JP4117466B2 - ゴルフボール - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、コアと、少なくとも1層の非アイオノマー熱可塑性エラストマーカバー層と、それに隣接する少なくとも1層のアイオノマーカバー層とを持つマルチピースゴルフボールに関し、特に非アイオノマー熱可塑性エラストマーカバー層とアイオノマーカバー層との接着性が良好であり、しかも耐久性、反発性、生産性に優れたゴルフボールに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、ゴルフボールのカバー材として、熱可塑性ポリウレタンエラストマーに代表されるように、軟らかいタイプの非アイオノマー熱可塑性エラストマーを用いることが提案されている。非アイオノマー熱可塑性エラストマーを用いたゴルフボールは、従来のアイオノマーカバー材を用いたゴルフボールと比較して、スピン性能、打感に優れ、ゴルフボールカバー材の主流となりつつある。
一方、アイオノマーカバー材については、反発性を一層改良するために、アイオノマー樹脂に多量の脂肪酸と中和金属イオン源を配合することにより中和度を高めた高中和タイプのアイオノマーカバー材が提案された。このカバー材は、従来のアイオノマーカバー材と比較して、著しく反発性が高いことから、ウレタンカバー層と、高中和タイプのアイオノマーカバー層とを組み合わせたマルチピースゴルフボールが、理想的な飛び性能とスピン性能を併せ持つゴルフボールとして実用化されるようになった。
【0003】
しかしながら、アイオノマー樹脂は、他の一般的な非アイオノマー熱可塑性エラストマーと比較して極性が高いため、アイオノマー以外の樹脂との接着性が低く、アイオノマーカバー層と非アイオノマー熱可塑性エラストマーカバー層とを組み合わせたマルチピースゴルフボールは、カバー層間の接着性の低さから、耐久性、反発性が低下する問題があった。
このような問題を解決するために、アイオノマーカバー層と非アイオノマー熱可塑性エラストマーカバー層の間に、プライマー層を形成することが考えられたが、このような方法を採用した場合、プライマーを塗布する工程が必要となり、著しくコストアップする問題があった。
【0004】
【特許文献1】
米国特許第3395109号明細書
【特許文献2】
米国特許第4248432号明細書
【特許文献3】
米国特許第4442282号明細書
【特許文献3】
特開平9−271538号公報
【特許文献3】
特開平11−178949号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記事情に鑑みなされたもので、非アイオノマー熱可塑性エラストマーカバー層とアイオノマーカバー層を含むマルチピースゴルフボールにおいて、非アイオノマー熱可塑性エラストマーカバー層とアイオノマーカバー層の接着性が良好であり、しかも耐久性、反発性、生産性に優れたゴルフボールを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】
本発明者は、上記目的を達成するため、鋭意検討を行った結果、非アイオノマー熱可塑性エラストマーカバー層として、
(a)非アイオノマー熱可塑性エラストマー、及び
(b)イソシアネート化合物(b−1)と、イソシアネートと実質的に反応しない熱可塑性樹脂(b−2)との混合物
を主成分とするものを使用すると共に、アイオノマーカバー層として、
(c)オレフィン−不飽和カルボン酸2元ランダム共重合体及びオレフィン−不飽和カルボン酸2元ランダム共重合体の金属イオン中和物(c−1)、並びに
オレフィン−不飽和カルボン酸−不飽和カルボン酸エステル3元ランダム共重合体及びオレフィン−不飽和カルボン酸−不飽和カルボン酸エステル3元ランダム共重合体の金属イオン中和物(c−2)
から選ばれる1種又は2種以上のベース樹脂と、
(d)非アイオノマー熱可塑性エラストマーとを
重量比で100:0〜50:50になるように配合した樹脂成分、
(e)炭素数が18〜80の脂肪酸及び/又はその誘導体、
(f)上記(c)成分及び(e)成分中の未中和の酸基を中和できる金属イオン源、
(g)2つ以上の水酸基を有する分子量2万以下の化合物
を主成分としたものを使用することにより、両カバー層の接着性が良好で、プライマーを用いなくても良好な接着強度を与え、優れた耐久性、反発性を有するゴルフボールを得ることができることを知見し、本発明をなすに至ったものである。
【0007】
従って、本発明は下記ゴルフボールを提供する。
請求項1:
コアとコアを被覆してなる2層以上のカバーとを具備するゴルフボールにおいて、第1のカバー層が、
(a)非アイオノマー熱可塑性エラストマー、及び
(b)イソシアネート化合物(b−1)と、イソシアネートと実質的に反応しない熱可塑性樹脂(b−2)との混合物
を主成分として形成されたものであり、
第2のカバー層が、
(c)オレフィン−不飽和カルボン酸2元ランダム共重合体及びオレフィン−不飽和カルボン酸2元ランダム共重合体の金属イオン中和物(c−1)、並びにオレフィン−不飽和カルボン酸−不飽和カルボン酸エステル3元ランダム共重合体及びオレフィン−不飽和カルボン酸−不飽和カルボン酸エステル3元ランダム共重合体の金属イオン中和物(c−2)
から選ばれる1種又は2種以上のベース樹脂と、
(d)非アイオノマー熱可塑性エラストマーとを
重量比で100:0〜50:50になるように配合した樹脂成分、
(e)炭素数が18〜80の脂肪酸及び/又はその誘導体、
(f)上記(c)成分及び(e)成分中の未中和の酸基を中和できる金属イオン源、
(g)2つ以上の水酸基を有する分子量2万以下の化合物
を主成分として形成されたものであり、
第1のカバー層と第2のカバー層とが隣接していることを特徴とするゴルフボール、
請求項2:
第1のカバー層がカバー最外層を構成する請求項1記載のゴルフボール、
請求項3:
(a)成分の非アイオノマー熱可塑性エラストマーが熱可塑性ポリウレタンエラストマーである請求項1又は2記載のゴルフボール、
請求項4:
(b−1)成分が4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートであり、(b−2)成分が熱可塑性ポリエステルエラストマーである請求項1,2又は3記載のゴルフボール、
