JP4752122B2 - 非接触型icカードおよびその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ICチップを内蔵する非接触型ICカードおよびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、情報処理の効率化やセキュリティーの観点から、データの記録、処理を行う半導体素子(ICチップ)を搭載したICカードが普及しつつある。
このようなICカードは、例えば、通行券、プリペイドカード、乗車券、入場券、IDカード、遊戯カード、ポイントカード、銀行カード、クレジットカード、電話カード、搭乗券等として使用される。
【0003】
ICカードは、カードの外部端子と外部処理装置の端子とを接続してデータの送受信を行う接触方式のICカードと、電磁波でデータの送受信を行うアンテナコイルとデータ処理のための半導体素子を内蔵し、外部処理装置との間の読み書きをいわゆる無線方式で実現でき、IC回路の駆動電力が電磁誘導で供給され、バッテリを内蔵しない非接触方式のICカード(非接触型ICカード)とが開発されている。
【0004】
上記のうち非接触型ICカードは、一般に樹脂基板と、樹脂基板上に設けられた金属製アンテナコイルと、アンテナコイルに接続されたICチップとを備えている。
【0005】
非接触型ICカードに対して読み取り機側から電磁波が発せられると、アンテナコイルに誘導電圧が発生し、ICチップを作動させるようになっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の非接触型ICカードにおいて、ICカードをラミネートにより形成する際、カードの表面が平滑にならず、ICチップまたはICモジュールを内蔵している場所の厚みが、周囲より厚くなってしまうという問題があった。
【0007】
従って、カードを重ねた際に傾きが大きいため発券時などに搬送不良が起こりやすいという問題があった。
【0008】
さらに、ICチップ上は厚くなっているために表面に傷がつきやすい等の問題もあった。
【0009】
特に、最近ではICチップの高機能化によりICチップが大きくかつ厚くなる傾向にあるため、上記の問題が顕在化してきている。
【0010】
上記の問題を解決する方法として、中間のシートに穴を空けてICチップの厚みを吸収させる方法も考えられるが、ICチップと穴の大きさのバランスによりICカード表面にへこみ等が現れることがあった。
【0011】
本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、ICチップを内蔵している場所の厚みが、周囲より厚くなってしまうのを防止して、ICカードを重ねた際の傾きを少なくすることのできる非接触型ICカードおよびその製造方法を提供することにある。
【0012】
本発明によれば、ICカード用基板と、前記基板の一方の面の周辺部を除く位置に搭載されたICチップと、前記基板の一方の面から突出する前記ICチップの高さを調節するため、少なくとも前記基板の一方の面の周辺部に設けられた所定の厚さの厚み調節層と、前記厚み調節層が設けられた前記基板の一方の面および前記基板の他方の面に位置する、第1、第2の接着層と、前記第1、第2の接着層それぞれの外側に位置する第1、第2の保護シートとが積層された前記第1の保護シート、前記第1の接着層、前記厚み調整層が設けられた前記基板、前記第2の接着層、前記第2の保護シートに加熱・加圧処理を施して一体の積層体として構成された非接触型ICカードであって、
前記第1、第2の接着層は、加熱・加圧処理によって少なくとも前記基板と前記第1、第2の保護シートそれぞれと接着する樹脂材料であり、
前記厚み調節層は、前記基板および前記接着層と接着または融着する材料からなり、
前記厚み調整層の厚さは、前記積層体の構造に処理するとき前記ICチップの突出する一部が前記第1の接着層に吸収され、前記ICチップを内蔵している部分の厚さが前記ICチップの周囲の厚さと同じになるように、前記ICチップの突出する高さより薄い、
非接触型ICカードが提供される。
【0013】
好ましくは、前記厚み調節層は前記接着層と同じ材料で形成されている。
【0014】
好ましくは、前記厚み調節層は、前記基板の両面の周辺部に形成されている。
【0015】
好ましくは、前記基板は矩形基板であり、前記厚み調節層は、当該基板の4隅に配設されている、または、当該基板上において対向する少なくとも短辺方向または長辺方向に短冊状の形状で配設されている、または、当該基板の周辺部を周回する帯状の形状で、配設されている。
