JPH10239586A - 内視鏡照明光学系 - Google Patents

内視鏡照明光学系

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JPH10239586A
JPH10239586A JP5544097A JP5544097A JPH10239586A JP H10239586 A JPH10239586 A JP H10239586A JP 5544097 A JP5544097 A JP 5544097A JP 5544097 A JP5544097 A JP 5544097A JP H10239586 A JPH10239586 A JP H10239586A
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JP
Japan
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optical system
plano
convex lens
light guide
lens
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Application number
JP5544097A
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English (en)
Inventor
Tsutomu Igarashi
勉 五十嵐
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Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 細径の少量生産の内視鏡に用いるのに適し
た構成で、極めて安価で広角な配光が得られるようにす
る。 【解決手段】 内視鏡挿入部内に配置された単数又は
複数の光ファイバーよりなるライトガイドと、挿入部先
端に配置されライトガイド側が凸面の平凸レンズとより
構成され、下記条件(1)、(2)、(3)を満足する
ようにした。 (1) r−(r2−D2/4)1/2+0.2≦d≦r+
(r2−D2/4)1/2 (2) 0.4≦sin-1{D(n−1)/2r}/
ω≦0.8 (3) n≧1.7 ただし、rは平凸レンズの凸面の曲率半径の絶対値、D
は平凸レンズの外径、dは平凸レンズの中心肉厚、nは
平凸レンズの屈折率、Dはライトガイドの有効径、ω
は観察光学系の半画角である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は内視鏡の先端部分
(挿入部の先端)に配置する照明光学系で、特に細径の
内視鏡の照明光学系に関するものである。
【0002】
【従来の技術】内視鏡は、図17に示すように生体内等
の空洞内に挿入するための細長い挿入部1と操作部2と
よりなり、又内視鏡照明装置は、光源4と図示しない光
源側ライトガイドを配置したライトガイドケーブル5と
よりなり、このライトガイドケーブル5を光源4と内視
鏡の操作部2の接続部3に接続して使用する。このよう
に内視鏡照明装置を内視鏡に接続することにより光源4
を出射した照明光は、ライトガイドケーブル5内に配置
されている図示しないライトガイド内を伝搬して内視鏡
操作部2の接続部3に伝送される。又内視鏡内には図示
しないライトガイドが設置されており、光源4よりの照
明光は、ライトガイドケーブル5内のライトガイドと内
視鏡の挿入部1内のライトガイド内を伝搬して挿入部先
端まで伝送される。
【0003】又内視鏡の挿入部の先端は、図18に示す
ように、観察光学系6と照明光学系7とが配置され、前
述のように光源4よりの照明光は、ライトガイドケーブ
ル5内の光源側ライトガイドと内視鏡内のライトガイド
8により伝送され、照明光学系7を介して観察物体を照
明し又観察光学系により観察される。又内視鏡には、観
察光学系や照明光学系のほか、用途によっては処置具類