請求項5:
(d)成分の非アイオノマー熱可塑性エラストマーがオレフィン系熱可塑性エラストマーである請求項1〜4のいずれか1項記載のゴルフボール、
請求項6:
(e)成分の脂肪酸がベヘニン酸である請求項1〜5のいずれか1項記載のゴルフボール、
請求項7:
(e)成分の配合量が上記ベース樹脂[(c)成分+(d)成分]100重量部に対して5〜80重量部である請求項1〜6のいずれか1項記載のゴルフボール、
請求項8:
(f)成分の金属イオン源が水酸化カルシウムである請求項1〜7のいずれか1項記載のゴルフボール、
請求項9:
(f)成分の配合量が、上記ベース樹脂[(c)成分+(d)成分]100重量部に対して0.1〜10重量部である請求項1〜8のいずれか1項記載のゴルフボール、
請求項10:
(g)成分の化合物が、低分子量ポリオレフィンポリオール、1,3−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、マンニトール及びソルビトールから選ばれる請求項1〜9のいずれか1項記載のゴルフボール、
請求項11:
(g)成分の配合量が、上記ベース樹脂[(c)成分+(d)成分]100重量部に対して0.1〜100重量部である請求項1〜10のいずれか1項記載のゴルフボール。
【0008】
以下、本発明につき更に詳しく説明する。
本発明のゴルフボールは、コアと2層以上のカバー層とを有するスリーピース以上のマルチピースゴルフボールである。この場合、上記カバー層の少なくとも1層は、非アイオノマー熱可塑性エラストマーカバー層(第1のカバー層)で、
(a)非アイオノマー熱可塑性エラストマー、及び
(b)イソシアネート化合物(b−1)と、イソシアネートと実質的に反応しない熱可塑性樹脂(b−2)との混合物
を主成分として形成されたものである。
【0009】
(a)非アイオノマー熱可塑性エラストマー
本発明でカバー層に用いられる非アイオノマー熱可塑性エラストマーとしては特に制限はないが、オレフィン系エラストマー、スチレン系エラストマー、ポリエステル系エラストマー、ウレタン系エラストマーが好適に用いられ、特に熱可塑性ポリウレタンエラストマーを用いることが好ましい。
熱可塑性ポリウレタン材料の構造は、高分子ポリオール(ポリメリックグリコール)からなるソフトセグメントと、ハードセグメントを構成する鎖延長剤及びジイソシアネートからなる。ここで、原料となる高分子ポリオールとしては、従来から熱可塑性ポリウレタン材料に関する技術において使用されるものはいずれも使用でき、特に制限されるものではないが、ポリエステル系とポリエーテル系があり、反発弾性率が高く、低温特性に優れた熱可塑性ポリウレタン材料を合成できる点で、ポリエーテル系の方がポリエステル系に比べて好ましい。ポリエーテルポリオールとしては、ポリテトラメチレングリコール、ポリプロピレングリコール等が挙げられるが、反発弾性率と低温特性の点でポリテトラメチレングリコールが特に好ましい。また、高分子ポリオールの平均分子量は1000〜5000であることが好ましく、特に反発弾性の高い熱可塑性ポリウレタン材料を合成するためには2000〜4000であることが好ましい。
【0010】
鎖延長剤としては、従来の熱可塑性ポリウレタン材料に関する技術において使用されるものを好適に用いることができ、例えば1,4−ブチレングリコール、1,2−エチレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。これら鎖延長剤の平均分子量は20〜15000であることが好ましい。
【0011】
ジイソシアネートとしては、従来の熱可塑性ポリウレタン材料に関する技術において使用されるものを好適に用いることができ、例えば4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4−トルエンジイソシアネート、2,6−トルエンジイソシアネートなどの芳香族ジイソシアネートや、ヘキサメチレンジイソシアネートなどの脂肪族ジイソシアネート等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。但し、イソシアネート種によっては射出成形中の架橋反応をコントロールすることが困難なものがある。本発明では、後述するイソシアネート混合物(B)との反応性の安定性から、芳香族ジイソシアネートである4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートが最も好ましい。
【0012】
本発明において最も好ましい熱可塑性ポリウレタン材料は、ポリエーテルポリオールと芳香族ジイソシアネートを用いて合成される熱可塑性ポリウレタン材料であって、上記ポリエーテルポリオールが平均分子量2000以上のポリテトラメチレングリコール、上記芳香族ジイソシアネートが4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートのものである。
上述した材料からなる熱可塑性ポリウレタン材料としては、市販品を好適に用いることができ、例えばディーアイシーバイエルポリマー社製パンデックスT−8290、T−8295、T8260や、大日精化工業社製レザミン2593、2597などが挙げられる。
【0013】
(b)イソシアネート混合物
イソシアネート混合物は、1分子中に官能基として2つ以上のイソシアネート基を持つイソシアネート化合物(b−1)を、イソシアネートと実質的に反応しない熱可塑性樹脂(b−2)中に分散させたものである。ここで、上記イソシアネート化合物(b−1)としては、従来の熱可塑性ポリウレタン材料に関する技術において使用されるものを好適に用いることができ、例えば4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4−トルエンジイソシアネート、2,6−トルエンジイソシアネートなどの芳香族ジイソシアネートや、ヘキサメチレンジイソシアネートなどの脂肪族ジイソシアネート等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。但し、反応性、作業安全性の面から、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートが最適である。
【0014】
