JP2004513386A - 有限な直径の開口部を通してのみ接近可能な遠隔物体の画像を提供するための装置 - Google Patents
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Abstract
ボアスコープや内視鏡のような遠隔物体を画像化する装置である。この装置は、観察器の遠位端から主軸(3)に沿って画像を伝送するための画像リレー手段(4)および観察対象の物体を照らすための光を観察器の遠位端に伝送するための環状光パイプ(1)を備える。少なくとも、環状光パイプ(1)の内側もしくは外側の表面は空気に覆われている。
【選択図】図1
【選択図】図1
Description
【0001】
この発明は、有限な直径の開口部からしか接近することのできない遠隔物体の画像を提供するための観察器の分野に関する。これには、例えば、ボアスコープ、内視鏡、ファイバスコープ、およびビデオスコープ等が含まれる。
【0002】
このような機器は、一般に、二つの基本的な光学的機能を果たす。第1に、これらの機器は、観察されている物体に光をあてるために、観察器の近位端から遠位端まで照明のための光を伝送する。第2に、それらは、その同じ物体の画像を遠位端から近位端まで転送する。近位端では、その画像が目で、もしくは取り付けられた、または組み込まれたカメラを用いて、この物体が観察される。観察器のタイプに応じて、遠位端には画像転送のための多様な手段、例えば、リレーレンズ、ロッドレンズ、屈折率分布(例えばセルフォック)レンズ、柔軟性を持つコヒーレント光ファイバ束、硬性または半硬性のコヒーレント光ファイバ式画像導管、遠位端部中のCCDやCMOSチップなどが設けられうる。これら全てのタイプの機器において、観察されている物体まで照明光を送る必要がある。通常、これは画像伝送機構の外周に緊密にまとめられた、数千本の直径の小さい(100ミクロン未満)個々の光ファイバからなるグラスファイバ束によって実現される。その機械的な構造は、しばしば2重管構造をとるものであり、そこでは、なんらかの素材の内側の管が、画像伝送用の光学機構を支持および保護するのに用いられる。照明光ファイバは、外側の被覆管の内部において、その内側の管の周囲に束ねられることになる。
【0003】
観察器によって生成される画像の質(明るさ、解像度、画像の大きさ)は、多くの設計要素により決せられるが、一般的には、画像伝送機構の直径およびその機構により伝送される光量が大きいほど、画像の大きさ、明るさ、解像度の各点において、もしくはこれらの指標の組み合わせにおいて、画像の質を良くすることができる。所定の外径をもつ観察器において、照明光ファイバの数を増やすことによって画像伝送機構により伝送される光量を増すことができるのは明らかであるが、これは必然的に画像化のための光学機構の直径を小さくすることとなり、これによって遠位端から近位端まで伝送される光の総量が減少してしまう。個々の機構の設計のいずれについても、画像に伝送される光の総量を最大化できる、観察器の外径に対する画像化機構の直径の最適比率が存在することになる。
【0004】
本発明によれば、有限な直径の開口部を通してのみ接近可能な遠隔物体の画像を提供するための装置が提供される。当該装置は、主軸を決定する細長い本体部と、観察器の遠位端から主軸に沿って画像を中継するための画像リレー手段と、観察される物体を照らすべく観察器の遠位端に光を伝送するための、画像リレー手段の周囲に配置された環状光パイプと、を備え、環状光パイプの内側の表面または外側の表面の少なくともいずれかが空気に覆われていることを特徴とする。
【0005】
光パイプは、本質的には光を伝送する物質の均質な固まりであり、多数の分断的なファイバとは対極にあるものである。通常は、光パイプは一体構造を持つものであるが、光学的に次々と連結された少数の均質なブロックで構成されるものであってもよい。
【0006】
光ファイバの束を、環状光パイプで置換することの利点は多数ある。
【0007】
環状光パイプは、限られた有効断面積のうち比較的大きな部分を占める内部の保護用の管を必要としない。
【0008】
光ファイバ束は、個々のファイバ間の隙間や各ファイバの芯を取り巻く被覆部があるために、必然的にある程度の空所を内包するものである。これは、環状光パイプには当てはまらないため、環状光パイプは同じ断面積のファイバ束よりも多くの光量を伝送することができる。
【0009】
環状光パイプは、開口数が高いため、同じ断面積を持つファイバ束よりも多くの光束を伝送することができる。これにより、後述するように、環状光パイプに投入される光の量を増加させるための集光技術を利用することが可能となる。
【0010】
ファイバの束を用いて装置を組み立てた場合、個々のファイバは画像リレー手段の周囲に緊密に束ねられるため、それらのファイバの幾本かが破損するのを避けるのは困難である。これにより、装置の口径が減少することになるため、比較的大きな問題となる。
【0011】
環状光パイプは、光ファイバの束よりも取扱いが容易であるため、組立て工程がかなり容易なものとなる。
【0012】
環状光パイプが光を伝送する能力は、当該環状光パイプ内の全反射の効率に依存する。全反射の効率は、さらに、環状光パイプと周囲の媒質の屈折率の違いに依存する。必要な屈折率の違いを達成するために、環状光パイプの内側もしくは外側の表面の少なくともいずれかが空気に覆われる。環状光パイプは、当然外側から支持されている必要があり、また内部では画像リレー手段を支持しなくてはならない。これを実現するには、環状光パイプが、その内側と外側の両方に、またはその内側と外側のいずれかに、点在する多数の箇所においてのみ環状光パイプと接触する支持体とともに設けられればよい。支持体の素材は、環状光パイプよりも低い屈折率を有することが好ましい。例えば、支持体は、環状光ガイドの、内側および外側の両方、もしくは内側か外側のいずれかに散布された粉状体であってもよく、または環状光パイプの外側と内側の両方、もしくは内側か外側のいずれかに巻き付けられた1本以上の繊維質の細い帯状体であってもよい。
【0013】
環状光パイプの内側の表面または外側の表面のいずれか一方は、空気の間隙の代わりに、環状光パイプの素材よりも低い屈折率を有する物質の層で覆われてもよい。