を挿入可能な鉗子口9が図18(A)に示すように配置
されている。
【0004】上述のような構成の内視鏡は、狭い空間を
検査するために用いられるために、通常は視野角70°
以上の広角な観察光学系が用いられる。又照明光学系
は、前述のように、光源からの光を伝送する光ファイバ
ーからなるライトガイド8と広角な視野を一様な明るさ
にて観察し得るように、ライトガイドにて伝送された光
を拡散する照明光学系7が挿入部先端に配置されてい
る。ライトガイドは、通常数十ミクロンの太さの光ファ
イバーを多数束ねたもので、これにより柔軟性の高いラ
イトガイドを構成でき、ライトガイド全体の曲げ耐性も
良好になし得る。
【0005】このような構成の内視鏡の挿入部先端に配
置される照明光学系の従来例として次に述べるものが知
られている。
【0006】図19に示す従来例は、平凹レンズLn
枚よりなる照明光学系で、古くから内視鏡において広く
用いられているタイプの光学系である。
【0007】このタイプの光学系は、レンズの加工が比
較的容易であり、比較的安価である。しかし、このタイ
プの光学系は、ライトガイドLGから出射した照明光を
外側へ屈折させるためにレンズLn (照明光学系)の周
辺にて光束がけられ、照明光の利用効果が低下するとい
う問題点を有している。特に細径の内視鏡に用いられる
場合、挿入部機械設計の制約上ライトガイドの出射端面
の有効径に対して平凹レンズの径をあまり大きく出来
ず、利用効率が著しく低下する。又、平凹レンズの凹面
が非常に深く、多数貼りによる同時研磨ができず、レン
ズ単体では平凸レンズよりも高価になる。
【0008】又図20、図21に示すような全体として
正の屈折力を有する照明光学系が従来より提案されてい
る。このタイプの照明光学系は、ライトガイド により
光軸方向に屈折させるもので、利用効率を改善できる。
【0009】このタイプの照明光学系のうち、特開昭5
1−42551号公報に記載されている図20に示す従
来例は、2枚の平凸レンズLpを凸面を向かい合わせて
配置した構成の照明光学系である。この従来例は、平凹
レンズ1枚よりなる照明光学系に比べてレンズ枚数が多
いためコスト高になる問題がある。また、細径の内視鏡
に用いる場合、細径の内視鏡の狭い空間内に光軸方向に
複数のレンズを配置することは、機械設計上大きな制約
になる。
【0010】又、正の屈折力を有するレンズよりなるタ
イプの照明光学系の他の従来例として、実開昭55−8
941号、特開平5−119172号、特開平5−15
7967号、特開平6−148519号の各公報に記載
されている光学系が知られている。それは図21に示す
通りの構成で、平凸非球面レンズ(La )1枚にて構成
されている。このタイプの照明光学系は、十分良好な光
学性能を得ることはできるが非球面を有するために、少
量生産のレンズでは高価になる。通常非球面ガラスレン
ズを最も安価に作るためにはプレス加工が用いられる。
プレス加工には成形用の金型を必要としこの金型が非常
に高価である。非球面レンズの生産数が年間数千個以上
であれば、金型償却費込みで十分コストを低くできるが
年間数百個程度の生産数の場合、金型の償却費がかさん
でレンズのコストを低くすることができない。
【0011】通常、内視鏡の生産数量は、ほとんどの機
種で一機種あたり年産1000以下であり、コスト面か
らプレスによる非球面レンズが使える機種はごく一部に
限られる。
【0012】又、平凸レンズ1枚のレンズよりなる照明
光学系の他の従来例として、特開平4−326318
号、特開平6−273678号の各公報に記載された光
学系が知られている。これら公報には、数値データを示
す等の具体的光学設計の実施例が記載されておらず、又
平凸レンズを用いたときに光学性能を確保するための条
件や、平凸レンズを安価に加工するための条件等一切記
載されていない。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、細径の少量
生産の内視鏡において、最も安価で、広角な配光の得ら