また、前記熱可塑性樹脂(b−2)としては、吸水性が低く、熱可塑性ポリウレタン材料との相溶性に優れた樹脂が好ましい。このような樹脂として、例えばポリスチレン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ABS樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエステルエラストマー(ポリエーテル・エステルブロック共重合体、ポリエステル・エステルブロック共重合体等)が挙げられるが、反発弾性、強度の点からポリエーテル・エステルブロック共重合体が特に好ましい。
【0015】
イソシアネート混合物(b)における熱可塑性樹脂(b−2):イソシアネート化合物(b−1)の配合比は、重量比で100:5〜100:100、特に100:10〜100:40であることが好ましい。熱可塑性樹脂(b−2)に対するイソシアネート化合物(b−1)の配合量が少なすぎると、第2カバー層との架橋反応に充分な添加量を得るためには、より多くの(b)成分を添加しなくてはならず、(b−2)の影響が大きく作用することで物性が不充分となり、多すぎると(b−1)が混練中にすべり現象を起こし、混合物(b)の合成が困難となる。
【0016】
イソシアネート混合物(b)は、例えば、熱可塑性樹脂(b−2)にイソシアネート化合物(b−1)を配合し、これらを温度130〜250℃のミキシングロール又はバンバリーミキサーで充分に混練して、ペレット化又は冷却後粉砕することにより得ることができる。イソシアネート混合物(b)としては、市販品を好適に用いることができ、例えば大日精化工業社製クロスネートEM30などが挙げられる。
【0017】
第1カバー層
第1カバー層は、前述した非アイオノマー熱可塑性エラストマー材料(a)にイソシアネート混合物(b)を配合したものである。第1カバー層における非アイオノマー熱可塑性エラストマー(a):イソシアネート混合物(b)の配合比は、重量比で100:1〜100:100、特に100:5〜100:50、中でも100:10〜100:30であることが好ましい。非アイオノマー熱可塑性エラストマー材料(a)に対するイソシアネート混合物(b)の配合量が少なすぎると、第2カバー層と架橋効果が充分に発現せず、多すぎると、未反応のイソシアネートが成形物に着色現象を起こさせるおそれがある。
第1カバー層には、必要に応じて種々の添加剤を配合することができ、例えば顔料、分散剤、酸化防止剤、耐光安定剤、紫外線吸収剤、離型剤等を適宜配合することができる。
【0018】
本発明におけるカバーの成形では、例えば、非アイオノマー熱可塑性エラストマー材料(a)にイソシアネート混合物(b)を添加してドライミキシングし、この混合物を用いて射出成形機によりコアの周囲にカバーを成形することができる。成形温度は非アイオノマー熱可塑性エラストマー材料(a)の種類によって異なるが、通常150〜250℃の範囲で行われる。
【0019】
本発明のゴルフボールにおいて、射出成形後の第1カバー層の表面硬度はJIS K6253に準拠したデュロメーターD硬度で40〜80、特に43〜60、更には45〜55であることが適当である。カバー材の表面硬度が低すぎると、アイアンショットでバックスピンがかかりすぎ、コントロール性が悪くなる。また、カバー材の表面硬度が高すぎると、アイアンショットでのバックスピン性能が不充分となり、コントロール性が低下すると共に打感が悪くなる場合がある。
【0020】
次に、アイオノマーカバー層(第2カバー層)は、
(c)オレフィン不飽和カルボン酸2元ランダム共重合体及びオレフィン−不飽和カルボン酸2元ランダム共重合体の金属イオン中和物(c−1)、並びにオレフィン−不飽和カルボン酸−不飽和カルボン酸エステル3元ランダム共重合体及びオレフィン−不飽和カルボン酸−不飽和カルボン酸エステル3元ランダム共重合体の金属イオン中和物(c−2)から選ばれる1種又は2種以上、
(d)非アイオノマー熱可塑性エラストマーとを
重量比で100:0〜50:50になるように配合した樹脂成分、
(e)炭素数が18〜80の脂肪酸及び/又はその誘導体、
(f)上記(c)成分及び(e)成分中の未中和の酸基を中和できる金属イオン源、
(g)2つ以上の水酸基を有する分子量2万以下の化合物
を主成分として形成されたものである。
【0021】
(c)酸共重合体及び/又は酸共重合体の金属イオン中和物
酸共重合体及び/又は酸共重合体の金属イオン中和物は、(c−1)オレフィン−不飽和カルボン酸2元ランダム共重合体及び/又はオレフィン−不飽和カルボン酸2元ランダム共重合体の金属イオン中和物と、(c−2)オレフィン−不飽和カルボン酸−不飽和カルボン酸エステル3元ランダム共重合体及び/又はオレフィン−不飽和カルボン酸−不飽和カルボン酸エステル3元ランダム共重合体の金属イオン中和物から選ばれる。
【0022】
ここで、上記ベース樹脂中のオレフィンは、(c−1)成分、(c−2)成分のいずれであっても、炭素数が、通常2以上、上限として8以下、特に6以下のものが好ましく、具体的には、エチレン、プロピレン、ブテン、ペンテン、ヘキセン、ヘプテン、オクテン等を挙げることができ、特にエチレンであることが好ましい。
また、不飽和カルボン酸としては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸等を挙げることができ、特にアクリル酸、メタクリル酸であることが好ましい。
更に、不飽和カルボン酸エステルとしては、上述した不飽和カルボン酸の低級アルキルエステルが好適で、具体的には、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸ブチル、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル等を挙げることができ、特にアクリル酸ブチル(n−アクリル酸ブチル、i−アクリル酸ブチル)であることが好ましい。
【0023】
本発明の(c−1)成分のオレフィン−不飽和カルボン酸2元ランダム共重合体及び(c−2)成分のオレフィン−不飽和カルボン酸−不飽和カルボン酸エステル3元ランダム共重合体(以下、(c−1)成分及び(c−2)成分中の共重合体を総称してランダム共重合体という)は、それぞれ、上述した材料を調整し、公知の方法によりランダム共重合させることにより得ることができる。
