JP4429504B2 - 引戸装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、引戸装置に係り、特に、引戸本体の移動を制動させるための制動装置、引戸本体を移動させるための駆動装置を備えた引戸装置に関する。
【0002】
【背景技術】
建物内の例えば廊下と部屋等のように、隣接する複数の建物内空間を開閉自在に仕切るための仕切り手段として上吊り式引戸装置が知られている。この上吊り式引戸装置では、引戸本体の上方にガイド部材であるガイドレールが配置され、このガイドレールに複数個のローラが引戸本体の移動方向に配設係合され、これらのローラに引戸本体が吊り下げ支持され、ローラの転動により引戸本体がガイドレールに案内されて移動するようになっている。
【0003】
この上吊り式引戸装置には、引戸本体が閉じ限位置に近づくと引戸本体の移動速度を低下させて制動させるための制動装置や、引戸本体を閉じ限位置へ自動的に移動させるための駆動装置を備えたものがある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
一方、現在、上吊り式引戸装置の需要は拡大しているため、この引戸装置を各種建物、各種用途で使用できるように、引戸本体の上方に配置される部材や装置を小型化し、全体をコンパクトな構造とすることが求められている。このような要請に応えるためには、ガイドレールに係合する上記ローラを従来よりも直径が小さなものにしなければならない。
【0005】
このようにローラを従来よりも直径が小さなものにすると、ローラのガイドレールとの係合部からローラ中心部までの距離が短くなるため、ローラがガイドレールに沿って転動する際のころがり抵抗が増大することになる。このようなころがり抵抗が大きいローラを備えた上吊り式引戸装置に上記制動装置、駆動装置が付設され、移動中の引戸本体に制動装置の制動力が作用し、あるいは引戸本体に駆動装置の移動力を作用させるようになっている場合において、引戸本体の移動軸線と制動装置の制動軸線との位置関係や、引戸本体の移動軸線と駆動装置の駆動軸線との位置関係によっては、ローラのころがり抵抗のために引戸本体の円滑な移動を確保できなくなるおそれがある。
【0006】
また、ローラの直径が従来と同じになっている上吊り式引戸装置においても、引戸本体の移動軸線と制動装置の制動軸線との位置関係や、引戸本体の移動軸線と駆動装置の駆動軸線との位置関係を適切に設定して引戸本体の円滑な移動を確保できるようにすることは重要である。
【0007】
本発明の目的は、制動装置や駆動装置を備えていても、円滑な引戸本体の移動を確保できるようになる引戸装置を提供するところにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る引戸装置は、引戸本体と、この引戸本体の移動を案内するガイド部材と、前記引戸本体の移動を制動させるための制動装置とを備えている引戸装置において、前記ガイド部材で案内される前記引戸本体の移動軸線の位置と、この引戸本体に制動力を作用させる前記制動装置の制動軸線の位置とが引戸本体厚さ方向における一致又は略一致した位置となっていることを特徴とするものである。
【0009】
この引戸装置によると、ガイド部材で案内される引戸本体の移動軸線の位置と、この引戸本体に制動力を作用させる制動装置の制動軸線の位置とが引戸本体厚さ方向における一致又は略一致した位置となっているため、移動中の引戸本体に制動装置の制動力が作用しても、この制動力によって引戸本体を引戸本体厚さ方向に移動させようとする力をなくす又は小さくすることができ、したがって、引戸本体の移動の抵抗力となる大きな摩擦力が生ずることはなく、制動装置の本来の制動力と同じ又は略同じ大きさの制動力を引戸本体に作用させることができるため、引戸本体を所定どおり円滑に制動させながら移動させることができるようになる。
【0010】
この引戸装置における制動装置は、引戸本体が閉じ限位置へ移動するときに作動するものでもよく、また、引戸本体が開き限位置へ移動するときに作動するものでもよく、さらには、これらの両方でもよい。
【0011】
また、制動装置の形式、構造等は任意であり、例えば、引戸本体と不動部材のうちの一方に接続又は当接されるピストンロッドと、他方に取り付けられ、このピストンロッドの端部がスライド自在に挿入されたシリンダ本体とを有するシリンダ装置で構成された空気等の気体又は油や水等の液体による流体圧力式制動装置でもよく、あるいは、引戸本体と不動部材のうちの一方に取り付けられたラック部材と、他方に配設され、このラック部材に回転自在に噛合したピニオンとを有し、このピニオンの回転中心軸の回転で油等の流体が攪拌される流体攪拌式制動装置でもよい。また、制動装置は、引戸本体の閉じ方向の前方又は後方又はこれらの両方に配置され、移動して来た引戸本体を弾性的に受けるようになっているばね、ゴム、軟質樹脂等の弾性部材で形成された弾性式制動装置でもよく、この弾性部材は引戸本体に取り付けられていてもよい。。
【0012】
制動装置が流体圧力式制動装置である場合には、前記制動軸線はシリンダ本体に対する前記ピストンロッドの移動軸線となる。また、制動装置が流体攪拌式制動装置である場合には、前記制動軸線は不動のラック部材に対して回転しながら移動するピニオンの移動軸線、又は、回転するだけで移動しないピニオンに対して移動することになるラック部材の移動軸線となる。また、制動装置が弾性式制動装置である場合には、前記制動軸線は弾性変形する弾性部材の弾性軸線となる。
