JP4749597B2 - 引戸装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、出入口等の開口部を引戸本体が開閉する引戸装置に係り、例えば、引戸本体が上方のガイド部材から吊り下げられて移動する上吊り式の引戸装置等に利用できるものである。
【0002】
【背景技術】
建物内の部屋と廊下を仕切るためや、部屋同士等を仕切るために上吊り式の引戸装置が用いられ、この上吊り式の引戸装置では、無目の内部に配置されたガイドレールから引戸本体が吊り下げられ、ガイド部材になっているこのガイドレールに案内されて引戸本体が移動することにより出入口等の開口部が開閉され、引戸本体は戸袋に収納される。また、この上吊り式引戸装置において、無目の内部に配置されているガイドレール等により、引戸本体を移動させるための移動装置が構成され、引戸本体の移動を自動的に行わせるための駆動装置等が用いられているタイプの引戸装置では、この駆動装置等を含めて移動装置が構成される。
【0003】
また、上吊り式引戸装置には、戸袋を壁の内部に収納した壁収納型があり、この壁収納型の上吊り式引戸装置における前記移動装置のうち、戸袋の上部、すなわち、戸袋と対応する位置に配置された部分は、戸袋と同じく、壁の内部に収納される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
引戸本体を移動させるための移動装置は、引戸本体の円滑かつ軽快な移動を確保するために比較的精密で高精度の部品で形成されている。
【0005】
このため、前述のように移動装置のうちの戸袋と対応する位置に配置された部分が壁の内部に配置されている場合であっても、この部分についての保守点検作業や部品交換作業、清掃作業等の各種作業を行えるようにすることが望まれる。
【0006】
本発明の目的は、引戸本体を移動させるための移動装置に壁の内部に収納される部分があっても、この部分についての保守点検作業等の各種作業を行えるようになる引戸装置を提供するところにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る引戸装置は、引戸本体と、この引戸本体が収納される戸袋と、少なくとも一部がこの戸袋と対応する位置に配置された戸袋対応部となっていて、前記引戸本体を移動させるための移動装置とを有し、前記戸袋と前記戸袋対応部とが壁の内部に収納されている引戸装置において、前記戸袋対応部が前記壁から露出自在となっていることを特徴とするものである。
【0008】
この引戸装置では、引戸本体を移動させるための移動装置のうち、戸袋と対応する位置に配置されていて壁の内部に収納されている戸袋対応部は、壁から露出自在となっているため、この戸袋対応部を壁から露出させることにより、この戸袋対応部についての保守点検作業や部品交換作業、さらには清掃作業等の各種作業を行える。
【0009】
この引戸装置において、移動装置のうちの壁の内部に収納されている戸袋対応部を壁から露出自在とするための手段は任意であり、その一例は、戸袋対応部が壁の外面を形成している外面形成部材で覆われている場合には、この外面形成部材を取り外し自在とし、この取り外しを行うことにより、戸袋対応部を壁から露出させることである。
【0010】
この外面形成部材は、戸袋と、移動装置のうちの戸袋対応部との両方に跨ってこれらを覆うものであってもよく、あるいは、戸袋を覆う大面積外面形成部材と、戸袋対応部を覆う小面積外面形成部材とからなるものでもよい。
【0011】
後者においては、戸袋対応部を覆う小面積外面形成部材を取り外し自在とすることが好ましい。
【0012】
このようにすると、戸袋対応部についての保守点検作業等の各種作業を行う場合には、戸袋を覆う大面積外面形成部材をそのままとし、戸袋対応部を覆う小面積外面形成部材のみを取り外すだけで戸袋対応部についての作業を行えるため、そのために必要な作業の容易化を達成できる。
【0013】
また、戸袋対応部が内部に収納されている壁が、下地部材と、この下地部材を覆いかつこの下地部材に取り付けられた外面形成部材を含んで形成されている場合には、これらの下地部材と外面形成部材とを取り外し自在とし、この取り外しにより戸袋対応部を壁から露出させるようにしてもよい。
【0014】
この場合において、下地部材と外面形成部材は共に、戸袋と、移動装置のうちの戸袋対応部との両方に跨ってこれらを覆うものであってもよく、あるいは、外面形成部材が、戸袋を覆う大面積外面形成部材と、戸袋対応部を覆う小面積外面形成部材とからなるとともに、下地部材が、この小面積外面形成部材と対応する位置に配置された下地部材を含めて互いに分離して配置された複数個あってもよい。
【0015】
後者においては、小面積外面形成部材と、この小面積外面形成部材と対応する位置に配置された下地部材とを取り外し自在とすることが好ましい。
【0016】
このようにすると、戸袋対応部についての保守点検作業等の各種作業を行う場合において、小面積外面形成部材と、この小面積外面形成部材と対応する位置に配置された下地部材のみを取り外せばよく、他の外面形成部材及び下地部材はそのままにしておくことができるため、作業の容易化を達成できる。
【0017】
このように、外面形成部材を、戸袋を覆う大面積外面形成部材と、戸袋対応部を覆う小面積外面形成部材とからなるものとするとともに、下地部材を、この小面積外面形成部材と対応する位置に配置された下地部材を含めて互いに分離して配置された複数個とし、かつ、小面積外面形成部材と、この小面積外面形成部材と対応する位置に配置された下地部材のみを取り外し自在とする場合には、小面積外面形成部材と、この小面積外面形成部材と対応する位置に配置された下地部材は、必ずしも前記戸袋対応部の形状と対応する形状になっていなくてもよいが、これらの小面積外面形成部材と下地部材の両方を、戸袋対応部の形状と対応する細長形状にすることがより好ましい。
