JP3872852B2 - 内視鏡tv観察システム、内視鏡tv観察システムに使用される光源ユニット、及び内視鏡用小型光源ユニット - Google Patents

内視鏡tv観察システム、内視鏡tv観察システムに使用される光源ユニット、及び内視鏡用小型光源ユニット Download PDF

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    • A61B1/00163Optical arrangements
    • A61B1/00165Optical arrangements with light-conductive means, e.g. fibre optics

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、バッテリ式の電源と光源とが外付けTVカメラに内されて構成された内視鏡TV観察システム、内視鏡TV観察システムに使用される光源ユニット、及び内視鏡用小型光源ユニットに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、内視鏡を用いた観察では、観察対象物を照明するための光を供給する光源と、この光源からの光を内視鏡の先端部まで伝達するライトガイドと、このライトガイドから射出される光を観察対象物へ照射するために内視鏡の先端部に配置されている照明レンズとからなる照明システムが必要である。更に、前記光源は、キセノンランプやハロゲンランプ等の強い光が得られるランプと、このランプから射出された光をライトガイドの入射端面に効率よく集光するための集光レンズと、色光調整に用いる波長選択フィルタと、光量調節のための絞り機構等とにより構成される。しかし、このような光源には、前記ランプを点灯するための大型の電源部や前記絞り機構の駆動制御部等が備えられているために、光源装置全体としては容積が大きく重量のあるものとなっている。
【0003】
内視鏡を用いた観察の際には、前記光源装置は観察者の近傍にモニタ等と共に据え置かれて使用される。そして、内視鏡本体と光源装置とをライトガイドケーブルで結び、前記光源装置からの光を内視鏡先端部に導いている。又、内視鏡の観察視野内をムラ無く照明するために、内視鏡先端部には照明レンズが備えられている。
【0004】
ところで、内視鏡には、目視観察を目的とするファイバスコープ,硬性鏡等と、観察像をモニタ上に表示するビデオスコープとがある。最近では、観察者の疲労が少なく、1度に多くの人数での観察が可能であるため、ビデオスコープが広く用いられている。そこで、ファイバスコープや硬性鏡を用いる場合にもモニタでの観察が好ましいが、この場合には、ファイバスコープや硬性鏡に外付けTVカメラを接続することが必要になる。
【0005】
このような外付けTVカメラを用いた従来の内視鏡TV観察システムを、図25に示す。このシステムは、ライトガイドケーブル2を介して光源装置3と結ばれている内視鏡本体1と、電気信号ケーブル5を介してTVプロセッサ6と結ばれている外付けTVカメラ4とが接続されて構成されている。尚、TVプロセッサ6には観察画像を表示するモニタ7が接続されている。
【0006】
内視鏡本体1は、観察光学系と照明光学系とを有している。照明光学系は内視鏡本体1に設けられているジョイント部8から内視鏡先端部まで延びるライトガイドファイバ束とこのライトガイドファイバ束の射出側に設けられた照明レンズとにより構成されている。観察光学系は、対物レンズと、この対物レンズにより形成された像を伝達するためのイメージガイド若しくはリレーレンズと、伝達された像を観察するための接眼レンズとにより構成されている。光源装置3には、ランプと集光レンズとが備えられている。ライトガイドケーブル2はライトガイドファイバ束を内蔵しており、その入射端が光源装置3に接続され、前記集光レンズにより集められた前記ランプからの光を受けてジョイント部8に接続された射出端まで伝達する。ジョイント部8には、ライトガイドケーブル2のライトガイドと内視鏡本体1のライトガイドとを接続するためにレンズやコニカルファイバ等からなる結像光学系が備えられており、ライトガイドケーブル2のライトガイドから射出された光は、その結像光学系によって内視鏡本体1のライトガイドの入射端に所望の集光状態で入射される。
【0007】
又、外付けTVカメラ4は、内視鏡本体1の接眼部に着脱可能であって、撮影レンズと撮像素子とを内蔵しており、内視鏡本体1の接眼レンズからの光を撮影レンズで集光して撮像素子上に物体像を結像させ、その撮像素子によって物体像を電気信号に変換する。外付けカメラ4から延びる電気信号ケーブル5は、TVプロセッサ6に接続されている。TVプロセッサ6では、前記撮像素子からの信号を受けてモニタ7に表示可能な信号に変換する処理を行っている。
尚、通常、光源装置3,TVプロセッサ6及びモニタ7は1つの大きなラックに載置されており、移動させる場合にはかなり強い力で引き寄せなくてはならない。又、この中でも光源装置3が最も大きく重量がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来の内視鏡TV観察システムでは、観察対象物を照明するための強い光が得られる反面、容易に移動させることはできず、又、内視鏡本体1と光源装置3とがライトガイドケーブル2で接続されているために、観察を行う場所によってはこのライトガイドケーブル2が邪魔になる等、観察者の行動を制限し、作業性を著しく低下させるものであった。
【0009】
そこで、本発明は、上記のような従来技術の有する問題点に鑑みてなされたもので、内視鏡観察のために十分な光量の供給が可能で、且つ、観察者の作業性を向上させ得る内視鏡TV観察システム、内視鏡TV観察システムに使用される光源ユニット、及び内視鏡用小型光源ユニットを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の内視鏡TV観察システムは、挿入部と、それに続く手元側把持部とからなり、前記挿入部の先端から前記手元側把持部までの間にはライトガイドが設置され、前記手元側把持部には、前記ライトガイドの入射端面が固定されたライトガイドジョイント部と、前記挿入部の先端に配置された対物レンズと光学的に接続された接眼部が設けられている内視鏡と、前記接眼部に着脱可能に取り付けられ、結像レンズと撮像素子を備えた外付けTVカメラと、前記ライトガイドジョイント部に接続される光源部を含む内視鏡TV観察システムにおいて、前記外付けTVカメラは、更に前記光源部に電力を供給する電源を備えていることを特徴とする。
又、本発明の内視鏡TV観察システムは、挿入部と、それに続く手元側把持部とからなり、前記挿入部の先端から前記手元側把持部までの間にはライトガイドが設置され、前記手元側把持部には、前記ライトガイドの入射端面が固定されたライトガイドジョイント部と、前記挿入部の先端に配置された対物レンズと光学的に接続された接眼部が設けられている内視鏡と、前記接眼部に着脱可能に取り付けられ、結像レンズと撮像素子を備えた外付けTVカメラと、前記外付けTVカメラからの撮像信号を画像化するTVプロセッサと、前記ライトガイドジョイント部に接続される光源部を含む内視鏡TV観察システムにおいて、前記TVプロセッサは、更に前記外付けTVカメラを経由して前記光源部に電力を供給する電源を備えていることを特徴とする。
又、本発明の内視鏡TV観察システムは、視鏡と、小型の光源ユニットと、外付けTVカメラとを含む内視鏡TV観察システムにおいて、前記内視鏡は、挿入部と、それに続く手元側把持部からなり、前記挿入部の先端から前記手元側把持部までの間にはライトガイドが設置され、前記手元側把持部にはライトガイドジョイント部が設けられ、そこに前記ライトガイドの入射端面が固定され、前記手元側把持部には接眼部が設けられ、そこに前記外付けTVカメラが着脱可能に取り付けられ、前記外付けTVカメラには、撮像レンズと、撮像素子と、前記小型の光源ユニットとが配置され、前記小型の光源ユニットは、複数の小型LEDと、該複数の小型LEDから発した光を合成する合成光学系と、バッテリーと、を含むことを特徴とする。
又、本発明の内視鏡TV観察システムにおいては、前記小型の光源ユニットは、前記外付けTVカメラとは着脱可能に構成されているのが好ましい。
又、本発明の内視鏡TV観察システムに使用される光源ユニットは、挿入部と、それに続く手元側把持部とからなり、前記挿入部の先端から前記手元側把持部までの間にはライトガイドが設置され、前記手元側把持部には、前記ライトガイドの入射端面が固定されたライトガイドジョイント部と、前記挿入部の先端に配置された対物レンズと光学的に接続された接眼部が設けられている内視鏡と、前記接眼部に着脱可能に取り付けられ、結像レンズと撮像素子を備えた外付けTVカメラとを含む内視鏡TV観察システムに使用される光源ユニットにおいて、前記光源ユニットは、光源部を備えるとともに、前記ライトガイドジョイント部に接続され、前記光源部には、前記外付けTVカメラに設置された電源より電力が供給されることを特徴とする。
又、本発明の内視鏡TV観察システムに使用される小型の光源ユニットは、挿入部と、それに続く手元側把持部とからなり、前記挿入部の先端から前記手元側把持部までの間にはライトガイドが設置され、前記手元側把持部には、前記ライトガイドの入射端面が固定されたライトガイドジョイント部と、前記挿入部の先端に配置された対物レンズと光学的に接続された接眼部が設けられている内視鏡と、前記接眼部に着脱可能に取り付けられ、結像レンズと撮像素子を備えた外付けTVカメラとを含む内視鏡TV観察システムに使用される小型の光源ユニットにおいて、前記小型の光源ユニットは、赤色、緑色、青色の各波長の光を発する複数の小型LEDからなる光源部と、前記複数の小型LEDと前記ライトガイドの入射端面の間に配置された、該複数の小型LEDから発した光を合成する合成光学系と、該光源部に電力を供給するバッテリーを備えるとともに、前記外付けTVカメラに着脱自在に設置されることを特徴とする。
又、本発明の内視鏡TV観察システムに使用される光源ユニットは、挿入部と、それに続く手元側把持部とからなり、前記挿入部の先端から前記手元側把持部までの間にはライトガイドが設置され、前記手元側把持部には、前記ライトガイドの入射端面が固定されたライトガイドジョイント部と、前記挿入部の先端に配置された対物レンズと光学的に接続された接眼部が設けられている内視鏡と、前記接眼部に着脱可能に取り付けられ、結像レンズと撮像素子を備えた外付けTVカメラと、前記外付けカメラからの撮像信号を画像化するTVプロセッサとを含む内視鏡TV観察システムに使用される光源ユニットにおいて、前記光源ユニットは、光源部を備えるとともに、前記ライトガイドジョイント部に接続され、前記光源部には、前記TVプロセッサに設置された電源より前記外付けTVカメラを経由して電力が供給されることを特徴とする。