【0014】
環状光パイプを通して伝送される光の量を増加させるために、本発明は集光器を利用してもよい。集光器は、環状光パイプと同軸である円錐台状の光パイプの形状をしており、環状光パイプの孔に対応する中心軸孔を有する。円錐台状の光パイプの外径は環状光パイプの方向に近づくにつれ小さくなっていき、環状光パイプと円錐台状の光パイプの接続部分において実質的に環状光パイプの外径と等しくなる。これにより、多量の光束を環状光パイプに投入可能となる。
【0015】
しかしながら、光束はより広い角度範囲に分散されることになる。これは、このような集光器のよく知られた基本的な限界であり、一般的には円錐台状の光パイプを通して与えられた光束にもたらされる空間的な分散と環状の分散は反比例の関係にある。遠位端では、光は、環状光パイプから、相応のより大きな角度分散で放射される。観察の分野によっては、このことは望ましい場合もあり、望ましくない場合もある。もし望ましくない場合は、遠位光ガイドを遠位端に連続して配することで分散角度を低減させることができる。遠位光ガイドは、環状の光パイプの外径と等しい外径を持っており、またその近位端の内径は環状の光パイプの内径と等しく、遠位端に向かうにつれ徐々に小さくなっていく。遠位端に直接する画像リレー手段の直径は、一般的に、遠位端から離れた部分の直径よりも小さいため、これを実現することが可能となる。これにより、遠位端に、上述したような先細り型の遠位導光体のための未使用領域が残る。
【0016】
本発明は、視線方向からみてほぼ90度の方向に光が放射され、画像を受像することができる側面観察装置にも適用可能である。この場合、環状光パイプには窓が設けられ、それを通して画像が画像リレー手段に伝送される。非点収差量を減少させるために、窓における環状の光パイプの外面は研磨して平坦にされていてもよい。
【0017】
側面観察装置の更に別な構成は、端部が主軸に対してほぼ45度でありかつ反射被膜と一体化した面になっている光ガイドによって実現可能である。
【0018】
本発明によって形成される装置の例を添付の図面を参照しながら説明する。
【0019】
本発明は、ボアスコープ、内視鏡、ファイバースコープ、またはビデオスコープなどのいずれの装置にも適用可能である。そのような装置は、柔軟性のない構造であってもよいし、柔軟性のある構造であってもよい。本発明の本質は、そのような装置における従来の環状のファイバの束を、環状光パイプ1で置き換えることにある。光パイプの動作を規定する技術的な原則を図1(a)および1(b)を参照しながら述べる。
【0020】
内側および外側が空気に覆われた細長い環状光パイプ1が示されている。光2が光パイプ1の近位端に投入される。この光は、空気とガラスの接触面における全反射によって、光パイプの中に効果的に封じ込められる。図1(a)は、パイプの軸方向に対して角度θで光パイプの端に入射したメリジオナル光線(図の平面内を進む光線)の典型的な進路を示している。ここで、パイプの材質の屈折率をn’として、sinθ≦√(n’2−1)である場合には、パイプの端に角度θ以下で入射したあらゆる光線は、このようにガイドに封じ込められることが示される。このことは、屈折率が1.414(√2)もしくはそれより大きい材質は、パイプ軸3に対して鋭角的に入射するあらゆるメリジオナル光線を効果的に封じ込めるということを示している。
【0021】
図1(b)は、パイプ1の端面と典型的なスキューレイの進路(メリジオナル成分と図1(a)の平面から外れた成分の双方の光線方向)を示す。明らかに、パイプの軸3に対して、上記の等式で定義されるθもしくはそれより小さい角度で入射したいずれのスキューレイも、素材の内側のパイプの壁面に、ハイプ軸3に対して同様の角度から入射するメリジオナル光線の角度よりも大きい角度で入射する。それゆえ、上記の等式を満たすいずれのスキューレイも効果的にパイプ1に封じ込められることとなる。
【0022】
上記等式におけるsinθ(=n’sinθ’)は、光線の束の最大“開口数”を定義する。ほとんどの通常の光学的素材(n>1.414)において、最大開口数は1よりも大きい。
【0023】
この形式のパイプ1を含む観察器本体部が取りうる一つの設計を概略的に表す断面図が図2(a)に示される。比較のため、従来のボアスコープの断面図が図2(b)に示される。パイプ1が、ファイバ束Bと内部の保護用レンズチューブTに置き換えられている。図2に示されている例は、従来のリレーレンズ式の画像伝送機構4を示しているが、パイプ1は、先に述べたあらゆるタイプの画像伝送機構において保護用の被覆としての役割を果たすことができる。
【0024】
図3は、装置を図2(a)より詳細に表した構造図である。装置とは、前面観察器として設計されたボアスコープのような機器である。当該機器は、その遠位端に画像化レンズ6を有する中空の円筒状の本体部5を備える。画像リレー手段は、この場合は画像導管4Aであり、本体部5の中心に沿って遠位端から軸方向に伸びている。環状の光パイプ1は遠位端から近位方向に向かって伸びており、画像化レンズ6とファイバ画像導管4Aを、少なくともその長さの一部において覆っている。複数の光学ファイバからなる照明ファイバ束7は、光パイプ1の近位端に結合されている。照明ファイバ束の反対側の端は光源に接続されている。
【0025】
使用時には、光源からの光は、光ファイバ束7に沿って伝送され、さらに画像を明るくするための光線8として装置の遠位端から放射されるように環状の光パイプ1に沿って引き続き伝送される。画像化レンズによって受け取られる画像は直線9で表されている。この画像は、観察者の肉眼で、若しくは従来方式のカメラで観察できるように、ファイバ画像導管に沿って近位端方向に中継されていく。
【0026】
原則的に、滑らかな若しくは研磨された面の場合、全反射のプロセスは100%に近い効率を有するため、上述した環状光パイプ1は非常に高い効率で光を伝送することが可能である。素材による光の吸収はどんなものであってもその効率を低減させることは明らかである。これは、使用目的に係る波長における吸収率が低い素材を選択することで回避できる。(例えば、可視波長では、石英ガラス、高透過性光学ガラス若しくはプラスチックが使用されうる。)
【0027】
