JP4489872B2 - 橋梁の架設方法および装置 - Google Patents

橋梁の架設方法および装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4489872B2
JP4489872B2 JP19107699A JP19107699A JP4489872B2 JP 4489872 B2 JP4489872 B2 JP 4489872B2 JP 19107699 A JP19107699 A JP 19107699A JP 19107699 A JP19107699 A JP 19107699A JP 4489872 B2 JP4489872 B2 JP 4489872B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
bridge girder
bridge
erection
girder
pier
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP19107699A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2001020225A (ja
Inventor
伊知郎 増田
悟 上平
英明 小西
幸一 井上
繁夫 井上
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
MM Bridge Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Bridge and Steel Structures Engineering Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Heavy Industries Bridge and Steel Structures Engineering Co Ltd filed Critical Mitsubishi Heavy Industries Bridge and Steel Structures Engineering Co Ltd
Priority to JP19107699A priority Critical patent/JP4489872B2/ja
Publication of JP2001020225A publication Critical patent/JP2001020225A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4489872B2 publication Critical patent/JP4489872B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、特に渓谷、流量の多い河川、平地の少ない山間部などにおいて、架設作業の能率を向上でき、構造の簡略化および軽量化が可能な橋梁の架設方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図29は、従来の橋梁の架設方法を示す一例であって、(a)は正面図、(b)は上面図を示す。この鋼製橋梁の張り出し架設方法は、平地の少ない山間部などで従来から行なわれている方法である。この架設方法では、まず、橋脚1を立設すると共にクレーン3と工事用ベント2aを仮設する。続いて、その上部に橋桁(トラス桁)6を架設し、当該橋桁6上にトラベラクレーン7および台車8を設置する。このトラベラクレーン7および台車8は、先に設置したクレーン3により運び上げられ、既設の橋桁6上を移動可能な構造になっている。
【0003】
また、クレーン3の下方には、橋桁6を構成する単材(橋桁部材)6aを搬送する搬送用台車5と、この搬送用台車5が移動する搬送路4が配置されている。単材6aは、搬送用台車5によりクレーン3の下方まで搬送される。続いて、搬送された橋桁1ブロック分の単材6aは、クレーン3によって順次運び上げられ、橋桁6上の台車8に載せられる。つぎに、この単材6aを載せた台車8をトラベラクレーン7の近くまで移動し、当該トラベラクレーン7によって台車8上の単材6aを1本ずつ吊り上げ、橋桁端部まで運搬する。架設作業員は、この架設位置にて単材6aの位置決めおよび取り付けを行う。
【0004】
すべての単材6aを取り付けて橋桁6の1ブロックを架設し終ると、再びトラベラクレーン7を既設した橋桁6の先端側に移動させ、前記同様の要領で1ブロック毎に単材6aの取り付け作業を繰り返す。ここで、トラベラクレーン7や運搬用台車5などからなる架設機材は10t規模の大重量物であるため、架設の進んだ橋桁6を支持する工事用ベント2aを短い間隔で設けると共に斜ベント2bで橋桁自体を補強しておく。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の橋梁の架設方法では、トラベラクレーン7により単材6aを吊り上げ、それを1本ずつ取り付けている。また、トラベラクレーン7を用いるために工事用ベント2aや斜ベント2bが必要となる。このため、架設作業の能率が悪くなると共に架設装置の構造が複雑になって、その重量が増加するという問題点があった。特に強風や雨天などの悪天候時には、単材6aをトラベラクレーン7で吊るしているため、橋桁端部に対して位置合わせしにくく、作業が極めて困難になっていた。
【0006】
この発明は、上記に鑑みてなされたものであって、架設作業の能率を向上できること、あるいは構造が簡単で軽量であることの条件を満たす橋梁の架設方法および装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するために、請求項1にかかる橋梁の架設方法は、橋脚を立設した後、橋桁ブロックを構成する橋桁部材を橋脚上まで運んでおき、この橋脚上にて橋桁ブロックを組み立ててから、橋脚上の当該橋桁ブロックを橋桁に支持された揚重設備により吊り上げ、当該揚重設備と共に当該橋桁に沿って移動することで当該橋桁上で橋桁ブロックを既設の橋桁端部よりも当該橋桁の延設する方向まで搬送し、当該揚重設備により橋桁ブロックを当該既設の橋桁端部に継ぎ足す位置に下ろし、当該既設の橋桁端部に橋桁ブロックを継ぎ足すことで橋梁を架設するものである。
【0008】
この橋梁の架設方法では、まず、橋脚を立設しておき、クレーンや揚重設備などを用いて当該橋脚上まで橋桁部材を運んでおく。続いて、橋脚上で橋桁ブロックを組み立て、組み立てた橋桁ブロックを既設の橋桁端部に継ぎ足す。すなわち、橋桁上にて前記橋桁部材を一つずつ組み立てるのではなく、橋脚上で橋桁ブロックを組み立ててから既設の橋桁端部に継ぎ足すようにしているので、架設作業の能率が向上する。
【0009】
また、請求項2にかかる橋梁の架設方法は、上記橋梁の架設方法において、さらに、前記揚重設備は、前記揚重設備の支持梁構造と共に移動するようにしたものである。
【0010】
従来では橋桁上でトラベルクレーンを用いていたので、悪天候時の吊り上げや旋回が困難で、設置および解体が面倒であるという問題点があったが、この架設方法では、橋桁上で組み立てた橋桁ブロックを揚重設備により吊り上げ、当該揚重設備の支持梁構造(たとえば、実施の形態における架設機構)と共に移動して橋桁ブロックを搬送するようにした。このため、悪天候時においても橋梁を容易に架設できるから、架設作業の能率が向上する。
【0011】
また、請求項3にかかる橋梁の架設方法は、上記橋梁の架設方法において、さらに、前記橋脚上に所定広さの作業スペースを仮設すると共にこの作業スペース上に橋桁部材の組立装置を設け、当該組立装置を用いて前記作業スペース上で橋桁ブロックを組み立てるようにしたものである。
【0012】
橋脚上のスペースのみでは架設作業するのに十分な面積が得られないため、当該橋脚上に作業スペースを架設し、この作業スペース上で橋桁部材を組み立てるようにした。また、組立には作業スペース上に設けた組立装置を用いるようにした。このようにすれば、橋桁ブロックの組立作業を効率良く行うことができるから、架設作業の能率が向上する。
【0013】
また、請求項4にかかる橋梁の架設装置は、橋桁を構成する橋桁部材を橋脚上まで運び上げるクレーンと、橋脚上にて組み立てた橋脚上の橋桁ブロックを吊り上げ、かつ吊り上げた橋桁ブロックを既設の橋桁端部よりも当該橋桁の延設する方向において既設の橋桁端部に継ぎ足す位置に下ろす揚重設備を有し、当該揚重設備により橋桁ブロックを当該橋桁上に吊り上げて、立設した橋脚および既設の橋桁に沿って移動する梁構造の架設機構と、を備えたものである。
【0014】
橋桁部材は、クレーンにより橋脚上まで運び上げられ、橋脚上にて橋桁ブロックに組み立てられる。組み立てられた橋桁ブロックは、揚重設備により吊り上げられ、架設機構の移動により既設の橋桁端部まで搬送される。ここで、揚重設備により橋桁ブロックを下降し、当該橋桁ブロックを橋桁端部に継ぎ足す。前記架設機構は、揚重設備と梁構造とから構成されているから、上記従来のトラベルクレーンに比べて簡単な構造にでき且つ軽量化することができる。このため、仮設ベントや斜ベントを用いることなく橋梁の架設が可能になる。なお、揚重設備は、一つだけ設けても複数設けてもよい。
