JP4759120B2 - ジブクレーン - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ジブクレーンに関し、特に吊荷を吊上げる地切り時や吊荷の設置時に、吊荷が移動しないようにしたジブクレーンに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図5はジブクレーンの一例を示す側面図であり、1は走行式や定置式(図示の場合は走行式)の支持架台、2は支持架台1の上部に旋回台3を介して旋回自在に載置された旋回フレームであり、上記支持架台1と旋回フレーム2とによりクレーン本体4が構成されている。
【0003】
クレーン本体4における旋回フレーム2の前部には、ジブ5が支持ピン6を中心に起伏自在に取付けられている。また、旋回フレーム2上に設置した起伏ウインチ7により巻取り繰出しされる起伏ロープ8は、旋回フレーム2上のAフレーム9の頂部のシーブ10a、ジブ5先端のシーブ10b、及び再びシーブ10aを介して旋回フレーム2に固定されており、起伏ウインチ7によって起伏ロープ8を巻取り繰出しすることにより、ジブ5を起伏できるようにしている。
【0004】
また、旋回フレーム2上に設置した巻上ウインチ11により巻取り繰出しされる吊上ロープ12は、Aフレーム9の頂部のシーブ13に掛けられ、更に該シーブ13とジブ5の頂部のシーブ14(吊点)との間、及び該シーブ14とフックブロック15のシーブ16との間に掛け回し、吊上ロープ12の終端は、起伏ウインチ7に連動する図示しない引込みドラムに、巻取り方向が逆になるように巻付けている。巻上ウインチ11を駆動すると、フックブロック15に吊下げた吊荷17の吊上げ吊下げが行えるようになっている。
【0005】
また、前記起伏ウインチ7により起伏ロープ8を巻取ってジブ5が起立する時には引込みドラムにより吊上ロープ12を繰出し、ジブ5が起立状態から水平に近い状態に寝る時には引込みドラムにより吊上ロープ12を巻取ることにより、吊荷17の高さを変えないで水平引込みが行えるようにしている。また、このとき、吊点14とフックブロック15のシーブ16との間に吊上ロープ12を懸け回す回数に対して、吊点14とAフレーム9上端のシーブ13との間に懸け回す回数を例えば2倍とすることにより、吊上ロープ12による負荷がジブ5の起伏の抵抗にならないようにして、ジブ5の起伏を容易にし、吊荷17の水平引き込みがスムーズに行えるようにしている。
【0006】
図5は、ジブクレーンのジブ5が最も起立した状態を示しており、この状態のときには最大荷重(或いは定格荷重)の吊荷17を吊上げることができる。図5の状態からジブ5が水平に近い状態に寝てくると、モーメント荷重の増加の関係から、吊上げることができる吊荷17の大きさは減少する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上記した従来のジブクレーンは、一般に次のような問題を有していた。図5の実線は、吊荷17を吊っていないときのジブクレーンの状態を示しており、この状態から最大過重の吊荷17を吊上げると、クレーン本体4及びジブ5が仮想線で示すように前傾する方向に撓むようになる。このために、ジブ5先端の吊点14が前方移動距離+Xだけ前方へ移動するようになり、よって吊荷17の吊位置が予想される位置から前方移動距離+Xだけ移動することになる。上記クレーン本体4及びジブ5の撓みは、ジブ5を起立状態にして最大荷重の吊荷17を吊上げた時が最も大きく、ジブ5の角度が水平に近付いた場合には、吊上げることができる吊荷17の荷重が小さくなること、及びジブ5の水平面よりの起伏角θの関係からジブ5の先端の前方移動距離+Xは減少する。
【0008】
図5のジブクレーンにおいて、フックブロック15を吊荷17の重心位置に合わせて、地上に設置した最大荷重の吊荷17を吊上げる地切り時には、前記したようにクレーン本体4が仮想線の状態に前傾し、吊荷17が前方移動距離+Xだけ前方に振り出されることになり、このために吊上げた吊荷17が前後に振れるという問題が生じる。
【0009】