光の損失はまた、なんらかの物質が、導管の内側または外側の表面に接触もしくは近接する部分でも発生しうる。パイプ1は何らかの方法で支持されなくてはならず、更に画像リレー手段4、4Aの支持体としての役割も果たしているため、このことはある程度生じざるをえないことは明らかである。この損失は、しかしながら、以下に述べる種々の実施形態において示されている、多くの可能な手段により、無視できるレベルまで低減することが可能である。
【0028】
可能な実施形態
1)素材:環状の光パイプに適した高透過性の素材には、石英ガラス、光学ガラス、アクリル(ポリメタクリル酸メチル)が含まれる。アクリルもしくは他のプラスチック素材は、高い柔軟性を持つという利点があるが、光学ガラスや石英ガラスの多くのタイプほどには高透過性を有していない。
【0029】
2)被覆のない細管の素材
原理の本質は上述したとおりである。しかしながら、なんらかのものがパイプに接触する部分における光の損失を低減させるために、多くの実現可能な技術が導入されうる。
a)仮に表面全体が清浄でありグリースが付着していなければ、パイプのその内側もしくは外側の表面の接触は、散在する点だけで済ませることができる。光は、表面が接触している箇所においてのみ、1波長(可視光にとっては0.5ミクロン)以下の範囲内でガイドから失われる。これは、有効接触領域はパイプ表面積に比べ小さいものであり、わずかな光束しか失われないということを意味している。
b)細管はより低い屈折率の素材によって保護されていてもよい。好適な素材は、PTFEやテフロン(登録商標)などのフッ素系ポリマーであってもよい。そのような素材は屈折率が低く(約1.3)、それゆえ開口数が低くとも、高い屈折率の素材で作られたパイプの光を導く特性が維持される。図4(a)は、パイプ1が画像リレー手段(ここではファイバ画像導管4A)およびハウジング5との間に、テフロンの粉などの微細な粒子10の薄いコーティングによって間隔が設けられているという、考えうる一つの可能な配置例を示している。これらは離散的な点においてのみパイプ1と接触し、テフロンの屈折率が低いため、これらの点においても、パイプの光を導く特性は実質的に確保される。微細なテフロンファイバ11が画像リレー手段4Aに巻き付けられ、低屈折率の保護用の仕切りとなるように第2のファイバ12が細管に巻き付けられるという別な配置が図4(b)に示される。
【0030】
3)被覆のある細管の素材
パイプの内側または外側の表面自体が、屈折率のより低い素材による薄い被覆層を外側若しくは内側またはその両方の表面に有する光伝送素材からなるものであっても良い。そのような構成においては、パイプの最大開口数は
sinθ = √n2 core −n2 cladding
で与えられることが示される。望ましい素材の組み合わせは、例えば、開口数が0.66となるような石英ガラスの細管(n=1.46)とフッ素系ポリマーの被覆層(n≒1.3)の組み合わせであり、他にはアクリルの細管のコア(n=1.49)とフッ素系ポリマーの被覆層では開口数は0.73になる。これらの開口数の値は典型的なグラスファイバ束の光導管のものと同様若しくはそれらより大きいものであり、それゆえそのような束により収束された光を伝送するのに非常に適している。より高い屈折率を有するガラスをコアにもつ素材を使えば、より高い開口数が得られる。
【0031】
ガラスや石英といった剛性の素材上にフッ素系ポリマーの被覆を用いることの更なる利点は、構造に一層の強度と柔軟性が与えられることである。これは、圧力下に置かれたときに光導管が破砕することにもつながってしまう、圧力がかかったガラスの表面に形成される微細な瑕を防止することによりもたらされるものである。
【0032】
本発明に基づく装置の更なる例が図5に示される。画像リレー手段4Aおよび画像化レンズ6を含むこの例の特徴のほとんどは、上述したものと概略同様である。また、図5にはハウジング5が示されていないが、使用時にはこれが設けられる。
【0033】
本例における相違点の一つは、光パイプ1(a)が、上述した例の光パイプ1のようには遠位端もしくは近位端の方向に伸張していないということである。その代わり、近位端には、外側に向かって細くなっていく集光器13が設けられている。これは、その遠位端においてはパイプ1Aと等しい外径を持ち、その外径は近位端方向に向かって大きくなっていく。その結果、ファイバ束7Aを、図3を参照しながら説明した例で用いられるファイバ束7よりも大きくすることができる。
【0034】
光学ファイバの束は、集光器の直径によって定まる領域に、使用される構造素材の組み合わせ若しくは光源から投入された照明光の開口数のいずれか(どちらか小さいほう)によって定まる角度(若しくは開口数)で光を放射する。商業的に利用可能な通常の光導管についての典型的な値は、直径4.5mm、開口数0.6である。集光器13は、標準的な光学的光ファイバ束7Aからの光を収束し、かつ光パイプ1Aのサイズに適合するように、より小さい領域内に圧縮することを可能とする。これにより、図3に示すように単純にファイバ束から直接光を投入するよりも、より多量の光束がパイプ1Aに投入されることとなる。しかしながら、その光束は広い角度範囲にわたって拡散されることとなる。これは、そのような集光器のよく知られた、かつ基本的な限界であり、一般的に、円錐形の集光器によってもたらされる光束には、空間的な拡散と角度的な拡散との間に反比例の関係がある。集光器の入力面および出力面の断面積がそれぞれAiとAoである場合、入力開口数と出力開口数(NAiおよびNAo)は次の等式の関係を持つ:
Ao・NAo 2 =Ai・NAi 2
【0035】
光パイプの最大開口数がファイバ束のそれよりも高い場合は、これにより、光パイプの面積よりも大きい面積の束からの光束の集約および伝送が可能となる。
【0036】
遠位端では、光パイプ1から光が比較的大きな拡散角度で放射される。視野によっては、このことは望ましい場合もあり、望ましくない場合もある。しかしながら、放射される光束の拡散角度を低減させることは、容易に実現可能である。これは、光パイプ1Aの遠位端に連続して、光パイプ1Aの外径と等しい、不変の外径と、遠位方向に向かって減少していく内径とを有したテーパー型の光導体を設けることによって実現される。図5から見て取れるように、遠位の画像化レンズはそれに対応して先細りの形状を有することが要求される。