【0015】
また、橋脚上に橋桁部材を運び上げるのは上記クレーンに限られない。たとえば揚重設備により運び上げたり、隣接する架設中の架設機構から受け渡してもらってもよい(請求項5)。
【0016】
また、請求項6にかかる橋梁の架設装置は、上記橋梁の架設装置において、さらに、前記架設機構は、梁構造の上部が前記橋桁の延設方向の一方側および/または他方側に張り出しており、前記揚重設備は、前記梁構造の上部に沿って移動するようにしたものである。
【0017】
たとえば橋脚の橋桁の延設方向の一方側に橋桁ブロックを継ぎ足す場合、まず、上記同様にクレーンなどで運び上げた橋桁部材から橋桁ブロックを組み立て、続いて、この橋桁ブロックを揚重設備により吊り上げる。つぎに、揚重設備と共に架設機構を橋脚および既設橋桁に沿って移動させる。橋桁端部まで移動したら架設機構を停止し、つぎは揚重設備を架設機構の梁構造上部に沿って移動させる。当該梁構造の上部は橋桁の延設方向の一方側に張り出しているので、前記吊り上げた橋桁ブロックを、橋桁端部を超えて継ぎ足せる位置まで搬送することができる。橋脚の橋桁の延設方向の他方側に橋桁ブロックを継ぎ足す場合も同様である。
【0018】
また、請求項7にかかる橋梁の架設装置は、上記橋梁の架設装置において、さらに、前記架設機構は、梁構造の上部が前記橋桁の延設方向の一方側および/または他方側に張り出しており、前記揚重設備は、前記梁構造の上部端に固定されているものである。
【0019】
たとえば橋脚の橋桁の延設方向の一方側に橋桁ブロックを継ぎ足す場合、まず、上記同様にクレーンなどで運び上げた橋桁部材から橋桁ブロックを組み立て、続いて、この橋桁ブロックを揚重設備により吊り上げる。この際、揚重設備が橋桁の延設方向の一方側に張り出した上部端に固定されているので、架設機構を一旦橋桁の延設方向の他方側に移動させて揚重設備を橋桁ブロック上に位置させる。つぎに、揚重設備と共に架設機構を橋脚および既設橋桁に沿って橋桁の延設方向の一方側に移動させる。これにより、前記吊り上げた橋桁ブロックを、橋桁端部を超えて継ぎ足せる位置まで搬送することができる。橋脚の橋桁の延設方向の他方側に橋桁ブロックを継ぎ足す場合も同様である。
【0020】
また、請求項8にかかる橋梁の架設装置は、上記橋梁の架設装置において、さらに、橋脚上に所定広さを有する作業スペースと、作業スペース上に設けられ前記橋桁を構成する橋桁部材を組み立てる組立装置とを備えたものである。
【0021】
橋梁上に作業スペースを設けることにより、組立作業を行いやすくなる。また、組立装置を用いることにより橋桁部材を取り扱いやすくなる。このため、橋桁ブロックを容易に組み立てることができるようになる。
【0022】
また、請求項9にかかる橋梁の架設方法は、橋脚を立設した後、橋桁ブロックを構成する橋桁部材を橋脚上まで運んでおき、これに続いて橋脚上まで運んだ当該橋桁部材を揚重設備により吊り上げ、当該揚重設備を当該揚重設備の支持梁構造に沿って移動することで既設の橋桁上で前記橋桁部材を当該既設の橋桁端部よりも当該橋桁の延設する方向まで搬送し、当該揚重設備により前記橋桁部材を当該既設の橋桁端部に継ぎ足す位置に下ろし、当該既設の橋桁端部に橋桁部材を橋桁ブロックに組み立てられる前の単材のまま順次継ぎ足すものである。
【0023】
この橋梁の架設方法では、橋桁部材をクレーンや揚重設備などにより橋脚上まで運んでおき、当該橋桁部材を単材のまま橋桁端部に継ぎ足すようにしている。また、橋桁部材の搬送手段として、支持梁構造と揚重設備を用いている。このため、従来のようなトラベルクレーンを用いる場合に比べて単純な動作により橋桁部材を搬送できるから、架設作業を簡単に行うことができるようになり、架設作業の能率を向上させることができる。
【0024】
また、請求項10にかかる橋梁の架設装置は、橋桁を構成する橋桁部材を橋脚上まで運び上げるクレーンと、立設した橋脚および既設の橋桁に沿って当該橋脚および既設の橋桁上を移動すると共に上部が張り出している梁構造の架設機構と、架設機構上を移動すると共に橋脚上まで運び上げた前記橋桁部材を橋桁ブロックに組み立てられる前の単材のまま当該橋桁上に吊り上げ、かつ吊り上げた前記橋桁部材を既設の橋桁端部よりも当該橋桁の延設する方向において当該既設の橋桁端部に継ぎ足す位置に下ろす揚重設備と、を備えたものである。
【0025】
この架設装置では、まず、橋桁部材をクレーンにより橋脚上まで運び上げ、続いて、揚重設備により単材のまま橋桁部材を吊り上げる。揚重設備と橋桁部材との位置が合わないときは、架設機構や揚重部材を移動したり、橋桁部材をたとえば台車などを用いて移動することで、位置合わせを行う。つぎに、揚重設備により橋桁部材を搬送し、既設の橋桁端部に継ぎ足す。また、この架設装置は、架設機構を梁構造にし、当該架設機構および揚重設備によって橋桁部材を搬送する。このため、従来のようなトラベルクレーンを用いる場合に比べ、架設装置を簡略化、軽量化することができる。
【0026】
また、橋脚上に橋桁部材を吊し上げるのは立設したクレーンに限られない。たとえば揚重設備により吊り上げるようにしてもよい(請求項11)。
【0027】
また、請求項12にかかる橋梁の架設装置は、上記橋梁の架設装置において、さらに、吊り上げた橋桁部材を載置すると共に橋脚および既設の橋桁上を移動する台車と、継ぎ足す橋桁の周囲に位置し架設機構と共に移動する作業足場と、を備えたものである。
【0028】
この架設装置では、まず、橋桁部材をクレーンなどにより橋脚上まで運び上げ、台車上に載置する。続いて、台車を揚重設備の下まで移動し、当該揚重設備により単材のまま橋桁部材を吊り上げる。台車を用いることで架設機構を移動させることなく、揚重設備による吊り上げを行える。なお、台車と揚重設備の両方を移動して台車と揚重設備との位置合わせをし、吊り上げるようにしてもよい。
【0029】
つぎに、揚重設備により橋桁部材を搬送し、既設の橋桁端部に継ぎ足す。このとき、作業足場を利用することで作業を容易に行うことができる。この継ぎ足し後、架設機構を既設橋桁端部まで移動させ、上記工程を繰り返す。また、この架設装置では、架設機構を梁構造にし、当該架設機構および揚重設備によって橋桁部材を搬送する。このため、上記同様、架設装置を簡略化、軽量化することができる。
【0030】
また、請求項13にかかる橋梁の架設方法は、橋脚を立設した後、はじめに、橋脚上に複数の主桁からなる分割可能な架設機構を一体化して設置しておき、橋桁部材を橋桁上まで吊り上げる工程、この吊り上げた橋桁部材を揚重設備により吊り上げる工程、当該揚重設備を架設機構に沿って移動することで当該橋桁上で前記橋桁部材を既設の橋桁端部よりも当該橋桁の延設する方向まで搬送する工程、当該揚重設備により前記橋桁部材を当該既設の橋桁端部に継ぎ足す位置に下ろす工程、当該既設の橋桁端部に橋桁部材を橋桁ブロックに組み立てられる前の単材のまま順次継ぎ足す工程を経た後、そのつぎに、前記架設機構を分割することで橋桁上に二つの架設機構を形成し、各架設機構を用いて上記工程を繰り返すようにしたものである。
また、請求項14にかかる橋梁の架設方法は、上記橋梁の架設方法において、さらに、分割される前記架設機構に新たな主桁を追加するようにしたものである。
【0031】
橋脚を立設した状態では当該橋脚上に十分なスペースを確保することができないため、はじめは、適当な数の主桁により架設機構を形成しておく。そして、クレーンなどにより運び上げた橋桁部材を揚重設備により搬送し、橋桁端部に単材のまま順次継ぎ足す。つぎに、橋桁を継ぎ足すことによりスペースを確保できるから、架設機構を分割して橋桁両側で架設作業を行う。このようにすれば、従来のようなトラベルクレーンを用いる場合に比べ、架設作業を容易かつ効率的に行うことができる。
【0032】
また、請求項15にかかる橋梁の架設装置は、橋桁を構成する橋桁部材を橋脚上まで運び上げるクレーンと、複数の主桁からなり、立設した橋脚および/または既設の橋桁に沿って移動する分割可能な架設機構と、架設機構上を移動すると共に橋脚上まで運び上げた前記橋桁部材を橋桁ブロックに組み立てられる前の単材のまま吊り上げ、かつ吊り上げた前記橋桁部材を既設の橋桁端部よりも当該橋桁の延設する方向において当該既設の橋桁端部に継ぎ足す位置に下ろす揚重設備と、を備えたものである。
【0033】
この橋梁の架設装置では、まず、橋桁部材をクレーンにより橋桁上まで運び上げる。つぎに、この橋桁部材を揚重設備により吊り上げ、架設機構に沿って移動する。この橋桁部材を橋桁端部まで搬送したら、単材のまま順次継ぎ足して橋桁を架設する。つぎに、橋桁を架設することで作業スペースを確保できるから、架設機構を分割すると共に必要に応じて主桁を追加し、各架設機構を橋桁両端に移動する。そして、各架設機構を用いて前記同様に架設作業を行う。この橋梁の架設装置によれば、従来のようなトラベルクレーンを用いる場合に比べ、架設装置を簡略化、軽量化することができる。