【0013】
このような制動装置を備えた引戸装置には、引戸本体を閉じ限側又は開き限側又はこれらの両方へ自動的に移動させるための駆動装置が設けられていてもよく、設けられていなくてもよい。また、その駆動装置は、特別の装置ではなく、引戸本体の移動方向、例えば閉じ限側へ固定的に下り傾斜させたガイド部材を用い、あるいは、引戸本体の移動方向に応じて下り傾斜の方向が可変となるガイド部材を用い、これにより、引戸本体の自重で自ずと引戸本体を移動させるようにしたものでもよい。
【0014】
また、以上の制動装置を備えた引戸装置は、引戸本体を案内する前記ガイド部材が引戸本体の上方に配置されたものでもよく、引戸本体の下方に配置されたものでもよく、これらの両方に配置されたものでもよい。
【0015】
さらに、引戸本体には、引戸本体の移動方向に複数配設され、ガイド部材に係合して転動することにより引戸本体をガイド部材に沿って移動させるローラが設けられていてもよく、設けられていなくてもよい。
【0016】
また、引戸本体に、引戸本体の移動方向に複数配設され、ガイド部材に係合して転動することにより引戸本体をガイド部材に沿って移動させるローラが設けられている場合であって、これらのローラとガイド部材のうちの一方が、引戸本体厚さ方向両側のフランジと、これらのフランジの間に形成された断面円弧状の溝とを有して形成され、他方にはこの溝に係合する係合部が形成され、この係合部が溝よりも曲率半径が小さい断面円弧状に形成されている場合には、前述したガイド部材で案内される引戸本体の移動軸線の位置と、この引戸本体に制動力を作用させる制動装置の制動軸線の位置とが引戸本体厚さ方向における一致又は略一致した位置となっているとは、引戸本体が制動装置の制動力を受けたときに、前記フランジと前記係合部とが接触するまで引戸本体がガイド部材に対して引戸本体厚さ方向に移動しないことであるとしてもよい。
【0017】
このようにすると、引戸本体が制動装置の制動力を受けながらガイド部材に案内されて移動するとき、フランジと係合部とが接触せず、この接触が生じたときの抵抗力の発生を防止できるため、引戸本体の円滑な制動された移動を実現できるようになる。
【0018】
このようにすることは、フランジ及び溝がローラに、係合部がガイド部材にそれぞれ形成されている場合でも、またその逆になっている場合でも達成できる。
【0019】
また、本発明に係る引戸装置は、引戸本体と、この引戸本体の移動を案内するガイド部材と、前記引戸本体を移動させるための駆動装置とを備えている引戸装置において、前記ガイド部材で案内される前記引戸本体の移動軸線の位置と、この引戸本体を移動させる前記駆動装置の駆動軸線の位置とが引戸本体厚さ方向における一致又は略一致した位置となっていることを特徴とするものである。
【0020】
この引戸装置によると、ガイド部材で案内される引戸本体の移動軸線の位置と、この引戸本体を移動させる駆動装置の駆動軸線の位置とが引戸本体厚さ方向における一致又は略一致した位置となっているため、この駆動力によって引戸本体を移動させるとき、この移動方向と直角をなす引戸本体厚さ方向へ引戸本体を移動させようとする力をなくす又は小さくすることができ、このため、ガイド部材との間で引戸本体の移動の抵抗力となる大きな摩擦力が生ずるのを防止でき、駆動装置の本来の駆動力と同じ又は略同じ大きさの駆動力で引戸本体を移動させることができるため、引戸本体を円滑に移動させることができるようになる。
【0021】
この引戸装置における駆動装置は、引戸本体を閉じ限位置へ移動させるためのものでもよく、また、引戸本体を開き限位置へ移動させるためのものでもよく、さらには、これらの両方へ移動させるためのものでもよい。
【0022】
また、駆動装置の形式、構造等は任意であり、例えば、引戸本体と不動部材のうちの一方に接続された紐状部材と、他方に取り付けられ、この紐状部材に引張力を付与する引張力付与手段とを有する引張式駆動装置でもよく、また、引戸本体と不動部材のうちの一方に接続又は当接されたピストンロッドと、他方に取り付けられ、このピストンロッドが伸縮自在に挿入されたシリンダ本体とを有するシリンダ式駆動装置でもよく、さらには、引戸本体と不動部材のうちの一方に取り付けられたラック部材と、他方に配設され、このラック部材に回転自在に噛合したピニオンと、このピニオンを回転させるためのモータとを有するラックアンドピニオン式駆動装置でもよく、また、磁力の反発力で引戸本体を移動させるリニアモータ方式のものでもよい。
【0023】
駆動装置が引張式駆動装置である場合には、前記駆動軸線は緊張したときの前記紐状部材の緊張線となる。また、駆動装置がシリンダ式駆動装置である場合には、前記駆動軸線はシリンダ本体に対して移動するピストンロッドの移動軸線となる。また、駆動装置がラックアンドピニオン式駆動装置である場合には、前記駆動軸線は、不動のラック部材に対して回転しながら移動するピニオンの移動軸線、又は、回転するだけで移動しないピニオンに対して移動することになるラック部材の移動軸線となる。また、駆動装置がリニアモータ方式である場合には、前記駆動軸線は、引戸本体が受ける磁力の反発力中心軸線となる。
【0024】
