JP4755230B2 - 引戸自閉装置 - Google Patents

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Description

本発明は、引戸を開方向に手で引いて途中の開位置まで摺動させて後、引戸から手を離すと、引戸をワイヤー等の紐状線材で引っ張り、閉方向へ自動的に摺動させて閉止する引戸自閉装置に関する。
従来、この種の引戸自閉装置は、ワイヤーを外周のプーリ部に巻装したワイヤーリールを枢軸で回転自在に軸支し、ワイヤーリールには、プーリ部に内装した渦巻ばね(ゼンマイ)の一端を枢軸に、他端をプーリ部に掛け止めてワイヤーの巻取方向に回転する付勢力を常時付与すると共に、枢軸の一端に駆動回転ギヤを連結する一方、駆動回転ギヤに、ロータリーダンパの従動回転ギヤを噛み合わせて装置本体を構成し、装置本体を、例えば引戸を吊り込む戸枠等の支持体に組み付ける一方、ワイヤーをワイヤーリールから引き出して先端を引戸側に掛け止めた構造になっている。
そこで、従来の引戸自閉装置では、引戸を開方向へ手で引くと、渦巻ばねに抗してワイヤーが引き出され、引戸は開位置へ摺動して開く一方、開く途中で引戸から手を離すと、渦巻ばねの回転付勢力でワイヤーを巻き取り、その巻き取り力で引戸を引っ張り、閉方向へ摺動させて自閉する。また、自閉時に、ワイヤーを巻き取る方向の回転が駆動回転ギヤと従動回転ギヤの噛み合いを介してロータリーダンパ内のロータに伝達されると、ロータリーダンパに制動トルクを発生し、ワイヤーリールがブレーキの利いた負荷状態で回転し、それに従って、引戸は減速しながら、ゆっくり自閉するようになっている(特許文献1参照)。
しかし、従来の引戸自閉装置では、自閉時に、渦巻ばねの回転付勢力およびロータリーダンパの制動力に打ち勝つほどの強い力で、引戸が閉方向に強引に引かれると、この引戸の急激な動きに追従してワイヤーを巻き取ることができず、そのため、ワイヤーの引き出し側に弛みを生じてしまうことがある。すると、このワイヤーの弛みを悪用して悪戯するなど、ワイヤーの弛みが原因で様々な不都合な事態が発生するという問題があった。
そこで、出願人は、自閉時にワイヤーに弛みが発生すると、その弛みを除去する引戸自閉装置を、新たに提案している。この引戸自閉装置は、ワイヤーを巻き取るワイヤーリールと、ワイヤーリールをワイヤーの巻取方向に回転付勢する渦巻ばねと、自閉時にワイヤーリールの回転を減速して引戸に制動力を与えるロータリーダンパとを、ゼンマイケースに取り付けて重りユニットを組み立て、引戸には、重りユニットを挿入するガイド穴を上端面から下向きに穿設する一方、ワイヤーをワイヤーリールから引き出して先端を引戸レールに掛け止めて、重りユニットを吊り下げ状態でガイド穴内に昇降可能に収納した構造になっている(重りユニットは、それに働く重力を渦巻ばねの回転付勢力より小さく設定している)。
従って、この従来の引戸自閉装置は、自閉時に、引戸が渦巻ばねの回転付勢力やロータリーダンパの制動力に抗して強い力で閉方向へ強引に引かれると、この引戸の急激な動きに追従してワイヤーを巻き取ることができず、ワイヤーの引き出し側に弛みを生じるが、そのとき、重りユニットが、いま発生したワイヤーの弛みの長さ分だけガイド穴の深さ方向へ下降し、即座にワイヤーを元の引っ張り状態に戻して弛みが除去されるようになっている。
特開2000−130004号公報
