JP4732072B2 - 捲回型リチウムイオンキャパシタ - Google Patents

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Description

本発明は、エネルギー密度、出力密度が高い高容量の捲回型リチウムイオンキャパシタに関する。
近年、グラファイト等の炭素材料を負極に用い、正極にLiCoO等のリチウム含有金属酸化物を用いた電池が提案されている。この電池は、電池組立後、充電することにより正極のリチウム含有金属酸化物から負極にリチウムイオンを供給し、更に放電では負極からリチウムイオンを正極に戻すという、いわゆるロッキングチェア型電池であり、負極に金属リチウムを使用せずリチウムイオンのみが充放電に関与することから、リチウムイオン二次電池と呼ばれ、リチウム金属を用いるリチウム電池とは区別されている。この電池は、高電圧及び高容量、高安全性を有することを特長としている。
また、環境問題がクローズアップされる中、太陽光発電や風力発電によるクリーンエネルギーの貯蔵システムや、ガソリン車に代わる電気自動車用又はハイブリッド電気自動車用の電源の開発が盛んに行われている。さらに、最近ではパワーウインドウやIT関連機器など車載装置や設備が高性能・高機能化してきたこともあり、エネルギー密度、出力密度の点から新しい電源が求められるようになってきている。
こうした高エネルギー密度、高出力特性を必要とする用途に対応する蓄電装置として、近年、リチウムイオン二次電池と電気二重層キャパシタの蓄電原理を組み合わせた、ハイブリッドキャパシタと呼ばれる蓄電装置が注目されている。その一つとして、リチウムイオンを吸蔵、脱離し得る炭素材料に、予め化学的方法又は電気化学的方法でリチウムイオンを吸蔵、担持(以下、ドーピングということもある)させて、負極電位を下げることによりエネルギー密度を大幅に大きくできる炭素材料を負極に用いる有機電解質キャパシタが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
この種の有機電解質キャパシタでは、高性能が期待されるものの、負極に予めリチウムイオンをドーピングさせる場合に、極めて長時間を要することや負極全体にリチウムイオンを均一に担持させることに問題を有し、特に電極を捲回した円筒型電池や複数枚の電極を積層した角型電池のような大型の高容量セルでは、実用化は困難とされていた。
このような問題の解決方法として、正極集電体及び負極集電体(以下、両者をいうときは電極集電体とする)がそれぞれ表裏面に貫通する孔を備え、負極活物質がリチウムイオンを可逆的に担持可能であり、負極あるいは正極と対向して配置されたリチウム金属との電気化学的接触により負極にリチウムイオンが担持される有機電解質電池が提案されている(例えば、特許文献2参照)。すなわち、特許文献2には、上記有機電解質電池の例として正極及び負極をセパレータを介して捲回してなる捲回体(電極捲回ユニット)の最外周の負極集電体にリチウム金属を貼り付け、あるいは前記捲回体の中心部に円柱状のリチウム金属を配置し、該リチウム金属と負極とを短絡させてリチウムイオンを負極にドーピングさせる円筒型の捲回型リチウムイオン電池が開示されている。
上記捲回型リチウムイオン電池においては、電極集電体に表裏面を貫通する孔が設けられているため、リチウム金属が捲回体の外周部又は中心部のいずれに配置されていても、リチウムイオンが電極集電体に遮断されることなく前記貫通孔を通って電極間を移動し、これによりリチウム金属近傍の負極だけでなくリチウム金属から離れている負極にもリチウムイオンを電気化学的に担持させることが可能である。
特開平8−107048号公報 国際公開番号WO98/033227号公報
上述のように、リチウムイオンを吸蔵、脱離しうる炭素材料等に予めリチウムイオンをドーピングさせた負極は、負極が電気二重層キャパシタに用いられる活性炭よりも電位が卑になるので、正極活性炭と組み合わせたセルの耐電圧は向上し、また負極の容量は活性炭に比較し非常に大きいため、該負極を備えた有機電解質キャパシタ(リチウムイオンキャパシタ)はエネルギー密度が高くなる。
しかし、上記捲回型リチウムイオン電池に示されるようにリチウム金属が電極捲回ユニットの外周部又は中心部に配置、すなわち外周部と中心部のいずれか一方のみに設けられる場合、リチウムイオンを電極捲回ユニットのすべての負極に均一にドーピングするのには長時間が必要となる。特に、捲回型リチウムイオン電池が大型化し捲回数が増加すると、このドーピング所要時間が例えば約30日ぐらいまで増大し、セルの生産性を著しく低下させるものであった。
また、捲回型リチウムイオンキャパシタにおいてリチウム金属を外周部のみに配置する場合、負極とリチウム金属との電気化学的接触でリチウムイオンが負極にドーピングされることによって、高電圧、高容量を有するキャパシタは得られるものの、ドーピングするリチウムイオン量が多くなることからリチウムイオン供給源が厚くなるため、電極の充填量が低下しセルのエネルギー密度は必ずしも満足できるものではなかった。
また、中心部のみに配置する場合、エネルギー密度を高める上では有効であるが、リチウムイオン供給源の表面積が小さくなるため、全てのリチウムイオンをドーピングするには著しく時間がかかっていた。
本発明は、このような問題を解消するもので、電極捲回ユニットの外周部と中心部にリチウムイオン供給源を配置し、従来よりも短時間で多量のリチウムイオンをドーピングすること、および電極の充填量を向上させることによって、高いエネルギー密度と容量を有する捲回型リチウムイオンキャパシタを提供することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、次の捲回型リチウムイオンキャパシタを提供する。
(1)リチウムイオン及び/又はアニオンを可逆的に担持可能な物質からなる正極と、リチウムイオンを可逆的に担持可能な物質からなる負極と、電解液としてリチウム塩の非プロトン性有機溶媒電解質溶液とを備えたリチウムイオンキャパシタであって、前記正極及び負極がそれぞれ表裏面を貫通する孔を有する集電体を備えかつセパレータを介して捲回されて電極捲回ユニットを形成しており、該電極捲回ユニットの外周部と中心部にリチウムイオン供給源が配置されており、電極捲回ユニットの中心部に配置されるリチウムイオン供給源が集電体である金属製の管棒に巻き付けられており、該金属製の管棒は負極および/又は正極と電気化学的に接続されており、負極及び/又は正極とリチウムイオン供給源との電気化学的接触によってリチウムイオンが負極及び/又は正極にドーピングされ、正極と負極を短絡させた後の正極の電位が2.0V以下になることを特徴とする捲回型リチウムイオンキャパシタ。
リチウムイオン及び/又はアニオンを可逆的に担持可能な物質からなる正極と、リチウムイオンを可逆的に担持可能な物質からなる負極と、電解液としてリチウム塩の非プロトン性有機溶媒電解質溶液とを備えたリチウムイオンキャパシタであって、前記正極及び負極がそれぞれ表裏面を貫通する孔を有する集電体を備えかつセパレータを介して捲回されて電極捲回ユニットを形成しており、該電極捲回ユニットの外周部と中心部にリチウムイオン供給源が配置されており、電極捲回ユニットの中心部に配置されるリチウムイオン供給源が表裏面を貫通する孔を有する筒状集電体の内部に挿入され一体化されており、該集電体は負極及び/又は正極と電気化学的に接続されており、負極及び/又は正極とリチウムイオン供給源との電気化学的接触によってリチウムイオンが負極及び/又は正極にドーピングされ、正極と負極を短絡させた後の正極の電位が2.0V以下になることを特徴とする捲回型リチウムイオンキャパシタ。
)リチウムイオン供給源と集電体とが一体化されており、該一体化物の表面は一部あるいは全部がセパレータにより覆われているかテープで固定されている上記(1)又は(2)に記載の捲回型リチウムイオンキャパシタ。
)電極捲回ユニットの外周部の外側又は該電極捲回ユニットの外周部にリチウムイオン供給源を設けてから該リチウム供給源の外側をテープ止めすることを特徴とする上記(1)〜(3)のいずれかに記載の捲回型リチウムイオンキャパシタ。
