JP2016222392A - 移動式クレーン及び移動式クレーンのブーム起立方法 - Google Patents

移動式クレーン及び移動式クレーンのブーム起立方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2016222392A
JP2016222392A JP2015109368A JP2015109368A JP2016222392A JP 2016222392 A JP2016222392 A JP 2016222392A JP 2015109368 A JP2015109368 A JP 2015109368A JP 2015109368 A JP2015109368 A JP 2015109368A JP 2016222392 A JP2016222392 A JP 2016222392A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
boom
jib
roller
hoisting
tip
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2015109368A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6128163B2 (ja
Inventor
高廣 岡
Takahiro Oka
高廣 岡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kobelco Cranes Co Ltd
Original Assignee
Kobelco Cranes Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kobelco Cranes Co Ltd filed Critical Kobelco Cranes Co Ltd
Priority to JP2015109368A priority Critical patent/JP6128163B2/ja
Publication of JP2016222392A publication Critical patent/JP2016222392A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6128163B2 publication Critical patent/JP6128163B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Abstract

【課題】脱索防止用ローラの破損及び巻上ロープの損傷を生じることなく、ブームの起立を円滑かつ迅速に行い得る移動式クレーンなどを提供する。【解決手段】移動式クレーンは、上部旋回体の前部に基端が起伏可能に連結されたブームと、このブームの先端に基端が起伏可能に連結されたジブと、このジブの先端に設けたシーブ10から巻上ロープ13を介して吊り下げられた吊フックを巻き上げ又は巻き下げる巻上ドラムと、前記ブームを起伏させるブーム起伏装置と、前記ジブを起伏させるジブ起伏装置とを備える。前記ジブの先端部50に、前記巻上ロープ13が前記シーブ10から外れるのを規制する脱索防止用ローラ61を設けるとともに、前記ブーム及び前記ジブを自力で起立させるとき前記巻上ロープ13が前記脱索防止用ローラ61に接触するのを阻止する保護ローラ90を設ける。【選択図】図4

