JPH06148519A - 内視鏡用照明光学系 - Google Patents

内視鏡用照明光学系

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Publication number
JPH06148519A
JPH06148519A JP32762492A JP32762492A JPH06148519A JP H06148519 A JPH06148519 A JP H06148519A JP 32762492 A JP32762492 A JP 32762492A JP 32762492 A JP32762492 A JP 32762492A JP H06148519 A JPH06148519 A JP H06148519A
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JP
Japan
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optical system
illumination
aspherical surface
curvature
optical axis
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JP32762492A
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English (en)
Inventor
Takayuki Suzuki
隆之 鈴木
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Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、平面状物体、球面状物体、管腔
状物体に良好な照度分布を与えるもので、更に色むらの
生じない内視鏡用照明光学系を提供することを目的とす
る。 【構成】 本発明の内視鏡用照明光学系は、少なくと
も1面が非球面である正レンズを有し、この非球面が光
軸から垂直方向に行くにしたがって近似曲率より曲率が
弱くなるもので、下記条件を満足するものである。 0<n×{d F(h) /dh <65

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、内視鏡用の照明光学系
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年内視鏡の観察光学系が広角化するに
つれて照明系も広角なものが要求されるようになってき
た。又観察対象物に対して適切な照度分布を与える照明
光学系の要求も高まっている。
【0003】上記のような要求に対して、広角な内視鏡
用照明光学系の例として特開昭56−20428号公報
に記載された光学系が知られている。それは図6に示す
ようにオプチカルファイバーバンドルからなるライトガ
イド1の前に正のレンズ系2を配置し、このレンズ系2
によりライトガイド1よりの光を一度集光させた後に発
散させて広角な照明を可能にしたものである。
【0004】この従来例は、ライトガイドより光軸に平
行に発した光線がレンズ系への入射高hと、この入射光
線高hに対する照明光学系からの射出角θとの関係が、
ほぼh=fsin θになっている。尚fは照明光学系の焦
点距離である。
【0005】この従来例による平面状物体上における相
対的照度分布は、次のようにして求められる。
【0006】完全拡散面の平面状物体における中心に対
する周辺の相対的照度分布は、一般に次の式(1)で表
わされる。 F(θ)=(β/βM ×β/βS-1 (1) ただしβは物体面に対する近軸倍率、βM ,βS は夫々
物体面に対するメリジオナル方向およびサジタル方向の
倍率である。
【0007】上記式のβM ,βS は、物体距離が、レン
ズ系の射出瞳位置より十分離れている時には、夫々次の
式(2),(3)で与えられる。 βM =βcos2θ {dA(θ)/dθ} (2) βS =β {A(θ)/tanθ} (3) ただしA(θ)=h/f である。
【0008】上記の式(2),(3)より、前記の従来
例における完全拡散面の平面状物体を照明した時の相対