【0037】
図6(a−d)は、側方観察(90°方向の観察)器に環状光パイプを用いることを可能にする、遠位端部の考えられる2つの配置を示している。これらの配置では、遠位端は円筒様の外観をもつ90°プリズム15が用いられ、細管の外部方向にむけて光を束ね合わせつつ放射し、その照明光が90°の観察方向にむけて導かれる。画像化機構による観察は、90°プリズムレンズ16によって実現される。図6(a)および(b)では、これは、プリズムの出力伝送面と反射面とが平面となるように切除加工されているので、光収差に寄与しない。この構成において、対象物は光パイプ1のガイドの側面を通して観察される。これには、対象物を円筒状の窓を通して観察可能にする効果があり、非点収差力の量も小さい。パイプの直径および厚さ、ならびに装置の工学的な仕様によっては、これは顕著な非点収差的光収差の量であることもあればそうでないこともある。非点収差の総量が無視できないものである場合の、側面方向観察を実現するための代替手段が図6(c)および(d)に示されている。この場合、細管の内側の円柱状曲面に適合するような円筒様の外径を有する90°観察プリズムが使用され、観察は外曲面を研磨した平坦な領域17を持つパイプ1の小さな断面を通じて行われる。
【0038】
図7(a)−(d)は、側方観察(90°方向の観察)器に環状光パイプを用いることを可能にする、遠位端部の、更に考えうる2つの配置を示している。これらの配置では、図3と同様のファイバ画像導管4Aと、図6と同様の90°プリズムレンズ16が用いられる。しかしながら、図6では光を90°の観察方向に導くためにプリズム15が使用されたのに対し、図7(a)の構成では、主軸に対して45°の角度をもつ傾斜面18で光パイプ1が途切れていることが示されている。傾斜面18は、光導管の切断され、また磨かれた端部に反射ミラーコーティングを施すことによって得られる反射面である。光導管1の遠位側には、光ガイド1の傾斜面18とは相補的な関係にある傾斜面20を持つ支持管19が配されている。この支持管19は、ファイバ画像導管4Aの遠位端とプリズムレンズ16を支持している。
【0039】
他の配置が図7(c)および(d)に示されている。この場合、光導管1は、上記と同様に45°の傾斜面18Aと、図7(a)のと同様の方法で設けられた支持管19Aを備えている。しかしながら、この場合は、支持管19Aの傾斜面28が反射面となっている。この支持管19Aは、ガラス、金属もしくはプラスチックなどで適宜形成されるものであり、反射力のあるコーティングを施され、光導管1に光学セメントを用いて接着されていてもされていなくても良い。光学セメントの使用は、光導管1の切断面が滑らかかつ高度に研磨されていなければならないという要求を低減させるのに役立つ。
【0040】
図7(a)−(d)に示された構成のどちらにおいても、90°方向に向けられた照明光のうちには、Aの画像リレー手段によって妨げられてしまうものもある。例えば、もしこれが図7(a)−(d)に示されているようにコヒーレントなファイバの画像導管4Aからなるものであれば、これは通常プラスチックの被覆により保護されている。90°方向に向けられた照明光がファイバ画像導管4Aを、それに妨げられることなく通過できるようにするために、照明光の部分だけその皮膜を除去することが可能である。その他、仮に画像リレー手段がリレーレンズ機構である場合には、リレーレンズ機構とプリズムレンズ16を慎重に設計することで、90°方向に向けられた照明光が画像リレー手段のレンズとレンズの間の空間を通り、それによって照明光が全く妨げられないようにすることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(a)及び1(b)は、それぞれ本発明の基礎を成す技術的な原則に係る概略的な横断面図と末端図である。
【図2】図2(a)は、本発明の概略断面図であり、図2(b)は、比較のための従来技術に係る同様な図である。
【図3】図3は、本発明に基づく装置の概略断面図である。
【図4】図4(a)は、環状光パイプおよび画像リレー手段を支持する第1の手段を示す、装置の一部の概略断面図である。図4(b)は、環状光パイプおよび画像リレー手段を支持する第2の手段を示す図4(a)と同様の図である。
【図5】図5は、集光器を備えた、本発明に基づく更なる装置に係る図3と同様の概略断面図である。
【図6】図6(a)は、本発明に基づく装置の更なる例示の遠位端に係る概略横断面図である。図6(b)は、図6(a)の直線(b)−(b)における断面図である。図6(c)および6(d)は、本発明に基づく装置の更なる例を示す、それぞれ図6(a)および6(b)に相当する図である。
【図7】図7(a)および7(b)は、本発明に基づく装置の更なる例を示す、それぞれ図6(a)および6(b)に相当する図である。図7(c)および7(d)は、本発明に基づく装置の更なる例を示す、それぞれ図6(a)および6(b)に相当する図である。
この発明は、有限な直径の開口部からしか接近することのできない遠隔物体の画像を提供するための観察器の分野に関する。これには、例えば、ボアスコープ、内視鏡、ファイバスコープ、およびビデオスコープ等が含まれる。
【0002】
このような機器は、一般に、二つの基本的な光学的機能を果たす。第1に、これらの機器は、観察されている物体に光をあてるために、観察器の近位端から遠位端まで照明のための光を伝送する。第2に、それらは、その同じ物体の画像を遠位端から近位端まで転送する。近位端では、その画像が目で、もしくは取り付けられた、または組み込まれたカメラを用いて、この物体が観察される。観察器のタイプに応じて、遠位端には画像転送のための多様な手段、例えば、リレーレンズ、ロッドレンズ、屈折率分布(例えばセルフォック)レンズ、柔軟性を持つコヒーレント光ファイバ束、硬性または半硬性のコヒーレント光ファイバ式画像導管、遠位端部中のCCDやCMOSチップなどが設けられうる。これら全てのタイプの機器において、観察されている物体まで照明光を送る必要がある。通常、これは画像伝送機構の外周に緊密にまとめられた、数千本の直径の小さい(100ミクロン未満)個々の光ファイバからなるグラスファイバ束によって実現される。その機械的な構造は、しばしば2重管構造をとるものであり、そこでは、なんらかの素材の内側の管が、画像伝送用の光学機構を支持および保護するのに用いられる。照明光ファイバは、外側の被覆管の内部において、その内側の管の周囲に束ねられることになる。
