JP4727192B2 - 粘着ラベルおよび貼付方法 - Google Patents
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Description
非特許文献1に記載されているように、常温では非粘着性であるが、加熱により粘着性を発現させる、感熱性の遅延粘着剤を用いた方式での粘着ラベルが各種提案されている。基本的な構成は、熱可塑性樹脂及び固体可塑剤からなっている。熱可塑性樹脂は粘着力・接着力の根源となるもので、固体可塑剤は常温では固体であるため樹脂に可塑性を与えず、加熱により溶融して樹脂を膨潤あるいは軟化させるため、常温では非粘着性の樹脂に、加熱することによって粘着性を発現させる作用をする。このような感熱性の遅延粘着剤を利用する方法は、通常の粘着製品に比べて、剥離紙が不要になるため環境に優しく、その分コストも安くなるという長所を備えている。
即ち、上記固体可塑剤は現状で汎用的に使えるものは限られており、ジシクロヘキシルフタレートに代表される融点約60℃〜80℃の結晶性化合物が主流である。既存の感熱性遅延粘着剤には、このような固体可塑剤が多量に含有されており、その融点以下でも保存条件や組成によっては、軟化して樹脂に可塑性を与えるため、夏場のような高温条件では全体に粘着性が出て、製品の耐ブロッキング性の点で問題があった。従って、このような感熱性の粘着剤を使用した従来のディレードタックラベルやシート製品では、その保管倉庫や運搬車両に空調設備を要する。
更に、感熱性遅延粘着剤においては、粘着性を発現させる為には、加熱装置を必要とすることから装置が大型になる。また、活性に多くの熱エネルギーが必要なことから、プリンターの高速化・小型化には限界がある。
このような感熱性遅延粘着剤に対して、その要となる固体可塑剤について、高融点化する等の改良がなされているが、高融点化すれば耐ブロッキング性や塗工性は良くなるものの、逆に活性化温度が高くなり、結晶化による脆化も起こりやすくなるという矛盾点をはらんでいる。何れにせよ上述の問題点を根本的に解決するに至っていない。
更に上記に挙げたものを含め、高価な固体可塑剤を多量に使う必要があり、従来の剥離紙付きの粘着剤に対して、感熱性遅延粘着剤は優位に立てず、普及があまり進んでないのが現状である。
(1)基材上に少なくとも粘着剤層および該粘着剤層上に、二軸配向ポリエステルフィルムからなり、該フィルムの厚みdが1〜3μmの範囲にあり、かつ、該フィルムの表面が下記(1)式および(2)式を満足することを特徴とする粘着ラベル。
SRma/d ≦ 0.7 (1)
SSr ≧ 30 (2)
SRma:三次元表面最大高さ[μm]
d :フィルム厚み[μm]
SSr :中心面面積率[%]
(2)前記ポリエステルフィルムの厚みが10μm以下であることを特徴とする前記(1)記載の粘着ラベル。
(4)前記粘着剤層と反対面にロイコ染料と顕色剤を主成分とする感熱記録層を設けたことを特徴とする前記(1)〜(3)のいずれか1項に記載の粘着ラベル。
(6)加熱方法がサーマルヘッドであることを特徴とする前記(5)記載の粘着ラベルの貼付方法。
(7)前記(1)〜(4)の何れか1項に記載した粘着ラベルのポリエステルフィルム層に物理的な方法により孔を空ける工程によって粘着性を発現させた後、被着体に貼付ける工程よりなる粘着ラベルの貼付方法。
(8)前記物理的な方法が針状の表面形状を持つローラーを通過させることであることを特徴とする前記(7)記載の粘着ラベルの貼付方法。
一般的な構成の粘着シートは、剥離紙を入れ保管時のブロッキングを防ぎ、使用時は、剥離紙を剥がすことでブロッキング防止機能を壊して粘着力を出している。本発明の粘着ラベルは、この剥離紙の代わりに樹脂フィルムを用いて保管時のブロッキングを防止し、使用時は、樹脂フィルムに孔を空けブロッキング防止機能を壊して粘着力を出している。