的照度分布は、F(θ)=cos4θとなり、図7における
曲線F(θ)に示すように中心から周辺に行くにしたが
ってcos4θに比例して暗くなる。
【0009】またこの従来例により球面状物体および管
腔状物体を照明した時の相対的な照度分布は、以下のよ
うにして求められる。
【0010】一般に完全拡散面の球面状物体の相対的な
照度分布と管腔状物体の相対的な照度分布は、夫々下記
式(5),(6)にて与えられる。 G(θ)=F(θ)×1/cos3θ (5) H(θ)=F(θ)×tan3θ (6) ただし、G(θ),H(θ)は夫々完全拡散面の球面状
物体および管腔状物体の相対的な照度分布である。
【0011】上記の式(5),(6)より、上記従来例
における完全拡散の球面状物体および管腔状物体の相対
的な照度分布は、夫々G(θ)=cos θ,H(θ)=co
sθ・sin3θとなり、図7の曲線G(θ)およびH
(θ)に示すようになる。
【0012】上記の図7から明らかなように、球面状物
体の場合は、中心から周辺に行くにつれて、cos θにし
たがって照度が下るが、実用上は問題のない照度分布が
得られる。また管腔状物体の照度分布は、視野周辺で急
激に明るくなることはなく適正な照度分布が得られてい
る。
【0013】しかし上記従来例のようにほぼh=fsin
θの関係を満足する照明光学系は、視野角が110°以
上の広角な観察光学系に対し適用した場合、広角化に伴
って物体側から数えて第2面、第3面のパワーが強くな
りすぎてhとsin θとが比例しなくなり、入射光線高の
高い光線は物体側から数えて第1面または第3面で全反
射する。又入射光線高の高い光線程全反射を起こし易
い。そのために110°以上の広角域での照度は、あま
り増加せず光量だけが急激に減少してしまう。又視野角
が110°以上の広角な観察光学系に適用できる照明光
学系の例として、特開昭58−95706号公報に記載
された光学系がある。それは図8に示す構成で、図6に
示す従来例と比べ、レンズ枚数が多く、コスト高になる
欠点がある。
【0014】更に平面状物体照明時に均一な照度分布と
なる照明光学系として入射高hと射出角θとの間に、h
とtan θとがほぼ比例する光学系が知られている。それ
は、図9に示す特開昭62−178207号公報に記載
されたものである。
【0015】しかし、内視鏡による観察は、対象物体が
平面状物体だけでなく前述のように球面状物体と管腔状
物体等の様々である。 例えば、医療用内視鏡の場合、
胃の内面はほぼ球面状であり、食道や気管岐の内面はほ
ぼ管腔状である。
【0016】hがtanθに比例する照明光学系により球
面状物体を照明する時、式(1),式(5)より照度分
布は、図10の曲線G(θ)に示すように中心から周辺
に行くにしたがって1/cos3θに比例して明るくなってし
まう。更に周辺部ではレンズ内を通る光線がレンズ外周
部の内面にて乱反射して消滅したり、全反射したりする
ことによって、図11の曲線bに示すように急激に暗く
なる。そのため球面状物体を照明した時の照度分布は、
リング状のむらを有するものになっている。尚図11の
曲線a,b,cは夫々平面状物体、球面状物体、管腔状
物体に対する照度分布を示す。
【0017】この従来例の照明光学系により管腔状物体
を照明した時、式(1),式(6)によりその照度分布
は、視野周辺に行くにしたがってtan3θに比例して急激
に明るくなり、適正な明るさで観察できる範囲が非常に
狭くなり、観察しにくい照明であり好ましくない。
【0018】以上のような問題点を解決した内視鏡用照
明光学系として本出願人が開発し特願平3−30554
0号として出願した発明がある。この照明光学系は、視
野角が110°以上の広角の内視鏡に用い得るもので、
しかも球面状物体に対してはほぼ均一な照度分布を与
え、又平面状物体と管腔状物体に対しても良好な照度分
布を与え、しかも光量ロスの少ない安価内視鏡用照明光
学系である。
【0019】それは、少なくとも一つの正レンズを含む
レンズ系を有し、前記正レンズの少なくとも一つの面が
非球面で、この非球面が光軸から光軸に垂直な方向に行
くにしたがって、非球面の曲率(近似曲率)よりも曲率
が弱くなる曲面で構成され光源から光軸に対して平行に
