JP3904670B2 - ラクトン環含有重合体の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、新規なラクトン環含有重合体の製造方法に関するものである。さらに詳しくは、pH応答性を利用する種々の用途に好適に用いることができるラクトン環含有重合体の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、主鎖にラクトン環を含有する重合体、特に、6員ラクトン環を含有する重合体としては、例えば、一般式(3)
【0003】
【化2】
【0004】
(式中、R4 は水素原子、メチル基、フェニル基、メチロール基を表す)
で表される構造単位を含む、アリルアルコール/無水マレイン酸共重合体の脱水環化物(Macromole.Chem.,149,51(1971)) や、一般式(4)
【0005】
【化3】
【0006】
で表される構造単位を含む、ポリα−ヒドロキシアルキルアクリル酸エステル類の脱アルコール環化物(J.Polym.Sci.,A.,27,3,751(1989)) 等が知られている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来のラクトン環含有重合体、特に、上記一般式(4)で表されるラクトン環含有重合体は、pH応答性を示さず、pH応答性を利用する用途には用いることができない。
【0008】
そこで、pH応答性を利用する用途に好適に用い得る新規なラクトン環含有重合体が求められている。本発明は、上記従来の問題点に鑑みなされたものであり、その目的は、pH応答性を利用する用途に好適に用い得る新規なラクトン環含有重合体の製造方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本願発明者等は、上記の目的を達成すべく鋭意検討した結果、特定の構造単位を含むポリカルボン酸類を酸でラクトン環化させることにより、pH応答性に優れる新規なラクトン環含有重合体を得ることができることを見い出して本発明を完成させるに至った。
【0010】
ここで、上記ラクトン環含有重合体は、一般式(1)
【0011】
【化4】
【0012】
(式中、R1 は水素原子または有機残基を表し、R2 は水素原子、メチル基または−CHR3 OH基を表し、R3 は水素原子または有機残基を表す)
で表される構造単位を含む構成である。
【0013】
また、上記ラクトン環含有重合体は、上記R1 が水素原子であり、R2 が−CH2 OH基である構成である。
【0014】
上記の構成によれば、pH応答性を利用する用途をはじめとする種々の用途に好適に用い得る新規なラクトン環含有重合体を提供することができる。該ラクトン環含有重合体は、優れたpH応答性を有し、例えば、光学材料、洗剤ビルダー、医農学原料、セメント混和剤、塗料、接着剤、塗工紙改質剤、分離膜または触媒担体等に好適に用いることができる。
【0015】
請求項1記載の発明のラクトン環含有重合体の製造方法は、上記の課題を解決するために、一般式(2)
【0016】
【化5】
【0017】
(式中、R3 は水素原子または有機残基を表し、M1 、M2 はそれぞれ独立して水素原子、1価金属イオン、2価金属イオン、アンモニウム基または有機アミン基を表し、R7 は水素原子、メチル基または−CHR8 OH基を表し、R8 は水素原子または有機残基を表す)
で表される構造単位を含むポリカルボン酸類を、酸でラクトン環化させることを特徴としている。
【0018】
請求項2記載の発明のラクトン環含有重合体の製造方法は、上記の課題を解決するために、請求項1記載のラクトン環含有重合体の製造方法において、上記酸のpHが3以下であることを特徴としている。
【0019】
上記の方法によれば、上記一般式(2)で表される構造単位を含むポリカルボン酸類を酸で処理することにより容易にラクトン環化させることができ、この結果、pH応答性に優れる新規なラクトン環含有重合体を効率的に製造することができる。従って、上記の方法は、新規なラクトン環含有重合体の製造方法として好適に使用される。また、上記の製造方法において、酸のpHが3以下である場合には、上記のラクトン環含有重合体として、水不溶性のラクトン環含有重合体を製造、分離することができる。