れる内視鏡照明光学系を提供するものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明の内視鏡照明光学
系は、細長い挿入部内に観察光学系と照明光学系を有す
る内視鏡において用いられるもので、照明光学系は、挿
入部内にて配置されている単数もしくは複数の光ファイ
バーからなっていて、照明光を操作部側から先端側に向
け伝送するライトガイドと、挿入部先端に配置されてい
て、ライトガイド側の面が凸の平凸レンズを有し、下記
条件(1)、(2)、(3)を満足することを特徴とす
るものである。 (1) r−(r2 −D2/4)1/2 +0.2≦d≦r+
(r2 −D2/4)1/2 (2) 0.4≦ sin-1{Dg (n−1)/2r}/ω
≦0.8 (3) n≧1.7 ただし、rは平凸レンズの凸面の曲率半径の絶対値、D
は平凸レンズの外径、dは平凸レンズの中心肉厚、nは
平凸レンズの屈折率、Dg はライトガイドの有効径、ω
は観察光学系の半画角である。
【0015】条件(1)は、平凸レンズの中心肉圧を規
定するもので、肉厚が条件(1)の上限を超えると平凸
レンズの加工性が悪くなり又下限を超えると挿入部先端
保持枠に接着固定する際に水密を確保しにくくなる。
【0016】図10は、球レンズを母材として平凸レン
ズを加工する際の手順を示す図である。
【0017】図10において、(A1)、(A2)はガ
ラスペレット20を上側砥石11と下側砥石12で挟ん
で転がしながら研削と研磨を行ない鏡面を有する球レン
ズを同時に多数作成する工程を示し、(A1)にて示す
ペレット20は、(A2)のように球レンズ21に加工
される。ここで作成される球レンズの半径は平凸レンズ
の曲率半径に等しい。
【0018】次に図10の(B)に示すように、作成さ
れた球レンズ21を平面基板13上に多数並べ仮固定用
の接着剤14にて固定する。この(B)のように固定さ
れた球レンズ21を(C)のようにその上側から平面の
砥石15により研削および研磨を行ない各レンズ21を
所定の厚みにし、レンズ上面側を平らな鏡面に研磨して
レンズ22を形成する。
【0019】図10の(C)におけるレンズ22を平面
基板より剥し、(D)に示すようにレンズ毎に心取りを
行ない平凸レンズ23を形成する。
【0020】通常、内視鏡で用いられるような小さなレ
ンズは、レンズ1個ずつ光学面を研削、研磨する必要が
ある。しかし、球レンズを母材として平凸レンズを加工
する場合、二つの面の研削と研磨を図10に示すように
多数のレンズを同時に行なうことができるので加工コス
トを著しく低減できる。
【0021】図10に示す方法のように、球レンズを母
材として平凸レンズを加工する場合、平凸レンズの形状
に制限を加える必要がある。つまり平凸レンズの中心肉
厚dが厚すぎると幾何学的に球の内部にレンズがおさま
らなくなり、平凸レンズの加工が不可能になる。図11
に示すように平凸レンズ22が半径rの球レンズ21の
内部におさまるためには、平凸レンズ23の中心肉厚d
はr+(r2 −D2/4)以下でなければならない。こ
のような理由により設定したのが条件(1)の上限であ
る。
【0022】又平凸レンズは、図12に示すように挿入
部先端の保持枠25に接着固定される。その際、内部へ
の水の浸入を防ぐために、レンズの外周側面の全てに確
実に接着剤26を流し込んで水密を確保するためには水
分の浸入路となるレンズ側面の厚さ(縁肉)dm を厚く
しなければならない。実際には縁肉dm を0.2mm以上
にしないと長期にわたって水密を保つことが困難にな
る。そのため平凸レンズの中心肉厚dはr−(r2 −D
2 /4)1/2 +0.2(mm)以上でなければならない。
このような理由により条件(1)の下限を設定した。又
中心肉厚dを条件(1)の下限以上に厚くすることによ
りレンズの挿入部保持枠内での傾きをあるレベル以下に
抑えることが出来るので好ましい。レンズの保持枠内で
の傾きは、挿入部保持枠とレンズ外周とのすきまが0.
