JP2011099276A - 自閉装置 - Google Patents

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由香 小鷹
Mitsuaki Shoji
光昭 庄司
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Abstract

【課題】適用する引戸等の開閉体の種類や構造に制限を受けることなく、ワイヤー等の紐状線材に弛みが発生すると、その弛みを簡単且つ確実に取るコンパクトな自閉装置を提供する。
【解決手段】自閉装置Aは、ゴム製の弛み取りプーリ40をロータリーダンパMと同軸にユニット取付手段Bに回転自在に枢支する一方、巻取手段のリール30から紐状線材Wを繰り出して弛み取りプーリに掛け回し、紐状線材の先端25aを引戸Dの閉方向Xに引き出して戸先側縦枠11に掛け止める構成とし、引戸が自閉するとき、リールに巻き取る紐状線材が弛むと、弛み取りプーリも回転しないので、ロータリーダンパの制動力が働かず、そのために、リールはロータリーダンパから回転負荷を受けないことから、その隙に、渦巻ばね35の回転付勢力で巻取方向Zに回転して紐状線材を即座に巻き取って弛みを取る。
【選択図】 図1

Description

本発明は、引戸やパネル等の開閉体を開方向へ手で引いて途中の開位置まで移動させて後、開閉体から手を離すと、開閉体をワイヤー等の紐状線材で閉方向に引っ張って自動的に閉止する自閉装置に関する。
従来、この種の自閉装置は、ワイヤー等の紐状線材を外周のプーリ部に巻装したリールを枢軸で回転自在に支持し、リールには、プーリ部に内装した渦巻ばね(ゼンマイ)の一端を枢軸に掛け、他端をプーリ部に掛けて紐状線材の巻取方向に回転する付勢力を常時付与すると共に、枢軸の一端に駆動回転ギヤを連結する一方、駆動回転ギヤに、ロータリーダンパの従動回転ギヤを噛み合わせて装置本体を構成し、装置本体を、開閉体、例えば引戸を吊り込む戸枠等の支持手段に組み付ける一方、紐状線材をリールから引き出して先端を引戸側に掛け止めた構造になっている。
この従来の自閉装置では、引戸を開方向へ手で引くと、渦巻ばねに抗して紐状線材が引き出され、引戸は開位置へ摺動して開く一方、開く途中で引戸から手を離すと、渦巻ばねの回転付勢力で紐状線材を巻き取り、その巻取力で引戸を閉方向に引っ張って自閉させる。また、自閉時に、紐状線材を巻き取る方向の回転が駆動回転ギヤと従動回転ギヤの噛み合いを介してロータリーダンパ内のロータに伝達されると、ロータリーダンパに制動トルクを発生し、リールがブレーキの利いた負荷状態で回転し、それに従って、引戸は減速しながら、ゆっくり自閉する(特許文献1参照)。
しかし、従来の自閉装置では、自閉時に、渦巻ばねの回転付勢力およびロータリーダンパの制動力に打ち勝つほどの強い力で、引戸が閉方向に強引に引かれると、この引戸の急激な動きに追従して紐状線材を巻き取ることができず、そのため、紐状線材の引き出し側に弛みを生じてしまうことがある。すると、この紐状線材の弛みを悪用して悪戯するなど、紐状線材の弛みが原因で様々な不都合な事態が発生するという問題があった。
そこで、従来の自閉装置の中に、自閉時にワイヤー等の紐状線材に弛みが発生すると、その弛みを除去する弛み取り式のものがある(特許文献2参照)。この弛み取り式自閉装置は、紐状線材を巻き取るリールと、リールを紐状線材の巻取方向に回転付勢する渦巻ばねと、自閉時にリールの回転を減速させるロータリーダンパを、ゼンマイケースに取り付けて重りユニットを組み立て、引戸には、重りユニットを挿入するガイド穴を上端面から下向きに穿設する一方、紐状線材をリールから引き出して先端を引戸レールに掛け止めて、重りユニットを吊り下げ状態でガイド穴内に昇降可能に収納した構造になっている(重りユニットは、それに働く重力を渦巻ばねの回転付勢力より小さく設定している)。
