JPH07113921A - イメージファイバー - Google Patents

イメージファイバー

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Publication number
JPH07113921A
JPH07113921A JP5257101A JP25710193A JPH07113921A JP H07113921 A JPH07113921 A JP H07113921A JP 5257101 A JP5257101 A JP 5257101A JP 25710193 A JP25710193 A JP 25710193A JP H07113921 A JPH07113921 A JP H07113921A
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JP
Japan
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fiber
image
core
image fiber
crosstalk
Prior art date
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Pending
Application number
JP5257101A
Other languages
English (en)
Inventor
Masaru Shiraiwa
勝 白岩
Kimihiko Nishioka
公彦 西岡
Katsuya Ono
勝也 小野
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Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Olympus Optical Co Ltd filed Critical Olympus Optical Co Ltd
Priority to JP5257101A priority Critical patent/JPH07113921A/ja
Publication of JPH07113921A publication Critical patent/JPH07113921A/ja
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  • Optical Couplings Of Light Guides (AREA)
  • Optical Fibers, Optical Fiber Cores, And Optical Fiber Bundles (AREA)
  • Instruments For Viewing The Inside Of Hollow Bodies (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 高画素で一体型のイメージファイバー構造に
おいて、伝送光のクロストークを可及的に少なくする。 【構成】 共通のクラッド部12内に、横断面円形から
なる複数本のコア13を一体的に配置させて構成した多
成分系ガラスを用いるイメージファイバー11におい
て、前記ファイバーを構成する各コアの直径をaμm,
コア相互間の間隔をdμm,開口数をNAとし、且つ該
ファイバーの軸方向長さをlm,使用波長域の最大波長
をλμmとしたとき、式1を満たすように構成し、又、
可視域の波長を使用するイメージファイバーにおいて、
式2を満たすように構成する。(式中、 1 =コアの屈折率,n2 =クラッド部の屈折率)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、主に、医療用の内視鏡
等に適用されるイメージファイバーに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】一般に、医療用の内視鏡は、近年、益々
その外形の細径化が進み、最近では、例えば、血管等を
観察する場合のように、直径1mm以下のものが製作さ
れており、これに伴い、この内視鏡に適用されるイメー
ジファイバーについても、非常に細くなってきている。
【0003】ここで、従来のこの種のイメージファイバ
ーの構造を図14に示し、又、このイメージファイバー
を適用した内視鏡の概要を図15に示す。即ち、これら
の図14,図15の各構成において、従来のイメージフ
ァイバー51は、通常の場合、共通のクラッド部52内
に横断面円形からなる複数本のコア53を等間隔で一体