ところが、従来の弛み取り式引戸自閉装置では、ワイヤーが弛むと、重りユニットが下降して重力で弛みを取るようにするが、引戸周りの見栄えを考慮し、重りユニットは、引戸に穿設したガイド穴に昇降可能な吊り下げ状態で内蔵している。従って、従来の弛み取り式引戸自閉装置は、上述のようなガイド穴を穿設できない、薄型の引戸、材質がガラスや金属の引戸、窓付き構造の引戸等には適用できず、適用できる引戸の種類や構造に制限があるという課題があった。
本発明の目的は、そのように適用する引戸の種類や構造に制限を受けることなく、ワイヤー等の紐状線材に弛みが発生すると、その弛みを即座に且つ確実に除去する引戸自閉装置を提供することにある。
そこで、上記した本発明の目的を達成すべく、請求項1に記載の発明は、たとえば以下に示す図示実施の形態のとおり、引戸Dを開方向Xへ手で引いて途中の開位置まで摺動させて後、前記引戸Dから手を離すと、該引戸Dを紐状線材29で引っ張り、閉方向Yへ摺動させて自閉する引戸自閉装置Aにおいて、前記紐状線材29を巻装して回転自在に枢支したリール30と、該リール30を前記紐状線材29の巻取方向Zに回転付勢する渦巻ばね35を、部品取付手段25に組み付けてゼンマイユニットPを形成し、前記引戸Dの上端に、前記紐状線材29を前記リール30から引き出して先端を戸先側の縦枠10など引戸Dの支持体に係止した状態で、前記ゼンマイユニットPを係合させて前記引戸Dの開閉方向X・Yに摺動自在に案内する、ガイド部材Gを固定し、該ガイド部材Gに、前記渦巻ばね35の前記紐状線材29を巻き取る付勢力よりばね付勢力の弱い弛み取りばねSの一端を掛け止め、他端を前記ゼンマイユニットPに掛け止めて該ゼンマイユニットを前記引戸Dの開方向Xに常時付勢し、前記引戸を自閉するときに前記リール30に巻き取る前記紐状線材29に弛みが発生すると、前記ゼンマイユニットPを前記引戸Dの開方向Xに摺動させて弛みを除去してなることを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の引戸自閉装置Aにおいて、たとえば以下に示す図示実施の形態のとおり、前記ガイド部材Gに、前記ゼンマイユニットPを記引戸Dの開閉方向X・Yに案内するガイドレール55を設ける一方、前記部品取付手段25に、前記リールと前記渦巻ばね35を収納する取付ケース27を備え、該取付ケース27に前記ガイドレール55と係合するガイド溝34を設けてなることを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、引戸を、いったん開いた後、渦巻ばねの回転付勢力に抗して強い力で閉方向へ強引に引かれると、この引戸の急激な動きに追従して紐状線材をリールに巻き取れず、瞬時、紐状線材の引き出し側に弛みを生じるが、その瞬時、紐状線材が弛み状態にあるので、渦巻ばねのばね付勢力が利かない一方で、渦巻ばねよりばね付勢力は弱いが、弛み取りばねのばね付勢力が働いてゼンマイユニットをガイド部材の案内で開方向に摺動し、即座に紐状線材を元の引っ張り状態に戻して弛みを確実に除去することができる。
しかも、請求項1に記載の発明は、紐状線材に弛みが発生したときに重りユニットを下降させて重力で弛みを取るのではなく、弛み取りばねのばね付勢力でゼンマイユニットを紐状線材が張る引戸の開方向へ摺動させて弛みを取る構造であることから、適用する引戸が、従来のように引戸周りの見栄えを考えて重りユニットを覆い隠すガイド穴を穿設できる木製で厚肉である必要がなく、厚さの薄い引戸でも、材質がガラスや金属の引戸でもよく、構造が特殊な窓付き引戸等であってもよいなど、種類や構造に関係なく各種の引戸に広く適用することができる。