02mmで縁肉が0.2mmの場合、下記のように5.7°
になる。 tan-1 (0.02/0.2)=5.7°
【0023】このレンズの保持枠内での傾き5.7°
は、照明レンズの傾きとしては光学的に問題にならない
レベルである。又縁肉が0.2mm以上になればこの傾き
は更に小になり、したがって中心肉厚dが上記条件
(1)の下限以上であればレンズの傾きは一層改善され
る。
【0024】条件(1)において、上限を超えると球状
レンズを母材としての加工が不可能になりコスト高にな
る。又下限を超えると挿入部先端での長期の水密性確保
が困難になる。
【0025】条件(2)は、視野周辺の十分な配光を確
保しつつ視野外への不要な照明光の出射を抑制するため
の条件である。
【0026】ライトガイド最周辺から光軸に対し平行に
出射する光線のレンズ通過後の屈折角をθ、ライトガイ
ドの有効径をDg 、照明光学系の焦点距離をfとする
と、収差を無視して考えれば次の関係が成立つ。 Dg /2=fsin θ (a)
【0027】平凸レンズの焦点距離fは、レンズの屈折
率をn、凸面の曲率半径の絶対値をrとすると下記の式
(b)にて表わされる。 f=r/(n−1) (b)
【0028】上記式(a)、(b)から下記式(c)が
得られる。 Dg /2=rsin θ/(n−1) (c)
【0029】前記屈折角θは、観察光学系の画角に応じ
て設定する必要があり、屈折角θが大きくなればなるほ
ど視野周辺を照明する光が増加し配光を向上させ得るが
屈折角θが大きくなりすぎると視野外への照明光が増加
しすぎて照明効果が悪化する。そのため、屈折角θと半
画角ω(観察光学系の画角を2ωとする)との関係は、
下記条件を満足させることが望ましい。 0.4≦θ/ω≦0.8 (d)
【0030】上記式(c)と(d)とから前記条件
(2)を満足することが望ましいことがわかる。
【0031】条件(2)の下限の0.4を超えると屈折
角θが半画角ωに対して小さすぎて視野周辺が暗くな
る。また、条件(2)の上限の0.8を超えると屈折角
θが必要以上に大きくなり視野外を照明する光が多くな
り望ましくない。
【0032】条件(3)は照明光学系の収差の発生を抑
えて視野周辺の配光を改善するために設けたものであ
る。
【0033】本発明の照明光学系は、平凸レンズのパワ
ーを条件(2)を満足するように設定することにより理
想的には所望の配光を得ることが出来る。しかし、実際
のレンズにおいては、収差の影響を考慮する必要があ
る。
【0034】照明光学系に収差が存在するとライトガイ
ド周辺部を出射した光が凸面の周辺部で収差の影響によ
り過度に屈折することになり視野周辺での光束密度が小
になり視野周辺が暗くなる。
【0035】本発明の照明光学系は、非球面等の収差補
正手段を用いていないために平凸レンズの屈折率を高め
る以外に収差を減らす手段がない。そのため光学性能を
確保する上で平凸レンズの屈折率を高くする必要があ
る。そのため、本発明では、条件(3)にて規定するよ
うに平凸レンズを屈折率が1.7以上の高屈折率の素材
にて構成した。
【0036】平凸レンズの屈折率nが条件(3)の下限
値の1.7を下回ると収差の影響により視野周辺が暗く
なる。又条件(3)を満足するように屈折率を高くする
と凸面の曲率半径の絶対値rを大きくできるためレンズ
の加工が容易になる。又平凸レンズの屈折率nを1.7
8以上にすれば一層望ましい。
【0037】以上述べた本発明の内視鏡照明光学系にお
いて、平凸レンズが下記条件(4)を満足することが望
ましい。 (4) 2r−D≧0.2mm この条件(4)は、平凸レンズの心取り代を確保するた
めの条件である。
【0038】レンズの縁肉を形成するためには心取り加
工が必須であり、心取り加工を簡単に行なうためには、
心取り前後のレンズの外径の差である心取り代を0.2
mm以上確保しなければならない。心取り代は、図11に
おいて2r−Dで表わされ、この値が条件(4)を満足
することが心取り代を確保する上で必要である。条件
(4)において下限の0.2mmを超えると捨てやといに
レンズを仮接着後心取り加工する等の工夫が必要になり
コストアップになる。
