JP2002336378A - ゴルフボール - Google Patents
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Abstract
性が高く、しかも耐擦過傷性に優れた熱可塑性ポリウレ
タン材料をカバー材料として用いたゴルフボールを提供
する。 【解決手段】 カバーを、下記成分(A)および(B)
を主成分とする組成物(C)により形成する。 (A)熱可塑性ポリウレタン材料 (B)1分子中に官能基として2つ以上のイソシアネー
ト基を持つイソシアネートイソシアネート化合物(b−
1)を、イソシアネートと実質的に反応しない熱可塑性
樹脂(b−2)中に分散させたイソシアネート混合物
Description
タン材料をカバー材料として用いたゴルフボールに関
し、さらに詳しくは、リサイクル成形が可能であるとと
もに、反発性が高く、しかも耐擦過傷性に優れた熱可塑
性ポリウレタン材料をカバーに用いたゴルフボールに関
する。
ポリウレタン材料を用いることが注目されている。ポリ
ウレタン材料は、成形物の成形方法の観点から、熱硬化
性ポリウレタン材料と熱可塑性ポリウレタン材料に大き
く分けられている。前者の熱硬化性ポリウレタン材料の
成形物は、イソシアネート末端基を持つウレタンプレポ
リマーと、ポリオール、ポリアミンといった硬化剤の液
状原料とを加熱混合し、これを直接金型に流し込み加熱
してウレタン硬化反応を生じさせることで得ることがで
きる。
用いたゴルフボールの提案は数多くなされており、例え
ば米国特許第5334673号公報、同6117024
号公報、同6190268号公報などに記載されてい
る。また、熱硬化性ポリウレタン材料の成形方法につい
ては、例えば米国特許5006297号公報、同573
3428号公報、同5888437号公報、同5897
884号公報、同5947843号公報などに記載され
ている。
熱による可塑性がないために、原料および成形品のリサ
イクルを行うことができない。また、熱硬化性ポリウレ
タン材料の成形物は、加熱硬化工程および冷却工程が長
時間であること、原料の加熱反応性が高く不安定なた
め、成形時間のコントロールが非常に困難であることか
ら、ゴルフボールカバーのような特殊な成形物(芯材の
周囲に被覆する成形物)に適用した場合の生産性は効率
的ではない。
成形物は、直接原料を反応させて成形物を得るのではな
く、前述の熱硬化性ポリウレタン材料の成形物とはやや
異なった原料と製造法を用いることで合成された線状ポ
リウレタン材料を成形に用いる。このようなポリウレタ
ン材料は熱可塑性があり、熱可塑化したポリウレタン材
料は冷却することで固まる性質を持つ。よって、このよ
うなポリウレタン材料は射出成形機を用いた成形が可能
である。熱可塑性ポリウレタン材料の射出成形は、成形
時間が熱硬化性リウレタン材料の成形時間に比べて非常
に短く、また精密成形に適しているので、ゴルフボール
カバーの成形法として最適である。また、熱可塑性ポリ
ウレタン材料はリサイクルが可能であり、地球環境にも
優しい。米国特許3395109号公報、同42484
32号公報、同4442282号公報などでは、熱可塑
性ポリウレタン材料を用いたゴルフボールの提案がなさ
れている。
ン材料を用いたゴルフボールカバーは、打感、コントロ
ール性、反発性、アイアン打撃時の耐擦過傷性の全てを
満足させるものではなかった。
報には、反発性の高い熱可塑性ポリウレタン材料を用い
たゴルフボールカバーが記載されている。しかし、この
ゴルフボールカバーは、アイアン打撃時の耐擦過傷性が
充分ではなかった。
は、熱可塑性ポリウレタン材料とイソシアネート化合物
との反応生成物を主成分とし、アイアン打撃時の耐擦過
傷性が比較的良好なゴルフボールカバーが記載されてい
る。このカバーでは、添加剤としてジイソシアネート、