Description

本発明は、移動式クレーン及び移動式クレーンのブーム起立方法に関し、特にブーム及びジブが共に起伏可能に設けられたラッフィング仕様のものに係わる。
従来、ラッフィング仕様の移動式クレーンとして、例えば特許文献1に記載されているように、下部走行体上に旋回可能に設けられた上部旋回体と、この上部旋回体の前部に基端が起伏可能に連結されたブームと、このブームの先端に基端が起伏可能に連結されたジブと、このジブの先端に設けたジブポイントシーブから巻上ロープを介して吊り下げられた吊フックを巻き上げ又は巻き下げる巻上ドラムと、前記ブームを起伏させる起伏ドラム等よりなるブーム起伏装置と、前記ジブを起伏させる起伏ドラム等よりなるジブ起伏装置とを備えたものは知られている。
そして、この種の移動式クレーンにおいて、前記ブーム及び前記ジブが地面上に倒伏した状態から自力で前記ブーム及び前記ジブを起立させるときには、先ず、前記ジブの先端に取り付けた車輪を地面に沿って前記下部走行体側に移動させながら前記ブームを所定角度にまで起立させる。続いて、前記吊フックを地面に置いたまま、前記巻上ロープにある程度負荷を掛けた状態でこの巻上ロープを繰り出しながら、前記ブームを前記所定角度以上に起立させるとともに、前記ジブを起立させる。そして、前記ブームが作業姿勢にまで起立した後、前記巻上ロープを巻き取り、前記吊フックを巻き上げていた。
ここで、前記ジブの先端部には、通常、前記巻上ロープが前記ジブポイントシーブから外れるのを規制する脱索防止用ローラが設けられているが、前記従来の自立方法でブームを起立させる場合には、ブームが作業姿勢にまで起立し、脱索防止用ローラに吊フックの負荷が掛からない状態になってから吊フックを巻き上げるため、脱索防止用ローラに大きな負荷が掛かることはない。
特開2012−116607号公報
ところが、大型の移動式クレーンの場合、巻上ロープが太くかつ重くなるため、巻上ロープを繰り出しながら、ブームを起立させると、巻上ロープが円滑に繰り出されず、巻上ドラム付近で巻上ロープが弛みを生じ、巻き取り時に乱巻きの原因になるという問題がある。
また一方、巻上ロープの繰り出しを行わずに、吊フックをジブポイントシーブから巻上ロープを介して吊り下げた状態でブームを起立させた場合、脱索防止用ローラに巻上ロープを通して吊フックの負荷が掛かり、脱索防止用ローラが破損したり、巻上ロープが損傷したりするという問題がある。
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、その課題は、巻上ロープの繰り出しを行わずに、吊フックをジブポイントシーブから巻上ロープを介して吊り下げた状態でブームを起立させた場合でも、脱索防止用ローラの破損及び巻上ロープの損傷を生じることなく、ブームの起立を円滑かつ迅速に行い得る移動式クレーン及び移動式クレーンのブーム起立方法を提供することにある。
前記の課題を解決するため、本発明は、移動式クレーンとして、下部走行体上に旋回可能に設けられた上部旋回体と、この上部旋回体の前部に基端が起伏可能に連結されたブームと、このブームの先端に基端が起伏可能に連結されたジブと、このジブの先端に設けたシーブから巻上ロープを介して吊り下げられた吊フックを巻き上げ又は巻き下げる巻上ドラムと、前記ブームを起伏させるブーム起伏装置と、前記ジブを起伏させるジブ起伏装置とを備えることを前提とする。そして、前記ジブの先端部に、前記巻上ロープが前記シーブから外れるのを規制する脱索防止用ローラを設けるとともに、前記ブーム及び前記ジブを自力で起立させるとき前記巻上ロープが前記脱索防止用ローラに接触するのを阻止する保護ローラを設ける構成にする。
このような構成では、巻上ロープの繰り出しを行わずに、吊フックをシーブから巻上ロープを介して吊り下げた状態でブームを起立させた場合でも、ジブの先端部に設けた保護ローラにより巻上ロープが脱索防止用ローラに接触することが阻止されるため、脱索防止用ローラが巻上ロープに接触して吊フックの負荷が掛かることはなく、脱索防止用ローラの破損及び巻上ロープの損傷を防止することができる。
ここで、前記ジブの先端部に、補助シーブを取り付けるための取付部材を設け、前記保護ローラは、前記取付部材の前記シーブ寄りの位置に取り付けることが好ましい。この場合、補助シーブ側(つまり取付部材側)は、ジブ側に比べてスペース的な余裕があるため、保護ローラを大径に設定したときでも保護ローラのスペースを容易に確保することができ、実施化を図る上で有利である。
また、前記保護ローラは、前記ジブの先端部の横幅寸法分軸方向に延びる支軸と、この支軸の外周にそれぞれ回転自在にかつ横並びに嵌合された複数のローラ体とを有することが好ましい。特に、前記各ローラ体の横幅寸法は、前記巻上ロープの直径よりも小さく設定することが好ましい。この場合、ブームの起立時に巻上ロープが脱索防止用ローラに接触することが保護ローラによって確実に阻止されることになり、作動の信頼性を高めることができる。
