JP4727959B2 - 内視鏡先端部光学系 - Google Patents

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Description

本発明は、内視鏡先端部光学系に関する。
医療用内視鏡の観察対象となる体腔内は、通常、暗所であり、観察を行うためには外部から照明を行う必要がある。内視鏡の照明方法は、光源をライトガイドファイバ束で内視鏡先端部まで導光し、先端部に設けた照明光学系により視野範囲を明るくするのが一般的である。
内視鏡でより広い範囲を一度に観察することができれば、診察時間を短縮して患者の負担を軽減することができる。このため、内視鏡において観察光学系の視野角は、一般に広くとられている。そして、観察光学系の広い視野角に合わせて、広い範囲を明るく照明することができるように照明系(ライトガイドファイバ束及び照明光学系等)を配置している。
具体的には、まず、内視鏡用のライトガイドファイバ束には、NAを大きくした配光の広いものが選択される。例えば、NAが最低でも0.6以上のライトガイドファイバ束を用いて、光伝送効率を上げるとともに広い範囲を配光することができるようにする。そして、内視鏡先端部に設ける照明光学系を介して観察光学系の視野範囲をカバーするように照明できる最適な配光状態を作り出す。
近年、内視鏡には、さらに視野角の広いものが要求されている。このため、視野角がより広い観察光学系を内視鏡先端部に搭載するとともに、観察光学系のより広い視野範囲を十分に照らす程度に配光を広くとることができる照明光学系が必要とされている。
従来の内視鏡用照明光学系には、例えば図27に示すように、ライトガイドファイバ束1の出射端面の前方に配置された凹レンズ2で構成され、ライトガイドファイバ束1からの出射光が図示しない観察光学系の視野全体を照射できるようにしたものがある。このような構成の照明光学系において、配光を広角化するためには、凹レンズ2の曲率を強くする必要がある。しかし、この照明系では、ライトガイドファイバ束1からの出射光を外側に向けて屈折させることになる。このため、凹レンズ2の周辺で光線が多くけられないように、凹レンズ2の外径を大きくする必要があり、これに伴い内視鏡先端部の外径をさらに大きくする必要が生じる。従って、このような構成の照明光学系において凹レンズ2の曲率を強くすることは、内視鏡の細径化の要請に逆行するものであり、現実的でない。
しかるに、内視鏡の細径化の要請を満たすことが可能な従来の内視鏡用照明光学系としては、例えば、次の特許文献1に開示されているものがある。
特開平10−239586号公報
特許文献1の内視鏡用照明光学系は、図28に示すように、ライトガイドファイバ束1の出射端面の前側に配置された、正のパワーを有する平凸レンズ3で構成されている。このような正のパワーを有する凸レンズ3で構成された内視鏡用照明光学系は、ライトガイドファイバ束1からの出射光を一度収斂させてから拡散する。このため、上述の図27に示す凹レンズ2で構成された照明光学系と比較して、照明光学系を構成するレンズの外径を小さくすることが可能である。
ところで、通常、ライトガイドファイバ束1は、単ファイバを複数束ねた状態に構成され、コア部分のみが光を透過するようになっている。このため、ライトガイドファイバ束1の出射端面は、図29(a)に示すように網目状になる。したがって、正のパワーを有する照明光学系では、図29(b)に示すように、ライトガイドファイバ束1の出射端面が拡大されて物体面4に投影されることになり、照野4上に投影された照明光は、図29(c)に示すように、網目状の配光ムラを生じることになる。
このため、従来、図29(b)に示すようなライトガイドファイバ束1と凸レンズとの間に単ファイバを挿入し、網目状の照明ムラを生じないようにした例えば図36に示すような照明光学系が、例えば、次の特許文献2,3に開示されている。
特開平5−157967号公報 特開平6−148519号公報
ところで、図36に示した構成において、網目状の配光ムラが生じないようにするための拡散効果を単ファイバ5のみで得るには、単ファイバ5の長さを十分とる必要がある。しかしながら、単ファイバ5を長くすると、照明光学系6の全長も長くなり、内視鏡における光学系の全長の短縮化の要請に反し問題がある。
また、図36に示す内視鏡用照明光学系と同様に正のパワーを有する内視鏡用照明光学系として、図30に示すような3枚の凸レンズを組合せた照明光学系5が次の特許文献4に開示されている。
特開2002−182126号公報
この照明光学系5は、網目を消すために3枚目のレンズの素材を単ファイバとし、片面に曲率を持たせた構成となっているが、3枚構成のため必然的に光学系の全長が長くなることは免れない。
また、上述したこれらの照明光学系は、通常は、視野角が120°〜140°の観察光学系との組合に用いられるが、さらに視野角が150°以上の観察光学系との組合せに上記照明光学系を用いた場合には、観察光学系の視野周辺が暗くなり実使用上観察できないという不具合が生ずる。
以下、この点に関し、照明光学系の配光特性、及び、観察光学系と照明光学系の位置関係、という2つの観点から説明する。
まず、照明光学系の配光特性について説明する。
医療用内視鏡の被写体である胃や大腸の形状は、略球面形状もしくは管空形状と見なすことができる。しかるに、照明光学系の配光特性については、この2つの評価面のうち、より周辺まで明るくすることが難しい球面形状の物体面で評価すればよい。
従来、視野角が140°以下の内視鏡においては、照明の球面配光分布が視野の中心から周辺までできる限り平坦で照度ムラが少ないことが望ましいとされている。
そこで、まず、図27に示すような凹レンズの球面配光分布の一例を図31に示す。図31の球面配光分布より、射出角度が40°までは照度の変化量が少ないが、射出角度が50°を超えると照度の変化量が大きくなることが分かる。このように照度の変化が大きくなる射出角度では、視野の周辺の明るさは、中心近傍の明るさに比べて暗く感じる。このような球面配光分布を有する照明光学系では、視野角が100°の観察光学系の視野を照明する照明光学系としては実使用上使えるレベルであるが、視野角が100°を上回る観察光学系の視野を照明する照明光学系としては暗いと感じることは実験を介して確認できる。この凹レンズの球欠面の曲率を強めれば、周辺に光をより発散することが可能になるため、配光は広くなり、照度の変化が大きくなる射出角度をより大きくすることが可能になるが、上述の通り凹レンズの外径が大きくなってしまう。この照明系は、実使用で使えるのは経験上、視野角が120°以下の内視鏡であり、それ以上では周辺の観察ができなくなる。