引戸装置の駆動装置を前記引張式駆動装置とする場合には、引戸本体と不動部材のうちの一方に前記紐状部材の端部を直接接続してもよいが、引戸本体と不動部材のうちの一方に引戸本体厚さ方向に延びるピンを設け、このピンに前記紐状部材の端部を接続することにより、前記一方にこの紐状部材を前記ピンを介して接続することが好ましい。
【0025】
このようにすると、ピンは引戸本体の厚さ方向に延びる長さを有しているため、ピンへの紐状部材の接続箇所を変更すること、又はピン自体の長さを可変にすること、又は長さの異なるピンに交換することによって前記一方と紐状部材との接続位置を引戸本体厚さ方向に調整できるようになり、この結果、駆動装置で引戸本体を移動させるときの駆動軸線の位置を引戸本体厚さ方向において引戸本体の移動軸線と一致又は略一致した位置に設定することが可能になる。
【0026】
前記任意な形式、構造の駆動装置を備えた引戸装置には、引戸本体が閉じ限位置に近づいたとき又は開き限位置に近づいたとき又はこれらの両方のときに、引戸本体に制動力を作用させるための制動装置が設けられていてもよく、設けられていなくてもよい。また、引戸装置に制動装置を設ける場合には、その制動装置の形式、構造等は任意である。
【0027】
さらに、駆動装置を備えた引戸装置において、引戸本体には、引戸本体の移動方向に複数配設され、ガイド部材に係合して転動することにより引戸本体をガイド部材に沿って移動させるローラが設けられていてもよく、設けられていなくてもよい。
【0028】
また、駆動装置を備えた引戸装置において、引戸本体に、引戸本体の移動方向に複数配設され、ガイド部材に係合して転動することにより引戸本体をガイド部材に沿って移動させるローラが設けられている場合であって、これらのローラとガイド部材のうちの一方は、引戸本体厚さ方向両側のフランジと、これらのフランジの間に形成された断面円弧状の溝とを有して形成され、他方にはこの溝に係合する係合部が形成され、この係合部が溝よりも曲率半径が小さい断面円弧状に形成されている場合には、前述したガイド部材で案内される引戸本体の移動軸線の位置と、この引戸本体に駆動力を作用させる駆動装置の駆動軸線の位置とが引戸本体厚さ方向における一致又は略一致した位置となっているとは、引戸本体が駆動装置の駆動力を受けたときに、前記フランジと前記係合部とが接触するまで引戸本体がガイド部材に対して引戸本体厚さ方向に移動しないことであるとしてもよい。
【0029】
このようにすると、引戸本体が駆動装置の駆動力によってガイド部材に案内されて移動するとき、フランジと係合部とが接触せず、この接触が生じたときの抵抗力の発生を防止できるため、引戸本体の円滑な移動を実現できるようになる。
【0030】
このようにすることは、フランジ及び溝がローラに、係合部がガイド部材にそれぞれ形成されている場合でも、またその逆になっている場合でも達成できる。
【0031】
また、本発明に係る引戸装置は、引戸本体と、この引戸本体の移動を案内するガイド部材と、前記引戸本体の移動を制動させるための制動装置と、前記引戸本体を移動させるための駆動装置とを備えている引戸装置において、前記引戸本体に制動力を作用させる前記制動装置の制動軸線の位置と、この引戸本体を移動させる前記駆動装置の駆動軸線の位置とが引戸本体厚さ方向における一致又は略一致した位置となっていることを特徴とするものである。
【0032】
この引戸装置によると、引戸本体に制動力を作用させる前記制動装置の制動軸線の位置と、この引戸本体を移動させる前記駆動装置の駆動軸線の位置とが引戸本体厚さ方向における一致又は略一致した位置となっているため、駆動装置で移動している引戸本体に制動装置の制動力が作用しても、この移動方向と直角をなす引戸本体厚さ方向へ引戸本体を移動させようとする力をなくす又は小さくすることができ、このため、ガイド部材との間で引戸本体の移動の抵抗力となる大きな摩擦力が生ずるのを防止できて、引戸本体を円滑に移動させることができるようになる。
【0033】
この引戸装置における制動装置及び駆動装置も、引戸本体を閉じ限側へ移動させる際に作動するものでもよく、開き限側へ移動させるときに作動するものでもよく、これらの両方のときに作動するものでもよい。
【0034】
また、駆動装置及び制動装置は、前述した任意な形式、構造のものでよい。
【0035】
また、引戸本体には、引戸本体の移動方向に複数配設され、ガイド部材に係合して転動することにより引戸本体をガイド部材に沿って移動させるローラが設けられていてもよく、設けられていなくてもよい。
【0036】
また、このような制動装置及び駆動装置を備えた引戸装置において、引戸本体に、引戸本体の移動方向に複数配設され、ガイド部材に係合して転動することにより引戸本体をガイド部材に沿って移動させるローラが設けられている場合であって、これらのローラとガイド部材のうちの一方は、引戸本体厚さ方向両側のフランジと、これらのフランジの間に形成された断面円弧状の溝とを有して形成され、他方にはこの溝に係合する係合部が形成され、この係合部が溝よりも曲率半径が小さい断面円弧状に形成されている場合には、前述した引戸本体に制動力を作用させる制動装置の制動軸線の位置と、この引戸本体を移動させる駆動装置の駆動軸線の位置とが引戸本体厚さ方向における一致又は略一致した位置となっているとは、駆動装置の駆動力で移動している引戸本体が制動装置の制動力を受けたときに、前記フランジと前記係合部とが接触するまで引戸本体がガイド部材に対して引戸本体厚さ方向に移動しないことであることであるとしてもよい。