さらに、前記保護ローラの直径は、前記巻上ロープの直径の5倍以上に設定することが好ましい。この場合、保護ローラが巻上ロープに接触したときでも巻上ロープが折り曲げられることはなく、巻上ロープの損傷を防止することができる。
本発明のクローラクレーンのブーム起立方法は、前述した本発明の移動式クレーンを前提とする。そして、前記ブーム及び前記ジブが地面上に倒伏した状態から前記ジブの先端に取り付けた車輪を地面に沿って前記下部走行体側に移動させながら前記ブームを所定角度にまで起立させた後、前記ジブの先端を地面より離して前記ブームを前記所定角度以上に起立させるとき、前記巻上ロープを繰り出すことなく、前記吊フックを前記シーブから前記巻上ロープを介して吊り下げた状態で前記ブームを起立させる構成にする。
このような構成では、ブーム及びジブが地面上に倒伏した状態からジブの先端に取り付けた車輪を地面に沿って下部走行体側に移動させながらブームを所定角度にまで起立させた後、巻上ロープを繰り出すことなく、吊フックをシーブから巻上ロープを介して吊り下げた状態でブームを起立させるため、巻上ロープの繰り出し操作を省略することができ、その分ブームの起立を円滑かつ迅速に行うことができる。また、巻上ロープの繰り出し不良によって巻上ドラム付近に巻上ロープの弛みが生じることもない。
その上、ジブの先端部に設けた保護ローラにより巻上ロープが脱索防止用ローラに接触することが阻止されるため、脱索防止用ローラが巻上ロープに接触して吊フックの負荷が掛かることはなく、脱索防止用ローラの破損及び巻上ロープの損傷を防止することができる。
本発明の移動式クレーン及び移動式クレーンのブーム起伏方法によれば、巻上ロープの繰り出しを行わずに、吊フックをシーブから巻上ロープを介して吊り下げた状態でブームを起立させた場合でも、ジブの先端部に設けた保護ローラにより巻上ロープが脱索防止用ローラに接触することが阻止されるため、脱索防止用ローラが巻上ロープに接触して吊フックの負荷が掛かることはなく、脱索防止用ローラの破損及び巻上ロープの損傷を防止することができる。
しかも、巻上ロープの繰り出し操作を省略することができ、その分ブームの起立を円滑かつ迅速に行うことができる。また、巻上ロープの繰り出し不良によって巻上ドラム付近に巻上ロープの弛みが生じることもないので、実施化を容易に図ることができる。
図1は本発明の実施形態に係るクローラクレーンの作業時の状態を示す側面図である。 図2は前記クローラクレーンのブーム起立時の途中の状態を示す側面図である。 図3は図2のX領域の拡大図である。 図4は前記クローラクレーンのジブ先端部の構造を示す側面図である。 図5は図4のY方向から見た矢視図である。 図6は図5のZ−Z線における断面図である。 図7は前記ジブ先端部の構造を示す斜視図である。 図8は図5のD領域の拡大図である。 図9は前記クローラクレーンのブーム及びジブが地面上に倒伏した状態を示す側面図である。 図10は図9に示す状態からブームを少し起立させた状態を示す側面図である。
以下、本発明を実施するための形態である実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は本発明の一実施形態に係る移動式クレーンとしてのクローラクレーン1の全体構成を示す。クローラクレーン1は、クローラにより走行する下部走行体2と、下部走行体2上に旋回装置3を介在して設けられた上部旋回体4と、アタッチメントとしてのブーム5及びジブ6とを備えている。
ブーム5の基端は、上部旋回体4の前部にブームフットピン7回りに起伏可能(回動可能)に連結されている。このブーム5の先端にはジブ6の基端がジブフットピン8回りに起伏可能に連結されている。
ジブ6の先端部にはジブポイントシーブ10、補助シーブ11及びアイドラシーブ12が設けられており、ジブポイントシーブ10からは主巻上ロープ13を介して吊フックとしての主フック14が吊り下げられている。主巻上ロープ13の一端は、ジブ6の先端部に連結されている一方、主巻上ロープ13の他端側は、アイドラシーブ12を通してジブ6の背面側及びブーム5の背面側に沿って配線されているとともに、上部旋回体4の前部に設けた巻上ドラムとしての主巻ドラム15に巻き付けられている。そして、主巻ドラム15の正逆回転により主フック14が巻き上げられ又は巻き下げられるようになっている。
また、補助シーブ11からは補巻上ロープ16を介して補フック17が吊り下げられている。補巻上ロープ16の一端は、補フック17に結合されている一方、補巻上ロープ16の他端側は、主巻上ロープ13の他端側と同様にアイドラシーブ12を通してジブ6の背面側及びブーム5の背面側に沿って配線されているとともに、上部旋回体4の前部に設けた補巻ドラム18に巻き付けられている。そして、補巻ドラム18の正逆回転により補フック17が巻き上げられ又は巻き下げられるようになっている。