また、例えば、特許文献4に開示されている、図30に示すような3枚の凸レンズ構成の照明光学系の球面配光分布を図33に示す。但し、このときのライトガイドファイバ束のNAは0.76である。このような配光分布を有する照明光学系は、視野角が120°程度の内視鏡においては、視野周辺まで明るさが十分に足り、視野周辺までできる限り平坦の配光分布が実現されている。ところが、150°以上の視野角を持つ観察光学系の視野を照明する照明系として、この照明系を考えた場合、出射角が50°程度では高い照度を保っているが、55°を超えた辺りから、照度が急激に落ちることで視野周辺の暗さが目立ち始める。このような配光分布では、いくら絶対的な照度が高いとは言え、照度の変化が大きいために周辺が暗い印象になってしまう。また、さらに仮に70°位まで高い照度を保つような照明系が実現できたとしても、そのような照明系は、観察光学系の視野範囲よりも広い範囲に照明光が届くことを意味するものであり、照明効率で問題がある。
即ち、広角な照明系を実現するためには、照度の変化が比較的緩やかであり、かつ、視野周辺において絶対的照度をある程度有していることが必要となるが、上述した照明光学系はこの要件を満足しない。
次に、観察光学系と照明光学系との位置関係について説明する。
内視鏡先端面が被写体に対し10mm以下にまで近接した場合の配光分布は、照明光学系に固有に備わる配光性能の他に、観察光学系と各照明系との配置関係も大きく依存する。内視鏡先端面が被写体に近接したとき、観察光学系と照明光学系とが離れていると、図34に示すように、照明光学系10によって照明される範囲11が観察光学系9の視野内12において斜線部に含まれない箇所は明るくないという問題がある。そこで、この課題を改善しようとした従来の照明光学系が、例えば、次の特許文献5に開示されている。
特開2001−166223号公報
特許文献5には、例えば、図35に示すように、観察光学系9の周囲に、4つの照明光学系10を備え、4つの照明光学系10を出射光量が異なる2種類以上の照明光学系で構成すると、内視鏡先端面が被写体に近接した場合における配光バランスが良くなると記載されている。
しかしながら、内視鏡先端面の被写体への近接時の配光バランスは、単なる観察光学系と照明光学系との配置関係や出射光量だけでは広角照明として十分満足できるような改善は期待でない。即ち、配光バランスの改善について考える場合には、照明光学系固有の配光特性を十分に考える必要がある。
本発明は上記のような従来技術の有する問題点に鑑みてなされたものであり、外径を小さく、全長を短くすることで、内視鏡の細径化に寄与でき、かつ、広い視野にわたって配光ムラの少ない照明光を導くことが可能な内視鏡先端部光学系を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の内視鏡先端部光学系は、内視鏡の先端部に、光源から出射された光を発散させる複数の照明光学系と、観察光学系とを有し、前記複数の照明光学系のうち少なくとも1つの照明光学系が、当該照明光学系の中心からの射出角をθ、当該照明光学系を基準として球面物体を照らしたときの照度を示す関数であって射出角が0°のときの照度を1とする関数f(x)を用いた当該照明光学系の射出角θの範囲での照度分布(球面配光分布)をf(θ)、当該照明光学系を基準として球面物体を照らしたときの照度を示す関数であって射出角θが0°のときの照度を1とする関数f(x)を用いた当該照明光学系の射出角θが80°のときの照度をf(80°)としたとき、次の条件式(1)及び(7)
0≦−df(θ)/dθ<0.025 , 10°≦θ ≦85° ・・・(1)
0.05 ≦ f(80°) ≦ 0.15 ・・・(7)
を満足し、前記条件式(1)及び(7)を満足する照明光学系が、正のパワーを持ち、且つ、砂目状の面を備えた非球面形状の凸面を有する平凸レンズ1枚で構成されていることを特徴としている
また、本発明の内視鏡先端部光学系においては、前記条件式(1)及び(7)を満足する照明光学系が、次の条件式(2)を満足することが好ましい。
0≦−df(θ)/dθ≦0.02 , 65°≦θ≦80° ・・・(2
また、本発明の内視鏡先端部光学系においては、3つの照明光学系を有し、前記3つの照明光学系は、前記観察光学系の最も物体側のレンズの中心が、該3つの照明光学系の夫々における最も物体側のレンズの中心同士を結んでできる範囲の中に位置するように配置され、かつ、前記観察光学系の最も物体側のレンズの中心を基準として、1つの照明光学系における最も物体側のレンズの中心とを結ぶ直線の方向を0°としたときの他の2つの照明光学系における最物体側のレンズの中心とを結ぶ直線の方向の角度をφ1,φ2としたとき、次の式(3)、(4)
95°≦ φ1 ≦ 145° ・・・(3)
215°≦ φ2 ≦ 265° ・・・(4)
を満足し、
さらに、前記観察光学系の最も物体側のレンズの中心から夫々の照明光学系の最も物体側のレンズの中心までの距離をrとしたとき、次の条件式(5)を満足するのが好ましい。
1.3 ≦ r/d ≦ 3 ・・・(5)
但し、dは前記観察光学系における最も物体側のレンズの外径である。
また、本発明の内視鏡先端部光学系においては、内視鏡先端面が、前記観察光学系を頂点とした砲弾形状に形成され、前記複数の照明光学系のうち少なくとも2つの照明光学系が、前記観察光学系の光軸に対し射出面を外側に向けて配置され、前記観察光学系と前記射出面を外側に向けて配置された照明光学系との光軸のなす角をεとしたとき、次の条件式(6)を満足するのが好ましい。
5° ≦ ε ≦ 20° ・・・(6)
また、本発明の内視鏡先端部光学系においては、3つの照明光学系を有し、該3つの照明光学系のいずれもが、次の条件式(1)、(2)を満足するのが好ましい
また、本発明の内視鏡先端部光学系においては、前記条件式(1)及び(7)を満足する照明光学系は、前記砂目状の面を鏡面で置き換えた場合の球面配光分布f(θ)が次の条件式(8)
−df(θ)/dθ≦0.015 , 0°≦θ≦40° ・・・(8)
を満足し、且つ、射出角θが60°〜70°の間で、次の条件式(9)
f(θ)=0.02 ・・・(9)
を満足するθが存在するのが好ましい。
また、本発明の内視鏡先端部光学系においては、前記砂目状の面の粗さが0.1〜0.6μmであるのが好ましい。
本発明の内視鏡先端部光学系によれば、外径が小さく全長の短い内視鏡の細径化に寄与でき、かつ、広い視野にわたって配光ムラの少ない照明光を導くことが可能な内視鏡先端部光学系が得られる。
実施例の説明に先立ち、本発明の内視鏡先端部光学系の作用効果について説明する。
本発明の内視鏡先端部光学系は、内視鏡の先端部に、光源から出射された光を発散させる複数の照明光学系と、観察光学系とを有し、前記複数の照明光学系のうち少なくとも1つの照明光学系が、当該照明光学系の中心からの射出角をθ、当該照明光学系による球面配光分布、即ち、当該照明光学系を基準として球面物体を照らしたときの照度を示す関数であって射出角が0°のときの照度を1とする関数f(x)を用いた、当該照明光学系の射出角θの範囲での照度分布をf(θ)としたとき、次の条件式(1)
0 ≦ −df(θ)/dθ < 0.025 , 10° ≦ θ ≦ 85°