【0034】
また、橋脚上に橋桁部材を運び上げるのは立設したクレーンに限られない。たとえば揚重設備により吊り上げるようにしてもよい(請求項16)。
【0035】
また、請求項17にかかる橋梁の架設装置は、上記橋梁の架設装置において、さらに、橋桁部材を載置すると共に橋脚および既設の橋桁上を移動する台車と、継ぎ足す橋桁の周囲に位置し架設機構と共に移動する作業足場と、を備えたものである。
【0036】
この架設装置では、まず、橋桁部材をクレーンなどにより橋脚上まで運び上げ、台車上に載置する。続いて、台車を揚重設備の下まで移動し、当該揚重設備により単材のまま橋桁部材を吊り上げる。つぎに、揚重設備により橋桁部材を搬送し、既設の橋桁端部に継ぎ足す。このとき、作業足場を利用することで作業を容易に行うことができる。この継ぎ足し後、架設機構を分割すると共に必要な主桁を追加し、各架設機構を既設橋桁端部まで移動させ、上記工程を繰り返す。
【0037】
【発明の実施の形態】
以下、この発明にかかる橋梁の架設方法および装置の実施の形態につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
【0038】
(実施の形態1)
図1および図2は、この発明の実施の形態1にかかる橋梁の架設装置であって、(a)は正面図、(b)は上面図、(c)は側面図を示す。この橋梁の架設装置100は、クレーン3と、架設機構11と、組立装置20とから構成されている。この橋梁の架設装置100では、まず、橋脚1とクレーン3とを予め立設しておき、続いて、クレーン3により地上の単材9bを作業スペース10aまで運び上げる。つぎに、組立装置20を用いて単材9bから橋桁ブロック9aを組み立て、当該橋桁ブロック9aを架設機構11により既設の橋桁9端部まで搬送する。そして、この橋桁ブロック9aを作業足場31上の作業員により位置決めして橋桁9の端部に継ぎ足す。この作業を順次行い橋梁の架設作業を完了する。以下に、橋梁の架設装置100および架設方法を詳細に説明する。
【0039】
(橋梁の架設装置)
図1および図2に示したクレーン3は、上記従来例のものと略同一であるが、そのワイヤー3aの下端に、単材9bを保持して吊り上げる吊具3bを設けた点が異なる。橋桁9上には、単材9bを組み立てるための作業スペース10aが設けられている。作業スペース10a上には、組立装置20が仮設されている。この作業スペース10aは、クレーン3の作業範囲内に収まるように位置すると共に橋脚架設後は床版としてそのまま使用する。また、地上には、上記従来例にて示した、単材を搬送する搬送用台車および搬送路が設置されている(図示省略)。
【0040】
図3は、図1および図2に示した架設機構であり、(a)は正面図、(b)は上面図である。この架設機構11は、機構本体11a、台車12および移動装置14を備えている。既設の橋桁9上面には移動レール15が敷設されている。機構本体11aは、移動レール15上に摺動台17を介して設置され、下部11b側に比べて上部11c側が左右に長い張出部11dを有する梁構造となる。台車12は、機構本体11aと同幅の平板構造である。この台車12は、機構本体11の上面に敷設した走行レール19上に設置され、当該機構本体11の張出部11d上を移動可能になっている。また、台車12下面には、4つの揚重設備13が備えられている。各揚重設備13は、走行レール19の内側に位置すると共にワイヤー下端に橋桁ブロック9aを吊るためのフック13aを設けている。
【0041】
図4は、図3に示した移動装置の拡大図である。移動装置14は、油圧シリンダーからなるタワージャッキ14aを駆動源としている。タワージャッキ14aの基端は機構本体11aの下部11bに軸支されており、他端のピストン側には移動レール15を拘持するクランプ14bが設けられている。また、機構本体11aの下部11bには、前記同様のクランプ14cが直接連結されている。クランプ14b、14cは、タワージャッキ14aの伸縮動作に応じて固定または開放を交互に行うから、タワージャッキ14aの動作と連動することで機構本体11aを移動させることができる。なお、移動装置14には、当該タワージャッキ14aのほか、駆動車輪方式、ウインチ方式などを用いることもできる。
【0042】
また、架設機構11には、当該架設機構11が移動レール15から浮き上がるのを防止する反力受け16が設けられている。図5は、この反力受けを示す構成図である。反力受け16は、架設機構11側にボルト16dで連結した上連結部16bと、移動レール115側に取り付けた下連結部16aとをピン16cで連結し、ボルト16dで締め付けるようにした構成である。上連結部16bは、機構本体11aの下部11b両端に設けられている。一方、下連結部16aは移動レール15に沿って設けられており、その構造は、ピン16cを通す長穴を複数穿設した帯状のものであってもよいし、橋桁9上の必要な部位のみに設けるような複数の矩形板状のものであってもよい。この反力受け16は、橋桁ブロック9aを既設の橋桁9に取り付ける際、架設機構11に作用する転倒モーメントに基づく反力を支持し、当該架設機構11の浮き上がりを防止する。
【0043】
また、機構本体11aには移動ガイド18が設けられている。図6は、移動ガイドを示す説明図である。移動ガイド18は、機構本体11aの下部11b両側に二条設けられており、移動レール15に対して微少な隙間を保ちつつ機構本体11aのガイドを行う。なお、移動ガイド18は、かかるレール状ではなく、先端が鍵状になったブロック形状であってもよい。
【0044】
図7および図8は、図2に示した組立装置であり、(a)は正面図、(b)は上面図、(c)は側面図である。組立装置20は、基部20dを支点とし起き上がるように回動する複数の支持部材20aを有する。この支持部材20aは、橋脚9上の作業スペース10a上に対向配置されている。同図(a)では、支持部材20aが起立して単材9c、9dを支持している状態を示し、同図(b)では、支持部材20aが寝た状態を示す。
【0045】
この組立装置20では、同図(c)に示すように、まず、クレーン3によって作業スペース10a上に単材9b、9c、9d、9eを運び込み、底部となる単材9bを受け台20c上に載せておく。続いて、側面となる単材9c、9dを支持部材20aに突設した支持部20dに載せ、当該単材9c、9dを係止した状態で支持部材20aを起立させる。つぎに、上部になる単材9eを起立させた単材9c、9d上に載せ、各単材9b〜9eを溶接すると共に支持部材20aによる係止を解く。これにより橋桁ブロック9aが完成する。
【0046】
(橋梁の架設方法)
図9は、橋梁の架設方法を示す説明図である。まず、同図(a)に示すように、クレーン3を立設し、当該クレーン3を用いて橋脚1を建設する。あるいは、別の方法で建設された橋脚1の近傍にクレーン3を立設する。続いて、クレーン3を用いて橋脚1上に橋桁9および作業スペース10aを敷設すると共に当該橋桁9上に移動レール15を敷設する。つぎに、クレーン3を用いて梁部材や台車12などを作業スペース10a上まで運び上げ、架設機構11を組み立てる。さらに、支持部材などを運び上げて作業スペース10a上にて組立装置を組み立てる。
【0047】
つぎに、クレーン3により単材9b〜9eを順次運び上げ、組立装置を用いて橋桁ブロック9aを組み立てる。組み立てた橋桁ブロック9aは、架設機構11の揚重設備により吊り上げる。ここで、転倒モーメントが発生しないよう、橋桁ブロック9aは機構本体11の中央部で吊り上げるようにする。そして、同図(b)に示すように、移動装置14によって架設機構11を橋桁右端まで移動させる。架設機構11の位置が決まったら、反力支持のため当該架設機構11の適所(架設側と反対側)と既設の橋桁9とを連結する。この連結は、連結金具およびワイヤーなどで構成した連結機構11eにより行う。
【0048】
架設機構11を橋桁9右端に固定したら、今度は張出部11d上の台車12を右方向に走行させ、橋桁ブロック9aを架設中の橋桁9端部に搬送する。続いて、同図(c)に示すように、揚重設備13を操作して橋桁ブロック9aを降下させる。橋桁ブロック9aは、既設の橋桁9先端に設けた足場(図示省略)上の作業員により位置決めされ、既設の橋桁9に継ぎ足される。また、当該継ぎ足された橋桁9上には、架設機構11によってさらに移動レール15が新設される。
【0049】
また、上記同様の手順により、橋桁左側においても橋桁ブロック9aの継ぎ足しを行う(同図(d)〜(f))。このように、橋桁9の両端に対して交互に橋桁ブロック9aを継ぎ足すことで、左右のバランスを考慮しつつ架設作業を進める。一方、この橋桁9の隣でも上記同様の方法によって橋桁9を延設する作業が進んでおり、隣接する橋桁9が一致したところで両橋桁9を接合するようにする。この後、架設機構11を用いて橋桁9のブロック中央部から移動レール15を撤去しつつ、順次床版(図示省略)を打設する。これにより、橋桁9の架設が終了する。