又、本発明の内視鏡TV観察システムに使用される光源ユニットにおいては、前記光源部は、赤色、緑色、青色の各波長の光を発する複数の発光素子を備え、前記発光素子と前記ライトガイドの入射端面の間には、前記発光素子から発した光を合成する合成光学系が配置されているのが好ましい。
又、本発明の内視鏡TV観察システムに使用される光源ユニットにおいては、前記複数の発光素子の発光量を所望の割合に設定して合成される光の色光調整を行うか、又は前記複数の発光素子を順次発光させるようにそれぞれの発光素子に負荷する電流が調整されるのが好ましい。
又、本発明の内視鏡TV観察システムに使用される小型の光源ユニットにおいては、前記複数の小型LEDの発光量を所望の割合に設定して合成される光の色光調整を行うか、又は前記複数の小型LEDを順次発光させるようにそれぞれの小型LEDに負荷する電流が調整されるのが好ましい。
又、本発明の内視鏡用小型光源ユニットは、複数の小型LEDと、合成光学系と、バッテリーとを含む内視鏡用小型光源ユニットにおいて、前記合成光学系は、前記各小型LEDから発した光を合成し、前記各小型LEDは、前記合成光学系の入射面に対面配置され、前記各小型LEDは、スペクトル幅の狭い、赤色、緑色、青色の各波長の単色光を自ら発光し、前記小型光源ユニットは、内視鏡の手元側把持部に設けられた接眼部に着脱可能に取り付けられる外付けTVカメラに配置されることを特徴とする。
又、本発明の内視鏡用小型光源ユニットにおいては、前記小型光源ユニットは、前記外付けTVカメラに着脱自在に構成されているのが好ましい。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明による内視鏡TV観察システムでは、前述のように、光源とこの光源に電力を供給するためのバッテリ式の電源とが外付けTVカメラに内蔵されているため、システム系の移動が容易であるうえ、内視鏡本体と光源とを接続する長いライトガイドケーブルが不要になり、観察者の作業性を大幅に向上させることができる。
更に、前記光源を発光スペクトル幅の狭い小型の発光素子によって構成することにより、比較的小電力で多くの光量を得ることができ、又、発光スペクトルの異なる発光素子を組み合わせて用いることにより、従来のシステムにおいて色光を調節するために用いられていた波長選択フィルタが不要となる。この結果、光源部分がより軽量,コンパクトになり、製造コストの大幅な低減を図ることができる。
【0012】
以下、図示した実施例に基づき本発明を詳細に説明する。尚、図25に示した従来例に用いられている部材と同一のものには同符号を付している。また、第3実施例は参考例である。
【0013】
第1実施例
図1は、本実施例にかかる内視鏡TV観察システムの概略構成を示す図である。本実施例の内視鏡TV観察システムは、内視鏡本体1の接眼部に外付けTVカメラ10が接続されて構成される。内視鏡本体1は図25に基づき説明した従来システムにおいて使用されているものと同様のものである。
【0014】
外付けTVカメラ10には、充電式の電源が備えられている光源部11と、従来システムに使用されているものと同様の撮影レンズ,撮像素子及び撮像素子に関連する回路基板等が備えられているTVカメラ機能部12とが設けられており、内視鏡本体1で捉えられた物体像がTVカメラ機能部12において電気信号に変換された後、電気信号ケーブルにより図示しないTVプロセッサに送信され、従来システムと同様にモニタでの観察ができるようになっている。更に、光源部11は集光光学系を備えており、光源部11から発せられた光は、ライトガイドケーブル13により内視鏡本体1に設けられているジョイント部8まで導かれるようになっている。このライトガイドケーブル13は全長がごく短くなっているため、光源部11から内視鏡本体1へ導かれる光量のロスが殆どなく、内視鏡観察に十分な光量が得られると共に、観察者の作業性を低下させることもない。更に、ライトガイドケーブル13は、従来のシステムに用いられていたものを短く構成したものを使用することができるため、従来のシステムに対して互換性を保持している。又、ライトガイドケーブル13は、ジョイント部8及び光源部11との着脱が可能になっている。従って、例えば、観察者が作業性よりも多量の光量を得ることを重視する場合には、ライトガイドケーブル13をジョイント部8及び光源部11から取り外し、従来の据置型大光量光源とジョイント部8とを長いライトガイドケーブルを用いて接続することによって可能となる。
尚、光源部11に備えられている電源は充電式のものの他に交換式のものも使用できる。
【0015】
又、本実施例の内視鏡TV観察システムでは、前述のように、外付けTVカメラ10が電気信号ケーブルを介してTVプロセッサと接続さているため、システム系を全く自由に移動させることができるわけではないが、外付けTVカメラ10に電源を備えた光源部11を組み込むことによって外部に大きな電源が不要となるため、比較的軽いTVプロセッサとモニタを載置した台をこの内視鏡本体1と接続された外付けTVカメラ10と一緒に引っ張るだけで比較的自由に移動させることができる。
【0016】
本実施例のシステムでは、光源部11は発光スペクトル幅の狭い小型の発光素子が組み合わされて構成されている。例えば、赤,緑,青色の波長の光を各々発光するLED等の素子を用いて光源部11を構成する場合、各々の素子に負荷する電流を調整することにより、各素子の発光量を所望の割合に設定して色光調節を行ったり、赤,緑,青色光を時間差的に発光させることによって、面順次式の光源を実現することができる。尚、かかる発光素子は、アレイ状に配列して用いてもよい。
このような発光素子を備えた光源部11に搭載される集光光学系の構成例を図2乃至図5に示す。
【0017】
図2(a)は2つの直角プリズムが貼り合わされてキューブ状に形成されたプリズムを用いて光源部11の集光光学系を構成した例を示す図である。2つのプリズム20a,20bが張り合わされる面にはバンドパスコーティングが施されている。このコーティング膜の分光特性は図2(b)に示すように、青色光を透過し、赤色及び緑色光を反射するものである。そして、プリズム20aのα面に対向して青色発光素子Bが、プリズム20bのβ面に対向して赤色発光素子R及び緑色発光素子Gが夫々配置されている。青色発光素子Bからの光はプリズム20aのα面から入射し、コーティング膜を透過して、プリズム20bのγ面から射出される。赤色発光素子R及び緑色発光素子Gからの光はプリズム20bのβ面から入射し、コーティング膜で反射されて、プリズム20bのγ面から射出される。このとき、青、赤,緑色の3色光はプリズム20bにおいて合成され、プリズム20bから射出されるときは白色光となる。
尚、ここに示したコーティング膜の透過波長は青色光、反射波長は赤色及び緑色光となっているが、透過波長域,反射波長域は夫々必要に応じて任意に設定することができる。
【0018】
図3は、TVカメラに用いられている3色分解プリズムと同様のプリズムを用いて光源部11の集光光学系を構成した例を示している。図のように、プリズム21は3つの境界面S1 ,S2 ,S3 を有している。そして、プリズム21の各入射面に対向して、赤色発光素子R,緑色発光素子G及び青色発光素子Bが夫々配置されている。又、境界面S1 はダイクロイックミラーとなっており、赤色光のみを反射し他の色の光は透過し得るようになっている。又、境界面S2 ,S3 は全反射面になっている。従って、緑色発光素子Gからの光は何れの境界面でも反射されることなくプリズム21から射出される。赤色発光素子Rからの光は境界面S2 で全反射された後赤色光のみ反射する境界面S1 で反射され、境界面S2 を透過してプリズム21から射出される。青色発光素子Bからの光は、境界面S3 で全反射された後更に境界面S2 で全反射され、プリズム21から射出される。このとき、赤色発光素子R及び緑色発光素子Gから発せられる光の分光スペクトルと境界面S1 との分光反射率とが異なっていれば、その差分がロスとなる。即ち、例えば、赤色発光素子Rからの光が境界面S1 で反射される波長成分以外の成分を含んでいれば、その分は境界面S1 を透過して失われるので、この分がロスとなるのである。
従って、このプリズム21により光源部11の集光光学系を構成する場合に、前記各発光素子から発せられる光の分光スペクトルと境界面S1 の分光反射率とを一致させることにより、このプリズム21から射出される3色光をロスのない状態の混合光とすることができる。
【0019】
図4は、光を拡散させる作用を有するすりガラス等のごく薄い平面板22を用いて光源部11の集光光学系を構成した例を示す図である。この集光光学系は、発光素子からの光を直接ライトガイドへ照射して光を混合させるようにしたものである。平面板22により構成された集光光学系を光源部11に備える場合には、各発光素子R,G,Bは自らの光が平面板22に効率よく入射し得るように配置される。この場合、平面板22の直後にライトガイドの端面が位置するように構成すると光量のロスを抑制することができるため、前記ライトガイドケーブル側のライトガイド端面の保護ガラスとして平面板22を配置するとより効果的である。即ち、このような拡散作用を有する平面板22は入射光を四方八方に散乱させる作用を有しているため、板に対する光の入射方向にかかわらず、板の射出側では3つの発光素子からの光がほぼ均等に混合される。そして、これをライトガイドで受けることになる。このとき、平面板22からの射出光は四方八方に分散されるので、板とライトガイドとの間隔が離れすぎると板からの射出光が大きく広がってしまって、ライトガイドに入射できない光が増えるので、板とライトガイドとはなるべく近づけて配置することが好ましい。
又、平面板22の表面に細かい溝パターンをエッチング等の手法により刻んで、光の回折効果を利用した拡散作用を備えてもよい。
このように平面板22を用いれば、発光素子のレイアウトの自由度が大きく、光源部11をコンパクトに構成することができる。
【0020】
図5(a)は回折型光学素子DOE(Diffractive Optics Element)を用いて光源部11の集光光学系を構成した例を示す図である。光源部11に備えられる光源15としては、夫々発光スペクトルの異なる複数の発光素子(赤色発光素子R,緑色発光素子G及び青色発光素子B)を略球面形状の基板15a上に同心円のアレイ状に配列したものを用いた。光源15から射出された光は、光源15側に回折面を向けて配置されたDOEに入射するようになっている。
DOEとは、ガラス若しくはプラスチック等からなる基板の表面に図6(a)に示すような断面形状が鋸状になるように加工された光学素子のことである。実際には、完全に鋸状に加工することは困難であり、図6(b)に示すように、エッチングにより階段状にして近似させ回折面を形成している。このような回折型光学素子はピッチdを自由に変化させることによって、様々な作用を備えることが可能である。本実施例に用いられるDOEは、図7(a)に示すように、入射光を混合する作用を有するものである。