)負極活物質は、正極活物質に比べて、単位重量あたりの静電容量が3倍以上を有し、かつ正極活物質の重量が負極活物質の重量よりも大きい上記(1)〜()のいずれかに記載の捲回型リチウムイオンキャパシタ。
本発明によれば、上記したようにリチウムイオン供給源を電極捲回ユニットの外周部と中心部に配置するので、負極及び/又は正極に対するリチウムイオンのドーピング時間を短縮することができる。これにより正極と負極を短絡させた後の正極の電位が2.0V以下になるようなリチウムイオン量を、負極及び/又は正極に従来よりも短時間で均一にドーピングできるので、円筒型リチウムイオンキャパシタの生産性を向上できる。
本発明の捲回型リチウムイオンキャパシタ(以下、LICということもある)は、リボン状の正極、負極をセパレータを介して交互に積層させ捲回することによって得られる電極捲回ユニットを外装容器内に有するリチウムイオンキャパシタであり、外装容器は円筒型、角型、ラミネート型等を適宜使用でき、特に限定されない。また、本発明のLICはリチウムイオン及び/又はアニオンを可逆的に担持可能な物質からなる正極と、リチウムイオンを可逆的に担持可能な物質からなる負極と、電解液としてリチウム塩の非プロトン性有機電解液とを備えており、正極と負極を短絡させた後の正極及び負極電位が2.0V以下になっている。
従来の電気二重層キャパシタでは、通常、正極と負極に同じ活物質(主に活性炭)をほぼ同量用いている。この活物質はセルの組立て時には約3Vの電位を有しており、キャパシタを充電することにより、正極表面にはアニオンが電気二重層を形成して正極電位は上昇し、一方負極表面にはカチオンが電気二重層を形成して電位が降下する。逆に、放電時には正極からアニオンが、負極からはカチオンがそれぞれ電解液中に放出されて電位はそれぞれ下降、上昇し、3V近傍に戻ってくる。このように通常の炭素材料は約3Vの電位を有しているため、正極、負極ともに炭素材料を用いた有機電解質キャパシタは、正極と負極を短絡させた後の正極及び負極の電位はいずれも約3Vとなる。
これに対し、本発明のLICでは上記したように正極と負極を短絡した後の正極の電位は2.0V(Li/Li、以下同じ)以下である。すなわち、本発明では正極にリチウムイオン及び/又はアニオンを可逆的に担持可能な活物質を用い、また負極にリチウムイオンを可逆的に担持可能な活物質を用い、正極と負極を短絡させた後に正極と負極の電位が2.0V以下になるように、負極及び/又は正極に予めリチウムイオンを担持させている。
なお、本発明で、正極と負極を短絡させた後の正極の電位が2.0V以下とは、以下の(A)又は(B)の2つのいずれかの方法で求められる正極の電位が2.0V以下の場合をいう。即ち、(A)リチウムイオンによるドープピングの後、キャパシタセルの正極端子と負極端子を導線で直接結合させた状態で12時間以上放置した後に短絡を解除し、0.5〜1.5時間内に測定した正極電位、(B)充放電試験機にて12時間以上かけて0Vまで定電流放電させた後に正極端子と負極端子を導線で結合させた状態で12時間以上放置した後に短絡を解除し、0.5〜1.5時間内に測定した正極電位、が2.0V以下であることをいう。
また、本発明において、正極と負極とを短絡させた後の正極電位が2.0V以下というのは、リチウムイオンがドーピングされたすぐ後だけに限られるものではなく、充電状態、放電状態あるいは充放電を繰り返した後に短絡した場合など、いずれかの状態で短絡後の正極電位が2.0V以下となることである。
本発明において、正極と負極とを短絡させた後の正極電位が2.0V以下になるということに関し、以下に詳細に説明する。上述のように活性炭や炭素材は通常3V(Li/Li)前後の電位を有しており、正極、負極ともに活性炭を用いてセルを組んだ場合、いずれの電位も約3Vとなるため、短絡しても正極電位はかわらず約3Vである。また、正極に活性炭、負極にリチウムイオン二次電池にて使用されている黒鉛や難黒鉛化炭素のような炭素材を用いた、いわゆるハイブリットキャパシタの場合も同様であり、いずれの電位も約3Vとなるため、短絡しても正極電位はかわらず約3Vである。正極と負極の重量バランスにもよるが充電すると負極電位が0V近傍まで推移するので、充電電圧を高くすることが可能となるため高電圧、高エネルギー密度を有したキャパシタとなる。一般的に充電電圧の上限は正極電位の上昇による電解液の分解が起こらない電圧に決められるので、正極電位を上限にした場合、負極電位が低下する分、充電電圧を高めることが可能となる。
しかしながら、短絡時に正極電位が約3Vとなる上述のハイブリットキャパシタでは、正極の上限電位が例えば4.0Vとした場合、放電時の正極電位は3.0Vまでであり、正極の電位変化は1.0V程度と正極の容量を充分利用できていない。更に、負極にリチウムイオンを挿入(充電)、脱離(放電)した場合、初期の充放電効率が低い場合が多く、放電時に脱離できないリチウムイオンが存在していることが知られている。これは、負極表面にて電解液の分解に消費される場合や、炭素材の構造欠陥部にトラップされる等の説明がなされているが、この場合正極の充放電効率に比べ負極の充放電効率が低くなり、充放電を繰り返した後にセルを短絡させると正極電位は3Vよりも高くなり、さらに利用容量は低下する。すなわち、正極は4.0Vから2.0Vまで放電可能であるところ、4.0Vから3.0Vまでしか使えない場合、利用容量として半分しか使っていないこととなり、高電圧にはなるが高容量にはならないのである。
ハイブリットキャパシタを高電圧、高エネルギー密度だけでなく、高容量そして更にエネルギー密度を高めるためには、正極の利用容量を向上させることが必要である。
短絡後の正極電位が3.0Vよりも低下すればそれだけ利用容量が増え、高容量になるということである。2.0V以下になるためには、セルの充放電により充電される量だけでなく、別途リチウム金属などのリチウムイオン供給源から負極にリチウムイオンを充電することが好ましい。正極と負極以外からリチウムイオンが供給されるので、短絡させた時には、正極、負極、リチウム金属が平衡電位になるため、正極電位、負極電位ともに3.0V以下になる。リチウム金属の量が多くなる程に平衡電位は低くなる。負極材、正極材が変われば平衡電位も変わるので、短絡後の正極電位が2.0V以下になるように、負極材、正極材の特性を鑑みて負極に担持させるリチウムイオン量の調整が必要である。
本発明のLICにおいて、正極と負極を短絡させた後の正極電位が2.0V以下になるということは、上記したように該LICの正極及び負極以外から正極及び/又は負極にリチウムイオンが供給されているということである。リチウムイオンの供給は負極と正極の片方あるいは両方いずれでもよいが、例えば正極に活性炭を用いた場合、リチウムイオンの担持量が多くなり正極電位が低くなると、リチウムイオンを不可逆的に消費してしまい、セルの容量が低下するなどの不具合が生じる場合があるので、負極と正極に供給するリチウムイオンの量は不具合が生じないよう適宜制御が必要である。いずれの場合でも、予め正極及び/又は負極に供給されたリチウムイオンはセルの充電により負極に供給されるので、負極電位は低下する。
また、正極と負極を短絡させた後の正極電位が2.0Vよりも高い場合は、正極及び/又は負極に供給されたリチウムイオンの量が少ないためセルのエネルギー密度は小さい。リチウムイオンの供給量が多くなるほどに正極と負極を短絡させた後の正極電位は低くなりエネルギー密度は向上する。高いエネルギー密度を得るには2.0V以下が好ましく、更に高いエネルギー密度を得るには1.0V(Li/Li)以下が好ましい。正極と負極を短絡させた後の正極電位が低くなるということは、言い換えると、セルの充電により負極に供給されるリチウムイオンの量が多くなるということであり、負極の静電容量が増大するとともに負極の電位変化量が小さくなり、結果的に正極の電位変化量が大きくなってセルの静電容量及び容量が大きくなり、高いエネルギー密度が得られるのである。
また、正極電位が1.0Vを下回ると正極活物質にもよるが、ガス発生や、リチウムイオンを不可逆に消費してしまう等の不具合が生じるため、正極電位の測定が困難となる。また、正極電位が低くなりすぎる場合は負極重量が過剰ということであり、逆にエネルギー密度は低下する。したがって、一般的には正極電位は0.1V以上であり、好ましくは0.3V以上である。