【0024】
上記本発明のランダム共重合体は、不飽和カルボン酸の含量(酸含量)が調整されたものであることが推奨される。ここで、(c−1)成分のランダム共重合体に含まれる不飽和カルボン酸の含量は、通常4重量%以上、好ましくは6重量%以上、より好ましくは8重量%以上、更に好ましくは10重量%以上、上限としては30重量%以下、好ましくは20重量%以下、より好ましくは18重量%以下、更に好ましくは15重量%以下であることが推奨される。
同様に、(c−2)成分のランダム共重合体に含まれる不飽和カルボン酸の含量は、通常4重量%以上、好ましくは6重量%以上、より好ましくは8重量%以上、上限としては15重量%以下、好ましくは12重量%以下、より好ましくは10重量%以下であることが推奨される。ランダム共重合体の酸含量が少なすぎると反発性が低下する場合があり、多すぎると加工性が低下する場合がある。
【0025】
本発明の(c−1)成分のオレフィン−不飽和カルボン酸2元ランダム共重合体の金属イオン中和物及び(c−2)成分のオレフィン−不飽和カルボン酸−不飽和カルボン酸エステル3元ランダム共重合体の金属イオン中和物(以下、(c−1)成分及び(c−2)成分中の共重合体の金属イオン中和物を総称してランダム共重合体の金属イオン中和物という)は、上記ランダム共重合体中の酸基を金属イオンで部分的に中和することにより得ることができる。
【0026】
ここで、酸基を中和する金属イオンとしては、例えば、Na+、K+、Li+、Zn++、Cu++、Mg++、Ca++、Co++、Ni++、Pb++等を挙げることができ、好ましくはNa+、Li+、Zn++、Mg++、Ca++等を好適に用いることができる。
【0027】
本発明のランダム共重合体の金属イオン中和物を得るには、上記ランダム共重合体に対して、上記金属イオンで中和すればよく、例えば、上記金属イオンのギ酸塩、酢酸塩、硝酸塩、炭酸塩、炭酸水素塩、酸化物、水酸化物及びアルコキシド等の化合物を使用して中和する方法などを採用することができる。これら金属イオンのランダム共重合体に対する中和度は特に限定されるものではない。
【0028】
本発明の(c−1)成分と(c−2)成分のベース樹脂は、市販品を使用してもよく、例えば、(c−1)成分のランダム共重合体として、ニュクレル1560、同1214、同1035(いずれも三井・デュポンポリケミカル社製)、ESCOR5200、同5100、同5000(いずれもEXXONMOBIL CHEMICAL社製)等を、(c−2)成分のランダム共重合体として、例えば、ニュクレルAN4311、同AN4318(いずれも三井・デュポンポリケミカル社製)、ESCOR ATX325、同ATX320、同ATX310(いずれもEXXONMOBIL CHEMICAL社製)等を挙げることができる。
【0029】
また、(c−2)成分のランダム共重合体の金属イオン中和物として、例えば、ハイミラン1554、同1557、同1601、同1605、同1706、同AM7311(いずれも三井・デュポンポリケミカル社製)、サーリン7930(米国デュポン社製)、アイオテック3110、同4200(EXXONMOBIL CHEMICAL社製)等を、(c−2)成分のランダム共重合体の金属イオン中和物として、例えば、ハイミラン1855、同1856、同AM7316(いずれも三井・デュポンポリケミカル社製)、サーリン6320、同8320、同9320、同8120(いずれも米国デュポン社製)、アイオテック7510、同7520(いずれもEXXONMOBIL CHEMICAL社製)等をそれぞれ挙げることができる。上記ランダム共重合体の金属イオン中和物として好適な亜鉛中和型アイオノマー樹脂としては、ハイミラン1706、同1557、同AM7316等を挙げることができる。
【0030】
本発明のベース樹脂の調製に際しては、(c−1)成分と(c−2)成分を単独で用いてもブレンドして用いてもよく、ブレンドして用いる場合、(c−1)成分と(c−2)成分との重量比が90:10〜10:90、好ましくは80:20〜20:80、より好ましくは70:30〜30:70、更に好ましくは60:40〜40:60である。(c−1)成分の配合量が少なすぎると、材料の成形物の反発性が低下し、多すぎると打球感が悪くなる可能性がある。
【0031】
また、本発明の(c−1)成分及び(c−2)成分のベース樹脂は、上記調製に加えて更にランダム共重合体とランダム共重合体の金属イオン中和物との配合比を調整することにより、成形性をより良好にすることができる。ランダム共重合体:ランダム共重合体の金属イオン中和物は、単独で用いてもブレンドして用いてもよいが、ブレンドして用いる場合、通常10:90〜90:10、好ましくは20:80〜80:20、より好ましくは30:70〜70:30、更に好ましくは40:60〜60:40の重量比であることが推奨される。ランダム共重合体の配合量が多すぎると、ミキシング時の成形性が低下する場合がある。
【0032】
(d)非アイオノマー熱可塑性エラストマー
本発明の(d)成分は、打撃時のフィーリング、反発性をより一層向上させるための任意成分で、本発明においては、(c)成分と(d)成分とを総称して樹脂成分という。(d)成分は、アイオノマー樹脂以外の非アイオノマー熱可塑性エラストマーで、具体的には、オレフィン系エラストマー、スチレン系エラストマー、ポリエステル系エラストマー、ウレタン系エラストマー、ポリアミド系エラストマー等を挙げることができ、反発性を更に高めることができる点から、特にオレフィン系エラストマー、更に好ましくは結晶性オレフィンブロックを持つオレフィン系エラストマーを好適に使用することができる。
本発明の(d)成分は、市販品を使用してもよく、例えば、オレフィン系エラストマーとして、ダイナロン(JSR社製)、ポリエステル系エラストマーとして、ハイトレル(東レ・デュポン社製)等を挙げることができる。
【0033】
本発明において、(d)成分は任意成分であり、添加してもしなくてもよいが、(d)成分を添加する場合、(c)成分と(d)成分の配合比(重量比)は、95:5〜50:50、好ましくは90:10〜60:40、より好ましくは85:15〜65:35である。(d)成分の配合量が少なすぎると、フィーリングを改良する効果が得られない可能性があり、多すぎると混合物の相溶性が低下し、ゴルフボールの耐久性が著しく低下する可能性がある。
