JP4872940B2 - 橋梁の架設装置ならびに床版の架設方法および橋梁の架設方法 - Google Patents

橋梁の架設装置ならびに床版の架設方法および橋梁の架設方法 Download PDF

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Description

本発明は、橋梁の架設装置ならびに床版の架設方法および橋梁の架設方法に関する。
既設橋桁上に床版を架設する際、ラフテレーンクレーン、トラッククレーン、クローラクレーン等が用いられてきた。橋上に設置する場合にはラフテレーンクレーンが多く用いられ、橋梁側方の地上に設置する場合にはトラッククレーン、クローラクレーンが多く用いられてきた。
しかし、ラフテレーンクレーン等を橋上に設置して用いる場合、クレーンによって床版を吊り上げた後、床版を吊り上げた状態で、該クレーンを中心に該クレーンを180度回転させて、クレーン車の後方から前方へ床版を供給しなければならない。このため、床版を架設する橋梁の周囲には、障害物のない所定の作業空間を確保する必要があり、トラス橋等のように路面上に構築物が存在する場合、ラフテレーンクレーン等を橋上に設置して用いての床版架設が困難となることがある。
また、トラッククレーン、クローラクレーン等を橋梁側方の地上に据え付け、地上から床版を吊り上げて架設する場合、クレーンは大型のものが必要となり、工事費が嵩むとともに、広い作業空間を確保する必要が生じる。
このため、既設橋桁上に床版を架設する際、床版架設専用の装置が用いられることがある。床版架設専用の装置としては、例えば特許文献1に記載の架設装置100がある。この架設装置100は、図24に示すように、プレキャストコンクリート床版102を吊り上げる電気チェーンブロック104と、吊り上げたプレキャストコンクリート床版102を旋回させる旋回部材106と、上部フレーム108の下面に取り付けられた懸垂用レール110に沿って移動する電動トロリー112と、を有してなり、既に架設されたプレキャストコンクリート床版101上に設けられたレール114上を橋軸方向に移動できるようになっている。
電気チェーンブロック104に吊り上げられたプレキャストコンクリート床版102は、旋回部材106によって長手方向が橋軸方向となるよう略90度旋回させられた後、電動トロリー112によって架設位置まで橋軸方向前部へ移動させられる。その位置で、プレキャストコンクリート床版102は、旋回部材106によって長手方向が橋軸方向となるよう略90度旋回させられる。その後、プレキャストコンクリート床版102は、電気チェーンブロック104によって降下させられ、所定の床版架設位置へ設置される。
特許文献1に記載の架設装置100の全体フレーム116は、上部フレーム108と、支柱118と、下部横梁120と、からなるコの字型であり、吊り上げられたプレキャストコンクリート床版102は、その重心位置を橋梁の中心軸線上からずらさずに、橋軸方向に沿って移動することができる。
特開2005−307684号公報
しかしながら、特許文献1に記載の架設装置100は、床版の架設にしか用いることができず、橋桁の架設には別の装置を用いる必要があるという問題点がある。また、特許文献1に記載の架設装置100は、装置本体がガーダー形式であるため、装置が大型であり、比較的重量が大きいという問題点がある。
本発明は、前記従来の問題点を解決するべくなされたもので、橋桁の架設に引き続いて床版の架設に用いることができる比較的小型・軽量な架設装置および架設方法を提供することを課題とする。
本発明は、以下のようにして前記課題を解決したものである。
本発明に係る橋梁の架設装置は、橋台または橋脚等の支持部に支持された既設橋桁の張り出し先端に橋桁ブロックを架設して橋桁を延長構築するとともに、構築された橋桁上に床版を架設する橋梁の架設装置であって、橋軸方向と直交する1つの水平軸を回動軸として共通に有する複数のヒンジと、2つの柱部材および該2つの柱部材の上端部に連結された1つ以上の梁部材からなり、該2つの柱部材の間の間隔は、前記橋桁ブロックの短手方向の幅および前記床版の短手方向の幅よりも広く、かつ、該2つの柱部材の下端部はそれぞれ前記ヒンジに回動可能に連結されており、該ヒンジの有する前記回動軸を中心として、橋軸方向に鉛直を越えて回動可能な、前記橋桁ブロックまたは前記床版を吊り上げる吊りフレームと、前記複数のヒンジが、橋軸方向について同一方向側の端部に設けられており、該複数のヒンジを介して前記吊りフレームと回動可能に連結されて、前記吊りフレームを回動可能に支持する支持フレームと、前記支持フレームを前記既設橋桁または構築された橋桁上に架設された前記床版に固定し、前記支持フレームに加わる力を前記既設橋桁または構築された橋桁上に架設された前記床版に伝達する固定装置と、前記吊りフレームに対して、橋軸方向の成分を有する圧縮力または引張力を加え、前記回動軸を中心として、前記吊りフレームを橋軸方向に回動速度を制御しつつ鉛直を越えて回動させる駆動装置と、前記橋桁ブロックまたは前記床版を上昇または下降させる昇降装置と、前記昇降装置によって吊り上げられた前記床版を所定の向きに旋回させる旋回装置と、を有することを特徴とする。
前記支持フレームは、前記既設橋桁上または構築された橋桁上に架設された前記床版上を移動可能であることが好ましい。前記吊りフレームの柱部材の構造は、トラス構造としてもよい。前記駆動装置は、油圧装置であることが好ましい。
本発明に係る床版の架設方法の第1の態様は、橋台または橋脚等の支持部に支持された橋桁上に床版を架設する方法であって、2つの柱部材および該2つの柱部材の上端部に連結された1つ以上の梁部材からなり、該2つの柱部材の間の間隔は前記床版の短手方向の幅よりも広く、かつ、該2つの柱部材の下端部はそれぞれ、橋軸方向と直交する1つの水平軸を回動軸として共通に有するヒンジに回動可能に連結されており、該回動軸を中心として、橋軸方向に回動可能な吊りフレームを、前記橋桁上に既に架設された既設床版の先端から少なくとも前記床版の短手方向の幅だけ離して、床版が未設置の前記橋桁上に配置し、該吊りフレームを床版が未設置の前記橋桁側に傾けた状態で、該吊りフレームにより、長手方向が橋軸方向となるように前記橋桁上に載置された床版を吊り上げる第1の工程と、前記第1の工程で前記床版が吊り上げられた後、前記吊りフレームを、前記ヒンジの前記回動軸を中心として、床版が未設置の橋桁側に傾いた状態から鉛直を越えて、前記既設床版の側に回動させることによって、前記床版全体を、前記既設床版の側に移動させる第2の工程と、前記第2の工程で前記既設床版の側に移動させられた前記床版を90度回転させた後、該床版を下降させて、該床版を前記既設床版の先端に隣り合うように架設させる第3の工程と、を含むことを特徴とする。
前記第2の工程において、前記吊りフレームに対して、前記既設床版に向かう橋軸方向の成分を有する圧縮力を作用させて、該吊りフレームを、床版が未設置の橋桁側に傾いた状態から鉛直まで回動させ、鉛直以降の回動は、該吊りフレームに対して、前記既設床版に向かう方向とは反対方向の橋軸方向の成分を有する引張力を加えて該吊りフレームの回動速度を制御しつつ、該吊りフレームを回動させることができる。
前記第2の工程において、前記床版全体を、前記既設床版の側に移動させる際、該床版の重心が前記橋桁のせん断中心軸上を移動することが好ましい。ここで、橋桁のせん断中心軸とは、橋桁に鉛直荷重を作用させても該橋桁にねじり変形を生じさせない作用点を結んだ線のことである。
前記第1の工程の前に、前記橋桁上に配設された軌道上を移動する台車で、前記床版を、前記吊りフレームで吊り上げ可能な位置まで運搬する工程を設けてもよい。
前記台車は、前記既設床版の方向を前として、中央部よりも前寄りと後端部とに車輪が設置されており、該台車により前記床版を前記吊りフレームで吊り上げ可能な位置の手前まで運搬した後、該台車の先頭部に新たに車輪を設置するとともに、中央部よりも前寄りに設置されていた車輪を外して、新たに台車を構成できるようになっており、この新たに構成された台車で、前記吊りフレームで吊り上げ可能な位置の手前まで運搬された前記床版を前記吊りフレームで吊り上げ可能な位置まで運搬することができる。
本発明に係る床版の架設方法の第2の態様は、橋台または橋脚等の支持部に支持された橋桁上に床版を架設する方法であって、2つの柱部材および該2つの柱部材の上端部に連結された1つ以上の梁部材からなり、該2つの柱部材の間の間隔は前記床版の短手方向の幅よりも広く、かつ、該2つの柱部材の下端部はそれぞれ、橋軸方向と直交する1つの水平軸を回動軸として共通に有するヒンジに回動可能に連結されており、該回動軸を中心として、橋軸方向に回動可能な吊りフレームを、前記橋桁上に既に架設された既設床版の先端から少なくとも前記床版の短手方向の幅だけ離して、床版が未設置の前記橋桁上に配置し、該吊りフレームを前記既設床版側に傾けた状態で、該吊りフレームにより、長手方向が橋軸直角方向となるように前記既設床版上に載置された床版を吊り上げる第1の工程と、前記第1の工程で前記床版が吊り上げられた後、前記吊りフレームを、前記ヒンジの前記回動軸を中心として、前記既設床版側に傾けた状態から鉛直方向に向けて回動させることによって、前記床版全体を前記既設床版の先端部を越えさせて、前記床版全体を、前記吊りフレームと前記既設床版の先端との間に移動させる第2の工程と、前記第2の工程で前記吊りフレームと前記既設床版の先端との間に移動させられた前記床版を下降させて、該床版を前記既設床版の先端に隣り合うように架設させる第3の工程と、を含むことを特徴とする。
前記第2の工程において、前記床版全体を、前記吊りフレームと前記既設床版の先端との間に移動させる際、該床版の重心が前記橋桁のせん断中心軸上を移動することが好ましい。
本発明に係る床版の架設方法の第3の態様は、橋台または橋脚等の支持部に支持された橋桁上に床版を架設する方法であって、2つの柱部材および該2つの柱部材の上端部に連結された1つ以上の梁部材からなり、該2つの柱部材の間の間隔は前記床版の短手方向の幅よりも広く、かつ、該2つの柱部材の下端部はそれぞれ、橋軸方向と直交する1つの水平軸を回動軸として共通に有するヒンジに回動可能に連結されており、該回動軸を中心として、橋軸方向に回動可能な吊りフレームを、前記橋桁上に既に架設された既設床版の先頭部に配置し、該吊りフレームを前記既設床版側に傾けた状態で、該吊りフレームにより、長手方向が橋軸方向となるように前記既設床版上に載置された床版を吊り上げる第1の工程と、前記第1の工程で前記床版が吊り上げられた後、前記吊りフレームに橋軸方向の成分を有する圧縮力を加えて該吊りフレームを、前記ヒンジの前記回動軸を中心として、前記既設床版側に傾いた状態から鉛直を越えて、床版が未設置の前記橋桁側に回動させ、鉛直を越えて回動させた以降は橋軸方向の成分を有する引張力を該吊りフレームに加えて該吊りフレームを回動させることによって、吊り上げられた前記床版全体を前記既設床版の先端を越えさせて、床版が未設置の橋桁側に移動させる第2の工程と、前記第2の工程で前記既設床版の先端部を越えて床版が未設置の橋桁側に移動させられた前記床版を90度回転させた後、該床版を下降させて、該床版を前記既設床版の先端に隣り合うように架設させる第3の工程と、を含むことを特徴とする。