【0037】
このようにすると、引戸本体が駆動装置の駆動力によって移動中に制動装置の制動力を受けても、フランジと係合部とが接触せず、この接触が生じたときの抵抗力の発生を防止できるため、引戸本体の円滑な移動を実現できるようになる。
【0038】
このようにすることは、フランジ及び溝がローラに、係合部がガイド部材にそれぞれ形成されている場合でも、またその逆になっている場合でも達成できる。
【0039】
また、以上説明したそれぞれの引戸装置において、前記ガイド部材が引戸本体の下方に配置され、したがって、このガイド部材に係合し、引戸本体の移動方向に複数配設された前記ローラが引戸本体の下部に配置されていてもよいが、引戸本体の上方にガイド部材が配置され、このため、引戸本体がこのガイド部材に係合したローラに吊り下げられた上吊り式となっていてもよい。
【0040】
このように引戸本体が、引戸本体の上方のガイド部材に係合しているローラに吊り下げられた上吊り式となっている場合には、ガイド部材に対するローラの係合中心位置と引戸本体の重心位置とが引戸本体厚さ方向における一致又は略一致した位置とすることが好ましい。
【0041】
このようにすると、ガイド部材に係合したローラに吊り下げられた引戸本体は、重力方向に対する大きな傾き角度をもって吊り下げられることはなくなるため、前記フランジと前記係合部とが接触しながら引戸本体がガイド部材に案内されて移動することを防止できるようになり、引戸本体を円滑に移動させることができる。
【0042】
以上説明した本発明において、前述した制動装置や駆動装置を前記ガイド部材に取り付ける構造としてもよく、取り付けない構造としてもよい。制動装置や駆動装置をガイド部材に取り付ける構造とすると、ガイド部材をこのガイド部材に取り付けられる装置を含めたユニット構造体とすることができ、このユニット構造体を予め工場で製作し、このユニット構造体が配置される枠部材等にユニット構造体を配置する作業を工場又は引戸装置の施工現場で容易に行えるようになる。
【0043】
なお、引戸本体を閉じ限位置又は開き限位置又はこれらの両方の位置に停止させておくためのストップ装置や、引戸本体を任意な位置で停止させておくためのフリーストップ装置、その他の装置、手段、部材を引戸装置に設けるために、これらのストップ装置や、フリーストップ装置、その他の装置、手段、部材も前記ガイド部材に取り付ける構造とする場合には、前記ユニット構造体はこれらのストップ装置や、フリーストップ装置、その他の装置、手段、部材を含んだものとしてもよい。
【0044】
また、本発明に係る引戸装置は、開き移動させた引戸本体を収納するための戸袋を備えたものでもよく、戸袋を備えないものでもよい。引戸装置が戸袋を備えたものである場合には、その戸袋は壁等の内部に収納されて外部に露出しないタイプでもよく、露出するタイプでもよい。
【0045】
また、本発明において、引戸本体が案内される前記ガイド部材は、ガイドレールでもよく、スライディングレールでもよい。
【0046】
【発明の実施の形態】
以下に本発明に係る引戸装置の実施形態を図面に基づいて説明する。図1は、本実施形態に係る引戸装置の全体を示す正面図である。引戸装置は、建物内の廊下と部屋との間を開閉自在に仕切るための室内用仕切り手段として使用され、引戸本体1は把持部1Aを把持することにより左右動させることができ、左右動すると引戸本体1は、上枠(無目)2と縦枠3と戸袋4と床5とに囲まれて形成されている出入口用の開口部6を開閉し、この開口部6を開いたときの引戸本体1の大部分は戸袋4に収納される。引戸本体1が引戸装置の可動部材になっているのに対して、上枠2、縦枠3及び戸袋4の構成部材は引戸装置の不動部材となっており、開口部6から戸袋4に亘る長さを有する上枠2には、止めねじ7Aで取り付け、取り外し自在な点検用カバー7が設けられている。
【0047】
図2及び図3には、この点検用カバー7を取り外して示す上枠2の内部構造が示されている。この上枠2の内部には引戸本体1を移動させるための移動機構が配置され、図2は、この移動機構によって引戸本体1が閉じ限位置に達しているときを示し、図3は、引戸本体1が開き限位置に達しているときを示す。また、図4は、図2のS4−S4線断面図であって引戸本体1の下部まで示した図であり、図5は、図2のS5−S5線断面図である。さらに、図7は、図3のS7−S7線断面図である。
【0048】
図2に示すように、上枠2の内部には引戸本体1の移動を案内するためのガイド部材であるガイドレール10が組み込まれ、上記移動機構を形成する部材であって、上枠2の略全長に亘る長さを有するガイドレール10は、図4及び図5に示すとおり、上枠2の内部に設けられている取付部材11にビス12と板ナット12Aで取り付けられている。同一断面形状が長さ方向に連続しているこのガイドレール10は、ビス12と板ナット12Aで取付部材11に取り付けられた基部10Aと、この基部10Aの下端から引戸本体1の厚さ方向に水平に延びるアーム部10Bと、このアーム部10Bの先端から垂直に立ち上がった係合部10Cとを有する。
【0049】
