JP2006039043A - 照明光学系、照明光学系を用いた照明装置、及び照明光学系又は照明光学系を用いた照明装置を用いた観察システム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】光源から出射される照明光を拡散させるために配置された照明光学系2において、照明光学系2を構成する光学素子の少なくとも一面r2を砂目状とし、該砂目状の面の算術平均粗さを0.05〜0.75[μm]の範囲となるように構成されている。また、砂目状の面r2における面形状のうねり回数が、該光学素子の直径方向に対して20回以下となっている。光学素子の砂目状の面r2における面形状のうねりのPV値が50[μm]以下となっている。
【選択図】 図1
Description
例えば、凹レンズでは、射出角度が120゜を上回る広さに配光範囲を広げることは難しい。また、配光範囲を広げようとすると、凹レンズの凹面の曲率半径が小さくなり加工が困難になってしまう。
さらに、広配光に対応させることができるといっても、射出角度が150゜を超えるような配光特性を有する照明光学系を凸レンズで構成するのは難しい。
ライトガイドファイバ束1は、単ファイバ(ファイバ単繊維)を複数束ねた状態に構成され、コア部分のみが光を透過するようになっており、出射端面が図32(a)に示すような網目状になっている。
しかるに、凸レンズで構成された照明光学系を用いると、図32(b)に示すように、ライトガイドファイバ束1の出射端面が拡大されて物体面4に投影される。
このため、照明光は、図32(c)に示すように、物体面4上で網目状の配光ムラを生じてしまう。
この点に関し、照明光学系を凸レンズで構成した場合に生じる色ムラを図33(a)を用いて説明する。ライトガイドファイバ束の端面から凸レンズの光軸と平行に入射する光線は、凸レンズの入射面において、光の波長によって光線の屈折力に差が生じ、凸レンズから出射する光線は色分離する。このため、例えば、照射範囲の外側はやや青くなるというような色ムラが生じてしまう。
そして、配光を広くするために凸レンズの曲率半径を小さくし、凸レンズの屈折力を強くしたレンズ系ほど、この色ムラは顕著になる。
しかし、凸レンズのみで構成した照明光学系では、上述したようにライトガイドファイバ束の網目構造によって生じる配光ムラが顕著に発生してしまう。
また、ライトガイドファイバ束の出射端面に単ファイバを配置した構成の照明光学系によれば、配光ムラをかなり低減することできるが、完全には除去できない。
しかし、観察領域外で色ムラが生じるように、より広配光化するのでは光量損失が増えて出射光量が低下してしまう。
また、広配光化のためにレンズの屈折力を強くなりレンズの曲率半径も小さくなるため、レンズの加工はますます難しいものになってしまう。
さらに、通常、非球面レンズの製作はプレス成形で加工するが、高屈折率の硝材は転移点が非常に高いものが多いため、使用する硝材の屈折率が低めになってしまう。このため、さらにレンズの曲率半径が小さくなってしまい、加工が難しくなる。
即ち、ガラスを成形してレンズを製作する場合、金型に高温、高圧力がかかる。そのため、金型の温度が高くなるほど、金型の成形面に構成されている膜が剥離したり、硝材内のガラス組成の一成分が溶け出すことで金型の成形面に曇りを生じたりしてしまい、金型の耐久性がなくなってしまう。そのため、高価な金型を多数準備しなければならない。
そこで、成形する硝材の転移点はなるべく低いものを用いることで、金型への負荷を少なくできる。硝材の転移点は組成成分等によって変わるが、例えば、S-BSL7(オハラ製:nd=1.516) の転移点565℃に対して、S-LAH58(オハラ製:nd=1.883) の転移点730℃のように、低屈折率硝材の方が転移点は低くなる傾向にある。
しかし、低屈折率の硝材を用いると、レンズの曲率半径が小さくなってしまい、形状的に金型の加工も難しくなる。
またさらに、プレス加工時に使用する金型が高価なためレンズ原価が高くなるという問題もある。
即ち、凸レンズ面を通常の鏡面で構成した照明光学系では,図33(a)に示すように、照明光に色ムラが生じてしまう。しかし、図33(b)に示すように、凸レンズ面を砂目状に形成すると、この砂目状の面に入射する光線は波長に依存することなくランダムな方向に拡散するため、色特性を生じず、照射範囲を均一な明るさにすることができる。
また、砂目状の面による光線のランダムな拡散により、照射範囲も広くなり、照明の広角化が図られる。
また、砂目を粗くすると、光の拡散効果が大きくなり、ライトガイドファイバ束の網目構造に起因する照明ムラの低減効果も大きくなるが、光量損失が多くなり照明が暗くなってしまう。
一方、砂目を細かくすると、レンズ表面での光量損失は少なくなるため、照明系の明るさの低下は改善されるが、光の拡散効果が低下してしまい、ライトガイドファイバ束による配光ムラや、凸レンズによる色ムラが低減できない。さらに、広配光化も達成できなくなる。
なお、図34の例では、照明光を平面上に照射し、照明光の周辺部が見やすいように照明光の中心部は黒く遮光している。
また、本発明の照明装置、又は観察システムによれば、上記効果を有する本発明の照明光学系を適用することで、さらなる性能良好で品位の向上を実現した照明装置及び観察システムが得られる。
特に、本発明の照明光学系を内視鏡を用いた観察システムに適用した場合、配光ムラや色ムラ等の照明ムラを低減させた性能の安定した小型で配光範囲の広い照明光学系の効果が非常に大きく発揮される。
本発明の照明光学系のように、照明光学系における砂目状の面の粗さを算術平均粗さ0.05〜0.75[μm]の範囲として最適化すると、例えば、ライトガイドの網目構造に起因して発生する配光ムラ、特に照明光の周辺部に発生する放射状の配光ムラや、レンズ硝材の分散特性によって発生する色ムラなどの照明ムラを良好に低減でき、さらに砂目状の面の拡散効果に伴う光量損失を少なく抑えた配光範囲の広い照明光学系が得られる。
上述したように、照明ムラの低減が不十分な場合は、図34に示すように、照明光の周辺部に配光ムラが生じる。
そこで、照明光の周辺部に発生する配光ムラについて図35を用いて説明する。なお、ここでは、照明光学系の粗面の影響は考慮しないものとする。
図35(a)〜(c)は照明光学系から出射される照明光の様子を示す説明図であり、(a)はNAが0.5の照明光学系における、ライトガイドファイバ束の光線高が0.45のときの出射光線を実線、ライトガイドファイバ束の光線高が0.42のときの出射光線を破線で示す説明図、図35(b)はNAが0.2の照明光学系における、ライトガイドファイバ束の光線高が0.45のときの出射光線を実線、ライトガイドファイバ束の光線高が0.42のときの出射光線を破線で示す説明図、図35(c)は図35(b)の照明光学系を1/2の係数倍に小型化した照明光学系における、ライトガイドファイバ束の光線高が0.225のときの出射光線を実線、ライトガイドファイバ束の光線高が0.21のときの出射光線を破線で示す説明図である。
この間隔Pcが大きいほど、ライトガイドファイバ束内における光を通さない暗い部分が増えるため配光ムラが目立ちやすい。