【0050】
以上の橋梁の架設装置100および方法によれば、従来工法のようにベントを仮設する必要がないから、深い谷、流量の多い河川、交通量の多い道路などにおける橋梁の架設を容易に行えると共に長大ブロックの橋梁を経済的に建設することができる。また、単材9b〜9eなどの運び上げに上記クレーン3を最大限活用すると共に、橋脚9上の作業スペース10a上で橋桁ブロック9aの組み立てを行うようにしているので、架設作業を能率よく行うことができる。さらに、架設機構11により、橋桁ブロック9aの運搬、位置決めおよび取り付けを行うようにしており、これらの作業は架設機構11内で行えるので、気象条件に左右されることがなく作業できる。このため、橋梁の架設作業がさらに能率的になる。
【0051】
また、架設機構11が梁構造であり、当該架設機構11に設置する機材が短ブロックおよび単機能であるため、架設機構11を簡略化および軽量化することができる。さらに、架設機構11の移動装置14に小型のものを使用でき、移動速度を上げることが可能になるから、作業能率が向上すると共に設備費も安くなる。これらの効果は、繰り返し作業が多い橋梁の架設作業に顕著に現われる。
【0052】
なお、上記実施の形態1では、単一の架設機構11を橋桁9上で左右交互に移動するようにしたが、左右別個に専用の架設機構を設けるようにしてもよい。このようにすれば、架設作業の能率をさらに向上させることができる。また、機構本体11aに対して風防を取り付けるようにすれば、さらに作業しやすくなる。
【0053】
(実施の形態2)
(橋梁の架設装置)
図10は、この発明の実施の形態2にかかる橋梁の架設装置であり、(a)は正面図、(b)は上面図である。この実施の形態2にかかる橋梁の架設装置200は、実施の形態1にかかる橋梁の架設装置100と略同一の構成であるが、台車を用いず、揚重設備13を機構本体11aに直接取り付けた点に特徴がある。その他の構成は実施の形態1と同様であるから説明を省略する。揚重設備13は、張出部11dの左右端およびその近傍に複数取り付けられている。台車は省略されているから、張出部11d上の走行レールは不用である。
【0054】
また、機構本体11aにはガイドローラが設けられている。図11は、ガイドローラを示す説明図である。ガイドローラ32は、機構本体11aの下部11b両側に取り付けた2組のローラ32aから構成されている。ローラ形状は、円錐台形状になっており橋桁9上の移動レール15を挟持している。これにより、機構本体11aをガイドすると共に転倒モーメント(浮き上がり)を支持することができる。なお、実施の形態1において、上記移動ガイド18の代わりに、このガイドローラ32を用いるようにしてもよい。
【0055】
(橋梁の架設方法)
つぎに、橋梁の架設方法について説明する。図12は、この橋梁の架設方法を示す説明図であって、(a)は正面図、(b)は上面図を示す。まず、実施の形態1と同様に橋脚1上に橋桁9を設置し、この橋桁9上に移動レール15を敷設する。また、橋脚1上に作業スペース10aを設置すると共に当該作業スペース10a上に組立装置(図示省略)を仮設する。
【0056】
続いて、クレーン3で単材(図示省略)を運び上げ、組立装置によって作業スペース10a上で橋桁ブロック9aを組み立てる。つぎに、架設機構11を移動レール15に沿って左側に移動させ、張出部11dの右端に設けた揚重設備13を橋桁ブロック9a上に位置させる(同図における位置A)。この位置Aにて、揚重設備13により橋桁ブロック9aを吊り上げる。ここで、橋桁ブロック9aの重量により機構本体11に転倒モーメントが発生するが、前記ガイドローラ32により支持されているので、機構本体11が転倒することはない。
【0057】
橋桁ブロック9aを吊り上げたら、架設装置11を右側に移動させ、橋桁ブロック9aを既設の橋桁9右端まで搬送する(位置B)。続いて、揚重設備13を作動して橋桁ブロック9aを降下させる。既設の橋桁9端部には作業足場31が設置されており、作業員はこの作業足場31にて橋桁ブロック9aを位置決めし、継ぎ足す。
【0058】
一方、図示しないが、既設橋桁9の左端に橋桁ブロック9aを継ぎ足す場合も、上記同様の手順により行う。すなわち、作業スペース10a上で橋桁ブロック9aを組み立てておき、架設機構11を右側に移動することで張出部11dの左端に設けた揚重設備13を当該橋桁ブロック9a上に位置させる。つぎに、揚重設備13により橋桁ブロック9aを吊り上げ、架設機構11を左側に移動させる。そして、揚重設備13を作動して橋桁ブロック9aを降下させ、既設橋桁9の左端に継ぎ足す。このように、既設橋桁9の左右端に対して交互に橋桁ブロック9aを継ぎ足すことで、橋梁の架設を進める。
【0059】
以上、この橋梁の架設装置200および方法によれば、機構本体11aの左右端にそれぞれ揚重設備13を固定設置し、左端または右端の揚重設備13で橋桁ブロック9aを吊った状態で架設機構11を移動させ、当該橋桁ブロック9aを架設位置まで搬送するようにした。このため、実施の形態1のような台車や走行レールが不要になるから、架設機構11を簡略化、軽量化できる。自重が軽くなる結果、橋桁ブロック9aを吊って架設機構11の移動を容易に行うことができるなどの効果が得られる。
【0060】
なお、上記実施の形態2では、単一の架設機構11を橋桁9上で左右交互に移動するようにしたが、左右別個に専用の架設機構を設けるようにしてもよい。このようにすれば、架設作業の能率をさらに向上させることができる。また、機構本体11に対して風防を取り付けるようにすれば、さらに作業しやすくなる。
【0061】
(実施の形態3)
図13は、この発明の実施の形態3にかかる橋梁の架設装置を示す正面図である。この橋梁の架設装置300は、クレーン3と、2組の架設機構21A、21Bと、搬送台車33とから構成されている。この架設装置300では、橋脚1とクレーン3とを予め立設しておき、続いて、クレーン3により地上の単材9bを搬送台車33上まで運び上げる。つぎに、搬送台車33により単材9bを架設機構21A、21Bまで搬送する。そして、架設機構21A、21Bにより単材9bを既設の橋桁9端部まで搬送し、作業足場21bの作業員により位置決めしつつ当該単材9bを橋桁9の端部に継ぎ足してゆく。以下に、橋梁の架設装置300および架設方法を詳細に説明する。
【0062】
(橋梁の架設装置)
クレーン3には、吊り上げ用のワイヤー3aが設けられており、そのワイヤー3a下端には単材9bを保持して吊り上げる吊具3bが設けてある。搬送台車33は、橋脚1上に既設した橋桁9上面に設置され、クレーン3で運び上げられた単材9bを受け取って架設機構21A、21Bの所定位置まで搬送する。また、地上には、上記従来例にて示した、単材を搬送する搬送用台車および搬送路が設置されている(図示省略)。なお、単材9bは予めパネル組みされており、基本的には上・下フランジと側面のウェブ等からなる複数のパネル部材と斜材とから構成されている。
【0063】
図14は、図13に示した架設機構の正面図、図15は、図13に示した架設機構の側面図である。この架設機構21A、21Bは、橋桁9右側および橋桁9左側にそれぞれ設置され、各架設機構21A、21Bは、機構本体21a、移動装置28および台車22とから構成されている。機構本体21aは、梁構造であって、橋桁左右に長い張出部21cを上部側に有する。また、張出部21cの下方には、作業足場21bが設けられている。作業足場21bは、新たに継ぎ足す橋桁1・ブロックの周囲に設置され、外側には転落防止のワイヤー21dが張られている。
【0064】
移動装置28は、機構本体21aを既設の橋桁9上面に沿って移動させるものであり、その詳細は後述する。台車22は、複数の揚重設備23を下部に設けており、張出部21cの上面に敷設した走行レール30上に設置されている。各揚重設備23は、吊り上げ用のワイヤー下端にフックを有している。なお、図14において二点鎖線で示す機構本体の下部21eは、橋脚1に橋桁1ブロックを継ぎ足した後、移動させて取り付ける。
【0065】
図16は、移動装置の詳細を示す構成図である。この移動装置28は、既設の橋桁9上面に巻上装置29を移動自在に設置すると共に当該巻上装置29をロープ28cなどによって機構本体21aに連結し、巻上装置29のドラム29aと既設の橋桁9先端に設けた係止材28aとの間にワイヤー28bを張架した構成である。この移動装置28は、ドラム29aを回転させてワイヤー28bを巻き取ることにより、機構本体21aを橋桁9の上面に沿って移動させる。
【0066】
