JP4747462B2 - 蒸着被膜を表面に有する希土類系永久磁石の製造方法 - Google Patents

蒸着被膜を表面に有する希土類系永久磁石の製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、製造途中段階で磁石の割れ欠けの発生や磁気特性の劣化を招くことなく、均一かつ密着性に優れた耐食性被膜としての蒸着被膜をその表面に安定して形成することができる希土類系永久磁石の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
Nd−Fe−B系永久磁石に代表されるR−Fe−B系永久磁石などの希土類系永久磁石は、高い磁気特性を有しており、今日様々な分野で使用されている。
しかしながら、希土類系永久磁石は、大気中で酸化腐食されやすい金属種(特にR)を含む。それ故、表面処理を行わずに使用した場合には、わずかな酸やアルカリや水分などの影響によって表面から腐食が進行して錆が発生し、それに伴って、磁気特性の劣化やばらつきを招くことになる。さらに、磁気回路などの装置に組み込んだ磁石に錆が発生した場合、錆が飛散して周辺部品を汚染する恐れがある。
上記の点に鑑み、希土類系永久磁石に優れた耐食性を付与することを目的として、その表面に蒸着被膜、中でもアルミニウムやチタンなどの金属蒸着被膜を形成することが行われている。
特に、アルミニウム蒸着被膜は耐食性や量産性に優れていることに加え、部品組み込み時に必要とされる接着剤との接着信頼性に優れている(接着剤が本質的に有する破壊強度に達するまでに被膜と接着剤との間で剥離が生じにくい)ので、強い接着強度が要求される希土類系永久磁石に対しても広く適用されている。ここで接着剤としては、エポキシ樹脂系、フェノール樹脂系、反応性アクリル樹脂系、変性アクリル樹脂系(紫外線硬化型接着剤や嫌気性接着剤)、シアノアクリレート系、シリコーン樹脂系、ポリイソシアネート系、酢酸ビニル系、メタクリル樹脂系、ポリアミド系、ポリエーテル系などの各種樹脂系接着剤、各種樹脂系接着剤(例えば、酢酸ビニル樹脂系接着剤やアクリル樹脂系接着剤など)のエマルジョン型接着剤、各種ゴム系接着剤(例えば、ニトリルゴム系接着剤やポリウレタンゴム系接着剤など)、セラミックス接着剤などが耐熱性や耐衝撃性などの目的に応じて適宜選択されて使用される。
【0003】
金属蒸着被膜をその表面に形成するための希土類系永久磁石は、通常、次のようにして製造される。
即ち、まず、所望する組成の希土類系永久磁石原料合金粉末を磁界中で加圧成形して成形体とし、これを焼結して焼結体を得る。一般に、成形体の焼結は、アルゴンガスなどの不活性ガス雰囲気中や水素ガスなどの還元ガス雰囲気中で、または、真空中で900℃〜1200℃にて30分〜8時間行われる。
次に、このようにして得られた所望する組成の希土類系永久磁石焼結体に対して所望する磁気特性を保有させるための時効処理を行う。一般に、焼結体の時効処理は、アルゴンガスなどの不活性ガス雰囲気中や水素ガスなどの還元ガス雰囲気中で、または、真空中で450℃〜900℃にて5分〜40時間行われる。
次に、このようにして得られた時効処理体を切削加工や研削加工し、所定寸法精度を有する所定形状の加工体とする。この際、例えば、特開2001−25967号公報に記載されているように、冷却液(研削液)を用いることで、加工効率、加工精度を向上させることが可能となる。冷却液は、切削加工や研削加工の際に、加工部を冷却するために使用されるものであり、水を主成分とし、界面活性剤またはシンセティックタイプ合成潤滑剤、有機防錆剤、非鉄金属防食剤、防腐剤、消泡剤などが配合されたものが一般に使用される。
切削加工や研削加工を行った後は、加工体表面に残存する冷却液を除去するためや、加工体表面に付着した削り屑を除去するために洗浄液を使用して加工体を洗浄する。洗浄液としては、水を主成分とし、エタノールアミンに代表されるアルカノールアミンなどを成分として含む有機防錆剤などが配合されたものが一般に使用される。