ブーム5の先端部には、ジブ6の基端の外に、フロントストラット21の基端及びリヤストラット22の基端がそれぞれピン回りに回動可能に連結されている。フロントストラット21の先端とジブ6の先端とは、複数のリンク部材を連結してなる第1のジブガイリンク23を介して連結されている。リヤストラット22の先端とブーム5の基端部とは、第1のジブガイリンク23と同様な構成の第2のジブガイリンク24を介して連結されている。
また、フロントストラット21の先端にはジブ用スプレッダ25が、リヤストラット22の先端にはジブ用スプレッダ26がそれぞれ取り付けられ、この両ジブ用スプレッダ25,26間にはジブ起伏ロープ27が巻き掛けられている。ジブ起伏ロープ27の一端は、両ジブ用スプレッダ25,26のいずれか一方に結合されている一方、ジブ起伏ロープ27の他端側は、ジブ用スプレッダ26からブーム5の先端部背面側に設けたアイドラシーブ28を通してブーム5の背面側に沿って配線されているとともに、ブーム5の基端部に設けたジブ起伏ドラム29に巻き付けられている。そして、ジブ起伏ドラム29によりジブ起伏ロープ27を巻き取り又は繰り出すことで両ジブ用スプレッダ25,26間の距離が変化し、ジブ6が起伏するようになっている。よって、ジブ起伏ドラム29、ジブ起伏ロープ27及び両ジブ用スプレッダ25,26により、ジブ6を起伏させるジブ起伏装置30が構成されている。
クローラクレーン1は、さらに、上部旋回体4の前部に基端が起伏可能に連結されたマスト31と、上部旋回体4の後部に設けられたガントリ32と、上部旋回体4の後部に設けられたカウンタウエイト33と、上部旋回体4の後端に連結アーム34を介して連結されたカウンタウエイトトレーラ35とを備えている。
マスト31の先端部は、ブーム5の先端部にブームガイリンク36及びブーム起伏ロープ37を介して連結されている。ブームガイリンク36は、複数のリンク部材を連結してなり、ブームガイリンク36の一端は、ブーム5の先端部に結合されている。ブームガイリンク36の他端にはブーム用スプレッダ38が、マスト31の先端にはブーム用スプレッダ39がそれぞれ取り付けられ、この両ブーム用スプレッダ38,39間にブーム起伏ロープ37が巻き掛けられている。ブーム起伏ロープ37の一端は、両ブーム用スプレッダ38,39のいずれか一方に結合されている一方、ブーム起伏ロープ37の他端側は、マスト31の先端に設けたシーブ40を通してマスト31の背面側に沿って配線されているとともに、マスト31の基端部に設けたブーム起伏ドラム41に巻き付けられている。そして、ブーム起伏ドラム41によりブーム起伏ロープ37を巻き取り又は繰り出すことで両ブーム用スプレッダ38,39間の距離が変化し、ブーム5が起伏するようになっている。よって、ブーム起伏ドラム41、ブーム起伏ロープ37、両ブーム用スプレッダ38,39及びマスト31により、ブーム5を起伏させるブーム起伏装置42が構成されている。
ガントリ32の頂部は、マスト31の先端部にマストガイリンク43及びマスト起伏ロープ44を介して連結されている。また、カウンタウエイトトレーラ35は、マスト31の先端部から吊下げリンク45を介して支持されている。マストガイリンク43及び吊下げリンク45は、いずれも複数のリンク部材を連結してなる。
ここで、図1はクローラクレーン1の作業時の状態を示す側面図であり、図2はクローラクレーン1のブーム5起立時の途中の状態を示す側面図である。すなわち、図2は、ジブ6の先端に取り付けた車輪82を地面に接地した状態でブーム5を水平面より所定角度にまで起立させた状態を示す。ジブ6の先端部は、図3に詳示するように、ジブ6の先端主要部を構成するジブトップ50と、このジブトップ50に補助シーブ11を取り付けるための取付部材70とを備えている。
ジブトップ50は、図4ないし図7に示すように、左右2つのフレーム板51,51と、この両フレーム板51,51間でその腹面側の基端部及び先端部をそれぞれ左右方向に延びて架設された2本のパイプ状の横部材52a,52bと、同じく両フレーム板51,51間でその背面側の基端部及び先端部をそれぞれ左右方向に延びて架設された2本のパイプ状の横部材52c,52dと、これらの横部材52a〜52d同士を連結する複数のパイプ状の連結材53,53,…とを有している。
ジブトップ50の各フレーム板51の背面側にはそれぞれブラケット54などを介して第1のジブガイリンク23の一端が結合されている(図3参照)。また、ジブトップ50の背面側の横幅方向中央部には3つのアイドラシーブ12a,12b,12cが横並びに設けられており、これらのアイドラシーブ12a〜12cは、支軸55及び軸受部材56を介して回転自在に支持されている。軸受部材56は、二股状に形成され、その中間部を支軸55が貫通しており、軸受部材56の両端部は、ジブトップ50の背面側の2本の横部材52c,52dにそれぞれ固定されている。3つのアイドラシーブ12a〜12cのうち、中央のアイドラシーブ12bの直径は、他のアイドラシーブ12a,12cのそれよりも大きく設定されている。この中央のアイドラシーブ12bには補巻上ロープ16が巻き掛けられ、他のアイドラシーブ12a,12cには主巻上ロープ13が巻き掛けられる。中央のアイドラシーブ12bに対向して、補巻上ロープ16がアイドラシーブ12bから外れるのを規制する脱索防止用ローラ57が配置されており、この脱索防止用ローラ57は、軸受部材56に固定した支持レバー58に支持されている。尚、3つのアイドラシーブについては、符号12とは別に、3つを区別するために符号12a〜12cを使用している。