また、図5のジブクレーンによって仮想線のように最大荷重の吊荷17を吊上げた状態から、所定位置に据付けるために吊荷17を所定の位置に合わせて吊下げると、吊荷17が設置位置に接した瞬間に吊荷17の荷重が軽減されることにより、前傾していたクレーン本体4が実線で示すように起き上がることになり、このために吊荷17が前方移動距離+Xの分だけ後方に引きずり込まれるようになる。
【0010】
このように、吊荷17の地切り時及び吊荷17の設置時に吊荷17が移動するために、吊荷17が近傍の構造物等に衝突するといった問題を生じる可能性がある。また、鋼製ブロック等の吊荷17を吊上げて移動し、溶接対象物に位置決めして設置するような場合にも、鋼製ブロックが溶接対象物に設置される瞬間に移動してしまうために、正確な位置決めが難しく、位置決め作業に長時間を要するといった問題を有していた。
【0011】
本発明は、上記実情に鑑みてなしたもので、吊荷を吊上げる地切り時や吊荷の設置時に、吊荷が移動することがないようにしたジブクレーンを提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明は、クレーン本体にジブが支持ピンにより起伏自在に取付られ、ジブの先端に掛けられた吊上ロープにより吊荷の吊上げ吊下げを行うようにしているジブクレーンであって、前記ジブが長手方向中間部に取付けた起伏ロープにより起伏可能に支持されており、且つトラス構造を有しているジブが、吊点と支持ピンとを結ぶ荷重作用線に対して上側に張出した上弦材と、下側に張出した下弦材とを有し、最大荷重の吊上げ時にジブ先端から荷重作用線に沿う荷重がP、起伏ロープの取付点におけるジブの上下幅がH、起伏ロープの取付点における荷重作用線に対する上弦材の張出偏心長さがEu、荷重作用線に対する下弦材の張出偏心長さがEl、上弦材の断面積がAu、下弦材の断面積がAlであるとき、
【数1】
P{(El/(H・Au)}>P{Eu/(H・Al)}
を満足するように、上弦材の張出偏心長さEuと下弦材の張出偏心長さElに応じて上弦材の断面積Auと下弦材の断面積Alを決定し、最大荷重の吊上げ時にジブの上部がクレーン本体側に反るようにしたことを特徴とするジブクレーン、に係るものである。
【0013】
上記手段において、最大荷重の吊上げ時にクレーン本体が前傾することによりジブ先端が水平方向前方へ移動する前方移動距離と、最大荷重の吊上げ時にジブがクレーン本体側へ反ることによりジブ先端が水平方向後方へ移動する後方移動距離とが略同一になるようにすることが好ましい。
【0014】
また、最大荷重の吊り上げ時にジブの荷重作用線に対して略直角になるようにジブに対して起伏ロープを取付けることが好ましい。
【0015】
上記本発明によれば、以下のように作用する。
【0016】
最大荷重の吊上げ時に、クレーン本体が前傾することによるジブ先端の前方移動距離と、ジブが反るように変形することによるジブ先端の後方移動距離とが相殺されることにより、ジブクレーンにより吊荷を吊上げる地切り時や、吊荷の設置等を行う際に、吊荷が不意に動くという問題を防止することができる。
【0017】
従って、吊荷を正確な位置に位置決めする作業が容易となり、よって鋼製ブロックの位置決め、溶接等の作業性を大幅に向上させることができる。また、吊荷の地切り時や設置時等に吊荷が不意に動くことを防止できるので、作業の安全性も向上できる。
【0018】
また、ジブに対する起伏ロープの取付点を、最大荷重の吊上げ時に荷重作用線に対して略直角になる位置とすることにより、起伏ロープによる引き込み荷重が、ジブが反ることによる変形に影響を与えるという問題を防止でき、よってジブの変形を確実に行わせることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施の形態を図面に基づき説明する。図1は本発明の一実施形態に係るジブクレーンの一例を示したものであり、図1中図5と同一のものについては同一の符号を付して説明を省略し、本発明の特徴部分についてのみ詳細に説明する。
【0020】
図1の旋回フレーム2の前部には、図2、図3に示すような構成を有するジブ18が、支持ピン6より起伏自在に取付けられており、起伏ウインチ7から繰り出されて旋回フレーム2上のAフレーム9の上端のシーブ22に掛けられた起伏ロープ8が、ジブ18の長手方向中間部に設けたシーブ24(取付点)に掛けられており、起伏ウインチ7の作動によりジブ18の起伏が行われるようになっている。