最後に、以上のようにして得られた加工体に対してブラスト処理を行う。通常、金属蒸着被膜を形成する前工程として、加工体表面に対してスパッタリングなどによる表面清浄化処理を行うが、このような処理だけでは切削加工や研削加工の際に使用した冷却液や洗浄に使用した洗浄液に由来する成分、例えば、水分や有機防錆剤成分であるアルカノールアミンなどが加工体表面に残存して、その後に行う蒸着処理に悪影響を及ぼす恐れがあるからである。加工体表面に水分や有機防錆剤成分などが残存したままの状態で蒸着処理を行った場合、上記のような残存成分が気化して金属蒸着被膜の形成に悪影響を及ぼし、均一かつ密着性に優れた金属蒸着被膜を形成することができなくなる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように希土類系永久磁石を製造するための最終工程として行うブラスト処理は必要不可欠な工程であるが、一般にこの工程はバレル処理室内などで磁石を攪拌しながら行うため、磁石の割れや欠けを発生させる恐れがある。また、ブラスト処理に使用したメディアが加工体表面から完全に除去されなかった場合、加工体表面に形成される金属蒸着被膜の密着性に悪影響を及ぼすことがあることも否定できない。ブラスト処理の代わりに高温熱処理を行って加工体表面の残存成分を揮散除去および/または分解除去する方法も考えられるが、この方法を採用した場合には工程が煩雑になる。また、本発明者らのこれまでの検討によれば、この方法で残存成分を完全に除去するためには加工体を500℃以上に高温加熱しなければならず、時効処理後に加工体に対してこれほどの高温加熱をすると磁気特性の劣化を招く恐れがあるので、この方法は採用し難い。
そこで、本発明においては、製造途中段階で磁石の割れ欠けの発生や磁気特性の劣化を招くことなく、均一かつ密着性に優れた耐食性被膜としての蒸着被膜をその表面に安定して形成することができる希土類系永久磁石の製造方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記の点に鑑み、金属蒸着被膜がその表面に形成される希土類系永久磁石の調製工程を見直した結果、その最終工程としてのブラスト処理や高温熱処理を行うことなく、均一かつ密着性に優れた耐食性被膜としての金属蒸着被膜をその表面に形成することができる方法を見出した。
【0006】
本発明は、上記の知見に基づいてなされたものであり、本発明蒸着被膜を表面に有する希土類系永久磁石の製造方法は、請求項1記載の通り、所望する組成の希土類系永久磁石焼結体を切削加工および/または研削加工し、得られる加工体を洗浄してから時効処理を行った後、表面清浄化処理を行った時効処理体に対して蒸着処理を行うことによって、前記時効処理体の表面にアルミニウムまたはその合金(但しチタンは含まない)からなる蒸着被膜を形成する工程を含むことを特徴とする。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明の蒸着被膜を表面に有する希土類系永久磁石の製造方法は、所望する組成の希土類系永久磁石焼結体を切削加工および/または研削加工し、得られる加工体を洗浄してから時効処理を行った後、得られる時効処理体に対して蒸着処理を行うことによって、前記時効処理体の表面に蒸着被膜を形成する工程を含むことを特徴とするものである。
【0008】
以下、本発明の蒸着被膜を表面に有する希土類系永久磁石の製造方法を、金属蒸着被膜を表面に有する希土類系永久磁石を製造する場合を例にとり、順を追って説明する。
【0009】
まず、所望する組成の希土類系永久磁石原料合金粉末を磁界中で加圧成形して成形体とし、これを焼結して焼結体を得る。この工程自体は通常行われる方法に従って行えばよく、成形体の焼結は、アルゴンガスなどの不活性ガス雰囲気中や水素ガスなどの還元ガス雰囲気中で、または、真空中で900℃〜1200℃にて30分〜8時間行えばよいことは前述の通りである。