図2で示すように、引戸本体1にはローラブラケット13,14に回転自在に取り付けられた2個のローラ15,16が引戸本体1の移動方向に配設され、ローラブラケット13,14を介して引戸本体1の上方に配置されているこれらのローラ15,16は、図4に示すように、引戸本体1の上方に不動部材となって水平に架設されてガイドレール10の係合部10Cに係合している。このため、引戸本体1は、ローラ15,16が係合部10C上を転動することによりガイドレール10に沿って移動するとともに、引戸本体1は、ガイドレール10の係合部10Cに係合したローラ15,16に吊り下げられた上吊り式となっている。
【0050】
また、図1に示すように、戸袋4に近い床5には、垂直軸を中心に回転自在となったガイドローラ17が配置され、このガイドローラ17は、図4に示すとおり、引戸本体1の下端に下向きに開口して配置されたチャンネル部材1Bの内部に挿入されており、ガイドレール10に沿った引戸本体1の移動は、引戸本体の下端がこのガイドローラ17に案内されながらなされる。
【0051】
なお、ガイドレール10の係合部10Cに係合しているローラ15,16の直径は、従来の上吊り式引戸装置のローラの直径よりも小さくなっており、これにより、上枠2の上下寸法は短縮され、上枠2の内部に組み込まれている上記移動機構のコンパクト化が図られている。
【0052】
図2に示されているように、ガイドレール10の引戸本体開き側の端部には、引戸本体1を開き限位置に停止させるためのストップ装置20が取り付けられ、このストップ装置20は、引戸本体閉じ側に向けて本体21に突設されたゴム等の弾性材料からなるストップ部材22と、本体21に取り付けられ、板ばねの折り曲げで形成されている係止部材23とを有する。一方、引戸本体1に設けられている2個のローラブラケット13,14のうち、引戸本体開き側のローラブラケット14の後端には板状の受け部材24が結合され、この受け部材24には小径ローラによる被係止部材25が取り付けられている。
【0053】
引戸本体1を前記把持部1Aで開き側に移動させ、この移動が開き限位置に達すると、図3に示されているように、被係止部材25は、一旦上向きに湾曲変形してもとの形状に弾性復帰する係止部材23に係止されるとともに、受け部材24はストップ部材22に当接し、係止部材23が被係止部材25を係止することにより、引戸本体1は開き限位置に停止する。
【0054】
また、引戸本体1の把持部1Aに引戸本体閉じ側への操作力を作用させた場合には、被係止部材25は上向きに弾性変形する係止部材23から離脱するため、ガイドレール10とガイドローラ17に案内されて閉じ側へ移動する。
【0055】
また、図2及び図3に示されているように、ガイドレール10の引戸本体閉じ側の端部には、引戸本体1を閉じ移動させるための駆動装置30が配置され、この駆動装置30は、図5に示すとおり、駆動装置30のケーシング30Aに結合されているブラケット31が、ガイドレール10の基部10Aの上部に形成されている溝10D付きの取付部10Eにビス32と板ナット32Aで取り付けられることにより、ガイドレール10に組み付けられている。
【0056】
駆動装置30はケーシング30A内に回転自在に収納されたリール33を有し、このリール33の内部には渦巻きばねが配置され、この渦巻きばねの一端はリール33に結合されているとともに、他端はケーシング30Aに結合されている。また、リール33には、図2及び図3で示されているナイロン紐又はワイヤー等からなる紐状部材34の一端が結合され、この紐状部材34は、図5で示すとおり、ケーシング30Aに引戸本体厚さ方向に長く形成されている長孔35(図5とは駆動装置30の逆の面を示す図6も参照)から導出され、紐状部材34の他端は、引戸本体1に2個設けられているローラブラケット13,14のうち、図7に示すように引戸本体閉じ側のローラブラケット13に設けられたピン36に結合され、このピン36は引戸本体厚さ方向に延びたものとなっている。
【0057】
図2で示すように閉じ限位置に達している引戸本体1を把持部1Aで図3で示すように開き側へ移動させたときには、紐状部材34がリール33を回転させながら駆動装置30から繰り出され、このとき、リール33の内部の上記渦巻きばねがリール33の回転で蓄圧されるようになっている。このため、この後に把持部1Aから手を離すと(引戸本体1が図3のように閉じ限位置に達しているときには、前述のように、把持部1Aに操作力を作用させて被係止部材25を係止部材23から離脱させると)、渦巻きばねの蓄圧力によってリール33には、引戸本体1の開き移動時とは逆方向へリール33を回転させようとする回転力が生じているため、この回転力で緊張している紐状部材34の引張力によって引戸本体1は閉じ側へ引っ張られ、閉じ限位置まで自動的に移動する。
【0058】
したがって、本実施形態における引戸本体1を閉じ側へ自動的に移動させるための駆動装置30は、紐状部材34の引張力による引張式駆動装置となっており、リール33と渦巻きばねとにより、不動部材であるガイドレール10に取り付けられていて、紐状部材34に引張力を付与するための引張力付与手段37が構成されている。
【0059】
図2及び図3に示すように、ガイドレール10には、閉じ側への引戸本体1の移動速度を低速化させて制動させ、引戸本体1を閉じ限位置に減速させて到達させるための制動装置40が取り付けられている。この制動装置40は、シリンダ本体41と、シリンダ本体41にガイドレール10の長さ方向に伸縮自在に挿入されたピストンロッド42とを有するシリンダ装置で構成され、図4及び図7で示されているように、シリンダ本体41は、不動部材となっているガイドレール10の前記溝10D付きの取付部10Eにビス43と板ナット43Aで取り付けられている。