請求項2に記載の発明によれば、ゼンマイユニットを摺動させるとき、ガイド溝に係合させたガイド部材のガイドレールでゼンマイユニットを引戸の開閉方向に案内し、ガタ付かせることなくスムーズに摺動させることができる。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の最良形態について説明する。
図1は本発明の一例の引戸自閉装置を付設した引戸構造体を引戸の開状態で示す正面図、図2は引戸構造体の要部の分解斜視図、図3は引戸構造体の上部側の縦断面図である。
図示例の引戸構造体は、例えば病室の出入口に設置するもので、戸枠F、戸袋壁W、引戸D、引戸Dを開閉方向X・Yに摺動させるスライドレールLを備える。戸枠Fは、磁性体の金属製矩形枠体で、引戸Dの開閉方向左右に立設した縦枠10・11と、天井側の上枠12とからなる。戸袋壁Wは,戸先側縦枠10との間に開口部Cをあけて立設し、図1中手前側の壁面下部に、開閉時に引戸Dの横振れを防止するガイドローラ13を枢支して上向きに突設してなる。
図示引戸Dは、比較的重量のあるガラス製で横長な矩形板状をなし、上端面14において、戸先と戸尻寄りに一対のコ型レール取付体15・16をボルトで固定して立設してなる。一方、下端面には、吊り込み時に戸袋壁W側の横振れ防止用ガイドローラ13を係合させるガイド溝17を長さ方向に凹設している。そして、引戸Dには、戸先側にバーハンドル18を縦向きに付設してなる。なお、本発明を適用する引戸Dは、木製、樹脂製、金属製など材質を問わず、扉厚の薄い板状のものなど扉厚を問わず、また、窓付きなど特殊構造のものであってもよい。
スライドレールLは、金属製で、図3に示すように、アウターレール19、インナーレール20およびボールリテーナ21を備えてなる。アウターレール19は、平らな取付板部19aの両側縁を互いに向き合う内向きに湾曲させてボールガイド部19bを形成してなる。インナーレール20は、アウターレール19の長さに所定の開閉ストロークの距離を差し引いた長さサイズで、中央で断面略コ形状に屈曲させた取付部20aの両側縁を互いに離れる外向きに湾曲させてボールガイド部20bを形成してなる。リテーナ21は、平行なリテーナ本体部21aにコ状に屈曲させた多数の支持片部21bを連設し、各支持片部21bにそれぞれ保持穴を形成し、それら保持穴にそれぞれ金属製の小径ボール22を嵌着して転動自在に保持してなる。
スライドレールLは、リテーナ21を、アウターレール19に対し、保持したボール22を左右のボールガイド部19bに係合して嵌入し、次いで、インナーレール20を、左右のボールガイド部20bをボール22に係合してリテーナ21内に嵌入し、リテーナ21を介してアウターレール19に相対的に摺動可能に嵌合して組み立てる。そして、インナーレール20を摺動させると、ボール22が両レール19・20間で転動し、それらボール22に押されてリテーナ21がアウターレール19に対して所定ストロークの略1/2分だけ移動すると同時に、一方で、インナーレール20がアウターレール19に対し所定ストロークだけ相対移動するように設定されている。
そこで、引戸構造体では、このスライドレールLを横向きに寝かせて配置し、インナーレール20の取板部20aを、引戸D上のレール取付体15・16の上フランジ部15a・16aにボルト23で固定する一方、アウターレール19の取付板部19aを、上枠12にビス24で固定し、引戸Dを、上枠12にスライドレールLを介して開閉方向X・Yに摺動自在に上吊りする構造になっている(図7参照)。なお、図3・図7中符号36は、上吊りした引戸Dと上枠12と間を覆う化粧用幕板である。