【0010】
次に、得られた所望する組成の希土類系永久磁石焼結体を切削加工や研削加工し、所定寸法精度を有する所定形状の加工体とする。ここで、切削加工には、ブロック状の焼結体から個片を切り出したり、所望寸法を得るための外周刃切断機、内周刃切断機、ワイヤーソーなどが使用される。また、研削加工には、所望の厚み寸法を得るための片面研削盤や両面研削盤、焼結体の面取りを行うための回転バレルや遠心バレルなどのバレル研磨機などが使用される。前述の通り、切削加工や研削加工は加工部を冷却するために冷却液を使用して行うことが望ましい。冷却液としては、水を主成分とし、界面活性剤またはシンセティックタイプ合成潤滑剤、有機防錆剤、非鉄金属防食剤、防腐剤、消泡剤などが配合されたものが一般に使用される。
【0011】
次に、切削加工や研削加工により得られた所定寸法精度を有する所定形状の加工体を洗浄し、加工体表面に残存する冷却液や、加工体表面に付着した削り屑を除去する。加工体の洗浄は常法に従って行えばよいが、例えば、加工体を回転バレル処理室に収容し、加工体を収容したバレルを洗浄槽に浸漬して洗浄槽内で回転させることによって加工体を攪拌しながら洗浄したり、超音波洗浄を行うことで効率的な洗浄が可能となる。前述の通り、洗浄液としては、水を主成分とし、エタノールアミンに代表されるアルカノールアミンなどを成分として含む有機防錆剤などが配合されたものが一般に使用される。加工体の洗浄時やその後に、加工体の腐食を極力防止するためである。加工体を洗浄した後の乾燥方法に特段の限定はないが、十分な乾燥がなされずに表面に水分が多く残存してしまうと、その後に行われる時効処理時に、過剰な酸化物層や水酸化物層が表面に形成されてしまい、これらが蒸着処理によって形成される金属蒸着被膜の密着性の阻害に至らしめることがある。従って、このようなことがないように、遠心力や、圧縮空気などを利用した高圧ガス噴射などにより水分の物理的な除去を併せて行い、効率的かつ確実に水分を除去することが望ましい。
【0012】
次に、以上のようにして洗浄された加工体に対して時効処理を行う。所望する磁気特性を保有させるための時効処理は、一般に、アルゴンガスなどの不活性ガス雰囲気中や水素ガスなどの還元ガス雰囲気中で、または、真空中で450℃〜900℃にて5分〜40時間行われるが、この条件は、加工体表面に水分や有機防錆剤成分であるアルカノールアミンなどが残存していても、これらを揮散除去および/または分解除去するに足る高温加熱条件であるので、時効処理と同時に加工体表面の清浄化が行われる。
なお、時効処理は上記のような一段時効処理に限らず、二段以上の多段時効処理であってもよい。多段時効処理は、一般に、アルゴンガスなどの不活性ガス雰囲気中や水素ガスなどの還元ガス雰囲気中で、または、真空中で初段時効として800℃〜900℃にて30分〜6時間行い、二段時効以降は400℃〜750℃にて2時間〜30時間行われる。
【0013】
最後に、以上のようにして得られた時効処理体に対して蒸着処理を行う。蒸着処理方法としては、形成される金属蒸着被膜の緻密性、膜厚の均一性、被膜形成速度などの観点から、真空蒸着法やイオンプレーティング法を採用することが望ましい。なお、金属蒸着被膜を形成する前工程として、時効処理体表面に対してスパッタリングなどによる自体公知の表面清浄化処理を施してもよい。
蒸着処理条件に特段の制限はないが、被膜形成時の時効処理体の温度は100℃〜500℃に設定することが望ましい。100℃未満では時効処理体表面に対して優れた密着性を有する金属蒸着被膜が形成されない恐れがある一方、500℃を超えると被膜形成後の冷却過程で金属蒸着被膜に亀裂が発生してしまい、被膜が磁石から剥離する恐れや、磁気特性の劣化を招く恐れがあるからである。