的に内蔵した構造を有し、又、この構造のイメージファ
イバー51を用いる内視鏡61については、該イメージ
ファイバー51の入射端側に対物レンズ系62を、射出
端側に接眼レンズ系63を夫々に配置して構成される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】而して、前記従来の一
体型によるイメージファイバー51においては、全体外
形のより一層の細径化とか、伝送する画像の高画素化,
高解像度化が要望されており、このためには、各コア5
3の直径,及び該各コア53を内蔵するクラッド部52
の外径を夫々に小さくする必要があるが、その大きさが
光の波長の数倍以下になると、従来においては、特に、
問題とならなかった各コア53相互間のモード結合によ
る伝送光のクロストークが発生して、伝送画像の画質が
著るしく低下するという問題点を生ずる。
【0005】一方、前記伝送光のクロストークを減少さ
せて良好な画質を確保するのには、前記クラッド部52
に内蔵される各コア53の形状や配列をランダムに構成
させる技術が知られているが、このようなイメージファ
イバー51の構造では、伝送画像の画質こそ改善される
が、個々の画素の明るさとかクロストークの不均一によ
って、伝送画像が見ずらくなるという欠点を有してい
る。又、前記したように共通のクラッド部52内に複数
本のコア53を等間隔で配置した通常のイメージファイ
バー51において、そのクロストークを減少させて良好
な画質を確保するのには、クラッド厚を或る程度まで厚
くする必要があり、この結果、単位面積当りのコアの占
有率が減少して、十分な伝送光量を得られずに低解像度
になるものであった。
【0006】本発明は、このような従来の問題点を解消
するためになされたもので、その目的とするところは、
高画素のイメージファイバー構造において、伝送光のク
ロストークをを可及的に少なくし得るようにした構成を
提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段及び作用】ここで、前記し
たイメージファイバーにおけるクロストークの現象は、
公知の技術論文『イメージファイバーの伝送特性』(電
気通信学会誌:1983.11,vol.J66-C, No.11)で既に解析
されており、該技術論文に示された数式によってクロス
トークの状態を推察できる。即ち、伝送画像における画
質の良否,つまり、光のクロストークの大小は、前記技
術論文中に示されているクロストークパラメータ(論文
中では、漏話パラメータ)の値で代表され、該クロスト
ークパラメータの値が大きいほどクロストークが多くて
画質が悪く、逆に小さいほどクロストークが少なくて画
質が良好である。このクロストークパラメータの値を以
下Bとする。
【0008】前記技術論文から、LP01モードのB値
は、具体的に次式(3) で表わすことができる。 ・・・・(3) ここで、K0,K1 は夫々0次,1次の各第2種変形ベッ
セル関数、u01,w01は夫々LP01モードの各固有値、
aはファイバーの各コア径、dはファイバーの各コア相
互間の間隔、lはファイバーの軸方向長さ、β01はLP
01モードの伝搬定数であり、vは正規化周波数であっ
て、次式(4) で示される値である。 ・・・・(4) ここでも、n1,n2 は夫々コアとクラッド部との各屈折
率であり、λは波長である。一方、前記LP01モード以
外の高次モードのB値についても、前記技術論文中に示
されている考え方に基づいて計算することができる。
【0009】前記式(2) によって計算したB値と、次式
(5) で示される正規化変数bの値を表1に示す。 ・・・・(5) こゝで、kは波数(=2π/λ)を表わし、βm1はLP
m1モードの伝搬定数である。 計算に使用したファイバーのスペックデータ コアの直径 = 2.22000μm 画素のピッチ = 3.73000μm ファイバーの長さ = 1.00000m コアの屈折率 = 1.5963(d−line) クラッドの屈折率 = 1.5177(d−line) 対物レンズのFno. = 2.0 この表1から分かるように、最低次モードであるLP01
モードのB値が最も小さい値となり、b値の小さいモー
ドほどB値が大きくなる。この相互関係は、イメージフ
ァイバーの構造(コア径,コア相互間の間隔,屈折率
等)を変えた場合でも同様に成り立つ。又、波長を変化
させた場合のB値の変化を図5のグラフ1に示す。この
グラフ1からB値の対数は、波長の逆数に比例すること
が分かる。
【0010】前記イメージファイバーのクロストーク
は、各モードにおけるクロストークの線形結合である。
