JP4720501B2 - プラズマ老化防止効果に優れた含フッ素エラストマー組成物およびその成形品 - Google Patents

プラズマ老化防止効果に優れた含フッ素エラストマー組成物およびその成形品 Download PDF

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Description

本発明は、耐熱性、加工性に影響を及ぼさず、さらに半導体の製造工程で曝されるフッ素系プラズマおよび酸素プラズマに対してともに重量変化が小さく、これらの処理において異物(パーティクル)の発生がない成形品を与える含フッ素エラストマー組成物、ならびに該組成物からなる成形品に関する。
含フッ素エラストマー、特にテトラフルオロエチレン(TFE)単位を中心とするパーフルオロエラストマーは、優れた耐薬品性、耐溶剤性および耐熱性を示すことから、航空宇宙分野、半導体製造装置分野、化学プラント分野などの過酷な環境下でシール材などとして広く使用されている。
なかでも、半導体製造工程では、絶縁膜や金属配線薄膜形成工程としてCVDが使用され、CVD装置では、種々の連結部分や可動部分を封止するためにエラストマー性シール材が使用されている。これらのシール材にはシール性だけではなく、微細化や基板ウェハーの大型化により、高密度(1012〜1013/cm3)という厳しいプラズマ処理条件に耐えられること、および極めて精密な加工が要求される半導体を汚染しないことが要求される。このような要求に対応できるシール材のエラストマー性材料として、架橋性の含フッ素エラストマーおよびシリコーン系エラストマーが採用されている。さらに、エラストマー単独で架橋された場合よりも充分な機械的強度を達成するために、通常、有機または無機フィラーが配合されている。従来から使用または提案されているフィラーとしては、カーボンブラック、シリカ(たとえば、特許文献1および2参照)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)粉末、酸化チタン粉末、クレー、タルク、硫酸バリウムなどがある。
CVDによる薄膜形成プロセス時に用いられる、酸素を代表とする各種プラズマ、CVD装置のチャンバ内をクリーニングするために用いられるフッ素系プラズマ、およびNF3リモートプラズマを利用した高濃度フッ素ラジカルによるクリーニングプラズマに対しても安定であることが要求される。
これらの処理に安定なフィラーとして、アルミナおよびイミド系フィラーを使用することが知られている(たとえば、特許文献3および4参照)。これらのフィラーは、酸素プラズマおよびフッ素プラズマの両処理において安定であり、分解による重量減少を抑制できる。またこのような処理により生じるフィラーの重量減少は、重量減少分が何らかの形で半導体や液晶に不要な異物(パーティクル)として悪影響を与えることが知られているが、重量減少を抑えられることで、このようなパーティクルの発生も抑制できる。しかし、極めて精密な加工が要求される半導体製造分野においては、さらなる耐プラズマ性向上が要求されている。
一方、高分子有機材料に顔料組成物を混合することは知られている(たとえば、特許文献5参照)。しかし、該公報に記載されている高分子有機材料は、ポリ塩化ビニルまたはポリオレフィンなどのフッ素原子を含まない材料を想定している。さらに、顔料組成物は高分子有機材料の着色のために用いられているため、その添加量は極めて微量であって、耐プラズマ性については全く考慮されていない。
また、ヒドロキシラジカルによる分解に耐性が高い酸化防止剤グラフト多糖類などの酸化防止剤も知られている(たとえば、特許文献6参照)。しかし、一般的に酸化防止剤は、樹脂の酸化を防止するために添加されるものであって、耐酸化性の高い含フッ素エラストマーには、そもそもの酸化防止効果を目的として酸化防止剤を添加するという思想はなかった。
特許第2783576号公報 特許第2858198号公報 国際公開第00/64980号パンフレット 国際公開第01/32782号パンフレット 特開平6−166827号公報 特開平9−12603号公報
本発明は、ドライエッチング装置内部の様にプラズマに直接曝される環境下において、耐熱性、加工性を維持し、さらに半導体の製造工程で曝されるフッ素系プラズマおよび酸素プラズマに対してともに重量変化が小さく、これらの処理において異物(パーティクル)の発生がない含フッ素エラストマー組成物、ならびに該組成物からなる成形品を提供することを目的とする。
すなわち、含フッ素エラストマー、およびプラズマ老化防止効果を有する化合物からなる半導体製造装置のシール材用含フッ素エラストマー組成物であって、前記プラズマ老化防止効果を有する化合物が、イソインドリノン系顔料、キナクリドン系顔料、ジケトピロロピロール系顔料、およびアンスラキノン系顔料からなる群より選ばれる少なくとも1種である含フッ素エラストマー組成物に関する。
プラズマ老化防止効果を有する化合物が、芳香族化合物であって、該芳香族化合物が、
(1)−NH−が芳香族化合物の環構造の一部を構成、または−NH−の少なくとも片方が芳香族化合物の環構造に直接結合、
(2)−C(O)−が芳香族化合物の環構造の一部を構成、
(3)芳香族化合物の環構造に−S−が直接結合、
(4)芳香族化合物の芳香環に−OHが直接結合、および
(5)(−O−)3Pの少なくとも一方が芳香族化合物の環構造に直接結合、
からなる群から選ばれる少なくとも1つの条件を満たす化合物であることが好ましい。
前記含フッ素エラストマーが、パーフルオロエラストマーであることが好ましい。
前記プラズマ老化防止効果を有する化合物が、金属原子を含まない化合物であることが好ましい。
前記プラズマ老化防止効果を有する化合物が、含フッ素エラストマー100重量部に対して、0.5重量部以上含まれることが好ましい。
また、本発明は、前記プラズマプロセス用半導体製造装置のシール材用含フッ素エラストマー組成物に関する。
さらに、本発明は、前記含フッ素エラストマー組成物からなる半導体製造装置用シール材、および前記含フッ素エラストマー組成物からなるプラズマプロセス用半導体製造装置用シール材に関する。
本発明によれば、プラズマ老化防止効果を有する化合物を使用することで、使用環境が高温であっても安定した効果があり、さらにプラズマ照射後においてパーティクルの発生もない含フッ素エラストマー組成物を提供することができる。
本発明は、含フッ素エラストマー、およびプラズマ老化防止効果を有する化合物からなる半導体製造装置のシール材用含フッ素エラストマー組成物に関する。
本発明では、耐薬品性、耐熱性、あらゆるプラズマに対しての耐性がある点から含フッ素エラストマーを用いるが、耐薬品性、耐熱性、耐プラズマ性がさらに優れている点よりパーフルオロエラストマーを用いることが好ましい。
本発明で好適に使用される含フッ素エラストマーとしては、従来からシール材用、とくに半導体製造装置のシール材用に用いられているものであればとくに制限はない。
含フッ素エラストマーとしては、フッ素ゴム(a)、熱可塑性フッ素ゴム(b)、およびこれらのフッ素ゴムからなるゴム組成物などがあげられる。
フッ素ゴム(a)としては、非パーフルオロフッ素ゴム(a−1)およびパーフルオロフッ素ゴム(a−2)があげられる。