この従来の自閉装置は、自閉時に、引戸が閉方向へ強引に引かれて紐状線材の引き出し側に弛みを生じたとき、重りユニットが、いま発生した紐状線材の弛みの長さ分だけガイド穴の深さ方向へ下降し、即座に紐状線材を元の引っ張り状態に戻して弛みを取るようになっている。
ところが、従来の弛み取り式自閉装置では、紐状線材が弛むと、重りユニットが下降して重力で弛みを取るようにするが、引戸周りの見栄えを考慮し、重りユニットは、引戸に穿設したガイド穴に昇降可能な吊り下げ状態で内蔵している。従って、従来の弛み取り式引戸自閉装置は、上述のようなガイド穴を穿設できない、薄型の引戸、材質がガラスや金属の引戸、窓付き構造の引戸等には適用できず、適用できる引戸の種類や構造に制限があるという課題があった。
そこで、出願人は、自閉時にワイヤー等の紐状線材に弛みが発生すると、その弛みを除去する自閉装置を、新たに提案している。
この自閉装置は、紐状線材を巻き取るリールと、リールを紐状線材の巻取方向に回転付勢する渦巻ばねとでゼンマイユニットを形成し、紐状線材を、その先端を戸先側縦枠に係止した状態で、ゼンマイユニットを、引戸上に固定したガイドレールに摺動自在に係合する一方、そのガイドレールに渦巻ばねの紐状線材を巻き取る回転付勢力よりばね付勢力の弱い弛み取りばねの一端を掛け止め、他端をゼンマイユニットに掛け止めて、該ゼンマイユニットを引戸の開方向に常時付勢する構造になっている。そして、引戸の自閉時に紐状線材が弛むと、ゼンマイユニットを、弛み取りばねのばね付勢力で紐状線材が張る引戸の開方向へ移動して弛みを取るようにしている。
特開2000−130004号公報 特開2009−041178号公報
ところが、弛み取りばねを用いた従来の自閉装置では、紐状線材が弛むと、ゼンマイユニットを、弛み取りばねのばね付勢力で引戸の開方向へ移動して弛みを取る構造であるため、ゼンマイユニットが引戸の上で移動するストローク分のスペースを確保する必要があると共に、それだけゼンマイユニットの移動を案内するガイドレールのようなガイド部材を長くする必要があり、その結果、全体に装置が大型化するという課題があった。
本発明の目的は、上述のように適用する開閉体の種類や構造に制限を受けることなく、ワイヤー等の紐状線材に弛みが発生すると、その弛みを簡単且つ確実に取るコンパクトな自閉装置を提供することにある。
そこで、上記した本発明の目的を達成すべく、請求項1に記載の発明は、たとえば以下に示す図示実施の形態のとおり、引戸Dのような開閉体を開方向Xへ手で引いて途中の開位置まで移動させて後、前記開閉体から手を離すと、該開閉体をワイヤー等の紐状線材Wで引っ張って閉方向Yへ移動させる自閉装置において、回転自在に枢支して前記紐状線材Wを巻き取るリール30のような巻取手段と、該巻取手段を前記紐状線材Wの巻取方向Zへ常時回転付勢する渦巻ばね35のような付勢手段と、前記紐状線材Wを巻き取る方向Zに前記巻取手段が回転すると該巻取手段の回転速度を減速するロータリーダンパMのような減速手段を、ユニット取付手段Bに組み付けて前記開閉体に搭載し、摩擦材で形成する弛み取りプーリ40を前記減速手段と同軸に前記ユニット取付手段Bに回転自在に枢支する一方、前記巻取手段から前記紐状線材Wを繰り出して前記弛み取りプーリ40に掛け回し、前記紐状線材Wの先端25aを前記開閉体の閉方向Yに引き出して前記開閉体の戸先側縦枠10のような支持手段に掛け止めてなることを