ブロックイソシアネート二量体といったイソシアネート
化合物を熱可塑性ポリウレタン材料に添加するもので、
添加方法としては押出機を用いた加熱溶融混合時や射出
成形時に添加することで、成形時に反応させるようにし
ている。
公報のカバーの成形においては、イソシアネート化合物
の取り扱いが水分による失活のために難しく、安定した
反応生成物を得ることは困難であった。また、吸湿に強
いブロックイソシアネートは熱により解離した際のブロ
ック剤の臭気が強く、カバーの成形に不向きであった。
さらに、イソシアネート化合物がパウダー状や溶液状で
ある場合、熱可塑性ポリウレタン材料への添加量のコン
トロールが難しく、カバー物性のコントロールが困難で
あった。また、熱可塑性ポリウレタン材料とイソシアネ
ート化合物との融点の差、溶融粘度の差から成形機内で
のすべり現象が生じ、充分な混練ができないことがあっ
た。そして、上記公報記載の技術では、以上のことが原
因でカバー材料における水分の影響や添加剤添加量のコ
ントロールが不充分となり、その結果、耐擦過傷性の改
良効果の点で充分に満足できるゴルフボールカバーを得
ることはできなかった。
公報に記載されている好ましい熱可塑性ポリウレタン材
料は、脂肪族イソシアネートをベースとしたものである
が、この熱可塑性ポリウレタン材料は、イソシアネート
との反応性が非常に大きく反応のコントロールが困難で
あるために、射出成形に用いる前にゲル化を生じやすく
充分な可塑性を確保できないという問題、成形中にゲル
化することがあるという問題、リサイクル樹脂がゲル化
のために再生不能になることがあるという問題などの多
くの問題を有していた。そして、以上のような問題のた
めに、実用化は困難であった。
特許4347338号公報)には、二個以上のイソシア
ネート基を持つ化合物をイソシアネート基と反応しない
熱可塑性樹脂と混和し、得られた混和物を熱可塑性ポリ
ウレタン材料に配合し、成形機に供して成形する熱硬化
性ポリウレタン成形品の製造法が記載されている。しか
し、上記公報記載の技術は、溶剤性と連続的な繰返し磨
耗に対しての改良のみを目的としており、該公報には、
上記成形材料をゴルフボールのカバー材料として使用す
ることは示されていない。ゴルフボールのカバー材料と
しては、反発性、飛距離、スピン性、コントロール性、
打感、耐擦過傷性、対カット性、耐変色性といったゴル
フボールに必要な種々の特性を満たす材料が要望されて
いる。
情に鑑みてなされたもので、リサイクル成形が可能であ
るとともに、反発性が高く、しかも耐擦過傷性に優れた
熱可塑性ポリウレタン材料をカバー材料として用いたゴ
ルフボールを提供することを目的とする。
成するために、下記(1)〜(5)に示すゴルフボール
を提供する。
ボールにおいて、前記カバーが、下記成分(A)および
(B)を主成分とする組成物(C)により形成されてい
ることを特徴とするゴルフボール。 (A)熱可塑性ポリウレタン材料 (B)1分子中に官能基として2つ以上のイソシアネー
ト基を持つイソシアネート化合物(b−1)を、イソシ
アネートと実質的に反応しない熱可塑性樹脂(b−2)
中に分散させたイソシアネート混合物
る熱可塑性樹脂(b−2):イソシアネート化合物(b
−1)の配合比が質量比で100:5〜100:100
である(1)のゴルフボール。
ウレタン材料(A):イソシアネート混合物(B)の配
合比が質量比で100:1〜100:40である
(1)、(2)のゴルフボール。
D型硬度で40〜80、反発弾性率が45%以上である
(1)〜(3)のゴルフボール。
(1)〜(4)のゴルフボール。
説明する。まず、成分(A)〜(C)について説明す
る。 (A)熱可塑性ポリウレタン材料 熱可塑性ポリウレタン材料の構造は、高分子ポリオール