【0034】
(e)脂肪酸又はその誘導体
次に、本発明の(e)成分は、分子量280以上1500以下の脂肪酸又はその誘導体であり、上記ベース樹脂と比較して分子量が極めて小さく、混合物の溶融粘度を適度に調整し、特に流動性の向上に寄与する成分である。本発明の(e)成分は、比較的高含量の酸基(誘導体)を含み、反発性の過度の損失を抑制できる。
【0035】
本発明の(e)成分の脂肪酸又はその誘導体の分子量は、280以上、好ましくは300以上、より好ましくは330以上、更に好ましくは360以上、上限としては1500以下、好ましくは1000以下、より好ましくは600以下、更に好ましくは500以下であることが必要である。分子量が少なすぎる場合は耐熱性が改良できず、多すぎる場合は流動性が改善できない。
【0036】
本発明の(e)成分の脂肪酸又はその脂肪酸誘導体としては、例えば、アルキル基中に二重結合又は三重結合を含む不飽和脂肪酸(誘導体)やアルキル基中の結合が単結合のみで構成される飽和脂肪酸(誘導体)を同様に好適に使用できるが、いずれの場合も1分子中の炭素数が、通常18以上、好ましくは20以上、より好ましくは22以上、更に好ましくは24以上、上限として80以下、好ましくは60以下、より好ましくは40以下、更に好ましくは30以下であることが推奨される。炭素数が少なすぎると、耐熱性の改善が達成できない上、酸基の含有量が多すぎて、ベース樹脂に含まれる酸基との相互作用により流動性の改善の効果が少なくなってしまう場合がある。一方、炭素数が多すぎる場合には、分子量が大きくなるために、流動性改質の効果が顕著に表れない場合がある。
ここで、(e)成分の脂肪酸として、具体的には、ステアリン酸、12−ヒドロキシステアリン酸、ベヘニン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、アラキジン酸、リグノセリン酸などが拳げられ、好ましくは、ステアリン酸、アラキジン酸、ベヘニン酸、リグノセリン酸、更に好ましくはベヘニン酸を挙げることができる。
【0037】
また、上記(e)成分の脂肪酸誘導体は、上述した脂肪酸の酸基に含まれるプロトンを金属イオンにより置換した金属せっけんを例示できる。この場合、金属イオンとしては、例えば、Na+、Li+、Ca++、Mg++、Zn++、Mn++、Al+++、Ni++、Fe++、Fe+++、Cu++、Sn++、Pb++、Co++等を挙げることができ、特にCa++、Mg++、Zn++が好ましい。
【0038】
(e)成分の脂肪酸誘導体として、具体的には、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、12−ヒドロキシステアリン酸マグネシウム、12−ヒドロキシステアリン酸カルシウム、12−ヒドロキシステアリン酸亜鉛、アラキジン酸マグネシウム、アラキジン酸カルシウム、アラキジン酸亜鉛、べヘニン酸マグネシウム、べヘニン酸カルシウム、ベヘニン酸亜鉛、リグノセリン酸マグネシウム、リグノセリン酸カルシウム、リグノセリン酸亜鉛等を挙げることができ、特にステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、アラキジン酸マグネシウム、アラキジン酸カルシウム、アラキジン酸亜鉛、ベヘニン酸マグネシウム、ベヘニン酸カルシウム、べヘニン酸亜鉛、リグノセリン酸マグネシウム、リグノセリン酸カルシウム、リグノセリン酸亜鉛等を好適に使用することができる。
【0039】
本発明においては、上記(c)成分と(d)成分とからなるベース樹脂と、上記(e)成分とを合わせたものとして、公知の金属せっけん変性アイオノマー(米国特許第5312857号明細書,米国特許第5306760号明細書,国際公開第98/46671号パンフレット等)等を使用することもできる。
【0040】
(f)上記(c)成分及び(e)成分中の未中和の酸基を中和できる金属イオン源
本発明において、(f)成分は、上記ベース樹脂及び(e)成分中の酸基を中和できる塩基性無機金属化合物であり、本発明において不可欠な成分である。(f)成分が配合されないと金属せっけん変性アイオノマー樹脂(例えば、上記特許公報に記載された金属せっけん変性アイオノマー樹脂のみ)を単独で使用した場合には、加熱混合時に金属せっけんとアイオノマー樹脂に含まれる未中和の酸基が交換反応して多量の脂肪酸を発生させ、発生した脂肪酸が熱的安定性が低く成形時に容易に気化するため、成形不良の原因をもたらし、更に成形物の表面に付着して、塗膜密着性を著しく低下させるという問題を起こす。
【0041】
本発明は、このような問題を解決すべく、(f)成分として、上記(c)成分及び(e)成分中に含まれる酸基を中和する塩基性無機金属化合物を必須成分として配合し、成形物の反発性の改良を図るものである。
即ち、本発明の(f)成分は、材料中に必須成分として配合されることにより、上記(c)成分と(e)成分中の酸基が適度に中和されるだけでなく、各成分の適正化による相乗効果で、混合物の熱安定性を高め、良好な成形性の付与と反発性の向上を図ることができるものである。
ここで、本発明の(f)成分の塩基性無機金属化合物は、ベース樹脂との反応性が高く、反応副生成物に有機酸を含まないため、熱安定性を損なうことなく、混合物の中和度を上げられるものであることが推奨される。
【0042】
上記(f)成分の塩基性無機金属化合物中の金属イオンは、例えば、Li+、Na+、K+、Ca++、Mg++、Zn++、Al+++、Ni++、Fe++、Fe+++、Cu++、Mn++、Sn++、Pb++、Co++等を挙げることができる。塩基性無機金属化合物としては、これら金属イオンを含む公知の塩基性無機充填剤を使用することができ、具体的には、酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、炭酸マグネシウム、酸化亜鉛、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、酸化カルシウム、水酸化カルシウム、水酸化リチウム、炭酸リチウム等を挙げることができるが、特に水酸化物、又は一酸化物であることが推奨され、より好ましくはベース樹脂との反応性の高い水酸化カルシウム、酸化マグネシウム、更に好ましくは水酸化カルシウムであることが推奨される。
