JPH09265260A - 感熱記録用ラベル - Google Patents

感熱記録用ラベル

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JPH09265260A
JPH09265260A JP8099150A JP9915096A JPH09265260A JP H09265260 A JPH09265260 A JP H09265260A JP 8099150 A JP8099150 A JP 8099150A JP 9915096 A JP9915096 A JP 9915096A JP H09265260 A JPH09265260 A JP H09265260A
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JP
Japan
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heat
layer
thermosensitive
adhesive layer
label
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Application number
JP8099150A
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English (en)
Inventor
Morio Yamada
盛雄 山田
Masanaka Nagamoto
正仲 長本
Toshinobu Iwata
利延 岩田
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Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 被着体に対する粘着力が強く、巻状態での耐
ブロッキング性に優れたライナーレス感熱記録用ラベル
を提供する。 【解決手段】 支持体の一方の側に感熱発色層、他の側
に感熱性粘着剤層を有する感熱記録用ラベルにおいて、
該感熱性粘着剤層の表面の平滑度が60秒〜3000秒
であることを特徴とする感熱記録用ラベル。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、支持体の一方の側
に感熱発色層、他の側に感熱性粘着層を設けてなる感熱
記録用ラベルにおいて、該感熱性粘着層表面の平滑度を
60秒〜3000秒にコントロールしたライナーレスの
感熱記録用ラベルに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、感熱記録用ラベルはPOS分野を
代表として広い分野で使用されているが、サーマルラベ
ルにおいては、通常、表面に感圧性粘着剤層を介して剥
離紙を貼りつけているのが実状である。しかしながら、
このような感熱記録用ラベルは有効なものの、その反面
多くの欠点を有している。即ち、剥離紙は、製品である
ラベル自体に比べて大きな面積を有しており、これら剥
離紙は、感熱記録用ラベル保管中はもとより、使用中に
も取り扱わなければならず、更には感熱記録用ラベルか
ら取り除いた後も後処理しなければならない。従って、
最近のエコロジー観点からも廃棄ゴミが多量に出るとい
う問題がある上、コインでラベルを貼付する際の作業
性、生産性に劣るため、剥離紙の使用に伴う製造コス
ト、剥離紙自体のコストで高コストとなる等の問題点を
かかえている。
【0003】これらの問題点を解決するために、剥離紙
を貼付しない感熱記録用ラベルが、例えば、実開昭59
−43979号、実開昭59−46265号、特開昭6
0−54842号等に粘着剤をマイクロカプセル化した
もの、保護層上に粘着剤に対する剥離剤層を設けたもの
等ライナーレスの感熱記録ラベルが提案されている。し
かしながら、これらは粘着力が弱いことや、サーマル表
面に印刷ができない等の不具合があり、実用に至ってな
い。また、機能性の粘着剤として、感熱性粘着剤を用い
る方法が特開昭63−303387号、実公平5−11
573号に提案されている。いずれも、中間層として、
発泡性断熱層や、非発泡性断熱層を設けることとしてい
るが、これらは、感熱性粘着剤を活性化させるための熱
エネルギーを低下させる効果はあるものの、熱活性粘着
剤を使用した場合は、粘着性と巻状態での耐ブロッキン
グとの両方の品質を満足したものが得られていない。感
熱発色層を有さない普通紙において、特開昭63−15
2686号や特開昭63−172784号では、固体可
塑剤の粒径や感熱性粘着層の平滑度により粘着性と巻状
態での耐ブロッキングとの両立を図っているが、感熱性
粘着層の他の側に感熱発色層又はその上に保護層を設け
てなる感熱記録用ラベルにおいては、目標とする現行の
感熱記録用ラベルの品質のものが得られていないのが現
状である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
のような感熱記録用ラベルの現状に鑑み、支持体の一方
の側に感熱発色層、他の方の側に感熱性粘着剤層を設け
てなるライナーレスラベルにおいて、各被着体に対する
粘着力が強く、且つ巻状態での耐ブロッキング性が優れ
た感熱記録用ラベルを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、支持体
の一方の側に感熱発色層、他の側に通常非粘着で熱時活
性化して粘着性を生じる感熱性粘着剤層を有する感熱記
録用ラベルにおいて、該感熱性粘着剤層の表面の平滑度
が60秒〜3000秒であることを特徴とする感熱記録