【0060】
図2及び図3で示すように、引戸本体1に2個設けられているローラブラケット13,14のうち、引戸本体開き側のローラブラケット14には、ピストンロッド42の先端部が挿抜自在となったキャッチ部材44が取り付けられ、ピストンロッド42の先端部と、この先端部が挿入されるキャッチ部材44の内部とのうち、一方には磁石が設けられ、他方にはこの磁石に吸着する磁性材料が設けられている。このため、ピストンロッド42とキャッチ部材44とは、磁力で接続分離自在となっている。
【0061】
図2に示すように引戸本体1が閉じ限位置に達しているときには、シリンダ本体41に対して収縮しているピストンロッド42の先端部がキャッチ部材44の内部に挿入された状態になっており、引戸本体1を開き側へ移動させると、ピストンロッド42の先端部とキャッチ部材44とが上記磁力で接続されているため、ピストンロッド42はシリンダ本体41に対して伸び作動する。このピストンロッド42が伸び作動限に達してもさらに引戸本体1が開き側に移動すると、図3に示すように、ピストンロッド42とキャッチ部材44とが分離し、ピストンロッド42はその位置で停止する。また、引戸本体1が前記引張式駆動装置30の駆動力で閉じ側へ移動し始め、そして引戸本体1が所定位置に達すると、キャッチ部材44はピストンロッド42に当接してこれらのキャッチ部材44とピストンロッド22とが上記磁力で再度接続され、引戸本体1がさらに閉じ側へ移動することにより、ピストンロッド42はシリンダ本体41に対して収縮作動する。
【0062】
なお、ピストンロッド42の先端部と、この先端部が挿入されるキャッチ部材43の内部とに互いに磁性が逆となった磁石を設けることにより、ピストンロッド42とキャッチ部材43とを上記と同様に接続分離自在としてよい。
【0063】
シリンダ本体41には、ピストンロッド42が伸び作動したときに多量のエアをシリンダ本体41の内部に吸引し、ピストンロッド42が収縮作動したときにはこのエアを絞りながら排出するバルブが設けられている。このため、ピストンロッド42が伸び作動する引戸本体1の開き移動時には、引戸本体1を軽く移動させることができ、また、ピストンロッド42が収縮作動する引戸本体1の閉じ移動時には、引戸本体1がシリンダ本体41の内部のエア圧力によって制動されながら移動し、減速された速度で閉じ限位置に達するようになっている。
【0064】
このため、本実施形態における制動装置40は、シリンダ装置による流体圧力式制動装置となっている。
【0065】
以上説明したストップ装置20と駆動装置30と制動装置40はガイドレール10に取り付けられるものとなっているため、これらの装置20,30,40を引戸装置の各部品が生産される工場で予めガイドレール10に取り付けることにより、ガイドレール10とストップ装置20と駆動装置30と制動装置40とで構成された構造体をユニット化されたユニット構造体として引戸装置の施工現場に搬送することができ、施工現場での作業をそれだけ簡単化することができる。
【0066】
なお、このようにストップ装置20と駆動装置30と制動装置40の取り付けによってユニット構造体の一部となったガイドレール10を前記上枠2の取付部材11に取り付ける作業は、工場で行ってもよく、引戸装置の施工現場で行ってもよい。
【0067】
図8は、ガイドレール10による引戸本体1の移動軸線の位置と、引戸本体1を移動させる駆動装置30の駆動軸線の位置とを引戸本体厚さ方向の関係で示した引戸装置の概略平面図である。
【0068】
引戸本体1は、ガイドレール10の係合部10C上をローラ15,16が転動することによりガイドレール10に案内されて移動するため、引戸本体1の移動軸線Aは、ガイドレール10の係合部10Cの延び方向と一致している。また、引戸本体1は駆動装置30の前記引張力付与手段37によって紐状部材34に作用する引張力で閉じ側へ移動するため、引戸本体1を閉じ側へ移動させようとする駆動装置30の駆動軸線Bは、紐状部材34の緊張線と同じになっている。このため、この駆動軸線Bの引戸本体1の厚さ方向における位置は、紐状部材34の引戸本体1の厚さ方向における位置と同じになっている。
【0069】
本実施形態では、引戸本体1の移動軸線Aは引戸本体1の厚さ寸法Cの中心にあり、一方、駆動装置30の駆動軸線Bはこの移動軸線Aから引戸本体厚さ方向に寸法Dだけずれた位置にある。しかし、このずれ寸法Dは少ないため、移動軸線Aの位置と駆動軸線Bの位置とは、引戸本体1の厚さ方向における略一致した位置となっており、本実施形態では、駆動軸線Bは引戸本体1の厚さ寸法C内にあるため、ずれ寸法Dは、引戸本体1の厚さ寸法Cの半分以下となっている。
【0070】
引戸本体1が駆動装置30の紐状部材34に作用する引張力で閉じ側へ移動するとき、この引張力にずれ寸法Dを乗じた値のモーメントが引戸本体1に作用し、このモーメントによって引戸本体1を引戸本体厚さ方向へずらそうとする力が発生して、ローラ15,16とガイドレール10の係合部10Cとの間には摩擦抵抗が生じるが、上記のようにずれ寸法Dは小さいため、引戸本体1の円滑な移動の障害となるこの摩擦抵抗を小さくでき、引戸本体1を駆動装置30によって円滑に移動させることができる。
【0071】