前記第2の工程において、前記吊りフレームに対して、床版が未設置の橋桁側に向かう方向の橋軸方向の成分を有する圧縮力を作用させて、該吊りフレームを、前記既設床版側に傾いた状態から鉛直まで回動させ、鉛直以降の回動は、該吊りフレームに対して、床版が未設置の橋桁側に向かう方向とは反対方向の橋軸方向の成分を有する引張力を加えて該吊りフレームの回動速度を制御しつつ、該吊りフレームを回動させることができる。
前記第2の工程において、前記床版全体を、前記既設床版の先端を越えさせて、床版が未設置の橋桁側に移動させる際、該床版の重心が前記橋桁のせん断中心軸上を移動することが好ましい。
前記第1の工程の前に、前記既設床版上に配設された軌道上を移動する台車で、前記床版を、前記吊りフレームで吊り上げ可能な位置まで運搬する工程を設けてもよい。
前記台車は、床版が未設置の前記橋桁側の方向を前として、中央部よりも前寄りと後端部とに車輪が設置されており、該台車により前記床版を前記吊りフレームで吊り上げ可能な位置の手前まで運搬した後、該台車の先頭部に新たに車輪を設置するとともに、中央部よりも前寄りに設置されていた車輪を外して、新たに台車を構成できるようになっており、この新たに構成された台車で、前記吊りフレームで吊り上げ可能な位置の手前まで運搬された前記床版を前記吊りフレームで吊り上げ可能な位置まで運搬することができる。
本発明に係る床版の架設方法の第1〜第3の態様において、前記第2の工程における前記床版の移動に支障が生じない範囲で、前記吊りフレームの柱部材の長さが短くされていることが好ましい。前記吊りフレームの柱部材の構造はトラス構造としてもよい。
前記床版として、プレキャストコンクリート床版を用いることができ、また、鋼・コンクリート合成床版の鋼板パネルを用いることもできる。
本発明に係る橋梁の架設方法の第1の態様は、橋台または橋脚等の支持部に支持された既設橋桁の張り出し先端部に橋桁ブロックを架設して橋桁を延長構築した後、延長構築した該橋桁上に床版を架設する橋梁の架設方法であって、2つの柱部材および該2つの柱部材の上端部に連結された1つ以上の梁部材からなり、該2つの柱部材の間の間隔は前記橋桁ブロックの短手方向の幅および前記床版の短手方向の幅よりも広く、かつ、該2つの柱部材の下端部はそれぞれ、橋軸方向と直交する1つの水平軸を回動軸として共通に有するヒンジに回動可能に連結されており、該回動軸を中心として、橋軸方向に回動可能な吊りフレームにより、前記橋桁ブロックを吊り上げる第1の工程と、前記第1の工程で前記橋桁ブロックが吊り上げられた後、前記吊りフレームを、前記ヒンジの前記回動軸を中心として回動させることによって、前記橋桁ブロック全体を前記既設橋桁の張り出し先端を越えて前記既設橋桁の張り出し方向に移動させる第2の工程と、前記第2の工程で前記既設橋桁の張り出し先端を越えて前記既設橋桁の張り出し方向に移動させられた前記橋桁ブロックを下降させて、該橋桁ブロックを前記既設橋桁の張り出し先端と連結させる位置に配置させる第3の工程と、前記第3の工程で前記既設橋桁の張り出し先端と連結する位置に配置させられた前記橋桁ブロックの前記既設橋桁の張り出し方向後端を、前記既設橋桁の張り出し先端と連結させることによって橋桁を延長構築する第4の工程と、前記第4の工程で延長構築された橋桁上に既に架設された既設床版の先端から、架設する床版の短手方向の幅だけ少なくとも離して、前記吊りフレームを床版が未設置の前記橋桁上に配置し、該吊りフレームを床版が未設置の前記橋桁側に傾けた状態で、該吊りフレームにより、長手方向が橋軸方向となるように前記橋桁上に載置された床版を吊り上げる第5の工程と、前記第5の工程で前記床版が吊り上げられた後、前記吊りフレームを、前記ヒンジの前記回動軸を中心として、床版が未設置の橋桁側に傾けた状態から鉛直を越えて、前記既設床版の側に回動させることによって、前記床版全体を、前記既設床版の側に移動させる第6の工程と、前記第6の工程で前記既設床版の側に移動させられた前記床版を90度回転させた後、該床版を下降させて、該床版を前記既設床版の先端に隣り合うように架設させる第7の工程と、を含むことを特徴とする。
前記第5の工程において、前記吊りフレームに対して、前記既設床版に向かう橋軸方向の成分を有する圧縮力を作用させて、該吊りフレームを、床版が未設置の橋桁側に傾いた状態から鉛直まで回動させ、鉛直以降の回動は、該吊りフレームに対して、前記既設床版に向かう方向とは反対方向の橋軸方向の成分を有する引張力を加えて該吊りフレームの回動速度を制御しつつ、該吊りフレームを回動させることができる。
前記第5の工程において、前記床版全体を、前記既設床版の側に移動させる際、該床版の重心が前記橋桁のせん断中心軸上を移動することが好ましい。
前記第4の工程の前に、前記橋桁上に配設された軌道上を移動する台車で、前記床版を、前記吊りフレームで吊り上げ可能な位置まで運搬する工程を設けてもよい。
前記台車は、前記既設床版の方向を前として、中央部よりも前寄りと後端部とに車輪が設置されており、該台車により前記床版を前記吊りフレームで吊り上げ可能な位置の手前まで運搬した後、該台車の先頭部に新たに車輪を設置するとともに、中央部よりも前寄りに設置されていた車輪を外して、新たに台車を構成できるようになっており、この新たに構成された台車で、前記吊りフレームで吊り上げ可能な位置の手前まで運搬された前記床版を前記吊りフレームで吊り上げ可能な位置まで運搬することができる。
本発明に係る橋梁の架設方法の第2の態様は、橋台または橋脚等の支持部に支持された既設橋桁の張り出し先端部に橋桁ブロックを架設して橋桁を延長構築した後、延長構築した該橋桁上に床版を架設する橋梁の架設方法であって、2つの柱部材および該2つの柱部材の上端部に連結された1つ以上の梁部材からなり、該2つの柱部材の間の間隔は前記橋桁ブロックの短手方向の幅および前記床版の短手方向の幅よりも広く、かつ、該2つの柱部材の下端部はそれぞれ、橋軸方向と直交する1つの水平軸を回動軸として共通に有するヒンジに回動可能に連結されており、該回動軸を中心として、橋軸方向に回動可能な吊りフレームにより、橋桁ブロックを吊り上げる第1の工程と、前記第1の工程で前記橋桁ブロックが吊り上げられた後、前記吊りフレームを、前記ヒンジの前記回動軸を中心として回動させることによって、前記橋桁ブロック全体を前記既設橋桁の張り出し先端を越えて前記既設橋桁の張り出し方向に移動させる第2の工程と、前記第2の工程で前記既設橋桁の張り出し先端を越えて前記既設橋桁の張り出し方向に移動させられた前記橋桁ブロックを下降させて、該橋桁ブロックを前記既設橋桁の張り出し先端と連結させる位置に配置させる第3の工程と、前記第3の工程で前記既設橋桁の張り出し先端と連結する位置に配置させられた前記橋桁ブロックの前記既設橋桁の張り出し方向後端を、前記既設橋桁の張り出し先端と連結させることによって橋桁を延長構築する第4の工程と、前記第4の工程で延長構築された橋桁上に既に架設された既設床版の先端から、架設する床版の短手方向の幅だけ少なくとも離して、前記吊りフレームを床版が未設置の前記橋桁上に配置し、該吊りフレームを前記既設床版側に傾けた状態で、該吊りフレームにより、長手方向が橋軸直角方向となるように前記既設床版上に載置された床版を吊り上げる第5の工程と、前記第5の工程で前記床版が吊り上げられた後、前記吊りフレームを、前記ヒンジの前記回動軸を中心として、前記既設床版側に傾いた状態から鉛直方向に向けて回動させることによって、前記床版全体を前記既設床版の先端部を越えさせて、前記床版全体を、前記吊りフレームと前記既設床版の先端との間に移動させる第6の工程と、前記第6の工程で前記吊りフレームと前記既設床版の先端との間に移動させられた前記床版を下降させて、該床版を前記既設床版の先端に隣り合うように架設させる第7の工程と、を含むことを特徴とする。
前記第5の工程において、前記床版全体を、前記吊りフレームと前記既設床版の先端との間に移動させる際、該床版の重心が前記橋桁のせん断中心軸上を移動することが好ましい。
本発明に係る橋梁の架設方法の第1の態様および第2の態様において、前記吊りフレームの柱部材の構造をトラス構造としてもよい。
前記床版として、プレキャストコンクリート床版を用いることができ、また、鋼・コンクリート合成床版の鋼板パネルを用いることもできる。
本発明によれば、比較的小型・軽量な架設装置を用いて、橋桁の架設に引き続いて床版の架設を行うことができ、工期的、コスト的に有利であり、また、安全面でもメリットが得られる。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態を詳細に説明する。
図1は、本発明の第1実施形態の架設装置10を示す斜視図である。
この架設装置10は、吊りフレーム12と、支持フレーム14と、ヒンジ16と、吊りフレーム駆動装置18と、吊り上げ装置20と、旋回装置21と、固定装置22と、第1天秤30と、第2天秤32と、を有してなり、橋桁の張り出し架設および橋桁上への床版の架設に用いることができる。また、この架設装置10は、既設橋桁2上または既設床版5上に設置されたレール24上を走行装置26により移動できるようになっている。なお、図1は、本実施形態の架設装置10が床版4を吊り上げた状態を示しているが、この架設装置10は、橋桁ブロック1(図3参照)についても床版4と同様に吊り上げることができる。また、図1は、レール24が既設橋桁2上に設置されている場合を示しており、後述の床版架設の第1の方法を行っている状況を示す斜視図である。
吊りフレーム12は、吊り上げた橋桁ブロック1または床版4の荷重(吊り荷重)を直接支持する構造であり、図1に示すように、2つの柱部材12Aと、2つの柱部材12Aの上端部に連結された1つの梁部材12Bとからなる門型の構造である。柱部材12Aと梁部材12Bとの隅角部は、横荷重に対する安全性の点で剛とするのがよい。吊り上げられた橋桁ブロック1および床版4が2つの柱部材12Aの間を通過できるように、2つの柱部材12Aの間の間隔は、橋桁ブロック1の短手方向の幅および床版4の短手方向の幅よりも広くなっている。ここで、架設装置10全体の大きさをコンパクトにして軽量化するため、2つの柱部材12Aの間の間隔はできるだけ小さくした方がよく、また、2つの柱部材12Aの長さはできるだけ短くした方がよい。
なお、本実施形態の架設装置10を床版4の架設のみに用いるのであれば、2つの柱部材12Aの間の間隔は、床版4の短手方向の幅よりも広くなっていればよい。また、床版4の架設のみに用い、かつ、該床版4の架設において、後述の床版架設の第2の方法を用いる場合には、吊りフレーム12の中を床版4がくぐらないため、2つの柱部材12Aの間の間隔は、床版4の短手方向の幅よりも狭くしてもよい。