【0018】
このようにすると、小面積外面形成部材と下地部材の両方を取り外すことにより、前記移動装置のうち、壁の内部に収納された戸袋対応部の全体又は略全体を壁から露出させることができることになり、この結果、戸袋対応部について行う作業を容易に行えるようになる。
【0019】
また、本発明に係る引戸装置において、壁の内部に収納されている戸袋対応部がこの壁から露出しかつ開閉自在となっているカバーで覆われている場合には、このカバーを開くことによって戸袋対応部を壁から露出させるようにしてもよい。
【0020】
これによると、カバーを開くことによって戸袋対応部が壁から露出することになり、保守点検作業等の各種作業を行えることになる。
【0021】
また、引戸本体を移動させるための移動装置が、戸袋対応部だけではなく、この戸袋対応部と、引戸本体で開閉される開口部と対応する位置に配置された開口部対応部とを有するものになっている場合には、これらの戸袋対応部と開口部対応部ごとにカバーを設け、これらのカバーを開閉自在としてもよく、あるいは、これらの戸袋対応部と開口部対応部の両方に跨ってこれらを覆う1個のカバーを設け、このカバーを開閉自在としてもよい。
【0022】
後者によると、1個のカバーを開くことにより、移動装置の戸袋対応部と開口部対応部の両方を同時に露出させることができ、移動装置のより長い範囲に亘って保守点検作業等の各種作業を容易に行えるようになる。
【0023】
また、後者において、前記戸袋と前記開口部との間に竪額縁等による戸袋の開口部側の見切り材が設けられている場合には、この見切り材がカバーを開いたときに露出する空間部内まで延びていてもよく、あるいは、この空間部の手前まで延び、引戸本体の移動方向に延びている補強部材等に見切り材の端部が結合され、カバーを開いたときには戸袋対応部から開口部対応部まで連続する空間部が現われるようになっていてもよい。
【0024】
なお、以上でいうカバーを開閉自在とするとは、カバーを取り付け、取り外し自在とすることや、カバーをヒンジ等の回動中心部材を中心に回動自在とすること、さらには、カバーをスライド移動自在とすることを含み、カバーで覆われていた戸袋対応部等を露出させることができる全部の形態をいう。
【0025】
また、壁から露出しているカバーとは、カバーの位置が壁の表面位置から突出していることと、カバーの位置が壁の表面位置と一致していることと、カバーの位置が壁の表面位置から後退していることの全部を含み、カバーが壁材で隠されていなければよい。
【0026】
また、前述したように、戸袋対応部と開口部対応部の両方に跨ってこれらを覆う1個のカバーを設け、このカバーを開閉自在とする場合には、カバーの全部を壁から露出させるのではなく、カバーのうち、戸袋対応部を覆う部分の外側に外面形成部材を配置することにより、この部分を壁の内部に収納するようにしてもよい。このようにする場合には、カバーのうちの戸袋対応部を覆う部分の外側に配置される外面形成部材の戸袋厚さ方向の位置を他の外面形成部材の位置と一致又は略一致させ、外観上、外面形成部材の並設で形成される壁の連続性が確保されているようにすることが好ましい。
【0027】
なお、このようにカバーの外側に外面形成部材を配置することは、前記1個のカバーの全部について行ってもよい。
【0028】
以上の本発明は、引戸本体を移動させるための移動装置のうち、引戸本体の移動を案内するガイドレールやスライディングレール等によるガイド部材が引戸本体の上方に配置され、このガイド部材から引戸本体が吊り下げられている上吊り式の引戸装置と、ガイド部材が引戸本体の下方に配置され、引戸本体がこのガイド部材に載せられた通常の引戸装置と、ガイド部材が引戸本体の上方と下方の両方に配置された引戸装置とに適用できる。
【0029】
また、これらの引戸装置において、ガイド部材に案内される引戸本体の移動は、人手操作又は傾斜配置されたガイド部材による引戸本体の自重で行われてもよく、また、引戸本体の閉じ移動と開き移動のうちの少なくとも一方が駆動装置により自動的に行われてもよい。
【0030】
すなわち、引戸本体を移動させるための前記移動装置は、ガイド部材が主要部材の一つとなっているものでもよく、このガイド部材と、引戸本体を閉じ側と開き側のうちの少なくとも一方へ自動的に移動させるための駆動装置とが主要部材の一つとなっているものでもよい。
【0031】
なお、前記移動装置を構成するものであって、ここでいう主要部材に含まれない付属部材又は付属装置等には、引戸本体を任意な位置で停止させることができるフリーストップ装置や、全開位置に達した引戸本体をその位置で停止させるための全開位置停止装置等がある
さらに、駆動装置の駆動原理は任意なものでよく、例えば、蓄圧されたばね力によって引戸本体を引っ張り移動させる渦巻きばね式のものでもよく、シリンダで引戸本体を移動させるシリンダ式のものでもよく、モータで回転するピニオンやベルトで引戸本体を移動させるモータ式のものでもよく、電磁石の吸引力、反発力で引戸本体を移動させるリニアモータ式のもの等でもよい。
【0032】
また、移動装置に、引戸本体が閉じ限位置等に近づいたときにその移動速度を減速させるための制動装置を設ける場合には、この制動装置の制動原理は任意なものでよく、例えば、流体が圧縮されることにより引戸本体の移動を制動させる流体圧縮式のものでもよく、流体を攪拌することにより引戸本体の移動を制動させる流体攪拌式のものでもよく、電磁石を含む磁石の反発力を利用したマグネット式のもの等でもよい。