なお、図35(a)に示すような照明光学系2のNAが大きい場合は、図35(b)に示すような照明光学系2のNAが小さい場合に比べて光の出射範囲が広くなる。
図35に示す照明光学系2では、実線と破線で示す各々の範囲の間にコア以外の暗い部分が投影されていると考えられる。しかるに、図35(a),(b)に示す照明光学系2は、いずれも、明暗の部分が、かなり広範囲で重なり合うことから、照射面上では、この明暗の区別は付き難くなる。
すなわち、NAが大きい方が配光ムラは目立ちにくくなる。
即ち、照明光学系の焦点距離が小さくなると、物体側のライトガイドファイバ束の像を拡大する倍率が大きくなるため、物体側の明暗の分布も拡大されて目立つことになる。
以上のように、ライトガイドファイバ束のコアとコアとの間隔Pcが大きくなると配光ムラは目立ちやすくなり、照明光学系の砂目状の粗さRaが粗くなると配光ムラは目立ちにくくなる。
つまり、配光ムラが目立たないようにするためには、次の条件式を満足することが好ましい。
1×10-3<Pc/Ra<1×103
但し、Pcはライトガイドファイバ束のコアとコアとの間隔、Raは照明光学系の砂目状の粗さである。なお、LEDのような光源を複数用いる場合は、光源間の光らない部分の間隔をPcとする。
上記条件式の下限値を下回ると、配光ムラや色ムラは目立たなくなるが、照明光学系の面の粗さが粗くなるため光量損失が大きくなり、暗い照明系となってしまう。
一方、上記条件式の上限値を上回ると、光量損失は少なくなるが配光ムラは抑えられなくなる。
1×10-4[1/mm]<|1/f|×Pc/Ra<1×104[1/mm]
但し、Pcはライトガイドファイバ束のコアとコアとの間隔、Raは照明光学系の砂目状の粗さ、fは照明光学系の焦点距離、|1/f|は1/fの大きさである。なお、LEDのような光源を複数用いる場合は、光源間の光らない部分の間隔をPc、砂目状レンズの焦点距離は光軸近傍の形状を球面形状で近似した場合のレンズの焦点距離とする。
上記条件式の下限値を下回ると、配光ムラや配光ムラは目立たなくなるが、照明光学系の面の粗さが粗くなるため光量損失が大きくなり、暗い照明系となってしまう。
1×10-4[1/mm]<|1/f|×Pc/Ra×(1/NA)<1×105[1/mm]
但し、Pcはライトガイドファイバ束のコアとコアとの間隔、Raは照明光学系の砂目状の粗さ、fは照明光学系の焦点距離、|1/f|は1/fの大きさ、NAはライトガイドファイバのNAである。なお、LEDのような光源を複数用いる場合は、光源間の光らない部分の間隔をPc、砂目状レンズの焦点距離は光軸近傍の形状を球面形状で近似した場合のレンズの焦点距離、LEDのような光源の場合は、光源からの出射光の広がり角度の正弦値をNAとする。
上記条件式の下限値を下回ると、配光ムラや色ムラは目立たなくなるが、照明光学系の面の粗さが粗くなるため光量損失が大きくなり、暗い照明系となってしまう。
そこで、図1(b)に示すように、ライトガイドファイバ束の最大径の光線高と、ライトガイドファイバ束から出射される光軸に平行な光線が照明光学系を透過後に照明光学系の出射端からある距離tに配置された照射面に照射されたときの照射面上の光線高との比率をとる。即ち、ライトガイドファイバ束の出射光の最大光線高h0、照射面上の光線高h1、光線高比Δh=h1/h0 を考える。この光線高比Δhが大きいと、照射面上に光源側の明暗分布が拡大されて投影されるため、放射状の配光ムラとなって目立ちやすくなる。なお、光線高は照明光学系2の光軸からの距離である。
この場合、光線高比Δhを少なくとも1以上となるように照明光学系を構成すると、光源からの照明光の広がりや照明光学系に設けた砂目状の面による光線の拡散効果によって、照射範囲を広くすることができる。
照射範囲をより広くするには、光線高比Δhが2以上となるように照明光学系を構成するのが好ましい。
この場合、照明光学系の物体側近傍の平面を砂目状に構成すると、光線の拡散効果により配光ムラや色ムラが低減できる。
なお、砂目状の面は最も物体側に近い面に設けるのがよいが、最も物体側に近い面では汚れ等により砂目の効果がでにくくなる。このため、物体側近傍として、最も物体側に近い面だけでなく、物体側から第2面、第3面に平面が構成される場合には、これらのいずれの場所に設けてもよい。
配光ムラや色ムラは、いずれも照射範囲の周辺部で目立つが、光線を大きく曲げる、即ち屈折力が大きいレンズ面の影響を大きく受ける。このため、屈折力の大きい面を砂目状とすると、配光ムラや色ムラを効果的に低減することができる。
ここで、屈折力を有するレンズ面を有する光学素子における、砂目状にする面の屈折力をψ、出射側の屈折率をn'、入射側の屈折率をn、砂目状にする面の曲率半径をrとすると、砂目状にする面の屈折力は、
ψ=(n'−n)/r
と表すことができる。
屈折力の大きさを考えると、
|ψ|>0.1
を満足する面を砂目状にするとよい。
また、砂目状にする面は、照明光学系を構成する屈折力を有する面のうち、最も物体側近くに配置された面に設けると、配光ムラや色ムラを低減するのに有効である。
また、照明光学系の小型化に伴いレンズ面の屈折力も大きくなるため、小型の照明光学系に対しては、
|ψ|>0.2
を満足する面を砂目状とするのがよい。
本発明における光学面の表面粗さの定義は、JIS B 0601:2001(ISO 4287:1997)によるもので、そこで定義される粗さ曲線を求めるための基準長さlr(カットオフ値λcに等しい)は、0.08mmで計算している。
また、そこで定義されている算術平均粗さRaと二乗平均平方根粗さRqは、次の式で表される。
但し、Z(x)は縦座標値で、粗さ曲線の位置xにおける高さである。
そして、本発明では、粗さの定義をこの算術平均粗さRaにて規定し、通常の研磨レンズ面である鏡面をRa<0.005[μm]、砂目状の面をRa≧0.005[μm]として扱うこととする。
まず、レンズ表面の粗さを直接的に測定する方法について説明する。
図27(a),(b)はレンズ表面に形状測定用の接触針を直接当てて測定する方法の概略を示す説明図である。
測定対象である被検査レンズ52は、レンズの保持や測定のしやすさのために金属製のレンズヤトイ53に固定されている。
このように固定された状態の被検査レンズ52のレンズ面上を直接、接触針51で形状をなぞるようにして測定すると、接触針51の振れによる位置データが得られる。このデータを解析することで、被検査レンズ52の面形状データを得ることができ、面の粗さはそのまま面形状データとして表われる。
そのような場合は、図27(b)に示すように、接触針51に対して被検査レンズ52の光軸を傾けて、レンズ面周辺部の形状測定を行う。
このときの傾斜角度θは、被検査レンズ52の面形状に応じて、例えば、30゜や40゜等にするとよい。
この測定回数は多いほどよいが、測定時間がかかってしまうため、現実的には、例えば、方位45゜、方位30゜おきに複数箇所測定すればよい。また、面形状の加工が安定していれば、1方向のみの測定や方位90゜おきの2方向測定によって、レンズ面全体の加工精度を判断することも可能である。
また、図27では凸レンズの場合の測定について示したが、凹レンズの場合でも同様の方法で形状測定が可能である。