【0020】
以下に本発明を詳しく説明する。
本発明にかかるラクトン環含有重合体は、前記一般式(1)で表される構造単位を主鎖に含み、R1 で示される置換基が水素原子または有機残基で構成され、R2 で示される置換基が水素原子、メチル基または−CHR3 OH基で構成され、R3 で示される置換基がR1 とは独立して水素原子または有機残基で構成される。
【0021】
上記R1 、R3 で示される置換基のうち、有機残基としては、例えば、炭素数1〜18のアルキル基、アリール基、または複素環基等が挙げられる。より具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、n−ヘキシル基、シクロヘキシル基、n−オクチル基、2−エチルヘキシル基、ラウリル基等の、炭素数1〜12の直鎖または分岐鎖を含むアルキル基;フェニル基、トルイル基、キシリル基、ナフタレン基、ベンジル基等の、炭素数6〜12の無置換あるいは置換アリール基;ヒドロキシメチル基、2−ヒドロキシエチル基、2−ヒドロキシプロピル基、3−ヒドロキシプロピル基、4−ヒドロキシブチル基、6−ヒドロキシヘキシル基等の、炭素数1〜6のヒドロキシアルキル基等が挙げられる。
【0022】
そして、これら化合物のうち、R1 で示される置換基が水素原子であり、R2 で示される置換基が−CH2 OH基である化合物が特に好ましい。
【0023】
また、上記ラクトン環含有重合体の重量平均分子量(Mw)は、特に限定されるものではないが、取り扱い易い点やpH応答性を効率良く発現させるうえで、500〜1,000,000の範囲内であることが好ましく、1,000〜500,000の範囲内であることがより好ましく、10,000〜300,000の範囲内であることがさらに好ましい。
【0024】
さらに、上記ラクトン環含有重合体における前記一般式(1)で表される構造単位の含有量は、10重量%以上であることが好ましく、40重量%以上であることがさらに好ましい。前記一般式(1)で表される構造単位の含有量が上記の範囲内であれば、より一層pH応答性に優れたラクトン環含有重合体を得ることができる。
【0025】
尚、本発明にかかるラクトン環含有重合体において、前記一般式(1)で示される構造単位以外の構造単位は、特に限定されるものではない。
【0026】
本発明にかかる上記ラクトン環含有重合体は、前記一般式(2)で表される構造単位を含むポリカルボン酸類を酸でラクトン環化させることにより、容易に得ることができる。
【0027】
本発明において、上記ラクトン環含有重合体の原料として用いられるポリカルボン酸類は、前記一般式(2)で表される構造単位を含み、R3 で示される置換基が水素原子または有機残基で構成され、M1 、M2 で示される置換基がそれぞれ独立して水素原子、1価金属イオン、2価金属イオン、アンモニウム基または有機アミン基で構成され、R7 で示される置換基が水素原子、メチル基または−CHR8 OH基で構成され、R8 で示される置換基が水素原子または有機残基で構成される化合物である。
【0028】
上記M1 、M2 で示される置換基のうち、1価金属イオンとしては、具体的には、リチウムイオン、ナトリウムイオン、カリウムイオン等が挙げられる。また、2価金属イオンとしては、具体的には、マグネシウムイオン、カルシウムイオン、バリウムイオン等が挙げられる。さらに、有機アミン基とは、置換アミノ基を示し、具体的には、エチレンジアミン、N−アルキル置換ポリアミン、ポリエチレンポリアミン、アルカノールアミン等の有機アミン類から、窒素原子に結合した水素原子が一つ脱離した基を示す。
【0029】
また、上記R8 で示される置換基のうち、有機残基としては、具体的には、例えば、前記R3 で示される置換基の具体例として例示した置換基が挙げられる。
【0030】
上記のポリカルボン酸類は、例えば、一般式(5)
【0031】
【化6】
【0032】
(式中、R3 、R5 はそれぞれ独立して水素原子または有機残基を表す)
で表される水酸基含有単量体を、単独で、あるいは、該水酸基含有単量体と共重合可能な単量体と共重合させた後、得られた(共)重合体を、アルカリ性物質にて加水分解することにより容易に製造される。