・・・(1)
を満足する。
このように構成すれば、視野の広角な内視鏡に対して用いることが出来、かつ距離の離れた球面状物体に対して周辺まで暗さを感じさせない照明光学系を備えた内視鏡先端部光学系が得られる。
f(θ)は、図25に示すように、照明光学系10の中心を基準としたときの球面物体13,13に内視鏡の当該照明光学系によって照らされた照度の分布、即ち、球面配光分布を表している。但し、照度は、射出角度θ=0°の照度を1としたときの相対照度値である。
しかし、前記ライトガイドファイバ束において、図37に示すような組立時や実使用時に一部折れることやファイバ束の偏りは、ファイバの耐性上及び製造上避けられず、図38に示すような特異的なムラ、即ち一部配光が特異的に暗くなるような部分が生じることがある。本発明におけるf(θ)は、ライトガイドファイバ束の折れや偏りによる特異的な照度変化は無視して、ファイバ束が折れていないと仮定した時の理想的な配光分布を考える。
ここで、条件式(1)は、射出角度θが10°〜85°の照明光学系において、球面物体の照度の角度依存が小さく、周辺まで暗く感じさせないための条件式である。−df(θ)/dθ が条件式(1)の上限値を上回って大きくなると、照度の変化が大きくなるため、暗くなる印象を与えやすくなる。実際に、−df(θ)/dθ が0.025を上回ると、実使用で周辺が暗いと感じる。なお、条件式(1)の上限値を0.02以下にすると、周辺まで暗く感じさせない効果をより得ることができるので好ましい。
しかるに、視野角が150°以上の内視鏡において、上記条件式(1)を満足する広い範囲を暗く感じさせない照明光学系を用いれば、中心から周辺まで明るい内視鏡先端部光学系を実現することができる。また、複数の照明光学系の配光特性を組合せると、配光特性をよりコントロールし易くなる。
さらに、本発明の先端部光学系は、条件式(1)を満足する照明光学系が、次の条件式(2)を満足するのが好ましい。
0 ≦ −df(θ)/dθ ≦ 0.02 , 65° ≦ θ ≦ 80°
・・・(2)
但し、θは当該照明光学系の中心からの射出角、f(θ)は当該照明光学系を基準として球面物体を照らしたときの照度を示す関数であって射出角が0°のときの照度を1とする関数f(x)を用いた、当該照明光学系の射出角θの範囲での照度分布である。
半画角が65°以上の観察光学系の視野周辺部における照明光学系の絶対照度は、中央部に比較して小さくなるため、照度変化が大きいとより暗さを感じやすい。そこで、射出角度が65°から80°までの照度の変化を−0.02以下と変化をより小さくすると暗さを感じにくくすることができる。これをさらに−0.015以下とするとより効果的となる。
さらに、本発明の内視鏡先端部光学系は、望ましくは、3つの照明光学系を有し、前記3つの照明光学系は、前記観察光学系の最も物体側のレンズの中心が、該3つの照明光学系の夫々における最も物体側のレンズの中心同士を結んでできる範囲の中に位置するように配置され、かつ、前記観察光学系の最も物体側のレンズの中心を基準として、1つの照明光学系における最も物体側のレンズの中心とを結ぶ直線の方向を0°としたときの他の2つの照明光学系における最物体側のレンズの中心とを結ぶ直線の方向の角度をφ1,φ2としたとき、次の式(3)、(4)
95°≦ φ1 ≦ 145° ・・・(3)
215°≦ φ2 ≦ 265° ・・・(4)
を満足し、
さらに、前記観察光学系の最も物体側のレンズの中心から夫々の照明光学系の最も物体側のレンズの中心までの距離rが、次の条件式(5)を満足すると尚良い。
1.3 ≦ r/d ≦ 3 ・・・(5)
但し、dは前記観察光学系における最も物体側のレンズの外径である。
内視鏡の先端面が被写体に10mm位まで近接したとき、配光分布は観察光学系と各照明光学系との位置関係に大きく依存する。本発明の内視鏡先端部光学系のように、観察光学系を囲むように3つの照明光学系を配置すれば、内視鏡の先端面を被写体に近接させたときの照度ムラを軽減することができる。さらに、上記式(3),(4)を満足する位置に照明光学系を対称性良く配置すれば、内視鏡の先端面を被写体に近接させたときの照度ムラを軽減するための最適化ができる。この条件を満足しないと、内視鏡の先端面を被写体に近接させたときの照度ムラが目立ちはじめる。また、上記条件式(5)は、観察光学系と照明光学系との距離を限定する条件式である。理想的には近ければ近いほど照度ムラの軽減が可能になる。しかし、観察光学系の最も物体側のレンズの中心から夫々の照明光学系の最も物体側のレンズの中心までの距離rが1.3以下になると、内視鏡内部の配置スペースに関し光学部材同士が干渉しないように設計することが難しい。また、この距離rが3以上になると、内視鏡の先端面を被写体に近接させたときの照度ムラが目立ちはじめる。
さらに、本発明の内視鏡先端部光学系においては、内視鏡先端面が、観察光学系を頂点とした砲弾形状に形成され、前記複数の照明光学系のうち少なくとも2つの照明光学系が、前記観察光学系の光軸に対し射出面を外側に向けて配置され、前記観察光学系と前記射出面を外側に向けて配置された照明光学系との光軸のなす角をεとしたとき、次の条件式(6)を満足するとなお良い。
5° ≦ ε ≦ 20° ・・・(6)
視野角が150°以上である広角の観察光学系の視野を照明する照明系の場合には、照明光学系単独で光を広げるよりも、内視鏡先端面を図24のような観察光学系を略頂点とした砲弾形状にし、少なくとも2つ以上の照明光学系を外側に傾ける方が、照明効率をそれ程落とさずに周辺光量を稼ぐことができる。このとき、外側に傾けた照明光学系の観察光学系に対する傾き角εが5°≦ε≦20°を満足するのが良い。
傾き角εが5°を下回ると、傾けることによる有意な差が認められない。一方、傾き角εが20°を上回ると、内視鏡先端部の外径が大きくなり、また、ライトガイドファイバ束を曲げることによる光量ロスや組立にくさが問題になってくる。
さらに好ましくは、上記傾き角εが、5°≦ε≦15°を満足するのが良い。
さらに、本発明の内視鏡先端部光学系は、3つの照明光学系を有し、該3つの照明光学系のいずれもが、上記条件式(1),(2)を満足すると尚良い。3つの照明光学系をともに広い範囲まで明るく感じさせる照明光学系に構成すれば、対称性のよい配光特性にすることも可能になる。特に、視野角が170°程度までに大きくなればなるほど、照明光学系の全視野への対称性を良くする必要があるが、本発明の内視鏡先端部光学系によれば、そのような広角な視野角の場合においても対称性のよい配光特性にする効果が得られる。
さらに、本発明の内視鏡先端部光学系においては、前記条件式(1)を満足する照明光学系、又は前記条件式(1)及び(2)を満足する照明光学系が、次の条件式(7)を満足すると尚良い。
0.05 ≦ f(80°) ≦ 0.15 ・・・(7)