また、架設機構21A、21Bには、図17に示すように、移動動作をガイドする移動ガイド24および浮き上がりを防止する反力受け25が設けられている。図18に、移動ガイドの取り付け部位の詳細図を示す。移動ガイド24は、同図(a)および(b)に示すように、機構本体21aの下面と既設橋桁9の上面との間、および同図(a)および(c)に示すように、作業足場21bの床部と既設橋桁9の下面との間、に設置されている。反力受け25は、単材搬送時や取り付け作業時に作用する転倒モーメント(浮き上がり)を支持することで、機構本体21aの転倒を防止する。
【0067】
図19に、機構本体の下面と既設橋桁の上面に設けた、移動ガイドおよび反力受けの詳細構成図を示す。移動ガイド24は、同図(a)および(b)に示すように、回動する多数のガイドローラ24aと垂直ガイド24bとから構成されている。この移動ガイド24により、架設機構21A、21Bの移動動作を円滑かつ安全にガイドすることができる。また、反力受け25は、同図(a)および(c)に示すように、機構本体21aの下面とネジ嵌合した複数の締め付けボルト25bと、この締め付けボルト25bの頭部と係合すると共に既設の橋桁9上面に取り付けた所定広さの受圧板25aと、から構成される。この反力受け25を調節するには、まず、ジャッキ27により機構本体21aを少し押し上げ、ガイドローラ24を橋桁9上面から浮かせた状態にする。つぎに、締め付けボルト25bを締めて機構本体21a下面と橋桁9上面との間隔を固定する(反力支持状態にする)。これにより、作用する反力を分散して安定的に支持することができる。
【0068】
(橋梁の架設方法)
つぎに、この橋梁の架設方法について説明する。まず、実施の形態1と同様に、クレーン3を立設し、当該クレーン3を用いて橋脚1を建設する。あるいは、別の方法で建設された橋脚1の近傍にクレーン3を立設する。続いて、クレーン3を用いて橋脚1上に橋桁9を設置すると共に、クレーン3を用いて梁部材や台車22などを運び上げ、架設機構21A、21Bを組み立てる。架設機構21A、21Bは二つ組み立てて、橋桁9の左端および右端に設置することになる。はじめは橋桁9上のスペースが狭いため架設機構21Aを一つしか設置できないが、一方側に橋桁9を継ぎ足して当該架設機構21Aを橋桁9端部に移動させるようにすれば、さらにもう一つの架設機構21Bを組み立てることができる。
【0069】
また、組み立てた機構本体21aの張出部21c上面に、台車22を走行させる走行レール30を敷設すると共に当該走行レール30上に台車22を設置する。続いて、クレーン3により搬送台車33を運び上げ、橋桁1上面に設置する。つぎに、クレーン3により単材9b〜9eを順次運び上げ、搬送台車33上に載置して架設機構21A、21Bまで移送する。移送された単材9bは、揚重設備23により吊り上げられ、張出部21cの末端まで搬送される。続いて、揚重設備23を作動して単材9bを降下させると共に作業足場21b上で位置決めし、既設の橋桁9端部に順次取り付ける。
【0070】
図20は、単材を順次取り付けて橋桁1ブロックを継ぎ足す工程を示す説明図である。まず、上記のようにして、底部部材9b、側壁部材9c、9d、斜材9fおよび上部部材9eとなる単材を順次搬送する。続いて、底部部材9bを取り付ける(同図(a))。つぎに、側壁部材9c、9dを取り付け(同図(b)および(c))、最後に斜材9fおよび上部部材9eを取り付ける(同図(d))。これにより、橋桁1ブロックの継ぎ足しが完了する。橋桁1ブロックの継ぎ足しが完了したら、移動装置28を用いて架設機構21Aを新設の橋桁先端まで移動する。
【0071】
そして、上記手順を、左右のバランスを取りながら橋桁9の左右に対して並行に繰り返し行う。一方、この橋桁9の隣でも上記同様の方法によって橋桁9を延設する作業が進んでおり、隣接する橋桁9が一致したところで両橋桁9を接合するようにする。この後、既設の橋桁9上面に順次床版(図示省略)を打設して、橋梁の架設を終了する。
【0072】
以上、この橋梁の架設装置300および方法によれば、実施の形態1と略同様の効果が得られるほか、クレーン3で吊り上げた橋桁部材を単材9bのまま架設中の橋桁9先端まで搬送し、既設の橋桁9先端に順次取り付けるようにしたので、架設機構21A、21Bの簡略化および軽量化を図ることができる。また、架設機材が小型化するから、それだけ設備費が安くなる。さらに、左右橋桁9に専用の架設機構21A、21Bを配置したので作業能率を向上できる。なお、機構本体21aおよび作業足場21bに風防を設けるようにすれば、架設作業をより能率的に行うことができる。
【0073】
(実施の形態4)
(橋梁の架設装置)
図21は、この発明の実施の形態4にかかる橋梁の架設装置であり、(a)は正面図、(b)は側面図、(c)は上面図を示す。この架設装置400は、クレーン53および架設機構(ワーゲン)34とから構成されている。クレーン53には、吊り上げ用のワイヤー53aが設けられており、そのワイヤー下端には単材9bを保持して吊り上げる吊具(図示省略)が設けてある。架設機構34は、複数の主桁36a、36b、37a、38aと、主桁36a、36b、37a、38a上を走行する台車42と、台車42に設けた複数の揚重設備42aとから構成されている。
【0074】
主桁36aは、底板36cおよび側板36dから構成され、当該底板36cの下面には既設の橋桁9上面に対する支持げた36eが複数突設してある。また、主桁36aの後方には、転倒モーメントを支持する反力受け43が設けられている。反力受け43は、主桁36aの側板36dに渡した棒状のアップリフト止め43aを、ワイヤー43bを介して既設の橋桁9に連結する構造である。また、主桁36a、37a、38aの下方には、チェーンブロック44を介して前方足場39aおよび後方足場39cが吊り取り付けられている。当該前方足場39aはトラス構造になる。さらに、主桁36aの上端縁には走行レール45が敷設されており、この走行レール45上に台車42が設置されている。
【0075】
なお、架設の初期ステップでは、橋桁9上に十分なスペースがないため、同図に示すような1組の架設機構34を設置する。また、張り出し架設が進行して橋桁9上のスペースが十分な広さになったとき、図22に示すように、主桁36a、36bで分割すると共に新たな主桁37b、38bを追加して2組の架設機構34A、34Bとする(同図において、(a)は正面図、(b)は側面図、(c)は上面図を示す)。架設機構34Bの主桁36b、37b、38bの下方には、チェーンブロック44を介して前方足場39bおよび後方足場39dが吊り取り付けられている。また、各架設機構34A、34Bは、既設の橋桁9上を移動可能である。
【0076】
(橋梁の架設方法)
つぎに、橋梁の架設方法について説明する。まず、図23に示すように、橋脚近傍に設置したクレーン53により、架設機構34Aの主桁36a、主桁36b、主桁37a、主桁38aを設置し、主桁37a、主桁38aに前方足場39aを15tfの吊りチェーンブロック44および20tfの吊りチェーンブロック44により取り付ける(同図において、(a)は正面図、(b)は側面図を示す)。
【0077】
つぎに、図24に示すように、クレーン53により単材である底部部材9bを運び上げて主桁36a、37aの底板上に載せ、揚重設備42aにより吊り上げる。続いて、台車42を主桁上に沿って移動させ、橋桁9端部にて底部部材9bを前方足場39a上に降下させる(同図において、(a)は正面図、(b)は側面図を示す)。そして、この架設機構34A内にて底部部材9bを位置決めし、既設の橋桁9端部に溶接する。
【0078】
続いて、図25に示すように、上記同様にして側壁部材9c(同図(a))、斜材部材9d(同図(b))および上部部材9e(同図(c))を搬送し、これらを橋桁9の端部に対して順次溶接する。これにより、橋桁1ブロックの架設が完了する。なお、上記同様に前記下部部材9b、側壁部材9c、斜材部材9dおよび上部部材9eを搬送し、これらを架設機構34A内にて箱桁に組み立て、既設の橋桁9に接合するようにしてもよい(図示省略)。また、これらの部材9a〜9eは、揚重設備42aのワイヤー長を調整することによって姿勢制御しつつ接合あるいは組み立てられる。
【0079】
橋桁1ブロックの継ぎ足しが完了すると、図26に示すように、橋桁1ブロック分だけ架設機構34Aを前進させる(同図において、(a)は正面図、(b)は側面図を示す)。さらに、図27に示すように、クレーン53を用いて主桁37b、38bを運び上げ、これを組み立てて架設機構34Aを延長する(同図において、(a)は正面図、(b)は側面図、(c)は上面図を示す)。
【0080】
続いて、たとえば図28に示すように、橋桁9を2ブロック継ぎ足すことで橋桁9上のスペースが十分に広くなったとき、架設機構34Aを主桁36a、主桁37a、主桁38a(架設機構34A)と、主桁36b、主桁37b、主桁38b(架設機構34B)との二つに分割し、橋桁9の左右両側に設置する(同図において(a)は正面図、(b)は側面図、(c)は上面図を示す)。これ以後は、上記同様の手順により橋桁両側にて架設作業を進めて行く。