熱可塑性フッ素ゴム(b)としては、エラストマー性含フッ素ポリマー鎖セグメントと非エラストマー性含フッ素ポリマー鎖セグメントからなるものであり、エラストマー性含フッ素ポリマー鎖セグメントおよび非エラストマー性含フッ素ポリマー鎖セグメントのそれぞれの構成単位の90モル%以上がパーハロオレフィンである含フッ素多元セグメント化ポリマー(b−1)、エラストマー性含フッ素ポリマー鎖セグメントの構成単位の90モル%以上がパーハロオレフィンであり、かつ非エラストマー性含フッ素ポリマー鎖セグメントが構成単位として90モル%未満のパーハロオレフィンを含む含フッ素多元セグメント化ポリマー(b−2)、およびエラストマー性含フッ素ポリマー鎖セグメントが構成単位として90モル%未満のパーハロオレフィンを含み、かつ非エラストマー性含フッ素ポリマー鎖セグメントの構成単位の90モル%以上がパーハロオレフィンであるかまたは構成単位として90モル%未満のパーハロオレフィンを含む含フッ素多元セグメント化ポリマー(b−3)があげられる。
非パーフルオロフッ素ゴム(a−1)としては、ビニリデンフルオライド(VdF)系フッ素ゴム、テトラフルオロエチレン(TFE)/プロピレン系フッ素ゴム、テトラフルオロエチレン(TFE)/プロピレン/ビニリデンフルオライド(VdF)系フッ素ゴム、エチレン/ヘキサフルオロプロピレン(HFP)系フッ素ゴム、エチレン/ヘキサフルオロプロピレン(HFP)/ビニリデンフルオライド(VdF)系フッ素ゴム、エチレン/ヘキサフルオロプロピレン(HFP)/テトラフルオロエチレン(TFE)系フッ素ゴム、フルオロシリコーン系フッ素ゴム、またはフルオロホスファゼン系フッ素ゴムなどがあげられ、これらをそれぞれ単独で、または本発明の効果を損なわない範囲で任意に組合わせて用いることができる。
ビニリデンフルオライド系フッ素ゴムとは、ビニリデンフルオライド45〜85モル%と、ビニリデンフルオライドと共重合可能な少なくとも1種の他の単量体55〜15モル%とからなる含フッ素エラストマーをいう。好ましくは、ビニリデンフルオライド50〜80モル%と、ビニリデンフルオライドと共重合可能な少なくとも1種の他の単量体50〜20モル%とからなる含フッ素エラストマーをいう。
ビニリデンフルオライドと共重合可能な少なくとも1種の他の単量体としては、たとえばテトラフルオロエチレン(TFE)、クロロトリフルオロエチレン(CTFE)、トリフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン(HFP)、トリフルオロプロピレン、テトラフルオロプロピレン、ペンタフルオロプロピレン、トリフルオロブテン、テトラフルオロイソブテン、パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)(PAVE)、フッ化ビニルなどの含フッ素単量体、エチレン、プロピレン、アルキルビニルエーテルなどの非フッ素単量体があげられる。これらをそれぞれ単独で、または、任意に組み合わせて用いることができる。これらのなかでも、テトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン、パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)を用いることが好ましい。
具体的なゴムとしては、VdF−HFP系ゴム、VdF−HFP−TFE系ゴム、VdF−CTFE系ゴム、VdF−CTFE−TFE系ゴムなどがある。
テトラフルオロエチレン/プロピレン系フッ素ゴムとは、テトラフルオロエチレン45〜70モル%、プロピレン55〜30モル%からなり、さらにテトラフルオロエチレンとプロピレンの合計量に対して、架橋部位を与える単量体0〜5モル%含有する含フッ素共重合体をいう。
架橋部位を与える単量体としては、たとえば特公平5−63482号公報、特開平7−316234号公報に記載されているようなパーフルオロ(6,6−ジヒドロ−6−ヨード−3−オキサ−1−ヘキセン)やパーフルオロ(5−ヨード−3−オキサ−1−ペンテン)などのヨウ素含有単量体、特開平4−505341号公報に記載されている臭素含有単量体、特開平4−505345号公報、特開平5−500070号公報に記載されているようなニトリル基含有単量体、カルボキシル基含有単量体、アルコキシカルボニル基含有単量体などがあげられる。
これらの非パーフルオロフッ素ゴム(a−1)は、常法により製造することができる。かかる非パーフルオロフッ素ゴム(a−1)のうち市販のものとしては、たとえば、ダイキン工業(株)製のダイエルG−800系、G−900系などがあげられる。
パーフルオロフッ素ゴム(a−2)としては、テトラフルオロエチレン/パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)/架橋部位を与える単量体からなる含フッ素エラストマーがあげられる。テトラフルオロエチレン/パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)の組成は、50〜90/10〜50(モル%)であることが好ましく、より好ましくは50〜80/20〜50(モル%)であり、さらに好ましくは55〜70/30〜45(モル%)である。架橋部位を与える単量体は、テトラフルオロエチレンとパーフルオロ(アルキルビニルエーテル)の合計量に対して、0〜5モル%であることが好ましく、0〜2モル%であることがより好ましい。これらの組成の範囲を外れると、ゴム弾性体としての性質が失われ、樹脂に近い性質となる傾向がある。
この場合のパーフルオロ(アルキルビニルエーテル)としては、たとえばパーフルオロ(メチルビニルエーテル)、パーフルオロ(プロピルビニルエーテル)などがあげられ、これらをそれぞれ単独で、または本発明の効果を損なわない範囲で任意に組合わせて用いることができる。
架橋部位を与える単量体としては、たとえば、一般式(1):
CX1 2=CX1−Rf 1CHR12 (1)
(式中、X1はH、FまたはCH3、Rf 1はフルオロアルキレン基、パーフルオロアルキレン基、フルオロポリオキシアルキレン基またはパーフルオロポリオキシアルキレン基、R1はHまたはCH3、X2はヨウ素原子または臭素原子)で表されるヨウ素または臭素含有単量体、
一般式(2):
CF2=CFO(CF2CF(CF3)O)m(CF2n−X3 (2)
(式中、mは0〜5の整数、nは1〜3の整数、X3はニトリル基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、臭素原子)で表されるような単量体などがあげられ、これらをそれぞれ単独で、任意に組合わせて用いることができる。
このヨウ素、ニトリル基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、臭素原子が、架橋点として機能することができる。
パーフルオロフッ素ゴム(a−2)は、常法により製造することができる。
かかるパーフルオロフッ素ゴム(a−2)の具体例としては、国際公開97/24381号パンフレット、特公昭61−57324号公報、特公平4−81608号公報、特公平5−13961号公報などに記載されているフッ素ゴムなどがあげられる。
つぎに、熱可塑性フッ素ゴム(b)である含フッ素多元セグメント化ポリマー(b−1)について説明する。