用ラベルが提供される。また、本発明によれば、支持体
と感熱発色層との間に、熱可塑性樹脂を殻とする、平均
粒径2.0〜20μmで且つ中空率30%以上の微小中
空粒子を主成分とする非発泡性断熱層を設けたことを特
徴とする前記感熱記録用ラベルが提供される。また、本
発明によれば、支持体と感熱性粘着剤層との間にバリヤ
ー層を設けることを特徴とする前記感熱記録用ラベルが
提供される。更に、本発明によれば、感熱性粘着剤層中
及び/又は支持体と感熱性粘着剤層との間の中間層中
に、0.7〜2.5μmの赤外領域に吸収を有する赤外
吸収物質を含有させたことを特徴とする前記感熱記録用
ラベルが提供される。更にまた、本発明によれば、上記
赤外吸収物質が黒鉛であり、且つその含有量が0.00
5〜0.3g/m2の範囲にあることを特徴とする前記
感熱記録用ラベルが提供される。
【0006】感熱性粘着剤層の他の側の一方に感熱発色
層を設けない構成のラベルにおいては、活性化の際に加
える熱又は光等により感熱発色層による地肌発色が生じ
ない為に、十分な活性化エネルギーを与える事ができ
る。従って、前記公知例の特開昭63−152686号
や特開昭63−172784号で示されるように固体可
塑剤の粒径を大きくしたり、平滑度を低くしても高い粘
着力が得られるものと思われる。しかし、本発明のよう
な感熱性粘着剤層の他の側の一方に感熱発色層を設ける
構成のラベルの場合には、活性化エネルギーが強すぎる
と地肌発色が発生する。従って、感熱発色層の地肌発色
が発生しないレベルの活性化エネルギーを与えなければ
ならないが、このようなレベルの活性化エネルギーでは
平滑度が低いと実用化可能な粘着力が得られない。本発
明者等は、粘着力と耐ブロッキング性との両立を図るた
め、鋭意検討の結果、感熱性粘着剤層表面の平滑度を6
0秒〜3000秒にすることによって、該感熱性粘着剤
層を熱又は光により活性化させる際の、上記課題を解決
することを見い出し、本発明を完成するに至った。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の感熱記録用ラベルにおい
て、粘着力と耐ブロッキング性を両立するためには、感
熱性粘着剤層表面の平滑度は前記したように、60秒〜
3000秒であるが、好ましくは70秒〜2500秒が
良い。60秒未満になると粘着力が低下し、又、300
0秒を越えると巻状態での耐ブロッキング性が低下す
る。ここで、本発明で言う平滑度の秒数とは、王研式平
滑度計を用いて2分間圧着させた時のマノメータの表示
値である。又、本発明の平滑度を得る為には、感熱性粘
着剤層中の固体可塑剤の粒径の調整、又は及び感熱性粘
着剤層を塗布乾燥後にキャレンダー処理を施すこと等に
よって得ることができるが、必ずしもこれらの方法に限
定されるものではない。
【0008】感熱性粘着剤は、一般に、加熱により粘着
力、接着力を付与する主な成分である高分子樹脂、加熱
により溶融し、粘着剤に粘着性を発現させる作用を有す
る固体可塑性、及び粘着性を向上させる粘着付与剤等を
含有する。本発明で使用する感熱性粘着剤はとくに限定
されないが、基本的なものを例示すると、(a)ポリ酢
酸ビニル、ポリメタクリル酸ブチル、酸化ビニル/塩化
ビニリデン共重合体、合成ゴム、酢酸ビニル/アクリル
酸2−エチルヘキシル共重合体、酢酸ビニル/エチレン
共重合体、ビニルピロリドン/スチレン共重合体、スチ
レン/ブタジエン共重合体、ビニルピロリドン/アクリ
ル酸エチル共重合体などの高分子樹脂と、(b)フタル
酸ジフェニル、フタル酸ジヘキシル、フタル酸ジシクロ
ヘキシル、フタル酸ジヒドロアビエチル、イソフタル酸
ジメチル、安息香酸スクローズ、二安息香酸エチレング
リコール、三安息香酸トリメチロールエタン、三安息香
酸グリセリド、四安息香酸ペンタエリトリット、八酢酸
スクロース、クエン酸トリシクロヘキシル、N−シクロ
ヘキシル−p−トルエンスルホンアミド等の常温で固体
可塑剤と、(c)ロジン誘導体(ロジン、重合ロジン、
水添ロジンまたはそれらのグリセリン、ペンタエリスリ
トール等のエステル、樹脂酸ダイマー等)テルペン樹脂
系、石油樹脂系、フェノール樹脂系、キシレン樹脂系等
の粘着性付与剤を含有するものが使用される。
【0009】以下に、本発明のこのような感熱性粘着剤
の組成の一処方例を示すが、本発明はこれに限定される
ものではない。 スチレン/ブタジエン共重合体 30〜70重量部 フタル酸ジシクロヘキシル 2〜15重量部 ペンタエリストールテトラベンゾエート 20〜60重量部
【0010】本発明の感熱記録用ラベルにおいて、支持
体と感熱発色層の間に熱可塑性樹脂からなる平均粒子径
0.4〜10μmでかつ中空度30%以上の微小中空粒
子を主成分とする非発泡性断熱層を設けることにより、
サーマルヘッドの熱エネルギーの効率的活用による発色
感度の向上、及び、感熱性粘着剤を活性化するのに必要
とする裏面の感熱性粘着剤層への光照射エネルギーの熱
変換による感熱発色層の地肌発色(地肌カブリ)防止す
ることができる。
【0011】本発明で用いられる熱可塑性樹脂を殻とし
てなる微小中空粒子は、内部に空気その他の気体を含有
するもので、既に発泡状態となっている微小中空粒子で
あり、この平均粒子径は2.0〜20μmのものが使用
できるが、3.0〜10μmのものがより好ましい。こ
の平均粒子径(粒子外径)が2.0μmよりも小さいも
のは、任意の中空度にするのが難しい等の生産上の問題
があって、コストの面で問題があり、逆に20μmより
大きいものは、塗布乾燥後の表面の平滑性が低下するた
め、サーマルヘッドとの密着性が低下し、ドット再現性