但し、f(80°)は、当該照明光学系を基準として球面物体を照らしたときの照度を示す関数であって射出角θが0°のときの照度を1とする関数f(x)を用いた、当該照明光学系の射出角θが80°のときの照度である。
視野角の広い観察光学系の視野範囲を照明する照明系において、照明効率を良くするのは、重要な要件の1つである。広角な照明光学系の配光特性として望まれることは、射出角度が大きくなっていくにしたがって、照度がそれ程大きく変化しないことに加えて、徐々に照度が小さくなっていくことである。後者は、照明効率を高くすることが目的にある。例えば、射出角度が大きくなっていっても、照度が殆ど落ちずに、射出角度が80°のときまで高い照度を保っている配光特性は、一見良い性能と思える。しかし、これは視野の範囲外に対してもある程度の強い照度が配光されるということであり、無駄な部分を明るく照らしていることに他ならない。そこで、上記条件式(7)のように、視野中心での照度に対する視野周辺での照度の相対値を最適化することで効率の良い照明が実現できる。本件出願人の実験によれば、半画角が75°以上の観察光学系の視野範囲を照明する照明系を考えた場合、射出角が80°の相対照度f(80°)は最低でも0.05以上が必要である。この値を下回ると周辺が暗く感じる。また、f(80°)が相対照度が0.15を上回ると、明るさは十分であるが、視野範囲外を余計に照明することになる、つまり照明効率が下がってしまう。
さらに、本発明の内視鏡先端部光学系においては、前記条件式(7)を満足する照明光学系は、少なくとも1面以上が砂目状の面で構成されていると尚良い。
本件出願人の実験により、ある粗さレベルの砂目状の面を備えて構成した照明光学系は、条件式(1),(2)を満足する光学配光特性が得られやすいことが、判明した。このような砂目状の面を備えた照明光学系の特性は、図26の球面配光分布に示すように、射出角度30°〜50°近辺での照度の変化が、砂目状の面を備えない照明光学系に比べて、なだらかであると同時に、射出角度が65°よりも広角では、砂目状の面を備えない照明光学系に比べて、照度が高く維持されるという効果が得られる。このように照明光学系に砂目状の面を備えて構成すると、上述したような視野角の広い内視鏡として適当な配光分布が比較的容易に得られる。
ここで、本発明の内視鏡先端部光学系における砂目状の面の定義について説明する。
砂目状の面は、光学面の表面粗さの値によって定義される。この定義は、JIS B 0601:2001(ISO 4287:1997)によるもので、そこで定義されている粗さ曲線を求めるための基準長さlr(カットオフ値λcに等しい)は、0.08mmで計算している。
また、そこで定義されている“算術平均粗さ”Raと“二乗平均平方根粗さ”Rqとは、次の式で表される。
但し、Z(x)は縦座標値で、粗さ曲線の位置xにおける高さである。
本発明では、上記定義での“算術平均粗さ”Raが0.005未満の面を鏡面とし、0.005以上の面を砂目状の面としている。
さらに、前記照明光学系は、砂目状の面を鏡面で置き換えた場合の球面配光分布f(θ)が、射出角が0°〜40°の間で、−df(θ)/dθ ≦ 0.015(条件式(8))を満足し、且つ、射出角θが60°〜70°の間で、f(θ) = 0.02(条件式(9))を満足するθが存在すると尚良い。
本件出願人は実験を介して、これまで上述したような広角照明用の配光特性を持つ照明光学系を実現するには、照明光学系における光軸を通る面の全てを鏡面にしたときの配光分布に強く依存することが分ってきた。具体的には、射出角度が40°くらいまで、ある程度球面照度の変化が少ないフラットな特性で、その後、射出角度の大きいところで、照度の変化が大きくなるような配光特性をもつ照明光学系が良い。特に、照度の変化が少ないフラットな部分が広い照明光学系であればあるほど、その中の一面を砂目にすることで、広角照明に適した照明性能が得られることが分ってきた。また、本件出願人の実験によれば、照度の変化のないフラットな特性が射出角が40°以下のときに生じ、かつ、射出角が40°に至らないうちに照度が大きく下がるような鏡面系照明系では、砂目状による拡散効果を使っても広角な部分にまで明るくすることは困難であった。
またさらに、本発明の内視鏡先端部光学系は、前記条件式(7)を満足する照明光学系が、正のパワーを持ち、かつ砂目状の面を備えた非球面形状の凸面を有する平凸レンズ1枚で構成されていると尚良い。
レンズ曲面を非球面とすれば、球面の場合よりも自由に配光性能を変えることができるため、非球面形状の上に砂目状の面を構成すれば、面の拡散効果によりより一層広配光化できる。なお、非球面形状Z(y)は、光軸方向をZ、光軸からの高さをyとして、光の進行方向を正としたとき、次式にて表される。
但し、Rはレンズの曲率半径、kは円錐係数、A2は2次の非球面係数、A4は4次の非球面係数、Anはn次の非球面係数である。また、レンズ形状は光軸中心に対して対称形であるため、このように偶数次数にて構成する必要がある。
ここで凸面を非球面形状にすると1枚のレンズでもって、3枚の凸レンズで達成できる球面配光分布に近い射出角が30°〜50°の範囲における照度を上げることができる。本件出願人は、実験を介して、この非球面形状の曲面をある粗さレベルの砂目状の面にすると、照度の変化の小さい球面配光分布にすることができることが分った。また、非球面に砂目を形成すると、さらに網目ムラを拡散効果により消すことができ、1枚のレンズで照明光学系を構成することが可能になり、コスト削減が可能になる。また、上述の観察光学系の光軸に対して照明光学系を傾けて配置した場合において、内視鏡先端部を細径化させるためには、照明光学系の全長を短縮することが必要となる。しかるに、正のパワーを持ち、かつ砂目状の面を備えた非球面形状の凸面を有する平凸レンズ1枚で照明光学系を構成したので、この照明光学系の全長を短縮化するための要件も満たすことができる。
以下、本発明の実施例について、図面を用いて説明する。
図1は本発明の内視鏡先端部光学系を適用可能な内視鏡の一例を示す全体構成図である。図1中、6は術者等が手で把持して操作を行うための本体操作部、7は体腔内等への挿入部、8はユニバーサルコードである。
挿入部7は、本体操作部6に連設され大半の長さ部分が挿入経路に沿って任意の方向に曲がる軟性部7aと、この軟性部7aの先端に連接されたアングル部7bと、アングル部7bに連接された先端硬性部7cとで構成されている。アングル部7bは、先端硬性部7cを所望の方向に向けるためのものである。先端硬性部7cには、体腔内の観察を行うための機構が設けられている。そして、本発明の内視鏡先端部光学系は、先端硬性部7cに備えられている。
図2は本発明の実施例1に係る内視鏡先端部光学系を示す説明図である。