【0033】
さらに、本発明が適用される引戸装置は、引戸本体が1個のものでもよく、複数個のものでもよい。引戸装置が複数個の引戸本体を備えている場合において、これらの引戸本体は引き分け式となっていてもよく、引き違い式になっていてもよく、これら両方が組み合わせられたものでもよい。
【0034】
本発明が複数個の引戸本体を備えた引戸装置に適用される場合には、本発明における戸袋は、1個又は複数個の引戸本体を収納するためのものでよい。
【0035】
また、戸袋が、前述したように、下地部材と、この下地部材を覆いかつこの下地部材に取り付けられた外面形成部材とを含んで形成されている場合において、下地部材は、戸袋の内側と外側のうちの少なくとも一方へ屈曲した屈曲部が形成された屈曲部付き部材でもよく、全体が平坦となった平板部材でもよい。
【0036】
また、下地部材を、前述したように、移動装置の戸袋対応部と対応する細長形状とする場合には、その下地部材は中空材によるものでもよく、中実材によるものでもよい。さらに、下地部材を屈曲部付きの細長形状とする場合には、その下地部材は、アングル材、チャンネル材(リップ付きとリップ無しの両方を含む)、I型材、H型材、T型材のいずれでもよく、また、長さ方向と直角をなす幅方向の途中部に戸袋の内側と外側のうちの少なくとも一方へ屈曲突出した屈曲突出部を有しているものでもよい。
【0037】
さらに、以上の本発明において、引戸本体が収納される通常の戸袋は、引戸本体の両方の面を覆う部分を有する袋状のものであるが、本発明に係る戸袋はこれに限定されず、引戸本体の一方の面だけを覆う部分を有し、引戸本体の他方の面が露出する片面式の戸袋でもよい。
【0038】
戸袋がこのような片面式の戸袋である場合においては、壁の内部に収納される前記戸袋対応部をこれまで説明した種々の方式でこの壁から露出させる箇所は、片面式の戸袋で覆われる引戸本体の一方の面と同じ側の箇所でもよく、これとは反対側の箇所でもよい。そして、前述したように、戸袋対応部と開口部対応部ごとにカバーを設け、これらのカバーを開閉自在とする場合、及びこれらの戸袋対応部と開口部対応部の両方に跨ってこれらを覆う1個のカバーを設け、このカバーを開閉自在とする場合においても、カバーを設ける箇所は、片面式の戸袋で覆われる引戸本体の一方の面と同じ側の箇所でもよく、これとは反対側の箇所でもよい。
【0039】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。初めに、本実施形態に係る引戸装置の全体を説明する。
【0040】
図1は、本実施形態に係る引戸装置の全体を示す正面図である。この引戸装置は、建物内の廊下と部屋との間を開閉自在に仕切るための室内用仕切り手段として設置され、引戸本体1は把持部1Aを把持することにより左右動させることができ、左右動すると引戸本体1は、無目2と引戸本体戸先側の縦枠3と壁4と床5とに囲まれて形成されている出入口用の開口部6を開閉し、この開口部6を開いたときの引戸本体1の大部分は壁4の内部に形成されている戸袋7に収納される。すなわち、本実施形態に係る引戸装置は、開口部6を開いたときの引戸本体1が収納される戸袋7が壁4の内部に設けられている壁収納型の引戸装置になっている。
【0041】
また、引戸装置の外枠組み体の基本構造は、無目2と、引戸本体戸先側の縦枠3と、引戸本体戸尻側の縦枠8とで形成され、この引戸本体戸尻側の縦枠8により戸袋7の終端部が形成されている。
【0042】
無目2は、無目本体2Aと、この無目本体2Aに設けられた点検用カバー2Bとからなり、点検用カバー2Bは、この無目本体2Aに設けられているねじ孔に螺合される止めねじ等の止め具2Cで取り付け、取り外し自在になっており、したがって、無目本体2Aに対して点検用カバー2Bは開閉自在となっている。無目本体2Aは、図1のS5―S5線断面図である図5に示されているように、戸袋7まで延びる長さを有し、点検用カバー2Bは、無目本体2Aの全長のうち、開口部6の上方に位置する部分だけに設けられている。
【0043】
無目2の内部には、引戸本体1を移動させるための移動装置Aが配置されており、この移動装置Aは、開口部6と、開口部6に隣接して設けられている戸袋7とに跨っている。
【0044】
このため、移動装置Aは、開口部6と対応した位置に配置された開口部対応部A1と、戸袋7と対応した位置に配置された戸袋対応部A2とからなり、戸袋対応部A2は、戸袋7と同じく、引戸本体1の一方の面の側と他方の面の側の両方において壁4の内部に収納されている。
【0045】
図2及び図3には、移動装置Aの全体詳細図が示されている。図2は、この移動装置Aによって引戸本体1が閉じ限位置に達しているときを示し、図3は、引戸本体1が開き限位置に達しているときを示す。
【0046】
図2に示すように、無目本体2Aの内部には引戸本体1の移動を案内するためのガイド部材であるガイドレール10が組み込まれ、上記移動装置Aを形成する部材であって、無目本体2Aの略全長に亘る長さを有するこのガイドレール10は、図1のS4―S4線断面図である図4に示すとおり、無目本体2Aの内部に設けられている取付部材11に取り付けられ、戸袋7の内部まで延びている。同一断面形状が長さ方向に連続しているこのガイドレール10は、取付部材11に取り付けられた基部10Aと、この基部10Aの下端から引戸本体1の厚さ方向に水平に延びるアーム部10Bと、このアーム部10Bの先端から垂直に立ち上がった係合部10Cとを有する。
【0047】