従って、引戸構造体では、図1に示すバーハンドル18を手で持って、引戸Dを開方向Xへ引いて開位置に摺動させてから、開く途中で手を離すと、本発明の引戸自閉装置Aが作動し、引戸Dを、途中の開位置からスライドレールLで閉方向Yへ自動的に摺動させて開口部Cを閉止するようになっている。
引戸自閉装置Aは、図4に示すように、ゼンマイユニットPと、ガイド部材Gと、紐状線材29の弛み取りばねSと、エアブレーキBを備えてなる。なお、図示例では、紐状線材29として樹脂製のワイヤーを用いるが、本発明における紐状線材は、リール30に巻き取り可能な紐状で引戸Dの引張材として使用可能な線材であれば、例えば金属製のワイヤーでもよく、また、ワイヤー類に限らず、各種の紐・ロープ・ケーブル・コード等を含むものとする。
ゼンマイユニットPは、図5に示すように、部品取付手段25と、紐状線材29を巻き取るリール30と、リール30を回転付勢する渦巻ばね35と、リール30の回転を減速するロータリーダンパ40とを備える。
部品取付手段25は、取付フレーム26と取付ケース27とからなる。取付フレーム26は、円形窓28を開けた矩形な窓板部26aと、図5中上縁側にばね用フランジ部26bを有した長尺なアーム部26cとからなり、アーム部26cの先端にスタッド37を嵌着して横向きに突設してなる。一方、取付ケース27は、図6に示すように、ケース本体31と、矩形板状の蓋板32とからなる。ケース本体31は、やや扁平で略矩形な収納箱部31aと、収納箱部31aから板状に延びるダンパ取付板部31bとを有し、収納箱部31aに蓋板32を被せて箱形に組み立てる。収納箱部31aには、ダンパ取付板部31bと反対側の前板部31cに紐状線材29の通し穴33を設け、向い合う側板部31dに長さ方向に沿って細いガイド溝34を設けてなる。
リール30は、同軸上にリング状のプーリ部30aと駆動ギヤ部30bとを有し、プーリ部30aの外周に紐状線材29を巻装する一方、プーリ部30a内に渦巻ばね35を内装し、回転中心の調整軸39で回転自在に枢支して収納箱部31a内に収納してなる。そして、紐状線材29を巻装したプーリ部30aから先端側を繰り出して通し穴33から外部に引き出している。
渦巻ばね35は、一端をばね力を調整する調整軸39に掛け止め、他端をリール30に掛け止めて、リール30に対し、紐状線材29を巻き取る方向Zに回転させる付勢力を常時付与している。駆動ギヤ部30bは、前板部31cと反対側に開けた開口38から、図5に示すように、外周の歯部を外部へ臨ませた状態で、リール30と同軸に調整軸39で枢支してなる。
ロータリーダンパ40は、図6に示すように、外周面に一対の取付突片43aを有した胴筒43と、ロータ軸44を中心として回転自在に胴筒43内に収納したロータ(図示省略)を備え、ロータの外周と胴筒43の内周間の隙間に、粘性オイルを充填して胴筒43内に密封し、ロータが回転するとオイルの粘性抵抗により制動トルクが発生する構造になっている。また、ロータリーダンパ40は、ロータ軸44の先端軸部44aに、従動回転ギヤ45を、ワンウェイクラッチ46を介してロータと一体回転可能に連結し、従動回転ギヤ45が、紐状線材29を巻き取る一方向に回転したときに制動トルクが発生する構造になっている。
そこで、ゼンマイユニットPは,図5に示すように、ロータリーダンパ40の従動回転ギヤ45をリール30の駆動ギヤ部30bに噛み合わせた状態で、取付突片43aをダンパ取付板部31bにビス止めして取付ケース27にロータリーダンパ40を組み付けてから、ケース本体31に蓋板32を被せてねじ止めし、リール30と、渦巻ばね35と、ロータリーダンパ40とを取付ケース27に組み込んで一体化する。更に、ケース本体31のダンパ取付板部31b側の板面に窓板部26aを重ねて、取付ケース27に取付フレーム26をビス止めし、図4に示すように、調整軸39の先端割溝39aが円形窓28から外部に臨んだ状態で、単体のゼンマイユニットPとして組み立ててなる。なお、取付ケース27には、紐状線材29の通し穴33の開いた前板部31cに板状の緩衝マット48を貼着している。