ここで、基準レンズ形状とは、実際のレンズ形状と最もよく形状が一致した設計レンズ形状もしくはその相似変形させたレンズ形状(もとのレンズ形状を係数倍したもの)のことである。
つまり、図28では、設計レンズ形状もしくはその相似変形させたレンズ形状に対する実際のレンズ面形状のずれを表している。
図28に示すように、砂目状の面では細かく規則性のないランダムな凹凸形状をしている。
そして、図28に示す算術平均粗さRaは、約0.3μmとなっている。
この砂目状の粗さ状態によって、配光ムラや色ムラのレベル、照明光学系からの出射光量などの光学特性が変わる。
図2中、縦軸は中心光量を1に規格化したときの光量(%)、横軸はレンズ中心からの角度(゜)である。なお、図2では被写体が球面形状である場合における特性を示している。
図2に示すように、砂目状態が粗くなる、つまり算術平均粗さRaが大きくなるほど射出角度が70゜を上回る範囲における光量値が上がり、配光特性が広くなる。
図3中、縦軸は中心光量を1に規格化したときの光量(%)、横軸はレンズ中心からの角度(゜)である。なお、図3では被写体が球面形状である場合における特性を示している。そして、図3の太線は砂目状の面を設けた照明光学系、他は従来の照明光学系である。
図3に示すように、射出角度が80゜を上回る範囲での配光値は、砂目状の面を設けた照明光学系の方が高くなる。射出角度が80゜を上回る範囲は、通常の照明光学系ではほとんど照明光が照射されない範囲であるが、砂目状の照明光学系では、射出角度が85゜付近でも3%以上の光量がある。このような光量は、通常の鏡面形状の面のみ有する砂目状の面を有していない照明光学系で実現するのは難しい。
砂目状の面の間接的な形状測定には、通常の研磨面の性質を利用した測定機を使用できない。このため、非接触式測定機としてCNC(computerized numerical control)画像測定機(例えば、株式会社ミツトヨ製のクイックビジョンシリーズ)を使用した例を示す図を用いて説明する。
図29は非接触式測定機によるレンズ面の形状測方法を示す図で、測定の原理としてCNC画像測定機の観察部のみを模式的に示す説明図である。
図29に示すように、レンズヤトイ51に固定した被検査レンズ52を側面から観察レンズ51で観察することで、図30に示すような画像を取得し、被検査レンズ52の形状測定に必要な輪郭点の位置を求める。
このようにして得られた測定点の位置を解析することで、砂目状の面形状や粗さなどを得ることができる。
なお、CNC画像測定機による測定方法は、凸面の形状を非接触に測定する場合に適用できる方法である。凹面形状の場合には、非接触測定機として三次元形状測定機(例えば、非接触式である三鷹光器株式会社製のNH−3SP)を用いれば、非接触での形状測定が可能である。
なお、砂目状の面の粗さについては、上記のいずれの方法でも非接触での測定が可能である。
図4は図1に示す本発明の一実施形態にかかる照明光学系を構成する平凸レンズにおける砂目状の面(凸面)の算術平均粗さRaを変えた場合の光量特性を示すグラフである。
図4中、縦軸は通常の鏡面レンズ面構成の照明光学系の光量を1としたときの砂目レンズの光量(%)、横軸はRa(μm)である。
図4に示すように、レンズ面の粗さ、即ち、算術平均粗さRaと光量とは負の相関関係があり、算術平均粗さRaが大きくなるほど光量、即ち、レンズからの出射光量が少なくなる。
図4に示す例では、算術平均粗さRaが約0.75μmのとき光量が約70%確保できる。即ち、光量を70%以上確保するには算術平均粗さRaを約0.75μm以下にする必要がある。
但し、光量損失を少なくしつつも広配光化することに重点をおく場合であっても、算術平均粗さRaは約0.75μm以下とするのが望ましい。これ以上の粗さでは、光量損失が大きくなってしまう。
一方、光量損失の低減に重点をおく場合であっても、算術平均粗さRaは少なくとも約0.05μm以上とするのが望ましい。これ以下の粗さでは、配光ムラや色ムラなどの照明ムラが低減できない。
特に、照明範囲として射出角度を150゜以上に広配光化する必要がある場合には、算術平均粗さRaは0.1μm〜0.75μm程度の範囲にするのが望ましい。
一方、射出角度を150゜以上に広配光化する必要がなければ、算術平均粗さRaは0.05μm〜0.5μm程度の範囲にするのが望ましい。このようにすれば、光量を75%以上確保することができる。
図5中、縦軸は配光ムラの強度の相対比較値、横軸は算術平均粗さRa(μm)である。
図5に示すように、砂目状態の算術平均粗さRaが0.8弱以上の場合には、配光ムラの強度はほとんど変わらない。すなわち、これ以上粗くしても配光ムラは変わらない。
但し、図4に示したように、算術平均粗さRaが大きくなるにしたがって、光量損失が大きくなる。このため、算術平均粗さRaは配光ムラにほとんど影響のない0.75以下とする必要がある。
一方、図5に示しすように、算術平均粗さRaが小さくなると、配光ムラが少しずつ目立ってくる。しかし、算術平均粗さRaが0.05程度あれば従来の照明光学系よりも配光ムラが目立たないことが本件出願人の検討において確認されている。
従って、実際の砂目の加工に際しては、レンズ面の粗さ(算術平均粗さ)Raと光学特性とのバランスがとれる最適な砂目の粗さレベルを決める必要がある。
本発明では、1周期として0.05mm以上の形状変化をうねりとして扱うことにする。
本発明では、図6で示す形状ずれの周期的な繰り返し数をうねりの回数もしくはうねり数とし、この形状の振幅をうねりの振幅とする。
したがって、図6のような分布形状は、あらゆる半径方向について同じとなり、レンズの直径方向に対しても同様な分布となる。このため、直径方向のうねり回数は、半径方向のうねり回数の2倍となる。図6の場合は、レンズ半径方向でうねり回数が約3回、レンズ直径方向ではうねり回数が約6回となる。
うねりの回数が多いと、特に照射範囲の中心付近での配光特性に明暗の変化が出て照明ムラとなってしまう。また、うねりの振幅が大きいと、特に照射範囲の中心の光量が低下してしまう。
しかし、本発明の光学系は、結像光学系と異なり照明光学系である。このため、それほどレンズ形状に関して高精度である必要はなく、レンズの加工性と照明ムラなどの光学特性を考慮しつつ、うねりの回数とうねりの振幅を決めることができる。
また、うねりの振幅は、25μm程度までは、照射範囲の中心の光量が大きく低下することがなかった。しかし、より安定的な光学特性を確保するためには、うねりの振幅は、20μm以下にするのが望ましく、できれば10μm以下にすれば光学特性への影響を考慮しなくて済むので望ましい。なお、うねりの振幅をPV値で考えた場合には、上記数値の2倍が許容範囲となる。
また、うねりの形状はsin関数的な形状であるが、レンズの中心領域でのうねりの形状は、図7に示すようなM型形状や図8に示すようなW型形状であっても構わない。
但し、Rはレンズの曲率半径、kは円錐係数、A2は2次の非球面係数、A4は4次の非球面係数、Anはn次の非球面係数である。また、レンズ形状は光軸中心に対して対称形であるため、このように偶数次数にて構成する必要がある。