図2で示すように、引戸本体1には、ローラブラケット13,14に回転自在に取り付けられた2個のローラ15,16が引戸本体1の移動方向に配設され、ローラブラケット13,14を介して引戸本体1の上部に配置されているこれらのローラ15,16は、図4に示すように、引戸本体1の上方に不動部材となって水平に架設されているガイドレール10の係合部10Cに係合している。このため、引戸本体1は、ローラ15,16が係合部10C上を転動することによりガイドレール10に沿って移動するとともに、引戸本体1は、ガイドレール10の係合部10Cにローラ15,16及びローラブラケット13,14を介して吊り下げられた上吊り式となっている。
【0048】
また、図1に示すように、戸袋7に近い開口部6の床5には、垂直軸を中心に回転自在となったガイドローラ17が配置され、このガイドローラ17は、図4に示すとおり、引戸本体1の下端に下向きに開口して配置されているチャンネル部材1Bの内部に挿入されており、ガイドレール10に沿った引戸本体1の移動は、引戸本体1の下端がこのガイドローラ17で案内されながらなされる。
【0049】
図2に示されているように、ガイドレール10の引戸本体開き側の端部には、引戸本体1を開き限位置に停止させるためのストップ装置20が取り付けられ、このストップ装置20は、引戸本体閉じ側に向けて本体21に突設されたゴム等の弾性材料からなるストップ部材22と、本体21に取り付けられた小径ローラによる被係止部材23とを有する。一方、引戸本体1に設けられている2個のローラブラケット13,14のうち、引戸本体開き側のローラブラケット14の後端には板状の受け部材24が結合され、この受け部材24には板ばねの折り曲げで形成されている係止部材25が取り付けられている。
【0050】
引戸本体1を前記把持部1Aで開き側に移動させ、この移動が開き限位置に達すると、図3に示されているように、被係止部材23には、一旦上向きに湾曲変形してもとの形状に弾性復帰する係止部材25が係止するとともに、受け部材24はストップ部材22に当接し、これにより引戸本体1は開き限位置に停止する。
【0051】
また、引戸本体1の把持部1Aに引戸本体閉じ側への操作力を作用させた場合には、被係止部材23から上向きに弾性変形する係止部材25が離脱するため、引戸本体1はガイドレール10とガイドローラ17に案内されて閉じ側へ移動する。
【0052】
また、図2及び図3に示されているように、引戸本体1に設けられている2個のローラブラケット13,14のうち、引戸本体閉じ側のローラブラケット13には、引戸本体1を閉じ移動させるための駆動装置30のケーシング30Aがブラケット31で取り付けられている。駆動装置30はケーシング30A内に回転自在に収納されたリール33を有し、このリール33の内部には渦巻きばねが配置され、この渦巻きばねの一端はリール33に結合されているとともに、他端はケーシング30Aに結合されている。
【0053】
また、リール33には、図2及び図3で示されているナイロン紐又はワイヤー等からなる紐状部材34が巻かれているとともに、この紐状部材34の一端が結合されている。この紐状部材34はケーシング30Aから導出され、紐状部材34の他端は、不動部材であって前述した外枠組み体を形成している縦枠3に設けられたフック部材35に係止されている。
【0054】
図2で示すように閉じ限位置に達している引戸本体1を把持部1Aで図3に示すように開き側へ移動させたときには、紐状部材34がリール33を回転させながら駆動装置30のケーシング30Aから繰り出され、このとき、リール33の内部の上記渦巻きばねがリール33の回転で蓄圧されるようになっている。このため、この後に把持部1Aから手を離すと(引戸本体1が図3のように閉じ限位置に達しているときには、前述のように、把持部1Aに操作力を作用させて被係止部材23から係止部材25を離脱させると)、渦巻きばねの蓄圧力によってリール33には、引戸本体1の開き移動時とは逆方向へ引戸本体1を移動させようとする回転力が生じているため、この回転力で緊張している紐状部材34の引張力によって引戸本体1は閉じ側へ引っ張られ、リール33が回転して紐状部材34を巻き取ることにより、引戸本体1は閉じ限位置まで自動的に移動する。
【0055】
したがって、本実施形態における引戸本体1を閉じ側へ自動的に移動させるための駆動装置30は渦巻きばね式であるとともに、紐状部材34の引張力による引張式駆動装置となっている。
【0056】
図2及び図3に示すように、ガイドレール10には、閉じ側への引戸本体1の移動速度を低速化させて制動させ、引戸本体1を閉じ限位置に減速させて到達させるための制動装置40が取り付けられている。この制動装置40は、シリンダ本体41と、シリンダ本体41にガイドレール10の長さ方向に伸縮自在に挿入されたピストンロッド42とを有するシリンダ装置で構成され、シリンダ本体41は、不動部材となっているガイドレール10に取り付けられている。
【0057】
図2及び図3で示すように、引戸本体1に2個設けられているローラブラケット13,14のうち、引戸本体開き側のローラブラケット14には、ピストンロッド42の先端部が挿抜自在となったキャッチ部材44が取り付けられ、ピストンロッド42の先端部と、この先端部が挿入されるキャッチ部材44の内部とのうち、一方には磁石が設けられ、他方にはこの磁石に吸着する磁性材料が設けられている。このため、ピストンロッド42とキャッチ部材44とは、磁力で接続分離自在となっている。
【0058】