実施例1の内視鏡先端部光学系は、略平面形状に形成された先端硬性部7cの先端面7dに対し、視野角が155°の観察光学系9と、2つの照明光学系10a,10bとを配置した状態で構成されている。なお、便宜上、図示を省略したが、内視鏡先端部7dには、その他に、鉗子その他の処置具を導出させるための処置具の導出口と、観察光学系先端面に向けて洗浄用の流体を供給するためのノズルとが設けられている。照明光学系10a,10bは、夫々像側の端面が、図示しないライトガイドファイバ束の端面と接している。
なお、ライトガイドファイバ束の出射端からの配光分布は、ライトガイドファイバ束の入射端側での光源の配光による影響が大きい。しかしながら、ライトガイドファイバ束のNAは、光ファイバのコア、クラッドを構成する媒質の屈折率で決まる。すなわち、ライトガイドファイバ束における光ファイバのコア、クラッドを夫々n1、n2とすると、
NA=(n1 2−n2 21/2=sinα
と表すことができる。
但し、αはライトガイドファイバ束への照明光の入射角である。
内視鏡のライトガイドファイバ束は、光伝送効率を高くするために高NAの光ファイバを用いるのが普通である。より具体的には、ライトガイドファイバ束の光ファイバとしては、コアとクラッドを構成する媒質の屈折率が、夫々1.65、1.51で、NA=0.66(α=46°)であるものが用いられる。ライトガイドファイバ束の出射端での配光分布を、図3に示す。
次に、実施例1の2つの照明光学系10a,10bについて説明する。
図4は図2に示した内視鏡先端部光学系における照明光学系10aの光軸に沿う断面図である。
照明光学系10aは、物体側から順に、物体側が平面で像側が凸面の平凸レンズ10a1と、両凸レンズ10a2と、物体側が凸面で像側が平面の平凸レンズ10a3で構成されている。平凸レンズ10a3は、単ファイバで構成されている。
照明光学系10aの配光分布f(θ)を図5に、配光分布f(θ)の微分値df(θ)/dθを図6に夫々示す。
図7は図2に示した内視鏡先端部光学系における照明光学系10bの光軸に沿う断面図である。
照明光学系10bは、物体側が平面で像側が非球面形状の凸面の凸レンズ1枚で構成され、曲率のついた部分(非球面形状の凸面)には砂目加工が施されている。
照明光学系10bの配光分布f(θ)を図8に、配光分布f(θ)の微分値df(θ)/dθを図9に夫々示す。
但し、図5及び図8の配光分布f(θ)を示すグラフは、横軸を照明レンズから出射される角度θとし、縦軸を球面物体における相対照度f(θ)として表しており、θ=0°での光量を1とする。また、微分関数df(θ)/dθのグラフは、横軸を照明レンズから出射される角度θとし、縦軸を配光分布の微分値として表している。
ここで、照明光学系10bの配光分布について、詳細に説明する。実施例1の照明レンズ10bにおける砂目状の面を、仮に鏡面に置き換えた場合には、図10に示すような配光分布になる。このときの配光分布f(θ)の微分値df(θ)/dθのグラフを図11に示す。図11に示すように、−df(θ)/dθは、射出角度θが5°〜40°の範囲において0.01以下であり、射出角度θが65°付近で0.03となる配光性能を示す。
このような配光性能をもつ照明光学系の曲面をあるレベルの砂目状の面に加工すると、広角用の照明系に適した照明光学系にすることができる。
本件出願人は、実験を介して、“算術平均粗さ”Ra=0.1〜0.6μmの砂目状の面となるように砂目加工を施すと、実施例1の照明光学系10bの−df(θ)/dθは、射出角θが5°〜85°の範囲において0.02以下を保ち、さらに、射出角θが65°〜80°の範囲において0.015以下を保つため、視野中心から周辺まで明るさの変化を感じさせない印象を与えることが可能になることを付きとめた。またさらに、射出角θが80°における照度比f(θ)は、0.09となり、照明効率という意味でも優れた性能をもつことが判明した。
ここで、上記のような配光特性を実現できる構成としては、曲面に砂目状の面を形成する他に、微小なボールレンズを無数に張り合わせたレンズや内部拡散素子、さらには砂目状の面とは異なる断面形状が微分可能な周期関数形状の曲面やその微分可能な曲面を複数の直線で近似した形状も可能である。しかしながら、レンズの加工のし易さ、レンズ評価方法を考えると砂目状の面が好ましい。
照明光学系10aは、視野角が140°の観察光学系の視野を照明するために主に使用されている従来の照明光学系と同様の照明光学系であり、図5に示したように射出角度が60°よりも大きい範囲において、照度の変化が大きくなる。このため、視野角が150°(半画角75°)以上の内視鏡では周辺が暗くなる。
しかるに、実施例1の内視鏡先端部光学系のように、図8のような配光分布を持つ照明光学系10bを組合せると、2つの照明光学系10a,10bを組合せた配光分布は、図12に示すように、射出角度が0°〜80°に至るまで、緩やかに照度が減衰する配光分布にすることが可能になり、視野角150°以上の内視鏡においても実使用で十分使える照明系が得られる。但し、図12は観察光学系における最も物体側のレンズの中心を基準としたときの距離40mmにおける、2つの照明光学系10a,10bを組合せたときの球面配光分布を示すグラフである。
次に、実施例1の内視鏡先端部光学系を構成する照明光学系の数値データを示す。
なお、数値データ中、r1、r2・・・は各レンズ面等の曲率半径、d1、d2・・・は各レンズ等の肉厚またはそれらの空気間隔、nd1、nd3・・・は各レンズ等のd線での屈折率、νd1、νd3は各レンズ等のd線でのアッベ数である。
なお、これらの記号は各実施例において共通である。
数値データ1
照明光学系10a
1=∞ d1=1.5 nd1=1.883 νd1=40.76
2=−1.116 d2=0.07
3=2.858 d3=0.655 nd3=1.883 νd3=40.76
4=−2.858 d4=0.07
5=2.11(ロット゛棒) d5=3.2 nd5=1.72825 νd5=28.46
6=∞ d6=0
7=∞(ライトガイドファイバ束の出射端面)
焦点距離 0.702mm

照明光学系10b
1=∞ d1=1.85 nd1=1.883 νd1=40.76
2=−0.675(非球面)
3=∞(ライトガイドファイバ束の出射端面)

非球面データ
第2面
k=−0.625 A4=−0.1
焦点距離 0.7644mm

なお、実施例1における観察光学系と照明光学系の配置データを図13に示す。
実施例2の内視鏡先端部光学系の基本的な構成は、実施例1の内視鏡先端部光学系とほぼ同じであり、照明光学系10bの構成のみ異なる。
照明光学系10bは、配光分布f(θ)が図14に示すような特性を有しており、曲面も鏡面仕上げとなっている。この配光分布f(θ)の微分値df(θ)/dθを図15に示す。図15に示すように、配光分布f(θ)の微分値df(θ)/dθは、射出角θが5°〜85°の範囲において0.02以下を保ち、さらに、射出角θが65°〜80°の範囲において0.015以下を保つために、中心から周辺まで明るさの変化を感じさせない印象を与えることが可能になる。またさらに、射出角θが80°における照度比f(θ)は0.11であり、照明効率という意味でも優れた性能を持っている。