ライトガイドファイバ束は、光を導光するコアの部分とコア内に光を閉じ込めるためのクラッドからなるファイバ単繊維(単ファイバ)が多く集まってできており、ライトガイドファイバ束を構成する各ファイバ単繊維のクラッド間には接着剤等々による隙間がある。
ライトガイドファイバ束の断面積内に含まれるファイバ単繊維の断面積の総和とライトガイドファイバ束の断面積との比率である充填率は、通常70%〜80%程度である。しかし、ファイバ単繊維の断面の中でも、実際に光るのはコアの部分だけであり、クラッドの部分は光らない。また、ライトガイドファイバ束としてみた場合にはクラッド間の隙間も光らない。このため、ファイバ充填率では、ライトガイドファイバ束の端面で光るコア部分の範囲を有効に表わすことにはならない。
配光ムラを目立ちにくくするには、外径が同じ大きさのライトガイドファイバ束の場合は、ライトガイドファイバ束内のコアの領域を増やせばよい。そこで、外径が同じ大きさのファイバ単繊維でも充填率を上げて単繊維どうしの隙間を少なくするか、同じ充填率としても外径の大きさが同じファイバ単繊維内におけるクラッド等の構成厚を薄くしてコア径を大きくすればよい。
しかし、図10に示すようにファイバの充填率を上げると、各ファイバ単繊維間に生じる隙間の領域が狭くなるので、暗い領域が少なくなり配光ムラを生じにくい。
例えば、ライトガイドファイバ束の端部に外部より圧力を加えてかしめることによって、クラッド間の隙間を少なくしてファイバの充填率を上げた圧着ライトガイドファイバ束にするとよい。
さらには、図11に示すようにクラッドが溶融して一体化された融着ライトガイドであればなおよい。図11に示す融着ライトガイドファイバ束は、各単ファイバ間にあるクラッド間の隙間がなく、各コアの周りはクラッドのみで覆われた構成となっている。
また、ファイバ単繊維内のクラッド層の厚さをもっと薄くすれば、さらなる配光ムラの改善となり、砂目面の粗さレベルをもっと細かくすることができる。ただし、クラッド層は、光をコア内に閉じ込めるために数μm程度は必要となるため、完全にはなくすことができない。
そして、このようなライトガイドファイバ束と組合せた照明光学系では、配光ムラが低減されるため、砂目の粗さを細かくすることができる。
ただし、色ムラの低減や広配光化のためには、砂目の粗さは細かくても算術平均粗さRaが0.05程度以上が必要である。
例えば、ファイバ単繊維径40μm、コア径35μm、ライトガイドファイバ束径3mm、ファイバ単繊維の構成本数4218本、充填率75%のライトガイドファイバ束がある。ここで、ライトガイドファイバ束の断面積S0は7.069mm2、ファイバ単繊維のコア断面積S1'は0.000962mm2となるから、コア部分の全断面積S1は、S1=0.000962×4218=4.058mm2となる。したがって、ライトガイドファイバ束の断面積S0に対するコア部分の全断面積S1との比率ΔSは、ΔS=S1/S0=4.058÷7.069=0.574となる。
なお、比率ΔSが約0.5以下となるライトガイドファイバ束であっても本発明の照明光学系に適用できないわけではない。しかし、比率ΔSが小さくなるとライトガイドファイバ束の網目構造による配光ムラが出やすくなるため、照明光学系のレンズ面に設ける砂目のレベルを本発明の照明光学系のレンズ面に設ける場合よりも粗くする必要が生じ、光量損失がより多くなり照射される光が暗くなってしまう。
そのため、なるべく配光ムラが生じにくいような比率ΔSの大きいライトガイドファイバ束を用いるのがよい。
さらに、比率ΔSが0.6以上であると、配光ムラが生じにくくなる。このため、特に明るさを優先したい場合には、比率ΔSが0.6以上のライトガイドファイバ束を用いると、照明光学系のレンズ面の砂目の粗さレベルを小さくすることができ光量損失を少なくすることができる。また、比率ΔSが0.6以上であると、上述した比率ΔSが0.574のライトガイドファイバ束に比べてコア面積が増え、ライトガイドファイバ束による導光量も増えて明るくなるため好ましい。
実施例1の照明光学系2は、物体側が平面でライトガイドファイバ束側が凸面の平凸レンズ1枚で構成されている。
平凸レンズの凸面r2は、非球面形状に形成され、さらにその非球面形状の面に砂目加工が施されて構成されている。そして、この砂目により配光ムラおよび色ムラの発生を抑えている。
平凸レンズは、その凸面r2をライトガイドファイバ束1の出射端面r3と接触するように配置されている。
砂目状の面の算術平均粗さRaは約0.3μmである。なお、算術平均粗さRaは0.05〜0.75μmの範囲であればよい。
一方、広配光化しつつも砂目の粗さも最適化しているため、砂目による光量損失はあまり多くはない。
また、砂目でない従来の照明光学系と比べても、光量損失はせいぜい30%程度であり、広配光化にも関わらず実質的には約20〜25%程度に抑えることができる。これは従来技術の場合よりも光量損失が小さくなっている。
また、砂目は照明光の出射側に設けていないため、例えば、内視鏡に適用した場合であっても、砂目が粘液や水、ゴミ等が付着することで所望の光学特性が出なくなるようなことはない。
また、実施例1の照明光学系2によれば、レンズ構成枚数が平凸レンズ1枚であり少ないので原価低減ができる。また、レンズ全長が短いため、内視鏡に適用すると先端硬質部の長さを短くできる。そのため、特に、内視鏡先端部に照明光学系を傾けて配置する内視鏡であっても、内視鏡先端部の外径を細径化することができる。
また、各実施例中の焦点距離はd線に対する値である。
また、非球面係数は、上述した非球面形状Z(y)を示す式で用いたn次の非球面係数Anで示している。なお、実施例1では、4次の非球面係数のみを使用しているが、他の次数の非球面係数を用いても構わない。ただし、形状は光軸中心に対して対称形とするため、偶数次数にて構成する必要がある。また、記載のない次数の非球面係数は、上述の非球面式において数値0として扱っている。
また、これらの記号は、以下の各実施例において共通である。
r1=∞ d1=1.85 nd1=1.883 νd1=40.76
r2=-0.675(非球面、砂目) d2=0 nd2=1
r3=∞(ライトガイドファイバ束の端面)
非球面係数
第2面
k=-0.625 、A4=-0.1
砂目状の面における面形状のうねり:5回
うねりの振幅のPV値:15[μm]
レンズ外径:φ1.5
ライトガイドファイバ束の外径:φ1.35
NA:0.6
ライトガイドファイバ束のコアとコアとの間隔Pc:3μm
ライトガイドファイバ束の充填率:75.2%
ライトガイドファイバ束の断面積S0:1.431mm2
ライトガイドファイバ束の断面に占めるコア部分の断面積S1:0.873mm2
断面積の比率ΔS:S1/S0=0.61
レンズ出射端から照射面までの距離t:1.5mm
照射面上の光線高h1:3.394
ライトガイドファイバ束からの出射光の最大光線高h0:0.675
光線高比Δh:5.03
照明光学系全系の焦点距離f:0.764
砂目状の面の屈折力ψ:1.308
Pc/Ra:10
|1/f|×Pc/Ra:13.09[1/mm]
|1/f|×Pc/Ra×(1/NA):21.82[1/mm]
実施例2の照明光学系2は、物体側が平面でライトガイドファイバ束側が凸面の平凸レンズ21と、単ファイバ22とで構成されている。