吊りフレーム12の2つの柱部材12Aの下端部は、それぞれ、橋軸方向(既設橋桁2の長手方向)と直交する1つの水平軸を回動軸として共通に有するヒンジ16に回動可能に連結されており、吊りフレーム12は2つのヒンジ16を介して橋軸方向(既設橋桁2の長手方向)に回動可能に支持フレーム14と連結されている。ヒンジ16は、支持フレーム14の2つの橋軸方向部材14Aの同一方向側(図1では既設床版5側)の端部の上面にそれぞれ設けられ、合計で2つ設けられている。なお、ヒンジ16の位置は、2つの橋軸方向部材14Aの同一方向側の端部であれば、橋軸方向部材14Aの上面には限定されず、例えば、橋軸方向部材14Aの軸線上であって、橋軸方向部材14Aの先端の端面にヒンジ16を設けてもよい。また、橋軸方向部材14Aを対向する2つのみぞ型鋼で構成するときは、橋軸方向部材14Aの軸線上、かつ、橋軸方向部材14Aの先端部であって、該2つのみぞ型鋼の間に、ヒンジ16を設けてもよい。また、橋軸方向部材14Aの先端部(例えば、図1においてヒンジ16が設けられている位置)に2本の短い柱部材を設け、その上にそれぞれヒンジ16を設けてもよい。
なお、梁部材12Bは、運搬性を向上させるとともに、規模の異なる橋梁へ適用できるようにするために、分割できるようにしておくことが好ましい。また、2つの柱部材12Aは、上部ほど間隔が狭くなるように傾斜させてもよく、この場合、吊りフレーム12の形状は鳥居型となる。ただし、橋桁ブロック1および床版4が通過する高さ位置において、2つの柱部材12Aの間の間隔が、橋桁ブロック1の短手方向の幅および床版4の短手方向の幅よりも広くなっている必要がある。また、梁部材12Bを、上下に配置した2本の平行な部材と複数の斜材からなるトラス構造とし、該2本の平行な部材の両端をそれぞれ2本の柱部材12Aに剛結してもよい。
支持フレーム14は、2つの橋軸方向部材14Aと2つの橋軸直角方向部材14Bが剛結されてなり、長方形状に形成され、図2に示すように、固定装置22により、既設橋桁2または既設橋桁2上に架設された床版4の上面に設置されたレール24に固定される。橋軸方向部材14Aおよび橋軸直角方向部材14Bには、例えばI型鋼等の形鋼を用いることができる。固定装置22によるレール24との固定点は、2つの橋軸直角方向部材14Bのそれぞれの両端部に設け、合計で少なくとも4点である。固定装置22による固定点間の橋軸方向の距離を大きくすれば、橋桁ブロック1または床版4を吊った状態で、吊りフレーム14を橋軸方向に傾けても、固定点に加わる反力は小さくなる。
なお、支持フレーム14は、吊りフレーム12からの作用力を固定装置22を介して既設橋桁2または既設橋桁2上に架設された床版4に伝達できる構造であれば、形状は特に限定されず、長方形状でなくてもよい。
ヒンジ16は、前述のように、支持フレーム14の2つの橋軸方向部材14Aの同一方向側(図1では既設床版5側)の端部の上面にそれぞれ設けられ、合計で2つ設けられている。2つのヒンジ16は、橋軸方向(既設橋桁2の長手方向)と直交する1つの水平軸を回動軸として共通に有しており、吊りフレーム12を支持フレーム14に橋軸方向(既設橋桁2の長手方向)に回動可能に連結する。
吊りフレーム駆動装置18は、シリンダ18Aとロッド18Bとからなる油圧シリンダであり、ロッド18Bが伸縮することにより、吊りフレーム12に対して、橋軸方向(既設橋桁2の長手方向)の成分を有する圧縮力または引張力を加え、吊りフレーム12をヒンジ16を中心として橋軸方向(既設橋桁2の長手方向)に、回動速度を制御しつつ回動させる役割を有する。吊りフレーム駆動装置18は、支持フレーム14の2つの橋軸方向部材14Aの上方にそれぞれ設けられており、2基設けられている。
吊りフレーム駆動装置18のシリンダ18A側の一端は、支持フレーム14の橋軸方向部材14Aの上面であって、ヒンジ16とは反対側の端部に設けられたヒンジ18Cに回動可能に連結されており、ロッド18B側の一端は、吊りフレーム12の柱部材12Aの上端部に設けられたヒンジ18Dに回動可能に連結されている。吊りフレーム駆動装置18のロッド18Bが伸びることによって、吊りフレーム12は、ヒンジ16を中心として橋軸方向(図1では既設床版5に向かう方向)に回動し、吊りフレーム駆動装置18のロッド18Bが縮むことによって、吊りフレーム12は、ヒンジ16を中心として橋軸方向を前記方向とは反対方向(図1では既設床版5に向かう方向とは反対方向)に回動する。なお、シリンダ18Aの後端のヒンジ18Cを設ける位置は、ヒンジ16とは反対側の、橋軸方向部材14Aの端部上面には限定されず、図1におけるヒンジ18Cの位置よりも既設床版5側に移動した位置(ヒンジ16に近づいた位置)に取り付けてもよい。このような位置に取り付けることにより、シリンダ18Aの長さを短くすることができる。また、ヒンジ18Cを設ける位置は、ヒンジ16と同様に、橋軸方向部材14Aの上面に限定されない。
なお、以上の説明では、吊りフレーム駆動装置18をシリンダ18Aとロッド18Bとからなる油圧シリンダとしたが、伸縮を行うことができるのであれば、吊りフレーム駆動装置18は油圧シリンダでなくてもよく、駆動機構がギア方式やねじ方式等のものでもよい。
ただし、吊りフレーム駆動装置18が伸長して、吊りフレーム12を橋軸方向の一方に傾いた状態から他方に傾いた状態に回動させる際、吊りフレーム駆動装置18から力を受ける作用点であるヒンジ18Dに作用する力が圧縮力から引張力に変化するので、吊りフレーム駆動装置18の駆動機構はこれに対応可能であることが必要であり、かつ、スムーズで速い伸縮が可能で、制御が容易な駆動機構とすることが好ましい。この点で、駆動機構には油圧シリンダが適している。
吊りフレーム12に対して、橋軸方向(既設橋桁2の長手方向)の成分を有する圧縮力の付与と、橋軸方向(既設橋桁2の長手方向)の成分を有する引張力の付与とを同一の吊りフレーム駆動装置18で行うことができれば、本発明の第1実施形態の架設装置10のように、吊りフレーム駆動装置18をヒンジ16に対して橋軸方向の一方のみ(図1では、既設床版5に向かう方向とは反対方向のみ)に配置した場合でも、吊りフレーム12を、橋軸方向の一方(図1では、既設床版5に向かう方向とは反対方向)に傾いた状態から橋軸方向の他方(図1では、既設床版5に向かう方向)に傾いた状態に回動させることができる。吊りフレーム駆動装置18をヒンジ16に対して橋軸方向の一方のみ(図1では、既設床版5に向かう方向とは反対方向のみ)に配置した場合、例えば図1では、ヒンジ16の位置を床版4の架設位置の近傍まで近付けることができ、床版4をその架設位置まで移動させる際も、吊りフレーム12の既設床版5側への倒し角度を大きくしないですむ。このため、吊りフレーム12から吊りフレーム駆動装置18に作用する引張力および吊りフレーム12の柱部材12Aに生じる圧縮力を小さくすることができ、吊りフレーム駆動装置18の最大出力を小さくできるとともに、吊りフレーム12の柱部材12Aの断面も小さくできるので、架設装置10全体の軽量化をすることができる。
なお、吊りフレーム駆動装置18が、吊りフレーム12に対して引張力の付与しかできない場合において、吊りフレーム12を、橋軸方向の一方(図1では、既設床版5に向かう方向とは反対方向)に傾いた状態から橋軸方向の他方(図1では、既設床版5に向かう方向)に傾いた状態に回動させるためには、吊りフレーム駆動装置18を吊りフレーム12に対して橋軸方向の他方側(図1では、既設床版5側)に配置して、吊りフレーム12を橋軸方向の他方側(図1では、既設床版5側)から引張る必要がある。この場合、例えば図1では、ヒンジ16の位置を床版4の架設の位置の近傍まで近付けることは困難であり、架設装置10全体の軽量化をすることは難しい。
吊りフレーム駆動装置18をヒンジ16に対して橋軸方向の一方のみ(図1では、既設床版5に向かう方向とは反対方向のみ)に配置した架設装置10において、吊りフレーム駆動装置18に、作用点に引張力しか作用させることができないウインチ方式やくさび形ジャッキ方式のものを用いるためには、図1の場合、吊りフレーム駆動装置18が、作用点であるヒンジ18Dから引張力のみを受けるように、既設床版5に向かう方向に吊りフレーム12が若干倒れた状態で床版4を吊り上げ装置20により吊り上げる必要がある。そして、吊り上げ装置20により所定の高さまで床版4を吊り上げた後、吊りフレーム駆動装置18により、作用点であるヒンジ18Dに引張力のみを作用させて回動速度を制御しつつ、床版4および吊りフレーム12の自重により徐々に吊りフレーム12を張り出し方向に倒していき、床版4をその架設位置に位置させるように動作させる必要がある。
吊り上げ装置20は、運搬装置(例えば、図9に示すクレーン84や台車86)によって、支持フレーム14内に運搬された橋桁ブロック1および床版4、または架設装置10の前方に運搬された床版4を吊り上げるとともに、吊り上げた橋桁ブロック1および床版4が吊りフレーム12の回動により所定の位置まで橋軸方向に移動した後は、所定の位置まで橋桁ブロック1および床版4を下降させる役割を有する。橋桁ブロック1を吊り上げた場合は、橋桁ブロック1が吊りフレーム12の回動により張り出し先端3(図3、図9等参照)の前方に移動した後に、既設橋桁2の張り出し先端3の断面に対応する位置まで橋桁ブロック1を下降させる。床版4を吊り上げた場合は、吊りフレーム12の回動により、すでに架設された既設床版5の先端の前方に床版4が移動した後に、床版4を下降させて、すでに架設された既設床版5の先端の側方に位置するように既設橋桁2上に床版4を架設する。吊り上げ装置20としては、具体的には、電動ホイスト装置、ワイヤクランプ形式のジャッキ、ウインチ等を用いることができる。
吊り上げ装置20は、吊りフレーム12の梁部材12Bの両端部付近に1つずつ設け、計2つ設ける。そして、橋桁ブロック1または床版4の上昇または下降をさせる際には、2つの装置を同調させて、吊りワイヤ20Aの巻き上げ、巻き下げを行う。
2つの吊り上げ装置20の設置位置は、それぞれ近傍の柱部材12Aからの距離が等しくなるような位置とする。このような位置とすることにより、橋桁ブロック1または床版4を橋軸方向に移動させる際、橋桁ブロック1または床版4の重心が、既設橋桁2のせん断中心軸上を移動するようになる。ここで、既設橋桁2のせん断中心軸とは、既設橋桁2に鉛直荷重を作用させても既設橋桁2にねじり変形を生じさせない作用点を結んだ線のことである。橋桁ブロック1または床版4の重心が既設橋桁2のせん断中心軸上を移動するようにすることで、既設橋桁2にはねじり変形が生じなくなるので、橋桁ブロック1または床版4の架設の際、ねじり変形に対する既設橋桁2の補強をする必要はなくなる。
また、2つの吊り上げ装置20の設置位置は、吊りフレーム12に生じる曲げモーメントが小さくなるように、できるだけ吊りフレーム12の柱部材12Aに近い位置において梁部材12Bの下面に設けるのがよい。これにより、吊りフレーム12の柱部材12Aおよび梁部材12Bの断面を小さくできることに加え、吊りワイヤ20Aの巻き取り作業や、ウインチ使用時のワイヤリングにも有利となる。
旋回装置21は、吊り上げ装置20に両端部を吊られた第1天秤30の中央部の下面と、床版4の上面と連結する第2天秤32の中央部の上面との間に設けられており、吊り上げた床版4を水平面内で90度旋回させて、床版4の長手方向が橋軸直角方向となるようにする。吊りフレーム12が略鉛直方向に立った状態で、吊り上げた床版4を旋回させると、吊り上げた床版4が吊りフレーム12に接触するおそれがあるので、接触するおそれがない位置まで吊りフレーム12を傾けた状態で、吊り上げた床版4を旋回させる必要がある。旋回装置21により、吊り上げた床版4を90度旋回させることができるので、床版4の架設においては、吊りフレーム12の2つの柱部材12Aの間の間隔は床版4の短手方向の幅よりも大きければよいので、2つの柱部材12Aの間の間隔を床版4の長手方向の幅よりも狭くすることができる。