(ポリメリックグリコール)からなるソフトセグメント
と、ハードセグメントを構成する鎖延長剤およびジイソ
シアネートからなる。ここで、原料となる高分子ポリオ
ールとしては、従来から熱可塑性ポリウレタン材料に関
する技術において使用されるものはいずれも使用でき、
特に制限されるものではないが、ポリエステル系とポリ
エーテル系があり、反発弾性率が高く、低温特性に優れ
た熱可塑性ポリウレタン材料を合成できる点で、ポリエ
ーテル系の方がポリエステル系に比べて好ましい。ポリ
エーテルポリオールとしてはポリテトラメチレングリコ
ール、ポリプロピレングリコール等が挙げられるが、反
発弾性率と低温特性の点でポリテトラメチレングリコー
ルが特に好ましい。また、高分子ポリオールの平均分子
量は1000〜5000であることが好ましく、特に反
発弾性の高い熱可塑性ポリウレタン材料を合成するため
には2000〜4000であることが好ましい。
レタン材料に関する技術において使用されるものを好適
に用いることができ、例えば1,4−ブチレングリコー
ル、1,2−エチレングリコール、1,3−ブタンジオ
ール、1,6−ヘキサンジオール、2,2−ジメチル−
1,3−プロパンジオール等が挙げられるが、これらに
限定されるものではない。これら鎖延長剤の平均分子量
は20〜15000であることが好ましい。
性ポリウレタン材料に関する技術において使用されるも
のを好適に用いることができ、例えば4,4’−ジフェ
ニルメタンジイソシアネート、2,4−トルエンジイソ
シアネート、2,6−トルエンジイソシアネートなどの
芳香族ジイソシアネートや、ヘキサメチレンジイソシア
ネートなどの脂肪族ジイソシアネート等が挙げられる
が、これらに限定されるものではない。ただし、イソシ
アネート種によっては射出成形中の架橋反応をコントロ
ールすることが困難なものがある。本発明では、後述す
るイソシアネート混合物(B)との反応性の安定性か
ら、芳香族ジイソシアネートである4,4’−ジフェニ
ルメタンジイソシアネートが最も好ましい。
ン材料としては、市販品を好適に用いることができ、例
えばディーアイシーバイエルポリマー(株)製パンデッ
クスT−8290、T−8295、T8260や、大日
精化工業(株)製レザミン2593、2597などが挙
げられる。
て2つ以上のイソシアネート基を持つイソシアネート化
合物(b−1)を、イソシアネートと実質的に反応しな
い熱可塑性樹脂(b−2)中に分散させたものである。
ここで、上記イソシアネート化合物(b−1)として
は、従来の熱可塑性ポリウレタン材料に関する技術にお
いて使用されるものを好適に用いることができ、例えば
4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4
−トルエンジイソシアネート、2,6−トルエンジイソ
シアネートなどの芳香族ジイソシアネートや、ヘキサメ
チレンジイソシアネートなどの脂肪族ジイソシアネート
等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
ただし、反応性、作業安全性の面から、4,4’−ジフ
ェニルメタンジイソシアネートが最適である。
は、吸水性が低く、熱可塑性ポリウレタン材料との相溶
性に優れた樹脂が好ましい。このような樹脂として、例
えばポリスチレン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ABS樹
脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエステルエラストマー
(ポリエーテル・エステルブロック共重合体、ポリエス
テル・エステルブロック共重合体等)が挙げられるが、
反発弾性、強度の点からポリエステルエラストマー、中
でもポリエーテル・エステルブロック共重合体が特に好