【0003】
観察器によって生成される画像の質(明るさ、解像度、画像の大きさ)は、多くの設計要素により決せられるが、一般的には、画像伝送機構の直径およびその機構により伝送される光量が大きいほど、画像の大きさ、明るさ、解像度の各点において、もしくはこれらの指標の組み合わせにおいて、画像の質を良くすることができる。所定の外径をもつ観察器において、照明光ファイバの数を増やすことによって画像伝送機構により伝送される光量を増すことができるのは明らかであるが、これは必然的に画像化のための光学機構の直径を小さくすることとなり、これによって遠位端から近位端まで伝送される光の総量が減少してしまう。個々の機構の設計のいずれについても、画像に伝送される光の総量を最大化できる、観察器の外径に対する画像化機構の直径の最適比率が存在することになる。
【0004】
本発明によれば、有限な直径の開口部を通してのみ接近可能な遠隔物体の画像を提供するための装置が提供される。当該装置は、主軸を決定する細長い本体部と、観察器の遠位端から主軸に沿って画像を中継するための画像リレー手段と、観察される物体を照らすべく観察器の遠位端に光を伝送するための、画像リレー手段の周囲に配置された環状光パイプと、を備え、環状光パイプの内側の表面または外側の表面の少なくともいずれかが空気に覆われていることを特徴とする。
【0005】
光パイプは、本質的には光を伝送する物質の均質な固まりであり、多数の分断的なファイバとは対極にあるものである。通常は、光パイプは一体構造を持つものであるが、光学的に次々と連結された少数の均質なブロックで構成されるものであってもよい。
【0006】
光ファイバの束を、環状光パイプで置換することの利点は多数ある。
【0007】
環状光パイプは、限られた有効断面積のうち比較的大きな部分を占める内部の保護用の管を必要としない。
【0008】
光ファイバ束は、個々のファイバ間の隙間や各ファイバの芯を取り巻く被覆部があるために、必然的にある程度の空所を内包するものである。これは、環状光パイプには当てはまらないため、環状光パイプは同じ断面積のファイバ束よりも多くの光量を伝送することができる。
【0009】
環状光パイプは、開口数が高いため、同じ断面積を持つファイバ束よりも多くの光束を伝送することができる。これにより、後述するように、環状光パイプに投入される光の量を増加させるための集光技術を利用することが可能となる。
【0010】
ファイバの束を用いて装置を組み立てた場合、個々のファイバは画像リレー手段の周囲に緊密に束ねられるため、それらのファイバの幾本かが破損するのを避けるのは困難である。これにより、装置の口径が減少することになるため、比較的大きな問題となる。
【0011】
環状光パイプは、光ファイバの束よりも取扱いが容易であるため、組立て工程がかなり容易なものとなる。
【0012】
環状光パイプが光を伝送する能力は、当該環状光パイプ内の全反射の効率に依存する。全反射の効率は、さらに、環状光パイプと周囲の媒質の屈折率の違いに依存する。必要な屈折率の違いを達成するために、環状光パイプの内側もしくは外側の表面の少なくともいずれかが空気に覆われる。環状光パイプは、当然外側から支持されている必要があり、また内部では画像リレー手段を支持しなくてはならない。これを実現するには、環状光パイプが、その内側と外側の両方に、またはその内側と外側のいずれかに、点在する多数の箇所においてのみ環状光パイプと接触する支持体とともに設けられればよい。支持体の素材は、環状光パイプよりも低い屈折率を有することが好ましい。例えば、支持体は、環状光ガイドの、内側および外側の両方、もしくは内側か外側のいずれかに散布された粉状体であってもよく、または環状光パイプの外側と内側の両方、もしくは内側か外側のいずれかに巻き付けられた1本以上の繊維質の細い帯状体であってもよい。
【0013】
環状光パイプの内側の表面または外側の表面のいずれか一方は、空気の間隙の代わりに、環状光パイプの素材よりも低い屈折率を有する物質の層で覆われてもよい。
【0014】
環状光パイプを通して伝送される光の量を増加させるために、本発明は集光器を利用してもよい。集光器は、環状光パイプと同軸である円錐台状の光パイプの形状をしており、環状光パイプの孔に対応する中心軸孔を有する。円錐台状の光パイプの外径は環状光パイプの方向に近づくにつれ小さくなっていき、環状光パイプと円錐台状の光パイプの接続部分において実質的に環状光パイプの外径と等しくなる。これにより、多量の光束を環状光パイプに投入可能となる。
【0015】
しかしながら、光束はより広い角度範囲に分散されることになる。これは、このような集光器のよく知られた基本的な限界であり、一般的には円錐台状の光パイプを通して与えられた光束にもたらされる空間的な分散と環状の分散は反比例の関係にある。遠位端では、光は、環状光パイプから、相応のより大きな角度分散で放射される。観察の分野によっては、このことは望ましい場合もあり、望ましくない場合もある。もし望ましくない場合は、遠位光ガイドを遠位端に連続して配することで分散角度を低減させることができる。遠位光ガイドは、環状の光パイプの外径と等しい外径を持っており、またその近位端の内径は環状の光パイプの内径と等しく、遠位端に向かうにつれ徐々に小さくなっていく。遠位端に直接する画像リレー手段の直径は、一般的に、遠位端から離れた部分の直径よりも小さいため、これを実現することが可能となる。これにより、遠位端に、上述したような先細り型の遠位導光体のための未使用領域が残る。
【0016】
本発明は、視線方向からみてほぼ90度の方向に光が放射され、画像を受像することができる側面観察装置にも適用可能である。この場合、環状光パイプには窓が設けられ、それを通して画像が画像リレー手段に伝送される。非点収差量を減少させるために、窓における環状の光パイプの外面は研磨して平坦にされていてもよい。
【0017】
側面観察装置の更に別な構成は、端部が主軸に対してほぼ45度でありかつ反射被膜と一体化した面になっている光ガイドによって実現可能である。