なお、図1に示すように、第1天秤30は、1本の形鋼からなっており、第2天秤32は、3本の形鋼からなっている。第2天秤32の下面には、床版4上面のフック部(図示せず)と係合するフック部(図示せず)が設けられている。
固定装置22は、支持フレーム14を既設橋桁2または既設床版5に固定して移動を止めるとともに、橋桁ブロック1または床版4の吊り上げによる反力を既設橋桁2に伝達する役割を有する。固定装置22は、例えば後述する床版架設の第1の方法による床版架設の場合、図1に示すように、既設橋桁2の両側部について、既設床版5に向かう方向を前として少なくとも前方の橋軸直角方向部材14Bと後方の橋軸直角方向部材14Bに設けられており、合計で少なくとも4つ設けられている。ただし、この4つの固定装置22の全てで支持フレーム14を固定する必要はなく、例えば、既設床版5に向かう方向を前として、前の2つで支持フレーム14を既設橋桁2に固定し、後ろの固定装置22は負反力のみを既設橋桁2に伝達する機能を有していればよい。このようにした場合には、既設橋桁2には軸力は導入されず、支持フレーム14のみに軸力が導入される。4つの固定装置22の全てで支持フレーム14を固定すると、支持フレーム14に導入された軸力は既設橋桁2にも導入されることとなる。
支持フレーム14を固定する位置は、前述のように、橋桁ブロック1または床版4を所定の架設位置まで橋軸方向に移動させる際に、吊りフレーム12の倒し角度を大きくしないで済む点で、ヒンジ16の位置が、橋桁ブロック1の張り出し架設位置または床版4の架設位置の近傍に位置するようにするのがよい。
固定装置22の構成と固定装置22による具体的な固定方法は、支持フレーム14を移動させる走行装置により異なる。ここで、支持フレーム14を移動させる走行装置を架設装置10に備えさせることにより、1つの橋桁ブロック1または床版4を架設した後、次の橋桁ブロック1または床版4の架設位置の手前まで支持フレーム14を移動させる際、スムーズに移動作業を行うことができる。
レール24は、架設装置10の移動、及び橋桁ブロック1、床版4の運搬に用いる軌条設備である。橋桁ブロック1の張り出し架設を行う場合および後述の床版架設の第1の方法を行う場合は、既設橋桁2の上面にレール24を設け、後述の床版架設の第2の方法を行う場合は、既設橋桁2の上面および既設床版5の上面にレール24を設け、後述の床版架設の第3の方法を行う場合は、既設床版5の上面にレール24を設ける。
走行装置26は、図2に示すようにレール24上を移動する車輪26Aと駆動モータ26Bとを有してなり、レール24上を走行する。この走行装置26を用いた場合、固定装置22はレールクランプ22Aとストッパ22Bとから構成されることとなり、固定装置22による固定方法は、レールクランプ22Aとストッパ22Bによって固定する固定方法となる。なお、この走行装置26は架設装置10に含まれるので、架設装置10は自走式となる。
なお、橋桁ブロック1または床版4を吊った状態で、架設位置に向かう方向に吊りフレーム12を傾けて、橋桁ブロック1または床版4を架設位置の上方に移動させる際、ヒンジ16を間にして該架設位置とは反対側に設けられた固定装置22には、固定方法によらず、負反力が発生する可能性があるので、これに対する配慮が必要である。
また、支持フレーム14を移動させる走行装置26の移動機構は、スライド機構、車輪を用いた機構に限られず、ローラーやエアキャスター等を用いた機構でもよい。また、走行装置26の駆動機構は、ジャッキを用いた機構、モータを用いた機構に限られず、エンジン、油圧シリンダ、ウィンチ等を用いた機構でもよい。また、固定装置に走行機能を持たせ、固定装置を走行装置と兼ねさせてもよいし、固定装置と走行装置を別々に設けてもよい。また、軌条設備はレールでなくてもよく、例えば形鋼でもよい。
また、支持フレーム14が橋軸直角方向に傾くと、吊り上げた橋桁ブロック1または床版4を橋軸方向に移動させる際に、吊り上げた橋桁ブロック1または床版4が吊りフレーム12に接触するおそれがあり、また、吊り上げた橋桁ブロック1または床版4に加わる重力および自重によって吊りフレーム12に加わる力には橋軸直角方向の成分も生じることとなるので、支持フレーム14の橋軸直角方向の傾きを調整する機能を固定装置22や走行装置26に持たせておくことが好ましい。
また、橋桁ブロック1または床版4を、既設橋桁2上を架設位置の手前まで運搬する際、架設装置10とは別体の運搬装置を用いてもよいが、走行装置26を用いて架設装置10を走行させることにより、架設装置10自体を橋桁ブロック1および床版4の運搬装置として用いてもよい。架設装置10自体を橋桁ブロック1および床版4の運搬装置として用いる際には、橋桁ブロック1または床版4を吊り上げ装置20で吊ったまま移動するか、橋桁ブロック1を架設装置10内に仮置きして移動するか2つの方法があるが、安全性の点から後者の方が好ましい。
また、吊りフレーム12の回動および吊り上げ装置20による下降により、橋桁ブロック1が既設橋桁2の張り出し先端3の断面に対応する位置に配置された後、橋桁ブロック1が既設橋桁2の張り出し先端3と正確に接合されるように、図3に示すように、架設装置10に位置微調整装置28を備えさせることが好ましい。この位置微調整装置28としては、具体的にはチェーンブロックやレバーブロック等を用いることができる。図4に示すように、チェーンブロックやレバーブロック等の位置微調整装置28の一端をレール24の先端部に取り付け、他端を架設する橋桁ブロック1に取り付け、既設橋桁2の張り出し先端3の断面と橋桁ブロック1の断面とが適度な隙間となるように、人力でチェーンブロックやレバーブロック等の位置微調整装置28の操作を行う。チェーンブロックやレバーブロックを平面的にたすき掛けにすることにより、既設橋桁2の先端の断面と橋桁ブロック1の断面とが適度な隙間となるように調整できるだけでなく、橋軸直角方向の位置調整もすることができる。なお、床版4の架設においても、同様の位置微調整装置を用いることが好ましい。
次に、本発明の第2実施形態の架設装置50について説明する。第2実施形態の架設装置50は、吊りフレーム12が吊りフレーム駆動装置18から力を受ける作用点であるヒンジ18Eが、柱部材12Aの上端部ではなく、図5に示すように、柱部材12Aの中途にある点が第1実施形態と異なる。
このため、第2実施形態では、吊りフレーム駆動装置18のシリンダ18Aの長さおよびロッド18Bの伸縮ストロークを第1実施形態よりも小さくすることができる。
しかし、吊りフレーム駆動装置18から力を受ける作用点であるヒンジ18Eが柱部材12Aの中途あるため、柱部材12Aには曲げモーメントが生じる。このため、柱部材12Aの断面を大きくする必要がある。
なお、図5は、本発明の第2実施形態の架設装置50を用いて橋桁ブロック1を張り出し架設している状況を模式的に示している図であるが、本発明の第2実施形態の架設装置50は、床版4の架設にも用いることができる。
次に、本発明の第3実施形態の架設装置60について説明する。第3実施形態の架設装置60は、吊りフレーム12が吊りフレーム駆動装置18から力を受ける作用点であるヒンジ18Eが、柱部材12Aの中途にある点は第2実施形態と同様であるが、図6に示すように、柱部材12Aの構造をトラス構造とした点が第2実施形態と異なる。
柱部材12Aの構造をトラス構造とすることにより、吊りフレーム12が吊りフレーム駆動装置18から力を受ける作用点であるヒンジ18Eが、柱部材12Aの中途にあっても、柱部材12Aをトラス構造として構成する各部材には軸力しか生じないので、この各部材の断面は第2実施形態の柱部材12Aの断面より大幅に小さくすることができる。このため、第3実施形態における柱部材12Aの重量は、第2実施形態における柱部材12Aの重量よりも軽くすることができる。
なお、図6の柱部材12Aは、トラス構造としての部材数を最小にしているが、図7に示す柱部材12Aのように部材数を増やして架設装置62としてもよく、この場合、柱部材12Aを構成する各部材の断面をさらに小さくすることができるので、柱部材12Aの重量をさらに軽くすることができる。
なお、図6、図7は、それぞれ、本発明の第3実施形態の架設装置60、およびその変形例である架設装置62を用いて橋桁ブロック1を張り出し架設している状況を模式的に示している図であるが、本発明の第3実施形態の架設装置60およびその変形例である架設装置62は、床版4の架設にも用いることができる。
次に、本発明の第4実施形態の架設装置70について説明する。第4実施形態の架設装置70は、吊りフレーム12の柱部材12Aをトラス構造として構成せず、図8に示すように、側方から見て空隙のない面となる部材を柱部材12Aに用いた点が第3実施形態と異なる。具体的には、部材の長手方向と直交する断面が、縁部をフランジとしたI断面となるようにしてもよいし、また、内部が中空となる箱断面としてもよい。
なお、図8は、本発明の第4実施形態の架設装置70を用いて橋桁ブロック1を張り出し架設している状況を模式的に示している図であるが、本発明の第4実施形態の架設装置70は、床版4の架設にも用いることができる。
以上説明した第2〜4実施形態の架設装置では、吊りフレーム12が吊りフレーム駆動装置18から力を受ける作用点であるヒンジ18Eが、柱部材12Aの上端部ではなく、柱部材12Aの中途にあるので、前述のように、吊りフレーム12を回動させる際の、吊りフレーム駆動装置18のシリンダ18Aの長さおよびロッド18Bの伸縮ストロークを小さくすることができる。
一方、吊りフレーム12が吊りフレーム駆動装置18から力を受ける作用点であるヒンジ18Dが柱部材18Aの上端部にある第1実施形態では、吊りフレーム駆動装置18のシリンダ18Aの長さおよびロッド18Bの伸縮ストロークを大きくする必要があるが、部材に作用する軸力は小さくなる。
また、部材に作用する軸力を小さくするためには、できるだけ柱部材12Aの長さを長くするのがよい。しかし、柱部材12Aの長さが長くなりすぎると吊りフレーム12の搬送が困難となるので、柱部材12Aの長さは12m程度が最大である。
以上説明した第1〜4実施形態の架設装置は、吊りフレーム12がヒンジ16を中心として橋軸方向に回動して、橋桁ブロック1または床版4の架設を行うので、装置全体が比較的小型・軽量となる。
次に、本発明の実施形態に係る架設装置を用いて、橋桁ブロック1を張り出し架設する手順および床版4を架設する手順について説明するが、まず、その前段階として、それぞれの手順の説明の前に、吊りフレーム12で吊り上げ可能な位置まで橋桁ブロック1を運搬する手順、および、吊りフレーム12で吊り上げ可能な位置まで床版4を運搬する手順について説明する。
[1.吊り上げ可能な位置まで橋桁ブロック1を運搬する手順]