次に、実施例2の内視鏡先端部光学系を構成する照明光学系10bの数値データを示す。なお、実施例2では、照明光学系10aは実施例1と同じであるので、掲載は省略する。
数値データ2
照明光学系10b
1=∞ d1=1.85 nd1=1.883 νd1=40.76
2=−0.781(鏡面)
3=∞(ライトガイドファイバ束の出射端面)
図16は本発明の実施例3にかかる内視鏡先端部光学系を示す図で、(a)は内視鏡先端部光学系のレイアウトを物体側から見た説明図、(b)は(a)のA−A部分断面図である。
実施例3の内視鏡先端部光学系では、内視鏡先端面7dが、観察光学系を頂点とした砲弾形状に形成されている。そして、先端面7dに対し、視野角が170°の観察光学系9と、3つの照明光学系10a,10b及び10cを配置した状態で構成されている。3つの照明光学系10a,10b及び10cは、先端面7dの砲弾形状に合わせて観察光学系の光軸に対して射出面を外側に向けるように傾いている。また、3つの照明光学系10a,10b及び10cの傾き角εa,εb,εcは、いずれも7°である。
また、3つの照明光学系10a,10b及び10cは、いずれも、図7で示したような凸レンズ1枚で構成されている。
また、3つの照明光学系10a,10b及び10cは、図16に示すように、観察光学系9の最も物体側のレンズの中心が、3つの照明光学系10a,10b及び10cの夫々における最も物体側のレンズの中心同士を結んでできる範囲の中に位置するように、配置されている。
さらに、観察光学系9の最も物体側のレンズの中心を基準として、照明光学系10aの最も物体側のレンズの中心とを結ぶ直線の方向を0°としたとき、観察光学系9の最も物体側のレンズの中心と照明光学系10b,10cの最も物体側のレンズの中心とを結ぶ方向の角度φ1,φ2は、夫々120°、240°である。また、観察光学系9の最も物体側のレンズの中心から照明光学系10a,10b及び10cの夫々の最も物体側のレンズの中心までの距離ra,rb及びrcは夫々4.5mm、4.7mm、5mmである。また、観察光学系9の最も物体側のレンズの外径はφ2.3である。
実施例3の内視鏡先端部光学系は、観察光学系9に対し3つの照明光学系10a,10b,10cをこのように配置したので、内視鏡の先端面が物体面に近接したときにおいてもバランスのとれた配光性能を確保することが可能になる。
内視鏡の先端面から物体面までの距離が40mmにある球面の被写体の視野方向の配光分布(画面方向30°毎の球面配光分布)を図17に示し、内視鏡の先端面から物体面までの距離が10mmにある球面の被写体に対する配光分布を図18に示す。但し、このときの原点(基準点)は、観察光学系9の先端面の中心であり、配光分布は3つの照明光学系10a,10b,10cを組合せた結果で表している。図17に示すように、被写体(物体面)までの距離が40mmのときには、視野方向による配光分布のバラツキは殆どない。このバラツキが大きいとある方向は暗い、別の方向は明るいといった輝度ムラが生じる。バラツキが大きくなりやすい被写体(物体面)までの距離が10mmのような近接の距離においても、図に示す後述の実施例4にかかる内視鏡先端部光学系の配光特性に比べるとバランスが取れており、輝度ムラが目立たない。
さらに、図17、図18の配光特性を有する内視鏡先端部光学系において、3つの照明光学系の傾き角εa,εb,εcを、いずれも15°にしたときの内視鏡の先端面から物体面までの距離が40mm及び10mmにある球面配光分布を図19、図20に示す。このようにすれば、図19、図20に示すように、さらにバランスの良い、輝度ムラのない照明系が達成できる。
照明光学系を外側に向けることには、もう一つの利点もある。内視鏡先端部光学系において、中心の照度に対して、少しずつ照度が下がるような照明系を組合せる場合には、先端面が平坦(傾き角0°)では視野の中心での照度が高くなりすぎ、被写体によっては視野の中心の輝度が高くなりすぎて観察できない現象(ハレーション)が発生する懸念がある。しかるに、本発明のように照明光学系を少し傾かせて高い輝度を分散させると、配光バランスをさらによくするといった別の利点もある。
しかし、角度を20°より大きくすると、内視鏡の先端面から物体面までの距離を10mmにしたときにおけるバランスが良くなる反面、ライトガイドファイバ束を傾けて照明光学系に組み付けることが難しくなることや内視鏡の先端部の外径が太くなるなど、生産上及び仕様上のデメリットも大きくなるとともに、さらに近接したときに中心が暗くなるという不具合が生じはじめる。
図21は本発明の実施例4にかかる内視鏡先端部光学系のレイアウトを物体側から見た説明図である。
実施例4の内視鏡先端部光学系では、内視鏡先端面7dが、略平面形状に形成されている。そして、先端面7dに対し、視野角が160°の観察光学系9と、3つの照明光学系10a,10b及び10cを配置した状態で構成されている。
また、3つの照明光学系10a,10b及び10cは、いずれも、図7で示したような凸レンズ1枚で構成されている。また、上述の通り条件式(1),(2)を満足しており、視野角の広い観察光学系に組合せる照明系として適当なものとなっている。
また、3つの照明光学系10a,10b及び10cは、図21に示すように、観察光学系9の最も物体側のレンズの中心が、3つの照明光学系10a,10b及び10cの夫々における最も物体側のレンズの中心同士を結んでできる範囲の中に位置するように、配置されている。
さらに、観察光学系9の最も物体側のレンズの中心を基準として、照明光学系10aの最も物体側のレンズの中心とを結ぶ直線の方向を0°としたとき、観察光学系9の最も物体側のレンズの中心と照明光学系10b,10cの最も物体側のレンズの中心とを結ぶ方向の角度φ1,φ2は、夫々120°、240°である。また、観察光学系9の最も物体側のレンズの中心から照明光学系10a,10b及び10cの夫々の最も物体側のレンズの中心までの距離ra,rb及びrcは夫々4.5mm、4.7mm、5mmである。また、観察光学系9の最も物体面側のレンズ外径はφ2.3である。
実施例4の内視鏡先端部光学系は、観察光学系9に対し3つの照明光学系10a,10b,10cをこのように配置したので、内視鏡の先端面が物体面に近接したときにおいてもバランスのとれた配光性能を確保することが可能になる。
内視鏡の先端面から物体面までの距離が40mmにある球面の被写体の視野方向の配光分布(画面方向30°毎の球面配光分布)を図22に示し、内視鏡の先端面から物体面までの距離が10mmにある球面の被写体に対する配光分布を図23に示す。但し、このときの原点(基準点)は、観察光学系9の先端面の中心であり、配光分布は3つの照明光学系10a,10b,10cを組合せた結果で表している。
図39は本発明の実施例5にかかる内視鏡先端部光学系のレイアウトを物体側から見た説明図である。