発した光線の光学系への入射光線高hとその光線高hに
対する照明光学系からの射出角θとの関係がほぼh=f
θとなるようにしたものである。尚fは非球面を近似曲
率で表わした時の光学系の焦点距離である。
【0020】また上記の照明光学系は、次の条件(7)
を満足することも特徴としている。
【0021】尚上記条件式で、f1は非球面を有する正
レンズで非球面側の曲率を近似曲率とした時のこの正レ
ンズの焦点距離、F(h)は非球面の形状を表わす関
数、nは非球面を有する正レンズのd線に対する屈折率
である。
【0022】この特願平3−305540号の光学系
は、照明レンズが例えば図12に示すような、物体側の
面が非球面の単レンズになっている。
【0023】ここで、図12に示す照明レンズにおい
て、入射光線高hとhに対する照明光学系からの射出角
θとの関係が、h=f・θになる時の非球面の形状は、
次のようにして求められる。
【0024】図12において、光軸方向をx軸、光軸と
垂直な方向をh軸とし、求める面の関数をF(h)、座
標値(h,x)=(h,F(h) )の位置で面F(h)の
接線のh軸に対する傾き角をω、座標(h,F(h) )の
位置での法線lに対するその高さでの入射光線の屈折角
をα、この光線の照明光学系の物体側の面への入射角を
β、その出射角をθ、照明レンズの硝子の屈折率をn、
照明光学系の焦点距離をfとすると、入射光線高hと光
線の射出角θとの関係は、hがθに比例する場合、次の
式にて与えられる。 h=f・θ (8) る。そのための条件は、次の五つの式である。 α+β=ω (9) nsin α=sin ω (10) nsin β=sin θ (11) h=f・θ (8) 式(8),(9),(10),(11)より次の関係が
導かれる。
【0025】式(12)と式(13)とから次の式(1
4)が求められる。
【0026】
【0027】このように単レンズで物体側の面が、平面
の照明レンズの場合、入射光線高と射出角θとの関係
は、非球面の面の傾きによって決まる。そのためにh=
fθを満足する照明レンズは、式(15)を満足する非
球面を有することになる。
【0028】この式(15)は、図13の曲線ASP1
に示すように同じ近軸焦点距離の球面レンズの面の傾き
の増加量に比べて少ない増加量になっている。更に図1
2に示す単レンズでは、非球面の形状が光軸から光軸に
垂直な方向に行くにしたがって近似曲率よりも面の曲率
が弱くなる凸面になっているので、物体面に照射する範
囲は、非球面に入射する光線高hと相関がある。つまり
非球面の周辺部に入射した光線は、視野周辺の照度分布
に寄与しているので、光源の大きさが変化すると、視野
周辺部分の照度分布のみが変化する。そのため、この照
明光学系では、照明レンズを変えることなく、光源の大
きさを変化させるだけで、観察視野角の異なるものに対
応させての照明が可能になり、多種類の内視鏡に共通な
照明光学系として使用出来、照明レンズの原価の低減に
とって大きな効果をもたらし得る。
【0029】しかし、一般に、単レンズにて構成される
照明光学系は、使用する硝材の分散特性によって照明光
が分光し、色むらが生ずる。特に上記の照明レンズは、
非球面形状が光軸から光軸に垂直な方向にいくにしたが
って、近似曲率よりも弱くなる凸面であるため、条件
(7)を満足する場合、非球面の周辺部においては、曲
率がほとんど零になる部分が存在する。この曲率がほぼ
零の部分に入射した光線は、図15のようにその面のプ
リズム効果(図にPにて示す部分)によって分光し図1
4,図15に示すような、照明光の周辺部に色むら(図
にMにて示す部分)を生ずる。このように、照明光の周
辺部の色むらが観察視野内にある場合、観察のさまたげ
になり好ましくない。
【0030】また、本出願人は特願平3−305531
号に示す発明の内視鏡用照明光学系を提供した。この内
視鏡用照明光学系は、少なくとも一つの正レンズを含
み、この正レンズのうちの少なくとも一つの面を非球面
としたもので、この非球面が光軸から光軸に垂直な方向
に行くにしたがって近似曲率よりも曲率が弱くなる曲面
で光源から光軸に対して平行に発した光線の光学系への
入射光線高hとその光線高hに対する照明光学系からの
射出角θとの関係がほぼh=fsin θとなるようにし更