単ファイバ22の入射端面r4とライトガイドファイバ束1の出射端面r5、および単ファイバ22の出射端面r3と平凸レンズ21の凸面r2は、それぞれ接触するように配置されている。
平凸レンズ21の凸面r2は、球面形状に形成され、さらにその球面形状の面に砂目加工が施されて構成されている。
砂目の面の算術平均粗さRaは約0.2μmである。実施例2では、単ファイバ22と組合せたことにより砂目による配光ムラの低減効果は少なくて済むため、実施例2の照明光学系では、品質を確保するのに必要な砂目の算術平均粗さRaは0.05〜0.5μmの範囲でもよい。
このため、実施例2の照明光学系2によれば、構成部品としての光学素子数は増えるものの、砂目の効果だけで配光ムラを除去するのに比べて、単ファイバ22を介して砂目の粗さレベルを細かくすることができるため、砂目による光量損失を低減することができる。
特に、内視鏡の細径化に伴いライトガイドファイバ束を構成するファイバ単繊維の本数を多くすることができないために、照明光量が少なく明るさにあまり余裕がない場合などに、実施例2の照明光学系2は非常に有効である。
また、砂目は照明光の出射側に設けていないため、例えば、内視鏡に適用した場合であっても、砂目が粘液や水、ゴミ等が付着することで所望の光学特性が出なくなるようなことはない。
なお、単ファイバ22は、ライトガイドファイバ束1からの出射光を均一化するために、ある程度の適当な長さがあるのが望ましい。
例えば、図13に示すように照明光学系2の出射端側から光軸に平行な光線を入射させたときに、その照明光学系2による集光位置にライトガイドファイバ束の出射端面が位置しないような長さにする。このようにすると、逆にライトガイドファイバ束の出射端面の網目構造が被写体側に画像として映りにくくなり、網目による配光ムラが発生しにくくなる。
従って、単ファイバ22の長さdLは長いほど、ライトガイドファイバ束からの出射光が混合されるので好ましく、少なくとも単ファイバ22の出射端側に配置されている平凸レンズ21の焦点距離f凸以上の長さは必要である。この条件を満足するには、単ファイバ22のコアの屈折率をnとすると、単ファイバ22の空気換算長はdL/nであるから、
dL/n>f凸/f
を満足することが必要となる。
但し、fは照明光学系の全系の焦点距離である。
なお、照明光学系を凸レンズ1枚で構成する場合であれば、f凸/f=1 となるから、
dL/n>1 即ち、dL>n
を満足することが必要となる。
よって、単ファイバ22のコアの屈折率を1.5以上で構成したときには、
dL>1.5
を満足することが必要である。
[数値データ2]
r1=∞ d1=1.4 nd1=1.883 νd1=40.76
r2=-0.58(球面、砂目) d2=0 nd2=1
r3=∞(単ファイバコア) d3=2.7 nd3=1.80518 νd3=25.42
r4=∞ d4=0 nd4=1
r5=∞(ライトガイドファイバ束の端面)
砂目状の面における面形状のうねり:4回
うねりの振幅のPV値:10[μm]
レンズ外径:φ1
ライトガイドファイバ束の外径:φ0.9
NA:0.6
ライトガイドファイバ束のコアとコアとの間隔Pc:3μm
ライトガイドファイバ束の充填率:76.2%
ライトガイドファイバ束の断面積S0:0.636mm2
ライトガイドファイバ束の断面に占めるコア部分の断面積S1:0.393mm2
断面積の比率ΔS:S1/S0=0.618
レンズ出射端から照射面までの距離t:1.5mm
照射面上の光線高h1:2.481
ライトガイドファイバ束からの出射光の最大光線高h0:0.45
光線高比Δh:5.513
照明光学系全系の焦点距離f:0.657
砂目状の面の屈折力ψ:1.522
単ファイバの長さdL:2.7
単ファイバのコアの屈折率n:1.805
単ファイバの空気換算長dL/n:1.496
凸レンズの焦点距離/照明光学系全系の焦点距離:f凸/f=1
Pc/Ra:15
|1/f|×Pc/Ra:22.83[1/mm]
|1/f|×Pc/Ra×(1/NA):38.05[1/mm]
実施例3の照明光学系2は、物体側が平面でライトガイドファイバ束側が凸面の平凸レンズ21aと、両凸レンズ21bとで構成されている。
平凸レンズ21aの凸面r2は、球面形状に形成され、さらにその球面形状の面に砂目加工が施されて構成されている。
実施例3の照明光学系2では、レンズの曲率半径が小さく、光の屈折作用が強い面を砂目状にしている。このため、拡散効果を出しやすく広配光化しやすくなっている。また、この砂目により配光ムラを抑えながら、物体面に近い面を砂目状としたので色ムラの発生も抑えられる。
[数値データ3]
r1=∞ d1=1.3000 nd1=1.883 νd1=40.76
r2=-1.6(球面、砂目) d2=0.1000 nd2=1
r3=6.0 d3=0.7500 nd3=1.883 νd3=40.78
r4=-1.6 d4=0 nd4=1
r5=∞(ライトガイドファイバ束の端面)
砂目状の面における面形状のうねり:6回
うねりの振幅のPV値:12[μm]
レンズ外径:φ1.8
ライトガイドファイバ束の外径:φ1.6
NA:0.6
ライトガイドファイバ束のコアとコアとの間隔Pc:3μm
ライトガイドファイバ束の充填率:75%
ライトガイドファイバ束の断面積S0:2.011mm2
ライトガイドファイバ束の断面に占めるコア部分の断面積S1:1.224mm2
断面積の比率ΔS:S1/S0=0.609
レンズ出射端から照射面までの距離t:1.5mm
照射面上の光線高h1:2.866
ライトガイドファイバ束からの出射光の最大光線高h0:0.8
光線高比Δh:3.583
照明光学系全系の焦点距離f:0.943
砂目状の面の屈折力ψ:0.552
Pc/Ra:7.5
|1/f|×Pc/Ra:7.95[1/mm]
|1/f|×Pc/Ra×(1/NA):13.26[1/mm]
実施例4の照明光学系2は、物体側が平面でライトガイドファイバ束側が凸面の平凸レンズ21aと、物体側が凸面でライトガイドファイバ束側が平面の平凸レンズ21b’と、物体側が凸面でライトガイドファイバ束側が平面の平凸レンズ21Cとで構成されている。
平凸レンズ21aの凸面r2は、球面形状に形成され、さらにその球面形状の面に砂目加工が施されて構成されている。
また、平凸レンズ21Cは、単ファイバで構成されている。
さらに物体面に近い面を砂目状としたので、配光ムラや色ムラの発生を抑えることができる。
また、ライトガイドファイバ束1側に単ファイバを設けたので、ライトガイドファイバ束1の網目による配光ムラの発生が低減されており、砂目状の算術平均粗さRaは小さなものとなっている。これにより砂目の拡散による光量損失はかなり少なくすることができる。
また、凸レンズ同士は、レンズ面頂部で密着している。このため、間隔環の枠部材を不要にすることができる。
[数値データ4]
r1=∞ d1=1.11 nd1=1.88300 νd1=40.76
r2=-1.502(球面、砂目) d2=0.04 nd2=1
r3=1.203 d3=0.65 nd3=1.88300 νd3=40.76
r4=∞ d4=0 nd4=1