実施例5の内視鏡先端部光学系では、内視鏡先端面7dが、観察光学系を頂点とした砲弾形状に形成されている。そして、先端面7dに対し、視野角が170°の観察光学系9と、3つの照明光学系10a,10b及び10cを配置した状態で構成されている。3つの照明光学系10a,10b及び10cは、先端面7dの砲弾形状に合わせて観察光学系の光軸に対して射出面を外側に向けるように傾いている。また、3つの照明光学系10a,10b及び10cの傾き角εa,εb,εcは、夫々8°、8°及び0°である。
そして、先端面7dに対し、視野角が170°の観察光学系9と、3つの照明光学系10a,10b及び10cは、いずれも、図7で示したような凸レンズ1枚で構成されている。また、上述の通り、条件式(1),(2)を満足しており、視野角の広い観察光学系に組合せる照明系として好適なものとなっている。
さらに、観察光学系9の最も物体側のレンズの中心を基準として、照明光学系10aの最も物体側のレンズの中心とを結ぶ直線の方向を0°としたとき、観察光学系9の最も物体側のレンズの中心と照明光学系10b,10cの最も物体側のレンズの中心とを結ぶ方向の角度φ1、φ2は、夫々137°、276°である。また、観察光学系9の最も物体側のレンズ中心から照明光学系10a,10b及び10cの夫々の最も物体側のレンズの中心までの距離ra,rb及びrcは夫々4.04mm、4.54mm、4.25mmである。また、観察光学系9の最も物体側のレンズ外径はφ1.8である。
実施例5の内視鏡先端部光学系は、観察光学系9に対し、3つの照明光学系10a,10b,10cをこのように配置したので、内視鏡の先端面が物体面に近接したときにおいてもバランスのとれた配光性能を確保することが可能になる。
内視鏡の先端面から物体面までの距離が40mmにある球面の被写体の視野方向の配光分布(画面方向30°毎の球面配光分布)を図40に示し、内視鏡の先端面から物体面までの距離が10mmにある球面の被写体に対する配光分布を図41に示す。但し、このときの原点(基準点)は、観察光学系9の先端面の中心であり、配光分布は3つの照明光学系10a,10b,10cを組合せた結果で表している。
以上のように、本発明の内視鏡先端部光学系は、特許請求の範囲に記載した発明の特徴に併せて以下に示す特徴を有している。
(1)内視鏡の先端部に、光源から出射される光を発散させる複数の照明光学系と、観察光学系とを有し、前記複数の照明光学系のうち少なくとも1つの照明光学系が、次の条件式(1')を満足することを特徴とする内視鏡先端部光学系。
0 ≦ −df(θ)/dθ < 0.02 , 10° ≦ θ ≦ 85°
・・・(1')
但し、θは当該照明光学系の中心からの射出角、f(θ)は当該照明光学系を基準として球面物体を照らしたときの照度を示す関数であって射出角が0°のときの照度を1とする関数f(x)を用いた、当該照明光学系の射出角θの範囲での照度分布(球面配光分布)である。
(2)前記条件式(1)を満足する照明光学系が、次の条件式(2')を満足することを特徴とする請求項1に記載の内視鏡先端部光学系。
0 ≦ −df(θ)/dθ ≦ 0.015 , 65° ≦ θ ≦ 80°
・・・(2')
但し、θは当該照明光学系の中心からの射出角、f(θ)は当該照明光学系を基準として球面物体を照らしたときの照度を示す関数であって射出角が0°のときの照度を1とする関数f(x)を用いた、当該照明光学系の射出角θの範囲での照度分布(球面配光分布)である。
本発明の内視鏡先端部光学系を適用可能な内視鏡の一例を示す全体構成図である。 本発明の実施例1に係る内視鏡先端部光学系を示す説明図である。 実施例1の内視鏡先端部光学系におけるライトガイドファイバ束の出射端での配光分布を示すグラフである。 図2に示した内視鏡先端部光学系における照明光学系10aの光軸に沿う断面図である。 実施例1の内視鏡先端部光学系における照明光学系10aの配光分布f(θ)を示すグラフである。 実施例1の内視鏡先端部光学系における照明光学系10aの配光分布f(θ)の微分値d(fθ)/dθを示すグラフである。 図2に示した内視鏡先端部光学系における照明光学系10bの光軸に沿う断面図である。 実施例1の内視鏡先端部光学系における照明光学系10bの配光分布f(θ)を示すグラフである。 実施例1の内視鏡先端部光学系における照明光学系10bの配光分布f(θ)の微分値d(fθ)/dθを示すグラフである。 実施例1の照明レンズ10bにおける砂目状の面を、仮に鏡面に置き換えた場合の配光分布f(θ)を示すグラフである。 実施例1の照明レンズ10bにおける砂目状の面を、仮に鏡面に置き換えた場合の配光分布f(θ)の微分値d(fθ)/dθを示すグラフである。 観察光学系における最も物体側のレンズの中心を基準としたときの距離40mmにおける、2つの照明光学系10a,10bを組合せたときの球面配光分布を示すグラフである。 実施例1における観察光学系と照明光学系の配置データを示す説明図である。 実施例2の内視鏡先端部光学系における照明光学系10bの配光分布f(θ)を示すグラフである。 実施例2の内視鏡先端部光学系における照明光学系10bの配光分布f(θ)の微分値d(fθ)/dθを示すグラフである。 本発明の実施例3にかかる内視鏡先端部光学系を示す図で、(a)は内視鏡先端部光学系のレイアウトを物体側から見た説明図、(b)は(a)のA−A部分断面図である。 実施例3の内視鏡先端部光学系における3つの照明光学系10a,10b,10cを組合せたときの内視鏡の先端面から物体面までの距離が40mmにある球面の被写体の視野方向の配光分布(画面方向30°毎の球面配光分布)を示すグラフである。 実施例3の内視鏡先端部光学系における3つの照明光学系10a,10b,10cを組合せたときの内視鏡の先端面から物体面までの距離が10mmにある球面の被写体に対する配光分布を示すグラフである。 図17の配光特性を有する内視鏡先端部光学系において、3つの照明光学系の傾き角εa,εb,εcを、いずれも15°にしたときの内視鏡の先端面から物体面までの距離が40mmにある球面配光分布を示すグラフである。 図17の配光特性を有する内視鏡先端部光学系において、3つの照明光学系の傾き角εa,εb,εcを、いずれも15°にしたときの内視鏡の先端面から物体面までの距離が10mmにある球面配光分布を示すグラフである。 本発明の実施例4にかかる内視鏡先端部光学系のレイアウトを物体側から見た説明図である。 実施例4の内視鏡先端部光学系における3つの照明光学系10a,10b,10cを組合せたときの内視鏡の先端面から物体面までの距離が40mmにある球面の被写体の視野方向の配光分布(画面方向30°毎の球面配光分布)を示すグラフである。 実施例4の内視鏡先端部光学系における3つの照明光学系10a,10b,10cを組合せたときの内視鏡の先端面から物体面までの距離が10mmにある球面の被写体の視野方向の配光分布(画面方向30°毎の球面配光分布)を示すグラフである。 