図2に示すように引戸本体1が閉じ限位置に達しているときには、シリンダ本体41に対して収縮しているピストンロッド42の先端部がキャッチ部材44の内部に挿入された状態になっており、引戸本体1を開き側へ移動させると、ピストンロッド42の先端部とキャッチ部材44とが上記磁力で接続されているため、ピストンロッド42はシリンダ本体41に対して伸び作動する。このピストンロッド42が伸び作動限に達してもさらに引戸本体1が開き側に移動すると、図3に示すように、ピストンロッド42とキャッチ部材44とが分離し、ピストンロッド42はその位置で停止する。また、引戸本体1が前記引張式駆動装置30の駆動力で閉じ側へ移動し始め、そして引戸本体1が所定位置に達すると、キャッチ部材44はピストンロッド42に当接してこれらのキャッチ部材44とピストンロッド42とが上記磁力で再度接続され、引戸本体1がさらに閉じ側へ移動することにより、ピストンロッド42はシリンダ本体41に対して収縮作動する。
【0059】
なお、ピストンロッド42の先端部と、この先端部が挿入されるキャッチ部材44の内部とに互いに磁性が逆となった磁石を設けることにより、ピストンロッド42とキャッチ部材44とを上記と同様に接続分離自在としてよい。
【0060】
シリンダ本体41には、ピストンロッド42が伸び作動したときに多量のエアをシリンダ本体41の内部に吸引し、ピストンロッド42が収縮作動したときにはこのエアを絞りながら排出するバルブが設けられている。このため、ピストンロッド42が伸び作動する引戸本体1の開き移動時には、引戸本体1を軽く移動させることができ、また、ピストンロッド42が収縮作動する引戸本体1の閉じ移動時には、引戸本体1がシリンダ本体41の内部のエア圧力によって制動されながら移動し、減速された速度で閉じ限位置に達するようになっている。
【0061】
以上において、前記ストップ装置20と制動装置40はガイドレール10に取り付けられ、このガイドレール10は、前記移動装置Aにおける開口部対応部A1と戸袋対応部A2の両方に跨るものになっているため、これら両方A1,A2を構成するものとなっており、これに対してストップ装置20は戸袋対応部A2を構成し、制動装置40は開口部対応部A1を構成するものとなっている。
【0062】
また、引戸本体1に取り付けられている駆動装置30は、引戸本体1が開口部6の位置にあるときには開口部対応部A1を構成しており、引戸本体1が戸袋7の位置にあるときには戸袋対応部A2を構成している。
【0063】
図1で示すように、戸袋7の箇所には、横方向(戸袋7の幅方向であって、引戸本体1の移動方向)に細長い下地部材50が配置され、細長形状の部材となっているこの下地部材50は、上下方向に間隔を開けて複数設けられている。これらの下地部材50は、戸袋7の幅方向両端部まで達する同じ長さを有しているが、本実施形態に係る戸袋7には、図5に示されているように、上下寸法が異なる4種類の下地部材50A,50B,50C,50Dが用いられている。
【0064】
すなわち、戸袋7の両方の面において、言い換えると、引戸本体1の一方の面と他方の面と対向する両方の面において、最下段の下地部材50は上下寸法が最も大きい下地部材50Aであり、最下段から2段目と3段目の下地部材50は上下寸法が最も小さい下地部材50Dである。下地部材50A同士、最下段から2段目の下地部材50D同士、最下段から3段目の下地部材50D同士は、それぞれ同じ高さ位置に配置されている。図5における右側の最上段の下地部材50、言い換えると、図1で示された側の最上段の下地部材50は、上下寸法が3番目に大きい下地部材50Cであり、図5における左側の最上段の下地部材50は、上下寸法が2番目に大きい下地部材50Bである。
【0065】
これらの下地部材50は金属板の折り曲げで形成されており、下地部材50の全体斜視図である図9で示すとおり、長さ方向と直角をなす幅方向の途中部、すなわち、上下方向の途中部には、下地部材50の厚さ方向に屈曲突出しかつ下地部材50の長さ方向へ連続して延びている屈曲突出部51が形成されており、この突出方向は戸袋7の外側である。このように、それぞれの下地部材50は戸袋7の外側へ屈曲した部分を有する屈曲部付き部材となっており、これらの下地部材50は、上下の幅狭のフランジ部52から屈曲突出部51の屈曲部51Aが直角又は略直角に折り曲げられたものとなっている。
【0066】
図1のS8−S8線断面図である図8に示すように、戸袋7の引戸本体閉じ側端部には見切り材としての竪額縁9が設けられ、この竪額縁9には戸袋7の内側において引戸本体開き側へ延びる延出部9Aが設けられている。また、竪額縁9には補助部材53が取り付けられ、アングル材からなるこの補助部材53には、戸袋7の内外方向への間隔を開けて延出部9Aと平行に引戸本体開き側へ延びる延出部53Aが設けられている。これらの延出部9Aと53Aとの間にそれぞれの下地部材50の一方の端部が挿入され、これらの端部はドリルねじ等の止着具54で補助部材53に止められており、また、それぞれの下地部材50の他方の端部は前述した戸尻側の縦枠8にドリルねじ等の止着具54で止められている。
【0067】
図5に示すように、内部が戸袋7となっている壁4の一方の側と他方の側の外面は、戸袋7の内外方向(壁4の厚さ方向)に重ねられた内外2枚の外面形成部材55,56で形成され、石膏ボード製であるこれらの外面形成部材55,56のうち、内側の外面形成部材55は、上下に間隔を開けて平行に配設されている下地部材50同士の間に複数組み込まれている。これらの外面形成部材55の厚さは下地部材50の図9で示した屈曲部51Aの戸袋内外方向の幅寸法と対応しており、下地部材50同士の間に配置されているそれぞれの外面形成部材55は、上下端部が下地部材50のフランジ部52に押し当てられている。図9に示すとおり、これらのフランジ部52には両面粘着テープ57が予め取り付けられているため、外面形成部材55はこれらの両面粘着テープ57で下地部材50に固定されている。