【0033】
本発明において、上記水酸基含有単量体を含む単量体成分の重合方法は、特に限定されるものではなく、例えば、ラジカル重合開始剤等の重合開始剤を用いる重合方法;イオン化放射線、電子線等の放射線や、紫外線を照射する重合方法;加熱による重合方法等、従来公知の種々の方法を採用することができる。
【0034】
尚、上記一般式(5)で表される水酸基含有単量体は、従来公知の方法、例えば、相当するビニル化合物とアルデヒド系化合物とを、触媒として、三級アミン化合物および水の存在下で反応させる方法(特開平7−285906号公報)により、容易に得ることができる。上記一般式(5)において、R3 で示される置換基は前記と同一である。また、R5 で示される置換基は、アルデヒド系化合物に由来する置換基であり、具体的には、水素原子、炭素数1〜18のアルキル基、アリール基、または複素環基を示す。
【0035】
上記水酸基含有単量体と共重合可能な単量体(以下、その他の単量体と記す)としては、例えば、一般式(6)
【0036】
【化7】
【0037】
(式中、R6 は水素原子または有機残基を表し、R9 は水素原子、1価金属イオン、2価金属イオン、アンモニウム基、有機アミン基、または有機残基を表す)
で表される化合物が挙げられる。
【0038】
上記R9 で表される置換基のうち、1価金属イオンとしては、具体的には、リチウムイオン、ナトリウムイオン、カリウムイオン等が挙げられる。また、2価金属イオンとしては、具体的には、マグネシウムイオン、カルシウムイオン、バリウムイオン等が挙げられる。さらに、有機アミン基とは、置換アミノ基を示し、具体的には、エチレンジアミン、N−アルキル置換ポリアミン、ポリエチレンポリアミン、アルカノールアミン等の有機アミン類から、窒素原子に結合した水素原子が一つ脱離した基を示す。
【0039】
また、上記R6 、R9 で表される置換基のうち、上記有機残基としては、例えば、炭素数1〜18のアルキル基、アリール基、または複素環基等が挙げられる。より具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、n−ヘキシル基、シクロヘキシル基、n−オクチル基、2−エチルヘキシル基、ラウリル基等の、炭素数1〜12の直鎖または分岐鎖を含むアルキル基;フェニル基、トルイル基、キシリル基、ナフタレン基、ベンジル基等の、炭素数6〜12の無置換あるいは置換アリール基;ヒドロキシメチル基、2−ヒドロキシエチル基、2−ヒドロキシプロピル基、3−ヒドロキシプロピル基、4−ヒドロキシブチル基、6−ヒドロキシヘキシル基等の、炭素数1〜6のヒドロキシアルキル基等が挙げられる。
【0040】
上記その他の単量体としては、具体的には、無水マレイン酸、マレイン酸およびその塩、マレイン酸エステル、フマル酸エステル、イタコン酸およびその塩、イタコン酸エステル、スチレン、酢酸ビニル、アクリロニトリル、(メタ)アクリルアミド、アリルアルコール、エチレン、プロピレン、塩化ビニル等が挙げられるが、特に限定されるものではない。
【0041】
上記の重合開始剤としては、例えば、過酸化ベンゾイル、過酸化tert−ブチル等の過酸化物;アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ化合物;過硫酸塩等が挙げられる。また、重合開始剤の使用量や、重合反応の反応条件等は、特に限定されるものではない。
【0042】
また、上記のアルカリ性物質としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、アンモニアあるいはその水溶液が用いられる。
【0043】
本発明にかかるラクトン環含有重合体は、上記のポリカルボン酸類を酸で処理することにより、容易に得ることができる。上記のポリカルボン酸類を酸で処理ためには、具体的には、上記のポリカルボン酸類に酸を添加、混合し、必要に応じて加熱すればよい。前記一般式(2)で表される構造単位を有するポリカルボン酸類を酸で処理することにより、該ポリカルボン酸類がラクトン環化し、前記一般式(1)で表されるラクトン環を含有する重合体を得ることができる。