ジブトップ50の腹面側には複数のジブポイントシーブ10,10,…が左右のフレーム51,51間に亘り横並びでかつ同一の支軸59回りにそれぞれ回転自在に支持されている。支軸59は、その軸方向を3つ又は4つのジブポイントシーブ10,10,…毎に仕切るように複数(図では4つ)の仕切り板60,60,…を有している。各仕切り板60は、略三角形状のもので、その2つの頂点付近がジブトップ50の腹面側の2本の横部材52a,52bに固定されており、残り1つの頂点付近を支軸59が貫通している。ジブポイントシーブ10と主フック14側のシーブ(図示せず)との間には主巻上ロープ13が複数回巻き掛けられている。各ジブポイントシーブ10に対向して、主巻上ロープ13がジブポイントシーブ10から外れるのを規制する脱索防止用ローラ61が複数配置されている。脱索防止用ローラ61は、図8に拡大詳示するように、3つ又は4つ毎に保持部材62を介してフレーム板51又は仕切り板60に支持されている。保持部材62は、ベース部62aから複数の支持板部62b,62b,…がジブトップ50の横幅方向に所定間隔毎に突出してなり、隣接する支持板部62b,62bの先端部間に脱索防止用ローラ61が回転自在に架設されている。
取付部材70は、左右2つの脚部71,71を有しており、各脚部71は、2本のパイプ状の主材72,73をV字状に配置し、この主材72,73同士を複数の副材74で結合してなる。主材72の一端は、ブラケット75を介してジブトップ50の腹面側の横部材52bに連結されている。主材73の一端は、前記複数の仕切り板60,60,…のうち、ジブトップ50の横幅方向中央の2つの仕切り板60にそれぞれ形成した延出部60aに結合されている。主材72,73の他端同士は、結合板76に結合されている。なお、左右2つの脚部71,71は、それらの対応する主材72,72(又は73,73)同士を副材77で結合することで一体的に構成されている。
左右2つの脚部71,71の結合板76,76間には円筒状の支軸78が架設され、この支軸78の軸方向中央部には補助シーブ11が回転自在に支持されている。補助シーブ11には補巻上ロープ16が巻き掛けられる。補助シーブ11に対向して、補巻上ロープ16が補助シーブ11から外れるのを規制する脱索防止用ローラ79が配置されており、この脱索防止用ローラ79の両端は、それぞれ結合板76に固定した支持レバー80に支持されている。支軸78内には、軸長が支軸78の軸長よりも長い車軸81が回転自在に挿入され、この車軸81の両端部にはそれぞれ組立分解時用の車輪82が装着されている。
また、各脚部71の一方の主材72にはそれぞれ二股状の軸受部材83の両端部が固着されている。各脚部71の軸受部材83の中間部にはアイドラシーブ84が支軸(図示せず)を介して回転自在に支持されている。アイドラシーブ84には補巻上ロープ16が補助シーブ11とアイドラシーブ12との間の部分で巻き掛けられる(図1参照)。アイドラシーブ84に対向して、補巻上ロープ16がアイドラシーブ84から外れるのを規制する脱索防止用ローラ85が配置されており、この脱索防止用ローラ85の両端は、それぞれ軸受部材83に固定した支持レバー86に支持されている。
さらに、各脚部71の他方の主材73のジブトップ50側の端部(つまり取付部材70のジブポイントシーブ10寄りの位置)にはそれぞれ取付プレート87を介して保護ローラ90が取り付けられており、この保護ローラ90は、ブーム5及びジブ6を起立させるとき主巻上ロープ13が脱索防止用ローラ61に接触する前に自ら主巻上ロープ13に接触することで主巻上ロープ13が脱索防止用ローラ61に接触するのを阻止するためのものである。また、保護ローラ90は、ジブトップ50の横幅寸法分軸方向に延びる鋼鉄などの金属からなるパイプ状の支軸91と、この支軸91の外周にそれぞれ回転自在にかつ横並びに嵌合された樹脂からなるリング状の複数のローラ体92,92,…とを有している。保護ローラ90の直径は、主巻上ロープ13の直径の5倍以上に設定されており、各ローラ体92の横幅寸法は、主巻上ロープ13の直径よりも小さく設定されている。
次に、クローラクレーン1のブーム起立方法について、図1〜図4、図9及び図10を参照しながら説明する。今、図9に示すように、ブーム5及びジブ6が地面上に倒伏しかつクローラクレーン1の組立が完了した状態にある。この状態では、マスト31は、図1に示すクローラクレーン1の作業時と同じ状態にある。