これは、ファイバーで伝送される光が、各モードの線形
結合であるという考え方に基づいており、ファイバーで
伝送される光量をEtotal1とすると、次式(6) で表わさ
れる。 ・・・・(6) ここで、Am1は各モードが伝搬する電磁界の振幅の比を
表わし、Em1は各モードの電界分布関数(モード関数)
である。そして、この各モードが伝搬する電磁界の振幅
の比Am1は、ファイバー端面に入射される光の電界分布
に依存し、次式(7) で求めることができる。 ・・・・(7) ここで、O(r,θ)はファイバーの入射端面に入射さ
れる光の電界分布である。又、内視鏡においては、一般
に収斂レンズ系を対物光学系としてファイバーの入射端
面に観察像を結像させている。従って、ここでは、入射
される光の電界分布O(r,θ)として、点光源をレン
ズで結像させた場合における点像振幅分布と考えること
ができ、この点像振幅分布は、一般に、次式(8) で与え
られる。 ・・・・(8) ここで、λは波長、Fno. は入射光学系の開口である。
更に、モード関数は、具体的に次式(9) で与えられる。 ・・・・(9) ここで、Jm m は夫々m次の第1種ベッセル関数,m
次の第2種ベッセル関数であり、um1,wm1は夫々LP
m1モードの各固有値、aは各コア径である。
【0011】各前式(7),(8),及び(9) を用いることで、
コアの中心に点光源を結像させたときのAm1と入射パワ
ーに対する伝送パワーの比,及びB値,b値の夫々を表
2に示す。 計算に使用したファイバーのスペックデータ コアの直径 = 2.22000μm 画素のピッチ = 3.73000μm ファイバーの長さ = 1.00000m コアの屈折率 = 1.5963(d−line) クラッドの屈折率 = 1.5177(d−line) 波長 = 587.560nm この表2から分かるように、対物レンズ系23でファイ
バー11の入射端面に点光源を入射させたときの各モー
ドのウエイトは、LP01モードが最も大きく、殆んどの
パワーをLP01モードが伝送している。このような関係
は、入射光の電界分布形状によって多少は変動するが、
おおよそこの関係となる。ここで、前記Am1は、各モー
ドの振幅比を表わすので、該Am1の2乗は、各モードの
強度比を表わすことになり、以下、これを各モードのウ
エイトと呼ぶものとするが、イメージファイバーにおけ
るクロストークは、各モードのクロストークを該ウエイ
トの割合で線形結合したものである。従って、ここで
は、LP01モードのB値が小さいイメージファイバーほ
ど、クロストークが少なくて画質のよいものということ
ができる。又、前記各モードにおけるB値の大小関係,
ウエイトの大小関係から分かるように、最低次モードで
あるLP01モードの任意波長におけるB値の大小を比較
することで、ファイバーのクロストークの大小が分か
る。これを換言すると、イメージファイバーの画質の良
否を推測できることになる。
【0012】次に、前記技術論文中に示されるクロスト
ークを与える計算式を用いて、図1及び図2に示されて
いるイメージファイバー,即ち、共通のクラッド部12
内に横断面円形からなる複数本の各コア13を六方稠密
構造で一体的に内蔵させた構造のイメージファイバー1
1において、点光源15から対物レンズ系16を経て任
意の1本のコア13aの入射端面に光を入射させたとき
のクロストークの様子を計算することができる。そし
て、射出端面の1つのコアのLP01モードの強度をCR
m1としたときの具体的な計算式を次式(10)に示す。 ・・・・(10) ここで、Bm1はLPm1モードのB値、(p1,p2 )はコ
アの位置(座標)を表わし、(O1,O2 )は光を入射さ
せたコアを表わす。又、この場合の座標の置き方を図2
に示しており、Nは計算を行なう領域の1座標方向のコ
アの総数、q1,q2 は各座標方向で、そのコアの数で、
1,2,3,‥‥,Nである。更に、前式(10)は入射光
の光量を“1”に規格化した場合である。従って、該前
式(10)によって、全モードを含んだトータルのクロスト
ーク(CRTtotal )を計算でき、且つこれを次式(11)
で表わすことができる。 ・・・・(11)
【0013】又、前式(11)を用い、1つのコアの入射端
面に光を入射させたときの入射コアに残る光量につき、
01の値を変えて求めた結果を図6のグラフ2中に実線
で示し、且つ実際のファイバーにおける同様な値の実測
値を同グラフ2に破線で示してある。このグラフ2から
明らかなように、計算で求めたクロストークと実測のク
ロストークとには、差のあることが分かる。そして、こ