【0021】
又、一般の光学レンズに入射した光線はスネルの法則に従って屈折するが、DOEに入射した光線は回折の法則に従って屈折することになる。即ち、図7(b)に示すように、波長の短い光線よりも波長の長い光線の方が屈折角が大きくなる。このため、本実施例に用いる光源15は、赤色,緑色,青色の光を個別に発光する発光素子(LED)を略球面形状の基板15a上に同心円状に配列した。このとき、DOEに対して最も光線の入射角が大きくなる基板15aの外環部には波長の長い赤色光を発光する赤色発光素子Rを配置し、それよりも波長の短い緑色光を発光する緑色発光素子G及び青色光を発光する青色発光素子Bは、DOEへの光の入射角がより小さくなる基板15aの中環部,内環部に夫々配置するようにした。このように、DOEで発生する色収差を考慮してこれらを補正するように発光素子を配置したので、3色の光線をムラなく混合することができる。又、DOEはごく薄い平面ガラス基板状に容易に回折面を形成することができるので、光源光学系を非常にコンパクトに構成することが可能である。
【0022】
図5(b)は、DOEを含んだ光源光学系を内視鏡の先端部に配置した例を示す図である。内視鏡の先端部は、細長の空間の中に照明光学系をはじめ対物光学系,電子撮像部及び鉗子口等が既に設けられているため、これらの他に新たに光源光学系を設けることは内視鏡の先端部の太径化を招く原因となる。そこで、本実施例では、照明光学系の直前にごく薄いガラス基板に回折面を形成したDOEを光源光学系として配置し、本来照明光学系が占める空間の中に光源光学系を共存させたことで内視鏡先端部を従来どおり細径のまま光源を内視鏡先端部に配置することを可能にした。このとき、赤色,緑色,青色の光を夫々発光する赤色発光素子R,緑色発光素子G及び青色発光素子Bは、照明光学系及び光源光学系の光軸方向に相互に位置をずらして配置される。このように配置することは、細長のごく限られた空間を無理なく利用するためには非常に有効である。又、DOEで発生する色収差を補正するために波長の長い光を発生する発光素子ほど、DOEに対する傾き角を大きくして配置した。
【0023】
DOEを通過した光は光軸に対して略平行な光束となるが、照明光学系により発散され観察対象物に向けて照射されるため、観察視野の中心から周辺部に至るまで明るい像を得ることが可能になる。尚、DOEは光を発散させる作用を備えることもできるため、照明光学系として前記光を発散させるタイプのDOEを用いれば、光源から照明光学系までを更にコンパクトに構成することが可能になる。
【0024】
尚、光源部11には、白色光を発する発光素子や、小型のランプを用いてもよく、この場合、各々の光源の発光量を調整することにより、所望の光量を得ることができる。しかし、キセノンランプ等は観察に用いる光(可視光)以外に、赤外域,紫外域等広い波長域に亘る発光スペクトルを有しているため、観察に不要な光も発生されることになり、この分だけ消費電力が増え無駄である。よって、電力の使用効率を考慮すれば、必要な光線のみを発生する発光スペクトル幅の狭い光源を用いることが好ましい。
【0025】
更に、本実施例の内視鏡TV観察システムにおいて、電源が備えられた光源部11をユニット化し、外付けTVカメラ10との着脱ができるように構成することも可能である。この場合、複数の外付けTVカメラに対して光源部11を共通に用いることが可能となる。又、外付けTVカメラの機能のみを利用したい場合には、光源11を取外して使用することも可能である。更に、光源部11がユニット化されていれば、光源部11を取外して据置型大光量光源に収納し、据置型大光量光源の補助光源としても使用することができる。
このように、光源部11をユニット化して構成すれば、必要に応じて外付けTVカメラ10から取り外すことができ、補助光源としても使用可能であるため、優れた汎用性を備えることができる。又、前記据置型大光量光源内に収納して用いる場合には、光源部11に備えられた電源への充電が常時行われるようにすることで、電源切れを防止し、安定した内視鏡観察が可能になる。
【0026】
第2実施例
図8は本実施例にかかる内視鏡TV観察システムの概略構成を示す図である。本実施例のシステムでは、電源30と光源部31とが別体に構成されている。電源30は外付けTVカメラ10内に設けられ、光源部31は内視鏡本体1のジョイント部8に接続されている。この光源部31は図2乃至5の何れかに示された集光光学系を備えて構成されている。又、電源30からの電力は電源ケーブル32を介して光源31に供給されるようになっている。尚、この他の構成は第1実施例と同様である。
このような構成では、ライトガイドケーブルが不要となり、光源31から発せられた光が内視鏡本体1に至るまでに光量のロスを生じることがないため、内視鏡の照明光の照度が低下するのを完全に防止することができる。又、比較的長いライトガイドケーブルが使用されていた従来のシステムでは、ライトガイドケーブルの構成上必要以上に折り曲げられたりする等の負荷が加わると、内部のファイバ繊維が断裂して光を伝送することができなくなってしまうため、長い間使用した場合の伝送光量の低下は避けられなかったが、本実施例のシステムによればこのようなことはない。
【0027】
第3実施例
図9は本実施例の内視鏡TV観察システムの概略構成を示す図である。本実施例の内視鏡TV観察システムでも、電源30と光源部31とは別体に構成されている。光源部31は外付けTVカメラ10内に設けられ、図2乃至5の何れかに示された集光光学系を備えて構成されている。又、電源30は外付けTVカメラ10からの電気信号を画像化するTVプロセッサ6内に設けられている。更に、電源コードは、外付けTVカメラ10とTVプロセッサ6とを接続する電気信号ケーブル5内に収納され、これにより電源30と光源部31とが接続されている。光源部31と内視鏡本体1のジョイント部8とは第1実施例に示されたものと同様にごく短いライトガイドケーブル14によって接続されている。
このように構成された本実施例のシステムでは、比較的容積が大きく重量のある電源30をTVプロセッサ6内に収納したため、外付けTVカメラ10を軽量,コンパクトに構成することができる。
【0028】
第4実施例
図10は本実施例の内視鏡TV観察システムの概略構成を示す図である。本実施例のシステムでも、電源30と光源部31とは別体に構成されている。そして、電源30は、第3実施例と同様に、TVプロセッサ6内に設けられており、光源部31は、図2乃至図5の何れかに示された集光光学系を備えて構成され、内視鏡本体1のジョイント部8に接続されている。又、外付けTVカメラ10内には電源ジョイント部33が設けられ、この電源ジョイント部33とTVプロセッサ6内の電源30とは電気信号ケーブル5に収納された電源ケーブルによって接続されている。更に、光源部31は電源ジョイント部33と電源ケーブル32を介して接続され、電力の供給を受ける。
従って、本実施例のシステムでも、ライトガイドケーブルを用いる必要がないため、光源部31からの光の伝送ロスを生じることはなく、而も、外付けTVカメラ10を殆ど従来の構造から変更することなく使用することができるため、コスト的にも有利である。
【0029】
第5実施例
図11は本実施例にかかる内視鏡TV観察システムの内視鏡本体の概略構成を示す図である。
一般に、外光の届かない人体内部やパイプ等の隔壁で覆われた物体内部を観察する内視鏡観察装置には、光を供給するため内視鏡照明系が組み込まれている。この内視鏡照明系は、観察対象物を照明するための光を供給する光源と、この光源からの光を内視鏡先端部まで伝達する光伝送部と、内視鏡先端部に観察対象物と対向するように配置され観察視野内を中心部から周辺部に至るまで明るく照明する照明レンズ系とにより構成されている。内視鏡を用いた観察の際には、光源装置と観察者の近傍にモニタ等と共に据え置き、内視鏡本体から延長されたライトガイドケーブル若しくは内視鏡本体とは分離されたライトガイドケーブルを使用して、内視鏡本体と光源装置とを結び、内視鏡先端部まで光を導いている。
【0030】
ところで、内視鏡本体には、観察部位へ挿入される部分が自在に湾曲可能な軟性鏡と湾曲不可能な硬性鏡との2種類がある。そのどちらにおいても、観察部位への挿入性の向上や低侵襲性を実現するために、観察部位へ挿入される部分の更なる細径化が図られている。よって、この細径化された部分において、照明システムが占有できる空間は非常に限定されたものとなる。その対策としては、ライトガイドの占める割合を従来の同種の内視鏡よりも大幅に削減する必要がある。しかし、ライトガイドの割合を削減することは、観察対象物を照明するのに十分な光量を光源から内視鏡先端部まで導くことに支障をきたし、観察視野内を明るく照明することは困難になる。又、内視鏡先端部の細径化によって照明レンズ系を配置することも困難になる。
【0031】
かかる不具合を解決する手段としては、内視鏡先端の周辺部のライトガイド光の出射端をリング状に構成することで、照明レンズ系を用いずに照明配光を確保する方法が知られているが、この方法のみでは観察に十分な配光を得ることができない。これは、内視鏡に用いられるライトガイドの開口角(ω)が20〜40°と比較的狭いのに対して、内視鏡の観察視野角(2θ)が80〜140°もあることによる。内視鏡の観察では、まず、観察範囲全域をみて特定の観察部位を定め、その後に特定の観察部位に内視鏡先端部を接近させて細かい観察を行うのが一般的であるが、特に、観察範囲全域を見渡す際に照明光量及び配光の不足が顕著となる。
【0032】
本実施例では上記のような問題点に鑑み、内視鏡の先端及び挿入部を細径に構成でき、而も観察視野内の照度を十分に確保できる内視鏡TV観察システムを提供するものである。
図12は従来の内視鏡TV観察システムに使用されている照明系の光伝送部の構成を示す図であるが、複数のファイバ素線を束ねてその両端面を接着,加工したライトガイドファイババンドル(以下、LGバンドルと称する)が用いられている。内視鏡の先端部が細径化され、内視鏡先端部に配置されるLGバンドルを構成するファイバ素線の量が削減されると、これに伴って、内視鏡の構造的に細径化を図る必要のない操作部やライトガイドケーブルに配置されるLGバンドルまでもファイバ素線の量が減少してしまうことになる。
そこで、本実施例において用いられる照明系では、光伝送部を光源側の光入射端面から内視鏡先端部の光射出面までの間の任意の位置Pで2つの部分に分割し、各々の部分に最適な光伝送体を配置することで内視鏡の細径化に伴う照明光量及び配光不足を解消している。
【0033】