本発明の内視鏡先端部光学系において内視鏡先端面を観察光学系を略頂点とした砲弾形状にした状態の一例を示す説明図である。 本発明の内視鏡先端部光学系における球面配光分布f(θ)の説明図である。 本発明の内視鏡先端部光学系の照明光学系における、砂目状の面を含まない照明光学系の配光分布と、ある粗さレベルの砂目状の面を含む照明光学系の球面配光分布とを示すグラフである。 内視鏡用照明光学系の一従来例を示す概略構成図である。 内視鏡用照明光学系の他の従来例を示す断面図である。 ライトガイドファイバ束の説明図で、(a)はライトガイドファイバ束の出射端面を示す斜視図、(b)は正のパワーを有する照明光学系と組合せたときのライトガイドファイバ束からの出射光の状態を示す説明図、(c)は(b)に示す照明系により投影面に投影されたときの状態を示す説明図である。 内視鏡用照明光学系のさらに他の従来例を示す断面図である。 図27に示すような凹レンズの球面配光分布の一例を示すグラフである。 図27に示すような凹レンズの球面配光分布の微分値の一例を示すグラフである。 図30に示すような3枚の凸レンズ構成の照明光学系の球面配光分布を示すグラフである。 観察光学系と照明光学系とが離れた配置の内視鏡先端部光学系において、内視鏡先端面が被写体に近接した場合における観察光学系の視野と照明光学系によって照明される範囲とを示す説明図である。 内視鏡用照明光学系のさらに他の従来例にかかる観察光学系と照明光学系のレイアウトを示す説明図である。 ライトガイドファイバ束と凸レンズとの間に単ファイバを挿入し、網目状の照明ムラを生じないようにした照明光学系の一従来例を示す説明図である。 組立時や実使用時において生じたライトガイドファイバ束の一部の折れやファイバ束の偏りを示す説明図である。 射出角度に対する照度比においてライトガイドファイバ束の一部の折れやファイバ束の偏りにより生じる特異的なムラを示すグラフである。 本発明の実施例5にかかる内視鏡先端部光学系のレイアウトを物体側から見た説明図である。 実施例5の内視鏡先端部光学系における内視鏡の先端面から物体面までの距離が40mmにある球面の被写体の視野方向の配光分布(画面方向30°毎の球面配光分布)を示すグラフである。 実施例5の内視鏡先端部光学系における内視鏡の先端面から物体面までの距離が10mmにある球面の被写体に対する配光分布を示すグラフである。
符号の説明
1 ライトガイドファイバ束
2 凹レンズ
3 平凸レンズ
4 物体面
5 照明光学系
6 本体操作部
7 挿入部
7a 軟性部
7b アングル部
7c 先端硬性部
7d 先端面
8 ユニバーサルコード
9 観察光学系
10,10a,10b,10c 照明光学系
10a1 物体側が平面で像側が凸面の平凸レンズ
10a2 両凸レンズ
10a3 物体側が凸面で像側が平面の平凸レンズ
13 球面物体

Claims (7)

  1. 内視鏡の先端部に、光源から出射された光を発散させる複数の照明光学系と、観察光学系とを有し、
    前記複数の照明光学系のうち少なくとも1つの照明光学系が、当該照明光学系の中心からの射出角をθ、当該照明光学系を基準として球面物体を照らしたときの照度を示す関数であって射出角が0°のときの照度を1とする関数f(x)を用いた当該照明光学系の射出角θの範囲での照度分布(球面配光分布)をf(θ)、当該照明光学系を基準として球面物体を照らしたときの照度を示す関数であって射出角θが0°のときの照度を1とする関数f(x)を用いた当該照明光学系の射出角θが80°のときの照度をf(80°)としたとき、次の条件式(1)及び(7)
    0≦−df(θ)/dθ<0.025 , 10°≦θ ≦85° ・・・(1)
    0.05 ≦ f(80°) ≦ 0.15 ・・・(7)
    を満足し、
    前記条件式(1)及び(7)を満足する照明光学系が、正のパワーを持ち、且つ、砂目状の面を備えた非球面形状の凸面を有する平凸レンズ1枚で構成されていることを特徴とする内視鏡先端部光学系。
  2. 前記条件式(1)及び(7)を満足する照明光学系が、次の条件式(2)を満足することを特徴とする請求項1に記載の内視鏡先端部光学系。
    0≦−df(θ)/dθ≦0.02 , 65°≦θ≦80° ・・・(2
  3. 3つの照明光学系を有し、
    前記3つの照明光学系は、前記観察光学系の最も物体側のレンズの中心が、該3つの照明光学系の夫々における最も物体側のレンズの中心同士を結んでできる範囲の中に位置するように配置され、且つ
    前記観察光学系の最も物体側のレンズの中心を基準として、1つの照明光学系における最も物体側のレンズの中心とを結ぶ直線の方向を0°としたときの他の2つの照明光学系における最も物体側のレンズの中心とを結ぶ直線の方向の角度をφ1,φ2としたとき、次の式(3)、(4)
    95°≦φ1≦145° ・・・(3)
    215°≦φ2≦265° ・・・(4)
    を満足し、
    さらに、前記観察光学系の最も物体側のレンズの中心から夫々の照明光学系の最も物体側のレンズの中心までの距離をrとしたとき、次の条件式(5)を満足することを特徴とする請求項1又は2に記載の内視鏡先端部光学系。
    1.3≦r/d≦3 ・・・(5)
    但し、dは前記観察光学系における最も物体側のレンズの外径である。
  4. 内視鏡先端面が、前記観察光学系を頂点とした砲弾形状に形成され、
    前記複数の照明光学系のうち少なくとも2つの照明光学系が、前記観察光学系の光軸に対し射出面を外側に向けて配置され、
    前記観察光学系と前記射出面を外側に向けて配置された照明光学系との光軸のなす角をεとしたとき、次の条件式(6)を満足することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の内視鏡先端部光学系。
    5°≦ε≦20° ・・・(6)
  5. 3つの照明光学系を有し、該3つの照明光学系のいずれもが、次の条件式(1)、(2)を満足することを特徴とする請求項4に記載の内視鏡先端部光学系
  6. 前記条件式(1)及び(7)を満足する照明光学系は、前記砂目状の面を鏡面で置き換えた場合の球面配光分布f(θ)が次の条件式(8)
    −df(θ)/dθ≦0.015 , 0°≦θ≦40° ・・・(8)
    を満足し、
    且つ、射出角θが60°〜70°の間で、次の条件式(9)
    f(θ)=0.02 ・・・(9)
    を満足するθが存在することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の内視鏡先端部光学系。
  7. 前記砂目状の面の粗さが0.1〜0.6μmであることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の内視鏡先端部光学系。
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