6.9mmol)、及びAIBN0.8mg(4.9mmol)を60℃で10時間撹拌した。反応終了後、その溶液を撹拌している多量のn−ヘキサン(約20倍量)中に注いだ。沈殿したポリマーを室温で吸引濾過、乾燥することにより目的物(白色固体)を得た。得られたポリマーを用いて、ガラス転移温度(Tg)、透過率及び屈折率を測定した。その結果を表1に示した。
窒素置換したグローブボックス内で、製造例1のモノマー(N−ベンゾイル−2−イソプロピル−4−メチルオキサゾリジン−5−オン)4.9(0.02mmol)と酢酸ビニル170.5ml(1.98mmol)、並びに0.8mg(5mmol)を60℃で10時間撹拌した。反応終了後、その溶液を撹拌している多量のn−ヘキサン(約20倍量)中に注いだ。沈殿したポリマーを室温で吸引濾過、乾燥することにより目的物(白色固体)を得た。得られたポリマーを用いて、ガラス転移温度(Tg)、透過率及び屈折率を測定した。その結果を表1に示した。
窒素置換したグローブボックス内で、製造例1のモノマー(N−ベンゾイル−2−イソプロピル−4−メチルオキサゾリジン−5−オン)2.5mg(0.01mmol)と酢酸ビニル171.3ml(1.99mmol)、並びにAIBN0.8mg(5mmol)を60℃で10時間撹拌した。反応終了後、その溶液を撹拌している多量のn−ヘキサン(約20倍量)中に注いだ。沈殿したポリマーを室温で吸引濾過、乾燥することにより目的物(白色固体)を得た。得られたポリマーを用いて、ガラス転移温度(Tg)、透過率及び屈折率を測定した。その結果を表1に示した。
比較例4
窒素置換したグローブボックス内で、酢酸ビニル1ml(10.8mmol)、及びAIBN0.8mg(4.9mmol)を60℃で10時間撹拌した。反応終了後、その溶液を撹拌している多量のn−ヘキサン(約20倍量)中に注いだ。沈殿したポリマーを室温で吸引濾過、乾燥することにより目的物(白色固体)を得た。得られたポリマーを用いて、ガラス転移温度(Tg)、透過率及び屈折率を測定した。その結果を表1に示した。
窒素置換したグローブボックス内で、製造例1のモノマー(N−ベンゾイル−2−イソプロピル−4−メチルオキサゾリジン−5−オン)49.1mg(0.2mmol)とメタクリル酸2−ヒドロキシエチル230.7mg(1.8mmol)、並びにAIBN0.8mg(5mmol)と溶媒にベンゼンを用いて1mlに調整し60℃で10時間撹拌した。反応終了後、その溶液を撹拌している多量のn−ヘキサン(約20倍量)中に注いだ。沈殿したポリマーを室温で吸引濾過、乾燥することにより目的物(白色固体)を得た。得られたポリマーを用いて、ガラス転移温度(Tg)、透過率及び屈折率を測定した。その結果を表1に示した。
窒素置換したグローブボックス内で、製造例1のモノマー(N−ベンゾイル−2−イソプロピル−4−メチルオキサゾリジン−5−オン)24.5mg(0.1mmol)とメタクリル酸2−ヒドロキシエチル234.3mg(1.9mmol)、並びにAIBN0.8mg(5mmol)と溶媒にベンゼンを用いて1mlに調整し60℃で10時間撹拌した。反応終了後、その溶液を撹拌している多量のn−ヘキサン(約20倍量)中に注いだ。沈殿したポリマーを室温で吸引濾過、乾燥することにより目的物(白色固体)を得た。得られたポリマーを用いて、ガラス転移温度(Tg)、透過率及び屈折率を測定した。その結果を表1に示した。
窒素置換したグローブボックス内で、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル1ml(8.2mmol)、AIBN0.8mg(4.9mmol)を60℃で10時間撹拌した。反応終了後、その溶液を撹拌している多量のn−ヘキサン(約20倍量)中に注いだ。沈殿したポリマーを室温で吸引濾過、乾燥することにより目的物(白色固体)を得た。得られたポリマーを用いて、ガラス転移温度(Tg)、透過率及び屈折率を測定した。その結果を表1に示した。
オキサゾリジノンモノマーとその他のコモノマーとを、表1に示した種類及び含有比率に代えた以外は、実施例1と同様にして各ポリマーを得た。実施例12で得られたポリマーは、Mn=14000(Mw/Mn=1.32)であった。実施例13で得られたポリマーは、Mn=11000(Mw/Mn=1.26)であった。実施例14で得られたポリマーは、検出限界を超えており測定不能(Mnは150万以上)であった。実施例15で得られたポリマーは、Mn=47000(Mw/Mn=1.81)であった。得られたポリマーを用いて、ガラス転移温度(Tg)、透過率及び屈折率を測定した。その結果を表1に示した。
各ポリマーの溶液を、アルミ箔を敷いた直径約4cmの金属製の皿に硬化後の厚みが100μmとなるように流し込み、100℃で10分間溶剤を乾燥し、130℃で2時間硬化した。この硬化物からアルミ箔を剥がして、示差熱走査熱量装置(DSC22(SIIナノテクノロジー社製))を使用し、下記の測定条件で測定した時の変曲点をガラス転移温度(℃)とした。
各ポリマーを成形して厚さ1.0mmの小片を作製し、紫外可視吸収スペクトル測定用装置「UV−1600PC」((株)島津製作所製)で測定した。
各ポリマーを加熱圧縮成形して厚さ200μmのフィルムを作製し、波長589nmの光を用いてアッベ屈折計(アタゴ社製「アタゴ新型アッベ屈折計」)により測定した。
実施例16
IR(KBr、cm−1)1590(br,NH2)、1690(br,C=O)、3420(br,OK)
図5には、アミノ基及びCOOK基を示すピークが見られ、目的の加水分解ポリマーであることが確認された。
実施例16で製造したポリマー1gを、水3000mlで数回洗浄後、2日間真空乾燥させた。このポリマーに水を加えて膨潤させたところ、容易に水を吸収して、乾燥させた後のポリマーの重量に対して、約1000倍程度にまで重量が増加し、膨潤することがわかった。図6には、このポリマーを水(蒸留水)に膨潤させた後の含水ゲルの写真を示した。
Claims (11)
- R1で示される基が、アルキル基、アリール基、ヘテロアリール基、アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基、ヘテロアリールカルボニル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、ヘテロアリールオキシカルボニル基、アルコキシカルボニルアルキル基、アリールオキシカルボニルアルキル基、又はヘテロアリールオキシカルボニルアルキル基(これらの基は、置換基を有していてもよい。)である、請求項1に記載のポリマー。
- さらに、一般式(2)で表される構造単位以外の重合可能なモノマーを由来する構造単位を含む、請求項1又は2に記載のポリマー。
- 請求項1〜4の何れか一項に記載のポリマーを用いた光学材料用樹脂組成物。
- 請求項1〜4の何れか一項に記載のポリマーを用いた成形体。
- 請求項1〜4の何れか一項に記載のポリマーを用いた光学材料。
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