ましい。
塑性樹脂(b−2):イソシアネート化合物(b−1)
の配合比は、質量比で100:5〜100:100、特
に100:10〜100:40であることが好ましい。
熱可塑性樹脂(b−2)に対するイソシアネート化合物
(b−1)の配合量が少なすぎると(A)との架橋反応
に充分な添加量を得るためにはより多くの(B)を添加
しなくてはならず、(b−2)の影響が大きく作用する
ことで(C)の物性が不充分となり、多すぎると(b−
1)が混練り中にすべり現象を起こし混合物(B)の合
成が困難となる。
熱可塑性樹脂(b−2)にイソシアネート化合物(b−
1)を配合し、これらを温度130〜250℃のミキシ
ングロールまたはバンバリーミキサーで充分に混練し
て、ペレット化または冷却後粉砕することにより得るこ
とができる。イソシアネート混合物(B)としては、市
販品を好適に用いることができ、例えば大日精化工業
(株)製クロスネートEM30などが挙げられる。
(A)およびイソシアネート混合物(B)を主成分とす
るものである。組成物(C)における熱可塑性ポリウレ
タン材料(A):イソシアネート混合物(B)の配合比
は、質量比で100:1〜100:100、特に10
0:5〜100:50、中でも100:10〜100:
30であることが好ましい。熱可塑性ポリウレタン材料
(A)に対するイソシアネート混合物(B)の配合量が
少なすぎると架橋効果が充分に発現せず、多すぎると未
反応のイソシアネートが成形物に着色現象を起こさせる
ので好ましくない。
述した成分に加えて他の成分を配合することができる。
このような他の成分として、例えば熱可塑性ポリウレタ
ン材料以外の熱可塑性高分子材料を挙げることができ、
例えばポリエステルエラストマー、ポリアミドエラスト
マー、アイオノマー樹脂、スチレンブロックエラストマ
ー、ポリエチレン、ナイロン樹脂等を配合することがで
きる。この場合、熱可塑性ポリウレタン材料以外の熱可
塑性高分子材料の配合量は、必須成分である熱可塑性ポ
リウレタン材料100質量部に対して0〜100質量
部、好ましくは10〜75質量部、さらに好ましくは1
0〜50質量部であり、カバー材の硬度の調整、反発性
の改良、流動性の改良、接着性の改良などに応じて適宜
選択される。さらに、カバー成形材料には、必要に応じ
て種々の添加剤を配合することができ、例えば顔料、分
散剤、酸化防止剤、耐光安定剤、紫外線吸収剤、離型剤
等を適宜配合することができる。
では、例えば、熱可塑性ポリウレタン材料(A)にイソ
シアネート混合物(B)を添加してドライミキシング
し、この混合物を用いて射出成形機によりコアの周囲に
カバーを成形することができる。成形温度は熱可塑性ポ
リウレタン材料(A)の種類によって異なるが、通常1
50〜250℃の範囲で行われる。
バーの反応形態、架橋形態としては、熱可塑性ポリウレ
タン材料の残存OH基にイソシアネート基が反応してウ
レタン結合を形成したり、熱可塑性ポリウレタン材料の
ウレタン基にイソシアネート基の付加反応が生じ、アロ
ファネート、ビュレット架橋形態を形成したりすると考
えられる。この場合、カバー成形材料の射出成形直後は
架橋反応が充分に進んでいないが、成形後にアニーリン
グを行うことにより架橋反応が進行し、ゴルフボールカ
バーとして有用な特性を保持するようになる。アニーリ
ングとは、カバーを一定温度、一定時間で加熱熟成した
り、室温で一定期間熟成したりすることを言う。
の表面硬度はJIS−K6253に準拠したデュロメー
タD型硬度で40〜80、特に43〜60、さらには4
5〜55であることが適当である。カバー材の表面硬度
が低すぎるとアイアンショットでバックスピンがかかり
過ぎ、コントロール性が悪くなる。また、カバー材の表
面硬度が高すぎるとアイアンショットでのバックスピン
性能が不充分となり、コントロール性が低下すると共に