が悪くなるとともに感度向上効果が低下する。従って、
このような粒子分布は粒子径が前記範囲にあると同時
に、バラツキの少ない分布スペクトラムの均一なものが
望ましい。
【0012】さらに、本発明において用いる熱可塑性樹
脂を殻としてなる微小中空粒子は、中空度が30%以上
のものが使用できるが、50%以上がより好ましい。こ
の中空度が30%未満のものは断熱性が不十分なため、
サーマルヘッドからの熱エネルギーが支持体を通じて感
熱記録材料の外へ放出され、発色感度向上がなされず、
また、光照射による熱変換の熱エネルギーの断熱効果が
小さく、感熱性粘着剤の活性化の効果が劣り、粘着性の
発現が弱まる。なお、ここでいう中空度とは、中空粒子
の外径と内径の比であり、下記式で表示されるものであ
る。
【数1】 なお、本発明で用いる微小中空粒子は、前記したように
熱可塑性樹脂を殻とするものであるが、該樹脂として
は、特に塩化ビニリデンとアクリロニトリルを主体とす
る共重合体樹脂が好ましい。
【0013】支持体と感熱発色層間に非発泡性断熱層を
設けるには、前記の微小中空粒子を公知の水溶性高分
子、水性高分子エマルジョンなどのバインダーと共に水
に分散し、これを支持体表面に塗布し、乾燥することに
よって得られる。この場合、微小中空粒子の塗布量は、
支持体1m2当たり少なくとも1g、好ましくは2〜1
5g程度であり、またバインダー樹脂の塗布量は、中間
層を支持体に強く結合させるような量でよく、通常は該
微小中空粒子とバインダー樹脂との合計量に対して2〜
50重量%である。
【0014】本発明において、前記非発泡性断熱層を形
成する際に使用されるバインダーとしては、従来公知の
水溶性高分子及び/又は水性高分子エマルジョンから適
宜選択される。その具体例としては、水溶性高分子とし
て例えば、ポリビニルアルコール、澱粉及びその誘導
体、メトキシセルロース、ヒドロキシエチルセルロー
ス、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、
エチルセルロース等のセルロース誘導体、ポリアクリル
酸ソーダ、ポリビニルピロリドン、アクリルアミド/ア
クリル酸エステル共重合体、アクリルアミド/アクリル
酸エステル/メタクリル酸三元共重合体、スチレン/無
水マレイン酸共重合体アルカリ塩、イソブチレン/無水
マレイン酸共重合体アルカリ塩、ポリアクリルアミド、
アルギン酸ソーダ、ゼラチン、カゼイン等が挙げられ
る。また、水性高分子エマルジョンとして例えば、スチ
レン/ブタジエン共重合体、スチレン/ブタジエン/ア
クリル系共重合体等のラテックスや、酢酸ビニル樹脂、
酢酸ビニル/アクリル酸共重合体、スチレン/アクリル
酸エステル共重合体、アクリル酸エステル樹脂、ポリウ
レタン樹脂等のエマルジョン等が挙げられる。なお、本
発明の非発泡性断熱層においては、前記微小中空粒子、
(場合により顔料)及びバインダーと共に、必要に応じ
て、更にこの種の感熱記録材料に慣用される補助添加成
分、例えば、熱可融性物質、界面活性剤等を併用するこ
とができる。この場合、熱可融性物質の具体例として
は、後に感熱発色層成分との関連で示される各種のもの
が挙げられる。
【0015】また、本発明における感熱記録用ラベルに
は、支持体と感熱性粘着剤層との間に、熱時活性化した
粘着剤が支持体側へ浸透し、有効粘着剤量の減少を防止
する目的のためにバリヤー層を設けることができる。該
バリヤー層で用いる樹脂としては、以下のような樹脂が
例示されるが、これらに限定されるものではない。SB
R、MBR、NBR等のラテックス及びポリビニルアル
コール、セルロース誘導体、澱粉及びその誘導体、カル
ボキシル基変性ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸
及びその誘導体、スチレン/アクリル酸共重合体及びそ
の誘導体、ポリ(メタ)アクリルアミド及びそれらの誘
導体、スチレン/アクリル酸/アクリルアミド共重合
体、アミノ基変性ポリビニルアルコール、エポキシ変性
ポリビニルアルコール、ポリエチレンイミン、イソブチ
レン/無水マレイン酸共重合体及びその誘導体等の水溶
性高分子樹脂。
【0016】また、前記バリヤー層にはフィラーを含有
させることができ、該フィラーとしては、例えば、炭酸
カルシウム、シリカ、酸化亜鉛、酸化チタン、水酸化ア
ルミニウム、水酸化亜鉛、硫酸バリウム、クレー、タル
ク、表面処理されたカルシウムやシリカ等の無機系微粉
末の他、尿素−ホルマリン樹脂、スチレン/メタクリル
酸共重合体、ポリスチレン樹脂等の有機系の微粉末を挙
げることができる。
【0017】更に、本発明の感熱記録用ラベルにおい
て、感熱性粘着剤層中、及び/又は支持体と感熱性粘着
剤層との間の中間層中に、赤外吸収物質を含有させるこ
とができる。これら層に該赤外吸収物質を含有させるこ
とにより、該粘着剤層の活性化を赤外光の照射による場
合、熱エネルギーに変換する効率を高くすることがで
き、感熱性粘着剤層の粘着力の活性化効果を更に向上さ
せることができる。
【0018】本発明で用いる、赤外吸収物質とは広義の
意味においては、0.7〜20μmの赤外線領域の波長
を有効に吸収し、光を熱に変換することが可能である有
機または無機化合物である。上記の赤外吸収物質の具体
例としては、有機近赤外線吸収色素であり、例えばシア
ニン系色素、アズレニウム系色素、ピリリウム、チオピ
リリウム系色素、スクワリリウム系色素、トリアリール
メタン系色素、インモニウム、ジインモニウム系色素、
チオールニッケル錯塩系色素、フタロシアニン系色素、