【0018】
本発明によって形成される装置の例を添付の図面を参照しながら説明する。
【0019】
本発明は、ボアスコープ、内視鏡、ファイバースコープ、またはビデオスコープなどのいずれの装置にも適用可能である。そのような装置は、柔軟性のない構造であってもよいし、柔軟性のある構造であってもよい。本発明の本質は、そのような装置における従来の環状のファイバの束を、環状光パイプ1で置き換えることにある。光パイプの動作を規定する技術的な原則を図1(a)および1(b)を参照しながら述べる。
【0020】
内側および外側が空気に覆われた細長い環状光パイプ1が示されている。光2が光パイプ1の近位端に投入される。この光は、空気とガラスの接触面における全反射によって、光パイプの中に効果的に封じ込められる。図1(a)は、パイプの軸方向に対して角度θで光パイプの端に入射したメリジオナル光線(図の平面内を進む光線)の典型的な進路を示している。ここで、パイプの材質の屈折率をn’として、sinθ≦√(n’2−1)である場合には、パイプの端に角度θ以下で入射したあらゆる光線は、このようにガイドに封じ込められることが示される。このことは、屈折率が1.414(√2)もしくはそれより大きい材質は、パイプ軸3に対して鋭角的に入射するあらゆるメリジオナル光線を効果的に封じ込めるということを示している。
【0021】
図1(b)は、パイプ1の端面と典型的なスキューレイの進路(メリジオナル成分と図1(a)の平面から外れた成分の双方の光線方向)を示す。明らかに、パイプの軸3に対して、上記の等式で定義されるθもしくはそれより小さい角度で入射したいずれのスキューレイも、素材の内側のパイプの壁面に、ハイプ軸3に対して同様の角度から入射するメリジオナル光線の角度よりも大きい角度で入射する。それゆえ、上記の等式を満たすいずれのスキューレイも効果的にパイプ1に封じ込められることとなる。
【0022】
上記等式におけるsinθ(=n’sinθ’)は、光線の束の最大“開口数”を定義する。ほとんどの通常の光学的素材(n>1.414)において、最大開口数は1よりも大きい。
【0023】
この形式のパイプ1を含む観察器本体部が取りうる一つの設計を概略的に表す断面図が図2(a)に示される。比較のため、従来のボアスコープの断面図が図2(b)に示される。パイプ1が、ファイバ束Bと内部の保護用レンズチューブTに置き換えられている。図2に示されている例は、従来のリレーレンズ式の画像伝送機構4を示しているが、パイプ1は、先に述べたあらゆるタイプの画像伝送機構において保護用の被覆としての役割を果たすことができる。
【0024】
図3は、装置を図2(a)より詳細に表した構造図である。装置とは、前面観察器として設計されたボアスコープのような機器である。当該機器は、その遠位端に画像化レンズ6を有する中空の円筒状の本体部5を備える。画像リレー手段は、この場合は画像導管4Aであり、本体部5の中心に沿って遠位端から軸方向に伸びている。環状の光パイプ1は遠位端から近位方向に向かって伸びており、画像化レンズ6とファイバ画像導管4Aを、少なくともその長さの一部において覆っている。複数の光学ファイバからなる照明ファイバ束7は、光パイプ1の近位端に結合されている。照明ファイバ束の反対側の端は光源に接続されている。
【0025】
使用時には、光源からの光は、光ファイバ束7に沿って伝送され、さらに画像を明るくするための光線8として装置の遠位端から放射されるように環状の光パイプ1に沿って引き続き伝送される。画像化レンズによって受け取られる画像は直線9で表されている。この画像は、観察者の肉眼で、若しくは従来方式のカメラで観察できるように、ファイバ画像導管に沿って近位端方向に中継されていく。
【0026】
原則的に、滑らかな若しくは研磨された面の場合、全反射のプロセスは100%に近い効率を有するため、上述した環状光パイプ1は非常に高い効率で光を伝送することが可能である。素材による光の吸収はどんなものであってもその効率を低減させることは明らかである。これは、使用目的に係る波長における吸収率が低い素材を選択することで回避できる。(例えば、可視波長では、石英ガラス、高透過性光学ガラス若しくはプラスチックが使用されうる。)
【0027】
光の損失はまた、なんらかの物質が、導管の内側または外側の表面に接触もしくは近接する部分でも発生しうる。パイプ1は何らかの方法で支持されなくてはならず、更に画像リレー手段4、4Aの支持体としての役割も果たしているため、このことはある程度生じざるをえないことは明らかである。この損失は、しかしながら、以下に述べる種々の実施形態において示されている、多くの可能な手段により、無視できるレベルまで低減することが可能である。
【0028】
可能な実施形態
1)素材:環状の光パイプに適した高透過性の素材には、石英ガラス、光学ガラス、アクリル(ポリメタクリル酸メチル)が含まれる。アクリルもしくは他のプラスチック素材は、高い柔軟性を持つという利点があるが、光学ガラスや石英ガラスの多くのタイプほどには高透過性を有していない。
【0029】
2)被覆のない細管の素材
原理の本質は上述したとおりである。しかしながら、なんらかのものがパイプに接触する部分における光の損失を低減させるために、多くの実現可能な技術が導入されうる。
a)仮に表面全体が清浄でありグリースが付着していなければ、パイプのその内側もしくは外側の表面の接触は、散在する点だけで済ませることができる。光は、表面が接触している箇所においてのみ、1波長(可視光にとっては0.5ミクロン)以下の範囲内でガイドから失われる。これは、有効接触領域はパイプ表面積に比べ小さいものであり、わずかな光束しか失われないということを意味している。
b)細管はより低い屈折率の素材によって保護されていてもよい。好適な素材は、PTFEやテフロン(登録商標)などのフッ素系ポリマーであってもよい。そのような素材は屈折率が低く(約1.3)、それゆえ開口数が低くとも、高い屈折率の素材で作られたパイプの光を導く特性が維持される。図4(a)は、パイプ1が画像リレー手段(ここではファイバ画像導管4A)およびハウジング5との間に、テフロンの粉などの微細な粒子10の薄いコーティングによって間隔が設けられているという、考えうる一つの可能な配置例を示している。これらは離散的な点においてのみパイプ1と接触し、テフロンの屈折率が低いため、これらの点においても、パイプの光を導く特性は実質的に確保される。微細なテフロンファイバ11が画像リレー手段4Aに巻き付けられ、低屈折率の保護用の仕切りとなるように第2のファイバ12が細管に巻き付けられるという別な配置が図4(b)に示される。