打感が悪くなる。
カバー材のJIS−K7311に準拠した反発弾性率が
45%以上、特に45〜85%、中でも50〜80%、
さらには50〜60%であることが適当である。熱可塑
性ポリウレタン材料はもともとそれ程反発性に優れた材
料ではないため、上記反発弾性率は厳密に選択すること
が好ましい。カバー材の反発弾性率が低すぎるとゴルフ
ボールの飛距離が大幅に低下する。また、カバー材の反
発弾性率が高すぎると100ヤード以内のコントロール
を必要とするショットやパッティングで初速度が高くな
りすぎ、ゴルファーのフィーリングに合わないことがあ
る。
ついては特に制限はなく、通常用いられるあらゆるコア
を使用することができ、例えばツーピースボール用ソリ
ッドコア、複数の加硫ゴム層を持つソリッドコア、複数
の樹脂層を持つソリッドコア、糸ゴム層を有する糸巻き
コアといった種々のコアが使用可能である。コアの外
径、質量、硬度、材質等についても制限はない。また、
本発明のゴルフボールのカバーの厚さは0.1〜5.0
mmの範囲にあることが好ましい。なお、カバーは一層
に限らず、多層構造に形成することができるが、多層構
造に形成する場合はカバー全体の厚さが上記範囲内であ
ればよい。
った直径および質量に形成され、通常、直径42.67
mm以上、質量45.93g以下に形成されるが、直径
は42.67〜42.9mmであることが好ましく、ま
た980N(100kg)荷重時のボールの変形量が
2.0〜4.0mm、特に2.2〜3.8mmであるこ
とが適当である。
的に説明するが、本発明は下記実施例に限定されるもの
ではない。
℃で20分間加硫成形することにより、直径38.5m
mのツーピースソリッドゴルフボール用ソリッドコアを
得た。なお、ポリブタジエンゴムとしては日本合成ゴム
(株)製BR01を用いた。得られたコアの比重は1.
07、980N(100kg)荷重を加えた時の変形量
は3.4mm、USGA(R&A)の測定方法に準拠し
て測定した初速度は78.1m/sであった。
(単位:質量部)をスクリュー式二軸押出機により混練
温度190℃で混練りし、カバー成形材料を得た。表1
および表2中の成分としては下記のものを用いた。
材料) パンデックスT8290:ディーアイシーバイエルポリ
マー(株)製のMDI−PTMGタイプ熱可塑性ポリウ
レタン材料、表面硬度JIS−A93、反発弾性率52
%。 ・ポリウレタン2(熱可塑性ポリウレタン材料) パンデックスT8295:ディーアイシーバイエルポリ
マー(株)製のMDI−PTMGタイプ熱可塑性ポリウ
レタン材料、表面硬度JIS−A97、反発弾性率44
%。 ・ポリウレタン3(熱可塑性ポリウレタン材料) パンデックスT8260:ディーアイシーバイエルポリ
マー(株)製のMDI−PTMGタイプ熱可塑性ポリウ
レタン材料、デュロメータD型表面硬度56、反発弾性
率45%。 ・ポリウレタン4(熱可塑性ポリウレタン材料) パンデックスT7298:ディーアイシーバイエルポリ
マー(株)製の脂肪族イソシアネートを用いた無黄変タ
イプ熱可塑性ポリウレタン材料、表面硬度JIS−A9
8、反発弾性率54%。 ・イソシアネート1(イソシアネート混合物) クロスネートEM30:大日精化工業(株)製のイソシ
アネートマスターバッチ、4,4’−ジフェニルメタン
ジイソシアネート30%含有(JIS−K1556によ
るアミン逆滴定イソシアネート測定濃度5〜10%)、
マスターバッチベース樹脂はポリエステルエラストマ
ー。 ・イソシアネート2(イソシアネート化合物) デスモジュールTT:住友バイエル(株)製のTDI
(トリレンジイソシアネート)二量体、有効NCO含量
24〜24.6質量%、イソシアネート種TDI。
アを配し、このコアの周囲に前記カバー材料(A)と
(B)をドライブレンドしたものを射出成形することに