まず、エラストマー性含フッ素ポリマー鎖セグメントについて説明する。エラストマー性含フッ素ポリマー鎖セグメントは、重合体に柔軟性を付与し、ガラス転移点が25℃以下、好ましくは0℃以下である。その構成単位の90モル%以上を構成するパーハロオレフィンとしては、たとえば、テトラフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン、一般式(3):
CF2=CFO(CF2CFX4O)p−(CF2CF2CF2O)q−Rf 2 (3)
(式中、X4はFまたはCF3、Rf 2は炭素数1〜5のパーフルオロアルキル基、pは0〜5の整数、qは0〜5の整数)で表されるパーフルオロビニルエーテルなどがあげられる。
エラストマー性含フッ素ポリマー鎖セグメントを構成するパーハロオレフィン以外の構成単位としては、たとえば、ビニリデンフルオライド、トリフルオロエチレン、トリフルオロプロピレン、テトラフルオロプロピレン、ペンタフルオロプロピレン、トリフルオロブテン、テトラフルオロイソブテン、フッ化ビニルなどの含フッ素単量体、エチレン、プロピレン、アルキルビニルエーテルなどの非フッ素単量体などであればよい。
エラストマー性含フッ素ポリマー鎖セグメントの好ましい例としては、テトラフルオロエチレン/パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)/架橋部位を与える単量体からなるエラストマー性ポリマー鎖があげられる。テトラフルオロエチレン/パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)の組成は、50〜85/50〜15(モル%)であることが好ましく、架橋部位を与える単量体が、テトラフルオロエチレンとパーフルオロ(アルキルビニルエーテル)の合計量に対して、0〜5モル%であることが好ましい。
架橋部位を与える単量体としては、たとえば、一般式(1)または一般式(2)で表されるような単量体などがあげられる。
つぎに、非エラストマー性含フッ素ポリマー鎖セグメントについて説明する。非エラストマー性含フッ素ポリマー鎖セグメントの構成単位の90モル%以上を構成するパーハロオレフィンとしては、たとえばテトラフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレン、パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)、ヘキサフルオロプロピレン、一般式(4):
CF2=CF(CF2p5 (4)
(式中、pは1〜10の整数、X5はフッ素原子または塩素原子)で表される化合物、パーフルオロ−2−ブテンなどのパーハロオレフィンなどがあげられる。
非エラストマー性含フッ素ポリマー鎖セグメントを構成するパーハロオレフィン以外の構成単位としては、エラストマー性含フッ素ポリマー鎖セグメントを構成するパーハロオレフィン以外の構成単位と同様のものがあげられる。
非エラストマー性含フッ素ポリマー鎖セグメントの好ましい例としては、テトラフルオロエチレン85〜100モル%および一般式(5):
CF2=CF−Rf 3 (5)
(式中、Rf 3はRf 4または−ORf 4であり、Rf 4は炭素数1〜5のパーフルオロアルキル基)で表わされる単量体0〜15モル%からなる非エラストマー性ポリマー鎖があげられる。
また、含フッ素多元セグメント化ポリマー(b−1)は、エラストマー性含フッ素ポリマー鎖セグメント50〜95重量%および非エラストマー性含フッ素ポリマー鎖セグメント5〜50重量%からなることが好ましい。
得られる含フッ素多元セグメント化ポリマーの耐熱性という点から、非エラストマー性含フッ素ポリマー鎖セグメントの結晶融点は、150℃以上、さらに200〜360℃であることが好ましい。
つまり、含フッ素多元セグメント化ポリマーは1分子中にエラストマー性含フッ素ポリマー鎖セグメントと非エラストマー性含フッ素ポリマー鎖セグメントがブロックやグラフトの形態で結合した含フッ素多元セグメント化ポリマーであることが重要である。
そこで、含フッ素多元セグメント化ポリマー(b−1)の製造方法としては、エラストマー性セグメントと非エラストマー性セグメントとをブロックやグラフトなどの形態でつなぎ、含フッ素多元セグメント化ポリマーとするべく、公知の種々の方法が採用できるが、なかでも特公昭58−4728号公報などに示されたブロック型の含フッ素多元セグメント化ポリマーの製法や、特開昭62−34324号公報に示されたグラフト型の含フッ素多元セグメント化ポリマーの製法などが好ましく採用できる。
とりわけ、セグメント化率(ブロック化率)も高く、均質で規則的なセグメント化ポリマーが得られることから、特公昭58−4728号公報、高分子論文集(Vol.49、No.10、1992)記載のいわゆるヨウ素移動重合法で合成されたブロック型の含フッ素多元セグメント化ポリマーが好ましい。
一方、エラストマー性含フッ素ポリマーと非エラストマー性含フッ素ポリマーとの単なる混合物を用いたものは、混合するそれぞれの重合体の種類、混合性、相溶性などによって異なるが、一般的に機械的特性(とくに高温時)が不充分となったり、耐摩耗性が低下したり、柔軟性が低下したり、耐久性が低下したりする。
これに対し、エラストマー性セグメントと非エラストマー性セグメントをブロックやグラフトなどで結合させ、多元セグメント化ポリマーとすることによって、前記のエラストマー性含フッ素ポリマーと非エラストマー性含フッ素ポリマーとを単に混合したものなどに比べて、耐熱性、機械的特性(とくに高温時)などが向上する。
エラストマー性セグメントは、フッ素ゴムの製造法として公知のヨウ素移動重合法で製造できる(特公昭58−4728号公報、特開昭62−12734号公報)。たとえば実質的に無酸素下で、水媒体中で、ヨウ素化合物、好ましくはジヨウ素化合物の存在下に、前記エラストマー性セグメントを構成するパーハロオレフィンと、要すれば硬化部位を与える単量体を加圧下で撹拌しながらラジカル開始剤の存在下乳化重合を行なう方法があげられる。使用するジヨウ素化合物の代表例としては、たとえば、一般式(6):
2xBry (6)
(式中、R2は炭素数1〜16の飽和もしくは不飽和のフルオロ炭化水素基またはクロロフルオロ炭化水素基、または炭素数1〜3の炭化水素基、xおよびyはそれぞれ0〜2の整数であり、かつ1≦x+y≦2)で表される化合物を存在させることによって得られる。このようにして導入されるヨウ素または臭素が架橋点として機能する。
一般式(6)で表される化合物としては、たとえば1,3−ジヨードパーフルオロプロパン、1,3−ジヨード−2−クロロパーフルオロプロパン、1,4−ジヨードパーフルオロブタン、1,5−ジヨード−2,4−ジクロロパーフルオロペンタン、1,6−ジヨードパーフルオロヘキサン、1,8−ジヨードパーフルオロオクタン、1,12−ジヨードパーフルオロドデカン、1,16−ジヨードパーフルオロヘキサデカン、ジヨードメタン、1,2−ジヨードエタン、1,3−ジヨード−n−プロパン、CF2Br2、BrCF2CF2Br、CF3CFBrCF2Br、CFClBr2、BrCF2CFClBr、CFBrClCFClBr、BrCF2CF2CF2Br、BrCF2CFBrOCF3、1−ブロモ−2−ヨードパーフルオロエタン、1−ブロモ−3−ヨードパーフルオロプロパン、1−ブロモ−4−ヨードパーフルオロブタン、2−ブロモ−3−ヨードパーフルオロブタン、3−ブロモ−4−ヨードパーフルオロブテン−1、2−ブロモ−4−ヨードパーフルオロブテン−1−ベンゼンのモノヨードモノブロモ置換体、ジヨードモノブロモ置換体、ならびに(2−ヨードエチル)および(2−ブロモエチル)置換体などがあげられる。