図13(a)〜(d)に本実施例の内視鏡TV観察システムに採用される内視鏡照明系の光伝送部の構成を示す。図11に示された内視鏡本体において、光源側の光入射面から任意点Pまでの間の光伝送部をα、任意点Pからの内視鏡先端部の光射出端面までの光伝送部をβとする。図13(a)に示された光伝送部は、従来のLGバンドルに代えて単ファイバーが用いられており、光伝送部αでは光入射端面から任意点Pまでの間における光の入射端面と平行な断面の断面積Φn が線型的若しくは非線型的な規則に従って減少していくように形成され、光伝送部βでは任意点Pから光出射端面までの間で光出射端面と平行な断面の断面積Φn ’が一律に等しくなるように形成されている。
【0034】
ここで、光源からの光を受光する光入射端面に着目する。図14(a)に従来の内視鏡に用いられるLGバンドルの光源と対向する側の摸式図を示す。一般に、大きさをもった発光体から射出された光を集光光学系でLGバンドルの端面に集光させても1点には集光せずに広がりをもつため、光を多く取り込むためには、LGバンドルの入射端面積をできるだけ大きくすることが望ましい。又、LGバンドルは複数のファイバ素線を接着剤で固着させているため、光入射端面では図14(b)に示すように、ファイバの素線と素線との間に接着剤が隙間なく充填された状態になる。光入射端面に入射する光のうち、接着剤の部分に当たった光は反射されるか接着材に吸収されてしまい、伝送されることはない。従って、入射端面積のうち接着剤の占める割合だけ光量のロスが生じることになる。この光量ロスを改善するためには、光入射端面から接着剤等によって光が通らない部分をできるだけ削減すことが望ましい。
【0035】
本実施例では、これらの点を考慮して、LGハンドルに代えて単ファイバを用い、光伝送部αの範囲においては、光入射端面の面積Φ1 が最も大きくなるように形成されている。これによって、光入射端面で取り込める光量は従来のLGバンドルと比較して大幅に増加する。又、LGバンドルを構成するファイバ素線に入射した光は内視鏡の先端部へ伝送されるまでに、ファイバー側面との間で何度も反射を繰り返し、その度に光量ロスが生じるが、本実施例のように単ファイバを用いることで、ファイバ側面との間の光の反射回数を大幅に低減させ、光量ロスを抑制することが可能になる。
更に、本実施例に用いられる光伝送部は、光入射端面から任意点Pに向かって断面積を徐々に減少させ、単ファイバを略テーパ状に形成している。よって、光入射端面に入射した光は光伝送部αの領域内で全反射を繰り返すことにより、光入射端面に入射したときよりも単ファイバの光軸に対して角度をもつようになり、光出射端面から出射する光の配光分布を向上させることができる。
【0036】
光伝送部βの領域においては、内視鏡の先端部の細径化に対応させて単ファイバを極細に形成した。このように単ファイバを極細に形成することで、単ファイバに可撓性を備えることができるので、先端部の湾曲を必要とする内視鏡の光伝送部にも用いることができる。
尚、光入射端面の面積をΦ1 ,光出射端面の面積をΦ2 とすれば、本実施例において用いられる単ファイバは、
Φ1 >Φ2
の関係を満足していることが必要である。
【0037】
又、人体の中でも消化器や気管支等の湾曲部の多い箇所を観察する医療用内視鏡や複雑な細管の内部を観察する工業用の内視鏡では、少なくとも観察部位に挿入する部分には十分な可撓性を備えることが必要となる。前述のLGバンドルと単ファイバとを比較した場合、光の伝送効率の面では、単ファイバの方が大変有利であるが、可撓性の面ではLGバンドルの方がはるかに優れている。そこで、少なくとも十分な可撓性が必要とされる部分に配置される光伝送部には優れた可撓性を有するLGバンドルを使用して、従来のものよりも大幅に光の伝送能力を向上させることも本実施例の目的の一つである。
【0038】
この目的を達成するために形成されたのが図13(b)に示す光伝送部である。この光伝送部は、任意点Pによって、あまり可撓性が必要でない光伝送部αを少なくとも観察部位に挿入する部分のように十分な可撓性をもたせる必要がある光伝送部βと分割し、光伝送部αの領域ではLGバンドルに熱を負荷することでファイバ素線同士を融着させ、略単ファイバ形状に構成している。このように構成することによって、光入射端面での光の取り込み効率と光伝送部αの領域内での光の伝送効率を向上させることができる。光伝送部βの領域では可撓性を優先させるためにLGバンドルを用いているため、複雑な湾曲形状を呈する観察部位に対して良好な挿入性を得ることができ、而も内視鏡での観察部位を明るく照明することが可能になる。又、図示しないが、図13(a)に示した光伝送部と同様に、光入射端面積を光射出端面積より大きく構成し、光入射端面から任意点Pまでの融着部分を略テーパ状に構成すれば、更に明るく広配光域を有する内視鏡TV観察システムの光伝送部を実現できる。
【0039】
尚、このとき、光伝送部αの領域の融着ファイバ部分を1本のファイバ素線とみなすと、図13(b)に示す光伝送部において、光伝送部αのファイバ素線数n1 と光伝送部βのファイバ素線数n2 との間に、
1 <n2
の関係が成立する。
【0040】
図13(c)に示す光伝送部は、同図(b)に示した構成において、光伝送部α,βを構成する光伝送体を別体として構成したものである。この光伝送部は、光伝送部αの領域は単ファイバロッドレンズで構成し、光伝送部βの領域を細長のLGバンドルによって構成している。
ここで、光伝送部αの領域で許容される以上の曲げ負荷がかかり、光伝送部αを構成している光伝送体が破損してしまった場合を考える。この場合、光伝送体の交換が必要となるが、その際、図13(b)に示した光伝送部では破損した光伝送部αの領域に加えて破損していない光伝送部βの領域も同時に交換する必要がある。これに比べ、図13(c)に示した光伝送部では、光伝送部αの領域を構成する光伝送体のみを交換すればよく、メンテナンス性に優れている。
尚、図示しないが、光伝送部αを構成する光伝送体と光伝送部βを構成する光伝送体の間に、光伝送部α側からの光を光伝送部β側へ集光する集光光学系を設ければ、光伝送体の分割部分での光の接続効率を向上させることが可能なため、より良好な内視鏡TV観察システムにおける光伝送体を実現することができる。
【0041】
図13(d)に示す光伝送体は、光伝送部α,βの双方をLGバンドルで構成する場合にも、観察に十分な光量を提供可能とした例を示すものである。
光伝送部αを構成するLGバンドルは光源からの光をできるだけ多く任意の分割点Pまで伝送することを目的としているため、可能な限りファイバ素線を束ねて太長に形成される。一方、光伝達部βを構成するLGバンドルは内視鏡先端部の細径化に対応させて、光伝送部αを構成するLGバンドルよりもファイバ素線の数を減らして細長に形成される(以下、夫々光伝送部α,βを構成するLGバンドルを単にLGバンドルa1 ,b1 と略称する)。従って、LGバンドルa1 の光出射端面積Φ3 とLGバンドルb1 の光入射端面積Φ4 との関係は、
Φ3 >Φ4
となり、LGバンドルa1 によって伝送された光をLGバンドルb1 に入射させる際に大きな光量ロスを生じてしまう。この対策としては、LGバンドルa1 とb1 の間に集光光学系を設け、LGバンドルa1 によって伝送された光を効率よくLGバンドルb1 側に入射させるようにしている。又、集光光学系によって集光された光はLGバンドルb1 の光入射端面に対して大きな入射角度を保持したまま入射することになる。
【0042】
図15に図13(d)に示された光伝送部の分割部の拡大図を示す。いま、LGバンドルa1 の光出射端面からの出射光のうち、出射角が最も大きい光線が集光光学系で集光されてLGバンドルb1 の光入射端面に入射する場合を考える。このとき、LGバンドルa1 からの光線の出射角θ1 とLGバンドルb1 への光線の入射角θ2 との関係は、集光光学系の集光作用により、
θ1 <θ2
となる。又、LGバンドルb1 がこの光線を光入射端面から取り込んで内視鏡の先端部まで伝送するためには、少なくともLGバンドルb1 の開口角NA2 をθ2 以上とする必要がある。一方、LGバンドルa1 の開口角NA1 はθ1 であれば十分である。よって、光線を内視鏡先端部まで伝送する際の光量ロスを抑制するためには、LGバンドルa1 の開口角NA1 とLGバンドルb1 の開口角NA2 とは、少なくとも、
NA1 <NA2
の関係を満足していることが好ましい。
【0043】
LGバンドルa1 の開口角をLGバンドルb1 の開口角NA2 と等しくしても良い。この場合でも、LGバンドルa1 とLGバンドルb1 との間に配置される集光光学系の集光作用によって、LGバンドルa1 からの光線の出射角θ1 よりもLGバンドルb1 への光線の入射角θ2 の方が大きくなることを考慮して、光源からの光をLGバンドルa1 に集光させる光源光学系の集光角度を決める必要がある。即ち、LGバンドル間に配置される集光光学系は、LGバンドルb1 への光線の入射角θ2 がLGバンドルb1 の開口角NA2 にほぼ等しくなるように形成し、光源光学系は、光学系で集光される光線の角度分布のうち、前記出射角θ1 以内の集光角度を有する光線で占められる割合が少なくとも2/3以上になるように考慮して形成する。
【0044】
このように、各集光光学系の集光角度と光伝送体のもつ開口角の関係を考慮して、光源から内視鏡先端部までを1つのつながりをもった系とみなして、光量ロスを抑制することで、観察に十分な照明光量と配光を供給する照明システムの構築が可能となる。したがって、光伝送部α,βの双方をLGバンドルで構成する場合でも、LGバンドルa1 の開口角NA1 とLGバンドルb1 の開口角NA2 の関係が、
NA1 ≦NA2
を満足するように構成すれば良い。尚、図示ないが、LGバンドルa1 ,b1 の光入射端面近傍を図13(b)に示したように融着して単ファイバの如くに成し、前記光入射端面でのコア部分の占有率が80%以上となるように構成すれば、各々の光入射端面での光の取り組み効率を更に向上させることができる。
【0045】
また、前記LGバンドルa1 の光入射端面でのコア部分の占有率が80%以上となるように構成し、光の取り組み効率と伝送効率を向上させた別の例を以下に説明する。
一般的な内視鏡のLGバンドルに用いられるファイバ素線は、繊維径が0.02〜0.05mmである。例えば繊維径0.03mmのファイバ素線を例にとると、コア径は0.025〜0.028mmであり、コア占有率は約69〜87%になる。ところが、前記のファイバ素線をLGバンドルとして加工した場合には、LGバンドルの光入射端面に対するコアの占有率は50〜70%に低下する。これは、前記光入射端面に占めるコア部以外の部分、すなわち、クラッド部及び素線と素線との間にできる隙間部分の割合が高いからに他ならない。また、LGバンドルに入射した光は、コア部とクラッド部の境界で全反射を繰返してLGバンドルの出射端まで伝送されるが、全反射を繰り返していくうちに光が散乱されたり吸収されて光量が減衰するため、できるだけ全反射回数を少なくするLGバンドルの構成が好ましい。そこで、本実施例では、ファイバ素線のコア径を0.1mm以上としてコア部の面積を拡張し、従来用いられているものよりもコア占有率を高めたファイバ素線をLGバンドルとして加工し、前記LGバンドルa1 として使用した。このとき、ファイバ素線状態でのコア占有率は、92%以上に高めることができ、LGバンドルの光入射端面に対する占有率も80%以上とすることができる。また、コア径を大きくすることで、光伝送時の全反射回数を従来のものと比べて大幅に少なくすることができる。