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、たとえば以下に示す図示実施の形態のとおり、前記弛み取りプーリ40は、外周面に紐状線材Wの太さに合わせて細い環状溝40aを周方向に形成し、その環状溝40aに前記紐状線材Wを嵌め込んで掛け回してなることを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、引戸等の開閉体を、いったん開いた後、付勢手段の回転付勢力に抗して強い力で閉方向へ強引に引かれると、この開閉体の急激な動きに追従して紐状線材を巻取手段で巻き取れず、瞬時、紐状線材の引き出し部分に弛みを生じるが、その瞬時でも、紐状線材が弛んだ状態にあると、弛み取りプーリも回転しないので、減速手段の制動力が働かず、そのために、巻取手段は、減速手段から回転負荷を受けない構成であるから、その隙に、付勢手段の回転付勢力で巻取方向に回転し、紐状線材を、いま発生した弛みの長さ分だけ即座に巻き取って引っ張り、紐状線材の引き出し部分から簡単且つ確実に弛みを除去して元の正常な引っ張り状態に戻すことができる。
しかも、請求項1に記載の発明は、紐状線材の巻取手段とその減速手段とを常に回転伝達可能に噛み合わさず、巻取手段から紐状線材を繰り出して摩擦材の弛み取りプーリに掛け回し、その弛み取りプーリを減速手段と同軸に枢支した簡略な構成であるから、紐状線材に弛みのない正常な自閉時は、付勢手段の回転付勢力で巻取手段を回転して紐状線材を巻き取ると、その紐状線材が巻き付いた弛み取りプーリを紐状線材と間の摩擦で一体に巻取方向に回転して減速手段を働かせ、紐状線材を巻き取る巻取手段の回転の減速を可能にする一方、紐状線材が弛む異常な自閉時は、弛み取りプーリが回転しないので、減速手段の制動力が働かないから、そのまま巻取手段が回転負荷を受けずに回転して紐状線材の弛み取りを可能にし、以って、(1)従来のように重りユニットを下降させて重力で弛みを取るのではないから、適用する開閉体が、見栄えを考えて重りユニットを覆い隠すガイド穴を穿設できる木製で厚肉である必要がなく、厚さの薄い開閉体でも、材質がガラスや金属の開閉体でもよく、構造が特殊な窓付き開閉体等であってもよいなど、種類や構造に関係なく各種の開閉体に広く適用することができる。また、(2)巻取手段から紐状線材を繰り出して減速手段と同軸に枢支する弛み取りプーリに掛け回す簡略な構成でよく、従来のようにゼンマイユニットを、弛み取りばねの付勢力で開方向へ移動して弛みを取る構成でもないため、ゼンマイユニットが開閉体の上で移動するスペースを余計に確保する必要がなく、ゼンマイユニットの移動を案内するガイド部材を長くする必要もない結果、それだけ装置を全体に著しくコンパクトにすることができる。
請求項2に記載の発明によれば、弛み取りプーリの外周面に紐状線材の太さに合わせて細い環状溝を周方向に形成し、その環状溝に紐状線材を嵌め込んで弛み取りプーリに掛け回すから、紐状線材が衝撃や振動を受けても弛み取りプーリから外れるのを防止することもできる。
本発明の自閉装置を備えた引戸構造体を引戸開状態で示す正面図である。 引戸に自閉装置を搭載した状態を示す分解斜視図である。 自閉装置の組立斜視図である。 自閉装置の分解斜視図である。 引戸構造体を引戸の閉状態で示す正面図である。 引戸構造体を引戸が開閉途中の状態で示す正面図である。 引戸構造体を紐状線材の弛み状態で示す正面図である。 引戸構造体を弛み除去状態で示す正面図である。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。