【0016】
好ましくは、前記基板の前記一方の前記ICチップが搭載されている面に、前記ICチップの外周にアンテナが配設されており、当該アンテナに前記ICチップが接続されている。
【0017】
上記の本発明の非接触型ICカードによれば、厚み調節部材により、ICカード用基板の周辺部の厚みを調節することができ、ICカード用電子回路部品を搭載している部分の厚みと周辺部の厚みとの差を低減することができる。
【0018】
また本発明によれば、ICカード用基板の一方の面の周辺部を除く位置にICチップを搭載する工程と、前記基板の一方の面から突出する前記ICチップの高さを調節するため、少なくとも前記基板の一方の面の周辺部に設けられた所定の厚さの厚み調節層を積層する工程と、前記厚み調節層が設けられた前記基板の一方の面および前記基板の他方の面に第1、第2の接着層を積層する工程と、前記第1、第2の接着層それぞれの外側に第1、第2の保護シートを積層する工程と、前記積層された第1の保護シート、第1の接着層、厚み調整層が設けられた基板、第2の接着層、第2の保護シートに加熱・加圧処理を施して一体の積層体として構成する工程と、を有し、
前記第1、第2の接着層は、加熱・加圧処理によって少なくとも前記基板と前記第1、第2の保護シートそれぞれと接着する樹脂材料であり、
前記厚み調節層は、前記基板および前記接着層と接着または融着する材料からなり、
前記厚み調整層の厚さは、前記積層体の構造に処理するとき前記ICチップの突出する一部が前記第1の接着層に吸収され、前記ICチップを内蔵している部分の厚さが前記ICチップの周囲の厚さと同じになるように、前記ICチップの突出する高さより薄い、
非接触型ICカードの製造方法が提供される。
【0019】
好ましくは、前記厚み調節層は前記接着層と同じ材料で形成されている。
【0020】
好ましくは、前記厚み調節層を積層する工程において、前記厚み調節層を前記基板の両面の周辺部に積層する。
【0021】
好ましくは、前記基板は矩形基板であり、前記厚み調節層は、当該基板の4隅に形成されている、または、当該基板上において対向する少なくとも短辺方向または長辺方向に短冊状に形成されている、または、当該基板の周辺部を周回するように形成されている。
【0022】
好ましくは、前記厚み調節層を積層する工程の前に、前記基板の前記一方の前記ICチップが搭載されている面に前記ICチップの外周を周回するアンテナを形成し、当該アンテナに前記ICチップを接続する工程を有する。
【0023】
上記の本発明の非接触型ICカードの製造方法によれば、厚み調節部材を積層させることにより、ICカード用基板の周辺部の厚みを調節することができ、ICカード用電子回路部品を搭載している部分の厚みと周辺部の厚みとの差を低減した非接触型ICカードを簡易に製造することができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の非接触型ICカードの実施の形態について、図面を参照して説明する。
【0025】
第1実施形態
図1は、本実施形態に係る非接触型ICカードの構成図を示すものである。
【0026】
図1に示すように、本実施形態に係る非接触型ICカード1は、6層のラミネート構造であり、センターシート2の一方の面には厚み調節層2aおよび接着シート3を介してコアシート5が積層されており、センターシート2の他方の面には接着シート4を介してコアシート6が積層されている。
非接触型ICカード1の大きさは、非接触型ICカードの国際規格を満足するものであればよく、従って、例えば、縦が54mm、横が85.6mm、厚さは0.76mm±10%の範囲内であればよい。
【0027】
センターシート2は、例えばアクリルニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、アクリル樹脂、ポリカーボネート(PC)、非晶質ポリエステル樹脂(例えば、イーストマンコダック社製、「PET−G」など)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリプロピレン(PP)等のプラスチック材料により構成されている。
【0028】
図2にセンターシート2の平面図を示す。
センターシート2の表面上には、配線21とブリッジ線22からなるループ状のアンテナコイル20が形成されており、アンテナコイル20に接続してICチップ11が装着され、アンテナコイル20の交差部分には、交差する配線21とブリッジ線22間を絶縁する絶縁層23が形成されている。