【0043】
本発明の第2カバー層を形成する材料は、上述したように(c)成分と、任意の(d)成分を配合した樹脂成分に対し、所定量の(e)成分と(f)成分とをそれぞれ配合することにより、熱安定性、流動性、成形性に優れ、反発性の飛躍的な向上を成形物に付与できる。
【0044】
本発明の(e)成分と(f)成分の配合量は、上記(c)、(d)成分を適宜配合した樹脂成分100重量部に対して、(e)成分の配合量が、5重量部以上、好ましくは10重量部以上、より好ましくは15重量部以上、更に好ましくは18重量部以上、上限として80重量部以下、好ましくは25重量部以下、より好ましくは22重量部以下、更に好ましくは20重量部以下、(f)成分の配合量を0.1重量部以上、好ましくは0.5重量部以上、より好ましくは1重量部以上、更に好ましくは2重量部以上、上限としては10重量部以下、好ましくは8重量部以下、より好ましくは6重量部以下、更に好ましくは5重量部以下にする必要がある。(e)成分の配合量が少なすぎると溶融粘度が低くなり加工性が低下し、多すぎると耐久性が低下する。(f)成分の配合量が少なすぎると熱安定性、反発性の向上が見られず、多すぎると過剰の塩基性無機金属化合物によりゴルフボール用材料の耐熱性が却って低下する。
【0045】
本発明の第2カバー層を形成する材料は、上述した樹脂成分、(c)成分、(d)成分をそれぞれ所定量配合してなるものであるが、材料中の酸基の50モル%以上、好ましくは60モル%以上、より好ましくは70モル%以上、更に好ましくは80モル%以上が中和されていることが推奨される。このような高中和化により、上述した従来技術のベース樹脂と脂肪酸(誘導体)のみを使用した場合に問題となる交換反応をより確実に抑制し、脂肪酸の発生を防ぐことができる上、熱的安定性が著しく向上し、成形性が良好で、従来のアイオノマー樹脂と比較して反発性に非常に優れた成形物を得ることができる。
【0046】
ここで、中和度とは、ベース樹脂と(e)成分の脂肪酸(誘導体)の混合物中に含まれる酸基の中和度であり、ベース樹脂中のランダム共重合体の金属イオン中和物としてアイオノマー樹脂を使用した場合におけるアイオノマー樹脂自体の中和度とは異なる。中和度が同じ本発明の混合物と同中和度のアイオノマー樹脂のみとを比較した場合、本発明の混合物は、非常に多くの金属イオンを含むため、反発性の向上に寄与するイオン架橋が高密度化し、成形物に優れた反発性を付与できる。
【0047】
(g)2つ以上の水酸基を有する分子量2万以下の化合物
本発明で用いられる2つ以上の水酸基を有する分子量2万以下の化合物としては、水酸基を1分子中に合計2個以上有する分子量2万以下、好ましくは5000以下のモノマー、オリゴマー、マクロモノマー等が用いられる。なお、上記反応性官能基の数の上限は、特に制限されないが、通常6個以下である。
ここで、モノマーとは単量体のことである。オリゴマーとは一般的に高分子合成に用いる単量体から得られる低分子量生成物で、通常2量体以上、分子量数千までを含めている。マクロモノマーとは末端に重合性官能基を有するオリゴマーで、各種機能性コモノマーとの共重合により、グラフトポリマーの合成に利用される材料である。分子量は通常数千〜数万である。これらは一般的にプラスチック、エラストマー合成の中間材料であったり、グラフトポリマーの原料として使用されるものである。近年は各種機能を持ったオリゴマー、マクロモノマーが注目されている。
【0048】
上記(g)2つ以上の水酸基を有する分子量2万以下の化合物では、反応性官能基としては水酸基が用いられるものであり、これにより部材同士の接着性を改良することができる。特に、アイオノマー樹脂とのブレンドの場合、メルトフローレート(MFR)への影響は少なくなる。
モノマーの例としては、1,3−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、マンニトール、ソルビトール、多糖類等が挙げられ、オリゴマー又はマクロモノマーとしては、例えばポリエチレングリコール、ポリヒドロキシポリオレフィンオリゴマー、変性低分子量ポリエチレン、変性低分子量ポリプロピレン、変性低分子量ポリスチレン、変性液状ゴム等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。特にポリヒドロキシポリオレフィンオリゴマーやトリメチロールプロパン等が好適に用いられる。これらは所望により1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
上記モノマー、オリゴマー又はマクロモノマーとしては市販品を用いてもよく、三菱ガス化学社製トリメチロールプロパンや、三菱化学社製ポリヒドロキシポリオレフィンオリゴマー(主鎖の炭素数が150〜200、末端に水酸基を有する。商品名ポリテールH)等を挙げることができる。
【0049】
上記2つ以上の反応性官能基を有する化合物の配合量は、樹脂成分100重量部に対して0.1〜100重量部、好ましくは0.2〜50重量部、より好ましくは0.3〜20重量部、更に好ましくは0.4〜10重量部、特に好ましくは0.5〜5重量部である。添加量が少なすぎると、その配合効果が十分得られず、多すぎるとゴルフボールの物性を低下させるおそれがある。
【0050】
第2カバー層を形成する材料を得るには、上述した必須成分と必要により任意成分を配合した混合物を得ればよく、加熱混合条件として、例えば、加熱温度150〜250℃、混合機として、例えば、混練型二軸押出機、バンバリー、ニーダー等のインターナルミキサーなどを用いて混練することができる。この場合、配合方法に特に制限はなく、本発明の上記必須成分と共に配合して同時に加熱混合する方法、上記必須成分を予め加熱混合をした後、任意の添加剤を加えて更に加熱混合する方法等を採用できる。
【0051】
本発明においては第1カバー層の(b)成分に含まれるイソシアネート基と、第2カバー層の(g)成分に含まれる水酸基が、射出成形時にイソシアネートと反応してウレタン結合を形成することにより、第1カバー層と第2カバー層の接着性を著しく改良するものと考えられる。