【0039】又、本発明の内視鏡照明光学系において、
下記条件(5)を満足することが望ましい。 (5) d1 ≦0.5r/(n−1) ただしd1 は平凸レンズのライトガイド側の面(入射側
の凸面)とライトガイドの出射端面との距離である。
【0040】この条件は、内視鏡の照明系のようにライ
トガイドを用いて光源よりの光を伝送して観察物体を照
明する場合、ライトガイドの出射端面の編み目により配
光むらを生ずる。前記条件(5)は、この配光むらが生
ずるのを防止するための条件である。
【0041】ライトガイドは、通常図13(B)に示す
ような多数の光ファイバーにより構成されるため先端側
端面は、各光ファイバーのコアー27が編み目状に見え
る。そのため結像型の照明光学系では、図13(A)に
示すような結像関係では、レンズLによりライトガイド
LGの端面の編み目模様が物体面Oに投影され図13
(C)に示すような配光むらを生ずる。
【0042】従来の凸レンズを用いるタイプの照明光学
系は、上記の配光むらを防止する対策として、図14
(A)に示すようにレンズLとライトガイドLG端面と
の間隔を大にすることにより、ライトガイド端面の実像
結像位置を照明光学系(凸レンズ)に近づけるか照明光
学系内部(凸レンズ内部)に位置するようにしている。
この方法の場合、実際上はライトガイドを出射した光の
損失を防ぐために図14(B)に示すようにコア29と
クラッド30よりなる構造の単ファイバー28をライト
ガイドと光学系との間に配置していた。そのため単ファ
イバーを設けるだけコスト高になる欠点があった。
【0043】単ファイバーを用いずに、ライトガイドの
編み目の結像を防ぐためには、光学系により形成される
ライトガイド端面の像が実像ではなく虚像になるように
し、かつ物体面上で十分にぼけるようにすればよい。そ
のために設けたのが上記条件(5)である。
【0044】上記条件(5)において、r/(n−1)
は、平凸レンズの焦点距離であり、平凸レンズの凸面の
中心からライトガイド側の焦点位置までの距離に相当す
る。d1 がr/(n−1)よりも小さければライトガイ
ドの編み目のパターンが十分にぼけない状態で物体側に
投影されてしまう。そのため、前記条件(5)を満足す
るようにd1 を平凸レンズの焦点距離の半分以下に制限
して編み目パターンが物体面上で十分にぼけるようにし
た。
【0045】条件(5)を満足しないと、編み目パター
ンが物体面上で十分にぼけず配光むらが観察されてしま
う。
【0046】又、本発明の内視鏡照明光学系において、
平凸レンズの平面をライトガイドの先端側端面に密着す
ることが望ましい。
【0047】上記のように平凸レンズをライトガイドの
先端に密着配置すれば、平凸レンズとライトガイドの間
に配置されるスペーサーの配置を省略して部品点数を減
らしコストを低減できる。
【0048】以上述べた構成にした場合、つまり平凸レ
ンズの凸面をライトガイドの出射端面に密着させた構成
にした場合、前述の通りのコスト低減が可能であること
について後に示す本発明の照明光学系の実施例1の構成
を示す断面図である図1をもとに更に詳しく説明する。
【0049】図1において30は挿入部先端保持枠で、
平凸レンズLが配置される部分31はライトガイドLG
が挿入される部分32よりも大径をなし、両者の境界部
分33が平凸レンズLのつきあて位置になるように構成
されている。このような構成の挿入部先端保持枠30の
先端より平凸レンズLを挿入しその外面側から水密性を
確保するように平凸レンズLの外周全周に接着剤34を
流し込んで固定し、その後反対側よりライトガイドLG
を挿入しその先端面35が平凸レンズLの凸面の面頂に
接するようにしてライトガイドLGを固定する。
【0050】もし、平凸レンズLの凸面とライトガイド
LGの先端面35との間隔d1 がd1 =0に設計されて
おらず密着する設計になっていない場合は、間隔d1
設計値通りにするためにはスペーサーを配置する必要が
ある。
【0051】本発明の前述の構成においては、d1 =0
であり、スペーサーを必要とせず部品点数を少なくでき
コスト削減が可能になる。又平凸レンズの凸面中心とラ