【0046】
このように、前記LGバンドルa1 のような余り大きな曲げ負荷がかからず太長に形成することができる光伝送部に対しては、ファイバ素線のコア径を0.1mm以上としたLGバンドルを用いることで、従来のものよりも光の取り込み効率と伝送効率を向上させた内視鏡照明システムを構築することができる。
また、下水管などの太くて長いパイプの内壁を検査したり災害時に瓦礫の下に広がった空間に挿入して閉じ込められた人間を捜索する等の目的で使用する内視鏡にあっては、内視鏡先端挿入部の細径化は必要無く、むしろ入射端から出射端までの光伝送部を比較的太く長尺に形成して、できるだけ遠方まで大光量を伝送することが課題となる。この場合は、光伝送部を2つ以上に分割する必要は無く、上記ファイバ素線のコア径を0.1mm以上としたLGバンドルをそのまま用いれば良い。また、LGバンドルを長尺化する場合には、伝送損失特性が50dB/km以下のファイバ素線を用いてLGバンドルを構成することが望ましい。上記特性をもつ10mのLGバンドルを用いて光を伝送する場合、LGバンドルへ入射した光量のおよそ90%を出射側で受け取ることができるという従来のこの種の内視鏡の照明に比べて非常に明るい照明を実現することができる。
【0047】
第6実施例
図16は本実施例にかかる内視鏡TV観察システムの内視鏡本体の概略構成を示す図である。本実施例のシステムには、内視鏡本体とライトガイドケーブルとが分離可能であって、観察を行う際にはライトガイドケーブルを内視鏡本体に設けられた接続部に接続して光源からの光を内視鏡先端部まで導いて照明を行う内視鏡照明系が備えられている。又、本実施例のシステムでは、ライトガイドケーブルを用いずに前記接続部に小型の光源装置を直接取付けて内視鏡先端部へ光を供給し照明を行う内視鏡照明系において、前記内視鏡本体に配置されている光伝送部に改良を加えることにより、従来のこの種の内視鏡よりも内視鏡先端部を細径化し、而も明るい照明を行うことを可能にしている。
【0048】
内視鏡はその構造上、内視鏡先端部をはじめとしてできる限り細く形成されることが望ましい部分と、内視鏡の把持部や操作部のように、把持,操作のし易さを優先させて体積的に余裕をもって形成される部分との2つに分かれる。そこで、前者と後者との境界近傍に分割点Pをとり、前者に設置される光伝送部をβ、後者に設置される光伝送部をαとする。尚、ライトガイドケーブルとの接続部分は、光伝送部α側に設置される。
図17には従来のこの種の内視鏡に用いられる内視鏡照明系の光伝送部を構成するLGバンドルを示す。ここに示すように、従来の内視鏡の光伝送部は、1本のLGバンドルで構成されているため、内視鏡先端部の細径化に伴ってLGバンドルの量を減らすと、伝送可能な光の量が大幅に減少してしまう。
【0049】
次に、図18(a)〜(c)に本実施例の内視鏡TV観察システムに用いられる内視鏡照明系の光伝送部の構成を示す。図18(a)に示す光伝送部は、分割点Pで光伝送部α,βを分割し、更に、光伝送部α,βは夫々単ファイバにより構成されている。光伝送部αを構成する単ファイバ(以下、単ファイバa2 と称する)は、ライトガイドケーブルの接続部に設けられている図19(a),(b)に示すような集光光学系に対向する光入射端面の面積Φ5 が最も大きくなるように形成し、光入射端面から分割点Pに向かって光軸と垂直な方向の断面積を徐々に減少させ、略テーパ状に構成したものである。
尚、図19(a)は可撓性を有しない単ファイバを用いる場合に採用される接続部の集光光学系、同図(b)は可撓性を有する単ファイバを用いる場合に採用される接続部の集光光学系の構成を示している。
一方、光伝送部βを構成する単ファイバ(以下、単ファイバb2 と称する)は、光入射端面の面積Φ7 を単ファイバa2 の光出射端面の面積Φ6 以上になるように形成し、内視鏡の先端方向に向かって徐々に単ファイバb2 の光出射端面の面積Φ8 に近づくように単ファイバの一部を略テーパ状に構成した。又、単ファイバb2 の開口角NA4 を単ファイバa2 の開口角NA3 以上になるようにした。このように光伝送部を構成することによって、ライトガイド接続部と光伝送路の分割部での光の取り込み効率を向上させると共に、単ファイバb2 の光出射端から出射する光の配光角を大きくすることができる。
【0050】
図18(b)に示す光伝送部は、同図(a)に示した光伝送部βをLGバンドルで構成したものである。このように光伝送部を構成しても、観察に支障をきたすことなく十分な明るさの照明光を供給することが可能になる。而も、内視鏡先端部等観察部位へ挿入する部分の可撓性も向上させることができる。
尚、図示しないが、光伝送部α,β間の分割点Pに集光光学系を配置してLGバンドルの入射端面への光の集光効率を向上させるためには、光伝送部αを構成する単ファイバー開口角NA5 と光伝送部βを構成するLGバンドルの開口角NA6 とは、
NA5 <NA6
の関係を満足していることが好ましい。この条件を満足することによって、LGバンドルの光入射端面での光の取り込み効率を向上させることが可能になり、より良好な照明系を提供することができる。
【0051】
図18(c)に示す光伝送部は、同図(a)に示した光伝送部βをLGバンドルで構成し、このLGバンドルを光伝送部αを構成する単ファイバに融着させたものである。このように、光伝送部α,βを分離せずに融着接続したことにより、この部分での光の損失を殆ど解消することが可能になる。又、光伝送部βをLGバンドルで構成したことで、内視鏡先端部等観察部位に挿入する部分の可撓性を向上させることができる。
【0052】
第7実施例
図20(a)〜(c)に本実施例の内視鏡TV観察システムに用いられる内視鏡照明系の光伝送部の構成を示していて、(a)はその全体構成図、(b)及び(c)はライトガイド側と内視鏡本体側に分けた場合の光伝送部の側面図及び断面図を示している。
図20(a)に示すように、本実施例のシステムには、細長で可撓性を有しない挿入部1’を備えた硬性内視鏡本体1”とライトガイドケーブル17が分離可能であって、観察を行う際にはライトガイドケーブル17を前記硬性内視鏡本体1”に設けられたジョイント部8に接続して光源からの光を前記硬性内視鏡本体1”まで導いて照明を行う内視鏡照明系が備えられている。従来のこの種のシステムとしては、例えば細い尿道に挿入して前立腺や膀胱の観察・処置を行う膀胱鏡等がある。膀胱鏡は細い尿道に挿入するために細長で可撓性を有しない挿入部1’を有しており、それに続く本体硬性部を含めて全体的に非常に軽量でコンパクトに形成することで観察者の操作性を向上させると同時に患者への負担を極力軽減するように考慮されている。一方、膀胱の内部は球面状に広がっており、丁度ゴムボールの空気穴に上記内視鏡の挿入部1’を挿入し、ボールの内側を観察するような結果になるため、観察視野周辺まで明るく照明するためには、十分な光量が必要となる。ところが、従来のこの種の内視鏡照明系では、光伝送部が内視鏡本体側とライトガイドケーブルに分離されており、光伝送部として第5実施例で説明したようなファイバ素線の繊維径が0.02〜0.05mmのLGバンドルを用いているため、光源から内視鏡先端まで光を伝送する効率が悪く、観察のための十分な光量が得られない。これを改善するために比較的、太長に形成することが可能なライトガイドケーブル側のLGバンドルを構成するファイバ素線の数を増やし、かつ内視鏡本体側のLGバンドルを構成するファイバ素線の開口数をライトガイド側のファイバ素線より大きく設定することで、上記光伝送部の光の伝送効率を高めることができ、観察のために十分な光量を確保することが可能となる。しかし、この場合、ライトガイドケーブルを太長に形成してしまうことは、非常に軽量でコンパクトであることが要求されている膀胱鏡等の内視鏡システムでは、観察者の操作性を著しく悪化させる原因となり好ましくない。そこで、上記のような問題点を解決して観察視野を明るく照明することができ、しかも軽量・コンパクトな内視鏡観察システムを本実施例は提供するものである。
【0053】
図20(b)に示されたライトガイドケーブル側の光伝送部では、従来のLGバンドルに代えて単ファイバを用いることで、光の伝送効率を従来の光伝送部に比べて大幅に向上させつつ、ライトガイドケーブル自体の細径化と軽量化を図った。これは、他の実施例で説明したように、光伝送体を単ファイバとすることで光入射端面での光の取り込み効率と、光を出射端側まで伝送する効率を高め、従来のライトガイドケーブルがLGバンドルのファイバ素線数を増やして太径にすることで確保していた光量を細径のまま得られるようにしたものである。
また、内視鏡本体側の光伝送部には、従来のようにライトガイドケーブル側の光伝送体の開口数NA7 と内視鏡本体側の光伝送体の開口数NA8 の関係が
NA7 ≦NA8
となるようなLGバンドルを用いれば観察に支障のない光量と配光を確保することができる。このとき、本実施例の観察システムに使用される内視鏡が細長で可撓性を有しない挿入部を備えた硬性内視鏡であることを考慮して、第5実施例で示したようにファイバ素線のコア径を0.1mm以上としたLGバンドルを用いれば、内視鏡本体側での光の伝送効率を更に高めることができ、観察視野の周辺まで明るく照明することが可能になる。この場合、比較的、LGバンドルを配置するのに必要な空間を確保し易い、内視鏡本体に設けられたライトガイドケーブルとの接続部付近ではLGバンドルは、図に示すようにそのまま配置できるが、前記細長の挿入部1’のようにLGバンドルをそのまま配置する空間が確保できない部分では、LGバンドルをファイバ素線ごとに分離して配置することで、挿入部内のごく限られた空間を有効に利用して、細径な挿入部を有していながら、明るい照明が実現できる。また、膀胱鏡等の内視鏡システムでは、非常に軽量であることが求められることから、前記内視鏡システムの光伝送部に用いられる単ファイバ及びファイバ素線の材質としてガラスよりも比重の軽い光学プラスチックを用いることが好ましい。
【0054】
図20(c)には、前記内視鏡システムを更に極細径化及びコンパクト化したときに好適な内視鏡照明系の光伝送部を示した。ライトガイド側の光伝送体には単ファイバを用いるが、入射端面側の断面積が出射側へ行くに従って減少するテーパ状とすることで、光の取り込み効率を向上させている。また、内視鏡本体側では、前記ライトガイドケーブル側の光伝送体の開口数NA7 と内視鏡本体側の光伝送体の開口数NA8 の関係式