これらの化合物は単独で使用してもよく、相互に組み合せて使用することもできる。これらのなかでも、重合反応性、架橋反応性、入手容易性などの点から、1,4−ジヨードパーフルオロブタン、ジヨードメタンなどを用いるのが好ましい。
一般式(6)で表される化合物の添加量としては、エラストマー性セグメント全重量に対して0.01〜1重量%であることが好ましい。
このようにして得られるエラストマー性セグメントの末端部分はパーハロ型となっており、非エラストマー性セグメントのブロック共重合の開始点となるヨウ素原子を有している。
本発明におけるエラストマー性セグメントの製造で使用するラジカル重合開始剤は、従来から含フッ素エラストマーの重合に使用されているものと同じものであってよい。これらの開始剤としては、有機および無機の過酸化物ならびにアゾ化合物がある。典型的な開始剤として過硫酸塩類、過酸化カーボネート類、過酸化エステル類などがあり、好ましい開始剤として過硫酸アンモニウム(APS)があげられる。APSは単独で使用してもよく、またサルファイト類、亜硫酸塩類のような還元剤と組み合わせて使用することもできる。
こうして得られるエラストマー性セグメントは数平均分子量が5,000〜750,000、とくに20,000〜400,000のものが、得られる含フッ素多元セグメント化ポリマー全体へ柔軟性の付与、弾性の付与、機械的物性の付与の点から好ましい。
ついで、非エラストマー性セグメントのブロック共重合は、エラストマー性セグメントの乳化重合に引き続き、単量体を非エラストマー性セグメント用に変えることにより行なうことができる。
非エラストマー性セグメントの数平均分子量は、1,000〜1,200,000が好ましく、より好ましくは3,000〜600,000と広い幅で調整できる。
こうして得られる含フッ素多元セグメント化ポリマー(b−1)は、エラストマー性セグメントの両側に非エラストマー性セグメントが結合したポリマー分子、エラストマー性セグメントの片側に非エラストマー性セグメントが結合したポリマー分子を主体とするものであり、非エラストマー性セグメントが結合していないエラストマー性セグメントのみのポリマー分子は、含フッ素多元セグメント化ポリマー中のセグメントとポリマー分子との合計量に対し20重量%以下であることが好ましく、より好ましくは10重量%以下である。
つぎに、含フッ素多元セグメント化ポリマー(b−2)について説明する。
この場合のエラストマー性含フッ素ポリマー鎖セグメントは、前記含フッ素多元セグメント化ポリマー(b−1)について説明したものと同じでよい。
非エラストマー性含フッ素ポリマー鎖セグメントは結晶融点が150℃以上、好ましくは200〜360℃のポリマー鎖である。
非エラストマー性含フッ素ポリマー鎖セグメントの構成単位としては、ビニリデンフルオライド、フッ化ビニル、トリフルオロエチレン、一般式(7):
CH2=CX6−(CF2q−X6 (7)
(式中、X6はHまたはF、qは1〜10の整数)で表される化合物、CH2=C(CF32などの部分フッ素化オレフィンなどがあげられる。
また、これらの単量体と共重合可能なエチレン、プロピレン、塩化ビニル、ビニルエーテル、カルボン酸ビニルエステル、アクリル酸などの単量体も共重合成分として用いることができる。
含フッ素多元セグメント化ポリマー(b−2)は、エラストマー性含フッ素ポリマー鎖セグメント50〜95重量%および非エラストマー性含フッ素ポリマー鎖セグメント5〜50重量%からなることが好ましい。
また、含フッ素多元セグメント化ポリマー(b−2)は、含フッ素多元セグメント化ポリマー(b−1)と同様にして製造することができる。
つぎに、含フッ素多元セグメント化ポリマー(b−3)について説明する。
含フッ素多元セグメント化ポリマー(b−3)におけるエラストマー性含フッ素ポリマー鎖セグメントは、ガラス転移点が25℃以下、好ましくは0℃以下のポリマー鎖である。
また、エラストマー性含フッ素ポリマー鎖セグメントは、構成単位として90モル%未満のパーハロオレフィンを含む。この場合のパーハロオレフィン以外の構成単位としては、前記非パーフルオロフッ素ゴム(a−1)のビニリデンフルオライド系フッ素ゴムについて説明したものと同じものがあげられる。
含フッ素多元セグメント化ポリマー(b−3)における非エラストマー性含フッ素ポリマー鎖セグメントは、前述した含フッ素多元セグメント化ポリマー(b−1)または(b−2)における非エラストマー性含フッ素ポリマー鎖セグメントと同じでよい。とくに(b−2)における非エラストマー性含フッ素ポリマー鎖セグメントと同じでよい。
また、含フッ素多元セグメント化ポリマー(b−3)は、エラストマー性含フッ素ポリマー鎖セグメント40〜95重量%および非エラストマー性含フッ素ポリマー鎖セグメント5〜60重量%からなることが好ましい。
かかる含フッ素多元セグメント化ポリマー(b−3)は、含フッ素多元セグメント化ポリマー(b−1)および(b−2)と同様にして製造することができる。
含フッ素多元セグメント化ポリマー(b−3)の具体例としては、たとえばダイキン工業(株)製のダイエルサーモT−530、T−550、T−630、セントラル硝子(株)製のセフラルソフトなどがあげられる。
本発明においては、前述のようなフッ素ゴム(a)と熱可塑性フッ素ゴム(b)とからなる組成物を用いることもできる。
非パーフルオロフッ素ゴム(a−1)と含フッ素多元セグメント化ポリマー(b−1)とからなる第1のフッ素ゴム組成物としては、前記のようにして得られる非パーフルオロフッ素ゴム(a−1)と含フッ素多元セグメント化ポリマー(b−1)とを、ディスパージョン状態で混合またはオープンロールなどによるドライブレンドにて任意の割合で混合して得ることができる。
また、成形時の離型性などの改良を目的として、内添型離型剤などの添加剤を、本発明の効果を損なわない範囲で適宜配合することができる。
非パーフルオロフッ素ゴム(a−1)と含フッ素多元セグメント化ポリマー(b−2)とからなる第2のフッ素ゴム組成物は、第1のフッ素ゴム組成物と同様にして得られる。
この場合、前述した添加剤を、本発明の効果を損なわない範囲で適宜配合することができ、後述する架橋方法の種類に応じて、架橋剤を配合することもできる。
パーフルオロフッ素ゴム(a−2)と含フッ素多元セグメント化ポリマー(b−3)とからなる第3のフッ素ゴム組成物は、第1のフッ素ゴム組成物と同様にして得られる。
また、前述した添加剤を、本発明の効果を損なわない範囲で適宜配合することができ、後述する架橋方法の種類に応じて、架橋剤を配合することもできる。
パーフルオロフッ素ゴム(a−2)と含フッ素多元セグメント化ポリマー(b−1)とからなる第4のフッ素ゴム組成物は、第1のフッ素ゴム組成物と同様にして得られる。