に次の条件(16),(17)を満足することを特徴と
するものである。
【0031】ただしfは照明光学系の焦点距離、f1
非球面を有する正レンズの焦点距離、F(h) は非球面を
表わす関数、nは非球面を有する正レンズのd線に対す
る屈折率である。
【0032】上記の照明光学系は、上記のような構成を
有することによって、視野角が110°以上の広角の内
視鏡に対して用いることが出来、かつ球面上物体に対し
てはほぼ均一な照度分布を与え、更に平面状物体と管腔
状物体ても良好な照度分布を与え、しかも光量ロスの少
ない安価な内視鏡用照明光学系を得られるようにした。
【0033】この照明光学系は、特願平3−30554
0号の光学系と同様に、物体側が平面で入射光線側が非
球面である単レンズを用いたもので、非球面形状は下記
の式(18)で表わされる。
【0034】この式(18)は図13に曲線ASP2で
示される。
【0035】この図によれば、この特願平3−3055
31号の発明の照明光学系で用いる非球面は、前記の特
願平3−305540号の発明の照明光学系で用いる非
球面形状を表わす曲線ASP1よりも、周辺部での面の
傾きの増加量が多いことがわかる。したがって、非球面
の周辺部でもある程度の曲率を有しており、この部分に
入射した光線が広がるために照明光の色むらは、あらわ
れにくい。
【0036】しかし、非球面の周辺部に入射する光線高
に対して、非球面の周辺の曲率が適当でない場合には、
入射光線が十分に広がらず照明光の色むらがあらわれ
る。一例として、特願平3−305531号の発明のう
ち単レンズの照明光学系についてのC線、F線の球面照
度分布曲線をプロットしたグラフを図16に示してあ
る。この例では、照明する角度が60°を越えるとC線
とF線との強度差が急激に大きくなり、照明光に色むら
を生ずる。このことは、照明する角度が60°よりも広
角な範囲の照度分布に寄与する非球面の周辺部の形状
が、その部分に入射する光線を十分に広げるだけの曲率
をもっていないことによるものである。このことを概念
的に図で示すと、非球面の形状がその部分に入射する光
線を十分に広げるだけの曲率を有しない場合には、非球
面周辺部の微小領域に入射する光線高の異なる光線は、
図17(A)に示すように光線高の低い光線Aの非球面
での屈折角θA と光線高の高い光線Bの非球面での屈折
角θB とが等しいかほぼ等しくなるため、ほぼ平行に非
球面から射出する。一方、非球面の周辺部での形状が、
その部分に入射する光線を十分に拡散させるだけの曲率
を有している場合は、図17(B)に示すようにθA
θB となり、非球面から射出される光線は広げられる。
【0037】このように、非球面の微小領域での入射光
線の屈折角θA とθB とがθA ≠θB となるためには、
光線Aと光線Bの高さの差Δhに対する非球面の曲率の
変化量を規定すればよい。これはΔh→0とすれば、あ
る光線高hでの非球面の曲率の変化量を規定することと
等しい。また非球面の全体的な形状は凸面であるため非
球面に入射する光線の光線高が高い光線ほど照明する角
度が広角な部分の照度分布に寄与することになる。した
がって非球面に入射する光軸に平行な光線の最大光線高
Hでの非球面の曲率の変化量を規定すれば、視野の中心
から周辺にかけての色むらのない照明レンズを実現し得
る。
【0038】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前述のよう
な特願平3−305531号の発明の欠点である色むら
を除去した内視鏡用照明光学系を提供することを目的と
するものである。
【0039】
【課題を解決するための手段】本発明の内視鏡照明光学
系は、少なくとも一つの正レンズを含み、その正レンズ
の少なくとも1面が非球面であり、この非球面が光軸か
ら光軸に垂直な方向に行くにしたがって近似曲率よりも
曲率が弱くなる曲面であって、次の条件を満足するもの
である。 (A) 0<n×{d3 F(h) /dh3H <65 ここでF(h) は非球面の形状を表わす関数、nは非球面
を有する正レンズのd線に対する屈折率、{d3 F(h)
/dh3H は、この光学系に光軸に対して平行に入射
する最大光線高Hでのd3 F(h) /dh3 である。