より、厚さ2.1mmのカバーを有する実施例、比較例
のツーピースゴルフボールを得た。得られたゴルフボー
ルを1週間室温にて放置した後、ボール特性を評価し
た。その評価方法は下記のとおりである。また、カバー
物性については、射出成形により得られた厚さ2mmの
シートを1週間室温にて放置した後に測定した。さら
に、成形性としてカバー材のリサイクル性を調べた。結
果を表1および表2に示す。
測定した。反発弾性 JIS−K7311に準拠した反発弾性率を測定した。
した。初速度 USGA(R&A)の測定方法に準拠して測定した。飛距離 スウィングロボットマシンを用い、クラブは1番ウッド
(ドライバー)を使用して、ヘッドスピード45m/s
で打撃した時のトータル飛距離を測定した。
に、スウィングロボットマシンを用い、クラブはピッチ
ングウェッジを使用して、ヘッドスピード33m/sで
各ボールを打撃し、打撃傷を以下の基準で目視にて評価
した。 5点:傷がついていないか、ほとんど傷が目立たない。 4点:やや傷が見られるものの、ほとんど気にならな
い。 3点:表面がやや毛羽立っている。 2点:表面が毛羽立ったり、ディンプルが欠けたりして
いる。 1点:ディンプルが完全に削り取られてしまっている。
かできないかで評価した。ランナーとは、溶融樹脂を射
出成形時に均一に送り込むための通り道に固まってでき
た余分な樹脂であり、通常、熱可塑性樹脂成形品では粉
砕して樹脂に混ぜ込み、再利用する。可能:ランナー粉
砕樹脂を最大50%までバージン樹脂に混ぜ込んで成形
しても偏芯等の問題は生じなかった。 不可:ランナー樹脂がゲル化してしまっており、加熱し
ても溶融しないために成形に再利用できない状態であっ
た。
に、実施例のゴルフボールはいずれも反発性が高く、良
好な飛び性能を示した。また、アイアン打撃時の耐擦過
傷性も非常に優れていることが認められた。これに対
し、比較例のゴルフボールはいずれもカバーが本発明の
カバー材配合にて形成されていないため、反発性が劣
り、アイアン打撃時の耐擦過傷性も満足できるものでは
なかった。また、比較例4はボール特性は比較的良好で
あったものの、成形後の樹脂の反応性が大き過ぎ、再度
熱を加えても溶融しないようなゲル化現象を起こしてし
まい、成形時に発生する余剰部分のリサイクルができな
いという問題を有していた。
ルのカバーは、リサイクル成形が可能であるとともに、
反発性が高く、しかも耐擦過傷性に優れている。
Claims (5)
- 【請求項1】 コアにカバーを被覆してなるゴルフボー
ルにおいて、前記カバーが、下記成分(A)および
(B)を主成分とする組成物(C)により形成されてい
ることを特徴とするゴルフボール。 (A)熱可塑性ポリウレタン材料 (B)1分子中に官能基として2つ以上のイソシアネー
ト基を持つイソシアネート化合物(b−1)を、イソシ
アネートと実質的に反応しない熱可塑性樹脂(b−2)
中に分散させたイソシアネート混合物 - 【請求項2】 イソシアネート混合物(B)における熱
可塑性樹脂(b−2):イソシアネート化合物(b−
1)の配合比が質量比で100:5〜100:100で
ある請求項1に記載のゴルフボール。 - 【請求項3】 組成物(C)における熱可塑性ポリウレ
タン材料(A):イソシアネート混合物(B)の配合比
が質量比で100:1〜100:40である請求項1ま
たは2に記載のゴルフボール。 - 【請求項4】 カバー材の表面硬度がデュロメータD型
硬度で40〜80、反発弾性率が45%以上である請求
項1〜3のいずれか1項に記載のゴルフボール。 - 【請求項5】 カバー材のリサイクル成形が可能な請求
項1〜4のいずれか1項に記載のゴルフボール。
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