ガイド部材Gは、サポート板49とガイドケース50とを備えてなる。サポート板49は、図4中横長で長尺な金属板を用い、中間の長手な板部49aの下縁側を一部手前に折り曲げてばね用フランジ部49bを形成し、中間板部49aの長さ方向片側(図4中左側)には、引戸D上のレール取付体15に合わせて図中手前に若干凸状に曲げて固定アーム部49cを形成する一方、他側(図4中右側)には、反対に図4中奥側に曲げて支持板部49dを形成してなる。更に、中間板部49aの支持板部49d寄りには、L板片状のストッパ51をビス止めすると共に、ストッパ51の下側にスタッド52を嵌着して横向きに突設してなる。
ガイドケース50は、金属板を断面コ形のチャンネル状に曲げ成形し、対向する曲げ板部50a・50aには、ゼンマイユニットPのガイド溝34に対応させて、それぞれ長さ方向に細長いリブ状のガイドレール55を設け、本体板部50bの片側端部に、ウレタン製の緩衝マット56を固着したエンドブロック57を、緩衝マット56側を内向きにビス止めしてなる。そこで、ガイド部材Gは、ガイドケース50をサポート板49の支持板部49dにビスで固定して組み立てられてなる。
弛み取りばねSは、図示例では引張コイルばねで、渦巻ばね35の紐状線材29を巻き取る付勢力より、引っ張りばね付勢力を小さく設定してなる。
エアブレーキBは、シリンダ58内に直線往復動可能に配設したピストンが押し込まれると、そのときに発生する圧縮空気によって制動力を働かす空気制動器で、シリンダ58内から突出させたピストンロッド59の先端に突当盤60を固着し、その突当盤60の前面に磁石60aを付設してなる。
そこで、引戸自閉装置Aは、エアブレーキBと、ゼンマイユニットPと、弛み取りばねSをガイド部材Gに組み付ける。ゼンマイユニットPは、ガイド溝34にガイドレール55を係合させてガイドケース50に直線往復摺動自在に装着し、取付フレーム26のスタッド37に弛み取りばねSの一端に有するフック61を掛け止める。弛み取りばねSは、他端に有するフック62をガイド部材Gに突設したスタッド52に掛け止め、ゼンマイユニットPをエンドブロック57側へ引っ張る付勢状態で、図7に示すように、ゼンマイユニットPをガイド部材Gに連結する。エアブレーキBは、図4に示すように、突当盤60をゼンマイユニットPとは反対側に向けて、中間板部49aと固定アーム部49cの長手方向に沿ってホルダ63を介してねじ止めし、図2に示すように引戸自閉装置Aを組み立ててなる。
さて、こうして組み立てた引戸自閉装置Aは、ガイド部材Gの固定アーム部49cを、戸先側のレール取付体15に重ね合わせてから、図3に示すように、止めねじ64でガイド部材Gをレール取付体15に固着して引戸Dの上端面14に搭載する。そのとき、引戸Dを戸先側の閉方向に引き寄せて、図8に示すように、エアブレーキBの突当盤60を戸先側縦枠10に突き当て、磁石60aで引戸Dを戸先側縦枠10に吸着して全閉状態で保持する一方、図9に示すように、紐状線材29を渦巻ばね35の回転付勢力に抗し引っ張ってリール30から引き出し、先端のフック29aを、図8に示すように戸先側縦枠10に付設した係止具65に掛け止める。すると、渦巻ばね35による巻取方向Zの回転付勢力が働き、引戸Dを閉方向Yに引っ張って全閉状態で戸枠Fに吊り込んでなる。このとき、引戸自閉装置Aは、渦巻ばね35による巻取方向Zの回転付勢力により、図8および図9に示すように閉方向Yへ引き寄せられるゼンマイユニットPを、緩衝マット48を介してガイド部材Gのストッパ51に当てて止め、ガイドケース50内に留めて位置決め保持すると共に、紐状線材29を張り渡し状態で保持してなる。