r5=1.262(単ファイバコア) d5=2.75 nd5=1.80518 νd5=25.42
r6=∞ d6=0 nd6=1
r7=∞(ライトガイドファイバ束の端面)
うねり:4回
うねりの振幅のPV値:8[μm]
レンズ外径:φ1.2
ライトガイドファイバ束の外径:φ1.1
NA:0.6
ライトガイドファイバ束のコアとコアとの間隔Pc:3μm
ライトガイドファイバ束の充填率:76.1%
ライトガイドファイバ束の断面積S0:0.95mm2
ライトガイドファイバ束の断面に占めるコア部分の断面積S1:0.587mm2
断面積の比率ΔS:S1/S0=0.618
レンズ出射端から照射面までの距離t:1.5mm
照射面上の光線高h1:5.106
ライトガイドファイバ束からの出射光の最大光線高h0:0.55
光線高比Δh:9.284
照明光学系全系の焦点距離f:0.610
砂目状の面の屈折力ψ:0.588
単ファイバの長さdL:2.75
単ファイバのコアの屈折率n:1.805
凸レンズの焦点距離f凸:0.767
単ファイバの空気換算長dL/n:1.524
凸レンズの焦点距離/照明光学系全系の焦点距離:f凸/f=1.257
Pc/Ra:30
|1/f|×Pc/Ra:49.18[1/mm]
|1/f|×Pc/Ra×(1/NA):81.97[1/mm]
実施例5の照明光学系2’は、物体側が平面でライトガイドファイバ束側が凹面の平凹レンズで構成されている。
平凹レンズの凹面r2は、球面形状に形成され、さらにその球面形状の面に砂目加工が施されて構成されており、広配光な照明範囲を得ることができるようになっている。
実施例5の照明光学系2’によれば、レンズ中心部から周辺部まで光線を一様に拡散させることができ、より均一な配光を得ることができる。
また、凹面に砂目を形成するようにしたので、砂目状の拡散効果により凹面の曲率半径をあまり小さくしなくて済み、レンズ加工上有利である。
[数値データ5]
r1=∞ d1=0.5 nd1=1.88300 νd1=40.76
r2=1.392(球面、砂目) d2=0.61 nd2=1
r3=∞(ライトガイドファイバ束の端面)
砂目状の面における面形状のうねり:14回
うねりの振幅のPV値:15[μm]
レンズ外径:φ3.4
ライトガイドファイバ束の外径:φ1.6
NA:0.6
ライトガイドファイバ束のコアとコアとの間隔Pc:3μm
ライトガイドファイバ束の充填率:75%
ライトガイドファイバ束の断面積S0:2.011mm2
ライトガイドファイバ束の断面に占めるコア部分の断面積S1:1.224mm2
断面積の比率ΔS:S1/S0=0.609
レンズ出射端から照射面までの距離t:1.5mm
照射面上の光線高h1:2.049
ライトガイドファイバ束からの出射光の最大光線高h0:0.8
光線高比Δh:2.561
照明光学系全系の焦点距離f:-1.576
砂目状の面の屈折力ψ:0.634
Pc/Ra:5
|1/f|×Pc/Ra:3.17[1/mm]
|1/f|×Pc/Ra×(1/NA):5.29[1/mm]
実施例6の照明光学系2は、物体側が平面でライトガイドファイバ束側が凸面の平凸レンズ21の物体側に平行平板23を配置し、この平行平板23のライトガイドファイバ束側の面r2に砂目加工を施して構成されている。
実施例6の照明光学系2によれば、実施例6の照明光学系2は、実施例1〜5の照明光学系と異なり、曲面ではなく平面を砂目状としたので、配光ムラや色ムラの発生をより抑えることができる。また、砂目の加工がしやすい。
なお、実施例6の照明光学系2において、平凸レンズ21の凸面r4を砂目状の面として構成することも可能である。
[数値データ6]
r1=∞ d1=0.3 nd1=1.88300 νd1=40.76
r2=∞(砂目) d2=0 nd2=1
r3=∞ d3=0.6 nd3=1.88300 νd3=40.76
r4=-0.7 d4=0 nd4=1
r5=∞(ライトガイドファイバ束の端面)
砂目状の面における面形状のうねり:3回
うねりの振幅のPV値:10[μm]
レンズ外径:φ1
ライトガイドファイバ束の外径:φ0.9
NA:0.6
ライトガイドファイバ束のコアとコアとの間隔Pc:3μm
ライトガイドファイバ束の充填率:76.2%
ライトガイドファイバ束の断面積S0:0.636mm2
ライトガイドファイバ束の断面に占めるコア部分の断面積S1:0.393mm2
断面積の比率ΔS:S1/S0=0.618
レンズ出射端から照射面までの距離t:1.5mm
照射面上の光線高h1:1.086
ライトガイドファイバ束からの出射光の最大光線高h0:0.45
光線高比Δh:2.413
照明光学系全系の焦点距離f:0.793
砂目状の面の屈折力ψ:0
Pc/Ra:12
|1/f|×Pc/Ra:15.13[1/mm]
|1/f|×Pc/Ra×(1/NA):25.22[1/mm]
実施例7の照明光学系2”は、ライトガイドファイバ束1の物体側に配置された平行平板で構成されている。
平行平板のライトガイドファイバ束側の面r2には、砂目加工が施されている。
実施例7の照明光学系2”も実施例6と同様に、曲面ではなく平面を砂目状としたので、配光ムラや色ムラの発生をより抑えることができ、また、砂目の加工がしやすい。
また、例えば、細径内視鏡用の照明光学系として用いるなど、照明系の配置スペースが確保しにくいような場合には、平行平板は断面形状を円形以外の半円や三日月、小判型等の外形に容易に加工できるため、内視鏡の太径化を抑えることができる。
その場合の照明光学系2”の断面形状は、ライトガイドファイバ束1の出射端面の断面形状に合わせて相似的な形状にするとよい。
[数値データ7]
r1=∞ d1=0.3 nd1=1.88300 νd1=40.76
r2=∞(砂目) d2=0 nd2=1
r3=∞(ライトガイドファイバ束の端面)
砂目状の面における面形状のうねり:3回
うねりの振幅のPV値:8[μm]
レンズ外径:φ1
ライトガイドファイバ束の外径:φ0.9
NA:0.6
ライトガイドファイバ束のコアとコアとの間隔Pc:3μm
ライトガイドファイバ束の充填率:76.2%
ライトガイドファイバ束の断面積S0:0.636mm2
ライトガイドファイバ束の断面に占めるコア部分の断面積S1:0.393mm2
断面積の比率ΔS:S1/S0=0.618
レンズ出射端から照射面までの距離t:1.5mm
照射面上の光線高h1:0.45
ライトガイドファイバ束からの出射光の最大光線高h0:0.45
光線高比Δh:1
照明光学系全系の焦点距離f:∞
砂目状の面の屈折力ψ:0
Pc/Ra:15
実施例8の照明光学系2は、基本的な照明光学系の形状、うねり回数や振幅などは実施例1と同様である。
但し、実施例8の照明光学系2では、平凸レンズの凸面r2に施された砂目の粗さが中心領域と周辺領域とで異なり、凸面r2の中心領域では算術平均粗さRaが約0.3、周辺領域では算出平均粗さRaが約0.6となっている。
そこで、実施例8の照明光学系2では、照射範囲の周辺部となるライトガイドファイバ束1の周辺部からの光線を大きく拡散させるために、この周辺光を透過させるレンズ面r2の周辺部の算術平均粗さRaを粗くしている。