【0068】
但し、フランジ部52に両面粘着テープ57が取り付けられている下地部材50は、図5で示されている下地部材50A〜50Dのうちの下地部材50A,50B,50Dであり、下地部材50Cのフランジ部52に両面粘着テープ57は取り付けられていない。
【0069】
図7は図5の一部拡大図であり、最下段の下地部材50Aにおける両方のフランジ部52に、この下地部材50Aの上下に配置されている外面形成部材55が図9で示された両面粘着テープ57で固定されており、下地部材50B,50Dについても、これと同様に、上下に配置されている外面形成部材55がフランジ部52に両面粘着テープ57で固定されている。
【0070】
また、それぞれの外面形成部材55の前記開口部6側の端部は、図8で示した竪額縁9の延出部9Aと補助部材53の延出部53Aとの間に挿入されている。
【0071】
図6は図5で示された戸袋7の下部の拡大図であり、戸袋7の下部には内外二重の幅木58,59が配置され、内側の幅木58の両端立上部58Aと外側の幅木59の両端立上部59Aとの間に最下段の外面形成部材55の下端部が挿入されている。
【0072】
以上のように配置された内側の外面形成部材55の外側に、図1の表裏両側において外面形成部材56が配置されている。下地部材50をも覆っているこの外側の外面形成部材56のうち、図1で示されている側の外面形成部材56は、戸袋7の全体を覆う大面積外面形成部材56Aと、前記移動装置Aのうちの戸袋6の上方に配置されている戸袋対応部A2を覆っている小面積外面形成部材56Bとからなり、大面積外面形成部材56Aは、下地部材50の屈曲突出部51、補助部材53の延出部53A、外側の幅木59の両端立上部59Aにステープル等の止着具で結合されている。
【0073】
そして、小面積外面形成部材56Bは、下地部材50A〜50Dのうち、戸袋対応部A2の位置に配置された下地部材50Cと対応する形状、寸法となっており、下地部材50Cは、戸袋対応部A2と略同じになった横方向の寸法及び上下方向の寸法を有する細長形状であるため、小面積外面形成部材56Bも、戸袋対応部A2と対応する形状、寸法となっている。
【0074】
図10は、図1における小面積外面形成部材56と前記竪額縁9の周辺の拡大図であり、図11は、図10のS11−S11線断面図である。
【0075】
図11に示すとおり、下地部材50C側の側面が開口している前記無目本体2Aの上面には、下向きに開口しているコ字状の取付部材60が固定され、図10で示すように横方向の寸法が小さいこの取付部材60は、竪額縁9に近い位置に配置されている。取付部材60には、図8でも示されている前記補助部材53の延出部53Aの上端が止着具61で取り付けられ、上下方向に延びているこの延出部53Aに、図8で説明したように、下地部材50Cの竪額縁9側の端部が止着具54で固定され、これとは反対側の下地部材50Cの端部は、図8で示されている引戸本体開き側の縦枠8に止着具54で固定されている。
【0076】
小面積外面形成部材56Bは、図11に示すように、下地部材50Cの外側であって延出部53Aの外側に配置され、この小面積外面形成部材56Bは、止着具62で下地部材50Cに固定されている。
【0077】
これにより、前記移動装置Aのうちの戸袋対応部A2は、前述したように、引戸本体1の一方の面の側と他方の面の側の両方において壁4の内部に収納されている。また、図4に示されているように、移動装置Aのうちの開口部対応部A1も壁4の内部に収納されているが、この開口部対応部A1の一方の側面は、壁4から露出している無目2の点検用カバー2Bで覆われている。
【0078】
以上の大面積外面形成部材56Aの表面及び小面積外面形成部材56Bの表面には、個別にビニルクロス等の化粧部材が被せられ、これにより、戸袋7と、移動装置Aの戸袋対応部A2とが内部に収納されている前記壁4の表面が仕上げられている。
【0079】
以上において、前記移動装置Aのうち、図1で示した開口部6と対応する位置の開口部対応部A1について保守点検作業等を行う場合には、止め具2Cの取り外しで点検用カバー2Bを無目本体2Aから取り外すことにより、開口部対応部A1を構成している各部材を露出させ、必要な作業を行う。
【0080】
また、移動装置Aのうち、壁4の内部に収納されている戸袋対応部A2について保守点検作業等を行う場合には、小面積外面形成部材56Bの表面に被せられている化粧部材を剥がすとともに、この小面積外面形成部材56Bを止着具62の抜き取りで下地部材50Cから分離させ、また、下地部材50Cの両端部を補助部材53の延出部53Aと縦枠8とに固定していた止着具54を抜き取ることにより、下地部材50Cをこれらの延出部53Aと縦枠8から自由状態とする。
【0081】
なお、小面積外面形成部材56Bを下地部材50Cに固定するための手段を止着具62とせず、この固定手段をベルクロ、磁石、吸盤等による手段とすることにより、小面積外面形成部材56Bを下地部材50Cから容易に取り外せるようにしてもよく、この固定手段は、ワンタッチ操作で小面積外面形成部材56Bを下地部材50Cから分離できる機構的手段でもよい。
【0082】
この後、下地部材50Cの縦枠8側の端部を戸袋7の外側へ引き出して下地部材50Cを傾斜させ、この状態で下地部材50C全体を縦枠8側へスライドさせることにより、下地部材50Cの竪額縁9側の端部を図8で示されている竪額縁9の延出部9Aと補助部材53の延出部53Aとの間から抜き取り、下地部材50C全体を取り出す。図12は、このときの状態を示す図10のS12−S12線断面図である。