そこで、引戸自閉装置Aは、いま全閉状態の引戸Dを、バーハンドル18を手で持って、開方向Xに引いて摺動させると、それに従い、図10に示すように、エアブレーキBのピストンロッド59がシリンダ58から引き出され、ピストン66がシリンダ58の出口段部58aに当たってピストンロッド59が最長突出状態になったところで、更に開方向Xに引戸Dを引くと、図1に示すように、ピストンロッド59の突当盤60が戸先側縦枠10から引き剥がされると共に、紐状線材29が渦巻ばね35の回転付勢力に抗してリール30から繰り出され、引戸Dは開方向Xへ摺動して開口部Cを開ける。
一方、開く途中でバーハンドル18から手を離すと、渦巻ばね35による巻取方向Zの回転付勢力が働き、この回転付勢力で、紐状線材29をリール30に巻き取り、この巻き取り力で、引戸Dを引いて、途中の開位置から閉方向Yへ摺動させて開口部Cを自閉する。この自閉時、引戸自閉装置Aでは、紐状線材29を巻き取る方向Zの回転が、リール30の駆動ギヤ部30bと従動回転ギヤ45の噛み合いを介してロータリーダンパ40内のロータに伝達されると、ロータリーダンパ40に制動トルクが発生し、リール30がブレーキの利いた負荷状態で回転し、それに従い、引戸Dは、摺動速度を落しながら、ゆっくり閉方向Yへ自閉する。
しかる後、引戸自閉装置Aでは、自閉速度を落しながら引戸Dが摺動し、全閉位置に近づいたとき、図10に示すように、最長突出状態にあるピストンロッド59の突当盤60が戸先側縦枠10に突き当たると、突当盤60が戸先側縦枠10に押されてピストン66がシリンダ58内深く徐々に押し込まれるが、そのときに圧縮される空気によって制動力を発生し、これによって、引戸Dは、全閉直前では、ロータリーダンパ40に加え、エアブレーキBの制動力が作用し、一段強くブレーキの利いた負荷状態で減速しながら、更にゆっくり摺動しながら、図8に示すように全閉する。従って、急激に引戸Dが閉まって、引戸Dと縦枠10間に、指や手などを挟んで怪我をするようなことを確実に防止することができる。
ところで、引戸自閉装置Aでは、引戸Dを、いったん開いた後に、図11に示すように、引戸Dが渦巻ばね35の回転付勢力およびロータリーダンパ40の制動力に抗して強い力で閉方向Yへ強引に引かれると、この引戸Dの急激な動きに追従して紐状線材29をリール30に巻き取ることができず、図12(A)でも示すように、瞬時、紐状線材29の引き出し側に弛みを生じる。しかし、引戸自閉装置Aは、その瞬時、紐状線材29が弛み状態にあるので、渦巻ばね35のばね付勢力が利かない一方、渦巻ばね35よりは弱いが、図12(B)に示すように、弛み取りばねSのばね付勢力が働いてゼンマイユニットPを引っ張り、いま発生した紐状線材19の弛みの長さ分だけガイドケース50の案内で開方向Xに摺動し、図13に示すように、即座に紐状線材29を元の引っ張り状態に戻して弛みを除去する。従って、引戸自閉装置Aは、紐状線材29に弛みがなくなると、渦巻ばね35の回転付勢力が再び作用し、紐状線材29をリール30に巻き取って引戸Dを閉方向Yへ引っ張りながら、ゆっくり全閉位置へ摺動させて正常に自閉する。