【0044】
上記ラクトン環化処理に用いられる酸としては、具体的には、塩酸、硫酸、リン酸、ポリリン酸等の鉱酸類;メタンスルホン酸、パラトルエンスルホン酸、トリフルオロ酢酸等の有機酸;リンタングステン酸、リンモリブデン酸等のヘテロポリ酸類;等が挙げられる。上記の酸は、一種類のみを用いてもよく、適宜二種類以上を用いてもよい。上記の酸のなかでも、塩酸、硫酸が特に好ましい。
【0045】
上記の酸は、水や不活性有機溶媒に溶解させてなる溶液として用いてもよく、水や不活性有機溶媒に懸濁させてなる懸濁液として用いてもよく、また、そのまま固形物として用いてもよい。
【0046】
酸を上記ポリカルボン酸類に添加する際には、上記ポリカルボン酸類を水溶液(ポリカルボン酸塩水溶液)とし、該水溶液中に酸を添加することが好ましい。上記の処理は、均一、或いは、水に不溶性の不活性有機溶媒を含む不均一系で実施してもよいが、均一水溶液系で用いることがより好ましい。また、酸は、一括添加してもよく、逐次添加してもよい。尚、上記ポリカルボン酸類と酸との混合に要する時間は、特に限定されるものではない。
【0047】
上記ポリカルボン酸類に酸を添加してラクトン環化させる際の処理温度としては、0℃〜150℃の範囲内が好ましく、20℃〜80℃の範囲内がさらに好ましい。処理温度が0℃よりも低ければ、ラクトン環化反応の進行が遅くなり、ラクトン環含有重合体を効率的に得ることができなくなるおそれがある。また、処理温度が150℃よりも高ければ、副反応として脱炭酸あるいはゲル化物の生成が起こり好ましくない。
【0048】
上記ポリカルボン酸類に対する酸の添加量としては、該ポリカルボン酸類を含む処理液が酸性を示す量であればよいが、好ましくは、上記処理液のpHが5以下、更に好ましくは3以下、特に好ましくは2以下となるように酸を添加することが望ましい。上記のポリカルボン酸類を含む処理液が酸性を示すように酸を添加することで、ポリカルボン酸類がラクトン環化し、本発明にかかるラクトン環含有重合体を得ることができる。
【0049】
この場合、上記ポリカルボン酸類が、特に、前記水酸基含有単量体の単独重合物を加水分解してなる重合体である場合には、上記ポリカルボン酸類を含む処理液のpHが3以下となるように酸を添加することが好ましい。前記水酸基含有単量体の単独重合物からなるポリカルボン酸類をpH3以下となるように酸で処理することで、水不溶性のラクトン環含有重合体を、沈殿物として得ることができる。
例えば、上記ポリカルボン酸類として、前記水酸基含有単量体の単独重合物としてのポリ(α−ヒドロキシメチル)アクリル酸ナトリウムを用い、その1%水溶液(処理液)中に、1%硫酸水溶液を添加して上記処理液を30℃でpH2.8となるように調製することで、前記一般式(1)で表される構造単位を含むラクトン環含有重合体が、白色固体状の沈殿物として得られる。
上記の主な反応について例示すれば、以下の通りである。
【0050】
【化8】
【0051】
従って、上記の沈殿物を濾過し、この濾過物を乾燥させることにより、ラクトン環含有重合体を、分離精製物として得ることができる。
【0052】
以上のように、本発明にかかるラクトン環含有重合体は、前記一般式(1)で表される構造単位を含む新規な化合物であり、前記一般式(2)で表される構造単位を含むポリカルボン酸を酸でラクトン環化させることによって容易に得ることができる。
【0053】
該ラクトン環含有重合体は、上記のように、酸性側でラクトン環を形成し、水に難溶あるいは不溶となる。また、上記ラクトン環含有重合体は、ラクトン環を形成していることで、耐熱性にも優れている。一方、該ラクトン環含有重合体は、アルカリ性側では容易に開環して水に易溶となる。
【0054】
このように、本発明のラクトン環含有重合体は、優れたpH応答性を有し、pH応答性を利用する用途をはじめとする種々の用途に好適に用いることができる。また、本発明のラクトン環含有重合体の製造方法は、pH応答性に優れる上記新規なラクトン環含有重合体を効率的に製造することができる。従って、本発明のラクトン環含有重合体の製造方法は、新規なラクトン環含有重合体の製造方法として好適に使用される。上記のラクトン環含有重合体は、例えば、光学材料、洗剤ビルダー、医農学原料、セメント混和剤、塗料、接着剤、塗工紙改質剤、分離膜または触媒担体等に好適に用いることができる。