なお、ここでの照射範囲の中心部及び周辺部は、ライトガイドファイバ束1の半径をrとしたとき、中心部はライトガイドファイバ束1の中心より約r/2から3r/4程度の範囲、周辺部はこの中心部を除く部分を通る光線の範囲とする。実施例8の照明光学系2では、平凸レンズの外径がφ1.5であり、その中心部を約φ0.8の範囲とし、これ以外の範囲を周辺部としている。
なお、この中心部及び周辺部の照射範囲は、ライトガイドファイバ束1の出射端から出射されるライトガイドファイバ束1の光軸と平行な光線を追跡したときに、砂目状のレンズ面r2上を通過する光線がレンズr2面上において入射する範囲として規定するとよい。
しかし、砂目により光線が拡散されるため、算術平均粗さRaの変化に不連続な箇所があっても配光特性に大きな影響はない。
なお、砂目の粗さを変えるには、加工領域ごとに砥石の回転数などの加工条件を変えればよい。
このように砂目状のレンズ面における中心領域と周辺領域との粗さを変えて加工した実施例8の照明光学系2によれば、レンズ面の中心領域での算術平均粗さRaが小さいため、中心部分の光量が上がり、明るい照明をすることができる。
[数値データ7]
中心部φ0.8の範囲内での砂目状の面の算術平均粗さRa:0.3[μm]
周辺部φ0.8〜φ1.5の範囲での砂目状の面の算術平均粗さRa:0.6[μm]
砂目状の面における面形状のうねり:5回
うねりの振幅のPV値:15[μm]
レンズ外径:φ1.5
ライトガイドファイバ束の外径:φ1.35
NA:0.6
ライトガイドファイバ束のコアとコアとの間隔Pc:3μm
ライトガイドファイバ束の充填率:75.2%
ライトガイドファイバ束の断面積S0:1.431mm2
ライトガイドファイバ束の断面に占めるコア部分の断面積S1:0.873mm2
断面積の比率ΔS:S1/S0=0.61
レンズ出射端から照射面までの距離t:1.5mm
照射面上の光線高h1:3.394
ライトガイドファイバ束からの出射光の最大光線高h0:0.675
光線高比Δh:5.03
照明光学系全系の焦点距離f:0.764
砂目状の面の屈折力ψ:1.308
Ra0.3μmのとき、
Pc/Ra:10
|1/f|×Pc/Ra:13.09[1/mm]
|1/f|×Pc/Ra×(1/NA):21.82[1/mm]
Ra0.6μmのとき、
Pc/Ra:5
|1/f|×Pc/Ra:6.54[1/mm]
|1/f|×Pc/Ra×(1/NA):10.91[1/mm]
実施例9の照明装置は、光源部10と、ライトガイドファイバ束1と、本発明にかかる上記いずれかの実施例の構成を備えた照明光学系2とで構成されている。
光源部10は、光源ランプ11と、コンデンサーレンズ12と、集光光学系14と、光学フィルタ13とを有して構成されている。
光源ランプ11からの射出光は、コンデンサーレンズ12および集光光学系14を経てライトガイドファイバ束1の入射端面に集光される。光学フィルタ13は、可視観察時に不要な赤外光や紫外光をカットするための赤外光カットフィルタや紫外光カットフィルタとして構成されており、光源ランプ11とコンデンサーレンズ12との間、及びコンデンサーレンズ12と集光光学系14との間に設けられている。
照明光学系2は、ライトガイドファイバ束1の出射端側に配置されており、ライトガイドファイバ束1からの照明光を被写体に照射する。
なお、光源ランプ11は、ハロゲンランプやキセノンランプ、水銀ランプ等の各種ランプやLEDなどの発光素子等を使用することができる。
また、光学フィルタ13は、使用する波長域に応じて、適宜特性の異なるフィルタに置き換えることができるように挿脱可能に構成されている。
例えば、赤外光を使用したい場合には赤外光カットフィルタを外せばよい。また、紫外光を使用したい場合には紫外光カットフィルタを外せばよい。また、ある特定の波長のみを取り出したい場合には、その波長のみを取り出せるように構成されたバンドパスフィルタに変更すればよい。
さらにまた、照明光学系2もライトガイドファイバ束1と一体に構成してもよいし、別体に構成してもよい。別体に構成すれば、例えば、配光特性の異なる照明光学系を用途に応じて取り替えて使い分けることができる。
実施例10の観察システムは、光源部10と、スコープ20と、プロセッサ30と、モニタ40とを有して構成されている。
スコープ20は、内部にライトガイドファイバ束を備えている。また、スコープ20は、光源部10およびプロセッサ30に接続されている。
光源部10は、図示していないが、内部に実施例7に示した光源ランプやコンデンサーレンズ、光学フィルタなどが設けられている。そして、光源ランプからの出射光を、スコープ20の内部に配置されているライトガイドファイバ束の入射端面に集光するようになっている。
図22に示すように、ライトガイドファイバ束1は、スコープ20の挿入部21の先端部まで延びており、光源部10からの光を挿入部21の先端部まで伝播するようになっている。
照明光学系2は、ライトガイドファイバ束1の出射端側に配置された例えば実施例1と同様の平凸レンズで構成されており、ライトガイドファイバ束1からの出射光を拡散して、被写体Mに照射するように構成されている。なお、照明光学系2は、実施例2〜8と同様に構成されたものを用いてもよい。
対物光学系23は、被写体Mの画像を撮像素子24上に結像するように構成されている。
撮像素子24は、例えばCCD等の固体撮像素子を用いて構成されており、結像された画像を撮像することで、電気信号化して出力する。
プロセッサ30は、撮像素子24で撮像した画像信号を信号処理する。モニタ40は、CRTモニタや液晶モニタなどを用いて構成されており、プロセッサ30で信号処理された画像情報を表示する。
同時式の場合は、スコープ20の挿入部21の先端部に設けた撮像素子24の前方に、補色モザイクカラーフィルタまたは原色モザイクカラーフィルタを備えており、各カラーフィルタを通過する光強度をもとにカラー化処理する。
面順次式の場合には、撮像素子24の前方にカラーフィルタが設けられていない。このため、光源部10においてRGBの3原色を順次照明し、各カラー画像を撮像し、それらを合成処理する。
図23の例の光源部10は、内部に光源ランプ11からの光をRGBの3原色に分離するためのRGB回転フィルタ15を備えている。RGB回転フィルタ15は、ターレット等の回転円板上の回転方向にRGBそれぞれの波長を透過する特性を有するフィルタが設けられたものであり、回転円板を回転させることにより、RGBそれぞれのフィルタに切り替わるようになっている。
なお、赤外光や紫外光を使用する場合には、使用する波長域外の光をカットするように光源部10の所定の位置に配置された光学フィルタ13を、所望の分光特性を有する光学フィルタと交換すればよい。
また、例えば、可視域の特定波長だけを透過するバンドパスフィルタなど目的用途に応じた特性を持つフィルタを、赤外光カットフィルタや紫外光カットフィルタなどのフィルタはそのままにして、或いは、赤外光カットフィルタや紫外光カットフィルタなどのフィルタを取り外して、組み込んでもよい。
また、スコープ20は、挿入部21の先端部に撮像素子24を配置したものに限定される訳ではなく、挿入部21の先端部にイメージガイドファイバを配置するとともにスコープ20の本体部に撮像素子24を配置して構成したものでもよい。