【0029】
アンテナコイル20は、外部装置と電磁結合又は電磁誘導により、ICチップに記憶される情報を外部装置と非接触で受発信する。
ICチップ11には、信号処理を行うCPUやメモリ等が内蔵されており、その厚さは、例えば300μm程度である。
また、ICチップ11には、整流回路が内蔵されており、アンテナコイル20に励起された交流電源を整流してICチップ11の電源とする。このため、電池を別途内蔵する必要はない。
【0030】
図3に図2のB−B’線における断面図を示す。
図3に示すように、ICチップ11には接続端子11a,11bが設けられており、センターシート2に形成されたアンテナコイル20の接続端子21a,21bと異方性導電フィルム24を介して、ICチップ11とアンテナコイル20は電気的に接続されている。
なお、ICチップ11は、半導体素子等を用いたIC回路とその他の電子部品を搭載した基板を、接続端子11a,11bが露出するように、樹脂モールドして構成されるICモジュールであってもよい。以下、ICチップ11には、ICモジュールの意も含むものとする。
【0031】
厚み調節層2aは、ICチップ11を内蔵している場所の厚みが、周囲より厚くなってしまうのを防止するために設けられており、ICチップ11が設けられたセンターシート2上の周辺部の厚みを調節している。
この厚み調節層2aは、センターシート2と接着シート3の両方に接着または融着する材料であれば特に限定はないが、あまり硬い材料を使用すると、カード表面に線が浮き出る可能性があるため、柔らかい材料、例えば、後述する接着シートと同一の材料等が好ましい。
図1では、カード周辺部の厚みを調節する厚み調節層として、センターシート2上において対向する短辺方向に短冊状に形成されている例を示している。
【0032】
上記の厚み調節層2aの厚みは、厚み調節層2aが無い場合におけるICチップ搭載部分の厚みとカード周辺部の厚みとの差を考慮して決定する。すなわち、厚み調節層2aがない場合にICチップ11の厚み分が全て、カード周辺部の厚みとの差に反映されるわけでなく、周囲の接着シート等によりその厚みが多少なりとも吸収されるからである。例えばICチップの厚みが300μm程度である場合には、厚み調節層は100μm〜150μm程度あれば十分であると考えられる。
【0033】
接着シート3,4は、例えば、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂等を主成分としたシートにより構成され、その厚さは、カード形成後に上述した国際規格を満足するものであれば特に限定はないが、例えば100μm〜200μm程度とすることができる。
【0034】
コアシート5,6は、センターシートと同様の材料を用いることができ、例えばアクリルニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、アクリル樹脂、ポリカーボネート(PC)、非晶質ポリエステル樹脂(例えば、イーストマンコダック社製、「PET−G」など)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリプロピレン(PP)等のプラスチック材料により構成されている。なお、図示はしないが、コアシート5,6のカード外側になる面には、印刷が施されていてもよい。
【0035】
図示はしないが、コアシート5,6の外側にさらにオーバーシートを積層していてもよい。例えばオーバーシートとして、非晶質ポリエステル樹脂(例えば、イーストマンコダック社製、「PET−G」など)、ポリ塩化ビニル(PVC)等を用いることができる。また、非接触型ICカードに、データを磁気記録する磁気カードとしての機能も付与する場合には、オーバーシートには磁気テープが転写されていてもよい。
【0036】
なお、センターシート2、厚み調節層2a、接着シート3,4、コアシート5,6は、全て融着性のある同一のシート、例えばポリ塩化ビニルや、共重合ポリエステル等を使用してもよい。
【0037】
本実施形態に係る非接触型ICカードによれば、厚み調節層2aを新たに非接触型ICカード周辺部に設けていることから、カード周辺部の厚みを調節することができ、ICチップ11を内蔵している場所の厚みが、周囲より厚くなるのを防止することができる。
従って、ICカードの4隅の厚みをICチップ搭載部分の厚みよりも大きくかつ均一にすることができることから、カードを重ねても傾きが少ないため、カード発券機での不良を防止することができ、非接触型ICカードの取扱性を向上させることができる。