このような方法によって形成される金属蒸着被膜の膜厚は、0.01μm未満であると被膜自体が優れた耐食性を発揮できない恐れがある一方、50μmを越えると、製造コストの上昇を招く恐れがあるだけでなく、磁石の有効体積が小さくなる恐れがある。従って、その膜厚は0.01μm〜50μmが望ましく、0.1μm〜25μmがより望ましく、1μm〜15μmがさらに望ましい。
このような方法によって形成される金属蒸着被膜としては、希土類系永久磁石中の希土類元素と強固な結合層を形成し、優れた密着性を有するアルミニウム、チタン、これらの金属成分を含む合金(例えば、アルミニウム−マグネシウム合金、チタン−ニッケル合金、チタン−銅合金など)からなる蒸着被膜が好適である。
金属蒸着被膜を形成した後、金属被膜に対して自体公知のピーニング処理を行ったり、金属被膜表面に別の被膜を積層形成してもよい。
【0014】
なお、本発明における蒸着被膜は金属蒸着被膜に限られるものではなく、セラミックス蒸着被膜(例えば、酸化アルミニウム、窒化アルミニウム、酸化チタン、窒化チタン、炭化チタンなどからなる蒸着被膜)であっても同様の効果が期待できる。
【0015】
本発明の蒸着被膜を表面に有する希土類系永久磁石の製造方法によれば、従来、蒸着被膜をその表面に形成するための希土類系永久磁石調製の最終工程として行っていた加工体表面の清浄化のためのブラスト処理が不要となる。従って、製造途中段階における磁石の割れ欠けの発生を防止することができ、しかも時効処理後に高温加熱することもないので磁気特性の劣化を招くことなく、均一かつ密着性に優れた耐食性被膜としての蒸着被膜をその表面に安定して形成することができる。
また、希土類系永久磁石の表面は、平均結晶粒径が1μm〜80μmの範囲にある正方晶系の結晶構造を有する化合物からなる主相と希土類元素リッチ相から形成されているが、切削加工や研削加工がされた加工体の表面は軟質の希土類元素リッチ相が展延され、加工体表面に占める希土類元素リッチ相の割合が多くなっていると考えられる。従来であれば、表面に展延された希土類元素リッチ相を有する加工体に対してブラスト処理が行われるので、展延された希土類元素リッチ相はその表面から剥離されたりする。一方、本発明の蒸着被膜を表面に有する希土類系永久磁石の製造方法によれば、表面に展延された希土類元素リッチ相を有する加工体に対して蒸着処理が行われる。アルミニウムなどは磁石表面の希土類元素と強固な結合層を持って磁石表面に密着性に優れた蒸着被膜を形成する性質を本来的に有しているが、本発明において、表面に展延された希土類元素リッチ相を有する加工体に対して蒸着処理が行われることは、磁石表面とアルミニウム蒸着被膜などとの密着性をより一層高めることに寄与すると考えられる。
【0016】
【実施例】
本発明を以下の実施例によってさらに詳細に説明するが、本発明は以下の記載に何ら限定されるものではない。
【0017】
実施例1:
(希土類系永久磁石の製造)
工程1:
14Nd−79Fe−6B−1Co組成(at%)の鋳造インゴットを粉砕した後、さらに微粉砕して得られる合金粉末を磁界中で加圧成形して成形体とし、これをアルゴンガス雰囲気中、1100℃×2時間の条件下で焼結して55mm×45mm×8mmの焼結体を得た。
工程2:
得られた焼結体を外周刃切断機によって切削した。この際、冷却液として有機酸塩、アルカノールアミンなどを成分として含むJP−04/97N(カストロール社製)の2重量%水溶液を使用した。続いて得られた切削体を、JIS粒度♯150相当の研削剤と研削用メディアとして10φアルミナ製ボールを使用して回転バレル処理室内で研削した。この際、防錆剤として有機酸塩、アルカノールアミンなどを成分として含むTKXコンパウンド♯807B(共栄社化学社製)の10重量%水溶液を使用した。
工程3:
得られた加工体を回転バレル研磨機から取り出した後、バレルめっきなどで使用される回転バレル処理室に収容してバレルを洗浄液に浸漬し、バレルを回転させることによって加工体を攪拌しながら洗浄した。この際、洗浄液としてエタノールアミンなどを成分として含むPC−120(扶桑化学工業社製)の2容量%水溶液を使用した。その後、乾燥温度100℃、最大回転数500rpmの遠心乾燥条件下で加工体を乾燥させた。