【0021】
ジブ18は、図2〜図4に示すように、上弦材20と下弦材21とを有するトラス構造を備えている。上弦材20は、ジブ18先端の吊点14と支持ピン6とを結ぶ荷重作用線19に対して、起伏ロープ8の取付点24が最も大きくなるように上側に大きな偏心長さで張出した細い一本のパイプからなっており、また、下弦材21は、荷重作用線19に対して、起伏ロープ8の取付点24が最も大きくなるように下側に小さな偏心長さで張出した太い二本のパイプからなっている。
【0022】
また、巻上ウインチ11から巻き出された吊上ロープ12は、Aフレーム9上端のシーブ13を経てジブ18先端のシーブ14(吊点)に掛けられてフックブロック15により吊荷17を吊上げ吊下げるようにしている。このとき、吊荷17によりジブ18先端に作用する荷重は、上弦材20と下弦材21とに分担されてあたかも荷重作用線19を通って支持ピン6に作用するようになる。このように、ジブ18への荷重はほぼ荷重作用線19に沿って作用することになるため、ジブ18先端の吊点14は、吊上ロープ12によって拘束されることがなく、従って、起伏ロープ8はジブ18の自重のみを支持しており、起伏ロープ8の巻取り繰り出しによりジブ18を容易に起伏させることができる。
【0023】
前記起伏ロープ8のジブ18に対する取付点24は、図4に示すように、ジブ18が最も起立した最大荷重の吊上げ時における引込方向が、前記荷重作用線19に対して略直角の方向となる位置としている。
【0024】
上記において、図4に示すように、最大荷重の吊荷17によってジブ18の荷重作用線19にかかる荷重をP、起伏ロープ8の取付点24におけるジブ18の上下の幅をH、起伏ロープ8の取付点24における荷重作用線19に対する上弦材20の張出偏心長さをEu、同じく荷重作用線19に対する下弦材21の張出偏心長さをEl、一本からなる上弦材20の断面積をAu、二本からなる下弦材21の断面積の合計をAlとすると、上弦材20の応力σuは、σu=P{(El/(H・Au)}であり、下弦材21の応力σlは、σl=P{Eu/(H・Al)}である。
【0025】
上記において、σu=σlであれば、ジブ18はほぼ図4中実線で示す状態を保持する。
【0026】
一方、σu>σlになるように、即ち、
【数3】
P{(El/(H・Au)}>P{Eu/(H・Al)}・・・(1)
を満足するように、上弦材20の張出偏心長さEuと下弦材21の張出偏心長さElに応じて、上弦材20の断面積Auと下弦材21の断面積Alを決定する。
【0027】
即ち、図2、図3に示すように、上弦材20の張出偏心長さEuを大きく、下弦材21の張出偏心長さElを小さくして偏心長さの比を大きくした場合には、上弦材20の断面積Auを小さくし、下弦材21の断面積Alを大きく設定する。また、上弦材20の張出偏心長さEuを、下弦材21の張出偏心長さElに近付けて同程度の偏心長さとした場合には、下弦材21の断面積Alに対して上弦材20の断面積Auが小さくなるように設定する。
【0028】
上記したように、上弦材20の張出偏心長さEuと下弦材21の張出偏心長さElに応じて、上弦材20の断面積Auと下弦材21の断面積Alを設定することにより、式(1)が満足されるようにすると、最大荷重の吊上げ時に、ジブ18は、起伏ロープ8の取付点24を中心に、その上部が図4中破線で示すように、クレーン本体4側に反るように変形する。これにより、ジブ18先端の吊点14は、水平方向後方へ向かって後方移動距離−Xだけ移動することになる。
【0029】
さらに、このとき、ジブ18に対する起伏ロープ8の取付点24が、図4に示すように、ジブ18が起立した最大荷重の吊上げ時に荷重作用線19に対して略直角となるようにして、起伏ロープ8による引込み荷重がジブ18の変形に影響を与えないようにしている。
【0030】
以下に、上記形態の作用を説明する。
【0031】
例えば最大荷重200トン(定格荷重であってもよい)の吊荷17を吊上げる図5に示したクレーンにおいて、この吊荷17を吊上げた時に、クレーン本体4が前傾すること及びジブ5が変形することによって、ジブ5先端が水平方向前方へ移動する前方移動距離+Xを予め求めておく。