なお、本発明において静電容量、容量は次のように定義する。セルの静電容量とは、セルの放電カーブの傾きを示し単位はF(ファラッド)、セルの単位重量当たりの静電容量とはセルの静電容量をセル内に充填している正極活物質重量と負極活物質重量の合計重量にて割った値であり、単位はF/g、正極の静電容量とは正極の放電カーブの傾きを示し単位はF、正極の単位重量当たりの静電容量とは正極の静電容量をセル内に充填している正極活物質重量にて割った値であり、単位はF/g、負極の静電容量とは負極の静電容量をセル内に充填している負極活物質重量にて割った値であり、単位はF/gである。
更に、セル容量とはセルの放電開始電圧と放電終了電圧の差、すなわち電圧変化量とセルの静電容量の積であり単位はC(クーロン)であるが、1Cは1秒間に1Aの電流が流れたときの電荷量であるので、本発明においては換算してmAh表示することとした。正極容量とは放電開始時の正極電位と放電終了時の正極電位の差(正極電位変化量)と正極の静電容量の積であり、単位はC又はmAh、同時に負極容量とは放電開始時の負極電位と放電終了時の負極電位の差(負極電位変化量)と負極の静電容量の積であり、単位はC又はmAhである。これらセル容量と正極容量、負極容量とは一致する。
次に、本発明の捲回型リチウムイオンキャパシタの構成を図面に従って説明する。以下に示す図面は本発明の好ましい実施の態様を例示したものであり、本発明はこれに限定されない。図1は本発明の好ましい実施形態に係わる円筒型リチウムイオンキャパシタの断面図を示す。
本例の円筒型リチウムイオンキャパシタ(以下、セルということもある)は、図1に示すように正極1、負極2をセパレータ3を介して交互に積層して同心的に捲回して電極捲回ユニット6を形成し、該電極捲回ユニット6の外周部及び中心部にリチウムイオン供給源としてそれぞれリチウム金属(リチウム極)4、4’を配置し、これらを外装容器5内に収容して内部に電解液を充填し構成される。正極1及び負極2は、表裏面を貫通する孔が設けられた多孔材からなる後述の集電体に形成されており、このように集電体を多孔材にすることによって、リチウム金属4、4’が電極捲回ユニット6の外周部と中心部に配置されていても、リチウムイオンはリチウム金属4、4’から電極捲回ユニット6の集電体の貫通孔を通って自由に各電極間を移動し、電極捲回ユニット6のすべての負極及び/又は正極にリチウムイオンをドーピングできる。
上記電極捲回ユニット6の外周部に配置するリチウム金属4は、リチウム極集電体にリチウム金属を圧着して貼り付けすることにより形成できる。このリチウム極集電体としては、リチウム金属を圧着しやすくし、必要に応じてリチウムイオンが通りぬけできるように、正極1と負極2の集電体と同様な多孔構造のものが好ましい。また、該リチウム極集電体にはリチウム極端子が設けてあって、該リチウム極端子を通して例えば負極端子に導通されている。なお、電極捲回ユニット6の中心部に配置されるリチウム金属4’については後述する。
このように構成されたセル内にリチウムイオンを移送可能な電解液(電解質)を注入して封止し、この状態で所定時間(例えば10日間)放置しておくと、リチウム金属4、4’と負極2とが短絡されているので、負極2に予めリチウムイオンをドーピングすることができる。なお、本発明において、「正極」とは放電の際に電流が流出し、充電の際に電流が流入する側の極、「負極」とは放電の際に電流が流入し、充電の際に電流が流出する側の極を意味する。
上記電極捲回ユニット6において正極1と負極2とは電極構造が実質的に同一であるので、以下負極2について説明する。図2は上記電極捲回ユニット6の捲回を解いて展開したときの負極2の平面図で、一部を切り欠いて示している。図3は図2のA−A矢視における拡大断面図である。本例の負極2は、リボン状の負極集電体2aの片面〈図1,2では上面〉に後述の負極活物質を塗工してなる電極層(図にはこの負極電極層を負極2として示している)として形成され、上記負極集電体2aの電極層が形成されていない集電体面に負極端子9が接続されている。
上記負極集電体2aは、表裏面を貫通する孔7を有する多孔材で、負極端子9は該負極集電体2aの負極2が形成されていない集電体面にステッチング又はコールドウェルディングにより接続されるのが好ましい。負極2が形成されていない集電体面に負極端子2をステッチング又はコールドウェルディングで接続することにより、負極端子9の接続が容易であり、かつ集電体面に直に接続されるので内部抵抗を低減できる。負極端子9を負極集電体2aのどこの位置に接続するかは、電極捲回ユニット6における負極端子9の取り出し位置によって決まり限定されないが、通常はリボン状の集電体の例えば端部から所定の距離だけ内側に入った集電体面に接続するのが好ましい。
なお、負極端子9と正極端子10は、電極捲回ユニット6の両端に分けて設けてもよいし(図5参照)、一方の端部にまとめて取り出すように設けてもよく、また、これら電極端子は1枚のリボン状集電体に対し1個設ければ足りるが、多いほど内部抵抗が低くなるので好ましい。負極及び正極の各電極端子の材質としては、それぞれ負極集電体及び正極集電体と同質のものが接続性や膨張性などの点から好ましいが、これに限定されない。
負極集電体2aに負極活物質を塗工して負極2を形成する場合、図3に示すように負極集電体2aの塗工面に導電性材料の下地層8を形成するのが好ましい。負極集電体2aが多孔材であるために、該集電体に負極活物質を直接に塗工すると、負極活物質が集電体の孔7から洩れ出したり、あるいは塗工面が平滑でないため負極2を均一な厚さに形成できなくなるおそれがある。集電体の塗工面に下地層8が形成されていると、孔7を下地層8で塞ぎかつ塗工面を平滑にできるので、負極活物質が塗工しやすくなるとともに均一な厚さの負極2を得ることができる。本例ではこのように負極2を負極集電体2aの片面のみに設けているが、負極2は負極集電体2aの両面に形成してもよく、この場合には例えば負極集電体2aの両面に電極層を間欠塗工するなどして負極2に未塗工部を設けて該未塗工部に負極端子を接続する。図示はしないが、正極1は多孔材の正極集電体の片面又は両面に正極活物質を同様に塗工して電極層を形成し、電極層が形成されていない正極集電体の部分に正極端子を接続することによって得られる。
図4は図1に示す電極捲回ユニット6のA部の部分拡大図である。本例の円筒型リチウムイオンキャパシタにおいて、電極捲回ユニット6の外周部に配置するリチウム金属4は、図4に示すように電極捲回ユニット6の最外周に負極集電体2aを外側にして配置されている負極2の、前記負極集電体2aに例えば圧着されており、これによりリチウム金属4を負極2に接続し、両者を短絡させることができる。
このように電極捲回ユニット6の最外周を負極2とし、該負極2の電極層の形成されていない集電体面を外側にして配置し、該集電体面にリチウム金属4を直接圧着させることにより、リチウム金属4をリチウム極集電体なしで負極2に短絡できる。しかし、リチウム金属4はリチウム極集電体に圧着して電極捲回ユニット6の最外周に配置されている負極に対向して設けてもよい。また、リチウム金属4に負極集電体2aを直接圧着させることにより、リチウム金属の集電体が不要となりエネルギー密度が向上したり、工程の簡略化がなされる。なお、必要に応じて電極捲回ユニット6に圧着したリチウム金属4の外側にセパレータ3を設けてもよい。
次に、電極捲回ユニット6の中心部に配置するリチウム金属4’について説明する。
図6は本発明の好ましいリチウム金属4’の説明図である。本例のリチウム金属4’は例えば、ステンレス、銅、ニッケルなどの金属製の管棒12にリチウム金属を巻きつけして得られ、製作が簡便で製造コスト面でも優れている。該リチウム金属4’において管棒12は、リチウム金属4’の巻きつけ心棒としての機能と同時に集電体としての機能を有しており、セルの組立てにおいて該管棒12は例えば負極端子に接続される。さらに、管棒12に巻きつけたリチウム金属4’の外側をテープで止めることにより、リチウム金属4’の取り扱いと電極捲回ユニット6の中心部への挿入もしくは配置が容易となり、セル組立ての作業性を向上できる。このテープとしては、リチウムイオンが円滑に移動できるよう上記セパレータと同質のもので多孔質なものが好ましい。