図9は、本発明の第3実施形態に係る架設装置60を用いての橋桁の張り出し架設の全体的な状況の概要を示す側面図である。図9の左側の橋脚80に係る橋梁では、橋脚80の下方から、クレーン84により橋桁ブロック1を橋上に運び上げ、該クレーン84により橋桁ブロック1を架設装置60内に載置して架設作業を行っており、図9の右側の橋脚82に係る橋梁では、台車86により、既設橋桁2の張り出し後方から、既設橋桁2の張り出し先端部に位置する架設装置60に橋桁ブロック1を運搬して架設作業を行っている。図9に示すように、クレーン84または台車86により、架設装置60内に橋桁ブロック1が運ばれる。ただし、クレーン84によって、架設装置60内に橋桁ブロック1を載置できる場合は限られており、架設が進み、張り出し先端3の位置がクレーン84の位置から一定以上遠くなると、台車86のような運搬設備が必要となる。これに対応するためには、例えば、既設橋桁2の張り出し両方向に台車86を用意しておけばよい。
なお、支持フレーム14を固定する固定装置22がレール24上に位置するため、台車86により架設装置60内に橋桁ブロック1を運搬する場合、台車86が通常の台車では、橋桁ブロック1を固定装置22を越えて既設橋桁2の張り出し方向に運搬することは困難である。
これに対しては、図10(A)〜(C)に示すような手順で作業を行うことにより、架設装置60内に橋桁ブロック1を運搬することができる。
台車86としては、前記既設橋桁の張り出し方向を前として、中央部よりも前寄りに車輪86Aが取り付けられ、後端部付近に車輪86Bが取り付けられた、図10(A)に示す台車86を用いる。そして、図10(A)に示すように、台車86により橋桁ブロック1を既設橋桁2の張り出し方向に運搬する。
図10(B)に示すように、吊りフレーム12で吊り上げ可能な位置の手前まで橋桁ブロック1を運搬したところで、台車86の先頭部に新たに車輪86Cを取り付けるとともに、中央部よりも前寄りに設置されていた車輪86Aを取り外して、新たに台車86を構成する。
この新たに構成された台車86で、図10(C)に示すように、橋桁ブロック1を吊りフレーム12で吊り上げ可能な位置まで運搬する。
[2.橋桁ブロック1を張り出し架設する手順]
クレーン84または台車86により、架設装置10内に橋桁ブロック1が運ばれた後、橋桁ブロック1を張り出し架設する手順について、図11(A)〜(E)を用いて説明する。図11(A)〜(E)は、クレーン84または台車86により本発明の第1実施形態に係る架設装置10内に橋桁ブロック1が運ばれた後の架設作業の手順を示す概要図である。
(A)図11(A)に示すように、橋桁ブロック1を吊り上げ装置20で吊り上げる。吊りフレーム12は、既設橋桁2の張り出し方向の反対側に傾いており、吊りフレーム12の回動により吊りフレーム12が鉛直位置に達するまでは吊り上げた橋桁ブロック1の位置は上方に移動するので、吊りフレーム12の回動前の吊り上げ量は、橋桁ブロック1を地切るのに必要な最小量でよい。橋桁ブロック1を吊り上げ装置20で吊り上げると、吊りフレーム12の重量に加えて、橋桁ブロック1の重量に起因した圧縮力が吊りフレーム駆動装置18に加わる。
(B)吊りフレーム駆動装置18のロッド18Bを伸ばし、吊りフレーム12をヒンジ16を中心として回動させ、図11(B)に示すように、吊りフレーム12を鉛直となるまで起こす。吊りフレーム12を鉛直となるまで回動させている間は、吊りフレーム駆動装置18には、吊りフレーム12の重量と吊り上げた橋桁ブロック1の重量による圧縮力が作用しており、吊りフレーム12が鉛直となった直立状態では、吊りフレーム駆動装置18に作用する圧縮力はゼロとなる。
(C)図11(C)に示すように、吊りフレーム駆動装置18のロッド18Bをさらに伸ばす。吊りフレーム12が、鉛直となった直立状態から既設橋桁2の張り出し方向にわずかに倒れれば、吊りフレーム12は、自重と吊り上げた橋桁ブロック1の重量によりさらに既設橋桁2の張り出し方向に倒れようとする。このため、図11(C)の状態では、吊りフレーム駆動装置18には引張力が作用する。
吊りフレーム駆動装置18のロッド18Bの伸ばし量を制御し、吊りフレーム12の回動速度を制御しつつ、橋桁ブロック1が既設橋桁2の張り出し先端3の前方の所定の位置に到達するまで吊りフレーム12を倒し、所定の位置に到達したところで、吊りフレーム駆動装置18のロッド18Bを伸ばすことを停止し、吊りフレーム12の倒し(回動)を停止する。その後、吊り上げ装置20の吊りワイヤ20Aを巻き下げ、橋桁ブロック1を既設橋桁2の張り出し先端3の断面と同じ高さとなるまで下降させた後、橋桁ブロック1を既設橋桁2の張り出し先端3に連結する。
(D)橋桁ブロック1を既設橋桁2の張り出し先端3に連結した後、吊りワイヤ20Aを橋桁ブロック1に設けられたフックから外す。その後、図11(D)に示すように、吊りフレーム駆動装置18のロッド18Bを縮め、吊りフレーム12をヒンジ16を中心として、既設橋桁2の張り出し方向と反対側に回動させて、吊りフレーム12が既設橋桁2の張り出し方向と反対側に傾いた状態にもどす。
(E)次の橋桁ブロック1の架設作業を行うために、図11(E)に示すように、架設装置10を、既設橋桁の張り出し先端3の手前(新たに連結した橋桁ブロック1の上)に移動させる。
図11(A)〜(C)に示すように、吊りフレーム12が鉛直よりも張り出し方向と反対側に傾いた状態で橋桁ブロック1を吊り上げて、吊りフレーム12をヒンジ16を中心として張り出し方向に回動させる場合、前述のように、吊りフレーム12が鉛直位置に達するまでは、吊りフレーム12の回動により吊り上げた橋桁ブロック1の位置は上方に移動するので、最初の吊り上げ位置における吊り上げ量は、橋桁ブロック1を地切るのに必要な最小量でよい。このため、吊り上げ装置20による吊り上げ時の橋桁ブロック1の重心の移動量が小さくなり、橋桁ブロック1の吊り上げ時の安全性が高まる。また、吊り上げ装置20による吊り上げ時の橋桁ブロック1の重心の位置は、既設橋桁2の張り出し方向を前として、ヒンジ16よりも後方に位置するので、吊り上げ位置まで橋桁ブロック1を運搬する作業は比較的容易となる。
なお、吊りフレーム12が鉛直に立った状態で橋桁ブロック1を吊り上げ装置20で吊り上げてもよい。この場合、吊り上げ装置20で橋桁ブロック1を吊り上げる際、吊りフレーム12はヒンジ16を中心とするモーメントを受けないため、安定した状態で橋桁ブロック1を吊り上げることができる。一方、吊りフレーム12は鉛直に立った状態で高さが最も高くなり、張り出し方向に回動するにつれて高さが低くなるので、吊りフレーム12が鉛直に立った状態で橋桁ブロック1を吊り上げ装置20で吊り上げる場合、吊り上げた位置が橋桁ブロック1の最高点となる。したがって、吊りフレーム12が鉛直に立った状態で橋桁ブロック1を吊り上げ装置20で吊り上げる場合、吊り上げ装置20による吊り上げ量が大きくなり、吊り上げ装置20による吊り上げ時の橋桁ブロック1の重心の移動量が大きくなるとともに、吊り上げ装置20による吊り上げ時の橋桁ブロック1の重心の位置が高くなる。この点は、安定性にマイナスである。
また、鉛直よりも既設橋桁2の張り出し方向に吊りフレーム12が若干傾いた状態で橋桁ブロック1を吊り上げ装置20により吊り上げてもよい。この場合、吊りフレーム駆動装置18は作用点であるヒンジ18Dから引張力を受ける。そして、吊り上げ装置20により所定の高さまで橋桁ブロック1を吊り上げた後、吊りフレーム駆動装置18により、作用点であるヒンジ18Dに引張力のみを作用させて吊りフレーム12の回動速度を制御しつつ、橋桁ブロック1および吊りフレーム12の自重により徐々に吊りフレーム12を張り出し方向に倒していき、橋桁ブロック1を既設橋桁2の張り出し先端3よりも前方に位置させることができる。
したがって、鉛直よりも既設橋桁2の張り出し方向に吊りフレーム12が若干傾いた状態で橋桁ブロック1を吊り上げ装置20により吊り上げた後に吊りフレーム12を張り出し方向に回動させる場合、吊りフレーム駆動装置18として、作用点に引張力しか作用させることができないウインチ方式やくさび形ジャッキ方式を用いることができる。
ただし、鉛直よりも既設橋桁2の張り出し方向に吊りフレーム12が若干傾いた状態で橋桁ブロック1を吊り上げるためには、吊り上げ前に、橋桁ブロック1の重心位置がヒンジ16よりも張り出し方向について前方に位置するように、橋桁ブロック1を運搬しておく必要があり、この運搬に手間がかかる。
なお、支持フレーム14を固定する位置は、前述のように、ヒンジ16が既設橋桁2の張り出し先端3の近傍になるような位置がよいが、吊りフレーム12の柱部材12Aの高さは、架設装置10、50、60、62の全体の大きさをコンパクトにして軽量化する点で、吊りフレーム12の回動による橋桁ブロック1の移動に支障が生じない範囲で、低くすることが好ましい。
また、図9の橋脚80における橋桁の架設のように、橋桁の架設が橋脚を中心として橋軸方向について両方向になされる場合、本発明の実施形態に係る架設装置を用いての橋桁ブロックの架設は、橋桁の橋脚からの張出長をバランスさせて橋脚に生じる曲げモーメントを小さくする点で、両方の張り出し端で同時期に行うことが好ましい。
[3.吊り上げ可能な位置まで床版4を運搬する手順]
床版4の運搬も、図9を用いて説明した橋桁ブロック1の運搬の場合と同様に、クレーン84または台車86によりなされ、架設装置60内に床版4が運ばれる。
台車86により架設装置60内に床版4を運搬する場合、前述した橋桁ブロック1の運搬の場合と同様に、支持フレーム14を固定する固定装置22がレール24上に位置するため、台車86が通常の台車では、床版4を固定装置22を越えて架設位置の方向に運搬することは困難である。
これに対しては、図12(A)〜(C)に示すような手順で作業を行うことにより、架設装置60内に床版4を運搬することができる。なお、図12は、後述の床版架設の第1の方法を用いる場合について、架設装置60内に床版4を運搬する手順を示した図であるが、後述の床版架設の第3の方法を用いる場合についても同様の方法で床版4を運搬することができる。ただし、後述の床版架設の第3の方法を用いる場合は、既設床版5上に設置されたレール25上を台車86が移動することとなる。
後述の床版架設の第1の方法を用いる場合について、架設装置60内に床版4を運搬する手順を図12(A)〜(C)を用いて説明する。
台車86としては、既設橋桁2上に既に架設された既設床版5の方向を前として、中央部よりも前寄りに車輪86Aが取り付けられ、後端部付近に車輪86Bが取り付けられた、図12(A)に示す台車86を用いる。そして、図12(A)に示すように、台車86により床版4を架設位置の方向に運搬する。
図12(B)に示すように、吊りフレーム12で吊り上げ可能な位置の手前まで床版4を運搬したところで、台車86の先頭部に新たに車輪86Cを取り付けるとともに、中央部よりも前寄りに設置されていた車輪86Aを取り外して、新たに台車86を構成する。
この新たに構成された台車86で、図12(C)に示すように、床版4を吊りフレーム12で吊り上げ可能な位置まで運搬する。
[4.床版を架設する手順]
橋桁の張り出し架設の終了後、架設した橋桁上に床版を架設する架設作業の手順について説明する。本発明の実施形態に係る架設装置を用いての床版の架設方法は3つある。なお、以下の説明では、本発明の実施形態に係る架設装置として、第3実施形態の架設装置60を用いて説明するが、第1実施形態の架設装置10、第2実施形態の架設装置50、第3実施形態の変形例の架設装置62、第4実施形態の架設装置70を用いることもできる。