NA7 ≦NA8
を満たす開口数NA8 を持った単ファイバを配置した。その理由は、内視鏡の挿入部がφ1.5mm以下の極細径化になると、光伝送体としてLGバンドルを用いるよりも単ファイバにした方が光をロスなく内視鏡先端部へ伝送できる上に、上記挿入部内への組付けが容易に行えるという利点があるからである。
このように図20(c)に示した内視鏡の光伝送部を用いれば、極細径の挿入部を有する軽量でコンパクトな内視鏡システムにおいて、観察視野内を十分に明るく照明することができて、しかも組立性に優れた内視鏡システムを実現することができる。
なお、図20(b)(c)には、図示しなかったが、ライトガイドケーブルと内視鏡本体を接続する部分には、ライトガイドケーブルからの光をロスなく内視鏡本体側へ導くために集光光学系を配置して、光の伝送効率を更に向上させるのが好ましい。
【0055】
第8実施例
近年、内視鏡下外科手術が、一般的に行われるようになってきている。これは、内視鏡下胆嚢摘出手術に代表されるような体壁を切開することなく体腔内に内視鏡と処置具を挿通するだけで内視鏡による観察を行いながら処置具を操作し、臓器の切除等の処置を行うものである。このような手術においては、患者を載せた手術台の周辺を清潔域とし、消毒等の手段で滅菌しているもの以外を清潔域の中へ入れることは許されない。また、手術台の周りには、手術を行う医師の行動を制限し、作業性を著しく損なうような障害物を置くことも許されない。したがって、従来の内視鏡を用いた診察時のように、医師及び患者の近傍に光源装置とTVプロセッサとモニタを収納した移動自在なラックを設置する方法はとれない。
【0056】
また、このような手術における内視鏡観察では、体腔内の広い空間を明るく照明することが不可欠であるため、光源から多量の光量を内視鏡の先端部まで伝送することができる内視鏡照明系を構築することが必要となる。また、内視鏡観察では、体腔内を広範囲に亘って観察し、体腔内に挿入している処置具と患部の位置関係等を全体的に把握するための内視鏡と、処置を行っている間、患部を拡大して細部を観察するための別の内視鏡というように数種類の内視鏡を一度に使用しなければならないことがある。本実施例は、このような条件に対応できる内視鏡照明系を提供するものである。
【0057】
図21は、本実施例の内視鏡観察システムに用いられる内視鏡照明系の光伝送部の構成を示す図である。本実施例のシステムは、手術台周辺の清潔域から離れた場所に配置された光源16からの光をライトガイドケーブル17によって手術台近傍まで伝送し、さらに接続部18を介して複数のライトガイドケーブル19に光学的に接続されるように構成したものである。
ライトガイドケーブル17は、前記のように手術台から離れた場所に配置された光源16からの光を手術台近傍に設置された前記接続部18まで導いてくるため、その全長は少なくとも10m程度必要になる。また、ライトガイドケーブル17及び前記接続部18は手術を行う医師の邪魔にならないように配置する必要があるため、例えば手術台上方の空間に天井懸下式に屈曲自在なアームが設置されており、上記アーム先端部に前記接続部が配置され、上記アームの内部にライトガイドケーブル17が収納されているような形態がとられることになる。そのため、ライトガイドケーブル17は、ある程度の可撓性も持ち合わせている必要がある。
【0058】
以上のように、ライトガイドケーブル17に対する必要条件を満たし光源16から多量の光量を前記接続部18まで伝送することができる光伝送体として、本実施例では以下の2種類の光伝送体を用いた。その1つとして、第5実施例に示したようなファイバ素線のコア径が0.1mm以上で伝送損失特性が50dB/km以下であるLGバンドルを用いることで、光源16から10m離れた前記接続部18まで多量の光量を伝送できて、しかも可撓性のあるライトガイドケーブル17を構成することができる。
上記の特徴をもつLGバンドルは、光入射端面でのコア占有率を80%以上に高めることができるので、LGバンドルへ多量の光を入射させることが可能となり、さらに光を10mに亘って伝送しても、伝送ロスを10%程度に抑えることができるので、LGバンドルの出射側ではLGバンドルへ入射した光をほとんどロスなく取り出すことが可能である。
もう1つの例として、可撓性チューブ内にこのチューブの屈折率よりも大きな屈折率を有する透明液体を充填し、チューブの両端開口部に透明な窓部材を取り付けてなる液体ライトガイドを用いることで上記ライトガイドケーブル17に対する必要条件を満足することができる。
【0059】
液体ライトガイドは、単ファイバとみなすことができるから、前記LGバンドルと同じ外径を有する場合、前記LGバンドルよりも更に多量の光を入射させることができ、また伝送時の全反射回数を減らして、伝送時におこる光量ロスを抑えることができる。また、可撓性チューブ内に光透過性の透明液体が封入されているので、ある程度の曲げ負荷にも十分に耐えられる。
このように、液体ライトガイドを使用する場合でも、前記LGバンドルを使用したときと同等以上の光量を伝送することができ、ライトガイドケーブル17との接続部18を介して接続された複数の内視鏡がそれぞれ明るく照明することが十分可能な光を供給することができる。
なお、液体ライトガイドに封入されている透明液体は赤外線等のある特定の波長の光を吸収する特性を有するものがあり、上記液体が吸収した光の影響で変質して光の伝送性能が著しく損なわれることがある。この場合、光源光学系に上記吸収波長の光を除去する手段を設けて性能の劣化を防止し、耐久性の良い光伝送部を実現している。
【0060】
図22(a)は、ライトガイドケーブル17と複数のライトガイドケーブル19を接続する光学系の例を示した概略構成図であり、(b)は、(a)における光路分割ミラー42のミラーの構成を示す図である。
図22(a)において、ライトガイドケーブル17により伝送されてきた多量の光は接続光学系40によって、複数のライトガイドケーブル19へ分割供給される。
図22(b)に示すように、接続光学系40は、全反射ミラー41と、光路分割ミラー42と、全反射ミラー43と、集光光学系44,45とから構成される。
以下、図22(a)を用いて接続光学系40の光の通過経路について説明する。
ライトガイドケーブル17から出射した光は、全反射ミラー41で全反射され、光路分割ミラー42で光路1と光路2に分割されて、集光光学系44,45によって複数の(2本の)ライトガイドケーブル19の光入射端面に夫々導かれる。
光路分割ミラー42は、図22(b)に示すように、全反射ミラー42a,半透過ミラー42b,及び全透過窓42cの少なくとも3つの形態が選択可能に構成されている。例えば光路分割ミラー42は、光路1のみに複数のライトガイドケーブル19の内の1本が接続された場合には、全反射ミラー42aが自動的に選択される機構を有している。また、接続光学系40に複数のライトガイドケーブル19が全く接続されない場合には、光源光学系側に設けられたシャッターが閉じてライトガイドケーブル17への光の供給を停止する機構を有している。
【0061】
また、光路分割ミラー42は、透過する光量と反射する光量の割合を更に細かく選択できるように構成しても良い。
また、光路中には光量調整絞りが設けられ、複数のライトガイドケーブル19への光の供給量を調整できるようになっている。
さらにライトガイドケーブル17と光路分割光学系の間に、ビーム整形光学系を設けて光束の広がりを整形するようにすれば、接続光学系40での光量ロスを防止することができると共に接続光学系40をコンパクトに構成することもできる。
以上のように光を長距離に亘って伝達するのに最適な光伝送体を用いてライトガイドケーブル17を構成し、さらに上記に示した接続光学系40を用いて、複数のライトガイドケーブル19へ光を供給できるようにすることで、内視鏡下外科手術に対応できる内視鏡照明系を提供することができる。
【0062】
第9実施例
内視鏡照明系は、観察対象物を照明するための光を発する光源と、この光源からの光を内視鏡の先端部へ伝送する光伝送部と、この光伝送部によって伝送された光を観察対象物へ向けて照明する照明光学系で構成される。このような内視鏡照明系において、内視鏡の先端部側で観察対象物を明るく照明するのに十分な光量を得る手段として、前記光伝送部を構成する光伝送体に内視鏡の各部分の構造に最も適したものを選択して用いることで、光の伝送効率を総合的に高める方法を示したが、本実施例では、また別の手段を用いて所望の明るさを得る方法を示す。
【0063】
内視鏡光源光学系は、光を発光する発光部と、前記発光部からの光を内視鏡の光伝送部の光入射端面へ集光する集光光学系より構成される。前記集光光学系は言い換えると、発光部の像を前記光入射端面へ投影する光学系であり、投影倍率によって前記光入射端面での光束径が決まる。また、前記集光光学系の焦点距離によって前記光入射端面への光線の入射角度が決まる。
そこで、本実施例では、前記光入射端面を有する光伝送体のもつ開口数と光入射端面の外径を考慮して、内視鏡光源光学系からの光が前記光伝送体に最も効率良く入射するように内視鏡光源光学系を構成することで、内視鏡先端部で所望の明るさを得るものである。
【0064】
図23は、本実施例の内視鏡TV観察システムに用いられる内視鏡光源光学系の構成を示す図である。
本実施例における内視鏡光源光学系は、発光部50と、集光光学系51と、反射ミラー52と、光伝送体とから構成される。
図24は、図23における発光部50の大きさを示す説明図であって、(a)は放電タイプの光源の場合の発光部の大きさL、(b)はフィラメントの光源の場合の発光部の大きさLを夫々示している。
以下に本実施例の内視鏡光源光学系の発光部の大きさの関係について説明する。
図23及び図24において、発光部50の像を前記光伝送体の光入射端面に等倍率で投影する集光光学系51と前記光入射端面外径D1 と光源の発光部50の大きさLの関係は
1.0≦D1 /L≦1.5 (1)
で規定される。集光光学系51の投影倍率を1倍とすることで集光光学系51で発生する諸収差をほとんど発生させることなく発光部50の像を前記光入射端面に投影させることができる。このため前記光入射端面近傍では、光束を光軸に対して垂直に切った断面上で照度ムラが生じないので、前記光入射端面に最も効率良く光を入射させることができる。また、前記光入射端面外径D1 と光源の発光部50の大きさLの関係を条件式(1)で規定することで、集光光学系51で集光する光のほとんど全てを前記光入射端面に入射させることができる。上記条件式(1)の下限を越える場合、前記光入射端面に集光光学系51で集光された光をすべて入射させることができない。上記条件式(1)の上限を越える場合、前記光入射端面の一部にしか光が入射しないため、前記光入射端面を有する光伝送体の光出射端面上で出射光が強度分布にムラが生じることになり好ましくない。また集光光学系51は、その構成から前群レンズと後群レンズに分けることができ、集光光学系51が等倍の光学系であることから、前群レンズと後群レンズの焦点距離fは等しい。そこで本実施例の集光光学系51について前記焦点距離fとレンズ外径D2 の関係式を次式で規定した。