【0081】
以上、この橋梁の架設装置400および方法によれば、複数の主桁36aを用いて部材を組み立て、橋桁9上のスペースが確保できたとき、主桁36〜38を分割して橋桁両側に移動設置し、架設作業を進めるようにしたので、架設機構34の簡略化および軽量化を図ることができる。また、架設機材が小型化するから、それだけ設備費が安くなる。さらに、左右橋桁に専用の架設機構34A、34Bを配置したので作業能率を向上できる。なお、作業足場に風防を設けるようにすれば、架設作業をより能率的に行うことができる。
【0082】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明にかかる橋梁の架設方法(請求項1)によれば、橋脚を立設した後、橋桁ブロックを構成する橋桁部材を橋脚上まで運んでおき、この橋脚上にて橋桁ブロックを組み立ててから、橋脚上の当該橋桁ブロックを橋桁に支持された揚重設備により吊り上げ、当該揚重設備と共に当該橋桁に沿って移動することで当該橋桁上で橋桁ブロックを既設の橋桁端部よりも当該橋桁の延設する方向まで搬送し、当該揚重設備により橋桁ブロックを当該既設の橋桁端部に継ぎ足す位置に下ろし、当該既設の橋桁端部に橋桁ブロックを継ぎ足すことで橋梁を架設している。このため、架設作業の能率が向上する。
【0083】
また、この発明にかかる橋梁の架設方法(請求項2)によれば、さらに、前記揚重設備は、前記揚重設備の支持梁構造と共に移動するようにした。このため、天候に左右されず橋梁の架設を容易に行うことができるから、架設作業の能率が向上する。
【0084】
また、この発明にかかる橋梁の架設方法(請求項3)によれば、橋脚上に所定広さの作業スペースを仮設すると共にこの作業スペース上に橋桁部材の組立装置を設け、当該組立装置を用いて前記作業スペース上で橋桁ブロックを組み立てるようにした。このため、橋桁ブロックを容易に組み立てられるから、架設作業の能率が向上する。
【0085】
また、この発明にかかる橋梁の架設装置(請求項4)によれば、橋桁を構成する橋桁部材を橋脚上まで運び上げるクレーンと、橋脚上にて組み立てた橋脚上の橋桁ブロックを吊り上げ、かつ吊り上げた橋桁ブロックを既設の橋桁端部よりも当該橋桁の延設する方向において既設の橋桁端部に継ぎ足す位置に下ろす揚重設備を有し、当該揚重設備により橋桁ブロックを当該橋桁上に吊り上げて、立設した橋脚および既設の橋桁に沿って移動する梁構造の架設機構とを備えた。このため、仮設ベントや斜ベントを用いることなく橋梁の架設をすることができるから、構造の簡略化および軽量化を図ることができる。また、橋脚上に橋桁部材を吊し上げるのは立設したクレーンに限られない(請求項5)。
【0086】
また、この発明にかかる橋梁の架設装置(請求項6)によれば、架設機構の梁構造上部を前記橋桁の延設方向の一方側および/または他方側に張り出し、梁構造の上部に沿って揚重設備を移動させるようにしたので、橋桁ブロックを容易に継ぎ足すことができる。
【0087】
また、この発明にかかる橋梁の架設装置(請求項7)によれば、架設機構の梁構造上部を前記橋桁の延設方向の一方側および/または他方側に張り出し、梁構造の上部両端に揚重設備を固定するようにしたので、橋桁ブロックを容易に継ぎ足すことができる。
【0088】
また、この発明にかかる橋梁の架設装置(請求項8)によれば、橋脚上に所定広さを有する作業スペースを設け、この作業スペース上に前記橋桁を構成する橋桁部材を組み立てる組立装置を設けたので、橋桁ブロックを容易に組み立てることができる。
【0089】
また、この発明にかかる橋梁の架設方法(請求項9)によれば、橋脚上まで運搬した橋桁部材を揚重設備によって吊り上げ、この揚重設備を揚重設備の支持梁構造に沿って移動することで既設の橋桁端部よりも橋桁の延設する方向まで橋桁部材を搬送して、揚重設備により橋桁部材を既設の橋桁端部に継ぎ足す位置に下ろし、単材のまま順次継ぎ足すようにした。このため、架設作業を簡単に行うことができるから、架設作業の能率を向上させることができる。
【0090】
また、この発明にかかる橋梁の架設装置(請求項10)によれば、架設機構を梁構造にし、当該架設機構および揚重設備によって橋桁部材を搬送するようにしているため、従来のようなトラベルクレーンを用いる場合に比べ、架設装置を簡略化、軽量化することができる。また、橋脚上に橋桁部材を吊し上げるのは立設したクレーンに限られない(請求項11)。
【0091】
また、この発明にかかる橋梁の架設装置(請求項12)では、架設機構を梁構造にし、当該架設機構および揚重設備によって橋桁部材を搬送するようにしているため、上記同様、架設装置を簡略化、軽量化することができる。また、台車を用いること、作業足場を利用することにより、架設作業を容易に行うことができるようになる。
【0092】
また、この発明にかかる橋梁の架設方法(請求項13)によれば、複数の主桁から構成した架設機構により橋桁部材を継ぎ足し、ある程度の作業スペースが確保できたら架設機構を分割して橋桁側の架設を進めるようにしたので、架設作業を容易かつ効率的に行うことができる。
また、この発明にかかる橋梁の架設方法(請求項14)によれば、さらに、分割される架設機構に新たな主桁を追加するようにしたので、架設作業を容易かつ効率的に行うことができる。
【0093】
また、この発明にかかる橋梁の架設装置(請求項15)によれば、橋桁を構成する橋桁部材を橋脚上まで運び上げるクレーンと、複数の主桁からなり、立設した橋脚および/または既設の橋桁に沿って移動する分割可能な架設機構と、架設機構上を移動すると共に橋脚上まで運び上げた前記橋桁部材を橋桁ブロックに組み立てられる前の単材のまま吊り上げ、かつ吊り上げた前記橋桁部材を既設の橋桁端部よりも当該橋桁の延設する方向において当該既設の橋桁端部に継ぎ足す位置に下ろす揚重設備とから構成されているので、架設装置を簡略化、軽量化することができる。また、橋脚上に橋桁部材を運び上げるのは立設したクレーンに限られない(請求項16)。
【0094】
また、この発明にかかる橋梁の架設装置(請求項17)によれば、橋桁部材を載置すると共に橋脚および既設の橋桁上を移動する台車と、継ぎ足す橋桁の周囲に位置し架設機構と共に移動する作業足場とを備えたので、架設作業を容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1にかかる橋梁の架設装置を示す説明図である。
【図2】この発明の実施の形態1にかかる橋梁の架設装置を示す説明図である。
【図3】図1および図2に示した架設機構を示す説明図である。
【図4】図3に示した移動装置を示す拡大図である。
【図5】図3に示した反力受けを示す構成図である。
【図6】移動ガイドを示す説明図である。
【図7】図2に示した組立装置を示す説明図である。
【図8】図2に示した組立装置を示す説明図である。
【図9】実施の形態1にかかる橋梁の架設方法を示す説明図である。
【図10】この発明の実施の形態2にかかる橋梁の架設装置を示す説明図である。
【図11】ガイドローラを示す説明図である。
【図12】実施の形態2にかかる橋梁の架設方法を示す説明図である。
【図13】この発明の実施の形態3にかかる橋梁の架設装置を示す正面図である。
【図14】図13に示した架設機構を示す正面図である。
【図15】図13に示した架設機構を示す側面図である。
【図16】図14に示した移動装置を示す詳細構成図である。
【図17】移動ガイドおよび反力受けの位置を示す説明図である。
【図18】移動ガイドの取り付け部位を示す詳細図である。
【図19】この発明の実施の形態4にかかる橋梁の架設装置を示す説明図である。
【図20】単材を順次取り付けて橋桁1ブロックを継ぎ足す工程を示す説明図である。
【図21】この発明の実施の形態4にかかる橋梁の架設装置を示す説明図である。
【図22】この発明の実施の形態4にかかる橋梁の架設装置を示す説明図である。
【図23】実施の形態4にかかる橋梁の架設方法を示す説明図である。
【図24】実施の形態4にかかる橋梁の架設方法を示す説明図である。
【図25】実施の形態4にかかる橋梁の架設方法を示す説明図である。
【図26】実施の形態4にかかる橋梁の架設方法を示す説明図である。
【図27】実施の形態4にかかる橋梁の架設方法を示す説明図である。
【図28】実施の形態4にかかる橋梁の架設方法を示す説明図である。
【図29】従来における橋梁の架設方法を示す一例を示す説明図である。
【符号の説明】
100 架設装置
1 橋脚
3 クレーン
9 橋桁
9a 橋桁ブロック
9b、9c、9d、9e 単材
10a 作業スペース
11 架設機構
11a 機構本体
11d 張出部
12 台車
13 揚重設備
14 移動装置
14a タワージャッキ
14b、14c クランプ
15 移動レール
16 反力受け
17 摺動台
18 移動ガイド
19 走行レール
20 組立装置
20a 支持部材
31 作業足場