図1は本発明の一例である自閉装置を備えた引戸構造体を引戸の全開状態で示す正面図、図2は自閉装置を引戸に搭載した状態で示す分解斜視図である。図示例の引戸構造体は、例えば病室の出入口に設置するもので、戸枠F、戸袋壁T、自閉装置Aを搭載する開閉体の引戸D、引戸Dを開閉方向X・Yに案内するスライドレールL、スライドレールLに引戸Dを吊り込む左右一対の吊り金具Cを備える。戸枠Fは、金属製矩形枠体で、引戸Dの開閉方向左右に立設した縦枠10・11と、天井側の上枠12とからなる。戸袋壁Tは,戸先側縦枠10との間に開口部をあけて立設し、図1中手前側の壁面下部に、開閉時に引戸Dの横振れを防止するガイドローラ13を枢支して上向きに突設している。
引戸Dは、例えば比較的重量のあるガラス製で横長な矩形板状をなし、上端面14の戸先と戸尻寄りにコ型の取付金具15・16をボルトで固定して立設し、下端面には、吊り込み時に戸袋壁T側の横振れ防止用ガイドローラ13を係合させるガイド溝17を長さ方向に凹設している。この引戸Dの両側板面には、戸先側にバーハンドル18を縦向きに付設している。なお、本発明を適用する引戸Dは、木製、樹脂製、金属製など材質を問わず、扉厚の薄い板状のものなど扉厚を問わず、また、窓付きなど特殊構造のものであってもよい。なお、引戸Dは、本発明における開閉体の一例で、開閉体は、引戸に限られず、開口部を開閉方向に移動して開閉できる形状・構造のものであればよく、パネル状、箱状、ブロック状のものなど、各種の形状・構造のものが含まれる。
スライドレールLは、金属製で、固定側のアウターレール19と摺動側のインナーレール20および多数のボールを保持したボールリテーナを備え、インナーレール20を、ボールリテーナを介してアウターレール19に摺動可能に嵌合させて組み立てる薄型引戸レールである。
吊り金具Cは、取付ケースaと吊りボルトbを備える。取付ケースaは、ケース本体21とボルト抜け止め蓋22とからなる。ケース本体21は、金属板を用いて曲げ成形し、長手方向両端にL板状に曲げたねじ止め鍔部21aを設けると共に、上側と共に片側側面を開放してボルト取付口を設け、底板部21bのボルト取付口寄りの側縁に、吊りボルトbを掛け止めるU状の切欠き穴21cを設けてなる。吊りボルトbは、ねじ軸部23aを取付金具15・16の上フランジ部15a・16aのボルト挿通穴に通し、その下に予め固着したナットに螺合させてボルト頭部23bを上フランジ部15a・16aから突設している。一方、取付ケースaは、ケース本体21を、引戸D上の取付金具15・16と対応する間隔をあけて、スライドレールLのインナーレール20に止めねじ24で固着している。
引戸Dを吊り込む場合、アウターレール19を吊り金具Cのケース本体21が下向きの状態で上枠12にねじ止めしてスライドレールLを固定し、吊りボルトbの頭部23bをケース本体21の切欠き穴21cに引っ掛けて引戸Dを懸架してから、ボルト抜け止め蓋22をケース本体21のボルト取付口に被せてねじ止めし、切欠き穴21cを塞いで吊りボルトbを抜け止めする。こうして引戸Dは、上枠12にスライドレールLを介して開閉方向X・Yに摺動自在に上吊りする。
そこで、図示引戸構造体では、バーハンドル18を手で持って、引戸Dを開方向Xへ引いて開位置に移動させてから、途中で手を離すと、本発明の自閉装置Aが作動し、引戸Dを、途中の開位置からスライドレールLの案内で閉方向Yに移動して開口部を自動的に閉止する構造になっている。
そのため、自閉装置Aは、ユニット取付手段Bと、ユニット取付手段Bに組み付けるゼンマイユニットPとロータリーダンパMおよび第1エアブレーキE1と、戸尻側の取付金具16に組み付ける第2エアブレーキE2を備えた構成になっている。