本発明の粘着剤層上に設けられる樹脂フィルム層としては、ポリ塩化ビニル系フィルム、塩化ビニル−塩化ビニリデン共重合フィルム、ポリエステルフィルム、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィンフィルム、ポリスチレンフィルム等の薄膜フィルムが使用できる。
厚みd=[重量w]/[表面積S]/[密度ρ]
で求めてもよく、或いは光緩衝式厚さ計で求めてもよい。また、原紙の断面を切り取り、光学顕微鏡あるいは電子顕微鏡で直接フィルム部分を観察し、表面の突起を除いた部分のフィルムの実厚み部分を測定してもよい。
ポリエステルは2種以上のものをブレンドしてもよく、たとえば50%以上がポリエステルであれば、ポリエステル以外のものをブレンドしてもよい。
我々はミクロな領域でのサーマルヘッドと穿孔されるフィルムの三次元の表面状態が密接に関係することを見いだした。一般的にはフィルム部分が薄くなればなるほど穿孔感度は向上する、すなわちより少ないエネルギーで穿孔できるが、フィルムの厚みが薄くなればなるほど、より少ないエネルギーで効率良く穿孔させるために、フィルムの厚みと表面状態にも密接な関係があることを見いだした。
具体的には、三次元表面最大高さをSRma[μm]、フィルム厚みをd[μm]とすると、dが1〜3μmであり、SRma/dは、0.7以下であり、好ましくは0.65以下、更に好ましくは0.6以下である。
また、中心面面積率SSrは30%以上であり、好ましくは35%以上、更に好ましくは40%以上となる。
中心面面積率SSrが30%未満の場合、すなわちフィルム表面の凹凸部分の面積が大きくなるためサーマルヘッドからフィルムへの熱効率が悪化し、穿孔感度は大幅に低下して、穿孔が不十分となり、貼り付け時に粘着剤が表面に出ない為粘着力が低下するといった問題がでてくる。
さらに、特定の表面形態は、押出時の剪断応力やフィルターの目付、押出条件、更には縦・横の延伸条件、熱固定温度条件等によってもある程度はコントロールできることは言うまでもない。
上記不活性粒子の粒子平均径としては、0.1〜3μmであることが好ましい。
さらに、該不活性粒子のマスターチップ濃度は、好ましくは0.5〜10重量%、さらに好ましくは1〜7重量%であるのが特定の表面形態を作る上から好ましい。
本発明においてポリエステルフィルムには、閃光照射する波長域に吸収ピークをもつ添加剤等を添加してもよい。また、その他必要に応じ酸化防止剤、熱安定剤、潤滑剤、帯電防止剤、染料、顔料などの添加剤を配合してもよい。
本発明におけるポリエステルフィルムの融点は230℃以下が好ましく、より好ましくは220℃以下、更に好ましくは210℃以下である。フィルム部分をサーマルヘッドの熱で穿孔するには、まずフィルム部分が熱によって溶融する必要があるため、フィルム部分の融点は低い方が望ましい。いくつかのポリエステルをブレンドした場合、融点が複数検出されることがあるが、その場合にはより低温側の融解ピークが230℃以下であればよい。
なお、一方向の延伸を2段階以上で行う方法を用いることもできるが、その場合も最終的な延伸倍率が上記範囲に入ることが好ましい。また、前記キャストフィルムを面積倍率が6〜30倍になるように同時二軸延伸することも可能である。
本発明の粘着ラベルの粘着剤は、用途(対象となる被着体、貼付け環境、被着体温度等)に応じて、一般感圧糊用の従来公知の粘着材料を適宜選択できる。
本発明の粘着剤の付着量は、対象となる被着体種類、粘着剤の種類、貼付け環境により異なるが、一般の感圧糊と同じく乾燥後の重量で10〜20g/m2位が好ましい。
また、基材の具体的な形状の例としては、ロール状またはシート状が好ましい。
基材の厚みについては、本発明では特に限定されないが、活性後のカール、剛性を鑑みて実用上問題とならない範囲で選択することができる。