パーフルオロフッ素ゴム(a−2)と前記含フッ素多元セグメント化ポリマー(b−1)は、ともに放射線架橋の効率に劣り実質的に放射線架橋できない。したがって、架橋させる場合は、少なくとも一方のゴムにパーオキサイド架橋などが可能となるような架橋部位を導入し、架橋しなければならない。
架橋部位を導入したフッ素ゴムとして、ポリマー末端にヨウ素または臭素が導入されたフッ素ゴムが好適である。このフッ素ゴムは、前記ヨウ素移動重合法により製造することができる。この場合、一般式(6)で表される化合物の添加量としては、得られるフッ素ゴムの全重量の0.0001〜5重量%であることが好ましく、さらに、0.01〜1重量%であることがより好ましい。
架橋部位を導入する他の方法としては、架橋部位を与える単量体を少量、共重合する方法がある。
架橋部位を与える単量体としては、特公平5−63482号公報、特開平7−316234号公報に記載されているようなパーフルオロ(6,6−ジヒドロ−6−ヨード−3−オキサ−1−ヘキセン)やパーフルオロ(5−ヨード−3−オキサ−1−ペンテン)などのヨウ素含有単量体、特開平4−505341号公報に記載されている臭素含有単量体、特開平4−505345号公報、特開平5−500070号公報に記載されているようなニトリル基含有単量体、カルボキシル基含有単量体、アルコキシカルボニル基含有単量体などが好適である。
パーフルオロフッ素ゴム(a−2)と含フッ素多元セグメント化ポリマー(b−2)とからなる第5のフッ素ゴム組成物は、第1のフッ素ゴム組成物と同様にして得られる。
この場合、前述した添加剤を、本発明の効果を損なわない範囲で適宜配合することができ、後述する架橋方法の種類に応じて、架橋剤を配合することもできる。
本発明で使用する含フッ素エラストマーの重合の際に使用するモノマー混合ガスは、カルブ(G.H.Kalb)ら、アドヴァンシーズ・イン・ケミストリー・シリーズ(Advances in Chemistry Series.)129,13(1973)に記載されるように、爆発性を有するので、重合装置には着火源となるスパークなどが発生しないように工夫する必要がある。また、その意味からは、重合圧力はできる限り低く抑えることが好ましい。
重合圧力は、広い範囲で変化させることができる。一般には、0.5〜5MPaの範囲であることが好ましい。重合圧力は、高い程重合速度は大きくなるため、生産性の向上の観点から、0.8MPa以上であることがより好ましい。
本発明で使用する含フッ素エラストマーは、耐熱性と耐薬品性の点からテトラフルオロエチレン/パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)/架橋部位を有する単量体からなる共重合体が好ましい。
前記パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)は、パーフルオロ(メチルビニルエーテル)(PMVE)、パーフルオロ(エチルビニルエーテル)(PEVE)、パーフルオロ(プロピルビニルエーテル)(PPVE)などがあげられ、なかでも耐寒性に優れる点からPMVEが好ましい。
また、前記架橋部位を有する単量体は、共重合反応性の点で、ヨウ素含有単量体、ニトリル基含有単量体、カルボキシル基含有単量体、アルコキシカルボニル基含有単量体であることが好ましい。また、架橋反応性および架橋反応により形成される架橋構造の耐熱性の点で、ニトリル基含有単量体がさらに好ましい。
前記含フッ素エラストマーは、乳化重合法、懸濁重合法、溶液重合法などの重合法により製造することができる。
乳化重合に使用される乳化剤としては、広範囲なものが使用可能であるが、重合中におこる乳化剤分子への連鎖移動反応を抑制する観点から、フルオロカーボン鎖または、フルオロポリエーテル鎖を有するカルボン酸の塩類が望ましい。乳化剤の使用量は、添加された水の約0.05〜2重量%が好ましく、とくに0.2〜1.5重量%が好ましい。
含フッ素エラストマーの重合に用いられる、重合開始剤としては、好ましくはカルボキシル基またはカルボキシル基を生成し得る基(たとえば酸フルオライド基、酸クロライド基、−CF2OH基などがあげられ、これらはいずれも水の存在下にカルボキシル基を生ずる)をエラストマー末端に存在させ得るものが用いられる。具体例としては、たとえば過硫酸アンモニウム(APS)、過硫酸カリウム(KPS)などがあげられる。
また、分子量の調整に通常使用される連鎖移動剤を使用してもよいが、末端に導入されるカルボキシル基またはアルコキシカルボニル基を生成し得る基の割合が低下するため、できるだけ使用しない方がよい。ただし、連鎖移動剤が前記基をエラストマー末端に存在させ得るものであれば、この限りではない。連鎖移動剤を使用しない場合、分子量は重合を低圧、たとえば2MPa・G未満、好ましくは1MPa・G以下で行なうことにより調整すればよい。その他の重合条件は、特に制限されないが、カルボキシル基を末端および/または分岐鎖に有する重合生成物を後述する酸処理を経ずに得るためには、重合系のpHを3以下の強酸性とするのが好ましい。
本発明で用いる含フッ素エラストマーは、重合生成物を酸処理することにより、重合生成物に存在しているカルボン酸の金属塩やアンモニウム塩などの基をカルボキシル基に変換することが好ましい。酸処理法としては、たとえば塩酸、硫酸、硝酸などにより洗浄するか、これらの酸で重合反応後の混合物の系をpH3以下にする方法が適当である。
この酸処理は、重合反応混合物から重合生成物を凝析により単離する際の凝析手段として適用するのが、工程の簡略化の点から好ましい。または、重合混合物を酸処理し、その後凍結乾燥などの手段で重合生成物を単離してもよい。さらに超音波などによる凝析や機械力による凝析などの方法も採用できる。
また、ヨウ素や臭素を含有する含フッ素エラストマーを発煙硝酸により酸化してカルボキシル基を導入することもできる。
本発明で使用される硬化剤は、たとえばパーオキサイド架橋系、ポリオール架橋系、ポリアミン架橋系、トリアジン架橋系、オキサゾール架橋系、イミダゾール架橋系、チアゾール架橋系などの硬化剤により行なうことができる。
パーオキサイド架橋において用いる硬化剤は、熱や酸化還元系の存在下で容易にパーオキシラジカルを発生し得る有機過酸化物であればよく、具体的には、たとえば1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,5,5−トリメチルシクロヘキサン、2,5−ジメチルヘキサン−2,5−ジヒドロパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、α,α−ビス(t−ブチルパーオキシ)−p−ジイソプロピルベンゼン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)−ヘキシン−3、ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシベンゼン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、t−ブチルパーオキシマレイン酸、t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネートなどをあげることができる。一般に活性−O−O−の量、分解温度などを考慮して有機過酸化物の種類並びに使用量が選ばれる。