また、紐状部材34の引戸本体1側の端部が結合されている前記ピン36は引戸本体1の厚さ方向に延びているため、このピン36に結合される紐状部材34の端部の位置を引戸本体1の厚さ方向中心側に変更することができ、この変更を行うことにより、引戸本体1の円滑な移動の障害となる上記摩擦抵抗を一層小さくできる。
【0072】
図9は、ガイドレール10による引戸本体1の移動軸線の位置と、引戸本体1の移動を制動させる制動装置40の制動軸線の位置とを引戸本体厚さ方向の関係で示した引戸装置の概略平面図である。
【0073】
引戸本体1の移動軸線Aは、前述のとおり、ガイドレール10の係合部10Cの延び方向と一致している。また、引戸本体1が閉じ側に移動し、この移動が所定位置に達すると、引戸本体1に設けられている前記キャッチ部材44が制動装置40のピストンロッド42に当接し、これ以後、ピストンロッド42がシリンダ本体41に対して収縮作動することによって引戸本体1の移動に対する制動装置40制動力が発生するため、制動装置40の制動軸線Eは、ピストンロッド42の移動軸線と一致している。
【0074】
図9で示されているように、本実施形態では制動装置40の制動軸線Eは引戸本体1の厚さ寸法Cの中心にあり、したがって、引戸本体1の移動軸線Aと制動装置40の制動軸線Eとは、引戸本体厚さ方向において一致した位置となっている。このため、駆動装置30が引戸装置に付設されないなどの理由で駆動装置30の駆動力が引戸本体1の作用しない場合であって、閉じ側へ移動中の引戸本体1に制動装置40の制動力が作用した場合には、この制動力によって引戸本体1を引戸本体厚さ方向に移動させようとする力が発生することはない。また、駆動装置30の駆動力で閉じ側へ移動中の引戸本体1に制動装置40の制動力が作用した場合には、駆動装置30の駆動軸線Bの位置と、制動装置40の制動軸線Eとは引戸本体厚さ方向に寸法Dだけずれているだけであって、これらの軸線BとEは引戸本体厚さ方向に略一致した位置となっているため、制動装置40による制動力によって引戸本体1の円滑な移動の障害となる大きな摩擦抵抗がガイドレール10の係合部10Cとローラ15,16との間で発生することはなく、引戸本体1は制動装置40の制動力に応じた減速速度となりながら円滑に移動する。
【0075】
図10は、ローラ15,16とガイドレール10との係合部分の拡大図である。ローラ15,16には引戸本体厚さ方向両側においてフランジ15A,16Aが設けられ、その間は断面円弧状の溝15C,16Cとなっている。また、ガイドレール10の係合部10Cの表面10Fは断面円弧状となっており、この表面10Fの曲率半径は、断面円弧状溝16C,16Cの曲率半径よりも小さくなっている。
【0076】
前述した引戸本体厚さ方向における引戸本体1の移動軸線Aと駆動装置30の駆動軸線Bとの位置関係、引戸本体1の移動軸線Aと制動装置40の制動軸線Eとの位置関係、及び駆動装置30の駆動軸線Bと制動装置40の制動軸線Eとの位置関係を定める場合において、引戸本体1がガイドレール10に対して引戸本体厚さ方向に移動するとしても、ローラ15,16のフランジ15A,16Aがガイドレール10の係合部10Cに接触しないように定めることとする。
【0077】
このようにすると、引戸本体1をガイドレール10に沿って案内移動させるためのローラ15,16が、フランジ15A,16Aと係合部10Cとが接触した場合に生ずる抵抗力をガイドレール10から受けなくなり、引戸本体1の円滑な移動を保障できるようになる。
【0078】
また、図4で示されているように、ガイドレール10に対するローラ15,16の係合中心位置Fを、引戸本体厚さ方向において、引戸本体1の重心位置Gと一致又は略一致させる。
【0079】
これによると、たとえ前記ガイドローラ17と引戸本体1の下端のチャンネル部材1Bとの間に大きな隙間があっても、引戸本体1はローラ15,16に重力方向に対する大きな傾き角度をもって吊り下げられることはない。このため、ローラ15,16のフランジ15A,16Aとガイドレール10の係合部10Cとが接触しながら引戸本体1が移動するのを防止できるようになり、引戸本体1を円滑に移動させることができる。
【0080】
図11〜図15は、以上説明した引戸装置の引戸本体移動のための移動機構と同じ機構を有する引戸装置であるが、開き移動した引戸本体101が収納される戸袋104が建物内の壁108内に配置されているタイプの引戸装置の実施形態を示す。図11は、この引戸装置の全体正面図であり、図12は、図11のS12−S12線断面図である。図12に示すように、戸袋104の表面材109は建物の壁パネルで形成され、これにより、戸袋104が壁108内に収納された構造となっている。
【0081】
このタイプの引戸装置では、戸袋104の引戸本体閉じ側の端部には縦額縁110が設けられる。この引戸装置が、例えば、老人ホームや障害者施設等のように、優しい室内環境、設備が求められる建物に設置される場合には、図13に示すように、金属製となっているこの縦額縁110や縦枠103、さらには図11で示す上枠102、点検カバー107に、例えば、木目調の模様が設けられた化粧部材111を被せる。この化粧部材111を被せる相手部材が縦額縁110のように屈曲した面の連続で形成されているときは、図14に示すように、平面状の化粧部材111の材料にV字溝111Aを形成し、この溝111Aで折り曲げることにより、上記相手部材の表面形状と対応した屈曲形状の化粧部材111を製作し、これを接着剤や両面粘着テープ等の固定手段を用いて上記相手部材の表面に固定する。