また、ICチップ上のカード表面が傷つくのを防止することができる。
【0038】
次に、上記の本実施形態に係る非接触型ICカードの製造方法について、図4に示すフローチャートを用いて説明する。
【0039】
まず、上述した材料から構成されるセンターシート2の表面に、例えば導電性金属として銀粒子または銀粉を含有したポリエステル樹脂をバインダー成分とする導電性ペーストを導電性インキとして使用し、スクリーン印刷により図3に示す接続端子21a,21bとともに、図2に示す配線21を形成する。
【0040】
次に、後にブリッジ線を形成する部分に絶縁性インキをスクリーン印刷して、図2に示す絶縁層23を形成する。
【0041】
次に、上述した導電性ペーストのスクリーン印刷により図2に示すブリッジ線22を形成してブリッジ線22と配線21とを接続し、当該ブリッジ線22と配線21とからなるアンテナコイル20を形成する(ステップST1)。
ここで、コイルの材料や、インダクタンス、巻き数等は、共振回路等の仕様に合わせて設定することができる。
【0042】
次に、アンテナコイル20の端部の接続端子21a,21bに、図3に示すように異方性導電フィルム24を転写して、ICチップ11の接続端子11a,11bが下面にくるように異方性導電フィルム24上に載置させ、上方から熱により圧着して、ICチップ11をアンテナコイル20に接続して固着させ、ICチップ11とアンテナコイル20とを電気的に接続する(ステップST2)。
【0043】
異方性導電フィルム24は、例えば導電性微粒子を接着剤に分散配合したもので、フィルム自体は絶縁性であるが、フィルムを圧縮することにより導電性微粒子相互が接触して導電性が顕在化するものである。したがって、ICチップ11とアンテナコイル20の接続端子が対向するように異方性導電フィルムを間に挟み圧力をかけることにより、接続端子相互の接続とICチップ11の接着を同時に行うことができる。また、接続端子21a,21b相互間、および接続端子11a,11b相互間は絶縁性を保つことができる。
【0044】
次に、上述した材料および形状からなる厚み調節層2aおよび接着シート3,4を用意する。また、上述した材料からなるコアシート5,6を用意する。
ここで、上述したように、センターシート2、厚み調節層2a、接着シート3,4、コアシート5,6の材料および厚みは、ICチップ11の厚みに応じて任意に変化させることが可能であるが、ラミネート後に非接触型ICカードの国際規格を満足する必要があることから、厚さが0.76mm±10%の範囲内、すなわち、0.684mm〜0.836mmの範囲内にする必要がある。
なお、同一の材料であるとカード成形した際に反りが生じにくくなるので好ましい。
【0045】
次に、上記のセンターシート2、厚み調節層2a、コアシート5,6を接着シート3,4を介して積層させ、仮貼りを行う(ステップST3)。仮貼りは、例えば、積層させたシートの4隅を超音波ウェルダー等により融着させ、積層シートがずれないように仮留めする。
【0046】
上記の工程において、厚み調節層2aは、例えば、図5に示すように、センターシート2における対向する短辺方向に短冊状に形成し、後にICカード形状に打ち抜かれる部分2’の中に入るように位置合わせして積層する。例えば、打ち抜き後の厚み調節層2aの長さは、ICカードの短辺(縦)と同じとし、幅は特に限定はないが、打ち抜き後に5mm〜10mm程度残れば、その効果は十分であると考えられる。
【0047】
次に、仮貼りした上記のセンターシート2、厚み調節層2a、接着シート3,4およびコアシート5,6の積層体を不図示のプレス板などのプレス具により熱とともに加圧し、ラミネート加工する(ステップST4)。
なお、コアシート5,6の外側に上述した材料からなるオーバーシートをさらに積層してもよく、この場合、オーバーシートに磁気ストライプを所定の位置に設けてもよい。
【0048】
次に、上記の非接触型ICカード基材を打ち抜き刃により、位置合わせして、カードの仕上がり寸法、縦54mm×横85.6mmに打ち抜くことにより、非接触型ICカードを形成することができる(ステップST5)。
その後の工程としては、上記の非接触型ICカードの通信特性検査等を行い、良品と判断されたICカードのみに、絵柄、顔写真その他個別に必要な表示事項等をサーマルヘッドプリンタによる昇華転写印刷、あるいは昇華転写印刷と熱溶融性インキの熱転写印刷との併用、オフセット印刷やシルク印刷などにより印刷することができる。