また、この場合に用いることのできる硬化助剤としては、パーオキシラジカルとポリマーラジカルに対して反応活性を有する化合物であればよく、たとえばCH2=CH−、CH2=CHCH2−、CF2=CF−などの官能基を有する多官能性化合物があげられる。具体的には、たとえばトリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート(TAIC)、トリアクリルホルマール、トリアリルトリメリテート、N,N′−n−フェニレンビスマレイミド、ジプロパギルテレフタレート、ジアリルフタレート、テトラアリルテレフタレートアミド、トリアリルホスフェート、ビスマレイミド、フッ素化トリアリルイソシアヌレート(1,3,5−トリス(2,3,3−トリフルオロ−2−プロペニル)−1,3,5−トリアジン2,4,6−トリオン)、トリス(ジアリルアミン)−S−トリアジン、亜リン酸トリアリル、N,N−ジアリルアクリルアミド、1,6−ジビニルドデカフルオロヘキサンなどがあげられる。
ポリオール架橋に用いる硬化剤としては、ビスフェノールA、ビスフェノールAFなどの多価アルコール化合物があげられる。
ポリアミン架橋に用いる硬化剤としては、ヘキサメチレンジアミンカルバメート、N,N’−ジシンナミリデン−1,6−ヘキサンジアミン、4,4’−ビス(アミノシクロヘキシル)メタンカルバメートなどの多価アミン化合物があげられる。
トリアジン架橋に用いる硬化剤としては、テトラフェニルスズ、トリフェニルスズなどの有機スズ化合物があげられる。
オキサゾール架橋系、イミダゾール架橋系、チアゾール架橋系に使用する硬化剤としては、たとえば一般式(8):
Figure 0004720501
(式中、R3は−SO2−、−O−、−CO−、炭素数1〜6のアルキレン基、炭素数1〜10のパーフルオロアルキレン基または単結合手であり、R4およびR5は一方が−NH2であり他方が−NHR6、−NH2、−OHまたは−SHであり、R6は水素原子、フッ素原子または一価の有機基であり、好ましくはR4が−NH2でありR5が−NHR6である)で示されるビスジアミノフェニル系硬化剤、ビスアミノフェノール系硬化剤、ビスアミノチオフェノール系硬化剤、一般式(9):
Figure 0004720501
で示されるビスアミドラゾン系硬化剤、一般式(10):
Figure 0004720501
(式中、Rf 5は炭素数1〜10のパーフルオロアルキレン基)、
または一般式(11):
Figure 0004720501
(式中、nは1〜10の整数)で示されるビスアミドオキシム系硬化剤などがあげられる。これらのビスアミノフェノール系硬化剤、ビスアミノチオフェノール系硬化剤またはビスジアミノフェニル系硬化剤などは従来ニトリル基を架橋点とする架橋系に使用していたものであるが、カルボキシル基およびアルコキシカルボニル基とも反応し、オキサゾール環、チアゾール環、イミダゾール環を形成し、架橋物を与える。
とくに好ましい硬化剤としては、複数個の3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル基、または3−アミノ−4−メルカプトフェニル基を有する化合物、もしくは一般式(12):
Figure 0004720501
(式中、R3、R4、R5は前記と同じ)で示される化合物があげられ、具体的には、たとえば2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン(一般名:ビス(アミノフェノール)AF)、2,2−ビス(3−アミノ−4−メルカプトフェニル)ヘキサフルオロプロパン、テトラアミノベンゼン、ビス−3,4−ジアミノフェニルメタン、ビス−3,4−ジアミノフェニルエーテル、2,2−ビス(3,4−ジアミノフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス[3−アミノ−4−(N−フェニルアミノ)フェニル]ヘキサフルオロプロパンなどである。
含フッ素エラストマーの硬化剤は、含フッ素エラストマー100重量部に対して、0.05〜10重量部であることが好ましく、1〜5重量部であることがより好ましい。硬化剤が、0.05重量部より少ないと、含フッ素エラストマーが充分架橋されない傾向があり、10重量部を超えると、架橋物の物性を悪化させる傾向がある。
本発明の組成物は、プラズマ老化防止効果のある化合物を含有する。
プラズマ老化防止効果を有する化合物は、芳香族化合物であり、該芳香族化合物が、
(1)−NH−が芳香族化合物の環構造の一部を構成、または−NH−少なくとも片方が芳香族化合物の環構造に直接結合、
(2)−C(O)−が芳香族化合物の環構造の一部を構成、
(3)芳香族化合物の環構造に−S−が直接結合、
(4)芳香族化合物の芳香環に−OHが直接結合、および
(5)(−O−)3Pの少なくとも一方が芳香族化合物の環構造に直接結合、
からなる群から選ばれる少なくとも1つの条件を満たす化合物であることが好ましい。
ここで、プラズマ老化防止効果とは、含フッ素エラストマー組成物のプラズマに対する老化防止効果のことである。これらのプラズマ老化防止効果を有する化合物は、フッ素系プラズマおよび酸素プラズマの両処理において安定であり、これらを含フッ素エラストマー組成物に添加することにより、本発明の含フッ素エラストマー組成物は、分解による重量減少が小さく、さらにパーティクルの発生がない成形品を与えることができる。
これらの現象は、前記化合物が有する
−NH−、−C(O)−、−S−、(−O−)3P、および/または−OH
が、プラズマ照射時に発生したラジカルを効率的に捕捉し、ラジカル連鎖によるポリマー主鎖の切断などによる劣化を抑制するためと考えられる。
前記化合物としては、たとえば、一般的に有機顔料、酸化防止剤、老化防止剤として用いられている化合物があげられ、さらに、前記酸化防止剤としては、機能面から一次酸化防止剤(ラジカル連鎖禁止剤)、二次酸化防止剤(過酸化物分解剤)に分類される。
前記化合物の中でも、一般的に有機顔料または酸化防止剤として使用されているものが、特性面への影響も少なく、耐熱性に優れているために、使用環境が高温であっても安定した効果があり、さらにプラズマ照射後においてパーティクルの発生もないため好ましい。
また、これらの化合物は、特に半導体製造装置用シール材として求められるクリーン性(ノンメタル)の点から、金属原子を含まないことが好ましい。
有機顔料としては、イソインドリノン系、キナクリドン系、ジケトピロロピロール系、アンスラキノン系顔料が、耐熱性、耐薬品性に優れ、成形体特性に与える影響が少ない点で好ましい。
具体的には、
Figure 0004720501
などがあげられるが、これらに限られるものではない。
酸化防止剤、老化防止剤としては、アミン系、フェノール系、イオウ系、リン系化合物がプラズマ老化防止効果の点で好ましい。具体的には、トリフェニルホスファイト((C65O)3P)、
Figure 0004720501
、ポリフェニレンスルフィド(PPS)樹脂などがあげられるが、これらに限られるものではない。
前記化合物の中でも、特にキナクリドン系、アンスラキノン系の顔料、PPS樹脂が耐熱性やプラズマ老化防止の点から好ましい。
前記のプラズマ老化防止効果のある化合物は、単独で用いても、2種以上混合して使用してもよい。