ユニット取付手段Bは、取付金具15に取り付ける中間取付板部26aと、中間取付板部26aの片側のやや幅広なゼンマイ取付板部26bと、他側の細長いブレーキ取付板部26cとからなる金属プレートで形成する。ゼンマイユニットPは、紐状線材Wを巻き取る巻取手段のリール30と、リール30を回転付勢する付勢手段の渦巻ばね35をユニットケース29内に備えている。なお、図示例では、紐状線材Wとして樹脂製のワイヤーを用いるが、本発明における紐状線材は、リール30に巻き取り可能な紐状で引戸Dの引張材として使用可能な線材であれば、例えば金属製のワイヤーでもよく、また、ワイヤー類に限らず、各種の紐・ロープ・ケーブル・コード等を含むものとする。
ゼンマイユニットPにおいて、ユニットケース29は、図3および図4に示すように、ケース本体27に蓋板28を被せて扁平な箱形に組み立て、前板部27aに紐状線材Wの通し穴31を設ける一方、反対の後端面に弛み取り口32を開けている。リール30は、回転中心の調整軸33で回転自在に枢支してユニットケース29内に収納し、環状プーリ部30aの外周に紐状線材Wを巻装する一方、環状プーリ部30aに渦巻ばね35を内装している。渦巻ばね35は、ばね一端をばね力を調整する調整軸33に掛け止め、ばね他端をリール30に掛け止めて、リール30に対して、紐状線材Wを巻き取る方向Zに回転するばね付勢力を常時付与している。
ロータリーダンパMは、外周面に一対の取付突片36aを有した胴筒36と、ロータ軸37を中心として回転自在に胴筒36内に収納したロータ(図示省略)を備え、ロータの外周と胴筒36の内周間の隙間に粘性オイルを充填して胴筒36内に密封し、ロータが回転するとオイルの粘性抵抗により制動トルクが発生する減速手段である。ロータリーダンパMは、ロータ軸37の先端軸部37aにワンウェイクラッチ39を軸着し、ワンウェイクラッチ39を介して弛み取りプーリ40をロータと一体回転可能に連結し、弛み取りプーリ40が、紐状線材Wを巻き取る方向Zに回転したときに制動トルクが発生する構造になっている。なお、減速手段は、粘性抵抗を利用したロータリーダンパMに限らず、減速歯車を利用したり、ベルト車を利用したり、摩擦材を利用したりして回転体の回転速度を減速するために用いる他の各種減速装置であってもよい。
図示例の弛み取りプーリ40は、摩擦材、例えばCRゴム(クロロプレンゴム)等のゴム製で、外周面に紐状線材Wの太さに合わせて、紐状線材の外れ防止用の細い環状溝40aを周方向に形成している。
第1エアブレーキE1は、図2に示すように、シリンダ41内に直線往復動可能に配設したピストンが押し込まれると、そのときに発生する圧縮空気によって制動力を働かす空気制動器で、シリンダ41内から突出させたピストンロッド42の先端に突当盤43を固着し、その突当盤43の前面に磁石44を付設してなる。第2エアブレーキE2は、図1に示すように、第1エアブレーキE1より小型の同様な空気制動器である。図中符号46は、引戸Dの全開時、第2エアブレーキE2の突当盤47を受け止めて緩衝するストッパである。
そこで、自閉装置Aは、図2および図3に示すように、弛み取りプーリ40を同軸に枢支したロータリーダンパMと、ゼンマイユニットPと、第1エアブレーキE1をユニット取付手段Bに組み付ける。ロータリーダンパMは、ゼンマイ取付板部26bの端縁寄りに取付突片36aをビス止めする。ゼンマイユニットPは、リール30に巻いた紐状線材Wを弛み取り口32から繰り出し、環状溝40aに嵌め込んだ状態で、弛み取りプーリ40に掛け回してから、ループ状の先端フック部25aを通し穴33から外部に引き出し、第1エアブレーキE1の取付ブラケット51aに突設した係止ピン50に掛けて仮止めする一方、弛み取り口32を弛み取りプーリ40側に向けてゼンマイ取付板部26bにねじ止めする。第1エアブレーキE1は、突当盤43をゼンマイユニットPとは反対側に向けて、中間取付板部26aとブレーキ取付板部26cの長手方向に沿って両端をL型の取付ブラケット51bを介してねじ止めする。こうしてロータリーダンパMおよびゼンマイユニットPと共にユニット取付手段Bに組み付けてユニット化し、自閉装置Aを組み立てる。