また、ICチップ11やアンテナコイル20が搭載される領域を避けて、エンボスを加工してもよい。
なお、上記のカードの印刷を、ラミネート前に、コアシート等のカード外側になる面に行ってもよい。
【0049】
上記の本実施形態に係る非接触型ICカードの製造方法によれば、厚み調節層2aを新たに非接触型ICカード周辺部に設けていることから、カード周辺部の厚みを調節することができ、ICチップ11を内蔵している場所の厚みが、周囲より厚くなるのを防止することができる。
また、厚み調節層2aをセンターシート2の全面に施すのではなく、周辺部に施すことにより、コストを安く収めることができる。
【0050】
第2実施形態
図6に、本実施形態に係る非接触型ICカードの構成図を示す。
図6に示す非接触型ICカードは、第1実施形態の構成に加えて、センターシート2のICチップ搭載面の反対側の面にも、第1実施形態と同様の材料および形状からなる厚み調節層2bをさらに積層している。
なお、その他の部分については、第1実施形態で説明したのと同様である。
【0051】
本実施形態に係る非接触型ICカードおよびその製造方法によれば、センターシート2のICチップ搭載面の反対側の面にも、厚み調節層2aを積層することにより、さらに効果的にカード周辺部の厚みを調節することができ、ICチップ11を内蔵している場所の厚みが、周囲より厚くなるのを防止することができる。
また、センターシート2に対して上下層が対称となることから、カード整形後の反り等を防止することもできる。
【0052】
第3実施形態
図7に本実施形態に係る非接触型ICカードの要部平面図を示す。
第1および第2実施形態では、センターシート2上において対向する短辺方向に短冊状に厚み調節層2a,2bを積層したが、本実施形態においては、長辺方向に短冊状に厚み調節層2cを積層する。
なお、上記形状の厚み調節層2cを第2実施形態と同様に、センターシート2の両面に積層してもよい。
【0053】
ここで、短辺あるいは長辺方向のいずれに厚み調節層を積層するかについては、製造上の問題であり、その効果に特に相違はない。
通常、上記のセンターシート等のシートを縦横方向に複数枚有する大判サイズのシートにより一括して製造する際に、当該大判サイズのシートがカードの短辺方向に連なっているものである場合には短辺方向に、カードの長辺方向に連なっているものである場合には、長辺方向に厚み調節層を形成するほうが、一括して厚み調節層を複数枚のセンターシートに積層するのに効率的である。
【0054】
本実施形態に係る非接触型ICカードおよびその製造方法によれば、第1実施形態と同様の効果を奏することができる。
【0055】
第4実施形態
図8に本実施形態に係る非接触型ICカードの要部平面図を示す。
第1〜第3実施形態では、センターシート2上において対向する短辺あるいは長辺方向に短冊状に厚み調節層2a〜2cを積層したが、本実施形態においては、センターシートの4隅に点状に厚み調節層2dを積層する。
なお、上記形状の厚み調節層2dを第2実施形態と同様に、センターシート2の両面に形成してもよい。
【0056】
本実施形態によっても、カード4隅の厚みを均一に調節することができることから、第1実施形態と同様の効果を奏することができる。
【0057】
第5実施形態
図9に本実施形態に係る非接触型ICカードの要部平面図を示す。
本実施形態においては、センターシート2の周辺部の全面に、周回する厚み調節層2eを積層する。
なお、上記形状の厚み調節層2eを第2実施形態と同様に、センターシート2の両面に形成してもよい。
【0058】
本実施形態によっても、カード周辺部の厚みを均一に調節することができることから、第1実施形態と同様の効果を奏することができる。
【0059】
本発明の非接触型ICカードは、上記の実施形態の説明に限定されない。
例えば、本実施形態においては、カード周辺部の厚みを調節する厚み調節層として、センターシートの周辺部において、短辺、長辺、全面、または4隅に積層する例を示したが、これに限られず、カード周辺部の厚みを調節できれば特にその形状に限定はない。
また、本実施形態では、厚み調節層をセンターシート2と接着シート3,4の間に積層する例を示したが、カードを構成する積層体に含まれていれば特に限られるものでなく、例えば、接着シート3,4とコアシート5,6の間に積層することも可能である。
例えば、本実施形態においては非接触方式のICカードについて説明しているが、接触方式のICチップ(あるいはICモジュール)をさらに有するハイブリッド方式のICカードとすることもできる。