プラズマ老化防止効果のある化合物は、含フッ素エラストマー100重量部に対して、0.5重量部以上が好ましく、より好ましくは2重量部以上であり、添加量の上限としては、20重量部以下であることが好ましく、より好ましくは10重量部以下、さらに好ましくは5重量部以下である。添加量が0.5重量部未満であると、プラズマ老化防止効果が乏しい傾向にあり、5重量部より多く添加してもそれ以上の改善効果はあまり期待できない傾向にある。
本発明の組成物は、フィラーを含有してもよい。
前記フィラーとしては、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミドなどのイミド構造を有するイミド系フィラー;ポリアリレート、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリフェニレンスルフィド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリオキシベンゾエートなどのエンジニアリングプラスチック製の有機物フィラー、酸化アルミニウム、酸化ケイ素、酸化イットリウムなどの金属酸化物フィラー、炭化ケイ素、炭化アルミニウムなどの金属炭化物、窒化ケイ素、窒化アルミニウムなどの金属窒化物フィラー、フッ化アルミニウム、フッ化カーボンなどの無機物フィラーがあげられる。
これらの中でも、各種プラズマの遮蔽効果の点から、酸化アルミニウム、酸化イットリウム、酸化ケイ素、ポリイミド、フッ化カーボンが好ましい。
また、前記無機フィラー、有機フィラーを単独で、または2種以上を組み合わせて配合してもよい。
フィラーの形状は、とくに限定されず、球状だけでなく、リン片状のものも使用することができる。球状のものであれば、異方性の少ない成形品が得られ、リン片状のものであれば、特定方向に補強性のある成形品が得られる。
無機物フィラーの粒径は、好ましくは0.5μm以下であり、より好ましくは0.2μm以下、さらに好ましくは0.05μm以下である。粒径が0.2μmより大きいと、半導体製造装置用シール材として用いた場合、問題となるパーティクルの発生が多くなる傾向にある。
有機物フィラーの場合、比表面積は、好ましくは、0.5m2/g以上であり、より好ましくは2m2/g以上である。この比表面積が0.5m2/g未満であると、補強性に乏しく、全く充填材を使用しない場合よりも破断時の強度が低下する傾向がある。
現在のところ、市販されている有機物フィラーの粒径は粗いものであって、比表面積はかなり小さくなる。本発明で使用するためには、フィラーを粉砕するなどして、比表面積を大きくする必要がある。粉砕する方法としては、たとえばジェットミル(乾式粉砕)、水や有機溶剤などの分散媒体を加えてスラリー化した後、ビーズミルや液体に圧力を加え、ノズルより噴射し対向衝突させるタイプ(湿式粉砕)の粉砕があげられる。比表面積の大きなフィラーを得るために、湿式粉砕および乾式粉砕(ジェットミル)を組み合わせて粉砕することが好ましい。
含フッ素エラストマー組成物において、前記フィラーの配合量は、含フッ素エラストマー100重量部に対して、好ましくは1〜100重量部、より好ましくは5〜50重量部である。フィラーの配合量が、1重量部未満であると補強性に乏しく、また充分なプラズマの遮蔽効果が得られにくい傾向にあり、100重量部を超えると硬く、シール性が低下する傾向にある。
本発明において、とくに高純度かつ非汚染性が要求されない分野では、必要に応じて含フッ素エラストマー組成物に配合される通常の添加物、たとえば充填剤、加工助剤、可塑剤、着色剤などを配合することができ、前記のものとは異なる常用の架橋剤や架橋助剤を1種またはそれ以上配合してもよい。
本発明の組成物および成形用材料は、前記の各成分を、通常のエラストマー用加工機械、たとえば、オープンロール、バンバリーミキサー、ニーダーなどを用いて混合することにより調製することができる。この他、密閉式混合機を用いる方法によっても調製することができる。
前記組成物から予備成形体を得る方法は通常の方法でよく、金型にて加熱圧縮する方法、加熱された金型に圧入する方法、押出機で押出す方法など公知の方法で行なうことができる。ホースや電線などの押出製品の場合は押出後にスチームなどによる加熱架橋を行なうことで、架橋成形体を得ることができる。
本発明においての加硫条件としては、
(標準配合)
含フッ素エラストマー 100重量部
トリアリルイソシアヌレート(TAIC) 2重量部
パーヘキサ25B 1重量部
充填剤 15重量部
プラズマ老化防止効果を有する化合物 0.5〜20重量部
(標準加硫条件)
混練方法 :ロール練り
プレス加硫 :160℃で7分間
オーブン加硫:180℃で4時間
であり、特にことわならい限りは、この条件で加硫する。
前記組成物または成形用材料を架橋成形して、特に高度なクリーンさが要求される半導体製造装置、特に高密度プラズマ照射が行なわれる半導体製造装置の封止用のシール材に好適に使用できる。シール材としてはO−リング、角−リング、ガスケット、パッキン、オイルシール、ベアリングシール、リップシールなどがあげられる。
なお、本発明でいう半導体製造装置は、特に半導体を製造するための装置に限られるものではなく、広く、液晶パネルやプラズマパネルを製造するための装置など、高度なクリーン度が要求される半導体分野において用いられる製造装置全般を含むものであり、たとえば次のようなものをあげることができる。
(1)エッチング装置
ドライエッチング装置
プラズマエッチング装置
反応性イオンエッチング装置
反応性イオンビームエッチング装置
スパッタエッチング装置
イオンビームエッチング装置
ウェットエッチング装置
アッシング装置
(2)洗浄装置
乾式エッチング洗浄装置
UV/O3洗浄装置
イオンビーム洗浄装置
レーザービーム洗浄装置
プラズマ洗浄装置
ガスエッチング洗浄装置
抽出洗浄装置
ソックスレー抽出洗浄装置
高温高圧抽出洗浄装置
マイクロウェーブ抽出洗浄装置
超臨界抽出洗浄装置
(3)露光装置
ステッパー
コータ・デベロッパー
(4)研磨装置
CMP装置
(5)成膜装置
CVD装置
スパッタリング装置
(6)拡散・イオン注入装置
酸化拡散装置
イオン注入装置
本発明のシール材は、とくに、NF3プラズマ処理、O2プラズマ処理、フッ素プラズマ処理などのプラズマ処理が行なわれる装置、たとえば、CVD装置、プラズマエッチング装置、反応性イオンエッチング装置、アッシング装置またはエキシマレーザー露光機のシール材として優れた性能を発揮する。
つぎに本発明を実験例をあげて説明するが、本発明はかかる実験例のみに限定されるものではない。
実施例1
含フッ素エラストマー(ダイキン工業(株)製 ダイエルパーフロGA−105、ヨウ素を架橋基として含有するテトラフルオロエチレン/パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)からなるパーフルオロエラストマー)100重量部に対して、トリアリルイソシアヌレート(TAIC)2重量部、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン(日本油脂(株)製 パーヘキサ25B)1重量部、酸化アルミニウム(平均粒径0.02μm、比表面積80m2/g)15重量部、イソインドリノン系顔料(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製 CROMOPHTAL Yellow 3RLP)2重量部を混合し、オープンロールにて混練して架橋可能な含フッ素エラストマー組成物を調整した。