上記リチウム金属4’において、管棒12に巻きつけるリチウム金属の量は、電極捲回ユニット6の外周部に配置する前記リチウム金属4との合計量によって適宜決められる。具体的にはこの合計量が正極と負極を短絡させた後の正極の電位が2.0V以下になるようなリチウムイオンをドーピングできる量になるように設定し、更に電極捲回ユニット6の例えば負極2にリチウムイオンを電極捲回ユニット6の外周部と中心部からできるだけ均衡して迅速にドーピングできるように、この合計量をリチウム金属4と4’とに配分して決めるのが好ましい。管棒12の外径は限定されないが、電極捲回ユニット6の中心部の空隙に挿入できる大きさであることから、通常は外径が2〜5mm程度である。そして、この外径が小さいときは棒状のものが好ましく、大きいときは軽量化とコスト面から管状のものが好ましい。
図7は、参考例に係るリチウム金属4’を示す。本例のリチウム金属4’は、表裏面を貫通する孔7を有するリチウム極集電体4aに例えば圧着したリチウム金属を所定の外径に合わせて捲回した捲回体として得られる。この場合のリチウム極集電体4aとしては、電極捲回ユニット6の外周部に配置するリチウム金属4のリチウム極集電体と実質同じものが使用できる。このリチウム極集電体4aには取り出し端子(不図示)が設けられており、該端子はセルの組立て時に電極捲回ユニット6の例えば負極に接続される。これにより、捲回体のリチウム金属4’はリチウムイオンとしてリチウム極集電体4aの孔7を通って移動し、電極捲回ユニット6の負極にドーピングされる。
なお、捲回されたリチウム金属4’の捲回体の表面は、捲回体の解れを防止するとともに電極捲回ユニット6の中心部への挿入を容易にするために、図6のリチウム金属4’と同様に多孔質なテープで止めるか、あるいはセパレータによって一部又は全部が覆われるのが好ましい。
図8に示すリチウム金属4’は、表裏面を貫通する孔7を有する筒状集電体4aの内部に例えば筒状のリチウム金属4’を挿入し、筒状集電体4aの数箇所に窪みをつけたり、つぶすことにより、筒状集電体内にて一体化してなる。または筒状集電体4aの内部に溶融したリチウム金属を充填して得られる。本例のこのリチウム金属4’は、多孔材の筒状集電体4aの内部にリチウム金属4’を設けることを特徴とし、リチウム金属4’は筒状集電体4a内に保持された状態でそのまま電極捲回ユニットの中心部の空隙に挿入できるので、セルの組立て作業性を向上できる。
本発明において、電極捲回ユニット6の中心部には上記したようないろいろの形体のリチウム金属4’が配置できる。このリチウム金属4’の配置の方法は、通常はセルの組立て時に電極捲回ユニット6の捲回時に形成された中心部の空隙に挿入するが、電極捲回ユニット6の捲回時にリチウム金属4’を心材にして正極1と負極2を捲回することによって挿入してもよい。
本発明の好ましい実施形態では、電極捲回ユニット6の中心部にリチウム金属4’、その外周部にリチウム金属4をそれぞれ配置した後、図5に示すように電極捲回ユニット6とリチウム金属4とを外側からテープ11で固定するのが好ましい。電極捲回ユニット6の最外部にセパレータが設けられているときは、このセパレータの上からテープ11で止める。このように電極捲回ユニット6の外側をテープ11で固定することにより、外装容器5への挿入が容易となるので、セルの組立て作業性が向上する。なお、図5では負極端子9と正極端子10とを電極捲回ユニット6の両端に分けて設けている。
本発明において上記のテープ止めは次の方法によってもできる。すなわち、図示はしないが例えば電極捲回ユニットの製造時又は製造後における解れを防止するために、電極捲回ユニットの最外周をテープで止めることができ、この場合には電極捲回ユニットの外周部に配置するリチウム金属を前記テープに重ならないようにかつリチウム金属が内側(リチウム極集電体が外側)になるようにするのが好ましい。また、他の方法はリチウム金属を貼り付けた粘着テープで電極捲回ユニットを巻き止めするもので、電極捲回ユニットの巻き止めとリチウム金属(リチウム金属4)の配置を同時に行うことができる利点が得られる。
上記テープ11としては、電解液に対し耐久性があり、セルに悪影響を与えないものであれば材質は特に限定されないが、セパレータと同質材料のテープが最適である。また、テープ11の厚さや幅としては、厚さ50〜100μm程度、幅5〜10mm程度のものが、電極捲回ユニットを安定して固定でき、かつ作業性もよいので好ましい。テープ11で固定する位置や数は、主として電極捲回ユニット6の寸法に応じて適宜決められるが、2又は3箇所で安定的に止めることができる。
図9は本発明の他の実施形態である捲回型リチウムイオンキャパシタの断面図である。本例の電極捲回ユニット6は、リボン状の正極1と負極2をセパレータ3を介在させて捲回した扁平円柱状の捲回体であり、該電極捲回ユニット6の中心部に負極2との間にセパレータ3を設けてリチウム金属4’が配置されており、また該電極捲回ユニット6の外周部に、本例では扁平円柱状の上下2辺部(図9参照)にリチウム金属4がそれぞれ相対向して配置されている。上記電極捲回ユニット6の最外層は、図1の円柱状の電極捲回ユニット6と同じように負極2になっており、リチウム金属4が該負極2の外側にリチウム極集電体4aを外側にして配置されるのが好ましい。
本例において電極捲回ユニット6の外周部及び中心部にそれぞれ配置されるリチウム金属4及びリチウム金属4’はいずれも板状をなしており、好ましいリチウム金属4’は板状のリチウム極集電体4aの両面に設けられており、該リチウム金属4’を電極捲回ユニット6の中心部の空隙に挿入できるようになっている。なお、電極捲回ユニット6の外周部に配置するリチウム極4は、扁平円柱状の電極捲回ユニットの外周部に捲回して設けることもできる。
以下に、本発明のリチウムイオンキャパシタを構成する主要素について順次説明する。
本発明の正極集電体及び負極集電体としては、一般に有機電解質電池などの用途で提案されている種々の材質を用いることができ、正極集電体にはアルミニウム、ステンレス等、負極集電体にはステンレス、銅、ニッケル等をそれぞれ好適に用いることができ、箔状、ネット状等各種形状のものを用いることができる。特に、負極及び/又は正極に予めリチウイオンを担持させるために表裏面を貫通する孔を備えており、例えばエキスパンドメタル、パンチングメタル、金属網、発泡体、あるいはエッチングにより貫通孔を付与した多孔質箔等を挙げることができる。電極集電体の貫通孔は丸状、角状、その他適宜設定できる。また、電極集電体の厚さとしては、強度と軽量の面から20〜50μmのものが好ましい。
更に好ましくは、電極を形成する前に、当該電極集電体の貫通孔を、脱落しにくい導電性材料を用いて少なくとも一部を閉塞し、その上に正極及び負極を形成することにより、電極の生産性を向上させるとともに、電極の脱落によるキャパシタの信頼性低下の問題を解決し、更には、集電体を含む電極の厚さを薄くして、高エネルギー密度、高出力密度を実現できる。
電極集電体の貫通孔の形態、数等は、後述する電解液中のリチウムイオンが電極集電体に遮断されることなく電極の表裏間を移動できるように、また、導電性材料によって閉塞し易いように適宜設定することができる。
この電極集電体の気孔率は、{1―(集電体重量/集電体真比重)/(集電体見かけ体積)}の比を百分率に換算して得られるものと定義する。本発明に用いる電極集電体の気孔率は、通常、10〜79%、好ましくは20〜60%である。電極集電体の気孔率や孔径は、セルの構造や生産性を考慮し、上述の範囲で適宜選定することが望ましい。
上記負極活物質としては、リチウムイオンを可逆的に担持できるものであれば特に限定されず、例えば黒鉛、難黒鉛化炭素、芳香族系縮合ポリマーの熱処理物であって水素原子/炭素原子の原子数比(以下H/Cと記す)が0.50〜0.05であるポリアセン系骨格構造を有するポリアセン系有機半導体(PAS)等を挙げることができる。中でもPASは高容量が得られる点でより好ましい。例えばH/C=0.2程度のPASに400mAh/gのリチウムイオンを担持(充電)させた後に放電させると650F/g以上の静電容量が得られ、また、500mAh/g以上のリチウムイオンを充電させると750F/g以上の静電容量が得られる。このことから、PASが非常に大きな静電容量を持つことがわかる。