【0060】
また、アンテナコイル20の形成方法として、本実施形態では、導電性インキを用いたスクリーン印刷により形成したが、これに限られるものでなく、例えば、銅箔やアルミ箔等の金属箔をセンターシート2にラミネートしたものをエッチングによってパターニングして行う方法や、例えばワイヤをコイル状に巻き付けたものをセンターシート2に貼付する方法、アンテナの形状に形成した金属箔を貼付する方法等の他の方法を用いることもできる。
【0061】
また、本発明のICカードとしては、矩形上の他、コイン状の媒体等が含まれ、種々の形状に適用可能である。
さらに、例えば、本実施形態では、ICチップとアンテナコイルの接続を異方性導電フィルムを介して行ったが、ワイヤボンディング、導電ペースト等による接続方法を採用することもできる。
その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の変更が可能である。
【0062】
【実施例】
図10に、本実施例に係る非接触型ICカードの構成図を示す。
図10に示す非接触型ICカードでは、厚さが25μmのPETからなるセンターシート2上に、エッチングにより銅のアンテナコイル20を形成し、当該アンテナコイル20上に異方性導電フィルムを介して5×4×0.35mm厚のICチップ11を重ねて、熱により圧着することによりICチップ11を搭載した。
【0063】
そして、ポリエステル樹脂を主体とした厚さが110μmの接着シート3,4を用意し、当該接着シートと同じ材料および同じ厚さの厚み調節層2bを図10に示すように短冊状にカットしたものを用意する。
なお、厚み調節層2bの長さは、センターシート2の短辺の長さと同じであり、幅は10mmのものを使用した。
【0064】
さらに、PET−Gからなる厚さが200μmのコアシート5,6およびPET−Gからなる厚さが50μmのオーバーシート7,8を用意する。ここで、カード表側となるオーバーシート7には磁気テープを転写しておき、また、コアシート5,6には表裏の側に印刷を施しておく。
【0065】
そして、厚み調節層2bを図10に示すように、カードの短辺方向に入れた状態で、上記の各シート2〜8を、厚み調節層2bの位置がずれないように重ねた後に仮貼りし、温度120℃、圧力20Kg/cm2 で12分間プレスラミネートを行い、圧着開放後、シートを所定のサイズに打ち抜くことによってICカードを作成した。
【0066】
上記の非接触型ICカードの厚みを測定すると、アンテナコイル搭載部分、ICチップ搭載部分、エッジを除いたカードの基材部分では、0.76±0.15mmの範囲内にあり、ICチップ搭載部分では0.77mm±0.01mmの範囲内にあった。それに対してカードの4隅の位置では、0.79mm±0.015mmの範囲内にあることが確認できた。
そして、作成したICカードを100枚重ねて傾きを測定したところ、0.5mmであり、カード発行機にカードを積み、発券したところ問題なく発券を行うことができた。
【0067】
【発明の効果】
本発明によれば、ICチップを内蔵している場所の厚みが、周囲より厚くなるのを防止して、ICカードを重ねた際の傾きを少なくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、第1実施形態に係る非接触型ICカードの構成図である。
【図2】図2は、図1に示すセンターシートの拡大平面図である。
【図3】図3は、図2のB−B’線における断面図である。
【図4】図4は、本実施形態に係る非接触型ICカードの製造方法の製造工程を示すフローチャートである。
【図5】図5は、センターシート上に積層する厚み調節層を説明するための平面図である。
【図6】図6は、第2実施形態に係る非接触型ICカードの構成図である。
【図7】図7は、第3実施形態に係る非接触型ICカードにおけるセンターシート上に積層する厚み調節層を説明するための平面図である。
【図8】図8は、第4実施形態に係る非接触型ICカードにおけるセンターシート上に積層する厚み調節層を説明するための平面図である。
【図9】図9は、第5実施形態に係る非接触型ICカードにおけるセンターシート上に積層する厚み調節層を説明するための平面図である。
【図10】図10は、実施例における非接触型ICカードの構成図である。
【符号の説明】
1…非接触型ICカード、2…センターシート、2a,2b,2c,2d,2e…厚み調節層、3,4…接着シート、5,6…コアシート、7,8…オーバーシート、11…ICチップ、11a,11b…接続端子、20…アンテナコイル、21…配線、21a,21b…接続端子、22…ブリッジ線、23…絶縁層、24…異方性導電フィルム。