フィルムの孔の空け方は、物理的に鋭利な形状の刃を使用して孔を空ければよい。ラベルプリンターのようにロール状のラベルを連続発行させる為には、図1のような針状の表面形状を持つローラー上を粘着面である樹脂フィルム面と接触させ通過させれば良い。サーマル面を印字しながら、裏面の針状ローラーを駆動させれば、サーマル面の印字と同じスピードで効率良くラベルの発行が可能である。
ローラー表面の針の高さは、樹脂フィルム層の厚みより高く、樹脂フィルム層と粘着剤層の厚みの和より短ければ、基材を傷つけることはない。
一般的には、針の高さは1μm以上、10μm以下、好ましくは、5μm以上、15μm以下で先が鋭利であれば良い。針の個数は、1cm2あたり、200本以上あればよく、形状、材質については、特に制限はない。
加熱方式としては、キセノンフラッシュランプやサーマルヘッド、レーザー等が挙げられる。キセノンフラッシュランプ、レーザーを用いる場合は、閃光照射する波長域に吸収ピークをもつ添加剤を添加しておき、光を熱エネルギーに変換しフィルムを感熱穿孔する。
本発明において、加熱方式としてサーマルヘッドを用いることが装置を小型化する上で特に好ましい。
本発明の感熱記録層において用いられるロイコ染料としては、一般にこの種のロイコ系記録材料において知られているロイコ染料が適用され、例えば、トリフェニルメタン系、フルオラン系、フェノチアジン系、オーラミン系、スピロピラン系、インドリノフタリド系等の染料のロイコ化合物が好ましく用いられる。
なお、ここでいう中空度とは、中空粒子の外径と内径の比であり、下記式で表示されるものである。
その具体例としては、水溶性高分子として、例えば、ポリビニルアルコール、澱粉及びその誘導体、メトキシセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース等のセルロース誘導体、ポリアクリル酸ソーダ、ポリビニルピロリドン、アクリルアミド/アクリル酸エステル共重合体、アクリルアミド/アクリル酸エステル/メタクリル酸三元共重合体、スチレン/無水マレイン酸共重合体アルカリ塩、イソブチレン/無水マレイン酸共重合体アルカリ塩、ポリアクリルアミド、アルイン酸ソーダ、ゼラチン、カゼイン等が挙げられる。
また、水性高分子エマルジョンとしては、スチレン/ブタジエン共重合体、スチレン/ブタジエン共重合体、スチレン/ブタジエン/アクリル系共重合体等のラテックスや酢酸ビニル樹脂、酢酸ビニル/アクリル酸共重合体、スチレン/アクリル酸エステル共重合体、アクリル酸エステル樹脂、ポリウレタン樹脂等のエマルジョン等が挙げられる。
また、これらの樹脂とシリコンセグメントとの共重合体も好ましく用いられる。これらは単独もしくは混合して使用され、更に必要に応じて硬化剤を添加して樹脂を硬化させても良い。
電子線硬化型樹脂も特に種類は限定されないが、特に好ましい電子線硬化樹脂としては、ポリエステルを骨格とする5官能以上の分枝状分子構造を有する電子線硬化樹脂及びシリコン変性電子線硬化樹脂を主成分としたものである。
これらの無機及び/又は有機フィラーとしては、この種の感熱記録媒体に慣用される顔料中の一種又は二種以上を選択することができる。その具体例としては炭酸カルシウム、シリカ、酸化亜鉛、酸化チタン、水酸化アルミニウム、水酸化亜鉛、硫酸バリウム、クレー、タルク、表面処理されたカルシウムやシリカ等の無機顔料の他、尿素−ホルマリン樹脂、スチレン/メタクリル酸共重合体、ポリスチレン樹脂などの有機顔料を挙げることができる。また、滑剤としては感熱記録層の説明で挙げたものが使用できる。
なお、本発明の特性値は次の測定方法、評価基準による。
(1)熱収縮率