本発明の好ましい形態において、PASのようなアモルファス構造を有する活物質を負極に用いた場合、担持させるリチウムイオン量を増加させるほど電位が低下するので、得られる蓄電装置の耐電圧(充電電圧)が高くなり、また、放電における電圧の上昇速度(放電カーブの傾き)が低くなるため、求められる蓄電装置の使用電圧に応じて、リチウムイオン量は活物質のリチウムイオン吸蔵能力の範囲内にて適宜設定することが望ましい。
また、PASはアモルファス構造を有することから、リチウムイオンの挿入・脱離に対して膨潤・収縮といった構造変化がないためサイクル特性に優れ、またリチウムイオンの挿入・脱離に対して等方的な分子構造(高次構造)であるため、急速充電、急速放電にも優れた特性を有することから負極材として好適である。
PASの前駆体である芳香族系縮合ポリマーとは、芳香族炭化水素化合物とアルデヒド類との縮合物である。芳香族炭化水素化合物としては、例えばフェノール、クレゾール、キシレノール等の如き、いわゆるフェノール類を好適に用いることができる。例えば、下記式
Figure 0004732072
(ここで、x及びyはそれぞれ独立に、0、1又は2である)
で表されるメチレン・ビスフェノール類であることができ、あるいはヒドロキシ・ビフェニル類、ヒドロキシナフタレン類であることもできる。これらの中でも、実用的にはフェノール類、特にフェノールが好適である。
また、上記芳香族系縮合ポリマ−としては、上記のフェノール性水酸基を有する芳香族炭化水素化合物の1部をフェノール性水酸基を有さない芳香族炭化水素化合物、例えばキシレン、トルエン、アニリン等で置換した変成芳香族系縮合ポリマー、例えばフェノールとキシレンとホルムアルデヒドとの縮合物を用いることもできる。更に、メラミン、尿素で置換した変成芳香族系ポリマーを用いることもでき、フラン樹脂も好適である。
本発明においてPASは不溶不融性基体として使用され、該不溶不融性基体は例えば上記芳香族系縮合ポリマーから次のようにして製造することもできる。すなわち、上記芳香族系縮合ポリマーを、非酸化性雰囲気下(真空も含む)中で400〜800°Cの適当な温度まで徐々に加熱することにより、H/Cが0.5〜0.05、好ましくは0.35〜0.10の不溶不融性基体を得ることができる。
しかし、不溶不融性基体の製造方法はこれに限定されることなく、例えば、特公平3−24024号公報等に記載されている方法で、上記H/Cを有し、かつ600m/g以上のBET法による比表面積を有する不溶不融性基体を得ることもできる。
本発明に用いる不溶不融性基体は、X線回折(CuKα)によれば、メイン・ピークの位置は2θで表して24°以下に存在し、また該メイン・ピークの他に41〜46°の間にブロードな他のピークが存在している。すなわち、上記不溶不融性基体は、芳香族系多環構造が適度に発達したポリアセン系骨格構造を有し、かつアモルファス構造を有し、リチウムイオンを安定にドーピングすることができることから、リチウムイオン蓄電装置用の活物質として好適する。
本発明において負極活物質は、細孔直径3nm以上で細孔容積を0.10mL/g以上有するものが好ましく、その細孔直径の上限は限定されないが、通常は3〜50nmの範囲である。また、細孔容積の範囲についても特に限定されないが、通常0.10〜0.5mL/gであり、好ましくは0.15〜0.5mL/gである。
本発明において負極は、上記の炭素材料やPAS等の負極活物質粉末から負極集電体上に形成されるが、その方法は特定されず既知の方法が使用できる。具体的には、負極活物質粉末、バインダー及び必要に応じて導電性粉末を水系又は有機溶媒中に分散させてスラリーとし、該スラリーを前記集電体に塗布するか、又は上記スラリーを予めシート状に成形し、これを集電体に貼り付けることによって形成できる。ここで使用されるバインダーとしては、例えばSBR等のゴム系バインダーやポリ四フッ化エチレン、ポリフッ化ビニリデン等の合フッ素系樹脂、ポリプロピレン、ポリエチレン等の熱可塑性樹脂を用いることができる。中でもフッ素系バインダーが好ましく、特にフッ素原子/炭素原子の原子比(以下、F/Cとする)が0.75以上、1.5未満であるフッ素系バインダーを用いることが好ましく、0.75以上、1.3未満のフッ素系バインダーが更に好ましい。バインダーの使用量は、負極活物質の種類や電極形状等により異なるが、負極活物質に対して1〜20重量%、好ましくは2〜10重量%である。
また、必要に応じて使用される導電性材料としては、アセチレンブラック、グラファイト、金属粉末等が挙げられる。導電性材料の使用量は負極活物質の電気伝導度、電極形状等により異なるが、負極活物質に対して2〜40重量%の割合で加えるのが適当である。
なお、負極活物質の厚さは、セルのエネルギー密度を確保できるように正極活物質との厚さのバランスで設計されるが、セルの出力密度とエネルギー密度、工業的生産性等を考慮すると、集電体の片面で通常、15〜100μm、好ましくは20〜80μmである。
本発明のLICにおいて、正極は、リチウムイオン及び/又は、例えばテトラフルオロボレートのようなアニオンを可逆的に担持できる正極活物質を含有する。
上記正極活物質としては、リチウムイオン及び/又はアニオンを可逆的に担持できるものであれば特には限定されず、例えば活性炭、導電性高分子、芳香族系縮合ポリマーの熱処理物であってH/Cが0.05〜0.50であるポリアセン系骨格構造を有するポリアセン系有機半導体(PAS)等を挙げることができる。
なお、上記正極活物質を用いて正極集電体に正極を形成する方法は、前記した負極の場合と実質的に同じであるので、詳細な説明は省略する。
また、本発明のLICでは、負極活物質の単位重量当たりの静電容量が正極活物質の単位重量当たりの静電容量の3倍以上を有し、かつ正極活物質重量が負極活物質重量よりも大きいのが好ましい。使用する正極の静電容量を考慮して負極へのリチウムイオンの充填量(プレドープ量)を適切に制御することにより、正極単位重量当たり静電容量の3倍以上の静電容量を確保し、かつ正極活物質重量が負極活物質重量よりも重くすることができる。これにより、従来の電気二重層キャパシタよりも高電圧かつ高容量のキャパシタが得られる。さらに、正極の単位重量当たりの静電容量よりも大きい単位重量当たりの静電容量を持つ負極を用いる場合には、負極の電位変化量を変えずに負極活物質重量を減らすことが可能となるため、正極活物質の充填量が多くなりセルの静電容量及び容量を大きくできる。正極活物質重量は負極活物質重量に対して大きいことが好ましいが、1.1倍〜10倍であることが更に好ましい。1.1倍未満であれば容量差が小さくなり、10倍を超えると逆に容量が小さくなる場合もあり、また正極と負極の厚み差が大きくなり過ぎるのでセル構成上好ましくない。
本発明の電解質としては、リチウムイオンを移送可能な電解質を用いる。このような電解質は、通常液状であってセパレータに含浸できるものが好ましい。この電解質の溶媒としては、非プロトン性有機溶媒電解質溶液を形成できる非プロトン性有機溶媒が好ましく使用できる。この非プロトン性有機溶媒としては、例えばエチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、γーブチロラクトン、アセトニトリル、ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、ジオキソラン、塩化メチレン、スルホラン等が挙げられる。更に、これら非プロトン性有機溶媒の二種以上を混合した混合液を用いることもできる。
また、かかる溶媒に溶解させる電解質としては、リチウムイオンを移送可能で高電圧でも電気分解を起こさず、リチウムイオンが安定に存在できるものであれば使用できる。このような電解質としては、例えばLiClO、LiAsF、LiBF、LiPF6、Li(CSON等のリチウム塩を好適に用いることができる。