0.575≦|f/D2 |≦1.0 (2)
上記条件式(2)の下限を越えるほどに焦点距離fが小さくなった場合、レンズ面の曲率半径が小さくなってレンズの加工性が悪化する。
上記条件式(2)の上限を越えるほどに焦点距離fが大きくなった場合、最も発光部50に近いレンズ面が前記発光部に対して張る立体角が小さくなって、発光部50からの光を集光光学系51で十分とらえられなくなる。また、これを改善するためにはレンズ外径を大きくしなければならず、光源ユニットを構成する場合に集光光学系51の占めるスペースが大きくなってしまうため好ましくない。
【0065】
上記条件式(2)において、|f/D2 |は、また後群レンズのFナンバーの絶対値を表すものであり、光伝送体の光入射端面へ入射する光線の入射角度をθとおくと、
0.5≦sinθ≦0.87 (3)
によって、前記入射角度θの範囲が定まる。これは、本実施例の内視鏡光源光学系が、前記光伝送体に良好な入射効率で発光部50から発した光を入射させることができる入射角度の範囲である。したがって、例えば前記光伝送体として光入射端面外径1.0mmで開口数NA=0.6のLGバンドルを用いた内視鏡に対しては入射角度sinθが0.6となるような焦点距離fをもったレンズ群を組み合わせて集光光学系を形成し、更に発光部50の大きさL=1.0mmの光源を用いて、内視鏡光源光学系を構成すれば、前記内視鏡の照明光として十分な明るさを提供できる内視鏡照明系を構築することができる。
【0066】
条件式(3)は、本実施例の内視鏡光源光学系を用いて内視鏡照明系を構築する場合には、内視鏡の光伝送部を構成する光伝送体の開口数NAが
0.5≦NA≦0.87 (4)
の範囲から決められる必要があることを示していると言い換えることもできる。なお、発光部50の大きさLは、図24に示すように放電タイプの光源の場合、電極間の距離に置き換えることができる。また、フィラメントタイプの光源の場合、フィラメントを光軸に垂直な方向に切断したときの切断形状に対して光軸を中心として、前記切断形状との外接円の直径に置き換えることができる。
なお、本実施例の内視鏡光源光学系を実施例5〜8に示した。内視鏡の光伝送部と組み合わせて用いれば、更に明るい照明光が得られる内視鏡照明系を構築できることは言うまでもない。
【0067】
以上説明したように、本発明による内視鏡TV観察システムは、特許請求の範囲に記載した特徴と合わせ、以下の(1)〜(22)に示すような特徴も有している。
【0068】
(1)観察対象物を照明するための光を発する光源と、この光源に電力を供給する電源と、内視鏡本体と、この内視鏡本体の接眼部に着脱可能な外付けTVカメラと、この外付けTVカメラの出力信号を表示手段に表示可能な信号に変換するTVプロセッサとを備えた内視鏡TV観察システムにおいて、前記電源は前記外付けTVカメラ内に設けられ、又、前記光源は前記内視鏡本体のライトガイド入射端面へ光を集光する集光光学系と一体化されて構成され、この光源と前記電源とは電源ケーブルによって接続されていることを特徴とする内視鏡TV観察システム。
【0069】
(2)観察対象物を照明するための光を発する光源と、この光源に電力を供給する電源と、内視鏡本体と、この内視鏡本体の接眼部に着脱可能な外付けTVカメラと、この外付けTVカメラの出力信号を表示手段に表示可能な信号に変換するTVプロセッサとを備えた内視鏡TV観察システムにおいて、前記光源とこの光源から発せられた光を集光する集光光学系とからなるユニットを前記外付けTVカメラ内に設け、又、前記電源を前記TVプロセッサ内に設け、前記光源と前記電源とを電源ケーブルによって接続したことを特徴とする内視鏡TV観察システム。
【0070】
(3)発光スペクトルが互いに異なる複数の発光素子を含む光源を備え、この光源から発した光で観察対象物を照明するようにした内視鏡TV観察システムにおいて、前記光源は前記複数の発光素子が発するスペクトル幅の狭い光を合成する合成光学系を含んでいることを特徴とする内視鏡TV観察システム。
【0071】
(4)前記合成光学系は、内部に多層干渉膜コーティングを介在させたプリズムを含み、前記光源のうち少なくとも1つはそれが発する光が前記多層干渉膜コーティングを透過する位置に配置され、他の1つはそれが発する光が前記多層干渉膜コーティングで反射される位置に配置されていることを特徴とする前記(3)に記載の内視鏡TV観察システム。
【0072】
(5)前記合成光学系として、複数の光源から発し異なる角度で入射する互いに異なるスペクトルを有する光を略同方向に向かうように屈折させる回折光学素子(DOE)を用いたことを特徴とする前記(3)に記載の内視鏡TV観察システム。
【0073】
(6)観察対象物を照明するための光を発する光源と、この光源からの光を内視鏡の先端部へ伝送する光伝送部と、この光伝送部によって伝送された光を観察対象物へ向けて照射する照明光学系とからなる内視鏡照明系を備えた内視鏡TV観察システムにおいて、前記光伝送部を単ファイバで構成し、この単ファイバの光入射面の面積Φ1 と光射出面の面積Φ2 とが以下に示す条件式を満足していることを特徴とする内視鏡TV観察システム。
Φ1 >Φ2
【0074】
(7)観察対象物を照明するための光を発する光源と、この光源からの光を内視鏡の先端部へ伝送する光伝送部と、この光伝送部によって伝送された光を観察対象物へ向けて照射する照明光学系とからなる内視鏡照明系を備えた内視鏡TV観察システムにおいて、前記光伝送部を構成する光伝送体が以下に示す条件式を満足していることを特徴とする内視鏡TV観察システム。
NA1 ≦NA2
但し、NA1 は前記光源からの光を集光する面を含む前記光伝送体の開口角の大きさ、NA2 は前記観察対象物側へ光を射出する面を含む前記光伝送体の開口角の大きさを夫々示している。
【0075】
(8)観察対象物を照明するための光を発する光源と、この光源からの光を内視鏡の先端部へ伝送する光伝送部と、この光伝送部によって伝送された光を観察対象物へ向けて照射する照明光学系とからなる内視鏡照明系を備えた内視鏡TV観察システムにおいて、前記光伝送部を構成する光伝送体が以下に示す条件式を満足していることを特徴とする内視鏡TV観察システム。
1 <n2
但し、n1 は前記光源からの光を受光する側の光伝送部を構成する光伝送体の数、n2 は前記観察対象物側へ光を射出する側の光伝送部を構成する光伝送体の数を示している。
【0076】
(9)前記光源はLED等の発光素子により構成されていることを特徴とする前記(6)乃至(8)の何れかに記載の内視鏡TV観察システム。
【0077】
(10)発光スペクトルが互いに異なる複数の発光素子が組み合わされてなる光源と、この光源からの光を内視鏡の先端部まで伝送する光伝送体とを備えた内視鏡TV観察システムにおいて、前記光源と、前記複数の発光素子が発するスペクトルの異なる光を合成する光学系とを内視鏡本体の手元側に配置し、前記合成光学系によって合成された光を前記光伝送体へ供給するようにしたことを特徴とする内視鏡TV観察システム。
【0078】
(11)発光スペクトルが互いに異なる複数の発光素子が組み合わされてなる光源と、この光源からの光を内視鏡の先端部まで伝送する光伝送体とを備えた内視鏡TV観察システムにおいて、前記光源と、前記複数の発光素子が発するスペクトルの異なる光を合成する光学系と、この合成光学系によって合成された光を観察対象物へ向けて照射する照明光学系とを内視鏡先端部に備えたことを特徴とする内視鏡TV観察システム。
【0079】
(12)観察対象物を照明するための光を発する光源と、この光源からの光を内視鏡の先端部へ伝送する光伝送部と、この光伝送部によって伝送された光を観察対象物へ向けて照射する照明光学系とからなる内視鏡照明系を備えた内視鏡TV観察システムにおいて、前記光伝送部が、接続部において光学的に接続された複数の伝送体で構成されており、これらの複数の光伝送体の少なくとも1つが単ファイバによって構成されていることを特徴とする内視鏡TV観察システム。
【0080】
(13)前記内視鏡は内視鏡の可撓性を有する軟性部と可撓性を有しない硬性部とを備えており、前記硬性部には前記単ファイバが配置され、前記軟性部には光ファイバを複数本束ねて構成したファイバ束からなる光伝送体が配置されていることを特徴とする上記(12)に記載の内視鏡TV観察システム。
【0081】
(14)前記単ファイバの光の入射面の面積Φ3 と光の射出面の面積Φ4 とは以下に示す条件式を満足していることを特徴とする上記(12)に記載の内視鏡TV観察システム。
Φ3 >Φ4
【0082】
(15)細長で可撓性を有しない挿入部を備えた硬性内視鏡と前記硬性内視鏡に着脱可能に接続されるライトガイドケーブルによって構成される内視鏡照明系の光伝送部において、前記ライトガイドケーブルを単ファイバで構成したことを特徴とする上記(12)に記載の内視鏡TV観察システム。
【0083】
(16)前記内視鏡照明系の光伝送部を構成する複数の光伝送体の接続部において、前記接続部に複数の内視鏡を接続可能にする接続光学系を設けたことを特徴とする上記(12)に記載の内視鏡TV観察システム。
【0084】
(17)前記光伝送部を構成する光伝送体は、光学プラスチック材料を用いて形成されていることを特徴とする上記(15)に記載の内視鏡TV観察システム。
【0085】
(18)前記単ファイバは、可撓性チューブ内に、このチューブの屈折率よりも大きな屈折率を有する透明液体を充填しチューブの両端開口部に透明な窓部材を取り付けてなることを特徴とする上記(16)に記載の内視鏡TV観察システム。
【0086】
(19)光源からの光を受光し、前記複数の内視鏡を接続可能にする接続光学系まで光を伝送する光伝送体として繊維外径dが
d≧0.1mm
で、伝送損失lが
l≦50dB/km
のファイバ束を用いたことを特徴とする上記(16)に記載の内視鏡TV観察システム。
【0087】
(20)光を発光する発光部と前記発光部の光を受光面に集光する集光光学系とを有する内視鏡光源光学系と前記光源光学系からの光を受光して内視鏡の先端部へ伝送する光伝送部と、この光伝送部によって伝送された光を観察対象物へ向けて照射する照明光学系とからなる内視鏡照明系を備えた内視鏡TV観察システムにおいて、前記内視鏡光源光学系の集光光学系の倍率が1倍で規定される内視鏡TV観察システム。
【0088】
(21)前記内視鏡光源光学系が、以下の条件式で規定される上記(20)に記載の内視鏡TV観察システム。
1.0≦D1 /L≦1.5 (1)
0.575≦|f/D2 |≦1.0 (2)
但し、D1 は受光面外径、Lは光源の発光部の大きさ、fは集光光学系を構成する前群レンズの焦点距離、D2 は集光光学系を構成するレンズの外径である。