【0030】
3)被覆のある細管の素材
パイプの内側または外側の表面自体が、屈折率のより低い素材による薄い被覆層を外側若しくは内側またはその両方の表面に有する光伝送素材からなるものであっても良い。そのような構成においては、パイプの最大開口数は
sinθ = √n2 core −n2 cladding
で与えられることが示される。望ましい素材の組み合わせは、例えば、開口数が0.66となるような石英ガラスの細管(n=1.46)とフッ素系ポリマーの被覆層(n≒1.3)の組み合わせであり、他にはアクリルの細管のコア(n=1.49)とフッ素系ポリマーの被覆層では開口数は0.73になる。これらの開口数の値は典型的なグラスファイバ束の光導管のものと同様若しくはそれらより大きいものであり、それゆえそのような束により収束された光を伝送するのに非常に適している。より高い屈折率を有するガラスをコアにもつ素材を使えば、より高い開口数が得られる。
【0031】
ガラスや石英といった剛性の素材上にフッ素系ポリマーの被覆を用いることの更なる利点は、構造に一層の強度と柔軟性が与えられることである。これは、圧力下に置かれたときに光導管が破砕することにもつながってしまう、圧力がかかったガラスの表面に形成される微細な瑕を防止することによりもたらされるものである。
【0032】
本発明に基づく装置の更なる例が図5に示される。画像リレー手段4Aおよび画像化レンズ6を含むこの例の特徴のほとんどは、上述したものと概略同様である。また、図5にはハウジング5が示されていないが、使用時にはこれが設けられる。
【0033】
本例における相違点の一つは、光パイプ1(a)が、上述した例の光パイプ1のようには遠位端もしくは近位端の方向に伸張していないということである。その代わり、近位端には、外側に向かって細くなっていく集光器13が設けられている。これは、その遠位端においてはパイプ1Aと等しい外径を持ち、その外径は近位端方向に向かって大きくなっていく。その結果、ファイバ束7Aを、図3を参照しながら説明した例で用いられるファイバ束7よりも大きくすることができる。
【0034】
光学ファイバの束は、集光器の直径によって定まる領域に、使用される構造素材の組み合わせ若しくは光源から投入された照明光の開口数のいずれか(どちらか小さいほう)によって定まる角度(若しくは開口数)で光を放射する。商業的に利用可能な通常の光導管についての典型的な値は、直径4.5mm、開口数0.6である。集光器13は、標準的な光学的光ファイバ束7Aからの光を収束し、かつ光パイプ1Aのサイズに適合するように、より小さい領域内に圧縮することを可能とする。これにより、図3に示すように単純にファイバ束から直接光を投入するよりも、より多量の光束がパイプ1Aに投入されることとなる。しかしながら、その光束は広い角度範囲にわたって拡散されることとなる。これは、そのような集光器のよく知られた、かつ基本的な限界であり、一般的に、円錐形の集光器によってもたらされる光束には、空間的な拡散と角度的な拡散との間に反比例の関係がある。集光器の入力面および出力面の断面積がそれぞれAiとAoである場合、入力開口数と出力開口数(NAiおよびNAo)は次の等式の関係を持つ:
Ao・NAo 2 =Ai・NAi 2
【0035】
光パイプの最大開口数がファイバ束のそれよりも高い場合は、これにより、光パイプの面積よりも大きい面積の束からの光束の集約および伝送が可能となる。
【0036】
遠位端では、光パイプ1から光が比較的大きな拡散角度で放射される。視野によっては、このことは望ましい場合もあり、望ましくない場合もある。しかしながら、放射される光束の拡散角度を低減させることは、容易に実現可能である。これは、光パイプ1Aの遠位端に連続して、光パイプ1Aの外径と等しい、不変の外径と、遠位方向に向かって減少していく内径とを有したテーパー型の光導体を設けることによって実現される。図5から見て取れるように、遠位の画像化レンズはそれに対応して先細りの形状を有することが要求される。
【0037】
図6(a−d)は、側方観察(90°方向の観察)器に環状光パイプを用いることを可能にする、遠位端部の考えられる2つの配置を示している。これらの配置では、遠位端は円筒様の外観をもつ90°プリズム15が用いられ、細管の外部方向にむけて光を束ね合わせつつ放射し、その照明光が90°の観察方向にむけて導かれる。画像化機構による観察は、90°プリズムレンズ16によって実現される。図6(a)および(b)では、これは、プリズムの出力伝送面と反射面とが平面となるように切除加工されているので、光収差に寄与しない。この構成において、対象物は光パイプ1のガイドの側面を通して観察される。これには、対象物を円筒状の窓を通して観察可能にする効果があり、非点収差力の量も小さい。パイプの直径および厚さ、ならびに装置の工学的な仕様によっては、これは顕著な非点収差的光収差の量であることもあればそうでないこともある。非点収差の総量が無視できないものである場合の、側面方向観察を実現するための代替手段が図6(c)および(d)に示されている。この場合、細管の内側の円柱状曲面に適合するような円筒様の外径を有する90°観察プリズムが使用され、観察は外曲面を研磨した平坦な領域17を持つパイプ1の小さな断面を通じて行われる。
【0038】
図7(a)−(d)は、側方観察(90°方向の観察)器に環状光パイプを用いることを可能にする、遠位端部の、更に考えうる2つの配置を示している。これらの配置では、図3と同様のファイバ画像導管4Aと、図6と同様の90°プリズムレンズ16が用いられる。しかしながら、図6では光を90°の観察方向に導くためにプリズム15が使用されたのに対し、図7(a)の構成では、主軸に対して45°の角度をもつ傾斜面18で光パイプ1が途切れていることが示されている。傾斜面18は、光導管の切断され、また磨かれた端部に反射ミラーコーティングを施すことによって得られる反射面である。光導管1の遠位側には、光ガイド1の傾斜面18とは相補的な関係にある傾斜面20を持つ支持管19が配されている。この支持管19は、ファイバ画像導管4Aの遠位端とプリズムレンズ16を支持している。