引戸自閉装置Aは、図12に示すように、紐状線材29に弛みを発生すると、紐状線材29の弛みの長さに応じゼンマイユニットPを弛み取りばねSで引っ張って開方向Xに摺動させるとき、ゼンマイユニットP側のガイド溝34に係合したガイド部材G側のガイドレール55により、ゼンマイユニットPをガイド部材Gで開閉方向X・Yに案内し、ガタ付かせることなくスムーズに摺動させることができる。
なお、上述した図示実施の形態では、スライドレールLを用いて摺動自在に戸枠Fに吊り込んだスライドレール式引戸Dに適用した例を示したが、本発明は、戸車を用いて同様に開閉方向に摺動自在に吊り込む戸車式引戸にも、そのまま適用することができるのは勿論である。
以上の図示実施の形態では、引戸Dの自閉時に紐状線材29に弛みを発生すると、弛み取りばねSでゼンマイユニットPを引っ張って開方向Xに摺動させることにより紐状線材29の弛みを除去したが、本発明は、弛み取りばねでゼンマイユニットを押して開方向に摺動させることにより紐状線材の弛みを取る構成にすることもできる。
本発明の引戸自閉装置を付設した引戸構造体を引戸の開状態で示す正面図である。 引戸構造体の要部の分解斜視図である。 引戸構造体のエアブレーキ位置での縦断面図である。 引戸自閉装置の分解斜視図である。 ゼンマイユニットの組立斜視図である。 ゼンマイユニットの要部の分解斜視図である。 引戸構造体のゼンマイユニット位置での縦断面図である。 引戸構造体を引戸の全閉状態で示す正面図である。 引戸自閉装置の要部の組立斜視図である。 引戸構造体を引戸が開閉途中の状態で示す正面図である。 引戸構造体を紐状線材の弛み状態で示す正面図である。 引戸自閉装置を(A)紐状線材の弛み状態、(B)弛み解消状態で示す斜視図である。 引戸構造体を弛み除去状態で示す正面図である。
符号の説明
A 引戸自閉装置
D 引戸
G ガイド部材
L スライドレール
P ゼンマイユニット
S 弛み取りばね
X 開方向
Y 閉方向
10・11 縦枠
25 部品取付手段
26 取付フレーム
27 取付ケース
29 紐状線材
30 リール
35 渦巻ばね
34 ガイド溝
55 ガイドレール

Claims (2)

  1. 引戸を開方向へ手で引いて途中の開位置まで摺動させて後、前記引戸から手を離すと、該引戸を紐状線材で引っ張り、閉方向へ摺動させて自閉する引戸自閉装置において
    前記紐状線材を巻装して回転自在に枢支したリールと、該リールを前記紐状線材の巻取方向に回転付勢する渦巻ばねを、部品取付手段に組み付けてゼンマイユニットを形成し、
    前記引戸の上端に、前記紐状線材を前記リールから前記引戸の閉方向に引き出して先端を前記引戸の支持体に係止した状態で、前記ゼンマイユニットを係合させて前記引戸の開閉方向に摺動自在に案内する、ガイド部材を固定し、
    該ガイド部材に、前記渦巻ばねの前記紐状線材を巻き取る付勢力よりばね付勢力の弱い弛み取りばねの一端を掛け止め、他端を前記ゼンマイユニットに掛け止めて該ゼンマイユニットを前記引戸の開方向へ常時付勢し、前記引戸を自閉するときに前記リールに巻き取る前記紐状線材に弛みが発生すると、前記ゼンマイユニットを前記引戸の開方向に摺動させて弛みを除去してなることを特徴とする、引戸自閉装置。
  2. 前記ガイド部材に、前記ゼンマイユニットを記引戸の開閉方向に案内するガイドレールを設ける一方、前記部品取付手段に、前記リールと前記渦巻ばねを収納する取付ケースを備え、該取付ケースに前記ガイドレールと係合するガイド溝を設けてなることを特徴とする、請求項1に記載の引戸自閉装置。
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