【0055】
【実施例】
以下、実施例により、本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらにより何ら限定されるものではない。
【0056】
〔実施例1〕
攪拌器、冷却器、窒素ガス導入管等を備えた1000ml四つ口フラスコに、水酸基含有単量体としてのα−(ヒドロキシメチル)アクリル酸エチル130g(1モル)と、溶媒としてのベンゼン300mlとを仕込み、該ベンゼンにα−(ヒドロキシメチル)アクリル酸エチルを溶解させて反応溶液とした。
【0057】
次いで、上記の四つ口フラスコに窒素を吹き込みながら、上記の反応溶液を、65℃に保った油浴により加熱した。その後、該反応溶液に、所定量のベンゼンに溶解させたアゾイソブチロニトリル(重合開始剤)1.3gを添加して重合反応を開始させた。
【0058】
重合反応を開始して30分経過後、上記反応溶液の増粘が確認された。上記反応溶液を3時間攪拌した後、冷却して重合反応を終了させた。その後、上記の反応溶液に、アルカリ性物質としての10%水酸化ナトリウム水溶液400gを添加して攪拌することにより、得られた重合体のエステル部を加水分解した。次いで、ベンゼンと、副生したエタノールとを減圧下に除去し、ポリカルボン酸塩水溶液としてのポリα−(ヒドロキシメチル)アクリル酸ナトリウム水溶液を得た。水系GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)にて測定した、上記水溶液中のポリα−(ヒドロキシメチル)アクリル酸ナトリウムの重量平均分子量(Mw)は、ポリアクリル酸換算で55,000であった。
【0059】
次いで、1N塩酸水溶液2000mlを攪拌しながら、該塩酸水溶液に、上記のポリα−(ヒドロキシメチル)アクリル酸ナトリウム水溶液を徐々に滴下した。この結果、白色固形物が析出した。この白色固形物を濾過後、乾燥し、収量78gの白色粉末を得た。このときの濾過液のpHは2であった。
【0060】
以上のようにして得た白色粉末について、元素分析および赤外吸収スペクトル(IR)を測定することにより、物質の同定を行った。その結果、上記の白色粉末が、ポリα−(ヒドロキシメチル)アクリル酸のラクトン環化物、即ち、一般式(7)
【0061】
【化9】
【0062】
で表される構造単位を含む、本発明にかかる新規なラクトン環含有重合体であることを確認した。
【0063】
上記白色粉末の赤外吸収スペクトルを図1に示す。また、元素分析の計算値は以下の通りである。
理論値 C 47.06%、H 5.88%、O 47.06%
測定値 C 47.32%、H 5.66%、O 47.02%
〔実施例2〕
実施例1において、α−(ヒドロキシメチル)アクリル酸エチルに代えて、水酸基含有単量体としてのα−(ヒドロキシメチル)アクリル酸n−ブチル158g(1モル)を用いた以外は、実施例1と同様の反応・操作を行って、収量75gの白色粉末を得た。このときの濾過液のpHは2であった。得られた白色粉末について、元素分析、および、赤外吸収スペクトル(IR)を測定することにより、物質の同定を行った。その結果、上記の白色粉末が、実施例1と同じポリα−(ヒドロキシメチル)アクリル酸のラクトン環化物、即ち、前記一般式(7)で表される構造単位を含む、本発明にかかる新規なラクトン環含有重合体であることを確認した。
【0064】
〔実施例3〕
攪拌器、冷却器、窒素ガス導入管等を備えた1000ml四つ口フラスコに、水酸基含有単量体としてのα−(ヒドロキシメチル)アクリル酸エチル130g(1モル)と、その他の単量体としてのメタクリル酸メチル21g(0.2モル)と、溶媒としてのベンゼン300mlとを仕込み、該ベンゼンにα−(ヒドロキシメチル)アクリル酸エチルおよびメタクリル酸メチルを溶解させて反応溶液とした。
【0065】
次いで、上記の四つ口フラスコに窒素を吹き込みながら、上記の反応溶液を、65℃に保った油浴により加熱した。その後、該反応溶液に、所定量のベンゼンに溶解させたアゾイソブチロニトリル(重合開始剤)1.5gを添加して重合反応を開始させた。