上記の電解質及び溶媒は、充分に脱水された状態で混合して電解液とするが、電解液中の電解質の濃度は、電解液による内部抵抗を小さくするため少なくとも0.1モル/L以上とすることが好ましく、0.5〜1.5モル/Lの範囲内とすることが更に好ましい。
また、セパレータとしては、電解液あるいは電極活物質等に対して耐久性のある連通気孔を有する電気伝導性のない多孔体等を用いることができる。このセパレータの材質としては、セルロース(紙)、ポリエチレン、ポリプロピレン、などが挙げられ、既知のものが使用できる。これらの中でセルロース(紙)が耐久性と経済性の点で優れている。セパレータの厚さは限定されないが、通常は20〜50μm程度が好ましい。
本発明において、リチウム金属は、導電性多孔体からなるリチウム極集電体上に形成することが好ましい。ここで、リチウム極集電体となる導電性多孔体としては、ステンレスメッシュ等のリチウムイオン供給源と反応しない金属多孔体を用いることが好ましい。例えばリチウムイオン供給源としてリチウム金属を用い、リチウム極集電体としてステンレスメッシュ等の導電性多孔体を用いる場合、リチウム金属の少なくとも一部、好ましくは80重量%以上がリチウム極集電体の気孔部に埋め込まれていることが好ましい。これにより、リチウムイオンが負極に担持された後も、リチウム金属の消失によって電極間に生じる隙間が少なくなり、LICの信頼性をより確実に保持できる。
リチウム極集電体に圧着するリチウム金属の厚さとしては、負極に予め担持するリチウムイオン量を考慮して適宜決められるため限定されないが、通常は50〜300μm程度が好ましい。
本発明の捲回型キャパシタにおいて外装容器の材質は特に限定されず、一般に電池又はキャパシタに用いられている種々の材質を用いることができ、例えば鉄、アルミニウム等の金属材料、プラスチック材料、あるいはそれらを積層した複合材料等を使用できる。また、外装容器の形状も特に限定されず、円筒型や角型など、用途に応じて適宜選択することができるが、円柱状の電極捲回体を収容するには円筒型、扁平円柱状の電極捲回体を収容するには角型が好ましい。LICの小型化、軽量化の観点からは、アルミニウムとナイロン、ポリプロピレンなどの高分子材料とのラミネートフィルムを用いたフィルム型の外装容器も使用することができる。
以下、本発明のLICの製造方法の一例を示す。LICの電極集電体の貫通孔は、導電性材料で塞がれても塞がれなくてもよいが、本例では塞ぐ場合について説明する。電極集電体の貫通孔は、例えばカーボン系の導電性材料を用いて、スプレー法などの公知の手法によって塞ぐことができる。
次に、貫通孔を導電性材料で塞がれた電極集電体の片面に、正極、負極を形成する。正極は正極活物質をバインダー樹脂と混合してスラリーとし、正極集電体上にコーティングして乾燥させることにより電極層を形成する。負極も同様に、負極活物質をバインダー樹脂と混合してスラリーとし、負極集電体上にコーティングして乾燥させることにより形成する。
リチウムイオン供給源は、リチウム金属を導電性多孔体からなるリチウム極集電体上に圧着することにより形成する。リチウム極集電体の厚さは10〜200μm程度、リチウム金属の厚さは使用する負極活物質量にもよるが、一般的には50〜300μm程度である。
各電極は乾燥させた後に所定のサイズにカットし、カットされた電極の電極層が形成されていない集電体面部に電極端子を例えばステッチングで接続する。
ついで、電極を形成した電極集電体を、正極と負極とを対向させて互いが直接接触しないようにセパレータを挟み込みながら捲回して円柱状の電極捲回ユニットを組み立てる。このとき電極捲回ユニットの最外周に負極集電体が電極層の形成されていない集電体面を外側になるように位置しており、該電極捲回ユニットの外周部と中心部にリチウム金属を配置し、その外側をテープで止める。正極、負極の電極端子は電極捲回ユニットの両端に取り出し、電極捲回ユニットの外周部と中心部に配置したリチウム金属のリチウム極集電体に設けた端子を例えば負極の電極端子にそれぞれ接続する。
ついで、テープで固定した電極捲回ユニットを外装容器の内部へ挿入し、電解液を注入する。次いで電極端子をゴム製のキャップの穴を通して外装容器に蓋をして、外装容器をかしめて封止することにより、本発明の円筒型リチウムイオンキャパシタが得られる。
電解液を注入すると、すべての負極とリチウム金属が電気化学的に接触し、リチウム金属から電解液中に溶出したリチウムイオンは時間の経過とともに負極に移動し、所定量のリチウムイオンが負極に担持される。負極へのリチウムイオンの担持の際、負極へのリチウムイオンの浸入によりひずみが生じてもテープで固定しているので、負極の変形を防止できる。
かくして、本発明の好ましい実施形態のLICは、正極にはリチウムイオン及び/又はアニオンを可逆的に担持可能な活物質を用いており、そして電解質にはリチウム塩の非プロトン性有機溶媒溶液を用い、負極としては正極活物質の単位重量当たりの静電容量の3倍以上の静電容量を有し、かつ正極活物質重量が負極活物質重量よりも大きく、負極にリチウムを予め担持させるリチウム金属がセルを構成する電極捲回ユニットの外周部と中心部に設けられ、充電前の負極に予めリチウムイオンを短時間で安定的にドーピングできる。
また、正極の単位重量当たりの静電容量に対して大きな単位重量当たりの静電容量を持つ負極を用いたことにより、負極活物質重量を減らすことが可能となるため、正極活物質の充填量が多くなりセルの静電容量及び容量が大きくなる。また、負極の静電容量が大きいために負極の電位変化量が小さくなり、結果的に正極の電位変化量が大きくなりセルの容量が大きくなる。
さらに、従来の電気二重層キャパシタでは放電時に正極電位は約3Vまでしか電位が下がらないが、本発明のリチウムイオンキャパシタでは負極電位が低いことにより正極電位が3V以下まで低下できるので、従来の電気二重層キャパシタの構成より高容量になる。
さらにまた、負極容量として必要な容量を得るために所定量のリチウムイオンを予め負極に担持させることにより、通常のキャパシタの使用電圧が2.3〜2.7V程度であるのに対し、3V以上に高く設定でき、エネルギー密度が向上する。
以下具体的な実施例により詳細を説明する。
参考例1)
(負極1の製造法)
厚さ0.5mmのフェノール樹脂成形板をシリコニット電気炉中に入れ、窒素雰囲気下で500℃まで50℃/時間の速度で、更に10℃/時間の速度で660℃まで昇温し、熱処理し、PASを合成した。かくして得られたPAS板をディスクミルで粉砕することにより、PAS粉体を得た。このPAS粉体のH/C比は0.21であった。
次に、上記PAS粉体100重量部と、ポリフッ化ビニリデン粉末10重量部をN−メチルピロリドン80重量部に溶解した溶液とを充分に混合することによりスラリーを得た。該スラリーを厚さ18μmの銅箔片面に固形分にして約7mg/cm程度になるよう塗工し、乾燥、プレス後PAS負極1を得た。
(正極1の製造法)
市販の比表面積が1950m/g活性炭粉末100重量部とポリフッ化ビニリデン粉末10重量部をN−メチルピロリドン100重量部に溶解した溶液とを充分に混合することによりスラリーを得た。該スラリーをカーボン系導電塗料をコーティングした厚さ20μmのアルミニウム箔片面に固形分にして約7mg/cm程度になるよう塗工し、乾燥、プレス後正極1を得た。
(正極1の単位重量当たりの静電容量測定)
上記正極を1.5×2.0cmサイズに切り出し、評価用正極とした。正極と対極として1.5×2.0cmサイズ、厚み200μmの金属リチウムを厚さ50μmのポリエチレン製不織布をセパレータとして介し模擬セルを組んだ。参照極として金属リチウムを用いた。電解液としては、プロピレンカーボネートに、1モル/lの濃度にLiPFを溶解した溶液を用いた。
充電電流1mAにて3.6Vまで充電しその後定電圧充電を行い、総充電時間1時間の後、1mAにて2.5Vまで放電を行った。3.5V〜2.5V間の放電時間より正極1の単位重量当たりの静電容量を求めたところ92F/gであった。
(負極1の単位重量当たりの静電容量測定)