ナフタロシアニン系色素、アントラキノン系色素、およ
びトリフェニルフォスフェイト、2−エチルヘキシルジ
フェニルフォスフェイト、フルフリルアセテート、ビス
(1−チオ−2−フェノレート)ニッケル−テトラブチ
ルアンモニウム、ビス(1−チオ−2−ナフトレート)
ニッケル−テトラブチルアンモニウム、1,1′−ジエ
チル−4,4′−キノカーボシアニンアイオダイド、
1,1′−ジエチル−6,6′−ジクロロ−4,4′−
キノトリカーボシアニンアイオダイド等の有機化合物な
どが挙げられる。
【0019】さらに、黒鉛;酸化アルミニウムなどの金
属酸化物;水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウムな
どの金属水酸化物;かんらん石族、ざくろ石族、輝石
族、角閃石、雲母族、長石族、シリカ鉱物族、粘土鉱物
などの珪酸塩鉱物;珪酸亜鉛、珪酸マグネシウム、珪酸
カルシウム、珪酸バリウムなどの珪酸塩化合物;リン酸
亜鉛などのリン酸塩化合物;四窒化三ケイ素、窒化ホウ
素などの窒素化合物;硫酸バリウム、硫酸カルシウム、
硫酸ストロンチウムなどの硫酸塩化合物;炭酸カルシウ
ム、炭酸バリウム、炭酸マグネシウム、炭酸亜鉛などの
炭酸塩化合物;および硝酸カリウムなどの硝酸塩化合物
等の無機化合物が挙げられるが、これらに限定されるも
のではない。
【0020】また、赤外吸収物質には、一般に溶媒に溶
解しない分散性近赤外吸収物質と溶媒に溶解する溶解性
近赤外吸収物質がある。一般に、分散性近赤外吸収物質
は、黒色や黒灰色というような、着色が強く、溶解性近
赤外吸収物質に比べ0.7〜2.5μmに広い近赤外領
域全体に一様な強い吸収があるため、吸収した近赤外光
の熱への変換効率が高く、また、これら機能の経時安定
性が優れている。このような、分散性近赤外吸収物質が
本来有していた、特異の性質を有効に利用して、感熱性
粘着剤に粘着性を持たせることが可能となる。
【0021】本発明に利用する分散性近赤外吸収物質と
しては、0.7〜2.5μmの波長に一様の強い吸収波
長を有し、その光を熱に変換することのできる性質を有
するものが好ましいが、特に黒鉛が好ましい。黒鉛はそ
の製法、構造から、鱗状黒鉛、粒状黒鉛、塊状黒鉛、土
状晶黒鉛等の天然黒鉛、人造黒鉛が存在するがそのいず
れも用いることができる。これら、赤外吸収物質は可能
な限り微粒子化して使用するのが好ましく、平均粒径を
2.0μm以下とすることが好ましい。微粒子化方法は
通常の乾式および湿式粉砕法や溶解コロイドというよう
な科学的手法のいずれでもよい。
【0022】上記のような分散性である微粒子化した黒
鉛は、他のいかなる赤外吸収物質、色素に比べて吸収効
果が優れ、熱に変換する効率が優れるものであり、優れ
た粘着性を示すこととなる。分散性近赤外吸収物質とし
て黒鉛を用いる場合は、着色性サーマル表面への汚染等
から、できるだけ少量であることが好ましく、その含有
量は0.005g/m2から0.3g/m2の範囲の物が
好ましく、さらに好ましくは、0.01g/m2から
0.2g/m2である。分散性近赤外吸収物質が0.3
g/m2を超えると感熱粘着剤層の着色がひどく、また
印字した際のサーマル表面のPCS低下(地肌部の着色
による)、被着体への汚染、また、多量の分散性近赤外
吸収物質のため、赤外光のエネルギーを大過剰に取り込
み、これが起因して、サーマル表面の地肌部のカブリを
引きおこすこととなる。また、分散性近赤外吸収物質が
0.005g/m2より少ないと、その存在が少ないた
め赤外光の照射によっても光エネルギーが熱エネルギー
に変換される効率が少なく、感熱性粘着力が活性化され
ず、十分な感熱性粘着剤層の粘着性の発現がなされな
い。
【0023】次に、本発明の感熱記録用ラベルの感熱発
色層において用いる発色剤のロイコ染料は単独又は2種
以上混合して適用されるが、このようなロイコ染料とし
ては、この種の感熱材料に適用されているものが任意に
適用され、例えば、トリフェニルメタン系、フルオラン
系、フェノチアジン系、オーラミン系、スピロビラン
系、インドリノフタリド系等の染料のロイコ化合物が好
ましく用いられる。このようなロイコ染料の具体例とし
ては、例えば、以下に示すようなものが挙げられる。
3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−フタリ
ド、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6
−ジメチルアミノフタリド(別名クリスタルバイオレッ
トラクトン)、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェ
ニル)−6−ジエチルアミノフタリド、3,3−ビス
(p−ジメチルアミノフェニル)−6−クロルフタリ
ド、3,3−ビス(p−ジブチルアミノフェニル)フタ
リド、3−シクロヘキシルアミノ−6−クロルフルオラ
ン、3−ジメチルアミノ−5,7−ジメチルフルオラ
ン、3−ジエチルアミノ−7−クロロフルオラン、3−
ジエチルアミノ−7−メチルフルオラン、3−ジエチル
アミノ−7,8−ベンズフルオラン、3−ジエチルアミ
ノ−6−メチル−7−クロルフルオラン、3−(N−p
−トリル−N−エチルアミノ)−6−メチル−7−アニ
リノフルオラン、3−ピロリジノ−6−メチル−7−ア
ニリノフルオラン、2−〔N−(3′−トリフルオルメ
チルフェニル)アミノ〕−6−ジエチルアミノフルオラ
ン、2−〔3,6−ビス(ジエチルアミノ)−9−(o
−クロルアニリノ)キサンチル安息香酸ラクタム〕、3