【0066】
重合反応を開始して30分経過後、上記反応溶液の増粘が確認された。上記反応溶液を5時間攪拌した後、冷却して重合反応を終了させた。その後、上記の反応溶液に、アルカリ性物質としての10%水酸化ナトリウム水溶液480gを添加して攪拌することにより、得られた重合体のエステル部を加水分解した。次いで、ベンゼンと、副生したメタノールおよびエタノールとを減圧下に除去し、ポリカルボン酸塩水溶液としてのポリα−(ヒドロキシメチル)アクリル酸ナトリウム/メタクリル酸ナトリウム共重合体水溶液を得た。水系GPCにて測定した、上記水溶液中のポリα−(ヒドロキシメチル)アクリル酸ナトリウム/メタクリル酸ナトリウム共重合体の重量平均分子量(Mw)は、ポリアクリル酸換算で150,000であった。
【0067】
次いで、1N塩酸水溶液2000mlを攪拌しながら、該塩酸水溶液に、上記のポリα−(ヒドロキシメチル)アクリル酸ナトリウム/メタクリル酸ナトリウム共重合体水溶液を徐々に滴下した。この結果、白色固形物が析出、沈殿した。この白色固形物を濾過後、乾燥し、収量75gの白色粉末を得た。このときの濾過液のpHは2であった。以上のようにして得た白色粉末について、元素分析、および、赤外吸収スペクトル(IR)を測定することにより、物質の同定を行った。この結果、上記の白色粉末が、ポリα−(ヒドロキシメチル)アクリル酸/メタクリル酸共重合体のラクトン環化物、即ち、本発明にかかる新規なラクトン環含有重合体であることを確認した。また、本実施例の結果から、上記ラクトン環含有重合体は、PH応答性を有していることが判る。
【0068】
〔実施例4〕
攪拌器、冷却器、窒素ガス導入管等を備えた1000ml四つ口フラスコに、水酸基含有単量体としてのα−(ヒドロキシメチル)アクリル酸エチル65g(0.5モル)と、その他の単量体としてのメタクリル酸エチル57g(0.5モル)と、溶媒としての酢酸エチル250mlとを仕込み、該酢酸エチルにα−(ヒドロキシメチル)アクリル酸エチルおよびメタクリル酸エチルを溶解させて反応溶液とした。
【0069】
次いで、上記の四つ口フラスコに窒素を吹き込みながら、上記の反応溶液を、65℃に保った油浴により加熱した。その後、該反応溶液に、所定量の酢酸エチルに溶解させたアゾイソブチロニトリル(重合開始剤)2.3gを添加して重合反応を開始させた。
【0070】
重合反応を開始して30分経過後、上記反応溶液の増粘が確認された。上記反応溶液を5時間攪拌した後、冷却して重合反応を終了させた。その後、エバポレーターにより溶媒である酢酸エチルを減圧除去し、反応生成物である重合体を得た。次いで、この重合体に、アルカリ性物質としての10%水酸化ナトリウム水溶液400gを添加して攪拌することにより、上記重合体のエステル部を加水分解し、ポリカルボン酸塩水溶液としてのポリα−(ヒドロキシメチル)アクリル酸ナトリウム/メタクリル酸ナトリウム共重合体水溶液を得た。水系GPCにて測定した、上記水溶液中のポリα−(ヒドロキシメチル)アクリル酸ナトリウム/メタクリル酸ナトリウム共重合体の重量平均分子量(Mw)は、ポリアクリル酸換算で350,000であった。
【0071】
次いで、1N塩酸水溶液2000mlを攪拌しながら、該塩酸水溶液に、上記のポリα−(ヒドロキシメチル)アクリル酸ナトリウム/メタクリル酸ナトリウム共重合体水溶液を徐々に滴下した。この結果、白色固形物が析出した。この白色固形物を濾過後、乾燥し、収量80gの白色粉末を得た。このときの濾過液のpHは2であった。
【0072】
以上のようにして得た白色粉末について、元素分析、および、赤外吸収スペクトル(IR)を測定することにより、物質の同定を行った。その結果、上記の白色粉末が、ポリα−(ヒドロキシメチル)アクリル酸/メタクリル酸共重合体のラクトン環化物、即ち、一般式(8)
【0073】
【化10】
【0074】
で表される構造単位を含む、本発明にかかる新規なラクトン環含有重合体であることを確認した。また、本実施例の結果から、上記ラクトン環含有重合体は、PH応答性を有していることが判る。
【0075】
上記白色粉末の赤外吸収スペクトルを図2に示す。また、元素分析の計算値は以下の通りである。