上記負極を1.5×2.0cmサイズに4枚切り出し、評価用負極とした。負極と対極として1.5×2.0cmサイズ、厚み200μmの金属リチウムを厚さ50μmのポリエチレン製不織布をセパレータとして介し模擬セルを組んだ。参照極として金属リチウムを用いた。電解液としては、プロピレンカーボネートに、1モル/lの濃度にLiPFを溶解した溶液を用いた。
充電電流1mAにて負極活物質重量に対して280mAh/g、350mAh/g、400mAh/g、500mAh/g分のリチウムイオンを充電し、その後1mAにて1.5Vまで放電を行った。放電開始後1分後の負極の電位から0.2V電位変化する間の放電時間より負極1の単位重量当たりの静電容量を求めた。結果を表1に示す。
Figure 0004732072
ここでの充電量は負極に流れた充電電流の積算値を負極活物質重量にて割った値である。
(負極2の製造法)
厚さ32μm(気孔率50%)の銅製エキスパンドメタル(日本金属工業株式会社製)両面に上記負極1のスラリーをダイコーターにて間欠塗工し、塗工部長さ35.5cm、未塗工部10.0cmになるように負極をパターン成形し、プレス後負極全体の厚さ(両面の負極電極層厚さと負極集電体厚さの合計)が148μmの負極2を得た。
(正極2の製造法)
厚さ35μm(気孔率50%)のアルミニウム製エキスパンドメタル(日本金属工業株式会社製)両面に非水系のカーボン系導電塗料(日本アチソン株式会社製:EB−815)をダイコーターにて両面に間欠塗工し、塗工部長さ35.5cm、未塗工部10.0cmになるように導電層をパターン成形し、乾燥することにより正極用集電体を得た。全体の厚み(集電体厚みと導電層厚みの合計)は52μmであり塗工部の貫通孔はほぼ導電塗料により閉塞された。更に、上記正極1のスラリーをダイコーターにて両面の導電層上に間欠塗工し、塗工部長さ33.5cm、未塗工部10.0cmになるように正極層をパターン成形し、プレス後正極全体の厚さ(両面の正極電極層厚さと両面の導電層厚さと正極集電体厚さの合計)が312μmの正極2を得た。
(電極捲回ユニット1の作製)
厚さ148μmの負極2を端部から10mmの位置に未塗工部を含むように幅3.0×長さ36.5cmにカットし、銅製の端子を未塗工部集電体上に配置し、ステッチングにより端子を負極集電体に接続した。また、厚さ312μmの正極2を端部から10mmの位置に未塗工部を含むように幅3.0×長さ34.5cmにカットし、アルミニウム製の端子を未塗工部集電体上に配置し、ステッチングにより端子を正極集電体に接続した。セパレータとして厚さ35μmのセルロース/レーヨン混合不織布を用いて、正極、負極の各端子が同じ方向になるよう捲回し、最外周をテープ止めして電極捲回ユニット1を3本作製した。
(セル1の作製)
リチウム極として、リチウム金属箔(120μm、3.0×4.0cm、300mAh/g相当)をリチウム極集電体としての厚さ32μm(気孔率50%)の銅製エキスパンドメタルに圧着したものを用い、該リチウム極を電極捲回ユニットの巻き止めテープに重ならないように、かつリチウム極のリチウム金属面が内側になるよう最外周に配置させ、また、リチウム金属箔(159μm、3.0×1.0cm、100mAh/g相当)を厚さ32μm(気孔率50%)の銅製エキスパンドメタルに圧着したものを外径3mm程度に捲回し、電極捲回ユニットの中心部の空隙に挿入した。それぞれのリチウム極集電体の端子溶接部を負極端子溶接部に抵抗溶接し、三極捲回ユニットを得た。
上記三極捲回ユニットを外径18mmΦ、高さ40mmのアルミ製外装缶の内部へ挿入し、電解液としてエチレンカーボネート、ジエチルカーボネートおよびプロピレンカーボネートを重量比で3:4:1とした混合溶媒に、1モル/lの濃度にLiPFを溶解した溶液を真空含浸させた後、ブチルゴム製のキャップを被せて外装缶をかしめることにより円筒型のリチウムイオンキャパシタセル1を3セル組み立てた。尚、セル内に配置されたリチウム金属は負極活物質重量当たり400mAh/g相当である。
(セルの初期評価)
セル組み立て後10日間放置後に1セル分解したところ、リチウム金属はいずれも完全に無くなっていたことから、負極活物質の単位重量当たりに660F/g以上の静電容量を得るためのリチウムイオンが予備充電されたと判断した。負極の静電容量は正極の静電容量の7.2倍となる。
(セルの特性評価)
300mAの定電流でセル電圧が3.6Vになるまで充電し、その後3.6Vの定電圧を印加する定電流−定電圧充電を1時間行った。次いで、30mAの定電流でセル電圧が1.9Vになるまで放電した。この3.6V−1.9Vのサイクルを繰り返し、10回目の放電におけるセル容量及びエネルギー密度、内部抵抗を評価した。結果を表2に示す。ただし、データは2セルの平均である。
Figure 0004732072
上記測定終了後に1セルの正極と負極を短絡させ正極の電位を測定したところ、0.95V程度であり、2.0V以下であった。正極と負極を短絡させた時の正極電位が2.0V以下になるよう負極および/または正極に予めリチウムイオンを担持させることにより、高いエネルギー密度を有したキャパシタが得られた。また、電極捲回ユニットの最外周部と中心部にリチウム極を配置することにより、スムーズにリチウムイオンのドーピングが完了した。
(比較例1)
(セル2の作製)
リチウム極として、リチウム金属箔(159μm、3.0×4.0cm、400mAh/g相当)をリチウム極集電体としての厚さ32μm(気孔率50%)の銅製エキスパンドメタルに圧着したものを用い、該リチウム極を電極捲回ユニットの巻き止めテープに重ならないように、かつリチウム極のリチウム金属面が内側になるよう最外周に配置させ、リチウム極集電体の端子溶接部を負極端子溶接部に抵抗溶接し、電極捲回ユニットの中心部にはリチウム極を配置させずに三極捲回ユニットを得た以外は実施例1と同様に円筒型のリチウムイオンキャパシタセル2を4セル組み立てた。尚、セル内に配置されたリチウム金属は負極活物質重量当たり400mAh/g相当である。
(セルの初期評価)
セル組み立て後10日間放置後に1セル分解したところ、最外周部のリチウム極に若干のリチウム金属が残っていた。更に10日間放置後に1セル分解したところ、完全に無くなっていたことから、負極活物質の単位重量当たりに660F/g以上の静電容量を得るためのリチウムイオンが予備充電されたと判断した。負極の静電容量は正極の静電容量の7.2倍となる。
(セルの特性評価)
300mAの定電流でセル電圧が3.6Vになるまで充電し、その後3.6Vの定電圧を印加する定電流−定電圧充電を1時間行った。次いで、30mAの定電流でセル電圧が1.9Vになるまで放電した。この3.6V−1.9Vのサイクルを繰り返し、10回目の放電におけるセル容量及びエネルギー密度、内部抵抗を評価した。結果を表3に示す。ただし、データは2セルの平均である。
Figure 0004732072
上記測定終了後に1セルの正極と負極を短絡させ正極の電位を測定したところ、0.95V程度であり、2.0V以下であった。正極と負極を短絡させた時の正極電位が2.0V以下になるよう負極および/または正極に予めリチウムイオンを担持させることにより、高いエネルギー密度を有したキャパシタが得られた。また、電極捲回ユニットの最外周部のみにリチウム極を配置した場合、中心部にも配置した実施例1よりもリチウムイオンのドーピングに時間がかかるため、中心部にもリチウム極を配置させることが好ましい。
(実施例
(セル3の作製)
リチウム極として、リチウム金属箔(120μm、3.0×4.0cm、300mAh/g相当)をリチウム極集電体としての厚さ32μm(気孔率50%)の銅製エキスパンドメタルに圧着したものを用い、該リチウム極を電極捲回ユニットの巻き止めテープに重ならないように、かつリチウム極のリチウム金属面が内側になるよう最外周に配置させ、また、リチウム金属箔(159μm、3.0×1.0cm、100mAh/g相当)を外径2mm×長さ32mmのリチウム極集電体としてのステンレス棒に捲回し、電極捲回ユニットの中心部の空隙に挿入した。それぞれのリチウム極集電体の端子溶接部を負極端子溶接部に抵抗溶接し、三極捲回ユニットを得た以外は参考例1と同様に円筒型のリチウムイオンキャパシタセルを3セル組み立てた。尚、セル内に配置されたリチウム金属は負極活物質重量当たり400mAh/g相当である。
(セルの初期評価)