の計算と実測との差は、ファイバーの形状(例えば、各
コアの径,真円度,コア相互間の間隔等)のバラツキと
か、コア−クラッド間の境界面の乱れ等によって生ずる
ものであり、これらのバラツキや乱れ等は、製造上,不
可避的に発生し、ここでのクロストークを理論値よりも
減少させる方向に作用する。そして、このように製造上
のバラツキや乱れ等によってクロストークが減少するこ
とから、実際のイメージファイバーにあっては、そのB
値が見掛け上,計算値よりも小さい値をとるもので、こ
の場合、同値をB’値とすると、実際の測定結果によっ
て該B’値は、次式(12)で与えられることが分かってい
る。 ・・・・(12) 但しC1 =0.00268 ,C2 =0.79960 ,C3 =2.02880 ここで、B01はLP01モードのB値、λは波長である。
つまり、このように前式(11)のB値に対して、前式(12)
のB’値を用いることにより、実際のイメージファイバ
ーにおけるクロストークの様子を推測できるのである。
【0014】続いて、前記ファイバーにおける射出端面
での伝送画像の画質とクロストーク量との関係について
考える。
【0015】前記イメージファイバーにおける入射端面
上の1つのコアにのみ光を入射させたときの、該入射コ
アの射出端面側のクロストークの様子は、これを換言す
るとき、ファイバーにおける所謂,Point Spread Funct
ion を表わしている。ここで、前記光を入射したコアに
残る光量の大小は、伝送画像の解像力とコントラストに
直接,影響する値であり、該光を入射したコアに残る光
量が或る値を上回ると、射出端面側での画像における所
要の解像力とコントラストとが確保されて、良好な画質
を得られる。そして、この射出端面側の画像に良好な画
質を得るための条件は、実際のファイバーの検討によっ
て、前記光を入射したコアに残る光量が、おおよそ40
%以上であることが分かっている。該条件について、各
前式(7) 乃至(12)を用い、LP01モードのB値の条件式
に書き換えると、次式(13)のように表わすことができ
る。 B01≦26 ‥‥(13) 但し、この場合のB値は、波長587.56nmにおけ
るLP01モードの値である。
【0016】又、前式(8) における対物光学系のFno.
の値が大きくなると、各前式(7) 乃至(12)から、クロス
トークが減少することを導き出せる。更に、前式(13)
は、対物光学系のFno. を比較的小さな値として求めた
結果であり、実際の対物光学系は、或る程度暗い(つま
り、Fno. の大きい)ものが多いために、前記B値の条
件は、次式(14)で十分である。 B01≦40 ‥‥(14)
【0017】一方、内視鏡における観察波長領域は、可
視域(400nm乃至700nm)にのみ限られている
ことから、LP01モードのB値を各コア径,コア相互間
の間隔,及びファイバーの開口,ファイバーの軸方向長
さの関数で書き換え得る。ここで、これらのLP01モー
ドのB値と、各コア径aμm,コア相互間の間隔dμ
m,及びファイバーの開口NA,ファイバーの軸方向長
さlmとの間には、検討の結果,次式(15)で表わせる関
係のあることが分かっている。 ‥‥(15) ここで、 であり、n1,n2 はコアとクラッド部との各屈折率であ
り、∽は比例することを表わす。図7のグラフ3には、
前式(15)の左辺と右辺との関係を示してある。このグラ
フ3から、該式(15)における右辺の大小関係は、LP01
モードのB値の大小関係を表わしていることが分かる。
従って、これを用いて前式(14)の条件を次式(16)のよう
に書き換えることができる。 ‥‥(16)
【0018】更に、B値が波長の増加に対して単調増加
であることを考慮すると、使用波長域をλμm以下とし
たとき、前式(16)は、λ=700nmのときの条件式で
あると云える。そして、前記したようにB値の対数が波
長の逆数に略比例することを用いて、前式(15)を使用波
長域に対して一般化した条件式に導き出せるもので、該
条件式は、使用波長域をλμm以下としたとき、次式(1
7)で示される。 ‥‥(17) 該式(17)から明らかなように、高画素で且つ所要の明る
さを確保するために、クラッド厚を比較的薄くした場合
でも、ファイバー長について、前記条件を満たすように
設定するか、又は高NAにすることにより、画質の良好
なイメージファイバーが得られる。そして又、使用波長
域が短波長であるならば、たとえクラッド厚が薄いか、
又はNAの低いファイバーでも、十分に画質の良好なイ
メージファイバーであると云える。
【0019】以上のようにして、前式(17)を満たす構造