【0032】
一方、図1に示した例えば最大荷重200トンのクレーンにおいて、最大荷重の吊荷17を吊上げ時に、ジブ18の上部がクレーン本体4側へ反るように、式(1)
【数4】
P{(El/(H・Au)}>P{Eu/(H・Al)}・・・(1)
の上弦材20の張出偏心長さEuと下弦材21の張出偏心長さEl、及び上弦材20の断面積Auと下弦材21の断面積Alを設定する。
【0033】
このとき、式(1)中の張出偏心長さElの値を大きくするか張出偏心長さEuの値を小さくする、または、断面積Auの値を小さくするか断面積Alを大きくする、或いはこれらを同時に行うことにより、式(1)の左辺の応力σuが右辺の応力σlより大きくなるようにする。これによって、最大荷重の吊荷17を吊上げたときに、ジブ18は必ずクレーン本体4側に向かって反るように変形されることになり、ジブ18の変形を一方向に方向付けすることができる。
【0034】
そして、最大荷重の吊荷17の吊上げによってクレーン本体4が前傾することによりジブ18先端が水平方向前方へ移動する前方移動距離+Xと、ジブ18がクレーン本体4側へ反るように変形してジブ18先端が水平方向後方へ移動する後方移動距離−Xの大きさの絶対値が略同一になるようにする。これにより、ジブ18先端の移動はキャンセルされて、移動距離は最小となる。
【0035】
上記したように、最大荷重の吊荷17を吊上げた際における前方移動距離+Xと後方移動距離−Xとが相殺されるようにしているので、最大荷重に近い種々の荷重の吊荷17を吊上げる際にも、ジブ18先端が移動するのを最小限に抑えることができる。
【0036】
従って、ジブクレーンにより吊荷17を吊上げる際の地切り時や吊荷17を所定位置に設置する際に、吊荷17が不意に移動することを確実に防止することができる。
【0037】
またこのとき、ジブ18に対する起伏ロープ8の取付点24を、図4に示すようにジブ18が起立した最大荷重の吊上げ時に荷重作用線19に対して略直角となる位置としているので、起伏ロープ8による引き込み荷重が、ジブ18が反る変形に影響を与えることを防止でき、よってジブ18の変形を確実に行わせることができる。
【0038】
本発明の図1のジブクレーンの作用を確認するために、実機データに基づいてジブクレーンの変形のシュミレーションを実施し、その結果を図5に示した従来のジブクレーンの場合と比較した。
【0039】
図1に示した本発明のジブクレーンは、ジブ旋回半径(旋回台3中心からジブ先端の吊点までの距離)が27.5m、吊荷の最大荷重Pが200トンであり、上弦材20の断面積Auがパイプ外径406.6mm×厚み7.9mm=5000mm2、下弦材21の断面積Alがパイプ外径812.8mm×厚み12mm×2本=30416mm2、上弦材20の張出偏心長さEuが4300mm、下弦材21の張出偏心長さElが1200mmである。
【0040】
一方、図5に示した従来のジブクレーンは、ジブ旋回半径が27.5m、吊荷の最大荷重が200トンである。
【0041】
上記本発明のジブクレーンと、従来のジブクレーンにおいて、夫々200トンの吊荷を吊り上げたときのジブ先端の移動量を求めた。その結果を、表1に示した。表1中、プラス(+)はクレーン前方への移動を表し、マイナス(−)はクレーン後方への移動を表す。
【0042】
【表1】
【0043】
表1における本発明のジブクレーンでは、クレーン本体が前傾することによる吊点の前方への移動量が、ジブが後方へ反る変形によって相殺され、よって全移動量は僅か35mmとなる。これに対し、従来のジブクレーンにおける吊点の全移動量は392mmであり、両者を比較すると35/392≒0.089となり、本発明のジブクレーンによれば、従来のジブクレーンに対して、吊荷の移動量を約11.2分の1の非常に小さな移動量に減少させることができた。
【0044】
上記したように、最大荷重の吊上げ時に、クレーン本体4が前傾することによるジブ18先端の前方移動距離+Xと、ジブ18が反るように変形することによるジブ18先端の後方移動距離−Xとが相殺されるようにしたことにより、ジブクレーンにより吊荷17を吊上げる地切り時や、吊荷17の設置等を行う際に、吊荷17が不意に大きく動くという問題を確実に防止することができた。