−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(m−トリクロロ
メチルアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−7
−(o−クロルアニリノ)フルオラン、3−ジ−n−ブ
チルアミノ−7−(o−クロルアニリノ)フルオラン、
3−N−メチル−N、n−アミルアミノ−6−メチル−
7−アニリノフルオラン、3−N−メチル−N−シクロ
ヘキシルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラ
ン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフ
ルオラン、3−(N,N−ジエチルアミノ)−5−メチ
ル−7−(N,N−ジベンジルアミノ)フルオラン、ベ
ンゾイルロイコメチレンブルー、6′−クロロ−8′−
メトキシ−ベンゾインドリノースピロピラン、6′−プ
ロモ−3′−メトキシ−ベンゾインドリノースピロピラ
ン、3−(2′−ヒドロキシ−4′−ジメチルアミノフ
ェニル)−3−(2′−メトキシ−5′−クロルフェニ
ル)フタリド、3−(2′−ヒドロキシ−4′−ジメチ
ルアミノフェニル)−3−(2′−メトキシ−5′−ニ
トロフェニル)フタリド、3−(2′−ヒドロキシ−
4′−ジエチルアミノフェニル)−3−(2′−メトキ
シ−5′−メチルフェニル)フタリド、3−(2′−メ
トキシ−4′−ジメチルアミノフェニル)−3−(2′
−ヒドロキシ−4′−クロル−5′−メチルフェニル)
フタリド、3−(N−エチル−N−テトラヒドロフルフ
リル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、
3−N−エチル−N−(2−エトキシプロピル)アミノ
−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−N−メチ
ル−N−イソブチル−6−メチル−7−アニリノフルオ
ラン、3−モルホリノ−7−(N−プロピル−トリフル
オロメチルアニリノ)フルオラン、3−ピロリジノ−7
−m−トリフルオロメチルアニリノフルオラン、3−ジ
エチルアミノ−5−クロロ−7−(N−ベンジル−トリ
フルオロメチルアニリノ)フルオラン、3−ピロリジノ
−7−(ジ−p−クロルフェニル)メチルアミノフルオ
ラン、3−ジエチルアミノ−5−クロル−7−(α−フ
ェニルエチルアミノ)フルオラン、3−(N−エチル−
p−トルイジノ)−7−(α−フェニルエチルアミノ)
フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(o−メトキシ
カルボニルフェニルアミノ)フルオラン、3−ジエチル
アミノ−5−メチル−7−(α−フェニルエチルアミ
ノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−ピペリジノ
フルオラン、2−クロロ−3−(N−メチルトルイジ
ノ)−7−(p−n−ブチルアニリノ)フルオラン、3
−(N−メチル−N−イソプロピルアミノ)−6−メチ
ル−7−アニリノフルオラン、3−ジ−n−ブチルアミ
ノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3,6−ビ
ス(ジメチルアミノ)フルオレンスピロ(9,3′)−
6′−ジメチルアミノフタリド、3−(N−ベンジル−
N−シクロヘキシルアミノ)−5,6−ベンゾ−7−α
−ナフチルアミノ−4′−ブロモフルオラン、3−ジエ
チルアミノ−6−クロル−7−アニリノフルオラン、3
−ジエチルアミノ−6−メチル−7−メシチジノ−
4′,5′−ベンゾフルオラン、3−N−メチル−N−
イソプロピル−6−メチル−7−アニリノフルオラン、
3−N−エチル−N−イソアミル−6−メチル−7−ア
ニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−
7−(2′,4′−ジメチルアニリノ)フルオラン等。
【0024】また、本発明の感熱記録用ラベルの感熱発
色層で用いる顕色剤としては、前記ロイコ染料を接触時
発色させる電子受容性の種々の化合物、又は酸化剤等が
適用される。このようなものは従来公知であり、その具
体例としては以下に示すようなものが挙げられる。4,
4′−イソプロピリデンジフェニール、4,4′−イソ
プロピリデンビス(o−メチルフェノール)、4,4′
−sec−ブチリデンビスデノール、4,4′−イソプ
ロピリデンビス(2−tert−ブチルフェノール)、
p−ニトロ安息香酸亜鉛、1,3,5−トリス(4−t
ert−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベ
ンジル)イソシアヌル酸、2,2−(3,4′−ジヒド
ロキシジフェニル)プロパン、ビス(4−ヒドロキシ−
3−メチルフェニル)スルフィド、4−〔β−(p−メ
トキシフェノキシ)エトキシ〕サリチル酸、1,7−ビ
ス(4−ヒドロキシフェニルチオ)−3,5−ジオキサ
ヘプタン、1,5−ビス(4−ヒドロキシフェニルチ
オ)−5−オキサペンタン、フタル酸モノベンジルエス
テルモノカルシウム塩、4,4′−シクロヘキシリデン
ジフェノール、4,4′−イソプロピリデンビス(2−
クロロフェノール)、2,2′−メチレンビス(4−メ
チル−6−tert−ブチルフェノール)、4,4′−
ブチリデンビス(6−tert−ブチル−2−メチル)
フェノール、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒ
ドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ブタン、
1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5
−シクロヘキシルフェニル)ブタン、4,4′−チオビ
ス(6−tert−ブチル−2−メチル)フェノール、
4,4′−ジフェノールスルホン、4−イソプロポキシ
−4′−ヒドロキシジフェニルスルホン、4−ペンジロ
キシ−4′−ヒドロキシジフェニルスルホン、4,4′
−ジフェノールスルホキシド、P−ヒドロキシ安息香酸
イソプロピル、P−ヒドロキシ安息香酸ベンジル、プロ
トカテキユ酸ベンジル、没食子酸ステアリル、没食子酸
ラウリル、没食子酸オクチル、1,3−ビス(4−ヒド
ロキシフェニルチオ)−プロパン、N,N′−ジフェニ
ルチオ尿素、N,N′−ジ(m−クロロフェニル)チオ
尿素、サリチルアニリド、ビス−(4−ヒドロキシフェ
ニル)酢酸メチル、ビス−(4−ヒドロキシフェニル)
酢酸ベンジル、1,3−ビス(4−ヒドロキシクミル)
ベンゼン、1,4−ビス(4−ヒドロキシクミル)ベン
ゼン、2,4′−ジフェノールスルホン、2,2′−ジ
アリル−4,4′−ジフェノールスルホン、3,4−ジ
ヒドロキシフェニル−4′−メチルジフェニルスルホ
ン、1−アセチルオキシ−2−ナフトエ酸亜鉛、2−ア
セチルオキシ−1−ナフトエ酸亜鉛、2−アセチルオキ
シ−3−ナフトエ酸亜鉛、α,α−ビス(4−ヒドロキ
シフェニル)−α−メチルトルエン、チオシアン酸亜鉛
のアンチピリン錯体、テトラプロモビスフエノールA、
テトラプロモビスフエノールS、4,4′−チオビス
(2−メチルフェノール)、4,4′−チオビス(2−
クロロフェノール)等。
【0025】本発明の感熱記録用ラベルの感熱発色層に
おいて顕色剤は発色剤1重量部に対して1〜20重量部
好ましくは2〜10重量部である。顕色剤は単独もしく
は2種以上混合して適用することができ、発色剤につい
ても同様に単独もしくは2種以上混合して適用すること
ができる。
【0026】感熱発色層に用いるバインダー樹脂として
好ましいものは分子内に水酸基又はカルボキシル基を有
する樹脂である。このような樹脂としては、例えばポリ
ビニルブチラール、ポリビニルアセトアセタール等のポ
リビニルアセタール類、エチルセルロース、セルロース
アセテート、セルロースアセテートプロピオネート、セ
ルロースアセテートブチレート等のセルロース誘導体、
エポキシ樹脂等が挙げられるが、これらに限定されるも
のではない。バインダー樹脂は単独又は2種以上混合し
て適用される。
【0027】感熱発色層は発色剤、顕色剤、バインダー
樹脂とともに有機溶剤中に均一に分散もしくは溶解し、
これを透明支持体上に塗布、乾燥して作製するが、塗工
方式は特に限定されない。発色層塗布液の分散粒径は1
0μm以下が好ましく、5μm以下がより好ましく、1
μm以下が更に好ましい。発色層の膜厚は発色層の組成
や感熱記録用ラベルの用途にもよるが1〜50μm程
度、好ましくは3〜20μm程度である。
【0028】また発色層塗布液には必要に応じて塗工性
の向上あるいは発色特性の向上を目的に通常の感熱記録
媒体に用いられている種々の添加剤、例えば填料、界面
活性剤、滑剤、圧力発色防止剤等を記録媒体の透明性を
損なわない範囲で併用することができる。この場合填料
として例えば炭酸カルシウム、シリカ、酸化亜鉛、酸化
チタン、水酸化アルミニウム、水酸化亜鉛、硫酸バリウ
ム、クレー、カオリン、タルク、表面処理されたカルシ
ウムやシリカ等の無機系微粉末の他、尿素−ホルマリン
樹脂、スチレン/メタクリル酸共重合体、ポリスチレン
樹脂、塩化ビニリデン系樹脂などの有機系の微粉末を挙
げることができ、滑剤としては高級脂肪酸及びその金属
塩、高級脂肪酸アミド、高級脂肪酸エステル、動物性、
植物性、鉱物性又は石油系の各種ワックス類などが挙げ
られる。
【0029】本発明で使用する透明支持体は特に限定さ
れず、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレ
フタレート等のポリエステルフィルム、三酢酸セルロー
ス等のセルロース誘導体フィルム、ポリプロピレン、ポ
リエチレン等のポリオレフィンフィルム、ポリスチレン
フィルムあるいはこれらを貼り合わせた透明フィルム等
を使用するのが一般的である。
【0030】本発明では感熱発色層上に保護層を設ける
こともできる。本発明で使用する保護層は感熱記録用ラ
ベルの透明性、耐薬品性、耐水性、耐摩擦性、耐光性及
びサーマルヘッドに対するヘッドマッチング性の向上の
ため、本発明の構成要素として重要である。本発明の保
護層には水溶性樹脂や疎水性樹脂を主体として形成され
た皮膜や、紫外線硬化樹脂または電子線硬化樹脂を主体
として形成された皮膜等が包含される。
【0031】このような樹脂としては水溶性樹脂の他、
水性エマルジョン、疎水性樹脂及び紫外線硬化性樹脂、
さらに電子線硬化性樹脂が包含される。水溶性樹脂の具
体例としては、例えばポリビニルアルコール、変性ポリ
ビニルアルコール、セルロース誘導体(メチルセルロー
ス、メトキシセルロース、ヒドロキシセルロース等)、
カゼイン、ゼラチン、ポリビニルピロリドン、スチレン
−無水マレイン酸共重合体、ジイソブチレン−無水マレ
イン酸共重合体、ポリアクリルアミド、変性ポリアクリ
ルアミド、メチルビニルエーテル/無水マレイン酸共重
合体、カルボキシ変性ポリエチレン、ポリビニルアルコ
ール/ポリアクリルアミドブロック共重合体、メラミン
−ホルムアルデヒド樹脂、尿素−ホルムアルデヒド樹脂