さて、組み立てた自閉装置Aは、ユニット取付手段Bの中間取付板部26aを、戸先側の取付金具15に重ね合わせてから、図1に示すように、ユニット取付手段Bを戸先側の取付金具15にねじで固定し、引戸Dの上端面14において戸先寄りに搭載する。このとき、引戸Dを戸先側の閉方向Yに引き寄せ、図5に示すように、第1エアブレーキE1の突当盤43を戸先側縦枠10に突き当て、磁石44で引戸Dを戸先側縦枠10に吸着して全閉状態で保持する一方、紐状線材Wの先端フック部25aを、係止ピン50から外し、渦巻ばね35の回転付勢力に抗し引っ張ってリール30から引き出し、戸先側縦枠10に付設した係止具55に掛け止める。すると、渦巻ばね35による巻取方向Zの回転付勢力が働いて引戸Dを閉方向Yに引っ張り、全閉位置で戸枠Fに上吊状態にする。なお、第2エアブレーキE2は、ピストンロッド42を戸尻側に向けて取付金具16に固着する。
そこで、自閉装置Aは、いま全閉状態にある引戸Dを、バーハンドル18を手で持って、開方向Xに引いて摺動させると、それに従い、図6に示すように、戸先側の第1エアブレーキE1のピストンロッド42がシリンダ41から引き出され、ピストン48がシリンダ41の出口段部41aに当ってピストンロッド42が最長突出状態になったところで、更に開方向Xに引戸Dを引くと、図1に示すように、ピストンロッド42の突当盤43が戸先側縦枠10から引き剥がされると共に、紐状線材Wが渦巻ばね35の回転付勢力に抗してリール30から繰り出され、引戸Dは開方向Xへ摺動して全開する。そのとき、引戸Dの全開直前において、エアブレーキE2の突当盤47がストッパ46に突き当たると、エアブレーキE2に制動力が働いて引戸Dを減速しながら、ゆっくり安全に移動させて止める。
一方、自閉装置Aは、引戸Dを開く途中でバーハンドル18から手を離すと、渦巻ばね35による巻取方向Zの回転付勢力でリール30が巻取方向Zに回転して紐状線材Wを巻き取り、この巻取力で、引戸Dを、途中の開位置から閉方向Yに引っ張って自動的に閉止する。この引戸Dの自閉時、自閉装置Aは、渦巻ばね35の回転付勢力でリール30を巻取方向Zに回転して紐状線材Wを巻き取ると、その紐状線材Wが環状溝40aに巻き付いた弛み取りプーリ40を紐状線材Wと間の摩擦で一体に巻取方向Zに回転し、すると、ワンウェイクラッチ39が弛み取りプーリ40の回転を同軸のロータに繋いでロータリーダンパMに粘性抵抗による制動トルクを発生し、これにより、リール30をブレーキの利いた負荷状態で巻取方向Zに減速して回転させ、それに従い、引戸Dは、移動速度を落しながら、ゆっくり閉方向Yに移動して自閉する。
次いで、自閉装置Aは、そのように自閉速度を落しながら引戸Dを移動し、全閉位置に近づいたとき、図6に示すように、最長突出状態にあるエアブレーキE1のピストンロッド42の突当盤43が戸先側縦枠10に突き当たると、突当盤43が戸先側縦枠10に押されてピストン48がシリンダ41内深く徐々に押し込まれるが、そのときに圧縮される空気によって制動力を発生し、これにより、引戸Dは、全閉直前では、ロータリーダンパMに加えてエアブレーキE1の制動力が作用し、一段強くブレーキの利いた負荷状態で減速しながら、更にゆっくり移動し、図5に示すように安全に全閉する。従って、急激に引戸Dが閉まって、重い引戸Dと戸先側縦枠10間に、指や手などを挟んで怪我をするようなことを確実に防止することができる。