フィルムを幅10mm、長さ300mmに採取し、23℃60%RHの雰囲気に30分間放置し、その雰囲気下でその被測定サンプルに約200mmの間隔で印を付け、リニアスケール測長機を用いてその印の間隔を測定しその値をAとする。次に被測定サンプルは、張力フリーの状態で所定の温度に設定した熱風オーブン中に所定の時間放置し、次いで23℃60%RHの雰囲気下で1時間冷却、調湿後、先につけた印の間隔を測定し測定値をBとする。この時次式により熱収縮率を求める。
x[%]=100(A−B)/A
尚、100℃熱収縮率は30分熱処理した。
(株)小坂研究所製、微細形状測定器(型式:ET−30HK)を使用し、触針径円錐型2μR、カットオフは0.25mm、測定長(X方向)0.5μm、Y方向送りピッチ5μm、記録本数80本とした。
(3)固有粘度
オルトクロロフェノール中、25℃で測定した溶液粘度より次式から計算される値を用いた。
ηsp/C=[η]+K[η]2・C
ここで、ηsp=(溶液粘度/溶媒粘度)−1
C:溶媒100mlあたりの溶解ポリマー重量(g/100ml)
K:ハギンス定数(0.343)
溶液粘度、溶媒粘度はオストワルド粘度計にて測定した。
本発明の粘着ラベルを4.0cm×15cmの長方形にカットし、図2のような針(高さ15μmを200本/cm2の間隔で配置)でフィルムに孔を空けて粘着性を発現させた。ついで被着体(ポリオレフィンラップ及びダンボール)に加圧2kgのゴムローラーで長手方向に貼り付けて、2分後に剥離角度180度、剥離速度300mm/minの条件で剥離させた。その時の粘着力をフォースゲージで測定し、0.1秒間隔でデータを読み取り平均化した数値を表に示した。なお単位はgf/40mmである。この試験は、常温環境(23℃、65%)環境下で実施した。
本発明の粘着ラベルを4.0cm幅にスリットしロール状に巻きつけ、図3のような針状のロール(高さ15μmを200本/cm2の間隔で配置)でフィルムに孔を空けて粘着性を発現させた後、長さ15cmに切断した。ついで被着体(ポリオレフィンラップ及びダンボール)に加圧2kgのゴムローラーで長手方向に貼り付けて、2分後に剥離角度180度、剥離速度300mm/minの条件で剥離させた。その時の粘着力をフォースゲージで測定し、0.1秒間隔でデータを読み取り平均化した数値を表に示した。なお単位はgf/40mmである。この試験は、常温環境(23℃、65%)環境下で実施した。
本発明の粘着ラベルを幅4cm、長さ15cmに切断し、加熱装置で粘着性を発現させた。ついで被着体(ポリオレフィンラップ)に加圧2kgのゴムローラーで長手方向に貼り付けて、2分後に剥離角度180度、剥離速度300mm/minの条件で剥離させた。その時の粘着力をフォースゲージで測定し、0.1秒間隔でデータを読み取り平均化した数値を表に示した。なお単位はgf/40mmである。この試験は、常温環境(23℃、65%)環境下で実施した。
同一サンプルの保護層面と樹脂フィルム層面とを接触させ、200g/cm2の圧力で60℃、Dry条件下で24時間試験した後、室温で放置後サンプルを剥がし、その時のブロッキング性を下記表1の様なランクで評価した。
(1)ポリエステルフィルムの作製
ジカルボン酸成分としてテレフタル酸ジメチル/イソフタル酸ジメチル(モル比:80/20)、グリコール成分としてエチレングリコールを用いて常法により重合し、これに平均粒径1.8μmのシリカ粒子を0.4重量%添加して、固有粘度0.7の共重合ポリエステルを得た。このポリマーを275℃でシート状に押し出し、25℃に設定した回転冷却ドラム上に静電印加法を利用して冷却固化させた。ついで、フィルムを縦方向に105℃、4.5倍、横方向に82℃、4.4倍延伸し、更に120℃、5秒間熱処理し、厚み2.5μmの二軸延伸フィルムを製造した。
(2)感熱記録紙の作製
[A液]非発泡性断熱層形成用塗液
微小中空粒子分散体(塩化ビニリデン/アクリロニトリルを主体とする共重合樹脂)
(固形分濃度32%、平均粒子径3.6μm、中空度92%) 30部
スチレン/ブタジエン共重合体ラテックス(Tg+4℃) 10部