第2カバー層を形成する材料は、射出成形に特に適した流動性を確保し、成形性を改良するため、メルトフローレートを調整することが好ましく、この場合、JIS K7210で試験温度190℃、試験荷重21.18N(2.16kgf)に従って測定したときのメルトフローレートが、通常0.5dg/min以上、好ましくは1dg/min以上、より好ましくは1.5dg/min以上、更に好ましくは2dg/min以上であり、上限として20dg/min以下、好ましくは10dg/min以下、より好ましくは5dg/min以下、更に好ましくは3dg/min以下に調整されることが推奨される。メルトフローレートが、大きすぎても小さすぎても加工性が著しく低下する場合がある。
また、比重は0.9〜1.2、より好ましくは0.92〜1.1、更に好ましくは0.93〜1.05が好ましい。
【0052】
上記第1カバー層及び第2カバー層はいずれか外側であっても内側であってもよいが、両カバー層は互いに隣接していることが必要である。この場合、より大きな接着性改良効果が得られる点から、第1カバー層がカバー最外層を構成することが好ましい。
【0053】
上記第1カバー層のデュロメーターD硬度は40以上、より好ましくは43以上、更に好ましくは45以上で、80以下、より好ましくは60以下、更に好ましくは55以下であることが好ましく、第2カバー層のデュロメーターD硬度は40以上、より好ましくは45以上、更に好ましくは50以上で、70以下、より好ましくは65以下、更に好ましくは60以下であることが好ましい。なお、第1カバー層と第2カバー層とはどちらが硬くてもよいが、通常、第2カバー層がより硬い。
【0054】
上記第1カバー層、第2カバー層の厚さは、特に制限されるものではないが、それぞれ通常0.5mm以上、好ましくは0.9mm以上、より好ましくは1.1mm以上、上限として3mm以下、好ましくは2.5mm以下、より好ましくは2.0mm以下に形成することができる。この場合、カバーの総厚さは1.0mm以上、特に1.8mm以上で、6.0mm以下、特に5.0mm以下であることが好ましい。
【0055】
本発明のゴルフボールは、本発明のゴルフボール用材料にてカバーが形成されたものである場合には、コアは糸巻きコア又はソリッドコアのいずれであってもよく、常法に従って製造し得る。
【0056】
ここで、ソリッドコアは、例えば、シス−1,4−ポリブタジエン100重量部に対し、アクリル酸、メタクリル酸などのα,β−モノエチレン不飽和カルボン酸又はその金属イオン中和物、トリメチロールプロパンメタクリレートなどの官能性モノマーなどの加硫剤(架橋剤)から選ばれる1種を単独又は2種以上を混合したものを10重量部以上60重量部以下、酸化亜鉛、硫酸バリウムなどの充填剤を5重量部以上30重量部以下、ジクミルパーオキサイド等の過酸化物を0.5重量部以上5重量部以下、その他必要に応じて老化防止剤を0.1重量部以上1重量部以下等を配合したゴム組成物に対して、プレス加硫(架橋)を行った後、140℃以上170℃以下で10分以上40分以下で加熱圧縮して球状に成形することができる。
【0057】
また、糸巻きゴルフボールの糸巻きコアを製造する場合には、リキッド又はソリッドセンターを作成し、得られたセンターに対し糸ゴムを延伸状態で巻きつけることにより得ることができる。ここで、リキッドセンターは、上述したゴム組成物にて中空球状のセンターバックを形成し、このバックの中に公知の方法に従って液体を封入して得ることができる。また、ソリッドセンターは、上記ソリッドコアの製造方法に従って製造することができる。上記糸ゴムも、常法により得られたものを使用でき、例えば、天然ゴム又はポリイソプレンなどの合成ゴムに老化防止剤、加硫促進剤、硫黄などの各種添加剤を配合したゴム組成物を加硫成形したものを使用し得る。
【0058】
上記各種コアを使用して本発明のゴルフボールを得るには、本発明のゴルフボール用材料をカバー材として調製してカバーを形成すればよく、カバーの形成は、例えば、ボールの種類に応じて予め作製した単層又は2層以上の多層コアを配備した金型内に、本発明のゴルフボール用材料を加熱混合溶融し、射出成形する方法等を採用できる。ゴルフボールの製造は、優れた熱安定性、流動性、成形性が確保された状態で作業できるために有利で、しかも得られたゴルフボールに高い反発性を付与できる。
【0059】
また、カバーの形成方法は、上述した方法に限られるものではなく、例えば、本発明のカバー材により予め一対の半球状のハーフカップを成形し、このハーフカップで上記コアを包んで120〜170℃、1〜5分間、加圧成形する方法なども採用できる。
なお、本発明のゴルフボールには、表面に多数のディンプルが形成され、更にカバー上には下地処理、スタンプ、塗装等の種々の処理を行うことができるが、本発明のカバー材にて形成されたカバーは、表面処理を容易に行うことができ、最外層材として使用する場合には塗装等に有利で作業性の向上を図ることができる。
【0060】
以上のようにして形成されるゴルフボールについて、上記ソリッド及びリキッドセンター、ソリッドコア及び糸巻きコアの直径、重量、硬度等は本発明の目的を達成し得る範囲で適宜調整することができ、特に制限されるものではない。
本発明のゴルフボールは、競技用としてゴルフ規則に従うものとすることができ、直径42.67mm以上、重量45.93g以下に形成することができる。
【0061】
【実施例】
以下、実施例及び比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記実施例に制限されるものではない。
【0062】
[実施例、比較例]
シス−1,4−ポリブタジエンを主成分とするコア材料を用いて、直径36.4mm、重量29.4g、980N(100kg)荷重負荷時の変形量を3.7mmに調整したソリッドコアを得た。
次いで、中間層(第2カバー層)として、表1に示す組成のカバー材を230℃で混練型二軸押出機にてミキシングし、ペレット状のカバー材を得た後、上記ソリッドコアを配備した金型内に射出し、厚さ1.7mmのカバーを形成し、中間層ボールを得た。その後、比較例2、5についてはプライマー処理を施した。