【0089】
(22)前記内視鏡TV観察システムが、膀胱鏡のTV観察システムであることを特徴とする上記(17)又は(21)に記載の内視鏡TV観察システム。
【0090】
【発明の効果】
上述のように、本発明による内視鏡TV観察システムは、外付けTVカメラ内部に光源部が設けられており、又、内視鏡本体と光源部とを接続するための長いライトガイドケーブルが不要となるため、システム系の移動が容易となると共に、観察者の作業性を大幅に向上させることができるという利点を有している。
更に内視鏡照明系を構成する内視鏡光源光学系及び内視鏡の光伝送部を内視鏡の各部分の構造に最も適した形態で選んで構成したので、内視鏡の挿入部を細径化しても十分な照明光量を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例にかかる内視鏡TV観察システムの構成を示す図である。
【図2】(a)は第1実施例の内視鏡TV観察システムにおいて用いられる光源部の集光光学系の構成を示す図であり、(b)は(a)に示された集光光学系に施されたコーティング膜の分光特性を示すグラフである。
【図3】第1実施例の内視鏡TV観察システムにおいて用いられる光源部の集光光学系の構成を示す図である。
【図4】第1実施例の内視鏡TV観察システムにおいて用いられる光源部の集光光学系の構成を示す図である。
【図5】(a),(b)は第1実施例の内視鏡TV観察システムにおいて用いられる光源部の集光光学系の構成を示す図である。
【図6】(a)はDOEの断面形状を示す図、(b)はその断面を加工した例を示す図である。
【図7】(a),(b)はDOEの作用を説明するための図である。
【図8】第2実施例にかかる内視鏡TV観察システムの構成を示す図である。
【図9】第3実施例にかかる内視鏡TV観察システムの構成を示す図である。
【図10】第4実施例にかかる内視鏡TV観察システムの構成を示す図である。
【図11】第5実施例にかかる内視鏡TV観察システムの内視鏡本体の概略構成を示す図である。
【図12】従来の内視鏡TV観察システムに使用されている照明系の光伝送部の構成を示す図である。
【図13】(a)〜(d)は第5実施例の内視鏡TV観察システムに採用される内視鏡照明系の光伝送部の構成を示す図である。
【図14】(a)は従来の内視鏡に用いられるライトガイドバンドルの光源と対向する側の構成を示す図、(b)はそのライトガイドバンドルの断面図である。
【図15】図13(d)に示された光伝送部の分割部の拡大部である。
【図16】第6実施例にかかる内視鏡TV観察システムの内視鏡本体の概略構成を示す図である。
【図17】従来の内視鏡TV観察システムに使用されている照明系の光伝送部を構成するライトガイドバンドルを示す図である。
【図18】(a)〜(c)は第6実施例の内視鏡TV観察システムに採用される内視鏡照明系の光伝送部の構成を示す図である。
【図19】(a),(b)はライトガイド接続部に設けられる集光光学系の構成を示す図である。
【図20】第7実施例にかかる内視鏡TV観察システムに採用される内視鏡照明系の構成を示す図であって、(a)は全体構成図、(b)及び(c)はライトガイド側と内視鏡本体側に分けた場合の光伝送部の側面図及び断面図である。
【図21】第8実施例にかかる内視鏡TV観察システムに採用される内視鏡照明系の光伝送部の全体構成を示す図である。
【図22】(a)は第8実施例にかかる内視鏡TV観察システムに採用されるライトガイドケーブル間を接続する接続部光学系の構成を示す図であり、(b)は光路分割ミラーの構成を示す正面図である。
【図23】第9実施例にかかる内視鏡TV観察システムに採用される内視鏡光源光学系の構成を示す図である。
【図24】第9実施例にかかる内視鏡TV観察システムに採用される内視鏡光源光学系の発光部の大きさを示す図であって、(a)は放電タイプの光源の場合、(b)はフィラメントタイプの光源の場合を夫々示している。
【図25】従来の内視鏡TV観察システムの構成を示す図である。
【符号の説明】
1 内視鏡本体
1’ 挿入部
1” 硬性内視鏡本体
2,13 ライトガイドケーブル
3 光源装置
4,10 外付けTVカメラ
5 電気信号ケーブル
6 TVプロセッサ
7 モニタ
8 ジョイント部
11,31 光源部
12 TVカメラ機能部
15 光源
15a 基板
16 光源
17 ライトガイドケーブル
18 接続部
19 複数のライトガイドケーブル
20a,20b,21 プリズム
22 平面板
30 電源
32 電源ケーブル
33 電源ジョイント部
40 接続光学系
41 全反射ミラー
42 光路分割ミラー
42a 全反射ミラー
42b 半透過ミラー
42c 全透過窓
43 全反射ミラー
44,45 集光光学系
B,G,R 発光素子
1 ,S2 ,S3 境界面
α,β 光伝送部

Claims (10)

  1. 挿入部と、それに続く手元側把持部とからなり、前記挿入部の先端から前記手元側把持部までの間にはライトガイドが設置され、前記手元側把持部には、前記ライトガイドの入射端面が固定されたライトガイドジョイント部と、前記挿入部の先端に配置された対物レンズと光学的に接続された接眼部が設けられている内視鏡と、前記接眼部に着脱可能に取り付けられ、結像レンズと撮像素子を備えた外付けTVカメラと、前記ライトガイドジョイント部に接続される光源部を含む内視鏡TV観察システムにおいて、
    前記外付けTVカメラは、更に前記光源部に電力を供給する電源を備えていることを特徴とする内視鏡TV観察システム。
  2. 挿入部と、それに続く手元側把持部とからなり、前記挿入部の先端から前記手元側把持部までの間にはライトガイドが設置され、前記手元側把持部には、前記ライトガイドの入射端面が固定されたライトガイドジョイント部と、前記挿入部の先端に配置された対物レンズと光学的に接続された接眼部が設けられている内視鏡と、前記接眼部に着脱可能に取り付けられ、結像レンズと撮像素子を備えた外付けTVカメラと、前記外付けTVカメラからの撮像信号を画像化するTVプロセッサと、前記ライトガイドジョイント部に接続される光源部を含む内視鏡TV観察システムにおいて、
    前記TVプロセッサは、更に前記外付けTVカメラを経由して前記光源部に電力を供給する電源を備えていることを特徴とする内視鏡TV観察システム。
  3. 内視鏡と、
    小型の光源ユニットと、
    外付けTVカメラとを含む内視鏡TV観察システムにおいて、
    前記内視鏡は、挿入部と、それに続く手元側把持部からなり、
    前記挿入部の先端から前記手元側把持部までの間にはライトガイドが設置され、
    前記手元側把持部にはライトガイドジョイント部が設けられ、そこに前記ライトガイドの入射端面が固定され、
    前記手元側把持部には接眼部が設けられ、そこに前記外付けTVカメラが着脱可能に取り付けられ、
    前記外付けTVカメラには、撮像レンズと、撮像素子と、前記小型の光源ユニットとが配置され、
    前記小型の光源ユニットは、複数の小型LEDと、該複数の小型LEDから発した光を合成する合成光学系と、バッテリーと、
    を含むことを特徴とする内視鏡TV観察システム。
  4. 前記小型の光源ユニットは、前記外付けTVカメラとは着脱可能に構成されていることを特徴とする請求項に記載の内視鏡TV観察システム。
  5. 挿入部と、それに続く手元側把持部とからなり、前記挿入部の先端から前記手元側把持部までの間にはライトガイドが設置され、前記手元側把持部には、前記ライトガイドの入射端面が固定されたライトガイドジョイント部と、前記挿入部の先端に配置された対物レンズと光学的に接続された接眼部が設けられている内視鏡と、前記接眼部に着脱可能に取り付けられ、結像レンズと撮像素子を備えた外付けTVカメラとを含む内視鏡TV観察システムに使用される光源ユニットにおいて、
    前記光源ユニットは、光源部を備えるとともに、前記ライトガイドジョイント部に接続され、
    前記光源部には、前記外付けTVカメラに設置された電源より電力が供給されることを特徴とする内視鏡TV観察システムに使用される光源ユニット。
  6. 挿入部と、それに続く手元側把持部とからなり、前記挿入部の先端から前記手元側把持部までの間にはライトガイドが設置され、前記手元側把持部には、前記ライトガイドの入射端面が固定されたライトガイドジョイント部と、前記挿入部の先端に配置された対物レンズと光学的に接続された接眼部が設けられている内視鏡と、前記接眼部に着脱可能に取り付けられ、結像レンズと撮像素子を備えた外付けTVカメラとを含む内視鏡TV観察システムに使用される小型の光源ユニットにおいて、
    前記小型の光源ユニットは、赤色、緑色、青色の各波長の光を発する複数の小型LEDからなる光源部と、前記複数の小型LEDと前記ライトガイドの入射端面の間に配置された、該複数の小型LEDから発した光を合成する合成光学系と、該光源部に電力を供給するバッテリーを備えるとともに、前記外付けTVカメラに着脱自在に設置されることを特徴とする内視鏡TV観察システムに使用される小型の光源ユニット。
  7. 挿入部と、それに続く手元側把持部とからなり、前記挿入部の先端から前記手元側把持部までの間にはライトガイドが設置され、前記手元側把持部には、前記ライトガイドの入射端面が固定されたライトガイドジョイント部と、前記挿入部の先端に配置された対物レンズと光学的に接続された接眼部が設けられている内視鏡と、前記接眼部に着脱可能に取り付けられ、結像レンズと撮像素子を備えた外付けTVカメラと、前記外付けカメラからの撮像信号を画像化するTVプロセッサとを含む内視鏡TV観察システムに使用される光源ユニットにおいて、
    前記光源ユニットは、光源部を備えるとともに、前記ライトガイドジョイント部に接続され、
    前記光源部には、前記TVプロセッサに設置された電源より前記外付けTVカメラを経由して電力が供給されることを特徴とする内視鏡TV観察システムに使用される光源ユニット。
  8. 前記光源部は、赤色、緑色、青色の各波長の光を発する複数の発光素子を備え、前記発光素子と前記ライトガイドの入射端面の間には、前記発光素子から発した光を合成する合成光学系が配置されていることを特徴とする請求項5又は7に記載の光源ユニット。
  9. 前記複数の発光素子の発光量を所望の割合に設定して合成される光の色光調整を行うか、又は前記複数の発光素子を順次発光させるようにそれぞれの発光素子に負荷する電流が調整されることを特徴とする請求項に記載の光源ユニット。
  10. 前記複数の小型LEDの発光量を所望の割合に設定して合成される光の色光調整を行うか、又は前記複数の小型LEDを順次発光させるようにそれぞれの小型LEDに負荷する電流が調整されることを特徴とする請求項6に記載の小型の光源ユニット。
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