界面活性剤(ダプロW−77、エレメンティスジャパン製) 0.1部
水 60部
[B液]発色剤分散液
3−ジ−n−ブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン 20部
ポリビニルアルコ−ル(10%水溶液) 10部
水 70部
[C液]顕色剤分散液
4−イソプロポキシ−4′−ヒドロキシジフェニルスルホン 10部
ポリビニルアルコ−ル(10%水溶液) 25部
炭酸カルシウム 15部
水 50部
上記組成からなる混合物を、それぞれ平均粒径が1.5μm程度となるようにサンドミルを用いて分散して[B液]と[C液]を調製し、次に[B液]:[C液]=1:8となるように混合攪拌して感熱発色層塗布液[D液]を得た。
シリカを1.0部とポリビニルアルコール10%水溶液を1.0部と水2.0部の処方比率になる混合物をサンドグラインダーを用いて平均粒径が3.0μm以下になるように粉砕、分散してシリカ分散液[E液]を調整した。
上記シリカ分散液[E液]を4.0部、ポリビニルアルコール10%水溶液を10.0部、ステアリン酸亜鉛30%分散液(中京油脂製Z−730)を1.0部、ポリアミドエピクロルヒドリンの12.5%溶解液を3.2部および水5.8部の処方比率になる混合液を充分に攪拌して保護層液[F液]を調整した。
上記[A液]を、平均坪量80g/m2上質紙の表面に、乾燥後重量が4g/m2となるように塗布乾燥して非発泡性断熱層を設けた。この上に、上記感熱発色層塗布液[D液]を乾燥後重量が5g/m2となるように塗布乾燥して、感熱記録層を設けた。
次に、保護層液[F液]を乾燥後重量が3.5g/m2になるように塗布乾燥し、王研式平滑度計で2000sとなるようにキャレンダー処理を行ない感熱記録層形成済紙を得た。
次にこの感熱記録層形成済紙の裏面に、感圧粘着剤としてアクリル酸エステル共重合体樹脂水性エマルジョン(日本エヌエスシー株式会社製商品名デュロタック2Q1837)を、乾燥付着量20g/m2になるよう塗布乾燥し、感圧粘着剤層を設けた。
次に、感圧粘着剤層上に上記(1)で作製した厚さ2.5μmのポリエステルフィルムを皺にならないように貼付け粘着ラベルとした。得られた粘着ラベルの粘着性及びブロッキング性について上記のように評価した。結果を表2に示した。
実施例1の樹脂フィルムの厚みを1.0、7.5、10、11μmにした以外は実施例1と同様にサンプル作製、評価を行った。結果を表2に示した。
実施例1の樹脂フィルムを厚み4μmのポリプロピレンフィルム(東レ製トレファン)に代えた以外は実施1と同様にサンプル作製、評価を行った。結果を表2に示した。
汎用ポリスチレン「スタイロン685」(旭化成工業(株)製)をテンターで製膜し、厚み2.5μm、縦方向ORS=36kg/cm2、横方向ORS=22kg/cm2を有する二軸延伸ポリスチレンフィルムを試作した。
実施例1の樹脂フィルムを上記ポリスチレンフィルムに代えた以外は実施1と同様にサンプル作製、評価を行った。結果を表2に示した。
実施例1と同様にしてサンプルを作製し、粘着ラベルとし、上記のように評価を行なった。結果を表2に示した。
(1)ポリエステルフィルムの作製
ジカルボン酸成分としてテレフタル酸ジメチル/イソフタル酸ジメチル(モル比:80/20)、グリコール成分としてエチレングリコールを用いて常法により重合し、これに平均粒径1.8μmのシリカ粒子を0.4重量%添加して、固有粘度0.7の共重合ポリエステルを得た。このポリマーを275℃でシート状に押し出し、25℃に設定した回転冷却ドラム上に静電印加法を利用して冷却固化させた。ついで、フィルムを縦方向に105℃、4.5倍、横方向に82℃、4.4倍延伸し、更に120℃、5秒間熱処理を施し、厚み2μmの二軸延伸フィルムを製造した。
[A液]非発泡性断熱層形成用塗液