Claims (10)
- ICカード用基板と、
前記基板の一方の面の周辺部を除く位置に搭載されたICチップと、
前記基板の一方の面から突出する前記ICチップの高さを調節するため、少なくとも前記基板の一方の面の周辺部に設けられた所定の厚さの厚み調節層と、
前記厚み調節層が設けられた前記基板の一方の面および前記基板の他方の面に位置する、第1、第2の接着層と、
前記第1、第2の接着層それぞれの外側に位置する第1、第2の保護シートと、
が積層された前記第1の保護シート、前記第1の接着層、前記厚み調整層が設けられた前記基板、前記第2の接着層、前記第2の保護シートに加熱・加圧処理を施して一体の積層体として構成された非接触型ICカードであって、
前記第1、第2の接着層は、加熱・加圧処理によって少なくとも前記基板と前記第1、第2の保護シートそれぞれと接着する樹脂材料であり、
前記厚み調節層は、前記基板および前記接着層と接着または融着する材料からなり、
前記厚み調整層の厚さは、前記積層体の構造に処理するとき前記ICチップの突出する一部が前記第1の接着層に吸収され、前記ICチップを内蔵している部分の厚さが前記ICチップの周囲の厚さと同じになるように、前記ICチップの突出する高さより薄い、
非接触型ICカード。 - 前記厚み調節層は前記接着層と同じ材料で形成されている、
請求項1に記載の非接触型ICカード。 - 前記厚み調節層は、前記基板の両面の周辺部に形成されている
請求項1記載の非接触型ICカード。 - 前記基板は矩形基板であり、
前記厚み調節層は、
当該基板の4隅に配設されている、または、
当該基板上において対向する少なくとも短辺方向または長辺方向に短冊状の形状で配設されている、または、
当該基板の周辺部を周回する帯状の形状で、配設されている、
請求項1〜3のいずれかに記載の非接触型ICカード。 - 前記基板の前記一方の前記ICチップが搭載されている面に、前記ICチップの外周にアンテナが配設されており、
当該アンテナに前記ICチップが接続されている、
請求項1〜4のいずれかに記載の非接触型ICカード。 - ICカード用基板の一方の面の周辺部を除く位置にICチップを搭載する工程と、
前記基板の一方の面から突出する前記ICチップの高さを調節するため、少なくとも前記基板の一方の面の周辺部に設けられた所定の厚さの厚み調節層を積層する工程と、
前記厚み調節層が設けられた前記基板の一方の面および前記基板の他方の面に第1、第2の接着層を積層する工程と、
前記第1、第2の接着層それぞれの外側に第1、第2の保護シートを積層する工程と、
前記積層された第1の保護シート、第1の接着層、厚み調整層が設けられた基板、第2の接着層、第2の保護シートに加熱・加圧処理を施して一体の積層体として構成する工程と、
を有し、
前記第1、第2の接着層は、加熱・加圧処理によって少なくとも前記基板と前記第1、第2の保護シートそれぞれと接着する樹脂材料であり、
前記厚み調節層は、前記基板および前記接着層と接着または融着する材料からなり、
前記厚み調整層の厚さは、前記積層体の構造に処理するとき前記ICチップの突出する一部が前記第1の接着層に吸収され、前記ICチップを内蔵している部分の厚さが前記ICチップの周囲の厚さと同じになるように、前記ICチップの突出する高さより薄い、
非接触型ICカードの製造方法。 - 前記厚み調節層は前記接着層と同じ材料で形成されている、
請求項6に記載の非接触型ICカードの製造方法。 - 前記厚み調節層を積層する工程において、前記厚み調節層を前記基板の両面の周辺部に積層する、
請求項6または7に記載の非接触型ICカードの製造方法。 - 前記基板は矩形基板であり、
前記厚み調節層は、
当該基板の4隅に形成されている、または、
当該基板上において対向する少なくとも短辺方向または長辺方向に短冊状に形成されている、または、
当該基板の周辺部を周回するように形成されている、
請求項6または7に記載の非接触型ICカードの製造方法。 - 前記厚み調節層を積層する工程の前に、前記基板の前記一方の前記ICチップが搭載されている面に前記ICチップの外周を周回するアンテナを形成し、当該アンテナに前記ICチップを接続する工程を有する、
請求項6〜9のいずれかに記載の非接触型ICカードの製造方法。
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