工程4:
洗浄して乾燥された加工体をアルゴンガス雰囲気中、550℃×1時間の条件下で時効処理し、14Nd−79Fe−6B−1Co組成(at%)で6mm×4.8mm×8mm:表面積2.304cmの希土類系永久磁石の試験片(以下、磁石体試験片と略称する)を得た。
【0018】
(磁石体試験片から放出されるガス量の測定)
高精度昇温脱離ガス分析装置(電子科学社製EMD−WA1000S)を使用し、次のようにして行った。1個の磁石体試験片を装置内に収容し、装置内を3×10−7Pa未満になるまで減圧した後、室温から600℃まで0.5℃/秒で昇温し、放出されるガス量を測定した。結果を表1に示す。なお、表中、「放出ガス量(total)」とは全種類の放出ガスの量を意味する。「放出ガス量(M/z=28)」とは検出されたフラグメントイオンの質量/イオン価数が28の放出ガスの量を意味し、これは冷却液や防錆剤や洗浄液に含まれるアルカノールアミンに由来するC イオンに起因するものであることが解析結果から判明しているものである。
【0019】
(磁石体試験片表面へのアルミニウム蒸着被膜の形成)
蒸着装置(真空槽内容積が2.2mで、内部に直径355mm×長さ1200mmのステンレス製メッシュ金網で作製された円筒形バレルを真空槽内に左右平行に2個有し、円筒形バレルを回転させるとともに、ワイヤー状金属蒸着材料を溶融蒸発部に連続供給しながら蒸着処理が行えるもの:特開2001−32062号公報の図1と同様の構成)の各円筒形バレルに磁石体試験片を9000個ずつ、2個の円筒形バレルで磁石体試験片を合計18000個収容し、真空槽内を全圧が1.0×10−3Pa以下になるまで真空排気した後、アルゴンガスを真空槽内の全圧が1Paになるように導入した。その後、バレルの回転軸を1.5rpmで回転させながら、バイアス電圧−500Vの条件下、15分間グロー放電によるスパッタリングを行って磁石体試験片の表面を清浄化した。続いて、バレルの回転軸を1.5rpmで回転させながら、アルゴンガス圧1Pa、バイアス電圧−100Vの条件下、蒸着材料としてアルミニウムワイヤーを用い、これを加熱してイオン化し、15分間イオンプレーティング法にて磁石体試験片表面にアルミニウム蒸着被膜を形成した。
磁石体試験片表面に形成されたアルミニウム蒸着被膜について、目視による外観観察(n=10)と、外観観察を合格したものについて蛍光X線膜厚計(セイコー電子社製:SFT−7000)を使用した膜厚測定(n=10)を行った。結果を表1に示す。
【0020】
(アルミニウム蒸着被膜のピーニング処理)
以上のようにして得られたアルミニウム蒸着被膜を表面に有する磁石体試験片をブラスト加工装置に投入し、Nガスからなる加圧気体とともに、投射材としてのガラスビーズ(新東ブレーター社製:GB−AG)を、投射圧0.2MPaにて15分間噴射して、ショットピーニングを行った。
ショットピーニングを行ったアルミニウム蒸着被膜について、目視による外観観察(n=10)と、外観観察を合格したものについて温度80℃×相対湿度90%の高温高湿度条件下に500時間放置して発錆の有無を観察するという耐食性加速試験(n=10)を行った。結果を表1に示す。
【0021】
比較例1:
(希土類系永久磁石の製造)
実施例1における工程1と同様にして焼結体を得、同工程4と同様にして時効処理を行い、同工程2と同様にして時効処理された加工体を得、同工程3と同様にしてこれを洗浄してから乾燥し、実施例1で得られた磁石体試験片と同じ組成と寸法を有する磁石体試験片を得た。
【0022】
(磁石体試験片から放出されるガス量の測定)
実施例1と同様にして磁石体試験片から放出されるガス量を測定した。結果を表1に示す。
【0023】
(磁石体試験片表面へのアルミニウム蒸着被膜の形成)