イトガイド先端面との間隔が小さい程配光むらの発生を
防止する上で望ましく、この点からも平凸レンズの凸面
とライトガイド先端面とを密着させることが望ましい。
【0052】又、本発明の照明光学系において、光源よ
りの照明光を伝送するライトガイドを少なくともその平
凸レンズ側を単一のコアーにて構成することが望まし
い。これによって、編み目状の配光むらが生ずるのを防
止できる。つまり図16に示すように平凸レンズLに対
応するライトガイドの端面部分を単一のコアーを有する
1本の光ファイバー36にて構成するもので、これによ
ってライトガイド端面の編み目模様は存在しなくなり編
み目状のむらが発生しなくなる。又、このように単一の
コアーの1本の光ファイバーを用いれば、多数の光ファ
イバーを用いたライトガイドにおけるクラッド等のコア
ー以外の部分による伝送ロスが少なくなり光量増加の効
果も有する。そのため、ライトガイドの曲げ耐性等の点
で問題がない場合には、一つの平凸レンズに対し1本の
光ファイバーを用いてライトガイドを構成することが望
ましい。特に、ライトガイドの有効径Dg が0.5mm以
下の場合、曲げ耐性の問題はあまり生じないため、図1
6のように1本の光ファイバーよりなるライトガイド3
6を用いることが望ましい。
【0053】
【発明の実施の形態】次に本発明の照明光学系の実施の
形態を述べる。
【0054】図1乃至図9は、本発明の照明光学系の実
施例1乃至実施例9の構成を示すもので、表(1)に示
すデーターを有する。又各実施例の各条件に対応するパ
ラメーターの値は、表(2)に示す。
【0055】 表(1) 2ω D(mm) r(mm) d(mm) dm(mm) n(d線) Dg(mm) 実施例1 100 ° 0.75 0.491 0.67 0.5 1.883 0.55 実施例2 100 ° 0.95 0.592 0.74 0.5 1.883 0.74 実施例3 100 ° 1 0.675 0.72 0.5 1.883 0.8 実施例4 75° 0.6 0.667 0.47 0.4 1.883 0.56 実施例5 120 ° 2 1.15 1.38 0.8 1.883 1.8 実施例6 100 ° 1.2 0.8 0.77 0.5 1.785 1 実施例7 120 ° 1.2 0.7 0.84 0.5 1.883 1 実施例8 80° 0.3 0.35 0.23 0.2 1.883 0.28 実施例9 90° 0.5 0.45 0.38 0.3 1.883 0.4 表(2) 条件(1) の下限 条件(1) の上限 条件(2) 条件(4) 条件(5) (mm) (mm) (mm) (mm) 実施例1 0.37 0.81 0.59 0.23 0.28 実施例2 0.44 0.95 0.67 0.23 0.34 実施例3 0.42 1.13 0.63 0.35 0.38 実施例4 0.27 1.26 0.58 0.73 0.38 実施例5 0.78 1.72 0.73 0.3 0.65 実施例6 0.47 1.33 0.59 0.4 0.51 実施例7 0.54 1.06 0.65 0.2 0.40 実施例8 0.23 0.67 0.51 0.1 0.20 実施例9 0.28 0.82 0.51 0.1 0.25 表(2)において、条件(1)、(2)、(4)、
(5)は前記の各条件にて規定するパラメーター等の値
を表わし、下記の値を示している。尚条件(3)にて規
定する屈折率n(d線)の各実施例の値は、表(1)に
示してある。
【0056】 条件(1)の下限 r−(r2 −D2 /4)1/2 +0.2 条件(1)の上限 r+(r2 −D2 /4)1/2 条件(2) sin-1 {Dg (n−1)/2r}/ω 条件(4) 2r−D 条件(5) 0.5r/(n−1) これら実施例は、図1乃至図9に示すように平凸レンズ
の凸面をライトガイドの先端面に密着させた構成(d1
=0)になっている。しかしいずれも条件(5)を満足
する範囲内で両者の間隔をあけてもよい。
【0057】又これら実施例は、いずれも条件(1)、
(2)、(3)を満足する。
【0058】又、実施例1〜7は、条件(4)を満足す
る。