Claims (17)

  1. 橋脚を立設した後、橋桁ブロックを構成する橋桁部材を橋脚上まで運んでおき、この橋脚上にて橋桁ブロックを組み立ててから、橋脚上の当該橋桁ブロックを橋桁に支持された揚重設備により吊り上げ、当該揚重設備と共に当該橋桁に沿って移動することで当該橋桁上で橋桁ブロックを既設の橋桁端部よりも当該橋桁の延設する方向まで搬送し、当該揚重設備により橋桁ブロックを当該既設の橋桁端部に継ぎ足す位置に下ろし、当該既設の橋桁端部に橋桁ブロックを継ぎ足すことで橋梁を架設することを特徴とする橋梁の架設方法。
  2. さらに、前記揚重設備は、前記揚重設備の支持梁構造と共に移動することを特徴とする請求項1に記載の橋梁の架設方法。
  3. さらに、前記橋脚上に所定広さの作業スペースを仮設すると共にこの作業スペース上に橋桁部材の組立装置を設け、当該組立装置を用いて前記作業スペース上で橋桁ブロックを組み立てるようにしたことを特徴とする請求項1または2に記載の橋梁の架設方法。
  4. 橋桁を構成する橋桁部材を橋脚上まで運び上げるクレーンと、橋脚上にて組み立てた橋脚上の橋桁ブロックを吊り上げ、かつ吊り上げた橋桁ブロックを既設の橋桁端部よりも当該橋桁の延設する方向において既設の橋桁端部に継ぎ足す位置に下ろす揚重設備を有し、当該揚重設備により橋桁ブロックを当該橋桁上に吊り上げて、立設した橋脚および既設の橋桁に沿って移動する梁構造の架設機構と、を備えたことを特徴とする橋梁の架設装置。
  5. 橋脚上にて組み立てた橋脚上の橋桁ブロックを吊り上げ、かつ吊り上げた橋桁ブロックを既設の橋桁端部よりも当該橋桁の延設する方向において既設の橋桁端部に継ぎ足す位置に下ろす揚重設備を有し、当該揚重設備により橋桁ブロックを当該橋桁上に吊り上げて、立設した橋脚および既設の橋桁に沿って移動する梁構造の架設機構を備えたことを特徴とする橋梁の架設装置。
  6. さらに、前記架設機構は、梁構造の上部が前記橋桁の延設方向の一方側および/または他方側に張り出しており、前記揚重設備は、前記梁構造の上部に沿って移動することを特徴とする請求項4または5に記載の橋梁の架設装置。
  7. さらに、前記架設機構は、梁構造の上部が前記橋桁の延設方向の一方側および/または他方側に張り出しており、前記揚重設備は、前記梁構造の上部端に固定されていることを特徴とする請求項4または5に記載の橋梁の架設装置。
  8. さらに、橋脚上に所定広さを有する作業スペースと、作業スペース上に設けられ前記橋桁を構成する橋桁部材を組み立てる組立装置とを備えたことを特徴とする請求項4〜7のいずれか一つに記載の橋梁の架設装置。
  9. 橋脚を立設した後、橋桁ブロックを構成する橋桁部材を橋脚上まで運んでおき、これに続いて橋脚上まで運んだ当該橋桁部材を揚重設備により吊り上げ、当該揚重設備を当該揚重設備の支持梁構造に沿って移動することで既設の橋桁上で前記橋桁部材を当該既設の橋桁端部よりも当該橋桁の延設する方向まで搬送し、当該揚重設備により前記橋桁部材を当該既設の橋桁端部に継ぎ足す位置に下ろし、当該既設の橋桁端部に橋桁部材を橋桁ブロックに組み立てられる前の単材のまま順次継ぎ足すことを特徴とする橋梁の架設方法。
  10. 橋桁を構成する橋桁部材を橋脚上まで運び上げるクレーンと、立設した橋脚および既設の橋桁に沿って当該橋脚および既設の橋桁上を移動すると共に上部が張り出している梁構造の架設機構と、架設機構上を移動すると共に橋脚上まで運び上げた前記橋桁部材を橋桁ブロックに組み立てられる前の単材のまま当該橋桁上に吊り上げ、かつ吊り上げた前記橋桁部材を既設の橋桁端部よりも当該橋桁の延設する方向において当該既設の橋桁端部に継ぎ足す位置に下ろす揚重設備と、を備えたことを特徴とする橋梁の架設装置。
  11. 立設した橋脚および既設の橋桁に沿って当該橋脚および既設の橋桁上を移動すると共に上部が張り出している梁構造の架設機構と、架設機構上を移動すると共に橋脚上まで吊り上げた橋桁部材を橋桁ブロックに組み立てられる前の単材のまま当該橋桁上に吊り上げ、かつ吊り上げた前記橋桁部材を既設の橋桁端部よりも当該橋桁の延設する方向において当該既設の橋桁端部に継ぎ足す位置に下ろす揚重設備と、を備えたことを特徴とする橋梁の架設装置。
  12. さらに、吊り上げた橋桁部材を載置すると共に橋脚および既設の橋桁上を移動する台車と、継ぎ足す橋桁の周囲に位置し架設機構と共に移動する作業足場と、を備えたことを特徴とする請求項10または11に記載の橋梁の架設装置。
  13. 橋脚を立設した後、はじめに、橋脚上に複数の主桁からなる分割可能な架設機構を一体化して設置しておき、橋桁部材を橋桁上まで吊り上げる工程、この吊り上げた橋桁部材を揚重設備により吊り上げる工程、当該揚重設備を架設機構に沿って移動することで当該橋桁上で前記橋桁部材を既設の橋桁端部よりも当該橋桁の延設する方向まで搬送する工程、当該揚重設備により前記橋桁部材を当該既設の橋桁端部に継ぎ足す位置に下ろす工程、当該既設の橋桁端部に橋桁部材を橋桁ブロックに組み立てられる前の単材のまま順次継ぎ足す工程を経た後、そのつぎに、前記架設機構を分割することで橋桁上に二つの架設機構を形成し、各架設機構を用いて上記工程を繰り返すことを特徴とする橋梁の架設方法。
  14. さらに、分割される前記架設機構に新たな主桁を追加することを特徴とする請求項13に記載の橋梁の架設方法。
  15. 橋桁を構成する橋桁部材を橋脚上まで運び上げるクレーンと、複数の主桁からなり、立設した橋脚および/または既設の橋桁に沿って移動する分割可能な架設機構と、架設機構上を移動すると共に橋脚上まで運び上げた前記橋桁部材を橋桁ブロックに組み立てられる前の単材のまま吊り上げ、かつ吊り上げた前記橋桁部材を既設の橋桁端部よりも当該橋桁の延設する方向において当該既設の橋桁端部に継ぎ足す位置に下ろす揚重設備と、を備えたことを特徴とする橋梁の架設装置。
  16. 複数の主桁からなり、立設した橋脚および/または既設の橋桁に沿って移動する分割可能な架設機構と、架設機構上を移動すると共に橋脚上まで運び上げた橋桁部材を橋桁ブロックに組み立てられる前の単材のまま吊り上げ、かつ吊り上げた前記橋桁部材を既設の橋桁端部よりも当該橋桁の延設する方向において当該既設の橋桁端部に継ぎ足す位置に下ろす揚重設備と、を備えたことを特徴とする橋梁の架設装置。
  17. さらに、橋桁部材を載置すると共に橋脚および既設の橋桁上を移動する台車と、継ぎ足す橋桁の周囲に位置し架設機構と共に移動する作業足場と、を備えたことを特徴とする請求項15または16に記載の橋梁の架設装置。
JP19107699A 1999-07-05 1999-07-05 橋梁の架設方法および装置 Expired - Fee Related JP4489872B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP19107699A JP4489872B2 (ja) 1999-07-05 1999-07-05 橋梁の架設方法および装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP19107699A JP4489872B2 (ja) 1999-07-05 1999-07-05 橋梁の架設方法および装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001020225A JP2001020225A (ja) 2001-01-23
JP4489872B2 true JP4489872B2 (ja) 2010-06-23