実施例1と同様にして磁石体試験片表面にアルミニウム蒸着被膜を形成した。磁石体試験片表面に形成されたアルミニウム蒸着被膜について、実施例1と同様にして目視による外観観察(n=10)と膜厚測定(n=10)を行った。結果を表1に示す。
【0024】
(アルミニウム蒸着被膜のピーニング処理)
実施例1と同様にして磁石体試験片表面に形成されたアルミニウム蒸着被膜に対してショットピーニングを行った。ショットピーニングを行ったアルミニウム蒸着被膜について、実施例1と同様にして目視による外観観察(n=10)と膜厚測定(n=10)を行った。結果を表1に示す。
【0025】
【表1】
Figure 0004747462
【0026】
表1から明らかなように、実施例1の磁石体試験片から放出されるガス量よりも比較例1の磁石体試験片から放出されるガス量の方が多かった。これは、比較例1においては、使用した冷却液や防錆剤や洗浄液に由来する水分や各成分を磁石体試験片表面から十分に除去しきれずに残存してしまい、これらが気化したことによる結果であると推測された。また、比較例1においては、上記のような磁石体試験片表面に残存した成分の影響により、磁石体試験片表面へのアルミニウム蒸着被膜の形成に際しての真空排気に長時間を要した。さらに、比較例1においては、均一かつ密着性に優れた耐食性被膜としてのアルミニウム蒸着被膜を磁石体試験片表面に安定して形成することができなかった。
一方、実施例1においては、磁石体試験片から放出されるガス量は少なかった。これは、工程4での時効処理時に、使用した冷却液や防錆剤や洗浄液に由来する水分や各成分を磁石体試験片表面から十分に除去することができたことによる結果であると推測された。また、実施例1においては、均一かつ密着性に優れた耐食性被膜としてのアルミニウム蒸着被膜を磁石体試験片表面に安定して形成することができた。なお、データは示さないが、実施例1におけるショットピーニングを行ったアルミニウム蒸着被膜を表面に有する磁石体試験片には磁気特性の劣化は認められなかった。
【0027】
実施例2:
(希土類系永久磁石の製造)
実施例1と同様にして14Nd−79Fe−6B−1Co組成(at%)で6mm×15mm×30mm:表面積14.4cmの磁石体試験片を得た。
【0028】
(磁石体試験片表面へのアルミニウム蒸着被膜の形成)
実施例1と同様にして磁石体試験片表面にアルミニウム蒸着被膜を形成した。なお、実施例2においては、蒸着装置の各円筒形バレルに磁石体試験片を828個ずつ、2個の円筒形バレルで磁石体試験片を合計1656個収容して蒸着処理を行った。磁石体試験片表面に形成されたアルミニウム蒸着被膜について、実施例1と同様にして目視による外観観察(n=10)と膜厚測定(n=10)を行った。結果を表2に示す。
【0029】
(アルミニウム蒸着被膜のピーニング処理)
実施例1と同様にして磁石体試験片表面に形成されたアルミニウム蒸着被膜に対してショットピーニングを行った。ショットピーニングを行ったアルミニウム蒸着被膜について、実施例1と同様にして目視による外観観察(n=10)と膜厚測定(n=10)を行った。結果を表2に示す。
【0030】
比較例2:
(希土類系永久磁石の製造)
実施例1における工程1と同様にして焼結体を得、同工程4と同様にして時効処理を行い、同工程2と同様にして時効処理された加工体を得、同工程3と同様にしてこれを洗浄してから乾燥し、実施例2で得られた磁石体試験片と同じ組成と寸法を有する磁石体試験片を得た。
【0031】
(磁石体試験片表面へのアルミニウム蒸着被膜の形成)
実施例2と同様にして磁石体試験片表面にアルミニウム蒸着被膜を形成した。磁石体試験片表面に形成されたアルミニウム蒸着被膜について、実施例2と同様にして目視による外観観察(n=10)と膜厚測定(n=10)を行った。結果を表2に示す。
【0032】
(アルミニウム蒸着被膜のピーニング処理)