微小中空粒子分散体(塩化ビニリデン/アクリロニトリルを主体とする共重合樹脂)
(固形分濃度32%、平均粒子径3.6μm、中空度92%) 30部
スチレン/ブタジエン共重合体ラテックス(Tg+4℃) 10部
界面活性剤(ダプロW−77、エレメンティスジャパン製) 0.1部
水 60部
[B液]発色剤分散液
3−ジ−n−ブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン 20部
ポリビニルアルコ−ル(10%水溶液) 10部
水 70部
[C液]顕色剤分散液
4−イソプロポキシ−4′−ヒドロキシジフェニルスルホン 10部
ポリビニルアルコ−ル(10%水溶液) 25部
炭酸カルシウム 15部
水 50部
上記組成からなる混合物を、それぞれ平均粒径が1.5μm程度となるようにサンドミルを用いて分散して[B液]と[C液]を調製し、次に[B液]:[C液]=1:8となるように混合攪拌して感熱発色層塗布液[D液]を得た。
シリカを1.0部とポリビニルアルコール10%水溶液を1.0部と水2.0部の処方比率になる混合物をサンドグラインダーを用いて平均粒径が3.0μm以下になるように粉砕、分散してシリカ分散液[E液]を調整した。
上記シリカ分散液[E液]を4.0部、ポリビニルアルコール10%水溶液を10.0部、ステアリン酸亜鉛30%分散液(中京油脂製Z−730)を1.0部、ポリアミドエピクロルヒドリンの12.5%溶解液を3.2部および水5.8部の処方比率になる混合液を充分に攪拌して保護層液[F液]を調整した。
上記[A液]を、平均坪量80g/m2上質紙の表面に、乾燥後重量が4g/m2となるように塗布乾燥して非発泡性断熱層を設けた。この上に、上記感熱発色層塗布液[D液]を乾燥後重量が5g/m2となるように塗布乾燥して、感熱記録層を設けた。
次に、保護層液[F液]が乾燥後重量が3.5g/m2になるように塗布乾燥し、王研式平滑度計で2000sになるようにキャレンダー処理を行ない感熱記録層形成済紙を得た。
上記感熱記録層形成済紙の裏面に、感圧粘着剤としてアクリル酸エステル共重合体樹脂水性エマルジョン(日本エヌエスシー株式会社製商品名デュロタック2Q1837)を、乾燥付着量20g/m2になるよう塗布乾燥し、感圧粘着剤層を設けた。この感圧粘着剤層上に上記(1)で作製した厚さ2.0μmのポリエステルフィルムを皺にならないように貼付け粘着ラベルとした。
実施例9のポリエステルフィルムを以下の方法に代えた以外は実施例9と同様に粘着ラベルを作製した。
ポリマーAとして、固有粘度0.75、平均粒径1.2μmの炭酸カルシウム粒子を1.2重量%含有したポリエチレンテレフタレートを作成し、ポリマーBとして固有粘度0.85のポリブチレンテレフタレートを作成した。ポリマーA50重量部とポリマーB50重量部を均一にブレンドし270℃でシート状に押し出し、30℃に設定した回転冷却ドラム上に静電印加法を利用して冷却固化させた。ついで、フィルムを縦方向に65℃、3.5倍、横方向に72℃、4.0倍延伸し、更に100℃、5秒間熱処理を施し、厚み1.5μmの二軸延伸フィルムを製造した。得られたフィルムをロール状態で48℃、15時間エージング処理を施した。
実施例9のポリエステルフィルムを以下の方法に代えた以外は実施例9と同様に粘着ラベルを作製した。
ジカルボン酸成分としてテレフタル酸ジメチル/イソフタル酸ジメチル(モル比:75/25)、グリコール成分としてエチレングリコールを用いて常法により重合し、これに平均粒径1μmの炭酸カルシウム粒子を0.6重量%添加して、固有粘度0.75の共重合ポリエステルを得た。このポリマーを270℃でシート状に押し出し、25℃に設定した回転冷却ドラム上に静電印加法を利用して冷却固化させた。ついで、フィルムを縦方向に105℃、4.5倍、横方向に82℃、5倍延伸し、更に120℃、5秒間熱処理を施し、厚み1.3μmの二軸延伸フィルムを製造した。