この含フッ素エラストマー組成物を160℃7分間プレスして架橋を行なったのち、さらにオーブン中で180℃で4時間のオーブン架橋を施し、O−リング(P−24)の被験サンプルを作製した。この被験サンプルの圧縮永久歪率、熱老化試験、加硫性、プラズマ照射時の重量減少および表面パーティクル数を以下の示す方法で測定した。結果を表1に示す。
(標準配合)
含フッ素エラストマー 100重量部
トリアリルイソシアヌレート(TAIC) 2重量部
パーヘキサ25B 1重量部
充填剤 15重量部
プラズマ老化防止効果を有する化合物 0.5〜20重量部
(標準加硫条件)
混練方法 :ロール練り
プレス加硫 :160℃で7分間
オーブン加硫:180℃で4時間
<圧縮永久歪率>
上記標準配合物を上記標準加硫条件で1次プレス加硫および2次オーブン加硫してO−リング(P−24)を作製し、JIS−K6301に準じて、1次プレス加硫後の圧縮永久歪みおよび2次オーブン加硫後の圧縮永久歪み(CS)を測定する(25%加圧圧縮下に200℃で70時間保持したのち25℃の恒温室内に30分間放置した試料を測定)。
<加硫性>
1次プレス加硫時にJSR型キュラストメータII型を用いて150℃および160℃における加硫曲線を求め、最低粘度(kgf)、最高粘度(kgf)、誘導時間(min)および最適加硫時間(min)を求める。
<熱老化試験>
JIS6号(ISO No.2)スーパーダンベルを用いて、O−リング(被験サンプル)の加熱前(常態)および200℃で168時間加熱した後の100%引張応力(kgf/cm2)、引張強さ(kgf/cm2)、伸び(%)、硬さ(SHORE A)を測定し、加熱前後での変化率を求める。
<プラズマ耐性>
サンプル:O−リング(P−24)
ICP高密度プラズマ装置((株)サムコインターナショナル研究所製 MODEL RIE−101iPH)を用いて下記条件のプラズマ照射を行ない、プラズマ耐性測定をした(O2、CF4プラズマとも下記条件にて測定した)。
(プラズマ照射条件)
ガス流量 :16SCCM
RF出力 :800Wh
圧力 :2.66Pa
エッチング時間:20分間
周波数 :13.56MHz
<表面パーティクル数>
プラズマ照射後の試料(O−リング)を25℃、1時間、超純水中で、超音波をかけて遊離しているパーティクルを水中に取りだし、粒子径が0.2μm以上のパーティクル数(個/L)を微粒子測定器法(センサー部に流入させたパーティクルを含む超純水に光を当て、液中パーティクルカウンターにより、その透過性や散乱光の量を電気的に測定する方法)により測定する。表3においては、O−リング1個あたりのパーティクル数に換算した値を示す。
実施例2〜5、10〜13、参考例1〜6
表1および2に示すプラズマ老化防止効果を有する化合物および配合量で添加した以外は、実施例1と同様にして含フッ素エラストマー組成物およびO−リングを作製した。ただし、実施例10は、充填剤を添加しなかった。測定結果を表3および4に示す。
表1、2、5および7に記載されているプラズマ老化防止効果を有する化合物について下記に示す。
チバ・スペシャルティ・ケミカルズ株式会社製;
CROMOPHTAL Yellow 3RLP イソインドリノン系
CROMOPHTAL Red 2020 キナクリドン系
CROMOPHTAL Red 2030 ジケトピロロピロール系
CROMOPHTAL Magenta P キナクリドン系
CROMOPHTAL Blue A3R アンスラキノン系
川口化学工業株式会社製;
アンテージRD アミン系
アンテージW−300 フェノール系
アンテージクリスタル フェノール系
アンテージMB アミン、イオウ系
精工化学工業株式会社製;
ノンフレックスOD−3 アミン系
株式会社トープレン製;
PPST−1(PPS樹脂粉末、2μm) イオウ系
比較例1
プラズマ老化防止効果のある化合物を添加しなかった以外は、実施例1と同様におこなった。測定結果を表3に示す。
Figure 0004720501
Figure 0004720501
Figure 0004720501
Figure 0004720501
実施例16〜19
ポリイミド(宇部興産(株)製 UIP−S)に純水を加え、固形分濃度を約20%のスラリー状とし、循環型ビーズミルにて所定の比表面積に粉砕後、電気オーブンにて乾燥させたものをジェットミルにて解砕して、比表面積が約10m2/g、直径3μm、厚さ0.15μmのポリイミドを得た。フィラーとして、酸化アルミニウムのかわりに前記ポリイミドを用いた以外は、実施例2と同様に含フッ素エラストマー組成物および被験サンプルを作製した。プラズマ老化防止効果のある化合物の添加量は、表5に示す。測定結果を表6に示す。
比較例2
プラズマ老化防止効果のある化合物を添加しなかった以外は、実施例16と同様におこなった。測定結果を表6に示す。
実施例20
フィラーとして、酸化アルミニウムのかわりにMTカーボンブラック(Cancarb LTD.社製 N−990、比表面積10m2/g、平均粒径0.25μm)を用いた以外は、実施例1と同様に含フッ素エラストマー組成物および被験サンプルを作製した。プラズマ老化防止効果のある化合物の添加量は、表5に示す。測定結果を表6に示す。
比較例3
プラズマ老化防止効果のある化合物を添加しなかった以外は、実施例20と同様におこなった。測定結果を表6に示す。
Figure 0004720501
Figure 0004720501

Claims (6)

  1. 含フッ素エラストマー、およびプラズマ老化防止効果を有する化合物からなる半導体製造装置のシール材用含フッ素エラストマー組成物であって、前記プラズマ老化防止効果を有する化合物が、イソインドリノン系顔料、キナクリドン系顔料、ジケトピロロピロール系顔料、およびアンスラキノン系顔料からなる群より選ばれる少なくとも1種であり、
    前記プラズマ老化防止効果のある化合物が、含フッ素エラストマー100重量部に対して、0.5重量部以上、20重量部以下含まれる含フッ素エラストマー組成物。
  2. 前記含フッ素エラストマーが、パーフルオロエラストマーである請求項1記載の含フッ素エラストマー組成物。
  3. 前記プラズマ老化防止効果を有する化合物が、金属原子を含まない化合物である請求項1または2記載の含フッ素エラストマー組成物。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載のプラズマプロセス用半導体製造装置のシール材用含フッ素エラストマー組成物。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の含フッ素エラストマー組成物からなる半導体製造装置用シール材。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の含フッ素エラストマー組成物からなるプラズマプロセス用半導体製造装置用シール材。
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