実施例2と同様にして磁石体試験片表面に形成されたアルミニウム蒸着被膜に対してショットピーニングを行った。ショットピーニングを行ったアルミニウム蒸着被膜について、実施例2と同様にして目視による外観観察(n=10)と膜厚測定(n=10)を行った。結果を表2に示す。
【0033】
比較例3:
(希土類系永久磁石の製造)
実施例1における工程1と同様にして焼結体を得、同工程4と同様にして時効処理を行い、同工程2と同様にして時効処理された加工体を得、同工程3と同様にしてこれを洗浄してから乾燥した。続いて、洗浄して乾燥された加工体をタンブラー型ブラスト加工装置の開口部を有するドラム内に投入し、投射材としてアランダムA♯180(商品名:新東ブレーター社製でJIS粒度♯180相当)を使用し、ドラムを回転させながら20分間ブラスト処理を行い、実施例2で得られた磁石体試験片と同じ組成と寸法を有する磁石体試験片を得た。得られた磁石体試験片の割れ欠けを調べたところほぼ10個に1個の割合で割れ欠けが存在した。
【0034】
(磁石体試験片表面へのアルミニウム蒸着被膜の形成)
実施例2と同様にして割れ欠けのない磁石体試験片表面にアルミニウム蒸着被膜を形成した。磁石体試験片表面に形成されたアルミニウム蒸着被膜について、実施例2と同様にして目視による外観観察(n=10)と膜厚測定(n=10)を行った。結果を表2に示す。
【0035】
(アルミニウム蒸着被膜のピーニング処理)
実施例2と同様にして割れ欠けのない磁石体試験片表面に形成されたアルミニウム蒸着被膜に対してショットピーニングを行った。ショットピーニングを行ったアルミニウム蒸着被膜について、実施例2と同様にして目視による外観観察(n=10)と膜厚測定(n=10)を行った。結果を表2に示す。
【0036】
【表2】
Figure 0004747462
【0037】
表2から明らかなように、実施例2においては、均一かつ密着性に優れた耐食性被膜としてのアルミニウム蒸着被膜を磁石体試験片表面に安定して形成することができた。なお、データは示さないが、実施例2におけるショットピーニングを行ったアルミニウム蒸着被膜を表面に有する磁石体試験片には磁気特性の劣化は認められなかった。
比較例2においては、磁石体試験片表面に残存した成分の影響により、磁石体試験片表面へのアルミニウム蒸着被膜の形成に際しての真空排気に長時間を要した。また、比較例2においては、均一かつ密着性に優れた耐食性被膜としてのアルミニウム蒸着被膜を磁石体試験片表面に安定して形成することができなかった。
比較例3においては、均一かつ密着性に優れた耐食性被膜としてのアルミニウム蒸着被膜を磁石体試験片表面に安定して形成することができたが、ブラスト処理により磁石体試験片の割れ欠けを生じさせてしまった。
【0038】
【発明の効果】
本発明によれば、時効処理のための高温加熱時を利用して加工体表面の残存成分を揮散除去および/または分解除去するので、従来、蒸着被膜をその表面に形成するための希土類系永久磁石調製の最終工程として行っていた加工体表面の清浄化のためのブラスト処理が不要となる。従って、製造途中段階における磁石の割れ欠けの発生を防止することができるとともに蒸着被膜の形成に悪影響を及ぼすこともない。しかも時効処理後に高温加熱することもないので磁気特性の劣化を招くことがない。従って、製造途中段階で磁石の割れ欠けの発生や磁気特性の劣化を招くことなく、均一かつ密着性に優れた耐食性被膜としての蒸着被膜をその表面に安定して形成することができる。

Claims (1)

  1. 所望する組成の希土類系永久磁石焼結体を切削加工および/または研削加工し、得られる加工体を洗浄してから時効処理を行った後、表面清浄化処理を行った時効処理体に対して蒸着処理を行うことによって、前記時効処理体の表面にアルミニウムまたはその合金(但しチタンは含まない)からなる蒸着被膜を形成する工程を含むことを特徴とする蒸着被膜を表面に有する希土類系永久磁石の製造方法。
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