また、撮像素子24には、上述したCCDの他に、CMOSその他のさまざまな固体撮像素子が使用可能である。
実施例11の観察システムは、スコープ20として、イメージガイドファイバを用いたファイバースコープや、リレーレンズを用いた硬性鏡を構成すると共に、スコープ20の接眼部に撮像素子を内蔵したテレビカメラ31を取り付けて、実施例10と同様な機能を有する観察システムを構成している。
スコープ20は、内部に光源部10から出射される光をスコープ挿入部21の先端部に導くライトガイドファイバ束の他に、挿入部21の先端部に設けられた対物光学系を通った光を導くイメージガイドファイバと接眼光学系(図示省略)を有している。なお、イメージガイドファイバの代わりにリレーレンズを用いて硬性鏡として構成したものを用いてもよい。
また、撮像素子は、実施例10とは異なり、挿入部21の先端部ではなく、テレビカメラ31の内部に設けられている。
テレビカメラ31は、図示を省略したが、その内部にスコープ20からの観察光を撮像面に結像する集光光学系と撮像素子を有している。
なお、光源部10やスコープ20内のライトガイドファイバ束1および照明光学系2のその他の構成については、実施例10と同様である。
なお、撮像素子からモニタ40までの基本的な処理過程は、実施例10と同様である。
実施例11の観察システムにおいても、本発明の照明光学系を使用しているため照明ムラのない明るい良好な画像観察ができる。
実施例12の観察システムは、スコープ20として、イメージガイドファイバ用いたファイバースコープやリレーレンズを用いた硬性鏡を構成した、目視観察用のスコープと、光源とを組合せて構成されており、スコープ20で得られる被写体画像Mを直接目視観察することができるようになっている。
光源部10やスコープ20の基本的な構成は、実施例11の観察システムと同様である。
実施例12の観察システムによれば、本発明の照明光学系を使用しているため、人間が被写体画像を直接目視観察する場合において、照明ムラのない明るい良好な目視観察をすることができる。
図26は本発明の実施例13にかかる照明光学系2を用いた照明装置において光源としてLED素子を用いた概略構成図で、(a)はLED素子1’を1つ用いた構成例、(b)はLED素子1’を2つ用いた構成例を夫々示している。
実施例13では、照明光学系2は、実施例1と同じものを用い、LED素子1’に近接して配置されている。なお、実施例1以外の他の実施例の照明光学系を使用することができる。
LED素子1’は、図32(a)に示すように、1個設けた構成に限定されるものではなく、例えば、図32(b)に示すように、複数個設けることも可能である。特に、LED素子1’を複数個配置する場合には、発光部間に暗部が生じるので照射面に配光ムラが生じることがある。この照明ムラを低減するのに本発明の砂目状の照明光学系が非常に有効に作用する。
また、上記実施例10〜12では、観察光学系と照明光学系とが一体となった内視鏡をあげたが、観察光学系と照明光学系が別体で構成されていても構わない。
また、本発明の照明光学系のうち、レンズ構成の少ない照明光学系は、全長を短くすることができるため、内視鏡に用いた場合において先端部の長さの短縮化に大きく寄与する。
しかし、本発明の照明光学系によれば、レンズ面を砂目状態にしたので、砂目の面における光の拡散効果によりゴミの影は目立ちにくくなるという効果もある。
さらに、本発明の他の実施形態の照明光学系として、単ファイバを硝材として平凸レンズを構成するとともに、その凸面に砂目状のレンズ面を形成してもよい。
ΔS≧0.5
ΔS≧0.6
dL>1.5
Δh≧2
但し、前記光線高h0、h1は、それぞれ照明光学系透過前後の光軸に平行な光線に対する光線高である。
なお、照明光学系の出射端から照射面までの距離は1.5mmとする。
|ψ|>0.1
但し、ψは面の屈折力ψ=(n'−n)/rであり、n'は出射側の屈折率、nは入射側の屈折率、rは曲率半径である。
1×10-3<Pc/Ra<1×103
但し、Pcはライトガイドファイバ束のコアとコアとの間隔、Raは照明光学系の砂目状の粗さである。なお、LEDのような光源を複数用いる場合は、光源間の光らない部分の間隔をPcとする。
1×10-4[1/mm]<|1/f|×Pc/Ra<1×104[1/mm]
但し、Pcはライトガイドファイバ束のコアとコアとの間隔、Raは照明光学系の砂目状の粗さ、fは照明光学系の焦点距離、|1/f|は1/fの大きさである。なお、LEDのような光源を複数用いる場合は、光源間の光らない部分の間隔をPc、砂目状レンズの焦点距離は光軸近傍の形状を球面形状で近似した場合のレンズの焦点距離とする。
1×10-4[1/mm]<|1/f|×Pc/Ra×(1/NA)<1×105[1/mm]
但し、Pcはライトガイドファイバ束のコアとコアとの間隔、Raは照明光学系の砂目状の粗さ、fは照明光学系の焦点距離、|1/f|は1/fの大きさ、NAはライトガイドファイバのNAである。なお、LEDのような光源を複数用いる場合は、光源間の光らない部分の間隔をPc、砂目状レンズの焦点距離は光軸近傍の形状を球面形状で近似した場合のレンズの焦点距離、LEDのような光源の場合は、光源からの出射光の広がり角度の正弦値をNAとする。
1’ LED素子
2、2’、2” 照明光学系
21 物体側が平面でライトガイドファイバ束側が凸面の平凸レンズ
21a 物体側が平面でライトガイドファイバ束側が凸面の平凸レンズ
21b 両凸レンズ
21b’、21C 物体側が凸面でライトガイドファイバ束側が平面の平凸レンズ
22 単ファイバ
23 平行平板
4 物体面
10 光源部
11 光源ランプ
12 コンデンサーレンズ
13 光学フィルタ
14 集光光学系
20 スコープ
21 挿入部
23 対物光学系
24 撮像素子
30 プロセッサ
32 カメラコントロールユニット
40 モニタ
51 接触針
52 被検査レンズ
53 レンズヤトイ
54 観察レンズ
Claims (5)
- 光源から出射される照明光を拡散させるために配置された照明光学系において、
前記照明光学系を構成する光学素子の少なくとも一面を砂目状とし、該砂目状の面の算術平均粗さを0.05〜0.75[μm]の範囲となるように構成したことを特徴とする照明光学系。 - 前記照明光学系を構成する光学素子の砂目状の面における面形状のうねり回数が、該光学素子の直径方向に対して20回以下であることを特徴とする請求項1に記載の照明光学系。
- 前記照明光学系における光学素子の砂目状の面における面形状のうねりのPV値が50[μm]以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載の照明光学系。
- 請求項1〜3のいずれかに記載の照明光学系を用いたことを特徴とする照明装置。
- 光源からの出射光を被写体に照射するための照明装置および該被写体画像を目視観察あるいは外部表示装置に表示させて観察するための観察装置を含む観察システムにおいて、
請求項1〜3のいずれかに記載の照明光学系又は請求項4に記載の照明装置を用いたことを特徴とする観察システム。
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