【0039】
他の配置が図7(c)および(d)に示されている。この場合、光導管1は、上記と同様に45°の傾斜面18Aと、図7(a)のと同様の方法で設けられた支持管19Aを備えている。しかしながら、この場合は、支持管19Aの傾斜面28が反射面となっている。この支持管19Aは、ガラス、金属もしくはプラスチックなどで適宜形成されるものであり、反射力のあるコーティングを施され、光導管1に光学セメントを用いて接着されていてもされていなくても良い。光学セメントの使用は、光導管1の切断面が滑らかかつ高度に研磨されていなければならないという要求を低減させるのに役立つ。
【0040】
図7(a)−(d)に示された構成のどちらにおいても、90°方向に向けられた照明光のうちには、Aの画像リレー手段によって妨げられてしまうものもある。例えば、もしこれが図7(a)−(d)に示されているようにコヒーレントなファイバの画像導管4Aからなるものであれば、これは通常プラスチックの被覆により保護されている。90°方向に向けられた照明光がファイバ画像導管4Aを、それに妨げられることなく通過できるようにするために、照明光の部分だけその皮膜を除去することが可能である。その他、仮に画像リレー手段がリレーレンズ機構である場合には、リレーレンズ機構とプリズムレンズ16を慎重に設計することで、90°方向に向けられた照明光が画像リレー手段のレンズとレンズの間の空間を通り、それによって照明光が全く妨げられないようにすることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(a)及び1(b)は、それぞれ本発明の基礎を成す技術的な原則に係る概略的な横断面図と末端図である。
【図2】図2(a)は、本発明の概略断面図であり、図2(b)は、比較のための従来技術に係る同様な図である。
【図3】図3は、本発明に基づく装置の概略断面図である。
【図4】図4(a)は、環状光パイプおよび画像リレー手段を支持する第1の手段を示す、装置の一部の概略断面図である。図4(b)は、環状光パイプおよび画像リレー手段を支持する第2の手段を示す図4(a)と同様の図である。
【図5】図5は、集光器を備えた、本発明に基づく更なる装置に係る図3と同様の概略断面図である。
【図6】図6(a)は、本発明に基づく装置の更なる例示の遠位端に係る概略横断面図である。図6(b)は、図6(a)の直線(b)−(b)における断面図である。図6(c)および6(d)は、本発明に基づく装置の更なる例を示す、それぞれ図6(a)および6(b)に相当する図である。
【図7】図7(a)および7(b)は、本発明に基づく装置の更なる例を示す、それぞれ図6(a)および6(b)に相当する図である。図7(c)および7(d)は、本発明に基づく装置の更なる例を示す、それぞれ図6(a)および6(b)に相当する図である。
Claims (11)
- 有限な口径の開口部を通してのみ接近可能な遠隔物体の画像を提供するための装置であって、
主軸を決定する細長い本体部と、
観察器の遠位端から前記主軸に沿って画像を中継するための画像リレー手段と、
観察される前記物体を照らすべく前記観察器の遠位端に光を伝送するための、前記画像リレー手段の周囲に配置された環状光パイプと、を備え、
前記環状光パイプの内側の表面または外側の表面の少なくともいずれかが空気に覆われていることを特徴とする装置。 - 空気に覆われている、片方のまたはそれぞれの表面が、多数の点在する箇所においてのみ前記環状光パイプに接触する支持体とともに設けられることを特徴とする請求項1に記載の装置。
- 前記支持体の素材は前記環状光パイプよりも低い屈折率を有することを特徴とする請求項2に記載の装置。
- 前記支持体は、前記環状光パイプの内側または外側のいずれか、もしくはその両方に分散された粉状体によって提供されることを特徴とする請求項2または3に記載の装置。
- 前記支持体は、前記環状光パイプの内側または外側のいずれか、もしくはその両方に巻き付けられた、一本または複数の繊維質素材の細い帯状体であることを特徴とする請求項2または3に記載の装置。
- 前記環状光パイプの内側の表面または外側の表面が、前記環状光パイプの素材よりも低い屈折率を有する素材の層で覆われていることを特徴とする請求項1に記載の装置。
- 前記環状光パイプと同軸であり、前記環状光パイプの孔に対応する中心軸孔を有する円錐柱状の円錐柱状の光パイプを更に含み、前記円錐柱状の光パイプの外径は前記環状光パイプに向かって小さくなっていき、前記環状光パイプと前記円錐柱状の光パイプの接触部分において、前記環状光パイプの外径と実質的に等しくなることを特徴とする上記請求項のいずれかに記載の装置。
- 前記環状光パイプの遠位端に隣接し、前記環状光パイプの外径と等しい外径を有し、自身の近位端においては前記環状光パイプの内径と等しく遠位端方向にむかって漸減していく内径を有する遠位導光体を更に含むことを特徴とする上記請求項のいずれかに記載の装置。
- 視線方向と実質的に90°の方向で光が放射されかつ画像が受け取られるように構成され、前記環状光パイプには窓が設けられており、それを通して画像が画像リレー手段に伝送されることを特徴とする上記請求項のいずれかに記載の装置。
- 前記環状光パイプの外側の表面が、前記窓の部分では研磨されて平坦になっていることを特徴とする請求項9に記載の装置。
- 光導管が、主軸に対して実質的に45°であり、反射力のあるコーティングと一体化している面で途切れていることを特徴とする請求項9または10に記載の装置。
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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20070605 |
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A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20080108 |