等が挙げられる。
【0032】また、水性エマルジョン用の樹脂または疎
水性樹脂としては、例えばポリ酢酸ビニル、ポリウレタ
ン、スチレン/ブタジエン共重合体、スチレン/ブタジ
エン/アクリル系共重合体、ポリアクリル酸、ポリアク
リル酸エステル、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体、ポ
リブチルメタクリレート、ポリビニルブチラール、ポリ
ビニルアセタール、エチルセルロース、エチレン/酢酸
ビニル共重合体等が挙げられる。また、これらの樹脂と
シリコンセグメントとの共重合体も好ましく用いられ
る。これらは単独もしくは混合して使用され、更に必要
に応じて硬化剤を添加して樹脂を硬化させても良い。
【0033】更に、紫外線硬化樹脂は紫外線照射によっ
て重合反応を起こし硬化して樹脂となるモノマー、オリ
ゴマーあるいはプレポリマーであればその種類は特に限
定されず、公知の種々のものが使用できる。電子線硬化
樹脂も特に種類は限定されないが、特に好ましい電子線
硬化樹脂としては、ポリエステルを骨格とする5官能以
上の分枝状分子構造を有する電子線硬化樹脂及びシリコ
ン変成電子線硬化樹脂を主成分としたものである。
【0034】これら保護層にはヘッドマッチングの向上
のために無機及び有機フィラーや滑性剤を表面の平滑性
を落とさない範囲で添加することができる。本発明にお
けるフィラーの粒径としては0.3μm以下が好まし
い。この場合の顔料としては給油量30ml/100g
以上、好ましくは80ml/100g以上の物が選択さ
れる。これらの無機又は/及び有機顔料としては、この
種の感熱記録媒体に慣用される顔料中の1種又は2種以
上を選択することができる。その具体例としては炭酸カ
ルシウム、シリカ、酸化亜鉛、酸化チタン、水酸化アル
ミニウム、水酸化亜鉛、硫酸バリウム、クレー、タル
ク、表面処理されたカルシウムやシリカ等の無機顔料の
他、尿素−ホルマリン樹脂、スチレン/メタクリル酸共
重合体、ポリスチレン樹脂などの有機顔料を挙げること
ができる。
【0035】保護層の塗工方式は特に制限はなく、従来
公知の方法で塗工することができる。好ましい保護層厚
は0.1〜20μm、より好ましくは0.5〜10μm
である。保護層厚が薄すぎると、感熱記録用ラベルの保
存性やヘッドマッチング等の保護層としての機能が不充
分であり、厚すぎると感熱記録用ラベルの熱感度が低下
するし、コスト的にも不利である。
【0036】本発明の感熱記録用ラベルの記録方法は使
用目的によって熱ペン、サーマルヘッド、レーザー加熱
等によって行なわれるが、特に限定されない。
【0037】
【実施例】次に、本発明を実施例により、更に詳細に説
明する。なお、以下に示す部及び%は、いずれも重量基
準である。
【0038】実施例1 〔A液〕発色剤分散液 3−ジベンジルアミノ−6−メチル−7 20部 −アニリノフルオラン ポリビニルアルコール10%水溶液 20部 水 60部 〔B液〕顕色剤分散液 4,4′−ジヒドロキシベンゾフェノン 10部 ポリビニルアルコール10%水溶液 25部 炭酸カルシウム 15部 水 50部 上記組成からなる混合物を、それぞれ平均粒径が2.0
μm以下となるようにサンドミルを用いて分散して〔A
液〕及び〔B液〕を調整した。次に〔A液〕と〔B液〕
の重量比が〔A液〕:〔B液〕=1:8となるように混
合撹拌して感熱発色層形成用塗液〔C液〕を得た。次に
この感熱発色層形成用塗液〔C液〕を、乾燥重量が5g
/m2となるように、80g/m2の上質紙の表面に塗布
乾燥して、感熱発色層を設けた後、更にベック平滑度が
600〜700秒になるようにスーパーキャレンダー処
理して感熱発色層塗布済紙を得た。 〔D液〕感熱性粘着剤分散液 インデン樹脂 15部 ポリメタクリル酸ブチルエマルジョン(50%) 20部 フタル酸ジシクロヘキシル 15部 アミン系分散剤 1部 水 49部 上記組成からなる混合物を平均粒径が3.0μm以下と
なる様にボールミルで分散した感熱性粘着剤分散液〔D
液〕を、上記感熱発色層塗布済紙の裏面に乾燥後重量が
25g/m2となる様に塗布乾燥し、更にキャレンダー
で感熱性粘着剤層の表面の平滑度を600秒となる様に
して実施例1のサンプルを得た。
【0039】実施例2 実施例1において、感熱性粘着剤層表面の平滑度を25
00秒とした以外は実施例1と同様にして実施例2のサ
ンプルを得た。
【0040】実施例3 実施例1において、感熱性粘着剤層表面の平滑度を80
秒とした以外は実施例1と同様にして実施例3のサンプ
ルを得た。
【0041】実施例4 〔E液〕非発泡性断熱層形成用塗液 微小中空粒子分散体(塩化ビニリデン/アクリロニトリル 30部 を主体とする共重合体樹脂)(固形分濃度32%、平均 粒子径5μm、中空度92%) スチレン/ブタジエン共重合体ラテックス 10部 水 60部 上記組成からなる混合物を撹拌分散して、非発泡性断熱
層形成用塗液〔E液〕を調整し、これを上質紙の表面に
乾燥後重量が5g/m2となるように塗布乾燥して非発
泡性断熱層塗布済み紙を得た。上記非発泡性断熱層塗布
済紙を用いて、その層上に前記〔C液〕を乾燥後重量が
5g/m2となるように塗布乾燥し、感熱発色層塗布済
紙を得た。以後、実施例1と同様に、感熱性粘着剤分散
液の塗布乾燥及びキャレンダーを施し、感熱性粘着剤層
表面の平滑度600秒の実施例4のサンプルを得た。
【0042】実施例5 〔F液〕バリヤー層形成用塗液 ポリビニルアルコール10%水溶液 40部 水酸化アルミニウム 12部 水 48部 上記組成からなる混合物を撹拌分散して、バリヤー層形
成用塗液〔F液〕を調整し、これを実施例1における感
熱発色層裏面の感熱性粘着剤層の下層に基材に接して、
乾燥後重量が2g/m2となるように設け、その他は実
施例1と同様にして、感熱性粘着剤層の表面の平滑度6
00秒の実施例5のサンプルを得た。
【0043】実施例6 〔G液〕 フタロシアニンコバルト 5部 ポリビニルアルコール10%水溶液 5部 水 90部 上記組成からなる〔G液〕を平均粒径5μmになるよう
にサンドミルを用いて分散した。 〔H液〕赤外吸収物質含有中間層形成用塗液 ポリビニルアルコール10%水溶液 4部 水酸化アルミニウム 44部 ポリアミド−エピクルヒドリン10%水溶液 16部 フタロシアニンコバルト5%分散液〔G液〕 8部 水 28部 上記組成からなる混合物を撹拌し、赤外吸収物質含有中
間層形成用塗液〔H液〕を調整し、実施例1における感
熱発色層裏面の感熱性粘着剤層の下層に、塗布乾燥重量
が2.5g/m2となるように中間層を設けた以外は実
施例1と同様にして、感熱性粘着剤層の表面の平滑度6
00秒の実施例6のサンプルを得た。
【0044】実施例7 実施例6の〔H液〕中のフタロシアニンコバルト5%分
散液〔G液〕の代わりにカーボン5%分散液(住化カラ
ー(株)、ポルックスブラックPP−B)を用いた以外
は、実施例6と同様にして、感熱性粘着剤層の表面の平
滑度600秒の実施例7のサンプルを得た。
【0045】比較例1 実施例1において、感熱性粘着層をキャレンダーで35
00秒にした以外は、実施例1と同様にして比較例1の
サンプルを得た。
【0046】比較例2 実施例6において、〔G液〕を平均粒径25μmになる
ようにボールミル分散して感熱性粘着剤層表面の平滑度
を30秒にした以外は、実施例6と同様にして比較例2
のサンプルを得た。
【0047】以上のようにして得られたライナーレスの
感熱記録用ラベルに関して、感熱性粘着剤層表面の平滑
度、感熱発色層の動的発色濃度、裏面の感熱性粘着剤層
への光照射にともなう粘着力及び感熱発色層面と感熱性
粘着剤層とを接触したときの耐ブロッキング性につい
て、以下に示す試験を行い評価した。その結果を表に示
す。 <動的発色濃度>松下電子部品(株)製、薄膜ヘッドを
有する感熱印字実験装置にて、ヘッド電力0.60W/
dot、1ライン記録時間10msec/1line、
走査線密度8×7:7dot/mm条件下で、パルス巾
0.4,0.5msecで印字し、その印字濃度をマク
ベス濃度計RD−914で測定した。 <光照射による粘着性、地肌濃度>3M Transp
arency−Maker(1350W、ハロゲンラン
プ)の発光が裏面の感熱粘着剤層に照射されるように、
ポリエステルに貼りあわせ、光を照射して粘着剤層が活
性化される照射スピードを測定した(照射スピードが速
いほど、短時間で活性化される。)。活性化されたサン
プルの感熱発色層面をマクベス濃度計RD−914で測
定した。次に、活性化されたサンプルを被着体(塩ビラ
ップ)に貼り付けてその粘着力を以下のようなランクで
評価した。 <評価基準> ○:粘着した △:やや粘着した ×:粘着しなかった <耐ブロッキング性>同一サンプルの感熱発色層と感熱
粘着剤層とを接触させ、2kg/cm2の圧力で40
℃、90%RHの条件下で24時間試験した後、室温で
放置後サンプルを剥がし、その時の耐ブロッキング性を
以下のようなランクで評価した。 <評価基準> ◎:ブロッキング発生なし(ハクリ音なし) ○:ブロッキング発生なし(ハクリ音なし) △:若干ブロッキング発生 ×:全面ブロッキング発生
【0048】
【表1】
【0049】
【発明の効果】本発明のライナーレスの感熱記録用ラベ
ルは、感熱性粘着剤層の表面の平滑度を60〜3000
秒としたことにより、各被着体に対する粘着力が強く、
且つ巻状態での耐ブロッキング性にも優れ、しかも地肌
発色がない。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B41M 5/18 101F

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体の一方の側に感熱発色層、他の側
    に通常非粘着で熱時活性化して粘着性を生じる感熱性粘
    着剤層を有する感熱記録用ラベルにおいて、該感熱性粘
    着剤層の表面の平滑度が60秒〜3000秒であること
    を特徴とする感熱記録用ラベル。
  2. 【請求項2】 支持体と感熱発色層との間に、熱可塑性
    樹脂を殻とする、平均粒径2.0〜20μmで且つ中空
    率30%以上の微小中空粒子を主成分とする非発泡性断
    熱層を設けたことを特徴とする請求項1記載の感熱記録
    用ラベル。
  3. 【請求項3】 支持体と感熱性粘着剤層との間にバリヤ
    ー層を設けることを特徴とする請求項1記載の感熱記録
    用ラベル。
  4. 【請求項4】 感熱性粘着剤層中及び/又は支持体と感
    熱性粘着剤層との間の中間層中に、0.7〜2.5μm
    の赤外領域に吸収を有する赤外吸収物質を含有させたこ
    とを特徴とする請求項1記載の感熱記録用ラベル。
  5. 【請求項5】 前記赤外吸収物質が黒鉛であり、且つそ
    の含有量が0.005〜0.3g/m2の範囲にあるこ
    とを特徴とする請求項4記載の感熱記録用ラベル。
JP8099150A 1996-03-28 1996-03-28 感熱記録用ラベル Pending JPH09265260A (ja)

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