このような状態からブーム5及びジブ6を起立させるときには、先ず、ブーム起伏装置42によりブーム5の先端が地面から少し浮いた状態にまでブーム5を起立させる(図10参照)。
続いて、ジブ6の先端に取り付けた車輪82を地面に沿って下部走行体2側に移動させながらブーム5を所定角度にまで起立させる(図2参照)。このとき、図3に示すように、主フック14は地面上にあり、この主フック14側のシーブとジブポイントシーブ10との間には主巻上ロープ13が少し撓んだ状態で巻き掛けられている。
しかる後、ジブ6の先端(本実施形態の場合車輪82)を地面より離してブーム5を所定角度以上に起立させる。このとき、主巻上ロープ13を繰り出すことなく、主フック14をジブポイントシーブ10から主巻上ロープ13を介して吊り下げた状態でブーム5を起立させる。
その際、主フック14が地面から離れると主フック14はジブポイントシーブ10の鉛直下方に移動し、主巻上ロープ13が脱索防止用ローラ61に近接するが、脱索防止用ローラ61よりもジブ6先端部の下部走行体2側に位置する保護ローラ90が主巻上ロープ13に接触するため、主巻上ロープ13が脱索防止用ローラ61に接触することはなく、脱索防止用ローラ61は、主巻上ロープ13のジブポイントシーブ10と保護ローラ90との間の斜め部分13aよりも下方に位置する(図4参照)。この結果、脱索防止用ローラ61に主巻上ロープ13を介して主フック14の負荷が掛かることはなく、脱索防止用ローラ61の破損及び主巻上ロープ13の損傷を防止することができる。尚、保護ローラ90の剛性は、保護ローラ90が主巻上ロープ13に接触して保護ローラ90に主フック14の負荷が掛かったときでも十分に耐え得るように設定されている。
しかも、主巻上ロープ13の繰り出し操作を省略することができ、その分ブーム5の起立を円滑かつ迅速に行うことができる。また、主巻上ロープ13の繰り出し不良によって主巻ドラム15付近に主巻上ロープ13の弛みが生じることもないので、実施化を容易に図ることができる。
特に、本実施形態の場合、ジブ6の先端部(ジブトップ50)に、補助シーブ11を取り付けるための取付部材70が設けられ、保護ローラ90は、取付部材70のジブポイントシーブ10寄りの位置に取り付けられている。この場合、補助シーブ11側(つまり取付部材70側)は、ジブトップ50側に比べたスペース的な余裕があるため、保護ローラ90を大径に設定したときでも保護ローラ90のスペースを容易に確保することができ、実施化を図る上で有利である。
また、保護ローラ90は、ジブトップ50の横幅寸法分軸方向に延びる支軸91と、この支軸91の外周にそれぞれ回転自在にかつ横並びに嵌合された複数のローラ体92,92,…とを有し、各ローラ体92の横幅寸法は、主巻上ロープ13の直径よりも小さく設定されている。このため、ブーム5の起立時に主巻上ロープ13がジブトップ50の横幅方向の複数箇所でそれぞれ脱索防止用ローラ61に近接したときでも主巻上ロープ13と脱索防止用ローラ61との接触が保護ローラ90によって確実に阻止されることになり、作動の信頼性を高めることができる。
さらに、保護ローラ90の直径は、主巻上ロープ13の長径の5倍以上に設定されているため、保護ローラ90が主巻上ロープ13に接触したときでも主巻上ロープ13が折り曲げられることはなく、主巻上ロープ13の損傷を防止することができる。
尚、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、その他種々の形態を包含するものである。例えば前記実施形態では、補助シーブ11と同軸上に組立分解時用の車輪82を取り付け、作業時にも車輪82を取り付けた状態のままにするクローラクレーン1について述べたが、本発明は、組立分解時にのみジブの先端部に車輪を取り付けるクローラクレーンにも適用することができ、同様な作用効果を奏することができる。
また、前記実施形態では、ジブ6の先端部に補助シーブ11を取り付け、この補助シーブ11から補巻上ロープ16を介して補フック17を吊り下げるクローラクレーンについて述べたが、本発明は、ジブ6の先端部に補助シーブ11及び補フック17を備えていないクローラクレーン、又はブームの先端に補助シーブ及び補フックを備えたクローラクレーンなどにも同様に適用することができる。
さらに、本発明は、クローラクレーンに限らず、ホイールクレーンにも同様に適用することができる。
1 クローラクレーン(移動式クレーン)
2 下部走行体
4 上部旋回体
5 ブーム
6 ジブ
10 ジブポイントシーブ(シーブ)
11 補助シーブ
13 主巻上ロープ(巻上ロープ)
14 主フック(吊フック)
15 主巻上ドラム(巻上ドラム)
30 ジブ起伏装置
42 ブーム起伏装置
61 脱索防止用ローラ
70 取付部材
82 車輪
90 保護ローラ
91 支軸
92 ローラ体