3−1.床版架設の第1の方法
床版架設の第1の方法は、架設装置60を用いて鋼桁ブロック1を張り出し架設していき、張り出し架設の終了後、橋桁ブロック1の張り出し架設のときと同様に、架設装置60の後方(吊りフレーム駆動装置18がある側)から架設装置60内に床版4を供給して、この床版4を架設装置60を用いて架設していく方法である。架設装置60は、橋桁ブロック1の張り出し架設のときと同様に、既設橋桁2のレール24上を移動し、橋桁ブロック1の張り出し架設のときに用いたレール24を流用する。図13は、架設装置60を用いて、床版架設の第1の方法を行っている状況を模式的に示す側面図であり、図14〜図16は、同じくその各段階を模式的に示す平面図である。
まず、既設橋桁2のレール24上の架設装置60を既設床版5に対して後退させ、既設床版5の先端から少なくとも床版4の短手方向の長さだけ離して配置する。架設装置60をこのように配置するのは、既設床版5の先端と架設装置60との間に床版4を架設するためである。床版4を架設するため、既設床版5の先端と架設装置60との間のレール24は撤去する。そして、橋桁ブロック1を架設装置60内に搬入するときと同様に、架設装置60内に、床版4を、長手方向が橋軸方向となるように配置する。床版4は、レール24上を移動する台車等の運搬装置により、後方の橋脚上や橋台上から運搬されて、架設装置60内に、長手方向が橋軸方向となるように配置される。そして、吊りフレーム12が既設床版5の方向とは反対方向に傾いた状態(図13の位置Aの状態)で、床版4を吊り上げる。図14は、図13の位置Aで床版4を吊り上げた状態を模式的に示す平面図である。
次に、吊りフレーム12を鉛直方向に立ち上げ、さらに既設床版5の方向に傾けて、床版4を吊りフレーム12の中をくぐらせて、既設床版5側へ移動させる。さらに、吊り上げた床版4を90度旋回させても、床版4が吊りフレーム12に接触しない位置(図13の位置B)まで吊りフレーム12を既設床版5の方向に傾ける。そして、図15に示すように、吊りフレーム12を図13の位置Bに傾けた状態において、旋回装置21で、床版4を位置B1から位置B2まで90度旋回させて、床版4の長手方向が橋軸直角方向となるようにする。
次に、床版4の目標とする架設位置に合わせて、吊りフレーム12を既設床版5の方向とは反対方向に起こして、吊りフレーム12の傾きを調整して、吊りフレーム12を図13の位置Cの状態にする。そして、昇降装置20により床版4を下降させて、図16に示すように、床版4を既設床版5の先端に隣り合うように架設する。
次に、また、既設橋桁2のレール24上の架設装置60を既設床版5に対して後退させ、既設床版5の先端から少なくとも床版4の短手方向の長さだけ離して架設装置60を配置し、前述した方法を繰り返して床版4を既設床版5の先端に隣り合うように架設していく。このように、本方法では、軌条設備(レール24)は橋桁ブロック1の張り出し架設に使用したものをそのまま使用し、軌条設備(レール24)を撤去しながら後退して、床版4を橋桁上に架設していく。
なお、目標とする架設位置の直上に床版4が位置する位置Cにおける吊りフレーム12は、架設装置60の固定位置や吊りフレーム12の柱部材12Aの長さによっては、床版4を90度旋回させる位置Bよりも既設床版5の方向に傾いた状態となることも考えられるが、目標とする架設位置の直上に床版4が位置する位置Cの状態の吊りフレーム12は、通常、図13に示すように、床版4を90度旋回させる位置Bよりも立ち上がった位置となる。
以上説明した床版架設の第1の方法では、橋桁ブロック1の張り出し架設に用いた架設装置60およびレール24をそのまま用いて、橋桁ブロック1の張り出し架設に引き続いて、床版4の架設をすることができるので、設備の解体撤去および新たな設備の設置が必要なく、橋桁ブロック1の張り出し架設と床版4の架設を異なる装置で行う場合よりも、工期的、コスト的に有利であり、また、安全面でもメリットがある。以上説明した床版架設の第1の方法は、橋桁の架設と床版の架設の両方を請け負う場合に特に有利となる。
また、橋桁ブロック1を橋脚80(図9参照)上に荷揚げするのに用いた、橋脚80付近の荷揚げ用大型クレーン84は、床版4の荷揚げにも用いる必要があるため、橋桁ブロック1の張り出し架設の後も引き続き必要となるが、橋脚80付近のヤードだけで作業ができる点で本方法は有利である。
3−2.床版架設の第2の方法
床版架設の第2の方法は、架設装置60を用いて橋桁ブロック1を張り出し架設していき、張り出し架設の終了後、架設装置60の前方の既設床版5の先頭部の上に床版4を供給し、この床版4を架設装置60を用いて架設していく方法である。架設装置60は、橋桁ブロック1の張り出し架設のときと同様に、既設橋桁2のレール24上を移動し、本方法では橋桁ブロック1の張り出し架設のときに用いたレール24を流用する。床版4は、既設床版5の後方の橋脚上や橋台上から既設床版5の上を運搬されて、既設床版5の先頭部の上に供給される。図17は、架設装置60を用いて、床版架設の第2の方法を行っている状況を模式的に示す側面図であり、図18、図19は、同じくその各段階を模式的に示す平面図である。
まず、架設装置60を既設床版5に対して後退させ、既設床版5の先端から少なくとも床版4の短手方向の長さだけ離して配置する。架設装置60をこのように配置するのは、既設床版5の先端と架設装置60との間に床版4を架設するためである。床版4を架設するため、既設床版5の先端と架設装置60との間のレール24は撤去する。既設床版5の上には、架設する床版4を運搬するためのレール25を設置して、運搬設備により床版4を運搬し、既設床版5の先頭部の上に、床版4を、長手方向が橋軸直角方向となるように配置する。床版4を、長手方向が橋軸直角方向となるように配置する理由は、本方法では、床版4の吊り上げから架設までが、架設装置60の前方(吊りフレーム駆動装置18がある側とは反対側)のみで行われ、床版4を吊りフレーム12の中をくぐらせる必要がないからである。また、同じ理由により、本方法に用いる架設装置60の吊りフレーム12の柱部材12A間の間隔は、床版4の短手方向の幅よりも狭くてもよい。
そして、吊りフレーム12が既設床版5の方向に傾いた状態(図17の位置D)で、床版4を吊り上げる。図17は、位置Dで床版4を吊り上げた状態を模式的に示す平面図である。
次に、床版4の架設位置に合わせて、吊りフレーム12を既設床版5の方向とは反対方向に起こして、吊りフレーム12の傾きを調整して、吊りフレーム12を図17の位置Eの状態にする。そして、昇降装置20により床版4を下降させて、床版4を既設床版5の先端に隣り合うように架設する。
次に、また、既設橋桁2のレール24上の架設装置60を既設床版5に対して後退させ、既設床版5の先端から少なくとも床版4の短手方向の長さだけ離して架設装置60を配置し、前述した方法を繰り返して床版4を既設床版5の先端に隣り合うように架設していく。このように、本方法では、軌条設備(レール24)は橋桁ブロック1の張り出し架設に使用したものをそのまま使用し、軌条設備(レール24)を撤去しながら後退して、床版4を橋桁上に架設していく。
なお、本方法では、床版4を吊り上げる前に、床版4を、既設床版5の先頭部の上に、長手方向が橋軸直角方向となるように配置するので、吊り上げた床版4を90度旋回させる必要がない。しかし、運搬の都合上、床版4を長手方向が橋軸方向となるようにしか、既設床版5の先頭部の上に配置できない場合は、床版4を90度旋回させても床版4が吊りブロック12に接触しないような位置に床版4を配置して吊り上げ、90度旋回させて、長手方向が橋軸直角方向となるようにしてから、以上説明した第2の方法のようにして、床版4を橋桁上に架設すればよい。
以上説明した床版架設の第2の方法は、先に説明した床版架設の第1の方法と同様に、橋桁ブロック1の張り出し架設に用いた架設装置60およびレール24をそのまま用いて、橋桁ブロック1の張り出し架設に引き続いて、床版4の架設をすることができるので、橋桁ブロック1の張り出し架設に用いた設備の解体撤去が必要なく、橋桁ブロック1の張り出し架設と床版4の架設を異なる装置で行う場合よりも、工期的、コスト的に有利であり、また、安全面でもメリットがある。ただし、以上説明した床版架設の第2の方法は、既設床版5上に床版4を搬送するためのレール25を設ける必要がある。以上説明した床版架設の第2の方法は、橋桁の架設と床版の架設の両方を請け負う場合に有利となる。
ただし、この第2の方法が使用できる場合は、張り出し架設により橋桁ブロックが到達した先の橋脚または橋台上から床版4を供給できる場合である。具体的には、該橋脚上または橋台背面に十分な作業ヤードがあり、床版4の搬入、荷下ろし、既設床版5上への床版4の供給を行うことができるクレーンを該橋脚上または橋台背面に据え付けられる場合が、この第2の方法を行うのに好ましい。
また、先に説明した床版架設の第1の方法とは異なり、橋脚80付近の荷揚げ用大型クレーン84は不要になるが、前述のように、床版4の架設の進捗に合わせて、床版4を供給する橋脚または橋台から床版架設位置までの床版4の搬送用軌条設備(レール25)等が必要となる。
3−3.床版架設の第3の方法
床版架設の第3の方法は、橋桁ブロック1の張り出し架設の終了後、架設された既設橋桁2上に架設された既設床版5の上にレール25を配置し、このレール25の上を架設装置60が移動するようにして、既設床版5の先頭部に配置された架設装置60に床版4を供給し、この床版4を架設装置60を用いて架設していく方法である。床版4は、既設床版5の後方の橋脚上や橋台上から既設床版5の上を運搬されて、架設装置60内に供給される。図20は、架設装置60を用いて、床版架設の第3の方法を行っている状況を模式的に示す側面図であり、図21〜図23は、同じくその各段階を模式的に示す平面図である。
まず、既設床版5の先頭部にレール25を新たに配置してレール25を既設床版5の先頭部に延長し、この延長したレール25上に架設装置60を移動させて、架設装置60を既設床版5の先頭部に配置する。そして、既設床版5の先頭部に配置された架設装置60内に、床版4を、長手方向が橋軸方向となるように配置する。床版4は、レール25上を移動する台車等の運搬装置により、既設床版5の後方の橋脚上や橋台上から、既設床版5の上を運搬されて、架設装置60内に、長手方向が橋軸方向となるように配置される。
そして、図20の位置Fに示すように、吊りフレーム12が既設床版5の側に傾いた状態で、床版4を吊り上げる。図21は、吊りフレーム12が図20の位置Fで床版4を吊り上げた状態を模式的に示す平面図である。
次に、吊りフレーム12を鉛直方向に立ち上げ、さらに床版4が架設されていない既設橋桁2の側に傾けて、床版4を吊りフレーム12の中をくぐらせて、床版4が架設されていない既設橋桁2の側へ移動させる。さらに、吊り上げた床版4を90度旋回させても、床版4が吊りフレーム12に接触しない位置(図20の位置G)まで吊りフレーム12を床版4が架設されていない既設橋桁2の側に傾ける。そして、図22に示すように、吊りフレーム12を図20の位置Gに傾けた状態において、旋回装置21で、床版4を位置G1から位置G2まで90度旋回させて、床版4の長手方向が橋軸直角方向となるようにする。