【0040】すでに述べたように照明光の色ずきは、非
球面に入射する光線高に対する非球面の曲率を適当に選
べば防ぐことが出来る。そのため上記条件のように、光
源から光軸に対して平行に発した光線の光学系への最大
入射光線高Hでの非球面の曲率の増加量を規定した。こ
のときの非球面の座標は、非球面と光軸の交点を原点と
して光源側を負としている。また、非球面形状を表わす
関数F(h) は、光学系へ入射する最大光線高で規格化し
ている。
【0041】上記の条件(A)においてd3 F(h) /d
3 は、光線高hでの非球面の傾きの増加量の微分であ
り、その光線高における曲率の増加量に等しい。
【0042】この条件(A)の下限を越えると非球面の
周辺部での曲率が小であるため照明光の周辺で色むらが
生ずる。又条件(A)の上限を越えると非球面の周辺部
での曲率が強くなりすぎて光線が射出する面での全反射
量が大になり、視野周辺で十分な明るさを保てない。ま
た非球面を含むレンズをプレス加工にて加工する場合、
成形用型の加工性が悪くなる。
【0043】尚条件(A)は、比較的屈折率の高い硝子
材料を選ぶことによって非球面の周辺部での曲率の増大
をある程度抑えながら照明光の色むらを抑えることが出
来ることを示している。
【0044】ところで、照明光の周辺に色むらがあって
も色ずきが視野内に入らなければ実用上問題がない。例
えば前述のような照明レンズ系のように照明する角度が
60°より広角な範囲で図15に示すように色むらが発
生する照明光学系であっても、視野角が片側60°より
も狭い観察光学系との組合わせなら、色むらの問題は生
じない。又同照明光学系を二つ以上組合わせることによ
って、物体面上での視野(F1)と照明光(F2,F3
の関係が図18(Mの部分が色むらの部分)に示すよう
にスコープの先端に配置すれば実用上問題がない。この
時視野内に入る照明光の色むらは、複数の照明光が重な
り合うことにより打ち消され観察のさまたげにならな
い。また照明光が重なり合わない部分は視野外なので問
題ない。
【0045】また特開昭56−70428号公報に記載
されているような色むらの生じない照明光学系に本発明
を適用すれば、スコープの先端に照明レンズを配置する
際の自由度が増大すると共に広角な視野に対応するため
に照明光学系を配置しなければならない場合には原価の
低減が可能になる。
【0046】
【実施例】次に本発明の内視鏡用照明光学系の各実施例
を示す。 実施例1 r1 =∞ d1 =2.4043 n1 =1.7847
2 ν1 =25.71 r2 =-0.8543 (非球面)d2 =0.0000 r3 =∞ 非球面係数 P=-0.0224,E=-0.10588,F=-0.42499×10-1 焦点距離=1.089 ,{d3 F(h) /dh3H =7.54 実施例2 r1 =∞ d1 =2.5111 n1 =1.7847
2 ν1 =25.71 r2 =-0.8111 (非球面)d2 =0.0000 r3 =∞ d3 =3.8444 n2 =1.7282
5 ν2 =28.46 r4 =∞ 非球面係数 P=0.3750,E=-0.24967×10-1,F=-0.13613×10-2 焦点距離=1.034 ,{d3 F(h) /dh3H =17.6 実施例3 r1 =∞ d1 =2.7021 n1 =1.7847
2 ν1 =25.71 r2 =-0.8032 (非球面)d2 =0.0000 r3 =∞ d3 =3.6809 n2 =1.7282
5 ν2 =28.46 r4 =∞ 非球面係数 P=0.3004,E=-0.57073×10-1,F=0.16475 ×10-1 焦点距離=1.024 ,{d3 F(h) /dh3H =9.41 実施例4 r1 =∞ d1 =2.40 n1 =1.78472
ν1 =25.71 r2 =-0.8543 (非球面)d2 =0.0000 r3 =∞ d3 =3.680 n2 =1.7282
5 ν2 =28.46 r4 =∞ 非球面係数 P=0.3623,E=-0.20054×10-1,F=-0.94475×10-3 焦点距離=1.089 ,{d3 F(h) /dh3H =29.79 ただしr1 ,r2 ,・・・ はレンズ各面の曲率半径、d
1 ,d2 ,・・・ は各レンズの肉厚およびレンズ間隔、n