をとることで、クロストークが少なくて画質の極めて良
好なイメージファイバーを提供し得るのである。
【0020】即ち、本発明は、共通のクラッド部内に、
横断面円形からなる複数本のコアを一体的に配置させて
構成した多成分系ガラスを用いるイメージファイバーに
おいて、前記ファイバーを構成する各コアの直径をaμ
m,コア相互間の間隔をdμm,開口数をNAとし、且
つ該ファイバーの軸方向長さをlm,使用波長域の最大
波長をλμmとしたとき、以下の式(18)を満たすことを
特徴とするイメージファイバーである。 ‥‥(18) ここで、 であり、n1 はコアの屈折率、n2 はクラッド部の屈折
率である。
【0021】又、本発明は、可視域の波長を使用する前
記イメージファイバーにおいて、以下の条件式(19)を満
たすことを特徴とするイメージファイバーである。 ‥‥(19)
【0022】
【実施例】以下、本発明に係るイメージファイバーの具
体的な第1,乃至第6の各実施例について詳細に述べ
る。
【0023】本第1,乃至第6の各実施例に対応される
内視鏡は、一例として、図3に示す装置構成からなって
いる。即ち、図3の装置において、内視鏡21は、光源
装置23,該光源装置23からの光を導くライトガイド
24,及び導かれた光を被観察部に照射する照明レンズ
25からなる照明光学系22と、照明された被観察部か
らの反射光を受け入れて結像する対物レンズ系27,結
像された観察画像を伝送するための本イメージファイバ
ー11を用いたイメージガイド28,及び伝送された観
察画像をCCD素子30の受光面に投影する投影レンズ
29からなる観察光学系26とで構成されると共に、別
に、CCD素子30によって変換された観察画像の電気
信号を処理する電子回路31,及び処理された電気信号
を観察するテレビモニター32を有している。
【0024】一方、図4には、本各実施例に対応してイ
メージファイバー11に設定されるコア番号の詳細を示
してある。
【0025】表3には、本第1,乃至第6の各実施例に
よるイメージファイバーのスペックと、前記式(15)の値
とを示す。これらの各実施例の場合、組み合わせた光学
系のFno. は、全て対物系が1.4,射出側が2.0で
あり、使用波長域は、その何れもが可視域を想定してい
る。
【0026】表3
【0027】第1実施例.本第1実施例は、人体の血管
内の観察を目的とする内視鏡を対象としており、この場
合、前記イメージガイド28として適用されるイメージ
ファイバー11については、一般的に、バンドル径が
0.3mm程度で、且つ長さが3〜4m程度を必要とす
る。そこで、具体的には、該イメージファイバー11に
おける各コア13につき、これをバンドル径0.3m
m,長さ3.5mに夫々設定したものである。本第1実
施例において、図4に示されているように、イメージフ
ァイバー11を構成している各コア13の内の選択され
た任意の1つのコア13aに光を入れたときのクロスト
ークの状態を図8のグラフ4に示してある。ここで、該
グラフ4の横軸の番号は、光を入れたコア13aを番号
0として,順次に隣接する夫々の各コア13の番号1,
2,3,‥‥,Nを表わしている。
【0028】即ち、本グラフ4から明らかなように、本
第1実施例のイメージファイバーによるときは、1つの
コアに入射される光に関して、隣接するコアとの間のク
ロストークが少なく、従って、良好な画質の観察像が得
られることが分かる。実際に、本第1実施例によるイメ
ージファイバーを用いて前記図3の内視鏡を組み上げ、
テレビモニターで観察したところ、実用上、十分にクロ
ストークの少ない良好な画質が得られた。
【0029】第2実施例.本第2実施例は、前記第1実
施例において、イメージファイバー11を構成する各コ
ア13に高屈折率(nd =1.62004)の媒質を用
いたもので、他のスペックは、該第1実施例の場合と同
様である。従って、この場合には、図9のグラフ5に示
されているように、イメージファイバーにおけるクロス
トークが一層,減少されて良好な画像が得られる。但
し、このように各コアに高屈折率の媒質を用いると、該
媒質自体の分光透過率特性によって、短波長側での光の
吸収がやや大きいことから、観察画像に黄色の着色を生
ずることになり、このために、たとえ、前記式(15)で与
えられる条件を満たしたとしても、イメージファイバー
の長さを非常に長くした場合、該着色の影響で画質が低
下する。仍って、このようなときには、例えば、適当す
るフィルター等を併用して色バランスを調整するのがよ
い。
【0030】第3実施例.本第3実施例は、人体の腹腔