理論値 C 55.81%、H 6.98%、O 37.21%
測定値 C 56.15%、H 7.12%、O 36.73%
〔実施例5〕
攪拌器、冷却器、窒素ガス導入管等を備えた1000ml四つ口フラスコに、水酸基含有単量体としてのα−(ヒドロキシメチル)アクリル酸エチル26g(0.2モル)と、その他の単量体としてのメタクリル酸26g(0.3モル)およびスチレン52g(0.5モル)と、溶媒としての酢酸エチル250mlとを仕込み、該酢酸エチルにα−(ヒドロキシメチル)アクリル酸エチル、メタクリル酸およびスチレンを溶解させて反応溶液とした。
【0076】
次いで、上記の四つ口フラスコに窒素を吹き込みながら、上記の反応溶液を、65℃に保った油浴により加熱した。その後、該反応溶液に、所定量の酢酸エチルに溶解させたアゾイソブチロニトリル(重合開始剤)2.3gを添加して重合反応を開始させた。
【0077】
重合反応を開始して30分経過後、上記反応溶液の増粘が確認された。上記反応溶液を5時間攪拌した後、冷却して重合反応を終了させた。その後、エバポレーターにより溶媒である酢酸エチルを減圧除去し、反応生成物である重合体を得た。次いで、この重合体に、アルカリ性物質としての10%水酸化ナトリウム水溶液200gを添加して攪拌することにより、上記重合体のエステル部を加水分解し、ポリカルボン酸塩水溶液としてのポリα−(ヒドロキシメチル)アクリル酸ナトリウム/メタクリル酸ナトリウム/スチレン共重合体水溶液を得た。水系GPCにて測定した、上記水溶液中のポリα−(ヒドロキシメチル)アクリル酸ナトリウム/メタクリル酸ナトリウム/スチレン共重合体の重量平均分子量(Mw)は、ポリアクリル酸換算で210,000であった。
【0078】
次いで、1N塩酸水溶液2000mlを攪拌しながら、該塩酸水溶液に、上記のポリα−(ヒドロキシメチル)アクリル酸ナトリウム/メタクリル酸ナトリウム/スチレン共重合体水溶液を徐々に滴下した。この結果、白色固形物が析出した。この白色固形物を濾過後、乾燥し、収量95gの白色粉末を得た。このときの濾過液のpHは2であった。以上のようにして得た白色粉末について、元素分析、および、赤外吸収スペクトル(IR)を測定することにより、物質の同定を行った。その結果、上記の白色粉末が、ポリα−(ヒドロキシメチル)アクリル酸/メタクリル酸/スチレン共重合体のラクトン環化物、即ち、本発明にかかる新規なラクトン環含有重合体であることを確認した。また、本実施例の結果から、上記ラクトン環含有重合体は、PH応答性を有していることが判る。
【0079】
【発明の効果】
本発明のラクトン環含有重合体の製造方法は、以上のように、一般式(2)
【0080】
【化11】
【0081】
(式中、R3 は水素原子または有機残基を表し、M1 、M2 はそれぞれ独立して水素原子、1価金属イオン、2価金属イオン、アンモニウム基または有機アミン基を表し、R7 は水素原子、メチル基または−CHR8 OH基を表し、R8 は水素原子または有機残基を表す)
で表される構造単位を含むポリカルボン酸類を、酸でラクトン環化させる構成である。
【0082】
本発明のラクトン環含有重合体の製造方法は、以上のように、上記酸のpHが3以下である構成である。
【0083】
上記の構成によれば、上記一般式(2)で表される構造単位を含むポリカルボン酸類を酸で処理することにより容易にラクトン環化させることができ、この結果、pH応答性に優れる新規なラクトン環含有重合体を効率的に製造することができるという効果を奏する。従って、上記の方法は、新規なラクトン環含有重合体の製造方法として好適に使用される。また、上記の製造方法において、酸のpHが3以下である場合には、上記のラクトン環含有重合体として、水不溶性のラクトン環含有重合体を製造、分離することができるという効果を併せて奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例1において得られた白色粉末の赤外吸収スペクトルである。
【図2】 本発明の他の実施例において得られた白色粉末の赤外吸収スペクトルである。
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