1 ,n2 ,・・・ は各レンズの屈折率、ν1 ,ν2 ,・・・
は各レンズのアッベ数である。
【0047】又本発明で用いる非球面形状は、光軸をx
軸、光軸と直角な方向をy軸とした時、下記の式で表わ
される。
【0048】ただし、Cは光軸近傍での曲率半径の逆数
(近似曲率)、Pは円錐定数、E,F,G,・・・は夫
々4次,6次,8次,・・・の非球面係数である。
【0049】実施例1は図1に示す通りで非球面を有す
る正レンズ1枚で構成されている。この実施例は、観察
視野角150°程度まで対応し得る。尚この実施例1の
3はファイバーバンドルの射出端面である。
【0050】実施例2〜4は、図2〜4に示す構成で、
いずれも、非球面を有する正レンズと光源との間に単フ
ァイバーを挿入している。このように単ファイバーを挿
入することによって、平面状光源となるファイバーバン
ドルの網目状のむらが映りにくくなる。これら実施例
も、観察視野150°程度まで対応し得る。実施例2の
照明光学系のC線とF線の球面照度分布を図5に示して
ある。このグラフからわかるように、中心から周辺まで
C線とF線との急激な強度差があらわれることがなく、
したがって照明むらが発生しない。
【0051】
【発明の効果】本発明によれば、視野角が110°以上
の広角な内視鏡に用いることが出来、平面状物体、球面
状物体、管腔状物体のいずれに対しても適正な照度分布
で光量のロスが少なく、観察のさまたげになる色むらが
なく安価な内視鏡用照明光学系を得ることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例1の断面図
【図2】 本発明の実施例2の断面図
【図3】 本発明の実施例3の断面図
【図4】 本発明の実施例4の断面図
【図5】 実施例2の照明光学系のC線とF線の球面
照度分布
【図6】 従来の照明光学系の構成を示す図
【図7】 従来の照明系による各物体に対する照度分
【図8】 他の従来の照明光学系の構成を示す図
【図9】 更に他の照明系の構成を示す図
【図10】 図9に示す照明系の照度分布を示す図
【図11】 上記の図9に示す照明光学系で全反射等の
影響を考慮した時の照度分布を示す図
【図12】 非球面を有する照明レンズにおける光線の
入射と射出の状況を示す図
【図13】 球面等におけるhと面の傾きとの関係を示
す図
【図14】 非球面を有するレンズによる色むらの現象
を表わす図
【図15】 非球面を有するレンズによる色むらの原因
を説明する図
【図16】 特願平3−305531号の照明光学系の
C線とF線球面照度分布を示す図
【図17】 非球面の周辺での光線の屈折状況を示す図
【図18】 二つの照明光学系を組合わせた時の内視鏡
視野と色むらの関係を示す図
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年8月13日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0018
【補正方法】変更
【補正内容】
【0018】以上のような問題点を解決した内視鏡用照
明光学系として本出願人が開発し特願平3−30554
0号として出願した発明がある。この照明光学系は、視
野角が110°以上の広角の内視鏡に用い得るもので、
しかも球面状物体に対してはほぼ均一な照度分布を与
え、又平面状物体と管腔状物体に対しても良好な照度分
布を与え、しかも光量ロスの少ない安価な内視鏡用照明
光学系である。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0032
【補正方法】変更
【補正内容】
【0032】上記の照明光学系は、上記のような構成を
有することによって、視野角が110°以上の広角の内
視鏡に対して用いることが出来、かつ球面状物体に対し
てはほぼ均一な照度分布を与え、更に平面状物体、球面
状物体、管腔状物体のいずれに対しても適正な照度分布
を与え、しかも光量ロスの少ない安価な内視鏡用照明光
学系を得られるようにした。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0035
【補正方法】変更
【補正内容】
【0035】この図によれば、この特願平3−3055