内等を観察する内視鏡を対象にしたもので、バンドル径
1.2mm,長さ35cmのイメージファイバーであ
る。この場合は、観察対象に対応させた内視鏡の仕様に
よってファイバー自体の長さが比較的短いので、クラッ
ド厚を薄くしてコアの占有率を上げることが可能であ
り、表3から、前記式(15)の条件を満たしていることが
分かる。このときのクロストークの状態を図10のグラ
フ6に示すが、該グラフ6によって明らかなように、本
第3実施例においても、クロストークが少なくて、良好
な画質の観察像が得られる。
【0031】第4実施例.本第4実施例は、腎盂鏡等を
対象にしたもので、バンドル径1mm,長さ50cmの
イメージファイバーである。この場合にも、前記第3実
施例と同様な考え方からコアの占有率を上げることが可
能である。このときのクロストークの状態を図11のグ
ラフ7に示すが、ここでも同様にクロストークが少なく
て、良好な画質の観察像が得られる。
【0032】第5実施例.本第5実施例は、前記第2実
施例におけるイメージファイバー11の各コア13に高
屈折率(nd =1.641)の媒質を用い、且つその長
さを5mとしたものである。この場合にも、図12のグ
ラフ8に示されているように、クロストークを少なくし
得る。しかし一方では、第2実施例でのコアの媒質より
も一層,屈折率の高い媒質を用いているために、各コア
自体の着色がさらに大きくなって、若干,画質が劣るこ
とになる。
【0033】第6実施例.本第6実施例は、前記第4実
施例の各コア13に対して、前記第5実施例の場合と同
様に、高屈折率(nd =1.641)の媒質を用い、且
つその長さを50cmとしたものである。従って、この
場合の各コア自体における着色の影響については、第2
実施例よりも大きくはなると考えられるが、しかし、本
第6実施例では、一方においてイメージファイバーの長
さが50cmと短いために、あらやめて該着色が問題に
なるようなことはない。つまり、各コアに対する高屈折
率による媒質の適用は、このように長さの短いイメージ
ファイバーの方が有利である。この場合のクロストーク
の状態を図13のグラフ9に示すが、本第6実施例で
は、前記第4実施例に比較してクロストークを非常に少
なくし得るのである。
【0034】
【発明の効果】以上各実施例によって詳述したように、
本発明に係るイメージファイバーによれば、共通のクラ
ッド部内に、横断面円形からなる複数本のコアを一体的
に配置させて構成した多成分系ガラスを用いるイメージ
ファイバーにおいて、ファイバーを構成する各コアの直
径をaμm,コア相互間の間隔をdμm,開口数をNA
とし、且つ該ファイバーの軸方向長さをlm,使用波長
域の最大波長をλμmとしたとき、次式(20) ‥‥(20) ここで、 1 はコアの屈折率 n2 はクラッド部の屈折率 を満たすことを特徴とし、又、可視域の波長を使用する
イメージファイバーにおいて、次式(21) ‥‥(21) を満たすことを特徴としたから、解像力が高く、且つク
ロストークが少なくて、良好な画質を極めて容易に得ら
れるイメージファイバーを容易に提供できるという優れ
た特長がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るイメージファイバーの基本的な概
要構成を模式的に示す斜視説明図である。
【図2】同イメージファイバーの各コアにおける配列態
様と座標設定の一例を拡大して示す断面構成図である。
【図3】本発明のイメージファイバーを適用した第1,
乃至第6の各実施例に対応される内視鏡の概要を模式的
に示す構成説明図である。
【図4】同第1,乃至第6実施例におけるイメージファ
イバーでの各コアの配列,及び作用を説明する断面構成
図である。
【図5】本発明のイメージファイバーにおける波長を変
化させたときのクロストークパラメータの値の変化を示
すグラフである。
【図6】同イメージファイバーにおける光入射コア内の
残存光量の変化を示すグラフである。
【図7】同イメージファイバーにおけるクロストークパ
ラメータの値とコア,ファイバーの諸元との関係を示す
グラフである。
【図8】本発明のイメージファイバーの第1実施例にお
けるクロストークの状態を示すグラフである。
【図9】同第2実施例におけるクロストークの状態を示
すグラフである。
【図10】同第3実施例におけるクロストークの状態を
示すグラフである。
【図11】同第4実施例におけるクロストークの状態を
示すグラフである。
【図12】同第5実施例におけるクロストークの状態を
示すグラフである。
【図13】同第6実施例におけるクロストークの状態を