Family

ID=16268475

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP19107699A Expired - Fee Related JP4489872B2 (ja) 1999-07-05 1999-07-05 橋梁の架設方法および装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4489872B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101373098B1 (ko) * 2011-08-02 2014-03-12 (유)하남종합건설 복합 트러스 에프씨엠 교량시공장치 및 이를 이용한 복합 트러스 에프씨엠 교량시공방법

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101243776B1 (ko) 2011-11-18 2013-03-15 태광중건설 주식회사 열악한 런칭장 조성 조건에서의 교량 연속압출시공방법 적용을 위한 상부구조물 압출장치 및 이를 이용한 교량의 연속압출시공방법
CN102493353B (zh) * 2011-12-23 2014-11-05 中铁大桥局股份有限公司 桥梁施工中大型设备的起吊方法及墩顶提升吊架
CN102817321B (zh) * 2012-08-07 2014-10-29 中铁十二局集团有限公司 架桥机机组调头台车
CN103046471A (zh) * 2012-12-31 2013-04-17 中铁十七局集团第三工程有限公司 架桥机场内调头方法
JP6986892B2 (ja) * 2017-08-04 2021-12-22 大成建設株式会社 片持ち張り出し作業車の撤去工法
CN114319079B (zh) * 2022-01-14 2023-08-01 江苏沪宁钢机股份有限公司 一种公路桥和铁路桥上下双层钢桥落梁结构及其落梁方法

Family Cites Families (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5968401A (ja) * 1982-10-08 1984-04-18 日本通運株式会社 Pc桁の布設工法
JPS60258311A (ja) * 1984-06-01 1985-12-20 株式会社 間組 高架構造物の施工方法
JPH0678602B2 (ja) * 1987-02-25 1994-10-05 株式会社宮地鐵工所 橋梁の架設装置
JPH01310002A (ja) * 1988-06-06 1989-12-14 Miyaji Tekkosho:Kk 橋梁の架橋工法およびその装置
JP2690345B2 (ja) * 1989-02-15 1997-12-10 株式会社三井三池製作所 橋梁の架設工法及びその装置
JP2994935B2 (ja) * 1993-10-06 1999-12-27 三菱重工業株式会社 橋梁張出し架設工法及びその装置
JPH10195826A (ja) * 1997-01-09 1998-07-28 Japan Steel & Tube Constr Co Ltd 橋梁架設工法とその装置
JPH10195827A (ja) * 1997-01-13 1998-07-28 Taisei Corp 橋梁におけるpcブロックの架設装置とその架設方法
JPH10219626A (ja) * 1997-02-13 1998-08-18 Taisei Corp 橋梁の架設用移動式型枠支保工装置とその移動施工方法
JP4264470B2 (ja) * 1997-02-19 2009-05-20 株式会社横河ブリッジ 橋桁部材の架設方法および架設装置
JP3146172B2 (ja) * 1997-03-25 2001-03-12 オリエンタル建設株式会社 張設ケーブルを利用した橋梁の構築工法
JPH1121820A (ja) * 1997-07-08 1999-01-26 Kumagai Gumi Co Ltd 張出し架設工法の鉄筋組立方法及びそれに使用する移動式作業車

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101373098B1 (ko) * 2011-08-02 2014-03-12 (유)하남종합건설 복합 트러스 에프씨엠 교량시공장치 및 이를 이용한 복합 트러스 에프씨엠 교량시공방법

Also Published As

Publication number Publication date
JP2001020225A (ja) 2001-01-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
WO2021078310A1 (zh) 路桥预制小箱梁式隐盖梁临时支承体系的拆除施工方法及其工装
JP4872940B2 (ja) 橋梁の架設装置ならびに床版の架設方法および橋梁の架設方法
WO1996005375A9 (en) Construction of large structures by robotic crane placement of modular bridge sections
WO1996005375A1 (en) Construction of large structures by robotic crane placement of modular bridge sections
JP4264470B2 (ja) 橋桁部材の架設方法および架設装置
CN111139743A (zh) 提高公路梁架梁速度的方法及龙门吊的安装方法
JPH0841828A (ja) 橋桁架設装置
CN110468743B (zh) 一种用于旧桥墩帽改造的移动式吊架及施工方法
JP4489872B2 (ja) 橋梁の架設方法および装置
CN108396749B (zh) 一种基坑内钢支撑的安装系统以及安装方法
CN103821084B (zh) 梁底作业设备及梁底作业方法
JP3150572B2 (ja) 橋梁架設装置
JP4962252B2 (ja) 橋梁の架設工法および架設装置
CN110316662B (zh) 一种大跨度门式起重机安装施工方法
JP2001248161A (ja) 法面へのコンクリートブロックの据え付け方法およびコンクリートブロック据え付け用の台車ならびに装置
JP4353343B2 (ja) 大型昇降ステージとこれを用いた揚重方法および逆打工法
CN213925880U (zh) 一种钢箱叠合梁桥梁节段及桥面板架设装置
JPH10195826A (ja) 橋梁架設工法とその装置
JP2005307684A (ja) プレキャストコンクリート床板の敷設装置
JPH06272389A (ja) 仮設荷受けステージ
JPH11147690A (ja) 低空頭鉄筋建込装置
JPH0842153A (ja) 長尺鉄骨部材の建方方法及び鉄骨梁の接合仕口構造
JP4414806B2 (ja) 橋梁部材の吊持治具、橋梁部材の運搬据付け装置及び橋梁部材の運搬据付け方法
CN215101591U (zh) 用于暗挖施工的盾构机吊装结构
CN210885001U (zh) 一种钢横梁安装设备

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060705

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20060809

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20060824

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090105

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090721

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090831

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100330

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100401

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130409

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140409

Year of fee payment: 4

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees