JP4725716B2 - ゴルフボール及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、コアと1層又は複数層のカバーを有するゴルフボール及びその製造方法に関し、更に詳述すると、飛び性能、打球感、及び耐擦過傷性の特性に優れたゴルフボールを及びその製造方法に関する。
従来からゴルフボールカバー材には、ポリウレタンやアイオノマー樹脂等の樹脂材料が用いられている。ポリウレタンをカバー材料に用いたゴルフボールについては、軟らかく、打感、コントロール性等が改良される反面、ボール反発性に劣ってしまうという欠点がある。また、アイオノマー樹脂をカバー材に用いたゴルフボールについては、ボール反発性、耐久性に優れる反面、柔軟性が不足してしまい、ボールが硬いという感触がある。そこで、それぞれのカバー材の欠点を補うため、ポリマーブレンドカバー材が種々提案されている。
例えば、アイオノマー樹脂とポリエステルエラストマーの混合物(特許文献1:特開昭56−83367号公報,特許文献2:特開昭62−275480号公報)は、柔軟で反発性に優れるポリエステルブロック共重合体と、極めて強靭で、反発弾性に優れたアイオノマー樹脂が混合されたものであるが、両者のよい性能が生かされ、特に反発性能の改良に有効である。
しかしながら、上記の混合物においては、ポリエステルブロック共重合体とアイオノマー樹脂とは相溶性に優れた材料の組合せではないため、不均一なモルフォロジーを有してしまい、ゴルフボールのカバー材料に用いると、アイアン打撃時の耐擦過傷性が低下してしまい、繰返し打撃による耐久性が不十分であるという欠点を有する。
また、特開平11−9721号公報(特許文献3)に記載されたゴルフボールでは、カバー材の耐擦過傷性を改良するため、熱可塑性ポリウレタンとスチレンベースブロック共重合体のブレンド物を主材として用いることが提案されているが、反発性、耐擦過傷性の面で不充分であり、更なる改良が望まれている。
特開昭56−83367号公報 特開昭62−275480号公報 特開平11−9721号公報
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、飛び性能、打球感、及び耐擦過傷性の三特性に総合的に優れたゴルフボール及びその製造方法を提供することを目的とする。
第1に、本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意検討を行った結果、コアと1層又は複数層のカバーを有するゴルフボールにおいて、上記カバーを構成する少なくとも1層を、(A)無水マレイン酸基変性熱可塑性ブロック共重合体に対して、(B)イソシアネート化合物又は1分子中に官能基として2個以上のイソシアネート基を有するイソシアネート混合物を室温にて所定割合にて混合し、この混合物を主成分とする樹脂材料をコアの周囲に射出成形することにより、上記(A)成分と上記(B)成分との混合物を主成分としたカバーを具備したゴルフボールが、ボール反発に優れると共に、打球感及び耐擦過傷性にも優れていることを知見し、本発明をなすに至ったものである。
第2に、本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意検討を行った結果、コアと1層又は複数層のカバーを有するゴルフボールにおいて、上記カバーを構成する少なくとも1層を、(A)無水マレイン酸基変性熱可塑性ブロック共重合体と、(C)アイオノマー樹脂とを混練して第1の混合物を得た後、該混合物と(B)イソシアネート化合物又は1分子中に官能基として2個以上のイソシアネート基を有するイソシアネート混合物とを室温にて混合して第2の混合物を得、この混合物を主成分とする樹脂材料をコアの周囲に射出成形することにより、上記(A)成分、(B)成分及び(C)成分との混合物を主成分としたカバーを具備したゴルフボールが、ボール反発に優れると共に、打球感及び耐擦過傷性にも優れていることを知見し、本発明をなすに至ったものである。
第3に、本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意検討を行った結果、コアと1層又は複数層のカバーを有するゴルフボールにおいて、上記カバーを構成する少なくとも1層を、(A)無水マレイン酸基変性熱可塑性ブロック共重合体と、(D)熱可塑性ポリウレタンエラストマーとを混練して第1の混合物を得た後、該混合物と(B)イソシアネート化合物又は1分子中に官能基として2個以上のイソシアネート基を有するイソシアネート混合物とを室温にて混合して第2の混合物を得、この混合物を主成分とする樹脂材料をコアの周囲に射出成形することにより、上記(A)成分、(B)成分及び(D)成分との混合物を主成分としたカバーを具備したゴルフボールが、ボール反発に優れると共に、打球感及び耐擦過傷性にも優れていることを知見し、本発明をなすに至ったものである。
従って、本発明は、下記のゴルフボール及びその製造方法を提供する。
〔1〕コアと1層又は複数層のカバーを有するゴルフボールにおいて、上記カバーを構成する少なくとも1層が、(A)無水マレイン酸基変性熱可塑性ブロック共重合体と、(B)イソシアネート化合物又は1分子中に官能基として2個以上のイソシアネート基を有するイソシアネート混合物との混合物を主成分として形成されたことを特徴とするゴルフボール。
〔2〕(A)成分が、スチレン−エチレン/ブチレン−スチレン共重合体(SEBS)の無水マレイン酸変性物である〔1〕記載のゴルフボール。
〔3〕上記(A)成分と上記(B)成分との混合割合が質量比で100:1〜100:30である〔1〕又は〔2〕記載のゴルフボール。
〔4〕コアの周囲に1層又は複数層のカバーを射出成形してゴルフボールを製造するゴルフボールの製造方法において、(A)無水マレイン酸基変性熱可塑性ブロック共重合体に対して、(B)イソシアネート化合物又は1分子中に官能基として2個以上のイソシアネート基を有するイソシアネート混合物を室温にて混合し、この混合物を主成分とする樹脂材料をコアの周囲に射出成形することを特徴とするゴルフボールの製造方法。
〔5〕(A)成分が、スチレン−エチレン/ブチレン−スチレン共重合体(SEBS)の無水マレイン酸変性物である〔4〕記載のゴルフボールの製造方法。
〔6〕コアと1層又は複数層のカバーを有するゴルフボールにおいて、上記カバーを構成する少なくとも1層が、(A)無水マレイン酸基変性熱可塑性ブロック共重合体と、(B)イソシアネート化合物又は1分子中に官能基として2個以上のイソシアネート基を有するイソシアネート混合物と、(C)アイオノマー樹脂との混合物を主成分として形成され、且つ(A)成分と(C)成分との配合割合が質量比で10:90〜90:10であり、(A)成分及び(C)成分の合計量と、(B)成分との混合割合が質量比で100:1〜100:30であることを特徴とするゴルフボール。
〔7〕(A)成分が、スチレン−エチレン/ブチレン−スチレン共重合体(SEBS)の無水マレイン酸変性物である〔6〕記載のゴルフボール。
〔8〕コアの周囲に1層又は複数層のカバーを射出成形してゴルフボールを製造するゴルフボールの製造方法において、(A)無水マレイン酸基変性熱可塑性ブロック共重合体と、(C)アイオノマー樹脂とを、(A)成分と(C)成分との配合割合が質量比で10:90〜90:10となるように混練して第1の混合物を得た後、該混合物と(B)イソシアネート化合物又は1分子中に官能基として2個以上のイソシアネート基を有するイソシアネート混合物とを、(A)成分及び(C)成分の合計量と、(B)成分との混合割合が質量比で100:1〜100:30となるように室温にて混合して第2の混合物を得、この混合物を主成分とする樹脂材料をコアの周囲に射出成形することを特徴とするゴルフボールの製造方法。
〔9〕(A)成分が、スチレン−エチレン/ブチレン−スチレン共重合体(SEBS)の無水マレイン酸変性物である〔8〕記載のゴルフボールの製造方法。
〔10〕コアと1層又は複数層のカバーを有するゴルフボールにおいて、上記カバーを構成する少なくとも1層が、(A)無水マレイン酸基変性熱可塑性ブロック共重合体と、(B)イソシアネート化合物又は1分子中に官能基として2個以上のイソシアネート基を有するイソシアネート混合物と、(D)熱可塑性ポリウレタンエラストマーとの混合物を主成分として形成され、且つ(A)成分と(D)成分との配合割合が質量比で10:90〜90:10であり、(A)成分及び(D)成分の合計量と、(B)成分との混合割合が質量比で100:1〜100:30であることを特徴とするゴルフボール。
〔11〕(A)成分が、スチレン−エチレン/ブチレン−スチレン共重合体(SEBS)の無水マレイン酸変性物である〔10〕記載のゴルフボール。
〔12〕コアの周囲に1層又は複数層のカバーを射出成形してゴルフボールを製造するゴルフボールの製造方法において、(A)無水マレイン酸基変性熱可塑性ブロック共重合体と、(D)熱可塑性ポリウレタンエラストマーとを、(A)成分と(D)成分との配合割合が質量比で10:90〜90:10となるように混練して第1の混合物を得た後、該混合物と(B)イソシアネート化合物又は1分子中に官能基として2個以上のイソシアネート基を有するイソシアネート混合物とを、(A)成分及び(D)成分の合計量と、(B)成分との混合割合が質量比で100:1〜100:30となるように室温にて混合して第2の混合物を得、この混合物を主成分とする樹脂材料をコアの周囲に射出成形することを特徴とするゴルフボールの製造方法。
〔13〕(A)成分が、スチレン−エチレン/ブチレン−スチレン共重合体(SEBS)の無水マレイン酸変性物である請求項12記載のゴルフボールの製造方法。
本発明のゴルフボールによれば、飛び性能、打球感、及び耐擦過傷性の三特性に総合的に優れたものである。
以下、本発明につき更に詳しく説明する。
本発明のゴルフボールは、コアと1層又は複数層のカバーを有するものであり、例えば、カバー層が単層の場合、図1に示したように、ソリッドコア1を単層カバー2で被覆したツーピースソリッドゴルフボールGを例示することができる。
コアの材質としては、通常の方法により、加硫条件、配合比等を調節することにより得られるゴム組成物が用いられる。通常、コアの配合には基材ゴム、架橋剤、共架橋剤、不活性充填剤等が含まれる。この場合、基材ゴムとしては従来からソリッドゴルフボールに用いられている天然ゴム及び/又は合成ゴムを使用することができ、例えば、シス構造を少なくとも40%以上有する1,4−ポリブタジエンが用いられる。所望により該ポリブタジエンに天然ゴム、ポリイソプレンゴム、スチレンブタジエンゴム等を適宜配合することができる。架橋剤としてはジクミルパーオキサイドやジ−t−ブチルパーオキサイドのような有機過酸化物等が例示される。また、共架橋剤としては特に制限されず、不飽和脂肪酸の金属塩、特に、炭素原子数3〜8の不飽和脂肪酸(例えばアクリル酸、メタアクリル酸等)の亜鉛塩やマグネシウム塩が例示される。更に、不活性充填剤としては酸化亜鉛、硫酸バリウム、シリカ、炭酸カルシウム及び炭酸亜鉛等が例示される。なお、ソリッドコアの材質については、上記のゴム組成物以外にも、アイオノマー樹脂、ポリエステルエラストマー等の熱可塑性樹脂又は熱可塑性エラストマーを用いることができる。
上記ソリッドコアについては、上記各成分を含有するゴム組成物を、公知の方法で加硫硬化させることによりソリッドコアを製造することができ、例えばバンバリーミキサーやロール等の混練機を用いて混練し、コア用金型にて圧縮成形又は射出成形し、成形体を過酸化物や共架橋剤が作用するのに十分な温度、例えば過酸化物としてジクミルパーオキサイドを用い、共架橋剤としてアクリル酸亜鉛を用いた場合には、通常約130〜170℃、特に150〜160℃で10〜40分、特に12〜20分の条件にて適宜加熱することにより、成形体を硬化させて製造することができる。
また、上記ソリッドコアの硬さについては、特に制限されるものではなく、適宜調整することができ、また硬度分布として、コア中心からコア表面までほぼ同等の硬さであってもよいし、コア中心とコア表面との間に硬度差があってもよく、いずれの場合でもよい。
なお、上記ソリッドコアの直径は25mm以上、特に36mm以上とすることが好ましく、一方、上限としては42mm以下、特に40mm以下とすることが好ましい。また、重さは20〜32g、特に27〜30gであることが好ましい。
上記カバーの材質としては、カバーを構成する少なくとも1層が、
(A)無水マレイン酸基変性熱可塑性ブロック共重合体
(B)イソシアネート化合物又は1分子中に官能基として2個以上のイソシアネート基を有するイソシアネート混合物、
(C)アイオノマー樹脂、
(D)熱可塑性ポリウレタンエラストマー
のうち、(A)(B)の混合物、(A)(B)(C)の混合物、及び(A)(B)(D)の混合物を主成分として形成されるものである。なお、主成分とは、通常、カバー材料の全質量に対して上記混合物が50質量%以上、特に、60質量%以上含有することを意味する。
上記(A)成分の熱可塑性ブロック共重合体としては、ハードセグメントとしてポリエチレン結晶ブロック(C)及び/又はポリスチレン結晶ブロック(S)とからなり、ソフトセグメントとしてポリブタジエンからなるブロック(B)、ポリイソプレンからなるブロック(I)、エチレンとブチレンとの比較的ランダムな共重合構造(EB)からなるブロック、エチレンとプロピレンとの比較的ランダムな共重合構造(EP)からなるブロックが例示されるが、好ましくはエチレンとブチレンとの比較的ランダムな共重合構造(EB)からなるブロック、エチレンとプロピレンとの比較的ランダムな共重合構造(EP)からなるブロック、より好ましくはエチレンとブチレンとの比較的ランダムな共重合構造(EB)からなるエチレンとブチレンとからなる比較的ランダムな共重合構造(EB)からなるものが好適に用いられる。
上記熱可塑性ブロック共重合体としては、S−EB−S、S−B−S、S−I−S、S−EB、S−EB−S−EB、S−EP−S、S−EB−C、S−B−C、S−I−C、S−EP−C、C−EB−C、C−B−C、C−I−C、C−EB、C−EB−C−EB、C−EP−C等が例示されるが、ハードセグメントにポリスチレン結晶ブロック(S)を選択した場合、成形性の面で好ましく、ハードセグメントにポリエチレン結晶ブロック(C)を含めた場合には反発性の面で好ましい。
熱可塑性ブロック共重合体がC−EB−Cタイプ、S−EB−C、又はS−EB−Sタイプのブロックコポリマーである場合、ブタジエン、又はスチレン−ブタジエン共重合体を水素添加することにより得ることができる。
ここで、水素添加に用いるポリブタジエンやスチレン−ブタジエン共重合体としては、そのブタジエン構造中の結合様式として特に1,4−結合が95質量%以上の1,4−重合部をブロック的に持ち、ブタジエン構造全量中の1,4−結合が50質量%以上、より好ましくは80質量%以上であるポリブタジエンが好適に用いられる。
この場合、水素添加物における水素添加量(ポリブタジエンやスチレン−ブタジエン共重合体中の二重結合の飽和結合への転化率)は60〜100%であることが好ましく、より好ましくは90〜100%である。水素添加量が少なすぎると、アイオノマー樹脂等とのブレンド工程でゲル化等の劣化が生じたり、ゴルフボールを形成した際に、カバーの耐候性、打撃耐久性に問題が生じたりする場合がある。
熱可塑性ブロック共重合体において、ハードセグメントの含量としては10〜50質量%が好ましく、より好ましくは15〜50質量%である。ハードセグメント量が多すぎると、柔軟性に欠けて本発明の目的を有効に達成し得ない場合があり、ハードセグメント量が少なすぎると、ブレンド物の成形性に問題が生じる場合がある。
熱可塑性ブロック共重合体の数平均分子量は3万〜80万であることが好ましい。
熱可塑性ブロック共重合体の230℃におけるメルトインデックスは0.5〜15g/10min、より好ましくは1〜7g/10minであることが好ましい。上記範囲を外れると、射出成形時にウェルド、ひけ、ショート等の問題が生じるおそれがある。
本発明に用いられる熱可塑性樹脂組成物はイソシアネートと反応性を有する官能基を有しており、このような官能基としては、本発明では無水マレイン酸基を用いるものである。
無水マレイン酸基を含むスチレン系エラストマーとしては、市販品を用いることができ、例えば旭化成工業(株)より「タフテックMシリーズ」の商品名で市販されているスチレン−エチレン/ブチレン−スチレン共重合体(SEBS)の無水マレイン酸変性物が挙げられる。
無水マレイン酸を含むポリオレフィンとしては、ユニロイヤル社製「ポリボンド」(無水マレイン酸変性ポリオレフィン)、住友化学工業(株)より市販されている「ボンダイン」(エチレン−エチルアクリレート−無水マレイン酸三元共重合体)、ハネウェル社製「A・Cポリエチレン」(エチレン無水マレイン酸共重合体)などが挙げられ、本発明において好適に使用される。
熱可塑性樹脂組成物の変性量はイソシアネートと反応して、分子網目を形成するのに十分な量であり、分子末端のみが変性されているような場合は除かれる。
(B)イソシアネート化合物又はイソシアネート混合物
イソシアネート混合物(B)は、1分子中に官能基として2つ以上のイソシアネート基を持つイソシアネート化合物(b−1)を、イソシアネートと実質的に反応しない熱可塑性樹脂(b−2)中に分散させたものである。ここで、上記イソシアネート化合物(b−1)としては、従来の熱可塑性ポリウレタン材料に関する技術において使用されるものを好適に用いることができ、例えば4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4−トルエンジイソシアネート、2,6−トルエンジイソシアネートなどの芳香族ジイソシアネートや、ヘキサメチレンジイソシアネートなどの脂肪族ジイソシアネート等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。ただし、反応性、作業安全性の面から、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートが最適である。
また、前記熱可塑性樹脂(b−2)としては、吸水性が低く、熱可塑性ポリウレタン材料との相溶性に優れた樹脂が好ましい。このような樹脂として、例えばポリスチレン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ABS樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエステルエラストマー(ポリエーテル・エステルブロック共重合体、ポリエステル・エステルブロック共重合体等)が挙げられるが、反発弾性、強度の点からポリエステルエラストマー、中でもポリエーテル・エステルブロック共重合体が特に好ましい。
イソシアネート混合物(B)における熱可塑性樹脂(b−2):イソシアネート化合物(b−1)の配合比は、質量比で100:5〜100:100、特に100:10〜100:40であることが好ましい。熱可塑性樹脂(b−2)に対するイソシアネート化合物(b−1)の配合量が少なすぎると(A)との架橋反応に充分な添加量を得るためにはより多くの(B)を添加しなくてはならず、(b−2)の影響が大きく作用することで(C)の物性が不充分となり、多すぎると(b−1)が混練り中にすべり現象を起こし混合物(B)の合成が困難となる。
イソシアネート混合物(B)は、例えば、熱可塑性樹脂(b−2)にイソシアネート化合物(b−1)を配合し、これらを温度130〜250℃のミキシングロールまたはバンバリーミキサーで充分に混練して、ペレット化または冷却後粉砕することにより得ることができる。イソシアネート混合物(B)としては、市販品を好適に用いることができ、例えば大日精化工業(株)製クロスネートEM30などが挙げられる。
ここで、上記(A)成分と上記(B)成分との混合割合は質量比で100:1〜100:30となるように各成分の配合量を調整することが好ましい。特に、(A)成分と(B)成分とが質量比で100:5〜100:25、更には100:10〜100:20とすることが好ましい。(B)成分が少な過ぎると耐擦過傷性が低下する場合があり、(B)成分が多過ぎると成型性が低下する場合がある。
(C)アイオノマー樹脂
本発明における(C)アイオノマー樹脂としては、ゴルフボールのカバー材として従来から用いられているいずれのものも使用できるが、(c−1)オレフィン−不飽和カルボン酸2元ランダム共重合体及び/又はオレフィン−不飽和カルボン酸2元ランダム共重合体の、金属イオン中和物と、(c−2)オレフィン−不飽和カルボン酸−不飽和カルボン酸エステル3元ランダム共重合体及び/又はオレフィン−不飽和カルボン酸−不飽和カルボン酸エステル3元ランダム共重合体の金属イオン中和物とを含む(C)アイオノマー樹脂であることが好ましい。
(c−1)成分、又は(c−2)成分におけるオレフィンとしては、α−オレフィンが好適に用いられる。α−オレフィンの具体例としては、例えばエチレン、プロピレン、1−ブテンなどが挙げられ、この中でも、特にエチレンが好ましい。また、これらオレフィンを複数種組み合わせて使用してもよい。
(c−1)成分、又は(c−2)成分における不飽和カルボン酸としては、炭素原子数3〜8のα,β−不飽和カルボン酸が好適に用いられる。炭素原子数3〜8のα,β−不飽和カルボン酸の具体例としては、例えばアクリル酸、メタクリル酸、エタクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸などが挙げられ、この中でもアクリル酸、メタクリル酸が好ましく使用される。また、これら不飽和カルボン酸を複数種組み合わせて使用してもよい。
(c−2)成分における不飽和カルボン酸エステルとしては、上述した不飽和カルボン酸の低級アルキルエステルが好適であり、例えば、上記不飽和カルボン酸にメタノール、エタノール、プロパノール、n−ブタノール、イソブタノール等の低級アルコールを反応させて得たものが挙げられる。特にアクリル酸エステル、メタクリル酸エステルが好ましい。より具体的には、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸ブチル、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル等を挙げることができ、特にアクリル酸ブチル(n−アクリル酸ブチル、i−アクリル酸ブチル)が好適に用いられる。これら不飽和カルボン酸エステルは、複数種組み合わせて用いることもできる。
上記オレフィン−不飽和カルボン酸共重合体や、オレフィン−不飽和カルボン酸−不飽和カルボン酸エステル共重合体を製造する際には、更に任意のモノマーを、本発明の目的を損なわない範囲で共重合させてもよい。
これら共重合体中の不飽和カルボン酸の含有量としては、上記(c−1)成分の場合には5〜20質量%、上記(c−2)成分の場合には1〜10質量%であることが好ましい。不飽和カルボン酸含有量が少なすぎると、剛性・反発性が小さくなり、ゴルフボールの飛び性能が低下する場合がある。不飽和カルボン酸含有量が多すぎると、柔軟性が不十分となる場合がある。
また、(c−2)成分中の不飽和カルボン酸エステルの含有量としては、12〜45質量%であることが好ましい。不飽和カルボン酸エステル含有量が少なすぎると、軟質化の効果が得られない場合があり、不飽和カルボン酸エステル含有量が多すぎると、反発性が低下する場合がある。
上記(c−1)成分と、上記(c−2)成分とを配合して用いる場合、その配合量は質量比で(c−1)/(c−2)=100/0〜25/75であることが好ましく、100/0〜50/50であることがより好ましい。(c−2)成分の配合量が多すぎると、反発性が不十分となる場合がある。
本発明における(C)アイオノマー樹脂は、上記の共重合体を1〜3価の金属イオンの少なくとも1種で中和して得られるものが好ましく用いられる。中和に適した1〜3価の金属イオンとしては、例えばナトリウム、カリウム、リチウム、マグネシウム、カルシウム、亜鉛、アルミニウム、第1鉄、第2鉄などのイオンを挙げることができる。このような金属イオンの導入は、例えば上記の共重合体と、上記1〜3価の金属の水酸化物、メトキシド、エトキシド、炭酸塩、硝酸塩、ギ酸塩、酢酸塩及び酸化物等とを反応させることによって達成される。
上記共重合体中に含まれるカルボン酸の中和量としては、共重合体中のカルボン酸基の少なくとも10モル%以上、特に30モル%以上で、100モル%以下、特に90モル%以下が金属イオンによって中和されていることが好ましい。中和量が少ないと、低反発性となる場合がある。
反発性を向上させる観点から、一価金属のアイオノマーと二価金属のアイオノマーとを混合して用いることも好適に行われる。この際の前者と後者との重量比は20/80〜80/20となるように混合して用いることが好ましい。
また、1価、2価、又は3価の異なる金属イオン種を含むアイオノマー樹脂をそれぞれ適当量ブレンドすることにより、アイオノマー樹脂を主成分として形成される層の反発性と耐久性のバランスが取れることは公知であり、本発明においてもその様な配合にてブレンドすることが好ましい。
本発明に使用する(C)アイオノマー樹脂としては、市販品を用いてもよく、例えば、米国デュポン社製「サーリン(Surlyn)」や、三井・デュポンポリケミカル社製「ハイミラン(HIMILAN)」等が挙げられる。
ここで、上記{(A)+(C)}成分と(B)成分とが、質量比で100:1〜100:30となるように各成分の配合量を調整することが好ましい。特に、{(A)+(C)}成分と(B)成分とが質量比で100:5〜100:25、更には100:10〜100:20とすることが好ましい。(B)成分が少な過ぎると耐擦過傷性が低下する場合があり、(B)成分が多過ぎると成型性が低下する場合がある。
また、上記(A)成分と(C)成分とが、質量比で10:90〜90:10となるように各(A)(C)成分の配合量を調整することが好ましい。特に、(A)成分と(C)成分とが質量比で20:80〜80:20、更には30:70〜70:30とすることが好ましい。(A)成分の配合量が少ないと打感が改良されない場合があり、(A)成分の配合量が多いと反発性が低下する場合がある。
(D)熱可塑性ポリウレタン
熱可塑性ポリウレタン材料の構造は、高分子ポリオール(ポリメリックグリコール)からなるソフトセグメントと、ハードセグメントを構成する鎖延長剤及びジイソシアネートからなる。ここで、原料となる高分子ポリオールとしては、従来から熱可塑性ポリウレタン材料に関する技術において使用されるものはいずれも使用でき、特に制限されるものではないが、ポリエステル系とポリエーテル系があり、反発弾性率が高く、低温特性に優れた熱可塑性ポリウレタン材料を合成できる点で、ポリエーテル系の方がポリエステル系に比べて好ましい。ポリエーテルポリオールとしてはポリテトラメチレングリコール、ポリプロピレングリコール等が挙げられるが、反発弾性率と低温特性の点でポリテトラメチレングリコールが特に好ましい。また、高分子ポリオールの平均分子量は1000〜5000であることが好ましく、特に反発弾性の高い熱可塑性ポリウレタン材料を合成するためには2000〜4000であることが好ましい。
鎖延長剤としては、従来の熱可塑性ポリウレタン材料に関する技術において使用されるものを好適に用いることができ、例えば1,4−ブチレングリコール、1,2−エチレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。これら鎖延長剤の平均分子量は20〜15000であることが好ましい。
ジイソシアネートとしては、従来の熱可塑性ポリウレタン材料に関する技術において使用されるものを好適に用いることができ、例えば4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4−トルエンジイソシアネート、2,6−トルエンジイソシアネートなどの芳香族ジイソシアネートや、ヘキサメチレンジイソシアネートなどの脂肪族ジイソシアネート等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。ただし、イソシアネート種によっては射出成形中の架橋反応をコントロールすることが困難なものがある。本発明では、後述するイソシアネート混合物(B)との反応性の安定性から、芳香族ジイソシアネートである4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートが最も好ましい。
本発明において最も好ましい熱可塑性ポリウレタン材料は、ポリエーテルポリオールと芳香族ジイソシアネートを用いて合成される熱可塑性ポリウレタン材料であって、上記ポリエーテルポリオールが平均分子量2000以上のポリテトラメチレングリコール、上記芳香族ジイソシアネートが4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートのものである。
上述した材料からなる熱可塑性ポリウレタン材料としては、市販品を好適に用いることができ、例えばディーアイシーバイエルポリマー(株)製パンデックスT−8290、T−8295、T−8260や、大日精化工業(株)製レザミン2593、2597などが挙げられる。
ここで、上記{(A)+(D)}成分と(B)成分とが、質量比で100:1〜100:30となるように各成分の配合量を調整することが好ましい。特に、{(A)+(D)}成分と(B)成分とが質量比で100:5〜100:25、更には100:10〜100:20とすることが好ましい。(B)成分が少な過ぎると耐擦過傷性が低下する場合があり、(B)成分が多過ぎると成型性が低下する場合がある。
また、上記(A)成分と(D)成分とが、質量比で10:90〜90:10となるように各(A)(D)成分の配合量を調整することが好ましい。特に、(A)成分と(D)成分とが質量比で20:80〜80:20、更には30:70〜70:30とすることが好ましい。(A)成分の配合量が少ないと反発性が改良されない場合があり、(A)成分の配合量が多いと打感が低下する場合がある。
上記カバーの製造方法については、(B)成分を除いた各成分の組成物、例えば、単独(A)成分、(A)と(C)との混合物、(A)と(D)との混合物のいずれか一を予め単軸又は二軸押出機等を用いて混練し、ペレットを形成した後、当該ペレットと(B)成分を室温でドライミキシングし、この混合物を用いて射出成形機によりコアの周囲にカバーを成形する方法が例示される。射出成形温度は使用する熱可塑性樹脂材料の種類によって異なるが、通常、120〜300℃の範囲で行われる。
上記のようにして得られたゴルフボールカバーの反応形態、架橋形態としては、例えば(A)成分の熱可塑性樹脂組成物が(B)成分により架橋し、網目構造を形成することや、あるいは(D)成分を含む場合は、(A)成分と(D)成分が(B)成分により架橋し一体化することが考えられる。この場合、カバー成形材料の射出成形直後は架橋反応が充分に進んでいないが、成形後にアニーリングを行うことにより架橋反応が進行し、ゴルフボールカバーとして有用な特性を保持するようになる。なお、アニーリングとは、カバーを一定温度、一定時間で加熱熟成したり、室温で一定期間熟成したりする処理を意味するものである。
上記カバーの硬度は、ショアD硬度で20〜70、特に30〜60に調整することが好ましい。また、上記カバーの厚さは、0.5〜2.5mm、好ましくは、1.1〜2.0mmに調整することが好ましい。
なお、本発明のゴルフボールの種類としては、ソリッドコアをカバーで被覆したツーピースに限定されるものではなく、スリーピースソリッドゴルフボール、3層構造以上のマルチピースゴルフボール等のソリッドゴルフボールやワンピースゴルフボールとしても、糸巻きゴルフボールとしてもよく、あらゆる種類のゴルフボールに適用可能である。
以下、実施例及び比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記実施例に制限されるものではない。
〔実施例1〜5,比較例1〜7〕
シス−1,4−ポリブタジエンを主成分とするコア材料を用いて、直径38.6mm、重量35.2g、100kg荷重負荷時の変形量2.9mmに調整したソリッドコアA、及び直径38.6mm、重量33.5g、100kg荷重負荷時の変形量2.9mmに調整したソリッドコアBを得た。下記の表に示す組成のうち(A)(C)(D)成分を200℃で混練型二軸押出機にてミキシングし、ペレット状の組成物を得た。
上記組成物と(B)成分を、下記の表の配合比となるよう秤量しドライブレンドをしたものを上記ソリッドコアを配備した金型内に射出成型し、厚さ2.05mmの1層カバーを有するゴルフボール(図1参照)を製造した。
ボール硬度
100kg荷重負荷時のボール変形量(mm)
初速度
初速は、R&Aの承認する装置であるUSGAのドラム回転式の初速計と同方式の初速測定器を用いて測定した。ボールは23±1℃の温度で3時間以上温調し、室温23±2℃の部屋でテストされる。250ポンド(113.4kg)のヘッド(ストライキングマス)を使って打撃速度143.8ft/s(43.83m/s)にてボールを打撃する。1ダースのボールを各々4回打撃して6.28ft(1.91m)の間を通過する時間を計測し、初速を計算する。約15分間でこのサイクルを行う。
ボール諸特性/耐擦過傷性
ボールを23℃に保温し、ピッチングウェッジをスイングロボットマシンに取り付け、ヘッドスピード37m/sにおいてボール1個について通常打撃で3か所を打撃し、3箇所の打撃部分を次の評価基準で評価した。
5点 ボール表面が全く変化しない又はクラブフェース跡がわずかに残る
程度。
4点 クラブフェース跡がかなり残るが、カバー表面の毛羽立ちはない。
3点 表面が毛羽立ち、ささくれが目立つ。
2点 表面が毛羽立ち、亀裂がある。
1点 ディンプルが削り取られている。
打感
各ボールについて、アマチュア上級者5名によるドライバー(W#1)及びパター打撃したときの打感を下記基準で評価し、最も多い評価項目を各ボールの打感の評価とした。
○ 軟らかい
△ 普通
× 硬い
Figure 0004725716
*表中の数字は「質量部」である。
タフテックM1953:
旭化成工業社製無水マレイン酸変性熱可塑性ブロック共重合体
ハイミラン1706:
三井・デュポンポリケミカル社製エチレン−メタクリル酸共重合体アイオ
ノマーのZnイオン中和物
ハイミラン1605:
三井・デュポンポリケミカル社製エチレン−メタクリル酸共重合体アイオ
ノマーのNaイオン中和物
パンデックスT8295:
ディーアイシーバイエルポリマー社製熱可塑性ポリウレタンエラストマー
パンデックスT8260:
ディーアイシーバイエルポリマー社製熱可塑性ポリウレタンエラストマー
クロスネートEM−30:
大日精化工業社製イソシアネート混合物
表1の結果から、本実施例のゴルフボールは、ボール反発性、耐擦過傷性、及び打感に優れているのに対して、比較例のゴルフボールは、耐擦過傷性や打感が悪くなり、総合的なボール特性が得られないことが分かる。
本発明の一実施例を示したゴルフボールの概略断面図である。

Claims (13)

  1. コアと1層又は複数層のカバーを有するゴルフボールにおいて、上記カバーを構成する少なくとも1層が、(A)無水マレイン酸基変性熱可塑性ブロック共重合体と、(B)イソシアネート化合物又は1分子中に官能基として2個以上のイソシアネート基を有するイソシアネート混合物との混合物を主成分として形成されたことを特徴とするゴルフボール。
  2. (A)成分が、スチレン−エチレン/ブチレン−スチレン共重合体(SEBS)の無水マレイン酸変性物である請求項1記載のゴルフボール。
  3. 上記(A)成分と上記(B)成分との混合割合が質量比で100:1〜100:30である請求項1又は2記載のゴルフボール。
  4. コアの周囲に1層又は複数層のカバーを射出成形してゴルフボールを製造するゴルフボールの製造方法において、(A)無水マレイン酸基変性熱可塑性ブロック共重合体に対して、(B)イソシアネート化合物又は1分子中に官能基として2個以上のイソシアネート基を有するイソシアネート混合物を室温にて混合し、この混合物を主成分とする樹脂材料をコアの周囲に射出成形することを特徴とするゴルフボールの製造方法。
  5. (A)成分が、スチレン−エチレン/ブチレン−スチレン共重合体(SEBS)の無水マレイン酸変性物である請求項4記載のゴルフボールの製造方法。
  6. コアと1層又は複数層のカバーを有するゴルフボールにおいて、上記カバーを構成する少なくとも1層が、(A)無水マレイン酸基変性熱可塑性ブロック共重合体と、(B)イソシアネート化合物又は1分子中に官能基として2個以上のイソシアネート基を有するイソシアネート混合物と、(C)アイオノマー樹脂との混合物を主成分として形成され、且つ(A)成分と(C)成分との配合割合が質量比で10:90〜90:10であり、(A)成分及び(C)成分の合計量と、(B)成分との混合割合が質量比で100:1〜100:30であることを特徴とするゴルフボール。
  7. (A)成分が、スチレン−エチレン/ブチレン−スチレン共重合体(SEBS)の無水マレイン酸変性物である請求項6記載のゴルフボール。
  8. コアの周囲に1層又は複数層のカバーを射出成形してゴルフボールを製造するゴルフボールの製造方法において、(A)無水マレイン酸基変性熱可塑性ブロック共重合体と、(C)アイオノマー樹脂とを、(A)成分と(C)成分との配合割合が質量比で10:90〜90:10となるように混練して第1の混合物を得た後、該混合物と(B)イソシアネート化合物又は1分子中に官能基として2個以上のイソシアネート基を有するイソシアネート混合物とを、(A)成分及び(C)成分の合計量と、(B)成分との混合割合が質量比で100:1〜100:30となるように室温にて混合して第2の混合物を得、この混合物を主成分とする樹脂材料をコアの周囲に射出成形することを特徴とするゴルフボールの製造方法。
  9. (A)成分が、スチレン−エチレン/ブチレン−スチレン共重合体(SEBS)の無水マレイン酸変性物である請求項8記載のゴルフボールの製造方法。
  10. コアと1層又は複数層のカバーを有するゴルフボールにおいて、上記カバーを構成する少なくとも1層が、(A)無水マレイン酸基変性熱可塑性ブロック共重合体と、(B)イソシアネート化合物又は1分子中に官能基として2個以上のイソシアネート基を有するイソシアネート混合物と、(D)熱可塑性ポリウレタンエラストマーとの混合物を主成分として形成され、且つ(A)成分と(D)成分との配合割合が質量比で10:90〜90:10であり、(A)成分及び(D)成分の合計量と、(B)成分との混合割合が質量比で100:1〜100:30であることを特徴とするゴルフボール。
  11. (A)成分が、スチレン−エチレン/ブチレン−スチレン共重合体(SEBS)の無水マレイン酸変性物である請求項10記載のゴルフボール。
  12. コアの周囲に1層又は複数層のカバーを射出成形してゴルフボールを製造するゴルフボールの製造方法において、(A)無水マレイン酸基変性熱可塑性ブロック共重合体と、(D)熱可塑性ポリウレタンエラストマーとを、(A)成分と(D)成分との配合割合が質量比で10:90〜90:10となるように混練して第1の混合物を得た後、該混合物と(B)イソシアネート化合物又は1分子中に官能基として2個以上のイソシアネート基を有するイソシアネート混合物とを、(A)成分及び(D)成分の合計量と、(B)成分との混合割合が質量比で100:1〜100:30となるように室温にて混合して第2の混合物を得、この混合物を主成分とする樹脂材料をコアの周囲に射出成形することを特徴とするゴルフボールの製造方法。
  13. (A)成分が、スチレン−エチレン/ブチレン−スチレン共重合体(SEBS)の無水マレイン酸変性物である請求項12記載のゴルフボールの製造方法。
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