示すグラフである。
【図14】従来のイメージファイバーの概要構成を模式
的に示す断面斜視図である。
【図15】同従来のイメージファイバーを適用した内視
鏡の概要を模式的に示す断面構成図である。
【符号の説明】
11 イメージファイバー 12 クラッド部 13 コア 13a 光を入射させたコア 15 点光源 16 対物レンズ系 21 内視鏡 22 照明光学系 23 光源装置 24 ライトガイド 25 照明レンズ 26 観察光学系 27 対物レンズ系 28 イメージガイド 29 投影レンズ 30 CCD素子 31 電子回路 32 テレビモニター
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年7月7日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正内容】
【0010】前記イメージファイバーのクロストーク
は、各モードにおけるクロストークの線形結合である。
これは、ファイバーで伝送される光が、各モードの線形
結合であるという考え方に基づいており、ファイバーで
伝送される光量をEtotal1とすると、次式(6) で表わさ
れる。 ・・・・(6) ここで、Am1は各モードが伝搬する電磁界の振幅の比を
表わし、Em1は各モードの電界分布関数(モード関数)
である。そして、この各モードが伝搬する電磁界の振幅
の比Am1は、ファイバー端面に入射される光の電界分布
に依存し、次式(7) で求めることができる。 ・・・・(7) ここで、O(r,θ)はファイバーの入射端面に入射さ
れる光の電界分布である。又、内視鏡においては、一般
に収斂レンズ系を対物光学系としてファイバーの入射端
面に観察像を結像させている。従って、ここでは、入射
される光の電界分布O(r,θ)として、点光源をレン
ズで結像させた場合における点像振幅分布と考えること
ができ、この点像振幅分布は、一般に、次式(8) で与え
られる。 ・・・・(8) ここで、λは波長、Fno. は入射光学系の開口である。
更に、モード関数は、具体的に次式(9) で与えられる。 ・・・・(9) ここで、Jm m は夫々m次の第1種ベッセル関数,m
次の第2種変形ベッセル関数であり、um1,wm1は夫々
LPm1モードの各固有値、aは各コア径である。
【手続補正書】
【提出日】平成6年7月7日
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図6
【補正方法】変更
【補正内容】
【図6】

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 共通のクラッド部内に、横断面円形から
    なる複数本のコアを一体的に配置させて構成した多成分
    系ガラスを用いるイメージファイバーにおいて、前記フ
    ァイバーを構成する各コアの直径をaμm,コア相互間
    の間隔をdμm,開口数をNAとし、且つ該ファイバー
    の軸方向長さをlm,使用波長域の最大波長をλμmと
    したとき、以下の式(1) を満たすことを特徴とするイメ
    ージファイバー。 ・・・・(1) ここで、 であり、n1 はコアの屈折率、n2 はクラッド部の屈折
    率である。
  2. 【請求項2】 可視域の波長を使用するイメージファイ
    バーにおいて、以下の条件式(2) を満たすことを特徴と
    する請求項1記載のイメージファイバー。 ・・・・(2)
JP5257101A 1993-10-14 1993-10-14 イメージファイバー Pending JPH07113921A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006039043A (ja) * 2004-07-23 2006-02-09 Olympus Corp 照明光学系、照明光学系を用いた照明装置、及び照明光学系又は照明光学系を用いた照明装置を用いた観察システム
CN111239893A (zh) * 2020-02-11 2020-06-05 郑耀明 一种光学成像系统

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JP2006039043A (ja) * 2004-07-23 2006-02-09 Olympus Corp 照明光学系、照明光学系を用いた照明装置、及び照明光学系又は照明光学系を用いた照明装置を用いた観察システム
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