実施例9のポリエステルフィルムを以下の方法に代えた以外は実施例9と同様に粘着ラベルを作製した。
ジカルボン酸成分としてテレフタル酸ジメチル/イソフタル酸ジメチル(モル比:80/20)、グリコール成分としてエチレングリコールを用いて常法により重合し、これに平均粒径1.5μmの炭酸カルシウム粒子を0.7重量%添加して、固有粘度0.7の共重合ポリエステルを得た。このポリマーを275℃でシート状に押し出し、25℃に設定した回転冷却ドラム上に静電印加法を利用して冷却固化させた。ついで、フィルムを縦方向に105℃、5倍、横方向に82℃、5倍延伸し、更に120℃、5秒間熱処理を施し、厚み1.5μmの二軸延伸フィルムを製造した。
実施例9のポリエステルフィルムの厚みを3.0μmに代えた以外は実施例9と同様に粘着ラベルを作製した。
実施例14
実施例9のポリエステルフィルムの厚みを3.3μmに代えた以外は実施例9と同様に粘着ラベルを作製した。
実施例9のポリエステルフィルムを以下の方法に代えた以外は実施例9と同様に粘着ラベルを作製した。
実施例12と同様の原料を使用し、275℃でシート状に押出し、25℃に設定した回転冷却ドラム上に静電印加法を利用して冷却固化させた。ついで、フィルムを縦方向に105℃、3.9倍、横方向に82℃、3.8倍延伸し、更に120℃、5秒間熱処理を施し、厚み1.3μmの二軸延伸フィルムを製造した。
実施例9のポリエステルフィルムを以下の方法に代えた以外は実施例9と同様に粘着ラベルを作製した。
ポリマーAとして、固有粘度0.75、平均粒径2μmのシリカ粒子を1.2重量%含有したポリエチレンテレフタレートを作成し、ポリマーBとして固有粘度0.85のポリブチレンテレフタレートを作成した。ポリマーA50重量部とポリマーB50重量部を均一にブレンドし270℃でシート状に押し出し、30℃に設定した回転冷却ドラム上に静電印加法を利用して冷却固化させた。ついで、フィルムを縦方向に65℃、3.5倍、横方向に72℃、3.5倍延伸し、更に100℃、5秒間熱処理を施し、厚み1.5μmの二軸延伸フィルムを製造した。
Claims (8)
- 基材上に少なくとも粘着剤層および該粘着剤層上に、二軸配向ポリエステルフィルムからなり、該フィルムの厚みdが1〜3μmの範囲にあり、かつ、該フィルムの表面が下記(1)式および(2)式を満足することを特徴とする粘着ラベル。
SRma/d ≦ 0.7 (1)
SSr ≧ 30 (2)
SRma:三次元表面最大高さ[μm]
d :フィルム厚み[μm]
SSr :中心面面積率[%] - 前記ポリエステルフィルム層の厚みが10μm以下であることを特徴とする請求項1記載の粘着ラベル。
- 前記ポリエステルフィルムの融点が230℃以下であり、100℃における熱収縮率が15%以上であることを特徴とする請求項1又は2に記載の粘着ラベル。
- 前記粘着剤層と反対面にロイコ染料と顕色剤を主成分とする感熱記録層を設けたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の粘着ラベル。
- 請求項1〜4の何れか1項に記載した粘着ラベルのポリエステルフィルム層に加熱により孔を空ける工程によって粘着性を発現させた後、被着体に貼付ける工程よりなる粘着ラベルの貼付方法。
- 加熱方法がサーマルヘッドであることを特徴とする請求項5記載の粘着ラベルの貼付方法。
- 請求項1〜4の何れか1項に記載した粘着ラベルのポリエステルフィルム層に物理的な方法により孔を空ける工程によって粘着性を発現させた後、被着体に貼付ける工程よりなる粘着ラベルの貼付方法。
- 前記物理的な方法が針状の表面形状を持つローラーを通過させることであることを特徴とする請求項7記載の粘着ラベルの貼付方法。
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