Claims (6)

  1. 下部走行体上に旋回可能に設けられた上部旋回体と、この上部旋回体の前部に基端が起伏可能に連結されたブームと、このブームの先端に基端が起伏可能に連結されたジブと、このジブの先端に設けたシーブから巻上ロープを介して吊り下げられた吊フックを巻き上げ又は巻き下げる巻上ドラムと、前記ブームを起伏させるブーム起伏装置と、前記ジブを起伏させるジブ起伏装置とを備えた移動式クレーンにおいて、
    前記ジブの先端部には、前記巻上ロープが前記シーブから外れるのを規制する脱索防止用ローラが設けられているとともに、前記ブーム及び前記ジブを自力で起立させるとき前記巻上ロープが前記脱索防止用ローラに接触するのを阻止する保護ローラが設けられていることを特徴とする移動式クレーン。
  2. 前記ジブの先端部には、補助シーブを取り付けるための取付部材が設けられており、前記保護ローラは、前記取付部材の前記シーブ寄りの位置に取り付けられている請求項1記載の移動式クレーン。
  3. 前記保護ローラは、前記ジブの先端部の横幅寸法分軸方向に延びる支軸と、この支軸の外周にそれぞれ回転自在にかつ横並びに嵌合された複数のローラ体とを有している請求項1又は2記載の移動式クレーン。
  4. 前記各ローラ体の横幅寸法は、前記巻上ロープの直径よりも小さく設定されている請求項3記載の移動式クレーン。
  5. 前記保護ローラの直径は、前記巻上ロープの直径の5倍以上に設定されている請求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載の移動式クレーン。
  6. 請求項1ないし請求項5のいずれか一項に記載の移動式クレーンのブーム起立方法であって、
    前記ブーム及び前記ジブが地面上に倒伏した状態から前記ジブの先端に取り付けた車輪を地面に沿って前記下部走行体側に移動させながら前記ブームを所定角度にまで起立させた後、前記ジブの先端を地面より離して前記ブームを前記所定角度以上に起立させるとき、前記巻上ロープを繰り出すことなく、前記吊フックを前記ジブポイントシーブから前記巻上ロープを介して吊り下げた状態で前記ブームを起立させることを特徴とする移動式クレーンのブーム起立方法。
JP2015109368A 2015-05-29 2015-05-29 移動式クレーン及び移動式クレーンのブーム起立方法 Active JP6128163B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015109368A JP6128163B2 (ja) 2015-05-29 2015-05-29 移動式クレーン及び移動式クレーンのブーム起立方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015109368A JP6128163B2 (ja) 2015-05-29 2015-05-29 移動式クレーン及び移動式クレーンのブーム起立方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016222392A true JP2016222392A (ja) 2016-12-28
JP6128163B2 JP6128163B2 (ja) 2017-05-17