【0083】
なお、このとき、下地部材50Cのフランジ部52には、前述したとおり、両面粘着テープ57は取り付けられていないため、下地部材50Cの下側に配置されている前記内側の外面形成部材55は下地部材50Cに結合されておらず、したがって、下地部材50Cの取り出しを支障なく行える。
【0084】
これにより、戸袋対応部A2における小面積外面形成部材56B側の一方の側面は、壁4から露出することになり、そして、この戸袋対応部A2についての必要な作業を行う。
【0085】
戸袋対応部A2についての必要な作業を終了した後は、以上と逆の作業を行うことにより、戸袋対応部A2は、再び壁4の内部に収納されることになる。
【0086】
以上説明したように、引戸本体1を移動させるための移動装置Aのうちの戸袋対応部A2が、戸袋7と同じく、壁4に内部に収納されていても、この戸袋対応部A2は壁4から露出自在となっているため、この戸袋対応部A2について、保守点検作業や部品交換作業、さらには清掃作業等の各種作業を行える。
【0087】
また、戸袋7及び戸袋対応部A2が内部に収納されている壁4の外面を形成する外面形成部材56は、戸袋7を覆う大面積外面形成部材56Aと、戸袋対応部A2を覆う小面積外面形成部材56Bとからなるため、戸袋対応部A2についての作業は、小面積外面形成部材56Bのみを取り外すことにより行え、このため、作業の容易化を達成できる。
【0088】
また、外面形成部材56が取り付けられている下地部材50は、小面積外面形成部材56Bと対応する位置に配置された下地部材50Cを含む互いに分離配置された複数の部材50A〜50Dからなるため、戸袋対応部A2についての作業を行うときは、小面積外面形成部材56Bと対応する位置に配置された下地部材50Cのみを取り外せばよく、この点でも作業の容易化を達成できる。
【0089】
さらに、これらの小面積外面形成部材56B及び下地部材50Cは、戸袋対応部A2と対応する形状である細長形状になっているため、これらの小面積外面形成部材56B及び下地部材50Cを取り除くと、戸袋対応部A2の全体又は略全体が壁4から露出することになり、その露出面積は大きいため、戸袋対応部A2についての保守点検作業等を行うための作業空間を充分大きくすることができる。
【0090】
図13は、別実施形態に係る引戸装置を示し、図14は、図13のS14−S14線断面図である。
【0091】
この実施形態における引戸装置の引戸本体101も、開口部106を開くと戸袋107に収納され、この戸袋107は壁104の内部に設けられている。また、上吊り式の引戸本体101を移動させるために無目102の本体102Aの内部に配置されているガイドレール110(図14参照)等からなる移動装置Bは、前記実施形態と同じく、開口部106及び戸袋107の上部に配置されており、また、この移動装置Bは、開口部106と対応する位置に配置された開口部対応部B1と、戸袋107と対応する位置に配置された戸袋対応部B2とからなる。
【0092】
これらの開口部対応部B1と戸袋対応部B2は、開口部対応部B1について示す図14のとおり、壁104の内部に収納されているが、これらの一方の側面は、無目102における壁104から露出している開閉自在な点検用カバー102Bで覆われている。図13に示すように、この点検用カバー102Bは移動装置Bの全長に亘る横方向の長さを有し、したがって、開口部対応部B1から戸袋対応部B2までの一方の側面を連続して覆っており、この状態において、開口部対応部B1と戸袋対応部B2は壁104の内部に配置されている。
【0093】
また、図14で示されているとおり、点検用カバー102Bの上端フック部102Cが無目本体102Aに固定されている係止部材102Dに係止されているとともに、図13で示されているように、点検用カバー102Bは両端の止め具102Eで無目本体102Aに取り付けられている。このため、止め具102Eを取り外し、フック部102Cを係止部材102Dから外すと、点検用カバー102Bを無目本体102Aから取り外すことができ、これにより、開口部対応部B1と戸袋対応部B2を壁104から露出させることができる。
【0094】
なお、点検用カバー102Bが開口部対応部B1から戸袋対応部B2までの長い長さになっているため、その途中に設けられ、戸袋107の開口部106側の見切り材となっている図13の竪額縁109は、図14に示すように、その上端109Aが無目本体102Aの上面まで達しない長さとなっている。この竪額縁109の上端9Aは、長さ方向両端が図13の無目本体102Aの左右両端に結合されて無目本体102Aに水平に架設されているアングル材製の補強部材120に固定されている。そして、点検用カバー102Bには、このカバー102Bが無目本体102Aに取り付けられたときに竪額縁109が挿入する切り欠き部102Eが形成されている。
【0095】
この実施形態によると、戸袋107と同じく、戸袋対応部B2が壁104の内部に収納されていても、この戸袋対応部B2の一方の側面は、壁104から露出していて開閉自在となっている点検用カバー102Bで覆われているため、このカバー102Bの取り外しによって戸袋対応部B2を壁104から露出させることができ、戸袋対応部B2についての保守点検等の所定の作業を行うことができる。
【0096】
また、この実施形態の点検用カバー102Bは、引戸本体101を移動させるための移動装置Bの全長に亘るものであって、開口部対応部B1と戸袋対応部B2の両方を覆うものであるため、カバー102Bの取り外しにより、開口部対応部B1と戸袋対応部B2の両方についての作業を行える。