更に、最外カバー層(第1カバー層)を表1に示す組成で射出成形することにより、直径42.8mm、重さ45.2gのスリーピースゴルフボールを得た。この場合、非アイオノマー熱可塑性エラストマーとしては、パンデックスT8295を用いた。イソシアネート混合物としては、商品名クロスネートEM30:大日精化工業社製のイソシアネートマスターバッチを使用した[4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートを30重量%含有、マスターバッチベース樹脂はポリエステルエラストマー]を使用した。なお、比較例3については、中間層ボールにパンデックスT8295を射出成形し、ゴルフボールを得た。その他の実施例、比較例については、カバー成形直前にパンデックス8295/イソシアネート混合物=100/18(重量比)にてドライ混合し、射出成形機にて中間層ボール上にカバー樹脂を成型した。
【0063】
各ゴルフボールについて、諸特性を下記の通り評価した。結果を表1〜3に併記する。
ボール硬度
980N(100kg)荷重負荷時のボール変形量(mm)
初速度
ゴルフボール公認機関R&A(USGA)と同タイプの初速度計を使用し、R&A(USGA)ルールに従い、測定したときの初速度
打撃耐久性
ドライバー(W#1)、HS=50m/s相当の衝撃にて繰り返し打撃し、ボール反発が連続して3%低下するまでの回数。各サンプルについて100回繰り返し打撃を行った。
【0064】
比較例1,4は、第2カバー層に何も処理しなかった場合で、第1カバー層のポリウレタンエラストマーと第2カバー層のアイオノマー樹脂との接着強度は低く、反発性、打撃耐久性は低いものであった。
比較例2,5は、第2カバー層にプライマー処理を行ったものである。第2カバー層に何も処理をしなかったものと比較して、接着性、耐久性に改良効果は見られるものの、不十分であった。
比較例3は、第2カバー層に、(g)成分(2つ以上の反応性官能基を有する分子量2万以下の化合物)を添加し、第1カバー層にイソシアネート混合物を添加しなかったものである。接着性、耐久性に改良効果は見られるものの、不十分であった。これに対し、実施例1〜4は比較例と比較して反発性、打撃耐久性が著しく優れていた。
【0065】
【表1】
Figure 0004117466
【0066】
パンデックスT8295:DICバイエルポリマー社製、熱可塑性ポリウレタンエラストマー
クロスネートEM30:大日精化工業社製、イソシアネートマスターバッチ
ハイミラン1605:三井・デュポンポリケミカル社製、ナトリウムアイオノマー
ハイミラン1601:三井・デュポンポリケミカル社製、ナトリウムアイオノマー
ダイナロン6100P:JSR社製、オレフィン系熱可塑性エラストマー
ポリテールH:三菱化学工業社製、低分子量ポリオレフィンポリオール
TMP:三菱ガス化学社製、トリメチロールプロパン
【0067】
【発明の効果】
本発明の非アイオノマー熱可塑性エラストマーカバー層とアイオノマーカバー層を含むマルチピースゴルフボールは、非アイオノマー熱可塑性エラストマーカバー層とアイオノマーカバー層の接着性が良好であり、しかも耐久性、反発性、生産性に優れたものである。

Claims (11)

  1. コアとコアを被覆してなる2層以上のカバーとを具備するゴルフボールにおいて、第1のカバー層が、
    (a)非アイオノマー熱可塑性エラストマー、及び
    (b)イソシアネート化合物(b−1)と、イソシアネートと実質的に反応しない熱可塑性樹脂(b−2)との混合物
    を主成分として形成されたものであり、
    第2のカバー層が、
    (c)オレフィン−不飽和カルボン酸2元ランダム共重合体及びオレフィン−不飽和カルボン酸2元ランダム共重合体の金属イオン中和物(c−1)、並びにオレフィン−不飽和カルボン酸−不飽和カルボン酸エステル3元ランダム共重合体及びオレフィン−不飽和カルボン酸−不飽和カルボン酸エステル3元ランダム共重合体の金属イオン中和物(c−2)
    から選ばれる1種又は2種以上のベース樹脂と、
    (d)非アイオノマー熱可塑性エラストマーとを
    重量比で100:0〜50:50になるように配合した樹脂成分、
    (e)炭素数が18〜80の脂肪酸及び/又はその誘導体、
    (f)上記(c)成分及び(e)成分中の未中和の酸基を中和できる金属イオン源、
    (g)2つ以上の水酸基を有する分子量2万以下の化合物
    を主成分として形成されたものであり、
    第1のカバー層と第2のカバー層とが隣接していることを特徴とするゴルフボール。
  2. 第1のカバー層がカバー最外層を構成する請求項1記載のゴルフボール。
  3. (a)成分の非アイオノマー熱可塑性エラストマーが熱可塑性ポリウレタンエラストマーである請求項1又は2記載のゴルフボール。
  4. (b−1)成分が4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートであり、(b−2)成分が熱可塑性ポリエステルエラストマーである請求項1,2又は3記載のゴルフボール。
  5. (d)成分の非アイオノマー熱可塑性エラストマーがオレフィン系熱可塑性エラストマーである請求項1〜4のいずれか1項記載のゴルフボール。
  6. (e)成分の脂肪酸がベヘニン酸である請求項1〜5のいずれか1項記載のゴルフボール。
  7. (e)成分の配合量が上記ベース樹脂[(c)成分+(d)成分]100重量部に対して5〜80重量部である請求項1〜6のいずれか1項記載のゴルフボール。
  8. (f)成分の金属イオン源が水酸化カルシウムである請求項1〜7のいずれか1項記載のゴルフボール。
  9. (f)成分の配合量が、上記ベース樹脂[(c)成分+(d)成分]100重量部に対して0.1〜10重量部である請求項1〜8のいずれか1項記載のゴルフボール。
  10. (g)成分の化合物が、低分子量ポリオレフィンポリオール、1,3−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、マンニトール及びソルビトールから選ばれる請求項1〜9のいずれか1項記載のゴルフボール。
  11. (g)成分の配合量が、上記ベース樹脂[(c)成分+(d)成分]100重量部に対して0.1〜100重量部である請求項1〜10のいずれか1項記載のゴルフボール。
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