【0059】又実施例8、9は平凸レンズが外径0.5
mm以下の微小レンズであり、このレベルの大きさで広角
配光を実現しつつ実用的コストで加工が可能な構成の光
学系である。
【0060】本発明において、特許請求の範囲に記載す
る照明光学系のほか次の各項に記載する光学系も本発明
の目的を達成し得るものである。
【0061】(1)特許請求の範囲の請求項1に記載す
る光学系で、ライトガイドの先端側端面を平凸レンズに
密着させたことを特徴とする内視鏡観察光学系。
【0062】(2)特許請求の範囲の請求項1あるいは
前記の(2)の項に記載する光学系でライトガイドの少
なくとも先端側が単数のコアからなる1本の光ファイバ
ーであることを特徴とする内視鏡照明光学系。
【0063】(3)特許請求の範囲の請求項1、2又は
3あるいは前記の(1)又は(2)の項に記載する光学
系で、平凸レンズを球レンズを追加工して作成すること
を特徴とする内視鏡照明光学系。
【0064】
【発明の効果】本発明の照明光学系は、極めて少ない枚
数のレンズで、しかも非球面レンズ等の高価なレンズを
用いることなく安価で、良好な配光での照明が可能であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1の構成を示す図
【図2】本発明の実施例2の構成を示す図
【図3】本発明の実施例3の構成を示す図
【図4】本発明の実施例4の構成を示す図
【図5】本発明の実施例5の構成を示す図
【図6】本発明の実施例6の構成を示す図
【図7】本発明の実施例7の構成を示す図
【図8】本発明の実施例8の構成を示す図
【図9】本発明の実施例9の構成を示す図
【図10】平凸レンズの加工工程の一例を示す図
【図11】平凸レンズを球レンズより作成する際の平凸
レンズと球レンズの関係を示す図
【図12】平凸レンズとライトガイドの挿入端保持枠へ
の取行方法を示す図
【図13】ライトガイドよりの照明光による照明におけ
る編み目状配光むらを示す図
【図14】従来の編み目状配光むらの防止方法を示す図
【図15】本発明の編み目状配光むらの防止方法を示す
【図16】本発明の他の編み目状配光むらの防止方法を
示す図
【図17】ファイバースコープシステムの構成を示す図
【図18】ファイバースコープ挿入部先端部の構成を示
す図
【図19】従来の照明光学系の構成を示す図
【図20】他の従来の照明光学系の構成を示す図
【図21】他の従来の照明光学系の構成を示す図

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】細長い挿入部内に配置されている観察光学
    系と照明光学系とを有する内視鏡の照明光学系で、前記
    照明光学系が単数若しくは複数の光ファイバーからなり
    挿入部内に配置されている操作部から先端側へ照明光を
    伝送するためのライトガイドと、前記ライトガイドの先
    端側に凸面を該ライトガイド側に向けて配置されている
    平凸レンズとを有し、下記条件(1)、(2)、(3)
    を満足する内視鏡照明光学系。 (1) r−(r2 −D2/4)1/2 +0.2≦d≦r+
    (r2 −D2/4)1/2 (2) 0.4≦ sin-1{Dg (n−1)/2r}/ω
    ≦0.8 (3) n≧1.7 ただし、rは平凸レンズの凸面の曲率半径の絶対値、D
    は平凸レンズの外径、dは平凸レンズの中心肉厚、nは
    平凸レンズの屈折率、Dg はライトガイドの有効径、ω
    は観察光学系の半画角である。
  2. 【請求項2】前記平凸レンズが更に下記条件(4)を満
    足する請求項1の内視鏡照明光学系。 (4) 2r−D≧0.2mm
  3. 【請求項3】前記ライトガイドの先端側端面と前記平凸
    レンズの凸面中心との間隔d1 が下記の条件(5)を満
    足する請求項1又は2の内視鏡照明光学系。 (5) d1 ≦0.5r/(n−1)
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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