【0097】
【発明の効果】
本発明によると、引戸本体を移動させるための移動装置に壁の内部に収納される部分があっても、この部分についての保守点検作業等の各種作業を行えるという効果を得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る引戸装置の全体を示す正面図である。
【図2】引戸本体を移動させるための移動装置を示す図であって、引戸本体が閉じ限位置に達しているときを示す図である。
【図3】引戸本体を移動させるための移動装置を示す図であって、引戸本体が開き限位置に達しているときを示す図である。
【図4】図1のS4―S4線断面図である。
【図5】図1のS5―S5線断面図である。
【図6】図5で示された戸袋の下部の拡大図である。
【図7】下地部材の部分を示す図5の一部拡大図である。
【図8】図1のS8―S8線断面図である。
【図9】下地部材の全体斜視図である。
【図10】図1で示されている小面積外面形成部材と竪額縁の周辺の拡大図である。
【図11】図10のS11−S11線断面図である。
【図12】小面積外面形成部材と、この小面積外面形成部材と対応する位置に配置されている下地部材とを取り外したときにおける図10のS12−S12線断面図である。
【図13】別実施形態に係る引戸装置の全体を示す正面図である。
【図14】図13のS14−S14線断面図である。
【符号の説明】
1,101 引戸本体
2、102 無目
2A,102A 無目本体
2B,102B 点検用カバー
4,104 壁
6,106 開口部
7,107 戸袋
30 駆動装置
40 制動装置
50,50A〜50D 下地部材
55,56 外面形成部材
A,B 移動装置
A1,B1 開口部対応部
A2,B2 戸袋対応部

Claims (9)

  1. 引戸本体と、この引戸本体が収納される戸袋と、少なくとも一部がこの戸袋と対応する位置に配置された戸袋対応部となっていて、前記引戸本体を移動させるための移動装置とを有し、前記戸袋と前記戸袋対応部とが壁の内部に収納されている引戸装置において、
    前記壁は、前記戸袋対応部の位置に配置された下地部材と、この下地部材を覆い、かつ前記壁の外面を形成していて、前記下地部材と対応する形状、寸法となっている小面積外面形成部材を含んで形成され、前記下地部材には、前記戸袋の外側へ突出した屈曲突出部が形成されているとともに、この屈曲突出部における前記戸袋の外側の面に前記小面積外面形成部材が取り付けられ、
    前記下地部材と前記小面積外面形成部材とが取り外し自在となっていて、この取り外しにより前記戸袋対応部が前記壁から露出することを特徴とする引戸装置。
  2. 請求項1に記載の引戸装置において、前記屈曲突出部に前記小面積外面形成部材を取り付けることは、前記小面積外面形成部材から前記屈曲突出部に達する止着具で行われ、この止着具の先端は前記屈曲突出部から前記戸袋の内側へ突出しており、この突出量は、前記屈曲突出部の突出量よりも小さいことを特徴とする引戸装置。
  3. 請求項1又は2に記載の引戸装置において、前記戸袋の引戸本体閉じ側端部には見切り材としての竪額縁が設けられ、この竪額縁には補助部材が取り付けられているとともに、これらの竪額縁と補助部材には、前記戸袋の内外方向の間隔を開けて引戸本体開き側へ延びる延出部が設けられ、これらの延出部の間に、前記下地部材における前記竪額縁側の端部が抜き取り可能に挿入され、この抜き取りにより前記下地部材が取り外し自在となっていることを特徴とする引戸装置。
  4. 請求項3に記載の引戸装置において、前記下地部材における前記竪額縁側の端部は、前記補助部材の前記延出部に止着具で止められているとともに、前記下地部材における前記竪額縁とは反対側の端部は、前記戸袋の引戸本体戸尻側の縦枠に止着具で止められており、これらの止着具の抜き取りにより前記下地部材が取り外し自在となっていることを特徴とする引戸装置。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の引戸装置において、前記壁の外面は、前記戸袋を覆う大面積外面形成部材をも含んで形成されていることを特徴とする引戸装置。
  6. 請求項5に記載の引戸装置において、前記壁は、複数の下地部材と、これらの下地部材を覆い、かつ前記壁の外面を形成している前記小面積外面形成部材及び前記大面積外面形成部材をも含んで形成され、前記戸袋対応部の位置に配置された前記下地部材は、前記複数の下地部材のうちの1個であることを特徴とする引戸装置。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の引戸装置において、前記小面積外面形成部材と、この小面積外面形成部材と対応する位置に配置された前記下地部材は、前記戸袋対応部の形状と対応する細長形状になっていることを特徴とする引戸装置。
  8. 請求項1に記載の引戸装置において、前記壁の内部に収納されている前記戸袋対応部は、この壁から露出しかつ開閉自在となっているカバーで覆われており、このカバーを開くことによって前記戸袋対応部が前記壁から露出することを特徴とする引戸装置。
  9. 請求項8に記載の引戸装置において、前記移動装置は、前記戸袋対応部と、前記引戸本体で開閉される開口部と対応する位置に配置された開口部対応部とを有し、前記カバーはこれらの戸袋対応部と開口部対応部の両方に跨ってこれらを覆うものとなっていることを特徴とする引戸装置。
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