セル組み立て後10日間放置後に1セル分解したところ、リチウム金属は完全に無くなっていたことから、負極活物質の単位重量当たりに660F/g以上の静電容量を得るためのリチウムイオンが予備充電されたと判断した。負極の静電容量は正極の静電容量の7.2倍となる。
(セルの特性評価)
300mAの定電流でセル電圧が3.6Vになるまで充電し、その後3.6Vの定電圧を印加する定電流−定電圧充電を1時間行った。次いで、30mAの定電流でセル電圧が1.9Vになるまで放電した。この3.6V−1.9Vのサイクルを繰り返し、10回目の放電におけるセル容量及びエネルギー密度、内部抵抗を評価した。結果を表4に示す。ただし、データは2セルの平均である。
Figure 0004732072
上記測定終了後に1セルの正極と負極を短絡させ正極の電位を測定したところ、0.95V程度であり、2.0V以下であった。正極と負極を短絡させた時の正極電位が2.0V以下になるよう負極および/または正極に予めリチウムイオンを担持させることにより、高いエネルギー密度を有したキャパシタが得られた。また、電極捲回ユニットの中心部に配置させるリチウム極の集電体にはステンレス等金属棒を用いることが、簡便であり好ましい。また、参考例1と同様に中心部にもリチウム極を配置させることがリチウムイオンをスムーズにドーピングする上で好ましい。
(実施例
(セル4の作製)
リチウム極として、リチウム金属箔(120μm、3.0×4.0cm、300mAh/g相当)をリチウム極集電体としての厚さ32μm(気孔率50%)の銅製エキスパンドメタルに圧着したものを用い、該リチウム極を電極捲回ユニットの巻き止めテープに重ならないように、かつリチウム極のリチウム金属面が内側になるよう最外周に配置させ、また、リチウム金属箔(159μm、3.0×1.0cm、100mAh/g相当)を外径2mm×長さ32mmのリチウム極集電体としてのステンレス棒に捲回し、最外部をセパレータにて覆った後に電極捲回ユニットの中心部の空隙に挿入する以外は実施例と同様に円筒型のリチウムイオンキャパシタセル4を3セル組み立てた。尚、セル内に配置されたリチウム金属は負極活物質重量当たり400mAh/g相当である。
(セルの初期評価)
セル組み立て後10日間放置後に1セル分解したところ、リチウム金属は完全に無くなっていたことから、負極活物質の単位重量当たりに660F/g以上の静電容量を得るためのリチウムイオンが予備充電されたと判断した。負極の静電容量は正極の静電容量の7.2倍となる。
(セルの特性評価)
300mAの定電流でセル電圧が3.6Vになるまで充電し、その後3.6Vの定電圧を印加する定電流−定電圧充電を1時間行った。次いで、30mAの定電流でセル電圧が1.9Vになるまで放電した。この3.6V−1.9Vのサイクルを繰り返し、10回目の放電におけるセル容量及びエネルギー密度、内部抵抗を評価した。結果を表5に示す。ただし、データは2セルの平均である。
Figure 0004732072
上記測定終了後に1セルの正極と負極を短絡させ正極の電位を測定したところ、0.95V程度であり、2.0V以下であった。正極と負極を短絡させた時の正極電位が2.0V以下になるよう負極および/または正極に予めリチウムイオンを担持させることにより、高いエネルギー密度を有したキャパシタが得られた。また、電極捲回ユニットの中心部に配置させるリチウム極の最外部をセパレータにて覆うことにより、電極捲回ユニットの中心部への挿入が容易にできた。
本発明のリチウムイオンキャパシタは、電気自動車、ハイブリッド電気自動車などの駆動用または補助用蓄電源として極めて有効である。また、電動自転車、電動車椅子などの駆動用蓄電源、ソーラーエネルギーや風力発電などの各種エネルギーの蓄電装置、あるいは家庭用電気器具の蓄電源などとして好適に用いることができる。
本発明の好ましい実施形態である円筒型リチウムイオンキャパシタの断面図である。 図1の円筒型リチウムイオンキャパシタの負極の展開平面図である。 図2のA−A矢視部の拡大断面図である。 図1のA部の拡大説明図である。 図1の円筒型リチウムイオンキャパシタの電極捲回ユニットをテープで固定したときの平面図である。 本発明の電極捲回ユニットの中心部に配置する好ましいリチウム金属の展開説明図である。 参考例のリチウム金属の展開説明図である。 他の好ましいリチウム金属の展開説明図である。 本発明の他の実施形態である捲回型リチウムイオンキャパシタの断面図である。
図1のA部の拡大説明図である。 図1の円筒型リチウムイオンキャパシタの電極捲回ユニットをテープで固定したときの平面図である。 本発明の電極捲回ユニットの中心部に配置する好ましいリチウム金属の展開説明図である。 他の好ましいリチウム金属の展開説明図である。 他の好ましいリチウム金属の展開説明図である。 本発明の他の実施形態である捲回型リチウムイオンキャパシタの断面図である。
符号の説明
1:正極 1a:正極集電体 2:負極
2a:負極集電体 3:セパレータ 4、4’:リチウム金属
4a:リチウム極集電体 5:外装容器 6:電極捲回ユニット
7:孔 8:下地層 9:負極端子
10:正極端子 11:テープ 12:管棒

Claims (5)

  1. リチウムイオン及び/又はアニオンを可逆的に担持可能な物質からなる正極と、リチウムイオンを可逆的に担持可能な物質からなる負極と、電解液としてリチウム塩の非プロトン性有機溶媒電解質溶液とを備えたリチウムイオンキャパシタであって、前記正極及び負極がそれぞれ表裏面を貫通する孔を有する集電体を備えかつセパレータを介して捲回されて電極捲回ユニットを形成しており、該電極捲回ユニットの外周部と中心部にリチウムイオン供給源が配置されており、電極捲回ユニットの中心部に配置されるリチウムイオン供給源が集電体である金属製の管棒に巻き付けられており、該金属製の管棒は負極および/又は正極と電気化学的に接続されており、負極及び/又は正極とリチウムイオン供給源との電気化学的接触によってリチウムイオンが負極及び/又は正極にドーピングされ、正極と負極を短絡させた後の正極の電位が2.0V以下になることを特徴とする捲回型リチウムイオンキャパシタ。
  2. リチウムイオン及び/又はアニオンを可逆的に担持可能な物質からなる正極と、リチウムイオンを可逆的に担持可能な物質からなる負極と、電解液としてリチウム塩の非プロトン性有機溶媒電解質溶液とを備えたリチウムイオンキャパシタであって、前記正極及び負極がそれぞれ表裏面を貫通する孔を有する集電体を備えかつセパレータを介して捲回されて電極捲回ユニットを形成しており、該電極捲回ユニットの外周部と中心部にリチウムイオン供給源が配置されており、電極捲回ユニットの中心部に配置されるリチウムイオン供給源が表裏面を貫通する孔を有する筒状集電体の内部に挿入され一体化されており、該集電体は負極及び/又は正極と電気化学的に接続されており、負極及び/又は正極とリチウムイオン供給源との電気化学的接触によってリチウムイオンが負極及び/又は正極にドーピングされ、正極と負極を短絡させた後の正極の電位が2.0V以下になることを特徴とする捲回型リチウムイオンキャパシタ。
  3. リチウムイオン供給源と集電体とが一体化されており、該一体化物の表面は一部あるいは全部がセパレータにより覆われているかテープで固定されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の捲回型リチウムイオンキャパシタ。
  4. 電極捲回ユニットの外周部の外側又は該電極捲回ユニットの外周部にリチウムイオン供給源を設けてから該リチウム供給源の外側をテープ止めすることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の捲回型リチウムイオンキャパシタ。
  5. 負極活物質は、正極活物質に比べて、単位重量あたりの静電容量が3倍以上を有し、かつ正極活物質の重量が負極活物質の重量よりも大きいことを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の捲回型リチウムイオンキャパシタ。
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