【0082】
【発明の効果】
本発明によると、引戸装置に制動装置や駆動装置が設けられていても、円滑に引戸本体を移動させることができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る引戸装置の全体を示す正面図である。
【図2】引戸本体が閉じ限位置に達しているときの引戸本体を移動させるための移動機構を示す図である。
【図3】引戸本体が開き限位置に達しているときの引戸本体を移動させるための移動機構を示す図である。
【図4】図2のS4−S4線断面図で、引戸本体の下部まで示した図である。
【図5】図2のS5−S5線断面図である。
【図6】図5で示された駆動装置の面とは逆の面を示した図で、引戸本体を二点鎖線で示した図である。
【図7】図3のS7−S7線断面図である。
【図8】ガイド部材であるガイドレールによる引戸本体の移動軸線の位置と、引戸本体を移動させる駆動装置の駆動軸線の位置とを引戸本体厚さ方向の関係で示す引戸装置の概略平面図である。
【図9】ガイド部材であるガイドレールによる引戸本体の移動軸線の位置と、引戸本体の移動を制動させる制動装置の制動軸線の位置とを引戸本体厚さ方向の関係で示す引戸装置の概略平面図である。
【図10】引戸本体を上吊り式とするために引戸本体に設けられたローラと、ガイド部材であるガイドレールとの係合部分を示す拡大図である
【図11】戸袋が壁の内部に収納されているタイプに引戸装置の全体を示す正面図である。
【図12】図11のS12−S12線断面図である。
【図13】図11、図12で示された縦額縁等に化粧部材を被せた場合を示す図12と同様の図である。
【図14】縦額縁に被せられる図13の化粧部材を製作する工程を示す図である。
【図15】化粧部材の完成状態を示す図である。
【符号の説明】
1 引戸本体
10 ガイド部材であるガイドレール
10C ガイドレールの係合部
15,16 ローラ
15A,16A ローラのフランジ
15C、16C ローラの溝
20 ストップ装置
30 駆動装置
34 紐状部材
36 ピン
37 引張力付与手段
40 制動装置
41 シリンダ本体
42 ピストンロッド
A ガイドレールで案内される引戸本体の移動軸線
B 駆動装置の駆動軸線
C 引戸本体の厚さ寸法
E 制動装置の制動軸線
F ガイドレールに対するローラの係合中心位置
G 引戸本体の重心位置
Claims (8)
- 引戸本体と、この引戸本体の移動を案内するガイド部材と、前記引戸本体を閉じ移動させるための駆動装置とを備えている引戸装置において、
前記ガイド部材で案内される前記引戸本体の移動軸線の位置と、この引戸本体を閉じ移動させる前記駆動装置の駆動軸線の位置とが引戸本体厚さ方向において一致又は略一致しており、
前記駆動装置は、前記引戸本体に設けられたピンに接続された紐状部材と、前記ガイド部材に取り付けられ、前記引戸本体を閉じ移動させるためにこの紐状部材に引張力を付与する引張力付与手段とを有する引張式駆動装置であって、前記駆動軸線は前記紐状部材の緊張線であり、
前記ピンは前記引戸本体厚さ方向に延びており、
前記引戸本体はこの引戸本体の移動方向に複数配設されたローラを備え、これらのローラが前記ガイド部材で案内されることにより前記引戸本体が移動するとともに、前記ピンは、前記ローラの回転中心部よりも下側において前記引戸本体に設けられており、
前記ガイド部材は前記引戸本体の上方に配置され、前記引戸本体はこのガイド部材に係合した前記ローラに吊り下げられた上吊り式となっており、
前記紐状部材は前記駆動装置のケーシングの内部から外部に導出され、この導出の位置が前記ローラの回転中心部よりも下側となっていることを特徴とする引戸装置。 - 請求項1に記載の引戸装置において、前記ピンへの前記紐状部材の接続箇所が前記引戸本体の厚さ方向に変更可能となっていることを特徴とする引戸装置。
- 請求項1に記載の引戸装置において、前記ピン自体の長さが可変になっていることを特徴とする引戸装置。
- 請求項1に記載の引戸装置において、前記ピンは長さが異なるピンに交換可能となっていることを特徴とする引戸装置。
- 請求項1〜4のいずれかに記載の引戸装置において、前記緊張線は前記引戸本体厚さ寸法内にあることを特徴とする引戸装置。
- 請求項1〜5のいずれかに記載の引戸装置において、前記ガイド部材に対する前記ローラの係合中心位置と前記引戸本体の重心位置とが引戸本体厚さ方向において一致又は略一致していることを特徴とする引戸装置。
- 請求項1〜6のいずれかに記載の引戸装置において、前記引戸本体の閉じ移動を制動させるための制動装置を備え、前記引戸本体の移動軸線と前記制動装置の制動軸線とは、前記引戸本体厚さ方向において一致していることを特徴とする引戸装置。
- 請求項1〜7のいずれかに記載の引戸装置において、前記引戸本体を開き限位置に停止させるためのストップ装置と、前記引戸本体の閉じ移動を制動させるための制動装置とを備え、前記ストップ装置と前記駆動装置と前記制動装置は予め前記ガイド部材に取り付けられており、これらのガイド部材とストップ装置と駆動装置と制動装置とで構成された構造体は、ユニット化されたユニット構造体となっていることを特徴とする引戸装置。
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