Family

ID=57747541

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015109368A Active JP6128163B2 (ja) 2015-05-29 2015-05-29 移動式クレーン及び移動式クレーンのブーム起立方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6128163B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110092308A (zh) * 2019-06-14 2019-08-06 浙江三一装备有限公司 起重机的副臂及起重机
JP2019218194A (ja) * 2018-06-21 2019-12-26 コベルコ建機株式会社 クレーン
WO2020246267A1 (ja) * 2019-06-07 2020-12-10 コベルコ建機株式会社 クレーンおよびクレーンの組立方法
JP7426872B2 (ja) 2020-03-26 2024-02-02 住友重機械建機クレーン株式会社 クレーン及びクレーンの組立方法

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09315775A (ja) * 1996-06-04 1997-12-09 Ishikawajima Constr Mach Co フックブロックの振れ止め装置
JP2005200206A (ja) * 2004-01-19 2005-07-28 Kobelco Cranes Co Ltd タワークレーン
JP2006199392A (ja) * 2005-01-18 2006-08-03 Hitachi Sumitomo Heavy Industries Construction Crane Co Ltd ライブマストを有するクレーン
JP2009298488A (ja) * 2008-06-10 2009-12-24 Tadano Ltd 移動式クレーン

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09315775A (ja) * 1996-06-04 1997-12-09 Ishikawajima Constr Mach Co フックブロックの振れ止め装置
JP2005200206A (ja) * 2004-01-19 2005-07-28 Kobelco Cranes Co Ltd タワークレーン
JP2006199392A (ja) * 2005-01-18 2006-08-03 Hitachi Sumitomo Heavy Industries Construction Crane Co Ltd ライブマストを有するクレーン
JP2009298488A (ja) * 2008-06-10 2009-12-24 Tadano Ltd 移動式クレーン

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019218194A (ja) * 2018-06-21 2019-12-26 コベルコ建機株式会社 クレーン
WO2020246267A1 (ja) * 2019-06-07 2020-12-10 コベルコ建機株式会社 クレーンおよびクレーンの組立方法
JP2020200137A (ja) * 2019-06-07 2020-12-17 コベルコ建機株式会社 クレーン、および、クレーンの組立方法
JP7306080B2 (ja) 2019-06-07 2023-07-11 コベルコ建機株式会社 クレーン、および、クレーンの組立方法
CN110092308A (zh) * 2019-06-14 2019-08-06 浙江三一装备有限公司 起重机的副臂及起重机
CN110092308B (zh) * 2019-06-14 2024-03-29 浙江三一装备有限公司 起重机的副臂及起重机
JP7426872B2 (ja) 2020-03-26 2024-02-02 住友重機械建機クレーン株式会社 クレーン及びクレーンの組立方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP6128163B2 (ja) 2017-05-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5693031B2 (ja) 移動式リフトクレーンの組立て方法
JP6079269B2 (ja) 起伏部材
JP6128163B2 (ja) 移動式クレーン及び移動式クレーンのブーム起立方法
CN104176648A (zh) 单臂架钢丝绳变幅固定式起重机
JP6645222B2 (ja) クレーンのジブ取付方法
JP5732028B2 (ja) 建設機械の車体
JP2010018355A (ja) ブーム起伏装置
JP5374915B2 (ja) クレーンのウエイト構造
JP6683086B2 (ja) 移動式クレーンの組立方法
JP6638434B2 (ja) クレーンのブーム取付方法
JP6304316B2 (ja) ワークの輸送台への載置方法、ワークの輸送台からの吊り上げ方法および輸送台
JP7306080B2 (ja) クレーン、および、クレーンの組立方法
JP6984395B2 (ja) クレーン及びクレーン組み立て方法
JP5847694B2 (ja) 建設機械
JP7234811B2 (ja) クレーンのストラット、クレーンのストラットの折り畳み方法、および、クレーンのストラットの組立方法
JP2005200206A (ja) タワークレーン
JP7293921B2 (ja) ピン回り止め構造
JP7447613B2 (ja) 作業機械
JP7396211B2 (ja) 建設機械
WO2024018911A1 (ja) クレーン、および、クレーンの組立分解方法
JP7306137B2 (ja) リンク保持構造
JP2018048015A (ja) 移動式クレーンの組立方法
JP2019077541A (ja) クレーン及びクレーン分解方法
JP7187856B2 (ja) リンク機構
JP6658205B2 (ja) クレーン

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20161024

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20161027

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170314

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170327

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6128163

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250