次に、床版4の目標とする架設位置に合わせて、吊りフレーム12を既設床版5の方向に起こして、吊りフレーム12の傾きを調整して、吊りフレーム12を図20の位置Hの状態にする。そして、昇降装置20により床版4を下降させて、床版4を既設床版5の先端に隣り合うように架設する。
そして、既設橋桁2上への全ての床版4の架設終了後、既設床版5上に設置したレール25を撤去する。
なお、目標とする架設位置の直上に床版4が位置する位置Hにおける吊りフレーム12は、架設装置60の固定位置や吊りフレーム12の柱部材12Aの長さによっては、床版4を90度旋回させる位置Gよりも、床版4が架設されていない既設橋桁2の方向に傾いた状態となることも考えられるが、目標とする架設位置の直上に床版4が位置する位置Hの状態の吊りフレーム12は、通常、図20に示すように、床版4を90度旋回させる位置Gよりも立ち上がった位置となる。
以上説明した床版架設の第3の方法は、橋桁が予め架設されていて、橋桁上にレール等の軌条設備がない場合に用いる。
以上、本発明の第1〜第4実施形態の架設装置および床版架設の第1〜第3の方法について説明したが、架設する床版の種類は特に限定されず、例えばプレキャストコンクリート床版や、鋼・コンクリート合成床版の鋼板パネル等の架設に用いることができる。プレキャストコンクリート床版は、RCプレキャスト床版、PCプレキャスト床版に大別される。
プレキャストコンクリート床版の場合、長手方向を橋軸直角方向にして橋軸方向に並べて架設した後、適切な時期に、主桁と床版とのずれ止め部や床版同士の継手部にコンクリートを打って一体化する。コンクリートを打って一体化する施工時期は、一般的には、床版を橋桁上に全長にわたって架設した後である。コンクリートを打って一体化する工程には、主桁と床版を一体化する工程、床版同士の継手部を一体化する工程の2工程がある。また、現場において、橋軸方向または橋軸直角方向に対してプレストレスを導入することも多い。なお、プレキャストコンクリート床版の大きさは、幅2.5m×長さ12m×厚さ30cm程度であり、1枚の質量は22.5×103kg程度である。
鋼・コンクリート合成床版の場合は、鋼板パネルを長手方向を橋軸直角方向にして橋軸方向に並べて架設した後、ボルト締めを行って鋼板パネル同士を連結する。その後、鉄筋を配置し、コンクリートを打って主桁と床版を一体化する。なお、この鋼板パネルの大きさは、幅3.0m×長さ12m×厚さ20cm程度であり、1枚の質量は3.6×103kg程度である。
本発明の第1実施形態の架設装置を示す斜視図 第1実施形態における走行装置を示す側面図 位置微調整装置が備えられた第1実施形態の架設装置を示す側面図 第1実施形態の架設装置への位置微調整装置の取り付け状況を示す側面図 本発明の第2実施形態の架設装置を示す側面図 本発明の第3実施形態の架設装置を示す側面図 本発明の第3実施形態の架設装置の変形例を示す側面図 本発明の第4実施形態の架設装置を示す側面図 本発明の第3実施形態に係る架設装置を用いての架設の全体的な状況の概要を示す側面図 台車により本発明の第3実施形態の架設装置上に橋桁ブロックを運搬している状況を示す側面図 本発明の第1実施形態の架設装置上に橋桁ブロックが運ばれた後の架設作業の手順の概要を示す側面図 台車により本発明の第3実施形態の架設装置上に床版を運搬している状況を示す側面図 本発明の第3実施形態の架設装置を用いて、床版架設の第1の方法を行っている状況を模式的に示す側面図 同じくその第1段階を模式的に示す平面図 同じくその第2段階を模式的に示す平面図 同じくその第3段階を模式的に示す平面図 本発明の第3実施形態の架設装置を用いて、床版架設の第2の方法を行っている状況を模式的に示す側面図 同じくその第1段階を模式的に示す平面図 同じくその第2段階を模式的に示す平面図 本発明の第3実施形態の架設装置を用いて、床版架設の第3の方法を行っている状況を模式的に示す側面図 同じくその第1段階を模式的に示す平面図 同じくその第2段階を模式的に示す平面図 同じくその第3段階を模式的に示す平面図 従来例の構成説明図
符号の説明
1…橋桁ブロック
2…既設橋桁
3…張り出し先端
4…床版
5…既設床版
10、50、60、62…架設装置
12…吊りフレーム
12A…柱部材
12B…梁部材
14…支持フレーム
14A…橋軸方向部材
14B…橋軸直角方向部材
16…ヒンジ
18…吊りフレーム駆動装置
18A…シリンダ
18B…ロッド
18C、18D、18E…ヒンジ
20…吊り上げ装置
20A…吊りワイヤ
21…旋回装置
22…固定装置
22A…レールクランプ
22B…ストッパ
24、25…レール
26…走行装置
26A…車輪
26B…駆動モータ
28…位置微調整装置
30…第1天秤
32…第2天秤
80、82…橋脚
84…クレーン
86…台車
86A、86B、86C…車輪

Claims (30)

  1. 橋台または橋脚等の支持部に支持された既設橋桁の張り出し先端に橋桁ブロックを架設して橋桁を延長構築するとともに、構築された橋桁上に床版を架設する橋梁の架設装置であって、
    橋軸方向と直交する1つの水平軸を回動軸として共通に有する複数のヒンジと、
    2つの柱部材および該2つの柱部材の上端部に連結された1つ以上の梁部材からなり、該2つの柱部材の間の間隔は、前記橋桁ブロックの短手方向の幅および前記床版の短手方向の幅よりも広く、かつ、該2つの柱部材の下端部はそれぞれ前記ヒンジに回動可能に連結されており、該ヒンジの有する前記回動軸を中心として、橋軸方向に鉛直を越えて回動可能な、前記橋桁ブロックまたは前記床版を吊り上げる吊りフレームと、
    前記複数のヒンジが、橋軸方向について同一方向側の端部に設けられており、該複数のヒンジを介して前記吊りフレームと回動可能に連結されて、前記吊りフレームを回動可能に支持する支持フレームと、
    前記支持フレームを前記既設橋桁または構築された橋桁上に架設された前記床版に固定し、前記支持フレームに加わる力を前記既設橋桁または構築された橋桁上に架設された前記床版に伝達する固定装置と、
    前記吊りフレームに対して、橋軸方向の成分を有する圧縮力または引張力を加え、前記回動軸を中心として、前記吊りフレームを橋軸方向に回動速度を制御しつつ鉛直を越えて回動させる駆動装置と、
    前記橋桁ブロックまたは前記床版を上昇または下降させる昇降装置と、
    前記昇降装置によって吊り上げられた前記床版を所定の向きに旋回させる旋回装置と、
    を有することを特徴とする橋梁の架設装置。
  2. 前記支持フレームは、前記既設橋桁上または構築された橋桁上に架設された前記床版上を移動可能であることを特徴とする請求項1に記載の橋梁の架設装置。
  3. 前記吊りフレームの柱部材の構造が、トラス構造であることを特徴とする請求項1または2に記載の橋梁の架設装置。
  4. 前記駆動装置が油圧装置であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の橋梁の架設装置。
  5. 橋台または橋脚等の支持部に支持された橋桁上に床版を架設する方法であって、
    2つの柱部材および該2つの柱部材の上端部に連結された1つ以上の梁部材からなり、該2つの柱部材の間の間隔は前記床版の短手方向の幅よりも広く、かつ、該2つの柱部材の下端部はそれぞれ、橋軸方向と直交する1つの水平軸を回動軸として共通に有するヒンジに回動可能に連結されており、該回動軸を中心として、橋軸方向に回動可能な吊りフレームを、前記橋桁上に既に架設された既設床版の先端から少なくとも前記床版の短手方向の幅だけ離して、床版が未設置の前記橋桁上に配置し、該吊りフレームを床版が未設置の前記橋桁側に傾けた状態で、該吊りフレームにより、長手方向が橋軸方向となるように前記橋桁上に載置された床版を吊り上げる第1の工程と、
    前記第1の工程で前記床版が吊り上げられた後、前記吊りフレームを、前記ヒンジの前記回動軸を中心として、床版が未設置の橋桁側に傾いた状態から鉛直を越えて、前記既設床版の側に回動させることによって、前記床版全体を、前記既設床版の側に移動させる第2の工程と、
    前記第2の工程で前記既設床版の側に移動させられた前記床版を90度回転させた後、該床版を下降させて、該床版を前記既設床版の先端に隣り合うように架設させる第3の工程と、
    を含むことを特徴とする床版の架設方法。
  6. 前記第2の工程において、前記吊りフレームに対して、前記既設床版に向かう橋軸方向の成分を有する圧縮力を作用させて、該吊りフレームを、床版が未設置の橋桁側に傾いた状態から鉛直まで回動させ、鉛直以降の回動は、該吊りフレームに対して、前記既設床版に向かう方向とは反対方向の橋軸方向の成分を有する引張力を加えて該吊りフレームの回動速度を制御しつつ、該吊りフレームを回動させることを特徴とする請求項5に記載の床版の架設方法。
  7. 前記第2の工程において、前記床版全体を、前記既設床版の側に移動させる際、該床版の重心が前記橋桁のせん断中心軸上を移動することを特徴とする請求項5または6に記載の床版の架設方法。
  8. 前記第1の工程の前に、前記橋桁上に配設された軌道上を移動する台車で、前記床版を、前記吊りフレームで吊り上げ可能な位置まで運搬する工程を含むことを特徴とする請求項5〜7のいずれかに記載の床版の架設方法。
  9. 前記台車は、前記既設床版の方向を前として、中央部よりも前寄りと後端部とに車輪が設置されており、該台車により前記床版を前記吊りフレームで吊り上げ可能な位置の手前まで運搬した後、該台車の先頭部に新たに車輪を設置するとともに、中央部よりも前寄りに設置されていた車輪を外して、新たに台車を構成できるようになっており、この新たに構成された台車で、前記吊りフレームで吊り上げ可能な位置の手前まで運搬された前記床版を前記吊りフレームで吊り上げ可能な位置まで運搬することを特徴とする請求項8に記載の床版の架設方法。
  10. 橋台または橋脚等の支持部に支持された橋桁上に床版を架設する方法であって、
    2つの柱部材および該2つの柱部材の上端部に連結された1つ以上の梁部材からなり、該2つの柱部材の間の間隔は前記床版の短手方向の幅よりも広く、かつ、該2つの柱部材の下端部はそれぞれ、橋軸方向と直交する1つの水平軸を回動軸として共通に有するヒンジに回動可能に連結されており、該回動軸を中心として、橋軸方向に回動可能な吊りフレームを、前記橋桁上に既に架設された既設床版の先端から少なくとも前記床版の短手方向の幅だけ離して、床版が未設置の前記橋桁上に配置し、該吊りフレームを前記既設床版側に傾けた状態で、該吊りフレームにより、長手方向が橋軸直角方向となるように前記既設床版上に載置された床版を吊り上げる第1の工程と、
    前記第1の工程で前記床版が吊り上げられた後、前記吊りフレームを、前記ヒンジの前記回動軸を中心として、前記既設床版側に傾けた状態から鉛直方向に向けて回動させることによって、前記床版全体を前記既設床版の先端部を越えさせて、前記床版全体を、前記吊りフレームと前記既設床版の先端との間に移動させる第2の工程と、
    前記第2の工程で前記吊りフレームと前記既設床版の先端との間に移動させられた前記床版を下降させて、該床版を前記既設床版の先端に隣り合うように架設させる第3の工程と、
    を含むことを特徴とする床版の架設方法。