ところで、自閉装置Aでは、引戸Dを、いったん開いた後に、図7に示すように、引戸Dが渦巻ばね35の回転付勢力およびロータリーダンパMの制動力に抗し強い力で閉方向Yへ強引に引かれると、この引戸Dの急激な動きに追従して紐状線材Wがリール30に巻き取られず、そのため、瞬時、紐状線材Wの引き出し部分25bに弛みを生じる。しかし、自閉装置Aは、その瞬時でも、紐状線材Wが弛んだ状態にあると、弛み取りプーリ40も回転しないので、ロータリーダンパMの制動力が働かず、そのために、リール30は、ロータリーダンパMから回転負荷を受けないことから、その隙に、渦巻ばね35の回転付勢力で巻取方向Zに回転し、紐状線材Wを、いま発生した弛みの長さ分だけ即座に巻き取って引っ張り、図8に示すように紐状線材Wの引き出し部分25bから弛みを確実に取って元の正常な引っ張り状態に戻すことができる。
しかる後、自閉装置Aは、引き続き渦巻ばね35の回転付勢力で紐状線材Wをリール30に巻き取って引戸Dを閉方向Yへ引っ張りながら、ゆっくり全閉位置へと移動させて正常に自閉する。なお、自閉装置Aでは、上述のように引戸Dを開閉するとき、紐状線材Wを、環状溝40aに嵌め込んで弛み取りプーリ40に掛け回しているから、紐状線材Wが衝撃や振動を受けて弛み取りプーリ40から外れるのを防止することができる。
上述した図示実施の形態では、薄型のスライドレールLを用いて移動自在に戸枠Fに吊り込んだスライドレール式引戸Dに適用したが、本発明は、戸車を用いて同様に開閉方向に移動自在に吊り込む戸車式引戸にも、そのまま適用することができるのは勿論である。
また、以上の図示実施の形態では、弛み取りプーリ40として素材がゴム製のものを用いるが、本発明において、弛み取りプーリは、ワイヤー等の紐状線材との間の摩擦抵抗で一体に回転できる摩擦材であればよく、素材自体が摩擦抵抗を発生するゴム等で形成する例に限られず、例えばプーリの外周面を粗目に形成するなど、表面を紐状線材との間で摩擦抵抗を発生するように加工したものでもよいのは、勿論である。
A 自閉装置
B ユニット取付手段
D 引戸(開閉体)
F 戸枠(支持手段)
M ロータリーダンパ(減速手段)
P ゼンマイユニット
W 紐状線材
X 開方向
Y 閉方向
30 リール(巻取手段)
35 渦巻ばね(付勢手段)
40 弛み取りプーリ
40a 環状溝

Claims (2)

  1. 開閉体を開方向へ手で引いて途中の開位置まで移動させて後、前記開閉体から手を離すと、該開閉体を紐状線材で引っ張って閉方向へ移動させる自閉装置において、
    回転自在に枢支して前記紐状線材を巻き取る巻取手段と、該巻取手段を前記紐状線材の巻取方向へ常時回転付勢する付勢手段と、前記紐状線材を巻き取る方向に前記巻取手段が回転すると該巻取手段の回転速度を減速する減速手段を、ユニット取付手段に組み付けて前記開閉体に搭載し、
    摩擦材で形成する弛み取りプーリを前記減速手段と同軸に前記ユニット取付手段に回転自在に枢支する一方、前記巻取手段から前記紐状線材を繰り出して前記弛み取りプーリに掛け回し、前記紐状線材の先端を前記開閉体の閉方向に引き出して該開閉体の支持手段に掛け止めてなることを特徴とする、自閉装置。
  2. 前記弛み取りプーリは、外周面に紐状線材の太さに合わせて細い環状溝を周方向に形成し、その環状溝に前記紐状線材を嵌め込んで掛け回してなることを特徴とする、請求項1に記載の自閉装置。
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