31号の発明の照明光学系で用いる非球面は、前記の特
願平3−305540号の発明の照明光学系で用いる非
球面形状を表わす曲線ASP1よりも、周辺部での面の
傾きの増加量が多いことがわかる。したがって、非球面
の周辺部でもある程度の曲率を有しており、この部分に
入射した光線が屈折されて一旦収束した後拡げられるた
めに照明光の色むらは、あらわれにくい。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0036
【補正方法】変更
【補正内容】
【0036】しかし、非球面の周辺部に入射する光線高
に対して、非球面の周辺の曲率が適当でない場合には、
入射光線が十分に広がらず照明光の色むらがあらわれ
る。一例として、特願平3−305531号の発明のう
ち単レンズの照明光学系についてのC線、F線の球面照
度分布曲線をプロットしたグラフを図16に示してあ
る。この例では、照明する角度が60°を越えるとC線
とF線との強度差が急激に大きくなり、照明光に色むら
を生ずる。このことは、照明する角度が60°よりも広
角な範囲の照度分布に寄与する非球面の周辺部の形状
が、その部分に入射する光線を十分に拡げるだけの曲率
をもっていないことによるものである。このことを概念
的に図で示すと、非球面の形状がその部分に入射する光
線を十分に拡げるだけの曲率を有しない場合には、非球
面周辺部の微小領域に入射する光線高の異なる光線は、
図17(A)に示すように光線高の低い光線Aの非球面
での屈折角θと光線高の高い光線Bの非球面での屈折
角θとが等しいかほぼ等しくなるため、ほぼ平行に非
球面から射出する。一方、非球面の周辺部での形状が、
その部分に入射する光線を十分に拡散させるだけの曲率
を有している場合は、図17(B)に示すようにθ
θとなり、非球面から射出される光線は拡げられる。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0044
【補正方法】変更
【補正内容】
【0044】ところで、照明光の周辺に色むらがあって
も色ずきが視野内に入らなければ実用上問題がない。例
えば前述のような照明レンズ系のように照明する角度が
60°より広角な範囲で図15に示すように色むらが発
生する照明光学系であっても、視野角が片側60°より
も狭い観察光学系との組合わせなら、色むらの問題は生
じない。又同照明光学系を二つ以上組合わせる場合、物
体面上での視野(F)と照明光(F2’)の関係
が図18(Mの部分が色むらの部分)に示すようにスコ
ープの先端に配置すれば実用上問題がない。この時視野
内に入る照明光の色むらは、複数の照明光が重なり合う
ことにより打ち消され観察のさまたげにならない。また
照明光が重なり合わない部分は視野外なので問題ない。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0045
【補正方法】変更
【補正内容】
【0045】また、組合わせる照明光学系の一方を特開
昭56−20428号公報に記載されているような色む
らの生じない照明光学系とすれば、スコープの先端部に
照明レンズを配置する際の自由度が増大する。
【手続補正7】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図13
【補正方法】変更
【補正内容】
【図13】

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも一つの正レンズを含み、その正
    レンズの少なくとも1面が非球面であり、この非球面が
    光軸から光軸に垂直な方向に行くにしたがって近似曲率
    よりも曲率が弱くなる曲面であって、次の条件を満足す
    る内視鏡用照明光学系。 (A) 0<n×{d3 F(h) /dh3H <65 ここでF(h) は非球面の形状を表わす関数、nは非球面
    を有する正レンズのd線に対する屈折率、{d3 F(h)
    /dh3H は、この光学系に光軸に対して平行に入射
    する最大光線高Hでのd3 F(h) /dh3 である。
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