  11. 前記第2の工程において、前記床版全体を、前記吊りフレームと前記既設床版の先端との間に移動させる際、該床版の重心が前記橋桁のせん断中心軸上を移動することを特徴とする請求項10に記載の床版の架設方法。
  12. 橋台または橋脚等の支持部に支持された橋桁上に床版を架設する方法であって、
    2つの柱部材および該2つの柱部材の上端部に連結された1つ以上の梁部材からなり、該2つの柱部材の間の間隔は前記床版の短手方向の幅よりも広く、かつ、該2つの柱部材の下端部はそれぞれ、橋軸方向と直交する1つの水平軸を回動軸として共通に有するヒンジに回動可能に連結されており、該回動軸を中心として、橋軸方向に回動可能な吊りフレームを、前記橋桁上に既に架設された既設床版の先頭部に配置し、該吊りフレームを前記既設床版側に傾けた状態で、該吊りフレームにより、長手方向が橋軸方向となるように前記既設床版上に載置された床版を吊り上げる第1の工程と、
    前記第1の工程で前記床版が吊り上げられた後、前記吊りフレームに橋軸方向の成分を有する圧縮力を加えて該吊りフレームを、前記ヒンジの前記回動軸を中心として、前記既設床版側に傾いた状態から鉛直を越えて、床版が未設置の前記橋桁側に回動させ、鉛直を越えて回動させた以降は橋軸方向の成分を有する引張力を該吊りフレームに加えて該吊りフレームを回動させることによって、吊り上げられた前記床版全体を前記既設床版の先端を越えさせて、床版が未設置の橋桁側に移動させる第2の工程と、
    前記第2の工程で前記既設床版の先端部を越えて床版が未設置の橋桁側に移動させられた前記床版を90度回転させた後、該床版を下降させて、該床版を前記既設床版の先端に隣り合うように架設させる第3の工程と、
    を含むことを特徴とする床版の架設方法。
  13. 前記第2の工程において、前記吊りフレームに対して、床版が未設置の橋桁側に向かう方向の橋軸方向の成分を有する圧縮力を作用させて、該吊りフレームを、前記既設床版側に傾いた状態から鉛直まで回動させ、鉛直以降の回動は、該吊りフレームに対して、床版が未設置の橋桁側に向かう方向とは反対方向の橋軸方向の成分を有する引張力を加えて該吊りフレームの回動速度を制御しつつ、該吊りフレームを回動させることを特徴とする請求項8に記載の床版の架設方法。
  14. 前記第2の工程において、前記床版全体を、前記既設床版の先端を越えさせて、床版が未設置の橋桁側に移動させる際、該床版の重心が前記橋桁のせん断中心軸上を移動することを特徴とする請求項12または13に記載の床版の架設方法。
  15. 前記第1の工程の前に、前記既設床版上に配設された軌道上を移動する台車で、前記床版を、前記吊りフレームで吊り上げ可能な位置まで運搬する工程を含むことを特徴とする請求項12〜14のいずれかに記載の床版の架設方法。
  16. 前記台車は、床版が未設置の前記橋桁側の方向を前として、中央部よりも前寄りと後端部とに車輪が設置されており、該台車により前記床版を前記吊りフレームで吊り上げ可能な位置の手前まで運搬した後、該台車の先頭部に新たに車輪を設置するとともに、中央部よりも前寄りに設置されていた車輪を外して、新たに台車を構成できるようになっており、この新たに構成された台車で、前記吊りフレームで吊り上げ可能な位置の手前まで運搬された前記床版を前記吊りフレームで吊り上げ可能な位置まで運搬することを特徴とする請求項15に記載の床版の架設方法。
  17. 前記第2の工程における前記床版の移動に支障が生じない範囲で、前記吊りフレームの柱部材の長さが短くされていることを特徴とする請求項5〜16のいずれかに記載の床版の架設方法。
  18. 前記吊りフレームの柱部材の構造をトラス構造としたことを特徴とする請求項5〜17のいずれかに記載の床版の架設方法。
  19. 前記床版が、プレキャストコンクリート床版であることを特徴とする請求項5〜18のいずれかに記載の床版の架設方法。
  20. 前記床版が、鋼・コンクリート合成床版の鋼板パネルであることを特徴とする請求項5〜18のいずれかに記載の床版の架設方法。
  21. 橋台または橋脚等の支持部に支持された既設橋桁の張り出し先端部に橋桁ブロックを架設して橋桁を延長構築した後、延長構築した該橋桁上に床版を架設する橋梁の架設方法であって、
    2つの柱部材および該2つの柱部材の上端部に連結された1つ以上の梁部材からなり、該2つの柱部材の間の間隔は前記橋桁ブロックの短手方向の幅および前記床版の短手方向の幅よりも広く、かつ、該2つの柱部材の下端部はそれぞれ、橋軸方向と直交する1つの水平軸を回動軸として共通に有するヒンジに回動可能に連結されており、該回動軸を中心として、橋軸方向に回動可能な吊りフレームにより、前記橋桁ブロックを吊り上げる第1の工程と、
    前記第1の工程で前記橋桁ブロックが吊り上げられた後、前記吊りフレームを、前記ヒンジの前記回動軸を中心として回動させることによって、前記橋桁ブロック全体を前記既設橋桁の張り出し先端を越えて前記既設橋桁の張り出し方向に移動させる第2の工程と、
    前記第2の工程で前記既設橋桁の張り出し先端を越えて前記既設橋桁の張り出し方向に移動させられた前記橋桁ブロックを下降させて、該橋桁ブロックを前記既設橋桁の張り出し先端と連結させる位置に配置させる第3の工程と、
    前記第3の工程で前記既設橋桁の張り出し先端と連結する位置に配置させられた前記橋桁ブロックの前記既設橋桁の張り出し方向後端を、前記既設橋桁の張り出し先端と連結させることによって橋桁を延長構築する第4の工程と、
    前記第4の工程で延長構築された橋桁上に既に架設された既設床版の先端から、架設する床版の短手方向の幅だけ少なくとも離して、前記吊りフレームを床版が未設置の前記橋桁上に配置し、該吊りフレームを床版が未設置の前記橋桁側に傾けた状態で、該吊りフレームにより、長手方向が橋軸方向となるように前記橋桁上に載置された床版を吊り上げる第5の工程と、
    前記第5の工程で前記床版が吊り上げられた後、前記吊りフレームを、前記ヒンジの前記回動軸を中心として、床版が未設置の橋桁側に傾けた状態から鉛直を越えて、前記既設床版の側に回動させることによって、前記床版全体を、前記既設床版の側に移動させる第6の工程と、
    前記第6の工程で前記既設床版の側に移動させられた前記床版を90度回転させた後、該床版を下降させて、該床版を前記既設床版の先端に隣り合うように架設させる第7の工程と、
    を含むことを特徴とする橋梁の架設方法。
  22. 前記第5の工程において、前記吊りフレームに対して、前記既設床版に向かう橋軸方向の成分を有する圧縮力を作用させて、該吊りフレームを、床版が未設置の橋桁側に傾いた状態から鉛直まで回動させ、鉛直以降の回動は、該吊りフレームに対して、前記既設床版に向かう方向とは反対方向の橋軸方向の成分を有する引張力を加えて該吊りフレームの回動速度を制御しつつ、該吊りフレームを回動させることを特徴とする請求項21に記載の橋梁の架設方法。
  23. 前記第5の工程において、前記床版全体を、前記既設床版の側に移動させる際、該床版の重心が前記橋桁のせん断中心軸上を移動することを特徴とする請求項21または22に記載の橋梁の架設方法。
  24. 前記第4の工程の前に、前記橋桁上に配設された軌道上を移動する台車で、前記床版を、前記吊りフレームで吊り上げ可能な位置まで運搬する工程を含むことを特徴とする請求項21〜23のいずれかに記載の橋梁の架設方法。
  25. 前記台車は、前記既設床版の方向を前として、中央部よりも前寄りと後端部とに車輪が設置されており、該台車により前記床版を前記吊りフレームで吊り上げ可能な位置の手前まで運搬した後、該台車の先頭部に新たに車輪を設置するとともに、中央部よりも前寄りに設置されていた車輪を外して、新たに台車を構成できるようになっており、この新たに構成された台車で、前記吊りフレームで吊り上げ可能な位置の手前まで運搬された前記床版を前記吊りフレームで吊り上げ可能な位置まで運搬することを特徴とする請求項24に記載の橋梁の架設方法。
  26. 橋台または橋脚等の支持部に支持された既設橋桁の張り出し先端部に橋桁ブロックを架設して橋桁を延長構築した後、延長構築した該橋桁上に床版を架設する橋梁の架設方法であって、
    2つの柱部材および該2つの柱部材の上端部に連結された1つ以上の梁部材からなり、該2つの柱部材の間の間隔は前記橋桁ブロックの短手方向の幅および前記床版の短手方向の幅よりも広く、かつ、該2つの柱部材の下端部はそれぞれ、橋軸方向と直交する1つの水平軸を回動軸として共通に有するヒンジに回動可能に連結されており、該回動軸を中心として、橋軸方向に回動可能な吊りフレームにより、橋桁ブロックを吊り上げる第1の工程と、
    前記第1の工程で前記橋桁ブロックが吊り上げられた後、前記吊りフレームを、前記ヒンジの前記回動軸を中心として回動させることによって、前記橋桁ブロック全体を前記既設橋桁の張り出し先端を越えて前記既設橋桁の張り出し方向に移動させる第2の工程と、
    前記第2の工程で前記既設橋桁の張り出し先端を越えて前記既設橋桁の張り出し方向に移動させられた前記橋桁ブロックを下降させて、該橋桁ブロックを前記既設橋桁の張り出し先端と連結させる位置に配置させる第3の工程と、
    前記第3の工程で前記既設橋桁の張り出し先端と連結する位置に配置させられた前記橋桁ブロックの前記既設橋桁の張り出し方向後端を、前記既設橋桁の張り出し先端と連結させることによって橋桁を延長構築する第4の工程と、
    前記第4の工程で延長構築された橋桁上に既に架設された既設床版の先端から、架設する床版の短手方向の幅だけ少なくとも離して、前記吊りフレームを床版が未設置の前記橋桁上に配置し、該吊りフレームを前記既設床版側に傾けた状態で、該吊りフレームにより、長手方向が橋軸直角方向となるように前記既設床版上に載置された床版を吊り上げる第5の工程と、
    前記第5の工程で前記床版が吊り上げられた後、前記吊りフレームを、前記ヒンジの前記回動軸を中心として、前記既設床版側に傾いた状態から鉛直方向に向けて回動させることによって、前記床版全体を前記既設床版の先端部を越えさせて、前記床版全体を、前記吊りフレームと前記既設床版の先端との間に移動させる第6の工程と、
    前記第6の工程で前記吊りフレームと前記既設床版の先端との間に移動させられた前記床版を下降させて、該床版を前記既設床版の先端に隣り合うように架設させる第7の工程と、
    を含むことを特徴とする橋梁の架設方法。
  27. 前記第5の工程において、前記床版全体を、前記吊りフレームと前記既設床版の先端との間に移動させる際、該床版の重心が前記橋桁のせん断中心軸上を移動することを特徴とする請求項26に記載の橋梁の架設方法。
  28. 前記吊りフレームの柱部材の構造をトラス構造としたことを特徴とする請求項21〜27のいずれかに記載の橋梁の架設方法。
  29. 前記床版が、プレキャストコンクリート床版であることを特徴とする請求項21〜28のいずれかに記載の橋梁の架設方法。
  30. 前記床版が、鋼・コンクリート合成床版の鋼板パネルであることを特徴とする請求項21〜28のいずれかに記載の橋梁の架設方法。
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