【0045】
従って、吊荷17を正確な位置に位置決めする作業が容易となり、よって鋼製ブロックの位置決め、溶接等の作業性を大幅に向上させることができる。また、吊荷17の地切り時や設置時等に吊荷17が不意に動くことが防止されるので、作業の安全性も向上できるようになる。
【0046】
尚、本発明は上記形態例にのみ限定されるものではなく、ジブクレーンの構成、ジブの形状、寸法等は図示例にのみ限定されることなく種々変更し得ること、その他本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ること、等は勿論である。
【0047】
【発明の効果】
本発明によれば、最大荷重の吊上げ時に、クレーン本体が前傾することによるジブ先端の前方移動距離と、ジブが反るように変形することによるジブ先端の後方移動距離とが相殺されるようにしたことにより、ジブクレーンにより吊荷を吊上げる地切り時や、吊荷の設置等を行う際に、吊荷が不意に動くという問題を防止できる効果がある。
【0048】
従って、吊荷を正確な位置に位置決めする作業が容易となり、よって鋼製ブロックの位置決め、溶接等の作業性を大幅に向上させることができる効果がある。また、吊荷の地切り時や設置時等に吊荷が不意に動くことを防止できるので、作業の安全性も向上できる効果がある。
【0049】
また、ジブに対する起伏ロープの取付点が、ジブの最大荷重の吊上げ時に荷重作用線に対して略直角となるようにしたことにより、起伏ロープによる引き込み荷重が、ジブが反ることによる変形に影響を与えるという問題を防止して、ジブの変形を確実に行わせることができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のジブクレーンの形態の一例を示す側面図である。
【図2】図1に示したジブの側面図である。
【図3】図2のジブの平面図である。
【図4】本発明におけるジブの作用を説明するための線図である。
【図5】従来のジブクレーンの一例を示す側面図である。
【符号の説明】
4 クレーン本体
6 支持ピン
8 起伏ロープ
12 吊上ロープ
14 シーブ(吊点)
17 吊荷
18 ジブ
19 荷重作用線
20 上弦材
21 下弦材
24 シーブ(取付点)
+X 前方移動距離
−X 後方移動距離
Al 断面積
Au 断面積
El 張出偏心長さ
Eu 張出偏心長さ
H 上下幅
P 荷重
Claims (3)
- クレーン本体にジブが支持ピンにより起伏自在に取付られ、ジブの先端に掛けられた吊上ロープにより吊荷の吊上げ吊下げを行うようにしているジブクレーンであって、前記ジブが長手方向中間部に取付けた起伏ロープにより起伏可能に支持されており、且つトラス構造を有しているジブが、吊点と支持ピンとを結ぶ荷重作用線に対して上側に張出した上弦材と、下側に張出した下弦材とを有し、最大荷重の吊上げ時にジブ先端から荷重作用線に沿う荷重がP、起伏ロープの取付点におけるジブの上下幅がH、起伏ロープの取付点における荷重作用線に対する上弦材の張出偏心長さがEu、荷重作用線に対する下弦材の張出偏心長さがEl、上弦材の断面積がAu、下弦材の断面積がAlであるとき、
【数1】
P{(El/(H・Au)}>P{Eu/(H・Al)}
を満足するように、上弦材の張出偏心長さEuと下弦材の張出偏心長さElに応じて上弦材の断面積Auと下弦材の断面積Alを決定し、最大荷重の吊上げ時にジブの上部がクレーン本体側に反るようにしたことを特徴とするジブクレーン。 - 最大荷重の吊上げ時にクレーン本体が前傾することによりジブ先端が水平方向前方へ移動する前方移動距離と、最大荷重の吊上げ時にジブがクレーン本体側へ反ることによりジブ先端が水平方向後方へ移動する後方移動距離とが略同一になるようにしたことを特徴とする請求項1記載のジブクレーン。
- 最大荷重の吊り上げ時にジブの荷重作用線に対して略直角になるようにジブに対して起伏ロープを取付けたことを特徴とする請求項1又は2記載のジブクレーン。
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